JP5371812B2 - Pcグラウトの注入方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ポストテンション方式のプレストレストコンクリート構造物を製作する際のシースへのグラウト注入方法に関し、特にシース内に空隙を残存させないグラウトの注入方法に関するものである。
プレストレストコンクリート(以下PCと略す)構造物をポストテンション方式で製作する場合で、PC鋼材をコンクリート部材内に有する内ケーブル方式では、PC鋼材を挿通したシースを打設するコンクリート内に配置し、コンクリートが硬化した後、PC鋼材に緊張力を与え、その後シース内にグラウト材を充填している。
PCグラウトは、ポストテンション方式のPC構造物において、シース内のPC鋼材と部材コンクリートに付着を与え、両者を一体化させると共に,PC鋼材を腐食から保護するという役目を担っている。
PC鋼材は、導入された緊張力により高い応力状態にあり、シース内にグラウトの未充填部がある場合、水分あるいは腐食性物質により極微小の傷から発生する錆により断面欠損が生じて破断するおそれがある。
シース内に空隙を残存させないPCグラウトの注入方法としては、例えば下記に示すような従来技術が開示されていた。
特許第3521909号公報
このグラウト注入方法は、空気溜まりの生じやすい長さ部分について、PC鋼材の曲がり部付近や高位置部付近に透明なシースを用いた先行試験用ケーブルを設置してグラウト注入試験を行なうことにより、充填中の状況、充填完了からグラウト硬化後の充填状況を確認し、その後の現場施工においてシース内に空気溜りを残存させないような最適条件、即ちグラウトの排出パイプ・空気の排気パイプの取付箇所、本数・口径、グラウトの成分配合組成、グラウトの水セメント比等を適宜選定するものであった。
しかし、この従来の注入方法においては、あくまで本体施工前の試験における充填状況が把握されるのみで、本体での充填を確認しているものではなく、選定された条件で完全に空気溜りが残存し無かったか否かは判断できなかった。
ところでPC構造物ではプレストレスを有効に利用し、より軽量で合理的な構造体とするため、PC鋼材を曲げモーメント分布に沿った形状で配置している。本来グラウトの注入は低い所から注入し、高い所で排出するのが自然の原則であるが、上記の従来技術を含め、単純桁、連続桁の従来のPCグラウトはその逆方向から注入されていた。
図10に連続桁形状のシースにあって従来の注入方法におけるPCグラウトの流れを示す。桁端部の注入口108よりシース102の下り勾配に向かって注入すると、PCグラウト118はシース102の断面に充満することなくシース底部に沿って流下する(図10(a))。PCグラウト118の先端が、シース102の下方屈曲点106を通過し、上り勾配区間に入ると、PCグラウト118の流動抵抗が増し、先端部はシース断面を充満する状況となるが、この時、注入側の定着具背後の下り勾配のシース102内に流れによる気泡が発生し空気層120が残留することになる(同(b))。
更にPCグラウト118の先端がシース102の上方屈曲点107を通過し、再度下り勾配に入ると、先流れ現象が生じシース断面上部に流れによる気泡が発生し空気層を残して、次の下方屈曲点116に向かって自然流下する(同(c))。更にPCグラウト118の先端が次の下方屈曲点116を通過すると、この下り勾配部においてもシース断面上部に空気層120が残ることになる(同(d))。
従来のPCグラウト注入方法では図11に示すように、シース102に対し、一端に注入口108と排気口109、他端に排気口兼用の排出口119を設け、又中央のクラウン部107付近に中間排気口109並びに第二注入口108を設けていた。グラウト注入後に残留空隙が発生する場合には中間排気口109を使って残留空気を排出し、第二注入口108より再注入を行なって充填していた。
このように排出口や排気口、更には注入口を多数設定し、又先流れ防止等のためグラウトの成分配合組成等を種々選定していたが、PC桁のグラウト調査の結果では、下り勾配を形成する部分、あるいは注入口や排出口付近に未だ空隙が見られる状況があった。
又従来のPCグラウト注入方法では、先流れ現象を防止するため高粘性のグラウトを用いるのが一般的であったが、図12に示すように多数本のPC鋼材103に囲まれた空隙121にはグラウト118が浸入できず、充填後の気泡移動により上方屈曲部107付近に残留空隙箇所が発生する恐れがあった。
PCグラウト注入の問題は、過去何十年間にも亘って議論され研究されてきており、又近年の技術革新により種々の充填確認方法、例えば超音波伝播速度、アコースティックエミッション、X線等を利用したり、自然電位や分極抵抗等を検査することによりグラウトの未充填部分を推定する方法等が発表されているが、完全なグラウト充填方法は未だ確定されていないのが現状である。
この発明は、従来のPCグラウトの注入方法が有する上記の問題点を解消すべくなされたものであり、グラウトの注入状況を的確に把握しながらシース内の気泡及び残留空隙をなくすPCグラウトの注入方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、この発明のPCグラウトの注入方法は、ポストテンション方式のプレストレストコンクリート構造物を製作する際、PC鋼材を挿通するシースの一端部に緊張部、他端部に定着部を設け、これらの中間に少なくとも一の下方屈曲部を形成し、前記シースに連結する注入口よりシース内にグラウトを注入し、排気口でシース内の空気を排出しながら排出口でグラウトの流出を確認するPCグラウトの注入方法において、前記注入口は、前記下方屈曲部に設け、接続するグラウト注入ホースを前記構造物の上面まで延伸し、この注入ホースの頂部よりグラウトを自然流下させながらヘッド差を利用してシース内を下方より充填し、前記注入口より上方のシースにCCDカメラの挿入口を開設し、グラウトの上昇をCCDカメラにて視認しながら充填することを特徴とするものである。
CCDカメラとしては、例えば工業用ビデオ内視鏡を用いる。これは先端部にCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)と呼ばれる回路素子を用いて転送を行うイメージセンサを搭載するもので、スコープ先端部の超小型CCDにてシース内部を撮影し、その映像をモニターで確認する。グラウトが下方屈曲部から上昇してくるのを逐次確認するため、PCケーブルは上方から下方屈曲部付近まで差し入れる。PCケーブルの上下交差箇所を交わして挿入し得るようカメラ外径とシース内クリアランスを適宜選択する。
下方屈曲部に設ける注入口は、例えばシースに突設する分岐管にグラウト注入ホースを連結し、このホースの上部よりヘッド差を利用して自然流下させる
請求項2記載のPCグラウトの注入方法は、前記下方屈曲部と前記緊張部の間、又は前記下方屈曲部と前記定着部の間に上方屈曲部を有し、この上方屈曲部に前記CCDカメラ挿入口を開設すると共に、上方屈曲部を挟んで前記下方屈曲部と反対方向に位置するシースに第二注入口を連結し、前記下方屈曲部より注入するグラウトが上方屈曲部を超過する前に注入を停止し、次いで前記第二注入口に接続するグラウト注入ホースを前記構造物の上面まで延伸し、この注入ホースの頂部よりグラウトを自然流下させながらヘッド差を利用して注入し、CCDカメラにてグラウトが上方屈曲部まで上昇することを確認しながら充填することを特徴とするものである。
連続桁のPC鋼材配置によってクラウン部が形成される場合には、この上方屈曲部に排気口及びカメラ挿入口を設ける。グラウトの上昇をカメラによって確認しつつカメラを引き出しながら、グラウトが最上位点まで達したら一旦注入を中止する。第二注入口は、下方屈曲部と同等の低位置、あるいはこれに準ずる低位置とし、これに接続するグラウト注入ホースを前記構造物の上面まで延伸し、この注入ホースの頂部よりグラウトを自然流下させながらヘッド差を利用して注入し、同様にカメラで確認しつつ、桁面上部までグラウトを注入する。
請求項3記載のPCグラウトの注入方法は、前記上方屈曲部の前記CCDカメラ挿入口近傍の内面にグラウト面到達視認具を突設し、前記下方屈曲部より上昇するグラウト面をCCDカメラ及びこの視認具にて確認しながら前記注入停止作業を行なうことを特徴とするものである。
グラウトは上方屈曲部を超過する直前の水平面で注入を停止するのであるが、この停止高さをグラウト面到達視認具に表示する。停止高さはグラウト未到達時に視認可能で到達時にはグラウト内に没する構成とする。
請求項4記載のPCグラウトの注入方法のグラウト面到達視認具は、シース内空に高さ調整可能に垂下し、グラウト面の停止予定高さから下方に光反射板を付設するものであることを特徴とする。
視認具の上端はシース外部に突出しており、PC構造物の部材コンクリート打設前にその高さ調整を行なう。グラウトが光反射板の領域に到達したら注入速度を落とし、徐々に減少する反射光が見えなくなった時点で注入を停止する。
請求項5記載のPCグラウトの注入方法における前記第二注入口は、前記緊張部又は前記定着部の一方に付設するものであって、この注入口を設けない他方の端部にはグラウト確認口を設け、前記下方屈曲部より注入するグラウトの上昇又は流出を確認して充填することを特徴とするものである。
請求項6記載のPCグラウトの注入方法における前記第二注入口は、前記上方屈曲部と前記定着部の間、又は前記上方屈曲部と前記緊張部の間に形成する第二下方屈曲部に付設するものであって、前記緊張部及び前記定着部にはグラウト確認口を設け、グラウトの上昇又は注入を確認して充填することを特徴とするものである。
請求項7記載のPCグラウトの注入方法の前記グラウトは、低粘性かつ高流動性型のグラウトを用い、CCDカメラにて視認する際のグラウトより気泡上昇が発生しない低速の注入速度とすることを特徴とするものである。
PC鋼材に囲まれた領域にも充填し得る性状のグラウトを用い、残留空気を生じさせないような注入速度とする。
この発明のPCグラウトの注入方法は、注入口を下方屈曲部に設けるので、グラウト注入の原則に則り、低い所から注入し高い所で排出することができる。又グラウトの上昇をCCDカメラにて視認しながら充填するので、グラウトの注入状況を的確に把握しながらシース内の残留空隙をなくすことができる。又、PCグラウトの注入状況の映像を保存することで後日施工状況を確認することができる。
請求項2記載のPCグラウトの注入方法は、クラウン部である上方屈曲部にCCDカメラ挿入口を開設し、下方屈曲部と同等あるいはこれに準ずる低位置に第二注入口を設け、上方屈曲部を超過する前に注入を停止し、次いで第二注入口よりグラウトを注入するので、グラウトの先流れを防止することができる。
請求項3記載のPCグラウトの注入方法は、グラウト面到達視認具で上昇するグラウト面を確認するので、注入停止位置を正しく把握できる。
請求項4記載のPCグラウトの注入方法のグラウト面到達視認具は、付設する光反射板の高さを事前に調整することができるので、正確な注入停止面を決められる。又、光反射板に余裕長さを設けるので、注入速度の加減が可能となり、定められた高さで正しい注入停止が実現できる。
請求項5記載のPCグラウトの注入方法は、第二注入口を緊張部又は定着部の一方に付設するもので、連続する長大なPC桁のグラウト注入に適用することができる。
請求項6記載のPCグラウトの注入方法は、第二注入口を第二下方屈曲部に付設するので、多径間連続桁のグラウト注入に適用することができる。
請求項7記載のPCグラウトの注入方法は、低粘性かつ高流動性型のグラウトを用い、低速の注入速度とするので、PC鋼材に囲まれた領域にも確実な充填が可能となり、残留空気の発生がなくなる。
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は内ケーブル方式のPC桁に埋設するシース部分を抜き出してその配置を示す側面図である。コンクリート1内に配置されるシース2はPC鋼材3を挿通し、一端に緊張部4、他端に定着部5を設ける。シース2は緊張部4側から下降して下方屈曲部6を形成し、その後上昇して上方屈曲部7を形成した後、再度下降して定着部5に至る。
下方屈曲部6にはグラウト注入ホース8を連結し、上方屈曲部7には排気口を兼用するカメラ挿入口9を設ける。又下方屈曲部6と同等の低位置にある定着部5にもグラウト注入ホース8を連結し、緊張部4側にはグラウト確認ホース10を接続する。
シース2内のPC鋼材3は図2の断面図に示すように、上方屈曲部7ではシース底部に位置するが(図2(a))、下方屈曲部6ではシース天井面に移動し(同(b))、両端部ではシース中央に位置している(同(c))。
次にシースに連結する部材の詳細を図3乃至図5に基づき説明する。図3は緊張部の拡大断面図、図4は下方屈曲部の拡大断面図、図5は上方屈曲部の拡大断面図である。緊張部4側のコンクリート1の表面部付近には支圧板11が一部埋設された形状で配設され、その外部にはアンカーヘッド12を内設するグラウトキャップ13が取り付けられる。このグラウトキャップ13に突設する管体にグラウト確認ホース10が連結している。
下方屈曲部6のシース2はこれを内設する管体14にて密着接続されており、この管体14に突設し、シース内面に連通する分岐管14aにグラウト注入ホース8を連結する。このグラウト注入ホース8はコンクリート1内に埋設して桁上面まで延伸するものであるが、下方若しくは側方よりコンクリート外部に露出するものでもよい。
上方屈曲部7のシース2は三股分岐管15にて接続されており、コンクリート1の外面に突出する筒体16は排気口兼用のカメラ挿入口を形成する。挿入されるカメラ17は超小型CCDにてシース2の内部を撮影する。CCDカメラ17のコード17aはコード巻取器17bに収納され、更に録画装置17cに接続する。現在このようなCCDカメラによるシース内の撮影は約12m程度が限界となっており、一般のPC桁のシース内部全体を端部から撮影するのは困難であるが、このように上方屈曲部7にカメラ挿入口を設ける方法で行なえば充分可能となる。
グラウトは下方屈曲部6に接続するグラウト注入ホース8の頂部より自然流下させ、ヘッド差を利用してシース2内を下方より充填し、図6に示すようにグラウト18が上方屈曲部7を超過する前に注入を停止する。この時充填状況はカメラ17によって確認しつつ、カメラを順次引き出しながら注入作業を行なう。
しかし、シース2の中はPC鋼材3によってその断面の約40%程度が占められているため、視認可能な空間が狭くグラウト18の正確な高さ確認をCCDカメラ17のライトによる光だけで行なうことは難しい。
そこで、この注入停止位置を正しく確認するため、図7及び図8に示すグラウト面到達視認具を用いる。図7は上方屈曲部付近の拡大断面図、図8はグラウト面到達視認具の取付状態を示す拡大断面図である。
グラウト面到達視認具19は、上方屈曲部7のカメラ挿入口9よりグラウト注入側に幾分離れた位置のシース上半部に取り付けるもので、その上端はシース外部に突出し、下端はシース内空に高さ調整可能に垂下する。この視認具19は、例えばφ8mm程度のプラスチック製のボルト19aを用い、その先端部を平面に加工し、これに反射シール19bを貼付する。
反射シール19bの長さLは約20mm程度とし、その上端高さAをグラウト注入停止面、即ち上方屈曲部7におけるシース2の底部高さに設定する。この高さ調整が正確に実施できるよう、プラスチック製のボルト19aはシース2に対してテーパー座金19c、ナット19dにより取り付けられており、PC構造物の部材コンクリート1の打設前にボルトの頭部高さBを測定し、これを正しくセットする。
グラウト18は、低粘性かつ高流動性型のグラウトが望ましく、その注入速度はCCDカメラ17にてグラウト面を視認する際、気泡上昇が発生しない程度の低速とする。このような性状のグラウト18を低速で注入すると、その上昇面は略水平となるため均等な高さでの停止が可能となる。
この水平面が上昇して図8に示すようにグラウト18が反射シール19bの下端に到達したら注入速度をより低速に落とし、徐々に減少する反射光が見えなくなった時点、即ち高さAに達した時点で注入を停止する。これによりグラウト18が上方屈曲部7を超過することがなく、予定された停止高さAでの水平面が実現される。
このようにして所定高さまでの注入が終了したら、次いで定着部5に接続するグラウト注入ホース8よりグラウトを注入し、筒体16から挿入するカメラ17にて確認しながら、グラウト18が上方屈曲部7の反対側の水平面Aに到達するまで押し上げる。
なお、この上方屈曲部7の反対側の水平面Aを確認するため、こちら側にも別のグラウト面到達視認具を設置しても良い。水平面Aに到達したグラウト18はその後の注入により全体的に均等な高さで上昇し、最終的には筒体16上面まで充填する。
緊張部4側では先のグラウト注入時にグラウト確認ホース10からグラウトが流出し、このグラウトの濃度が所定の濃度となったのを確認した後、排出口を閉じる。なお、緊張部4側にもカメラ挿入口を開設し、グラウトの上昇を確認しながら注入してもよい。
次に2径間連続桁のグラウト注入方法について図9に基づき説明する。図9は2径間連続桁に埋設するシース部分を抜き出してその配置を示す側面図である。シース22は一端に緊張部24、他端に定着部25を設け、夫々の端部から下降して下方屈曲部26,36を形成し、その中間に上方屈曲部27を形成する。
各下方屈曲部26,36にはグラウト注入ホース8,8を連結し、上方屈曲部27には排気口29及びカメラ挿入口30を設ける。又緊張部24及び定着部25側にはグラウト確認ホース10,10を接続する。
このシース22の場合も一の下方屈曲部26より充填し、グラウトが上方屈曲部27を超過する前に注入を停止し、次いで第二の下方屈曲部36より再注入行なう。
この発明のPCグラウトの注入方法における利点は、CCDカメラ、グラウト攪拌機、ホッパー、ビニールホース(バルブ付)を準備し、注入口及び排出口を取り付けるのみで確実な施工を行なうことができ、他の測定機器等を備えたり、又測定機器の管理等高度な技術を必要とせず、特に経済的に安価である上、管理が完全にでき、又機械等の使用がないので安全に施工することも可能であり、施工期間も短くできる。
この発明のPCグラウトの注入方法は、PC鋼材をコンクリート部材の外側に有する外ケーブル方式においても適用できる。
PC桁に埋設するシース部分を抜き出してその配置を示す側面図である。 シース内のPC鋼材の位置を示す断面図である。 緊張部の拡大断面図である。 下方屈曲部の拡大断面図である。 上方屈曲部の拡大断面図である。 上方屈曲部に上昇するグラウトの注入停止位置を示す断面図である。 上方屈曲部付近の拡大断面図である。 グラウト面到達視認具の取付状態を示す拡大断面図である。 2径間連続桁のシース部分を抜き出してその配置を示す側面図である。 従来のPCグラウト注入方法の説明図である。 従来のPCグラウト注入方法における注入口及び排気口の配置図である。 従来のシース内のPCグラウトの充填状況を示す断面図である。
2 シース
3 PC鋼材
4 緊張部
5 定着部
6 下方屈曲部
7 上方屈曲部
8 グラウト注入ホース
9 カメラ挿入口
10 グラウト確認ホース

Claims (7)

  1. ポストテンション方式のプレストレストコンクリート構造物を製作する際、PC鋼材を挿通するシースの一端部に緊張部、他端部に定着部を設け、これらの中間に少なくとも一の下方屈曲部を形成し、前記シースに連結する注入口よりシース内にグラウトを注入し、排気口でシース内の空気を排出しながら排出口でグラウトの流出を確認するPCグラウトの注入方法において、前記注入口は、前記下方屈曲部に設け、接続するグラウト注入ホースを前記構造物の上面まで延伸し、この注入ホースの頂部よりグラウトを自然流下させながらヘッド差を利用してシース内を下方より充填し、前記注入口より上方のシースにCCDカメラの挿入口を開設し、グラウトの上昇をCCDカメラにて視認しながら充填することを特徴とするPCグラウトの注入方法。
  2. 前記下方屈曲部と前記緊張部の間、又は前記下方屈曲部と前記定着部の間に上方屈曲部を有し、この上方屈曲部に前記CCDカメラ挿入口を開設すると共に、上方屈曲部を挟んで前記下方屈曲部と反対方向に位置するシースに第二注入口を連結し、前記下方屈曲部より注入するグラウトが上方屈曲部を超過する前に注入を停止し、次いで前記第二注入口に接続するグラウト注入ホースを前記構造物の上面まで延伸し、この注入ホースの頂部よりグラウトを自然流下させながらヘッド差を利用して注入し、CCDカメラにてグラウトが上方屈曲部まで上昇することを確認しながら充填することを特徴とする請求項1記載のPCグラウトの注入方法。
  3. 前記上方屈曲部の前記CCDカメラ挿入口近傍の内面にグラウト面到達視認具を突設し、前記下方屈曲部より上昇するグラウト面をCCDカメラ及びこの視認具にて確認しながら前記注入停止作業を行なうことを特徴とする請求項2記載のPCグラウトの注入方法。
  4. 前記グラウト面到達視認具は、シース内空に高さ調整可能に垂下し、グラウト面の停止予定高さから下方に光反射板を付設するものであることを特徴とする請求項3記載のPCグラウトの注入方法。
  5. 前記第二注入口は、前記緊張部又は前記定着部の一方に付設するものであって、この注入口を設けない他方の端部にはグラウト確認口を設け、前記下方屈曲部より注入するグラウトの上昇又は流出を確認して充填することを特徴とする請求項2記載のPCグラウトの注入方法。
  6. 前記第二注入口は、前記上方屈曲部と前記定着部の間、又は前記上方屈曲部と前記緊張部の間に形成する第二下方屈曲部に付設するものであって、前記緊張部及び前記定着部にはグラウト確認口を設け、グラウトの上昇又は注入を確認して充填することを特徴とする請求項2記載のPCグラウトの注入方法。
  7. 前記グラウトは、低粘性かつ高流動性型のグラウトを用い、CCDカメラにて視認する際のグラウトより気泡上昇が発生しない低速の注入速度とすることを特徴とする請求項1、請求項2記載のPCグラウトの注入方法。
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