以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは遊技媒体に遊技メダルを用いる回胴式遊技機を例にする。
<機械的構成:図1〜図3>
図1は、本発明の一実施形態に係る回胴式遊技機の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係る回胴式遊技機は、遊技機本体として、図1に示すように、遊技に供する各種遊技部品を収納するための遊技機筐体1と、遊技機筐体1の前面側に開閉自在に取り付けられた前扉2とを備えている。
前扉2には、そのほぼ中央に第1の表示窓3が、またその上側に第2の表示窓4が設けられている。
下側の第1の表示窓3は回胴視認部であり、回胴装置210の横並びに3個配設された回胴5a、5b、5c(以下、必要に応じて、回胴5aを「左回胴5a」、回胴5bを「中回胴5b」、回胴5cを「右回胴5c」と称する)が、この回胴視認部3に臨ませて、遊技者側から視認し得るように設けられている。これら回胴5a、5b、5cの停止時の図柄の組合せにより遊技結果が導出表示されるようになっている。
回胴5a、5b、5cのそれぞれには、その外周に複数種類の図柄が表示された図柄配列帯が形成されている。これらの回胴5a、5b、5cは、それぞれパルスモータからなる回胴駆動モータ211a、211b、211c(図4参照)により回転駆動され、これにより、各図柄が回胴視認部3に変動表示される。
図2に、各回胴5a、5b、5cが有する図柄配列帯200を例示する。図示の「1ST」の図柄配列帯は左回胴5aに、「2ND」の図柄配列帯は中回胴5bに、「3RD」の図柄配列帯は右回胴5cに対応している。
図柄配列帯200には、内部抽選により当選した役(以下、「当選役」とも称する)に対応する図柄の組合せを構成するための図柄(構成要素図柄)が複数種類表示されている(内部抽選の対象となる役の種類(当選役種別)および当選役に対応する図柄の組合せについての詳細は後述する)。本実施形態の図柄の種類には、赤7(参照符号31)、青7(参照符号32)、緑7(参照符号33)、ベル(参照符号34)、リプレイ(参照符号35)、チェリー(参照符号36)、スイカA(参照符号37)、スイカB(参照符号38)、ブランク(参照符号39)の計9種類の図柄が表示されており、これらの図柄が回胴の回転方向に計21コマ配置され、図柄の並び順に沿って0番〜20番のコマ番号(図柄番号)が割り当てられている。
回胴視認部3には、複数本の入賞ライン3aが施されている。図3に、本実施形態の回胴式遊技機における入賞ラインを例示する。この回胴視認部3には、左上から右下に斜めに横断する入賞ライン(同図(A))と、左下から右上に斜めに横断する入賞ライン(同図(B))と、逆V字型(谷型)の入賞ライン(同図(C))と、V字型(山型)の入賞ライン(同図(D))の計4本の入賞ラインが施されており、いわゆる「4ライン」機の構成となっている。
これらの入賞ラインは、単位遊技(1ゲーム)に対する賭け数(ベット数(BET数))に応じて有効として扱われるライン数が変化する。この有効とされた入賞ライン(以下、「有効入賞ライン」と称する)上で、回胴装置210における3つの回胴5a、5b、5cが停止した際の停止図柄の組合せが、当選役に対応する図柄の組合せと一致したことを条件に、その図柄の組合せに応じた遊技価値が遊技者に付与される。たとえば、所定量の遊技媒体の付与を伴う役、具体的には、所定枚数(たとえば、9枚)の遊技メダルの払い出しを伴う役に内部抽選により当選(内部当選)し、これに対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止した場合(図柄の組合せについて遊技メダルなどの遊技価値を獲得するために必要な組合せとしてあらかじめ定められたものが遊技結果として導出表示された場合)、遊技機筐体1内のホッパーユニット500(メダル払出装置:図4参照)が作動し、配当として当該所定枚数分の遊技メダルの払い出しが行われる。この遊技メダルは、遊技者が遊技を開始する際に必要なものであり、遊技価値を有するものといえる。
第1の表示窓3(回胴視認部3)の上側に設けられた第2の表示窓4は液晶画面視認部であり、前扉2の裏側に装着された画像表示装置としての液晶表示装置6(LCDユニット)の表示画面(液晶画面)6aに対応して、たとえば、回胴視認部3よりも少し小さい矩形状に形成されている。この液晶画面6aが液晶画面視認部4に臨ませて、遊技者側から視認し得るように設けられている。液晶画面6aには、遊技に関連する演出が画像により表示される。なお、本実施形態では液晶表示装置6により画像表示装置を構成しているが本発明はこれに限られない。たとえば、画像表示装置として、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、電子ペーパディスプレイ、または有機ELディスプレイ(OELD:Organic ElectroLuminescent Display)などを採用しても良い。また画像表示装置に限らず、7セグメント、LED等を用いた表示装置を画像表示装置に替えて、または組み合わせて採用しても良い。
また、回胴視認部3の左右両側には、遊技に関する演出を光の装飾により現出する装飾ランプ部13が設けられている。装飾ランプ部13は、LED(発光手段)を内蔵し、その発光色の種類や発光態様(点滅、点灯、消灯など)による光演出効果を発揮する。
また、回胴視認部3の下方の段部には、遊技媒体である遊技メダルを投入するためのメダル投入口7と、貯留装置(遊技機に投入された遊技メダル、または入賞によって獲得した遊技メダルを貯留して、その貯留数を電磁的方法よって記憶可能とする機能部(いわゆる「クレジット機能」):図示せず)にクレジットされた範囲内において、1ゲームに対して許容される賭け数の上限値(1ゲームに対して投入可能な遊技メダル数(最大賭数)。本実施形態は、遊技メダル3枚が最大賭数となっている)まで遊技メダルを一度に擬似投入し得るMAXベットボタン8、押した回数に応じて上記賭け数の上限値まで遊技メダルを加算的に擬似投入し得る1ベットボタン9、クレジット精算を行うための貯留メダル精算ボタン10などが設けられている。
また、回胴視認部3の上記段部の下側に横長状に設けられた操作パネル部14には、メダル投入口7内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン15、回胴5a、5b、5cの回転を開始させるための回胴回転始動レバー11、各回胴5a、5b、5cの回転を個別に停止させるための3個の回胴回転停止ボタン12a、12b、12c(左回胴停止ボタン12a、中回胴停止ボタン12b、右回胴停止ボタン12c)が設けられている(以下、これら回胴回転停止ボタンを総称して、単に「回胴回転停止ボタン12」と称する場合がある)。
なお、上記したMAXベットボタン8、1ベットボタン9、貯留メダル精算ボタン10、回胴回転始動レバー11、および回胴回転停止ボタン12a、12b、12cのそれぞれには、これらが操作されたときの操作検出情報(検出信号)を生成するスイッチ(MAXベットスイッチ8a、1ベットスイッチ9a、貯留メダル精算スイッチ10a、回胴回転始動スイッチ11a、回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’:図3参照)が設けられている。また、メダル投入口7の内部には、投入された遊技メダルを検出するメダル検出センサ(メダル検出センサ7a:図3参照)が設けられている。
操作パネル部14の下方には、遊技機の魅力をアピールするための色彩や絵柄が施され装飾パネル部17が設けられている。
また、装飾パネル部17の下方には、前扉2と一体的に装着された横長状のメダル受け皿18が設けられ、このメダル受け皿18には、ホッパーユニット500(図4参照)から払い出された遊技メダルや返却された遊技メダルを前側に排出するための遊技メダル払出口19が開口している。
さらにまた、前扉2の前扉上部両側と前扉下部両側には、遊技に関する効果音を外部に出力する音響出力部としてのスピーカ16が設けられている。
なお、本発明における演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の五感を刺激することにより演出効果を発揮可能な刺激伝達手段であればいずれも演出手段として機能することができる。装飾ランプ部13やLEDなどの光発生手段、演出表示装置、スピーカ16などの音響発生装置、遊技者の体に振動を伝える加振装置、または遊技者の体に風圧を与える風圧装置はその代表例である。上記演出表示装置は、画像表示装置や液晶表示装置6と同じく、視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(たとえば、7セグによる表示装置)も含む点で画像表示装置と異なる。上記液晶表示装置6は画像表示装置の代表例であるが、液晶表示装置と言った場合は主として画像で表示するタイプを指し、7セグメントの表示装置のように画像以外の表示により演出を表現するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
<制御装置:図4、図5>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る回胴式遊技機の制御装置について説明する。図4は、遊技動作制御を行うための制御装置の構成の概要を示す制御ブロック図である。なお、図1〜図3と同じ構成要素には同じ参照番号を付してある。
本実施形態に係る回胴式遊技機の制御装置は、遊技動作制御を統括的に司る主制御基板400(主制御手段:以下、必要に応じて「主制御部400」とも称する)と、主制御基板400から演出制御コマンドを受けて、画像と光と音についての演出制御を統括的に司る演出制御部410(演出制御手段)と、外部電源(図示せず)から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板440とを中心に構成される。演出制御部410は、具体的には、演出制御基板420と液晶制御基板460とを含んで構成され、液晶制御基板460には画像表示装置としての液晶表示装置6が接続されている。なお、図4において電源供給ルートは省略してある。
主制御基板400には、遊技中継基板370を介して、メダル投入口7からの遊技メダルを検出するメダル検出センサ7aと、MAXベットボタン8の操作を検出するMAXベットスイッチ8aと、1ベットボタン9の操作を検出する1ベットスイッチ9aと、貯留メダル精算ボタン10の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ10aと、回胴回転始動レバー11の操作を検出する回胴回転始動スイッチ11aと、回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’を搭載した停止スイッチ基板360とが接続され、主制御基板400は、これらからの検出信号を受信可能となっている。
なお、回胴回転始動レバー11、回胴回転停止ボタン12a、12b、12c、MAXベットボタン8、1ベットボタン9、または貯留メダル精算ボタン10には、その内部にLED(図示せず)が設けられており、そのLEDの発光態様(たとえば、発光色)により、上記のレバー操作やボタン操作の有効期間または無効期間が遊技者に報知可能となっている。
また、主制御基板400には、回胴中継基板330を介して回胴装置210の回胴5a、5b、5cを回転駆動するための回胴駆動モータ211a、211b、211cが接続され、主制御基板400は、これら回胴駆動モータを駆動させるための制御信号を送信可能となっている。
また、主制御基板400には、回胴位置検出センサ(各回胴に設けられ、回胴の現在の回転位置や回胴の回転状態を検出するためのセンサ)212a、212b、212cが接続され、主制御基板400は、これら回胴位置検出センサからの検出信号を受信可能となっている。
また、主制御基板400には、払出中継基板350を介して、ホッパーユニット500と満杯検知金具600とが接続されている。
ホッパーユニット500には、ホッパーモータ510を駆動制御するための払出制御基板450と、ホッパーユニット500から払い出される遊技メダルを検出するメダル払出センサ520とが設けられ、このホッパーユニット500は遊技媒体払出装置として機能する。主制御基板400は、遊技メダルの払い出しが必要な場合、払い出し枚数を指定する払出制御コマンドを払出制御基板450に送信可能となっている。主制御基板400から払出制御コマンドが送られてくると、払出制御基板450は、ホッパーモータ510を駆動制御して、指定枚数の遊技メダルの払い出す処理を行う。払い出された遊技メダルは、メダル払出センサ520により検出され、その検出信号は主制御基板400に入力される。
満杯検知金具600は、ホッパーユニット500から溢れ出た余剰の遊技メダルを貯留する補助タンク(図示せず)に形成され、当該補助タンクの満杯状態を監視する監視センサとして機能する。主制御基板400は、この満杯検知金具600からの検出信号を受信可能となっている。
また、主制御基板400には、外部集中端子基板310を介してホールコンピュータHC(パチンコホールの遊技機を統括的に管理するコンピュータ)が接続され、主制御基板400は、所定の遊技情報をホールコンピュータHCに送信可能となっている。
また、主制御基板400には回胴設定基板430が接続されている。回胴設定基板430には、出玉率に変化をもたらす「設定」を変更する設定スイッチ(図示せず)や、遊技動作エラーを解除するリセットスイッチ(図示せず)などが設けられ、回胴設定基板430は上記各スイッチの操作を検出した場合、その検出信号を主制御基板400に出力する。
さらにまた、主制御基板400には、演出I/F基板340を介して演出制御基板420が接続されている。この演出制御基板420の主な役割は、主制御基板400からの演出制御コマンドの受信、演出パターンの抽選や液晶制御基板460への液晶制御コマンドの送信、スピーカ46の音制御、装飾ランプ13、LEDの発光制御などである。
演出制御基板420には、演出I/F基板340を介して液晶制御基板460が接続されている。この液晶制御基板460の主な役割は、演出制御基板420からの液晶制御コマンドの受信や液晶制御コマンドに基づく液晶表示装置6の画像表示制御などである。
次に図5を参照して、主制御基板400および演出制御部410に関する回路構成とその機能について具体的に説明する。ここでは、演出制御部410として、主制御基板400に接続されている演出制御基板420に着目しながら説明する。
図5は図4に示す主制御基板400および演出制御基板420の回路構成を概略的に示すブロック図である。先ず、主制御基板400の回路構成について説明する。
主制御基板400は、メインCPU401cを内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、メインROM401aと、メインRAM401bとを搭載したマイクロコンピュータ401(本実施形態ではZ80システム相当品を採用している)を中心に構成され、その他、周辺基板間の信号を入出力するI/Oポート回路402、カウンタ回路403、主制御基板400に接続された外部周辺基板との信号のやり取りを仲介するインターフェース(I/F)回路404〜406、モータ駆動回路407、およびスイッチ入力回路408を含んで構成されている。メインROM401aには、一連の遊技機制御手順が記述された制御プログラムの他、回胴の停止制御用の停止データを記述した停止テーブル(図示せず)、役を抽選するための役抽選テーブル(図6)、当選フラグ設定テーブル(図7)、入賞による払い出し枚数を設定するための入賞払出テーブル(図示せず)などの遊技動作制御に必要となる所定のデータが格納されている。またメインRAM401bはワークエリアやバッファメモリとして機能し、当選役を決定するための役の抽選(内部抽選)に利用される内部抽選用乱数値、抽選結果情報(当選番号情報(当選役情報)、当選フラグなど)、遊技状態情報など、遊技の進行に必要なデータが処理状態に応じて格納され利用される。
また、マイクロコンピュータ401には、メインROM401a、メインRAM401b、メインCPU401cの他、CTC(Counter Timer Circuit)401dやメインCPU401cに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路401eを含んで構成されている。CTC401dは、8bitのカウンタやタイマを集積した回路であり、周期的割り込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するものである。そこで、本実施形態では、CTC401dを利用して、CPU401cに1.5ms程度の時間間隔でタイマ割込みをかけている。
カウンタ回路403には、ハードウェア的に一定範囲の乱数を生成する乱数生成回路とその乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とが設けられている。メインCPU401cは、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数発生回路が示している数値を内部抽選用乱数値として取得し、その乱数値を役に関する抽選に利用する。役に関する抽選(内部抽選)は、主制御部400(マイクロコンピュータ401(メインCPU401c))がその機能部を担う「役抽選手段」により、各回胴5a、5b、5cの回転による単位遊技(1ゲーム)の実行ごとに、上記内部抽選用乱数値と後述の図6の役抽選テーブルとに基づき行われる。
上記役抽選手段は、遊技状態に応じて役抽選テーブルを選択参照して、取得した内部抽選用乱数値がどの当選領域に属するかを判定し、いずれの役に当選したのか、またはハズレであるのかを決定し、その抽選結果情報(当選番号情報や当選フラグ)を、メインRAM401bに格納する。この抽選結果情報は、原則として、1ゲームごとにクリアされるようになっている。
主制御基板400からは、処理状態を特定可能な制御情報としての演出制御コマンドが、演出制御基板420とのI/F回路404が備える出力バッファ回路404aを介して出力される。この演出制御コマンドは、演出I/F基板340を通して、その内部に設けられた主制御基板400用の入力バッファ回路340aを介して演出制御基板420に入力されるようになっている。
I/F回路としては、演出制御基板420とのI/F回路404、遊技中継基板370とのI/F回路405、およびその他の基板とのI/F回路406が設けられている。I/F回路405のスイッチ入力回路408には、遊技機本体に配置された各種スイッチやセンサからの信号が入力される。
モータ駆動回路407は、マイクロコンピュータ401(メインCPU401c)の制御の下、回胴駆動モータ211a、211b、211cを制御するための駆動パルス信号を供給し、回胴5a、5b、5cの回転制御および停止制御を行う。
回胴の回転制御は、遊技開始条件となる規定枚数(たとえば1〜3枚)の遊技メダルが投入され、回胴回転始動スイッチ11aからの操作検出信号の入力が確認されたことを条件に行われる。具体的には、マイクロコンピュータ401は、メダル検出センサ7a、MAXベットスイッチ8a、または1ベットスイッチ9aからの検出信号に基づき、遊技開始条件となる規定枚数の遊技メダルが投入されたことを確認すると、遊技開始条件を成立させる。そして、この遊技開始条件成立中に回胴回転始動スイッチ11aからの検出信号の入力を確認すると、モータ駆動回路407を介して回胴駆動モータ211a、211b、211cを駆動制御して、各回胴5a、5b、5cを回転始動させ、その後、各回胴を略一定速度で回転させるように制御する。このようにして、各回胴を回転させる回転動作を実現している。
また回転中の回胴の停止制御は、回胴回転停止スイッチ12(12a’、12b’、または12c’)からの操作検出信号の入力を確認したことを条件に行われる。具体的には、マイクロコンピュータ401は、回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、12c’からの操作検出信号の入力を確認すると、そのタイミングで特定位置(本実施形態では、回胴視認部3の最下段水平方向のライン上(いわゆる「枠内下段」)に相当する位置)に存在する図柄番号(停止操作図柄番号)を取得し、所定の停止テーブル(図示せず)に基づき、上記停止操作図柄番号からどれだけのコマ数分移動させて回胴を停止させるかを割り出し、目的の位置に回胴を停止させる停止動作を実現している。上記特定位置に存在する図柄番号は、回胴位置検出センサ212a、212b、212cからの検出信号に基づき、現在、基点となる位置からどれだけの移動量で回胴が回転しているかを監視することにより把握される。
上述の停止テーブルには、停止操作番号に対応する滑りコマ数を最大引き込みコマ数範囲内で定めた停止データが定められている。具体的には、回胴の停止操作タイミング(停止操作図柄番号)に応じて特定の図柄を有効入賞ライン上に停止させたり、特定の図柄を有効入賞ライン上に停止させないようにしたりする回胴の停止制御用の停止データが定められている。この停止テーブルには、内部抽選結果に応じて選択される複数種類の停止テーブルが含まれ、たとえば、全回胴の滑りコマ数を一括して定めた全回胴用停止テーブルや、各回胴ごとの滑りコマ数を一括して定めた停止テーブル(たとえば、左回胴5aの滑りコマ数を定めた左回胴用停止テーブル、中回胴5bの滑りコマ数を定めた中回胴用停止テーブル、右回胴5cの滑りコマ数を定めた右回胴用停止テーブル)や、回胴の停止操作手順(押し順および停止操作タイミングの少なくともいずれか一方の手順)に応じて選択される停止テーブルなどが含まれる。これらの停止テーブルは、内部抽選結果や押し順や停止操作タイミングに基づき、いずれかの停止テーブルが選択されるようになっている。斯様な停止テーブルにより、いわゆる「引き込み制御」が実現される。
この「引き込み制御」とは、従来から知られているように、内部抽選により当選役が決定された場合、回胴回転停止ボタン12が操作されたタイミングで有効入賞ライン上に存在する当該当選役に対応する図柄の組合せを構成し得る図柄(当選役に対応する図柄の組合せを構成する一要素となる図柄:当選役の構成要素図柄)を除き、所定の滑りコマ数(本実施形態では最大4コマ)の範囲内に有効入賞ライン上に停止可能となる当選役の構成要素図柄が存在する場合、その図柄を有効入賞ライン上に引き込む形態で回胴の停止位置を制御する停止制御態様である。したがって、当選役の構成要素図柄が上記停止操作図柄番号から最大引き込みコマ数分引き込んで有効入賞ライン上に停止可能であれば、基本的にはその図柄が有効入賞ライン上に引き込まれる。このような引き込み制御の特性を利用し、各回胴の図柄配列帯における図柄配置構成や停止操作図柄番号に応じた滑りコマ数を定めれば、当選役に対応する図柄の組合せに関し、回胴の停止操作タイミングにかかわらず有効入賞ライン上に必ず停止可能(100%引き込み可能(引き込み率100%))にしたり、停止操作タイミングによっては最大滑りコマ数引き込んでも有効入賞ライン上に停止不可能(「取りこぼし」を可能にする)にしたりすることもできる。
一方、内部抽選によりいずれの役にも当選していない、つまり「ハズレ(当選番号0)」当選の場合には、いずれの役(当選番号1〜7)に対応する図柄の組合せも有効入賞ライン上に停止させない回胴の停止位置が決定される。したがって、「ハズレ」となったゲームでは、回胴の停止操作タイミングにかかわらず、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効入賞ライン上に停止することはなく、遊技結果は常に「ハズレ」となる。なお、各回胴5a、5b、5cの有効入賞ライン上にどの図柄が停止したかは、回胴の停止毎に把握することができるようになっている。
なお、本実施形態の図柄配列帯200(図2参照)には、たとえば、各回胴における‘ベル(ベル図柄34)’や‘リプレイ(リプレイ図柄35)’に関しては、上述の引き込み制御の下では、停止操作タイミングにかかわらず、その図柄を所定の有効入賞ライン上に停止可能な図柄配置構成となっている。つまり、‘ベル’や‘リプレイ’の各図柄に関しては、所定の有効入賞ライン上への引き込み率を100%可能にする図柄配置構成を採用している。また、左回胴5aと中回胴5bにおける‘スイカA(スイカA図柄37)に関しては、停止操作タイミングにかかわらず、所定の有効入賞ライン上への引き込み率を100%可能にする図柄配置構成を採用している。しかし他の図柄に関しては、回胴の停止操作タイミングによっては、必ずしも有効入賞ライン上に引き込めない配置構成となっている。つまり、回胴の停止操作タイミングによっては、いわゆる「取りこぼし」が発生し得る図柄配置構成を採用している。
次に、演出制御部410の演出制御基板420について説明する。演出制御基板420は、サブCPU421cを内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、サブROM421aと、サブRAM421bとを搭載したマイクロコンピュータ421を中心に構成され、その他、CTC401dと同様の機能を持つCTC421d、サブCPU421cに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路421e、演出I/F基板340との間の信号を入出力するI/Oポート回路422、カウンタ回路423などを含んで構成されている。サブROM421aには、一連の演出制御手順が記述された演出制御プログラムの他、ナビ演出発生抽選テーブル(図示せず)、押し順報知演出選択テーブル(図示せず)などの演出動作制御に必要となる所定のデータが格納されている。またサブRAM401bはワークエリアやバッファメモリとして機能し、演出制御コマンドや演出に関する抽選に利用される演出抽選用乱数値や演出制御部側の遊技状態情報など、演出を現出させるために必要なデータが格納され利用される。
また演出制御基板420には、主制御基板400からの演出制御コマンドを受けて光と音についての演出処理を行うため、装飾ランプ13やLEDを含む光表示装置に対する光表示制御部と、スピーカ16を含む音響発生装置に対する音響制御部が設けられている。
カウンタ回路423は、カウンタ回路403と同様に乱数生成回路とサンプリング回路とを含む。サブCPU421cは、演出処理状態に応じて(たとえば、演出制御コマンドを受信したタイミング)上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数発生回路が示している数値を演出用乱数値として取得する。この演出用乱数値は、主として演出パターンの抽選や後述のナビ演出発生抽選に利用される。
演出制御基板420は、主制御基板400から送られてくる演出制御コマンドに基づき、あらかじめ用意された複数種類の演出パターンの中から抽選によりあるいは一意に決定し、これを実行指示する制御信号を必要なタイミングで上記音響発生装置(図示せず)や光表示装置(図示せず)に送信する。これにより、演出パターンに対応する効果音の再生と、装飾ランプ13やLED等の点灯点滅駆動とが実現される。また、演出制御基板420は、演出制御コマンドに関連付けられた液晶制御コマンドを、液晶表示装置6に表示する画像再生が必要なタイミングで液晶制御基板460に送信する。これにより、時系列的に種々の演出パターンが展開されていくことにより、広義の意味での演出シナリオが現出される。
液晶制御基板460は、演出制御基板420から受信した液晶制御コマンドに基づき、液晶表示装置6の表示制御を行うために必要な制御データを生成してVDPに出力する液晶制御CPUと、液晶制御CPUの動作手順を記述したプログラムを内蔵する制御ROMと、ワークエリアやバッファメモリとして機能する制御RAMとを、また上記液晶制御CPUに接続されて画像展開処理を行う映像表示プロセッサVDP(Video Display Processor)と、VDPが画像展開する必要な画像データを格納した画像データROMと、VDPが展開した画像データを一時的に記憶するVRAMとを含んで構成されている。液晶制御基板460側では、演出制御基板420から送られてくる上記液晶制御コマンドに基づき、液晶表示装置6に対する画像表示制御が行われる。これにより、演出シナリオに対応する画像表示演出が実現される。
なお、演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなり、これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)およびイベント(EVENT)各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、メインCPU401cは、送信すべきコマンドがある場合、演出制御部410の演出制御基板420にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行なう。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行なう。サブCPU421cは、ストローブ信号が送信されて来ると、これに対応して割り込みを発生させ、この割り込み処理によりコマンドを受信する。ストローブ信号はメインCPU401cにより、サブCPU421cが確実にコマンドを受信することが可能になるように所定期間アクティブ状態に制御される。また液晶制御コマンドの送信に際しては、演出制御基板420は割り込み用ストローブ信号を発生し、液晶制御基板460にMODE信号とEVENT信号とで構成される2バイト長の液晶制御コマンドを前後して送信する。
<役抽選テーブル:図6>
次に図6を参照して、本実施形態の回胴式遊技機に用いられる役抽選テーブルについて説明する。図6は、通常遊技中とボーナス遊技中に用いられる役抽選テーブルを例示したものである。
図示の役抽選テーブルには、複数種類の当選役種別(当選種別)ごとに対応した当選領域を有する抽選領域(本実施形態の抽選領域の大きさは、65536となっている)が定められている。内部抽選の対象となる役は、ハズレを含み7種類設けてある(各役については後述する)。なお、図中の当選役種別には、当選番号に対応する役名称を示してある。
本実施形態では、通常遊技中とボーナス遊技中とで、内部抽選の対象となる役が異なるようになっている。具体的には、通常遊技中に用いられる役抽選テーブル(通常遊技中用役抽選テーブル)はハズレを含み、小役1、小役2、RP、およびBBが、ボーナス遊技中に用いられる役抽選テーブル(ボーナス遊技中用役抽選テーブル)はハズレを含み、AT1〜AT3(詳細は後述する)が内部抽選の対象となる役として定められている。
上述のAT1〜AT3は、少なくとも押し順に応じて入賞となる図柄の組合せが異なるように定められている役(押順規定役)である。そして、ハズレに関しては、その当選確率(当選確率=「当選領域/抽選領域(抽選領域の大きさは、‘65536’)」)が通常遊技中よりも著しく低く設定され、AT1〜AT3に関しては、その当選確率が著しく高く設定されている(ハズレの当選確率は136/65536となっており、AT1〜AT3のそれぞれの当選確率は21800/65536となっている)。したがって、ボーナス遊技中は、AT1〜AT3が高確率で当選することになり、本実施形態では、ほぼ毎ゲーム、AT1〜AT3のうちのいずれかが当選可能となっている。
なお、図示はしていないが、上記役抽選テーブルには、複数種類の「設定」(たとえば、設定1〜設定6の6段階)ごとに対応した役抽選テーブルが含まれる。一の設定に対応する役抽選テーブルと他の設定における役抽選テーブルとでは、1または複数種類の役あるいはハズレの当選領域が異なるように定められており、これにより、出玉率に変化をもたらすことができるようになっている。
<当選フラグ設定テーブル:図7>
次に図7を参照して、本実施形態の回胴式遊技機に用いられる当選フラグ設定テーブルについて説明する。
図7を参照して、当選フラグ設定テーブルには、内部抽選結果の識別情報である2進数のデータと当選番号ごとに割り当てられた当選役種別とが対応付けて定められている。この2進数のデータは当選フラグに相当する。
上記当選フラグの成立(設定)状態を管理するフラグデータ領域として、メインRAM401bには、それぞれ1バイトからなる「小役フラグ」、「ボーナスフラグ」が設けられており、当選フラグに関する情報が8ビットパターンにより管理されている。マイクロコンピュータ401(メインCPU401c)は、内部抽選の結果と当選フラグ設定テーブルとに基づき、当選役(当選番号)に対応する当選フラグを成立させる。なお、図中の「ビット」の欄における「0」〜「7」の数字はビット番号を示し、本明細書中では、最下位ビットから順に、第0ビット(最下位ビット)、第2ビット、第3ビット、・・・、第6ビット、第7ビット(最上位ビット)と称する。
図7を参照して、上記「小役フラグ」の第0ビットは‘ベル’、第1ビットは‘スイカ1’、第2ビットは‘スイカ2’、第3ビットは‘リプレイ’、第4ビットは‘赤ベル’、第5ビットは‘青ベル’、第6ビットは‘緑ベル’に対応し、第7ビットは未使用領域となっている。続いて、上記「ボーナスフラグ」の第0ビットは‘ボーナス’に対応し、第1〜第7ビットは未使用領域となっている。これらのフラグデータ内にデータが設定されると該当データが‘1’となり、そのビットに対応する当選フラグが成立することになる。そして、今回のゲームの遊技結果として、その当選フラグに対応する図柄の組合せが遊技結果として導出表示されることが許容される。換言すれば、当選役に応じた図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止表示することが許容される(当選役に応じた図柄の組合せについての詳細は、図8にて後述する)。一方、すべてのフラグデータ内が‘0’である場合は「ハズレ(当選番号0)」となり、いずれの役(当選番号1〜7)に対応する図柄の組合せも有効入賞ライン上に停止表示することが許容されない、つまり遊技結果として「ハズレ」が導出表示される。
<内部抽選の対象となる役の種類(当選役種別)、入賞となる図柄の組合せ(入賞役種別)、および配当の関係について:図8および図9>
次に図8および図9を参照しながら、内部抽選の対象となる役の種類(当選役種別)、入賞となる図柄の組合せ(入賞役種別)、および配当の関係について説明する。図8は、当選役に応じた図柄の組合せを当選役種別や当選フラグなどに関連付けて例示した図であり、図9は入賞となる図柄の組合せとその配当を例示した図である。なお、図中の「左回胴」「中回胴」「右回胴」のそれぞれの欄に対応する図柄は、回胴5a、5b、5cにおける有効入賞ライン上の停止図柄を示す。
本実施形態の当選役種別には、ハズレを含み、小役1、小役2、RP、BB、AT1〜AT3の計7種類が設けられている。これらの役のいずれかが内部抽選により当選役として決定された場合、その当選役に対応する当選フラグが成立し、遊技結果として、その当選役に応じた図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止表示することが許容される。そして、各回胴が停止した際に、図9に示す図柄の組合せのいずれかが有効入賞ライン上に停止した場合、その図柄の組合せに対応する役が成立したとして、当該図柄の組合せに応じた入賞が発生する。ここでは、図9に示す特定の図柄の組合せを「入賞役」と称し、この入賞役として扱われる図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止することを、特に「入賞」と称する場合がある。
(AT役1〜3)
次に図8および図9を参照しながら、先ず、当選番号5〜9のAT1〜AT3について説明する。
AT1〜AT3は、少なくとも押し順に応じて入賞役が異なるように定められている役(押順規定役)となっている。本実施形態のAT1〜AT3に関しては、押し順と停止操作タイミングとに応じて入賞役が異なり、特にAT1〜AT3は第1番目に停止操作対象となった回胴(以下、「第1停止操作回胴」と称する)が中回胴5bまたは右回胴5cである場合には、遊技価値が相対的に高い、つまり遊技者に有利に作用する入賞役が有効入賞ライン上に停止し得るように定められており(たとえば、配当15枚の入賞役が入賞し得る)、左回胴5aが第1停止操作回胴の場合には、当該有利に作用する入賞役よりも遊技価値が相対的に低い、つまり遊技者に不利に作用する入賞役が有効入賞ライン上に停止し得るように定められている(たとえば、配当9枚の入賞役が入賞し得る)。
(AT1)
まず、AT1(当選番号5)について説明する。AT1の当選により入賞が許容される図柄の組合せ(入賞役)は、図8に示すように、(1)「赤7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せ(赤ベル役)(2)「スイカA」−「スイカA」−「スイカA」の図柄の組合せ(スイカ役1)、(3)「スイカA」−「スイカA」−「スイカB」の図柄の組合せ(スイカ役2)の計3種類の図柄の組合せとなっている。具体的には、内部抽選によりAT1が当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第1ビットが‘1’(スイカ1当選フラグ)、第2ビットが‘1’(スイカ2当選フラグ)、および第4ビットが‘1’(赤ベル当選フラグ)に設定され、スイカ役1、スイカ役2、および赤ベル役が入賞許容状態に置かれることになる(図7の「当選番号5」の欄、図8の「当選番号5」の欄参照)。このAT1は、その当選により、スイカ役1の入賞を許容する役(本実施形態においては、後述の小役2に相当)と、スイカ役2の入賞を許容する役と、赤ベル役の入賞を許容する役とに重複当選可能な役、つまり一回の内部抽選で複数種類の役に同時当選可能な重複役(いわゆる「同時当選役」)としての性質を有するものと言える。
また図9を参照して、上述したスイカ役1およびスイカ役2の配当は遊技メダル9枚の払い出し、赤ベル役の配当は遊技メダル15枚の払い出しとなっている(後述の青ベル役、緑ベル役も、赤ベル役と同様に遊技メダル15枚の払い出しとなっている)。
ここで、AT1当選により入賞が許容される上記の3種類の図柄の組合せ(入賞役)のうち、いずれの図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止するか否かは、上記引き込み制御の下、押し順と回胴の停止操作タイミングとに基づき決定されるようになっている。なお、各回胴5a、5b、5cのいずれが第1〜第3停止操作回胴に該当するか否かは、主制御部400がその機能部を担う「停止操作順番監視手段」により把握される。この停止操作順番監視手段は、各回胴の回転状態および停止状態を監視し、回転中の回胴と停止中の回胴とに基づき、停止操作対象となった回胴が何番目の停止操作であるかを把握している。
以下、図8、図10、および図11を参照しながら、AT1の当選により入賞が許容される図柄の組合せについて、停止制御の観点から具体的に説明する。図10および図11は、当選役がAT1〜AT3である場合における停止制御内容を説明するための説明図である。なお、本実施形態では、遊技メダルの払い出しを伴う役が重複当選している場合(遊技メダルの払い出しを伴う役の内部当選フラグが複数種類成立している場合)、基本的には、払い出し枚数の多い入賞役を構成し得る構成要素図柄(たとえば、赤ベルの構成要素図柄である‘ベル’や‘赤7’)を優先して有効入賞ライン上に停止し得るように回胴の停止制御が行われるが、複数種類の内部当選フラグに関係する図柄(たとえば、スイカ役1やスイカ役2の構成要素図柄である‘スイカA’)がある場合には、押し順に応じて、当該払い出し枚数が多い入賞役を構成し得る構成要素図柄よりも優先して、その図柄を有効入賞ライン上に停止し得るように回胴の停止制御が行われるようになっている。以下図8、図10、および図11を参照しながら詳細に説明する。
(第1停止操作回胴が左回胴5aである場合)
第1停止操作回胴が左回胴5aである場合には(このような停止操作順番を「順押し」とも称する)、以下のようにして、スイカ役1またはスイカ役2が有効入賞ライン上に停止し得るように回胴の停止制御(引き込み制御)が行われる。
具体的には、左回胴5aおよび中回胴5bにおける‘スイカA’は、有効入賞ライン上への引き込み率が100%可能に配置されており(図2参照)、本実施形態の引き込み制御下においては、停止操作タイミングにかかわらず、‘スイカA’が当該左回胴5aまたは中回胴5bの有効入賞ライン上に必ず停止するようになっている(図10参照)。
しかし、第2停止操作以降に停止対象となり得る右回胴5cについては、停止操作タイミングに応じて、‘スイカA’か、または‘スイカB(スイカB図柄38)’かのいずれかが必ず有効入賞ライン上に停止するようになっている(図10参照)。これは、右回胴5cの‘スイカA’(図柄番号7のスイカAと、図柄番号14のスイカA)が、最大引きコマ数分回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置(たとえば、図柄番号0、図柄番号15〜20の範囲)が存在するように配置されているためであり(図2参照)、これにより、右回胴5cの停止操作タイミングが所定のタイミングである場合に限り、‘スイカA’が有効入賞ライン上に停止するようになっている。そして、右回胴5cの停止操作タイミングがその所定のタイミング以外である場合は、‘スイカB’が有効入賞ライン上に停止するようになっている。これにより、第1停止操作回胴が左回胴5aである場合には、スイカ役1またはスイカ役2が必ず有効入賞ライン上に停止して、スイカ役1またはスイカ役2の入賞が発生することになる。
(第1停止操作回胴が左回胴5a以外(中回胴5bまたは右回胴5c)の場合)
これに対し、第1停止操作回胴が中回胴5bまたは右回胴5cである場合には(このような停止操作順番を「変則押し」とも称する)、以下のようにして、赤7ベル役が有効入賞ライン上に停止し得るように回胴の停止制御(以下、回胴の停止制御態様を単に「引き込み制御」とも称する)が行われる。
具体的には、中回胴5bおよび右回胴5cにおける‘ベル(ベル図柄34)’は、各回胴において有効入賞ライン上への引き込み率が100%となるように配置されており(図2参照)、本実施形態の引き込み制御下においては、停止操作タイミングにかかわらず、‘ベル’が当該中回胴5bまたは右回胴5cの有効入賞ライン上に必ず停止するようになっている(図11参照)。
しかし、第2停止操作以降に停止対象となり得る左回胴5aについては、停止操作タイミングが停止操作タイミングに応じて、‘赤7(赤7図柄31)’が有効入賞ライン上に停止するようになっている。これは、左回胴5aの‘赤7(図柄番号18)’が、最大引きコマ数分回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置(たとえば、図柄番号0〜11、19、20)が存在するように配置されているためであり(図2参照)、これにより、左回胴5aの停止操作タイミングが所定のタイミングである場合に限り、‘赤7’が有効入賞ライン上に停止するようになっている(図11参照)。なお、‘赤7’を有効入賞ライン上に引き込み不可能(停止不可能)な停止操作タイミングであった場合は、入賞役として扱われない図柄の組合せ、すなわち配当を得ることができない図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止し、その結果、AT1に関する「取りこぼし」が発生するようになっている。これは、AT1に当選した場合、遊技者にとって有利に作用し得る遊技価値が付与される入賞役(ここでは、配当15枚の赤7ベル役)か、または不利に作用し得る遊技価値が付与される入賞役(ここでは、「ハズレ」と同様に配当を得ることができない図柄の組合せ)が遊技結果として導出表示され得ることを意味する(AT2およびAT3についても同様)。
この「取りこぼし」が発生し得る回胴の停止操作が行なわれた場合、中回胴5bと右回胴5cの2つの回胴の有効入賞ライン上には‘ベル’が、左回胴5aの有効入賞ライン上には他の入賞役(たとえば、ベル役や、後述の青7ベル役や緑ベル役など)の入賞とならない図柄(たとえば、‘リプレイ(リプレイ図柄35)’)が停止するように引き込み制御が行われ、これが上記取りこぼし発生時の遊技結果(取りこぼし目)として導出表示される。なお、後述するAT2およびAT3についても同事象の引き込み制御が行われるようになっている。
上述の取りこぼし目について具体例を挙げて説明すれば、たとえば、第1停止操作回胴が中回胴5b、第2停止操作回胴が右回胴5cの順で停止操作が行われ、そのときの有効入賞ライン上の図柄の停止表示態様が「↓↓(下矢印‘↓↓’は「回転中」の意)」−「ベル」−「ベル」であるとする。この例において、最終(第3)停止操作回胴の左回胴5aの有効入賞ライン上に赤7ベル役の入賞となり得る‘赤7’を引き込めないタイミングで回胴の停止操作が行われた場合、その‘赤7’の替わりに‘リプレイ’を引き込んで回胴を停止する。たとえば、左回胴5aの停止操作図柄番号が図柄番号10の‘ブランク(ブランク図柄39)’であれば、‘赤7’を引き込むことができないため、替わりに図柄番号13の‘リプレイ’、あるいは図柄番号16の‘リプレイ’を有効入賞ライン上に停止させて、「リプレイ」−「ベル」−「ベル」という図柄の組合せ(取りこぼし目)を遊技結果として導出表示する。
(赤7ベル役の入賞率)
次に、赤7ベル役の入賞率について説明する。本実施形態では、AT1が当選した場合、‘赤7’を最大引き込みコマ数範囲内(4コマ)で、最大限、所定の有効入賞ライン上に停止させる引き込み制御が行われるようになっている(後述のAT2、AT3においても同事象の引き込み制御が行われる)。これにより、‘赤7’を最大引きコマ数分(4コマ)回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置は、図柄番号0〜11、19、および図柄番号20の計14コマ分の範囲であり、‘赤7’を有効入賞ライン上に引き込み可能とされる停止操作範囲は、残りの7コマ分の範囲となる。したがって、変則押し時には、1/3の確率で‘赤7’が有効入賞ライン上に停止して「赤ベル役」の入賞が発生し、2/3の確率で上記「取りこぼし」が発生することになる。
このようにAT1に当選した場合は、第1停止操作回胴が左回胴5aである場合(順押しである場合)には、スイカ役1またはスイカ役2が必ず有効入賞ライン上に停止し、遊技メダル9枚の配当を得ることができる。一方、第1停止操作回胴が左回胴5a以外(中回胴5bまたは右回胴5c)の場合(変則押しである場合)には、当該左回胴5aの有効入賞ライン上に‘赤7’を停止可能(引き込み可能)なタイミングで停止操作した場合に限り、赤ベル役が有効入賞ライン上に停止して遊技メダル15枚の配当を得ることができる。しかしそれ以外のタイミングで回胴の停止操作した場合には、配当を得ることができない図柄の組合せが停止し、AT1に関する「取りこぼし」が発生する。
(AT2)
次に、AT2(当選番号6)について説明する。AT2の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、図8に示すように、(1)「青7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せ(青ベル役)(2)「スイカA」−「スイカA」−「スイカA」の図柄の組合せ(スイカ役1)、(3)「スイカA」−「スイカA」−「スイカB」の図柄の組合せ(スイカ役2)の計3種類の図柄の組合せとなっている。具体的には、内部抽選によりAT2が当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第1ビットが‘1’(スイカ1当選フラグ)、第2ビットが‘1’(スイカ2当選フラグ)、および第5ビットが‘1’(青ベル当選フラグ)に設定され、スイカ役1、スイカ役2、および青ベル役が入賞許容状態に置かれることになる(図7の「当選番号6」の欄、図8の「当選番号6」の欄参照)。このAT2は、その当選により、スイカ役1の入賞を許容する役(本実施形態においては、後述の小役2に相当)と、スイカ役2の入賞を許容する役と、青ベル役の入賞を許容する役と、に重複当選可能な重複役としての性質を有するものと言える。
上記AT2についても上述したAT1と同事象のように、いずれの図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止するか否かは、押し順と停止操作タイミング(左回胴5aを停止する際の停止操作タイミング)とにより決定されるようになっている。
具体的には、図8、図10、および図11に示すように、第1停止操作回胴が左回胴5aである場合には、スイカ役1またはスイカ役2のいずれかが必ず有効入賞ライン上に停止するようになっている。一方、第1停止操作回胴が中回胴5bまたは右回胴5cである場合には、左回胴5aの有効入賞ライン上に‘青7’を停止可能なタイミングで回胴の停止操作した場合に限り、青ベル役が有効入賞ライン上に停止し、それ以外のタイミングで回胴の停止操作した場合には、配当を得ることができない図柄の組合せが停止してAT2に関する「取りこぼし」が発生するようになっている。本実施形態では、‘青7’を最大引きコマ数分(4コマ)回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置は、図柄番号12〜20、図柄番号0〜4の計14コマ分の範囲であり、‘青7’を有効入賞ライン上に引き込み可能とされる停止操作範囲は、残りの7コマ分の範囲である。したがって、上述したAT1と同じように、1/3の確率で‘青7’が有効入賞ライン上に停止して「青ベル役」の入賞が発生し、2/3の確率で上記「取りこぼし」が発生することになる。
(AT3)
次に、AT3(当選番号7)について説明する。AT3の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、図8に示すように、(1)「緑7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せ(緑ベル役)(2)「スイカA」−「スイカA」−「スイカA」の図柄の組合せ(スイカ役1)、(3)「スイカA」−「スイカA」−「スイカB」の図柄の組合せ(スイカ役2)の計3種類の図柄の組合せとなっている。具体的には、内部抽選によりAT3が当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第1ビットが‘1’(スイカ1当選フラグ)、第2ビットが‘1’(スイカ2当選フラグ)、および第6ビットが‘1’(緑ベル当選フラグ)に設定され、スイカ役1、スイカ役2、および緑ベル役が入賞許容状態に置かれることになる(図7の「当選番号7」の欄、図8の「当選番号7」の欄参照)。このAT3は、その当選により、スイカ役1の入賞を許容する役(本実施形態においては、後述の小役2に相当)と、スイカ役2の入賞を許容する役と、緑ベル役の入賞を許容する役と、に重複当選可能な重複役としての性質を有するものと言える。
上記AT3についても上述したAT1やAT2と同事象のように、いずれの図柄の組合せが有効入賞ライン上に停止するかは、押し順と停止操作タイミング(左回胴5aを停止する際の停止操作タイミング)とにより決定されるようになっている。
具体的には、図8、図10、および図11に示すように、第1停止操作回胴が左回胴5aである場合には、スイカ役1またはスイカ役2が必ず有効入賞ライン上に停止するようになっている。一方、第1停止操作回胴が中回胴5bまたは右回胴5cである場合には、左回胴5aの有効入賞ライン上に‘緑7’を停止可能なタイミングで回胴の停止操作した場合に限り、緑ベル役が有効入賞ライン上に停止し、それ以外のタイミングで回胴の停止操作した場合には、配当を得ることができない図柄の組合せが停止してAT2に関する「取りこぼし」が発生するようになっている。本実施形態では、‘緑7’を最大引きコマ数分(4コマ)回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置は、図柄番号5〜18の計14コマ分の範囲であり、‘緑7’を有効入賞ライン上に引き込み可能とされる停止操作範囲は、残りの7コマ分の範囲である。したがって、上述したAT1やAT2と同じように、1/3の確率で‘緑7’が有効入賞ライン上に停止して「緑ベル役」の入賞が発生し、2/3の確率で上記「取りこぼし」が発生することになる。
以上のように、回胴の停止制御の観点においては、押順規定役(本実施形態では、AT1、AT2、またはAT3)が内部当選した場合には、各回胴を停止操作する停止操作順番(押し順)が所定の押し順(本実施形態では、「順押し」)であることを条件に、第1の所定量の遊技媒体の付与を伴う第1の図柄の組合せ(本実施形態では、スイカ役1またはスイカ役2)が遊技結果として導出表示され得るように回胴を停止制御する一方、当該停止操作順番が上記所定の押し順と異なる押し順(本実施形態では、「変則押し」)であって、少なくとも1つの回胴(本実施形態では、3つの回胴のうち左回胴5a)における停止操作タイミングが所定のタイミングであることを条件に、上記第1の所定量よりも多い第2の所定量の遊技媒体の付与を伴う第2の図柄の組合せ(本実施形態では、当選したATに対応した7図柄ベル役(赤ベル役、青ベル役、または緑ベル役)。以下、赤ベル役、青ベル役、または緑ベル役を総称して、単に「7図柄ベル役」と称する場合がある)が遊技結果として導出表示され得るように停止制御可能に構成されている。また、上記押順規定役には、上記第2の図柄の組合せを遊技結果として導出表示させるための上記停止操作タイミング(本実施形態では、左回胴5aを停止する際の停止操作タイミング)が互いに異なるように定められた複数種類の押順規定役(本実施形態では、AT1〜AT3)が含まれる。
より具体的には、複数の回胴のうちの第1の回胴(本実施形態では、左回胴5a)に配置された前記複数種類の図柄には、特定図柄(本実施形態では、スイカA)と複数種類の特殊図柄(本実施形態では、赤7、青7、緑7)とが含まれる。上記第1の図柄の組合せは、その第1の回胴における特定図柄と残りの回胴における所定の図柄の組合せとから構成される特定小役(たとえば、スイカ役1またはスイカ役2)を含み、上記第2の図柄の組合せは、上記第1の回胴における複数種類の特殊図柄のうちいずれか一つの特殊図柄(たとえば、‘赤7’)と残りの回胴における所定の図柄の組合せとから構成される第1の特殊小役(たとえば、赤7ベル役)と、当該一の特殊図柄とは異なる他の特殊図柄(たとえば、‘青7’)と残りの前記回胴における所定の図柄の組合せとから構成される第2の特殊小役(たとえば、青7ベル役)と、が含まれる。そして、本実施形態の引き込み制御の下では、一の押順規定役(たとえば、AT1)が当選役として決定された場合には第2の図柄の組合せとして上記第1の特殊小役(たとえば、赤7ベル役)が遊技結果を導出表示され得るように、他の押順規定役(たとえば、AT2)が当選役として決定された場合には第2の図柄の組合せとして上記第2の特殊小役(たとえば、青7ベル役)が遊技結果を導出表示され得るように、当該第1の回胴を停止制御可能に構成されている。
また、上記第1の回胴に配置された上記特定図柄は、停止操作タイミングにかかわらず、所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置され、上記複数種類の特殊図柄は、停止操作タイミングにかかわらず、一の特殊図柄(たとえば、‘赤7)と他の特殊図柄(たとえば、‘青7)とが同時に所定の有効入賞ライン上に引き込み不可能に配置されている一方(図2参照)、当該複数種類の特殊図柄のうちのいずれか1つが、停止操作タイミングにかかわらず、所定の有効入賞ライン上に引き込み可能に配置されている。またさらに、重複した入賞の発生を避けるため、その記第1の回胴における特定図柄(たとえば、‘スイカA’)と特殊図柄(たとえば、‘赤7’)とが同時に所定の有効入賞ライン上に停止不可能(引き込み不可能)に配置されていることが好ましい。これは、一の遊技結果で重複した入賞役の入賞(重複入賞)を発生させないことが好ましいからである。ただし、本発明はこれに限らず、重複入賞を発生可能なように構成しても良い。また、特定の入賞役を入賞させる上で停止操作タイミングを要する上記第1の回胴(本実施形態では、左回胴5a)は、複数の回胴のうち少なくとも1つの回胴であれば良く、好ましくは、1つの回胴である。これは、複数の回胴または全回胴において、7図柄(赤7、青7、緑7)やスイカAを左回胴5aのような図柄配置構成とした場合、停止操作タイミングを要する回胴が増えることになり、遊技者にとって煩わしいからである。また他の理由として、たとえば、停止操作タイミングを要する回胴が増えると停止テーブルの種類が増加してしまう場合があり、これにより回胴の停止制御が複雑化し、制御負担が増加するからである。勿論、複数の回胴または全回胴を上記停止操作タイミングを要する回胴として、構成しても良い。
なお、本実施形態では、特定小役を構成する特定図柄以外の所定の図柄の組合せと、特殊小役を構成する特殊図柄以外の所定の図柄の組合せとが異なる図柄の組合せで構成されている例を説明したが本発明はこれに限られない。特定小役を構成する特定図柄以外の所定の図柄の組合せと、特殊小役を構成する特殊図柄以外の所定の図柄の組合せとが同じ図柄の組合せで構成されていても良い。具体的には、たとえばAT1の場合、上記特殊小役を「赤7」−「スイカA」−「スイカA(またはスイカB)」とし、上記特定小役を「スイカA」−「スイカA」−「スイカA(またはスイカB)」のような図柄の組合せとしても良いし、また上記特殊小役を「赤7」−「ベル」−「ベル」とし上記特定小役を「スイカA」−「ベル」−「ベル」のような図柄の組合せとしても良い。
(小役1)
次に図8および図9を参照しながら、当選番号1の小役1について説明する。
小役1の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せ(ベル役:遊技メダル9枚の配当)となっている。具体的には、内部抽選により小役1が当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第0ビットが‘1’(ベル当選フラグ)に設定され、上記のベル役が入賞許容状態に置かれることになる。ここで、既に説明したように‘ベル’は、停止操作タイミングにかかわらず、所定の有効入賞ライン上への引き込み率を100%可能にする図柄配置構成を採用し、本実施形態の引き込み制御下においては、小役1が当選した場合には、回胴の停止操作手順にかかわらず、ベル役を入賞させることができるようになっている。
(小役2)
次に図8および図9を参照しながら、当選番号2の小役2について説明する。
小役2の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「スイカA」−「スイカA」−「スイカA」の図柄の組合せ(スイカ役1:遊技メダル9枚の配当)となっている。具体的には、内部抽選により小役2が当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第1ビットが‘1’(スイカ1当選フラグ)に設定され、上記のスイカ役1が入賞許容状態に置かれることになる。ここで、既に説明したように、右回胴5cにおいては、一のスイカA(図柄番号7)と他のスイカA(図柄番号14)とが最大引きコマ数分回胴を移動させても有効入賞ライン上に引き込み不可能とされる停止操作位置(たとえば、図柄番号0、図柄番号15〜20の範囲)が存在するため、‘スイカA’を所定の有効入賞ライン上に引き込めない場合は‘スイカA’が有効入賞ライン上に停止せずにスイカ役1の取りこぼしが発生するようになっている。
(RP:リプレイ)
次に図8および図9を参照しながら、当選番号3のRPについて説明する。
RPの当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」の図柄の組合せ(リプレイ役)となっている。具体的には、内部抽選によりRPが当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「小役フラグ」の第3ビットが‘1’(リプレイ当選フラグ)に設定され、リプレイ役が入賞許容状態に置かれることになる。ここで、既に説明したように‘リプレイ(リプレイ図柄35)’は、停止操作タイミングにかかわらず、所定の有効入賞ライン上への引き込み率を100%可能にする図柄配置構成を採用し、本実施形態の引き込み制御下においては、このRPが当選した場合は、回胴の停止操作手順にかかわらず、リプレイ役を入賞させることができるようになっている。
また、上記リプレイ役が入賞した場合には、配当として、今回のゲームで投入した遊技メダルの枚数と同一の枚数を擬似的に付与して次回のゲームを開始可能とする「再遊技」が付与される。この再遊技は、遊技者が遊技メダルを減らすことなく次回のゲームが可能になるという点で、遊技メダルと同様に遊技価値を有するものといえる。
ここで上記の小役1、小役2、またはRPは、その当選により、回胴の停止操作手順にかかわらず、特定の入賞役の入賞を許容する役(押順不問役)となっている。この点、AT1〜AT3ように、少なくとも押し順に応じて異なる入賞役が入賞し得る押順規定役とは性質を異にする。
(BB:ボーナス)
次に図8および図9を参照しながら、当選番号4のBB(ボーナス)について説明する。
BB(特別役に相当する)の当選により入賞が許容される図柄の組合せは、「青7」−「青7」−「青7」(青7揃い:第1の特別表示態様に相当する)と「赤7」−「赤7」−「赤7」(赤7揃い:第2の特別表示態様に相当する)の図柄の組合せとなっている。具体的には、内部抽選によりBBが当選役として決定された場合、該当する当選フラグとして「ボーナスフラグ」の第0ビットが‘1’(ボーナス当選フラグ)に設定され、上記「青7揃い」と「赤7揃い」の2種類の特別表示態様(以下、これらを単に「ボーナス役」と称する場合がある)が入賞許容状態に置かれることになる。これは、一のボーナス当選フラグに対して、同じ性能を持つ(たとえば、ボーナス遊技中の払い出し枚数が同じである点で同じ性能を持つ)複数の図柄の組合せが割り当てられていることを意味する。この点、AT1〜AT3のように、当選により複数種類の当選フラグが成立して、これら当選フラグごとに図柄の組合せが割り当てられているものとは性質を異にする。
なお、上記BBは、その当選フラグを次回以降のゲームに持ち越し可能な持越役として設定されている。このため、BBに当選した場合においては、ボーナス役が入賞するまで、複数のゲーム数に亘りその当選フラグの成立状態が維持可能となっている。このBBの当選フラグ(ボーナス当選フラグ)が持ち越されている状態を「ボーナス持越遊技」と称する。一方、BB以外の役は、その当選フラグを次回のゲームに持ち越すことができない持越不可能役として設定されている。
上記ボーナス持越遊技中においても、通常通りに各役の抽選が行われ、ボーナス当選フラグと他の役の当選フラグとが同時に成立する重複当選状態が発生し得る。このような重複当選状態下では、いずれの当選フラグに対応する図柄の組合せを優先的に入賞させるかどうかは、所定の引き込み優先順位に基づいて決定される。本実施形態では、リプレイ役、小役(スイカ役1、スイカ役2、またはベル役)およびボーナス役に関し、「リプレイ役>スイカ役1、ベル役>ボーナス役」の順位で引き込み制御が行われるように優先順位を定めてある(いわゆる「小役優先制御」)。これにより、上述の重複当選中のゲームにおいては、この引き込み優先順位の下で回胴の停止制御が行われることになる。
上記ボーナス役(「青7揃い」または「赤7揃い」)が入賞した場合、配当として、次回ゲームからボーナス遊技に移行される。ボーナス遊技中においては、1ゲーム当りの平均獲得遊技メダル枚数が通常遊技よりも増加し、遊技者は短時間で大量の遊技メダルを獲得することができるようになっている。このボーナス遊技は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態である。
また上記ボーナス遊技は、ボーナス遊技中に遊技者に付与された遊技媒体が所定の上限量に達したことを条件に終了するようになっている。具体的には、規定枚数(たとえば、360枚)を超える遊技メダルの払い出しあったことを条件に終了するようになっている(規定枚数N(360枚)<払い出し枚数Mの関係を満たした場合、終了する)。換言すれば、規定枚数361枚以上の遊技メダルの払い出しあったことを条件に終了するようになっている(規定枚数N(361枚)≦払い出し枚数Mの関係を満たした場合、終了する)。ボーナス遊技の終了条件は、上記規定枚数とボーナス遊技中の払い出し枚数との関係が特定の条件を満たした場合に終了させるものであれば特に制限されないが、好ましくは、他の終了条件は設けずに(たとえば、所定のゲーム数に達した場合や所定のJACIN回数あった場合などを条件に終了させる)、ボーナス遊技中に払い出された遊技メダルが所定の規定枚数に達した場合に限り、ボーナス遊技を終了させるとした構成である。また、詳細は後述するが、上記ボーナス遊技は、ナビ演出の発生の有無により、ナビ演出有りとする「スーパーBB」とナビ演出無しとする「ノーマルBB」とに分かれる。以下に、本実施形態に係る回胴式遊技機の遊技形態を踏まえながら、上記ボーナス遊技の遊技形態について詳細に説明する。
<遊技形態>
次に、本発明の理解を容易なものとするために、本実施形態に係る回胴式遊技機の遊技形態について説明する。
(遊技状態について)
本実施形態に係る回胴式遊技機では、主制御部(主制御基板)400側で制御される基本的な遊技状態の他、副制御部(演出制御部410)側で制御される追加的な遊技状態が設けられている。主制御部側で制御される遊技状態(以下、必要に応じて「主制御側遊技状態」と称する)には通常遊技の他、上記したボーナス遊技があり、演出制御部410側で制御される遊技状態(以下、必要に応じて「演出状態」と称する)には、ナビ演出が発生するAT(アシストタイム)遊技がある。
(AT遊技)
AT遊技は、役の抽選結果(内部抽選結果)に関連する情報を、たとえば液晶表示装置6、装飾ランプ部15、またはスピーカ16などの演出手段を用いて(複数種類の演出手段を用いても良い)、画像表示演出、効果音、光演出などにより報知される遊技状態(特典遊技状態)であり、上記のような内部抽選結果に関連する情報を報知するための報知演出態様を「ナビ演出」と称する。このAT遊技は、主制御部(主制御基板400)側で制御される遊技状態(通常遊技やボーナス遊技)とは異なり、演出制御部410(演出制御基板420)側で制御される遊技状態(演出状態)である。なお、演出制御部410は、遊技進行に伴う複数種類の演出状態(通常の演出状態、AT遊技、ボーナス遊技中の演出状態を含む複数種類の演出状態)の移行制御を統括的に管理する機能部(演出状態管理手段)を含んで構成され、この機能部には、所定の条件の成立に基づき、ボーナス遊技中にAT遊技を発生させる特典遊技状態発生手段が含まれる。
本実施形態のAT1〜AT3は、押し順と停止操作タイミングとに応じて、遊技結果として導出表示される図柄の組合せが異なる。AT遊技中でない場合には、これらの役に当選しても、遊技者に有利に作用する図柄の組合せ(たとえば、相対的に高い配当が得られる7図柄ベル役)が入賞となる過程を案内するための情報(遊技結果として導出表示させるための停止スイッチの操作手順に関する情報:(以下、「入賞手順」と称する)は遊技者に報知されない。つまり、内部抽選結果に関連する情報として、上記のような入賞手順を報知するためのナビ演出が発生しないので、たとえAT1〜AT3に当選しても、対応する赤ベル役、または青ベル役、あるいは緑ベル役の入賞は困難となり、遊技者に不利なゲーム展開がなされることになる。
これに対しAT遊技中である場合には、赤ベル役、青ベル役、または緑ベル役などの遊技者に有利に作用する図柄の組合せの入賞手順が報知されるようになっている。具体的には、AT1〜AT3に当選したことを条件に、ナビ演出として、第1停止操作時に選択すべき回胴(中回胴5bまたは右回胴5c)と、停止操作タイミングとして左回胴5aの有効入賞ライン上に停止させるべき7図柄の種類(‘赤7’、‘青7’、または‘緑7’のいずれか)とが報知されるようになっている。これにより、遊技者がそのナビ演出の内容に従う停止操作手順を行えば、当選したATにより許容される7図柄ベル役を容易に入賞させることができる。このように、AT1に当選した場合には赤ベル役、AT2に当選した場合には青ベル役、AT3に当選した場合には緑ベル役の入賞手順が報知されるので、AT遊技中は、遊技者に有利なゲーム展開がなされることになる。なお、ナビ演出は、上述のように第1停止操作時に選択すべき回胴と、左回胴5aの有効入賞ライン上に停止させるべき7図柄の種類とを報知するといった演出態様に限られない。たとえば、当選したATの種別を特定し得る情報を報知する演出態様(たとえば、AT1に当選した旨を報知する)であっても良いし、入賞可能な7図柄ベル役の種別を報知する演出態様(たとえば、赤7ベル役が入賞可能である旨を報知する)であっても良いし、左回胴5aの有効入賞ライン上に停止させるべき7図柄の種類だけを報知する演出態様であっても良く、その他、遊技者が当選したATの種別に対応する7図柄ベル役の入賞を容易なものとする回胴の停止操作手順に関する情報を報知する演出態様であれば、いずれも上記ナビ演出として採用することができる。
このようなAT遊技中におけるナビ演出の現出制御は、演出制御部410がその機能部を担う「報知演出制御手段」により行われる。この報知演出制御手段は、当選役種別(AT1〜AT3)と現出すべきナビ演出とが関連付けて定められた押し順報知演出選択テーブル(図示せず)に基づき、現出すべきナビ演出を選択決定し、演出手段に対してそのナビ演出を現出させる(たとえば、スピーカ16による効果音と共に、液晶表示装置6の画面上に該当する7図柄ベル役の入賞手順を報知する、といった演出態様を現出させる)。本実施形態では、上述したAT遊技をボーナス遊技中に発生させるか否かにより、ナビ演出有りの「スーパーBB」とナビ演出無しの「ノーマルBB」とを実現している。これにより、主制御部(主制御基板)400側では同じ性能を有するボーナス遊技として制御される場合であっても、遊技機全体として見れば、ボーナス遊技中に獲得が見込める利益量(獲得が見込める遊技メダルの枚数(期待純増枚数))が異なる(ボーナス遊技の性能が異なる)といった複数種類のボーナス遊技が実現される。
次に図12を参照して、遊技状態の移行制御について説明する。図12は本実施形態に係る回胴式遊技機の遊技状態間の移行状態の概要を示す遊技状態遷移図である。まず通常遊技を起点としてボーナス遊技に移行するまでの遊技ルートに着目しながら説明する。
図12を参照して、通常遊技中にBBに当選したことを条件に、演出制御部410側でナビ演出発生抽選が行われる。このナビ演出発生抽選は、そのBB当選に基づくボーナス遊技中に上記ナビ演出を現出させることを許容する許容状態(ナビ演出発生可能状態)下に置くか否かを抽選するものであり、端的にいえば、ボーナス遊技中にAT遊技を発生させるか否かの抽選である。上記ナビ演出発生抽選は、演出制御部410がその機能部を担う「特典遊技発生抽選手段」により、上記役抽選手段によりBBが当選役として決定されたことを条件に、所定のタイミングで取得した演出用乱数値とナビ演出抽選テーブル(図示せず)とに基づき行われる。上記ナビ演出抽選テーブル(図示せず)には、所定の確率でナビ演出が発生するように、その抽選確率(たとえば、64/256で当選し、192/256で非当選)が定められている。なお、この抽選確率は適宜変更することができる。
ここで本実施形態では、上記ナビ演出発生抽選に当選することによりナビ演出の発生権利を獲得した場合であっても、入賞させたボーナス役の種類に応じて、その権利を無効とするようになっている。具体的には、ナビ演出の発生権利を獲得した場合に「青7揃い」を入賞させると「スーパーBB」に移行され、ナビ演出の発生権利を獲得した場合であっても「赤7揃い」で入賞させると当該ナビ演出の発生権利が失われてしまい「ノーマルBB」に移行されるようになっている。勿論、上記ナビ演出抽選に当選せずにナビ演出の発生権利を獲得できなかった場合は、「青7揃い」または「赤7揃い」のどちらを入賞させても「ノーマルBB」に移行されることになる。つまり、本実施形態の上記特典遊技状態発生手段は、上記特典遊技発生抽選手段による抽選(ナビ演出発生抽選)に当選し、かつ「青7揃い」が遊技結果として導出表示されたことを条件に、演出状態をAT遊技(特典遊技状態)に移行制御して、AT遊技を発生させる役割を担う。
また本実施形態では、BBに当選した場合に「青7揃い」または「赤7揃い」のどちらも入賞許容状態に置かれるため、遊技者の恣意的な停止操作によりどちらのボーナス役も入賞させることができるようになっている。このため、ナビ演出の発生権利を獲得した場合は「青7揃い」の入賞を促す報知演出を現出し、ナビ演出の発生権利を獲得していない場合は「赤7揃い」の入賞を促す報知演出(以下、このような報知演出態様を「ボーナス役種別報知演出(表示態様指示演出)」と称する)を現出し、遊技者が「青7揃い」に関する上記ボーナス役種別報知演出に従い回胴を停止操作すれば、容易に「スーバーBB」を獲得することができるようになっている。なお、上記ボーナス役種別報知演出は、演出制御部410がその機能部を担う「表示態様指示演出制御手段」により現出制御される。
次に、本実施形態の「スーパーBB」と「ノーマルBB」とについて、ナビ演出の有無により、どのような遊技が展開されていくかについて詳細に説明する。ここでは、ボーナス遊技終了条件として、ボーナス遊技中の払い出し枚数が規定枚数(以下、ボーナス遊技終了条件となる払い出し枚数を「終了規定枚数」と称する)の‘360枚’を超えることを条件として説明する。なお、この規定枚数は特に制限はなく適宜変更することができる。
(スーパーBBの場合)
上述したように、スーパーBB中においては、ナビ演出が発生する。ボーナス遊技中では、ほぼ毎ゲーム、AT1〜AT3が高確率で当選し(図6のボーナス遊技中の欄参照)、かつナビ演出により、当選したAT種別に対応する7図柄ベル役の入賞手順が報知されるため、その入賞を容易なものとすることができる。それ故、ボーナス終了条件を達成するまでのゲーム数(終了規定枚数(360枚)を超えることとなるゲーム数:以下、「ボーナス終了ゲーム数」と称する)は、概ね25ゲーム程度(低確率ながらハズレに当選する場合があるため)、となり(終了規定枚数360枚、7図柄ベル役(赤ベル役、青ベル役、または緑ベル役)の配当15枚で算出。「ハズレ」が当選しなかった場合、かつナビ演出に従う停止操作手順の場合、本実施形態では、25ゲーム(24ゲーム目が360枚の払い出しになるため)がボーナス終了ゲーム数となる)、ボーナス遊技中の期待される獲得枚数(期待純増枚数)は、300枚(1ゲームあたりの純増枚数12枚(配当15枚−賭数3枚=12枚)で算出)程度となる。したがって、スーパーBB中は、ナビ演出に従い、第1停止操作回胴には、中回胴5bまたは右回胴5cを選択すること(変則押し)が推奨される。
(ノーマルBBの場合)
次に、ノーマルBBの場合について説明する。このノーマルBB中においては、ナビ演出が発生しない。ボーナス遊技中は、上述したスーパーBB中と同じく、ほぼ毎ゲーム、AT1〜AT3が高確率で当選することになるが、当選したATに応じた7図柄ベル役を入賞させようとして第1停止操作回胴に中回胴5bまたは右回胴5cを選択してしまうと(変則押しをした場合)、7図柄ベル役の入賞手順が報知されないため、その入賞は遊技者の恣意的な停止操作に委ねられることになる。この場合、7図柄ベル役の入賞率は1/3に低下するため、ボーナス終了ゲーム数は概ね75ゲーム程度になってしまう。また、このときの期待純増枚数は、150枚程度となる(終了規定枚数360枚、7図柄ベル役の入賞率1/3、AT当選時の1ゲーム当りの平均配当5枚、1ゲームあたりの純増枚数を2枚(平均配当5枚−賭数3枚=2枚)で算出)。
このように、ボーナス遊技終了条件を払い出し枚数に関する条件とした場合において、AT1〜AT3のような押順規定役を内部抽選の対象とし、単に、ナビ演出発生の有無だけで「ツインボーナス」を実現した場合、ノーマルBBにおいては、払い出しを伴う入賞役の出現率に応じてゲーム数が増加してしまう。たとえば、図6に示すボーナス遊技中用役抽選テーブルだけを用いて「ツインボーナス」を実現した場合、スーパーBBにおいては平均25ゲームであるが、ノーマルBBにおいてはその3倍となる平均75ゲームも要することになる。またそのゲーム数は、終了規定枚数を高い値に設定するに従い増加していくのは勿論のこと(たとえば、本実施形態において上記終了規定枚数を465枚とした場合は、平均96ゲーム程度を要する)、たとえば、本実施形態のスイカ役1またはスイカ役2が単に押し順に応じて入賞可能となる入賞役ではなく、7図柄ベル役と同様に押し順と停止操作タイミングとに応じて入賞可能となる入賞役であった場合は、入賞率がさらに低下し得るので、これに伴いさらにボーナス終了ゲーム数も増加していくと考えられる。
また、ボーナス終了ゲーム数が大幅に増加することになれば、折角のボーナス遊技が遊技者にとって煩わしくなる恐れがある。特に、規定の払い出し枚数に基づきボーナス遊技を終了させる場合、入賞による配当が得られずに、ボーナス終了ゲーム数がいたずらに増加してしまうと、遊技者が獲得し得る遊技メダル枚数も低下していく。それ故、ノーマルBBとスーパーBBとで、その実行ゲーム数に大きな差が生じたり、ノーマルBBにおけるボーナス終了ゲーム数が多数のゲーム数を要したりするものであれば、ノーマルBBの存在自体が遊技者にとって煩わしくなり、「ツインボーナス」搭載機としての意義が損なわれてしまう。
そこで、本実施形態のノーマルBB中においては、入賞させるためには押し順と停止操作タイミングとを要する7図柄ベル役とは異なり、押し順さえ一致すれば入賞となるスイカ役1またはスイカ役2を意図的に狙うことにより、上記のような問題を解消できるようになっている。既に説明したように、ボーナス遊技中は、ほぼ毎ゲーム、AT1〜AT3が高確率で当選することになるので、第1停止操作回胴に左回胴5aを選択することにより、スイカ役1またはスイカ役2を容易に入賞させることができる。この場合、ボーナス終了ゲーム数は、概ね41ゲーム程度(低確率ながらハズレに当選する場合があるため)となり、期待純増枚数は246枚程度となる(終了規定枚数360枚、1ゲームあたりの純増枚数を6枚(配当9枚−賭数3枚=6枚)で算出。なお、「ハズレ」は考慮していない)。つまり、ノーマルBB中においては、上記7図柄ベル役の入賞を狙うよりも、スイカ役1またはスイカ役2を狙う方が、ボーナス終了ゲーム数を減らすことができ(本実施形態では、半分程度減らすことができる)、さらに期待純増枚数も多くなる。したがって、ノーマルBB中は、上述した変則押しよりもボーナス終了ゲーム数が少なくなると共に、ゲームを進行する上で獲得利益が相対的に高くなる、第1停止操作回胴には左回胴5aを選択すること(順押し)が推奨される。
このように本実施形態では、ボーナス遊技終了条件を払い出し枚数に関する条件とした場合において、ボーナス遊技中に複数種類の押順規定役(AT1〜AT3)を内部抽選の対象とするようにし、当該押順規定役の当選により許容される入賞役について、第1の押し順により回胴を停止操作した場合は第1の入賞役(スイカ役1またはスイカ役2)が入賞し、当該第1の押し順とは異なる押し順で回胴を停止操作した場合は、少なくとも1つの回胴を停止操作したときの停止操作タイミングが一致した場合に、当該第1の入賞役よりも相対的に高い利益量を伴う第2の入賞役(AT1の場合、赤7ベル役)が入賞するように構成し、ノーマルBBであってもボーナス終了ゲーム数をいたずらに増加させることなく、比較的少ないゲーム数で終了させることができるようになっている。また、スーパーBBよりもノーマルBBにおける期待純増枚数が多くなるといった「ツインボーナス」搭載機としての魅力を発揮するためには、スーパーBBの方がノーマルBBよりも期待純増枚数が多くなるように、各入賞役の配当やその入賞率を定めることが好ましい。
また、本実施形態では、ボーナス遊技中に「ハズレ(当選番号0)」を内部抽選の対象としているが(図6参照)本発明はこれに限らず、(A)当該「ハズレ」を内部抽選の対象としない形態であっても良い。このような構成とした場合、ボーナス遊技中はハズレに当選することがなく、AT1〜AT3のいずれかが毎ゲーム当選することになる。また、(B)ATのような押順規定役以外の他の役(たとえば、所定枚数の遊技メダルの払い出しを伴う小役、好ましくは、押順不問役)を内部抽選の対象としても良く、好ましくは各ATの当選確率よりも低確率で当選するように定める。上記(A)または(B)のように構成しても、本発明の目的を達成することができる。
<遊技動作制御処理>
次に、本実施形態に係る回胴式遊技機の遊技動作制御に関する処理手順について詳細に説明する。
<主制御部側の処理:図13〜図17>
まず図13〜図17を参照して、主制御基板(主制御部)400側における処理手順について説明する。図13〜図17は、主制御部400側で実行される遊技制御処理を説明するフローチャートである。主制御部400側では、メイン処理(図13)と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込処理(図14)とを含んで構成されている。なお、これらの処理は、メインCPU401cにより実行されるものであるが、説明の便宜上、処理を実行する主体を主制御部400と称して説明する。
(1.主制御側メイン処理:図13)
図13は、遊技動作制御プログラムに従い実行される主制御基板400側のメイン処理(以下、「主制御側メイン処理」と称する)を示すフローチャートである。
遊技機に電源が投入されると、電源基板440から電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。この電源投入信号を受けて主制御部400は、図13に示す主制御側メイン処理を開始する。
この主制御側メイン処理では、電源投入時の初めての処理としてステップS11の初期設定処理が行われ、これ以外の場合には正常動作時の処理としてステップS12〜S26の処理が行われる。
図13おいて、まず主制御部400は、電源投入が行われてから初めての処理として、遊技動作開始前における必要な初期設定を実行する(ステップS11)。
上記の初期設定処理が正常に終了した後、次に、RAM初期化処理(ステップS12)を行う。このRAM初期化処理では、前回のゲーム終了時において使用した所定のデータをクリアし、今回のゲームに必要なワークエリアを確保する。
次に、遊技状態フラグ生成処理を行う(ステップS13)。この遊技状態フラグ生成処理では、現在の遊技状態(通常遊技中、ボーナス持越遊技中、ボーナス遊技中など)を確認し、これに対応する遊技状態フラグ(通常遊技フラグ(通常遊技中)、ボーナス間フラグ(ボーナス持越遊技中)、ボーナス作動フラグ(ボーナス遊技中)などを示すフラグ)を設定する。これにより今回のゲームの遊技状態が確定され、その遊技状態に応じた処理が行われことになる。
次に、遊技メダル投入処理を行う(ステップS14)。この遊技メダル投入処理は賭数管理手段として機能し、主に、遊技機本体に投入された遊技メダルの検出、クレジットの管理、再遊技の要求があった場合の遊技メダルの自動投入処理などを行うと共に、遊技開始に要する規定枚数の遊技メダルが投入された否かを監視する。上記規定枚数の遊技メダルの投入が確認された場合、遊技開始条件(単位遊技開始条件)を成立させ、この条件成立状態を保持したまま、回胴回転始動スイッチ11aからの操作検出信号の受信が確認されるまで待つ。またここでは、演出制御コマンドとして「メダル投入コマンド」をセットする。このメダル投入コマンドは遊技メダルが投入されるごとに送られる。
回胴回転始動スイッチ11aからの操作検出信号を受けると、主制御部400は、カウンタ回路403のカウンタ値に基づき、内部抽選用乱数値を取得する(ステップS15)。
次に、内部抽選処理を行う(ステップS16)。この内部抽選処理では、主に、取得した内部抽選用乱数値と現在の遊技状態に対応する役抽選テーブル(図6)とに基づき内部抽選により当選役を決定し、その内部抽選結果に(当選役に関する情報(当選情報))に基づき、当選役に対応する当選フラグを設定する。なお、この内部抽選処理の詳細については図15にて後述する。
次に、回胴回転始動時の設定処理(回胴回転開始設定処理)を行う(ステップS17)。この回胴回転開始設定処理では、各回胴5a、5b、5cの回転を開始時に必要となるデータ、たとえば、遊技開始ウェイトタイマ(4.1秒)をセットしたり、回胴の回転状態を示す回胴状態フラグを‘全回胴回転中’にセットしたりする。その後、回胴の回転始動を行うと共に、演出制御コマンドとして回胴始動を示す「回胴起動コマンド」をセットし、以後、各回胴5a、5b、5cが回転状態に入る。
そして、回胴回転中(回転状態中)に回胴回転停止ボタン12a、12b、または12cが操作された場合、具体的には、回胴回転停止スイッチ12a’、12b’、または12c’からの操作検出信号が送られてきた場合、停止対象となった回胴を停止制御するための回胴停止処理を行う(ステップS18)。この回胴停止処理では、主として、上記当選情報(または設定中の当選フラグ)と回胴の停止操作手順(押し順や停止操作タイミング)とに基づき、停止テーブルから滑りコマ数を割り出し、これに基づき、停止対象となった回胴を停止制御する。上記停止テーブルは、遊技状態や当選情報や当選フラグや回胴の停止操作手順などに応じて、停止対象となった回胴を停止制御するために必要な停止テーブルが選択される。またここでは、演出制御コマンドとして、回胴の停止操作時には「停止情報受付コマンド」が、回胴が停止した際には「停止結果情報コマンド」がセットされる。この「停止情報受付コマンド」には回胴の停止操作に関する情報(たとえば、押し順を示すデータ(停止操作順番(押し順)データ)、現在停止している回胴数を示すデータ(停止回胴数データ)、停止対象となった回胴を示すデータ(停止対象回胴データ)など)が含まれ、上記「停止結果情報コマンド」には回胴の停止位置に関する情報(たとえば、入賞ライン上の停止図柄情報)が含まれる。
そして全回胴の停止が確認された後、次に入賞判定処理を行う(ステップS19)。この入賞判定処理では、当選役に対応する図柄の組合せ(入賞役)が有効入賞ライン上に停止したかどうか、つまり入賞を発生させるか否かを確認し、入賞が確認された場合には当該停止した図柄の組合せに基づき、払い出すべき遊技メダル枚数の払い出し情報を設定する。またここでは、演出制御コマンドとして「入賞情報コマンド」をセットする。この入賞情報コマンドには、全回胴停止時の停止図柄情報(たとえば、入賞役情報、有効入賞ライン上の停止図柄情報、遊技状態情報など)が含まれる。
次に、メダル払出処理を行う(ステップS20)。このメダル払出処理では、上記ステップS19の入賞判定処理で設定された払い出し情報に基づき、ホッパーユニット500を駆動制御して目的枚数(ステップS19の入賞判定処理で設定された枚数)の遊技メダルの払い出し処理やクレジットの加算処理を行う。またここでは、演出制御コマンドとして「払出情報コマンド」をセットする。この払出情報コマンドには、遊技メダルの払い出し情報が含まれる。
上記メダル払出処理を終えると、次に、リプレイ役が有効入賞ライン上に停止したか否かを判定する(ステップS21)。リプレイ役が停止した場合には(ステップS21:YES)、再遊技を付与するための設定処理(再遊技作動開始処理)を行う(ステップS24)。そして、上記再遊技作動開始処理を終えると、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。一方、リプレイ役が停止していない場合には(ステップS21:NO)、ステップS22の処理に移行する。
ステップS22の処理では、現在の遊技状態がボーナス遊技中であるか否かを判定する(ステップS22)。現在の遊技状態がボーナス遊技中である場合(ステップS22:YES)、ボーナス遊技の継続およびその終了に要求される設定処理(ボーナス遊技作動中処理)を行う(ステップS25)。そして、ボーナス遊技作動中処理を終えると、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。なお、このボーナス遊技作動中処理の詳細については図17にて後述する。一方、現在の遊技状態がボーナス遊技中でない場合(ステップS22:NO)、ステップS23の処理に移行する。
ステップS23の処理では、「青7揃い」または「赤7揃い」のいずれかのボーナス役が有効入賞ライン上に停止したか否かを判定する(ステップS23)。ボーナス役が有効入賞ライン上に停止した場合(ステップS23:YES)、ボーナス遊技移行に必要なボーナス開始前処理(ボーナス遊技作動開始処理)を行う(ステップS26)。そして、上記ボーナス遊技作動開始処理を終えると、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。なお、このボーナス遊技作動開始処理の詳細については図16にて後述する。一方、ボーナス役が有効入賞ライン上に停止していない場合(ステップS23:NO)、何もせずにそのままステップS12のRAM初期化処理に移行する。
<2.主制御側タイマ割込処理:図14>
次に、図14を参照して、上記主制御側メイン処理実行中に割り込んで1.5ms程度ごとに実行される主制御側のタイマ割込処理(主制御側タイマ割込処理)について説明する。図14は、CTC401dからの一定時間ごとの割り込みで起動される主制御側のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図14において、まず、主制御部400は、タイマ割込みが生じると、割り込み禁止状態に設定し、各レジスタの内容を所定のスタック領域に退避させる退避処理を行う(ステップS41)。
次に、ポート入力処理を行う(ステップS42)。このポート入力処理では、遊技機に設けられたスイッチ類やセンサ類からの検出情報を管理する。
次に、回胴回転制御処理を行う(ステップS43)。回胴回転制御処理では、回胴状態フラグを確認した際の回胴始動時や停止指令フラグを確認した際の回胴停止時において、回胴駆動モータに出力するパルス信号を管理制御したり、現在の回胴の回転位置やその速度を監視したりする。
次に、定期更新処理を行う(ステップS44)。この定期更新処理では、遊技動作に用いられるタイマを更新したり、ウォッチドッグタイマを定期的にクリアしたりする。定期更新処理が実行されない場合、例えば、遊技動作制御に異常が発生してプログラムが暴走状態となった場合、ウォッチドッグタイマがタイムアップすると、メインCPU401cが自動的にリセットされて上記暴走状態から復帰する。
次に、コマンド出力処理を行う(ステップS45)。このコマンド出力処理では、遊技の進行に伴う処理状態に応じてセットされる演出制御コマンドを演出制御基板420側に送信する。主制御部400は、割り込み毎に演出制御コマンドを1バイト分出力している。1つの演出制御コマンドは2バイト長であるので、連続する2回のタイマ割り込みで1つの演出制御コマンドが送信される。
次に、メダル情報出力処理を行う(ステップS46)。このメダル情報出力処理では、遊技メダル投入や遊技メダル払出しの際のメダル払出信号を出力する。上記各信号は、外部集中端子基板310を介してホールコンピュータHCに送信される。
次に、表示出力処理を行う(ステップS47)。この表示出力処理では、遊技機に設けられたLEDや7セグメントの発光を制御するための発光制御信号を出力する。
次に、異常監視処理を行う(ステップS48)。この異常監視処理では、上記入力管理処理の情報に基づいて遊技機が正常状態であるか異常状態(遊技動作エラー)であるかを監視する。
そして、上記のステップS41〜ステップS48の処理を終えた後、一時退避していたレジスタの内容を復帰させる復帰処理を行い、割り込みの許可状態に設定する(ステップS49)。これにより、タイマ割込処理を終了して、割り込み前の上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割り込みが発生するまで当該主制御側メイン処理を行う。
(1−2.内部抽選処理:図15)
次に図15を参照して、図13のステップS16の内部抽選処理の詳細について説明する。図15は、内部抽選処理を示すフローチャートである。
図15において、まず主制御部400は、遊技状態フラグを取得し、現在の遊技状態を確認する(ステップS201)。
次に、現在の遊技状態が如何なる遊技状態かを判定する(ステップS202)。ここでは、ボーナス遊技中であるか否かを判定する。現在の遊技状態がボーナス遊技中の場合には(ステップS202:YES)、ボーナス遊技中用役抽選テーブルを選択し(ステップS203)、ボーナス遊技中でない場合には(ステップS202:NO)、通常遊技中用役抽選テーブルを選択する(ステップS211)。
次に、上記選択した役抽選テーブルと取得した内部抽選用乱数値とに基づいて、内部抽選を行い、当選役を決定する(ステップS204)。抽選結果(当選情報:たとえば、当選役を特定する当選番号情報)は、メインRAM401bの所定の領域(当選番号情報格納領域)に格納される。
次に、ボーナス内部当選中であるか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、ボーナス持越遊技中(ボーナス当選フラグ成立中またはボーナス間フラグ設定中)であるか否かを判定する。
ボーナス内部当選中でない場合(ステップS205:NO)、ステップS208の処理に移行し、ボーナス内部当選中である場合(ステップS205:YES)、ステップS207の処理に移行する。
ステップS206の処理では、上記の当選番号情報格納領域を確認し、今回の抽選でBB(当選番号4)に当選したか否かを判定する(ステップS206)。今回の抽選でBBに当選していない場合(ステップS206:NO)、そのままステップS208の処理に移行する。一方、今回の抽選でBBに当選していた場合(ステップS206:YES)、そのBBの当選情報のみをクリアして、今回のBB当選を無効にする(ステップS207)。これは、ボーナス内部当選中に、再びBBに当選してしまうことを防止するためである。その結果、ボーナス内部当選中は、新たなBBに重複して当選することはなく、これに起因するボーナス当選フラグも成立しない。
続くステップS208の処理では、ステップS204の抽選結果と当選フラグ設定テーブル(図7参照)とに基づいて、該当する当選フラグをセットする(ステップS208)。これにより、当選役に対応する当選フラグが成立する。
そして、演出制御コマンドとして「遊技開始コマンド」をセットし(ステップS209)、これにより、内部抽選処理を抜ける。上記遊技開始コマンドには、遊技状態に関する情報や当選情報(内部抽選結果情報(当選番号情報や当選フラグ情報))が含まれる。
(1−3.ボーナス遊技作動開始処理:図16)
次に図16を参照して、図13のステップS26のボーナス遊技作動開始処理の詳細について説明する。図16は、ボーナス遊技作動開始処理を示すフローチャートである。このボーナス遊技作動開始処理は、遊技結果として導出表示された図柄の組合せが所定の特別表示態様(ボーナス役)であることを条件に、通常遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス遊技を実行制御するボーナス遊技制御手段の一部として機能する。
図16において、まず主制御部400は、ボーナス遊技開始時の各種設定を行う(ステップS301)。ここでは、上記ボーナス遊技開始時の各種設定として、たとえば、ボーナス遊技中の払い出し枚数を管理するためのボーナス払出枚数カウンタをクリアしたり、ボーナス当選フラグをクリアしたり、ボーナス遊技中である旨を示すボーナス作動フラグをオンにしたりする。またさらに、演出制御コマンドとして、ボーナス遊技が開始された旨を示す「ボーナス開始コマンド」をセットする。
上記ステップS301の処理を終えると、次に、ボーナス遊技開始演出待機処理を行う(ステップS302)。ここでは、まずボーナス遊技開始時の演出待機時間(オープニング演出時間)をセットし、その演出待機時間が終了するのを待つ。そして、上記演出待機時間が終了した後、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。
(1−4.ボーナス遊技作動中処理:図17)
次に図17を参照して、図13のステップS25のボーナス遊技作動中処理の詳細について説明する。図17は、ボーナス遊技作動中処理を示すフローチャートである。このボーナス遊技作動中処理は、遊技結果として導出表示された図柄の組合せが所定の特別表示態様(ボーナス役)であることを条件に、通常遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス遊技を実行制御するボーナス遊技制御手段の一部として機能する。
図17において、まず主制御部400は、現在のボーナス遊技中の払い出し枚数を示すボーナス払出枚数カウンタ値を取得して、ボーナス遊技中の払い出し枚数が終了規定枚数(たとえば、360枚)を超えたか否かを判定する(ステップS401)。なお、主制御部400は、ボーナス遊技中の払い出し枚数を計数する計数手段を含み、遊技メダルの払い出しある度に、上記ボーナス払出枚数カウンタ(払出枚数記憶手段)にその情報を格納する(たとえば、払い出し枚数分の値をカウントアップしていく)。
ボーナス遊技中の払い出し枚数が終了規定枚数を超えていない場合(ステップS401:NO)、ボーナス遊技継続に要する各種設定を行った後(ステップS404)、ボーナス遊技作動中処理を抜けて、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。
一方、ボーナス遊技中の払い出し枚数が終了規定枚数を超えた場合(ステップS402:YES)、つまりボーナス終了条件を満たした場合、ステップS402のボーナス終了演出待機処理を行う。ここでは、まずボーナス遊技終了時の演出待機時間(エンディング時間)をセットし、その演出待機時間が終了するのを待つ。
上記演出待機時間が終了した後、次に、ボーナス遊技終了時の各種設定を行う(ステップS403)。ここでは、上記ボーナス遊技終了時の各種設定として、ボーナス作動フラグをオフする。またここでは、演出制御コマンドとして、ボーナス遊技が終了した旨を示す「ボーナス終了コマンド」をセットする。そして、これら各種の設定処理を行った後、ボーナス遊技作動中処理を抜けて、ステップS12のRAM初期化処理に移行する。これにより、ボーナス遊技が終了し、遊技状態は通常遊技に移行されることになる。
<演出制御部側の処理:図18〜図25>
次に、図18〜図25を参照して、演出制御部410側における処理手順について説明する。なお、演出制御部410の制御主体は、正確には演出制御基板420のサブCPU421cや液晶制御基板460のCPUなどを含んだものであるが、主制御基板400から演出制御コマンドを受けた演出制御基板420(サブCPU421c)側が、これに関連する液晶制御コマンドを液晶制御基板460に送信する関係上、以下では、演出制御基板420が行う処理手順を中心に説明し、演出制御基板420の機能と液晶制御基板460の機能とを特に必要がない限り区別することなく、処理を実行する主体を演出制御部410として説明する。またCPU、RAMなどは、演出制御基板420のサブCPU421c、サブRAM421bなどで代表させる。
(3.演出制御側メイン処理:図18)
図18は、演出制御部側のメイン処理(演出制御側メイン処理)を示すフローチャートである。演出制御部410は、遊技機本体に対して外部から電源が投入されると、図19に示す演出制御側のメイン処理を開始する。
この演出制御側のメイン処理では、まず電源投入時の初めての処理としてステップS61が行われ、これ以外の場合には正常動作時の処理としてステップS62〜S65の処理が行われる。
図18において、まず演出制御部410は、電源投入時の初めての処理として、遊技動作開始前における必要な初期設定処理を行う(ステップS61)。
続いて正常動作時の処理として、演出用乱数更新処理を行う(ステップS62)。この演出用乱数更新処理では、主として、演出内容を選択するために利用される演出抽選用乱数値やナビ演出発生抽選用の乱数(ナビ抽選用乱数)を定期的に更新している。
次に、コマンド受信割り込み、タイマ割り込み、外部INT等を許可する割り込み許可状態に設定し(ステップS63)、その後、割り込み禁止状態に設定する(ステップS64)。続いてウォッチドッグタイマをクリアし(ステップS65)、電断が発生しない限り、ステップS62〜ステップS65の処理を繰り返す。
(4.コマンド受信割込処理:図19)
次に、図19を参照して、演出制御部410が実行する演出制御側のメイン処理において、主制御基板400からの演出制御コマンドを受信した場合に実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図19は、コマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、次に述べる演出制御側タイマ割込処理(図20)よりも優先して実行される。
図19において、まず演出制御部410は、主制御基板400からの演出制御コマンドを受信しことを確認すると、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を行う(ステップS71)。
次に、演出制御部410は、受信した演出制御コマンドをサブRAM421bの所定の演出制御コマンド格納領域(コマンド受信バッファ)に格納し(ステップS72)、レジスタの内容を復帰して(ステップS73)、コマンド受信割り込み処理を終了する。
(5.演出制御側タイマ割込処理:図20)
次に、図20を参照して、演出制御側のメイン処理に対して、2ms程度ごとに実行される演出制御側タイマ割込処理について説明する。図20は、一定時間(2ms)ごとの割り込みで起動される演出制御側のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図20において、まず、演出制御部410は、レジスタを所定のスタック領域に退避させるレジスタ退避処理を行う(ステップS81)。
次に、定期更新処理を行う(ステップS82)。この定期更新処理では、演出パターンを選択するために利用される演出抽選用乱数の初期値や、演出パターンの実行に必要なタイマの内容を割り込みごとに更新する。上記タイマの代表的なものは、演出の発生に関するタイムスケジュールを管理するタイマである。このタイマにより遊技中の演出において、その遊技進行の時間軸上で、どのような演出パターンを、どれだけの時間幅をもって、演出手段である装飾ランプ(LED)やスピーカ16や液晶表示装置6などにより現出させるかについての時間的なスケジュールが管理される。
次に、コマンド対応処理を行う(ステップS83)。このコマンド対応処理では、上コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているか否かを割り込みごとに監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに対応した演出処理(たとえば、ナビ演出発生抽選や演出パターン(広義には、演出シナリオ)の抽選など)を行う。ここでは、上述したコマンド受信割込処理で新しいものに更新された演出制御コマンドが優先的に処理されることになる。上記演出制御コマンドの中には、メダル投入コマンド、遊技開始コマンド、回胴起動コマンド、停止情報受付コマンド、停止結果情報コマンド、入賞情報コマンド、ボーナス開始コマンド、ボーナス終了コマンドなどが含まれる。
次に、演出シナリオを更新させて演出を進行させる演出進行処理を行う(ステップS84)。この演出シナリオ更新処理では、上記コマンド対応処理(ステップS83)において決定された上記演出パターンの内容に基づいて、液晶制御コマンドの作成や、LED(装飾ランプ13)やスピーカ46を作動させる制御信号(発光制御信号や音声制御信号)を作成する。
続いて演出の進行に伴って液晶表示装置6に演出の内容を画像表示させると共に、液晶表示装置6による画像演出に合わせて、発光や音声を出力させるための出力処理(映像、音、光)を行う(ステップS85)。この出力処理では、演出の進行に伴って演出制御基板420(サブCPU421c)から液晶制御基板460(液晶制御CPU)に対して液晶制御コマンドを出力すると共に、液晶表示装置6による画像演出に合わせて、演出制御基板420から装飾ランプ13やLEDを含む光表示装置に対する表示制御部やスピーカ16を含む音響発生装置に対する音響制御部に対して、上記発光制御信号や音声制御信号を出力する(ステップS85)。
そして、退避したレジスタの内容を復帰して(ステップS86)、演出制御側タイマ割込処理を終了する。
(6.コマンド対応処理:図21〜図25)
次に、演出制御コマンドを受信した場合の上記コマンド対応処理について説明する。ここでは、本発明と関連の深い「遊技開始コマンド」、「入賞情報コマンド」を受信した場合について説明し、他の演出制御コマンドを受信した場合の説明は省略する。
(6−1.遊技開始コマンド受信処理:図21)
図21は、図20のコマンド対応処理(ステップS83)の一つである遊技開始コマンド受信処理を示すフローチャートである。この遊技開始コマンド受信処理は、図11の内部抽選処理(ステップS16)でセットされる遊技開始コマンドを受信した場合に行われる。
遊技開始コマンドは、当選役に関する情報である当選情報(内部抽選結果情報)や、遊技状態に関する情報を含んでいる。この遊技開始コマンドを受信した場合、演出制御部410は、当該遊技開始コマンドに含まれている情報から、当選役の種別を解析し、その情報を取得する(ステップS601)。
次に、現在の演出状態を取得する(ステップS602)。この演出状態は、既に説明したように演出制御部410側で管理されている遊技状態であり、基本的には主制御側遊技状態と整合性が取られる形態で管理されている。また、上記演出状態は、主制御側遊技状態に関する情報を含む演出制御コマンド(たとえば、遊技開始コマンドや入賞情報コマンド)が送られてくる度に、必要に応じて変更される。
次に、取得した演出状態に応じた演出処理を行うため、演出状態がボーナス遊技中(スーパーBB中またはノーマルBB中)の場合には(ステップS603:YES)、ボーナス遊技中における遊技開始コマンド受信時の演出選択処理(ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理:ステップS604)を行い、それ以外の場合には(ステップS603:NO)、通常遊技中における遊技開始コマンド受信時の演出選択処理(通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理:ステップS606)を行う。なお、上記の通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理(ステップS606)についての詳細は図22、ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理(ステップS604)についての詳細は図23にて後述する。
そして上記ステップS604またはS606の処理において選択された演出(遊技開始に伴い現出される演出)をセットし(ステップS605)、遊技開始コマンド受信処理を抜ける。
(6−1−1.通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理:図22)
次に、上記図22のステップS606の通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理ついて説明する。図22は、通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を示すフローチャートである。
図22において、まず演出制御部410は、ステップS601で取得した当選役の情報に基づき、当該当選役がBBであるか否かを判定する(ステップS631)。
当選役がBB以外である場合(ステップS631:NO)、当選役(ハズレを含む)に応じた演出を選択し(ステップS636)、通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図21のステップS605に移行し、当該選択した演出をセットする。
一方、当選役がBBである場合(ステップS631:YES)、ナビ抽選用乱数を取得し、その取得した乱数値とナビ演出抽選テーブルに基づき、ナビ演出発生抽選を行う(ステップS632)。
上記ステップS632のナビ演出発生抽選の結果、当選となった場合には(ステップS633:YES)、「青7揃い」の入賞を促すボーナス役種別報知演出を選択し(ステップS634)、ナビ演出フラグをオンにする(ステップS635)。このナビ演出フラグは、後述の入賞情報コマンド受信処理中の通常遊技中の入賞情報コマンド受信時の演出選択処理(図24、ステップS706)で利用され、当該オンされたナビ演出フラグは、ボーナス遊技が終了したことを条件にオフにセットされるようになっている。具体的には、ボーナス終了コマンドを受信したときに行われるボーナス終了コマンド受信処理(ボーナス遊技終了時の演出処理:図示せず)にてオフにセットされるようになっている。これにより、通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図21のステップS605に移行し、当該選択した演出をセットする。
一方、上記ステップS632のナビ演出発生抽選の結果、当選しなかった場合には(ステップS633:NO)「赤7揃い」の入賞を促すボーナス役種別報知演出を選択し(ステップS637)、通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図21のステップS605に移行し、当該選択した演出をセットする。
以上に説明した、通常遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理中のステップS631〜S632は、上記役抽選手段により特別役(BB)が当選役として決定されたことを条件に、特典遊技状態(AT遊技)を発生させるか否かを抽選により判定する特典遊技発生抽選手段として機能する。また、ステップS633、S634、S637は、上記特典遊技発生抽選手段により上記特典遊技状態を発生させると判定されたことを条件に、第1の特別表示態様(本実施形態では「青7揃い」)を前記遊技結果として導出表示すべき旨を報知する表示態様指示演出を演出手段に対して現出させる、または上記特典遊技発生抽選手段により上記特典遊技状態を発生させると判定されなかったことを条件に、第2の特別表示態様(本実施形態では「赤7揃い」)を前記遊技結果として導出表示すべき旨を報知する表示態様指示演出を演出手段に対して現出させる表示態様指示演出制御手段として機能する。また、ステップS635は、所定の条件の成立に基づき、上記ボーナス遊技中に特典遊技状態を発生させる特典遊技状態発生手段の一部として機能する。本実施形態では、少なくともBB当選を条件にAT遊技が発生されることになる。
(6−1−2.ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理:図23)
次に、上記図22のステップS604のボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理ついて説明する。図23は、ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を示すフローチャートである。
図23において、まず演出制御部410は、演出状態がスーパーBB中(ボーナス遊技中かつAT遊技中)であるか否か(ノーマルBB中であるか)を判定する(ステップS651)。
(ノーマルBB中の場合)
演出状態がスーパーBB中でない場合、つまりノーマルBB中(ボーナス遊技中かつ非AT遊技中)の場合(ステップS651:NO)、当選役(ハズレを含む)に対応する演出(ノーマルBB中用の演出態様を示し、ナビ演出とは異なる演出態様)を選択し(ステップS654)、ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図21のステップS605に移行し、当該選択した演出をセットする。
(スーパーBB中の場合)
演出状態がスーパーBB中の場合には(ステップS651:YES)、当選役がAT1〜AT3のいずれかであるか否かを判定する(ステップS652)。
当選役がAT1〜AT3のいずれかである場合(ステップS652:YES)、その当選したAT種別に応じたナビ演出を選択する(ステップS653)。具体的には、当選したAT種別と上記押し順報知演出選択テーブル(図示せず)とに基づき、目的のナビ演出を選択する。たとえば、当選役がAT1である場合には赤7ベル役、AT2である場合には青7ベル役、AT3である場合には緑7ベル役の入賞手順を報知するためのナビ演出が選択されるようになっている。これにより、ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図21のステップS605に移行し、当該選択した演出をセットする。なお、上述のナビ演出は、AT1〜AT3のいずれかに当選した場合に、抽選により所定の確率で発生するように構成しても良いし、AT1〜AT3のいずれかに当選した場合に必ず発生(100%発生)させるように構成しても良い。
以上に説明した、ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理は、報知演出制御手段として機能する。この報知演出制御手段は、上記特典遊技状態(AT遊技)中において上記役抽選手段により複数種類の押順規定役(本実施形態では、AT1〜AT3に相当する)のいずれかが当選役として決定されたことを条件に、その当選役として決定された押順規定役に対応する第2の図柄の組合せ(本実施形態では、赤ベル役(AT1に対応)、青ベル役(AT2に対応)、緑ベル役(AT3に対応)に相当)を前記遊技結果として導出表示させるための前記停止スイッチを操作する操作手順(本実施形態では、各7図柄ベル役の入賞手順に相当する)を報知する報知演出(本実施形態では、赤ベル役、青ベル役、または緑ベル役に関する入賞手順を報知するナビ演出に相当する)を演出手段(たとえば、液晶表示装置6)に対して現出させる、といった機能を含む(ボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理中(ステップS651:YES〜S653の処理ルート))。
(6−2.入賞情報コマンド受信処理:図24)
図24は、図21のコマンド対応処理(ステップS83)の一つである入賞情報コマンド受信処理を示すフローチャートである。この入賞情報コマンド受信処理は、図11の入賞判定処理(ステップS19)でセットされる入賞情報コマンドを受信した場合に行われる。
入賞情報コマンドは、入賞役情報や入賞ライン情報や遊技状態情報などを含んでいる。この入賞情報コマンドを受信した場合、演出制御部410は、当該コマンドに含まれている情報から入賞役の種別を解析し、その情報を取得する(ステップS701)。
次に、現在の演出状態を取得し(ステップS702)、当該演出状態がボーナス遊技中の場合には(ステップS703:YES)、ボーナス遊技中における入賞情報コマンド受信時の演出選択処理(ボーナス遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理:ステップS704)を行い、それ以外の場合には(ステップS702:NO)、通常遊技中における入賞情報コマンド受信時の演出選択処理(通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理:ステップS706)を行う。なお、上記の通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理(ステップS706)についての詳細は図24にて後述する。
そして上記ステップS704またはS706の処理において選択された演出(全回胴停止時に選択される演出パターン)をセットし(ステップS705)、入賞情報コマンド受信処理を抜ける。
(6−2−1.通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理:図25)
次に、上記図24のステップS706の通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理ついて説明する。図25は、通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理を示すフローチャートである。
図25において、まず演出制御部410は、ステップS701で取得した入賞役の情報に基づき、当該入賞役がボーナス役(「青7揃い」または「赤7揃い」)であるか否かを判定する(ステップS631)。
入賞役がボーナス役以外である場合(ステップS731:NO)、入賞役(ハズレを含む)に応じた演出を選択し(ステップS737)、通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図24のステップS705に移行し、当該選択した演出をセットする。
一方、入賞役がボーナス役である場合(ステップS731:YES)、そのボーナス役が「青7揃い」か「赤7揃い」であるかに応じて処理を分岐させる(ステップS732)る。
(「青7揃い」である場合)
入賞役が上記「青7揃い」である場合は、続いてナビ演出フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS733)、ナビ演出フラグがオンであれば(ステップS733:YES)、演出状態を「スーパーBB(ボーナス遊技+AT遊技)中」にセットし(ステップS734)、ナビ演出フラグがオンでなければ(ステップS733:NO)、スーパーBBの発生条件を満たしていないため(ナビ演出発生抽選に非当選となっているため)、演出状態を「ノーマルBB中」にセットする。
(「赤7揃い」である場合)
入賞役が「赤7揃い」である場合には、演出状態を「ノーマルBB(ボーナス遊技+非AT遊技)中」にセットする(ステップS736)。なお、本実施形態では、ナビ演出フラグがオンであるか否かにかかわらず、「赤7揃い」である場合には、演出状態が「ノーマルBB中」にセットされるようになっている。これにより、上記ナビ演出発生抽選に当選することによりナビ演出の発生権利を獲得した場合であっても、入賞させたボーナス役が「赤7揃い」であれば、その権利が無効とされるようになっている。
そして、「青7揃い」または「赤7揃い」の入賞に応じたボーナス役入賞時の演出を選択し(ステップS735)、通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理を抜けて、図24のステップS705に移行し、当該選択した演出をセットする。
以上に説明した、通常遊技中入賞情報コマンド受信時の演出選択処理中のステップS731〜S734は、所定の条件の成立に基づき、ボーナス遊技中に特典遊技状態を発生させる特典遊技状態発生手段の一部として機能する。
なお、本実施形態の変更例をして下記のように構成することができる。これらの変形例のように、またはこれらの変形例を組合せて構成しても本発明の目的を達成し、効果を奏することができる。
<変形例1>
本実施形態では、ボーナス役として、規定終了枚数を同一とするボーナス遊技に移行させる複数種類のボーナス役「青7揃い」および「赤7揃い」があるものとして説明した。しかし、本発明はこれに限らず、一のボーナス当選フラグに対して同じ性能を持つボーナス役が割り当てられていれば特に制限はない。たとえば、他の役(遊技媒体の払い出しを伴う小役や、再遊技を伴うリプレイ(再遊技)役)と同時当選(重複当選)するようなBB(たとえば、ベル役(またはリプレイ役)とBBとが重複当選する重複役)であっても良い。さらにまた、規定終了枚数が同じであり、かつボーナス遊技終了後に所定の遊技状態に移行されるものであっても良く、たとえば、いわゆる「RT(リプレイタイム)遊技」を伴うものが挙げられる。このRT遊技とは、主制御部400側で制御される遊技状態の一つであり、上記RP(リプレイ)に当選する確率が通常遊技中よりも高まる再遊技高確率抽選状態である。この場合、たとえば、図6の役抽選テーブルにおいて、さらにRT遊技中用役抽選テーブル(図示せず)を設ける。このRT遊技中用役抽選テーブルは、RPの当選領域を通常遊技(図6において通常遊技中のRPの当選領域は8990)よりも大きく(たとえば、35400)設定したものであり、代表的にはRP以外の当選役(AT1〜AT12、小役1、小役2、BB)についての当選領域を通常遊技中と同じ大きさに設定し、RPの当選領域が通常遊技よりも大きく設定したものが挙げられる。これにより、RT遊技中は、通常遊技よりも高確率でRPに当選するため、1ゲーム当りの平均獲得遊技メダル枚数が通常遊技よりも増加する、といった遊技者に有利な遊技状態が付与される。
なお、上記RT遊技は、主制御部400がその機能部を担う「再遊技高確率遊技制御手段」によりその発生および終了が管理制御される。また上記RT遊技の終了条件は、適宜定めることができ、たとえば、所定のゲーム数(たとえば、100ゲーム)を消化した場合に終了させても良いし、特定の役に当選した場合(たとえば、RT遊技中にBBに当選した場合やRT遊技の終了契機となる役(RT遊技終了契機役)に当選した場合)あるいは特定の入賞役に入賞した場合(たとえば、RT遊技の終了契機となる入賞役(RT遊技終了契機入賞役)に入賞した場合)に終了させても良い。また、上記RT遊技を設けた場合、スーパーBBの発生条件を、RT遊技中にBBに当選して「青7揃い」を入賞させたことを条件としても良い。なお、上記RT遊技終了契機役やRT遊技終了契機入賞役は、適宜定めることができる。
<変形例2>
また、上記の実施形態では、通常遊技中にAT1〜AT3のような押順規定役を内部抽選の対象としない形態について説明したが本発明はこれに限らず、通常遊技中にAT1〜AT3のような押順規定役を内部抽選の対象としても良い。また、これらの当選確率を適宜定めることができる。また、上記変形例1で説明したRT遊技を発生させる構成とした場合、RT遊技中においても、AT1〜AT3のような押順規定役を内部抽選の対象としても良い。この場合、RT遊技とAT遊技とを共に発生させても良く、このような遊技状態(RT遊技+AT遊技)は、いわゆる「ART(アシストリプレイタイム)遊技」と称される。このART遊技を設けた場合、AT1〜AT3のいずれかに当選すると、スーパーBB中のように7図柄ベル役の入賞手順を報知するためのナビ演出を発生させることができる。このため、ART遊技が発生した場合は、上記RT遊技だけが発生する場合よりも遊技者に有利な遊技状態となり、ART遊技の発生の有無により遊技者が獲得し得る利益を大きく左右させることができるようになる。
なお、上記ART遊技の発生条件に関しては、RT遊技の発生と共にAT遊技を発生させてART遊技としても良いし、RT遊技中において特定の役に当選した場合(たとえば、AT遊技開始契機となる役(AT遊技開始契機役)に当選した場合)あるいは特定の入賞役に入賞した場合(たとえば、AT遊技開始契機となる入賞役(AT遊技開始契機入賞役)に入賞した場合)にAT遊技を発生させてART遊技としても良い。また、ART遊技の終了条件に関しては、たとえば、RT遊技の終了と共にAT遊技を終了させてART遊技を終了させても良いし、ART遊技中において特定の役に当選した場合(たとえば、RT遊技終了契機役またはAT遊技終了契機となる役(AT遊技終了契機役)に当選した場合)あるいは特定の入賞役に入賞した場合(たとえば、RT遊技終了契機入賞役またはAT遊技終了契機となる入賞役(AT遊技終了契機入賞役)に入賞した場合)にRT遊技またはAT遊技のいずれかを終了させてART遊技を終了させても良い。なお、上記AT遊技終了契機役やAT遊技終了契機入賞役は、適宜定めることができる。
また、上記ART遊技の発生条件に関して、ボーナス遊技中に所定の条件を満たしたことを条件にART遊技を発生させる構成としても良い。たとえば、ボーナス遊技中に獲得した遊技メダルの枚数(純増枚数)が第1の所定枚数の場合、または第1の所定枚数を超えた場合、あるいは第1の所定枚数以上の場合には、AT遊技発生条件を未達成としてAT遊技を発生させず(この場合は、ボーナス遊技終了後にRT遊技だけが発生する)、ボーナス遊技中に獲得した枚数が第2の所定枚数の場合、または第2の所定枚数を超えた場合、あるいは上記第1の所定枚数未満の場合にはAT遊技発生条件を達したとしてAT遊技を発生させる(この場合は、ボーナス遊技終了後にART遊技が発生する)といった機能を有する構成としても良い。またさらに、AT遊技の発生に関し他の条件を付加しても良く、たとえば、上記ボーナス遊技中の純増枚数が所定枚数に達したことを条件に所定のAT遊技発生抽選を行い、この抽選に当選した場合、ボーナス遊技終了後にAT遊技を発生させる構成としても良い。このように、ボーナス遊技中の純増枚数に応じてART遊技を発生させるように構成した場合、以下のように、ART遊技の発生の有無に関して遊技者の意思を反映させることができるようなる。
たとえば、ボーナス遊技中に獲得した遊技メダルの枚数(純増枚数)が289枚以上(上記第1の所定枚数)の場合はAT遊技を発生させず、ボーナス遊技中に獲得した遊技メダルの枚数が289枚未満(上記第1の所定枚数未満)の場合にAT遊技を発生させるように構成した形態を考えてみる。この場合、仮に、現在のボーナス遊技がスーパーBB中であっても、遊技者の都合に応じて、ART遊技を獲得したければ、意図的にナビ演出を無視して、スイカ役1またはスイカ役2を入賞させるようにして純増枚数を289枚未満調整し、ART遊技を獲得したくなければナビ演出に従い純増枚数を289枚以上に調整する、といったことができるようになる。
具体例を挙げて説明すれば、たとえば、ボーナス遊技中のすべてのゲームにおいてAT1〜AT3に当選したケースの場合、毎ゲームにおいてナビ演出に従い変則押しをして7図柄ベル役を入賞させれば純増枚数が300枚となるが、2ゲームだけナビ演出を無視してスイカ役1またはスイカ役2を入賞させれば純増枚数を288枚に調整することができる。
その結果、たとえば、遊技者が遊技に興じることが可能な残り時間が少ないといった状況下に置かれたときに(パチンコホールの閉店時間が近づいてきた場合や遊技者自身の都合がある場合)、ナビ演出を無視して、故意に第1停止操作回胴に左回胴5aを選択してスイカ役1またはスイカ役2を入賞させ、ボーナス遊技中の純増枚数をあえてART遊技発生条件を未達成とする枚数に調整し、ART遊技による利益を獲得することができない替わりに、ボーナス遊技中の純増枚数を多く獲得することで、遊技者の都合に合わせた利益調整を行うことができるようになる。特に、ART遊技が継続されるゲーム数が比較的多くなる場合、たとえばART遊技が終了されるまでに長時間要する場合、上記利益調整をすることが有効に働く場合が多いと考えられる。
なお、ボーナス遊技中に獲得した遊技メダルの純増枚数は、遊技メダルの投入枚数と入賞による払い出し枚数との差に基づき算出することができる。たとえば、主制御部側400で遊技メダルの投入枚数と入賞による遊技メダル払い出し枚数とを監視して現在の純増枚数を算出し、この枚数情報を演出制御部410側に送ることで演出制御部410側が現在の純増枚数を把握することができる。また、純増枚数計数手段の機能を演出制御部410側だけに設ける場合、遊技メダルの投入枚数示す情報(たとえば、上記メダル投入コマンド)と払い出し枚数に関する情報を含む演出制御コマンド(たとえば、上記払出情報コマンド)が送られてくることにより、遊技メダルの投入枚数と入賞による払い出し枚数とを把握することができるので、上記純増枚数を算出することができる。
<変形例3>
また、ノーマルBB中において、ナビ演出のように7図柄ベル役の入賞手順を報知するのではなく、7図柄ベル役の一部の入賞手順を秘匿して報知する「準ナビ演出」を発生可能に構成しても良い。この「準ナビ演出」とは、たとえば、ノーマルBB中にAT1に当選した場合、赤7ベル役の入賞手順を確定的に報知するのではなく、赤7ベル役か青7ベル役のいずれかが入賞可能性がある旨を報知するといった、当該赤7ベル役の入賞手順の一部を秘匿して報知するような演出態様が挙げられる。AT1当選時に赤7ベル役か青7ベル役のいずれかが入賞可能性がある旨を報知する準ナビ演出の場合は、赤7ベル役の入賞率が1/2となり、全く入賞手順が報知されない場合よりも、その入賞率が高まる。したがって、遊技者がその準ナビ演出に従って純増枚数をさらに増やすか、それともスイカ役1またはスイカ役2を確実に入賞させることで純増枚数を安全に増やしていくかの選択の余地を与えることができる。この結果、ノーマルBB中であってもスーパーBB中のような感覚を与えることができ、楽しくボーナス遊技を消化していくことができる。なお、上記準ナビ演出は、AT1〜AT3のいずれかに当選した場合に、抽選により所定の確率で発生するように構成しても良いし、AT1〜AT3のいずれかに当選した場合に必ず発生させるように構成しても良い。
<変形例4>
また、本実施形態では、遊技者の過誤により、「青7揃い」を入賞させるべきところを「赤7揃い」で入賞させた場合には(たとえば、「青7揃い」の入賞を促すボーナス役種別報知演出が行われたにもかかわらず、誤って「赤7揃い」を入賞させてしまった場合)、遊技者に不利益が生じるようになっている。このため、その不利益を救済する救済機能を設けても良い。たとえば、ボーナス遊技中(ここでは、ノーマルBB中)にAT1〜3のいずれかに当選した場合、AT1〜AT3のいずれかに当選した旨を報知する救済演出を発生させて(上記準ナビ演出であっても良い)、当選したATに対応する7図柄ベル役を入賞させることができたことを条件に、次回のゲームからナビ演出を発生させて、スーパーBBに昇格させるといった救済機能が挙げられる。なお、上記救済演出をどのタイミングで発生させるかは適宜定めることができる。たとえば、AT1〜AT3のいずれかが当選する度に発生させても良いし、AT1〜AT3の当選回数が所定回数(たとえば、3回)に達するまで発生させても良いし、特定のゲーム数目(たとえば、3ゲーム目および5ゲーム目など)にAT1〜AT3のいずれかが当選した場合に発生させても良い。
<変形例5>
また、本実施形態のBBは、一のボーナス当選フラグに対して、同じ性能を持つ(たとえば、ボーナス遊技中の払い出し枚数が同じである点で同じ性能を持つ)複数の図柄の組合せが割り当てられていると説明したが本発明はこれに限られない。つまり、一のボーナス当選フラグに対して単一(1種類)の図柄の組合せが割り当てられているものとしても良い。たとえば、BBの当選により入賞が許容される図柄の組合せを「青7揃い(「青7」−「青7」−「青7」)」だけとしても良い。この場合、BBに当選したことを条件に行われる図12のナビ演出発生抽選に当選すれば(ナビ演出発生抽選でナビ演出の発生権利を獲得さえすれば)、「青7揃い」を入賞させることにより‘スーパーBB’に移行させ、当該ナビ演出発生抽選に当選しなかったならば、‘ノーマルBB’に移行させるように構成することができる。
<変形例6>
また、本実施形態では単一のBBだけを設けた形態について説明したが本発明はこれに限らず、複数種類のBBを設けても良い。具体的には、一のBBに当選した場合と他のBBに当選した場合とで異なる種類のボーナス当選フラグを設定するように構成しても良い。たとえば、本実施形態の「BB(ここでは、「SBB」と称する)」の他に、他の当選種別として「NBB」をさらに設け、当該「SBB」に当選した場合には、その当選により入賞が許容される図柄の組合せを「青7揃い(「青7」−「青7」−「青7」)」とし、当該「NBB」に当選した場合には、その当選により入賞が許容される図柄の組合せを「赤7揃い(「赤7」−「赤7」−「赤7」)」としても良い。この変形例では、本実施形態のBBとして機能するものが複数種類設けられているため、次のような構成を採用することができる。
ナビ演出発生抽選に関し、いずれのBBに当選したか、またはいずれの7図柄揃いが入賞したかに基づき、ナビ演出発生抽選の当選確率を異ならせることができる。たとえば、「SBB」に当選したときは高確率で、「NBB」に当選したときは低確率でナビ演出発生抽選に当選するように、その当選確率を定めることができる。またこれとは異なり、ナビ演出発生抽選を行う機能を設けなくとも良く、上記「SBB」に当選したことを条件に(または「青7揃い」が入賞したことを条件に)‘スーパーBB’に、上記「NBB」に当選したことを条件に(または「赤7揃い」が入賞したことを条件に)‘ノーマルBB’に移行可能な構成としても良い。この場合、いずれのBBに当選したかで獲得し得る利益状態が異ならせることができ、単一のBBを設けた構成よりも遊技性の自由度を増すことができる。
<変形例7>
本実施形態では、スーパーBB中においてはナビ演出が発生し、ノーマルBB中においては、ナビ演出が発生しない形態について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、ノーマルBB中においてもナビ演出と同様の機能を有するが、その報知内容が異なるナビ演出を発生させるように構成しても良い。このノーマルBB中に発生させるナビ演出としては、押し順さえ一致すれば入賞となるスイカ役1またはスイカ役2(第1の図柄の組合せ)の入賞手順に関する情報を報知する演出態様である。たとえば、第1停止操作回胴に左回胴5aを選択すべき旨を報知するものが挙げられる。この場合、ノーマルBB中においては、7図柄ベル役の入賞を狙ってボーナス遊技を消化していくよりも、ボーナス終了ゲーム数が少なくなると共に、ゲームを進行する上で獲得利益が相対的に高まる、特定の回胴(左回胴5a)を第1停止操作回胴として選択すべきこと(順押し)を遊技者に促すことができる。また、単に順押しをすることによりスイカ役1またはスイカ役2を入賞させることができることを知らない遊技者初心者であっても、安心してボーナス遊技を消化していくことができる。なお、本例のナビ演出は、左回胴5aを第1停止操作回胴として選択すべきことを報知する演出態様に限らず、スイカ役1またはスイカ役2の図柄の組合せを報知する(たとえば、液晶表示装置6の画面に、「スイカA」−「スイカA」−「スイカA」の図柄の組合せや「スイカA」−「スイカA」−「スイカB」の図柄の組合せを画像表示する)演出態様であっても良い。
なお、この変形例7のように構成した場合、図23のボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理中のS654の処理において、当選役に応じた演出として、上述のスイカ役1またはスイカ役2に関する入賞手順を報知するナビ演出を発生させるように構成することができる。この場合、上記報知演出制御手段は、上記特典遊技状態(AT遊技)中以外において上記役抽選手段により複数種類の押順規定役(本実施形態では、AT1〜AT3に相当する)のいずれかが当選役として決定されたことを条件に、その当選役として決定された押順規定役に対応する第1の図柄の組合せ(本実施形態では、スイカ役1またはスイカ役2に相当)を前記遊技結果として導出表示させるための前記停止スイッチを操作する操作手順(本実施形態では、スイカ役1またはスイカ役2の入賞手順に相当する)を報知する報知演出を演出手段(たとえば、液晶表示装置6)に対して現出させる、といった機能を含むことができる(図23のボーナス遊技中開始コマンド受信時の演出選択処理中のステップS651およびS654(ステップS651:NOの処理ルート)。
以上、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態に係る回胴式遊技機について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明を逸脱しない範囲において各種構成要素の改変が可能である。また、以上に説明した実施形態では、遊技媒体として遊技メダルを使用する回胴式遊技機を例に説明したが、本発明は、他の遊技媒体、たとえば遊技球を用いる回胴式遊技機にも適用可能である。