JP4907386B2 - ギヤポンプ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用ブレーキ装置等の油圧源として好適に用いられるギヤポンプ及びその製造方法に関する。
従来、ギヤポンプとして例えば特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報に記載のギヤポンプは、本体ケース内に、駆動ギヤを軸支する駆動軸と、従動ギヤを軸支する従動軸と、一対の側板と、シールブロックから構成されたポンプ組立体を収装している。この側板とシールブロックとの衝合面に軟質のシール部材を配置し、シール性を確保している。また、側板またはシールブロックの一方または両方にリブを設け、このリブに圧力を加えて塑性変形させるとともに、シールブロック自体にリブの痕をつける(圧痕)ことで、シール性を確保している。
特開2005−337238号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、リブによるシールブロックの局部的な圧痕を行うため以下の問題があった。
(a)歯車との摺動により側板が磨耗して薄くなった際にもシール性を確保するために、側板とシールブロックは軸方向に相対移動可能でなければならない。側板にはリブが設けられており、リブによる局部的な圧痕によってリブがシールブロックにめり込むと相対移動しづらくなるため、シールブロック硬度を上げてリブのめり込みを抑制する必要がある。
一方、シールブロックとギヤの刃先とのクリアランスは、ギヤの回転を阻害することなくギヤとシールブロック間のシール性を確保するものであることが望ましい。そのため組み付け後にギヤ歯先でシールブロックを削ることでクリアランスの最適化を行うが、そのためにはシールブロック硬度を下げる必要がある。しかし、硬度を下げるとリブがシールブロックにめり込んで相対移動しづらい、という問題がある。
(b)また、上記従来技術のシールブロックにあってはシールリングが当接する薄肉部が存在し、この薄肉部もリブに圧痕される。そのためシールブロック硬度を上げた場合であっても、高荷重でリブに押し付けると薄肉部が破損する可能性がある。したがって圧痕時の押し付け力を弱くせざるを得ず、所望のリブ変形量が得られないためリブとシールブロックが密着しないおそれがあった。弱い押し付け力でも圧痕させることは可能であるが、その場合はリブおよびシールブロックの高精度加工が必要となり、コストアップを招いてしまう。
(c)さらに、体誤差のあるもの同士を押し付けて塑性変形させる以上、塑性変形後のシールブロックおよびリブには互いの寸法誤差が転写されることとなる。したがって複数のポンプを製造する際は圧痕を行った個体同士を確実に組み付けなければならないが、圧痕を行ったシールブロックおよび側板を常にセットで管理・移動しなければならず、管理コストが増大するという問題があった。また、圧痕後に一旦分解して洗浄等を行ってから再度組み付ける場合、管理が煩雑であることに加え、リブ形状が対称でない場合は再度組み付ける際に方向性をも考慮しなければならない。
このように、シール性向上の目的でシールブロックの圧痕を行うために、シールブロック硬度の設定困難、弱い押し付け力で確実にリブを塑性変形させるための高精度加工の必要性、および管理の煩雑化という問題が発生していた。
本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、シールブロックの圧痕を行わずともシールブロックと側板とのシール性を確保したギヤポンプおよびその製造方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明は、駆動軸により軸支される駆動側歯車と、従動軸により軸支される従動側歯車と、前記駆動側および従動側歯車の軸方向両側方に設けられた一対の側板と、前記歯車の歯先をシールするとともに前記側板との衝合により第1油室を形成するシールブロックとから構成されたポンプ組立体と、前記ポンプ組立体を収装し、第2油室を形成するケーシングと、を備えたギヤポンプの製造方法において、前記側板を形成する成形工程と、記シールブロックの前記側板との衡合面と同形状の工具を前記側板のシール面に向かって押圧し、前記側板に前記シール面を形成するシール面形成工程と、前記シールブロックを前記側板に組み付けるアッセンブリ工程とからなることとした。
よって、リブによる局部的な圧痕を行わずともシールブロックと側板とのシール性を確保したギヤポンプおよびその製造方法を提供できる。
以下、本発明のギヤポンプおよびその製造方法を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1はギヤポンプ1のz軸正方向正面図、図2はx軸正方向側面図、図3は図1のI−I断面図である。図1、図2ではケーシング10およびハウジングカバー20のみ断面で示す。
なお、ポンプ組立体100において従動軸120から駆動軸110へ向かう方向をx軸正方向、x軸と直交しポンプ組立体100のシールブロック200方向をy軸正方向、駆動軸110と同軸であってポンプ組立体100に対し図外のモータへ接続する方向をz軸正方向と定義する。また、図4はポンプ組立体100の斜視図、図5、図6はそれぞれy軸正方向正面図、x軸正方向正面図である。
[ケーシング]
ケーシング10には駆動軸支持孔11およびシリンダ孔12が設けられ、ポンプ組立体100は円筒状のシリンダ孔12に収装される。駆動軸110は駆動軸支持孔11により回転可能に支持される。
シリンダ孔12の内周面は、位置決め用の当接面12aと内壁12bとを有する。当接面12aは、シールブロック200と当接してポンプ組立体100の位置決めを行うため、内壁12bよりも高精度に形成されている。また、ケーシング10のx軸正方向側には吐出ポート13が設けられ、シリンダ孔12と外部とを連通している。
ケーシング10の軸負方向側にはハウジングカバー20が取り付けられ、シリンダ孔12及びハウジングカバー20によりポンプ組立体100を液密に収装する。また、ハウジングカバー20の軸方向にはz軸方向貫通孔である吸入ポート21が設けられ、ポンプ組立体100に作動油を供給する。
[ポンプ組立体の詳細]
ポンプ組立体100は、シールブロック200、駆動軸110、従動軸120、駆動側及び従動側ギヤ130,140(駆動側歯車および従動側歯車)、および第1、第2サイドプレート150,160(一対の側板)を有する。このポンプ組立体100は山型の板ばね300により仮止めされている。また、シールブロック200は第1、第2サイドプレート150,160よりもx軸方向幅を小さく設けられている。
また、第1、第2サイドプレート150,160およびシールブロック200は、径方向平面内(x−y平面内)において駆動軸110と従動軸120の中間線であるII−II直線に対し対称である。さらに、板ばね300もII−II直線に対し対称であって、II−II直線に対し対称な付勢力を有する。駆動軸110と従動軸120の中間線であるため、II−II直線はy軸に平行である。
さらに、ポンプ組立体100と板ばね300とはx−y平面内において点接触し、接点は、シールブロック200のy軸正方向側の点A、および第1、第2サイドプレート150,160のy軸負方向側面151,161であってx軸方向両端部152,162における点B,Cの3点である。
点AはII−II直線上に位置し、このII−II直線は駆動軸110と従動軸120の軸心Op,Osの中点Mを通ってy軸に平行である。点B,Cはそれぞれy軸負方向側から軸心Op,Osを通るIII−III直線よりもy軸負方向側に位置する(図1参照)。
以下、点接触と記載する場合はx−y平面内において点接触することを示す。x−y−z空間で考えた場合、x−y平面内における点接触はz軸方向の直線上での線接触となる。すなわち、板ばね300は接点Aを通りz軸に平行な直線内でシールブロック200と線接触し、接点B,Cを通りz軸に平行な直線内で第1、第2サイドプレート150,160と線接触する。
したがって、ポンプ組立体100は点Aにおいてy軸正方向側を係止され、点B,Cにおいてy軸正方向側に付勢される。この点A,B,Cの3点支持により、板ばね300はシールブロック200をy軸正方向側から第1、第2サイドプレート150,160に押し付け、ポンプ組立体100の仮止めを行っている。
また、第1、第2サイドプレート150,160よりもシールブロック200の方がx軸方向幅は小さいため、シールブロック200のy軸正方向側を点Aによる1点支持、第1、第2サイドプレート150,160のy軸負方向側を点B,Cによる2点支持とすることにより、シールブロック200を安定的にy軸負方向側へ付勢するものである。
(駆動軸および従動軸)
駆動軸及び従動軸110,120はそれぞれ駆動側及び従動側ギヤ130,140と一体回転可能に設けられており、また駆動軸110はz軸正方向端部において図外のモータと接続する。駆動側及び従動側ギヤ130,140は互いに噛合う平歯車であり、この噛合いにより駆動軸110の回転に伴って従動軸120が回転するよう設けられている。なお、図2では従動側ギヤ140のみ図示するが、駆動側ギヤ130も同一形状の平歯車である。
(サイドプレート)
第1、第2サイドプレート150,160は略8の字型の同一形状部材であり、それぞれ駆動軸貫通孔153,163及び従動軸貫通孔154,164が設けられている。y軸正方向面150a,160aはx軸方向中央部においてy軸負方向に凹み、凹部150b,160bを形成する。
この凹部150b,160bとハウジングカバー20の吸入ポート21が連通することで作動油の供給が行われる。凹部150b,160bのx軸正方向側の曲面は駆動側シール面158,168となり、x軸負方向側の曲面は従動側シール面158、168となってシールブロック200とのシールを行う。
組み付け時には、z軸正方向側の第1サイドプレート150とz軸負方向側の第2サイドプレート160により駆動側及び従動側ギヤ130,140を挟持し、駆動軸貫通孔153,163及び従動軸貫通孔154,164にそれぞれ駆動軸及び従動軸110,120を貫通させる。組み付け後には、各ギヤ130,140の歯先131,141は駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168よりも外径側に位置する。
また、第1サイドプレート150のz軸正方向側面155及び第2サイドプレート160のz軸負方向側面165には、それぞれ第1、第2シールリング170,180が設けられている。この第1、第2シールリング170,180はそれぞれ駆動軸110及び従動軸120を囲繞し、また第1シールリング170はケーシング10と当接し、第2シールリング180はハウジングカバー20と当接する。
これにより駆動及び従動軸110,120と第1、第2サイドプレート150,160との摺動面は各シールリング170,180の内側となって吸入側領域Din(第1油室)を形成し、各シールリング170,180の外側すなわち吐出側領域Dout(第2油室)と液密にシールされる。
また、第1、第2サイドプレート150,160にはそれぞれ第1、第2段部156,166が設けられている。第1段部156は第1サイドプレート150のx軸方向両側面15のz軸正方向側を切り欠いて設けられる。同様に、第2段部166は第2サイドプレート160のx軸方向両側面16のz軸負方向側を切り欠いて設けられている。
第1、第2段部156,166によって、第1、第2サイドプレート150,160のx軸方向両側面157,167はx軸方向内側に切り欠かれる。したがってx−y平面内においては、第1、第2段部156,166と、第1サイドプレート150のz軸正方向側面151および第2サイドプレート160のz軸負方向側面161とは、互いに異なる曲率を有することとなる。
また、各第1、第2段部156,166のz軸方向幅は、板ばね300を形成する第1、第2金属板301,302のz軸方向幅よりも広く設けられる。
このように、第1、第2段部156,166と、第1サイドプレートz軸正方向側面151および第2サイドプレートz軸負方向側面161とを互いに異なる曲率とし、さらに第1、第2金属板301,302のz軸方向幅よりも広く設けることで、板ばね300を装着した際に板ばね300と第1、第2段部156,166が当接しないよう設けることとする。
したがって、板ばね300は両端部321,322内側の点B,Cにおいてのみ第1、第2サイドプレート150,160と接し、シールブロック200を係止する点Aとともにポンプ組立体100は3点支持される。第1、第2段部156,166によってx軸方向両側面157,167はx軸方向内側に切り欠かれているため、脚部320と第1、第2段部156,166との干渉を回避し、確実に3点支持を行うものである。
なお、第1、第2サイドプレート150,160の形状は、両端部321,322の付勢力が確実にy軸正方向成分を持ち、かつ脚部320とx軸方向両側面157,167との干渉を回避可能なものであればよく特に限定しない。すなわち、板ばね300と点接触してy軸正方向の付勢力を得られる形状であればよい。
(シールブロック)
シールブロック200はy軸正方向においてケーシング10内周の当接面12aと当接して位置決めされ、y軸負方向側において第1、第2サイドプレート150,160に当接してシールを行う部材である。y軸負方向側には略8の字型の第1、第2サイドプレート150,160の駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168と同じ曲率の円弧面である駆動側、従動側シール面210,220が設けられ、駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168と液密に当接する。
上述のように、ポンプ駆動時においては駆動側ギヤ130及び従動側ギヤ140の歯先131,141は第1、第2サイドプレート150,160の駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168よりも外径側に位置する。
そのため、この駆動側、従動側シール面210,220には各ギヤ130,140の歯先131,141に沿って歯先131,141の当たりによりシール面210,220が削られ、歯当たり面211,221が形成されることになる。これにより、シール面210,220と歯先131,141との接触を回避しつつ、クリアランスをほぼゼロとしてシール性を確保する。
本願のシールブロック200は第1、第2サイドプレート150,160と同等以下の硬度に設定されている。したがって歯先131,141により容易に切削され、クリアランス最適化が容易である。また、シール面210,220は高精度に加工され、圧痕後のリブ500,600(図8、図9参照)に当接させるだけでシール性が確保されるよう設けられている。
また、歯当たり面211,221の間の領域は、z軸方向全幅にわたってy軸正方向に凹んで凹部230を形成する。この凹部230は、第1、第2サイドプレート150,160の凹部150b、160bとともに吸入ポート21から駆動側、従動側ギヤ130,140の噛合い部に作動油を導く吸入側領域Dinとして機能する。
一方、シールブロック200のy軸正方向側面240は円弧状に形成され、z軸正、負方向端面201,202には第3、第4段部251,252が設けられる。第3、第4段部251,252はy軸正方向に突出する凸形状を有し、II−II直線(駆動軸110と従動軸120の軸心Op,Osの中点Mを通ってy軸に平行な直線)上に位置するy軸正方向端部253,254において、板ばね300と当接する接点Aを形成する。
また、第3、第4段部251,252によりシールブロック200はz軸正方向側に突出する突出部250を形成することとなる。すなわち、板ばね300の第1、第2金属板301,302は接点Aにおいてシールブロック200と当接する。これにより、板ばね300はシールブロック200の突出部250にはめ込まれて位置決めされるとともに、第3、第4段部251,252と当接してシールブロック200のy軸正方向を係止する。
また、図2及び図3に示すように、第1サイドプレート150のz軸正方向側面155と第2サイドプレート160のz軸負方向側面165の距離は、シールブロック200のz軸方向幅と同一となるよう設けられている。
したがって、各サイドプレート150,160に設けられる第1、第2シールリング170,180もシールブロック200のz軸両端面と当接する。これにより、各サイドプレート150,160の駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168と、シールブロック200のシール面210,220は、z軸両端面においても各シールリング170,180によりシールされることとなる。
また、シールブロック200における各段部251,252はシールブロック200のz軸両方向面に設けられている。同様に第1サイドプレート150の第1段部156は第1サイドプレートz軸正方向側面155に設けられ、第2サイドプレート150の第2段部166は第2サイドプレートz軸負方向側面165に設けられる。
なお、シールブロック200にはシールリング170,180と係合する係合部260が設けられている(図1、図11、図12参照)。この係合部260にシールリング170,180を係合させることでシール性を確保する。シール部分の距離は極力短いほうがよいため、この係合部260を他の部分よりも薄肉に設けることで、係合部260にかかるシールリング170,180の長さを短く設定する。
(液圧差によるシールブロック押し付け)
ポンプ駆動時には、駆動側及び従動側ギヤ130,140の駆動によって吸入側領域inのz軸負方向側から作動油が吸入され、z軸正方向側から吐出される。これによりポンプ組立体100及びシールブロック200の当接面以外の外周側は吐出側となって高圧に、当接面は吸入側となって低圧となるため、ポンプ駆動に伴ってy軸負方向への差圧が発生する。
この差圧によりポンプ組立体100はy軸正方向、シールブロック200はy軸負方向に付勢され、シールブロック200をポンプ組立体100に押し付けることにより、ポンプ組立体100とシールブロック200の当接面のシール性を向上させるものである。
[板ばねの詳細]
図7は板ばね300単体の斜視図である。板ばね300はポンプ組立体100の仮止めを行う部材であって、形状および弾性力はx軸方向の中点A'に対し対称である。板ばね300を用いることで、コイルばねと異なり経時劣化による弾性力低下の影響を回避する。
この板ばね300は、平行に設けられた2つの山型状金属板301,302を接続することにより形成される。また、2つの金属板301,302は、脚部320の両端部321,322およびシールブロック200のx軸方向両脇において接続部303〜306により接続される(図4〜図6参照)。
また、軸正方向側に設けられる接続部303,304および金属板301,302によって嵌合孔310が形成される。この嵌合孔310にシールブロック200の突出部250を嵌め込むこと、組み付け時の位置決めが容易となる(図1参照)。
また、板ばね300はx軸方向中点である点A'を湾曲中心とし、y軸正方向を凸として湾曲する。点A'はII−II直線上に位置し、この点A'に対し対称に変形する。板ばね300のx軸方向中央部310はシールブロック200にまたがり、点A'においてシールブロック200の接点Aと点接触する。組み付け時には両接点A,A'は一致する。
一方、中央部310からx軸両側かつy軸負方向側に延在する脚部320は、y軸負方向に延在して第1、第2サイドプレート150,160に嵌め込まれる。脚部320の両端部321,322におけるx軸方向内側の点B',C'において第1、第2サイドプレート150,160の接点B,Cと点接触する。
[シールブロックおよびサイドプレートの製造工程]
(成形・焼結・再圧・リブ圧痕)
図8はシールブロック200およびサイドプレート150,160の成形・焼結・再圧・リブ圧痕の各工程を示す図である。また、図9はリブ圧痕時の斜視図である。
(成形・焼結・再圧)
シールブロック200およびサイドプレート150,160の型に焼結材を充填して成形し、焼結後に再圧を加えてリブ500,600を形成する。
(リブ圧痕・サイドプレート側シール面形成工程)
リブ圧痕を行う際、シールブロック200を押圧するのではなく、シールブロック200と同一形状の工具700をサイドプレート150,160のリブ500,600に押し付け、リブ500,600を塑性変形させて圧痕を行う。
本願ではシールブロックシール面210,220の加工精度を上げているため、シールブロック200を圧痕させる必要はない。したがってリブ500,600のみを圧痕するだけでよく、シールブロック200と同様の形状を有する工具700を用いるものである。
なお、工具700におけるサイドプレート150,160との衡合面(圧痕面10,720)は、シールブロック200のシール面210,220と同一形状であればよい。
工具700はシールブロック200のシール面210,220と同形状に湾曲した圧痕面710,720を有し、この圧痕面710,720をリブ500,600に押し付けることで圧痕し、サイドプレート150,160側のシール面を形成する。
工具700の硬度を上げることで、押圧力を大きくした場合であっても破損の問題は発生しない。また、工具700にはシールブロック200のようにシールリング170,180を係合する薄肉の係合部260を設ける必要がないため、押圧力を強くしても係合部の破損の問題は発生しない。
工具700によって一律にサイドプレート150,160の圧痕を行い、シールブロック200には圧痕を行わない。したがってシールブロック200をリブ500,600によって圧痕する場合のように互いに体誤差が転写されるという問題は発生せず、圧痕を行ったシールブロック200とサイドプレート150,160の体同士をセットで管理する必要もない。


[最終アッセンブリ工程]
まず、駆動軸110、従動軸120,第1、第2サイドプレート150,160をそれぞれ組み付け、第1サブアッセンブリ100aとする(図10)。
次に、第1サブアッセンブリ100aにシールブロック200を組み付け、第2サブアッセンブリ100bとする。組み付け時にはシールブロック200を第1、第2サイドプレート150,160の駆動側シール面158,168および従動側シール面158,168に当接させる(図11)。
第1、第2サイドプレート150,160のリブ500,600は既に圧痕されているため、シールブロック200をリブ500,600に押し付ける必要はない。シールブロック200のシール面210,220は高精度に加工されており、圧痕後のリブ500,600当接させるだけでシール性は確保される。
最後に、第2サブアッセンブリ100bに板ばね300をy軸正方向側から嵌合させ、ポンプ組立体100を形成する。山型の板ばね300をシールブロック200にまたがらせ、接点Aに当接させたまま第1、第2サイドプレート150,160に対し着脱可能に嵌合させる(図12)。
これにより脚部両端部321,322は、第1、第2サイドプレート150,160のy軸負方向面端部152,162に当接する。板ばね300は弾性力により第1、第2サイドプレート150,160をy軸正方向に付勢し、接点Aにおいてシールブロック200のy軸正方向側を係止することで、ポンプ組立体100の仮止めを行う。
[ギヤによるシールブロック歯あたり面の切削]
図13は駆動、従動側ギヤ130,140によるシールブロック200歯当たり面211,221の切削工程を示す図である。駆動、従動側ギヤ130,140の歯先131,141でシールブロック200のシール面210,220にあたりを付け、歯当たり面211,221を形成して歯先131,141−シール面210,220間のクリアランスを最適化する、
シールブロック200の硬度を下げてサイドプレート150,160の硬度と同等以下としたため、歯先131,141による歯当たり面211,221の切削が容易に行われる。
[実施例1の効果]
(1)駆動軸110により軸支される駆動側ギヤ130と、従動軸120により軸支される従動側ギヤ140と、駆動軸110及び従動軸120の軸方向両側方に設けられた一対のサイドプレート150,160と、歯先131,141をシールするとともにサイドプレート150,160との衝合により第1油室Dinを形成するシールブロック200とから構成されたポンプ組立体100と、ポンプ組立体100を収装し、第2油室Doutを形成するケーシング10と、を備えたギヤポンプの製造方法において、サイドプレート150,160を形成する成形工程と、成形されたサイドプレート150,160にシールブロック200と同形状の工具700をサイドプレート150,160のシール面158,168に向かって押圧し、サイドプレート150,160のシール面158,168を形成するシール面形成工程と、シールブロック200をサイドプレート150,160に組み付けるアッセンブリ工程とからなることとした。
(2)駆動軸110により軸支される駆動側ギヤ130と、従動軸120により軸支される従動側ギヤ140と、駆動軸110及び従動軸120の軸方向両側方に設けられた一対のサイドプレート150,160と、歯先131,141をシールするとともにサイドプレート150,160との衝合により第1油室Dinを形成するシールブロック200とから構成されたポンプ組立体100と、ポンプ組立体100を収装し、第2油室Doutを形成するケーシング10と、を備えたギヤポンプにおいて、サイドプレート150,160を塑性変形させることにより、シールブロック200と当接させることで第1油室Dinと第2油室Doutとの油密を構成するサイドプレート150,160のシール面158,168を設けるとともに、シールブロック200の硬度をサイドプレート150,160の硬度と同等以下に設けることとした。
これにより、シールブロック200の圧痕を行わずともシールブロック200とサイドプレート150,160とのシール性を確保することが可能となる。よって、シールブロック硬度の設定困難、弱い押し付け力で確実にリブを塑性変形させるための高精度加工の必要性、および管理の煩雑化という問題を回避したギヤポンプおよびその製造方法を提供することができる。
実施例2につき図14、図15に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例2では、サイドプレート150,160のリブ500,600を省略し、工具700によってサイドプレートシール面158,168を圧痕後、サイドプレートシール面158,168に直接シールブロックシール面210,220を当接させる。
[実施例2の効果]
実施例2にあっても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。また、リブ500,600を設けないため加工が容易である。
ギヤポンプ1のz軸正方向正面図である。 ギヤポンプ1のx軸正方向側面図である。 図1のI−I断面図である。 ポンプ組立体100の斜視図である。 ポンプ組立体100のy軸正方向正面図である。 ポンプ組立体100のx軸正方向正面図である。 板ばね300単体の斜視図である。 シールブロック200およびサイドプレート150,160の成形・焼結・再圧・リブ圧痕の各工程を示す図である。 リブ圧痕時の斜視図である。 最終アッセンブリ工程である。 最終アッセンブリ工程である。 最終アッセンブリ工程である。 駆動、従動側ギヤ130,140によるシールブロック200歯当たり面211,221の切削工程を示す図である。 実施例2を示す図である。 実施例2を示す図である。
符号の説明
1 ギヤポンプ
10 ケーシング
11 駆動軸支持孔
12 シリンダ孔
12a 当接面
12b 内壁
13 吐出ポート
20 ハウジングカバー
21 吸入ポート
100 ポンプ組立体
100a サブアッセンブリ
100b サブアッセンブリ
110 駆動軸
120 従動軸
130 駆動側ギヤ
140 従動側ギヤ
150,160 サイドプレート
150a,160a y軸正方向面
151,161 y軸負方向側面
152,162 x軸負方向面端部
153,163 駆動軸貫通孔
154,164 従動軸貫通孔
155,165 z軸正方向側面
156,166 第1、第2段部
157,167 x軸方向両側面
158,168 サイドプレートシール面
170,180 シールリング
200 サイドプレート
200 シールブロック
210,220 シールブロックシール面
211,221 歯あたり面
230 凹部
240 y軸正方向側面
250 突出部
251,252 段部
253,254 y軸正方向端部
260 係合部
500,600 リブ
700 工具
710,720 圧痕面

Claims (1)

  1. 駆動軸により軸支される駆動側歯車と、従動軸により軸支される従動側歯車と、前記駆動側および及び従動側歯車の軸方向両側方に設けられた一対の側板と、前記歯車の歯先をシールするとともに前記側板との衝合により第1油室を形成するシールブロックとから構成されたポンプ組立体と、
    前記ポンプ組立体を収装し、第2油室を形成するケーシングと、
    を備えたギヤポンプの製造方法において、
    前記側板を形成する成形工程と、
    記シールブロックの前記側板との衡合面と同形状の工具を前記側板のシール面に向かって押圧し、前記側板に前記シール面を形成するシール面形成工程と、
    前記シールブロックを前記側板に組み付けるアッセンブリ工程と
    からなるギヤポンプの製造方法。
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