JP5588563B2 - 情報処理システム及び情報処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に係り、特に、センサデバイスを用いて人の動きの情報を収集し、集計、表示する情報処理システム及び情報処理方法に関する。
技術の進化により、人の行動を常時モニタリングするセンシングデバイスが発達してきた。これらのデバイスでは、腕時計や名札、携帯電話などの人が身につけたり携帯できるデバイス内に、加速度や温度、音声、位置情報などのセンサを内蔵している。たとえば非特許文献1のようなセンサでは、人の日々の活動量や歩数などを測定することによって、疲労回復やダイエットなどのヘルスケアや、健康促進を管理することが狙いとなっている。
活動量としては、ゼロクロス周波数という指標が用いられる。これは、加速度計で得られる情報から、装着者が何Hzの行動を行っているかを表すための指標であり、例えば歩行時には典型的には2Hz程度、web閲覧などのほとんど静止しているような状態でも0.5Hz程度の周波数が見られる。算術的には、例えば加速度計のX軸、Y軸、Z軸の各軸の測定値を二乗して足し合わせ、その平方根を取ることにより得られる。この指標を、1分毎など、単位時間ごとに算出し、その1分における活動量の目安とすることができる。本明細書では以下、本定義を活動量の例として説明するが、例えば加速度の絶対値や、歩数など、活動の大きさを表し、本定義とある程度相関するような指標は同様に扱うことができる。
Tanaka、「Life Microscope: Continuous daily−activity recording system with tiny wireless sensor」、International Conference on Networked Sensing Systems、2008年6月17日、pp.162−165 Nakamura、「Universal Scaling Law in Human Behavioral Organization」、PHYSICAL REVIEW LETTERS、2007年9月28日
デバイス等の低電力化により、データを24時間常時計測可能になってきた。しかしながらそれにより、いくつかの課題が生じてくる。ひとつめは、データ量の問題である。24時間、一定の周波数でセンシング情報を取得すると、それを格納する記憶容量が必要になる。たとえば3軸加速度を50Hzで単純に取得するだけで、1日20メガバイト近い記憶容量が必要になる。複数日にわたり、かつ、複数の種類のデータを取得する場合、この数倍の容量が必要になる。できるだけ長期間取得するためには、格納するデータ量を縮小する必要がある。またセンシングデバイスで取得したデータは、無線もしくは有線通信によって、データサーバに収集される。そのため、1人分のデータ量を縮小できれば、複数人のデータを格納するデータサーバに必要なディスクを削減することも可能になる。
またデータ量の削減は、単にハードディスクデバイスの効率的な利用だけではなく、デバイスやデータセンタ間、およびその間にある基地局や中継局のデータ転送速度も向上(転送時間を短縮)させる。これにより、低電力化の効果が期待できる。
2つ目の課題は、取得したデータを装着者などのデータ利用者が閲覧する際の、表示に関する問題である。毎日24時間で1カ月間など、まとまった期間のデータを取得する場合、すべてのデータをそのまま利用者に提供しても、利用者はデータから意味のある特徴や傾向を知ることは大変難しい。特徴を端的にとらえたデータを、データ利用者に表示することが望ましい。特に問題となるのは、データを閲覧する際に、閲覧するための機器が小さい場合である。たとえば、人の行動を腕時計型のセンシングデバイスで取得し、その結果を、腕時計自体に表示することを考える。腕時計の場合、表示できる領域が非常に狭い。高々3cm*3cm程度の表示領域の中に、データを表示する必要がある。そのため、必然的に表示できる情報を絞り、特徴をとらえやすいデータを表示する必要がある。
従来から、分布の特徴を算術的に縮小する方法はいくつか存在する。たとえば、平均値や標準偏差が基本的な指標として用いられる。しかしこれらの指標には課題がある。
例えば平均値では、全期間における、活動量の平均値を知ることができる。しかしこれでは、期間の中での行動の分布を知ることはできない。たとえば、あるストレスや疲労を抱えた人の活動量が、1日の中で変化していたとしても、平均値にしてしまうと、それが見えなくなってしまう。一方、分布の広さを見るための指標として代表的なものは、標準偏差である。こちらは、ある事象が発生している時に、それが平均値からどれほどの広がりを持って発生しているかを表す指標である。これには別な課題がある。まずひとつは、人間の活動量が、後に示すように、必ずしも正規分布でないことである。単純に言えば、活動量が少ない状態が、活動量が高い状態よりも多い。このような分布は、標準偏差の指標では、うまく表現されない。また2つめの課題は、頻度が少ない特徴的な現象が発生していることが、見えなくなってしまうことである。
これらを解決する一つの方法は、活動量が、ある値の範囲で発生した頻度を記憶すること、いわゆるヒストグラムとして記憶することである。たとえば、活動量が0Hzから5Hzで分布しうる場合に、0.5Hz刻みで幅を定義し、実際の行動がどの範囲で何度生じたかを格納する。例えば、0以上0.5Hz未満が10回、0.5Hz以上1Hz未満が12回、1Hz以上1.5Hz未満が3回など、以下同様にして各幅での発生頻度を記録する。これは歩数など、他の指標に関しても同様にあてはまる。たとえば歩数の場合、単位時間あたりに歩いた歩数をカウントし、それをヒストグラムとして表すことができる。
ヒストグラムは、幅を細かく取れば取るほど、どのような分布で活動が発生しても、元の状態が再現されやすいという長所を持っている。しかしながら、幅を細かく取るほど、その分の情報を記憶するためのデータ量は増大する。単純には、幅を細かくして数が10倍になれば、全体の出現頻度を記憶する容量が10倍必要になる。
本発明は、以上の点に鑑み、センシングして取得した人の行動に関する情報を、人の行動の特徴を示す少ない情報量の情報に圧縮することを目的のひとつとする。また、本発明は、データ量の増大や、ネットワーク負荷の増大、小型デバイスへの表示などの、課題を解消することを目的のひとつとする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
情報処理システムは、例えば、
センサと基地局とサーバを備え、
センサは加速度データをとってデータを基地局を介してサーバに送信し、
サーバは加速度データからゼロクロス数を求めて記録し、
サーバはゼロクロス数の頻度分布を求めて記録し、
サーバは分布の近似直線の傾き、分布の直線性、変曲点、変曲点よりも低いゼロクロス値の範囲の近似直線の傾き、変曲点よりも高いゼロクロス値の範囲の近似直線の傾き、変曲点よりも低いゼロクロス値の範囲の分布の直線性、変曲点よりも高いゼロクロス値の範囲の分布の直線性のうちの1つ以上の値を求めて記録し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する。
また、上述の情報処理システムは、
人のストレスを聞くアンケートインタフェースを持ち、
サーバは、アンケート結果との誤差が小さくなるように、各特徴量の重みを計算して記録し、
サーバは、上記特徴量と、特徴量の重みから、ストレスを推定して記録し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する。
本発明の第1の解決手段によると、
人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサと、
測定された加速度データに基づき、人の動きの速さに関する特徴データを求める処理部と、
求められた特徴データを格納する記憶部と
を備え、
前記処理部は、
前記センサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
動きの速さの複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎の動きの速さのうち、動きの速さが該基準値以上であるものをカウントして、該動きの速さの基準値に対する累積頻度とし、
動きの速さの基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する情報処理システムが提供される。
上述の情報処理システムにおいて、例えば、
前記動きの速さは、加速度データがゼロになった又はゼロをまたいだ回数を示すゼロクロス数であり、
前記処理部は、
前記センサにより測定された加速度データから、前記動きの速さとして予め定められた単位時間毎のゼロクロス数を求め、
ゼロクロス数の複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎のゼロクロス数のうち、ゼロクロス数が該基準値以上であるものをカウントして、該ゼロクロス数の基準値に対する前記累積頻度とし、
ゼロクロス数の基準値と該基準値に対する前記累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、前記人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、例えば前記分布に対するひとつ又は複数の近似直線の傾き又は直線性を示す指標を前記特徴データとして求める。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、例えば、
ゼロクロス数の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布を曲線又は複数の直線で近似した際の変曲点である第1特徴データと、
該変曲点よりも低いゼロクロス数の範囲の第1近似直線の傾きである第2特徴データと、
変曲点よりも高いゼロクロス数の範囲の第2近似直線の傾きである第3特徴データと、
変曲点よりも低いゼロクロス数の範囲の分布の直線性を表す指標である第4特徴データと
のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納する。
上述の情報処理システムにおいて、前記特徴データは、前記第1乃至第4特徴データのすべてを含むことができる。
上述の情報処理システムにおいて、前記特徴データは、さらに、前記分布全体の近似直線の傾き、該分布全体の直線性、及び、前記変曲点よりも高いゼロクロス数の範囲の分布の直線性のうちのひとつ以上を含むことができる。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、
ゼロクロス数の平均値と、
該ゼロクロス数の平均値よりも低いゼロクロス数の範囲の第3近似直線の傾きと、
該ゼロクロス数の平均値よりも高いゼロクロス数の範囲の第4近似直線の傾きと、
該第3近似直線の傾きと第4近似直線の傾きの差と、
分布全体の近似直線の傾きと
のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納してもよい。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、求められた前記特徴データを表示装置に出力することができる。
上述の情報処理システムは、
前記センサと、測定された加速度データを送信する送信部とを有するセンサノードと、
前記センサノードからの加速度データを受信する受信部と、前記処理部と、前記記憶部とを有するサーバと
で構成されることができる。
また、上述の情報処理システムは、前記センサと、前記処理部と、前記記憶部とを有するセンサノードで構成されてもよい。
上述の情報処理システムは、前記センサを複数備え、複数の前記センサは、各々の測定対象の人の加速度を測定し、
前記処理部は、
測定対象の人ごとに第1乃至第4特徴データを求め、
予め指標化された前記測定対象の人のストレス値をそれぞれ入力し、
測定対象の人それぞれについての、求められた第1乃至第4特徴データ及び該第1乃至第4特徴データのそれぞれに対する重み係数に基づき得られるストレス推定値と、入力されたストレス値との誤差の総和が小さくなるように、各重み係数を求め、
求められた各重み係数を前記記憶部に格納することができる。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、求められた第1乃至第4特徴データと、該第1乃至第4特徴データのそれぞれに対する重み係数とに基づき得られるストレス推定値を求め、前記記憶部に格納することができる。
本発明の第2の解決手段によると、
人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサと、
測定された加速度データに基づき、人の動きの速さに関する特徴データを求める処理部と、
求められた特徴データを格納する記憶部と
を備え、
前記処理部は、
前記センサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
単位時間毎の動きの速さが、予め定められた閾値を超えているか否かにより、該時間において活性状態か非活性状態かをそれぞれ判定し、
活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間を時系列順に求め、
継続時間の複数の基準値のそれぞれについて、求められた活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間のうち、継続時間が該基準値以上であるものをカウントして、該継続時間の基準値に対する累積頻度とし、
継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する情報処理システムが提供される。
上述の情報処理システムにおいて、前記動きの速さは、例えば加速度データがゼロになった又はゼロをまたいだ回数を示すゼロクロス数である。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、例えば前記分布に対するひとつ又は複数の近似直線の傾き又は直線性を示す指標を前記特徴データとして求める。
上述の情報処理システムにおいて、前記処理部は、例えば、
継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布を曲線又は複数の直線で近似した際の変曲点である第1特徴データと、
該変曲点よりも低い継続時間の範囲の第1近似直線の傾きである第2特徴データと、
変曲点よりも高い継続時間の範囲の第2近似直線の傾きである第3特徴データと、
変曲点よりも低い継続時間の範囲の分布の直線性を表す指標である第4特徴データと、
継続時間の平均値である第5特徴データと、
該継続時間の平均値よりも低い継続時間の範囲の第3近似直線の傾きである第6特徴データと、
該継続時間の平均値よりも高い継続時間の範囲の第4近似直線の傾きである第7特徴データと
のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納する。
上述の情報処理システムにおいて、前記特徴データは、さらに、第3近似直線の傾きと第4近似直線の傾きの差、及び、前記分布の全体の直線性を表す指標のうちのひとつ以上を含むことができる。
本発明の第3の解決手段によると、
処理部が、人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
処理部が、動きの速さの複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎の動きの速さのうち、動きの速さが該基準値以上であるものをカウントして、該動きの速さの基準値に対する累積頻度とし、
処理部が、動きの速さの基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて記憶部に格納する情報処理方法が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
処理部が、人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
処理部が、単位時間毎の動きの速さが、予め定められた閾値を超えているか否かにより、該時間において活性状態か非活性状態かをそれぞれ判定し、
処理部が、活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間を時系列順に求め、
処理部が、継続時間の複数の基準値のそれぞれについて、求められた活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間のうち、継続時間が該基準値以上であるものをカウントして、該継続時間の基準値に対する累積頻度とし、
処理部が、継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて記憶部に格納する情報処理方法が提供される。
本発明によると、センシングして取得した人の行動に関する情報を、人の行動の特徴を示す少ない情報量の情報に圧縮することができる。これにより、データ量の増大や、ネットワーク負荷の増大、小型デバイスへの表示などの、現在の課題を解消することができる。
実施例1のシステム全体の構成の例である。 実施例1のセンシングデータを格納するテーブルの構成の例である。 実施例1の個人情報テーブルの例である。 実施例1の活性リストの例である。 実施例1の行動解析データテーブルの例である。 実施例1の作業者の活性度を計算するフローの例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の累積頻度分布の例である。 実施例1の作業者の1時間毎のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の作業者の3時間毎、および、1日のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の作業者の3日間、および、2週間のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の12人の作業者のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の分布の特徴を計算するフローの例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の累積分布の変曲点を計算するフローの例である。 実施例1の作業者のゼロクロス値の累積分布の例である。 実施例1のストレスの推定結果の例である。 実施例1の作業者のストレス値を推定するフローの例である。 実施例1の作業者のストレス値を推定するフローの例である。 実施例1の作業者へ情報フィードバックの例である。 センサノード上で特徴計算やストレス推定を行うシステムの全体構成の例である。 行動継続度の特徴を計算してストレス推定を行うシステムの全体構成の例である。 行動継続度の特徴を計算するフローの例である。 行動解析データを計算するフローの例である。 ストレスの高い作業者と低い作業者の行動継続度の累積分布の例である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一符号を付した構成要素は、同一または類似の構成を示すものである。
1.実施例1
図1に、第1の実施例のシステム構成を示す。
本情報処理システムは、例えば、センサノードSN0と、基地局BS1と、管理サーバSV1とを備える。また、位置特定デバイスPOS1、表示装置DISP1、クレードルCRDL1をさらに備えてもよい。
作業者(ユーザ、センサノードの装着者)W1は、各種センサが搭載されたセンサノードSN0を保持する。複数のセンサノードを保持しても良い。センサノードSN0は、プロセッサCPU0と、アンテナANT0を備えた無線回路RF0と、音・加速度・温度・湿度・照度・赤外線・色・RFIDなどを測定する各種センサや人感センサなどのセンサSNS0と、センシングプログラムやデータ処理プログラムを格納するメモリMEM0と、ボタンなどの入力装置IN0、LCD・LED・ブザーなどの出力装置OUT0とを有する。
センサノードSN0は、プロセッサCPUがセンシングプログラムを実行することにより、所定のサンプリング周期(例えば0.05秒等)で、各種センサからセンシングデータを取得する。そして、取得したセンシングデータにセンサノードを特定する識別子とタイムスタンプ等を付与して基地局デバイスへ送信する。
センサノードSN0は様々な形状で実現可能である。特に腕輪など体に直接装着させる形状にした場合、赤外線を体の内部に向かって照射し、その反射をセンシングすることによって、脈拍数がわかることが知られている。これは、血液が赤外線を吸収するため、反射から血流量の変化が推測できる性質を利用している。また、名札型センサノードのように、衣服よりも外に装着する形状にした場合、赤外線を外部に向かって照射する機能と、外部からの赤外線を受信する機能を持たせることによって、その名札を付けている人同士の対面を検出することができることが知られている。つまり、作業者W1と別な作業者W2が二人とも名札型のセンサノードSN0を装着して対面した場合、赤外線通信により、互いの識別子を送受信する。なお、センサノードの制御の詳細は、非特許文献1や非特許文献2と同様にすることができる。
センサノードSN0でセンシングした情報は無線通信によって直接、もしくは、中継機を介して、基地局デバイスBS1に送られる。もしくは、データ収集用の充電器としての機能を有するクレードルCRDL1によって有線通信で収集し、基地局BS3に転送してもよい。基地局BSが受け取った情報は、有線ネットワークLAN1を介して、管理サーバSV1のセンサデータベースSD1に格納される。
基地局デバイスBS1は、プロセッサCPU1と、無線回路RF1と、データ送受信プログラムおよびセンサノード管理プログラムを格納するメモリMEM1と、ボタンやLCD・LED・ブザー・ディスプレイ・マウス・キーボードなどの入出力装置IO0と、インターネットなど外部ネットワークとの入出力IF1とを有する。また、音・加速度・温度・湿度・照度・赤外線・色・人感センサ・RFIDなどのセンサSNS1を備えてもよい。基地局BS2、BS3の構成も同様である。基地局BS3については、無線回線RF1に代えて、又は、それとともにクレードルCRDL1とのインタフェース、通信回路等を有する。
基地局デバイスBS1は、プロセッサCPU1が、データ送受信プログラムを実行することにより、センサノードSN0からセンシングデータを無線又は有線にて受信し、有線ネットワークLAN1を介して管理サーバSV1へ、自身の識別子を付してデータ送信を行う。
位置特定デバイスPOS1は、作業者が当該空間にいることを検出するハードウェアである。例えば自身の識別子を含む赤外線を一定間隔で発信する装置であり、その正面で名札型のセンサノードSN0を装着した作業者W1が作業をすると、センサノードSN0により赤外線を検出できる。その情報を、無線通信により送信することで、受信した識別子と位置特定デバイスの設置場所の情報との対応づけにより、管理サーバSV1は各作業者の作業場所を知ることが可能になる。赤外線以外にも、無線の送受信や測位技術によって所在の範囲を限定したり、もしくはRFIDリーダを用いて場所を特定することも可能である。
また、LAN1には、データ閲覧者が利用する表示装置DISP1が有線もしくは無線LANにて接続される。
管理サーバSV1は、ネットワークインタフェースIF2と、プロセッサ(処理部)CPU2と、メモリMEM2と、センサデータベースSD1と、記録装置(記憶部)DB1を備える。ネットワークインタフェースIF2は、有線ネットワークLAN1に接続するためのインタフェースである。センサデータベースSD1は、各種センサが取得したセンシングデータを格納するものである。記録装置DB1は、後述する各種プログラム、各種データテーブルを記録するものである。センサデータベースSD1、記録装置DB1は、例えば、ハードディスクドライブやCD−ROMドライブ、フラッシュメモリなどである。なお、センサデータベースSD1と記録装置DB1をひとつの記録装置で構成することも可能である。
プロセッサCPU2は、記録装置DB1に格納されている各種プログラムをメモリMEM2に読み出して実行することにより各種機能を実現する。
図2は、センサノードSN0が送信するセンシングデータを管理サーバが受信することにより、管理サーバSV1のセンサデータベースSD1に格納されるセンシングデータの例を示す図である。センサデータベースSD1では、センシングデータ、作業者が利用するセンサノードの識別情報、作業者の識別情報などが対応づけて管理される。
テーブルTIR1は、温度データ、照度データ、および赤外線の検出データを格納するテーブルである。列RMACIDには、デバイスのネットワークアドレスを格納する。列RUPTMには、データをテーブルSD1に格納した時刻を記録する。列RGWADには、無線でデータを受信した基地局デバイス(たとえばBS1)の識別子を格納する。列RAPHDには、センサノードの種別を格納する。たとえば腕輪型センサノードでは1、名札型センサノードでは2などを格納する。列RDATYには、無線パケットに格納したデータの種類を格納する。たとえば赤外線の検出データには1、加速度データには2、音声データには3などを格納する。列RSENUには、センサノードでフレームの送信順に0000からFFFFまで付与し、FFFFの次は0000にリセットする周期的カウンタである。分割フレームが結合した場合は、最初のフレームのシーケンス番号を格納する。列RSAIDには、同一センシング周期にサンプリングしたデータを含む分割フレームには、同一のサンプリング識別子を付与する。列ROBPEには、センサノードの現在のセンシング間隔(例えば、10秒/回)を格納する。列RSEPEには、センサノードの現在の無線送信間隔を格納する。間隔を表す数値でも良いし、センシング間隔の何倍かという値でも良い。RSARAには、センサノードにおけるセンサデータの取得周期(例えば50Hz)を格納する。列RSANUには、センサノードの現在のサンプリング回数を格納する。
列RUSIDには、本ノードを利用する利用者の識別IDを格納する。列RFRNUには、センサノードが送信するデータのフレームが複数に分割された場合、合計n分割フレームなら、n、n−1、n−2、…3、2、1と降順にふる。1の場合は最終分割フレームを表し、0は256番目を表すとする。列RFRSIには、分割で送信される一連のフレームの合計個数を格納する。列RTISTには、本データをセンサで取得した時のセンサノードの時刻を格納する。列RTEMPには、センサノードで取得した温度データを格納する。列RLUXには、センサノードで取得した照度データを格納する。列RBALEには、センサノードのバッテリ残量を示す値、たとえば電源電圧を格納する。列RLQIには、センサノードと基地局間の無線通信品質を示す値、たとえばLQI(LINK QUALITY INDICATOR)を格納する。列RIRDSには、本データに格納する赤外線データの検出数を格納する。列RIRには、センサノードで取得した赤外線データを格納する。赤外線データとして、他の作業者の識別IDや位置特定デバイスの識別IDが格納される。列RHDには、センサノードの人感センサで取得したデータを格納する。列RCOLには、センサノードのカラーセンサで取得した情報を格納する。列RHUMには、センサノードの湿度センサで取得した情報を格納する。
テーブルTACC1は、テーブルTIRの赤外線などのデータの替わりに、加速度センサのデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでの間は、テーブルTIR1と同様の内容を格納する。列RACDSには、本データに格納する加速度データの検出数を格納する。列RACCには、センサノードで取得した加速度データを格納する。
テーブルTVO1は、テーブルTIRの赤外線などのデータの替わりに、音声のデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでの間は、テーブルTIR1と同様の内容を格納する。列RVODSには、本データに格納する音声データの検出数を格納する。列RVODAには、センサノードで取得した音声データを格納する。
なお、本実施の形態における各テーブルは、テーブルに限らず適宜の形式の記憶領域でもよい。
図3は、図1の記録装置DB1に格納される個人情報テーブルTEAMINFOについて示したものである。個人情報テーブルTEAMINFOには、各作業者の識別IDに対応づけられて、各作業者の所属や職位、在席場所など、作業者情報を格納する。この作業者情報は、表示装置DISP1に表示される入力指示、入力領域等を参照してデータ閲覧者等により適宜の入力部を用いて予め入力されて、格納されるものである。例えば以下のデータを格納する。列USERIDには、センサノードを利用する作業者の識別IDを格納する。列UNAMEには、作業者の氏名を格納する。列GROUPIDには、作業者の所属するグループを識別するIDを格納する。この例では、グループ内にひとつ又は複数のチームが存在する。列GLEADERには、グループのリーダを表すフラグを格納する。例えばグループのリーダには1、それ以外には0を格納する。列TEAMIDには、作業者の属するチームを識別するIDを格納する。列TLEADERには、チームのリーダを表すフラグを格納する。例えばリーダには1、それ以外には0を格納する。列POSIDには、職位を表す情報を格納する。例えばマネージャには1、主任には2、新人には3を格納する。列ROOMIDには、各従業員の所在地として形式的に登録されている部屋(居室等)の識別情報を格納する。列FLOORIDには、列ROOMIDに指定された部屋がある階を識別する情報を格納する。列BLDIDには、列FLOORIDで指定された階がある建物やエリアを識別する情報を格納する。
図4に、管理サーバSV1の記録装置DB1に格納される、行動解析データテーブルAEDATAの構成例を示す。管理サーバSV1は、センシングデータに対して行動解析プログラムAR1を所定のタイミングで実行し、各作業者の行動を解釈し、行動解析データテーブルAEDATAに格納する。
図5に示す行動解析データテーブルAEDATAの構成について説明する。列RUSIDには、作業者を識別するIDが格納される。図2に示す各テーブルのRUSIDの値を参照することで得られる。列RSMINには、その行に格納されるデータをセンサノードが測定した時刻を格納する。ここでは、各行がある1分のデータを格納するものとする。
プログラムAR1では、加速度情報を格納したテーブルTACC1における加速度データの検出数RACDS、加速度データRACCの値から、下記の方法でゼロクロス値および作業者の活性度合いを計算して、列ZCおよび列ACTVに格納する。
ここで、各作業者が活性状態であるか否かについて判定する手法について説明する。業務中に積極的な行動をすることで、内部/外部からの情報を集めることや白熱した議論をすることでアイデアを練ることを促進させることができる。その場合に想定される行動として、「言葉だけでなく身振り(ジェスチャ)を含めた対面」や「相手がいる場所まで出向いて対面」などが挙げられる。本発明者らは、このようなユーザの行動と動作リズムの関係について実験を行ったところ、ビデオ観察などの結果から、活性的な作業をしている時間帯は、それ以外の時間帯に比べて加速度の周波数が高いことがわかった。たとえば会話を行っている時には、2Hzから3Hzの周波数成分が大きくなる。そこでここでは、加速度の周波数が予め定められたある閾値を上回っている時間帯を、活性的な状態とする。典型的には、加速度の周波数が2Hz以上などである。もちろんこの値は人や業務の種類によって異なるため、状況に応じて設定変更可能である。実際のデータを測定して、各自の動作リズムの分布を集計して、例えば平均値や上位25%の値などを求めて、それをしきい値として設定してもよい。
図5及び図6を用いて活性度合いの算出処理AR1について説明する。図6及び本明細書における他のフローチャートにおける各処理は、CPU2により実行される。最初の加速度周波数計算(BMAA)は、時系列に並んだ加速度データ(TACC1)から周波数を求める処理である。周波数は、一秒間の波の振動数と定義され、つまり振動の激しさを表している指標である。フーリエ変換によって周波数を計算してもよいが、本実施例では、計算を簡略化するために、周波数に相当するものとして、ゼロクロス値(ゼロクロス数)を用いる。これにより、サーバの処理負荷が低減され、センサノードの数の増加によるサーバの計算量の増加に対しても有効である。なお、ゼロクロス値以外にも、人の動きの速さに関する適宜の指標を用いてもよい。
ゼロクロス値とは、一定の期間内(単位時間内)における時系列データの値がゼロとなった回数、より正確には、時系列データが正の値から負の値へ、又は負の値から正の値へと変化した回数を計数したものである。例えば、加速度の値が正から負に変化してから、次にその値が再び正から負に変化するまでの期間を1周期とみなすと、計数されたゼロクロスの回数から、1秒間当たりの振動数を算出することができる。このようにして算出された一秒間当たりの振動数を、加速度の近似的な周波数として使用することができる。
さらに、本実施例のセンサノードSN0は、三軸方向の加速度センサを備えているため、同じ期間の三軸方向のゼロクロス値を合計することによって一つのゼロクロス値が算出される。これによって、特に左右及び前後方向の細かい振り子運動を検出し、振動の激しさを表す指標として用いることができる。
ゼロクロス値を計数する「一定の期間」として、連続したデータの間隔(つまり元のセンシング間隔)よりも大きな値が設定される。たとえば1秒毎のゼロクロス値や1分毎のゼロクロス値を求めることとなる。
加速度周波数計算(BMAA)の結果、各時間におけるゼロクロス値、およびそこから算出された秒単位の振動数が、加速度リスト(BMA1)としてメモリ上に、もしくはファイルとして生成される。またこの値を、AEDATAの列ZCに格納する。
次にこのリスト(BMA1)を対象に、活性判定(BMCB)を実施する。上述したように、ここでは活性か否かを、加速度がある閾値を上回っているか否かで判定する。リスト(BMA1)を順に走査し、例えば振動数(上述のようにゼロクロス値から得られる)が閾値を上回っている行には活性状態として判定値に”1”、下回った行には非活性状態として”0”を挿入する。この結果、各時間帯において活性か否か秒単位で求められた活性リスト(BMC2)が生成される。
ここで、ある瞬間的にみると閾値以下であっても、前後の時間は閾値以上で活性的な状態、逆にある瞬間では閾値以上であったが、前後の時間は閾値以下で実は非活性的なこともありうる。このような瞬間的なノイズを除去する機構が必要な場合もある。
そこで、次にこのリスト(BMC2)を対象に、ノイズ除去(BMCC)を実施する。ノイズ除去の役割は、上記で求めた活性度の時系列変化、たとえば”0001000111111001111”といった系列に対し、前後関係を加味して瞬間的な変化を取り除いた、たとえば”0000000111111111111”という系列を生成することである。このようなノイズ除去処理を行うことにより、その前後の時間帯を考慮して活性度を算出することができ、より実際の状況を反映した活性度を把握することが可能となる。ノイズを除去する処理はローパスフィルタにより高周波の成分を除去することによっても可能であるが、ここではより単純な方法として、多数決的な方法を用いてもよく、以下説明する。本方法では、時系列順に最初から最後までひとつずつ判定の対象とする。現在i番目の時間帯が判定の対象であるとする。ここで、i−n番目の時間帯から、i+n番目の時間帯までの合計2n+1個の時間帯に関し、活性状態の個数と、非活性状態の個数を数える。ここでもし活性している個数のほうが多く、かつ、i番目の時間帯が活性でないという状態になっている場合、i番目の状態を活性状態に変更する。逆に活性的でない個数の方が多ければ、i番目の状態を非活性状態に変更する。たとえば”0001000111111001111”という系列に、n=2でこの方法を適用すると、”0000000111111111111”という系列が生成される。nが小さければ前後短時間のみ反映したノイズが除去され、nが大きければより長時間を反映したノイズが除去される。nをどの程度にするかは人や業務の種類によるが、最初に小さいnで細かいノイズを除去したあと、再度大きいnで少し長めのノイズを除去することなども可能である。このように多数決的な方法を実行することにより、サーバの計算量を減らし、処理負荷を低減することができる。この結果、各時間帯において活性か否か秒単位で求められた活性リスト(BMC3)が生成される(図5)。
この活性リスト(BMC3)は秒単位のデータであるが、後の処理を簡単にする目的で、より長い時間単位での活性度を計算するための期間集計処理BMCDを行うことができる。ここでは秒単位の活性度から、分単位の活性度を計算する例を示す。ひとつの方法は、1分の中で活性状態であった秒数を集計して、それがしきい値以上であれば、その1分は活性状態と見なす方法である。例えば50%を超えたら活性状態と見なす。このようにして算出された作業者の活性度合いを、列ACTVに格納する。活性状態である場合、すなわち積極的な行動である場合には”1”、非積極的な行動である場合には”0”を格納する。
次に、対面判定処理BMCEによって、該当時刻で人と対面していたかどうかを判定し、列COMMに格納する。例えば対面時は“1”、非対面時は“0”を格納する。この情報は、センサデータベースSD1のテーブルTIR1の列RIRを参照し、他の作業者の識別IDを検出していたか否かを調べることで得られる。該当する1分間の間で、対面状態であった秒数を集計して、それがしきい値以上であれば、その1分は対面状態と見なす。例えば50%を超えたら対面状態とみなす。
本発明者らは、上記のようにしてBMA1に格納されたゼロクロス値の、頻度分布に着目した。つまり、計測を続けてゼロクロス値が複数求められた時に、どのようなゼロクロス値が何度生じているかであり、また、それに特徴的な傾向が見られるかということである。もし、ゼロクロス値の分布に関して、異なる人の間に共通的な特徴があれば、その特徴を指標化することによって、少ないデータ量で人の行動の特徴を表せる可能性がある。図7から、実際のデータから見える人の行動の特徴を示す。
図7は、腕時計型のセンサから取得した1分間あたりのゼロクロス値が、3日間(72時間)の中で、どのように変化しているかを表す図である。
これだけでは傾向が分からないので、代表的な活動に対して、どれほどのゼロクロス値となるかを、図8で示す。横軸にセンサから取得した10分間あたりのゼロクロス値、縦軸に累積発生頻度を取った図である。たとえば、横軸120のところには、ゼロクロス値が120以上であった回数が表示される。120は、周波数に換算すれば1Hz相当である。なお、図の縦軸は対数を取っている。また、図の横軸の値は、1分当たりに換算した値を示す。このグラフには、ある同一の作業者が、4種類の行動を取ったときに、それがどの程度のゼロクロス値となっているかが表示されている。4種類とは、走行、歩行、講義、会議である。行動ごとに比べると、走行や歩行が、主に着席していて動きの小さい講義や会議よりもゼロクロス値が大きいのがわかる。
また、図9は、ある一人の作業者の、ある一日における、1時間ごとのゼロクロス値の分布を示したものである。時間帯で比べると、例えば通勤で移動していた8時や、昼食を取っていた12時などのゼロクロス値が高く、作業者の状態が表れている。
このように、ある行動、もしくは連続した行動が続くある1時間などに着目すれば、出現するゼロクロス値はばらつき、一見共通の傾向はない。これはこの作業者に限ったことではない。これを見ると、集中作業が多い人は、それを反映した低めのゼロクロス値が多く生じ、逆に会話や出張が多い人には、高めのゼロクロス値が集中的に発生しそうに考えられる。
しかし本発明者らは、集計する時間の幅を長くすることで、新しい傾向が見えてくることに気がついた。図10の上段の図は3時間ごとに集計したグラフであり、下段の図は1日を集計した図である。同様に、図11の上段の図は3日間を集計したグラフであり、下段の図は2週間を集計したグラフである。これらを見ると、1日を集計したあたりから、グラフが左上から右下方向に直線的に下降し、途中からさらに急な角度で下降していく傾向が見えてくる。3日の集計や、2週間の集計を見ると、グラフの直線性がかなり顕著になってくる。
これはある一人に見られた傾向ではない。図12は、s1からs12の12人の異なる作業者から、同様にゼロクロス値を取得し、表示したものである。これらを比べると、人によって多少傾きやグラフの直線性に差があるものの、共通して、左上の点から右下がりで直線的に下降したのち、ある活動量を境にしてさらに急な傾きで下降する、という共通的な特徴が見られた。この共通性は一見何気ないようで、驚くべき結果である。なぜならば、被験者群は、様々な年齢、性別、職種を含む集団である。普段の業務は、出張の多い人、会話の多い人、デスクワークの多い人などバラエティがある。また、業務時間後や休日の過ごし方はまったく各自の意思で決定される。すなわち、個人ごとに、ある活動量が特別多かったり、少なかったりしても良いはずである。事実、図9などで示した通り、1時間ごとのグラフや活動ごとのグラフを書くと、その活動を反映して、あるゼロクロス値に偏って生じている。それが集計する時間を長くしていくと、全体の共通傾向が見えてくる。
以上は、10分ごとのゼロクロス値を求めて分布を記した例であるが、これは10分だけに限定されるものではない。図13には、10分間の集計結果に加えて、5分間の集計結果と、20分の集計結果を示す。図の通り、5分でも20分でも、10分と同様の傾向が見られる。
以降では、ここで見られる共通性として、4つに着目する。
1つめは一番左上から右下に直線的に下降する部分の傾きの度合いであり、特徴A(第2特徴データ)と呼ぶ。
2つめは、傾きが大きく変化するときの活動量(ゼロクロス値)であり、特徴B(第1特徴データ)と呼ぶ。
3つめは、特徴Bで示す活動量以上での傾きであり、特徴C(第3特徴データ)と呼ぶ。
4つめは、傾きAの部分における線分の直線性であり、特徴D(第4特徴データ)と呼ぶ。この4種類の特徴を指標化することによって、ある作業者と他の作業者の違いや、同じ作業者のある期間と別な期間の状態の違いを把握することができる。
このような共通的な分布になる原因として考えられることは、人のエネルギーには限度があり、ゼロクロス値が高い行動だけを長い時間行うことは難しいことが考えられる。他の要因が影響している可能性もある。たとえば非参考文献2では、人の健康状態が、行動の継続時間と何らか関係していることが示されている。具体的には、うつ病の患者と、健常者に関し、行動の継続時間を統計的に比べると、異なることが発見されている。本発明で示したのと同じようにセンサを装着し、1分間ごとのゼロクロス値を求めたのちに、あるゼロクロス値を境界にして、境界以上のときを活性状態とし、境界値未満の時を非活性状態としている。次に、各状態が、どれほど連続的に生じるかを定量化する。たとえばある時は活性状態が10分続き、次に非活性状態が6分続き、次に活性状態が2分つづく、といったように状態が変化する。非特許文献2では、この連続時間の頻度分布に着目し、同様にグラフ化した結果が示されている。非活性状態の連続時間の対数を横軸、累積頻度の比率の対数を縦軸に取ったとき、グラフ上で直線となる、べき分布の傾向を示す。特に注目すべき結果は、うつ病患者は、健常者に比べて、直線の傾きがなだらかであり、非活性状態が長く続く比率が高いという知見が得られている。一方で活性状態の連続時間に関しては、うつ病患者と健常者の大きな違いは言及されていない。
本実施例の特徴AからDは、上記の非特許文献2のように、人の健康状態を表す指標として有効に活用できることを示す。
図14に、特徴AからDを求めるフローを示す。上述のように、本フローの各処理についてもCPU2により実行される。図6で算出した、1分毎のゼロクロス値を入力とする。例えば、AEDATAの列ZCから読み出しても良い。ここでは例として、各1分のゼロクロス値が12、9、5、21、61、45、16、50、2、28、42、35と出現した場合について説明する。これは非常に少ない12分のサンプルであるが、これが1日分になっても2週間分になっても基本的な処理は同様である。
ヒストグラム作成ADCALC01では、システムは1分毎のゼロクロス値を順に走査して、その大きさに応じて、ヒストグラム情報ADCALC01Aの該当する部分を更新する。ヒストグラム情報ADCALC01Aの1階級の幅は、たとえばゼロクロス値20と設定する。上記の出現例の場合、0以上20未満の範囲は5回、20以上40未満の範囲は3回、40以上60未満の範囲は3回、60以上80未満の範囲は1回、それ以上の範囲は0回となる。
次に累積頻度計算ADCALC02では、各範囲の累積頻度を算出する。あるゼロクロス値(基準値)Xにおける累積頻度とは、全ゼロクロス値のサンプルにおいて、ゼロクロス値がX以上となる頻度である。上記のヒストグラム情報ADCALC01Aを対象とする場合、0以上のゼロクロス値が12回、20以上のゼロクロス値が7回、40以上が4回、60以上が1回、それ以上は0回となる。累積頻度が0となる範囲に関しては、以後は計算対象としない。各階級の範囲と、その範囲の累積頻度を、記録装置DB1の累積頻度情報ADCALC02Aに格納する。なお、上述の基準値は、例えばヒストグラム情報の階級に対応する。ヒストグラム情報を作成してから累積頻度を求める以外にも、複数のゼロクロス値の基準値に対する累積頻度を適宜の手法で求めてもよい。
次に累積頻度対数値計算ADCALC03では、ADCALC02Aの各累積頻度に関する、対数値を計算する。eと底とする対数を計算すると、例えば12回のときは、LN(12)=2.48となる。上記のヒストグラムに関して求めると、0以上のゼロクロス値の累積頻度の対数は2.48、20以上では1.95、40以上では1.39、60以上では0となる。これがADCALC03Aに格納される。この結果をグラフにプロットすると、図15のようになる。
次に変曲点計算ADCALC04では、前述の特徴B、すなわち、図15のグラフ上で線が極度に曲がるゼロクロス数を求め、記録装置DB1のADCALC04Aに格納する。例えば、ゼロクロス数の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布(以下、累積頻度分布と称する場合もある)を曲線又は複数の直線で近似した際の変曲点を求めて格納する。
このグラフ上では、およそゼロクロス数40程度が求めたい値である。これを求める方法は、算術的にいくつかの方法が考えられる。たとえば、当該グラフ上で0から一定範囲までの値に基づいて近似直線を引き、その近似直線とのかい離があるしきい値を超えた場合、そのときのゼロクロス値を変曲点とすることができる。具体的には、図12の通り、この分布にはゼロクロス数200程度まで直線性があるため、例えば0から200の範囲の値を使って近似直線を引き、近似曲線から求められる値と実際の値とのかい離が、いずれかの値の10%程度になるときのゼロクロス値を特徴Bとできる。また別な方法としては、グラフにおいて、二階微分を行うことにより、傾きが大きく変わる点を求めることでも代用できる。ただしこの方法は、ノイズが多いデータに適用する場合には、移動平均などによって事前に平滑化する必要がある。ここでは別な方法として、基準直線からの距離に基づく計算方法を示す。
図16に算出のフローを示す。基準直線計算ACALC01では累積頻度グラフ(図17参照)において、ゼロクロス値0のときの累積頻度対数値(YMAX)と、ゼロクロス値が最大(XMAX)で累積頻度対数値が0となる点を結ぶ直線を求め、直線の計数を記録装置DB1のACALC01Aに格納する。図17のグラフ上で、(0、YMAX)と(XMAX、0)を通る直線である。グラフで上記2点をとおる直線は一般的な公式に基づき、y−YMAX=(0−YMAX)/(XMAX−0)*(x−0)と求められる。式変換すると、YMAX*x+XMAX*y−YMAX*XMAX=0となる。直線の計数とは、直線を表す式をax+by+c=0としたときの、a、b、cの値であり、上記の式ではaがYMAXの値、bがXMAXの値、cが‐YMAX*XMAXの値となる。この直線を図示したのが図17のACALC01Bである。ここでは、なだらかな傾きが急な傾きに変わる点が、一般的にこの基準直線から最も距離が遠い部分である、という点に着目した。したがって、後述するように各点と基準線の距離を求めて、最も長いときのゼロクロス値を特徴Bとする。なだらかな傾きが急な傾きに変わるため、上に突のグラフとなる。時折ノイズ等により、実際の値が基準線を下回る部分があるが、それは距離計算の対象としない。
距離計算ACALC02では、上記の基準直線と、グラフ上の各点の距離を計算し、距離が最も大きい点のゼロクロス数を、特徴Bである記録装置DB1のACALC02Aに格納する。直線と点の距離計算の一般的な公式を用いると、基準線とある点(X0、Y0)との距離は、ABS(YMAX*X0+XMAX*Y0−YMAX*XMAX)/SQRT(YMAX*YMAX+XMAX*XMAX)により求められる。ここでABSは、絶対値を取る関数、SQRTは平方根を求める関数を意味する。実際には距離の大小関係が求められれば良いので、共通部分である分母部分や、YMAX*XMAXの計算は割愛してもよい。
図17上の各点に関して、基準直線からの距離を求めると、ゼロクロス値0のときが0、20の点が0.29、40の点が0.56、60の点が0となる。最長距離計算ACALC03において、距離が最大の点を特定する。これにより、特徴Bがゼロクロス値40と求められ、格納される。
次に、図14に戻り傾き計算ADCALC05以降の処理を説明する。ADCALC05では、前述の特徴A、すなわち累積頻度分布においてゼロクロス数が低い部分における直線部分(第1近似直線)の傾きを計算し、結果を記録装置DB1のADCALC05Aに格納する。図17におけるACALC01Dの範囲の傾きに相当する。これには、図16に示すフローに従い求めた特徴Bの値が活用できる。累積頻度グラフにおいて、ゼロクロス値0から、ゼロクロス値が特徴Bの値の範囲における、近似直線を求めればよい。すなわち、(0、YMAX)、(X1、Y1)、(X2、Y2)、、、(特徴B、特徴Bのときの累積頻度の対数値)の全座標に対して、最も近似性が高い直線を求める。これは例えば標準的な最小二乗法を用いてY座標の予測誤差の二乗和が最小になるように求めることができる。また、計算リソースの少ないセンサデバイス内で計算する簡易的な方法としては、(0、YMAX)と(特徴B、特徴Bのときの累積頻度の対数値)の2点のみを通過する直線の傾きを求めて代用することもできる。つまり、特徴A=(特徴Bの時の累積頻度の対数値−YMAX)/(特徴B)となる。図17の例の場合には、特徴A=(1.38−2.48)/40=−0.027となる。
次に直線性計算ADCALC06の処理を示す。この処理では、前述の特徴D、すなわち、累積頻度分布においてゼロクロス数が低い部分における直線性を計算し、結果を記録装置DB1のACALC06Aに格納する。たとえば図17における、ACALC01Dの部分が、どの程度直線的かを計算する。この部分の分布が完全な直線である場合には高い値とし、分布が上下に変動して直線と離れるほど低い値とする。この指標としていくつか考えられるが、最も単純なのは、図14に示すフローに従い求めた特徴Bの値を活用し、累積頻度グラフにおいて、ゼロクロス値0から、ゼロクロス値が特徴Bの値の範囲における、x座標の組と、y座標の組の相関係数を求めることである。直線の傾きが負のため、相関係数に−1を乗じたものを特徴Dとして説明する。完全な直線性がある場合には、相関係数が−1であり、特徴Dは1となる。直線性がない場合には特徴Dは0となる。具体的には、ゼロクロス値が0から特徴Bの値までの該当範囲に、点(0、YMAX)、(X1、Y1)、(X2、Y2)、、、(特徴B、特徴Bのときの累積頻度の対数値)があったとき、x座標の組(0、X1、X2、、、特徴B)と、y座標の組(YMAX,Y1,Y2,,,特徴Bのときの累積頻度の対数値)の相関を計算し、格納する。図15(図17)の例の場合には、特徴D=0.99994となる。
次に傾き計算処理ADCALC07を示す。本処理では、前述の特徴C、すなわち累積頻度分布においてゼロクロス数が高い部分における直線部分(第2近似直線)の傾きを計算し、結果を記録装置DB1のADCALC07Aに格納する。図17におけるACALC01Eの部分の傾きに相当する。これにも、図16に示すフローに従い求めた特徴Bの値が活用できる。累積頻度グラフにおいて、ゼロクロス値が特徴Bの値から、実際に検出された最大の値の範囲における、近似直線を求めればよい。すなわち、(特徴B、特徴Bのときの累積頻度の対数値)(X1、Y1)(X2、Y2)、、、(XMAX、0)の全座標に対して、最も近似性が高い直線を求める。前述の方法と同じように、標準的な最小二乗法を用いてY座標の予測誤差の二乗和が最小になるように求めることができる。また、計算リソースの少ないセンサデバイス内で計算する簡易的な方法としては、(特徴B、特徴Bのときの累積頻度の対数値)と、(XMAX、0)の2点のみを通過する直線の傾きを求めて代用することもできる。つまり、特徴C=(−1*特徴Bの時の累積頻度の対数値)/(XMAX−特徴B)となる。図17の例の場合には、特徴C=(0−1.38)/(60−40)=−0.069となる。
以上により、特徴AからDを求める処理の例を示した。また、累積分布グラフを特徴づける指標として、他の指標も求められる。たとえばゼロクロス数が高い部分における直線部分の直線性を、特徴Dと同様に求めることもできる。高い部分と低い部分を合わせて、全体の近似直線の傾きを、特徴Aと同じように求めることもできる。同様に全体に関し、直線性を特徴Dと同様に求めることもできる。また、ゼロクロスが低い部分と高い部分の傾きの差を、例えば特徴Aと特徴Cの差として求めることができる。
図14では、分布の特徴量を求める際に、変曲点計算ADCALC04を実行し、その点よりゼロクロス値が低い前半部分と、高い後半部分に分けて、傾きや直線性を求める例を示した。前半と後半の分け方としては、変曲点を求める以外にも、平均のゼロクロス値などを用いることも可能である。この場合、特徴AからDの代わりに、全体の傾き、平均以下の範囲の近似直線(第3近似直線)の傾き、平均以上の範囲の近似直線(第4近似直線)の傾き、平均以下の傾きと平均以上の傾きの差という特徴が作成できる。
(健康状態推定システム)
次に、上述のようにして求めた特徴AからDのような指標を使って、人の健康状態を推定するシステムの実施の形態を示す。
システムの詳細を説明する前にまず、上述のような特徴A〜Dと、人の健康状態の関係の分析結果を示す。発明者らが行った実験では、75人の被験者に対して名札型のセンサで1カ月の計測を行いながら、ストレス度を計測するアンケートを実施した。ストレスアンケートは、CES−Dと呼ばれる標準的なものである。CES−Dではストレスの大きさ、言いかえればメンタルヘルス疾患のリスクを60段階で評価し、26以上を高ストレス、それ以外を低ストレスとみなすのが一般的である。アンケートの結果、75人中、48人が高ストレス群、27人が低ストレス群と判定された。この2群に対して、上記の特徴量を計算したときに、統計的に差があるかどうかを分析した結果が図18である。分散分析の結果、例えば特徴Aの違いは、統計的な有意度p値は0.07程度であり、有意と見なされる水準p=0.05には若干及ばないが、若干の差として表れている。特徴量BおよびDは、統計的に有意な水準で差が見られた(p=0.04, 0.01)。特徴量Bは、高ストレス群のほうが、低ストレス群よりも小さい。すなわち、ストレスが高いと、ある活動量以上の発生頻度が急に落ちる。特徴量Dは、高ストレス群のほうが、低ストレス群よりも、直線性が低い。ある活動が多かったり、少なかったりと、偏りが大きいことを表している。以上、人の行動の活動量の典型的な分布が高々4つとごく少ない特徴量であらわされ、それが人のストレスなどの内面状態を表していることが実験範囲において明らかになった。
この結果をふまえて、人のストレス度を推定するプログラムSESTは図19および20のフローに従い実行することができる。まず主観データ取得処理SEST01では、利用者のストレス度をアンケートにより取得する。その情報からストレス値(例えばCES−D値)を集計し、記録装置DB1の主観データSEST01Aに、利用者のIDと、利用者のアンケート入力日時(回答日時)をあわせて格納する。アンケートは、インターネットのwebサイト上で行うこともできるし、eメールなどによって回収することも可能である。アンケートの集計は、実施したアンケートによって定められた方法で行う。上述のCES−Dアンケートの場合には、利用者は各設問に対して、0から3の4段階で回答させる。その結果を合計することによって、主観的なストレス値が計算できることが知られている。なお、予め求められたストレス値を記録媒体から読み出してもよいし、入力部等により入力してもよいし、通信回線を介して他の装置から受信してもよい。
次に特徴量計算処理SEST02では、前述の方法によって、特徴AからDまでの値を計算し、計算結果SEST02Aを格納する。計算対象期間は、前述の主観データSEST01Aに格納されたアンケート回答日を含む、一定期間のデータとなる。期間の長さは、例えば、計算パラメータSEST02Bによって、本SEST02の処理を行う事前に設定する。例えばここには計算対象期間が日単位で格納される。10と格納されている場合には、計算開始のタイミングから10日前のデータから、計算日までの全データを利用して、指標を計算する。この数字はシステムの開発者があらかじめ設定しておくこともできるし、システムの利用者が自分の業務の属性を加味して変更することも可能である。
次に特徴重み計算処理SEST03では、SEST02Aの特徴AからDの情報を用いて、SEST01Aに格納したような主観的なストレス値を推定するためのパラメータを、既知の特徴A〜D及び既知のストレス値から計算し、結果を推定パラメータSEST03Aに格納する。複数の変数を用いて、1つの変数を推定する統計的な方法は様々存在し、これらを用いることもできる。例えば、測定対象の人それぞれについての、求められた特徴データA〜D及び特徴データA〜Dのそれぞれに対する重み係数J、K、L、Mに基づき得られるストレス推定値と、入力されたストレス値との誤差の総和が小さくなるように、各重み係数を求めることもできる。単純には、重回帰分析によって、特徴AからDの重みを計算することができる。つまり、ある利用者iの主観ストレスの推定値ESTiを、ESTi=J*Ai+K*Bi+L*Ci+M*Diというように、その利用者iの特徴AからDの値(AiからDi)と、それに対する重み(JからM)で計算できるとする。JからMの値を各利用者ごとに計算することもできるが、本実施例ではJからMの値は全利用者共通であるとし、それをSEST03Aに格納する。たとえば上述のように特徴Bと特徴Cがストレスと関係しており、特徴AとDがあまり関係していない利用者群の場合には、J=1、K=2、L=2、M=0.5のように、KとLの値が他のJやMよりも高い結果が求められる。
一旦特徴重みSEST03Aが求められたあとは、アンケート取得を行わずに、所定の利用者のストレス推定処理SEST04が可能になる。この処理フローを図20に示す。SEST04では、対象の利用者の特徴A〜D(SEST02A)を計算し、これと図19で算出した推定パラメータ(J〜M)SEST03Aの情報を用いて、対象の利用者の推定ストレス値SEST04Aを計算して格納する。上述のように主観ストレスの推定値ESTiを、ESTi=J*Ai+K*Bi+L*Ci+M*Diという式でモデリングしている場合、実際に計算した結果SEST02AをAiからDiに代入し、推定パラメータSEST03Aの情報をJからMに代入し、ESTiを求めることができる。なお、対象の利用者iは複数でもよく、それぞれの利用者について推定ストレス値を求めればよい。
精度の高い推定を行うためには、ある程度の利用者数の情報を集めて、上述のSEST01からSEST03の処理を実行しておくことが望ましい。たとえば30人程度のデータを測定したのちに、SEST01からSEST03を実行する。図19および20の例では、一度JからMを推定した後は、その変更を行わず、あとは利用者のリクエストに応じて、もしくはシステムが定期的にストレス推定処理SEST04を行うフローを記載している。別な実施例としては、アンケート情報SEST01を随時取得し、それが取得されるごとに、推定パラメータSEST03Aを推定することもできる。こちらは、更新のための計算時間を必要とするが、より精度の高い推定値を計算できる可能性が高まる。
また、図19、20では、利用者が複数人いる場合でも、全員共通の特徴重みSEST03Aを算出するフローを記述した。一方で、同一の利用者が長期にわたって行動の計測を行い、アンケートに何度も繰り返し回答できる場合には、その利用者ごとに特徴重みを計算することもできる。これにより、推定精度がより向上することが期待できる。この場合、特徴重みSEST03Aを人数分記録し、利用者のID情報と対応付けて格納することができる。ストレス推定処理SEST04のときには、該当する利用者のID情報によって、特徴重みSEST03Aの該当する部分を参照し、推定ストレス値SEST04Aを計算することができる。
また以上は、CES−Dというストレス度に関する主観アンケートを基にした推定方法を説明したが、本発明はこの特定のアンケートに限ったものではなく、人の行動に表れる内面状態を確認するアンケートであれば広く活用できる。その中でも特に、CES−Dと相関があるような、ストレス度、うつ傾向、精神疾患、疲労などのアンケートや、もしくは負の相関があるような幸せ度、充実度、業務満足度、チームワークなどのアンケートとの親和性は高い。また、内面のアンケートの代わりに、それらの内面状態が反映されるような、業務生産性や営業成績などのデータを活用することもできる。
次に、以上のようにして計算した特徴AからDや、推定ストレス値を利用者にフィードバックする実施の例を示す。冒頭に記載したように、本発明の主な目的の一つは、腕時計や名札など、データの表示のための領域が小さい小型のデバイスにおいて、ユーザに情報を提供することである。図21に、代表的な表示の例を示す。デバイスFBAに、表示するデバイスの一例を示す。本デバイス上に、画面例FB1からFB3で示したうちのいずれかが表示されることを表している。FB1からFB3のいずれかを常に表示することもできるし、FBAに搭載されたボタン等により、FB1からFB3を順に表示させることも可能である。画面FB1では、時刻を表す情報に加えて、最新の一定期間のストレス推定値をFB1Aのように表示する。計算の対象とする期間は、前述のようにパラメータSEST02Bを参照して決定される。たとえば表示する前日までの10日間のデータを対象にストレス値を推定する。利用者はこの値を見ることにより、自分のストレス状態が高いか低いかを判断し、ストレスが高ければ、休息を取ったり、ストレス解消のための運動や娯楽などを行うことが可能になる。また、推定ストレス値に加えて、推定ストレス値の増減を、数値や図によって表示することも可能である。例えばストレス値が前回の対象期間よりも1増えている場合には、FB1Bのように表示できる。増減は、現在表示している対象期間と、過去の期間を比べて、推定ストレス値の変化量を算出することによって求める。たとえば、現在の推定値は表示前日までの10日間の行動情報で計算し、過去の推定値は表示日の11日前から20日前の10日間の行動情報で計算することなどが可能である。
画面FB2は、推定ストレス値に加えて、その数値の根拠となる、特徴AからDの値や、その増減を合わせて表示する例である。特徴AからDをFB2BからFB2Eのように表示し、その増減をFB2GからFB2Jのように表示できる。特徴AからDの意味を理解している利用者に対しては、この情報を表示することにより、より適切な行動を促すことが可能になる。たとえば特徴Bが低くなっている場合には、利用者は高いゼロクロス数の行動が少なくなっていることが理解でき、積極的にゼロクロス値の高いスポーツなどの活動を行うことができる。また、ゼロクロス値の高い活動ができない理由を考えて、例えば業務の負荷を下げるように業務分担を変えることなどが可能になる。
画面FB3は、数値ではなく、図によって表示を行う例である。図15のように、ゼロクロス値の分布を計算し、その曲線を表示する。図によるフィードバックを行うことにより、利用者は、正確な数字はわからないものの、直観的に全体の傾向や、特徴をとらえることが容易になる場合がある。また、最新の期間の曲線に加えて、過去の期間の曲線を合わせて表示することも可能である。見やすさの向上のために、線の色や太さを変えることも可能である。
(変形例)
以上の説明は、デバイスSN0はデータを取得してその結果をサーバSV1に送信するところまで行い、その後、計算能力が高いサーバSV1上でデータ処理やストレスの推定を行って、フィードバックの情報を生成して、デバイスSN0に結果を送信したり、電子メールやインターネットなどの手段により、利用者に提供するシステムを記述した。データ処理や、表示はかならずしも上記のデバイス上で行う必要はなく、他のハードウェア上で行うことも可能である。例えば、デバイスSN0の計算能力が高ければ、SN0上でデータ処理やストレスの推定を行って、結果のみをサーバSV1に送信することもできる。このシステムの構成を図22に示す。
また以上の説明は、デバイスSN0を装着している利用者本人に対して、フィードバックを提供する例を説明したが、適宜の表示装置に出力してもよい。本人以外にデータを提供したり、複数人のデータを合わせたデータを提供することも可能である。本人以外にデータを提供する例としては、たとえば、病人や高齢者がデバイスを装着した場合、その結果を医師や家族が見ることによって、治療や介護を容易にできる可能性がある。このためには、装着デバイスのIDと、情報を受け取る人の連絡先や閲覧機器の情報を対応づけて格納することにより、システムが自動的に、電子メールやウェブブラウザを介して適切な人に情報提供を行うことができる。
複数人のデータを合わせたデータを提供する例としては、例えば、企業のある部署で複数の社員がデバイスを装着した場合に、その部署のマネジャが自分の部署の平均ストレス度や、推定ストレスの高い人を知ることにより、適切なマネジメントを行うことが可能になる。これも上記と同様に、装着デバイスのIDと、情報を受け取る人の連絡先や閲覧機器の情報を対応づけて格納する。システムは、部署の全利用者のストレス度を推定し、平均したのちに、マネジャに対して電子メールやウェブブラウザを介してフィードバックを行う。また、マネジャ自身がデバイスを装着している場合には、そのデバイスに部署の平均ストレス値の情報を送信し、表示することも可能である。この結果、マネジャは、部署全体もしくは特定個人の業務量を減らしたり、ストレス解消のためのアクティビティを計画することが可能になる。
2.実施例2
実施例1では、ゼロクロス値の分布から特徴AからDの指標を計算し、それをもとにストレス値を推定する例を示した。本実施の形態は、ゼロクロス値の分布、および、その特徴AからDに限らず、異なる人の間に共通する分布傾向があり、その分布の特徴が直線の傾きや直線性にあるものにも適用可能である。その一実施例として、以下に、行動継続時間の分布の特徴を計測する例を示す。
前述の非特許文献2では、うつ病の患者と、健常者に関し、行動の継続時間を統計的に比べると、異なることが発見されている。あるゼロクロス値を境界にして、境界以上のときを活性状態とし、境界値未満の時を非活性状態とする。次に、各状態が、どれほど連続的に生じるかを定量化し、その連続時間の頻度分布をグラフ化した結果が示されている。非活性状態の連続時間の対数を横軸、累積頻度の比率の対数を縦軸に取ったとき、グラフ上で直線となる。特にうつ病患者は、健常者に比べて、直線の傾きがなだらかであり、非活性状態が長く続く比率が高いという知見が得られている。一方で活性状態の連続時間に関しては、グラフ上では直線ではなく、直線の傾きなどを定量化できず、うつ病患者と健常者の大きな違いは言及されていない。
それに対して発明者らは、活性状態の連続時間に関して、前述と同じようにグラフの特徴を計算することにより、ストレスの推定に活用できる可能性に着目した。また、単純にすべての活動を同一視して連続時間を計算するのではなく、活動をより細分化して、各活動の連続時間を計算することにより、推定精度が高められる可能性に気付いた。細分化の方法はいくつかあるが、発明者らが注目したのは、コミュニケーション活動である。コミュニケーションは、ストレスの大きな要因のひとつである。また、コミュニケーションには、個人活動よりも大きなエネルギーを要するため、ストレスがある場合には変化が生じやすいという可能性に着目した。逆の見方もできる。コミュニケーションの際には、コミュニケーション相手の目が気になるため、体調が悪いにもかかわらず無理に活発にふるまう可能性がある。しかし、個人作業で他者の目がなくなると、自然な状態でふるまう可能性がある。このような人の場合、コミュニケーション活動のデータを含むと、それがノイズとなり、ストレスがうまく推定できなくなる可能性がある。非特許文献2のように、加速度センサのみを搭載したセンサでは、コミュニケーション活動か個人活動かを判別することは難しい。それに対して、前述のような赤外線通信を搭載した名札型のデバイスを使えば、判定が可能になる。また、上述のシステムでは、活性状態と非活性状態の判定に、1つの値を使っている。発明者らはそれに対し、活性状態か否かの判定に、いくつかの基準を設けることにより、より精度の高い推定ができる可能性に着眼した。
図23は、本システムの構成を表す図である。本実施例では、センサSNS0は、少なくとも加速度センサと、対面状態を検出する赤外線センサを含む。また、センサノードSN0は、赤外線出力部を有する。他の構成は実施例1と同様である。
図24にサーバ上での処理の全体フローを示す。サーバSV1は本処理を、1日単位などの定期に実行したり、利用者の要求に応じて適時実行する。以下の各処理は、CPU2により実行される。
まずセンサデータから、データ解析処理AR2を行い、1分毎の行動解析データAEDATA2を計算する。図25に詳細な例を示す。
まず上述したAR1(図6)を実施し、加速度データTACC1から、各時刻(単位時間)におけるゼロクロス値を計算し、記録装置DB1のBMA1に格納する。なお、ここでは上述のAR1のうち、加速度周波数計算BMAAのみを実行してもよい。
次に、活性判定しきい値決定処理KCALC01では、しきい値リストKCALC01Bの中から、判定のしきい値を1つ取得しKCALC01Aに格納する。活性状態か否かの判定基準を、複数の中から順に選び、すべてに関して継続度の特徴を計算して、最もストレスの推定値が高いものを選ぶために必要な処理である。判定のしきい値は予め定められ、しきい値リストに記憶されることができる。
次に、前述の方法と同じように、活性判定BMCB、ノイズ除去BMCC、期間集計処理BMCDを行い、各時刻において活性状態か否かを判定する。ただしこれら処理は、しきい値リストKCALC01Bに含まれるすべての候補に対して行われ、すべての結果がAEDATA2に格納される。
次に、前述の方法と同じように、対面判定BMCEで、各時刻における活動を特定する。ここでは具体的には、コミュニケーション活動か、個人活動かを判別する。
図24に戻り、次に、継続時間計算処理AR3で、活性状態の継続時間、および、非活性状態の継続時間を求め、結果を継続時間リストAR3Aに格納する。AR3では、行動解析データAEDATA2に対し、データを時系列順に操作し、活性状態、非活性状態が、どれほど連続しているかを集計する。例えば、活性状態を1、非活性状態を0として、ある作業者の活性状態が、時系列順に0、0、1、1、1、0、1、1となっていたとする。この場合、0もしくは1で同じ状態が続いている長さを計算する。具体的には、非活性が2分、活性が3分、非活性が1分、活性が2分つづいていると判定される。
次に、ヒストグラム計算ADCALC01では、上記で求めた継続時間を集計し、ヒストグラム情報を作成する。以降の処理は、前述図14で説明した処理と同様でもよい。継続時間の分布に関して、特徴AからDを計算することができる。また、この後は図19や20のようにストレス推定を行ったり、結果を図21のように表示することができる。なお、図24は、以下に示すように特徴AからDの代わりに、特徴A2、B2、C2、E、Fを求める例を示す。
継続性の特徴を用いたストレス推定を実施した例を、図26に示す。9つの企業の合計510人を対象に、名札型センサによる行動データ計測と、CES−Dアンケートによる主観的ストレス値の取得を行った。図24に示した手順により、特徴を計算した。ただしここでは特徴AからDの代わりに、図14のところで補足説明した別な方法によって、分布の特徴を求める。まず、変曲点を表す特徴Bの代わりに、継続時間の平均値を簡易的に求めて、特徴B2とする(ADCALC042)。その特徴B2未満の部分での傾きを特徴A2、B2以上の部分での傾きを特徴C2とする(ADCALC05、ADCALC07)。また、変曲の度合いを表す別な指標として、A2とC2の差を特徴E、および、全体の分布の直線性を特徴Fとして算出する(ADCALC08、ADCALC062)。特徴Fは、特徴AやCと同様に、直線との相関係数を計算し、それを直線性とみなすことができる。これらの5つの特徴を、活性状態の継続時間の分布、および、非活性状態の継続時間の分布に対して、それぞれ計算した。活性状態と非活性状態を判定するしきい値は、0Hz、0.25Hz、0.6hz、1Hz、2Hの5種を用いた。また、活動の種類としては、個人作業状態、対面状態、および、その両者を区別しない状態の3種類を用いた。その結果、2*5*5*3で、150の指標が計算される。これらの150の指標を説明変数とし、アンケートで求めたストレス値を目的変数として、重回帰分析を行った。
寄与度の低い指標を順次削除しながら、寄与度が高い指標(t値が1以上)として、最終的に下記の3つが残った。1つめは、対面状態と個人作業状態を区別せずに、0.25Hz以上の活性状態の連続時間の分布に関する、特徴Vである。ストレスが高い人は、活動が長く継続することが少ないことを意味する。2つめは、個人作業状態だけを対象にしたときの、0.25Hz以上の活性状態の連続時間の分布に関する、特徴Wである。ストレスが高い人は、傾きが急に変化する。すなわち、これも活動が長く継続することが少ないことを意味する。また、3つめは、個人作業を対象にした時の、0Hzより大きい活性状態の連続時間の分布に関する、特徴Xである。ストレスが高い人は、直線性が低い。一般的には、これも前者2つと同様に、活動が長く継続することが少ないことを意味している。3つの指標を通して、ストレスが高い人は、活性状態が長く続かない点で共通している。また、2つめと3つめのように、個人作業だけを分析対象とした場合に、ストレスとの関係が見えることが明らかになり、本発明のように個人作業状態と対面状態を区別することの有効性が示された。図は、測定した510人の中の、ストレスが高い人、低い人のサンプルである。低ストレス者は、長い継続時間があり、分布の直線性が高いことがわかる。一方、高ストレス者は、長い継続時間が少なく、継続時間が長い範囲において、傾きが急になる。
また、図19および20で示した方法を用いて、ストレス値の推定を行った。ただし上述のように、特徴AからDの代わりに、特徴A2、B2、C2、E、Fを利用した。ここで、推定結果の検証を、下記のアプローチにて実施した。まず、総勢510人に対し、CES−Dアンケートを実施し、16以上の人を高ストレス者群、それ以外の人を低ストレス者群とした。また、総勢510人をランダムに2つの群にわけて、ひとつの群の205人で図19の処理を行って、特徴重み計算SEST03を行い、特徴重みを計算した。本実施例では、ある利用者のストレスの推定値ESTiは、特徴A2、B2、C2、E、Fと、それらに対する各重みとで計算でき、ここでは各重みを計算する。その結果を用いて、他方の群の205人に関し、ストレス値を推定した。推定ストレス値に基づき、16以上の人を高ストレス者、それ以外の人を低ストレス者とみなすことにした。検証基準のひとつは、CES−Dアンケートで高ストレス者と判定された人が、推定値でも高ストレスと判定されるか否かである。真陽性率と呼ばれる。計算の結果、CES−Dアンケートで高ストレスと判定された114人に関し、83%の95人を、高ストレスであると推定できた。一方で、低ストレス者を正しく低ストレス者と推定できたのは、91人中26人で、29%程度であった。まだ十分な精度であるとは言えないが、ひとつの目安として利用できる。
3.構成例
[構成例1]
センサと基地局とサーバがあって、
センサは加速度データをとってデータを基地局を介してサーバに送信し、
サーバは加速度データからゼロクロス数を求めて記録し、
サーバはゼロクロス数の頻度分布を求めて記録し、
サーバは分布の近似直線の傾き、分布の直線性、変曲点、変曲点よりも低いゼロクロス値の範囲の近似直線の傾き、変曲点よりも高いゼロクロス値の範囲の近似直線の傾き、変曲点よりも低いゼロクロス値の範囲の分布の直線性、変曲点よりも高いゼロクロス値の範囲の分布の直線性のうちの1つ以上の値を求めて記録し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する情報処理システム。
[構成例2]
上述の構成例1のシステムで、
情報システムは、人のストレスを聞くアンケートインタフェースを持ち、
サーバは、アンケート結果との誤差が小さくなるように、各特徴量の重みを計算して記録し、
サーバは、上記特徴量と、特徴量の重みから、ストレスを推定して記録し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する情報処理システム。
[構成例3]
センサと基地局とサーバがあって、
センサは加速度データをとって、赤外線で対面データを取って、基地局を介してサーバに送信する機能を有し、
サーバは加速度データからゼロクロス数を求めて記録し、
サーバは、ゼロクロス数のしきい値の情報を持ち、
サーバは、上記ゼロクロス数と上記しきい値に基づいて、各単位時間において装着者が活性状態か非活性状態かを判定して格納し、
サーバは、赤外線の情報に基づいて、各単位時間に置いて装着者が対面状態か個人作業状態かを判定して格納し、
サーバは、上記活性判定結果と、状態判定結果をもとに、各状態が継続している長さを計算して格納し、
サーバは、継続時間の頻度分布を求めて記録し、
サーバは分布の近似直線の傾き、分布の直線性、平均継続時間、平均継続時間よりも短い継続時間の範囲における分布の近似直線の傾き、分布の直線性、平均継続時間よりも長い継続時間の範囲における分布の近似直線の傾き、分布の直線性、平均継続時間よりも短い継続時間の範囲における分布の近似直線の傾きと平均継続時間よりも長い継続時間の範囲における分布の近似直線の傾きの差、のいずれか1つ以上を計算して格納し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する情報処理システム。
[構成例4]
上述の構成例3のシステムで、
情報システムは、人のストレスを聞くアンケートインタフェースを持ち、
サーバは、アンケート結果との誤差が小さくなるように、各特徴量の重みを計算して記録し、
サーバは、上記特徴量と、特徴量の重みから、ストレスを推定して記録し、
その値を上記情報システムに接続される表示装置に出力する情報処理システム。
本発明は、例えば、センサデバイスを用いて人の動きの特徴を示す情報を収集及び記憶するシステムに利用可能である。

Claims (19)

  1. 人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサと、
    測定された加速度データに基づき、人の動きの速さに関する特徴データを求める処理部と、
    求められた特徴データを格納する記憶部と
    を備え、
    前記処理部は、
    前記センサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
    動きの速さの複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎の動きの速さのうち、動きの速さが該基準値以上であるものをカウントして、該動きの速さの基準値に対する累積頻度とし、
    動きの速さの基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する情報処理システム。
  2. 前記動きの速さは、加速度データがゼロになった又はゼロをまたいだ回数を示すゼロクロス数であり、
    前記処理部は、
    前記センサにより測定された加速度データから、前記動きの速さとして予め定められた単位時間毎のゼロクロス数を求め、
    ゼロクロス数の複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎のゼロクロス数のうち、ゼロクロス数が該基準値以上であるものをカウントして、該ゼロクロス数の基準値に対する前記累積頻度とし、
    ゼロクロス数の基準値と該基準値に対する前記累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、前記人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記処理部は、
    前記分布に対するひとつ又は複数の近似直線の傾き又は直線性を示す指標を前記特徴データとして求める請求項1に記載の情報処理システム。
  4. 前記処理部は、
    ゼロクロス数の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布を曲線又は複数の直線で近似した際の変曲点である第1特徴データと、
    該変曲点よりも低いゼロクロス数の範囲の第1近似直線の傾きである第2特徴データと、
    変曲点よりも高いゼロクロス数の範囲の第2近似直線の傾きである第3特徴データと、
    変曲点よりも低いゼロクロス数の範囲の分布の直線性を表す指標である第4特徴データと
    のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納する請求項2に記載の情報処理システム。
  5. 前記特徴データは、前記第1乃至第4特徴データのすべてを含む請求項4に記載の情報処理システム。
  6. 前記特徴データは、さらに、
    前記分布全体の近似直線の傾き、該分布全体の直線性、及び、前記変曲点よりも高いゼロクロス数の範囲の分布の直線性のうちのひとつ以上を含む請求項4に記載の情報処理システム。
  7. 前記処理部は、
    ゼロクロス数の平均値と、
    該ゼロクロス数の平均値よりも低いゼロクロス数の範囲の第3近似直線の傾きと、
    該ゼロクロス数の平均値よりも高いゼロクロス数の範囲の第4近似直線の傾きと、
    該第3近似直線の傾きと第4近似直線の傾きの差と、
    分布全体の近似直線の傾きと
    のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納する請求項2に記載の情報処理システム。
  8. 前記処理部は、求められた前記特徴データを表示装置に出力する請求項1に記載の情報処理システム。
  9. 前記センサと、測定された加速度データを送信する送信部とを有するセンサノードと、
    前記センサノードからの加速度データを受信する受信部と、前記処理部と、前記記憶部とを有するサーバと
    を備える請求項1に記載の情報処理システム。
  10. 前記センサと、前記処理部と、前記記憶部とを有するセンサノード
    を備える請求項1に記載の情報処理システム。
  11. 前記センサを複数備え、
    複数の前記センサは、各々の測定対象の人の加速度を測定し、
    前記処理部は、
    測定対象の人ごとに第1乃至第4特徴データを求め、
    予め指標化された前記測定対象の人のストレス値をそれぞれ入力し、
    測定対象の人それぞれについての、求められた第1乃至第4特徴データ及び該第1乃至第4特徴データのそれぞれに対する重み係数に基づき得られるストレス推定値と、入力されたストレス値との誤差の総和が小さくなるように、各重み係数を求め、
    求められた各重み係数を前記記憶部に格納する請求項4に記載の情報処理システム。
  12. 前記処理部は、
    求められた第1乃至第4特徴データと、該第1乃至第4特徴データのそれぞれに対する重み係数とに基づき得られるストレス推定値を求め、前記記憶部に格納する請求項11に記載の情報処理システム。
  13. 人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサと、
    測定された加速度データに基づき、人の動きの速さに関する特徴データを求める処理部と、
    求められた特徴データを格納する記憶部と
    を備え、
    前記処理部は、
    前記センサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
    単位時間毎の動きの速さが、予め定められた閾値を超えているか否かにより、該時間において活性状態か非活性状態かをそれぞれ判定し、
    活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間を時系列順に求め、
    継続時間の複数の基準値のそれぞれについて、求められた活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間のうち、継続時間が該基準値以上であるものをカウントして、該継続時間の基準値に対する累積頻度とし、
    継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて前記記憶部に格納する情報処理システム。
  14. 前記動きの速さは、加速度データがゼロになった又はゼロをまたいだ回数を示すゼロクロス数である請求項13に記載の情報処理システム。
  15. 前記処理部は、
    前記分布に対するひとつ又は複数の近似直線の傾き又は直線性を示す指標を前記特徴データとして求める請求項13に記載の情報処理システム。
  16. 前記処理部は、
    継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布を曲線又は複数の直線で近似した際の変曲点である第1特徴データと、
    該変曲点よりも低い継続時間の範囲の第1近似直線の傾きである第2特徴データと、
    変曲点よりも高い継続時間の範囲の第2近似直線の傾きである第3特徴データと、
    変曲点よりも低い継続時間の範囲の分布の直線性を表す指標である第4特徴データと、
    継続時間の平均値である第5特徴データと、
    該継続時間の平均値よりも低い継続時間の範囲の第3近似直線の傾きである第6特徴データと、
    該継続時間の平均値よりも高い継続時間の範囲の第4近似直線の傾きである第7特徴データと
    のうちのひとつ以上を含む前記特徴データを求めて前記記憶部に格納する請求項13に記載の情報処理システム。
  17. 前記特徴データは、さらに、
    第3近似直線の傾きと第4近似直線の傾きの差、及び、前記分布の全体の直線性を表す指標のうちのひとつ以上を含む請求項16に記載の情報処理システム。
  18. 処理部が、人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
    処理部が、動きの速さの複数の基準値のそれぞれについて、求められた単位時間毎の動きの速さのうち、動きの速さが該基準値以上であるものをカウントして、該動きの速さの基準値に対する累積頻度とし、
    処理部が、動きの速さの基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて記憶部に格納する情報処理方法。
  19. 処理部が、人の動きによる人の加速度を所定期間にわたり測定するセンサにより測定された加速度データから、予め定められた単位時間毎の動きの速さを求め、
    処理部が、単位時間毎の動きの速さが、予め定められた閾値を超えているか否かにより、該時間において活性状態か非活性状態かをそれぞれ判定し、
    処理部が、活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間を時系列順に求め、
    処理部が、継続時間の複数の基準値のそれぞれについて、求められた活性状態の継続時間及び/又は非活性状態の継続時間のうち、継続時間が該基準値以上であるものをカウントして、該継続時間の基準値に対する累積頻度とし、
    処理部が、継続時間の基準値と該基準値に対する累積頻度の対数値との分布に基づく統計データを、人の行動の特徴データとして求めて記憶部に格納する情報処理方法。
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