JP5417627B2 - コミュニケーションの質を測定するセンサネットワークシステム、管理計算機及び方法 - Google Patents

コミュニケーションの質を測定するセンサネットワークシステム、管理計算機及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサネットワークシステムに関し、特に、センサデバイスを用いて組織内のコミュニケーションを測定し、組織の中から実活動のコミュニティを特定し、コミュニティ内の会合を解析することで、コミュニティ及びその質を可視化し、改善案を提案することによって、組織の生産性及び創造性向上を実現する技術に関する。
近年、センサ機能を搭載した小型無線センサノード(以下、センサノード)、中継機、基地局、及びセンサネット管理サーバ(以下、管理サーバ)から構成されるセンサネットワークシステムの開発が進められている。センサノードは、人又は会合所の状態等を示すセンサデータを観測し、観測したセンサデータを中継機によってマルチホップに中継し、基地局を経由して管理サーバに送信する。管理サーバは、受信したセンサデータに基づいて、各種処理を実行する。
センサネットワークシステムにおけるキーデバイスは、小型、低電力を特徴とするセンサノードである。小型であるが故に環境や人を含むあらゆるモノへ付けることが可能となり、低電力であるが故に外部から給電することなく電池で数年間稼動させることができる。人が装着する取り組みも着実に進みつつあり、腕輪型のセンサノードを製作して脈拍や温度を常時測定する製品(非特許文献1)の開発、及び、名札型のセンサノードを製作して赤外線によって人と人の対面コミュニケーション量及び発話量を計測する研究(非特許文献2)などが進められている。
名札型のウェアラブルセンサを用いて、組織内のコミュニケーションパタンと、生産性との関係を解析しようとする研究も始まっている。非特許文献3では、オフィス内でシステムコンフィグレーションを行なう900件の業務に対し、コンフィグレーションの要求を受け取ってからコンフィグレーションが完了するまでの時間と、コミュニケーションのパタンとの関係を統計的に分析した。単純なコミュニケーションの時間及び人数の他、さまざまなコミュニケーションパタンを指標化し、生産性との関係を調べたところ、単純なコミュニケーション時間及び人数と生産性との間には関係がないが、結束度(COHESION)という指標が高い人ほど、生産性が高いことを示した。そもそも非特許文献3のような組織ネットワークの研究では、各従業員を1個のノードとし、かつ、従業員同士の間のコミュニケーション量をノード間のラインとするような、ネットワークグラフで組織内のコミュニケーションを表現する。
ここまでは、組織における個人のコミュニケーションと個人の生産性に関する技術を説明した。しかし、組織の生産性、創造性に関して言えば、個々のコミュニケーションだけに着目すれば良いわけではないことが明らかになっている。組織には、その組織の目的を達成するためのオフィシャルなグループもあれば、インフォーマルなグループもある。組織の構成員はこれらのグループの1つ、多くの場合は複数に属している。組織における生産性、創造性においては、このようなグループの多様性が組織において重要であるという認識が広まり、様々な研究が行われている。
例えば、本発明者らの研究の結果、ウェアラブルセンサを用いた常時センシングによって、コミュニケーションの定量的な把握が可能となった。その結果、組織のクラスタ係数(CLUSTRING COEFFICIENT)及び到達度等の指標の算出、並びにネットワーク図の作成が可能となった。
特許文献1には、位置情報を用いてメンバの欠席及び無関係な人の同席を許容しつつ、対応する会合を推測する技術が開示されている。この手法によって、単純に組織において会合がどれくらいあるかを知ることができる。
また、一つの会合の内容を解析する技術として、例えば特許文献2及び特許文献3が開示されている。特許文献2には、会合の発話データを記録し、単語数の平均及び標準偏差を解析し、それらに基づいて会合の状態を可視化する方法が開示されている。特許文献3には、会合の発話データ及び加速度データを記録し、解析し、それらに基づいて一つの会合の活性度を可視化する方法が開示されている。
特開2008−102592号公報 特開2006−251042号公報 特開2008−262046号公報
"日立AirSense(登録商標)エントリーモデル02Plusのご案内"、[online]、[平成22年01月06日検索]、インターネット<URL: http://www.hitachi.co.jp/wirelessinfo/airsense/trialkit.html> "センサ技術を用いて、組織内のコミュニケーションや活動状況を把握し、地形図の形で図面に表示する組織活動可視化システム「ビジネス顕微鏡」を試作"、[online]、2007年6月22日、[平成22年01月06日検索]、インターネット<URL: http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/06/0622.html> Lynn他、"Mining Face−to−Face Interaction Networks Using Sociometric Badges: Evidence Predicting Productivity in IT Configuration"、International Conference on Information Systems 2008.
特許文献1に記載された手法によれば、図26のようにAさん、Bさん、Cさん、Dさん及びEさんの5人から構成されるチームが複数回の会合を行った場合、各会合における参加メンバに若干の変動があっても、それらは同じ会合であるとみなされる。しかし、会合の参加メンバが変わると、会合の性質も大きく変化することに発明者らは気付いた。したがって、組織の生産性及び創造性等に影響を与える要因として、このような参加メンバの組み合わせによって特定されるグループを解析することに意味がある。
本明細書では、このようなグループを「コミュニティ」と記載する。言い換えると、あるメンバの組み合わせからなるグループが1回以上の会合を行う(典型的には、複数回の会合を繰り返し行う)場合、そのグループはコミュニティとして識別される。原則として、二つの会合における参加メンバが一人でも異なっていれば、それらの二つの会合の各々の参加メンバからなる各々のグループは、異なるコミュニティとして識別される。図26の例では、Aさん、Bさん、Cさん、Dさん及びEさんの5人からなるグループ、Aさん、Bさん及びCさんの3人からなるグループ、Cさん、Dさん及びEさんの3人からなるグループ、並びに、Aさん、Bさん及びEさんの3人からなるグループが、それぞれ異なるコミュニティとして識別される。ただし、後述するように、実際には、コミュニティの人数に応じて、若干のメンバの相違があっても、同じコミュニティと識別されてもよい。コミュニティの人数が多い場合等には、若干のメンバの相違があっても会合の性質が変わらない場合があるためである。
ある期間内に組織内で行なわれた複数の会合の参加メンバをその期間にわたって特定し続けることによって、組織の中のコミュニティを特定でき、延いては組織のコミュニティの多様性を知ることができることに発明者らは気付いた。この簡単な例を、組織、組織を構成するコミュニティ、コミュニティを構成する会合、会合を構成する人という4階層で図27に示す。
この組織1及び組織2は、共に6人の組織構成員を有し、ある期間に5回の会合が開かれたという点では同じであるが、会合に参加している構成員の組み合わせは異なる。組織1においては、全員が参加している定例会合が3回開かれ、Dさん、Eさん、Fさんのみが参加しているブレインストーミングが2回開かれている。このことから、組織1では全員から構成されるコミュニティ1とDさん、Eさん、Fさんのみから構成されるコミュニティ2の2つのコミュニティが存在することが分かる。一方、組織2においては全員から構成されるコミュニティ3しか存在しない。このことから、組織1の方が多様なコミュニティを含んでいることがわかる。
このコミュニティは、ナレッジマネージメントの分野では近年浸透しつつあるSECIモデルにおける「場」の概念に近く、このコミュニティを計測することで、「知識が創造、共有、活用される機会」を定量的に評価することができる。
しかし、組織内のコミュニティを特定すること、及びコミュニケーションを定量的に、また正確に測定することは難しかった。例えば、本発明者らの研究に基づくクラスタ係数、到達度等の指標及びネットワーク図からは、誰と誰がコミュニケーションをとっているか、及びそのコミュニケーションの量を知ることはできるが、誰がどのコミュニティに属しているか、及びそのコミュニティの質まではわからない。
上記のようなコミュニティを特定し、そのコミュニティの質を測定及び可視化し、組織を評価し、それを組織にフィードバックすることが困難であるのは、次のような理由による。
第1の理由はコミュニティの特定の困難性である。組織内の実活動のコミュニティを特定するために、どの時間にどのメンバ構成で会合が行なわれているかを抽出する必要があるが、これは従来技術では難しい。なぜなら、赤外線を送受信する名札ノードを用いて対面検出をする場合、1対1の会合では、お互いのIDを確実に交換できるが、会議などのように大人数になり参加者同士が離れてしまうと、常に全員のIDを取得することは事実上難しくなるからである。一方、特許文献1のように位置センサを用いて同じ空間にいる人が会合しているとみなすと、複数のメンバが居室の近い座席で背中合わせで在席しているだけでも会合していると誤って判断されてしまう。
第2の理由はコミュニティがどのような質であるかを測定することが困難だからである。特許文献2及び特許文献3に開示された技術は、一回の会合の時間とメンバが明らかなときに、その会合の質を解析するものであり、日常的に不定期に行なわれている会合まで含めた会合で構成されているコミュニティの質は解析できない。
第3の理由はコミュニティを分かりやすく可視化する方法が無かったからである。従来のネットワーク図では、図28に示すように、AさんBさんCさんが3人同時に会合しているのか、それとも2人ずつの会合が三つ、すなわちAさんとBさんの会合、BさんとCさんの会合、及びCさんとAさんの会合があるのかがわからないからである。また、その会合がどのような質のものであるかがわからない。従来ネットワーク図では表現できていないコミュニティと人とのつながりを表現するための2部グラフもあるが、これは元々の人同士のネットワークの関係が失われてしまっていることにより、人のネットワークがどのようにコミュニティによって結ばれているかが分からなくなってしまう。
本発明の代表的な一例を示せば次のとおりである。すなわち、各々が作業者に装着される複数のセンサデバイスと、前記複数のセンサデバイスから送信されたデータを受信する基地局と、ネットワークを介して前記基地局から前記データを受信する管理計算機と、を備えるセンサネットワークシステムであって、前記各センサデバイスは、少なくとも前記各センサデバイスに割り当てられた識別子を含む赤外線信号を送信し、他の前記センサデバイスから送信された前記赤外線信号を受信する赤外線デバイスと、時刻を管理するタイマーと、少なくとも前記受信した赤外線信号に含まれる前記識別子及び前記赤外線信号を受信した時刻を示すデータを格納するメモリと、前記メモリに格納されたデータを前記基地局に送信するデータ送信部と、を備え、前記管理計算機は、前記ネットワークに接続されるインターフェースと、前記インターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を備え、前記各センサデバイスから送信されたデータに基づいて、前記センサデバイスを装着した二人以上の作業者が対面した時刻、及び、その時刻に対面した前記二人以上の作業者の識別子を特定し、その時刻に前記特定された二人以上の作業者が対面していたことを示す情報を保持し、前記二人以上の作業者の対面を、前記二人以上の作業者が参加した会合として特定し、一つの前記会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、複数の前記会合に参加した前記作業者からなるグループが同一である場合、前記複数の会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、前記特定されたコミュニティを識別する情報と、前記特定されたコミュニティに含まれる全ての前記作業者の識別子と、を対応付ける情報を保持することを特徴とする。
本発明の一実施形態によれば、組織内のコミュニティを自動抽出することができる。
本発明の実施形態のセンサネットワークシステムの基本構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の管理サーバに格納されたセンサデータのデータベースの構成及びデータの例を示す説明図である。 本発明の実施形態の管理サーバが実行する解析及び可視化の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の会合抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の会合リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の第1の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の第2の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の第3の対面リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の対面グループリストを示す説明図である。 本発明の実施形態の会合抽出処理の説明図である。 本発明の実施形態の会合特徴量リストを示す説明図である。 本発明の実施形態のコミュニティリストを示す説明図である。 本発明の実施形態のコミュニティ特徴量リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の個人コミュニティ特徴量リストを示す説明図である。 本発明の実施形態のメンバリストを示す説明図である。 本発明の実施形態のチームコミュニティ特徴量リストを示す説明図である。 本発明の実施形態の人ネットワーク図作成によって作成された人のみのネットワーク図である。 本発明の実施形態の処理によって作成された人コミュニティネットワーク図である。 本発明の実施形態のコミュニティの質表示によって作成された人コミュニティネットワーク図である。 本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図を比較する説明図である。 本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図の別の例を示す説明図である。 本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図のさらに別の例を示す説明図である。 本発明の実施形態の個人コミュニティ特徴リストを基にした、個人への行動提案図である。 本発明の実施形態において表示されるチーム管理図である。 本発明の実施形態の相関解析システムの説明図である。 本発明の実施形態の相関解析システムの説明図である。 会合を示す説明図である。 組織、コミュニティ、会合及び人の関連を示す説明図である。 組織ネットワーク図の説明図である。
最初に、本発明の実施の形態の概要を説明する。コミュニティを特定し、そのコミュニティの質を測定及び可視化し、組織を評価し、それを組織にフィードバックすることが困難である3つの理由を、本発明は次の手段によって解決する。
第1の理由に対し、図10(後述)に示すような、ある時刻にどのメンバとどのメンバが対面しているかを示す時系列のデータを参照し、そのデータが示すメンバの類似度に基づいて会合の時間帯を決定し、さらにメンバの対面検出率から、会合の参加メンバを特定する。この方法によって、対面検出が難しい大人数の会合を特定することができる。
第2の理由に対し、コミュニティ内の会合に対して、加速度センサ、音声センサ又はそれらの両方を用いて一回一回の会合の質の特徴量を算出し、コミュニティ内の会合の特徴量の平均、分散、時系列変化などを計算することで、コミュニティ内の会合の質を評価する。次に、コミュニティ内の会合の質のダイナミクス、並びに、コミュニティ内の会合の頻度及び間隔の変動を解析することで、コミュニティの質を測定する。
第3の理由に対し、まず、人をノードとして、人の間のコミュニケーションをリンクとして表示する従来のネットワーク図を生成し、その後、コミュニティをノードとして人のネットワーク上に配置し、コミュニティのノードとそのコミュニティに属する人のノードとを接続するリンクを表示する。この2段階のネットワーク図生成を行うことで、人のネットワークの情報を残したまま、人とコミュニティとの関係が可視化される。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一符号を付した構成要素は、同一又は類似の構成を示すものである。
図1は、本発明の実施形態のセンサネットワークシステムの基本構成を示すブロック図である。
作業者WKR1は、腕輪や名札に実装されたセンサノードSN0を保持する。センサノードSN0は、プロセッサ回路CPU0、アンテナANT0に接続された無線回路RF0、音・加速度・温度・赤外線などのセンサSNS0、センシングプログラムMS2を格納するメモリMEM0、ボタンIN0、LCD・LED・ブザーなどの出力装置OUT0、及び、時刻を管理するタイマーTMRで構成されるセンサデバイスである。上記の構成要素は、バスBUS0によって相互に接続されている。
赤外線センサが赤外線信号を送受信することによって、センサノードSN0が腕輪型である場合には脈拍、名札型である場合には正対する赤外線デバイスとの対面が検出できる。つまり作業者WKR1と別の作業者WKR2が二人とも名札型のセンサノードSN0を装着して対面した場合、赤外線通信CV1によって、互いの対面コミュニケーションを検出できる。赤外線通信CV1によって送信される情報は、少なくとも、送信したセンサノードSN0に割り当てられた識別子(例えば「WKR2」)を含む。この識別子は、各センサノードSN0に一意に割り当てられ、これを用いて各センサノードSN0を装着した作業者を識別することができる。このような情報を相互に送受信することによって、各作業者が、いつ、誰と対面したかを検出することができる。図1に示すように、さらに別の作業者WKR3も名札型のセンサノードSN0を装着している場合、同様にして作業者WKR1と作業者WKR3との対面コミュニケーション、及び、作業者WKR2と作業者WKR3との対面コミュニケーションを検出することができる。
センサノードSN0がセンシングした情報は、一旦メモリMEM0に格納された後、無線回路RF0から、無線通信WC1によって、又は、中継機RT1を介した無線通信WC2及びWC3によって、基地局デバイスBS1に送信される。あるいは、センシングした情報は、有線通信FL1によって基地局デバイスBS1に送られてもよい。基地局デバイスBS1は複数の受信部を保持し、複数のセンサノードから同時にデータを受信することも可能である。
基地局BS1が受け取った情報は、有線ネットワークLAN1を介して管理サーバSV1に送信され、管理サーバSV1のセンサデータベースSD1に格納される。管理サーバSV1にはその他に、後述のプログラム、及び生成されたリストが格納される。
有線ネットワークLAN1には、作業者が利用するコンピュータPC1が有線又は無線LANによって接続される。
赤外線発信装置BC1は、赤外線BIR1を一定間隔で発信する装置であり、会議室、実験室、又は喫茶室などの会合所に設置する。その正面で名札型のセンサデバイスSN0を装着した作業者WKR1が作業をすると、センサノードSN0によって赤外線BIR1を検出できる。その情報を、無線通信WC1によって送信することで、各作業者の作業会合所を知ることができる。
顧客データベースGDは、顧客の業務情報及びアンケートの結果を格納することができる。これによって、各種センサデータとの相関を取ることができる。
ディスプレイDISP1及びそれに接続されるパソコンPC1は、管理サーバSV1が実行した処理の結果をユーザ向けに表示することができる。
管理サーバSV1には時刻を管理するNTPサーバNTPSが格納され、インターネット上の標準時刻などを定期的に参照するなどして正確な時刻を管理する。
管理サーバSV1は、有線ネットワークLAN1に接続されるインターフェースIF1と、プロセッサCPU1と、メモリMEM1と、センサデータベースSD1と、記録装置DB1と、を備える。センサデータベースSD1は、各種センサが取得したセンシングデータを格納する。記録装置DB1は、後述する各種プログラム及び各種データテーブルを記録する。センサデータベースSD1及び記録装置DB1は、例えば、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ又はフラッシュメモリなどである。なお、センサデータベースSD1と記録装置DB1を一つの記録装置で構成することもできる。プロセッサCPU1は、記録装置DB1に格納されている後述する各種プログラムをメモリMEM1に読み出して実行することによって各種機能を実現する。
図1の例では、記録装置DB1に、会合抽出処理EMT、コミュニティ抽出ECO、会合解析AMT、コミュニティ解析ACO、チームコミュニティ解析ATCO、人ネットワーク図作成DNT1、処理DNT2、コミュニティの質表示DNT3、会合リストLMT1、会合特徴量リストLMT2、コミュニティリストLCO1、コミュニティ特徴量リストLCO2、個人コミュニティ特徴量リストLCO3、チームコミュニティ特徴量リストLCO4、人ネットワーク図NT1、人コミュニティネットワーク図NT2、人コミュニティネットワーク図NT3及びメンバリストLMBを含む。これらは、プロセッサCPU1によって実行されるプログラム、又は、それらのプログラムによって作成若しくは参照されるデータである。これらの詳細については後述する。
図2は、本発明の実施形態の管理サーバSV1に格納されたセンサデータのデータベースSD1の構成及びデータの例を示す説明図である。
データベースSD1では、センサデータ、作業者が利用するセンサデバイスの識別情報、及び作業者の識別情報などが対応づけて管理される。
データベースSD1には、テーブルDIR1、テーブルDACC1及びテーブルDVO1が含まれる。
テーブルDIR1は、温度データ、照度データ、及び赤外線の検出データを対応づけて格納するテーブルである。
列RUSIDには、本センサデバイスを利用する利用者(すなわち、そのセンサデバイスを備えるセンサノードSN0を装着している作業者)の識別IDが格納される。
列RUPTMには、データをテーブルSD1に格納した時刻が格納される。
列RGWADには、無線でデータを受信した基地局デバイス(たとえばBS1)の識別子が格納される。
列RAPHDには、センサデバイスの種別を示す値が格納される。たとえば腕輪型デバイスでは1、名札型デバイスでは2などが格納される。
列RDATYには、無線パケットに格納したデータの種類を示す値が格納される。たとえば温度データ、照度データ、及び赤外線の検出データのセットを含むデータが無線パケットに格納された場合の列RDATYには1、加速度データの場合には2、音声データの場合には3などが格納される。
列RSENUは、センサデバイスでフレームの送信順に0000からFFFFまで付与され、FFFFの次は0000にリセットする周期的カウンタである。分割フレーム(すなわち、同一のセンシング周期にサンプリングしたデータを含む複数のフレーム)が結合した場合は,最初のフレームのシーケンス番号を格納する。
列RSAIDには、データをサンプリングしたタイミングを識別するサンプリング識別子が格納される。同一センシング周期にサンプリングしたデータを含む分割フレームには、同一のサンプリング識別子が付与される。
列ROBPEには、センサデバイスの現在のセンシング間隔が格納される。
列RSEPEには、センサデバイスの現在の無線送信間隔を格納する。無線送信間隔を表す数値が格納されてもよいし、無線送信間隔がセンシング間隔の何倍であるかを示す値が格納されてもよい。
列RSARAには、センサデバイスにおけるセンサデータの取得周期が格納される。例えば、10秒ごとに1秒間のセンシングが行われ、その1秒間におけるセンサのサンプリング周波数が50Hzである場合、列RSARAには「50Hz」が、列ROBPEには「10秒」がそれぞれ格納される。
列RSANUには、センサノードの現在のサンプリング回数が格納される。
列RMACIDには、デバイスのネットワークアドレス(例えばMACアドレス)が格納される。これによって、センサノードSN0のID(列RMACID)とそれを装着する作業者のID(列RUSID)とが対応付けられる。
列RFRNUには、フレームが複数に分割された場合、各フレームの順序を示す値が格納される。合計n個の分割フレームの場合、n、n−1、n−2、…3、2、1と降順の番号が各フレームに付与される。1は最終分割フレームを、0は256番目のフレームを表す。
列RFRSIには、分割して送信される一連のフレームの合計個数が格納される。
列RTISTには、本データをセンサで取得した時のセンサデバイスの時刻が格納される。
列RTEMPには、センサデバイスで取得した温度データが格納される。
列RLUXには、センサデバイスで取得した照度データが格納される。
列RBALEには、センサデバイスのバッテリ残量を示す値、たとえば電源電圧が格納される。
列RLQIには、センサデバイスと基地局間の無線通信品質を示す値、たとえばLQI(LINK QUALITY INDICATOR)が格納される。
列RIRDSには、本データに含まれる赤外線データの検出数が格納される。
列RIRには、センサデバイスが取得した赤外線データが格納される。
テーブルDACC1は、テーブルDIRの赤外線などのデータの替わりに、加速度センサのデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでには、テーブルDIRと同様の内容が格納される。
列RACDSには、本データに含まれる加速度データの検出数が格納される。
列RACCには、センサデバイスが取得した加速度データが格納される。
テーブルDVO1は、テーブルDIRの赤外線などのデータの替わりに、音声のデータを格納する。列RMACIDから列RTISTまでには、テーブルDIRと同様の内容が格納される。
列RVODSには、本データに含まれる音声データの検出数が格納される。
列RVODAには、センサデバイスが取得した音声データが格納される。
本発明のシステムでは、まず人の集まりである会合を抽出し、同じメンバで構成されている会合が複数回あるときは、そのメンバの集合をコミュニティとして抽出する。そのために、ある期間の人と人との間の対面を赤外線通信によって取得する。ある期間とは、1ヶ月のような一定の間隔であってもよいし、期間が定められた業務プロジェクトであれば、プロジェクト開始から対象時刻までの全期間であってもよい。ここでは1ヶ月を範囲とする計算方法を説明する。
図3は、本発明の実施形態の管理サーバSV1が実行する解析及び可視化の手順を示すフローチャートである。
まず、管理サーバSV1は、業務中の時間のうち、複数人で集まっている会合を抽出する。会合抽出処理EMTでは赤外線対面データDIRに対して抽出処理をすることによって、組織の中で行なわれた会合の時間及びメンバを示す情報を含む会合リストLMT1を作成する。この処理について、図4から図10を参照して具体的に説明する。
図4は、本発明の実施形態の会合抽出処理EMTの詳細を示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施形態の会合リストLMT1を示す説明図である。
まず、管理サーバSV1は、対面データDIRを読み込み、図6に示すような対面リスト1を生成する(ステップ401)。
図6に示す対面リスト1_600は、時刻601、自己ID602、対面ID1_603、対面ID2_604及び対面ID3_605等の列を含む。
時刻601には、例えば名札型のセンサノードSN0の赤外線センサが作業者間の対面を検出した時刻が格納される。
自己ID602には、受信者のID、すなわち対面を検出した赤外線センサを含むセンサノードSN0を装着した作業者の識別子(ID)が格納される。
対面ID1_603には、送信者のID、すなわち赤外線センサが検出した対面の相手方の作業者のIDが格納される。
同一の時刻に複数の作業者との対面が検出された場合、それらの対面の相手方の作業者のIDは対面ID1_603、対面ID2_604及び対面ID3_605に順次格納される。各作業者が4人以上の作業者と対面する可能性がある場合は、対面ID4(図示省略)等、対面IDを格納するための列がさらに設けられてもよい。
図6の例では、時刻「12:00」及び自己ID「1001」に対応する対面ID1_603及び対面ID2_604に、それぞれ「1002」及び「1003」が格納されている。これは、ID「1001」によって識別される作業者(以下、作業者「1001」とも記載する。他のIDについても同様)が、時刻12:00に、作業者「1002」及び「1003」と対面したことを示す。この対面は、例えば、作業者「1001」が装着したセンサノードSN0の赤外線センサが、作業者「1002」が装着したセンサノードSN0からの赤外線信号及び作業者「1003」が装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信することによって検出される。
次に、管理サーバSV1は、対面リスト1について二者間補完を行い(ステップ402)、それによって対面リスト2を作成する(ステップ403)。
ここで二者間補完について説明する。例えば作業者i及びjの2人が対面しているときに、iが装着したセンサノードSN0はjが装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信しているが、jが装着したセンサノードSN0はiが装着したセンサノードSN0からの赤外線信号を受信できない場合がある。その場合にデータを補間する。具体的には、管理サーバSV1は、対面リスト1を読み込み、ある時刻に送信者iから送信された赤外線信号を受信者jが受信した記録を対面リスト2に複写する。さらに、それと同じ時刻に送信者jから送信された赤外線信号を受信者iが受信した記録がない場合には、それを対面リスト2に追加する。このようにして作成された対面リスト2を図7に示す。
図7に示す対面リスト2_700は、時刻701、自己ID702、対面ID1_703、対面ID2_704及び対面ID3_705等の列を含む。これらは、それぞれ、図6の時刻601、自己ID602、対面ID1_603、対面ID2_604及び対面ID3_605等に対応する。
図6の例は、時刻「12:00」に作業者「1001」が作業者「1002」からの赤外線信号を受信したが、作業者「1002」が作業者「1001」からの赤外線信号を受信していないことを示す。この場合、実際には作業者「1001」と作業者「1002」とが対面していたにもかかわらず、何らかの原因で作業者「1002」のセンサノードSN0が作業者「1001」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗したと考えられる。このため、管理サーバSV1は、対面リスト2_700の時刻「12:00」及び自己ID「1002」に対応する対面ID1_703に「1001」を追加する。
同様に、三者が同時に対面している場合において、3人のうち全てのペアの間で赤外線の送受信ができるとは限らない。このため、管理サーバSV1は、対面リスト2_700のデータを補間する(ステップ404)。具体的には、管理サーバSV1は、対面リスト2_700を読み込み、それを対面リスト3_800に複写する。さらに、ある時刻においてある受信者が複数の送信者k及びlのIDを受信した記録があるにもかかわらず、それと同じ時刻に送信者kが受信者lのIDを受信した記録がない場合には、それを対面リスト3に追加する(ステップ405)。このようにして作成された対面リスト3を図8に示す。
図8に示す対面リスト3_800は、時刻801、自己ID802、対面ID1_803、対面ID2_804及び対面ID3_805等の列を含む。これらは、それぞれ、図7の時刻701、自己ID702、対面ID1_703、対面ID2_704及び対面ID3_705等に対応する。
図7の例は、時刻「12:00」に作業者「1001」が作業者「1002」及び作業者「1003」からの赤外線信号を受信したが、作業者「1002」は作業者「1003」からの赤外線信号を受信しておらず、作業者「1003」も作業者「1002」からの赤外線信号を受信していないことを示す。この場合、実際には作業者「1001」と作業者「1002」と作業者「1003」とが対面していたにもかかわらず、何らかの原因で作業者「1002」のセンサノードSN0が作業者「1003」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗し、同様に作業者「1003」のセンサノードSN0が作業者「1002」のセンサノードSN0からの赤外線信号の受信に失敗したと考えられる。このため、管理サーバSV1は、対面リスト3_800の時刻「12:00」及び自己ID「1002」に対応する対面ID2_804に「1003」を、時刻「12:00」及び自己ID「1003」に対応する対面ID2_804に「1002」を、それぞれ追加する。
対面リストを作成する場合に、単純に対面しているだけでなく、なんらかの情報のやり取りをしながら対面している場合のみを対面していると判定することも可能である。これは、「話す」などの情報の発信及び「うなずく」などの情報の受信が行なわれている場合のみを意味のある対面として抽出するということである。この場合には、管理サーバSV1は、対面リスト3_800を読み込み、対面リスト3_800に登録されている時刻と同一の時刻における送信者及び受信者の加速度情報を加速度データDACCから読み込む。そして、送信者及び受信者の加速度信号の大きさ及び加速度の周波数があらかじめ定められた閾値以下であった場合には、管理サーバSV1は、両者がたた対面しているだけあり、重要なやり取りを行っていないと判断して、当該時刻における当該送信者及び受信者のIDを対面リスト3から削除する。
例えば、図8からは、時刻12:00において作業者「1001」、「1002」及び「1003」の3人が対面していたことが読み取れるが、これらの作業者全員の加速度信号の大きさ及び加速度の周波数が閾値以下であった場合、管理サーバSV1は、これらの3人はただその場に居合わせただけであり、有効な会合は行われていなかったと推定して、これらの対面データを対面リスト3から削除してもよい。ただし、このような削除を実行するか否かは、ユーザが選択することができる。
次に、管理サーバSV1は、同時刻に対面している人同士を明らかにするために、対面リスト3を読み込み、各時刻における受信者と全送信者からなる対面グループを抽出し(ステップ406)、抽出した対面グループとその時刻とを含む対面グループリスト900を作成する(ステップ407)。対面グループリスト900を図9に示す。
図9に示す対面グループリスト900は、時刻901、対面グループ1_902、対面グループ2_903及び対面グループ3_904等の列を含む。
時刻901には、作業者の対面が検出された時刻が格納され、対面グループ1_902には、その時刻に対面していた作業者のグループ(すなわち対面グループ)を識別する情報、すなわちそれらの作業者のIDの組が格納される。同一時刻に互いに独立した複数の対面グループが抽出された場合、それらを識別する情報が対面グループ1_902、対面グループ2_903及び対面グループ3_904に順次格納される。同一時刻に4以上の対面グループが抽出される可能性がある場合、対面グループ4(図示省略)等、対面グループを識別する情報を格納する列がさらに設けられてもよい。
図9の例では、時刻「12:00」に対応する対面グループ1_902及び対面グループ2_903にそれぞれ「1001、1002、1003」及び「1004、1005」が格納されている。これは、図8に示すように、時刻「12:00」において、作業者「1001」、「1002」及び「1003」が対面していたこと、及び、それと同じ時刻に作業者「1004」及び「1005」が対面していたことを示す。図8では省略されているが、対面リスト3_800には、「12:00」以外の時刻における対面を示す情報が格納され、それに基づいて、図9に示すように、例えば時刻「12:01」及び「12:02」において抽出された対面グループを識別する情報が格納される。
なお、ある時刻において抽出された対面グループのメンバが、その前の時刻の対面グループのメンバと完全に同一である場合、それらの対面グループの番号が同一になることが望ましい。例えば、時刻「12:01」において作業者「1004」及び「1005」からなる対面グループが抽出された場合、その対面グループは、時刻「12:01」に対応する対面グループ2_903に格納されることが望ましい。
ある時刻において抽出された対面グループのメンバが、その前の時刻のいずれの対面グループのメンバとも完全に同一ではない場合、メンバの類似度が最も高い対面グループの組が同一の対面グループ番号に対応することが望ましい。例えば、時刻「12:01」において作業者「1001」及び「1002」からなる対面グループが抽出された場合、その対面グループは、時刻「12:01」に対応する対面グループ1_902に格納されることが望ましい。なお、メンバの類似度については後述する。
この対面グループリスト900から同時刻に対面しているグループを認識することができるが、この対面しているグループがどの程度の時間にわたって集まっていたかを知ることができない。この理由を図4のステップ407以降及び図10を参照して説明する。
図10は、本発明の実施形態の会合抽出処理EMTの説明図である。
この図において、時刻「12:00」から「12:10」までの時刻が1分ごとに表示され、それぞれの時刻に対応する「A」から「F」までの欄が設けられている。これらの欄は、それぞれ、作業者「A」から「F」までの6人の作業者に対応する。例えば時刻「12:01」に対応する欄「A」から「D」に及ぶ矢印は、時刻「12:01」に作業者「A」、「B」、「C」及び「D」が互いに赤外線通信をして、対面していることを示すデータがあることを意味している。言い換えると、この例において、作業者「A」から「D」の4人からなるグループは、時刻「12:01」に対応付けて対面グループリスト900に格納された対面グループの一つである。
なお、図10は、赤外線通信による対面の検出が1分ごとに行われる例を示す。すなわち、図10に示す時刻は、対面の検出が行われたタイミングを示す。以下の説明において「連続する時刻」とは、互いに隣接する二つ以上の検出タイミングを示す。例えば、時刻「12:01」と「12:02」は連続する。時刻「12:01」と「12:02」と「12:03」とは連続する。
一つの対面グループが一つの会合と認識されてもよいが、従来の手法によれば、連続する時刻において同一メンバの対面グループが抽出された場合、それらは同一の会合と認識される。言い換えると、連続する時刻において抽出された二つの対面グループのメンバが一人でも異なっていれば、それらは異なる会合と認識される。例えば図10に示すようなデータがあった場合、{(12:01〜12:02)、(12:03)、(12:04)、(12:05〜12:06)、(12:07〜12:08)、(12:09)}の6つの異なる会合があったと認識される。しかし、連続する時刻において抽出された二つの対面グループのメンバのうち少数が異なっている場合、その相違は、赤外線信号の受信失敗に起因する可能性もある。このため、本実施形態では、メンバの類似度を用いて会合を補間する。この方法を説明する。
まず、管理サーバSV1は、テーブルDIR1に格納された1分ごとの対面データから、メンバの類似度S1がある閾値α1を超えている2分間のデータを結合していく。以下の説明においては、例として閾値α1の値を60%とするが、α1がそれ以外の値であってもよい。
類似度S1の算出方法を以下に示す。二つの対面グループの類似度は、二つの対面グループの少なくとも一方に含まれるメンバの数に対する、二つの対面グループの両方に含まれるメンバの数の割合である。すなわち、管理サーバSV1は、まず連続する2分間に対面しているメンバの和集合をとり、それぞれの時刻において各メンバが参加したか否かを表す参加ベクトルat1及びat2を、参加は「1」、不参加は「0」として算出する。図10の12:02及び12:03の2分間のデータではat={A,B,C,D}となり、at1={1,1,1,1},at2={0,1,1,1}となる。これは、作業者「B」から「D」の3人は時刻12:02及び12:03のいずれの対面グループにも属しているが、作業者「A」は時刻12:02の対面グループに属しており、時刻12:03の対面グループには属していないことを示す。この2ベクトルat1及びat2の内積を算出し、その値を参加メンバの和集合の人数で割り、この値をS1とする。
上記の例では、S1=0.75であり、閾値α1(すなわち60%)以上であるので、管理サーバSV1は、これらの2時刻の対面は同一会合における対面として、結合する。この操作を類似度S1がα1未満になる時刻まで行い、会合の時間と参加メンバを持つマトリクスDA1を作成する。これによって最初の推定である第一推定会合の開始時刻と終了時刻を決定する。
図10の例では、時刻12:01から12:08までの各対面グループが、隣接する時刻の対面グループとの類似度が閾値α1以上であるため、結合される。時刻12:09における対面グループは、作業者「E」及び「F」の2人からなる。この対面グループと、隣接する時刻12:08の作業者「A」から「F」の6人からなる対面グループとの類似度が閾値α1より小さいため、時刻12:09における対面グループは、時刻12:08における対面グループと結合されない(すなわち、それと同一の会合であると認識されない)。これによって、図10の例では、時刻12:01に開始され、12:08に終了した、作業者「A」から「F」の6人が参加した会合が推定される。以下、これを第一推定会合1001と記載する。
次に、管理サーバSV1は、対面グループリスト900に基づいて、決定された第一推定会合1001の時間に対して各メンバが参加した時間の割合(すなわち参加率)を計算する。そして、参加率がある閾値α2未満のメンバは第一推定会合1001から除外することによって、最終的に会合を行なっていたとする最終会合を決定し、会合データDAD1を作成する。参加率が低いメンバを会合から除外するのは、参加率が低いほど、そのメンバが会合の性質に与える影響は少ないと考えられるためである。また、これによって、例えば、実際には会合に参加していないが、たまたま会合場所を通りかかったために他のメンバとの対面を検出された人物を会合のメンバから除外することができる。以下の説明においては、例として閾値α2の値を30%とするが、α2がそれ以外の値であってもよい。
図10の例では、作業者「F」が、12:01から12:08までの第一推定会合のうち、12:07及び12:08しか参加していない。この参加率25%は、閾値α2すなわち30%より小さいため、作業者「F」は第一推定会合から除外される。これによって、時刻12:01に開始され、12:08に終了した、作業者「A」から「E」の5人が参加した最終会合1002が特定される。
会合データDAD1は、会合ID、会合の日時、会合の開始時刻、会合時間、及び参加メンバを特定する情報を含む。管理サーバSV1は、解析の対象として定められた期間の全体について上記過程を実行し、それによって得られた会合データDAD1をまとめることによって、会合リストLMT1を作成する。
例えば、会合リストLMT1は、図5に示すように、会合ID501、日付502、開始時刻503、会合時間504、メンバ1_505、メンバ2_506、メンバ3_507及びメンバ4_508等の列を含むテーブルである。会合が5人以上のメンバを含む場合には、さらに多くのメンバを識別する情報を保持するため、メンバ5(図示省略)のような列がさらに設けられてもよい。
図5に示す会合リストLMT1の各行が会合データDAD1に相当する。例えば、会合リストLMT1の先頭の行の会合ID501、日付502、開始時刻503、会合時間504、メンバ1_505、メンバ2_506、メンバ3_507及びメンバ4_508には、それぞれ、「0001」、「2009/7/1」、「10:59」、「44」、「Aさん」、「Bさん」、「Cさん」及び「Dさん」が格納されている。これは、識別子「0001」で識別される会合が2009年7月1日の10:59から44分間にわたって行われ、その会合に作業者「A」から「D」の4人が参加したことを示す。
ここで、再び図4のフローチャートを参照して、上記の会合抽出処理EMTの具体的な手順を説明する。
管理サーバSV1は、ステップ407を実行すると、次に、変数t、変数i、定数α1及び定数α2にそれぞれ「1」、「1」、「0.6」及び「0.3」を代入する(ステップ408)。変数tは時刻を、変数iは各時刻における対面グループの番号を示す。定数α1及び定数α2は、それぞれ、図10を参照して説明した閾値α1及び閾値α2であり、「0.6」は60%を、「0.3」は30%を示す。
次に、管理サーバSV1は、対面グループi(例えば、i=1の場合、対面グループリスト900に格納されている対面グループ1_902に相当する対面グループ)が会合リストLMT1に含まれるか否かを判定する(ステップ409)。対面グループiが会合リストLMT1に含まれていない場合、管理サーバSV1は、会合リストLMT1に新たな会合データDAD1(すなわち新たな行)を追加して、その会合データDAD1の開始時刻503に時刻tを格納し、その会合データDAD1の参加メンバとして(具体的にはメンバ1_505等に)対面グループiに含まれる全メンバの識別子を格納する(ステップ410)。
ステップ409において対面グループiが会合リストLMT1に含まれていると判定されると、管理サーバSV1は、隣接する時刻における対面グループのメンバの類似度が閾値α1を超えているか否かを判定する(ステップ411)。具体的には、管理サーバSV1は、時刻t+1における対面グループiと時刻tにおける対面グループiとを比較し、それらの少なくとも一方に参加しているメンバの数に対する、それらの両方に参加しているメンバの数の割合(すなわちメンバの類似度)が、閾値α1を超えているか否かを判定する。
ステップ411において、メンバの類似度が閾値α1を超えないと判定された場合、対面グループiを含む会合(以下、当該会合)は、時刻t−1において終了したと判定される。このため、管理サーバSV1は、次に、会合リストLMT1の当該会合の会合時間を算出し、それを会合リストLMT1に格納する(ステップ412)。具体的には、当該会合の開始時刻503の値から時刻t−1までの時間を算出し、その時間を当該会合の会合時間504に格納する。この時点の当該会合が、図10の第一推定会合に相当する。
次に、管理サーバSV1は、当該会合の参加メンバのうち、当該会合への参加率(具体的には当該会合の総時間に対する当該会合への参加時間の割合)が閾値α2より低いメンバを当該会合の会合データDAD1から削除する(ステップ413)。これによって、図10の最終会合が決定される。
次に、管理サーバSV1は、ステップ410を実行する(前述)。
次に、管理サーバSV1は、ステップ414を実行する(後述)。
一方、ステップ411において、メンバの類似度が閾値α1を超えたと判定された場合、当該会合は、時刻t−1においてまだ終了していないと判定される。この場合、管理サーバSV1は、時刻tの対面グループiが新規メンバを含むか否かを判定する(ステップ418)。具体的には、管理サーバSV1は、時刻tの対面グループiが、当該会合の参加メンバとして会合リストLMT1に格納されていないメンバ(すなわち新規メンバ)を含んでいるか否かを判定する。
時刻tの対面グループiが新規メンバを含むと判定された場合、管理サーバSV1は、新規メンバの識別子を当該会合の参加メンバとして当該会合の会合データDAD1に追加し(ステップ419)、次にステップ414を実行する。一方、時刻tの対面グループiが新規メンバを含まないと判定された場合、管理サーバSV1は、ステップ419を実行せずに、次にステップ414を実行する。
ステップ414において、管理サーバSV1は、時刻tにおける全ての対面グループを処理したか否かを判定する。全ての対面グループの処理が終了していない場合、管理サーバSV1は、iの値を1増加させて(ステップ415)、ステップ409に戻る。
全ての対面グループの処理が終了した場合、管理サーバSV1は、時刻tが対面グループリスト900に格納された最終時刻であるか否かを判定する(ステップ416)。時刻tが最終時刻でない場合、管理サーバSV1は、tの値を1増加させて、iに1を代入して(ステップ417)、ステップ409に戻る。
時刻tが最終時刻であると判定された場合、会合抽出処理EMTが終了する。
次に、管理サーバSV1は、会合解析AMTを実行する。会合解析AMTは、会合がどのような質の会合であったかを求める処理である。具体的には、管理サーバSV1は、加速度データ及び音声データを用いて特徴量を計算し、各会合の質を定量化する。具体的に、会合解析AMTではまず、管理サーバSV1は、会合リストLMT1を読み込み、各会合時間における参加メンバの加速度データDACC及び音声データDVOを用いて、各会合の質の特徴量(MTCH1,MTCH2…)を求める。会合の質の特徴量としては、例えば会合の開始時刻、時間及び参加人数のような基本特徴量がある。それ以外の、加速度データDACC及び音声データDVOを用いた特徴量として、発話を用いた特徴量がある。例えば、ある会合内の時刻t1における会合参加者のうち、ある参加者のセンサノードSN0によって測定された加速度周波数がある閾値α3を超えている場合に、その参加者が発話していると判定される。本実施形態では、発話を用いた特徴量として、会合の流動性、活発度、及び偏りを表す指標を求める。
会合の流動性を表現する指標として、会合内での話者の入れ替わり回数、及び平均連続発言時間が求められる。これらの指標は、会合において、会話のキャッチボールがどの程度行なわれているかを示す指標となる。
会合内での話者の入れ替わり回数MTCH1は、会合内で、発話者が変化した回数をMTCH11として計数し、会合の総時間をTIME1として計測した場合、MTCH11/TIME1として求められる。
平均連続発言時間MTCH2は、連続した発話が会合内でn回検出された場合、一回の連続時間をMTCH21i(i=1,2…n)として計測し、それらを平均することによって求められる。
また、会合の活発度を表す指標として、発言比MTCH3が求められる。発言比MTCH3は、会合時間のうちどれだけの時間が任意の人からの情報の発信に使われているかを表している。発言比MTCH3は、会合において任意の人が発話している時間TIME31を計測した場合、TIME31/TIME1として求められる。
会合内の偏りを表現する指標としては、発言偏り度MTCH4が求められる。発言偏り度MTCH4は、その会合において一部の人しか議論していないのか、多くの人が発話し、多くの人の意見が反映されやすい会合であるか、を判定するための指標となる。発言偏り度MTCH4は次の手順で求められる。会合参加人数をn人としたとき、各参加者iの発話割合MTCH41i(i=1,2…n)は、会合総時間TIME1のうち参加者iの話していた時間の割合として算出される。このMTCH41iの分散が発言偏り度MTCH4である。
さらに、管理サーバSV1は、先に導出した発話者を除いた参加者を特定することで聞き手を特定し、聞き手の加速度データDACCおよび音声データDVOから、聞き手の情報を用いた会合指標を求めることも可能である。
本実施形態では、聞き手情報を用いた会合指標として、会合シンクロ度MTCH5が求められる。会合シンクロ度MTCH5は、聞き手が話者に共感して、話者の動きにどれだけ同調しているかを表す指標である。会合シンクロ度MTCH5は、発言者と聞き手iとの加速度周波数の相互相関をMTCH51i(i=1,2…n)として計測し、それらの平均を算出することによって求められる。
上記の発話に関する特徴量を求めるために、会合への参加者が発話しているか否かを判定するために加速度周波数を用いたが、加速度周波数の代わりに音声データDVOを用いてもよい。
あるいは、参加メンバが発話しているか否かを判定せずに、参加メンバの時刻t1における加速度データDACC又は音声データDVOの平均又は上位β1%の値を用いることで、会合の時刻t1における盛り上がりを示す特徴量を求めることができる。さらに、これら時系列データの会合時間内における平均又は上位β2%の値を用いることで、会合の盛り上がりを示す特徴量を求めることもできる。β1及びβ2の値は任意に選択することができる。
これらの特徴量化されたデータから会合特徴量リストLMT2が作成される。会合特徴量リストLMT2には、上記に限らず、音声データ、加速度データ、又はそれ以外のセンサデータに基づく特徴量が格納されてもよい。
図11は、本発明の実施形態の会合特徴量リストLMT2を示す説明図である。
会合特徴量リストLMT2は、会合ID1101、日付1102、開始時刻1103、時間1104、会話の均等性1105及びシンクロ度1106を含む。会合ID1101から時間1104は、それぞれ、会合リストLMT1の会合ID501から会合時間504と同様である。会話の均等性1105には、各会合において参加者がどの程度均等に発話しているかを示す指標が格納される。これは、実質的には発言偏り度MTCH4と同等の指標である。シンクロ度1106には、会合シンクロ度MTCH5に相当する指標が格納される。この指標の絶対値が大きいほど、同調の度合いが高い(すなわち発言者と聞き手との加速度周波数の相互相関が高い)ことを意味する。
図11には会合の特徴量として会話の均等性及びシンクロ度を挙げたが、それ以外の特徴量、例えば会合の流動性を示す指標等が会合特徴量リストLMT2に格納されてもよい。
次に、管理サーバSV1は、コミュニティ抽出ECOを実行する。コミュニティ抽出ECOは、組織の中で、どのようなコミュニティが存在しているかを特定する処理である。具体的に、コミュニティ抽出ECOにおいて、管理サーバSV1は、会合リストLMT1を用いて、コミュニティを抽出する。コミュニティの抽出は会合参加メンバの類似度に基づいて行なわれる。類似度の計算方法は上記会合抽出処理EMTにおけるものと同様である。参加メンバの類似度s2がある閾値α4以上である会合を結合していく、類似度の計算は会合抽出処理EMTと同様のものである。ただし、大人数におけるメンバの類似度と少人数での類似度は意味合いが違うとの考えに基づき、閾値α4を会合参加メンバの数に依存して可変にしてもよい。上記結合処理によって、コミュニティリストLCO1を作成する。
図12は、本発明の実施形態のコミュニティリストLCO1を示す説明図である。
コミュニティリストLCO1は、コミュニティの識別子が格納される列(コミュニティID1201)と、各メンバの各コミュニティへの参加時間の合計値が格納される列(Aさん1202、Bさん1203、Cさん1204等)と、各コミュニティに含まれる会合の識別子が格納される列(会合1_1205、会合2_1206、会合3_1207等)と、を含む。図12の例では、例えばコミュニティ「0001」は少なくとも会合「0001」、「0005」及び「0008」を含み、コミュニティ「0001」の参加メンバである作業者「A」がそれらの会合に参加した時間の合計が15分であったことを示す。
次に管理サーバSV1が実行するコミュニティ解析ACOは、組織に存在するコミュニティがどのような質であるかを解析する処理である。具体的には、管理サーバSV1は、コミュニティリストLCO1と会合特徴量リストLMT2とを用いてコミュニティの質の特徴量を計算する。基本特徴量として、管理サーバSV1は、コミュニティ内の会合の回数、会合間の間隔の平均日数、及び会合間の間隔の時間の分散を求める。ここで、コミュニティ内の会合の回数及び間隔の平均日数はコミュニティがどれだけ頻繁に会合を行っているかを表し、会合間の間隔の分散はそのコミュニティがどれだけ定例的かを表している。
さらに、管理サーバSV1は、コミュニティリストLCO1からコミュニティ内にどの会合があるかを取得し、それらの会合の各特徴量(MTCH1,MTCH2…)から、コミュニティの質を示す特徴量を算出する。コミュニティの質を示す特徴量とは、例えば、会合の特徴量の平均、分散、会合の特徴量を会合の日時に基づく時系列データにしたときの振動周波数及び振動振幅等である。管理サーバSV1は、これらの特徴量化されたデータからコミュニティ特徴量リストLCO2を作成する。さらに、管理サーバSV1は、個人のコミュニティ特徴を個人ごとにリストした、個人コミュニティ特徴量リストLCO3を作成する。
図13は、本発明の実施形態のコミュニティ特徴量リストLCO2を示す説明図である。
コミュニティ特徴量リストLCO2は、コミュニティの識別子が格納される列(コミュニティID1301)と、各コミュニティの特徴量を示す値が格納される列(時間1302、会話の均等性1303及びシンクロ度1304等)とを含む。時間1302には、各コミュニティに含まれる会合の合計時間が格納される。会話の均等性1303及びシンクロ度1304には、例えば、各コミュニティに含まれる会合の均等性1105及びシンクロ度1106の値(図11参照)の平均値である。コミュニティ特徴量リストLCO2に上記以外の特徴量として例えば各コミュニティに含まれる会合の均等性の分散、振動の周期が格納されてもよい。
図14は、本発明の実施形態の個人コミュニティ特徴量リストLCO3を示す説明図である。
個人コミュニティ特徴量リストLCO3は、コミュニティの参加メンバの識別子が格納される列(氏名1401)と、各メンバが参加するコミュニティの数が格納される列(コミュニティ数1402)と、各メンバが参加するコミュニティの特徴量を示す値が格納される列(平均時間1403、均等性1404、シンクロ度1405等)と、各メンバの個人特徴量を示す値(発言度1406、シンクロ度1407)と、を含む。
平均時間1403には、各メンバが参加するコミュニティに含まれる会合の時間の平均値が格納される。均等性1404及びシンクロ度1405には、各メンバが参加するコミュニティに含まれる会合の均等性1105及びシンクロ度1106の平均値である。発言度1406には、各メンバが参加するコミュニティに含まれる会合について計算された各メンバの発言偏り度MTCH4が格納される。シンクロ度1407には、各メンバが参加するコミュニティに含まれる会合について計算された、各メンバが聞き手である場合の会合シンクロ度MTCH5が格納される。コミュニティの特徴量及び各メンバの特徴量として上記以外のものが含まれてもよい。
次に管理サーバSV1が実行するチームコミュニティ解析ATCOは、組織に存在するチームにおけるコミュニティの多様性を解析する処理である。ここでのチームは特定の規模を示すものでなく、課、部、又は組織全体など、いかなる規模のものであってもよい。具体的には、図15に示す、メンバリストLMBを用いて当該チーム内に含まれるメンバを特定する。
メンバリストLMBは、各メンバの名前が格納される列(氏名1501)、各メンバの識別子が格納される列(ユーザID1502)、各メンバの役職を示す情報が格納される列(役職1503)、及び各メンバの所属を示す情報が格納される列(会社1504、部1505、課1506等)を含む。これらの情報は、予め任意の方法(例えばWEB又は紙媒体を用いたアンケート)によって取得され、メンバリストLMBの該当する列に格納される。
さらに、例えば組織内に部署を横断するプロジェクトチーム等が存在する場合、メンバリストLMBに各メンバの所属を示す情報が格納される新たな列を設け、そこに、各メンバが参加するプロジェクトを識別する情報を格納してもよい。
メンバリストLMBを参照することによって、各メンバがどのチームにどのような立場で属しているかを特定することができる。例えば、図15に例示するメンバリストLMBを参照すると、作業者「B」は「A社」というチームに属し、「A社2部」というチームにも属し、さらに、「A社2部1課」というチームにも属していることがわかる。逆に、チームを指定された場合、メンバリストLMBを参照することによって、そのチームに属する全てのメンバを特定することができる。
次に、管理サーバSV1は、コミュニティリストLCO1を用いて、各チームのメンバが一人でも属するコミュニティを、当該チームのコミュニティとして特定する。あるいは、管理サーバSV1は、あるコミュニティの構成員が全員当該チームに含まれている場合にのみ、そのコミュニティを当該チームのコミュニティとして特定してもよい。
次に、管理サーバSV1は、コミュニティ特徴量リストLCO2を用いて当該コミュニティのコミュニティ特徴量からチームコミュニティ特徴量を計算する。チームコミュニティ特徴量としては以下の3点がチーム内のコミュニティの多様性を表現するものとして計算される。第1は、チーム内にどれだけコミュニティが存在するかを示す特徴量、第2はそれらのコミュニティが静的にどれだけ多様であるかを示す特徴量、第3はそれらのコミュニティが時間的にどれだけ多様であるかを示す特徴量、である。
第1の特徴量としては、チーム内のコミュニティ数が計算される。第2の特徴量は、チーム内のコミュニティ間のコミュニティ特徴量のばらつきを示す各特徴量の分散を計算し、その値を特徴量間で平均することによって計算される。第3の特徴量、すなわちコミュニティダイナミクスとしては、チーム内のコミュニティの数を、例えば週ごと又は月ごと等、所定の期間ごとに求め、その値の時系列の変化を示す分散が計算される。コミュニティダイナミクスとしては、各コミュニティの特徴量の時系列の変化を分散により同様にして求めたものを特徴量間で平均し、それをコミュニティ間で平均したものを用いてもよい。これらの特徴量化されたデータからチームコミュニティ特徴量リストLCO4が作成される。
例えば、チームとして「A社1部」が指定され、所定の期間として「週」が指定された場合、管理サーバSV1は、コミュニティリストLCO1に格納されているコミュニティから、ある週に行われた会合を含み、かつ、メンバ全員が「A社1部」に含まれているコミュニティを抽出し、さらに、他の週についても同様の抽出を行う。そして、管理サーバSV1は、週ごとに抽出されたコミュニティ数の分散を計算し、計算された分散をコミュニティ数の時間的な変化を示す特徴量(すなわちコミュニティダイナミクス)として保持する。なお、このようにして計算されたコミュニティ数そのものが表示されてもよい(図24参照)。
図16は、本発明の実施形態のチームコミュニティ特徴量リストLCO4を示す説明図である。
チームコミュニティ特徴量リストLCO4は、各チームの識別子が格納される列(チームID1601)、及び、各チーム内のコミュニティの多様性を示す特徴量が格納される列(コミュニティ数1602、コミュニティバラエティ1603及びコミュニティダイナミクス1604等)を含む。コミュニティ数1602、コミュニティバラエティ1603及びコミュニティダイナミクス1604には、それぞれ、上記の第1、第2及び第3の特徴量が格納される。なお、コミュニティバラエティ1603の値が大きいほどチーム内のコミュニティの特徴量のばらつきが大きく、コミュニティダイナミクス1604の値が大きいほどチーム内のコミュニティ数の時間的な変化が大きい。
例えば、識別子「0001」で識別されるチームが指定された場合、管理サーバSV1は、このチームにおけるコミュニティの多様性を示す特徴量を計算し、チームコミュニティ特徴量リストLCO4に格納する。指定されたチームは、例えば、「A社」又は「A社1部」などであってもよい。図16の例では、チーム「0001」に対応するコミュニティ数1602、コミュニティバラエティ1603及びコミュニティダイナミクス1604として、それぞれ「18」、「0.1」及び「1」が格納されている。
ここからは、計測及び解析した組織のコミュニティ情報を人が見て理解し、フィードバックを行なうことを支援する可視化部について説明する。
以下に説明するネットワーク図等は、管理サーバSV1によって作成され、そのデータがネットワークLAN1を介してコンピュータPC1に送信され、コンピュータPC1に接続されたディスプレイDISP1に表示される。
図17は、本発明の実施形態の人ネットワーク図作成DNT1によって作成された人のみのネットワーク図NT1の説明図である。
管理サーバSV1は、まず、赤外線データDIRから対面マトリクスMTIRを作成する。対面マトリクスとは、n人の作業者の各2者間での対面時間をn*nの行列で表現したものである。行には作業者1から作業者nが順番に割り当てられ、また列にも同様に作業者1から作業者nが順番に割り当てられる。もし作業者iと作業者jの間にコミュニケーションがm分ある場合、行i列jに値mが入れられる。人ネットワーク図NT1は、ばねモデルによって、各人をノードとして、対面時間をノード間の引力として作成される。
図17の例では、ノードを示す標識として四角形が、ノード間のリンクを示す標識としてノード間を接続する直線が使用される。例えば、図17に示すように、ノード1701及びノード1702がそれぞれ作業者「A」及び「B」を表し、それらを接続するリンク1721は、作業者「A」と「B」が対面したことがあることを表し、その対面時間が長いほど、リンク1721が短くなる。なお、対面時間は作業者間の関係の強さを示す指標の一例であり、それ以外の指標(例えば対面の頻度)が引力として用いられてもよい。
図18は、本発明の実施形態の処理DNT2によって作成された人コミュニティネットワーク図NT2の説明図である。
人コミュニティネットワーク図NT2は、人ネットワーク図NT1に含まれていた情報を削減することなく、さらにコミュニティの情報を付加したものである。具体的には、管理サーバSV1は、人ネットワーク図NT1にばねモデルによって、コミュニティのノードを追加する。ばねモデルの引力としては、作業者とコミュニティとの関係の強さを示す指標が用いられる。例えば、ばねモデルの引力として、人−コミュニティ間に各人のコミュニティ参加総時間を用いられるが、それに限らず、コミュニティ参加頻度、コミュニティ内積極度(発話率)等、他の特徴量が使用されてもよい。
図18の例では、コミュニティを示すノードは、円形の標識によって表示される。例えばノード1841が一つのコミュニティを表す。ノード1701からノード1841までの距離がノード1702からノード1841までの距離より短いことは、作業者「A」及び「B」がノード1841に対応するコミュニティに参加しているとすれば、作業者「A」の当該コミュニティへの参加時間が作業者「B」のそれより長いことを表す。図18に示す人コミュニティネットワーク図NT2は、誰がどのコミュニティに参加しているかを正確に表現することはできないが、作業者のコミュニティへの関わりの深さ及び各組織のコミュニティの分布等を大まかに表現することができる。
図19は、図18に示す人コミュニティネットワーク図NT2にさらにコミュニティの質表示DNT3を行なうことによって出力された、コミュニティの質を含む人コミュニティネットワーク図NT3の説明図である。
管理サーバSV1は、コミュニティの質に関する情報をコミュニティ特徴量リストLCO2から取得し、取得した各コミュニティの質を、各コミュニティを示すノード(以下、コミュニティノードとも記載する)の大きさ、色、形状、ノード間リンクの太さ、色、又は形状(例えば破線等)のような、視覚的な特徴として表現する。図19はその表示方法の一例であり、コミュニティの総会合時間をコミュニティノードの大きさで表現している。
さらに、コミュニティへの参加メンバ数をコミュニティノードの色彩によって表現してもよい。図19には、ノードの色彩の代わりにハッチングによって参加メンバ数を表現する例を示す。右上がりのハッチングは2人のコミュニティを、水平のハッチングは3人のコミュニティを、右下がりのハッチングは4人のコミュニティを示す。
例えば、ノード1901は作業者「A」、「B」及び「C」の3人からなるコミュニティを、ノード1902は作業者「F」及び「G」の2人からなるコミュニティを示し、後者の総会合時間は前者のそれより長い。
図20は、本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図NT3を比較する説明図である。
図20(a)は、組織内の全てのコミュニティの参加メンバ数が2人である場合を、図20(b)は、組織内の四つのコミュニティのうち三つの参加人数が3人、一つの参加人数が2人である場合を示す。例えば、ノード2001は作業者「A」及び「B」の2人からなるコミュニティを、ノード2002は作業者「A」、「B」及び「C」の3人からなるコミュニティを示す。
このような内包するコミュニティの種類の相違は、従来の各メンバ間の関係のみを示すネットワーク図(すなわち、図17に示すように、コミュニティノードを表示しない人ネットワーク図)では表現できない。言い換えると、図20(a)及び(b)からコミュニティノードを削除すると、全く同じ人ネットワーク図になる。これに対して、図20に示すようにコミュニティの質をコミュニティノードの視覚的な特徴に対応付けて表示することによって、内包するコミュニティの種類の相違に起因する各組織のパタンの相違を視覚的にわかりやすく表示することができる。
図21は、本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図NT3の別の例を示す説明図である。
具体的には、図21に示す人コミュニティネットワーク図NT3は、図19に示した人コミュニティネットワーク図NT3から、人ノード(すなわち人を示すノード)同士のリンクを削除し、コミュニティノードと人ノードとのリンクを、点線からなる標識によって表示することによって作成したものである。これによって、各人がどのコミュニティに属しているかが一目でわかる。例えば、リンク2101は、作業者「A」がノード1901に対応するコミュニティに属していることを示す。これによって、任意の2者がどのコミュニティを介して繋がっているかがわかり、どのコミュニティがどのような役割を果たしているかがわかる。具体的には、例えば、あるコミュニティがなくなると、組織を構成するメンバ間の繋がりが急に減る、等がわかる。図21の例では、ノード2102に対応するコミュニティがなくなると、作業者「F」及び「G」と他の作業者との繋がりがなくなる。また、2者がいくつのコミュニティを介して繋がっているかを知ることができる。これによって、2者がどれだけ強固に繋がっているかを、それらの2者が共有するコミュニティの数(すなわち繋がりの多重度)から算出できる。
なお、図21では人ノード間のリンク1721等が削除されているが、これらを削除せずに残してもよい。
図22は、本発明の実施形態の人コミュニティネットワーク図NT3のさらに別の例を示す説明図である。
具体的には、図22に示す人コミュニティネットワーク図NT3は、図21に示したものから人ノードを削除して、コミュニティノードのみを表示したものであり、これに基づいてコミュニティ同士がどのような関係にあるかを知ることができる。
図23は、本発明の実施形態の個人コミュニティ特徴リストLCO3を基にした、個人への行動提案図である。
例えば、ユーザがネットワーク図NT3上に配置された人ノード2301(作業者「H」)を選択する。ネットワーク図NT3は、作業者「H」がいずれのコミュニティにも属していないことを示している。管理サーバSV1は、作業者「H」のコミュニティ特徴量及びそれと相関するセンサデータを2軸に割り当てたグラフ2311を表示する。
例えば図23のグラフ2311は、横軸に作業者がセンサノードSN0の装着時間、縦軸に作業者が属するコミュニティの数が割り当てられた散布図である。このグラフに基づいて、Hさんの改善行動を提案することができる。例えば、作業者「H」が参加するコミュニティの数が少ないが、作業者「H」が頻繁に出張することが原因でコミュニティに参加する機会が少ない場合、属するコミュニティの数を増やすためには、出張の回数を減らすか、又は、出張する時間帯を調整するべきである、と提案することができる。
図24は、本発明の実施形態において表示されるチーム管理図TMである。
このチーム管理図TMは、コミュニティ特徴量リストLCO2を基に求めた、チームコミュニティ特徴量リストLCO4を可視化したものである。ここでのチームは、部署又はプロジェクトに関わらずそれらを含む組織全体であってもよい。図24に示すチーム管理図TMは、チームコミュニティ特徴量を図示するレーザーチャートを含む。さらに、チームコミュニティ特徴量がある閾値α5を超えた又は下回った場合、チーム管理図TMは、そのチームコミュニティ特徴量の変動を示す線グラフTM−2をさらに含んでもよい。図24の例では、コミュニティ数が閾値α5を下回ったため、コミュニティ数の過去から現在までの時間的変動を示すデータを線グラフTM−1に表示する。これに基づいて、チームの状況をより詳細に把握することができる。
図25A及び図25Bは、本発明の実施形態の相関解析システムの説明図である。
この相関解析システムは、組織に対して、有効な改善提案を提供する。この相関解析システムは、管理サーバSV1がデータベースDB1に格納されたプログラムを実行することによって実現されてもよい。
相関解析システムは、業務システム2501及びアンケート2502を用いて、組織の目的変数(例えば生産性、納品品質又はストレス度等)2503を取得する。これに、上記システムで取得した、チームコミュニティ特徴量2504A、又は人コミュニティ特徴量2504Bとで、相関解析を行い、これに基づいて当該組織及び人に与えるコミュニティの影響を明らかにし、本システムの改善提案特徴量を特定することができる。
以上のように、本発明の一実施形態によれば、組織内のコミュニティを自動抽出することができ、またそのコミュニティの質を計測、解析、指標化及び可視化することができる。これによって、組織内のコミュニティ、及びその質を把握することが可能となり、組織活動に対して、定量的データに基づき、コミュニティに関するフィードバックを行うことができる。
SN0 センサノード
WKR1〜WKR3 作業者
RT1 中継器
BS1 基地局デバイス
LAN1 有線ネットワーク
PC1 コンピュータ
DISP1 ディスプレイ
SV1 管理サーバ

Claims (19)

  1. 各々が作業者に装着される複数のセンサデバイスと、前記複数のセンサデバイスから送信されたデータを受信する基地局と、ネットワークを介して前記基地局から前記データを受信する管理計算機と、を備えるセンサネットワークシステムであって、
    前記各センサデバイスは、少なくとも前記各センサデバイスに割り当てられた識別子を含む赤外線信号を送信し、他の前記センサデバイスから送信された前記赤外線信号を受信する赤外線デバイスと、時刻を管理するタイマーと、少なくとも前記受信した赤外線信号に含まれる前記識別子及び前記赤外線信号を受信した時刻を示すデータを格納するメモリと、前記メモリに格納されたデータを前記基地局に送信するデータ送信部と、を備え、
    前記管理計算機は、
    前記ネットワークに接続されるインターフェースと、前記インターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を備え、
    前記各センサデバイスから送信されたデータに基づいて、前記センサデバイスを装着した二人以上の作業者が対面した時刻、及び、その時刻に対面した前記二人以上の作業者の識別子を特定し、その時刻に前記特定された二人以上の作業者が対面していたことを示す情報を保持し、
    前記二人以上の作業者の対面を、前記二人以上の作業者が参加した会合として特定し、
    一つの前記会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、複数の前記会合に参加した前記作業者からなるグループが同一である場合、前記複数の会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、前記特定されたコミュニティを識別する情報と、前記特定されたコミュニティに含まれる全ての前記作業者の識別子と、を対応付ける情報を保持することを特徴とするセンサネットワークシステム。
  2. 前記管理計算機は、
    連続する二つの時刻に対面した前記作業者の組み合わせにおいて、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した作業者の数に対する、前記二つの時刻の両方において対面した作業者の数の割合が所定の閾値を超える場合、前記二つの時刻における前記二人以上の作業者の対面が、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した全ての作業者が参加した一つの前記会合に含まれると判定することによって、前記各会合の開始時刻及び終了時刻を特定し、
    前記各時刻において前記二人以上の作業者が対面していたことを示す情報に基づいて、前記各作業者の前記会合への参加時間を計算し、前記会合の開始時刻から終了時刻までの時間に対する参加時間の割合が所定の閾値を超えない前記作業者が前記会合に参加しなかったと判定することによって、前記会合に参加した前記作業者からなるグループを特定することを特徴とする請求項1に記載のセンサネットワークシステム。
  3. 前記管理計算機は、
    二つの前記センサデバイスのうち少なくとも一つが他の一つから送信された前記赤外線信号を受信した場合、前記二つのセンサデバイスを装着した二人の作業者が対面したと判定し、
    三つの前記センサデバイスのうち少なくとも一つが他の二つから送信された前記赤外線信号を受信した場合、前記三つのセンサデバイスを装着した三人の作業者が対面したと判定することを特徴とする請求項2に記載のセンサネットワークシステム。
  4. 前記各センサデバイスは、加速度センサをさらに備え、
    前記データ送信部が前記基地局に送信するデータは、前記加速度センサが測定した加速度情報を含み、
    前記管理計算機は、ある時刻に対面していたと判定された前記二つ以上のセンサデバイスによって測定された当該時刻における加速度の大きさ及び振動周波数が所定の閾値を超えない場合、当該時刻に前記二つ以上のセンサデバイスを装着した二人以上の作業者が対面していたことを示す情報を削除することを特徴とする請求項3に記載のセンサネットワークシステム。
  5. 前記管理計算機は、二つの前記会合の少なくとも一方に参加している前記作業者の数に対する、前記二つの会合の両方に参加している前記作業者の数の割合が所定の閾値を超えた場合、前記二つの会合に参加した前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定することを特徴とする請求項4に記載のセンサネットワークシステム。
  6. 前記管理計算機は、複数の作業者が登録されたリストを指定されると、保持されている全てのコミュニティのうち、参加した全作業者が前記リストに登録されているコミュニティを特定し、前記リストに登録された各作業者に対応する標識と、前記特定された各コミュニティに対応する標識と、を二次元空間上に配置する画像情報を作成し、前記作成した画像情報を出力することを特徴とする請求項2に記載のセンサネットワークシステム。
  7. 前記管理計算機は、前記各作業者と他の作業者との関係の強さを示す指標を引力として使用したばねモデルに従って前記各作業者に対応する標識を前記二次元空間上に配置し、前記各作業者と前記各コミュニティとの関係の強さを示す指標を引力として使用したばねモデルに従って前記各コミュニティに対応する標識を前記二次元空間上に配置するように前記画像情報を作成することを特徴とする請求項6に記載のセンサネットワークシステム。
  8. 前記各作業者と他の作業者との関係の強さを示す指標は、前記各作業者が他の作業者と対面した時間の合計値であり、前記各作業者と前記各コミュニティとの関係の強さを示す指標は、前記各作業者が前記各コミュニティに参加した時間の合計値又は前記各コミュニティへの参加の頻度であることを特徴とする請求項7に記載のセンサネットワークシステム。
  9. 前記管理計算機は、1回以上対面した二人の前記作業者に対応する二つの前記標識を結合する標識、及び、前記各コミュニティに対応する標識と前記各コミュニティに参加した前記作業者に対応する標識とを結合する標識、の少なくとも一方を前記二次元空間上に配置するように前記画像情報を作成することを特徴とする請求項6に記載のセンサネットワークシステム。
  10. 前記管理計算機は、前記各コミュニティの質を示す特徴量を計算し、前記計算された各コミュニティの質に対応する視覚的特徴を有する図形を前記各コミュニティに対応する標識として前記二次元空間上に配置するように前記画像情報を作成することを特徴とする請求項6に記載のセンサネットワークシステム。
  11. 前記各センサデバイスは、加速度センサ及び音声センサの少なくとも一方をさらに備え、
    前記データ送信部が前記基地局に送信するデータは、前記加速度センサが測定した加速度情報及び前記音声センサが測定した音声情報の少なくとも一方を含み、
    前記管理計算機は、
    前記加速度情報及び前記音声情報の少なくとも一方に基づいて、前記会合における前記作業者の会話の均等性、シンクロ度及び活発度の少なくとも一つを前記会合の特徴量として計算し、
    前記各コミュニティの質を示す特徴量として、前記各コミュニティに含まれる前記会合の数、前記各コミュニティに含まれる前記会合の間隔、前記各コミュニティに参加する前記作業者の数、及び前記各コミュニティに含まれる前記会合の特徴量の統計値を計算し、
    前記図形の視覚的特徴は、前記図形の大きさ、色彩又は形状の少なくとも一つであることを特徴とする請求項10に記載のセンサネットワークシステム。
  12. 前記管理計算機は、前記特定されたコミュニティの数、前記特定されたコミュニティの数の時間的な変化、及び、前記特定されたコミュニティの質を示す特徴量のばらつきを示す値、の少なくとも一つを計算し、前記計算された値を出力することを特徴とする請求項10に記載のセンサネットワークシステム。
  13. 前記管理計算機は、前記複数の作業者が登録されたリストと、期間と、を指定されると、保持されている全てのコミュニティのうち、参加した全作業者が前記リストに登録されており、かつ、前記期間中に行われた会合を含むコミュニティを特定し、前記期間ごとの前記特定されたコミュニティの数の分散を、前記特定されたコミュニティの数の時間的な変化を示す特徴量として計算することを特徴とする請求項12に記載のセンサネットワークシステム。
  14. センサネットワークシステムを管理する管理計算機であって、
    前記センサネットワークシステムは、各々が作業者に装着される複数のセンサデバイスと、前記複数のセンサデバイスから送信されたデータを受信し、前記受信したデータを、ネットワークを介して前記管理計算機に送信する基地局と、を備え、
    前記各センサデバイスは、少なくとも前記各センサデバイスに割り当てられた識別子を含む赤外線信号を送信し、他の前記センサデバイスから送信された前記赤外線信号を受信する赤外線デバイスと、時刻を管理するタイマーと、少なくとも前記受信した赤外線信号に含まれる前記識別子及び前記赤外線信号を受信した時刻を示すデータを格納するメモリと、前記メモリに格納されたデータを前記基地局に送信するデータ送信部と、を備え、
    前記管理計算機は、
    前記ネットワークに接続されるインターフェースと、前記インターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を備え、
    前記各センサデバイスから送信されたデータに基づいて、前記センサデバイスを装着した二人以上の作業者が対面した時刻、及び、その時刻に対面した前記二人以上の作業者の識別子を特定し、その時刻に前記特定された二人以上の作業者が対面していたことを示す情報を保持し、
    前記二人以上の作業者の対面を、前記二人以上の作業者が参加した会合として特定し、
    一つの前記会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、複数の前記会合に参加した前記作業者からなるグループが同一である場合、前記複数の会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、前記特定されたコミュニティを識別する情報と、前記特定されたコミュニティに含まれる全ての前記作業者の識別子と、を対応付ける情報を保持することを特徴とする管理計算機。
  15. 前記管理計算機は、
    連続する二つの時刻に対面した前記作業者の組み合わせにおいて、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した作業者の数に対する、前記二つの時刻の両方において対面した作業者の数の割合が所定の閾値を超える場合、前記二つの時刻における前記二人以上の作業者の対面が、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した全ての作業者が参加した一つの前記会合に含まれると判定することによって、前記各会合の開始時刻及び終了時刻を特定し、
    前記各時刻において前記二人以上の作業者が対面していたことを示す情報に基づいて、前記各作業者の前記会合への参加時間を計算し、前記会合の開始時刻から終了時刻までの時間に対する参加時間の割合が所定の閾値を超えない前記作業者が前記会合に参加しなかったと判定することによって、前記会合に参加した前記作業者からなるグループを特定することを特徴とする請求項14に記載の管理計算機。
  16. 前記管理計算機は、複数の作業者が登録されたリストを指定されると、保持されている全てのコミュニティのうち、参加した全作業者が前記リストに登録されているコミュニティを特定し、前記リストに登録された各作業者に対応する標識と、前記特定された各コミュニティに対応する標識と、を二次元空間上に配置する画像情報を作成し、前記作成した画像情報を出力することを特徴とする請求項15に記載の管理計算機。
  17. センサネットワークを管理する方法であって、
    前記センサネットワークは、各々が作業者に装着される複数のセンサデバイスと、前記複数のセンサデバイスから送信されたデータを受信する基地局と、ネットワークを介して前記基地局から前記データを受信する管理計算機と、を備え、
    前記各センサデバイスは、少なくとも前記各センサデバイスに割り当てられた識別子を含む赤外線信号を送信し、他の前記センサデバイスから送信された前記赤外線信号を受信する赤外線デバイスと、時刻を管理するタイマーと、少なくとも前記受信した赤外線信号に含まれる前記識別子及び前記赤外線信号を受信した時刻を示すデータを格納するメモリと、前記メモリに格納されたデータを前記基地局に送信するデータ送信部と、を備え、
    前記管理計算機は、前記ネットワークに接続されるインターフェースと、前記インターフェースに接続されるプロセッサと、前記プロセッサに接続されるメモリと、を備え、
    前記方法は、
    前記管理計算機が、前記各センサデバイスから送信されたデータに基づいて、前記センサデバイスを装着した二人以上の作業者が対面した時刻、及び、その時刻に対面した前記二人以上の作業者の識別子を特定し、その時刻に前記特定された二人以上の作業者が対面していたことを示す情報を保持する手順と、
    前記管理計算機が、前記二人以上の作業者の対面を、前記二人以上の作業者が参加した会合として特定する手順と、
    前記管理計算機が、一つの前記会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、複数の前記会合に参加した前記作業者からなるグループが同一である場合、前記複数の会合に参加した全ての前記作業者からなるグループを一つのコミュニティとして特定し、前記特定されたコミュニティを識別する情報と、前記特定されたコミュニティに含まれる全ての前記作業者の識別子と、を対応付ける情報を保持する手順と、を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記方法は、さらに、
    前記管理計算機が、連続する二つの時刻に対面した前記作業者の組み合わせにおいて、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した作業者の数に対する、前記二つの時刻の両方において対面した作業者の数の割合が所定の閾値を超える場合、前記二つの時刻における前記二人以上の作業者の対面が、前記二つの時刻の少なくとも一方において対面した全ての作業者が参加した一つの前記会合に含まれると判定することによって、前記各会合の開始時刻及び終了時刻を特定する手順と、
    前記管理計算機が、前記各時刻において前記二人以上の作業者が対面していたことを示す情報に基づいて、前記各作業者の前記会合への参加時間を計算し、前記会合の開始時刻から終了時刻までの時間に対する参加時間の割合が所定の閾値を超えない前記作業者が前記会合に参加しなかったと判定することによって、前記会合に参加した前記作業者からなるグループを特定する手順と、を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記方法は、さらに、前記管理計算機が、複数の作業者が登録されたリストを指定されると、保持されている全てのコミュニティのうち、参加した全作業者が前記リストに登録されているコミュニティを特定し、前記リストに登録された各作業者に対応する標識と、前記特定された各コミュニティに対応する標識と、を二次元空間上に配置する画像情報を作成し、前記作成した画像情報を出力する手順を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
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