JP5691073B2 - 情報処理システム、管理サーバ及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理システム、管理サーバ及び情報処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサデバイス及び人物関係情報を用いて、人の対面活動及び個人活動中の行動の特徴を収集し、異なる人物関係情報を与えられたときの対面情報を推定する技術に関する。
企業は、各組織(以下、課及びグループを含む)に社員を配置する際、年齢、役職又は資格などの同一の能力又はスキルの条件に基づいて、組織として生産性が最も高くなるように人材を必要とする組織に配置するのが一般的である。
従来、このように社員の配置及び特定の仕事への社員の割り振りを行う際、社員の配置を支援する人材配置支援システムが幾つか提案されている。
その1つの支援システムは、予め人員IDに対応付けて社員の能力を表す能力情報を記憶し、要求情報入力部から社員割当ての対象業務に必要な要求能力情報を受けたとき、支援システムが要求能力情報と記憶されている能力情報とから対象業務に対する社員の適性を表す情報を生成し、この生成された適性情報に基づいて対象業務に社員を割当てる(特許文献1)。
一方で、近年のセンサ技術の発達によって、上記の年齢、役職や資格などの静的な情報だけでなく、非特許文献1のように業務内の動的に変化するコミュニケーションが測定可能になってきている。コミュニケーションの測定が可能になってきたことによって、上記の年齢、役職及び資格などの静的な情報だけでなく、組織内のコミュニケーションが生産性に大きく関わっていることが明らかになってきた。非特許文献2は、オフィス内でシステムコンフィグレーションを行なう900件の業務に対し、コンフィグレーションの要求を受け取ってからコンフィグレーションが完了するまでの時間と、コミュニケーションのパターンの関係を統計的に分析した例を開示している。単純なコミュニケーションの時間及び人数の他、さまざまなコミュニケーションパターンを指標化し、それらと生産性との関係を調べたところ、単純なコミュニケーション時間及び人数と生産性の間には関係がないが、結束度(COHESION)という指標が高い人ほど、生産性が高いことが示されている。
特開2002−109161号公報
Wakisaka、「Beam−Scan SensorNode:Reliable Sensing Of Human Interactions In Organization」、International Conference On Networked Sensing Systems、(米国)、2009年6月17日 Lynn他、"Mining Face−to−Face Interaction Networks Using Sociometric Badges: Evidence Predicting Productivity in IT Configuration"、International Conference on Information Systems (フランス)、2008年12月14日
組織において、人材をどのように配置するかという問題は最も重要であり、かつ難しい意思決定である。これらの難しさの最たる理由として、人間がある環境で発揮する能力はその人だけで決まるものではなく、周囲の人を含むコミュニケーションが非常に大きな要素であることが挙げられる。非特許文献2によれば、個人の周囲のコミュニケーションパターンの指標である結束度が個人の生産性と相関していることを示している。つまり、人材配置において、配置後の組織がどのようなコミュニケーションパターンになるかということは、その成否に大きく関わってくる。しかし、組織におけるコミュニケーションパターンは、単純に体制上の関係通りにはならないということも明らかになっていて、現状の技術で予測することは困難である。
以上より、人材配置後の組織のコミュニケーションパターンを事前に推測し、提示することを可能とすることは、人材配置支援の大きな課題である。
本発明の代表的な一例を示せば次のとおりである。すなわち、組織を構成する複数の人物それぞれに装着される端末と、前記端末と通信する基地局と、前記基地局とネットワークを介して接続される管理サーバと、を備える情報処理システムであって、前記各端末は、前記各端末を装着した人物の行動情報を取得するセンサと、前記行動情報を前記基地局に送信する送信装置と、を有し、前記管理サーバは、前記ネットワークに接続されるネットワークインターフェースと、前記ネットワークインターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有し、前記記憶装置は、前記組織における前記複数の人物間の予め定義された関係を示す人物関係情報を格納し、前記プロセッサは、前記ネットワークインターフェースを介して前記行動情報を受信して前記記憶装置に格納し、前記行動情報に基づいて、前記各人物の他の人物に対する行動の特徴を示す一つ以上の種類の行動特徴量を計算し、前記計算された行動特徴量を前記記憶装置に格納し、前記計算された行動特徴量を前記各人物と前記他の人物との前記定義された関係ごとに集計し、前記集計された行動特徴量をさらに前記記憶装置に格納し、まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、過去に実行された前記定義された関係の変更の前後の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記人物の行動特徴量を推定し、前記推定された行動特徴量を出力することを特徴とする。
本発明の一実施形態によれば、組織が体制を変更する際に、事前に任意の変更後の組織における任意の2者間のコミュニケーション量及び全体構造を推定し、それを表示することで、人材配置を支援することが可能となる。
本発明の実施形態のセンサネットワークシステムの基本構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の管理サーバに格納されたセンサデータのデータベースの構成及びデータの例を示す説明図である。 本発明の実施形態において例示される組織の構造の説明図である。 本発明の実施形態の記録装置に格納される個人情報テーブルの説明図である。 本発明の実施形態の管理サーバが実行する解析及び可視化の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態において参照される体制関係指標の説明図である。 本発明の実施形態の管理サーバによって作成される体制関係マトリクスの説明図である。 本発明の実施形態の管理サーバによって実行される個人特徴量抽出処理のフローチャートである。 本発明の実施形態の第1の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の第2の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の第3の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の活性リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の2者対面時間マトリクスの説明図である。 本発明の実施形態における活性状態の遷移パターンの説明図である。 本発明の実施形態の対面時間マトリクスの説明図である。 本発明の実施形態の体制関係特徴量リストの説明図である。 本発明の実施形態の個人特徴量リストの説明図である。 本発明の実施形態の管理サーバによって実行される関係推定処理のフローチャートである。 本発明の実施形態の管理サーバによって実行される係数学習処理のフローチャートである。 本発明の実施形態の表示部に表示される関係特徴量表示図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示されるバネネットワーク図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される体制変更受付図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される推定結果図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される、推定生産性の表示を含む推定結果図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される、推定生産性の変化の表示を含む推定結果図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される、推定生産性の確率的幅の表示を含む推定結果図の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される、複数の選択された状態に対応する推定結果図の説明図である。 本発明の実施形態において生産性の指標として使用される結束度の説明図である。 本発明の実施形態における体制変更の説明図である。 本発明の実施形態の表示部に表示される、複数の選択された状態に対応する推定結果図の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一符号を付した構成要素は、同一または類似の構成を示すものである。
図1は、本発明の実施形態のセンサネットワークシステムの基本構成を示すブロック図である。
作業者WKR1は、腕輪や名札に実装されたセンサノードSN0を保持する。センサノードSN0は、プロセッサ回路CPU0、アンテナANT0に接続された無線回路RF0、音・加速度・温度・赤外線などのセンサSNS0、センシングプログラムMS2を格納するメモリMEM0、ボタンIN0、LCD・LED・ブザーなどの出力装置OUT0、及び、時刻を管理するタイマーTMRで構成されるセンサデバイスである。上記の構成要素は、バスBUS0によって相互に接続されている。
赤外線センサが赤外線信号を送受信することによって、センサノードSN0が腕輪型である場合には脈拍、名札型である場合には正対する赤外線デバイスとの対面が検出できる。つまり作業者WKR1と別の作業者WKR2が二人とも名札型のセンサノードSN0を装着して対面した場合、赤外線通信CV1によって、互いの対面コミュニケーションを検出できる。赤外線通信CV1によって送信される情報は、少なくとも、送信したセンサノードSN0に割り当てられた識別子(例えば「WKR2」)を含む。この識別子は、各センサノードSN0に一意に割り当てられ、これを用いて各センサノードSN0を装着した作業者を識別することができる。このような情報を相互に送受信することによって、各作業者が、いつ、誰と対面したかを検出することができる。図1に示すように、さらに別の作業者WKR3も名札型のセンサノードSN0を装着している場合、同様にして作業者WKR1と作業者WKR3との対面コミュニケーション、及び、作業者WKR2と作業者WKR3との対面コミュニケーションを検出することができる。
センサノードSN0がセンシングした情報は、一旦メモリMEM0に格納された後、無線回路RF0から、無線通信WC1によって、又は、中継機RT1を介した無線通信WC2及びWC3によって、基地局デバイスBS1に送信される。あるいは、センシングした情報は、有線通信FL1によって基地局デバイスBS1に送られてもよい。基地局デバイスBS1は複数の受信部を保持し、複数のセンサノードから同時にデータを受信することも可能である。
基地局BS1が受け取った情報は、有線ネットワークLAN1を介して管理サーバSV1に送信され、管理サーバSV1のセンサデータベースSD1に格納される。管理サーバSV1にはその他に、後述のプログラム、及び生成されたリストが格納される。
有線ネットワークLAN1には、作業者が利用するコンピュータPC1が有線又は無線LANによって接続される。
赤外線発信装置BC1は、赤外線BIR1を一定間隔で発信する装置であり、会議室、実験室、又は喫茶室などの会合所に設置する。その正面で名札型のセンサデバイスSN0を装着した作業者WKR1が作業をすると、センサノードSN0によって赤外線BIR1を検出できる。その情報を、無線通信WC1によって送信することで、各作業者の作業会合所を知ることができる。
ディスプレイDISP1及びそれに接続されるパソコンPC1は、管理サーバSV1が実行した処理の結果をユーザ向けに表示することができる。
管理サーバSV1には時刻を管理するNTPサーバNTPSが格納され、インターネット上の標準時刻などを定期的に参照するなどして正確な時刻を管理する。
管理サーバSV1は、有線ネットワークLAN1に接続されるインターフェースIF1と、プロセッサCPU1と、メモリMEM1と、センサデータベースSD1と、記録装置DB1と、を備える。センサデータベースSD1は、各種センサが取得したセンシングデータを格納する。記録装置DB1は、後述する各種プログラム及び各種データテーブルを記録する。センサデータベースSD1及び記録装置DB1は、例えば、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ又はフラッシュメモリなどである。なお、センサデータベースSD1と記録装置DB1を一つの記録装置で構成することもできる。プロセッサCPU1は、記録装置DB1に格納されている後述する各種プログラムをメモリMEM1に読み出して実行することによって各種機能を実現する。
図1の例では、記録装置DB1に、個人特徴量抽出処理CIC、関係推定処理PR、個人情報テーブルTEAMINFO、推定用個人情報テーブルTEAMINFO2、体制関係マトリクスTRM、個人特徴量リストICL、及び推定関係特徴量マトリクスPRMを含む。これらは、プロセッサCPU1によって実行されるプログラム、又は、それらのプログラムによって作成若しくは参照されるデータである。これらの詳細については後述する。
図2は、本発明の実施形態の管理サーバSV1に格納されたセンサデータのデータベースSD1の構成及びデータの例を示す説明図である。
データベースSD1では、センサデータ、作業者が利用するセンサデバイスの識別情報、及び作業者の識別情報などが対応づけて管理される。
データベースSD1には、テーブルDIR1、テーブルDACC1及びテーブルDVO1が含まれる。
テーブルDIR1は、温度データ、照度データ、及び赤外線の検出データを対応づけて格納するテーブルである。
列RUSIDには、本センサデバイスを利用する利用者(すなわち、そのセンサデバイスを備えるセンサノードSN0を装着している作業者)の識別IDが格納される。
列RUPTMには、データをテーブルSD1に格納した時刻が格納される。
列RGWADには、無線でデータを受信した基地局デバイス(たとえばBS1)の識別子が格納される。
列RAPHDには、センサデバイスの種別を示す値が格納される。たとえば腕輪型デバイスでは1、名札型デバイスでは2などが格納される。
列RDATYには、無線パケットに格納したデータの種類を示す値が格納される。たとえば温度データ、照度データ、及び赤外線の検出データのセットを含むデータが無線パケットに格納された場合の列RDATYには1、加速度データの場合には2、音声データの場合には3などが格納される。
列RSENUは、センサデバイスでフレームの送信順に0000からFFFFまで付与され、FFFFの次は0000にリセットする周期的カウンタである。分割フレーム(すなわち、同一のセンシング周期にサンプリングしたデータを含む複数のフレーム)が結合した場合は,最初のフレームのシーケンス番号を格納する。
列RSAIDには、データをサンプリングしたタイミングを識別するサンプリング識別子が格納される。同一センシング周期にサンプリングしたデータを含む分割フレームには、同一のサンプリング識別子が付与される。
列ROBPEには、センサデバイスの現在のセンシング間隔が格納される。
列RSEPEには、センサデバイスの現在の無線送信間隔を格納する。無線送信間隔を表す数値が格納されてもよいし、無線送信間隔がセンシング間隔の何倍であるかを示す値が格納されてもよい。
列RSARAには、センサデバイスにおけるセンサデータの取得周期が格納される。例えば、10秒ごとに1秒間のセンシングが行われ、その1秒間におけるセンサのサンプリング周波数が50HZである場合、列RSARAには「50HZ」が、列ROBPEには「10秒」がそれぞれ格納される。
列RSANUには、センサノードの現在のサンプリング回数が格納される。
列RMACIDには、デバイスのネットワークアドレス(例えばMACアドレス)が格納される。これによって、センサノードSN0のID(列RMACID)とそれを装着する作業者のID(列RUSID)とが対応付けられる。
列RFRNUには、フレームが複数に分割された場合、各フレームの順序を示す値が格納される。合計N個の分割フレームの場合、N、N−1、N−2、…3、2、1と降順の番号が各フレームに付与される。1は最終分割フレームを、0は256番目のフレームを表す。
列RFRSIには、分割して送信される一連のフレームの合計個数が格納される。
列RTISTには、本データをセンサで取得した時のセンサデバイスの時刻が格納される。
列RTEMPには、センサデバイスで取得した温度データが格納される。
列RLUXには、センサデバイスで取得した照度データが格納される。
列RBALEには、センサデバイスのバッテリ残量を示す値、たとえば電源電圧が格納される。
列RLQIには、センサデバイスと基地局間の無線通信品質を示す値、たとえばLQI(LINKQUALITYINDICATOR)が格納される。
列RIRDSには、本データに含まれる赤外線データの検出数が格納される。
列RIRには、センサデバイスが取得した赤外線データが格納される。
テーブルDACC1は、テーブルDIRの赤外線などのデータの替わりに、加速度センサのデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでには、テーブルDIRと同様の内容が格納される。
列RACDSには、本データに含まれる加速度データの検出数が格納される。
列RACCには、センサデバイスが取得した加速度データが格納される。
テーブルDVO1は、テーブルDIRの赤外線などのデータの替わりに、音声のデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでには、テーブルDIRと同様の内容が格納される。
列RVODSには、本データに含まれる音声データの検出数が格納される。
列RVODAには、センサデバイスが取得した音声データが格納される。
次に、個人情報テーブルTEAMINFOについて説明する。
最初に、以下の説明において例示される組織の構造について説明する。
図3は、本発明の実施形態において例示される組織の構造の説明図である。
図3に示す組織図ORGCHARTは、作業者W0からW12までの13人からなる組織の構成を示す。この組織は、作業者W1〜W7からなるグループA(GROUP A)と、作業者W8〜W12からなるグループB(GROUP B)とを含む。作業者W0は、グループA及びBを含む組織全体のリーダである。各グループは、さらに細かいグループ(本実施形態ではチームと記載する)を内包してもよい。図3の例では、各グループは、一つ以上のチームを含む。図3の例において、グループAは、作業者W2〜W4からなるチームA1と、作業者W5〜W7からなるチームA2とを含む。チームA1及びA2のチームリーダは、それぞれ作業者W2及びW5である。グループBは、作業者W9及びW10からなるチームB1と、作業者W11及びW12からなるチームB2とを含む。チームB1及びB2のチームリーダは、それぞれ作業者W9及びW11である。
図4は、本発明の実施形態の記録装置DB1(図1)に格納される個人情報テーブルTEAMINFOの説明図である。
個人情報テーブルTEAMINFOには、各作業者の識別IDに対応づけられて、各作業者の所属、職位及び体制関係等が格納される。この作業者情報は、表示装置DISP1からデータ閲覧者等によって予め入力され、記録装置DB1に格納される。図4のデータの例は、図3の組織図ORGCHARTのように構成される組織のデータを格納したものである。
図4に示す個人情報テーブルTEAMINFOには、例えば以下のデータが格納される。列USERIDには、センサノードを利用する作業者の識別IDが格納される。列UNAMEには、作業者の氏名が格納される。列GROUPIDには、作業者の所属するグループを識別するIDが格納される。どのグループにも属さない作業者についてはNULLが格納される。列GLEADERには、グループのリーダを表すフラグが格納される。例えばグループのリーダには1、それ以外には0が格納される。列TEAMIDには、作業者の属するチームを識別するIDが格納される。どのチームにも属さない作業者についてはNULLが格納される。列TLEADERには、チームのリーダを表すフラグが格納される。例えばリーダには1、それ以外には0が格納される。列POSIDには、職位を表す情報が格納される。例えばマネージャには1、主任には2、新人には3が格納される。列SUPERIORIDには、作業者の上司の識別IDが格納される。上司のいない作業者についてはNULLが格納される。列FOLLEWERIDには、作業者の部下の識別IDが格納される。部下のいない作業者についてはNULLが格納される。これら、個人情報テーブルは更新されるたびに、更新日付と更新前の情報が格納され、任意の日付のテーブルを参照し直すことを可能としている。
上記の個人情報テーブルTEAMINFOは、企業のような、そこに属する人物の系列及び各人物の職位の階層等が明確な組織の例を示している。一方、例えば同好会のような、系列及び階層が明確でない組織に本発明が適用される場合、各作業者が属するグループ等を示す情報のみが個人情報テーブルTEAMINFO格納されてもよい。
図5は、本発明の実施形態の管理サーバSV1が実行する解析及び可視化の手順を示すフローチャートである。
ここでは、個人情報テーブルTEAMINFOを、任意の2者間の体制関係を表す体制関係マトリクスTRMに変換して、それとセンサデータを用いて取得された対面データ、加速度データ及び音声データとを合わせて、個人の関係特徴量を解析する処理(個人特徴量抽出処理CIC)が実行される。ここで求められる関係特徴量とは、各個人のコミュニケーションの平均的な傾向、例えば、ある個人はその上司とはどの程度コミュニケーションを取る人であり、かつそのコミュニケーション中にどれだけ活発に会話出来る人かなどを示す。
これら具体的な関係特徴量とその求め方は後述するが、このような関係特徴量はその個人の他者との付き合い方を強く反映することが知られている。これら関係特徴量を定量的に求めることによって、人材配置などでチームのメンバが異動したとき、あるいはメンバが変わらずともその関係性が変わったとき(例えば同僚が上司になったとき)などに、あらかじめどのような関係が構築されるか推定することが可能となる。ある体制関係においてメンバ間にどのような関係が構築されるかを推定したい場合、その体制関係を入力し、その入力された体制関係と、求められた関係特徴量が格納された個人特徴量リストICLとに基づいて関係推定処理PRを実行することで、推定された関係特徴量のリスト(推定関係特徴量マトリクスPRM)が作成される。以後各ステップの詳細について記述する。
最初に、個人情報テーブルTEAMINFOを体制関係マトリクスTRMに変換するステップについて、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本発明の実施形態において参照される体制関係指標TRIの説明図である。
図7は、本発明の実施形態の管理サーバSV1によって作成される体制関係マトリクスTRMの説明図である。
図7に示す体制関係マトリクスTRMには、個人情報テーブルTEAMINFOに含まれる個人の情報から抽出された任意の2者間の体制関係指標TRIが格納される。体制関係指標TRIとは、図6に示す通り、図3に示したような組織図の情報を各2者間の関係を示す情報として展開したものである。ここでは、図3の組織図の縦方向の位置関係によって示される階層情報と、横方向の位置関係によって示される系列情報の2軸で各2者間の関係を定義したデータが格納される。
階層情報は、上司「s」、同階層「p」、部下「f」に大別され、さらに、その関係の近さで小別される。すなわち、ある作業者から見たときの、その作業者と同階層の作業者との関係を記述する体制関係指標は「p」となる。同様に、その作業者と1階層上の上司との関係、その作業者とn階層上の上司との関係、その作業者と1階層下の部下との関係、及び、その作業者とn階層下の部下との関係を記述する体制関係指標TRIは、それぞれ、「s1」、「sn」、「f1」及び「fn」となる。
例えば、図3において、作業者W2から見て、作業者W3は直属の部下なので、作業者W2から見た作業者W2と作業者W3の関係を示す体制関係指標TRIは「f1」となる。一方、作業者W2から見て、W0は2階層上の上司なので、作業者W2から見た作業者W2と作業者W0の関係を示す体制関係指標TRIは「s2」となる。
体制関係マトリクスTRM(図7)には、縦軸のユーザ識別子(USERID)によって識別される作業者から見た各作業者の関係を記述する体制関係指標TRIが、そのユーザ識別子に対応する行の、横軸の各ユーザ識別子に対応する列に格納される。この例において、作業者W0〜W12のユーザ識別子は、それぞれ、「0」〜「12」である。すなわち、上記の作業者W2と作業者W3の関係を示す「f1」は、縦軸のユーザ識別子「2」に対応する行の、横軸のユーザ識別子「3」に対応する列に格納され、作業者W2と作業者W0の関係を示す体制関係指標「s2」は、縦軸のユーザ識別子「2」に対応する行の、横軸のユーザ識別子「3」に対応する列に格納される。
系列情報の例としては、2人の作業者が同じ系列に属するのか、同グループの他チームに属するのか、他グループに属するのか、を示す修飾情報を体制関係指標TRIに付加することによって分類することができる。図6及び図7の例では、2人の作業者が同じ系列に属する場合には修飾情報が付加されず、同グループの他チームに属する場合には修飾情報「ot」が付加され、他グループに属する場合には修飾情報「og」が付加される。
例えば、図3の作業者W3から見て、作業者W2は同系列の直属の上司であるので、作業者W3から見た作業者W3と作業者W2の関係を示す体制関係指標TRIは「s1」となる。この「s1」は、縦軸のユーザ識別子「3」に対応する行の、横軸のユーザ識別子「2」に対応する列に格納される(図7)。作業者W3から見て、作業者W5は同グループ他チームの一階層上の上司なので、作業者W3から見た作業者W3と作業者W5の関係を示す体制関係指標TRIは「ots1」となる。この「ots1」は、縦軸のユーザ識別子「3」に対応する行の、横軸のユーザ識別子「5」に対応する列に格納される(図7)。作業者W3から見て、作業者W9及びW11は他グループの一階層上の上司なので、作業者W3から見た作業者W3と作業者W9の関係及び作業者W3と作業者W11の関係を示す体制関係指標TRIはいずれも「ogs1」となる。この「ogs1」は、縦軸のユーザ識別子「3」に対応する行の、横軸のユーザ識別子「9」に対応する列、及び、横軸のユーザ識別子「11」に対応する列に格納される(図7)。
ここでは、例えば2階層上の上司との間に一階層上の上司がいなくても、2階層上の上司との体制関係指標TRIはF2とする。このような任意の2者間の体制関係を示したマトリクスが図7の体制関係マトリクスTRMとなる。
上記のように、体制関係マトリクスTRMには、組織に属する人物間の関係、特に、人物の実際の行動によって成立し、行動に応じて変化する関係ではなく、予め明示的に定義され、明示的に変更される関係(すなわち体制関係)を示す情報が格納される。例えば企業のような組織では、そこに属する人物の系列及び各人物の職位の階層等が明確であるため、それらの系列及び階層等の関係を示す情報(具体的には、各人物が属するグループ等の関係を示す情報、各人物の指揮命令系統内の位置の関係を示す情報、及び各人物の職位の階層の関係を示す情報等)が体制関係マトリクスTRMに格納される。図7は、このような人物関係情報の例を示す。
本実施形態においては、企業のような系列及び階層が明確な体制関係を例にしているが、例えば同好会などのように系列及び階層が特に決められていない組織においては、このマトリクスの全ての要素として同一の関係指標を用いてもよい。また、個人情報テーブルTEAMINFOにデータが無い場合には、同様にこの体制関係マトリクスTRMの全ての要素に同一の関係指標を用いてもよい。体制関係マトリクスTRMを用いた2者間の関係特徴量を求める際のラベリングについては後述する。
次に、図6の個人特徴量抽出処理CICについて説明する。
図8は、本発明の実施形態の管理サーバSV1によって実行される個人特徴量抽出処理CICのフローチャートである。
まず、管理サーバSV1は、対面データDIRを読み込み(ステップ801)、対面判定を行うことによって(ステップ802)、図9に示すような対面リスト1を生成する(ステップ803)。
図9に示す対面リスト1_900は、時刻901、自己ID902、対面ID1_903、対面ID2_904及び対面ID3_905等の列を含む。
時刻901には、例えば名札型のセンサノードSN0の赤外線センサが作業者間の対面を検出した時刻が格納される。
自己ID902には、受信者のID、すなわち対面を検出した赤外線センサを含むセンサノードSN0を装着した作業者の識別子(ID)が格納される。
対面ID1_903には、送信者のID、すなわち赤外線センサが検出した対面の相手方の作業者のIDが格納される。
同一の時刻に複数の作業者との対面が検出された場合、それらの対面の相手方の作業者のIDは対面ID1_903、対面ID2_904及び対面ID3_905に順次格納される。各作業者が4人以上の作業者と対面する可能性がある場合は、対面ID4(図示省略)等、対面IDを格納するための列がさらに設けられてもよい。
図9の例では、時刻「12:00」及び自己ID「1」に対応する対面ID1_903及び対面ID2_904に、それぞれ「2」及び「3」が格納されている。これは、ID「1」によって識別される作業者(以下、作業者「1」とも記載する。他のIDについても同様)が、時刻12:00に、作業者「2」及び「3」と対面したことを示す。この対面は、例えば、作業者「1」が装着したセンサノードSN0の赤外線センサが、作業者「2」が装着したセンサノードSN0からの赤外線信号及び作業者「3」が装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信することによって検出される。
次に、管理サーバSV1は、対面リスト1について二者間補完を行い(ステップ804)、それによって対面リスト2を作成する(ステップ805)。
ここで二者間補完について説明する。例えば作業者I及びJの2人が対面しているときに、Iが装着したセンサノードSN0はJが装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信しているが、Jが装着したセンサノードSN0はIが装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信できない場合がある。その場合にデータを補間する。具体的には、管理サーバSV1は、対面リスト1を読み込み、ある時刻に送信者Iから送信された赤外線信号を受信者Jが受信した記録を対面リスト2に複写する。さらに、それと同じ時刻に送信者Jから送信された赤外線信号を受信者Iが受信した記録がない場合には、それを対面リスト2に追加する。このようにして作成された対面リスト2を図10に示す。
図10に示す対面リスト2_1000は、時刻1001、自己ID1002、対面ID1_1003、対面ID2_1004及び対面ID3_1005等の列を含む。これらは、それぞれ、図9の時刻901、自己ID902、対面ID1_903、対面ID2_904及び対面ID3_905等に対応する。
図9の例は、時刻「12:00」に作業者「1」が作業者「2」からの赤外線信号を受信したが、作業者「2」が作業者「1」からの赤外線信号を受信していないことを示す。この場合、実際には作業者「1」と作業者「2」とが対面していたにもかかわらず、何らかの原因で作業者「2」のセンサノードSN0が作業者「1」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗したと考えられる。このため、管理サーバSV1は、対面リスト2_1000の時刻「12:00」及び自己ID「2」に対応する対面ID1_1003に「1」を追加する。
同様に、三者が同時に対面している場合において、3人のうち全てのペアの間で赤外線の送受信ができるとは限らない。このため、管理サーバSV1は、対面リスト2_1000のデータを補間する(ステップ806)。具体的には、管理サーバSV1は、対面リスト2_1000を読み込み、それを対面リスト3_1100に複写する。さらに、ある時刻においてある受信者が複数の送信者K及びLのIDを受信した記録があるにもかかわらず、それと同じ時刻に送信者Kが受信者LのIDを受信した記録がない場合には、それを対面リスト3に追加する(ステップ807)。このようにして作成された対面リスト3を図11に示す。
図11に示す対面リスト3_1100は、時刻1101、自己ID1102、対面ID1_1103、対面ID2_1104及び対面ID3_1105等の列を含む。これらは、それぞれ、図10の時刻1001、自己ID1002、対面ID1_1003、対面ID2_1004及び対面ID3_1005等に対応する。
図10の例は、時刻「12:00」に作業者「1」が作業者「2」及び作業者「3」からの赤外線信号を受信したが、作業者「2」は作業者「3」からの赤外線信号を受信しておらず、作業者「3」も作業者「2」からの赤外線信号を受信していないことを示す。この場合、実際には作業者「1」と作業者「2」と作業者「3」とが対面していたにもかかわらず、何らかの原因で作業者「2」のセンサノードSN0が作業者「3」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗し、同様に作業者「3」のセンサノードSN0が作業者「2」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗したと考えられる。このため、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100の時刻「12:00」及び自己ID「2」に対応する対面ID2_1104に「3」を、時刻「12:00」及び自己ID「3」に対応する対面ID2_1104に「2」を、それぞれ追加する。
対面リストを作成する場合に、単純に対面しているだけでなく、なんらかの情報のやり取りをしながら対面している場合のみを対面していると判定することも可能である。これは、「話す」などの情報の発信及び「うなずく」などの情報の受信が行なわれている場合のみを意味のある対面として抽出するということである。この場合には、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を読み込み、対面リスト3_1100に登録されている時刻と同一の時刻における送信者及び受信者の加速度情報を加速度データDACCから読み込む。そして、送信者及び受信者の加速度信号の大きさ及び加速度の周波数があらかじめ定められた閾値以下であった場合には、管理サーバSV1は、両者がただ対面しているだけあり、重要なやり取りを行っていないと判断して、当該時刻における当該送信者及び受信者のIDを対面リスト3から削除する。
例えば、図11からは、時刻12:00において作業者「1」、「2」及び「3」の3人が対面していたことが読み取れるが、これらの作業者全員の加速度信号の大きさ及び加速度の周波数が閾値以下であった場合、管理サーバSV1は、これらの3人はただその場に居合わせただけであり、有効な会合は行われていなかったと推定して、これらの対面データを対面リスト3から削除してもよい。ただし、このような削除を実行するか否かは、ユーザが選択することができる。
次に、管理サーバSV1は、加速度情報を格納したテーブルDACC1における加速度データの検出数RACDS及び加速度データRACCの値から、下記の方法で作業者の活性度合いを計算して、その結果を活性リスト(後述)に格納する。
ここで、各作業者が活性状態であるか否かについて判定する手法について説明する。業務中に積極的な行動をすることで、組織の内部/外部からの情報を集めることができ、白熱した議論をすることでアイデアを練ることを促進させることができる。その場合に想定される行動として、「言葉だけでなく身振り(ジェスチャ)を含めた対面」及び「相手がいる場所まで出向いて対面」などが挙げられる。本発明者らは、このようなユーザの行動と動作リズムの関係について実験を行ったところ、ビデオ観察などの結果から、活性的な作業をしている時間帯は、それ以外の時間帯に比べて加速度の周波数が高いことがわかった。たとえば会話を行っている時には、2HZから3HZの周波数成分が高くなる。そこでここでは、加速度の周波数がある閾値を上回っている時間帯を、活性的な状態と判定する。典型的には、加速度の周波数が2HZ以上などである。もちろんこの値は人または業務の種類によって異なるため、状況に応じて設定変更可能である。
再び図8を参照して、活性度合いを算出するフローについて説明する。最初の加速度周波数計算809は、時系列に並んだ加速度データ808から周波数を求める処理である。周波数は、一秒間の波の振動数と定義され、つまり振動の激しさを表している指標である。フーリエ変換によって周波数を計算してもよいが、本実施形態では、計算を簡略化するために、周波数に相当するものとして、ゼロクロス値を用いる。これによってサーバの処理負荷が低減され、センサノードの数の増加によるサーバの計算量の増加に対しても有効である。
ゼロクロス値とは、一定の期間内における時系列データの値がゼロとなった回数、より正確には、時系列データが正の値から負の値へ、又は負の値から正の値へと変化した回数を計数したものである。例えば、加速度の値が正から負に変化してから、次にその値が再び正から負に変化するまでの期間を1周期とみなすと、計数されたゼロクロスの回数から、1秒間当たりの振動数を算出することができる。このようにして算出された一秒間当たりの振動数を、加速度の近似的な周波数として使用することができる。
さらに、本実施例のセンサノードSN0は、三軸方向の加速度センサを備えているため、同じ期間の三軸方向のゼロクロス値を合計することによって一つのゼロクロス値が算出される。これによって、特に左右及び前後方向の細かい振り子運動を検出し、振動の激しさを表す指標として用いることができる。
ゼロクロス値を計数する「一定の期間」として、連続したデータの間隔(つまり元のセンシング間隔)よりも大きな値が設定される。たとえば1秒毎のゼロクロス値又は1分毎のゼロクロス値を求めてもよい。
加速度周波数計算809の結果、各時間におけるゼロクロス値、及びそこから算出された秒単位の振動数が、加速度リスト810としてメモリ上に、又はファイルとして生成される。
次に、管理サーバSV1は、このリスト810を対象に、活性判定811を実施する。上述したように、ここでは作業者が各時間帯において活性状態にあるか否かを、その作業者が装着したセンサノードSN0によって計測された加速度の周波数がある閾値を上回っているか否かに基づいて判定される。具体的には、管理サーバSV1は、加速度リスト810を時刻の順に走査し、加速度の周波数が閾値を上回っている行には活性状態として判定値に”1”、下回った行には非活性状態として判定値に”0”を挿入する。この結果、作業者が各時間帯において活性状態にあるか否かを秒単位で判定した結果を含む活性リスト1_812が生成される。
ここで、ある短い時間帯の加速度の周波数が閾値以下であっても、その前後の時間帯の加速度の周波数は閾値以上(すなわち活性状態)である場合、逆に、ある短い時間帯の加速度の周波数が閾値以上であったが、その前後の時間帯の加速度の周波数は閾値以下(すなわち活性状態)である場合がある。このような瞬間的なノイズを除去する機構が必要となる。
そこで、管理サーバSV1は、次にこの活性リスト1_812を対象に、ノイズ除去813を実施する。ノイズ除去の役割は、上記で求めた活性度の時系列変化、たとえば”0001000111111001111”といった系列に対し、前後関係を加味して瞬間的な変化を取り除いた、たとえば”0000000111111111111”という系列を生成することである。このようなノイズ除去処理を行うことによって、その前後の時間帯を考慮して活性度を算出することができ、より実際の状況を反映した活性度を把握することが可能となる。
ノイズを除去する処理は、ローパスフィルタを用いて高周波の成分を除去することによって実行することも可能であるが、ここではより単純な方法として、多数決的な方法を説明する。本方法では、時系列順に先頭から末尾までの時間帯がひとつずつ判定の対象として選択される。現在、活性リスト1_812のI番目の時間帯が判定の対象であるとする。ここで、管理サーバSV1は、I−N番目の時間帯から、I+N番目の時間帯までの合計2N+1個の時間帯に関し、活性状態の時間帯の数と、非活性状態の時間帯の数を数える。ここでもし活性状態の時間帯の数のほうが多く、かつ、I番目の時間帯が活性状態でない場合、管理サーバSV1は、I番目の状態を活性状態に変更する。逆に非活性状態の時間帯の数の方が多ければ、I番目の状態を非活性状態に変更する。
たとえば”0001000111111001111”という系列に、N=2としてこの方法を適用すると、”0000000111111111111”という系列が生成される。Nが小さければ各時間帯の前後の短時間の状態のみを反映してノイズが除去され、Nが大きければより長時間の状態を反映してノイズが除去される。Nをどの程度にするかは人や業務の種類によるが、最初に小さいNで細かいノイズを除去したあと、再度大きいNで少し長めのノイズを除去することなども可能である。このように多数決的な方法を実行することによって、サーバの計算量を減らし、処理負荷を低減することができる。この結果、各時間帯において作業者が活性状態にあるか否かを秒単位で判定した結果を含む活性リスト2_814が生成される。
この活性リスト2_814は秒単位のデータであるが、管理サーバSV1は、後の処理を簡単にする目的で、より長い時間単位での活性度を計算するための期間集計処理815を行うことができる。ここでは秒単位の活性度から、分単位の活性度を計算する例を示す。ひとつの方法は、1分の中で活性状態であった秒数を集計して、それがしきい値以上であれば、その1分は活性状態と見なす方法である。例えば活性状態であった秒数の割合が50%を超えたら活性状態と見なしてもよい。管理サーバSV1は、このようにして算出された作業者の活性度合いを、活性リスト3_816に格納する。1分後毎の各時間帯において作業者が活性状態である場合、すなわち作業者が積極的な行動をしていると推定される場合には活性度合いを示す値として”1”が、作業者が非活性状態である場合、すなわち作業者が非積極的な行動をしていると推定される場合には”0”が格納される。
上記の活性状態の判定は加速度の周波数に基づいて行われるが、それ以外の情報に基づく判定が行われてもよい。例えば、音声の強度に基づいて活性状態が判定されてもよい。その場合にも、加速度の周波数(ゼロクロス値)の代わりに音声の強度が用いられることを除いて、上記と同様の手順を適用することができる。
図12は、本発明の実施形態の活性リスト3_816を示す説明図である。
図12に示す活性リスト3_816は、時刻1201、自己ID1202、及び活性状態1203の列を含む。
時刻1201には、各時間帯を代表する時刻(例えば各時間帯の始点の時刻)が格納される。自己ID1202には、作業者を識別する情報が格納される。活性状態1203には、各時間帯における各作業者の活性度合いを示す値が格納される。図12の例では、活性状態を示す値として”1”が、非活性状態を示す値として”0”が格納される。
次に、管理サーバSV1は、各2者間の関係を数値化した関係特徴量マトリクス818を作成する。関係特徴量は、2者間の関係、特に、対面する、会話するなどといった2者間の行動によって成立する関係の状態を示す指標である。後述するように、2者間の関係を対面リスト3_1100及び活性リスト3_816から種々の関係特徴量を抽出することができ、抽出された関係特徴量の種類ごとにそれらを格納する関係特徴量マトリクス818が作成される。この関係特徴量としては、例えば以下のようなものが挙げられる。ここでは、USERIDが「1」である作業者W1からみた、USERIDが「2」である作業者W2との関係を例として説明する。
関係特徴量の一例は、作業者W1及びW2が対面していた時間、及び、その時間が、どちらがどの程度活性している時間で構成されていたかを示す2者対面時間特徴量(対面特徴量とも記載する)がある。これら特徴量は図13の2者対面時間マトリクスPCMのように分類される。
図13は、本発明の実施形態の2者対面時間マトリクスPCMの説明図である。
本実施形態では、関係特徴量として、対面時間RCH1、双方向時間RCH2、ピッチャー時間RCH3、キャッチャー時間RCH4及び同席時間RCH5が計算され、それぞれ、対面時間マトリクスRCHMM1、双方向時間マトリクスRCHMM2、ピッチャー時間マトリクスRCHMM3、キャッチャー時間マトリクスRCHMM4及び同席時間マトリクスRCHMM5に格納される。関係特徴量マトリクスは、これらのマトリクスの総称である。
以下、関係特徴量マトリクス818として格納される各マトリクスの詳細を説明する。
対面時間RCH1は、対象期間中に組織内の2者(例えば作業者W1及びW2)がどれだけ会話を行ったかを示す指標である。具体的には、対面時間RCH1は、対面リスト3_1100を参照して、対象期間中に作業者W1及びW2が対面したと判定された時間を対象期間の日数で正規化することによって計算される。管理サーバSV1は、組織内の全ての2者の組み合わせについて対面時間RCH1を計算し、その結果を図15に示すような対面時間マトリクスRCHMM1に格納する。
図15は、本発明の実施形態の対面時間マトリクスRCHMM1の説明図である。
図15に示す対面時間マトリクスRCHMM1の縦軸及び横軸の「0」〜「12」は、各作業者を識別するIDである。縦軸及び横軸のIDに対応して格納された数値は、それぞれのIDによって識別される2作業者間の対面時間RCH1である。例えば、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応する対面時間RCH1は「20」である。これは、対象期間中に作業者W1とW2が対面した1日当たりの時間が20分であったことを示す。
双方向時間RCH2は、2者がどの程度活性化した会話を行っているかを示す指標である。例えば、作業者W1が主体的に話していて活性化していて、作業者W2も相槌を打つなどして活性化している時間などが双方向時間RCH2に該当する。具体的には、双方向時間RCH2は、次の手順で計算される。まず、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を参照して、対象期間中の作業者W1及びW2が対面したと判定されている時間を特定し、次に、活性リスト3_816を参照して、上記の特定された時間のうち、作業者W1及びW2ともに活性であると判定された時間を合計し、次に、その合計された時間を対象期間の日数で正規化する。管理サーバSV1は、組織内の全ての2者の組み合わせについて双方向RCH2を計算し、その結果を双方向時間マトリクスRCHMM2に格納する。
双方向時間マトリクスRCHMM2の図示は省略するが、その形式は対面時間マトリクスRCHMM1(図15)と同様である。例えば、仮に、双方向時間マトリクスRCHMM2において、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応する双方向時間RCH2が「5」であった場合、対象期間中に作業者W1とW2が対面した1日当たりの時間である20分(図15参照)のうち、作業者W1及びW2がいずれも活性であった時間が5分であったことを示す。
ピッチャー時間RCH3は、ある作業者(例えば作業者W1)が対面の相手(例えば作業者W2)に対して主導権を取っていた会話時間がどの程度あったかを示す指標である。例えば、作業者W1が一方的に活性化して話していて、W2が黙って聞いている時間などが作業者W1のピッチャー時間RCH3に該当する。具体的には、ピッチャー時間RCH3は、次の手順で計算される。まず、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を参照して、対象期間中に作業者W1及びW2が対面したと判定された時間を特定し、次に、活性リスト3_816を参照して、上記の特定された時間のうち、作業者W1が活性と判定され、作業者W2が不活性と判定された時間を合計し、次に、その合計された時間を対象期間の日数で正規化する。管理サーバSV1は、組織内の全ての2者の組み合わせについてピッチャー時間RCH3を計算し、その結果をピッチャー時間マトリクスRCHMM3に格納する。
ピッチャー時間マトリクスRCHMM3の図示は省略するが、その形式は対面時間マトリクスRCHMM1(図15)と同様である。例えば、仮に、ピッチャー時間マトリクスRCHMM3において、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応するピッチャー時間RCH3が「10」であった場合、対象期間中に作業者W1とW2が対面した1日当たりの時間である20分(図15参照)のうち、作業者W1が活性であり、W2が不活性であった時間(すなわち作業者W1のピッチャー時間RCH3)が10分であったことを示す。
キャッチャー時間RCH4は、ピッチャー時間の逆であり、ある作業者(例えば作業者W1)が対面の相手(例えば作業者W2)に主導権を取られていた会話時間がどの程度あったかを示す指標である。具体的には、キャッチャー時間RCH4は、次の手順で計算される。まず、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を参照して、対象期間中に作業者W1及びW2が対面したと判定された時間を特定し、次に、活性リスト3_816を参照して、W2が活性と判定され、W1が不活性と判定された時間を合計し、次に、その合計された時間を対象期間の日数で正規化する。管理サーバSV1は、組織内の全ての2者の組み合わせについてキャッチャー時間RCH4を計算し、その結果をキャッチャー時間マトリクスRCHMM4に格納する。
キャッチャー時間マトリクスRCHMM4の図示は省略するが、その形式は対面時間マトリクスRCHMM1(図15)と同様である。例えば、仮に、キャッチャー時間マトリクスRCHMM4において、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応するキャッチャー時間RCH4が「3」であった場合、対象期間中に作業者W1とW2が対面した1日当たりの時間である20分(図15参照)のうち、作業者W1が不活性であり、W2が活性であった時間(すなわち作業者W1のキャッチャー時間RCH4)が3分であったことを示す。
同席時間RCH5は、2者がどの程度不活性な会話を行っているかを示す指標である。例えば、大人数の会議に参加している作業者W1及びW2が対面している状態にあるが、両者ともただ黙って聞いている時間などが同席時間RCH5に該当する。具体的には、同席時間RCH5は、次の手順で計算される。まず、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を参照して、対象期間中に作業者W1,W2が対面したと判定された時間を特定し、次に、活性リスト3_816を参照して、上記の特定された時間のうち、作業者W1及びW2ともに不活性であると判定された時間を合計し、次に、その合計された時間を対象期間の日数で正規化する。管理サーバSV1は、組織内の全ての2者の組み合わせについて同席時間RCH5を計算し、その結果を同席時間マトリクスRCHMM5に格納する。
同席時間マトリクスRCHMM5の図示は省略するが、その形式は対面時間マトリクスRCHMM1(図15)と同様である。例えば、仮に、同席時間マトリクスRCHMM5において、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応する同席時間RCH5が「2」であった場合、対象期間中に作業者W1とW2が対面した1日当たりの時間である20分(図15参照)のうち、作業者W1及びW2のいずれもが不活性であった時間が2分であったことを示す。
上記の関係特徴量は一日あたりの絶対時間を指標化したものであるが、絶対時間だけでなく、対面時間に対する割合を指標として用いることも可能である。双方向率RRCH2、ピッチャー率RRCH3、キャッチャー率RRCH3、同席率RRCH4はそれぞれ双方向時間RCH2、ピッチャー時間RCH3、キャッチャー時間RCH3、同席時間RCH4を対面時間RCH1で割ったものである。これら割合の特徴量を任意の2者間で求めたものを双方向率マトリクスRRCHMM2、ピッチャー率マトリクスRRCHMM3、キャッチャー率マトリクスRRCHMM3、同席率マトリクスRRCHMM4に格納してもよい。
あるいは、単純な対面時間中の活性状態の絶対時間又は割合だけでなく、お互いの活性度がどの程度影響し合っているかを指標化し、それを関係特徴量として使用することも可能である。
同調度RCH1は、相手と自分の活性度が同調しているか否かを指標化したものである。同調度が高いことは、相手の活性のリズムに自分の活性のリズムが合っているということであり、付き合いが長く意思疎通の取れている関係に多く見られる。逆に同調度の低い関係とは、ちぐはぐな対話の多い関係を意味している。例えば、同調度の高い対話においては、作業者W2が落ち着いているなどの不活性状態であることに反して、作業者W1が非同調的に不活性状態から活性状態に遷移する確率は低い。逆に、作業者W2が盛り上がっていて身振り手振りを加えて話している活性状態のときには、作業者W1が落ち着いている不活性状態から同じように盛り上がって活性状態に遷移する確率は高くなる。
この同調度を示す指標として、作業者の活性状態の遷移確率がどれだけ対面相手の活性状態に影響されているかを示す値を用いることが可能である。これら活性状態の遷移パターンについて図14を参照して説明する。
図14は、本発明の実施形態における活性状態の遷移パターンの説明図である。
活性状態の遷移パターンは、図14に示すST11、ST12、ST13、ST14、ST21、ST22、ST23、ST24のように自分の活性状態の事前状態、事後状態の4通りと相手の活性状態の事前状態の2通りの積の8遷移状態で表される。ここで、「自分」とは、影響を受ける側の作業者、「相手」とは影響を与える側の作業者をそれぞれ意味する。例えば、作業者W1と作業者W2とが相互に与える影響について検討する場合、管理サーバSV1は、対面リスト3_1100を参照して、作業者W1とW2が連続して2つの時間対面している時間帯を抽出し、その2つの時間における作業者W1とW2の活性状態を活性リスト3_816から抽出し、8遷移状態のどの遷移状態であるかを判定する。例えば12:00のW1、W2の活性状態が{0,1}で12:01のW1、W2の活性状態が{1,1}である場合、作業者W1が作業者W2から受ける影響に関しては、事前状態が「自分不活性、相手活性」であり、事後状態が「自分活性」であるため、作業者W1の遷移状態はST22となる。一方、作業者W2が作業者W1から受ける影響に関しては、事前状態が「自分活性、相手不活性」であり、事後状態が「自分活性」であるため、作業者W2の遷移状態はST23となる。管理サーバSV1は、連続する対面時間全てに対して、遷移状態ST11、ST12、ST13、ST14、ST21、ST22、ST23、ST24それぞれの生起回数STN11、STN12、STN13、STN14、STN21、STN22、STN23、STN24を集計する。これら、遷移状態の生起回数から、同調度RCH6は式(1)によって求められる。同調度RCH6を任意の2者間で求めた結果を同調度マトリクスRCHMM6に格納する。
上記の式(1)の右辺の第1項は、「自分不活性、相手活性」から「自分活性」に遷移する割合、第2項は、「自分不活性、相手不活性」から「自分活性」に遷移する割合である。例えば、作業者W1が作業者W2の活性状態の影響を全く受けない場合、上記の第1項と第2項の値は同じになるはずであり、その場合、同調度RCH6の値は0になる。このため、例えば作業者W1の作業者W2に対する同調度RCH6の値が大きいほど、作業者W1が作業者W2の活性状態の影響を受け易いこと(言い換えると、作業者W2が活性である場合、作業者W1はその影響を受けて活性になり易いこと)を示す。
同調度マトリクスRCHMM6の図示は省略するが、その形式は対面時間マトリクスRCHMM1(図15)と同様である。例えば、作業者W1が作業者W2から受ける影響を示す同調度RCH6は、同調度マトリクスRCHMM6において、縦軸のID「1」及び横軸のID「2」に対応するフィールドに格納される。
上記の関係特徴量を求めるプロセスでは、同時に対面している人が作業者W1及びW2の2者だけである場合と、それ以外の第3者が存在している場合とが等価に扱われる。しかし、実際には第3者の存在が作業者W1及びW2の状態(例えば活性度等)に影響を与える可能性がある。このような第3者の影響を除くため、対面リスト3のうち、W1とW2の2者だけの対面を対象として上記の関係特徴量を求めることも可能である。
次に、求めた関係特徴量マトリクス818に基づいて、各人の関係特徴量を相手との体制関係ごとに集約した体制関係特徴量リスト821を作成する関係特徴量集積部820の説明をする。例えば、ある個人は直属の上司とは十分な対面時間を求めるが、直属の部下とは対面時間をとらないといった個人的特徴を示す関係特徴量が求められ、体制関係特徴量リスト821に格納される。このような関係特徴量の具体的な計算手順を下記に記す。
管理サーバSV1は、先に求めた関係特徴量マトリクス818と体制関係マトリクスTRM(819)とを用いて、各人が体制関係ごとにどのような関係を築く人であるかを示す体制関係特徴量リスト821を作成する。関係特徴量のうち、対面時間RCH1を例にとって説明する。体制関係マトリクスTRM(図7)によれば、例えば作業者W2の直属の部下F1は作業者W3及びW4であり、対面時間マトリクスRCHMM1(図15)によれば、作業者W2の作業者W3及びW4との対面時間RCH1はそれぞれ12分及び10分である。これより、体制関係特徴量リスト821に格納される作業者W2と直属の部下F1との対面時間は12分と10分の平均をとって11分となる。
図16は、本発明の実施形態の体制関係特徴量リストの説明図である。
上記のように、各人の各体制関係に対する関係特徴量が集約され、体制関係特徴量リストTRCL(図8の体制関係特徴量リスト821に相当)に格納される。体制関係特徴量リストTRCLは、各ユーザ(作業者)の識別子を格納するUSERID部1701と、体制関係特徴部1703と、からなる。各行には各個人(例えば作業者W0〜W12)が対応し、体制関係特徴部1703の各列には各個人と他者との体制関係ごとの関係特徴量が格納されている。上記の説明では直属の部下F1との対面時間RCH1を例として示したが、同様に、ピッチャー時間RCH3、キャッチャー時間RCH4、双方向時間RCH2、同席時間RCH5及び同調度RCH6等の関係特徴量が、直属の部下F1、2階層下の部下F2、直属の上司S1、等の体制関係ごとに集計されて体制関係特徴量リストTRCLに格納される。
上記の例では、体制関係ごとの関係特徴量を、同じ体制関係の相手の関係特徴量の平均値を計算することによって求めているが、平均以外の分布の特徴、例えば最大値、最小値、最頻値、中央値、四分位値等を体制関係ごとの関係特徴量として計算してもよい。
図8における時間解析部822では、関係解析部817で解析した対面時以外の、センサSN0から取得可能な個人の特徴量を計算する。例えば、センサSN0の装着情報から測定されるセンサSN0の装着時間、非装着時間、対面リスト及び活性リスト3から測定される非対面時の活動時間、非活動時間等が計算可能である。これらの特徴量は時間特徴量リスト823に体制関係特徴リスト821と同じ形式にて格納される。管理サーバSV1は、体制関係特徴リスト821及び時間特徴量リスト823を合成することによって個人特徴量リスト821を作成する。
図17は、本発明の実施形態の個人特徴量リストの説明図である。
図17に示す個人特徴量リストICL(図8の個人特徴量リスト824に相当)は体制関係特徴量リストTRCLと時間特徴量リスト823をユーザごとに集約したものであり、各ユーザ(作業者)の識別子を格納するUSERID部1701と、時間特徴量リスト823に対応する時間特徴部1702と、体制関係特徴量リストTRCL(821)に対応する体制関係特徴部1703と、からなる。
次に、関係推定処理PR(図5)について説明する。
図18は、本発明の実施形態の管理サーバSV1によって実行される関係推定処理PRのフローチャートである。
ここでは、ユーザが推定したい組織体制表が入力され、当該体制になったときに各2者間の関係がどのようになるかを推定し、推定の結果を可視化し、それをユーザにフィードバックする手順を示す。フィードバックされた情報から、ユーザはさらなる体制変更を行うか否かを判断し、体制が決定されるまで、このプロセスをくり返し行う。以下、各処理の詳細を推定する関係特徴量が対面時間である場合を例として記述する。
図18の係数学習部1801では、管理サーバSV1は、関係特徴量を推定するための学習を行う。この処理に関しての詳細は後述する(図19等参照)。
図18の現組織体制取得部1802では、管理サーバSV1は、個人情報テーブルTEAMINFOから現在の組織情報を取得し、推定用個人情報テーブルTEAMINFO2に格納する。推定用個人情報テーブルTEAMINFO2の図示は省略するが、その形式は個人情報テーブルTEAMINFOと同一である。現組織体制取得部1802が実行された直後において、推定用個人情報テーブルTEAMINFO2の内容は個人情報テーブルTEAMINFOと同一である。
図18の現組織体制表示部1803では、管理サーバSV1は、個人情報テーブルTEAMINFOから取得した現組織体制情報を表示する。具体的には、管理サーバSV1は、個人情報テーブルを図4のようにそのままテキスト表示してもよいし、図3のように人をノードとして、体制関係をエッジとしたネットワークグラフを表示してもよいし、音声情報などの聴覚情報又は点字などの触覚情報に変換して表示してもよい。
図18の現関係特徴量表示部1804では、管理サーバSV1は、現組織体制に対して、関係特徴量マトリクスから取得された2者間の関係特徴量の値を表示部DISP1に表示する。
図20は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される関係特徴量表示図MCDの説明図である。
図20には、具体例として、図3に示す組織における現在の2者間の関係特徴量が、組織内の体制関係を示す組織図に重畳表示される例を示す。ここでは、特徴量として対面時間RCH1を例にしているので、センサによって取得された現状の実績の対面時間RCH1がエッジとして表現されている。
エッジの太さは対面時間RCH1の実績値の大きさに依存し、時間が長い程エッジが太くなるように表示される。これによって、2者間の関係性の強さが表現される(エッジ2003)。また、関係性を強調するために、図20の例では、ある2者間の対面時間RCH1が閾値以下であることが、その2者間を接続するエッジを細くするのではなく、エッジを表示しないことによって表現される。また、想定されている体制と実績値との差を強調するために、体制上で直属の上司部下の関係にあるのに対面時間RCH1が閾値以下である2者間のエッジを点線によって表示し(エッジ2001)、体制上では直属の上司部下の関係でないのに、対面時間RCH1が閾値以上である2者間の関係を、それらを2重線のエッジで接続することによって、表現している(エッジ2002)。
エッジの強調方法としては、上記の他に、線の形又は色を変える方法を採用することも可能である。また、本例では対面時間RCH1という無向性の対象特徴量であるが、ピッチャー率RCH3など有向性の指標に関しては、矢印及び線幅によって有効度の強さを表現することも可能である。
2者間の関係特徴量の値の別の表示例について説明する。
図21は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示されるバネネットワーク図SNTの説明図である。
図21に示すバネネットワーク図SNTのように、体制関係に依存する配置を用いず、関係特徴量マトリクスの値(例えば対面時間RCH1のような関係特徴量)を、各作業者に対応するノード間の引力として用いたばねモデルによって2者間の関係を表示してもよい。これによって、より実績の関係を強調することが可能である。バネネットワーク図SNTの利点としては、体制情報を考慮に入れず、集団2101のように体制図とは異なるグループ及びノード2102のように組織から孤立している人の発見が容易になることが挙げられる。
図18の組織体制変更部取得部1805では、管理サーバSV1は、上記の現組織体制に対するユーザの変更希望をクエリとして取得する。ここで、ユーザが作業者W5とW9の体制位置の交換を希望した場合について説明する。体制位置の交換とは、2者の体制関係を入れ替えることに相当し、具体的には、個人情報テーブルTEAMINFO(又は推定用個人情報テーブルTEAMINFO2)における2者のID及びユーザ名を全て入れ替えることに相当する。ユーザからの情報入力は、例えば次の形式で行われる。ユーザは、作業者W9とW5の体制位置を交換することを示す部分的情報を入出力PC1からコマンドライン操作によって入力してもよい。あるいは、ユーザは、図22のような体制変更受付図が表示されていれば、図示された作業者W9及びW5のそれぞれに対応するノードを手順2202に示すようにGUIを用いて選択して移動するといったグラフィカル操作を入出力PC1及び表示部DISP1を介して行ってもよい。あるいは、ユーザは、変更後の全組織員の情報をテキストファイルで入出力PC1から一括登録してもよい。
図22は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される体制変更受付図の説明図である。
ユーザが試行したい体制変更を入力する前の体制変更受付図は、例えば、図3に示す組織図ORGCHARTと同一である。ここで、作業者W9とW5の体制位置を交換した場合のコミュニケーションパターン(例えば交換後の組織内の任意の2者間の対面時間等)を推定したい場合、ユーザは、グラフィカル操作によって、表示部DISP1に表示された作業者W9及びW5を示すシンボルを入れ替える(手順2202)。これによって、作業者W9とW5の体制位置の交換が入力される。その後、作業者W9とW5の体制位置が交換された組織図2201が表示される。
図18の新組織体制計算部1807では、管理サーバSV1は、上記で取得した組織体制の変更部を推定用個人情報テーブルTEAMINFO2に反映する。例えば、組織体制変更部取得部1805において作業者W5とW9の体制位置を交換するといったクエリを入出力PC1から取得した場合には、図4と同等の推定用個人情報テーブルTEAMINFO2の作業者W5に対応する行の内容と、作業者W9に対応する行の内容とを、USERID及びUNAMEを残して、GROUPID〜FOLLOWERIDの組織体制情報を交換する。その結果、USERID「5」及びUNAME「W5」に対応するGROUPID〜FOLLOWERIDには、それぞれ「B」、「0」、「B1」、「1」、「3」、「W8」及び「W10」が格納され、USERID「9」及びUNAME「W9」に対応するGROUPID〜FOLLOWERIDには、それぞれ「A」、「0」、「A2」、「1」、「3」、「W1」及び「W6、W7」が格納される。さらに、管理サーバSV1は、それら以外の行に格納された「W5」を「W9」に、「W9」を「W5」に変更する。
さらに、管理サーバSV1は、推定用個人情報テーブルTEAMINFO2を用いて、推定用体制関係マトリクスTRM2を作成する。推定用体制関係マトリクスTRM2については図示を省略するが、その形式は体制関係マトリクスTRMと同様であり、図7を参照して説明した手順で、推定用個人情報テーブルTEAMINFO2に基づいて作成される。
図18の係数取得部1808では、管理サーバSV1は、係数学習部1801において学習された係数を取得する。ただし、後述するように、係数学習部1801が省略された場合には、用意された係数(例えば予め他の組織等で得られたパラメータ)を取得する。
図18の推定関係特徴量計算部1809では、管理サーバSV1は、与えられた推定用体制関係マトリクスTRM2と予め格納されている個人特徴量リストICL(図17)とを用いて、各2者間の関係特徴量を計算する。ここでは、関係特徴量として、対面時間を用いて説明する。ここでは、異動した作業者W9と、その新しい上司である作業者W1との関係がどのようになるか推定したい場合を説明する。
管理サーバSV1は、個人特徴量リストICLに基づいて、個人ごとに個人特徴量ベクトルVが作成される。個人特徴量ベクトルVの第一要素には1が格納され、その後の要素には個人特徴量リストの指標の全てが格納される。管理サーバSV1は、この個人ごとの個人特徴量ベクトルVを用いて、2者間の体制関係がどのようになったときに、対面時間がどの程度になるかを推定する。ここでは、線形での推定方法について説明する。
ここで、VW1は作業者W1の個人特徴ベクトルVであり、VW9 tは作業者W9の個人特徴ベクトルVの転置ベクトルであり、S(1,9)はその内積の個人特徴量相互マトリクスである。この個人特徴量相互マトリクスには、各作業者W1及びW9の個人特徴量ベクトルの相性を求めるためのマトリクスであり、式(3)のように、個人特徴量ベクトルの各要素同士の積が要素となる。
求める作業者W1とW9の対面時間は、作業者W1とW9の個人の特徴から計算されるS(1,9)によって基本的に決定されるが、それ以外にもW1とW9の過去の面識の有無にも少なからず影響される。そこで、求める推定時間R1,9は、式(4)のようにS(1,9)の各要素の和の項、及び作業者W1とW9の過去の対面時間MT1,9の項の和として求められる。対面時間MT1,9は、対面時間マトリクスRCHMM1の、ID「1」に対応する行の、ID「9」に対応する列の要素に相当する。ここで係数マトリクスA、及び係数Bは各項の対面時間への影響係数である。
この係数マトリクスA及び係数Bは、図6に示す2者の関係ごとに異なるものであり、詳細な導出方法は後述する。式(4)の具体的な例を式(5)に示す。ここでは、係数学習部1801の実行の結果、直属の上司と部下の対面時間は、その上司がどれだけ一階層下の部下と平均的に対面時間を取るかという要素と、上司が一階層下の部下との対面中に聞き手にまわる割合(キャッチャー率)という要素と、部下が一階層上の上司との対面中に積極的に話し手にまわる割合(ピッチャー率)という要素と、2者の過去の対面時間という要素と、によって決まると推定される場合について説明する。
ここで、VW1(一階層下の部下への対面時間)は、作業者W1の、一階層下の(すなわち直属の)部下との対面時間RCH1である。VW1(一階層下の部下へのキャッチャー率)は、作業者W1の、一階層下の部下との対面時間RCH1のうち、キャッチャー時間の割合である。これらは、いずれも、個人特徴量リストICL(図17)の自己ID「1」の行から読み取るか、又は、読み取られた値から算出することができる。同様に、VW9(一階層上の上司へのピッチャー率)は、作業者W9の、一階層上の上司との対面時間RCH1のうち、ピッチャー時間の割合である。これは、個人特徴量リストICLの自己ID「9」の行から読み取られた値から算出することができる。
同様にして、管理サーバSV1は、全ての2者間の推定対面時間を求め、それを推定対面時間マトリクスR(図示省略)に格納する。推定対面時間マトリクスRは、図5の推定関係特徴量マトリクスPRMに相当する。推定対面時間マトリクスRの図示は省略するが、その形式は、対面時間マトリクスRCHMM1と同様である。
推定関係特徴量表示部1810は、推定結果をユーザにフィードバックする処理である。表現方法は現組織体制表示部1804と同一であってよい。ただし、ここでは変更点や変更効果に着目できるよう、異動した人を表すノードをハッチ又は色で強調表示すること、及び、異動によって変化した対面量をエッジの太さ、色、形、又は点滅表示等で強調することも可能である。
変更判定部1811は推定関係特徴量表示部1810によって出力された結果をユーザが確認し、さらなる変更を行うかどうかを判定する処理である。ユーザの判定結果は、CUI、GUI、音声などによって取得可能であり、追加変更がある場合には組織体制変更部取得部処理に戻り、追加変更が無い場合には関係推定処理PRのフローを終了する。
ここで推定する関係特徴量は対面時間に限らず、関係特徴量マトリクスに格納されている特徴量は全て推定の対象となり得る。例えば、管理サーバSV1は、上記と同様の方法によって推定双方向時間、推定ピッチャー時間等を計算し、それらを推定双方向時間マトリクス(図示省略)、推定ピッチャー時間マトリクス(図示省略)等の推定関係特徴量マトリクスPRMに格納してもよい。
図19は、本発明の実施形態の管理サーバSV1によって実行される係数学習処理のフローチャートである。
図19は、関係推定処理PRのフローにおける係数学習部1801の詳細な処理を示すフローである。本フローでは関係推定処理PRにおいて最終的に組織の体制変更後のコミュニケーションパターン(例えば任意の2者間の対面時間)を推定するために、当該組織において過去に体制変更があったときの対面量等の変化を利用して、組織毎の式(4)の推定パラメータである係数マトリクスA及び係数Bの学習を行う。なお、この処理は組織ごとの特徴を反映したい場合及び推定の精度を上げたい場合には必要となるが、ここでの学習を行わず予め他の組織等で得られたパラメータを陽に用いる場合には、必ずしも必要ではない。学習する場合には、当該組織において、体制変更が行われた前後のセンサデータを用いて学習を行う。具体的には、直属の上司と部下の対面時間を推定する場合を例として説明する。
図19の体制変更時期取得部1902では、管理サーバSV1は、本フローにおける体制変更の前後での学習を行うために、過去に実際に体制変更が起きた時期を取得する。具体的には、個人情報テーブルTEAMINFO(1901)が書き替えられた時期が体制変更の起きた時期であるので、個人情報テーブルTEAMINFOの変更ログから取得される。また、上記の利用目的のため、単純なテーブル操作ミスなどは変更ログに残さないものとする。
図19の体制変更前後個人特徴量抽出部1906では、管理サーバSV1は、体制変更前の個人特徴量リストICL(1907)と体制変更後の関係特徴量マトリクス(1908)を出力する。このステップは、図8の個人特徴量抽出部CICと基本的に同じものである。ただし、体制変更前の個人特徴量リストICLに関しては、体制が変更する前のセンサデータ(例えば対面データ1903、加速度データ1904及び音声データ1905等)を用いて算出し、体制変更後関係特徴量マトリクスに関しては、体制が変更してからのセンサデータを用いて算出するものとする。
ここで、体制変更後の関係特徴量マトリクスを算出する期間ANTは任意に設定することができる。例えば、ここでは変更後1日目から一カ月のデータを用いることとする。期間ANTは、例えば、長期的な結果を見たい場合に変更後半年から一年のデータを用いる、等のように変更することによって、短期間から長期間まで、任意の期間が経過した後のコミュニケーションパターンを推定することができる。
図19の関係解析部1909では、管理サーバSV1は、体制変更前の個人特徴量リストICLと体制変更後の関係特徴量マトリクスとを用いて、推定パラメータである係数マトリクスA及び係数Bの学習を行う。具体的には、この体制変更によって、図29に示すように体制が変化したときを例として説明する。
図29は、本発明の実施形態における体制変更の説明図である。
体制変更後の組織図2902は、図3に示したものと同一であるため、説明を省略する。図29に示す体制変更は、作業者W2とW5の体制位置を入れ替え、さらに、作業者W9とW11の体制位置を入れ替えることである。したがって、体制変更前の組織図2901は、作業者W2、W5、W9及びW11の体制位置を除いて、体制変更後の組織図2902と同一である。
関係解析部1909において、管理サーバSV1は、最初に、学習の対象となる体制関係を抽出する。ここでは、直属の上司部下関係となる作業者W1とW9の対面時間を推定する場合を例にしているので、対象となる組み合わせは、図29の組織においては、体制変更後の組織図2902において直属の上司部下関係である{W0,W1},{W0,W8},{W1,W2},{W1,W5},{W8,W9},{W8,W11},{W2,W3},{W2,W4},{W5,W6},{W5,W7},{W9,W10},{W11,W12}の12通りの内、本体制変更によって変化があった(すなわち本体制変更によって体制位置が変更された作業者を含む){W1,W2},{W1,W5},{W8,W9},{W8,W11},{W2,W3},{W2,W4},{W5,W6},{W5,W7},{W9,W10},{W11,W12}の10通りとなる。
これらの10通りの組み合わせに関して、管理サーバSV1は、式(4)の係数マトリクスA及び係数Bの学習を行う。学習の例としては、線形の重回帰分析を示す。この場合、目的変数を体制変更後関係特徴量マトリクスの当該ペア(すなわち作業者W1とW9)の対面量として、説明変数を当該ペアの個人特徴量相互マトリクスの各要素と当該ペアの変更前の対面時間として最小二乗法を行う。分析結果の各係数のうち、体制変更後関係特徴量マトリクスの各要素の係数は係数マトリクスAに、対面時間の係数は係数Bとなる。ここでは、一回の体制変更に基づく係数の学習を例示したが、実際の解析では、体制変更時期取得部1902で取得された全ての体制変更のデータを用いて、上記の重回帰分析を行うことによって、係数マトリクスA及び係数Bが決定される。
このようにして決定された係数マトリクスA及び係数Bは、過去の体制変更後の2作業者間の関係特徴量(例えば対面時間RHC1)が、当該体制変更前の2作業者の行動に関するどの特徴量(例えば、体制関係特徴部1703に格納された関係特徴量、時間特徴部1702に格納されたセンサの装着時間等、及び2作業者の過去の対面時間MT等、又はそれらの積)にどの程度依存したかを示す。このため、現在までに実測された作業者の行動に関する特徴量に係数マトリクスA及び係数Bを適用することによって、これから行おうとする体制変更によってある2作業者の関係特徴量がどのように変化するかを推定することが可能になる。
例えば、式(5)は、係数マトリクスAに含まれる係数として、VW1(一階層下の部下への対面時間)の係数「0.1」、及び、VW1(一階層下の部下へのキャッチャー率)*VW9(一階層上の上司へのピッチャー率)の係数「40」が決定され、係数Bとして「0.2」が決定された場合に相当する。これは、直属の上司部下の関係となる2者の対面時間が、一階層下の部下へのキャッチャー率と一階層上の上司へのピッチャー率との積に最も大きく依存し、さらに、1階層下の部下への対面時間と、当該2者の過去の対面時間にもわずかに依存し、その他の特徴量には全く依存しない(又は、無視できる程度に少ししか依存しない)ことを示す。
なお、上記は最小二乗法によって係数を決定する例であるが、最小二乗法以外の任意の機械学習によって係数を決定してもよい。
図23は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される推定結果図SR1の説明図である。
推定結果図SR1は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第1の表示例である。推定結果図SR1は、体制変更後の組織図2201を含み、さらに、体制変更によって体制位置が変更された作業者(この例では作業者W9及びW5)が例えばハッチング2301によって強調表示される。さらに、式(4)(又はその具体例である式(5))等によって計算された、体制変更後の組織における作業者間の関係特徴量(例えば対面時間RCH1)の推定結果が表示される。この推定結果は、図20と同様に、例えばエッジ2302の太さ等によって組織図に重畳表示されてもよい。図20の例と図23の例とを比較すると、体制変更によって、チームA2内の上司と部下の間の対面時間、及び、グループBのリーダとチームB1のリーダとの間の対面時間がいずれも増加すると推定されたことが分かる。
図24は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される、推定生産性の表示を含む推定結果図SR2の説明図である。
推定結果図SR2は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第2の表示例である。非特許文献2に記載されたように、組織内の対面のネットワーク構造が分かるとネットワーク指標から個人の生産性を推定できる。図24ではネットワーク指標の一つである結束度を用いて、推定された組織の対面時間とともに組織の予測生産性を表示する方法を示す。結束度に関しての詳細は後述する(図28参照)。推定結果図SR2は、推定結果図SR1と同様の関係特徴量が表示された組織図2401に加えて、グループごとの結束度が体制変更によってどのように変化したかを表示するグラフ2402を含む。例えば、グラフ2402には、グループAの体制変更前の生産性(すなわち結束度)2404及び体制変更後の予測生産性2403が表示される。図24の例では、体制変更によってグループAの生産性が向上すると予測される。これによって、個々のグループとしては当該体制変更が良いものか、また全体としてバランスがとれているかなどが把握できるようになる。
図28は、本発明の実施形態において生産性の指標として使用される結束度の説明図である。
結束度とは、ある人物iと、その周囲の人物との互いに連携している度合いを示す指標である。ここで、「人物iの周囲」とは組織全体のネットワークの中で人物iと直接リンクが繋がっている人々の範囲を意味し、ネットワーク分析の用語ではこれを「iのエゴセントリックネットワーク(Ego−centricNetwork)」と呼ぶ。
図28は、組織のネットワークから抽出された人物iのエゴセントリックネットワークの例である。人物iの周囲の人物間において全くリンクがない場合のネットワークは人物iを中心としたスター型になり、この場合の結束度は低い(図28(a))。一方、人物iの周囲の人物が全て相互にリンクしている場合のネットワークはメッシュ型となり、この場合の結束度は高くなる(図28(b))。
人物iの結束度Ciを算出する方法を式(6)に示す。なお、次数Niとは人物iと繋がっている人数のことである。間接リンクとは人物iと直接繋がっていないリンクを指す。エゴセントリックネットワーク内で、間接リンクが1本増えると、人物と他の二者からなる三者の間に三角形が1つ増えることになる(図28(c))。つまり、人物iのエゴセントリックネットワーク内の最大間接リンク数Li_MAXは人物iが作ることのできる三角形の最大個数であり、実際の間接リンク数Liは人物iの回りの実際の三角形の個数を表す。また、三角形の割合に(Ni−1)を掛けて1を足すことで、結束度Ciは、人物iと繋がっている人物が、エゴセントリックネットワーク内で有する平均リンク数(人物iとのリンクも含んだもの)を意味することになる。なお、次数が0または1の場合には結束度は1とする。個人ごとでなく、チーム、グループ、又は組織の結束度を求める場合には、これら個人ごとの結束度を平均すればよい。
本発明者らの研究において、ある組織における結束度の時間変化と業務報告書の質の関係を調べたところ、半年間で結束度が1.5倍に向上したのと同期して、業務報告書の創造性指標が1.8倍向上したことが分かった。このように、結束度と生産性の高さの間に正の相関があることが報告されている。そのため、結束度は組織を評価する指標として利用することは有用である。
図25は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される、推定生産性の変化の表示を含む推定結果図SR3の説明図である。
推定結果図SR3は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第3の表示例である。推定結果図SR3では、推定結果図SR1と同様の関係特徴量が表示された組織図2501に加えて、組織の結束度が体制変更によってどのように変化するかを推定した結果を表示するグラフ2502を含む。
組織の結束度の時系列的な変化は、係数学習部1801において、学習する期間ANTの日数を変えることで推定可能である。例えば、学習する期間を過去の体制変更後最初の一カ月、次の一カ月、さらに次の一カ月、と一カ月ずつずらしてそれぞれの期間について学習することで、それぞれの期間に対応する推定パラメータの組(すなわち係数マトリクスA及び係数B)が得られる。この場合、それぞれの推定パラメータを用いることによって、体制変更後一カ月、二カ月、三カ月の状態を予測することができる。このようにして予測されたそれぞれの期間の組織状態に基づいて結束度を計算すれば、予測結束度の時系列的変化を取得することが可能となる。
さらに、バー2503を用いて、体制変更後の日数を変化させることで、体制変更から指定された日数経過後の関係特徴量図2501を表示することが出来る。例えば、図25ではバー2503が体制変更から30日後を指示しているため、関係特徴量図2501には体制変更から30日後について予測された関係特徴量が表示されている。
図26は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される、推定生産性の確率的幅の表示を含む推定結果図SR4の説明図である。
推定結果図SR4は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第4の表示例である。推定結果図SR4では、推定結果図SR1と同様の関係特徴量が表示された組織図2601に加えて、組織の結束度の推定結果の確率的幅を表示するグラフ2602を含む。推定結果図SR1では、ある2者間の推定対面量(例えば推定された対面時間RCH1)が、設定された閾値を超えた場合に、その2者間がつながっていると判定して、それに基づいてネットワーク指標を計算しているが、ここではそれらの推定対面量も確率的幅を持つことを加味している。実際には各2者間の推定対面量を、所定の幅で所定の回数(例えば上下30%の幅で100回)ランダムに変化させ、その結果の結束度を逐一記録し、その結果の分布の平均値、±1σ値、最大値、及び最小値を推定生産性として箱髭図に表示する。
図27は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される、複数の選択された状態に対応する推定結果図SR5の説明図である。
推定結果図SR5は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第5の表示例である。例えば、ユーザが二つの体制変更プランのどちらを採用するか判断したい場合に、それらの体制変更のそれぞれを入力した場合の推定結果を示す推定結果図SR4を表示部DISP1に同時に表示して、さらに各々の推定生産性の状態を表示することができる。例えば第1の体制変更プラン(図3に示す組織の作業者W5とW9を入れ替える)に基づく推定結果が、関係特徴量が表示された組織図2701、及び、グラフ2703の箱髭図2704として表示され、第2の体制変更プラン(図3に示す組織の作業者W5とW10を入れ替える)に基づく推定結果が、関係特徴量が表示された組織図2702及び箱髭図2705として表示される。これによって、ユーザが二つの体制変更プランのどちらを採用するか迷っているときの両者の比較が容易に行えるようになる。
図30は、本発明の実施形態の表示部DISP1に表示される、複数の選択された状態に対応する推定結果図SR6の説明図である。
推定結果図SR6は、関係推定フロー(図18)の推定関係特徴量表示部1810において表示部DISP1に表示される推定結果の第6の表示例である。推定結果図SR6は、チェックボックス3001を含み、そのチェックボックス3001を用いたユーザからの入力に応じて、関係特徴量の表示を含む組織図(体制図)の代わりに、ネットワーク図が表示される点を除いて、推定結果図SR5と同じである。
体制図の代わりに表示されるネットワーク図は、図21に示したものと同様に作成される。図30に示すネットワーク図3002は、図27の組織図2702に表示された関係特徴量をネットワーク図として表示したものである。図30のグラフ3003に表示された箱髭図3004及び3005は、それぞれ、図27のグラフ2703に表示された箱髭図2704及び2705に相当する。
SN0 センサノード
WKR1〜WKR3 作業者
RT1 中継器
BS1 基地局デバイス
LAN1 有線ネットワーク
PC1 コンピュータ
DISP1 ディスプレイ
SV1 管理サーバ

Claims (19)

  1. 組織を構成する複数の人物それぞれに装着される端末と、前記端末と通信する基地局と、前記基地局とネットワークを介して接続される管理サーバと、を備える情報処理システムであって、
    前記各端末は、前記各端末を装着した人物の行動情報を取得するセンサと、前記行動情報を前記基地局に送信する送信装置と、を有し、
    前記管理サーバは、前記ネットワークに接続されるネットワークインターフェースと、前記ネットワークインターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有し、
    前記記憶装置は、前記組織における前記複数の人物間の予め定義された関係を示す人物関係情報を格納し、
    前記プロセッサは、
    前記ネットワークインターフェースを介して前記行動情報を受信して前記記憶装置に格納し、
    前記行動情報に基づいて、前記各人物の他の人物に対する行動の特徴を示す一つ以上の種類の行動特徴量を計算し、
    前記計算された行動特徴量を前記記憶装置に格納し、
    前記計算された行動特徴量を前記各人物と前記他の人物との前記定義された関係ごとに集計し、
    前記集計された行動特徴量をさらに前記記憶装置に格納し、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、過去に実行された前記定義された関係の変更の前後の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記人物の行動特徴量を推定し、
    前記推定された行動特徴量を出力することを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記各端末の前記センサは、前記端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面を検出する対面センサを含み、
    前記行動情報は、前記各端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面の記録である対面情報を含み、
    前記プロセッサは、
    前記対面情報に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間を前記行動特徴量として計算することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記各端末の前記センサは、さらに、加速度を検出する加速度センサ及び音声を検出する音声センサの少なくとも一つを含み、
    前記行動情報は、さらに、前記加速度の記録である加速度情報及び前記音声の記録である音声情報の少なくとも一つを含み、
    前記プロセッサは、
    前記加速度情報又は前記音声情報に基づいて、前記各人物が活性であったか否かを判定し、
    前記対面情報と、前記各人物が活性であったか否かの判定結果と、に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間のうち、前記各人物及び前記他の人物の両方が活性であった双方向時間、前記各人物が活性であり前記他の人物が不活性であったピッチャー時間、前記各人物が不活性であり前記他の人物が活性であったキャッチャー時間、前記各人物及び前記他の人物の両方が不活性であった同席時間、及び、前記他の人物が活性である場合に前記各人物が不活性から活性に遷移する割合を示す同調度、の少なくとも一つを、前記行動特徴量として計算することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記プロセッサは、
    過去に実行された前記定義された関係の変更前の前記行動特徴量、及び、前記過去に実行された前記定義された関係の変更後の所定の期間の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係の変更後の前記所定の期間の各種類の前記行動特徴量が前記定義された関係の変更前の各種類の前記行動特徴量に依存する程度を示す係数を計算し、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、前記計算された係数に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記所定の期間の前記人物の行動特徴量を推定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
  5. 前記プロセッサは、
    過去に実行された前記定義された関係の変更前の前記行動特徴量、及び、前記過去に実行された前記定義された関係の変更後の複数の所定の期間の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係の変更後の前記所定の期間の各種類の前記行動特徴量が前記定義された関係の変更前の各種類の前記行動特徴量に依存する程度を示す、前記複数の所定の期間のそれぞれに対応する係数を計算し、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、前記計算された複数の所定の期間のそれぞれに対応する係数に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記複数の所定の期間のそれぞれにおける前記人物の行動特徴量を推定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
  6. 前記プロセッサは、前記過去に実行された前記定義された関係の変更後の前記所定の期間の行動特徴量を目的変数、前記過去に実行された前記定義された関係の変更前の前記行動特徴量を説明変数として使用した機械学習によって前記係数を計算することを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
  7. 前記定義された関係は、前記組織内の前記各人物が所属するグループの関係、前記各人物の指揮命令系統内の位置の関係及び前記各人物の職位の階層の関係の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  8. 前記プロセッサは、前記一つ以上の種類の行動特徴量の一つとして、前記各人物が前記他の人物と対面していない時間の行動の特徴を示す量を計算して、前記記憶装置に格納することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
  9. 前記プロセッサは、前記加速度センサによって検出された加速度の周波数が所定の条件を満たす場合に、前記加速度センサを含む前記端末を装着した前記人物が活性であると判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
  10. 前記情報処理システムは、さらに表示装置を備え、
    前記プロセッサは、前記組織内の前記人物間の前記定義された関係を示す組織図を前記表示装置に表示させ、さらに、前記推定された前記各人物の行動特徴量を前記組織図に重畳表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  11. 前記情報処理システムは、さらに表示装置を備え、
    前記プロセッサは、前記各人物をノードとして含み、前記推定された行動特徴量を前記ノード間の引力として用いたばねネットワーク図を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  12. 前記情報処理システムは、さらに表示装置を備え、
    前記プロセッサは、前記推定された前記各人物の行動特徴量に基づいて前記組織の結束度を計算し、前記推定された前記各人物の行動特徴量及び前記計算された結束度を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
  13. 前記情報処理システムは、さらに表示装置を備え、
    前記プロセッサは、前記推定された前記各人物の前記複数の所定の期間のそれぞれについての行動特徴量に基づいて前記組織の前記複数の所定の期間のそれぞれについての結束度を計算し、前記計算された結束度の変化を示すグラフを前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
  14. 複数の端末と通信する基地局とネットワークを介して接続される管理サーバであって、
    前記各端末は、
    組織を構成する複数の人物それぞれに装着され、
    前記各端末を装着した人物の行動情報を取得するセンサと、前記行動情報を前記基地局に送信する送信装置と、を有し、
    前記管理サーバは、前記ネットワークに接続されるネットワークインターフェースと、前記ネットワークインターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を備え、
    前記記憶装置は、前記組織における前記複数の人物間の予め定義された関係を示す人物関係情報を格納し、
    前記プロセッサは、
    前記ネットワークインターフェースを介して前記行動情報を受信して前記記憶装置に格納し、
    前記行動情報に基づいて、前記各人物の他の人物に対する行動の特徴を示す一つ以上の種類の行動特徴量を計算し、
    前記計算された行動特徴量を前記記憶装置に格納し、
    前記計算された行動特徴量を前記各人物と前記他の人物との前記定義された関係ごとに集計し、
    前記集計された行動特徴量をさらに前記記憶装置に格納し、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、過去に実行された前記定義された関係の変更の前後の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記人物の行動特徴量を推定し、
    前記推定された行動特徴量を出力することを特徴とする管理サーバ。
  15. 前記各端末の前記センサは、前記端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面を検出する対面センサを含み、さらに、加速度を検出する加速度センサ及び音声を検出する音声センサの少なくとも一つを含み、
    前記行動情報は、前記各端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面の記録である対面情報を含み、さらに、前記加速度の記録である加速度情報及び前記音声の記録である音声情報の少なくとも一つを含み、
    前記プロセッサは、
    前記対面情報に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間を前記行動特徴量として計算し、
    前記加速度情報又は前記音声情報に基づいて、前記各人物が活性であったか否かを判定し、
    前記対面情報と、前記各人物が活性であったか否かの判定結果と、に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間のうち、前記各人物及び前記他の人物の両方が活性であった双方向時間、前記各人物が活性であり前記他の人物が不活性であったピッチャー時間、前記各人物が不活性であり前記他の人物が活性であったキャッチャー時間、前記各人物及び前記他の人物の両方が不活性であった同席時間、及び、前記他の人物が活性である場合に前記各人物が不活性から活性に遷移する割合を示す同調度、の少なくとも一つを、さらに、前記行動特徴量として計算することを特徴とする請求項14に記載の管理サーバ。
  16. 前記プロセッサは、
    過去に実行された前記定義された関係の変更前の前記行動特徴量、及び、前記過去に実行された前記定義された関係の変更後の所定の期間の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係の変更後の前記所定の期間の各種類の前記行動特徴量が前記定義された関係の変更前の各種類の前記行動特徴量に依存する程度を示す係数を計算し、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、前記計算された係数に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記所定の期間の前記人物の行動特徴量を推定することを特徴とする請求項15に記載の管理サーバ。
  17. 組織を構成する複数の人物それぞれに装着される端末と、前記端末と通信する基地局と、前記基地局とネットワークを介して接続される管理サーバと、を有する情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であって、
    前記各端末は、前記各端末を装着した人物の行動情報を取得するセンサと、前記行動情報を前記基地局に送信する送信装置と、を有し、
    前記管理サーバは、前記ネットワークに接続されるネットワークインターフェースと、前記ネットワークインターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有し、
    前記記憶装置は、前記組織における前記複数の人物間の予め定義された関係を示す人物関係情報を格納し、
    前記情報処理方法は、
    前記ネットワークインターフェースを介して前記行動情報を受信して前記記憶装置に格納する第1手順と、
    前記行動情報に基づいて、前記各人物の他の人物に対する行動の特徴を示す一つ以上の種類の行動特徴量を計算し、前記計算された行動特徴量を前記記憶装置に格納する第2手順と、
    前記計算された行動特徴量を前記各人物と前記他の人物との前記定義された関係ごとに集計し、前記集計された行動特徴量を前記記憶装置に格納する第3手順と、
    まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、過去に実行された前記定義された関係の変更の前後の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記人物の行動特徴量を推定する第4手順と、
    前記推定された行動特徴量を出力する第5手順と、を含むことを特徴とする情報処理方法。
  18. 前記各端末の前記センサは、前記端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面を検出する対面センサを含み、さらに、加速度を検出する加速度センサ及び音声を検出する音声センサの少なくとも一つを含み、
    前記行動情報は、前記各端末を装着した人物と他の前記端末を装着した人物との対面の記録である対面情報を含み、さらに、前記加速度の記録である加速度情報及び前記音声の記録である音声情報の少なくとも一つを含み、
    前記第2手順は、
    前記対面情報に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間を前記行動特徴量として計算する手順と、
    前記加速度情報又は前記音声情報に基づいて、前記各人物が活性であったか否かを判定する手順と、
    前記対面情報と、前記各人物が活性であったか否かの判定結果と、に基づいて、前記各人物と他の人物との対面時間のうち、前記各人物及び前記他の人物の両方が活性であった双方向時間、前記各人物が活性であり前記他の人物が不活性であったピッチャー時間、前記各人物が不活性であり前記他の人物が活性であったキャッチャー時間、前記各人物及び前記他の人物の両方が不活性であった同席時間、及び、前記他の人物が活性である場合に前記各人物が不活性から活性に遷移する割合を示す同調度、の少なくとも一つを、さらに、前記行動特徴量として計算する手順と、を含むことを特徴とする請求項17に記載の情報処理方法。
  19. 前記情報処理方法は、さらに、過去に実行された前記定義された関係の変更前の前記行動特徴量、及び、前記過去に実行された前記定義された関係の変更後の所定の期間の前記行動特徴量に基づいて、前記定義された関係の変更後の前記所定の期間の各種類の前記行動特徴量が前記定義された関係の変更前の各種類の前記行動特徴量に依存する程度を示す係数を計算する第6手順を含み、
    前記第4手順は、まだ実行されていない前記定義された関係の変更を示す情報を取得すると、前記取得した情報、前記記憶装置に格納された行動特徴量、及び、前記計算された係数に基づいて、前記定義された関係が前記取得した情報の通りに変更された後の前記所定の期間の前記人物の行動特徴量を推定する手順を含むことを特徴とする請求項18に記載の情報処理方法。
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