JP5369244B1 - 食品の製造方法、食品および食品用食感改良剤 - Google Patents

食品の製造方法、食品および食品用食感改良剤 Download PDF

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Abstract

【課題】澱粉質の老化後も、澱粉系食品のソフトさやモチモチ感を保持しつつ、口溶けや歯切れを向上させる技術を提供する。
【解決手段】特有の澱粉分解酵素を添加することによって、澱粉含有食品の食感を改良する食感改良剤であって、該澱粉分解酵素が以下の特性を有する、上記食感改良剤:下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること(試料A)DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品の製造方法、食品および食品用食感改良剤に関する。
パン類および米飯類等の澱粉含有原料を含む食品(以下、「澱粉系食品」ということがある)は、多量の糖質を含んでおり、主要なカロリー源として広く世界中で食されている。また、焼き菓子類および蒸し菓子類といった菓子類も小麦粉等の穀粉を含む澱粉系食品であり、多種多様な菓子類が世界中に存在している。
しかしながら、前記澱粉系食品は、澱粉が老化することにより、硬い、パサつく等経時的な食感の劣化が起こるため、出来たてのモチモチ感やソフト感等の食感の維持が難しいことが課題としてあげられてきた。
上記課題を解決する方法として、様々な添加物を加える技術が広く開発されている。その一つとして、澱粉分解酵素(アミラーゼ)を加えることで澱粉系食品中の澱粉を加水分解し、澱粉系食品の品質を改良する技術が知られている。例えば、特許文献1〜8には、パン類に澱粉分解酵素を添加することで、パン類の老化防止効果、食感改良効果および生地物性改善効果が得られることが開示されている。また、特許文献9〜13には、米飯に澱粉分解酵素を添加することで、米飯の食感や老化性を改善する技術が開示されている。そして、特許文献14および15には、焼菓子類に澱粉分解酵素を添加することで、焼菓子類の食感を改善する技術が開示されている。さらに、特許文献16には、蒸し菓子類に澱粉分解酵素を添加することで、蒸し菓子類の食感を改善する技術が開示されている。さらにまた、特許文献17および18には、油ちょう食品に澱粉分解酵素を添加することで、油ちょう食品の食感を改善する技術が開示されている。
特開昭63−14653号公報 特開平3−297345号公報 特開平3−292846号公報 特開平3−292847号公報 特開平5−68466号公報 特開平5−168394号公報 特開平11−46686号公報 特開2004−208561号公報 特表昭59−500398号公報 特開平6−141794号公報 特開平7−274865号公報 特開平8−140600号公報 特開平10−94368号公報 特開平8−84557号公報 特開平8−322456号公報 特表2010−535515号公報 特開平5−328914号公報 特開2007−259793号公報
上記した従来の技術は、いずれも加水分解により澱粉の老化を防止することによって、食品のソフトさ、モチモチ感を保持するものである。一方で、これらの従来技術は、澱粉の老化が防止されているため、老化していない澱粉糊化物の接着力により澱粉系食品を噛み潰した際に団子状となってしまい、口溶けや歯切れが悪化し、満足のいく食感は得られていなかった。
そこで、本発明は、澱粉系食品の食感を改良可能な食品の製造方法、食品および食品用食感改良剤を提供することを目的とする。具体的には、本発明は、澱粉系食品のソフトさやモチモチ感を保持しつつ、口溶けや歯切れを向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討した結果、意外にも、後述する特性を有する澱粉分解酵素を澱粉含有食品に添加し、食品中における澱粉をあえて僅かに老化させることにより、ソフトさを保ちつつ口溶けの良好な食感を有する食品を得られることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の態様を包含する。
(1) 澱粉分解酵素を含んでなる、澱粉含有食品用の食感改良剤であって、該澱粉分解酵素が以下の特性を有する、上記食感改良剤:
下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること
(試料A) DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
(2) 澱粉含有原料を含む食品の製造方法であって、以下の特性を有する澱粉分解酵素を添加することを含む、上記方法:
下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること
(試料A) DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
(3) 前記澱粉分解酵素が、イソアミラーゼおよび/またはプルラナーゼである、(2)に記載の方法。
(4) 前記澱粉分解酵素の添加量が、前記澱粉含有原料1kg当り20〜100000単位である、(2)または(3)に記載の方法。
(5) 前記食品が、パン類、米飯類、麺類、焼き菓子類、蒸し菓子類および油ちょう食品からなる群から選択される少なくとも一つである、(2)〜(4)のいずれか一項に記載の方法。
(6) (2)〜(5)のいずれか一項に記載の方法により製造された食品。
(7) 澱粉含有食品の食感を改良する方法であって、以下の特性を有する澱粉分解酵素を添加することを含む、上記方法:
下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること
(試料A) DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
本発明のメカニズムの詳細は不明であり、本発明は以下に拘束されるものではないが、澱粉分解酵素の作用により生成したアミロースに由来する微量の澱粉老化物が澱粉糊化物内に混在することにより、澱粉糊化物の接着力を低下させたために食感の改善に繋がったと考えられる。本発明によれば、特定の澱粉分解酵素を添加することで、澱粉系食品の食感を改良可能である。
また、本発明によれば、後述のように、例えば、前記澱粉系食品が、パン類、焼き菓子類および蒸し菓子類である場合には、食感を損なうことなく、油脂の使用量を削減することが可能であるという副次的効果を奏する。さらに、本発明によれば、後述のように、例えば、前記澱粉系食品が、パン類である場合には、一次発酵後のパン生地の作業性に優れるという副次的効果も奏する。
図1は、澱粉分解酵素(酵素No.1)を添加した実験試料の再糊化の示差走査熱量測定曲線(DSC曲線)である。 図2は、図1に係るDSC曲線の20〜120℃の部分を拡大したグラフである。 図3は、澱粉分解酵素(酵素No.6)を添加した実験試料の再糊化の示差走査熱量測定曲線である。 図4は、図3に係るDSC曲線の20〜120℃の部分を拡大したグラフである。
本発明は、澱粉系食品の食感を改良する技術に関する。本発明においては、後述する特性を有する澱粉分解酵素を使用するが、このような酵素を用いることによって、澱粉の老化をある程度促進することができると考えられる。
すなわち、本発明に係る澱粉分解酵素によってアミロ−スが試料中に生成するが、澱粉老化物が生成した場合、冷蔵時に試料の老化が促進され、その後の再糊化時に吸熱ピークとして検出される。したがって、以下のように示差走査熱量分析した場合、本発明で使用する澱粉分解酵素を添加した試料は、4℃から120℃まで再昇温時に吸熱ピークを有する。
(澱粉分解酵素の試験法)
DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止する。得られた溶液を密封容器(アルミニウム製、容量15μL)へ18mg密封し、4℃にて12時間冷蔵して、測定試料を作製する。また、デキストリンを純水とする以外は同様の方法でリファレンス試料を作製する。
上記試料を、示差走査熱量計(x−DSC7000、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて分析する。45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、4℃にて5分間保持する(冷蔵)。この後、120℃まで3℃/分で再昇温(再糊化)し、冷蔵後の再糊化における吸熱ピークの有無を確認する。本発明で用いる澱粉分解酵素は、上記のように示差熱分析を行った場合、4℃から120℃まで再昇温する際に吸熱ピークがあればよいが、吸熱ピークの位置は20〜120℃にあることが好ましく、50〜100℃にあることがより好ましく、60〜80℃にあることが特に好ましい。
また、DE4のデキストリンとしては、一般に市販されているデキストリンを使用することができ、例えば、松谷化学工業社製パインデックス#100を用いることができる。なお、DE(Dextrose Equivalent)とは、ぶどう糖を100とした場合の糖液の持つ還元力を固形分当りにしたものである。
本発明において、前記澱粉分解酵素の添加量は、食品により調整することが可能であり、前記澱粉含有原料1kg当たり20〜100000単位(20〜100000U/kg)であることが好ましい。前記澱粉分解酵素の添加量を100000単位(100000U/kg)以下とすることで、前記澱粉系食品製造時の作業性がより向上し、更にその食感改良効果をより得られやすくなる。また、前記澱粉分解酵素の添加量を20単位(20U/kg)以上とすることで、前述の本発明の効果をより得られやすくなる。前記澱粉分解酵素の添加量は、より好ましくは、20〜20000単位(20〜20000U/kg)であり、さらに好ましくは、20〜10000単位(20〜10000U/kg)であり、特に好ましくは、20〜5000単位(20〜5000U/kg)であり、最も好ましくは、20〜2000単位(20〜2000U/kg)である。
本発明において、前記澱粉系食品としては、例えば、パン類、米飯類、麺類、焼き菓子類、蒸し菓子類、油ちょう食品等があげられる。本発明によれば、例えば、パン類、麺類、焼き菓子類、蒸し菓子類および油ちょう食品の口溶けおよび歯切れ、米飯類のほぐれといった食感を改良することが可能である。さらに、パン類、焼き菓子類および蒸し菓子類においては、食感を損なうことなく、油脂の使用量を削減することが可能である。
前記パン類としては、例えば、食パン、ロールパン、ブリオッシュ、蒸しパンをはじめ、あんぱん、クリームパン等の菓子パン類、中華饅頭、イーストドーナツ、ピザ等があげられる。前記パン類における前記澱粉含有原料には、例えば、小麦粉、米粉、コーンフラワー、そば粉、ライ麦粉、澱粉、加工澱粉等が含まれる。前記澱粉含有原料の詳細については、後述する。
前記米飯類としては、例えば、精白米を炊飯して得られる一般的な米飯、玄米飯、赤飯、おこわ、炊き込みご飯、ピラフ、チャーハン、ドライカレー、すし、おにぎり等があげられる。
前記麺類とは、小麦粉またはその他の穀粉およびその他の原材料を加水混練して製麺したものをいい、例えば、うどん、中華麺、皮類、和そば、素麺、冷麦、冷麺、ビーフン、春雨、きしめん、マカロニ、スパゲティ等があげられる。前記麺類は、生麺、茹で麺、蒸し麺、生タイプ即席麺、即席麺、乾麺、冷凍麺等のいずれの形態であってもよい。
前記焼き菓子類とは、小麦粉等の穀粉を主原料として、砂糖、水飴等の糖類、バター、マーガリン、ショートニング等の油脂、膨張剤、イースト、乳製品、卵等の原材料に適量の水分を加えてドウを調製し、焼成して得られる菓子類をいい、例えば、スポンジケーキ、パウンドケーキ、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、タルト生地、どら焼き、焼き饅頭、たいやき、スナック菓子等があげられる。
前記蒸し菓子類とは、小麦粉等の穀粉を主原料として、砂糖、水飴等の糖類、バター、マーガリン、ショートニング等の油脂、膨張剤、イースト、乳製品、卵等の原材料に適量の水分を加えてドウを調製し、蒸して得られる菓子類をいい、例えば、蒸しケーキ、蒸し饅頭、中華饅頭等があげられる。
前記油ちょう食品とは、小麦粉等の穀粉および澱粉の少なくとも一方に、卵、油脂、糖類等の原材料を適宜混合した後、油ちょうすることで得られる食品をいい、例えば、澱粉含有原料を主成分とする生地を油ちょうして得られるケーキドーナツ、スナック菓子等の他に、澱粉含有原料を主成分とするバッター液・衣材を具材に付着させた後に油ちょうして得られる天ぷら、フリッター、唐揚げ、コロッケ、カツ、各種フライ等の衣等があげられる。
本発明によって、澱粉含有原料を含む食品を製造する場合、特定の特性を有する澱粉分解酵素を添加することを特徴とする。本発明は、特定の特性を有する澱粉分解酵素を添加することが特徴であり、その他の工程、条件等は何ら制限されない。本発明の食品の製造方法において、前記澱粉系食品は、特定の澱粉分解酵素を添加することを除き、従来公知の方法で製造すればよい。
本発明において、前記澱粉分解酵素は、澱粉の老化を促す微量のアミロースを生成可能なことから、枝切り酵素であることが好ましく、イソアミラーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.68)および/またはプルラナーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.41)が好ましく、イソアミラーゼが特に好ましい。前記澱粉分解酵素としては、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、Flavobacterium odoratum由来のイソアミラーゼ(合同酒精製)、Pseudomonas amyloderamosa由来のイソアミラーゼ(林原生物化学研究所製)、Klebsiella pneumoniae由来のプルラナーゼ(天野エンザイム製)等があげられるが、後述の実施例に示すように前記市販酵素のなかでもFlavobacterium odoratum由来のイソアミラーゼ、Pseudomonas amyloderamosa由来のイソアミラーゼが好ましく、Flavobacterium odoratum由来のイソアミラーゼが特に好ましい。前記澱粉分解酵素は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、上記特性を有する澱粉分解酵素を用いていれば、上記特性を有さない澱粉分解酵素を併用してもよい。上記特性を有さない澱粉分解酵素としては、例えば、α−アミラーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.1)、β−アミラーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.2)、α−グルコシダーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.20)、グルコアミラーゼ(酵素番号:EC.3.2.1.3)等があげられる。
また、本発明において各種酵素の力価は、例えば、以下のように測定することができる。
(α−アミラーゼ、β−アミラーゼおよびグルコアミラーゼ)
50mmol/L酢酸緩衝液(pH6.0)100μLと、0.5重量%ワキシーコーンスターチ糊液350μLとを量り取り、15mL容ガラス試験管に加えて激しく混和し、基質溶液を調製する。前記基質溶液を収容した試験管は、希釈倍率の異なる希釈酵素液の数と同じだけ用意する。前記基質溶液を収容した各試験管を45℃で5分間保温し、希釈酵素液を、各試験管にそれぞれ100μL加えて、正確に15分間反応させる。反応後、反応失活用ヨウ素液(0.1Nヨウ化カリウム、0.01Nヨウ素、0.02N塩酸溶液)500μLを用いて反応を停止する。室温で正確に15分間放置後、超純水を10mL各試験管に加え、610nmにて吸光度を測定する。また、反応失活用ヨウ素液を加えたサンプルに酵素希釈液を加え、同様に処理したものをブランクとし、得られた吸光度を用いて下記式により酵素活性を算出する。
なお、1分間に610nmにおける吸光度を0.01減少させる酵素力価を、1単位(U)とする。
Figure 0005369244
(イソアミラーゼおよびプルラナーゼ)
20mmol/L塩化カルシウム含有50mmol/L酢酸緩衝液(pH6.0)100μLと、0.5重量%ワキシーコーンスターチ糊液350μLとを量り取り、15mL容ガラス試験管に加えて激しく混和し、基質溶液を調製する。前記基質溶液を収容した試験管は、希釈倍率の異なる希釈酵素液の数と同じだけ用意する。前記基質溶液を収容した各試験管を45℃で5分間保温し、希釈酵素液を、各試験管にそれぞれ100μL加えて、正確に15分間反応させる。反応後、反応失活用ヨウ素液(0.1Nヨウ化カリウム、0.01Nヨウ素、0.02N塩酸溶液)500μLを用いて反応を停止する。室温で正確に15分間放置後、超純水を10mL各試験管に加え、610nmにて吸光度を測定する。また、反応失活用ヨウ素液を加えたサンプルに酵素希釈液を加え、同様に処理したものをブランクとし、得られた吸光度を用いて下記式により酵素活性を算出する。
なお、1分間に610nmにおける吸光度を0.01増加させる酵素力価を、1単位(U)とする。
Figure 0005369244
前記澱粉含有原料は、澱粉を含有する食品用原料であればいかなるものであってもよく、例えば、澱粉および穀粉等があげられる。
前記澱粉としては、食品用に利用可能な澱粉であれば特に制限はなく、例えば、コーンスターチ、タピオカ澱粉、米澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、緑豆澱粉、片栗澱粉、葛澱粉、蕨澱粉、サゴ澱粉、オオウバユリでん粉等があげられる。また、いずれの澱粉においても通常の澱粉であってもよいし、ウルチ種、ワキシー種、ハイアミロース種のように、育種学的手法もしくは遺伝子工学的手法において改良されたものであってもよい。さらに、前記澱粉は、酸化処理、エステル化処理、エーテル化処理、架橋処理といった化学加工処理を施したものであってもよく、湿熱処理、油脂加工処理、ボールミル処理、微粉砕処理、加熱処理、温水処理、漂白処理、酸処理、アルカリ処理、酵素処理等の物理加工を施したものであってもよい。
前記穀粉とは、澱粉を主成分とする穀類、豆類、芋類、根菜類、木の実類等を粉砕した粉をいい、食用に利用可能な穀粉であれば特に制限はなく、例えば、小麦粉、大麦粉、ライ麦粉、コーンフラワー、米粉、そば粉、大豆粉、馬鈴薯粉、甘藷粉、キャッサバ粉、片栗粉、葛粉、栗粉、どんぐり粉などがあげられる。
前記澱粉含有原料は、例えば、小麦、大麦、ライ麦、とうもろこし、米、そば、大豆、馬鈴薯、甘藷、キャッサバ、片栗、葛、栗、どんぐり、緑豆、蕨、サゴヤシ、オオウバユリ等の前記澱粉および前記穀粉の原料そのものであってもよい。
前記澱粉系食品において、製造後時間が経過するにつれて澱粉が老化して硬くなるとともにぼそぼそした食感となり、食感を維持することが大きな問題となっていた。そのため、糖類などを添加することで澱粉の老化を抑制する技術が用いられてきた。しかしながら、本発明者らは、意外にも澱粉の老化を促す特性を有する澱粉分解酵素を添加し、敢えて微量の澱粉老化物を食品中に生成させることで食感を改良できることを見出した。詳細は不明であるが、澱粉分解酵素の作用により生成したアミロースに由来する微量の澱粉老化物が澱粉糊化物内に混在することにより、澱粉糊化物の接着力を低下させたために食感の改善に繋がったと考えられる。すなわち、本発明によれば、特定の特性を備えた澱粉分解酵素を添加することで、微量の澱粉老化物を食品中に混在させて澱粉糊化物の接着力を低下させ、結果として前記パン類の口溶けおよび歯切れ、前記米飯類のほぐれといった食感の改良に繋がると考えられる。ただし、このメカニズムは推定に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
つぎに、本発明の食品について説明する。前述のとおり、本発明の食品は、前記本発明の食品の製造方法で製造されることを特徴とする。本発明の食品において、前記澱粉含有原料および前記澱粉分解酵素以外の原材料としては、例えば、澱粉以外の多糖類、糖質、甘味料、糖類、食物繊維類、油脂類、たん白質、ペプチド、アミノ酸、増粘剤、酵素製剤、乳化剤、有機酸類、無機塩類、保存料、着色料、香料等があげられる。本発明の食品におけるその他の条件は、すでに述べたとおりである。
また、本発明は、澱粉系食品の食感を改良する方法、または、澱粉系食品用の食感改良剤と把握することができる。前述のとおり、本発明の食品用食感改良剤は、特有の特性を有する澱粉分解酵素を含有することを特徴とし、澱粉系食品に対してその効果を発揮する。本発明の食品用食感改良剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記澱粉分解酵素以外の成分を含んでもよい。前記澱粉分解酵素以外の成分としては、例えば、有機酸モノグリセリド等の乳化剤;上記特性を備えていない澱粉分解酵素;プロテアーゼ等の澱粉分解酵素以外の酵素類;再結晶アミロース;カルシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩類;澱粉;架橋澱粉;微結晶性セルロース;グルコマンナン、キサンタンガム等の増粘多糖類;アスコルビン酸等の還元剤;酸化剤;等があげられる。本発明の食品用食感改良剤におけるその他の条件は、前記本発明の食品の製造方法と同様である。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例および比較例によって何ら限定ないし制限されない。また、本明細書において、特段の記載がなければ、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験例1(パン)
(澱粉分解酵素の分析)
各種澱粉分解酵素の分析を以下の方法で実施した。
DE4のデキストリン(パインデックス#100、松谷化学工業社製)、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および純水を添加混合して、33.3w/w%のデキストリン水溶液を調製した。前記デキストリン溶液を45℃にて1時間反応させた後、15分間煮沸して酵素反応を停止した。なお、デキストリンを純水とした以外は、同様の方法でリファレンスを作製した。
反応後の溶液を熱水にて加熱溶解させ、密封試料容器(アルミニウム製、容量15μL)へ18mg秤量した後、密封した。リファレンスも同様に作製した。その後、12時間冷蔵し、測定試料とした。
示差走査熱量計(x−DSC7000、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて、前記測定試料を昇温速度5℃/分にて95℃まで昇温し、その後95℃に5分間保持して加熱糊化させた。続けて、降温温度2℃/分にて4℃まで降温し、その後4℃に5分間保持して冷蔵した。次に昇温速度3℃/分にて120℃まで昇温(再糊化)させることで冷蔵後の再糊化時の吸熱ピークの有無を確認した(図参照)。
この結果から、再糊化時に吸熱ピークを有する澱粉分解酵素として、酵素No.1〜No.3を特定した。吸熱ピークの位置は、酵素No.1が67.9℃、酵素No.2が75.9℃、酵素No.3が72.2℃だった。なお、実験例2〜9においても、澱粉分解酵素の特定方法および使用した澱粉分解酵素は同じである。
(パンの製造)
表1に示す中種配合材料を、ミキサー(愛工舎製作所製)を用いて低速で3分間捏ね上げ、捏ね上げ温度を24℃に調整し、一次発酵(一次発酵条件:26℃、相対湿度75%、4時間)を行った。実施例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−3においては、表2に示す種類の澱粉分解酵素を、前記中種配合材料に対し澱粉含有原料(中種配合材料および本捏ね配合材料の澱粉含有原料(小麦粉)の合計)1kg当り10000単位(10000U/kg)添加した。
前記一次発酵後の生地および表1に示す本捏ね配合材料(油脂を除く)を前記ミキサーで、低速で2分間ミキシングし、油脂を添加して更に高速で6分間ミキシングした後、フロアタイムを室温にて20分間行った。実施例1−4〜1−6および比較例1−4〜1−6においては、表2に示す種類の澱粉分解酵素を、前記本捏ね配合材料に対し澱粉含有原料(中種配合材料および本捏ね配合材料の澱粉含有原料(小麦粉)の合計)1kg当り10000単位(10000U/kg)添加した。
前記フロアタイム後の生地を1個当たり240gに分割した後、ベンチタイムを室温にて20分間行った。前記ベンチタイム後、プルマン型に成形し、二次発酵(二次発酵条件:38℃、相対湿度85%、45分間)を行った。
前記二次発酵後の生地を焼成(焼成条件:上火215℃、下火215℃、40分)し、実施例1−1〜1−6および比較例1−1〜1−6のパンを得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例1−1〜1−6および比較例1−1〜1−6と同様にして、比較例1−7のパンを得た。
パン生地の作業性を、ミキシング工程、分割工程、成形工程の各工程におけるパン生地のべたつきから、下記評価基準に従って評価した。なお、パン生地の作業性の評価方法は、実施例2および実施例9においても同じである。
AA:べたつき無し
A :べたつき少ない
B :ややべたつき有り
C :べたつき有り
また、食感評価として、10人のパネラーにより、4点:良好、3点:やや良好、2点:やや不良、1点:不良の4段階で官能検査を行い、その平均点から、口溶けおよび歯切れを評価した。なお、食感評価の方法は、実施例2〜9の口溶け、歯切れ、ほぐれおよび歯付きについても同様である。また、実施例1、2および9において、食感評価は、焼成後2時間冷却したパンを、ビニール袋に密閉して常温に保持し、一日後に官能検査を行うことで評価した。
Figure 0005369244
評価結果を、表2に示す。表2に示すとおり、実施例1−1〜1−6では、澱粉分解酵素非添加の比較例1−7と比べて口溶けが良好で、ソフトな食感を有し、歯切れも良好であった。さらに、パン生地の作業性も良好であった。また、前記澱粉分解酵素の添加対象は、中種配合原料としても、本捏ね配合原料としても同様の効果を発揮することが明らかとなった。一方、再糊化時に吸熱ピークを有さない酵素No.4〜No.6を用いた比較例1−1〜1−6では、比較例1−7と比べてパン生地の作業性評価結果が悪く、口溶け、歯切れの官能評価結果も比較例1−7と同等または劣っていた。
Figure 0005369244
実験例2(パン)
酵素No.1を本捏ね配合材料に対し澱粉含有原料(中種配合材料および本捏ね配合材料の澱粉含有原料(小麦粉)の合計)当り表3に示す配合割合で添加したこと以外は、実験例1と同様の方法で実施例2−1〜2−9のパンを得た。また、澱粉分解酵素に代えてハイアミロース澱粉を表3に示す配合割合で添加したこと以外は実施例2−1〜2−9と同様にして、比較例2−1のパンを得た。さらに、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例2−1〜2−9と同様にして、比較例2−2のパンを得た。
実施例2−1〜2−9および比較例2−1〜2−2のパン生地の作業性評価結果および口溶け、歯切れの官能評価結果を、表3に示す。表3に示すとおり、実施例2−1〜2−9では、澱粉分解酵素非添加の比較例2−2と比べて口溶けが良好で、ソフトな食感を有し、歯切れも良好であった。さらに、パン生地の作業性も良好であった。
一方、ハイアミロース澱粉を添加してアミロース含有量を高めた比較例2−1では、澱粉分解酵素非添加の比較例2−2と比べて口溶けが劣るものであり、パン生地のべたつきがひどく、作業性にも劣るものであった。これは、アミロースが過剰であったため、必要以上のアミロース老化凝集体が生じてしまい、結果的に澱粉系食品の食感を低下させてしまったためと考えられる。
Figure 0005369244
実験例3(米飯)
無洗米200g、水290gおよび各種澱粉分解酵素を炊飯器(象印マホービン社製のNH−JA05)に入れて60分間静置した後、炊飯した。澱粉含有原料(無洗米)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表4に示すとおりである。蒸らし時間は、約20分とした。
炊き上がった米飯をプラスチック容器に移し粗熱を取った後、蓋をして24時間冷蔵保存した。冷蔵保存後の米飯を電子レンジで再加熱して、実施例3−1〜3−8および比較例3−1〜3−3の米飯を得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例3−1〜3−8および比較例3−1〜3−3と同様にして、比較例3−4の米飯を得た。
実施例3−1〜3−8および比較例3−1〜3−4のほぐれの官能評価結果を、表4に示す。表4に示すとおり、実施例3−1〜3−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例3−4と比べてソフトでほぐれが良く、粒感のある食感を有しており、米のぬか臭さも軽減されていた。また、外観も、通常品と比べて白く良好であった。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例3−1〜3−3では、比較例3−4と比べてほぐれの官能評価結果が悪かった。
Figure 0005369244
実験例4(うどん)
中力粉1000重量部、食塩35重量部、水380重量部および各種澱粉分解酵素を前記ミキサーで混捏し、常法により圧延、切出し(最終麺帯厚:2.3mm、切歯:#10角)を行って得られたうどんを約13分茹でた。澱粉含有原料(中力粉)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表5に示すとおりである。
茹で上がったうどんをプラスチック容器に入れて蓋をし、24時間冷蔵保存を行った。冷蔵保存後のうどんをビニール袋に密閉して常温で一日保持し、実施例4−1〜4−8および比較例4−1〜4−3のうどんを得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例4−1〜4−8および比較例4−1〜4−3と同様にして、比較例4−4のうどんを得た。
実施例4−1〜4−8および比較例4−1〜4−4の歯付きの官能評価結果を、表5に示す。表5に示すとおり、実施例4−1〜4−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例4−4と比べて歯付きが少なく、こしがあり、ねちゃつきも抑えられていた。さらに、実施例4−1〜4−8では、麺のほぐれも良好であった。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例4−1〜4−3では、比較例4−4と比べて歯付きの官能評価結果が悪かった。
Figure 0005369244
実験例5(スポンジケーキ)
薄力粉100重量部、ベーキングパウダー1.5重量部、上白糖100重量部、食塩1重量部、起泡性乳化油脂10重量部、サラダ油15重量部、全卵150重量部、水30重量部および各種澱粉分解酵素を混合し、最終比重0.43g/mLに調製した生地を焼成した。澱粉含有原料(薄力粉)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表6に示すとおりである。
焼成後の生地を常温にて30分冷却し、蓋つき容器で24時間保存して、実施例5−1〜5−8および比較例5−1〜5−3のスポンジケーキを得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例5−1〜5−8および比較例5−1〜5−3と同様にして、比較例5−4のスポンジケーキを得た。
実施例5−1〜5−8および比較例5−1〜5−4の口溶けおよび歯切れの官能評価結果を、表6に示す。表6に示すとおり、実施例5−1〜5−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例5−4と比べて口溶け・歯切れ共に優れ、体積が上がりソフトで軽い食感を有していた。なお、実施例5−1のサラダ油の添加量を、0重量部にしたスポンジケーキを焼成しても、実施例5−1と同様な食感を有していた。よって、本発明により、油脂の添加量を削減しつつ、良好な食感を有した焼き菓子が得られることが示された。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例5−1〜5−3では、比較例5−4と比べて口溶けおよび歯切れの官能評価結果が劣るか同等程度であった。
Figure 0005369244
実験例6(えびせん)
馬鈴薯澱粉46重量部、食塩2重量部、えび粉末2重量部、粉末油脂10重量部、だし汁54重量部および各種澱粉分解酵素を混合して得た生地を、油を薄く塗布して熱したワッフルメーカーに流し込み、鉄板に挟んで1分間焼成した。澱粉含有原料(馬鈴薯澱粉)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表7に示すとおりである。
その後、100℃のオーブンで30分間乾燥焼きして、実施例6−1〜6−8および比較例6−1〜6−3のえびせんを得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例6−1〜6−8および比較例6−1〜6−3と同様にして、比較例6−4のえびせんを得た。
実施例6−1〜6−8および比較例6−1〜6−4の口溶けおよび歯切れの官能評価結果を、表7に示す。表7に示すとおり、実施例6−1〜6−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例6−4と比べて口溶けが良好で歯切れが良く、サクサク感も増していた。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例6−1〜6−3では、比較例6−4と比べて口溶けおよび歯切れの官能評価結果が劣るか同等程度であった。
Figure 0005369244
実験例7(蒸しケーキ)
薄力粉100重量部、ベーキングパウダー3重量部、上白糖100重量部、食塩1重量部、起泡性乳化油脂1重量部、サラダ油30重量部、全卵150重量部、糖液15重量部および各種澱粉分解酵素を混合し、最終比重0.40g/mLに調整した生地を蒸した後、常温にて30分冷却した。澱粉含有原料(薄力粉)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表8に示すとおりである。
冷却後、蓋つき容器で24時間保存して、実施例7−1〜7−8および比較例7−1〜7−3の蒸しケーキを得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例7−1〜7−8および比較例7−1〜7−3と同様にして、比較例7−4の蒸しケーキを得た。
実施例7−1〜7−8および比較例7−1〜7−4の口溶けおよび歯切れの官能評価結果を、表8に示す。表8に示すとおり、実施例7−1〜7−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例7−4と比べて口溶けが良く、体積が上がりソフトでしっとり、歯切れの良い食感を有していた。なお、実施例7−1のサラダ油添加量を、0重量部にした蒸しケーキを作成しても、実施例7−1と同様な食感を有していた。よって、本発明により、油脂の添加量を削減しつつ、良好な食感を有した蒸し菓子が得られることが示された。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例7−1〜7−3では、比較例7−4と比べて口溶けおよび歯切れの官能評価結果が同等または悪かった。
Figure 0005369244
実験例8(天ぷら)
薄力粉88.5g、全卵6g、粉末油脂3g、ベーキングパウダー1g、乳化剤0.5g、食塩1g、水160gおよび各種澱粉分解酵素を混合した後、ちくわに衣付けを行い、フライした。澱粉含有原料(薄力粉)1kgあたりの澱粉分解酵素の添加量は表9に示すとおりである。
フライ後、常温にて静置して、実施例8−1〜8−8および比較例8−1〜8−3の油ちょう食品(天ぷらの衣)を得た。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例8−1〜8−8および比較例8−1〜8−3と同様にして、比較例8−4の油ちょう食品を得た。
実施例8−1〜8−8および比較例8−1〜8−4の口溶けおよび歯切れの官能評価結果を、表9に示す。表9に示すとおり、実施例8−1〜8−8では、澱粉分解酵素非添加の比較例8−4と比べて口溶け、歯切れ共に優れたものであり、さらにサクサク感の強い食感を有していた。一方、酵素No.4〜6を用いた比較例8−1〜8−3では、比較例8−4と比べて口溶けおよび歯切れの官能評価結果が同等または悪かった。
Figure 0005369244
実験例9(パン)
表10に示す配合割合で各澱粉分解酵素を本捏ね配合材料に添加したこと以外は、実施例1と同様の方法で実施例9−1〜9−2のパンを得た。表10における澱粉分解酵素の配合量は、中種配合材料および本捏ね配合材料の澱粉含有原料(小麦粉)の合計に対する量である。また、澱粉分解酵素を添加しなかったこと以外は実施例9−1〜9−2と同様にして、比較例9−1のパンを得た。なお、実施例9−2では、製パンに広く用いられる一般的な澱粉分解酵素として、酵素No.4(天野エンザイム製α−アミラーゼ、ビオザイムA)を併用した。
実施例9−1〜9−2および比較例9−1のパン生地の作業性評価結果および口溶け、歯切れの官能評価結果を、表10に示す。表10に示すとおり、酵素No.1のみを添加した実施例9−1では、澱粉分解酵素非添加の比較例9−1と比べて口溶けが良好で、ソフトな食感を有し、歯切れも良好であった。さらに、パン生地の作業性が極めて良好であった。また、酵素No.1と共に酵素No.4を添加した実施例9−2でも、澱粉分解酵素非添加の比較例9−1と比べて口溶けが良好で、ソフトな食感を有し、歯切れも良好であった。さらに、パン生地の作業性も良好であった。この実施例9−2の評価結果から、再糊化時に所定の吸熱ピークを有する澱粉分解酵素(実施例9−2では酵素No.1)と共に再糊化時に所定の吸熱ピークを有さない澱粉分解酵素(実施例9−2では酵素No.4)を食感改良剤として添加しても、本発明の目的を達成した食品を得ることができることがわかった。
Figure 0005369244
以上のように、本発明によれば、澱粉系食品の食感を改良可能である。本発明は、澱粉系食品の製造において、幅広く利用可能である。

Claims (4)

  1. パン類、米飯類、麺類、焼き菓子類、蒸し菓子類および油ちょう食品からなる群より選択される澱粉含有原料を含む食品の製造方法であって、
    澱粉含有原料1kg当り20〜100000単位の澱粉分解酵素を、前記食品を製造する際に添加することを含み、
    澱粉分解酵素が、以下の特性を有するイソアミラーゼおよび/またはプルラナーゼである、上記方法:
    下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること
    (試料A) DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
  2. 澱粉含有原料1kg当り20〜20000単位の澱粉分解酵素を添加する、請求項1に記載の方法。
  3. パン類、米飯類、麺類、焼き菓子類、蒸し菓子類および油ちょう食品からなる群より選択される澱粉含有食品の食感を改良する方法であって、
    澱粉含有原料1kg当り20〜100000単位の澱粉分解酵素を、前記食品を製造する際に添加することを含み、
    澱粉分解酵素が、以下の特性を有するイソアミラーゼおよび/またはプルラナーゼである、上記方法:
    下記試料Aを、45℃から95℃まで5℃/分で昇温し、5分保持した後、2℃/分で4℃まで降温し、5分保持した後、120℃まで3℃/分で再昇温した場合、4℃から120℃まで再昇温した際の示差走査熱量測定曲線に吸熱ピークを有すること
    (試料A) DE4のデキストリン、デキストリン1g当り6000単位の澱粉分解酵素および水を添加混合して調製した33.3w/w%のデキストリン水溶液を、45℃にて1時間反応させ、15分煮沸して酵素反応を停止し、得られた溶液を4℃にて12時間冷蔵した試料。
  4. 澱粉含有原料1kg当り20〜20000単位の澱粉分解酵素を添加する、請求項3に記載の方法。
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JPN6013029380; Biomacromolecules Vol.12, 2011, p.123-133 *

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