JP5369068B2 - ポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ装置に関する。
この種の技術としては、下記の特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、ドライブギヤが設けられたギヤ軸と、ドライブギヤと噛み合うドリブンギヤが設けられたギヤ軸とを、ポンプボディとカバーに形成された軸受孔により軸支するギヤポンプが開示されている。
特開昭63−277878号公報
ギヤ軸を高い精度で位置決めするためには、部品の寸法精度を高くし、ポンプボディやカバーとサイドプレートとの位置決めをロケートピン等を用いて行うこととなる。しかしながら、部品の寸法精度を高くすると組付性が悪化し、組付性を考慮して部品の寸法精度を低くするとギヤ軸と軸受孔との間にクリアランスが生じてしまい、ギヤ軸やこれに支持されるギヤが移動可能となり、作動油の漏れによりポンプ効率が低下してしまうおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、軸の高い位置決め精度を確保しつつ、組付性を向上することができるポンプ装置を提供することである。
上記目的を達成するため本発明では、各ギヤと各シール部材との間に形成された各閉じ込み区間でのギヤの歯先とシール部材のシール面との間に押圧力を与える押圧機構を備え、押圧機構で押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間側で各軸受部材内周と駆動軸外周および従動軸外周とを当接させた。
本発明により、軸の高い位置決め精度を確保しつつ、組付性を向上することができる。
実施例1のポンプ装置の外観図である。 実施例1のポンプ装置の断面図である。 実施例1のポンプ装置の断面図である。 実施例1のポンプ装置1の分解斜視図である。 実施例1のフロントケースの外観図である。 実施例1のセンタプレートの外観図である。 実施例1のリアケースの外観図である。 実施例1のシャフトシール部材のホルダ部材の外観図である。 実施例1のサイドプレート嵌合部材の外観図である。 実施例1のサイドプレートの斜視図である。 実施例1のシールブロックの斜視図である。 実施例1のサイドプレートとシールブロックを組み合わせた状態の斜視図である。 実施例1の減圧シール部材の軸方向断面図である。 実施例1の偏心部材の斜視図である。 実施例1の偏心部材の正面図である。 実施例1のキャップ部材の斜視図である。 実施例1のポンプ装置の模式図である。 実施例1の各部材の位置関係を説明する図である。 実施例1の各部材の位置関係を説明する図である。 実施例1の各部材の位置関係を説明する図である。 実施例1のギヤのシャフトシール部材収容孔に対する偏心について説明する図である。 実施例2のポンプ装置の軸方向断面図である。 実施例2のポンプ装置の径方向断面図である。 実施例2のポンプ装置の模式図である。
〔実施例1〕
[全体構成]
図1はポンプ装置1の外観図であり、図1(a)はポンプ装置1を軸方向から見た図、図1(b)はポンプ装置1を径方向から見た図である。図2は、図1(a)におけるA-A断面図である。図3は、図1(a)におけるB-B断面図である。図4は、ポンプ装置1の分解斜視図である。
ポンプ装置1は、例えば車両の複数のホイルシリンダ圧力を加圧するためのブレーキ装置用ポンプ装置であって、後述する第1ポンプ室135、第2ポンプ室136のポンプ作用によって複数のホイルシリンダがそれぞれ加圧するタンデム式の外接ギヤポンプである。ポンプ装置1はモータにより駆動されており、ブレーキ液圧回路が形成されたハウジングにモータとともに装着されて、全体として液圧ユニットを構成している。
図1に示すように、ポンプ装置1の外周はポンプケース6により覆われ、全体として円筒形を呈している。ポンプケース6はフロントケース7、センタプレート8、リアケース9によって構成されている。ポンプ装置1のリアケース9側端部がハウジングに装着される。説明の簡単のため以下、ポンプ装置1が組み立てられた状態でポンプ装置1の軸方向であってフロントケース7側を軸方向正側、リアケース9側を軸方向負側と称する。
図2〜図4に示すように、ポンプケース6内にはモータにより回転駆動される駆動軸49と、駆動軸49により駆動される第1駆動ギヤ50、第2駆動ギヤ51と、各駆動ギヤ50,51と歯合し従動軸52に支持された第1従動ギヤ53、第2従動ギヤ54と、第1駆動ギヤ50および第1従動ギヤ53からなる第1外接ギヤ109の軸方向負側の側面に当接する第1サイドプレート55と、第1外接ギヤ109の軸方向正側の側面に当接するとともに第1外接ギヤ109の噛み合い部をシールする第1シールブロック57と、第2駆動ギヤ51および第2従動ギヤ54からなる第2外接ギヤ110の軸方向正側の側面に当接する第2サイドプレート56、第2外接ギヤ110の軸方向負側の側面に当接するとともに第2外接ギヤ110の噛み合い部をシールする第2シールブロック58と、駆動軸49の端部を軸支する駆動側ニードルベアリング59および駆動側ボールベアリング61と、従動軸52の端部を軸支する第1従動側ニードルベアリング60および第2従動側ニードルベアリング62と、センタプレート8を挟んで、第1外接ギヤ109側と第2外接ギヤ110側との間の作動油の行き来を防止する駆動側シャフトシール部材63および従動側シャフトシール部材64と、リアケース9から外部への作動油の漏れを防止する減圧シール部材79および駆動側シール部材65とを有している。
[フロントケースの構成]
図5はフロントケース7の外観図であり、図5(a)はフロントケース7を軸方向負側から見た図、図5(b)はフロントケース7を径方向から見た図、図5(c)はフロントケース7を軸方向正側から見た図である。
図1〜図5に示すように、フロントケース7には円筒部10の軸方向正側端部から突出した軸収容凸部11が形成されている。軸収容凸部11は、フロントケース7の径方向に対して細長く形成されている。また円筒部10には凹溝状のシール溝12が形成され、このシール溝12にはOリング111が装着されている。
円筒部10の内部は軸方向負側に開口する有底カップ状の中空部が形成されており、その側面に囲まれた部分はギヤ収容孔13を形成し、カップ底に相当する部分は底部14を形成している。ギヤ収容孔13には第1外接ギヤ109等が収容されている。
底部14から軸収容凸部11に向けてベアリング装着孔15,46が形成されている。ベアリング装着孔15,46は軸収容凸部11の長手方向に沿って並んで配置されている。ベアリング装着孔15には駆動側ニードルベアリング59が圧入され、ベアリング装着孔46には第1従動側ニードルベアリング60が圧入されている。
ベアリング装着孔15の更に奥には駆動軸収容孔16が形成され、ベアリング装着孔46の更に奥には従動軸収容孔47が形成されている。駆動軸収容孔16、従動軸収容孔47にはそれぞれ駆動軸49、従動軸52の軸方向正側端部が収容されている。駆動軸収容孔16に隣接して偏心ピン収容孔17、従動軸収容孔47に隣接して偏心ピン収容孔48が形成されている。偏心ピン収容孔17の側面の一部は駆動軸収容孔16に、偏心ピン収容孔48の側面の一部は従動軸収容孔47に開口している。
偏心ピン収容孔17,48にはそれぞれ駆動側押付ピン66、第1従動側押付ピン67が収容されており、押付ピン66,67の側面の一部は駆動軸収容孔16、従動軸収容孔47に進入している。偏心ピン収容孔17,48は、第1外接ギヤ109および第2外接ギヤ110と各シールブロック部97との間に形成された区間(以下、閉じ込み区間)に対して、駆動軸収容孔16、従動軸収容孔47の軸線に対称な位置に形成されている。よって、偏心ピン66,67は駆動軸49および従動軸52の軸方向正側端部を閉じ込み区間側に押圧し、駆動軸49の閉じ込み区間側と駆動側ニードルベアリング59のころと、従動軸52の閉じ込み区間側と第1従動側ニードルベアリング60のころとを当接させるようにしている。この作用については、後で詳述する。
[センタプレートの構成]
図6はセンタプレート8の外観図であり、図6(a)はセンタプレート8を軸方向負側から見た図、図6(b)はセンタプレート8を径方向から見た図、図5(c)はフロントケース7を軸方向正側から見た図である。
図1〜図4、図6に示すように、センタプレート8の外観は全体としては軸方向長さが径方向よりも短い略円筒状に形成されている。外周には凹溝状の吸入吐出孔溝18と、吸入吐出孔溝18の軸方向負側にシール溝26とが形成されている。シール溝26にはOリング112が装着されている。センタプレート8の軸方向正側には、軸方向正側に突出したフロントケース嵌合凸部19が形成されている。このフロントケース嵌合凸部19の直径は、フロントケース7のギヤ収容孔13の直径よりも若干小さく形成されており、このフロントケース嵌合凸部19がギヤ収容孔13に嵌合され、溶接によりセンタプレート8とフロントケース7とが固定されている。
フロントケース嵌合凸部19の軸方向正側側面には、軸方向正側に突出したサイドプレート嵌合凸部20,21が形成されている。このサイドプレート嵌合凸部20,21は、センタプレート8の直径上の線に並んで形成されている。このサイドプレート嵌合凸部20,21はサイドプレート55の駆動側嵌合孔85、従動側嵌合孔86に嵌合されている。またサイドプレート嵌合凸部20,21には、センタプレート8を軸方向に貫通する駆動軸貫通孔22および従動軸貫通孔23が形成されている。
フロントケース嵌合凸部19の軸方向正側側面には吸入下流開口部24、吐出上流開口部25、シールブロック係合孔118が形成されている。吸入下流開口部24は、センタプレート8内に設けられた液路によって吸入吐出孔溝18に形成された吸入上流開口部32と連通している。吐出上流開口部25は、センタプレート8内に設けられた液路によって吸入吐出孔溝18に形成された吐出上流開口部と連通している。シールブロック係合孔118は、第1シールブロック57の係合凸部93が係合している。このシールブロック係合孔118と係合凸部93との係合については後で詳述する。
センタプレート8の内部は軸方向負側に開口する有底カップ状の中空部が形成されており、その側面に囲まれた部分はギヤ収容孔27を形成し、カップ底に相当部分は底部28を形成している。ギヤ収容孔27には第2外接ギヤ110等が収容されている。
底部28には、シャフトシール部材収容孔29,30が形成されており、このシャフトシール部材収容孔29,30にそれぞれ駆動軸貫通孔22、従動軸貫通孔23が開口している。シャフトシール部材収容孔29には駆動側シャフトシール部材63および駆動側サイドプレート嵌合部材73が、シャフトシール部材収容孔30には従動側シャフトシール部材64および従動側サイドプレート嵌合部材74がそれぞれ収容されている。
また底部28には吸入下流開口部31とシールブロック係合孔119が形成されている。吸入下流開口部31は、センタプレート8内に設けられた液路によって吸入吐出孔溝18に形成された吸入上流開口部33と連通している。シールブロック係合孔119は、第2シールブロック58の係合凸部93が係合している。このシールブロック係合孔119と係合凸部93との係合については後で詳述する。
また吸入吐出孔溝18には吐出下流開口部34が形成されており、この吐出下流開口部34にはギヤ収容孔27の側面に開口している。
[リアケースの構成]
図7はリアケース9の外観図であり、図7(a)はリアケース9を軸方向負側から見た図、図7(b)はリアケース9を径方向から見た図、図7(c)はリアケース9を軸方向正側から見た図である。
図1〜図4、図7に示すように、リアケース9の外観は全体としては軸方向長さが径方向より短い略円筒状に形成されている。外周には凹溝状のシール溝部35と、シール溝部35の軸方向負側に全周にわたって設けられた凸状のフランジ部36とが形成されている。シール溝部35にはOリング113が装着されている。ポンプ装置1はハウジングに形成された貫通孔に軸方向正側から挿入されるが、フランジ部36はハウジングの貫通孔よりも大径に形成されており、フランジ部36がハウジングに当接することによってハウジングに対するポンプ装置1の位置決めが行われる。
リアケース9の軸方向正側には、軸方向正側に突出したセンタプレート嵌合凸部37が形成されている。このセンタプレート嵌合凸部37は、センタプレート8のギヤ収容孔27の直径よりも若干小さく形成されており、このセンタプレート嵌合凸部37がギヤ収容孔27に嵌合され、溶接によりリアケース9とセンタプレート8とが固定されている。
センタプレート嵌合凸部37の軸方向正側側面には駆動軸貫通孔38とベアリング装着孔39が形成されている。駆動軸貫通孔38はリアケース9を軸方向に貫通している。ベアリング装着孔39には第2従動側ニードルベアリング62が圧入されている。
ベアリング装着孔39の更に奥には従動軸収容孔40が形成されている。従動軸収容孔40には従動軸52の軸方向負側端部が収容されている。従動軸収容孔40に隣接して偏心ピン収容孔41が形成されている。偏心ピン収容孔41の側面の一部は従動軸収容孔40に開口している。偏心ピン収容孔41には第2従動側押付ピン68が収容されており、第2従動側押付ピン68の側面の一部は従動軸収容孔40に進入している。第2従動側押付ピン68は従動軸52を閉じ込み部方向に押圧し、従動軸52の閉じ込み部側と第2従動側ニードルベアリング62とを当接させるようにしている。この作用については、後で詳述する。
リアケース9の軸方向負側端面には、モータ嵌合部45が形成されている。このモータ嵌合部45には、モータ嵌合凹部43が形成されている。モータ嵌合凹部43は、ポンプ装置1を駆動するモータが嵌合される。モータ嵌合凹部43の底部にはシール収容孔44が形成され、更に奥にはベアリング装着孔42が形成されている。ベアリング装着孔42の底部には、駆動軸貫通孔38が開口している。
ベアリング装着孔42には、駆動側ボールベアリング61が圧入されている。シール収容孔44には、駆動側ボールベアリング61に隣接して減圧シール部材79が挿入され、さらに開口部側に駆動側シール部材65が挿入されている。
[シャフトシール部材の構成]
図8は駆動側シャフトシール部材63および従動側シャフトシール部材64のホルダ部材114の外観図であり、図8(a)はホルダ部材114を軸方向負側から見た図、図8(b)はホルダ部材114を径方向から見た図、図8(c)はホルダ部材114を軸方向正側から見た図である。
図2〜図4、図8に示すように、ホルダ部材114は駆動軸49、従動軸52が貫通する貫通孔81が形成されている。ホルダ部材114の外周には凹状のシール溝部80が形成されている。このシール溝部80は貫通孔81に対して偏心して形成されている。シール溝部80にはシールリング99が装着されており、シールリング99も貫通孔81に対して偏心して装着されることとなる。つまり周方向の位置によっては、シール溝部80からシールリング99が径方向にはみ出る量が異なり、駆動軸49および従動軸52を押圧することとなる。この作用については、後で詳述する。またシャフトシール部材63,64は、第1ポンプ室135と第2ポンプ室136との間をシールしている。
ホルダ部材114の軸方向負側端部には径方向に切り欠いた係合凹部82が形成されている。この係合凹部82には、後述するサイドプレート嵌合部材の係合凸部83が係合されている。
[サイドプレート嵌合部材の構成]
図9は駆動側サイドプレート嵌合部材73および従動側サイドプレート嵌合部材74の外観図であり、図9(a)はサイドプレート嵌合部材73,74を軸方向負側から見た図、図9(b)はサイドプレート嵌合部材73,74を径方向から見た図、図9(c)はサイドプレート嵌合部材73,74を軸方向正側から見た図である。
図1〜図4、図9に示すように、サイドプレート嵌合部材73,74には駆動軸49、従動軸52が貫通する貫通孔84が形成されている。この貫通孔84の内径は駆動軸49、従動軸52の外径よりも大径に形成されている。またサイドプレート嵌合部材73,74の軸方向正側側面には、軸方向正側に突出する係合凸部83が形成されている。前述のようにこの係合凸部83はシャフトシール部材63,64のホルダ部材114に形成された係合凹部82と係合している。
サイドプレート嵌合部材73,74の外径は、センタプレート8のサイドプレート嵌合凸部20,21とほぼ同径に形成されている。サイドプレート嵌合部材73,74は、シャフトシール部材収容孔29,30に圧入され、サイドプレート嵌合部材73,74はシャフトシール部材収容孔29,30に対して回転不能となる。このサイドプレート嵌合部材73,74の係合凸部83と、シャフトシール部材63,64のホルダ部材114の係合凸部82とが係合しているため、シャフトシール部材63,64はシャフトシール部材収容孔29,30に対して回転が規制されることとなる。サイドプレート嵌合部材73,74の外周にはサイドプレート56の駆動側嵌合孔85、従動側嵌合孔86に嵌合されている。
[サイドプレート、シールブロックの構成]
図10は第1サイドプレート55、第2サイドプレート56の斜視図である。図11は第1シールブロック57、第2シールブロック58の斜視図である。図12はサイドプレート55,56とシールブロック57,58を組み合わせた状態の斜視図である。
図2〜図4、図10、図12に示すように、第1サイドプレート55、第2サイドプレート56は、板状のプレートを貫通する駆動側嵌合孔85および従動側嵌合孔86が形成されている。嵌合孔85,86の内径は、センタプレート8のサイドプレート嵌合凸部20,21、サイドプレート嵌合部材73,74の外径よりも若干大きく形成されており、第1サイドプレート55がセンタプレート8のサイドプレート嵌合凸部20,21に、第2サイドプレート56がサイドプレート嵌合部材73,74に嵌合されている。
嵌合孔85,86の外周側には、駆動側嵌合孔85と従動側嵌合孔86との中間部に向かって円弧状に形成されたシール面当接部115が形成されている。シール面当接部115が交わる位置に吸入溝87が形成されている。
またサイドプレート55,56のサイドプレート側側面には、固定シール溝88が形成されている。固定シール溝88は、嵌合孔85,86の外周を包囲するように形成され、その端部はシール面当接部115に開口している。
サイドプレート55,56のシール面当接部115と対向する位置には弾性係合部117が形成されている。弾性係合部117は、中央部で対面する2つの梁から形成されている。
図2〜図4、図11、図12に示すように、第1シールブロック57、第2シールブロック58は、板状のプレート状に形成されたサイドプレート部96と、サイドプレート部96に一体に形成されたシールブロック部97を有している。第1シールブロック57、第2シールブロック58は樹脂によって成型されている。サイドプレート部96には、駆動軸49が貫通する駆動軸貫通孔89と、従動軸52が貫通する従動側貫通孔90が形成されている。駆動軸貫通孔89と従動側貫通孔90との間には軸方向に貫通する吸入孔116が形成されている。サイドプレート部96のセンタプレート8側面には円筒状に突出した係合凸部93が形成されている。
シールブロック部97は、サイドプレート部96に対してセンタプレート8側に突出して形成されている。シールブロック57,58の貫通孔89,90側側面は、駆動側貫通孔89と従動側貫通孔90との中間部に向かって円弧状に形成されたシール面94,95が形成されている。シール面94,95が交わる位置に吸入溝92が形成されている。
シールブロック57,58のセンタプレート8と反対側の側面にはシールリング溝98が形成されている。シールリング溝98は、駆動軸貫通孔89、従動軸貫通孔90および吸入孔116の外周を包囲するように形成されており、このシールリング溝98にフロントケース側シールリング69が設置されている。
図12に示すように、サイドプレート55,56はシールブロック57,58のシール面94,95と係合凸部93との間には挟持されている。このとき、サイドプレート55,56のシール面当接部115がシール面94,95に当接し、弾性係合部117の中央部が係合凸部93に当接している。弾性係合部117の弾性力によってサイドプレート55,56がシールブロック57,58に保持されるようになっている。
サイドプレート55,56がシールブロック57,58に組付けられた状態で、シールブロック57,58の吸入溝92と、サイドプレート55,56の吸入溝87とが組み合わさって吸入孔120が形成されている。またサイドプレート55,56がシールブロック57,58に組付けられた状態で、シールブロック57,58の固定シール溝91と、サイドプレート55,56の固定シール溝88が連通している。この固定シール溝88,91には第1固定シール70、第2固定シール71がそれぞれ装着されている。
図2〜図4に示すように、第1外接ギヤ109は、第1サイドプレート55と第1シールブロック57とに間に配置され、第1サイドプレート55と第1シールブロック57とにより、第1ポンプ室135を形成している、また第2外接ギヤ110は、第2サイドプレート55と第2シールブロック58との間に配置され、第2サイドプレート55と第2シールブロック58とにより、第2ポンプ室136を形成している。第1ポンプ室135と第2ポンプ室136は、センタプレート8を挟んで形成されることとなる。
[減圧シールの構成]
図13は、減圧シール部材79の軸方向断面図である。図14は、偏心部材100の斜視図である。図15は、偏心部材100の正面図である。図16は、キャップ部材101の斜視図である。
図2〜図4、図13〜図15に示すように、偏心部材100は駆動軸49が貫通する貫通孔103が形成されている。偏心部材100の外周には凹状のシールリング溝部102が形成され、シールリング溝部102にはシールリング133が装着されている。偏心部材100の軸方向負側側面には軸方向負側に突出した回転係止凸部104が形成されている。また偏心部材100の外周の一部には凸状の偏心凸部132が形成されている。
図2〜図4、図13、図16に示すように、キャップ部材101は、有底カップ状に形成され、その内周部は偏心部材収容部105として形成されている。この偏心部材収容部105に、偏心部材100がシールリング133を装着した状態で収容されている。偏心部材100は偏心凸部132により、キャップ部材101の軸に対して偏心した状態で収容されている。
キャップ部材101の底部には駆動軸49が貫通する貫通孔106が形成されている。またキャップ部材101の底部には、貫通孔106の一部から径方向に延びて切り欠いた回転係止孔107が形成されている。この回転係止孔107には、偏心部材100の回転係止凸部104が挿入されている。キャップ部材101の外周の軸方向正側端部にはテーパ部108が形成されている。
キャップ部材101に偏心部材100を収容した状態で、リアケース9のシール収容孔44に圧入されている。偏心部材100の回転係止凸部104がキャップ部材101の回転係止孔107に挿入されているため、偏心部材100はリアケース9に対する回転が規制されている。減圧シール部材79は駆動軸49を閉じ込み部方向に押圧し、駆動軸49の閉じ込み部側と駆動側ボールベアリング61とを当接させるようにしている。この作用については、後で詳述する。
[駆動軸、従動軸、駆動ギヤ、従動ギヤの構成]
図2〜図4に示すように、駆動軸49には第1駆動ギヤ50が取付けられる位置にピン孔121、第2駆動ギヤ51が取付けられる位置にピン孔122が穿設されている。従動軸52には第1従動ギヤ53が取付けられる位置にピン孔123、第2従動ギヤ54が取付けられる位置にピン孔124が穿設されている。ピン孔121,122,123,124にはそれぞれ第1駆動ギヤ係止ピン75、第2駆動ギヤ係止ピン76、第1従動ギヤ係止ピン77、第2駆動ギヤ係止ピン78が圧入されている。
第1駆動ギヤ50には駆動軸49が貫通する貫通孔128が形成されており、第2駆動ギヤ51には同じく駆動軸49が貫通する貫通孔129が形成されている。貫通孔128,129にはそれぞれ径方向に切り欠かれたピン係合部134,125が形成されている。第1駆動ギヤ50はピン係合部134に第1駆動ギヤ係止ピン75を、第2駆動ギヤ51はピン係合部125に第2駆動ギヤ係止ピン76が係合されている。
第1従動ギヤ53には従動軸52が貫通する貫通孔130が形成されており、第2従動ギヤ54には同じく従動軸52が貫通する貫通孔131が形成されている。貫通孔130,131にはそれぞれ径方向に切り欠かれたピン係合部126,127が形成されている。第1従動ギヤ53はピン係合部126に第1従動ギヤ係止ピン77を、第2従動ギヤ54はピン係合部127に第2駆動ギヤ係止ピン78が係合されている。
[ポンプ装置の組付]
図2〜図4を参照して、ポンプ装置1の組付けについて説明する。
(センタプレートサブアッシ)
まずセンタプレート8のシャフトシール部材収容孔29に駆動側シャフトシール部材63を挿入し、その後、駆動側サイドプレート嵌合部材73を圧入する。同じくシャフトシール部材収容孔30に従動側シャフトシール部材64を挿入し、その後、従動側サイドプレート嵌合部材74を圧入する。駆動側シャフトシール部材63を挿入する際には、駆動軸49が駆動ギヤ50,51をシールブロック57,58の駆動側シール面94側に押圧するように駆動側シャフトシール部材63の偏心方向に調整して挿入する。従動側シャフトシール部材64を挿入する際にも、従動軸52が従動ギヤ53,54をシールブロック57,58の従動側シール面95側に押圧するように、従動側シャフトシール部材64の偏心方向を調整して挿入する。
次に、センタプレート8に第1固定シール70、第2固定シール71とともに、第1サイドプレート55、第2サイドプレート56を組み付ける。その後、駆動軸49と従動軸52を組み付け、駆動ギヤ係止ピン75,76、従動ギヤ係止ピン77,78が組み付けられる。
次に、シールブロック57,58を組み付ける。駆動側シャフトシール部材63は、駆動軸49を介して駆動ギヤ50,51をシールブロック57,58の駆動側シール面94側に押圧している。また、従動側シャフトシール部材64は、従動軸52を介して従動ギヤ53,54をシールブロック57,58の従動側シール面95側に押圧している。つまり駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54は、センタプレート8の駆動軸貫通孔22、従動軸貫通孔23の軸心に対して、偏心した状態となっている。これにより、駆動ギヤ50,51の歯先、従動ギヤ53,54の歯先は、組付け後のシールブロック57,58のシール面94,95位置に食い込んだ位置となる。シールブロック57,58を組み付ける際には、シール面94,95で駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54の偏心を抑制する方向に押圧しながら組み付け、係合凸部93がセンタプレート8のシールブロック係合孔118,119に係合させて、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54を押圧した状態を維持している。
最後に、センタプレート8のシール溝26にOリング112を装着する。
(フロントケースアッシ)
まず、駆動側押付ピン66をフロントケース7の偏心ピン収容孔17に圧入し、第1従動側押付ピン67を偏心ピン収容孔48に圧入する。その後、駆動側ニードルベアリング59をフロントケース7のベアリング装着孔15に圧入し、第1従動側ニードルベアリング60をベアリング装着孔46に圧入する。
最後に、フロントケース7のシール溝12にOリング111を装着する。
(リアケースアッシ)
まず、駆動側ボールベアリング61をリアケース9のベアリング装着孔42に圧入する。その後、減圧シール部材79をシール収容孔44に圧入する。減圧シール部材79を圧入する際、駆動軸49が第1外接ギヤ109および第2外接ギヤ110の閉じ込み部側に押圧されるように、減圧シール部材79の偏心方向を調整して圧入する。その後、駆動側シール部材65をシール収容孔44に軸方向負側から挿入する。
次に、第2従動側押付ピン68を偏心ピン収容孔41に圧入する。その後、第2従動側ニードルベアリング62をリアケース9のベアリング装着孔39に圧入する。
最後に、リアケース9のシール溝部35にOリング113を装着する。
(アッシの組付)
アッシ状態のセンタプレート8に、同じくアッシ状態のフロントケース7とリアケース9を組み付ける。組付け後、駆動軸49、従動軸52が一直線状態となる。駆動軸49、従動軸52は、フロントケース7内では押付ピン66,67によって、センタプレート8内ではシャフトシール部材63,64によって、リアケース9内では押付ピン68、減圧シール79によって押圧されている。そのため、組付け後のフロントケース7、センタプレート8およびリアケース9の軸心はずれて組み付けられることとなる。軸心がずれた状態で各部材を溶接し、一体のポンプ装置1とする。言い換えると、アッシ組付時にフロントケース7、センタプレート8、リアケース9にわたって設けられている駆動軸49、従動軸52に対して、フロントケース7、センタプレート8、リアケース9の相対位置が調整され、駆動軸49、従動軸52に対して自動的に調心されることとなる。
[シャフトシール部材、偏心ピン、減圧シール部材による軸の押圧について]
図17は、実施例1のポンプ装置1の模式図である。駆動軸49および従動軸52は、シャフトシール部材63,64によって閉じ込み区間での外接ギヤ109,110とシールブロック57,58のシール面94,95との間に押圧力を与えるように作用する。また押付ピン66,67,68、減圧シール部材79は各ベアリング59,69,61,62より軸端部側に設けられ、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49および従動軸52の外周とを当接させるようにしている。
[各部材の位置関係]
図18〜図20は各部材の位置関係を説明する図である。図18は、センタプレートアッシにフロントケースアッシ、リアケースアッシを組み付ける前(ポンプアッシ前)の状態を示す図である。
図18(a)はセンタプレート8、駆動軸49、従動軸52、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54、シールブロック57,58のシール面94,95の位置関係を示す図である。図18(b)はフロントケース7、リアケース9、駆動軸49、従動軸52、押付ピン66,67,68の位置関係を示す図である。図18(c)はフロントケース7、リアケース9、駆動軸49、従動軸52、ニードルベアリング60,61,63のころの位置関係を示す図である。図18(b)、図18(c)はポンプアッシ前であるため、実際には駆動軸49、従動軸52は、フロントケース7、リアケース9には挿入されていないが、駆動軸49、従動軸52を単体でフロントケース7、リアケース9に挿入したと仮定した位置関係を示している。
図19は、ポンプアッシ後の状態を示す図である。図19(a)はセンタプレート8、駆動軸49、従動軸52、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54、シールブロック57,58のシール面94,95の位置関係を示す図である。図19(b)はフロントケース7、リアケース9、駆動軸49、従動軸52、押付ピン66,67,68の位置関係を示す図である。図19(c)はフロントケース7、リアケース9、駆動軸49、従動軸52、ニードルベアリング60,61,63のころの位置関係を示す図である。図20はポンプ装置1を駆動した後に、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54がシールブロック57,58のシール面94,95を削った後(あたり付け後)のセンタプレート8、駆動軸49、従動軸52、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54、シールブロック57,58のシール面94,95の位置関係を示す図である。
以下の説明では、説明の簡単のため駆動軸49、従動軸52を軸と称し、駆動ギヤ50,51、従動ギヤ53,54をギヤと称している。また、符号の記載は省略している。駆動側ボールベアリング62についての説明は省略している。図18〜図20は概略図であり符号の記載については省略している。
(ポンプアッシ前)
図18(a)に示すように、軸はギヤをシールブロックのシール面側に押圧するように、シャフトシール部材によって押しつけられている。シールブロックは、シール面をギヤ歯先に押しつけた状態でセンタプレートに固定される(矢印P)。そのため、軸の中心はシャフトシール部材収容孔の第1象限内に位置することとなる(矢印Q)。このときの軸間距離を距離Aとする。
図18(b)、図18(c)に示すように押付ピンにより軸を閉じ込み区間側に押しつけて、ベアリング装着孔の中心に対して軸の中心を偏心させる。ここで閉じ込み区間側とは、第1象限、第2象限側を示す。これにより、ニードルベアリングのころの内接円(各ころのニードルベアリングに対して最も内側の点を結んだ線)と軸とを接触させることができる。このときの軸間距離は距離Aよりも短い距離Bとなる。
(ポンプアッシ後)
図19(a)に示すように、シールブロックをセンタプレートに固定するとシャフトシールのシールリングが変形して軸の中心がシャフトシール部材収容孔側に下がる(矢印R)。
図19(b)、図19(c)に示すように、軸は、センタプレートアッシ側の軸間距離Aに合わせて、ニードルベアリングのころの内接円に沿って移動する。このとき軸に対する直角方向の移動は、センタプレートとケースの位置ずれにより行われ、外径に段差ができる(矢印S)。ポンプアッシ前に、センタプレートにおいて軸の中心がシャフトシール部材収容孔の第1象限内に位置していれば、ポンプアッシ後のケース側の軸の中心もベアリング装着孔に対して第1象限内に位置することとなる。これにより、軸の外径とニードルベアリングのころの内接円は、ニードルベアリングの第1象限内で常に接することとなる(矢印T)。
(あたり付け後)
あたり付け後は、ギヤの内径と軸の外径のクリアランス分だけ、シールブロックのシール面にあたり付けが行われる(矢印U)。あたり付け後であっても、軸間距離は距離Aを保つ。
[ギヤの偏心]
図21はギヤ50,51,53,54のシャフトシール部材収容孔29,30に対する偏心について説明する図である。図21(a)はギヤ50,51,53,54がシャフトシール部材収容孔29,30に対して偏心していない状態を示す。図21(b)はギヤ50,51,53,54がシャフトシール63,64によってシャフトシール部材収容孔29,30に対して偏心した状態を示す。図21(c)は、シールブロック57,58をセンタプレート8に固定したときの状態を示す。
図21(a)に示すように、ギヤ50,51,53,54がシャフトシール部材収容孔29,30に対して偏心する前は、ギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック57,58のシール面94,95とは離間している。図21(b)に示すように、ギヤ50,51,53,54がシャフトシール63,64によってシャフトシール部材収容孔29,30に対して偏心すると、ギヤ50,51,53,54の歯先の位置は、シール面94,95に食い込んだ状態となる。図21(c)に示すように、シールブロック57,58をセンタプレート8に固定した状態では、ギヤ50,51,53,54の偏心量が抑制される。
[作用]
従来、駆動軸や従動軸を高い精度で位置決めするために、部品の寸法精度を高くし、センタプレートやケースとシールブロックやサイドプレートとの位置決めをロケートピン等を用いて行っていた。しかしながら、部品の寸法精度を高くすると組付性が悪化し、組付性を考慮して部品の寸法精度を低くすると軸と軸受孔との間にクリアランスが生じてしまい、軸やこれに支持されるギヤが移動可能となり、作動油の漏れによりポンプ効率が低下してしまうおそれがあった。
そこで実施例1のポンプ装置1では、シャフトシール部材63,64により、各ギヤ50,51,53,54と各シールブロック部97との間に形成された各閉じ込み区間でのギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95との間に押圧力を与えるとともに、シャフトシール部材63,64で押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間側で各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させた。
これにより、部品の寸法精度を比較的低くしても、ギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95の当接と、ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置1の組付性を良好にするとともに、駆動軸49および従動軸52や各ギヤ50,51,53,54の移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを、座標表面で閉じ込み区間を第1象限としたときに、第1象限および/または第2象限で当接させるようにした。
シャフトシール部材63,64により、閉じ込み区間でのギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95との間に押圧力を与えている。つまり、シャフトシール部材63,64は、駆動軸49、従動軸52を第1象限側に押圧している。各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを第1象限および/または第2象限で当接させることによって、閉じ込み区間でのギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95とを当接させつつ、各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、押圧機構として、駆動軸貫通孔22および従動軸貫通孔23の内周面と駆動軸49および従動軸52の外周面との間に配置され、第1ポンプ室135と第2ポンプ室136との間をシールするシャフトシール部材63,64を用いた。
これにより、シャフトシール部材63,64にシール機能とともに押圧機能を持たせることができ、部品点数の抑制を図ることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、フロントケース7、リアケース9のベアリング装着孔15,39,42,46と駆動軸49および従動軸52との間に設けられた押付ピン66,67,68、減圧シール部材79(クリアランス低減機構)によって、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させるようにした。
これにより、センタプレート8にフロントケース7、リアケース9を取付ける際に、駆動軸49、従動軸52が押付ピン66,67,68、減圧シール部材79によって自動的に調心され、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、第1シールブロック57のシールブロック部97とサイドプレート部96は一体に形成されて、センタプレート8に対して第1外接ギヤ109の歯先がシールブロック部97のシール面94,95に当接した状態で位置決めされているようにした。
これにより、部品点数を抑制することができる。また第1シールブロック57をセンタプレート8に固定した状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、第2シールブロック58のシールブロック部97とサイドプレート部96は一体に形成されて、センタプレート8に対して第2外接ギヤ110の歯先がシールブロック部97のシール面94,95に当接した状態で位置決めされているようにした。
これにより、部品点数を抑制することができる。また第1シールブロック57をセンタプレート8に固定した状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、第1シールブロック57、第2シールブロック58を樹脂成形した。
これにより、複雑な形状の第1シールブロック57、第2シールブロック58の成形が容易となる。
また実施例1のポンプ装置1では、シャフトシール部材63,64のシールリング99によって駆動軸49および従動軸52を偏心させることで各駆動ギヤ50,51および各従動ギヤ53,54を径方向に付勢して、各駆動ギヤ50,51および各従動ギヤ53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95との間のクリアランスを低減するようにした。
よって、シールリング99によりシャフトシール部材63,64に、シール機能とともに、押圧機能を持たせることが可能となり、部品点数の抑制を図ることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、押付ピン66,67,68、減圧シール部材79を、駆動軸49および従動軸52が各ベアリング59,60,61,62により支持される位置より端部側に設けた。
これにより、シャフトシール部材63,64と押付ピン66,67,68、減圧シール部材79との間の距離を確保することができるため、シャフトシール部材63,64の押圧方向に対して、押付ピン66,67,68、減圧シール部材79の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤ50,51,53,54とシールブロック57,58のシール面94,95との間のクリアランスの低減を維持することができる。
また実施例1のポンプ装置1では、第1駆動ギヤ50と第2駆動ギヤ51を径方向同一方向に付勢した。
これにより、1本の駆動軸49を付勢することで、第1駆動ギヤ50と第2駆動ギヤ51の両方を付勢することができる。
また実施例1のポンプ装置1では、第1ポンプ室135および第2ポンプ室136のポンプ作用によって複数のホイルシリンダをそれぞれ加圧するようにした。
これにより、1台のポンプ装置1で2台分のポンプ室を有することとなり、ブレーキ装置全体の小型化を図ることができる。
また実施例1のポンプ装置1では、シャフトシール部材63を、駆動軸49を閉じ込み区間に向けて付勢するようにした。またシャフトシール部材63を、駆動軸49の外周と、センタプレート8に形成され駆動軸49を挿入する駆動軸貫通孔22の内周との間に設けた。
これにより、駆動ギヤ50,51の歯先とシールブロック部97の駆動側シール面94,の当接を確保することができる。
また実施例1のポンプ装置1では、次からなる工程により組み付けるようにした。モータに駆動される駆動軸49に装着された駆動ギヤ50,51の歯先をセンタプレート8に形成された駆動軸貫通孔22に対し駆動軸49の軸心を偏心させシール面94,95により突出させて組み付ける駆動軸組付工程。その後、突出した歯先の突出量が少なくなるように歯先をシールするシールブロック57,58をセンタプレート8に対して組付けてシールブロック57,58をセンタプレート8に位置決めするポンプサブアッセンブリ工程。その後、駆動軸49を調心しつつフロントケース7、リアケース9に対して駆動軸49を軸支させるポンプアッセンブリ工程。
これにより、シールブロック57,58のシール面94と駆動ギヤ50,51とを接触させた状態でシールブロック57,58をセンタプレート8に固定することができ、組付性を向上させることができる。
また実施例1のポンプ装置1は、上記のポンプアッセンブリ工程は、駆動軸49の位置決めを、フロントケース7、リアケース9に設けられたベアリング59,61と、ベアリング59,61の内周と駆動軸49の外周とのクリアランスを低減する押付ピン66、減圧シール部材79と、を用いて行うようにした。
これにより、駆動軸49は自動的に調心されることとなり、組付性を向上させることができる。
[効果]
(1)両端側に位置した駆動側ニードルベアリング59および駆動側ボールベアリング61(駆動軸用軸受部材)に支持された駆動軸49と、駆動軸49により駆動される第1駆動ギヤ50と、両端側に位置した第1従動側ニードルベアリング60と第2従動側ニードルベアリング62(従動軸用軸受部材)に支持された従動軸52と、第1駆動ギヤ50に歯合し、従動軸52に支持された第1従動ギヤ53と、第1駆動ギヤ50と第1従動ギヤ53とからなる第1外接ギヤ109と、駆動軸49が貫通する駆動軸貫通孔22(第1貫通孔)と従動軸52が貫通する従動軸貫通孔23(第2貫通孔)を備えたセンタプレート8と、センタプレート8を挟んで第1外接ギヤ109と対向配置され、駆動軸49に駆動される第2駆動ギヤ51と、第2駆動ギヤ51に歯合し従動軸52に軸支された第2従動ギヤ54とからなる第2外接ギヤ110と、センタプレート8に対して第1外接ギヤ109を挟んだ位置に設けられた第1シールブロック57のサイドプレート部96(第1サイドプレート)と、センタプレート8に対して第2外接ギヤ110を挟んだ位置に設けられた第2シールブロック58のサイドプレート部96(第2サイドプレート)と、第1外接ギヤ109の歯先をシールするシール面94,95を備え、センタプレート8とともに第1ポンプ室135を構成する第1シールブロック57のシールブロック部97(第1シール部材)と、第2外接ギヤ110の歯先をシールするシール面94,95を備え、センタプレート8とともに第2ポンプ室136を構成する第2シールブロック57のシールブロック部97(第2シール部材)と、各ギヤ50,51,53,54と各シールブロック部97との間に形成された各閉じ込み区間でのギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95との間に押圧力を与えるシャフトシール部材63,64(押圧機構)と、を備え、シャフトシール部材63,64で押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間側で各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させた。
よって、部品の寸法精度を比較的低くしても、ギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95の当接と、ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置1の組付性を良好にするとともに、駆動軸49および従動軸52や各ギヤ50,51,53,54の移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
(2)閉じ込み区間側は、座標表面で閉じ込み区間を第1象限としたときに、第1象限および/または第2象限であることを特徴とするポンプ装置。
よって、各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを第1象限および/または第2象限で当接させることで、閉じ込み区間でのギヤ50,51,53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95とを当接させつつ、各ベアリング59,60,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させることができる。
(3)押圧機構として、駆動軸貫通孔22および従動軸貫通孔23の内周面と駆動軸49および従動軸52の外周面との間に配置され、第1ポンプ室135と第2ポンプ室136との間をシールするシャフトシール部材63,64を用いた。
よって、シャフトシール部材63,64にシール機能とともに押圧機能を持たせることができ、部品点数の抑制を図ることができる。
(4)ベアリング59,69,61,62が装着される装着孔15,39,42,46が形成されたフロントケース7、リアケース9(ハウジング)を備え、装着孔15,39,42,46と駆動軸49および従動軸52との間に設けられた押付ピン66,67,68、減圧シール部材79(クリアランス低減機構)によって、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させるようにした。
よって、簡単な機構の部材を用いて、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させることができる。
(5)第1シールブロック57のシールブロック部97とサイドプレート部96は一体に形成されて、センタプレート8に対して第1外接ギヤ109の歯先がシールブロック部97のシール面94,95に当接した状態で位置決めされているようにした。
よって、部品点数を抑制することができる。また第1シールブロック57をセンタプレート8に固定した状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
(6)第2シールブロック58のシールブロック部97とサイドプレート部96は一体形成されて、センタプレート8に対して第2外接ギヤ110の歯先がシールブロック部97のシール面94,95に当接した状態で位置決めされているようにした。
よって、部品点数を抑制することができる。また第2シールブロック58をセンタプレート8に固定した状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
(7)第1シールブロック57、第2シールブロック58を樹脂成形した。
よって、複雑な形状の第1シールブロック57、第2シールブロック58の成形が容易となる。
(8)シャフトシール部材63,64は、内周面が駆動軸49および従動軸52と摺接するホルダ部材114(筒状樹脂部材)と、ホルダ部材114の外周面に形成されたシール溝部80(環状溝)内に装着されたシールリング99(弾性環状部材)とからなり、シールリング99は、駆動軸49および従動軸52を偏心させることで各駆動ギヤ50,51および各従動ギヤ53,54を径方向に付勢して、各駆動ギヤ50,51および各従動ギヤ53,54の歯先とシールブロック部97のシール面94,95との間のクリアランスを低減するようにした。
よって、シールリング99によりシャフトシール部材63,64に、シール機能とともに、押圧機能を持たせることが可能となり、部品点数の抑制を図ることができる。
(9)押付ピン66,67,68、減圧シール部材79を、駆動軸49および従動軸52が各ベアリング59,60,61,62により支持される位置より端部側に設けた。
よって、シャフトシール部材63,64と押付ピン66,67,68、減圧シール部材79との間の距離を確保することができるため、シャフトシール部材63,64の押圧方向に対して、押付ピン66,67,68、減圧シール部材79の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤ50,51,53,54とシールブロック57,58のシール面94,95との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(10)第1駆動ギヤ50と第2駆動ギヤ51を径方向同一方向に付勢した。
よって、1本の駆動軸49を付勢することで、第1駆動ギヤ50と第2駆動ギヤ51の両方を付勢することができる。
(11)各ベアリング59,60,61,62が装着されるベアリング装着孔15,39,42,46が形成されたフロントケース7、リアケース9を備え、押付ピン66,67,68、減圧シール部材79を、ベアリング装着孔15,39,42,46と駆動軸49および従動軸52との間に設けた。
よって、センタプレート8にフロントケース7、リアケース9を取付ける際に、駆動軸49、従動軸52が押付ピン66,67,68、減圧シール部材79によって自動的に調心され、各ベアリング59,69,61,62内周と駆動軸49外周および従動軸52外周とを当接させることができる。
(12)押付ピン66,67,68、減圧シール部材79(クリアランス低減機構)を、駆動軸49および従動軸52が各ベアリング59,60,61,62により支持される位置より端部側に設けた。
よって、シャフトシール部材63,64と押付ピン66,67,68、減圧シール部材79との間の距離を確保することができるため、シャフトシール部材63,64の押圧方向に対して、押付ピン66,67,68、減圧シール部材79の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤ50,51,53,54とシールブロック57,58のシール面94,95との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(13)ポンプ装置1は、車両の複数のホイルシリンダ圧力を加圧するためのブレーキ装置用ポンプ装置であって、第1ポンプ室135および第2ポンプ室136のポンプ作用によって複数のホイルシリンダをそれぞれ加圧するようにした。
よって、1台のポンプ装置1で2台分のポンプ室を有することとなり、ブレーキ装置全体の小型化を図ることができる。
(14)回転自在にベアリング59,61に支持された駆動軸49と、駆動軸49により駆動される駆動ギヤ50,51と、駆動ギヤ50,51の両側面に隣接して配置されたシールブロック57,58のサイドプレート部96およびサイドプレート55,56と、駆動ギヤ50,51の歯先をシールする駆動側シール面94を備え、サイドプレート55,56とともにポンプ室135,136を構成するシールブロック57,58のシールブロック部97と、駆動ギヤ50,51を径方向に付勢し、駆動ギヤ50,51とシールブロック部97との間に形成された閉じ込み区間での駆動ギヤ50,51の歯先とシールブロック部97の駆動側シール面94との間に押圧力を与えるシャフトシール部材63,64(押圧機構)と、駆動軸49と、ベアリング59,61が装着されるケース7,9(ハウジング)との間に、シャフトシール部材63,64により押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間側のベアリング59,61内周と駆動軸49外周とを接触させる押付ピン66、減圧シール部材79(クリアランス機構)と、を備えた。
よって、部品の寸法精度が比較的低くしても、駆動ギヤ50,51の歯先とシールブロック部97の駆動側シール面94の当接と、ベアリング59,60内周と駆動軸49外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置1の組付性を良好にするとともに、駆動軸49や駆動ギヤ50,51の移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
(15)閉じ込み区間側は、座標表面で前記閉じ込み区間を第1象限としたときに、第1象限および/または第2象限であることとした。
よって、各ベアリング59,60内周と駆動軸49外周とを第1象限および/または第2象限で当接させることで、閉じ込み区間でのギヤ50,51の歯先とシールブロック部97の駆動側シール面94とを当接させつつ、各ベアリング59,60内周と駆動軸49外周とを当接させることができる。
(16)シャフトシール部材63を、駆動軸49を閉じ込み区間に向けて付勢するようにした。また、駆動軸49の外周と、センタプレート8に形成され駆動軸49を挿入する駆動軸貫通孔22の内周との間に設けた。
よって、駆動ギヤ50,51の歯先とシールブロック部97の駆動側シール面94の当接を確保することができる。
(17)各ベアリング59,60は、駆動軸49の両端側を支持するとともに、閉じ込み区間側の各ベアリング59,60内周と駆動軸49外周との接触は、駆動軸49が各ベアリング59,60により支持される位置より端部側に設けられた押付ピン66、減圧シール部材79によって成されるようにした。
よって、シャフトシール部材63と押付ピン66、減圧シール部材79との間の距離を確保することができるため、シャフトシール部材63の押圧方向に対して、押付ピン66、減圧シール部材79の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤ50,51とシールブロック57,58のシール面94との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(18)シールブロック57,58のシールブロック部97(シール部材)とサイドプレート部96(一方のサイドプレート)を、樹脂により一体形成され、サイドプレート55,56(他方のサイドプレート)に対して駆動ギヤ50,51の歯先がシールブロック部97の駆動側シール面94に当接した状態で位置決めするようにした。
これにより、部品点数を抑制することができる。またシールブロック57,58をサイドプレート55,56に位置決めした状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
(19)モータ(駆動源)に駆動される駆動軸49に装着された駆動ギヤ50,51の歯先をセンタプレート8に形成された駆動軸貫通孔22に対し駆動軸49の軸心を偏心させシール面94,95により突出させて組み付ける駆動軸組付工程と、突出した歯先の突出量が少なくなるように歯先をシールするシールブロック57,58をセンタプレート8に対して組付けてシールブロック57,58をセンタプレート8に位置決めするポンプサブアッセンブリ工程と、駆動軸49を調心しつつフロントケース7、リアケース9に対して駆動軸49を軸支させるポンプアッセンブリ工程と、からなる方法で組み付けた。
よって、シールブロック57,58のシール面94と駆動ギヤ50,51とを接触させた状態でシールブロック57,58をセンタプレート8に固定することができ、組付性を向上させることができる。
(20)ポンプアッセンブリ工程は、駆動軸49はフロントケース7、リアケース9に設けられたベアリング59,61と、ベアリング59,61の内周と駆動軸49の外周とのクリアランスを低減する押付ピン66、減圧シール部材79と、を用いて行うようにした。
よって、駆動軸49は自動的に調心されることとなり、組付性を向上させることができる。
〔実施例2〕
実施例1のポンプ装置1は外接ギヤを用いていたが、実施例2のポンプ装置1は内接ギヤを用いた。
[ポンプ装置の構成]
図22はポンプ装置1の軸方向断面図、図23は図22におけるC-C断面図である。実施例2のポンプ装置1は、タンデム型のトロコイドポンプである。なお、図23は後述する第1ポンプ機構170、第2ポンプ機構171の断面図であり、両ポンプ機構170,171の構成は同じである。
ポンプ装置1は、第1ケーシング150、センタプレート151、第2ケーシング152、第3ケーシング153を有し、第1ケーシング150とセンタプレート151との間に設けられた第1ポンプ機構170、第2ケーシング152とセンタプレート151との間に設けられた第2ポンプ機構171からなるタンデム式の内接ギヤポンプである。
第1ケーシング150の外周には全周にわたって凹溝状のシール溝182が形成され、このシール溝182にシールリング163が装着されている。センタプレート151の外周には全周に亘って凹溝状のシール溝183が形成され、このシール溝183にシールリング164が装着されている。第2ケーシング152の外周には全周にわたって凹溝状のシール溝184が形成され、このシール溝184にシールリング165が装着されている。第3ケーシング153の外周には全周にわたって凹溝状のシール溝185が形成され、このシール溝185にシールリング166が装着されている。
第1ケーシング150、センタプレート151、第2ケーシング152、第3ケーシング153を駆動軸181が貫通し、この駆動軸181は第1ケーシング150に設けられた第1ボールベアリング154と、第2ケーシング152に設けられた第2ボールベアリング155によって回転自在に軸支されている。
第1ボールベアリング154は、第1ケーシング150に形成されたベアリング収容部187に収容されており、駆動軸181に圧入された係止部材156とベアリング収容部187によって位置決めされている。第2ボールベアリング155は、第2ケーシング152に形成されたベアリング収容部188に収容されており、第2ケーシング152に嵌合する第3ケーシング153の端部205とベアリング収容部188によって位置決めされている。
センタプレート151には、第1ケーシング150側に開口したシール部材収容部186が形成されている。このシール部材収容部186の第2ケーシング152側には、駆動軸181が貫通する貫通孔191が形成されている。シール部材収容部186にはシール部材159が挿入され、第1ケーシング150側開口部から挿入された規制部材158によってシール部材159の軸方向の移動が規制されている。
第3ケーシング153には、第2ケーシング152側に開口したシール部材収容部190が形成されている。このシール部材収容部190の第2ケーシング152反対側には、駆動軸181が貫通する貫通孔192が形成されている。シール部材収容部190にはシール部材161が挿入され、第2ケーシング152側開口部から挿入された規制部材160によってシール部材161の軸方向の移動が規制されている。
第3ケーシング153には、シール部材収容部190に対して貫通孔192を挟んだ位置にシール部材収容部189が形成されている。このシール部材収容部189には、シール部材162が収容されている。シール部材収容部189の開口側は駆動源としてもモータが接続され、モータの出力軸に駆動軸181とが接続されて駆動軸181が回転駆動される。シール部材161とシール部材162により二重シールを行うことにより、作動油がモータ側に漏出することを防止することができる。
[ポンプ機構の構成]
図23に示すように、第1ポンプ機構170、第2ポンプ機構171は、アウタケーシング172と、アウタケーシング172の内周側に収容されるアウタロータ173と、アウタロータ173の内周側に配置されるインナロータ174から構成されている。
アウタケーシング172のロータ室193内には、アウタロータ173とインナロータ174がそれぞれの中心軸が偏心した状態で組付けられて収容されている。アウタロータ173の内周に内歯194が形成され、インナロータ174の外周に外歯195が形成されている。内歯194と外歯195は一歯のみが噛み合っている。また内歯194と外歯195との間で複数のポンプ室196を形成している。
インナロータ174の中心には貫通孔197が形成されており、貫通孔197に駆動軸181が貫通され、インナロータ174は駆動軸181に対してギヤ係止ピン178によって一体に回転可能に係止されている。
複数のポンプ室196のうち、体積が最大となる側を閉じ込み区間198、体積が最小となる側を噛み合い部199と称する。図22に示すように、センタプレート151には溝部200が形成されており、この溝部200にはサイドシール部材175が装着されている。サイドシール部材175の背面には押圧部材176が設けられており、サイドシール部材175を第1ポンプ機構170、第2ポンプ機構171側に押圧している。図23に示すように、サイドシール部材175は、閉じ込み区間198と噛み合い部199を通過するように設けられている。
アウタケーシング172の内周には、押圧材収容孔201が形成されている。押圧部材収容孔201には押圧部材203が収容され、押圧部材203の背面に付勢部材204が設けられている。押圧部材203はアウタロータ173と当接し、付勢部材204によってアウタロータ173を閉じ込み区間198に向かって押圧している。
[偏心部材、押圧部材による軸の押圧について]
図24は、実施例2のポンプ装置1の模式図である。押圧部材203によって閉じ込み区間198でのアウタロータ173とインナロータ174との間に押圧力を与える。また偏心部材157はボールベアリング154,155よりも内側に設けられ、ボールベアリング154,155内周と駆動軸181の外周とを閉じ込み区間198側で当接させるようにしている。
[作用]
アウタロータ173を径方向に付勢し、インナロータ174とアウタロータ173との間に形成された閉じ込み区間198でのインナロータ174の外歯195とアウタロータ173の内歯194との間に押圧力を与える押圧部材203と、駆動軸181と、ボールベアリング154,155が装着されるケーシング150,152との間に、押圧部材203により押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間198側のボールベアリング154,155内周と駆動軸181外周とを接触させる偏心部材157,180(クリアランス機構)と、を備えた。
これにより、部品の寸法精度が比較的低くしても、インナロータ174の外歯195と、アウタロータ173の内歯194の当接と、ボールベアリング154,155内周と駆動軸181の外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置1の組付性を良好にするとともに、駆動軸181、インナロータ174の移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
[効果]
(21)回転自在にボールベアリング154,155に支持された駆動軸181と、駆動軸181により駆動されるインナロータ174(駆動ギヤ)と、インナロータ174の両側面に隣接して配置されたセンタプレート151とケーシング150,152と、インナロータ174の歯先をシールする内歯194(シール面)を備え、センタプレート151とケーシング150,152とともにポンプ室196を構成するアウタロータ173(シール部材)と、アウタロータ173を径方向に付勢し、インナロータ174とアウタロータ173との間に形成された閉じ込み区間198でのインナロータ174の外歯195とアウタロータ173の内歯194との間に押圧力を与える押圧部材203と、駆動軸181と、ボールベアリング154,155が装着されるケーシング150,152との間に、押圧部材203により押圧された状態を維持しつつ、閉じ込み区間198側のボールベアリング154,155内周と駆動軸181外周とを接触させる偏心部材157,180(クリアランス機構)と、を備えた。
よって、部品の寸法精度が比較的低くしても、インナロータ174の外歯195と、アウタロータ173の内歯194の当接と、ボールベアリング154,155内周と駆動軸181の外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置1の組付性を良好にするとともに、駆動軸181、インナロータ174の移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
〔他の実施例〕
以上、本願発明を実施例1、実施例2に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例1,2のポンプ装置1は2つのポンプからなるタンデム式ポンプであるが、1つのポンプから構成されるポンプ装置であっても良い。
更に、上記実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項5に記載のポンプ装置において、
前記第2シール部材と前記第2サイドプレートは一体形成されて前記センタプレートに対して前記第2外接ギヤの歯先が前記第2シール部材のシール面に当接した状態で位置決めされていることを特徴とするポンプ装置。
よって、部品点数を抑制することができる。また第1シール部材をセンタプレートに固定した状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
(ロ)上記(イ)に記載のポンプ装置において、
前記一体成形された各シール部材および各サイドプレートは樹脂成形されていることを特徴とするポンプ装置。
よって、複雑な形状の各シール部材および各サイドプレートの成形が容易となる。
(ハ)請求項3に記載のポンプ装置において、
前記シャフトシール部材は、内周面が前記駆動軸および前記従動軸と摺接する筒状樹脂部材と、前記筒状樹脂部材の外周面に形成された環状溝内に装着された弾性環状部材とからなり、
前記弾性環状部材は、前記駆動軸および前記従動軸を偏心させることで前記各駆動ギヤおよび前記各従動ギヤを径方向に付勢して、前記各駆動ギヤおよび前記各従動ギヤの歯先と前記シール部材の前記シール面との間のクリアランスを低減することを特徴とするポンプ装置。
よって、弾性環状部材によりシャフトシール部材にシール機能とともに、押圧機能を持たせることが可能となり、部品点数の抑制を図ることができる。
(ニ)請求項4に記載のポンプ装置において、
前記クリアランス低減機構は、前記駆動軸および前記従動軸が前記軸受部材により支持される位置より端部側に設けられていることを特徴とするポンプ装置。
よって、クリアランス低減機構間の距離を確保することができるため、押付部材の押圧方向に対して、クリアランス低減機構の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤとシール面との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(ホ)請求項4に記載のポンプ装置において、
前記第1駆動ギヤと前記第2駆動ギヤは、それぞれのギヤが径方向同一方向に付勢されていることを特徴とするポンプ装置。
よって、1本の駆動軸を付勢することで、第1駆動ギヤと第2駆動ギヤの両方を付勢することができる。
(ヘ)請求項1に記載のポンプ装置において、
前記軸受部材が装着される装着孔が形成されたハウジングを備え、
前記クリアランス低減機構は、前記装着孔と前記駆動軸および前記従動軸との間に設けられていることを特徴とするポンプ装置。
よって、センタプレートにハウジングを取付ける際に、駆動軸、従動軸がクリアランス低減機構によって自動的に調心され、軸受部材内周と駆動軸外周および従動軸外周とを当接させることができる。
(ト)上記(ヘ)に記載のポンプ装置において、
前記クリアランス低減機構は、前記駆動軸および前記従動軸が前記軸受部材により支持される位置より端部側に設けられていることを特徴とするポンプ装置。
よって、押圧機構とクリアランス低減機構との間の距離を確保することができるため、押圧機構の押圧方向に対して、クリアランス低減機構の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、各ギヤとシール面との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(チ)請求項1に記載のポンプ装置において、
前記ポンプ装置は、車両の複数のホイルシリンダ圧力を加圧するためのブレーキ装置用ポンプ装置であって、
前記第1ポンプ室および前記第2ポンプ室のポンプ作用によって前記複数のホイルシリンダがそれぞれ加圧されることを特徴とするポンプ装置。
よって、1台のポンプ装置で2台分のポンプ室を有することとなり、装置全体の小型化を図ることができる。
(リ)回転自在に軸受部材に支持された駆動軸と、
前記駆動軸により駆動される駆動ギヤと、
前記駆動ギヤの両側面に隣接して配置されたサイドプレートと、
前記駆動ギヤの歯先をシールするシール面を備え、前記サイドプレートとともにポンプ室を構成するシール部材と、
前記駆動ギヤまたは前記シール部材を径方向に付勢し、前記駆動ギヤと前記シール部材との間に形成された閉じ込み区間での前記駆動ギヤの歯先と前記シール部材のシール面との間に押圧力を与える押圧部材と、
前記駆動軸と、前記軸受部材が装着されるハウジングとの間に、前記押圧部材により押圧された状態を維持しつつ、前記閉じ込み区間側の前記軸受部材内周と前記駆動軸外周とを接触させるクリアランス機構と、
を備えたことを特徴とするポンプ装置。
よって、部品の寸法精度が比較的低くしても、駆動ギヤの歯先とシール面の当接と、軸受部材内周と駆動軸外周との当接を確保することができる。したがって、ポンプ装置の組付性を良好にするとともに、駆動軸や駆動ギヤの移動を抑制してポンプ効率を向上させることができる。
(ヌ)上記(リ)に記載のポンプ装置において、
前記閉じ込み区間側は、座標表面で前記閉じ込み区間を第1象限としたときに、第1象限および/または第2象限であることを特徴とするポンプ装置。
よって、軸受部材内周と駆動軸外周および従動軸52外周とを第1象限および/または第2象限で当接させることで、閉じ込み区間でのギヤの歯先とシール面とを当接させつつ、軸受部材内周と駆動軸外周とを当接させることができる。
(ル)上記(ヌ)に記載のポンプ装置において、
前記押圧部材は、前記駆動軸を前記閉じ込み区間に向けて付勢する付勢部材であって、
前記付勢部材は、前記駆動軸の外周と、前記サイドプレートに形成され前記駆動軸を挿入する貫通孔の内周との間に設けられていることを特徴とするポンプ装置。
よって、駆動ギヤの歯先とシール面の当接を確保することができる。
(ヲ)上記(ル)に記載のポンプ装置において、
前記軸受部材は、前記駆動軸の両端側を支持するとともに、前記閉じ込み区間側の前記軸受部材内周と前記駆動軸外周との接触は、前記駆動軸が前記軸受部材により支持される位置より端部側に設けられたクリアランス低減機構によって成されていることを特徴とするポンプ装置。
よって、押圧部材とクリアランス低減機構との間の距離を確保することができるため、押圧部材の押圧方向に対して、クリアランス低減機構の押圧力の影響を少なくすることが可能となる。そのため、駆動ギヤとシール面との間のクリアランスの低減を維持することができる。
(ワ)上記(ヲ)に記載のポンプ装置において、
前記シール部材と前記一方のサイドプレートは、樹脂により一体形成され、前記他方のサイドプレートに対して前記駆動ギヤの歯先が前記シール部材のシール面に当接した状態で位置決めされていることを特徴とするポンプ装置。
よって、部品点数を抑制することができる。またシール部材をサイドプレートに位置決めした状態でセンタプレートアッシとすることが可能となり、組付性を良好にすることができる。
(カ)駆動源に駆動される駆動軸に装着されたギヤの歯先をセンタプレートに形成された貫通孔に対し駆動軸の軸心を偏心させシール面により突出させて組み付ける駆動軸組付工程と、
前記突出した歯先の突出量が少なくなるように前記歯先をシールするシール部材を前記センタプレートに対して組付けて前記シール部材を前記センタプレートに位置決めするポンプサブアッセンブリ工程と、
前記駆動軸を調心しつつハウジングに対して駆動軸を軸支させるポンプアッセンブリ工程と、
からなることを特徴とするポンプ装置の組立方法。
よって、シール部材のシール面と駆動軸に装着したギヤとを接触させた状態でシール部材をセンタプレートに固定することができ、組付性を向上させることができる。
(ヨ)上記(カ)に記載のポンプ装置の組立方法において、
前記ポンプアッセンブリ工程は、前記駆動軸はハウジングに設けられた軸受部材と、前記軸受部材の内周と前記駆動軸の外周とのクリアランスを低減するクリアランス低減機構と、を用いて行われることを特徴とするポンプ装置の組付方法。
よって、駆動軸は自動的に調心されることとなり、組付性を向上させることができる。
1 ポンプ装置
7 フロントケース
8 センタプレート
9 リアケース
15 ベアリング装着孔
17 偏心ピン収容孔
22 駆動軸貫通孔
23 従動軸貫通孔
24 吸入下流開口部
25 吐出上流開口部
29 シャフトシール部材収容孔
30 シャフトシール部材収容孔
39 ベアリング装着孔
41 偏心ピン収容孔
42 ベアリング装着孔
48 偏心ピン収容孔
49 駆動軸
50 第1駆動ギヤ
51 第2駆動ギヤ
52 従動軸
53 第1従動ギヤ
54 第2従動ギヤ
55 第1サイドプレート
56 第2サイドプレート
57 第1シールブロック
58 第2シールブロック
59 駆動側ニードルベアリング(駆動軸用軸受)
60 第1従動側ニードルベアリング(従動軸用軸受)
61 駆動側ボールベアリング(駆動軸用軸受)
62 第2従動側ニードルベアリング(従動軸用軸受)
63 駆動側シャフトシール部材(押圧機構)

64 従動側シャフトシール部材(押圧機構)
66 駆動側押付ピン(クリアランス低減機構)
67 第1従動側押付ピン(クリアランス低減機構)
68 第2従動側押付ピン(クリアランス低減機構)
79 減圧シール部材(クリアランス低減機構)
96 サイドプレート部(第1サイドプレート、第2サイドプレート)
97 シールブロック部(第1シール部材、第2シール部材)
109 第1外接ギヤ
110 第2外接ギヤ

Claims (7)

  1. 回転自在に軸受部材に支持された駆動軸と、
    前記駆動軸により駆動される駆動ギヤと
    前記駆動ギヤの両側面に隣接して配置されたサイドプレートと
    駆動ギヤの歯先をシールするシール面を備え、前記サイドプレートとともにポンプ室を構成するシール部材と
    前記駆動ギヤまたは前記シール部材を径方向に付勢し、前記駆動ギヤと前記シール部材との間に形成された閉じ込み区間での前記駆動ギヤの歯先と前記シール部材の前記シール面との間に押圧力を与える押圧部材
    前記駆動軸と、前記軸受部材が装着されるハウジングとの間に、前記駆動ギヤの歯先と前記シール部材の前記シール面とが前記押圧部材により押圧された状態を維持しつつ、前記閉じ込み区間側記軸受部材内周と前記駆動軸外周と接触させるクリアランス機構と、
    を備えたことを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1に記載ポンプ装置において、
    前記押圧部材により押圧力を与えられる前記閉じ込み区間と、前記クリアランス機構による前記接触の部位とは、前記駆動軸の軸方向から見て同一象限内にあることを特徴とするポンプ装置。
  3. 両端側に位置した駆動軸用軸受部材に支持された駆動軸と、
    前記駆動軸により駆動される第1駆動ギヤと、
    両端側に位置した従動軸用軸受部材に支持された従動軸と、
    前記第1駆動ギヤに歯合し、前記従動軸に支持された第1従動ギヤと、
    前記第1駆動ギヤと前記第1従動ギヤとからなる第1外接ギヤと、
    前記駆動軸が貫通する第1貫通孔と前記従動軸が貫通する第2貫通孔とを備えたセンタプレートと、
    前記センタプレートを挟んで前記第1外接ギヤと対向配置され、前記駆動軸に駆動される第2駆動ギヤと、前記第2駆動ギヤに歯合し前記従動軸に軸支された第2従動ギヤとからなる第2外接ギヤと、
    前記センタプレートに対して前記第1外接ギヤを挟んだ位置に設けられた第1サイドプレートと、
    前記センタプレートに対して前記第2外接ギヤを挟んだ位置に設けられた第2サイドプレートと、
    前記第1外接ギヤの歯先をシールするシール面を備え、前記センタプレートとともに第1ポンプ室を構成する第1シール部材と、
    前記第2外接ギヤの歯先をシールするシール面を備え、前記センタプレートとともに第2ポンプ室を構成する第2シール部材と、
    前記各ギヤと前記各シール部材との間に形成された各閉じ込み区間での前記ギヤの歯先と前記シール部材の前記シール面との間に押圧力を与える押圧機構と、を備え、
    前記ギヤの歯先と前記シール部材の前記シール面とが前記押圧機構で押圧された状態を維持しつつ、前記閉じ込み区間側で前記各軸受部材内周と前記駆動軸外周および前記従動軸外周とを当接させたことを特徴とするポンプ装置。
  4. 請求項3に記載のポンプ装置において、
    前記押圧機構により押圧力を与えられる前記閉じ込み区間と、前記各軸受部材内周が前記駆動軸外周および前記従動軸外周と当接する部位とは、前記駆動軸または前記従動軸の軸方向から見て同一象限内にあることを特徴とするポンプ装置。
  5. 請求項4に記載のポンプ装置において、
    前記押圧機構は、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の内周面と前記駆動軸および前記従動軸の外周面との間に配置され、前記第1ポンプ室と前記第2ポンプ室との間をシールするシャフトシール部材であることを特徴とするポンプ装置。
  6. 請求項5に記載のポンプ装置において、
    前記軸受部材が装着される装着孔が形成されたハウジングを備え、
    前記装着孔と前記駆動軸および前記従動軸との間に設けられたクリアランス低減機構によって、前記各軸受部材内周と前記駆動軸外周および前記従動軸外周とを当接させたことを特徴とするポンプ装置。
  7. 請求項6に記載のポンプ装置において、
    前記第1シール部材と前記第1サイドプレートは一体形成されて前記センタプレートに対して前記第1外接ギヤの歯先が前記第1シール部材のシール面に当接した状態で位置決めされていることを特徴とするポンプ装置。
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