JP4392538B2 - 歯車ポンプ - Google Patents

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本発明は、歯車ポンプに係り、油圧装置等の油圧源はもとより、ガソリンや高温ブレーキ油等の低粘度の流体を加圧するのに好適な歯車ポンプに関する。
従来、容積効率の高い歯車ポンプには、シールブロックタイプの歯車ポンプが用いられている。シールブロックタイプの歯車ポンプは、一般に、一対の歯車を互いに外接させて噛み合わせ、これらの歯車の側面にそれぞれ側板を摺接させて設け、一対の歯車の噛み合い部の低圧側の両側の歯先面と、これに連なる側板の端面とに対応させて円弧筒状のシール面を有するシールブロックを設け、これらをケーシングに収納して構成される。そして、側板の端面とシールブロックとによって噛み合い部の低圧側に吸入ポートが形成され、ケーシングの歯車の外周側に連通して吐出ポートが形成されている。
このように構成される歯車ポンプにおいて、特に、シールブロックに加工を施して漏れを減少するようにした構成が知られている。例えば、特許文献1に記載された歯車ポンプは、側板に当接するシールブロックの円弧筒状のシール面の先端側(吸入ポートから離れた位置)の近傍に溝部を設け、この部位のシール部材を片持ち梁状に形成することが提案されている。つまり、片持ち梁状のシール部材をポンプ吐出圧により側板側に弾性変形させ、側板とシールブロックを面接触させて密封機能を向上させている。これにより、漏れを防いで高い容積効率を実現することができる。また、同様に、シール面が形成された部位のシールブロックの肉厚を、基端部から先端部にかけて徐々に薄くなるよう形成し、先端部の弾性変形量を多くすることにより、密封機能を向上させることが提案されている。
特開2000−73964公報
しかしながら、特許文献1に記載の歯車ポンプは、シールブロック先端部の弾性変形量が十分に得られないため、必ずしも期待する密封効果が得られないという課題がある。
つまり、特許文献1において、シールブロックの片持ち梁状のシール部材をポンプ吐出圧により側板側に弾性変形させる場合、変形部分はシール部材の先端部になる。ところが、シール部材の基端部が側板の端面に当接しているから、変形部分のシール面側の圧力は吐出圧にほぼ等しく、シール部材の背面に作用する吐出圧を相殺してしまう。そのため、変形に寄与する圧力差がほとんど得られないことになり、十分な変形量を得ることができず、密封効果を十分に得られない。
他方、シール面が形成されたシール部材の肉厚を、基端部から先端部にかけて徐々に薄くなるよう形成した場合も、同様に、基端部が側板の端面に当接しているから、先端部に作用する圧力差が小さいので、十分な変形量を得るのは困難である。
本発明の課題は、ガソリンや高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い容積効率で高圧に昇圧可能なシール機構を実現することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、互いに外接して噛み合う一対の歯車と、該一対の歯車の側面にそれぞれ摺接させて設けられた一対の側板と、前記一対の歯車の噛み合い部の低圧側の歯先面及び前記側板の円弧状の外縁面に対応させて形成された円弧状の一対のシール面を有するシールブロックと、前記歯車と前記側板と前記シールブロックとを収納してなるケーシングと、前記側板と前記シールブロックとによって前記噛み合い部の低圧側に形成された吸入ポートと、前記歯車の外周側の前記ケーシング内に連通して設けられた吐出ポートとを有してなる歯車ポンプにおいて、前記シール面が形成されたシール部の肉厚が前記シールブロックの他の部位よりも薄く形成され、かつ吐出圧が発生していない初期状態で、前記シール面の前記吸入ポートから離れた先端が前記側板の外縁面に接し、前記吸入ポートに近い基端が前記側板の外縁面に対して隙間を有して形成されてなることを特徴とする。
つまり、シールブロックはケーシング内に充満される吐出圧の流体中に配置されているから、シール面の背面側のシールブロックには吐出圧相当の圧力が作用する。一方、シールブロックの吸入ポートに面する部位に作用する圧力は吸入圧相当である。また、シール面の吸入ポートに隣接する基端から先端に至るシール面に作用する圧力は吸入圧と吐出圧の中間圧になる。したがって、シールブロックの背面とシール面側に作用する圧力の差は、吸入ポートに面する部位が最も大きいことになる。本発明は、この最も大きい圧力差を利用して、シールブロックのシール面を変形させることにより、シール面を側板の端面に圧接させて密封効果を高めるようにしたのである。
まず、シール面が形成されたシール部の肉厚がシールブロックの他の部位よりも薄く形成されること、及び吸入ポートに面する部位に作用する大きな圧力差を利用して、シールブロックのシール面を側板の端面方向に圧接する点は従来と同じである。本発明の特徴は、吸入ポートの両側に延在するシール面を、吸入ポートから離れた両側の先端が側板の外縁面に接するように、逆に、吸入ポートに近いシール面の基端が側板の外縁面に対して隙間を有するようにすることにより、吸入ポートに面する部位に作用する大きな圧力差によってシール面の先端を支点として、シール面を形成する部材を大きく曲げ変形して、側板の外縁面にシール面の基端を当接させる。これによって、シール面の先端から基端までが側板の外縁面に密着されることになり、密封効果が向上する。その結果、ガソリンや高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い容積効率で高圧に昇圧することができる。
また、本発明は、シール面の円弧状の円筒径が側板の円弧状の外縁面の円筒径よりも大きく設定し、かつ、一対の側板側の円筒径の中心間距離を、一対のシール面の円筒径の中心間距離よりも小さく設定することにより実現できる。
あるいは、また、本発明は、シール面の吸入ポートから離れた先端が側板の外縁面に接し、吸入ポートに近い基端が側板の外縁面に対して隙間を有するように、シールブロックと側板に係る寸法公差を設定することにより実現できる。
本発明によれば、ガソリンや高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い容積効率で高圧に昇圧可能なシール機構を実現することができる。
以下、本発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明する。図1に、本発明の一実施例の歯車ポンプを歯車軸方向から見た断面図を示し、図2に、図1のII‐II線における断面図を示す。本実施例の歯車ポンプは、図1、2に示すように、互いに外接して噛み合う一対の駆動歯車31と従動歯車32と、一対の駆動歯車31と従動歯車32の側面にそれぞれ摺接させて設けられた側板34a、34bとを、ケーシング本体37aとケーシングカバー37bとからなるケーシング37に収納して構成されている。駆動歯車31は駆動軸33に一体に装着され、駆動軸33は軸受39a、39bを介してケーシング37に軸支されている。従動歯車32は、駆動歯車31と歯幅がほぼ等しく形成され、互いに噛み合って回転することによりポンプ作用を行うようになっている。吐出側板34a、34bは、駆動歯車31と従動歯車32との両側面に摺接して設けられ、これによって歯車の側面シールを行うようになっている。また、側板34a、34bは、駆動歯車31の駆動軸33及び従動歯車32の軸35の軸受を兼ね備え、これによって、駆動歯車31と従動歯車32の両軸が平行かつ所定の間隔を有して支持されている。
ケーシング本体37aは、図1に示すように、内部に円筒形の空間が形成され、この空間内に駆動歯車31と従動歯車32が収納されている。駆動歯車31と従動歯車32の歯先はケーシング本体37aの内周面から離して配置されている。また、駆動歯車31と従動歯車32は、側板34a、34bで挟み込まれ、ケーシングカバー37bによりケーシング本体37a内に支持されている。ケーシングカバー37bは、Oリングパッキン40を介してケーシング本体37aに固定され、ケーシングカバー37bから駆動軸33を引き出す部位に、回転シール部材30が介装されている。また、ケーシング本体37aの内部深さは、両側板と歯車を重ねた厚さよりもわずかに深くなっており、側板とケースとは直接接触せず、両者間に間挿されたシール部材38の弾性力を介して挟設されている。
両側板34a、34bは、図1に示すように、駆動歯車31と従動歯車32の噛み合い部の低圧側に、流体が吸込まれる凹状の吸込ポート41が形成されている。また、吸込ポート41に連なる側板の外縁面の曲率Rは、駆動歯車31と従動歯車32の歯先円の径にほぼ等しく形成されている。吸込ポート41と吸込ポート41に連なる側板の外縁面に対向させてシールブロック42が配置されている。シールブロック42は、吸込ポート41に連なる両側板34a、34bの外縁面に対応させて形成された円弧筒状の一対のシール面43を有するシール部44と、基部45とを有して形成されている。シールブロック42は、例えば、アルミニウムや樹脂により形成することができる。一対のシール面43は、後述するように、駆動歯車31と従動歯車32の歯先円の径とほぼ等しく形成され、両側板34a、34bの外縁面に接した状態で両持ち保持されている。このシール面43により、吸込ポート41と吐出室46との間がシールされるようになっている。すなわち、駆動歯車31と従動歯車32が図示矢印の方向に回転されると、吸入ポート41から駆動歯車31と従動歯車32のそれぞれの歯間に流入した流体は、側板34a、34bと一対のシール面43によってシールされ、矢印の方向に移送されて吐出室46に吐き出される。吐出室46に吐き出された流体は吐出ポート47から吐出されるようになっている。つまり、駆動歯車31と従動歯車32のポンプ作用によって、吸込ポート41から吸い込まれた流体は、ケーシング本体37a内の吐出室46に放出され、この吐出室46に充満すると、吐出ポート47から外部に吐出される。
本実施例の歯車ポンプは、いわゆる可動側板タイプのシールブロック形歯車ポンプであり、両歯車の側面を側板でシールするとともに、歯先をシールブロックでシールしてポンプの内部漏れを極小化させているものである。側板の役割は吐出圧力の大小に依らず歯車側面とのすきまを常に一定に保つためのものであり、基本的には歯車と接触しているため巨視的なすきまはない。もし、側板内面が高圧になれば側板背面のすきまに導かれた流体も高圧になるので軸方向の圧力平衡が保たれる結果、側板は常に歯車側面との接触を保つようになっている。
しかしながら、シールブロック45と側板34a、34bの間のシール面が円弧筒状であるため、シールブロック45に設けた凹の曲面と、両側板34a、34bに設けた凸の曲面の形状を高い精度で一致させなければならない。すなわち、シールブロック45と両側板34a、34bの各々に2ヶ所ずつ形成する曲面の位置精度及び曲率半径を厳しく管理する必要がある。しかし、実際上は、そのような加工が困難である上、高い精度が得にくいことから、シールブロック45と側板34a、34bの間のシール面に隙間ができて、漏れが多くなりやすい。
そこで、本実施例では、ポンプの吐出圧によりシールブロック45を弾性変形させて、各シール面43と両側板34a、34bとの隙間を低減して、漏れを抑制して容積効率を向上させるようにしている。以下、シールブロック45のシール面43を有する一対のシール部44の詳細を説明する。
図1に示すように各シール部44の肉厚は、シール面43の基端48から先端49に向かうにつれて徐々に薄くなるように形成されている。また、吐出圧が発生していない初期状態で、シール面43の先端49が両側板34a、34bの外縁面に接するように、また、シール面43の基端48が両側板34a、34bの外縁面に対して隙間を有するように、寸法公差を与えて形成されている。この状態において、シールブロック42の基部45の背面は、ケーシング本体37aの内面に当接されている。
このように構成されることから、本実施例によれば、駆動歯車31と従動歯車32を図示矢印の方向に回転して歯車ポンプを運転することにより、吐出室46に吐出圧が発生する。この吐出圧によりシールブロック42が側板34a、34bに向かって押付けられ、シール部44がシール面43の先端49を支点として弾性変形され、シール面43の基端48側の側板34a、34bの外縁面との隙間が減少し、シール面43の全面が側板34a、34bの外縁面に接した状態になり、吐出室46から吸入ポート41側への漏れを低減する。
ここで、シールブロック42のシール部44の弾性変形量は、吐出圧が高圧になる程増え、ある圧力以上ではシール面43と側板34a、34bの外縁面がほぼ完全に密着する。その結果、ガソリンや高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い容積効率で高圧に昇圧することが可能になる。
また、弾性変形を利用することにより、初期状態で円弧筒状のシール面43と側板34a、34bの外縁面とを高い精度で一致形成する必要がないから、シールブロック41と側板34a、34bの寸法精度を軽減でき、加工が容易になって生産性が向上する。
次に、本実施例により得られる密封効果の原理を、従来例と対比して説明する。図3に、従来例のシールブロックと側板とのシール面部の拡大図とシールブロックに作用する圧力を示す。図4に、本実施例のシールブロックと側板とのシール面部の拡大図とシールブロックに作用する圧力を示す。
図3に示す従来例のシールブロック52は、初期状態において、シール面44の基端48が側板34a、34bの外縁面に接触させて形成され、シール面44の先端49は側板34a、34bの外縁面に対して間隙を有して形成されている点が、図1の本実施例のシールブロック42と相違する。このような従来例において、流体圧力によりシールブロック52に作用する背面の圧力を同図(a)に示し、シール面44側の内面の圧力を同図(b)に示し、それらの圧力差を同図(c)に示す。なお、それらの圧力分布は、シールブロック52の変形に関与する紙面の左右方向の成分について示している。
図において、シールブロック52の背面の圧力は、同図(a)のように吐出室46内の圧力と同じで、高圧の吐出圧が等しく作用している。一方、シールブロック52の内面の圧力は、吸入ポート41に近い円弧筒状のシール面43の基端48から先端49にかけて圧力が上昇し、概略同図(b)のような圧力分布となる。実際にシールブロック52の変形に寄与する圧力は、背面の圧力から内面の圧力を引いた同図(c)の圧力差となる。図3から明らかなように、シール面43の基端48近傍を初期の接触位置とした場合、それら2箇所の基端48よりも内側の圧力差はシールブロック52の変形に寄与しない無効な圧力となる。シールブロック52の変形に寄与する有効な圧力差は、箇所の基端48よりも外側に作用する圧力さのみであるから、ほぼ半減してしまうことがわかる。また、図中でハッチングした矢印は残る有効な圧力差を平均して一点の力点で表したもので、変形の支点となる接触点(基端48)からその力点までのモーメント長が短く、シールブロック52のシール部44が変形しにくいことが理解できる。
これに対し、本実施例の場合は、図4に示すように、シールブロック42は、初期状態において、シール面44の基端48が側板34a、34bの外縁面に対して間隙を有して形成され、逆に、シール面44の先端49が側板34a、34bの外縁面に接して形成されている。この場合のシールブロック42の背面圧力、内面圧力、それらの圧力差は、同図(a)、(b)、(c)に示すように従来例と同一である。しかし、本実施例の場合は、シール面44の2箇所の先端49が支点となり、同図(c)の圧力差の全てがシールブロック42の変形に寄与することになり、従来例のような無効な圧力差がない。また、接触点である先端49から力点までのモーメント長も長くなるので、シールブロック42が変形しやすい。
ここで、図5に、有限要素法解析により、本実施例のシールブロック42と従来例のシールブロック52のシール部44の変形量を計算した結果を対比して示す。同図の線図は、シールブロック42、52のシール部44の図示x方向の位置における、図示y方向の変形量を示したものである。図示のように、従来例のシール部44の変形量は線61に示すように極めて小さい。これに対して、本実施例のシール部44の変形量は線62に示すように、従来例の数10倍もの大きな変形量を得ることができる。
上述したように、シールブロックの変形を利用して、円弧筒状のシール面の密封性を改善するには、本発明のように、シール面の先端を側板の外側面に接触させ、基端を側板の外側面から浮かせて形成することが不可欠である。
また、本発明の円弧筒状のシール面43を有するシール部44の形状は、言い換えれば、次のように規定することができる。つまり、シールブロック42に形成する円弧筒状の凹面のシール面43と、これに対応させて両側板34a、34bの外縁面に形成する円弧筒状の凸面のシール面53の円筒径と、それらの円筒径の中心間距離により規定することができる。まず、先端49を側板34a、34bのシール面53に接触させるためには、シール面43の円筒径をシール面53の円筒径よりも大きく設定し、かつ、側板側の一対のシール面53の円筒径の中心間距離を、シールブロック側の一対のシール面43の円筒径の中心間距離よりも小さく設定することにより実現できる。
このように、シール面43とシール面53の寸法形状を規定するとともに、管理することにより、量産の過程で各部品の寸法がバラツイた場合でも、必ずシール面の先端を接触させることができるので、安定したポンプ性能を得ることができる。この場合、シール面の先端が側板の外縁面に接し、基端が側板の外縁面に対して隙間を有するように、シールブロックと側板に係る寸法公差を設定することができる。
仮に、バラツキによって基端接触となる場合が発生すると、図5に示したように、シールブロック42の変形量がほとんど期待できないので、ポンプ性能が低下する可能性があるから、上記の寸法形状を管理することが重要である。
図6に、本発明の他の実施例の軸方向から見た断面図を示す。本実施例が、図1の実施例と相違する点は、シールブロックの形状であり、その他の点は図1実施例と同一であるから、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例のシールブロック55は、板状の部材を例えばプレス加工により形成されたものである。シール面43は、図1実施例と同様に形成されている。また、シールブロック55が駆動歯車31等の回転により移動しないようにするため、図1実施例では基部45の背面をケーシング本体37aの内壁に当接させていた。本実施例では、回転止め部材56の一端をケーシング本体37aの内壁に設けた凹部に装着し、他端をシールブロック55の中央部の背面に当接させて設けている。要するに、シールブロックの形状は、側板側の一対のシール面である外縁面に対向する一対のシール面43を有し、そのシール面44の形状及び位置関係が本発明の関係を満たしていればよい。
以上説明したように、本実施例によれば、ガソリンや高温のブレーキ液のような低粘度の流体でも高い圧力に昇圧可能で、かつ高い容積効率を得られる歯車ポンプを実現できる。また、シールブロックの弾性変形により密封性を確保できるので部品の必要精度が緩和され、必要な寸法精度を量産に適した汎用の加工機械で確保できるので安価で生産性の高い歯車ポンプを実現できる。
本発明の一実施例の歯車ポンプを軸方向から見た断面図である。 図1のII−II線における断面図である。 従来例のシールブロックに作用する圧力を説明する図である。 本実施例のシールブロックに作用する圧力を説明する図である。 従来例と本実施例のシールブロックの変形量の解析結果を対比して示す図である。 本発明の他の実施例の歯車ポンプを軸方向から見た断面図である。
符号の説明
31 駆動歯車
32 従動歯車
34a、34b 側板
41 吸込ポート
42 シールブロック
43 シール面
44 シール部
46 吐出室
48 基端
49 先端
47 吐出ポート
37 ケーシング

Claims (3)

  1. 互いに外接して噛み合う一対の歯車と、該一対の歯車の側面にそれぞれ摺接させて設けられた一対の側板と、前記一対の歯車の噛み合い部の低圧側の歯先面及び前記側板の円弧状の外縁面に対応させて形成された円弧状の一対のシール面を有するシールブロックと、前記歯車と前記側板と前記シールブロックとを収納してなるケーシングと、前記側板と前記シールブロックとによって前記噛み合い部の低圧側に形成された吸入ポートと、前記歯車の外周側の前記ケーシング内に連通して設けられた吐出ポートとを有してなる歯車ポンプにおいて、
    前記シール面が形成されたシール部の肉厚が前記シールブロックの他の部位よりも薄く形成され、かつ吐出圧が発生していない初期状態で、前記シール面の前記吸入ポートから離れた先端が前記側板の外縁面に接し、前記吸入ポートに近い基端が前記側板の外縁面に対して隙間を有して形成されてなることを特徴とする歯車ポンプ。
  2. 互いに外接して噛み合う一対の歯車と、該一対の歯車の側面にそれぞれ摺接させて設けられた一対の側板と、前記一対の歯車の噛み合い部の低圧側の歯先面及び前記側板の円弧状の外縁面に対応させて形成された円弧状の一対のシール面を有するシールブロックと、前記歯車と前記側板と前記シールブロックとを収納してなるケーシングと、前記側板と前記シールブロックとによって前記噛み合い部の低圧側に形成された吸入ポートと、前記歯車の外周側の前記ケーシング内に連通して設けられた吐出ポートとを有してなる歯車ポンプにおいて、
    前記シール面が形成されたシール部の肉厚が前記シールブロックの他の部位よりも薄く形成され、かつ吐出圧が発生していない初期状態で、前記シール面の円弧状の円筒径が前記側板の円弧状の外縁面の円筒径よりも大きく設定され、かつ、前記一対の側板側の円筒径の中心間距離を、前記一対のシール面の円筒径の中心間距離よりも小さく設定されてなることを特徴とする歯車ポンプ。
  3. 互いに外接して噛み合う一対の歯車と、該一対の歯車の側面にそれぞれ摺接させて設けられた一対の側板と、前記一対の歯車の噛み合い部の低圧側の歯先面及び前記側板の円弧状の外縁面に対応させて形成された円弧状の一対のシール面を有するシールブロックと、前記歯車と前記側板と前記シールブロックとを収納してなるケーシングと、前記側板と前記シールブロックとによって前記噛み合い部の低圧側に形成された吸入ポートと、前記歯車の外周側の前記ケーシング内に連通して設けられた吐出ポートとを有してなる歯車ポンプにおいて、
    前記シール面が形成されたシール部の肉厚が前記シールブロックの他の部位よりも薄く形成され、かつ吐出圧が発生していない初期状態で、前記シール面の前記吸入ポートから離れた先端が前記側板の外縁面に接し、前記吸入ポートに近い基端が前記側板の外縁面に対して隙間を有するように、前記シールブロックと前記側板に係る寸法公差が設定されてなることを特徴とする歯車ポンプ。
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