JP7412697B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコホールなどの遊技場に設置され、外部の遊技機対応ユニットとの間で遊技用価値をデータとして交換する遊技機に関する。
従来から、外部のカードユニットに隣接して設置され、当該カードユニットとの間で遊技用価値をデータとして交換する遊技機がある。
このような遊技機において、特許文献1のように、主制御CPUが実装された主制御基板や枠制御CPUが実装された枠制御基板などを備える遊技機がある。この遊技機では、遊技機の枠制御CPUと当該遊技機に対応するカードユニットとの間で、枠制御CPUからカードユニットに遊技機情報(遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報)が送信され、枠制御CPUからカードユニットに計数情報が送信され、カードユニットから枠制御CPUに貸出情報が送信される。
また、遊技機の一つであるスロットマシンにおいて、左・中・右ストップスイッチに対する複数の押し順のうちの遊技者による押し順に応じて遊技者が獲得するメダルのメダル数が異なる押し順当選役グループを含む複数の当選役グループが用意されている。このようなスロットマシンにおいて、セキュリティ性の高い主制御CPUが押し順当選役グループの当選であるときに遊技者に最も有利な押し順を指示する指示機能の実行の有無を決定し、指示機能を実行しないときに、主制御CPUはサブ制御CPUに対して遊技者に最も有利な押し順を特定できないように複数の押し順をグループ化したグループ化情報を特定できるコマンドを送信するものが知られている。
特許第6538229号公報(段落0090~段落0095、図6、図7など)
上記した2つの内容を組み合わせた場合、以下の構成を有する遊技機が考えられる。
外部のカードユニットに隣接して設置され、物理的なメダルではなく電子データで取り扱われるメダル(疑似メダル)を当該カードユニットとの間で交換する遊技機において、セキュリティ性の高い主制御CPUが指示機能の実行の有無を決定し、指示機能を実行するときは押し順当選役グループに関する遊技者に最も有利な押し順を特定できるコマンドをサブ制御CPUへ送信し、指示機能を実行しないときは押し順当選役グループに関する遊技者に最も有利な押し順を特定できないように複数の押し順をグループ化した第1グループ化情報を特定できるコマンドをサブ制御CPUへ送信する。また、遊技者が遊技に使用可能な疑似メダルのメダル数の管理に関わる制御を行うセキュリティ性の高いメダル数制御CPUが、押し順当選役グループに関する遊技者に最も有利な押し順を特定できないように複数の押し順をグループ化した第2グループ化情報を特定できるコマンドをサブ制御CPUへ送信する。
このような遊技機では、主制御CPUが指示機能を実行しないことを決定したときに、第1グループ化情報単独では遊技者に有利な押し順を絞り込むことができないとしても、第1グループ化情報と第2グループ化情報とを併せることで遊技者に有利な押し順を絞り込むことが可能となる虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、主制御チップと副制御チップと遊技用価値量制御チップとを備える遊技機において、副制御チップが主制御チップから特定操作態様情報を受け取ることのない区間の遊技で遊技者による操作態様に応じて遊技者が獲得する遊技用価値の獲得量が異なる特定役グループの当選時に副制御チップが遊技者に有利な押し順を絞り込むことができない遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列を有する図柄表示手段と、前記複数の可変表示列それぞれの可変表示を開始させるための遊技開始操作手段と、前記複数の可変表示列に1対1に対応して可変表示を停止させる複数の停止操作手段とを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの停止結果に応じて遊技用価値を付与する遊技機において、遊技の進行に関する制御を行う主制御チップと、外部の遊技機対応ユニットとの間で前記遊技用価値の授受を行うとともに、遊技者が遊技に使用可能な前記遊技用価値の遊技量の管理に関する制御を行う遊技用価値量制御チップと、前記主制御チップから送信された情報に基づき遊技の進行に合わせて演出に関する制御を行う副制御チップとを備え、前記主制御チップは、前記複数の停止操作手段に対する複数の操作態様のうちの遊技者による操作態様に応じて遊技者が獲得する有利量が異なる特定役グループを含む複数の当選役グループのうちのいずれの当選役グループに当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選であるときに前記複数の操作態様のうちの遊技者が獲得できる前記有利量が最大になる特定操作態様を報知することを許容しない非有利区間と当該報知を許容する有利区間との間での移行を制御する遊技区間制御手段とを備え、前記遊技用価値量制御チップは、前記主制御チップによる遊技の進行により更新される情報を含む特別情報を当該主制御チップから受け取って前記遊技機対応ユニットに送信することが可能であり、前記主制御チップは、前記副制御チップに対して、前記非有利区間において、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選である場合に、当該特定役グループに対する前記特定操作態様が特定されないグループ化情報を送信し、前記有利区間において、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選である場合に、当該特定役グループに対応する前記特定操作態様を特定可能な特定操作態様情報を送信することがあり、前記特別情報には、前記複数の停止操作手段に対する前記複数の操作態様に関わる情報及び前記特定操作態様情報の生成に必要な前記役抽選手段により当選した前記特定役グループに関わる特定役グループ情報が含まれていないことを特徴としている。
この構成によれば、遊技用価値量制御チップは、外部の遊技機対応ユニットとの間での遊技用価値の授受に関わる通信や主制御チップから受け取った特別情報の外部の遊技機対応ユニットへの送信など、外部の遊技機対応ユニットとの通信を行うことが可能であるため、主制御チップは外部の遊技機対応ユニットとの通信の役割を遊技用価値量制御チップに委ねることができ、この結果、主制御チップの負担の軽減を図ることができる。また、遊技用価値量制御チップが主制御チップから受け取る特別情報には、複数の操作態様に関わる情報及び特定操作態様情報の生成に必要な特定役グループ情報が含まれていないため、遊技用価値量制御チップから副制御チップに対して複数の操作態様に関わる情報及び特定操作態様情報を送信することができず、副制御チップが主制御チップから特定操作態様情報を受け取ることのない区間の遊技で当選した特定役グループに関わる操作態様の絞り込みが可能な演出を行うことや、不正行為によるコマンド抜き取りによる押し順の絞り込むことを防止できる。
また、前記遊技用価値量制御チップから前記副制御チップに送信する情報として、当該副制御チップにより前記遊技用価値の前記遊技量の表示制御に用いられる当該遊技量に関する遊技量情報があるとしてもよい。
この構成によれば、遊技用価値量制御チップが副制御チップに対して遊技量情報を送信するため、主制御チップに新たな負荷をかけることなく、副制御チップは遊技用価値量制御チップが管理している遊技者が遊技に使用可能な遊技用価値の価値量を適切に報知できる。
また、前記遊技用価値量制御チップから前記副制御チップに送信する情報として、前記停止結果に応じて付与される前記遊技用価値の付与量に関する遊技情報があるとしてもよい。
この構成によれば、遊技用価値量制御チップが副制御チップに対して遊技用価値の付与量に関する遊技情報を送信するため、主制御チップに新たな負荷をかけることなく、副制御チップは遊技用価値の付与量を適切に報知できる。
また、前記特別情報は、前記主制御チップの識別情報及び当該主制御チップが遊技の進行に応じて集計している遊技履歴情報を含むとしてもよい。
この構成によれば、主制御チップで完結している主制御チップの識別情報や当該主制御チップが遊技の進行に応じて集計している遊技履歴情報についても、遊技用価値量制御チップから外部の遊技機対応ユニットに送信可能になっているため、外部の遊技機対応ユニットはこれらの情報に関する遊技機の管理を適切に行うことができる。
本発明の第1実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシンとカードユニットの正面図である。 スロットマシンの通信システムを示すブロック図である。 カードユニットの装置構成とユニット制御基板の機能を示すブロック図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 図2の主制御基板、サブ制御基板およびメダル数制御基板の機能を示す機能ブロック図である。 スロットマシンとカードユニットとの間を接続するコネクタのピン配列を説明するための図である。 (a)は、スロットマシンとカードユニット間の通信に用いられる電文のフォーマットを示す図であり、(b)は電文のフォーマットの各項目を説明するための図である。 スロットマシンとカードユニット間の通信に用いられる電文の一覧を示す図である。 図8の電文「遊技機情報通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。 図9の項目「遊技機情報」における項目「遊技機性能情報」を示す図である。 図9の項目「遊技機情報」における項目「遊技機設置情報」を示す図である。 図9の項目「遊技機情報」における項目「ホールコン・不正監視情報」を示す図である。 図12の項目「遊技情報」(項目「遊技情報数」を除く)を示す図である。 図8の電文「計数通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。 図8の電文「貸出通知」の電文フォーマットの詳細を示す図である。 図8の電文「貸出受領結果応答」の電文フォーマットの詳細を示す図である。 スロットマシンとカードユニット間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスを示す図である。 スロットマシンが先に起動した場合のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスを示す図である。 カードユニットが先に起動した場合のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスを示す図である。 電文「遊技機情報通知」における「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件及び送信の優先順位を示す図である。 スロットマシンとカードユニット間の電文「遊技機情報通知」(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」)の基本通信シーケンスを示す図である。 図17のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとカードユニット間での計数の一具体例を示す図である。 図17のスロットマシンとカードユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとカードユニット間での貸出の一具体例を示す図である。 スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間のベットスイッチ操作時のメダルの投入に関わるシーケンスを示す図である。 スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間のメダルの払出時のメダルの払出に関わるシーケンスを示す図である。 スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間、スロットマシンのメダル数制御CPUとカードユニットのユニットCPU間の通信シーケンスを示す図である。 図26の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。 図27の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。 図28の通信シーケンスの続きの通信シーケンスを示す図である。 問題が想定される「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングを示す図である。 本実施形態における「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングを説明するための図である。 払出情報の送信タイミングを説明するための図である。 操作手段の回路構成の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシンの制御基板に実装された部品の接続構成を示す図である。 図34の変形例を示す図である。 図34のスロットマシンの前面扉を開放したときの斜視図である。 制御基板に実装された部品の配置構成を示す図である。 主制御CPUとメダル数制御CPUとを接続する配線パターンの配置例を示す図である。 図34の主制御CPU-メダル数制御CPU間の接続構成の変形例を示す図である。 第3実施形態における制御基板の実装部品の概要を示す図である。 第3実施形態におけるセレクタの出力先の切り替えを説明するための図である。 第3実施形態の変形例1におけるセレクタの出力先の切り替えを説明するための図である。 (a)は通常エラー発生時の遊技メダル数表示器の表示内容の一遷移例を示す図であり、(b)は特殊エラー発生時の遊技メダル数表示器の表示内容の一遷移例を示す図である。 第4実施形態における主制御CPU、サブ制御CPU、メダル数制御CPU、ユニットCPU間の送受信情報を説明するための図である。 第4実施形態との比較例における主制御CPU、サブ制御CPU、メダル数制御CPU間の送受信情報を説明するための図である。 変形例におけるスロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間、スロットマシンのメダル数制御CPUとカードユニットのユニットCPU間の通信シーケンスを示す図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について、図1~図33を参照して説明する。なお、本件明細書では、記載の容易化のため、遊技メダルの代わりに遊技に用いる遊技用価値に当たるデータを、適宜、「疑似メダル」と記載する。
(スロットマシンシステム)
まず、スロットマシンシステムについて図1および図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態にかかるスロットマシンSM(本発明の「遊技機」に相当)とカードユニットCU(本発明の「外部の遊技機対応ユニット」に相当)の正面図、図2がスロットマシンシステムを示すブロック図である。
図2に示すように、スロットマシンシステムは、遊技用価値を基に遊技を行うスロットマシンSMと、ホールコンピュータと、管理コンピュータと、スロットマシンSMに隣接して設置され、当該スロットマシンSMと接続されて遊技用価値の貸出及び返却をデータ形式で行うとともに、ホールコンピュータおよび管理コンピュータに各種情報を送信可能に構成されたカードユニットCUと、センタとで構成されている。この実施形態では、カードユニットCUからホールコンピュータへはボーナスの入賞回数やボーナス間のゲーム数などを特定可能な情報等が送信される。また、カードユニットCUから管理コンピュータへは、役物比率等スロットマシンSMの性能に関わる情報等が送信される。スロットマシンSMでは、疑似メダルの枚数がカードユニットCUから枚数データの形式でメダル数制御基板300に送られ、メダル数制御基板300による枚数データ管理により、遊技が実行される。
また、本実施の形態では、スロットマシンシステムにおいて、遊技者が投入した現金の残高に関する残高データ及びスロットマシンSMに貸出可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「持ちメダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「持ちメダル数データ」と記載する。)がカードユニットCUのユニット制御基板500の記憶手段502a(図3参照)に記憶される。また、スロットマシンSMでの遊技に使用可能な遊技者が所持する疑似メダルの枚数(以下、適宜、「遊技メダル数」と記載する。)を示す枚数データ(以下、適宜、「遊技メダル数データ」と記載する。)がスロットマシンSMのメダル数制御基板300の記憶手段302a(図5参照)に記憶される。なお、記憶手段502aはメモリ502のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、記憶手段302aはメモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成されており、記憶手段502a及び記憶手段302aは電源供給が行われている場合にだけ記憶内容を保持することが可能であり、電源供給が行われなくなると記憶内容が消去される。
そして、カードユニットCUの貸出スイッチ503aに対する操作により、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の疑似メダルの貸出が行われる。この貸出では、カードユニットCUの記憶手段502aに記憶されている残高データまたは貸出可能枚数データが、所定の貸出枚数に相当する金額分減算された残高データまたは所定の貸出枚数分減算された貸出可能枚数データに書き換えられる。また、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の貸出枚数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。
また、カードユニットCUの返却スイッチ503bに対する操作により、スロットマシンSMからカードユニットCUに、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データにより示される枚数分の疑似メダル(記憶手段302aに記憶されている疑似メダルの全て)の返却が行われる。この返却では、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、枚数「0」を示す遊技メダル数データに書き換えられる。また、カードユニットCUの記憶手段502aに記憶されている持ちメダル数データは、返却枚数分増加された持ちメダル数データに書き換えられる。続いて、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データが、カード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶されてメダルカードがカード挿入排出装置504の挿入/排出口504aから排出される。そして、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データが、残高「0」を示す残高データ及び枚数「0」を示す貸出可能枚数データに書き換えられる。
また、スロットマシンSMのベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に対する操作により、所定の賭け枚数(投入枚数)分の疑似メダルの賭け(投入)が行われる。この賭けでは、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の賭け枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。
また、疑似メダルの払出のある役の入賞により、スロットマシンSMから遊技者に対して所定の払出数の疑似メダルの払出が行われる。この払出では、スロットマシンSMの記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、所定の払出数分増加された遊技メダル数データに書き換えられる。この実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との信号のやり取りにより、疑似メダルの投入、疑似メダルの払い出し、遊技メダル数データの書き換えが行われるが詳しくは後述する。
また、メダル数制御基板300と、カードユニットCUとは、I/F基板90,550を介して双方向で情報のやり取りが行われる。また、I/F基板90,550を介してカードユニットCUからスロットマシンSMに内部電源(カードユニットCUの内部電源)を基にした電源(電圧)が供給される。
以下では、まず、スロットマシンSMとカードユニットCUの機能について詳細に説明した後に、スロットマシンSMとカードユニットCUに関する電源供給とスロットマシンSMとカードユニットCUとの接続関係について詳細に説明する。
(カードユニット)
図1や図3に示すように、カードユニットCUは、ユニット情報表示装置505、現金投入装置506、カード挿入排出装置504、貸出スイッチ503a、返却スイッチ503b、離席スイッチ503c、ユニット制御基板500、I/F基板550を備えている。また、カードユニットCUは、電源基板(図示省略)や補助電源(図示省略)も備えている。
ユニット情報表示装置505は、ユニット制御基板500の記憶手段502aに記憶されている残高データや持ちメダル数データに基づく遊技者の現金残高(度数)や遊技者の所持する疑似メダル数などを表示するものである。ユニット情報表示装置505は、例えば、複数の7セグメントLEDにより構成されたり、液晶表示器等により構成されたりする。
現金投入装置506は、カードユニットCUから疑似メダルを借り受けるために紙幣等の現金が投入されるものであり、遊技者により投入された現金を検出する。
カード挿入排出装置504は、挿入/排出口504aから所定のID情報が書き込まれたメダルカードが挿入された場合は、当該メダルカードを収納するとともに、返却スイッチ503bが操作された場合は、収容しているメダルカードを挿入/排出口504aから排出するものである。また、カード挿入排出装置504は、離席スイッチ503cが操作された場合は、収容しているメダルカードに書き込まれたID情報を記憶手段502aに記憶して、当該メダルカードを挿入/排出口504aから排出するものである。また、カード挿入排出装置504は、離席スイッチ503cの操作によりメダルカードが排出された後に、挿入/排出口504aからメダルカードが挿入された場合は、メダルカードに書き込まれたID情報と記憶手段502aに記憶されているID情報とを照合し、一致する場合には記憶手段502aからそれに記憶されているID情報を消去して、挿入されたメダルカードを受け付けて収容するものである。一致しない場合には挿入されたメダルカードを受け付けずに挿入/排出口504aから排出するものである。また、カード挿入排出装置504は、離席スイッチ503cの操作によりメダルカードが排出された場合であっても、当該メダルカードに疑似メダルの残りがなかった場合(疑似メダルの投入も含む)については、記憶手段502aに記憶されているID情報と異なるID情報を有する新たなメダルカードが挿入されても、当該メダルカードは排出しない。したがって、この場合は新たなメダルカードを用いて遊技の実行を可能とする。
ユニット制御基板500には、図3に示すように、カードユニットCU全体の制御を行うユニットCPU501が実装されており、ユニットCPU501はメモリ502を有するとともに、受付処理手段501a、貸出処理手段501b、第2計数処理手段501c、返却処理手段501d、送受信手段501eとして機能する。
(1)記憶手段502a
メモリ502は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えており、RAM部(揮発性メモリ)に記憶手段502aが形成されている。記憶手段502aは、残高データや持ちメダル数データ、メダル数制御基板300から受け取った記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ、メダルカードに書き込まれたID情報などを保持するものである。
(2)受付処理手段501a
受付処理手段501aは、メダルカードがカード挿入排出装置504の挿入/排出口504aに挿入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、メダルカードに記憶されている金額(金額が「0」の場合もある)分増加した残高データまたは疑似メダルの枚数(枚数が「0」の場合もある)分増加した持ちメダル数データに書き換えて、メダルカードに記憶されている金額または疑似メダルの枚数を「0」にするものである。また、受付処理手段501aは、現金が現金投入装置506に投入されると、記憶手段502aに記憶されている残高データを、投入された金額分増加した残高データに書き換えるものである。
(3)貸出処理手段501b
貸出スイッチ503aが操作された場合、スロットマシンSMへ所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送受信手段501eによって送信される。貸出処理手段501bは、この信号の送信に基づいて、記憶手段502aに記憶されている残高データまたは持ちメダル数データを、所定の貸出枚数に相当する金額分減算した残高データまたは所定の貸出枚数分減算した持ちメダル数データに書き換えるものである。なお、貸出処理手段501bは、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMに送信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新する代わりに、例えば、所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号がスロットマシンSMへ送信され、これに対する応答信号がスロットマシンSMから受信された場合に記憶手段502aの記憶内容を更新するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、記憶手段502aに記憶されている貸出可能枚数データに基づく疑似メダルの貸出では、貸出スイッチ503aの操作ごとに所定の貸出枚数分の疑似メダルを貸し出すようにしているが、例えば、貸出スイッチ503aが操作されると、一度に記憶手段502aに記憶されている疑似メダルの全てを貸し出すようにしてもよい。
(4)第2計数処理手段501c
第2計数処理手段501cは、メダル数制御CPU301の第1計数処理手段301b2と協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCUの記憶手段502aに移す計数処理を行うものである。
具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号を送受信手段501eが受信した場合、第2計数処理手段501cは、記憶手段502aに記憶されている持ちメダル数データを、所定の計数分加算した持ちメダル数データに書き換える。なお、この実施形態では、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データがカードユニットCU側に送信される。一方、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は、疑似メダル50枚の枚数データが所定の間隔(例えば、300ms)でカードユニットCU側に送信される。
(5)返却処理手段501d
返却処理手段501dは、返却スイッチ503bが操作された場合に、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶させた上で、当該メダルカードを遊技者に返却するものである。
具体的には、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関する情報、および、主制御基板100とメダル数制御基板300との間で投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報が共に「0」を示す状態で返却スイッチ503bが操作された場合、返却処理手段501dは、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データをカード挿入排出装置504に収容されているメダルカードに記憶して当該メダルカードをカード挿入排出装置504の挿入/排出口504aから排出するとともに、記憶手段502aに記憶されている残高データ及び持ちメダル数データを、残高「0」を示す残高データ及び枚数「0」を示す持ちメダル数データに書き換える。なお、投入処理が行われた疑似メダルの枚数に関する情報、および、メダル数制御基板300から送信される遊技メダル数に関する情報が共に「0」でない場合に返却スイッチ503bが操作された場合は、液晶表示器14やスピーカ15,16などにより、計数(計数スイッチ31)や精算(精算スイッチ33)を促す報知が行われる。
なお、送受信手段501eでは、所定周期(例えば300ms)で遊技メダル数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)に関するデータを受信している。
(6)送受信手段501e
送受信手段501eは、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するとともに、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するものである。メダル数制御基板300から受信する情報としては、疑似メダルの返却枚数(計数分の枚数データ)や、使用可能枚数(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数)、疑似メダルの総投入枚数、総払出枚数、役物比率等の役比モニタ47に表示される各種比率、エラー関連情報などである。また、メダル数制御基板300に送信する情報としては、疑似メダルの貸出枚数に関する情報などである。なお、送受信手段501eから受け取った遊技メダル数を示す遊技メダル数データ(記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データ)は記憶手段502aに記憶され、これにより、カードユニットCUとメダル数制御基板300の双方で記憶されることになり、両者を利用することにより不正行為に対応することが可能になる。
なお、カードユニットCUからホールコンピュータへは、各種遊技情報が送信される。各種遊技情報は、例えば、前面パネル2の開放状態、疑似メダルの投入枚数に関する情報、疑似メダルの払出枚数に関する情報、エラー発生情報、設定変更中である旨の情報、設定確認状態である旨の情報、ボーナス状態中である旨の情報、入賞・再遊技役・ボーナス役に入賞した旨の情報、各回転リール6L,6M,6Rが停止した旨の情報などである。
(スロットマシン)
続いて、スロットマシンSMの構成の概略について、図1、図4、図5を参照して説明する。
本実施形態におけるスロットマシンSMでは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8の操作により、遊技を開始させるための所定条件を成立させるために疑似メダルの投入が行われる。また、疑似メダルの投入により所定枚数分の賭け数が設定されて所定条件が成立したことを条件として、遊技者によりスタートスイッチ9が操作されると、各々複数個の図柄が配列された複数の回転リール6L,6M,6Rが回転を開始する。また、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により各回転リール6L,6M,6Rが停止する。このときの停止図柄表示結果が所定の入賞態様であれば、予め定められた所定の払出枚数分の疑似メダルの払出が行われることにより1回の遊技が終了する。ここで、疑似メダルの投入とは、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、当該遊技の賭け数に応じたメダル数が減じられた遊技メダル数データに書き換えることをいう。また、疑似メダルの払出とは、当該遊技で入賞した場合に、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、入賞役に応じて設定されたメダル数が加算された遊技メダル数データに書き換えることをいう。
なお、疑似メダルの投入が行われ、遊技メダル数データが減じられた場合であってもスタートスイッチ9の操作が行われるまでは、設定された賭け数を変更することができ、これに応じて賭け数が適宜更新され、スタートスイッチ9を操作すると賭け数として設定された分が遊技に供されることとなる。例えば、規定数として「3」または「1」が設定されている遊技状態において賭け数を設定する場合、最大ベットスイッチ8を操作することで賭け数として「3」が設定されるとともに、遊技メダル数データからは「3」が減じられる。その後、賭け数を「1」に変更する場合、ベットスイッチ7を操作することで賭け数として「1」が設定されるとともに、遊技メダル数データには「2」が戻る(加算される)こととなる。
スロットマシンSMは、例えば、図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシンSMでは、前面が開放された箱型の筐体KYの前面が前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設されると共に、この操作板3の上方に正面板4が配設されている。そして、この正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右回転リール6L,6M,6R(本発明の「図柄表示手段」に相当)が配置されている。
左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面には、所定の個数の図柄が所定の配列で設けられている。また、左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数の図柄には、種類が異なる複数種類の図柄が含まれている。なお、各回転リール6L,6M,6Rは、複数種類の図柄が印刷されたリールテープが回転リールの周面に貼り付けられて形成されている。また、各回転リール6L,6M,6Rが回転すると、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数種類の図柄が所定の順序でそれぞれ表示窓5に変動表示される。また、各回転リール6L,6M,6Rの回転が停止すると、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれについて、表示窓5の上段、中段および下段のそれぞれに1個ずつの合計3個の図柄が表示されるように設定されている。すなわち、全ての回転リール6L,6M,6Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される。
また、各回転リール6L,6M,6Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各回転リール6L,6M,6Rには、それぞれステッピングモータにより構成される左、中、右リールモータ27L,27M,27R(図4参照)が連結されている。また、各回転リール6L,6M,6Rを支持する支持枠体が筐体KY内の後壁に固定されて設けられており、各回転リール6L,6M,6Rは支持枠体に支持されて筐体KY内に配設されている。
また、操作板3には、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、レバー状のスタートスイッチ(本発明の「遊技開始操作手段」に相当)9、左・中・右ストップスイッチ(本発明の「停止操作手段」に相当)10L,10M,10R、計数スイッチ31、精算スイッチ33が設けられている。ベットスイッチ7は、遊技者が後述するメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データから1枚分ずつの疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。最大ベットスイッチ8は、遊技者がメダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入数(規定数:3枚に設定されている)の疑似メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。なお、ベットスイッチ7および最大ベットスイッチ8は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データにより示されるメダル数が1枚以上である場合に有効化されるように設定されている。また、最大ベットスイッチ8が操作されたときに、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが示す遊技メダル数が規定数(例えば3枚)よりも少ない場合には、疑似メダルの貸し出しを遊技者に促す報知を行うようにしてもよいし、規定数(例えば3枚)より少ない所定数で遊技できるようにしてもよい。また、そもそもそのような場合には、最大ベットスイッチ8の操作を受付けないようにしてもよい。
計数スイッチ31は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データをカードユニットCU側に送信する際の指示ボタンとして機能するものである。この実施形態では、通常の押下では1枚分の枚数データの送信の指示となり、長押しでは定期的に50枚分の枚数データの送信の指示となる。長押しの場合は押下されている間、所定時間ごとに50枚分の枚数データがカードユニットCUに送信される。なお、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが50枚未満となったときに送信の指示(長押しに基づく送信の指示)となった場合は、残りの全ての枚数データがカードユニットCUに送信される。精算スイッチ33は、疑似メダルの賭け数が設定されているときに、その賭け数を0にリセットするためのものである。
スタートスイッチ9は、遊技者が各回転リール6L,6M,6Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させる操作を行うためのものである。左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、遊技者が左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる操作を行うためのものである。なお、スタートスイッチ9は、メダル数制御基板300の記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データから所定数が減算された遊技メダル数データへの書き換え(所定数分の疑似メダルの投入)が行われた後、有効化されるように設定されている。また、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、スタートスイッチ9の操作により回転開始した各回転リール6L,6M,6Rが所定の加速期間が経過して定速回転するようになった後に有効化されるように設定されている。
本実施の形態では、1ゲーム(1回の遊技)に必要な賭け数(所定数)は、1枚、2枚、3枚の3種類が設定されている。また、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれにより複数種類の図柄を可変表示する可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ10L,10M,10Rは、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板4の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様を報知する演出を行ったりするための液晶表示器14が設けられている。
また、正面板4の上方の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための上部スピーカ15が設けられている。また、操作板3の下方には、装飾画などが表示された下部パネル18が設けられ、この下部パネル18の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための下部スピーカ16が設けられている。
また、前面パネル2の上側の周縁部分に上部ランプ部21が設けられ、前面パネル2の下部パネル18の左右に下部ランプ部22が設けられている。各ランプ部21,22それぞれは、発光ダイオードや有機EL等の発光素子、一般的な電球などの発光手段を備え、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行う。
また、表示窓5の右下方には、遊技者が所有する疑似メダルの枚数を表示するための遊技メダル数表示器26が配設されている。この遊技メダル数表示器26は、例えば、5個の7セグメントLEDで構成され、5桁の疑似メダルの所持枚数が表示可能になっている。
また、遊技メダル数表示器26の隣には、メダル投入数を示すためのベットランプ部30が配設されており、ベットランプ部30は3つのベットランプから構成されている。
また、表示窓5の左下方には、疑似メダルの払出枚数を表示する払出表示器46が配設されている。この払出表示器46は、例えば、2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の疑似メダルの払出枚数が表示可能になっている。
(スロットマシンの電気的な構成の概略)
スロットマシンSMの電気的な構成の概略について、図1も参照しつつ図4を参照して説明する。図4はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右回転リール6L,6M,6Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右回転リール6L,6M,6Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号を主制御基板100に出力する。このスロットマシンSMでは、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれに設定された0~20番の図柄のコマ番号のうち、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓5の中段に位置するように構成されている。
設定キースイッチ56は、主制御基板100に設けられており、設定変更キーを設定変更キーシリンダ収容部K100に配置されたキーシリンダに挿入して回転することによりON、OFFが切り換えられる。リセットスイッチ52は、操作スイッチ基板600に設けられ、設定変更中は1回押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラーを解除するためのスイッチとしても用いられる。
また、このスロットマシンSMでは、遊技の進行に関する制御を行う主制御CPU101が実装された主制御基板100と、主制御基板100から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブ制御CPU201が実装されたサブ制御基板200と、遊技者が所持する疑似メダルの枚数の管理に関わる制御を行うメダル数制御CPU301が実装されたメダル数制御基板300と、遊技の進行に必要な操作手段(例えば、スタートスイッチ9)からの信号が入力される操作スイッチ基板600と、払出表示器46および遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700と、図2に示すように、外部機器と通信を行うためのI/F基板90が別々に設けられている。ここで、主制御基板100からサブ制御基板200に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。また、主制御基板100とメダル数制御基板300とは各種の情報が双方向で送信される。また、メダル数制御基板300からサブ制御基板200に対して所定の情報が一方向で送信される。ここでいう所定の情報とは、例えば、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに関する情報や、計数スイッチ31が押下されたときにその旨を通知する情報などである。したがって、サブ制御基板200では、メダル数制御基板300から直接受信した情報(所定の情報)に基づいて、液晶表示器14で遊技者が所持する疑似メダルの枚数を表示したり、計数スイッチ31が押下されたときにスピーカ15,16から押下通知音を鳴らしたりする制御を行う。
また、後述する図61に示すように、主制御基板100とメダル数制御基板300とはBtoB(Board tо Board)接続されている。また、表示基板700と操作スイッチ基板600、操作スイッチ基板600とメダル数制御基板300、主制御基板100とサブ制御基板200とは、いずれもハーネスを介して接続されている。
遊技の進行に必要な操作手段であるスタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号ならびに精算スイッチ33、リセットスイッチ52からの信号は、まず操作スイッチ基板600に入力され、ハーネスを介してメダル数制御基板300に入力される。そして、メダル数制御基板300内の配線と、コネクタ接続(BtоB接続)を介して主制御基板100に入力される。計数スイッチ31からの信号は、操作スイッチ基板600に入力され、ハーネスを介してメダル数制御基板300に入力され、さらにメダル数制御CPU301に入力される。
なお、スタートスイッチ9やストップスイッチ10L,10M,10Rからの信号が、メダル数制御基板300を介さずに主制御基板100に直接入力されるようにしてもよい。さらに、操作手段(スタートスイッチ9、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、ストップスイッチ10L,10M,10R)、精算スイッチ33、リセットスイッチ52、計数スイッチ31からの信号が、ハーネスを介して主制御基板100に入力され、主制御基板100内の配線と、コネクタ-コネクタ接続(Board to Board接続)を介してメダル数制御基板300に入力されるようにしてもよい。
払出表示器46の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、主制御基板100から送信される。このとき、主制御基板100→メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。遊技メダル数表示器26の表示に用いられる制御信号(表示データを含む)は、メダル数制御基板300から送信される。このとき、メダル数制御基板300→操作スイッチ基板600→表示基板700の伝送経路となる。
役比モニタ47は、各種比率を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において役比モニタ47は、4個の7セグメントLEDで構成されている。各種比率としては、役物比率、連続役物比率、有利区間比率などがある。役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する役物(例えば、ビックボーナス(BB)、チャンスボーナス(CB)、シングルボーナス(SB)など)による払出数の総数が占める割合である。連続役物比率は、疑似メダルの総払出数に対する連続役物(例えば、ビックボーナス(BB)など)による払出数の総数が占める割合である。有利区間比率は、押し順によって疑似メダルの払出数が異なる役(AT役)に当選したときに有利な押し順の報知が許容される有利区間が有る場合に、総遊技数に対する当該有利区間が占める割合である。なお、役比モニタ47は、メダル数制御基板300に設けられていてもよい。また、役比モニタ47を設けずに、各種比率を特定可能な情報をカードユニットCU側に送信するようにしてもよい。
設定表示器48は、後述する設定値設定手段101bにより設定される設定値を表示するものであり主制御基板100に設けられる。この実施形態において設定表示器48は、1個の7セグメントLEDで構成されている。
主制御基板100のメモリ102は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、遊技の進行に必要なデータやプログラムなどを記憶するROM部とを備えている。主制御基板100のRAM部は例えば各種フラグ、役抽選結果などを記憶する。また、主制御基板100のROM部は予め設定されたデータ(図5の抽選テーブル102aなど)や遊技機用プログラム(スロットマシンSM用のプログラム)を記憶するものである。
また、主制御基板100の主制御CPU101は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM部に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、主制御CPU101は、抽選手段101e(図5参照)による役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ10L,10M,10R、スタートスイッチ9等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信する。
また、サブ制御基板200のメモリ202は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブ制御CPU201は、主制御CPU101から送信されるスロットマシンSMに関する各種の遊技情報に基づいてメモリ202に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板200のサブ制御CPU201は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板200が有するI/Oポートを介して、液晶表示器14やスピーカ15,16などの演出機器の制御を行う。
また、メダル数制御基板300のメモリ302は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、メダル数制御基板300のメダル数制御CPU301は、タイマ割込などの割込機能を有し、遊技者が所持する疑似メダルの枚数を、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成された記憶手段302aに記憶される遊技メダル数データを用いて管理したり、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データに応じた疑似メダルの枚数を遊技メダル数表示器26に表示したりするなどの各種制御を行う。
主制御基板100、サブ制御基板200、メダル数制御基板300、I/F基板90それぞれは、外部から容易にアクセスできないように、カシメ機構を有する個別の基板ケース内に封印されている。不正行為を防止するための各基板の接続方法としては、それぞれに実装されたコネクタにより、直接基板間接続(BtoB接続)する方法、物理的アクセスの他に、電磁波ノイズの影響を抑えるワイヤカバーで被覆された信号線を用いて接続する方法、信号線を遊技者から視認し難い場所から引き回す方法、基板間の通信信号を暗号化する方法、各基板に設けたID情報を、定期的またはエラー発生時にやり取りする方法などがある。なお、基板それぞれに実装されたコネクタにより両基板を接続する場合は、基板の視認性が低下する積層接続ではなく、横並びに接続し、接続箇所を含めた基板ユニットとしてカバーすることでアクセスを困難にするとよい。また、主制御基板100とメダル数制御基板300で個々の基板ケースに収容せず、まとめて一つの基板ケースに収納して封印するようにしてもよい。
(主制御基板)
主制御基板100の機能について図5を参照して説明する。
(1)遊技制御手段101a
遊技制御手段101aは、メダルレスのスロットマシンSMにおいて実行される遊技を制御するためのものである。
このスロットマシンSMの遊技では、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作されて疑似メダルの投入の指示があると、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。この信号を受信したメダル数制御基板300では、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データが、疑似メダルの投入枚数分減算された遊技メダル数データに書き換えられる。このとき、書き換えたことを特定可能な情報に基づく信号が、メダル数制御基板300から主制御基板100に送信され、この信号がメダル管理送受信手段101nにより受信されることにより賭け数が設定される。また、スタートスイッチ9の操作がされるまでは賭け数の変更が可能であって、これに応じて記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データも更新されることとなる。そして、所定の賭け数が設定された後にスタートスイッチ9が操作されると、まず、当選か否かを決定する抽選手段101eによる乱数抽選が行われ、ほぼ同時に、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が開始する。
その後に、3個のストップスイッチ10L,10M,10Rのうちの1個が操作されると、左・中・右回転リール6L,6M,6Rのうちの当該操作されたストップスイッチ10L,10M,10Rに対応した回転リールの回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作が終了すると、3個すべての回転リール6L,6M,6Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が所定の位置に停止すると入賞になり、所定枚数の疑似メダルの払出、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの減算を行うことなく次回の遊技を実行可能なリプレイ、などの所定の利益が遊技者に対して付与される。
また、遊技制御手段101aは、スロットマシンSMにおいて実行される遊技状態を複数の遊技状態の中から一つの遊技状態に制御するためのものである。
この実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態、ボーナス内部当選状態、ボーナス遊技状態がある。通常遊技状態は、設定変更時やボーナス遊技状態の終了条件(例えば、ボーナス遊技状態での所定回の遊技や払出のある役の所定回の入賞)の成立により設定される遊技状態である。また、ボーナス内部当選状態は、通常遊技状態や有利遊技状態で、ボーナス役を含む当選役グループに当選したが、当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞しなかった場合に設定される遊技状態である。また、ボーナス遊技状態は、ボーナス役を含む当選役グループに当選して当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞した場合、ボーナス内部当選状態で持ち越しているボーナス役に入賞した場合に設定される遊技状態である。なお、スロットマシンSMに用意された遊技状態は上記のものに限定されない。
また、遊技制御手段101aは、スロットマシンSMにおいて実行される遊技区間を複数の遊技区間の中から一つの遊技区間に制御するためのものである。
この実施形態では、遊技区間として非有利区間と有利区間とがあり、有利区間には非出玉区間と出玉区間とがある。非有利区間は、疑似メダルの払出メダル数の異なる複数の小役から構成される当選役グループ(以下、「押し順当選役グループ」と記載する。)に当選した場合に最大の疑似メダルの払出メダル数(本発明の「有利量」に相当)が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容しない遊技区間であり、遊技者にとって不利な遊技区間である。有利区間は、押し順当選役グループに当選した場合に最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容する遊技区間であり、遊技者にとって有利な遊技区間である(非有利区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である)。有利区間中の非出玉区間は報知演出が許容されているものの実際には報知演出が行われない遊技区間であり(なお、非出玉区間の内容はこれに限定されるものではなく、例えば出玉区間と比べて報知演出が行われる割合が低い区間であってもよい)、有利区間中の出玉区間は報知演出が許容されていて実際に報知演出が行われる遊技区間である。非有利区間は、設定変更時や有利区間の終了条件(例えば、有利区間での所定回の遊技や所定メダル数の疑似メダルの増加、出玉区間での遊技数セットの消化)の成立により設定される。有利区間内の非出玉区間は、非有利区間で予め定められた当選役グループ(以下、「有利区間移行抽選当選役グループ」と記載する。)の当選を契機として行われる非有利区間から有利区間への移行抽選に当選した場合に設定され、非出玉区間では、出玉区間で遊技する権利がある所定の遊技数からなる遊技数セットの付与抽選(以下、「遊技数セット上乗せ抽選」と記載する。)が行われる。有利区間内の出玉区間は、非出玉区間で、出玉区間への移行条件を満たした後に設定され、出玉区間では遊技数セット上乗せ抽選が行われる。有利区間内の非出玉区間や出玉区間での遊技数セット上乗せ抽選は例えば所定の当選役グループ(以下、「上乗せ抽選当選役グループ」と記載する。)に当選した場合に行われ、選択肢として遊技数セット「0」、「1」がある。なお、選択肢は、「0」、「1」、「2」などであってもよい。なお、スロットマシンSMに用意された有利区間内の区間は上記のものに限定されない。なお、ここでは、左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rに対する操作態様により有利量の異なる役として、疑似メダルの払出メダル数の異なる役を例に挙げているが、操作態様により次遊技からの遊技状態の移行先が異なる役や、有利区間の上乗せ量(例えば、遊技数セットの付与数)が異なる役等も有利量の異なる役として挙げられる。一例として、次遊技からの遊技状態の行き先が異なる複数の再遊技役から構成され、操作態様によらず必ず当該複数の再遊技役のいずれかの図柄組み合わせが揃うが、操作態様によって図柄組み合わせが揃う再遊技役が異なって次遊技からの遊技状態の行き先が異なることになる当選役グループがある。
(2)設定値設定手段101b
図5の設定値設定手段101bは、所定の設定変更操作に基づいて、出玉率(総払出枚数÷総メダル投入数×100[%])の調整をするための設定(設定1~設定6)を変更するものである。
ここで、設定値を変更するための設定変更操作の一例について説明する。例えば、スロットマシンSMの電源が投入される前に設定キースイッチ56(設定キー)をON状態にし、電源を投入すると、設定変更処理が開始される。このとき、リセットスイッチ52を1回押すと、電源投入前に設定された設定値から1つ上位の設定値に仮設定される(例えば、設定3から設定4に仮設定)。その後は、リセットスイッチ52を押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。但し、仮設定値が6の場合にリセットスイッチ52を押すと、設定値が1に戻って仮設定される。そして、最後に、スタートスイッチ9のON操作により設定値が確定し、その時の仮設定値がスロットマシンSMの設定値になる。なお、設定値設定手段101bは、設定変更を行った場合は、設定値記憶領域102cに記憶されている設定値を変更後の設定値に書き換える。
(3)テーブル選択手段101c
図5のテーブル選択手段101cは、遊技制御手段101aにより制御される遊技の種類(例えば、一般遊技状態、ボーナス遊技状態)、および、設定値設定手段101bにより設定された設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の抽選テーブル102aから1つの抽選テーブルを選択するものである。例えば、一般遊技状態の遊技では、テーブル選択手段101cは、抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1~設定6)に応じて抽選テーブル102a(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)第1投入処理手段101d
第1投入処理手段101dは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。また、第2投入処理手段103は、精算スイッチ33が操作された場合は、メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3と協働して一度設定した賭け数のキャンセルを行う。
ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作された場合に、第1投入処理手段101dは、メモリ102に設けられた暫定投入数の記憶領域の値を+1加算するとともに、投入処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。投入処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を-1減算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の投入処理が完了する。最大ベットスイッチ8が操作された場合は、当該処理を3回繰り返す。そして、第1投入処理手段101dは、投入処理の結果、暫定投入数が1回の遊技に必要な値(例えば3枚)になれば、スタートスイッチ9の操作を有効化する。なお、投入処理の詳細については、図24を参照して後述する。
この実施形態では、最大ベットスイッチ8により例えば3枚の疑似メダルの投入が指示された場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3との間では1枚ずつ投入処理が行われる。なお、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とが協働して行われる疑似メダルの投入処理については後述する。
また、精算スイッチ33が操作された場合に、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を受信したメダル数制御基板300は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分加算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。なお、3枚の疑似メダルの投入処理が完了している状態で精算スイッチ33が操作された場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3との間では1枚ずつ精算処理(返却処理)が行われる。
(5)抽選手段101e
抽選手段101eは、本実施の形態では、スタートスイッチ9の操作を契機に、所定の範囲内(本実施の形態では、例えば、10進数で0~65535)で乱数を発生させて抽出し、抽出した乱数と抽選テーブル102aとを基に、小役、再遊技役、ボーナス役を含む複数の役のいずれかに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
抽選テーブル102aは、抽選手段101eが発生させる所定の範囲内の各乱数について、予め設定されている抽選結果のいずれかに該当するか否かが予め定められたものである。
(6)リール回転制御手段101f
リール回転制御手段101fは、遊技者によるストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作態様と抽選手段101eの抽選結果とに基づき、回転リール6L,6M,6Rの停止制御を行うものである。具体的には、リール回転制御手段101fは、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのそれぞれに対する操作に基づき、停止テーブル102bを用いて左・中・右リール6L,6M,6Rのそれぞれに対する停止制御を行い、左・中・右リール6L,6M,6Rのそれぞれにより可変表示される図柄を抽選手段101eの役抽選結果に対応した表示態様で停止させる。
(7)判定手段101g
判定手段101gは、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により全ての回転リール6L,6M,6Rが停止したときの停止図柄の表示態様を判定するものである。本実施の形態では、各回転リール6L,6M,6Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかが判定手段101gにより判定される。なお、入賞と判定される表示態様は、当選役毎に異なる表示態様が予め定められている。
(8)第1払出処理手段101h
第1払出処理手段101hは、判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、後述するメダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4と協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様であった場合は、第1払出処理手段101hは、メモリ102に設けられた払出残数の記憶領域に当選役に応じた払出枚数を記憶させた後、当該払出残数の値を-1減算した上で、払出処理要求信号をメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信する。払出処理要求信号を受信したメダル数制御基板300では記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を+1加算する処理を行った上で、当該処理の完了信号を主制御基板100に送信し、これにより1枚分の払出処理が完了する。当該払出処理を払出残数の値が「0」になるまで繰り返し、当該遊技での払出処理が完了する。なお、払出処理の詳細については、図25を参照して後述する。
この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われる。なお、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4とが協働して行われる疑似メダルの払出入処理については後述する。
(9)エラー検知手段101i
エラー検知手段101iは、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラーが発生したか否かを検知するものである。ただし、この実施形態では、カードユニットCUから電圧VLが供給されていない場合であっても、当該事由のみではエラーとして検知しない。
(10)払出表示器制御手段101j
払出表示器制御手段101jは、払出表示器46の表示を制御するものである。具体的には、払出表示器制御手段101jは、当選役に入賞した際、払出表示器46に当該入賞役に設定された疑似メダルの払出数が表示されるように払出表示器46を制御する。また、払出表示器制御手段101jは、エラー検知手段101iによりエラーの発生が検知された場合、払出表示器46に検知したエラーに対して予め定められた識別番号が表示されるように払出表示器46を制御する。
(11)コマンド作成手段101k
コマンド作成手段101kは、抽選手段101eの役抽選結果に関する情報、一般遊技状態やボーナス遊技状態などの遊技状態の種類に関する情報、各回転リール6L,6M,6Rの回転・停止状態、第1払出処理手段101hによる疑似メダルの払出状態などの種々の情報をサブ制御基板200(サブ制御CPU201)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段101kにより生成されたコマンドは、後述するコマンド送信手段101mによりサブ制御基板200に送信される。サブ制御基板200では、主制御基板100から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板200において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段101kにより作成される。
(12)コマンド送信手段101m
コマンド送信手段101mは、主制御基板100からサブ制御基板200へ、コマンド作成手段101kにより作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。
(13)メダル管理送受信手段101n
メダル管理送受信手段101nは、メダル数制御基板300に各種情報に基づく信号を送信するとともに、メダル数制御基板300からの各種情報に基づく信号を受信するものである。メダル数制御基板300に送信する情報としては、例えば、入賞役に関する情報やベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8の操作に関する情報、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理要求信号)、疑似メダルの払い出しに関する情報(払出処理要求信号)、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などである。また、メダル数制御基板300から受信する情報としては、例えば、疑似メダルの投入に関する情報(投入処理応答信号)、疑似メダルの払出に関する情報(払出処理応答信号)などである。なお、この実施形態では、カードユニットCUの貸出スイッチ503a、返却スイッチ503b、離席スイッチ503cの操作に関する情報、メダル数制御基板300のエラーに関する情報については、メダル数制御基板300からサブ制御基板200に直接送信するように構成したが、これらの情報をメダル数制御基板300から主制御基板100にまず送信した後、主制御基板100からサブ制御基板200に送信するようにしてもよい。
(14)操作等管理手段101p
操作等管理手段101pは、遊技の進行に関わる操作手段の操作を有効化するか、あるいは非有効化するかを管理するものである。
後述するように、この実施形態ではカードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給される。カードユニットCUに電源が投入されていない場合は、メダル数制御基板300との間の相互通信が不能な状態となるため、このような場合、操作等管理手段101pは、操作手段の操作を非有効化することにより、以降の遊技を進行できないようにする。
具体的には、操作等管理手段101pは、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信している状況では、通常、操作手段の操作が許容される状況であっても、当該操作を非有効化する。一方、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信していない状況では、操作手段が操作された場合は、当該操作を有効化する。したがって、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されない状況が発生したときは、以降の疑似メダルの投入や払出がなくなり、メダル数制御基板300からカードユニットCUに送信される疑似メダルの投入や払出に関する情報と、カードユニットCU側で把握する当該情報との間の齟齬を減らすことができる。
この実施形態では、対象の操作手段として、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、スタートスイッチ9、各ストップスイッチ10L,10M,10R,計数スイッチ31、精算スイッチ33が設定されている。
また、操作等管理手段101pは、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信している状況では、遊技メダル数表示器26の各7セグメントの電源を供給しないように制御し、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されていない状況で、遊技メダル数が表示されないようにする。なお、カードユニットCUから電圧(VL)が供給されていない状況であっても、払出表示器46、役比モニタ47等の表示は維持される。
なお、この実施形態では、メダル管理送受信手段101nがカードユニットCUから電圧(VL)が供給されていないことを特定可能な情報を受信していることに基づいて、操作等管理手段101pが各操作手段の操作を非有効化するようにしたが、操作等管理手段101pが各操作手段の有効/非有効を管理せずとも、カードユニットCUからの電圧VLが供給されていない状況では各操作手段の操作が非有効化される回路を形成してもよい。
例えば、図33に示すように、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、計数スイッチ31、スタートスイッチ9、ストップスイッチ10L,10M,10Rそれぞれに対して、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ用いることができない回路(アンド回路)を形成してもよい。また、遊技メダル数表示器26も同様に、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ、各セグメントに電源が供給されない回路(アンド回路)を形成してもよい。
なお、この実施形態では、各操作手段(ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、スタートスイッチ9、各ストップスイッチ10L,10M,10R,計数スイッチ31、精算スイッチ33)の全てについて、カードユニットCUからの電圧(VL)の供給の有無による操作の有効/非有効化の判定を主制御CPU101(操作等管理手段101p)で行っているが、各操作手段の全てについての当該判定をメダル数制御CPU301(VL供給判定手段301f)で行うようにしてもよい。
また、例えば、電圧(VL)の供給の有無による計数スイッチ31の操作の有効/非有効化の判定は、メダル数制御CPU301で行い、その他の操作手段の操作の有効/非有効化の判定は主制御CPU101で行うなど、操作手段の種類に応じて当該判定を行う制御CPUが異なるようにしてもよい。この場合、当該操作手段の操作に特に大きく関わる方の制御CPUで、有効/非有効化の判定を行うなど、必要に応じて当該判定を行う制御CPUを変えることができる。
さらに、制御CPUのようなソフト的な判定手段と、図33を参照して説明した回路(アンド回路)のようなハード的な判定手段とを組み合わせてもよい。例えば、計数スイッチ31の操作の有効/非有効化の判定はメダル数制御CPU301で行い、ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作の有効/非有効化の判定は図33に示した回路で行い、その他の操作手段の操作の有効/非有効化の判定は主制御CPU101で行うなど、操作手段の種類に応じてこれらの判定手段を組み合わせて使用してもよい。
(15)遊技履歴情報管理手段101q
図5の遊技履歴情報管理手段101qは、遊技の進行に応じて遊技履歴情報を集計するものである。例えば、遊技履歴情報として、総投入数(電源ONから再遊技を含まずに累積した投入数)、総払出数(電源ONから再遊技を含まずに累積した払出数)、MY(電源ON以降算出される最大MY)、役物払出数(電源ONから累積した役物の作動による払出数)、連続役物払出数(電源ONから累積した第一種特別役物の差動による払出数)、役物比率(役物払出数÷総払出数×100[%])、連続役物比率(連続役物払出数÷総払出数×100[%])、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率などがある。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板200の機能について図5を参照して説明する。
(1)コマンド受信手段201a
コマンド受信手段201aは、主制御基板100のコマンド送信手段101mにより送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段201aは、主制御基板100から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板200が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201b
演出内容決定手段201bは、コマンド受信手段201aにより受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、抽選手段101eの役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器14に表示される動画を決定したり、スピーカ15,16から流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22の光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
そして、演出内容決定手段201bは、決定した演出内容に関するデータを含む信号を液晶表示制御手段201cおよび音声制御手段201dに送信する。
(3)液晶表示制御手段201c
液晶表示制御手段201cは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器14に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。例えば、液晶表示制御手段201cは演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいて上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別にフラッシュさせる。
(4)音声制御手段201d
音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ15,16から音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。例えば、音声制御手段201dは、演出内容決定手段201bから送信されるデータに基づいてスピーカ15から再遊技役の入賞音を鳴らしたり、スピーカ16からメダルの投入音を鳴らしたりする。
(メダル数制御基板)
次に、メダル数制御基板300の機能について図5を参照して説明する。
(1)記憶手段302a
記憶手段302aは、メモリ302のRAM部(揮発性メモリ)に形成され、遊技者が所持する疑似メダルの使用可能枚数データを記憶するものである。
(2)フラグ格納手段302b
フラグ格納手段302bは、スタートスイッチ9が操作されて遊技が開始した旨を特定可能な情報を主基板間送受信手段301aが受信した場合にオン設定され、スタートスイッチ9が操作された後に当該遊技の投入メダル数を示す情報(「ホールコン・不正監視情報」の「遊技情報」:図13(b-1)参照)がカードユニットCUに送信されたとき、または送信されたと想定される時間が経過したときにオフに設定される、投入完了フラグを格納するものである。
(3)主基板間送受信手段301a
主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される、疑似メダルの投入の指示や、入賞役にかかる疑似メダルの払出数に関する情報などの各種情報に基づく信号や、主制御CPU101のID番号、役物比率などの各種比率を含む遊技機情報などを受信するとともに、主制御基板100からの疑似メダルの投入指示や払出枚数に関する情報に対する応答信号を主制御基板100に送信するものである。主基板間送受信手段301aは、主制御基板100から送信される情報に基づく信号や、カードユニットCUから送信される情報に基づく信号を受信すると、情報の種類に応じてメダル数制御基板300が備える各機能に通知を行う。なお、主基板間送受信手段301aについては、主制御基板100からの信号を受信する手段と、カードユニットCUからの信号を受信する受信手段とが別々の手段であってもよい。
(4)遊技メダル枚数管理手段301b
遊技メダル枚数管理手段301bは、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの管理を行うものであり、借受処理手段301b1と、第1計数処理手段301b2と、第2投入処理手段301b3と、第2払出処理手段301b4とを備える。
a)借受処理手段301b1
借受処理手段301b1は、カードユニットCUとの間で疑似メダルの借受処理を行うものである。具体的には、カードユニットCUの貸出スイッチ503aが操作された場合、カードユニットCUからスロットマシンSMに所定の貸出枚数分の枚数データに基づく信号が送信され、この信号が後述するユニット間送受信手段301eにより受信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより受信された場合、借受処理手段301b1は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換える。また、借受処理手段301b1は、所定の貸出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換えたときは、貸出受領結果応答信号をユニット間送受信手段301eを介してカードユニットCUに送信する。
b)第1計数処理手段301b2
第1計数処理手段301b2は、カードユニットCUの第2計数処理手段501cと協働して、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データの一部または全部をカードユニットCU側に移す計数処理を行うものである。具体的には、スロットマシンSMの計数スイッチ31が操作された場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに所定の計数分の枚数データに基づく信号がユニット間送受信手段301eを介して送信される。この信号がユニット間送受信手段301eにより送信された場合、第1計数処理手段301b2は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、所定の計数分減算した遊技メダル数データに書き換える。
この実施形態では、所定の計数分としては、計数スイッチ31の押下時間が所定時間に満たない通常押下の場合は疑似メダル1枚の枚数データ、計数スイッチ31の押下時間が所定時間以上の長押しの場合は疑似メダル50枚の枚数データとなっている。なお、長押しの場合は、計数スイッチ31の押下中、所定の間隔(例えば、300ms)で疑似メダル50枚の枚数データがカードユニットCUに送信される。これに伴い、第1計数処理手段301b2は、所定の間隔(例えば、300ms)のごとに記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、疑似メダル50枚分を減算した遊技メダル数データに書き換える。
c)第2投入処理手段301b3
第2投入処理手段301b3は、主制御CPU101の第1投入処理手段101dと協働して、疑似メダルの投入を行うことにより賭け数を設定して、遊技を開始するための所定条件を成立させるものである。
ベットスイッチ7が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数を、ベット数に応じた枚数分(1枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。
最大ベットスイッチ8が操作された場合、その旨を特定可能な情報に基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2投入処理手段301b3は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分(3枚)減算した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aを介して主制御基板100に送信する。ただし、この実施形態では、疑似メダルを3枚投入する場合であっても、第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とのやり取りは1枚ずつ行われる。すなわち、ベットスイッチ7が操作された場合の第1投入処理手段101dと第2投入処理手段301b3とのやり取りを3回繰り返すことにより、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、ベット数に応じた枚数分(3枚)減算した遊技メダル数データに書き換える。投入処理のフローについては後述する。
d)第2払出処理手段301b4
第2払出処理手段301b4は、判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しがある役のいずれかの入賞態様であった場合に、主制御CPU101の第1払出処理手段101hと協働して、当該役に応じた疑似メダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与するものである。
判定手段101gの判定結果が疑似メダルの払い出しにかかる表示態様(小役等の払い出しがある役の入賞態様)であった場合は、第1払出処理手段101hにより遊技者に払い出しにかかる疑似メダルの払出枚数分の枚数データに基づく信号がメダル管理送受信手段101nによりメダル数制御基板300に送信される。当該情報に基づく信号を主基板間送受信手段301aが受信した場合、第2払出処理手段301b4は、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを、払出枚数分増加した遊技メダル数データに書き換え、その旨を特定可能な情報に基づく信号を主制御基板100に送信する。ただし、この実施形態では、入賞した役の疑似メダルの払出枚数が2枚以上であっても、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4との間では1枚ずつ払出処理が行われる。一方、第2払出処理手段301b4は、再遊技役に入賞しても、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データの書き換えを行わない。なお、第1払出処理手段101hと第2払出処理手段301b4とが協働して行われる疑似メダルの払出入処理のフローについては後述する。
(5)遊技メダル枚数表示器制御手段301c
遊技メダル枚数表示器制御手段301cは、記憶手段302aに記憶されている遊技メダル数データを基に、当該遊技メダル数データが示す疑似メダルの枚数が遊技メダル数表示器26に表示されるように、遊技メダル数表示器26の制御を行うものである。
(7)ユニット間送受信手段301e
ユニット間送受信手段301eは、疑似メダルの投入枚数や払出枚数に関する情報、スロットマシンSMで発生しているエラーに関する情報、役比モニタ47の表示される各種比率に関する情報、計数スイッチ31の操作に基づく計数分の枚数データを特定可能な情報、スロットマシンSMの固有の情報などの種々の情報をカードユニットCUに送信するとともに、貸出スイッチ503aの操作に基づいてカードユニットCUから送信される貸出枚数分の枚数データを特定可能な情報を受信するものである。
(8)VL供給判定手段301f
スロットマシンSMは、コネクタを介してカードユニットCUから電圧VLが供給されている。カードユニットCUに電源が投入されていない場合や、スロットマシンSMとカードユニットCUとが正常に接続されていない場合はカードユニットCUから供給される電圧VLが途絶えることになる。VL供給判定手段301fは、メダル数制御基板300においてカードユニットCUから電圧VLが供給される配線ラインの電圧を検出することにより、カードユニットCUから電圧VLが供給されているか否かを判定するものである。
(9)送信項目制御手段301g
ユニット間送受信手段301eによりカードユニットCUに送信される情報として、遊技機情報、計数情報、貸出受領結果応答に関する情報がある。送信項目制御手段301gは、これらの情報における送信内容または送信項目を制御するものであり、各情報とその送信については後述する。
上記したスロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信により実施され、上記したスロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信により実施される。なお、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信はシリアル通信に限定されるものではなく、また、スロットマシンSMの主制御CPU101とスロットマシンSMのメダル数制御CPU301間の通信はパラレル通信に限定されるものではない。
以下、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文について、図7~図16を参照して説明する。
(電文のフォーマットとその各項目)
まず、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文のフォーマットと、電文のフォーマットの各項目について図7(a)、(b)を用いて説明する。
スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文は、図7(a)に示すように、5つの項目「電文長」、「コマンド」、「通番」、「データ部」、「チェックサム」を含み、各項目のデータ形式は、図7(b)に示すように、HEX(十六進)である。
項目「電文長」は、図7(b)に示すように、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
項目「コマンド」は、図7(b)に示すように、当該電文(図8の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)に割り当てられたコマンドコードを格納する。
項目「通番」は、図7(b)に示すように、当該電文(図8の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)に付与されたシーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。
項目「データ部」は、図7(b)に示すように、電文のデータを格納する。
項目「チェックサム」は、図7(b)に示すように、項目「電文長」~「データ部」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
(電文の種類)
続いて、スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文の種類について図8を用いて説明する。
スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信に用いられる電文の種類として、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の4種類がある。
電文「遊技機情報通知」は、スロットマシンSMからカードユニットCUへの「遊技機情報」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「計数通知」は、スロットマシンSMからカードユニットCUへの「計数情報(計数メダル数)」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「貸出通知」は、カードユニットCUからスロットマシンSMへの「貸出情報(貸出メダル数)」の通知に用いられ、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。電文「貸出受領結果応答」は、電文「貸出通知」に対するスロットマシンSMからカードユニットCUへ応答であり、項目「コマンド」に格納する専用のコマンドコードが割り当てられている。なお、この実施の形態では、カードユニットCUからスロットマシンSMへの送信が許容されている電文は、電文「貸出通知」のみであるとする。
以下、各電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」について順に説明する。
(電文「遊技機情報通知」)
まず、電文「遊技機情報通知」の詳細について図9~図13を用いて説明する。
図9に示すように、電文「遊技機情報通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「通番」、「遊技機種類」、「遊技機情報種別」、「遊技機情報」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「遊技機種類」、「遊技機情報種別」、「遊技機情報」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
項目「コマンド」は、電文「遊技機情報通知」の専用のコマンドコードを格納する。
項目「通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。その後、電文「遊技機情報通知」の送信毎に、項目「通番」に「+1」(十進表記)した値を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。ただし、項目「通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
項目「遊技機種類」は、パチンコ遊技機、スロットマシンSMなどの回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、じやん球遊技機などにそれぞれ割り当てられている遊技機の種類を示す遊技機種類コードを格納する。
項目「遊技機情報種別」は、遊技機情報の種別を示す遊技機情報種別コードを格納する。この実施形態では、「遊技機情報」として、後述する「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の3種類が用意されており、遊技機情報種別コードとして、「遊技機性能情報」には「0x00」(十六進表記)が割り当てられ、「遊技機設置情報」には「0x01」(十六進表記)が割り当てられ、「ホールコン・不正監視情報」には「0x02」(十六進表記)が割り当てられている。
項目「遊技機情報種別」に「0x00」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、総投入数、総払出数、MY(ある期間(例えば電源ON以降)における最大の疑似メダルの差枚数)などの「遊技機性能情報」を格納する。また、項目「遊技機情報種別」に「0x01」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、主制御/メダル数制御のメーカコード、製品コード、チップID番号の「遊技機設置情報」を格納する。また、項目「遊技機情報種別」に「0x02」(十六進表記)が格納される場合には、項目「遊技機情報」は、IN、OUT、BB、RB、AT、ドアオープン信号、セキュリティ信号などの「ホールコン・不正監視情報」を格納する。
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「遊技機情報」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
以下、項目「遊技機情報」に格納される「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」について順に説明する。
(遊技機性能情報)
まず、「遊技機性能情報」について図10を参照して説明する。「遊技機性能情報」は、役比モニタ47に表示する情報やそれに関連する情報などを含み、カードユニットCUから管理コンピュータに送信し、管理コンピュータからセンタへ送信する情報である。「遊技機性能情報」は、スロットマシンSMが審査に通る性能以上の性能が出ていないか、遊技者による不正が行われていないかなどの確認に利用される。
「遊技機性能情報」は、項目「総投入数」、「総払出数」、「MY」、「役物払出数」、「連続役物払出数」、「役物比率」、「連続役物比率」、「有利区間比率」、「指示込役物比率」、「役物等状態比率」、「予備」、「予約」を含む。
項目「総投入数」は、電源ONから再遊技を含まずに累積した投入数を格納する。また、項目「総払出数」は、電源ONから再遊技を含まずに累積した払出数を格納する。また、項目「MY」は、電源ON以降算出される最大MY(最大の疑似メダルの差枚数)を格納する。なお、他の項目については説明を省略する。
(遊技機設置情報)
次に、「遊技機設置情報」について図11を参照して説明する。「遊技機設置情報」は、主制御チップ(主制御CPU101)やメダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)に関わる情報を含み、カードユニットCUから管理コンピュータに送信し、管理コンピュータからセンタへ送信する情報である。「遊技機設置情報」は、スロットマシンSMが備える主制御CPU101やメダル数制御CPU301が正規なものであるか否かなどの確認に利用される。
「遊技機設置情報」は、項目「主制御チップID番号」、「主制御チップメーカコード」、「主制御チップ製品コード」、「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」を含む。
項目「主制御チップID番号」、「主制御チップメーカコード」、「主制御チップ製品コード」は、主制御チップ(主制御CPU101)のID番号、メーカコード、製品コードを格納する。また、項目「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」は、メダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)のID番号、メーカコード、製品コードを格納する。ただし、メダル数制御チップ(メダル数制御CPU301)が非搭載の場合には、項目「メダル数制御チップID番号」、「メダル数制御チップメーカコード」、「メダル数制御チップ製品コード」には、「0x00」(十六進表記)が格納される。
(ホールコン・不正監視情報)
最後に、「ホールコン・不正監視情報」について図12を参照して説明する。「ホールコン・不正監視情報」は、「遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)」や「遊技情報」を含み、カードユニットCUからホールコンピュータに送信する情報である。
「遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)」は、項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」、「主制御状態1」、・・・、「遊技機エラー状態」、「遊技機不正1(主制御)」、・・・、「遊技機不正2(主制御又はメダル数制御)」、・・・を含む。なお、項目「投入メダル数」、「払出メダル数」のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱わず、それ以外の項目のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱うとするが、これに限定されるものではない。
項目「遊技メダル数」は、遊技メダル数表示器26に表示されている現在の遊技メダル数を格納し、この実施形態では、「0x000000」~「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「0」~「16383」)の値を格納する。なお、本実施形態では、遊技機は「0x000000」~「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「0」~「16383」)の範囲で遊技メダル数を管理可能に設計されている。
項目「投入メダル数」は、電文「遊技機情報通知」の送信は所定の周期での送信タイミングに行われ、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する送信タイミングの間で投入した疑似メダルの数を格納し、この実施形態では、「0xFD」~「0x03」(十六進表記:十進表記では「-3」~「+3」)の値を格納し、8ビットのうちの上位1ビットを符号(+/-)ビットとする。ここでの「投入した疑似メダルの数」は、ベットスイッチ(本実施形態ではベットスイッチ7や最大ベットスイッチ8)の押下操作に基づくメダルの投入がある場合には投入された疑似メダルの数であって加算され、精算スイッチ(本実施形態では精算スイッチ33)の押下操作に基づく疑似メダルの戻りがある場合には戻された疑似メダルの数であって減算されることにより得られる。
項目「払出メダル数」は、電文「遊技機情報通知」の送信は所定の周期での送信タイミングに行われ、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する送信タイミングの間で払い出された疑似メダルの数を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0x15」(十六進表記:十進表記では「0」~「15」)の値を格納する。ここでの「払い出された疑似メダルの数」は、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合に払い出された疑似メダル数であって加算されることにより得られる。
なお、他の項目については説明を省略する。
「遊技情報」は、項目「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含む。なお、項目「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」のデータは、ホールコンピュータ用の信号として取り扱う。
項目「遊技情報数」は、種別情報とカウント情報のペアの個数(n)を格納し、この実施形態では、n=「0x00」~「0x02」(十六進表記:十進表記では「0」~「2」)の値を格納する。なお、項目「遊技情報数」が「0」の場合には、項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含まず、「1」の場合には項目「種別情報1」、「カウント情報1」を含み、「2」の場合には項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」を含む。
項目「種別情報1」は、投入か払出のいずれかを格納する。また、項目「カウント情報1」は、項目「種別情報1」が投入である場合には当該遊技での疑似メダルの投入数、項目「種別情報1」が払出である場合には当該遊技での疑似メダルの払出数を格納する。ここでの「当該遊技での疑似メダルの投入数」は、図12の「投入メダル数」とは異なり、スタートスイッチ(本実施の形態では、スタートスイッチ9)の操作時の疑似メダルの投入数(1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数)であって、スタートスイッチ9の操作後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。「当該遊技での疑似メダルの投入数」はこの実施形態では「0x01」~「0x11」(十六進表記:十進表記では「1」~「3」)である。また、ここでの「当該遊技での疑似メダルの払出数」は、図12の「払出メダル数」とは異なり、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数であって、疑似メダルの払出数の確定後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。
項目「種別情報2」は、投入か払出のいずれかを格納する。また、項目「カウント情報2」は、項目「種別情報2」が投入である場合には当該遊技での疑似メダルの投入数、項目「種別情報2」が払出である場合には当該遊技での疑似メダルの払出数を格納する。ここでの「当該遊技での疑似メダルの投入数」は、図12の「投入メダル数」とは異なり、スタートスイッチ(本実施の形態では、スタートスイッチ9)の操作時の疑似メダルの投入数(1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数)であって、スタートスイッチ9の操作後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。「当該遊技での疑似メダルの投入数」はこの実施形態では「0x01」~「0x11」(十六進表記:十進表記では「1」~「3」)である。また、ここでの「当該遊技での疑似メダルの払出数」は、図12の「払出メダル数」とは異なり、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数であって、疑似メダルの払出数の確定後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」に設定されて送信される。
ここで、図12の項目「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」について図13を用いて詳細に説明する。なお、「種別情報1」と「カウント情報1」とのペアと、「種別情報2」と「カウント情報2」とのペアとは同じ内容であることから、「種別情報」と「カウント情報」とのペアとしてまとめて説明することにする。
図13(a)に示すように、2バイトの「遊技情報」は、1バイトの「種別情報」と、1バイトの「カウント情報」とを含む。
1バイトの「種別情報」は、「遊技情報」が1遊技での投入に関わるものか、1遊技での払出に関わるものかを示す情報であり、図13(b)に示すように、「データ種別」と「データ番号」とを含み、Bit4~7(上位ビット)を「データ種別」に割り当て、Bit0~3(下位ビット)を「データ番号」に割り当てている。
「データ種別」に割り当てたBit4~7には、図13(b-1)に示すように、当該「遊技情報」が投入に関連する通知(当該遊技の投入数の通知)であることを示す場合には「1(0001)」が設定され(「投入数(IN)」)、当該「遊技情報」が払出に関連する通知(当該遊技の払出数の通知)であることを示す場合には「2(0010)」が設定される(「払出数(OUT)」)。
「データ番号」に割り当てたBit0~3には、図13(b-2)に示すように、「データ種別」に割り当てたBit4~7の値が「1(0001)」(投入数(IN))の場合には、Bit0~3の値は「1(0001)」に固定され、「0(0000)」、「2(0010)」~「15(1111)」は未使用になる。また、「データ種別」に割り当てたBit4~7の値が「2(0010)」(払出数(OUT))の場合には、Bit0~3の値は「1(0001)」に固定され、「0(0000)」、「2(0010)」~「15(1111)」は未使用になる。
なお、Bit4~7の値「0(0000)」と、Bit0~3の値「0(0000)」~「15(1111)」との組み合わせ、Bit4~7の値「3(0011)」~「15(1111)」と、Bit0~3の値「0(0000)」~「15(1111)」との組み合わせは未使用になる。
1バイトの「カウント情報」は、当該「遊技情報」が1遊技での投入に関わるものである場合には、当該遊技の投入数(スタートスイッチ9の操作時の投入数で、スタートスイッチ9の操作後に通知)を格納し、当該「遊技情報」が1遊技での払出に関わるものである場合には、当該遊技の払出数(疑似メダルの払出数が確定後に通知)を格納する。
具体的には、「データ種別」が「1(0001)」(投入数(IN))の場合、図13(c-1)に示すように、「カウント情報」のBit0~7では、Bit4~7の値は「0(0000)」に固定され(未使用)、Bit0~3の値は当該遊技の投入数(「1(0001)」~「3(0011)」)に設定される(投入数)。ここでの「当該遊技の投入数」は1遊技に用いる(消費する)疑似メダルの枚数である。なお、この実施形態では、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技に用いるメダル数として設定が許容されている設定許容投入数は1~3枚である。
また、「データ種別」が「2(0010)」(払出数(OUT))の場合、図13(c-2)に示すように、「カウント情報」のBit0~7では、Bit4~7の値は「0(0000)」に固定され(未使用)、Bit0~3の値は当該遊技の払出数(「1(0001)」~「15(1111)」)に設定される(払出数)。ここでの「当該遊技の払出数」は、遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数である。この実施形態では、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数は1~15枚である。
図13(a)~(c-2)を用いて説明した[遊技情報]では、当該遊技の投入数が3枚の場合、図13(d-1)に示すように、「種別情報」の「データ種別」(Bit4~7)の値は当該「遊技情報」が投入に関連する通知(当該遊技の投入数の通知)であることを示す「1(0001)」に設定され、「種別情報」の「データ番号」(Bit0~3)の値は「1(0001)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「未使用」(Bit4~7)の値は「0(0000)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「投入数」の値は当該遊技の投入数「3(0011)」に設定される。
当該遊技の払出数が10枚の場合、図13(d-2)に示すように、「種別情報」の「データ種別」(Bit4~7)の値は当該「遊技情報」が払出に関連する通知(当該遊技の払出数の通知)であることを示す「2(0010)」に設定され、「種別情報」の「データ番号」(Bit0~3)の値は「1(0001)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「未使用」(Bit4~7)の値は「0(0000)」(固定)に設定され、「カウント情報」の「払出数」の値は当該遊技の払出数「10(1010)」に設定される。
(電文「計数通知」)
次に、電文「計数通知」の詳細について図14を用いて説明する。
電文「計数通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「計数通番」、「計数メダル数」、「計数累積メダル数」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「計数通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「計数メダル数」、「計数累積メダル数」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
項目「コマンド」は、電文「計数通知」の専用のコマンドコードを格納する。
項目「計数通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「計数通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「計数通知」が送信される。その後、電文「計数通知」の送信毎に、項目「計数通番」に「+1」(十進表記)した値を格納した電文「計数通知」が送信される。ただし、項目「計数通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
項目「計数メダル数」は、計数するメダル数(スロットマシンSMからカードユニットCUに移動するメダル数:「計数メダル数」と記載)を格納する。本実施形態では、計数メダル数として、「0x00」~「0x32」(十六進表記:十進表記では「0」~「50」)の値を格納する。
項目「計数累積メダル数」は、今回の電文「計数通知」による計数メダル数を含む、電源投入からこれまでの計数メダル数の累積値(「計数累積メダル数」と記載)を格納し、計数累積メダル数は電源断により「0」にクリアされる。本実施形態では、計数累積メダル数として、「0x0000」~「0xFFFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「65535」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「計数累積メダル数」には「0x00(十六進表記:十進表記では0)」が格納される。その後、項目「計数累積メダル数」には、電文「計数通知」の送信毎に、当該電文「計数通知」の項目「計数メダル数」の値が加算されたものとなる。ただし、「0xFFFF」(十六進表記:十進表記では「65535」)の次は「0x0000」(十六進表記:十進表記では「0」)となるように加算が行われる。
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「計数累積メダル数」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
(電文「貸出通知」)
次に、電文「貸出通知」の詳細について図15を用いて説明する。
電文「貸出通知」は、項目「電文長」、「コマンド」、「貸出通番」、「貸出メダル数」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「貸出通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「貸出メダル数」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
項目「コマンド」は、電文「貸出通知」の専用のコマンドコードを格納する。
項目「貸出通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、カードユニットCUはスロットマシンSMとの通信開始時、項目「貸出通番」に「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)を格納した電文「貸出通知」が送信される。その後、項目「貸出通番」に直近に受信した電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出通番」の値を「+1」(十進表記)した値を格納した電文「貸出通知」が送信される。ただし、項目「貸出通番」には、「0xFF」(十六進表記:十進表記では「255」)の次に「+2」(十進表記)した「0x01」(十六進表記:十進表記では「1」)が格納される。
項目「貸出メダル数」は、貸し出すメダル数(カードユニットCUからスロットマシンSMに移動するメダル数:「貸出メダル数」と記載)を格納する。本実施形態では、貸出メダル数として、「0x00」~「0x32」(十六進表記:十進表記では「0」~「50」)の値を格納する。ただし、貸出を行うのに不適切な状態であったり、貸出より優先して処理すべき状態であったりする場合、例えば、(1)電文「遊技機情報通知」が未受信の場合、(2)電文「遊技機情報通知」で、項目「遊技機情報種別」に遊技機情報種別コード「0x02」(ホールコン・不正監視情報)以外の遊技機情報種別コードが格納されている場合、(3)電文「計数通知」で、項目「計数メダル数」に1(十進表記)以上の値が格納されている場合、のいずれかに該当する場合には、項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「0」が設定される。なお、上記の(1)~(3)のいずれにも該当しない場合に、項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「1」以上の設定が可能であり、この場合であっても項目「貸出メダル数」に貸出メダル数「0」が設定されることがある。
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「貸出メダル数」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
(電文「貸出受領結果応答」)
最後に、電文「貸出受領結果応答」の詳細について図16を用いて説明する。
電文「貸出受領結果応答」は、項目「電文長」、「コマンド」、「貸出通番」、「貸出メダル数受領結果」、「チェックサム」を含む。ただし、項目「電文長」は図7の項目「電文長」に対応し、項目「コマンド」は図7の項目「コマンド」に対応し、項目「貸出通番」は図7の項目「通番」に対応し、項目「貸出メダル数受領結果」は図7の項目「データ部」に対応し、項目「チェックサム」は図7の項目「チェックサム」に対応する。
項目「電文長」は、項目「電文長」~「チェックサム」までの電文の長さを格納する。
項目「コマンド」は、電文「貸出受領結果応答」の専用のコマンドコードを格納する。
項目「貸出通番」は、シーケンス番号を格納し、この実施形態では、「0x00」~「0xFF」(十六進表記:十進表記では「0」~「255」)の値を格納する。詳細には、電源投入時、項目「貸出通番」の値を「0x00」(十六進表記:十進表記では「0」)」にクリアする。電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00」(十六進表記)(正常)を格納するときは、電文「貸出受領結果応答」は、その項目「貸出通番」の値を直近に受信した電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値にして、送信される。一方、電文「貸出受領結果応答」の項目「貸出メダル数受領結果」に「0x01」(十六進表記)(異常)を格納するときは、電文「貸出受領結果応答」は、その項目「貸出通番」の値を、直近に項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00(十六進表記)」(正常)を格納した電文「貸出受領結果応答」に対応する電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値にして、送信される。
項目「貸出メダル数受領結果」は、貸出メダル数受領結果を格納する。本実施形態では、項目「貸出メダル数受領結果」は、貸出メダル数受領結果が正常のときには「0x00」(十六進表記)(正常)を格納し、貸出メダル数受領結果が異常のときには「0x01」(十六進表記)(異常)を格納する。項目「貸出メダル数受領結果」に「0x01」(十六進表記)(異常)を格納するのは、(1)電文「貸出通知」の項目「貸出通番」の値が連続していない場合、(2)スロットマシンSMがカードユニットCUから貸出を受けることができない状態、(3)遊技メダル数(スロットマシンSM側で管理している現在の遊技者のメダル数:遊技メダル数表示器26に表示されている現在の遊技メダル数)に電文「貸出通知」の項目「貸出メダル数」に格納されている貸出メダル数を加算した結果が「0xFF3F00」(十六進表記:十進表記では「16383」)を超える場合、のいずれかの場合であり、項目「貸出メダル数受領結果」に「0x00(十六進表記)」(正常)を格納するのは、(1)~(3)のいずれでもない場合である。
項目「チェックサム」は、項目「電文長」~「貸出メダル数受領結果」までのデータを加算し、総計の下位1バイトを格納する。項目「チェックサム」のデータは、電文を受けとった側の機器が通信中のエラー等により電文が壊れていないかを確認するのに用いられる。
(スロットマシンSMとカードユニットCU間の通信シーケンス)
以下、スロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた通信シーケンスについて説明する。
(基本通信シーケンス)
まず、スロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図17を参照して説明する。なお、図17では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)を受信する(ステップS101)。メダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、90ms以上100ms以下の範囲でのタイミング(以下、「第2送信タイミング」と記載)に、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」)を受信する(ステップS102)。ユニットCPU501は、電文「計数通知」(「計数通番=m」)の受信後、170ms以下のタイミング(以下、「第3送信タイミング」と記載)に、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)を受信する(ステップS103)。メダル数制御CPU301は、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」)の受信後、10ms以下のタイミング(以下、「第4送信タイミング」と記載)に、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」)を受信する(ステップS104)。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、300ms以上310ms以下の範囲でのタイミング(以下、「第1送信タイミング」と記載)に、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)を受信する(ステップS105)。なお、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=n」)の受信から電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」)の送信までは20ms以上である。メダル数制御CPU301は、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」)の送信後、90ms以上100ms以下の範囲でのタイミング(第2送信タイミング)に、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)を受信する(ステップS106)。ユニットCPU501は、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」)の受信後、170ms以下のタイミング(第3送信タイミング)に、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)を受信する(ステップS107)。メダル数制御CPU301は、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」)の受信後、10ms以下のタイミング(第4送信タイミング)に、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」)を受信する(ステップS108)。ステップS108後も電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」はそれぞれ上記の対応する期間内のタイミングで送信される。
なお、本実施形態では、メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲内の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間(規定の範囲の上限の時間)までに)、電文「貸出通知」をユニットCPU501から受信することが定められている。本実施形態では、規定時間は電文「計数通知」の送信開始からの時間が170msである時間として設定されている。メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲内の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間までに)、ユニットCPU501から電文「貸出通知」を受信した場合には、当該受信した電文「貸出通知」を破棄せず受け付けて、当該電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数を用いたメモリ302に記憶されている遊技メダル数データの更新や、電文「貸出通知」に対する応答として電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUに対して送信する。一方で、メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲外の時間に(電文「貸出受領結果応答」を送信するタイミングが来る前の規定時間を超えた時間に)、ユニットCPU501から電文「貸出通知」を受信した場合には、当該受信した電文「貸出通知」を破棄し、当該電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数を用いたメモリ302に記憶されている遊技メダル数データの更新を行わず、電文「貸出通知」に対する応答としての電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUに対して送信しない。
このように、この実施形態では、1周期分の時間長が300ms以上310ms以下の範囲である周期において、1周期内で電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」が互いに異なるタイミングに送信され、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングを1周期の開始とし、電文「計数通知」の第2送信タイミングは電文「遊技機情報通知」の送信後90ms以上100ms以下の範囲であり、電文「貸出通知」の第3送信タイミングは電文「計数通知」の受信後170ms以下であり、電文「貸出受領結果応答」の第4送信タイミングは電文「貸出通知」の受信後10ms以下である。
次に、スロットマシンSMが先に起動した場合のスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図18を参照して説明する。
スロットマシンSMとカードユニットCUの両方が電源OFFの場合、カードユニットCUから供給される電圧VはOFF(0V)である。また、スロットマシンSMから送信される接続確認信号(図6のピン番号:4)のON/OFFの判定も不能となる(図18ではPSI=OFFとする)。ここで、スロットマシンSMの電源と、カードユニットCUの電源が例えば同時にONにされた場合、それぞれで起動が開始される。
カードユニットCUでは、起動が完了するまでスロットマシンSMに供給する電圧VLをOFF(0V)とするとともに接続確認信号のON/OFF判定を行わない(図18ではPSI=OFFとする)。スロットマシンSMの起動が先に完了した場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに遊技機情報通知が送信される。このときの通番は「0」からスタートする。続いて、上記した通信タイミング(100ms後)に計数通知が送信される。このとき、通番「0」からスタートする。ただし、カードユニットCU側の起動は完了していないため、これらの通知を受信することはできない。
以降、スロットマシンSMからは300msの周期で通番が+1ずつ加算された遊技機情報通知、計数通知の送信が行われる。その後、カードユニットCUの起動が完了すると、電圧VLをON(5V)としてスロットマシンSMへ電圧を供給するとともに、スロットマシンSMとの接続確認信号のON/OFF判定を開始し、スロットマシンSMとカードユニットCUとが接続されていることから当該信号をONと判定する。また、遊技機情報通知、計数通知の受信を開始し、貸出通知、貸出受領結果応答の通信も開始する。このとき、カードユニットCUでは、受信を開始したときの通番から管理する。例えば、起動が完了してから初めて遊技機情報通知が通番nのときは、ここから管理を開始する。
次に、カードユニットCUが先に起動した場合のスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」を用いた基本通信シーケンスについて図19を参照して説明する。
スロットマシンSMが電源OFFの状態でカードユニットCUが電源ONされ、カードユニットCUが先に起動した場合、起動が完了するまではカードユニットCUから供給される電圧VはOFF(0V)である。また、スロットマシンSMから送信される接続確認信号(図6のピン番号:4)も判定開始していないのでOFFとなる。カードユニットCUの起動が完了すると、カードユニットCUから供給される電圧VLはON(5V)となる。また、スロットマシンSMは起動していないが、カードユニットCUとスロットマシンSMとの接続が正常の場合は接続確認信号(図6のピン番号:4)が送信されON判定となる。スロットマシンSMは依然電源OFFの状態のため、「遊技機情報通知」、「計数通知」はいずれも送信されず、スロットマシンSMの通信待機状態となる。次に、スロットマシンSMが電源ONとなって起動が開始しても、起動が完了するまでの間、カードユニットCUでは通信待機状態が維持される。
スロットマシンSMの起動が完了した場合、スロットマシンSMからカードユニットCUに遊技機情報通知が送信される。このときの通番は「0」からスタートする。続いて、上記した通信タイミング(100ms後)にスロットマシンSMからカードユニットCUに計数通知が送信される。このとき、通番「0」からスタートする。続いて、カードユニットCUからスロットマシンSMに貸出通知が送信され、その後はスロットマシンSMからカードユニットCUに貸出受領結果応答が行われる。これらの通番も「0」からスタートし、受信側では各情報(「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」)において通番「0」から管理を開始する。
(電文「遊技機情報通知」の基本通信シーケンス)
続いて、電文「遊技機情報通知」の基本通信シーケンスについて説明する。
まず、当該電文「遊技機情報通知」における「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件及び送信の優先順位について図20を参照して説明する。なお、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」は、時間長(300ms以上310ms以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される電文「遊技機情報通知」に、それぞれの送信条件及び送信の優先順位に従って格納されて送信される。
「遊技機性能情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了からの電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲内)に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間長(60s以上62s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
また、「遊技機設置情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了からの電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲内)に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間長(180s以上186s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
また、「ホールコン・不正監視情報」は、遊技機(この実施形態では、スロットマシンSM)の起動の完了直後に送信され、その後、電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間長(300ms以上310ms以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期で送信される。
上記の送信条件にて送信される「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」は、互いに送信タイミングが重なることがあることから、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」に対して、送信の優先順位が予め定められており、この実施形態では、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」それぞれに、優先順位「1」(高)、優先順位「2」(中)、優先順位「3」(低)が割り当てられている。
電文「遊技機情報通知」を送信する各第1送信タイミングで、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち送信条件を満たすものを送信候補としてストックしていく。そして、各第1送信タイミングで、送信候補としてこれまでにストックしているもののうち送信の優先順位が最も高いものを電文「遊技機情報通知」に格納して送信する。なお、「ホールコン・不正監視情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになり、「遊技機性能情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「遊技機性能情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになり、「遊技機設置情報」が格納された電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングが、次の「遊技機設置情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
例えば、電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA11で、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングと、他の「遊技機情報」(「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」)の送信タイミングとが重なった場合、「ホールコン・不正監視情報」と他の「遊技機情報」とを送信候補としてストックし、第1送信タイミングA11では「ホールコン・不正監視情報」より優先順位が高い他の「遊技機情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA11が次の他の「遊技機情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA11の次の第1送信タイミングA12では、送信候補として「ホールコン・不正監視情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA12では、第1送信タイミングA11で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA12が次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
また、電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA21で、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングと、「遊技機性能情報」の送信タイミングと、「遊技機設置情報」の送信タイミングとが重なった場合、「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」と「遊技機設置情報」とを送信候補としてストックし、第1送信タイミングA21では一番優先順位が高い「遊技機設置情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA21が次の「遊技機設置情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA21の次の第1送信タイミングA22では、送信候補として、「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA22では、第1送信タイミングA21で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」と「遊技機性能情報」のうちの優先順位が高い「遊技機性能情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA22が次の「遊技機性能情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングA22の次の第1送信タイミングA23では、送信候補として「ホールコン・不正監視情報」がストックされている状態であり、第1送信タイミングA23では、第1送信タイミングA21、A22で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」が電文「遊技機情報通知」に格納されて送信され、第1送信タイミングA23が次の「ホールコン・不正監視情報」の送信に関する1周期の開始のタイミングになる。
次に、図20の送信条件及び送信の優先順位の下でのスロットマシンSMとカードユニットCU間の電文「遊技機情報通知」(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」)の基本通信シーケンスについて図21を参照して説明する。なお、図21では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
スロットマシンSMの起動完了時には、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち、「ホールコン・不正監視情報」のみが送信条件を満たしているため、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS401)。
その後の199回分の電文「遊技機情報通知」のそれぞれの第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS402,・・・、S403)。
次の電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、ステップS403で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」より送信の優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS404)。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS404での「遊技機設置情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲内)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS404で優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS405)。
その後の198回分の電文「遊技機情報通知」のそれぞれの第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、ステップS404で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
ステップS406では、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、前回「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしているが、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、ユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」より送信の優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
ステップS407では、電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、前回「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるため、「ホールコン・不正監視情報」の送信条件を満たしているが、ステップS406で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)に達していないため、「遊技機設置情報」の送信条件を満たしておらず、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)に達していないため、「遊技機性能情報」の送信条件を満たしていない。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
ステップS407で送信された電文「遊技機情報通知」の次の電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングは、ステップS407で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)であるとともに、ステップS406で「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の200周期分に相当する時間(60s以上62s以下の範囲)であり、スロットマシンSMの起動完了直後であるステップS401で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信してから電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間(180s以上186s以下の範囲)であるため、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」のうち全ての送信条件を満たす。よって、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、当該第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、一番優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS408)。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS408での「遊技機設置情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲内)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS408で送信されなかった「遊技機性能情報」と「ホールコン・不正監視情報」とのうち、送信の優先順位が高い「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS409)。この後、「遊技機性能情報」は、電文「遊技機情報通知」の600周期分に相当する時間長(180s以上186s以下の範囲内)を1周期の時間長とする周期の開始の基準を、ステップS409に対応する第1送信タイミングに変更して、周期的に送信される。なお、「遊技機性能情報」を送信する周期の開始の基準を変更しなくてもよい。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、ステップS409での「遊技機性能情報」の送信から電文「遊技機情報通知」の1周期分に相当する時間(300ms以上310ms以下の範囲)の第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、ステップS408やステップS409で送信の優先順位が低いとして送信されなかった「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS410)。
なお、カードユニットCUは、ホールコン・不正監視情報を格納した電文「遊技機情報通知」、遊技機設置情報を格納した電文「遊技機情報通知」、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を受け取った時点で、ホールコン・不正監視情報のうちの所定の情報、遊技機設置情報のうちの所定の情報、遊技機性能情報のうちの所定の情報を混合させて管理コンピュータへ送信するための混合情報を生成するようにしてもよい。また、混合情報の生成は、例えば、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を受け取る度に(3分毎に)行ってもよいし、電源投入時の1回のみ行うようにしてもよい。
(基本通信シーケンスにおける計数の一具体例)
続いて、図17のスロットマシンSMとカードユニットCU間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンSMとカードユニットCU間での計数の一具体例について図22を用いて説明する。ただし、図22の通信シーケンスでは、計数スイッチ31の押下操作前に、スロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数(メモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されているスロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数)は「200」であり、カードユニットCU側でユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数(メモリ502に記憶されている持ちメダル数データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持しているメダル数)は「20」であるとする。なお、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の送信タイミングについて、その詳細は図17を用いて説明しているので、図22の説明では省略する。なお、図22では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
スロットマシンSM側のメダル数制御CPU301により、計数スイッチ31の押下操作が検出される(ステップS501)。この計数スイッチ31の押下操作は所定の時間(例えば、1s)を超える長押し(例えば1sを超える連続した押下)であるとする。
この実施形態では、電文「計数通知」で通知される計数メダル数に関して、「50」を上限とする。なお、計数メダル数の上限を「計数メダル上限数」と記載する。長押しの場合には、電文「計数通知」で通知される計数メダル数は、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が計数メダル上限数「50」以上であれば遊技メダル数に基づいて「50」に設定され、遊技メダル数が「1」以上で計数メダル上限数「50」未満であれば遊技メダル数に基づいて「メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数」に設定され、遊技メダル数が「0」であれば遊技メダル数に基づいて「0」に設定される。また、所定の時間(例えば1s)を超えない短押し(例えば1s以下の連続した押下)の場合には、電文「計数通知」で通知される計数メダル数は、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が「1」以上であれば遊技メダル数に基づいて「1」に設定され、遊技メダル数が「0」であれば遊技メダル数に基づいて「0」に設定される。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)を受信する(ステップS502)。
電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=200」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数「200」を基に計数メダル数を計数メダル上限数「50」に決定する。そして、メダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)を受信する(ステップS503)。メダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、計数メダル数「50」分減算した「150」に更新する(ステップS504)。また、ユニットCPU501は、第2計数処理手段501cにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、計数メダル数「50」分加算した「70」に更新する(ステップS505)。
電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=50」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS506)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS507)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「150」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「70」のままである。
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)を受信する(ステップS508)。
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=150」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数「150」を基に計数メダル数を計数メダル上限数「50」に決定する。そして、メダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)を受信する(ステップS509)。メダル数制御CPU301は、第1計数処理手段301b2により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、計数メダル数「50」分減算した「100」に更新する(ステップS510)。また、ユニットCPU501は、第2計数処理手段501cにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、計数メダル数「50」分加算した「120」に更新する(ステップS511)。
電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=50」、「計数累積メダル数=100」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS512)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS513)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
その後、スロットマシンSM側のメダル数制御CPU301により、計数スイッチ31の押下操作の終了が検出される(ステップS514)。
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)を受信する(ステップS515)。
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+2」、「遊技メダル数=100」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)を受信する(ステップS516)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
電文「計数通知」(「計数通番=m+2」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=100」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS517)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+2」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+2」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+2」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS518)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「100」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「120」のままである。
なお、図22の通信シーケンスにおける計数スイッチ31の押下操作前のスロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数が「70」の場合、ステップS503では計数メダル上限数「50」である計数メダル数「50」が電文「計数通知」を用いて通知され、ステップS509では計数メダル上限数「50」未満である計数メダル数「20」が電文「計数通知」を用いて通知される。
また、計数スイッチ31が離されるタイミングが図22の通信シーケンスの場合よりも遅かった場合には、ステップS513の後、ステップS508~ステップS513と同様の処理(例えば電文「計数通知」(「数通番=m+2」、「計数メダル数=50」、計数累積メダル枚数=150」)の送受信や、遊技メダル数を「50」に更新する処理、持ちメダル数を「170」に更新する処理)が実施される。このように、例えば、計数スイッチ31の押下中は、計数メダル上限数を上限とする計数メダル数を通知する電文「計数通知」が1周期の時間長が300ms以上310ms以下の範囲である周期で繰り返し送受信される。
また、図22の通信シーケンスにおけるステップS101での計数スイッチ31の押下操作が短押しの場合には、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301からカードユニットCUのユニットCPU501に、電文「計数通知」を用いて、計数メダル数「1」が通知される。
(基本通信シーケンスにおける貸出の一具体例)
続いて、図17のスロットマシンSMとカードユニットCU間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンSMとカードユニットCU間での貸出の一具体例について図23を用いて説明する。ただし、図23の通信シーケンスでは、貸出スイッチ503aの押下操作前に、スロットマシンSM側でメダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理されている遊技メダル数(メモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されているスロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数)は「10」であり、カードユニットCU側でユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数(メモリ502に記憶されている持ちメダル数データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持しているメダル数)は「150」であるとする。なお、電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領結果応答」の送信タイミングについて、その詳細は図17を用いて説明しているので、図23の説明では省略する。なお、図23では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現される。
カードユニットCU側のユニットCPU501により、貸出スイッチ503aの押下操作が検出される(ステップS601)。
この実施形態では、電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数に関して、「50」を上限とする。なお、貸出メダル数の上限を「貸出メダル上限数」と記載する。電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数は、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数が貸出メダル上限数「50」以上であれば持ちメダル数に基づいて「50」に設定され、持ちメダル数が「1」以上で貸出メダル上限数「50」未満であれば持ちメダル数に基づいて「ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数」に設定される。また、持ちメダル数が「0」の場合には、電文「貸出通知」で通知される貸出メダル数は、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている現金残高(メモリ502に記憶されている残高データを用いて管理されているカードユニットCU側で遊技者が所持している現金残高)に相当するメダル数が貸出メダル上限数「50」以上であれば現金残高に基づいて「50」に設定され、現金残高に相当するメダル数が「1」以上で貸出メダル上限数「50」未満であれば現金残高に基づいて「ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている現金残高に相当するメダル数」に設定され、現金残高に相当するメダル数が「0」であれば現金残高に基づいて「0」に設定される。
なお、持ちメダル数に基づく貸出が現金残高に基づく貸出よりも優先して行われるとしているが、これに限定されるものではない。また、例えば、47枚(等価)、200枚(5スロ)、500枚(2スロ)など、レート等によって現金1000円に対応する枚数が異なり、貸出スイッチ503aの1回で1000円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ503aの1回の操作で47枚(等価)を貸し出したり)、貸出スイッチ503aの1回で500円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ503aの1回の操作で100枚(5スロ)を50枚単位での2回の処理で貸し出したり)する。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)を受信する(ステップS602)。
電文「遊技機情報通知」(「通番=n」、「遊技メダル数=10」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を受信する(ステップS603)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「10」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「150」のままである。
電文「計数通知」(「計数通番=m」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、貸出処理手段501bにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数「150」を基に貸出メダル数を貸出メダル上限数「50」に決定する。ユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)を受信する(ステップS604)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k」、「貸出メダル数=50」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS605)。メダル数制御CPU301は、借受処理手段301b1により、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数を、貸出メダル数「50」分加算した「60」に更新する(ステップS606)。また、ユニットCPU501は、貸出処理手段501bにより、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数を、貸出メダル数「50」分減算した「100」に更新する(ステップS607)。
電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k」、「受領結果=正常」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)を受信する(ステップS608)。
電文「遊技機情報通知」(「通番=n+1」、「遊技メダル数=60」)の送信後、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)を受信する(ステップS609)。なお、計数メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「60」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「100」のままである。
電文「計数通知」(「計数通番=m+1」、「計数メダル数=0」、「計数累積メダル数=0」)の受信後、カードユニットCUのユニットCPU501は、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を送信し、メダル数制御CPU301は当該電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)を受信する(ステップS610)。電文「貸出通知」(「貸出通番=k+1」、「貸出メダル数=0」)の受信後、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を送信し、ユニットCPU501は当該電文「貸出受領結果応答」(「貸出通番=k+1」、「受領結果=正常」)を受信する(ステップS611)。なお、貸出メダル数が「0」であるので、メダル数制御CPU301によりメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数は「60」のままであり、ユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理している持ちメダル数は「100」のままである。
なお、図23の通信シーケンスにおける貸出スイッチ503aの押下操作前のユニットCPU501によりメモリ502で記憶して管理されている持ちメダル数が「20」の場合、ステップS604では貸出メダル上限数「50」未満である貸出メダル数「20」が電文「貸出通知」を用いて通知される。
なお、計数処理中(計数メダル数が「1」以上である電文「計数通知」の送受信中)は、貸出スイッチ503aを無効として貸出メダル数が「0」である電文「貸出通知」の送受信が行われるようにしてもよい。これに対して、貸出処理中(貸出メダル数が「1」以上である電文「貸出通知」やこれに対する電文「貸出受領結果応答」の送受信中)は、計数スイッチ31を有効とし、貸出処理中に計数スイッチ31が押下された場合には貸出処理から計数処理に切り替わるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、メダル数制御CPU301がメモリ302に記憶している遊技メダル数データを用いて管理できる最大の遊技メダル数(遊技メダル数表示器26に表示される最大の遊技メダル数)は16383(=214-1)である。
この場合において、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が0枚~15499枚(一例)である場合、払出を「可」、貸出を「可」とする。
また、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が15500枚~16383枚である場合、払出を「可」、貸出を「不可」とする。この場合、下記の(1)~(3)の処理が行われる。
(1)遊技者に対して計数スイッチ31の押下操作を促す報知を行う(例えば、メダル数制御CPU301がサブ制御CPU201へ当該報知の要求を行い、サブ制御CPU201は液晶表示器14(図1参照)に計数スイッチ31の押下操作を促す表示を行ったりするなどの計数スイッチ31の押下操作を促す報知を行う)。但し、計数スイッチ31の押下操作を促す報知のみで、遊技は継続可能な状態である。
(2)カードユニットCUからスロットマシンSMのメダル数制御CPU301への疑似メダルの貸出不可の状態とする。メダル数制御CPU301は、カードユニットCUから受け取った電文「貸出通知」に対する応答として、貸出メダル数受領結果が異常である電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUへ送信し、電文「貸出通知」の貸出メダル数が1以上であっても、メダル数制御CPU301は遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数を更新せず、カードユニットCUのユニットCPU501はメモリ502に記憶している持ちメダル数データを用いて管理している持ちメダル数を更新しない。
(3)計数スイッチ31の押下操作とは無関係に、例えば、スロットマシンSMにて、又は、試験装置に接続するための試験用インタフェース基板にて、試験用計数信号を所定期間(例えば、疑似メダルの500枚相当の約3500ms)生成して出力する。メダル数制御CPU301は、試験装置に(試験用インタフェース基板を介して)接続されている状態において、試験用計数信号が生成されている所定期間に、計数メダル数が50枚である電文「計数通知」をカードユニットCUに所定回数(例えば、10回)送信し、メダル数制御CPU301は遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数を更新し、カードユニットCUのユニットCPU501は持ちメダル数データを用いて管理している持ちメダル数を更新する。
また、メダル数制御CPU301が遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数が疑似メダルの払出により16383枚を超える場合、払出を「不可」、貸出を「不可」とする。この場合、スロットマシンSMは払出処理の待機状態となり、計数スイッチ31の押下操作により計数メダル数が50枚である電文「計数通知」をカードユニットCUに送信して払出が「可」になり次第、スロットマシンSMは払出処理に自動復帰する。
(スロットマシンにおける主制御CPUとメダル数制御CPU間のメダルの移動)
以下、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの移動に関して、ベットスイッチ7の押下操作に関わるシーケンス(以下、「投入シーケンス」と記載)、疑似メダルの払出(遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数)の発生に関わるシーケンス(以下、「払出シーケンス」と記載)を図24、図25を参照して順に説明する。
ただし、主制御CPU101が用いるメモリ102には、
1遊技で用いる(消費する)メダル数を管理するための投入数CT11(図12の「カウント情報1」、「カウント情報2」の設定に使用)、
1遊技で払い出されるメダル数を管理するための払出数CT12(図12の「カウント情報1」、「カウント情報2」の設定に使用)、
疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。:以下、「暫定投入数」と記載)を管理するための暫定投入数CT13、
疑似メダルの払出の過程でまだ払い出されていないメダル数(払い出されるメダル1枚につき「-1」される。:以下、「払出残り数」と記載)を管理するための払出残数CT14、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。)を管理するための比較投入メダル数CT15(後述する投入メダル数CT31との比較に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの払出の過程で払い出されているメダル数(払い出されるメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための比較払出メダル数CT16(後述する払出メダル数CT32との比較に使用)
などの各カウンタが形成されている。
また、メダル数制御CPU301が用いるメモリ302には、
上記した遊技メダル数(スロットマシンSM側で遊技者が所持しているメダル数:投入の場合にはメダル1枚につき「-1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための遊技メダル数CT30(上記の「遊技メダル数データ」:図12の「遊技メダル数」の設定に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、疑似メダルの投入や精算(投入キャンセル)の過程で投入されているメダル数(投入の場合にはメダル1枚につき「+1」され、精算の場合にはメダル1枚につき「-1」される。)を管理するための投入メダル数CT31(図12の「投入メダル数」の設定に使用)、
「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングと次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」の第1送信タイミングとの間に、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間でのメダルの払出の過程で払い出されているメダル数(払い出されるメダル1枚につき「+1」される。)を管理するための払出メダル数CT32(図12の「払出メダル数」の設定に使用)
などの各カウンタが形成されている。なお、遊技メダル数CT30の値は、電文「計数通知」に格納された「計数メダル数」分減算されたり、電文「貸出通知」に格納された「貸出メダル数」分加算されたりすることもある。
(投入シーケンス)
まず、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間のベットスイッチ7操作時の疑似メダルの投入に関わるシーケンス(投入シーケンス)について図24を用いて説明する。なお、図24では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
メダル有無信号は、遊技メダル数CT30が1以上であるか否かをメダル数制御CPU301が主制御CPU101に通知するための信号であり、「ON」(1以上)のメダル有無信号がメダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力されている(ステップS701)。主制御CPU101は、メダル有無信号が「ON」であることから、遊技メダル数CT30が1以上であることを確認する(ステップS702)。
処理可能信号は、メダル数制御CPU301が主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での疑似メダルの移動(以下、「主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動」と記載)の処理を新たに受け付けて実施可能か否かをメダル数制御CPU301が主制御CPU101に通知するための信号であり、「ON」(実施可)の処理可能信号が、メダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力されている(ステップS703)。主制御CPU101は、処理可能信号が「ON」であることから、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を新たに受け付けて実施可能であることを確認する(ステップS704)。
ベットスイッチ7が押下操作されると(ステップS705)、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の開始を要求するための処理開始信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS706)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、処理開始信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始することが確認できたため、処理可能信号を「ON」から「OFF」に反転し、「ON」になった処理開始信号に対する応答として、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始したことを通知するための処理中信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS707)。
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、処理中信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理中になったことを確認できたため、処理開始信号を「ON」から「OFF」に再反転し、メダル1枚分の投入の処理を要求するための投入処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS708)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、投入処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の投入処理であることが確認できたため、処理中信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった投入処理要求信号に対する応答として、メダル1枚分の投入の処理を開始したことを通知するための投入処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS709)。
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、投入処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の投入処理を開始したことを確認できたため、投入処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、要求したメダル1枚分の投入の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知を行うための第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、暫定投入数CT13の値を1加算した値にし、比較投入メダル数CT15の値を1加算した値にする(ステップS710)。なお、この実施形態では、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転は暫定投入数CT13や比較投入メダル数CT15の更新処理に先立って行われているので、「要求したメダル1枚分の投入の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知」は、「当該主制御CPU101側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、比較投入メダル数CT15の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、比較投入メダル数CT15の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の投入メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)投入処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)暫定投入数CT13の1加算及び比較投入メダル数CT15の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の投入処理が完了することが確認できたため、投入処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、要求されたメダル1枚分の投入の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知を行うための第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1減算した値にし、投入メダル数CT31の値を1加算した値にする(ステップS711)。なお、この実施形態では、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は遊技メダル数CT30や投入メダル数CT31の更新処理に先立って行われているので、「要求されたメダル1枚分の投入の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知」は、「当該メダル数制御CPU301側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、投入メダル数CT31の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、投入メダル数CT31の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の投入メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)投入処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1減算及び投入メダル数CT31の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の投入処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転する。また、疑似メダルの投入が完了しているので、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の終了の指示を通知するための処理終了信号を「OFF」から「ON」(終了)に反転する(ステップS712)。メダル数制御CPU301の第2投入処理手段301b3は、処理終了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、処理可能信号を「OFF」から「ON」に反転する(ステップS713)。
主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、処理可能信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、処理終了信号を「ON」から「OFF」に再反転する(ステップS714)。なお、この処理可能信号が「OFF」から「ON」に反転すると、スタートスイッチ9が有効になる。
その後、スタートスイッチ9が押下操作されると(ステップS715)、主制御CPU101の第1投入処理手段101dは、投入数CT11の値を暫定投入数CT13の値にし、続いて、暫定投入数CT13の値を「0」にクリアし(ステップS716)、ステップS715でスタートスイッチ9が押下されて遊技が開始されると、スタートスイッチ9が無効になる。なお、投入数CT11の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、暫定投入数CT13の値が設定された投入数CT11の値、つまり、スタートスイッチ9の押下操作で開始される遊技に用いる(消費する)メダル数が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、スタートスイッチ9が押下操作された後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。
(払出シーケンス)
次に、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの払出時の疑似メダルの払出に関わるシーケンス(払出シーケンス)について図25を用いて説明する。なお、図25では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
「ON」(実施可)の処理可能信号が、メダル数制御CPU301から主制御CPU101に出力されている(ステップS1101)。主制御CPU101は、処理可能信号が「ON」であることから、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を新たに受け付けて実施可能であることを確認する(ステップS1102)。
今回の遊技で疑似メダルを獲得する役の入賞による疑似メダルの払出が発生し(ステップS1103)、主制御CPU101の第1払出処理手段101hは払出数CT12の値を「A」にし、払出残数CT14の値を「A」にする(ステップS1104)。なお、払出数CT12の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、1遊技で払い出されるメダル数が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、払出の発生後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の開始を要求するための処理開始信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS1105)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、処理開始信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始することが確認できたため、処理可能信号を「ON」から「OFF」に反転し、「ON」になった処理開始信号に対する応答として、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理を開始したことを通知するための処理中信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1106)。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、処理中信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が新たな主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理中になったことを確認できたため、処理開始信号を「ON」から「OFF」に再反転し、メダル1枚分の払出の処理を要求するための払出処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)に反転する(ステップS1107)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、払出処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の払出処理であることが確認できたため、処理中信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった払出処理要求信号に対する応答として、メダル1枚分の払出の処理を開始したことを通知するための払出処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1108)。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、払出処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理を開始したことを確認できたため、払出処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、要求したメダル1枚分の払出の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知を行うための第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、払出残数CT14の値を1減算した値にし、比較払出メダル数CT16の値を1加算した値にする(ステップS1109)。なお、この実施形態では、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は払出残数CT14や比較払出メダル数CT16の更新処理に先立って行われているので、「要求したメダル1枚分の払出の処理に対応する主制御CPU101側での処理の完了に関する通知」は、「当該主制御CPU101側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、比較払出メダル数CT16の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、比較払出メダル数CT16の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)払出処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)払出残数CT14の1減算及び比較払出メダル数CT16の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、払出処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、要求されたメダル1枚分の払出の処理に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知を行うための第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1加算した値にし、払出メダル数CT32の値を1加算した値にする(ステップS1110)。なお、この実施形態では、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」の反転は遊技メダル数CT30や投入メダル数CT31の更新処理に先立って行われているので、「要求されたメダル1枚分の払出に対応するメダル数制御CPU301側での処理の完了に関する通知」は、「当該メダル数制御CPU301側での処理が完了することになることの通知」を指す。なお、払出メダル数CT32の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、払出メダル数CT32の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)払出処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1加算及び払出メダル数CT32の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の精算処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転するが、連続してメダル1枚分の払出処理を行うため、払出処理要求信号を「OFF」から「ON」(要求)の状態に反転する(ステップS1111)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、払出処理要求信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、要求処理がメダル1枚分の払出処理であることが確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった払出処理要求信号に対する応答として、払出処理応答信号を「OFF」から「ON」(開始)に反転する(ステップS1112)。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、払出処理応答信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理を開始したことを確認できたため、払出処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転し、第1処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、払出残数CT14の値を1減算した値にし、比較払出メダル数CT16の値を1加算した値にする(ステップS1113)。なお、比較払出メダル数CT16の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、比較払出メダル数CT16の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)払出処理要求信号の再反転、(2)第1処理完了信号の反転、(3)払出残数CT14の1減算及び比較払出メダル数CT16の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、第1処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、払出処理応答信号を「ON」から「OFF」に再反転し、「ON」になった第1処理完了信号に対する応答として、第2処理完了信号を「OFF」から「ON」(完了)に反転し、遊技メダル数CT30の値を1加算した値にし、払出メダル数CT32の値を1加算した値にする(ステップS1114)。なお、払出メダル数CT32の値は、第1送信タイミングに応じて「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信すると「0」クリアされるので(図26~図29参照)、払出メダル数CT32の値は、連続する「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミング間の払出メダル数となる。
なお、本実施形態では、(1)払出処理応答信号の再反転、(2)第2処理完了信号の反転、(3)遊技メダル数CT30の1加算及び払出メダル数CT32の1加算の順に実行するとしているが、実施順はこれに限定されるものではない。
ステップS1111~S1114の処理は、ステップS1114の終了時点で払出残数CT14の値が「0」になるまで繰り返される。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、第2処理完了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301がメダル1枚分の払出処理が完了することが確認できたため、第1処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転する。また、疑似メダルの払出が完了しているので、主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の処理の終了の指示を通知するための処理終了信号を「OFF」から「ON」(終了)に反転する(ステップS1115)。メダル数制御CPU301の第2払出処理手段301b4は、処理終了信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、主制御CPU101が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、第2処理完了信号を「ON」から「OFF」に再反転し、処理可能信号を「OFF」から「ON」に反転する(ステップS1116)。
主制御CPU101の第1払出処理手段101hは、処理可能信号の「OFF」から「ON」への反転を受けることで、メダル数制御CPU301が主制御CPU-メダル数制御CPU間メダル移動の全体の処理が完了したことを確認できたため、処理終了信号を「ON」から「OFF」に再反転する(ステップS1117)。
なお、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの移動に関して、上記の他に、最大ベットスイッチ8の押下操作に関わるシーケンス(以下、「最大投入シーケンス」と記載)、精算スイッチ33の押下操作に関わるシーケンス(以下、「精算シーケンス」と記載)があり、最大投入シーケンス、精算シーケンスにおいても最大投入数に達するまで、精算が完了するまで、1枚単位で疑似メダルの移動が行われる。
(主制御CPU101とメダル数制御CPU301間、メダル数制御CPU301とユニットCPU501間の通信)
続いて、スロットマシンSMにおける主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の通信と、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501間の通信の通信シーケンスについて図26~図29を用いて説明する。なお、図26~図29では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現され、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301とカードユニットCUのユニットCPU501との間では、上述したように、電文「遊技機情報通知」は、1周期分の時間長を300ms以上310ms以下の範囲内とする送信周期で、周期的に送信される。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(以下、「リクエストタイミング」と記載)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1301)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:以下、「レスポンスタイミング」と記載)に、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない「カウント情報1」、「カウント情報2」などの項目に関わる情報(投入数CT11、払出数CT12など)、及び、メダル数制御CPU301での不正等の異常の監視に利用する項目の情報(比較投入メダル数CT15、比較払出メダル数CT16など)を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1302)。
ここで、暫定投入数CT13の値が設定された投入数CT11の値(スタートスイッチ9が押下操作で開始される遊技に用いる(消費する)疑似メダル数)が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、スタートスイッチ9が押下操作された後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。なお、それ以外の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応して、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される投入数CT11の値は、「0」である。
また、遊技者が疑似メダルを獲得する役の入賞時に払い出される疑似メダルの払出数(遊技者が疑似メダルを獲得する役に入賞した場合の当該役に対して予め定められた疑似メダルの枚数)が設定された払出数CT12の値が、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されるのは、払出の発生後の最初の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応した1回となる。なお、それ以外の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応して、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される払出数CT12の値は、「0」である。
また、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される比較投入メダル数CT15の値は、主制御CPU101側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストから今回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数、つまり、前回の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信した第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに応じて比較投入メダル数CT15の値が送信された後、比較投入メダル数CT15の値は「0」にクリアされる。
また、主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信される比較払出メダル数CT16の値は、主制御CPU101側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストから今回の「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストまでの間に払い出されたメダル数、つまり、前回の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信した第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングまでの間に払い出されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに応じて比較払出メダル数CT16の値が送信された後、比較払出メダル数CT16の値は「0」にクリアされる。
なお、ステップS1301で、メダル数制御CPU301が上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストを行うと決定して当該リクエストを行い、ステップS1302で、主制御CPU101が「ホールコン・不正監視情報」に関わるリクエストに対するレスポンスを行うようにしてもよい。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングで、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1303)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1304)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1305)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1306)。
メダル数制御CPU301による「ホールコン・不正監視情報」の電文「遊技機情報通知」への格納は、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、メダル数制御CPU301側で管理している項目については、メダル数制御CPU301側で管理している内容を設定し、主制御CPU101側で管理している項目については、主制御CPU101にリクエストして主制御CPU101からのレスポンスにより取得した主制御CPU101側で管理している内容を設定する。
「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、例えば、図12の項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」は、メダル数制御CPU301側で値を管理している項目であり、項目「遊技メダル数」、「投入メダル数」、「払出メダル数」のそれぞれに、遊技メダル数CT30の値、投入メダル数CT31の値、払出メダル数CT32の値を格納する。
なお、投入メダル数CT31の値は、メダル数制御CPU301側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングまでの間に投入又は精算(投入のキャンセル)されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」への格納及び比較投入メダル数CT15との比較の終了後、投入メダル数CT31の値は「0」にクリアされる。
また、払出メダル数CT32の値は、メダル数制御CPU301側でカウントした、前回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングから今回の「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングまでの間に払出されたメダル数である。なお、「ホールコン・不正監視情報」への格納及び比較払出メダル数CT16との比較の終了後、払出メダル数CT32の値は「0」にクリアされる。
また、「ホールコン・不正監視情報」の複数の項目のうち、例えば、図12の項目「カウント情報1」、「カウント情報2」は、主制御CPU101側で値を管理している項目であり、次のようにして当該「カウント情報1」、「カウント情報2」を含む「遊技情報」(「遊技情報数」、「種別情報1」、「カウント情報1」、「種別情報2」、「カウント情報2」)に所定の情報を格納する。具体的には、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値及び払出数CT12の値の双方が「0」の場合、項目「遊技情報数」に「0」が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」以外で払出数CT12の値が「0」の場合、項目「遊技情報数」に「1」が格納され、項目「種別情報1」に投入を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に投入数として投入数CT11の値が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」で払出数CT12の値が「0」以外の場合、項目「遊技情報数」に「1」が格納され、項目「種別情報1」に払出を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に払出数として払出数CT12の値が格納される。また、主制御CPU101から送られてきた投入数CT11の値が「0」以外で払出数CT12の値が「0」以外の場合、項目「遊技情報数」に「2」が格納され、項目「種別情報1」に投入を通知するための値が格納され、項目「カウント情報1」に投入数として投入数CT11の値が格納され、項目「種別情報2」に払出を通知するための値が格納され、項目「カウント情報2」に払出数として払出数CT12の値が格納される。なお、図12の項目「主制御状態1」、「遊技機不正1」なども主制御CPU101側で値を管理している項目である。
メダル数制御CPU301は、ステップS1307において、下記の(処理1)~(処理4)を行う。
(処理1)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った投入数CT11の値が「0」でない場合、投入数CT11の値が、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で投入するメダル数として設定が許容されている設定許容投入数(この実施形態では、「1」~「3」)であるか否かを確認し、設定許容投入数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行う。
(処理2)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った払出数CT12の値が「0」でない場合、払出数CT12の値が、スロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数(この実施形態では、「1」~「15」)であるか否かを確認し、設定許容払出数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行う。
(処理3)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とを比較し、比較投入メダル数CT15の値から投入メダル数CT31の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行う。なお、「-1」~「1」を正常の範囲とするのは、主制御CPU101によるカウント処理とメダル数制御CPU301によるカウント処理との間で「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングがあった場合、投入シーケンスや最大投入シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1大きくなり、精算シーケンスでは、比較投入メダル数CT15の値が投入メダル数CT31の値より1小さくなることを踏まえたものである。
(処理4)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とを比較し、比較払出入メダル数CT16の値から払出メダル数CT32の値を減算した減算結果が「0」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行う。なお、「0」~「1」を正常の範囲とするのは、主制御CPU101によるカウント処理とメダル数制御CPU301によるカウント処理との間で「ホールコン・不正監視情報」の第1送信タイミングがあった場合、払出シーケンスでは、比較払出メダル数CT16の値が払出メダル数CT32の値より1大きくなることを踏まえたものである。
主制御CPU101は、ステップS1302の処理の後、投入数CT11、払出数CT12、比較投入メダル数CT15、比較払出メダル数CT16の各値を「0」にクリアする(ステップS1308)。また、メダル数制御CPU301は、ステップS1307の処理の後、投入メダル数CT31、払出メダル数CT32の各値を「0」にクリアする(ステップS1309)。
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれかに関わる疑似メダルの移動の契機が発生したとき、当該リクエストタイミングになるのを待たずに、疑似メダルの移動シーケンスが行われ、ここでは移動シーケンス全体が行われる(ステップS1310)。
ここで、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関するベットスイッチ7の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは図24の投入シーケンスのステップS706~S716となる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの投入に関する最大ベットスイッチ8の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは最大投入シーケンスとなる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの精算(投入のキャンセル)に関する精算スイッチ33の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは精算シーケンスとなる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの払出に関するものである場合、実施される移動シーケンスは図25の払出シーケンスのステップS1104~S1117となる。
ステップS1311~ステップS1319では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれかに関わる疑似メダルの移動の契機が発生したとき、当該リクエストタイミングになるのを待たずに、疑似メダルの移動シーケンスが行われるが、疑似メダルの移動シーケンス中に当該リクエストタイミングがやってくるとステップS1321~1329が優先して行われることとなる。ここでは移動シーケンスの前半のみが行われる(ステップS1320)。
ここで、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関するベットスイッチ7の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは図24の投入シーケンスのステップS706からの連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機がメダルの投入に関する最大ベットスイッチ8の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは最大投入シーケンスの前半の連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機がメダルの精算(投入のキャンセル)に関する精算スイッチ33の押下操作の場合、実施される移動シーケンスは精算シーケンスの前半の連続する一部となる。また、疑似メダルの移動の契機が疑似メダルの払出に関するものである場合、実施される移動シーケンスは図25の払出シーケンスのステップS1104からの連続する一部となる。
なお、この実施形態では、疑似メダルの移動シーケンス中にリクエストタイミングがやってくると即座に当該疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329が優先して行われるようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、図24のステップS708~S711の途中にリクエストタイミングがやってきた場合にはステップS711の処理が終了してから疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329を行うようにするなど、メダル1枚分の移動処理の途中にリクエストタイミングがやってきた場合にはメダル1枚分の移動処理が完了するまでは疑似メダルの移動シーケンスを継続して行い、メダル1枚分の移動処理が完了した後に疑似メダルの移動シーケンスを中断してステップS1321~1329を行うようにしてもよい。この場合、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値との比較では、比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とが同じでなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行うようにし、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値との比較では、比較払出入メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とが同じでなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行うようにしてもよい。
ステップS1321~ステップS1329では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、ステップS1320で前半が実施された移動シーケンスの後半が行われる(ステップS1330)。
ここで、ステップS1320で投入シーケンスの前半が実施された場合には、図24の投入シーケンスの続きからステップS716までとなる。また、ステップS1320で最大投入シーケンスの前半が実施された場合には、最大投入シーケンスの続きからの後半となる。また、ステップS1320で精算シーケンスの前半が実施された場合には、精算シーケンスの続きからの後半となる。また、ステップS1320で払出シーケンスの前半が実施された場合には、図25の払出シーケンスの続きからステップS1117までとなる。
ステップS1331~ステップS1339では、上記したステップS1301~S1309と同内容が実施される。
なお、移動シーケンスは、前回の電文「遊技機情報通知」と今回の電文「遊技機情報通知」との間で一の移動シーケンスの全部又は一部と他の移動シーケンスの全部又は一部が行われる場合があってもよいし、移動シーケンスが3以上に分かれて実施される場合などがあってもよい。
次の「ホールコン・不正監視情報」を格納する電文「遊技機情報通知」が送信される第1送信タイミングに対応したリクエストタイミングになるまでに、疑似メダルの投入、疑似メダルの精算(疑似メダルの投入のキャンセル)及び疑似メダルの払出のいずれに関わる疑似メダルの移動の契機も発生せず、移動シーケンスが行われない。この場合も、ステップS1340~S1348において、ステップS1301~S1309と同内容が実施される。
続いて、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(リクエストタイミング)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1349)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「遊技機設置情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:レスポンスタイミング)に、「遊技機設置情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない項目(この実施形態では図11の項目「主制御チップID番号」~項目「主制御チップ製品コード」の項目)の情報を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1350)。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1351)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1352)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1353)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1354)。
続いて、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに対応し、カードユニットCUのユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング(リクエストタイミング)に、スロットマシンSMの主制御CPU101に対して、情報のリクエストを行う(ステップS1355)。メダル数制御CPU301からリクエストを受けた主制御CPU101は、上述した「ホールコン・不正監視情報」、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」の各送信周期とこれらの優先順位とを基に、「遊技機性能情報」に関わるリクエストであると判断し、リクエストタイミングから所定の時間の範囲内のタイミング(ユニットCPU501への電文「遊技機情報通知」の送信に先立つタイミング:レスポンスタイミング)に、「遊技機性能情報」の複数の項目のうち、少なくともメダル数制御CPU301側で管理されていない項目(この実施形態では図10の項目「総投入数」~項目「役物等状態比率」)の情報を、メダル数制御CPU301に対してレスポンスする(ステップS1356)。
スロットマシンSMのメダル数制御CPU301は、周期的にやってくる電文「遊技機情報通知」のカードユニットCUのユニットCPU501への第1送信タイミングに、カードユニットCUのユニットCPU501に対して、「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(ステップS1357)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「計数通知」を送信する(ステップS1358)。続いて、ユニットCPU501は、メダル数制御CPU301に対して、電文「貸出通知」を送信する(ステップS1359)。続いて、メダル数制御CPU301は、ユニットCPU501に対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(ステップS1360)。
なお、「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」や「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する第1送信タイミングに関しては、図25のステップS1307~S1309に対応する処理は行われない。
(「遊技機情報」の各項目の送信タイミングが重なった場合)
送信項目制御手段301gは、電文「遊技機情報通知」を300msを一周期として周期的にカードユニットCUに送信する。「遊技機情報通知」のデータ部の一部である「遊技機情報」も300msごとにカードユニットCUに送信される。「遊技機情報」には、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の3種類の項目がさらにあり、送信項目制御手段301gは、1回の送信タイミングにおいて「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」のいずれか一つを送信する。
送信項目制御手段301gによる「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の基本的な送信タイミングに関して、
「遊技機設置情報」は、スロットマシンSMの起動が完了してから60s経過後に
電文「遊技機情報通知」の「遊技機情報」としてカードユニットCUに送信し、その後は60s周期で送信する。
「遊技機性能情報」は、スロットマシンSMの起動が完了してから180s経過後に
電文「遊技機情報通知」の「遊技機情報」としてカードユニットCUに送信し、その後は180s周期で送信する。
「ホールコン・不正監視情報」は、スロットマシンSMの起動が完了したときに電文「遊技機情報通知」の「遊技機情報」としてカードユニットCUに送信し、その後は300ms周期で送信する。
これらの送信タイミングによると、「遊技機設置情報」と「ホールコン」・不正監視情報」とで送信タイミングが重なる場合と、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なる場合がある。この場合、図20で示す優先順位に基づいて、送信項目制御手段301gは、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の順でカードユニットCUに送信する。したがって、送信項目制御手段301gは、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なった場合は、最も優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。
このとき、残りの「遊技機設置情報」と「ホールコン・不正監視情報」とは次の周期(300ms後)に送信されることになるが、次の周期では優先順位が高い「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。そして、さらに次の周期で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信される。
このような送信構成によると、次のような問題が生じ得る。例えば、「ホールコン・不正監視情報」の中には、前回の送信タイミングから当該送信タイミングの間に、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で処理された疑似メダルの投入数が格納されている(図12の「遊技機情報」の「投入メダル数」参照)。図30に示すように、1遊技を行うのに必要な規定疑似メダル数(3枚)のうち、1枚だけが主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で投入処理が完了した状態で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信されたとする(送信タイミングA1)。この場合、「投入メダル数」として1枚がカードユニットCUに送信される。
そして、次の周期である送信タイミングA2となるまでの間に残りの投入処理が完了し、さらにスタートスイッチ9が操作されて遊技が開始し、送信タイミングA2で「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なったとする。この場合、上記した優先順位によれば、送信タイミングA2では、「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信され、残りの項目の送信は保留となる。
遊技が開始された情報で訪れる次の周期の送信タイミングA3では、優先順位が高い「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信され、「ホールコン・不正監視情報」の送信は保留となる。さらに次の周期の送信タイミングA4となるまでの間にストップスイッチ10L,10M,10Rが操作されて遊技が終了し、次の遊技の投入処理(疑似メダル3枚)が完了していたとする。この場合、送信タイミングA4では、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信されることになるが、「投入メダル数」は前回遊技の2枚分と当該遊技の3枚分の5枚となり、当該情報がカードユニットCUに送信されることになる。
なお、1回の遊技の最大投入枚数は3枚と規定されており、3枚のメダルの投入がキャンセルされた場合を想定して、カードユニットCUが受信する「投入メダル数」の範囲が-3枚~+3枚に設定されている。この範囲を超えた情報を受信した場合、カードユニットCUではエラーとして認識する。したがって、図30のような優先順位に則って各情報(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」)を送信する構成では、正常な投入処理が行われているにも関わらずカードユニットCUでエラーとして認定される場合がある。そこで、このようなエラーを防止するために、送信項目制御手段301gは、図31のように各項目の送信を制御する。
例えば、1遊技を行うのに必要な規定疑似メダル数(3枚)のうち、1枚だけが主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で投入処理が完了した状態で「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信されたとする(送信タイミングB1)。この場合、「投入メダル数」として1枚がカードユニットCUに送信される。そして、次の周期である送信タイミングB2となるまでの間に残りの投入処理が完了し、さらにスタートスイッチ9が操作されて遊技が開始したとする。このとき、主制御CPU101から遊技が開始したことを示す投入信号が送信されるようにし、当該信号の受信に基づき、送信項目制御手段301gが投入完了フラグをONに設定する。投入完了フラグは、例えば、フラグ格納手段302bの所定の領域に設定することができる。
次の送信タイミングB2で「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なったとする。このとき、送信項目制御手段301gは、送信タイミングが重なった情報の優先順位を判定するよりも前に投入完了フラグを確認する。確認の結果、当該フラグがONに設定されている場合は、予め定められた優先順位の判定を行うフローに到達するよりも前に「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する。この場合、「投入メダル数」として残りの2枚がカードユニットCUに送信される(-3枚~+3枚の範囲内)。このとき、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」は送信保留となる。なお、投入完了フラグは「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信したタイミングでOFFとなるように設定してもよいし、全てのストップスイッチ10L,10M,10Rが操作されて遊技が終了したことを示す信号が主制御CPU101から送信されたタイミングでOFFとなるように設定してもよい。
遊技が開始された情報で訪れる次の周期の送信タイミングB3では、投入完了フラグがOFFに設定されていることから、優先順位が高い方の「遊技機設置情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信され、優先順位が低い方の「遊技機性能情報」は保留となる。さらに次の周期の送信タイミングB4となるまでの間にストップスイッチ10L,10M,10Rが操作されて遊技が終了し、次の遊技の投入処理(疑似メダル3枚)が完了していたとする。送信タイミングB4において、スタートスイッチ9が操作されておらず遊技が開始していない場合は、投入信号が設定されておらず投入完了フラグがOFFに設定された状態となる。この場合、送信項目制御手段301gは、優先順位が高い保留状態の「遊技機性能情報」を格納した電文「遊技機情報通知」を送信し、「ホールコン・不正監視情報」は保留となる。そして、送信タイミングB4の次の周期の送信タイミング(図示省略)において、保留状態の「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信されることになる。このとき、「投入メダル数」として+3枚がカードユニットCUに送信される(-3枚~+3枚の範囲内)。
仮に送信タイミングB4までの投入完了フラグがONに設定されていた場合は、「ホールコン・不正監視情報」が優先され、「投入メダル数」として残りの+3枚がカードユニットCUに送信される(-3枚~+3枚の範囲内)。また、「ホールコン・不正監視情報」の中には「払出メダル数」の項目もあり、1回の遊技の払出メダル数の範囲が0~+15枚と規定されており、この範囲を超えた情報を受信した場合、カードユニットCUではエラーとして認識する。したがって、払出メダル数についても、遊技の払出処理の途中で送信タイミングがきた場合は、「投入メダル数」の場合と同様のエラーが発生し得る。
例えば、疑似メダル15枚の払い出しが得られる役に入賞した際、3枚の払い出し処理が主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で完了したときに「ホールコン・不正監視情報」が送信され、との次の周期で「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なった場合、「ホールコン・不正監視情報」の送信が保留されると、次の遊技が終了して疑似メダル15枚の払い出しが得られる役にさらに入賞した場合は、「払出メダル数」として、前の遊技の残りの12枚と当該遊技の15枚を合わせた27枚が送信され得る(0~+15枚の範囲外)。
したがって、主制御CPU101は、遊技が終了して払出処理が完了したときにメダル数制御CPU301に払出完了信号を送信し、当該信号を受信した送信項目制御手段301gは、払出完了フラグをONに設定する。そして、当該フラグがONに設定された状態では、他の項目と送信タイミングが重なっていても、「ホールコン・不正監視情報」を格納した電文「遊技機情報通知」が送信するようにする。払出完了フラグは、例えば、フラグ格納手段302bの所定の領域に設定することができる。このようにすれば、払出メダル数に関しても、カードユニットCUがエラーとして認識するのを防止できる。
なお、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングを管理するためのタイマーを設け、送信項目制御手段301gは、投入完了フラグがONに設定した際に、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」それぞれのタイマーを+300ms加算する構成であってもよい。このようにすると、図31と同じ送信態様となる。
(払出情報生成処理)
次に、図32を参照して、遊技終了時の払出処理について説明する。この実施形態では、リール回転制御手段101fによる各リール6L,6M,6Rの停止制御は、各リール6L,6M,6Rそれぞれにおいて、当該リール6L,6M,6Rに対応するストップスイッチ10L,10M,10Rが操作(押下)されたタイミングで開始する。このとき、リール回転制御手段101fは、役抽選結果とストップスイッチ10L,10M,10Rが操作されたタイミングとに基づいて停止テーブル102bを決定し、当該テーブル102bに基づいてリール6L,6M,6Rの停止制御を行う。つまり、リール回転制御手段101fが停止テーブル102bを決定した時点で停止にかかるリール6L,6M,6Rがどの位置で停止するかは決まっている。また、ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が有効な状態で押下された場合は、その押下が継続している状態であっても、リール6L,6M,6Rは停止する。
いずれの役に入賞したか否かの判定は、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが操作されてリール回転制御手段101fが停止テーブル102bを選択した時点で判定可能である。したがって、この実施形態において判定手段101gは、(i)第1、第2停止リールの停止態様、すなわち、第1、第2停止リールそれぞれのストップスイッチ10L,10M,10Rの操作タイミングと、(ii)役抽選結果と、(iii)第3停止リールのストップスイッチ10L,10M,10Rの操作タイミング(第3停止にかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの操作に基づいて停止テーブル102bを選択したタイミング)とに基づいて決定する。
したがって、判定手段101gは、第3停止リールのストップスイッチ10L,10M,10Rの押下が継続しているか否か(その押下を止めるか否か)に関わらず、当該押下が行われたタイミングで判定処理(払出情報生成処理)を実行する。生成された払出情報は、第3停止リールのストップスイッチ10L,10M,10Rの押下が継続しているか否か(その押下を止めるか否か)に関わらず、払出情報生成処理が終了した時点で主制御CPU101(判定手段101g)からメダル数制御CPU301に送信され、さらにメダル数制御CPU301からユニットCPU501に送信される。なお、ここでいう「払出情報」は、「遊技機情報通知」の「遊技情報」(「種別情報2」、「カウント情報2」:図12、図13参照)に格納されている。
一方、判定手段101gによる判定処理が終了し、入賞役が確定しても、第1払出処理手段101hのよる払出処理は、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの操作(押下)が終わってから開始される。したがって、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されてしばらくの間押下を継続していた場合は、押下を継続している間に払出情報はカードユニットCUに送信されるが、払出処理に関する情報は、押下を終了したあとにカードユニットCUに送信されることになる。なお、ここでいう「払出処理に関する情報」は、「遊技機情報通知」の「遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)」(「払出メダル数」:図12参照)に格納されている。
なお、実際の遊技では、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rを押下し続けて、ボーナス開始までの余韻を楽しんだり、所望のリーチ目を楽しんだりすることが行われる場合がある。ここで、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下を継続している途中で、カードユニットCUの電源供給が途絶えた場合を例として、「払出情報」、「払出処理に関する情報」の送信等について説明する。
上述のように、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されて当該押下が継続している状態でも、「払出情報」は、カードユニットCUに送信され、カードユニットCUでは当該情報を把握する。そして、押下が継続している状態でカードユニットCUの電源供給が途絶えた場合は、カードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給されない状態となることでストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効化され(操作が行われても有効としない制御が行われ)押下が終了した状態となる。そして、主制御CPU101(第1払出処理手段101h)は、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押下を終了した状態となった後に払出処理を行うことにより、スロットマシンSM内では払出処理(遊技用価値更新処理)は終了する。さらに、払出処理が終了した場合は、当該処理を反映した使用可能枚数データの遊技メダル数表示器26による表示や払出表示器46による表示に関する処理(遊技用価値更新処理の結果に基づく処理)が行われる。なお、カードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給されない状態となってもストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効化されない仕様である場合は、実際に押下が終了した後に払出処理が行われることになる。
ところで、判定手段101gによる判定処理を、第1払出処理手段101hと同様に第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの押下を止めたときに開始する構成では、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの押下途中でカードユニットCUの電源供給が途絶えると、「払出情報」の受信ができない状態となる。さらに、カードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給されない状態となることでストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効化された状態(押下が終了した状態)となり、主制御CPU101(第1払出処理手段101h)により払出処理が行われる。この場合、スロットマシンSMで管理する遊技者の所持メダル数(使用可能枚数データ)と、カードユニットCUで管理する使用可能枚数データとに齟齬が生じるとともに、カードユニットCUで「払出情報」も把握できない(図32の「ユニット側への払出情報の送信」の破線参照)。また、「払出情報」や「投入情報」とともにカードユニットCUやホールコンピュータで(投入枚数)/(払出枚数)計算や、現在のメダル数を表示している場合は、その値と遊技メダル数表示器26に表示される使用可能枚数データとの間に違いが生じるため、遊技者が不信感を持つおそれがある。
一方、この実施形態の構成によれば、カードユニットCUの電源供給が途絶える前に「払出情報」を受信可能であるため、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの押下途中でカードユニットCUの電源供給が途絶えた場合でも、途絶える前に受信した「払出情報」に基づく使用可能枚数データと、途絶えた後にスロットマシンSMにおいて行われる払出処理の結果に基づく使用可能枚数データとの間に齟齬が生じない。また、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが操作される前(例えば、2つのリールは停止しているが、最後のリールが回転している状態)に、カードユニットCUの電源供給が途絶えた場合は、カードユニットCUから電圧VLが供給されなくなることで、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効となるため、カードユニットCUの電源供給が途絶えた後にスロットマシンSMにおいて払出処理は行われない。そのため、この場合もスロットマシンSMで記憶している使用可能枚数データと、カードユニットCUで記憶している使用可能枚数データとの間に齟齬が生じない。また、判定手段101gによる判定処理を、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rの押下を止めたときに開始する構成の場合は、スロットマシンSMで記憶している使用可能枚数データと、カードユニットCUで記憶している使用可能枚数データとの間に齟齬が生じ得るため、管理者がスロットマシンSMを復帰させる際、スロットマシンSM側と、カードユニットCU側どちらの使用可能枚数データを信じて処理すべきかを判定しずらく、復帰が困難になる。一方、この実施形態では、スロットマシンSMで記憶している使用可能枚数データと、カードユニットCUで記憶している使用可能枚数データとの間に齟齬が生じないため、その後の復帰が容易になる。
以上のことから、この実施形態によれば、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301から外部のカードユニットCUに対する「ホールコン・不正監視情報」などを格納した電文「遊技機情報通知」の送信は所定の周期での第1送信タイミングに行われる。また、スロットマシンSMの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間では、電文「遊技機情報通知」に格納する「ホールコン・不正監視情報」等に関わる通信は、所定の周期での第1送信タイミングに対応して当該第1送信タイミングに先立つ通信タイミングで行われる。このため、第1送信タイミングに対応していないタイミングでの不要な通信は行われない。また、店員がエラーや不正の監視などを行うのに利用する「遊技機情報」が周期的にカードユニットCUに送られることにより、店員はエラーや不正に適切かつ早急に対応することが可能になる。また、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間では、疑似メダルの移動の契機が発生したときに契機が発生した後の最初の第1送信タイミングやリクエストタイミングを待たずに、疑似メダルの移動量分の移動を行うための通信が行われる。このため、疑似メダルの移動の契機の発生後に待ち時間が発生することなく、移動量分の疑似メダルを主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で遅滞なく移動させることができ、主制御CPU101とメダル数制御CPU301間の疑似メダルの移動に起因して遊技者に遊技の進行が遅れるというイライラ感を与えることを回避することができる。このように、スロットマシンSMのメダル数制御CPU301と外部のカードユニットCUとの間での「ホールコン・不正監視情報」などを格納した電文「遊技機情報通知」の通信、電文「遊技機情報通知」に格納する「ホールコン・不正監視情報」に関連するメダル数制御CPU301と主制御CPU101との間での通信、疑似メダルの移動に関連するメダル数制御CPU301と主制御CPU101との間での通信を、それぞれの通信で送受信する情報に応じて適切に制御できる。
また、電文「遊技機情報通知」に格納する「ホールコン・不正監視情報」を通信するメダル数制御CPU301と主制御CPU101との間での第1通信を、メダル数制御CPU301側からのリクエストで開始するため、第1通信を行うタイミングをカードユニットCUへの第1送信タイミングを基にしたタイミングに調節することが容易になる。また、第1通信が余計な通信を行うことによるメダル数制御CPU301と主制御CPU101との間の処理の占有を回避できるため、主制御装置と遊技用価値量制御装置との間での遊技用価値の移動の契機が発生した後、第2通信を待ち時間が発生することなく早期に開始することができる。
また、メダル数制御CPU301は、1遊技で用いる(消費する)メダル数(投入数CT11の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が設定許容投入数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。また、メダル数制御CPU301は、1遊技で払い出されるメダル数(払出数CT12の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が設定許容払出数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。
また、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間で、疑似メダルの1枚分の移動の種類(投入、精算、払出)に関する信号(例えば、投入処理要求信号や投入処理応答信号)の送受信の処理が終了した後に行われる、疑似メダルの1枚分の移動では、疑似メダルの投入や精算(投入のキャンセル)、払出を問わず、主制御CPU101側から処理を開始して第1処理完了信号を「OFF」から「ON」に反転するとともにCT11~CT16のうちの所定のものの更新を行い、メダル数制御CPU301は第1処理完了信号が「OFF」から「ON」になったことを受けることで、第2処理完了信号を「OFF」から「ON」に反転するとともにCT30~CT32のうちの所定のものの更新を行うようになっている。実施形態とは逆に、疑似メダルの1枚分の移動において、疑似メダルの投入や精算(投入のキャンセル)、払出を問わず、メダル数制御CPU301側から処理を開始して第2処理完了信号を「OFF」から「ON」に反転するとともにCT30~CT32のうちの所定のものの更新を行い、主制御CPU101は第2処理完了信号が「OFF」から「ON」になったことを受けることで、第1処理完了信号を「OFF」から「ON」に反転するとともにCT11~CT16のうちの所定のものの更新を行うようにした場合、エラー等の発生タイミングにより、メダル数制御CPU301がメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数(遊技者が所持する疑似メダルの枚数)が増減したにもかかわらず疑似メダルの投入や精算、払出のうちの対応するものが確定していない状態が発生することにより、遊技者やホールに遊技以外で損得を与える状況が発生する。一方で、実施形態のようにすると、エラー等の発生タイミングによらず、メダル数制御CPU301がメモリ302で記憶して管理している遊技メダル数(遊技者が所持する疑似メダルの枚数)が増減した場合には疑似メダルの投入や精算、払出のうちの対応するものが確定した状態になり、遊技者やホールに遊技以外で損得を与える状況が発生しない。この点において実施形態の処理の順序は、実施形態とは逆の処理の順序よりも優れている。
また、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での疑似メダルの1枚分の移動の種類(投入、精算、払出)と疑似メダルの1枚分の移動では、主制御CPU101及びメダル数制御CPU301は、それぞれ、相手側が「ON」、「OFF」を制御する2本の信号が「OFF」から「ON」になったことを受けることで、当該信号に対応する処理を開始する。このため、メダル数制御CPU301の処理が進んでいない状態で主制御CPU101だけが処理を進めたり、主制御CPU101の処理が進んでいない状態でメダル数制御CPU301だけが処理を進めたりすることが起こらず、主制御CPU101でのCT11~CT16の更新とメダル数制御CPU301でのCT30~CT32の更新との整合性を図ることができる。
また、主制御CPU101は第1処理完了信号を「OFF」から「ON」にした後にCT11~CT16のうちの所定のCTの更新を行い、メダル数制御CPU301は第2処理完了信号を「OFF」から「ON」にした後にCT30~CT32のうちの所定のCTの更新を行う。この場合、CT11~CT16のうちの所定のCTの更新を行った後に第1処理完了信号を「OFF」から「ON」にする場合に比べ、メダル数制御CPU301は、主制御CPU101がCT11~CT16のうちの所定のCTの更新を開始してから早い段階でCT30~CT32のうちの所定のCTの更新処理を開始することができる。このため、例えば、主制御CPU101のCT11~CT16の更新処理とメダル数制御CPU301のCT30~CT32の更新処理との間で整合性を図ることや、投入処理要求信号等の処理要求信号を「ON」から「OFF」に再反転してからCT11~CT16のうちの所定のCTの更新を行った後に第1処理完了信号を「OFF」から「ON」にする場合では主制御CPU101のCT11~CT16の更新処理とメダル数制御CPU301のCT30~CT32の更新処理との間で整合性を図ることができないような早い段階でのエラー等に対しても当該整合性を図ることができる可能性ができ、遊技者やホールへの悪影響を抑えることができる。
また、メダル数制御CPU301は、比較投入メダル数CT15の値を主制御CPU101から受け取った際、受け取った比較投入メダル数CT15の値から投入メダル数CT31の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行うため、不正等の異常の発生を容易に発見できる。
また、メダル数制御CPU301は、比較払出メダル数CT16の値を主制御CPU101から受け取った際、受け取った比較払出メダル数CT16の値から払出メダル数CT32の値を減算した減算結果が「0」~「1」の範囲内でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行うため、不正等の異常の発生を容易に発見できる。
また、この実施形態では、スロットマシンSMとカードユニットCUとの通信に関して、「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出通知」、「貸出受領応答」の送受信がシリアル通信で行われ、それぞれ送信タイミングが重ならないように構成されている(図17参照)。ただし、「遊技機情報通知」については、データ部の「遊技機情報」の項目ではさらに「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の3種類があり、300ms周期の送信タイミングでいずれか一つがデータ部の「遊技機情報」としてカードユニットCUに送信されるが、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングが重なった場合の優先順位を示すテーブルが存在しており、当該優先順位を示すテーブルに従って送信される。送信が保留された項目は次の周期における送信タイミングで送信される。なお、「ホールコン・不正監視情報」は、遊技数やメダルの増減などをホールコンピュータで反映させるデータであるため、リアルタイムに近い短周期で送信する必要があるのに対して、「遊技機性能情報」や「遊技機設置情報」は中長期での遊技機性能を監視したり、主制御CPU101やメダル数制御CPUの部品すり替えチェックをしたりする目的のため、日に一度のチェックがあれば十分なことから、長周期で送信することが許容される。ここで、短周期の情報の優先順位を高く設定すると、長周期の情報が送信されるタイミングで短周期の情報を送信することになり、長周期の情報が送信されなくなる可能性があることから、この実施形態では最も送信周期が短い「ホールコン・不正監視情報」の優先順位を最も低く設定している。このような優先順位にすると、「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なる場合は、一つ前の送信タイミングから当該送信タイミングまでに900ms経過する場合がある。このような場合、例えば、900msの間にスタートスイッチ9が操作されて各リール6L,6M,6Rが停止し次のゲームのベットスイッチ7(または、最大ベットスイッチ8)が操作される可能性がある。この場合、送信タイミング間の「投入メダル数」として許容される範囲(-3枚~+3枚)を超えるおそれがある(図30参照)。そこで、この実施形態では、一つ前の送信タイミングから当該送信タイミングの間にスタートスイッチ9が操作された場合(投入完了フラグONの場合)、他の項目(「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」)の送信タイミングと重なっていても「ホールコン・不正監視情報」を送信するように構成されている。この構成によると、「ホールコン・不正監視情報」において一つ前の送信タイミングから当該送信タイミングとの間の疑似メダルの投入が複数の遊技に跨るのを防止できる。したがって、1回の遊技の「投入メダル数」として許容される範囲(―3枚~+3枚)に収まる適切な情報をカードユニットCUに送信することができる。
また、「ホールコン・不正監視情報」には「払出メダル数(図12参照)」を含んでいることから、「投入メダル数」の場合と同様な問題が生じ得るが、一つ前の送信タイミングから当該送信タイミングの間に払出処理が完了した場合(払出完了フラグONの場合)は、他の項目(「遊技機性能情報」、「遊技機設置情報」)の送信タイミングと重なっていても「ホールコン・不正監視情報」を送信するように構成されている。この構成によると、「ホールコン・不正監視情報」において一つ前の送信タイミングから当該送信タイミングとの間の疑似メダルの払出が複数の遊技に跨るのを防止できる。したがって、1回の遊技の「払出メダル数」として許容される範囲(0枚~+15枚)に収まる適切な情報をカードユニットCUに送信することができる。
また、図31では、投入完了フラグ(または払出完了フラグ)がONに設定されている状態で「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、「ホールコン・不正監視情報」の全ての送信タイミングが重なった場合に「ホールコン・不正監視情報」の送信を優先させた場合について説明したが、この実施形態では、「ホールコン・不正監視情報」の送信タイミングは、「遊技機設置情報」の送信タイミングとは重なるが、「遊技機性能情報」の送信タイミングとは重ならない場合がある。この場合、「遊技機設置情報」を優先的に送信しても、「ホールコン・不正監視情報」の送信間隔は600msとなる。600msでは複数の遊技に跨るおそれは少ないため、このような場合は、投入完了フラグ(または払出完了フラグ)がONに設定されていても「ホールコン・不正監視情報」を優先せずに「遊技機設置情報」を送信してもよい。この場合、1遊技の「投入メダル数(図12参照)」や「払出メダル数(図12参照)」として適切な情報をカードユニットCUに送信しつつ、他の項目(「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」)の送信を円滑に行うことができる。
また、この実施形態では、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されている途中でカードユニットCUの電源供給が途絶えた場合(電圧VL=OFF)は、カードユニットCUからスロットマシンSMに電圧(VL)が供給されない状態となることでストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効化され押下が終了した状態となり、その後に第1払出処理手段101hにより払出処理が行われ、使用可能枚数データ(記憶手段302a)の書き換えが行われる。これに対してカードユニットCU側では電源供給が途絶えると、スロットマシンSMからの情報を受信できない。したがって、払出処理の開始以降に「払出情報」(図12、図13参照)を送信する構成では、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されている途中でカードユニットCUの電源供給が途絶えた場合に、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データと、カードユニットCU側で記憶している使用可能枚数データ(記憶手段502a)との間で齟齬が生じる。しかしながら、この実施形態では、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されたときは、判定手段101gによる判定が行われ、判定結果が疑似メダルの払出にかかる役に入賞するものであった場合は、その押下が終了せずとも「払出情報」(図12、図13参照)がカードユニットCUに送信される。したがって、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rを長押ししている途中でカードユニットCUの電源供給が途絶えても、すでに「払出情報」がカードユニットCU側に送信されることで記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データと、カードユニットCU側で記憶している使用可能枚数データ(記憶手段502a)との間の齟齬を防止できる(図32参照)。
また、操作等管理手段101pは、スロットマシンSMとカードユニットCUとの間のハーネスが断線していたり、カードユニットCUに電源が投入されていなかったりした場合など、カードユニットCUからの電圧VLが供給されていない場合は、遊技の進行に関わる操作手段(スタートスイッチ9、ストップスイッチ10L,10M,10Rなど)の操作を非有効化する。この場合、スロットマシンSMとカードユニットCUとの間の通信ができない状態で遊技が進行することにより、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データと、カードユニットCU側で記憶している使用可能枚数データ(記憶手段502a)との間の齟齬が生じる不具合を防止できる。
また、図33に示すように、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、計数スイッチ31、スタートスイッチ9、ストップスイッチ10L,10M,10R、精算スイッチ33それぞれに対して、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ用いることができない回路(アンド回路)を形成した場合は、カードユニットCUからの電圧VLが供給されていないときに確実に遊技の進行を停止できるため、記憶手段302aに記憶されている使用可能枚数データと、カードユニットCU側で記憶している使用可能枚数データ(記憶手段502a)との間の齟齬が生じる不具合を防止できる。
また、図33に示すように、遊技メダル数表示器26に対して、スロットマシンSM側の電圧VLと、カードユニットCU側の電圧VLの両方が供給されなければ表示できない手段(例えば、アンド回路)を形成した場合は、カードユニットCUからの電圧VLが供給されていないときに遊技メダル数表示器26に使用可能枚数データが表示されないため、カードユニットCU側で記憶している使用可能枚数データと、遊技メダル数表示器26に表示される使用可能枚数データとが異なっていることにより遊技者が不信感を持つのを防止できる。
また、第3停止リールにかかるストップスイッチ10L,10M,10Rが押下されて当該押下が継続している状態でカードユニットCUの電源供給が途絶えた場合であっても、スロットマシンSMでは、カードユニットCUからの電圧VLが供給されなくなったことに基づいてストップスイッチ10L,10M,10Rの操作が無効化され、押下が終了した状態となった後に払出処理が行われ、当該処理が終了すると記憶手段502aに記憶されている使用可能枚数データの書き換えが行われる。したがって、カードユニットCUのみで電源が供給されていないという理由で遊技者が不利益を被るのを防止できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図34、図36~図38を参照して説明する。この実施形態にかかるスロットマシンが図1~図33を参照して説明した第1実施形態と異なるところは、第1実施形態では、主制御基板100とメダル数制御基板300とを個別の基板で形成していたのを同一の制御基板1000で形成していることである。その他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この実施形態では、図34および図37に示すように、制御基板1000の実装面1000Aに、主制御CPU101、主制御CPU101のクロック信号を発生させるための水晶発振器1001、メダル数制御CPU301、メダル数制御CPU301のクロック信号を発生させるための水晶発振器1002、複数のIC1100~1108、役比モニタ47、CU通信コネクタCN1、メイン-サブコネクタCN2、遊技メダル数表示器コネクタCN3、払出表示器・操作関連コネクタCN4、リール通信用コネクタCN5などの各種部品が実装されている。
CU通信コネクタCN1は、制御基板1000(メダル数制御CPU301)とカードユニットCUとを接続するために用いられるコネクタである。メイン-サブコネクタCN2は、制御基板1000(主制御CPU101)とサブ制御基板200(サブ制御CPU201)とを接続するために用いられるコネクタである。遊技メダル数表示器コネクタCN3は、制御基板1000(メダル数制御CPU301)と遊技メダル数表示器26とを接続するために用いられるコネクタである。払出表示器・操作関連コネクタCN4は、制御基板1000(主制御CPU101)と払出表示器46とを接続するとともに制御基板1000(主制御CPU101)と操作スイッチ基板600とを接続するために用いられるコネクタである。リール通信用コネクタCN5は、制御基板1000(主制御CPU101)とリール6L,6M,6Rとを接続するために用いられるコネクタである。なお、制御基板1000には、コネクタCN1~CN5の他、電源基板に接続されるコネクタ、試験用基板に接続されるコネクタ等が実装されるが、図示省略している。
IC1100は、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間でやり取りされる情報(信号)が伝送される配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、当該情報を一時的に記憶するバッファICである。
IC1101は、CU通信コネクタCN1の端子とメダル数制御CPU301の受信端子S_Rxとを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、カードユニットCU(ユニットCPU501)からメダル数制御CPU301に送信される情報を一時的に記憶するバッファICである。
IC1102は、CU通信コネクタCN1の端子とメダル数制御CPU301の送信端子S_Txとを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、メダル数制御CPU301からカードユニット(ユニットCPU501)に送信される情報を一時的に記憶するバッファICである。
IC1103は、メイン-サブコネクタCN2の端子と主制御CPU101の送信端子S_Tx2とを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、主制御CPU101からサブ制御CPU201に送信される情報を一時的に記憶するバッファICである。
IC1104は、メダル数制御CPU301から遊技メダル数表示器26への送信信号が伝送される配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、当該送信信号を一時的に記憶するバッファICである。
IC1105は、払出表示器・操作関連コネクタCN4の端子と、主制御CPU101の送信端子S_Tx1とを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、主制御CPU101から払出表示器46に送信される情報を一時的に記憶するバッファICである。
IC1106は、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、精算スイッチ33、計数スイッチ31、スタートスイッチ9、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10R等の操作手段それぞれからの信号や、リセットスイッチ52からの信号、設定値情報、前面パネル2の開閉状態を検知する扉スイッチからの信号、払出表示器46への信号等が入力される払出表示器・操作関連コネクタCN4の各端子と、主制御CPU101の所定の入力端子とを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、各操作手段から出力される信号を一時的に記憶するバッファICである。
IC1107は、主制御CPU101から役比モニタ47への送信信号が伝送される配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、当該信号を一時的に記憶するバッファICである。
IC1108は、リール通信用コネクタCN5の各端子と、主制御CPU101のリール制御信号の各出力端子とを接続する配線パターンで形成された経路に設けられており、例えば、主制御CPU101から各リール6L,6M,6Rのリールモータ27L,27M,27Rを制御するための信号や、左・中・右リールセンサ55L,55M,55Rからの入力信号を一時的に記憶するバッファICである。なお、IC1100~IC1108それぞれの代わりに、例えば抵抗群を配置する構成であってもよい。
次に主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信について図34を参照して説明する。主制御CPU101は、メダル数制御CPU301との通信用の複数の送受信ポートP1を有し、メダル数制御CPU301も、主制御CPU101との通信用の複数の送受信ポートP2を有している。主制御CPU101の各送受信ポートP1は、それぞれメダル数制御CPU301の一の送受信ポートP2と対をなしている。
ここで、一対の送受信ポートP1,P2の接続構成について説明すると、図34に示すように、主制御CPU101の一つの送受信ポートP1と、メダル数制御CPU301の一つの送受信ポートP2とが、IC1100を介して接続される。具体的には、主制御CPU101の送受信ポートP1とIC1100の所定のポートP3とが制御基板1000に形成された通信バスB1により接続される。また、メダル数制御CPU301の送受信ポートP2とIC1100の所定のポートP4とが制御基板1000に形成された通信バスB2により接続される。そして、通信バスB1-IC1100-通信バスB2により形成される経路が、所定の通信タイミングでは送受信ポートP1から送受信ポートP2への信号(情報)の伝送経路として使用され、所定の通信タイミングとは異なる特定の通信タイミングでは送受信ポートP2から送受信ポートP1への信号(情報)の伝送経路として使用される。
その他の対をなす主制御CPU101の送受信ポートP1と、メダル数制御CPU301の送受信ポートP2についても同様である。すなわち、対となる送受信ポートP1,P2ごとに主制御CPU101とIC1100とを接続する通信バスとメダル数制御CPU301とIC1100とを接続する通信バスとが設けられ、通信タイミングに応じて当該対をなす送受信ポートP1,P2との間で、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の相互通信が行われる。
また、この実施形態では、主制御CPU101と、メダル数制御CPU301とは、同型のICが使用されており、一つの電源レギュレータ(図示省略)が共用されている。この実施形態では、例えば、疑似メダルの増加時の処理、減少時の処理は、いずれも、主制御CPU101の処理のあとに、メダル数制御CPU301の処理を行うように構成されている。そのため、電源断時の主制御CPU101とメダル数制御CPU301のリセットのタイミングが同じである場合は、主制御CPU101の処理の後、メダル数制御CPU301の処理の前に電源断が生じると、リセット時に主制御CPU101で処理がメダル数制御CPU301の処理に反映されないことになり疑似メダルの枚数がずれるおそれがある。
また、カードユニットCUからの電圧VLにエラーが発生した場合は、まずメダル数制御CPU301が当該エラーを検知し、主制御CPU101がメダル数制御CPU301からの信号を受け、異常の場合はエラー状態に移行するように構成されている。そのため、メダル数制御CPU301よりも先に主制御CPU101が立ち上がる仕様とした場合は、正常な立ち上げでも主制御CPU101が先に立ち上がることによりエラー状態に移行するおそれがある。そこで、この実施形態では、電源の立ち上げ時は、メダル数制御CPU301が主制御CPU101よりも先に立ち上がり、リセット時は主制御CPU101がメダル数制御CPU301よりも先に行われるように構成されている。これは、電源断を検知する電圧値が主制御CPU101とメダル数制御CPU301とで互いに異ならせることにより実現可能である。また、電源断を検知してから制御CPU101,301をリセットするまでのタイミングを互いに異ならせることでも実現可能である。
なお、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とで電源レギュレータを個別に持たせてもよい。この場合、片方の電源レギュレータや配線に電池(容量)を持たせて電源降下を遅らせることでも、主制御CPU101とメダル数制御CPU301の立ち上げ/リセットのタイミングを変えることが可能である。
図36に示すように、制御基板1000は、透明樹脂などで形成された基板ケースKC1に収納されている。また、筐体KYの背板KYaの上部(各リール6L,6M,6Rよりも上方)に支持板(図示省略)が取り付けられ、この支持体に基板ケースKC1の下端部分に配置された旋回軸部により旋回自在に取り付けられている。サブ制御基板200は、基板ケースKC2に収納されており、該基板ケースKC2が筐体KYの左側板KYbの上部(各リール6L,6M,6Rよりも上方)に取り付けられている。
制御基板1000を収納する基板ケースKC1は、旋回前は制御基板1000の実装面1000Aに対して垂直な方向が前後方向と略平行となる位置に固定されており、前面パネル2を開放したときに、実装面1000Aが視認できるようになっている。また、基板ケースKC1の下方にある旋回軸AX(図37参照)に基づいて旋回すると、基板ケースKC1の上部が前方方向(図36の前方向)に旋回し、基板ケースKC1を旋回軸AXから取り外すことなく、制御基板1000の実装面1000Aと裏面1000Bの両面が確認できるようになっている。
また、図37に示すように、実装面1000Aは矩形状であり、旋回前に固定された状態において、各リール6L,6M,6Rに最も近い位置にある第1の矩形辺K1000aと、第1の矩形辺K1000aと平行であって該矩形辺K1000aに対向する第2の矩形辺K1000bと、第1の矩形辺K1000aと垂直な辺であって最もサブ制御基板200を収納する基板ケースKC2に最も近い位置にある第3の矩形辺K1000dと、第3の矩形辺K1000dと平行であって該矩形辺K1000dに対向する第4の矩形辺K1000cとを有する。ここで、制御基板1000は、第1の矩形辺K1000a(または第2の矩形辺K1000b)と旋回軸AXとが略平行となる位置で基板ケースKC1に収納される。また、基板ケースKC1には、主制御CPU101、メダル数制御CPU301、IC1100の実装領域を囲むように仕切壁SB(図34等参照)が設けられており、遊技の進行を制御する制御CPU101,301の実装領域と、その他の実装領域とが仕切壁SBにより区分けされている。
図34に示すように、CU通信コネクタCN1は、第3の矩形辺K1000dの近傍であって第1の矩形辺K1000a寄りの位置に実装されている。また、メイン-サブコネクタCN2、遊技メダル数表示器コネクタCN3、払出表示器・操作関連コネクタCN4、リール通信用コネクタCN5は、いずれも第1の矩形辺K1000aの近傍に実装されている。また、各コネクタCN2~CN5は、第3の矩形辺K1000dから近い方から、メイン-サブコネクタCN2、遊技メダル数表示器コネクタCN3、払出表示器・操作関連コネクタCN4、リール通信用コネクタCN5の順に第1の矩形辺K1000aに沿って一列に配列されている。
図34に示すように、各コネクタCN1~CN5は、第1の矩形辺K1000a側に配置されているのに対して、主制御CPU101、メダル数制御CPU301、IC1100、水晶発振器1001、1002はいずれも第1の矩形辺K1000aに対向する第2の矩形辺K1000b側に配置されている。具体的には、制御基板1000に実装された状態において実装面に対して垂直方向から見たときに、主制御CPU101と、メダル数制御CPU301は、いずれも縦長矩形状を有し、さらに略同一形状をなしている。また、主制御CPU101およびメダル数制御CPU301の2つの長辺はいずれも第3の矩形辺K1000d(または、第4の矩形辺K1000c)と略平行に配置される。また、主制御CPU101およびメダル数制御CPU301の2つの短辺はいずれも第1の矩形辺K1000a(または、第2の矩形辺K1000b)と略平行に配置される。また、制御基板1000に実装された状態において実装面に対して垂直方向から見たときに、IC1100も縦長矩形状を有し、その2つの長辺はいずれも第3の矩形辺K1000d(または、第4の矩形辺K1000c)と略平行に配置され、その2つの短辺はいずれも第1の矩形辺K1000a(または、第2の矩形辺K1000b)と略平行に配置される。
この実施形態では、主制御CPU101、メダル数制御CPU301、IC1100における封止形態は、いずれも各ポートに接続される接続端子t1,t2,t3が実装面1000Aから裏面1000Bに延びるDIP構造である(図38参照)。ここで、主制御CPU101の各ポート(P1,S_Tx1、S_Tx2を含む:図34参照)に接続される各接続端子t1は、主制御CPU101の2つの長辺側に配置され、短辺側には配置されていない。メダル数制御CPU301の各ポート(P2,S_Rx、S_Txを含む:図34参照)に接続される各接続端子t2は、メダル数制御CPU301の2つの長辺側に配置され、短辺側には配置されていない。IC1100の各ポート(図示省略)に接続される各接続端子t3は、IC1100の2つの長辺側に配置され、短辺側には配置されていない。
そして、主制御CPU101の各接続端子t1、メダル数制御CPU301の各接続端子t2、IC1100の各接続端子t3が制御基板1000の厚み方向を貫通する所定のスルーホール導体(図示省略)に挿通することにより制御基板の配線パターン(通信バスB1、B2を含む)と導通する。具体的には、制御基板1000には、主制御CPU101の実装箇所、メダル数制御CPU301の実装箇所のそれぞれにソケットSK(図38参照)が実装されている。各ソケッSKトには接続端子に応じた箇所に挿通孔が形成されており、主制御CPU101をソケットSKの適正位置に配置すると各接続端子t1が対応する挿通孔に挿通し、各接続端子t1と対応するスルーホール導体とが導通するようになっている。メダル数制御CPU301も同様である。なお、主制御CPU101、メダル数制御CPU301、IC1100と制御基板1000とは、スルーホール導体のほか、ビア導体を介して接続されていてもよい。また、この実施形態では、主制御CPU101を配置するソケットSKと、メダル数制御CPU301を配置するソケットSKとは同一形状に形成されている。
なお、この実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とは同形状であり、ソケットSKも同一形状であるため両制御CPU101,301を逆のソケットSKに配置するおそれがある。そのため、主制御CPU101のソケットSKが透明で、メダル数制御CPU301のソケットSKが有色とするなどして色でどちらか分かるようにしてり、識別可能なマーキングを付するようにするなどするとよい。また、両制御CPU101,301をソケットSKから取り外す際は、制御CPU101,301の短辺側(接続端子t1,t2が配置されてない辺側)から、制御CPU101,301とソケットSKの隙間に取り外し治具を挿入する必要があるため、両制御CPU101,301の距離は、当該治具が挿入可能な程度に離すとよい。特に、主制御CPU101の短辺とメダル数制御CPU301の短辺とが向かい合うように両制御CPU101,301が配置される場合は、一方の制御CPU101,301をソケットSKから取り外すときに、他方の制御CPU101,301(ソケットSKを含む)が取り外し治具の挿入の邪魔とならないように、所定の距離だけ離すとよい。
また、主制御CPU101およびメダル数制御CPU301が制御基板1000に実装された状態において、制御基板1000の実装面1000Aに対して垂直な方向から見たときに、主制御CPU101の4つの矩形辺のうちの最も第2の矩形辺K1000bに近い辺と当該第2の矩形辺K1000bとの距離と、メダル数制御CPU301の4つの矩形辺のうちの最も第2の矩形辺K1000bに近い辺と当該第2の矩形辺K1000bとの距離は同じ距離となるようにそれぞれ配置されている。換言すると、基板ケースKC1が筐体KYの背板KYaに固定された際、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とは、概ね同じ高さ(図36の上下方向の高さ)に配置されている。なお、主制御CPU101とメダル数制御CPU301の高さ位置については、例えば図36の左右方向から見たときに、少なくとも両制御CPU101,301が重複する部分があるように配置するのが好ましい。
IC1100は、制御基板1000に実装された状態において、制御基板の第1の矩形辺K1000a(または第2の矩形辺K1000b)と平行な方向(旋回軸AXと平行な方向)において、主制御CPU101とメダル数制御CPU301の間に配置される。また、IC1100は、制御基板1000の実装面1000Aと平行であって、旋回軸AXと平行な方向から見たときに、主制御CPU101(またはメダル数制御CPU301)と重複する位置に配置される。
図37に示すように、この実施形態では主制御CPU101とIC1100とを接続する各通信バスB1と、メダル数制御CPU301とIC1100とを接続する各通信バスB2とは、いずれも主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の領域R1の範囲に形成されている。なお、各通信バスB1,B2の一部が、領域R1よりも第2の矩形辺K1000b側や第1の矩形辺K1000a側に形成されていてもよい。
なお、この実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とが第2の矩形辺K1000bと同じ距離に配置されているが、必ずしも同じ距離に配置しなくてもよい。ただし、制御基板1000の実装面1000Aに対して平行な方向であって、旋回軸AXに対して垂直な方向から見たときに、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とが重複しない位置に配置されるのが好ましい。すなわち、制御CPU101,301の視認方向において、両制御CPU101,301が重複しない位置に配置するのが好ましい。このようにすると、制御基板1000の実装面1000Aに対して平行な方向であって、旋回軸AXに対して垂直な方向から見たときに、一方の制御CPU101,301が他方の制御CPU101,301の視認の妨げとなるのを防止できる。
図37に示すように、水晶発振器1001は、制御基板1000に実装された状態において主制御CPU101よりも第2の矩形辺K1000bに近い位置に配置され、水晶発振器1002は、制御基板1000に実装された状態においてメダル数制御CPU301よりも第2の矩形辺K1000bに近い位置に配置される。また、制御基板1000の実装面1000Aに対して垂直な方向から見たときに、各コネクタCN1~CN5に近い方の水晶発振器である水晶発振器1001と第2の矩形辺K1000bとの距離(水晶発振器1001の下端と第2の矩形辺K1000bとの距離)を距離W1とし、第2の矩形辺K1000bに近い方の制御CPUであるメダル数制御CPU301と当該第2の矩形辺K1000bとの距離(制御CPU301の上端と第2の矩形辺K1000bとの距離)を距離W2とした場合に、距離W2>W1となるように両制御CPU101,301と水晶発振器1001,1002が配置されている。すなわち、両水晶発振器1001,1002は、いずれも第2の矩形辺K1000bに近い方の制御CPUであるメダル数制御CPU301よりもさらに第2の矩形辺K1000bに近い位置に配置される。
主制御CPU101と各コネクタCN1,CN3とを接続する配線パターンおよびメダル数制御CPU301と各コネクタとCN2,CN4~CN5を接続する配線パターンは、概ね領域R1よりも第1の矩形辺K1000aに近い領域R2に形成される。なお、IC1101~1108を領域R2に配置してもよい。
これらの部品(主制御CPU101、メダル数制御CPU301、水晶発振器1001,1002、IC1100、CN1~CN5)によれば、第3の矩形辺K1000d(または第4の矩形辺1000c)と平行な方向において、(各コネクタCN1~CN5)→(主制御CPU101、メダル数制御CPU301、IC1100)→(水晶発振器1001、1002)の順で第1の矩形辺K1000aから近い位置に配置される。そして、主制御CPU101と各コネクタCN2、CN4~5とを接続する配線パターン、および、メダル数制御CPU301と各コネクタCN1,CN3を接続する配線パターンは、いずれも概ね実装面1000Aの短辺(第3、第4の矩形辺1000d,1000c)と平行な方向に引き出される。一方、主制御CPU101とIC1100とを接続する各通信バスB1、および、メダル数制御CPU301とIC1100とを接続する各通信バスB2は、いずれも概ね実装面1000Aの長辺(第1、第2の矩形辺1000a,1000b)と平行な方向に引き出される。
なお、各通信バスB1,B2で形成される、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とを接続する経路には、主制御CPU101が備える接続端子t1、メダル数制御CPU301が備える接続端子t2、IC1100が備える接続端子t3以外ではスルーホール導体(またはビア導体)を設けないのが好ましい。例えば、図38(a)に示すように、主制御CPU101とIC1100とを接続する通信バスB1は途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して実装面1000Aに配線することなく、裏面1000Bのみに形成される。また、メダル数制御CPU301とIC1100とを接続する通信バスB2も途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して実装面1000Aに配線することなく、裏面1000Bのみに形成されるようにするとよい。
また、図38(b)に示すように、主制御CPU101とIC1100とを接続する通信バスB1は途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して裏面1000Bに配線することなく、実装面1000Aのみに形成される。また、メダル数制御CPU301とIC1100とを接続する通信バスB2も途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して裏面1000Bに配線することなく、実装面1000Aのみに形成されるようにするとよい。
また、図38(c)に示すように、主制御CPU101とIC1100とを接続する通信バスB1は途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して裏面1000Bに配線することなく、実装面1000Aのみに形成される。また、メダル数制御CPU301とIC1100とを接続する通信バスB2は途中でビア導体やスルーホール導体などを形成して実装面1000Aに配線することなく、裏面1000Bのみに形成されるようにするとよい。
なお、例えば、メダル数制御CPU301からサブ制御CPU201へのコマンド送信を行わない仕様とした場合、計数スイッチ31の押下に基づく計数音を鳴らすために、計数スイッチ31からの配線を主制御CPU101と、メダル数制御CPU301の両方に供給し、別々に制御するようにしてもよい。また、計数スイッチ31からの信号を主制御CPU101とメダル数制御CPU301の両方に送信する構成の場合は、当該信号を主制御CPU101からサブ制御CPU201に送信するようにしてもよい。また、計数スイッチ31からの信号をメダル数制御CPU301から主制御CPU101に送信し、さらに当該信号を主制御CPU101からサブ制御CPU201に送信するようにしてもよい。この場合は、計数スイッチ31から主制御CPU101への配線は不要となる。
主制御CPU101のRWM(メモリ102)がクリアされた場合、主制御CPU101に保存しているデータは消えるが、メダル数制御CPU301にあるデータは残った状態となる。したがって、例えば疑似メダルの投入があった状態で設定変更を行い(RWMクリア)、再度遊技可能状態に移行した場合、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とで疑似メダルの投入枚数が異なることになる。この場合、エラーとなる可能性がある。また、このような状態をエラーとしない仕様であっても、再度遊技可能となったときの主制御CPU101の疑似メダルの投入枚数は「0」なので、再度投入することになり、この場合はメダル数制御CPU301では規定枚数以上(3枚以上)の疑似メダルの投入があったとして、エラーとなる可能性がある。このようなエラーを回避するために、(i)RWMクリア(例えば、設定変更)の操作(設定変更の操作)があったタイミングで自動的に投入枚数を精算する。
(ii)RWMクリアの情報をメダル数制御CPU301に送信し、投入履歴から投入メダル数を補填する。
(iii)電源断時にはメダル投入履歴に関するデータを消去する。
のいずれかを採用することができる。
なお、一つの制御基板1000に主制御CPU101とメダル数制御CPU301を実装した場合は、基板ケースKC1内に熱がこもる可能性がある。そのため、制御基板1000や基板ケースKC1に放熱板を配置したり、こもった熱を基板ケースKCの外部に逃がす機構を設けたりしてもよい。
したがって、この実施形態によれば、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とを一つの制御基板1000に実装するため、これらを個別の制御基板に実装する構成と比較してスロットマシンSMの低コスト化を図ることができるとともに、筐体KY内の空きスペースを増やすことができる。また、水晶発振器1001,1002を制御CPU101,301とコネクタCN1~CN5の間(領域R2:図37参照)に配置した場合は、制御CPU101,301とコネクタCN1~CN5とを接続する配線等と水晶発振器1001,1002とが干渉してクロック信号にズレが生じるおそれがある。この場合、主制御CPU101とメダル数制御CPU301の動作タイミングにズレが生じて制御を円滑に行うことができないおそれがある。しかしながら、この実施形態では、水晶発振器1001,1002が通信バスB1,B2の形成領域(領域R1)と、その他の通信バス形成領域R2よりも第2の矩形辺K1000bに近い位置に配置されているため、水晶発振器1001,1002と、通信バスB1,B2やその他の通信バスとの干渉を防止でき、水晶発振器1001,1002のクロック性能が安定する。
また、水晶発振器1001,1002と制御CPU101,301とを近接して配置することにより、水晶発振器1001,1002と制御CPU101,301とを接続する配線パターンの長さを短くできるため、発振器の性能の向上を図ることができる。
また、各コネクタCN1~CN5を各リール6L,6M,6Rに最も近い第1の矩形辺K1000aに近接して配置するため、例えば、各リール6L,6M,6Rと制御基板1000とを接続するハーネスを短くすることができる。また、両制御CPU101,301は、いずれも各コネクタCN1~CN5が配置される第1の矩形辺K1000aに対向する第2の矩形辺K1000b側に配置される。この場合、制御CPU101,301を配線が密集するコネクタCN1~CN5から離すことができるため、通信バスB1,B2へのノイズの低減を図ることができる。なお、この実施形態では、制御基板1000がスロットマシンSMの筐体KYに配設された状態において、CU通信コネクタCN1は、カードユニットCUに最も近い第3の矩形辺K1000d側に実装される。また、両制御CPU101,301のうち、コネクタCNに接続されるメダル数制御CPU301も第3の矩形辺K1000d側に実装される。このような配置構成によれば、メダル数制御CPU301とコネクタCN1とを接続する配線、および、コネクタCN1とカードユニットCUとを接続するハーネスを短くすることができ、ノイズ等によるコマンドの通信不良や不正行為者が狙える不正行為の箇所を少なくすることができる。
また、基板ケースKC1には、制御CPU101,301、IC1100が実装された領域とその他の領域とを仕切る仕切壁SBが設けられるため、当該他の領域から制御CPU101,301にアクセスすることによる不正行為を低減できる。
主制御CPU101は、制御基板1000の実装面1000Aと平行な方向であって、旋回軸AXに対して垂直な方向から見たときにメダル数制御CPU301と重複しない位置に配置されているため、例えば、当該方向から見たときに、一方の制御CPU101,301が他方のCPU101,301の影にならず、両制御CPU101,301の視認性が向上する。したがって、例えば、制御CPU101,301のソケットSKと制御基板1000との隙間に不正ICなどを隠す不正行為の早期発見が可能となる。
また、両制御CPU101,301、および、それぞれのソケットSKはいずれも略同形状であり、かつ、両制御CPU101,301が旋回軸AXから略同じ距離だけ離れた位置に配置されている。このようにすると、両制御CPU101,301を目視すると比較しやすく、例えば、一方の制御CPU101,301のみに不正ICが仕込まれた場合にその異常を発見しやすくなる。
また、主制御CPU101と、メダル数制御CPU301とは、一つの電源レギュレータが共用されるためスロットマシンSMの低コスト化を図ることができる。
また、通信バスB1,B2の途中にスルーホール導体やビア導体を設けないことにより、通信バスB1,B2の形成面(実装面1000Aまたは裏面1000B)が途中で変化しないため、通信バスB1,B2をターゲットとした不正行為を困難なものとすることができる。
なお、この実施形態では、主制御CPU101のクロック信号を発生させるための水晶発振器1001と、メダル数制御CPU301のクロック信号を発生させるための水晶発振器1002とを個別に設けたが、例えば、図35に示すように、制御基板1000の実装面1000Aに一つの水晶発振器1003を実装し、該発振器1003を主制御CPU101とメダル数制御CPU301のクロック信号を発生させるための発振器として共用してもよい。この場合も水晶発振器1003は、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とを接続する通信バスB1,B2の形成領域(図37の領域R1)よりも第2の矩形辺K1000bに近い位置に配置するとよい。この構成によれば、水晶発振器1003が一つで済むため、スロットマシンSMの低コスト化を図ることができる。また、両制御CPU101,301の通信タイミングを合わせやすくなる。なお、この場合は、水晶発振器1003と主制御CPU101とを接続する配線パターンの長さと、水晶発振器1003とメダル数制御CPU301とを接続する配線パターンの長さとが略同じとなるようにするのが好ましい。このようにすることで、両制御CPU101,301へのクロックタイミングの入力が略同じとなり、両制御CPU101,301の制御が安定する。
次に、図39を参照して主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の接続構成の変形例について説明する。本例と図34を参照して説明した第2実施形態とは、主制御CPU101からメダル数制御CPU301への送信信号用のIC1100aと、メダル数制御CPU301から主制御CPU101への送信信号用のOC1100bとの2つのIC1100a,1100bが実装されるところである。その他の構成は、図34と同じであるので同一符号を付すことにより説明を省略する。
IC1100a,IC1100bは、それぞれ図34のIC1100と同様にバッファICであり、同種のICである。ここでIC1100aは、主制御CPU101の送受信ポートP1の数と同数のポートP5を有し、各送受信ポートP1が、それぞれ1つのポートP5と対をなし、通信バスB1を介して接続される。また、IC1100bは、主制御CPU101の送受信ポートP1の数と同数のポートP7を有し、各送受信ポートP1が、それぞれ1つのポートP7と対をなし、通信バスB1を介して接続される。また、IC1100aは、メダル数制御CPU301の送受信ポートP2の数と同数のポートP6を有し、各送受信ポートP2が、それぞれ1つのポートP6と対をなし、通信バスB2を介して接続される。また、IC1100bは、メダル数制御CPU301の送受信ポートP2の数と同数のポートP8を有し、各送受信ポートP2が、それぞれ1つのポートP8と対をなし、通信バスB2を介して接続される。
一対の送受信ポートP1,P2の接続構成について説明すると、図39に示すように、主制御CPU101の一つの送受信ポートP1と、メダル数制御CPU301の一つの送受信ポートP2とが、IC1100a,IC1100bを介して接続される。具体的には、主制御CPU101の送受信ポートP1と、IC1100aの所定のポートP5とが通信バスB1を介して接続される。さらに、当該送受信ポートP1と、IC1100bの所定のポートP7とが通信バスB1を介して接続される。なお、IC1100aの所定のポートP5は主制御CPU101からメダル数制御CPU301への送信信号が入力されるポートとなっており、IC1100bの所定のポートP7はメダル数制御CPU301から主制御CPU101への送信信号が出力されるポートとなっている。
IC1100aの一のポートP6は、主制御CPU101からメダル数制御CPU301への送信信号が入力される一のポートP5と対をなしており、当該ポートP6と、送受信ポートP1と対をなす送受信ポートP2とが通信バスB2を介して接続される。さらに、IC1100bの一のポートP8は、メダル数制御CPU301から主制御CPU101への送信信号が出力される一のポートP7と対をなしており、当該送受信ポートP8と、送受信ポートP1と対をなす送受信ポートP2とが通信バスB2を介して接続される。なお、IC1100aの当該ポートP6は主制御CPU101からメダル数制御CPU301への送信信号が出力されるポートとなっており、IC1100bの当該ポートP8はメダル数制御CPU301から主制御CPU101への送信信号が入力されるポートとなっている。
ここで、主制御CPU101からメダル数制御CPU301への信号の送信タイミングとなった場合は、IC1100bが非活性に制御されることにより、IC1100bの入力側のポートP8と出力側のポートP7との間の信号伝送が遮断される。一方、IC1100aは活性に制御されることにより、IC1100aの入力側のポート5と出力側のポートP6との間の信号伝送が許容される。したがって、主制御CPU101のポートP1→通信バスB1→IC1100a(ポートP5、P6)→通信バスB2→メダル数制御CPU301のポートP2により、主制御CPU101からメダル数制御CPU301への送信信号の通信経路が形成される。
一方、メダル数制御CPU301から主制御CPU101への信号の送信タイミングとなった場合は、IC1100aが非活性に制御されることにより、IC1100aの入力側のポートP5と出力側のポートP6の間の信号伝送が遮断される。一方、IC1100bは活性に制御されることにより、IC1100bの入力側のポートP8と出力側のポートP7との間の信号伝送が許容される。したがって、メダル数制御CPU301のポートP2→通信バスB2→IC1100b(ポートP8、P7)→通信バスB1→主制御CPU101のポートP1により、メダル数制御CPU301から主制御CPU101への送信信号の通信経路が形成される。その他の対をなす主制御CPU101の送受信ポートP1と、メダル数制御CPU301の送受信ポートP2についても同様であるので説明を省略する。
また、IC1100aおよびIC1100bのそれぞれのチップの天面には、識別マーキングが付されている。図39に示すように、この実施形態では、IC1100aの天面には「1100a」の文字が付され、IC1100bの天面には「1100b」の文字が付されている。これらの文字は、それぞれIC1100a,1100bの天面の長辺に沿って付されているが、「IC1100a」の文字と「IC1100b」の文字とは向きが真逆になっている(図39参照)。このようにすれば、点検者がIC1100a,1100bのマーキングを確認することで、主制御CPU101からメダル数制御CPU301への信号か、メダル数制御CPU301から主制御CPU101への信号かの信号の向きを把握することができる。
また、図39に示すように、制御基板1000の実装面1000AのIC1100aの近傍の領域R3には、シルク印刷等により「IC1100a」の文字が付される。このとき、当該文字の向きは、第2の矩形辺K1000bと平行になっており、制御基板1000が基板ケースKC1に収納・固定された状態において、前面パネル2を開放したときに、当該文字の確認が容易となっている。さらに、実装面1000AにおけるIC1100aの1番ピンの近傍には、シルク印刷等によりマーキングMaが付される。
また、制御基板1000の実装面1000AのIC1100bの近傍の領域R4には、シルク印刷等により「IC1100b」の文字が付される。このとき、当該文字の向きは、第2の矩形辺K1000bと平行になっており、制御基板1000が基板ケースKC1に収納・固定された状態において、前面パネル2を開放したときに、当該文字の確認が容易となっている。さらに、実装面1000AにおけるIC1100bの1番ピンの近傍には、シルク印刷等によりマーキングMbが付される。このようにすると、同型のICであっても、IC1100aとIC1100bとが誤って逆のソケットSKに挿入されるのを防止できる。また、制御基板1000に印刷された文字の向きから基板ケースKC1に収納・固定された状態の制御基板1000の上下の向きが分かりやすくなる。また、1番ピンのマーキングMa,Mbと1番ピンの位置とを確認することでもIC(IC1100a,1100b)の向きの誤挿入を防止できる。
また、主制御CPU101の天面にも製品番号が付されている。この実施形態では、当該製品番号を「主制御CPU」の文字で記載している。この文字の向きは主制御CPU101のピン配列に応じた向きで付されており、「主制御CPU」の文字とピンの位置から、当該ピンがどの信号の入力または出力用のピンであるかを識別可能となっている。また、主制御CPU101の天面には、識別シールS1が貼付されている。この実施形態では、識別シールS1の上段には、「Pulsar/Y011」の文字、下段には「YY-A-123」の文字が付されている。ここで、「Pulsar」の文字は、スロットマシンSMの機種の識別部であり、当該文字により、どの機種の制御CPUであるかを識別可能となっている。また、「Y011」は、スロットマシンSMの製造メーカの管理番号となっている。また、「YY」は、スロットマシンSMの製造メーカの識別部であり、当該文字によりどの製造メーカかが識別可能となっている。また、「A」の文字は、制御CPUの種類の識別部であり、当該文字により主制御CPU101であることが識別可能となっている。また、「123」の文字は例えばシリアル番号となっている。なお、識別シールS1の文字の向きは、天面の製品番号「主制御CPU」の文字と同じ向きで貼付される。
また、メダル数制御CPU301の天面にも製品番号が付されている。この実施形態では、当該製品番号を「メダル数制御CPU」の文字で記載している。この文字の向きはメダル数制御CPU301のピン配列に応じた向きで付されており、「メダル数制御CPU」の文字とピンの位置から、当該ピンがどの信号の入力または出力用のピンであるかを識別可能となっている。また、メダル数制御CPU301の天面には、識別シールS2が貼付されている。この実施形態では、識別シールS2の上段には、「Y111」の文字、下段には「YY-B-456」の文字が付されている。ここで、「Y111」は、スロットマシンSMの製造メーカの管理番号となっている。また、「YY」は、スロットマシンSMの製造メーカの識別部であり、当該文字によりどの製造メーカかが識別可能となっている。また、「B」の文字は、制御CPUの種類の識別部であり、当該文字によりメダル数制御CPU301であることが識別可能となっている。また、「456」の文字は例えばシリアル番号となっている。なお、識別シールS2の文字の向きは、天面の製品番号「メダル数制御CPU」の文字と同じ向きで貼付される。ここで、識別シールS1と識別シールS2のうち、識別シールS1のみ上段の「Pulsar」の文字が記載されるのは、遊技の進行を司る主制御CPU101は、機種ごとに固有であるのに対して、メダル数制御CPU301は各機種で共通に使用可能であるからである。また、メダル数制御CPU301は内容を書き換えることなくリサイクルが可能であるため、識別シールS2に機種固有の文字を記載しないことにより、識別シールの貼り替えの手間を省くことができる。
なお、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とは同型のICを使用するため、両制御CPU101,301の天面に付された製品番号が全く文字、または略同じとなる場合がある。また、この場合も図35に示すように、水晶発振器を一つにして、主制御CPU101用とメダル数制御CPU301用とに共用してもよい。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について、図40~図41を参照して説明する。なお、第3実施形態では、メダル数制御CPU301が第1実施形態や第2実施形態と同様にカードユニットCUとの間でシリアル通信を行うのに加えて、遊技メダル数表示器26が実装された表示基板700との間でもシリアル通信を行う構成となっている。この点を除いては、第3実施形態は、第1、第2実施形態と同様であり、第1、第2実施形態と同様の構成については第2実施形態と同じ符号を付す。
<制御基板1000の実装部品>
まず、第3実施形態における制御基板1000の実装部品について図40を用いて説明する。なお、図40中の各ICは、例えば一時的にデータをバッファリングするためのものである。
第3実施形態では、第2実施形態と同様に、図40に示すように、遊技の進行に関する制御を行う主制御CPU101と、カードユニットCUとの間で疑似メダルの授受を行うとともに、遊技者が遊技に使用可能な疑似メダルの数の管理に関する制御を行うメダル数制御CPU301とが同一の制御基板1000の実装面に設けられている。主制御CPU101は、シリアルデータを送信するための複数の送信端子(以下、「シリアル送信端子」と記載する。)S_Tx1、S_Tx2、・・・と、図40では不図示のシリアルデータを受信するための複数の受信端子(以下、「シリアル受信端子」と記載する。)とを備えている。メダル数制御CPU301は、シリアルデータを送信するための1つの送信端子(シリアル送信端子)S_Txと、シリアルデータを受信するための1つの受信端子(シリアル受信端子)S_Rxとを備えている。
メダル数制御CPU301では、カードユニットCUへのシリアルデータの送信用にシリアル送信端子S_Txが割り当てられ、カードユニットCUからのシリアルデータの受信用にシリアル受信端子S_Rxを割り当てられている。また、メダル数制御CPU301では、複数桁(本実施形態では、5桁)のメダル数の表示が可能な遊技メダル数表示器26が実装面に設けられた表示基板700(図4参照)へのシリアルデータの送信用にシリアル送信端子S_Txを割り当てられている。遊技メダル数表示器26は各桁に対応する7セグを有している。このように、メダル数制御CPU301では、カードユニットCUへのシリアルデータの送信用と、遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700へのシリアルデータの送信用とに、共通のシリアル送信端子S_Txが用いられる。なお、メダル数制御CPU301が備えるシリアル送信端子S_Txが一つであり、メダル数制御CPU301とカードユニットCUとの間でシリアル通信を行うことを前提とした場合、遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700へのシリアル送信用にシリアル送信端子S_Txを専用に割り当てることができず、シリアル送信端子S_Txを両シリアルデータの送信用に共用することとしている。
制御基板1000には、図40に示すように、当該制御基板1000とカードユニットCUとを通信可能にする接続するための図40では不図示の第1通信ハーネスを取り付けるためのCU通信コネクタCN1が設けられている。なお、第1通信ハーネスは、例えば、直接カードユニットCUに接続されていてもよいし、カードユニットCUと通信可能な別の基板に接続されるようにしてもよい。また、制御基板1000には、当該制御基板1000と遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700とを通信可能に接続するための図40では不図示の第2通信ハーネスを取り付けるための遊技メダル数表示器コネクタCN3が設けられている。なお、第2通信ハーネスは、例えば、直接表示基板700に接続されていてもよいし、表示基板700と通信可能な別の基板に接続されるようにしてもよい。
また、制御基板1000には、図40に示すように、セレクタ1201が設けられている。セレクタ1201の入力端は、制御基板1000に設けられた伝送路を介してメダル数制御CPU301のシリアル送信端子S_Txに接続されている。また、セレクタ1201の第1出力端は、制御基板1000に設けられたIC1102を含む伝送路を介してCU通信コネクタCN1に接続され、セレクタ1201の第2出力端は、制御基板1000に設けられたIC1202を含む伝送路を介して遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている。セレクタ1201は、メダル数制御CPU301のシリアル送信端子S_Txから送信されて入力端に入力されるシリアルデータの出力先を、CU通信コネクタCN1に接続されている第1出力端(つまり、カードユニットCU)と、遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700)との間で切り替える。
メダル数制御CPU301は、シリアル送信端子S_Txから送信するシリアルデータにより、カードユニットCUに対して複数種類の送信情報を送信し、遊技メダル数表示器26に対して遊技メダル数の表示に関わる遊技メダル数情報を送信する。なお、メダル数制御CPU301によるカードユニットCUへの複数種類の送信情報の送信及び遊技メダル数表示器26への遊技メダル数情報の送信の詳細については後述する。
ここで、メダル数制御CPU301によるカードユニットCUへの複数種類の送信情報としては、
電文「遊技機情報通知」(遊技機に関わる又は遊技に関わる遊技機情報(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)を通知するための電文)
電文「計数通知」(メダル数制御CPU301からカードユニットCUに移動する計数メダル数を通知するための電文)、
電文「貸出受領結果応答」(メダル数制御CPU301がカードユニットCUから受信した電文「貸出通知」に対する貸出メダル数受領結果を応答するための電文)
がある。
また、遊技メダル数情報は、メダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数(スロットマシンSM側で管理している現在の遊技者のメダル数)の表示に関わる情報である。
また、図40に示すように、メダル数制御CPU301のシリアル受信端子S_Rxは、制御基板1000に設けられたIC1101を含む伝送路を介してCU通信コネクタCN1に接続されている。メダル数制御CPU301は、シリアル受信端子S_Rxが受信するシリアルデータにより、カードユニットCUから送信された送信情報を受信する。ここで、カードユニットCUから送信された送信情報として、電文「貸出通知」(カードユニットCUからメダル数制御CPU301に移動する貸出メダル数を通知するための電文)がある。
<セレクタ1201の出力先の切り替え>
次に、セレクタ1201の出力先の切り替えについて、図41を用いて説明する。
なお、図17を用いて上述したように、メダル数制御CPU301とカードユニットCUとの間の電文の送受信は、300ms以上310ms以下の範囲の時間長を1周期分の時間長とする周期で行われる。メダル数制御CPU301は、1周期の開始(1周期内の0ms)のタイミング(第1送信タイミング)で、カードユニットCUに対して電文「遊技機情報通知」を送信する。また、メダル数制御CPU301は、1周期内であって、電文「遊技機情報通知」の送信開始から90ms以上100ms以下の範囲のタイミング(第2送信タイミング)で、カードユニットCUに対して電文「計数通知」を送信する。また、カードユニットCUは、1周期内であって、電文「計数通知」の受信開始から170ms以内のタイミング(第3送信タイミング)で、メダル数制御CPU301に対して電文「貸出通知」を送信する。また、メダル数制御CPU301は、1周期内であって、電文「貸出通知」の受信後10ms以内のタイミング(第4送信タイミング)で、カードユニットCUに対して電文「貸出受領結果応答」を送信する。
メダル数制御CPU301は、カードユニットCUへの電文「遊技機情報通知」、電文「計数通知」、電文「貸出受領結果応答」を、遊技メダル数表示器26への遊技メダル数情報より優先して、300ms以上310ms以下の範囲の時間長を1周期分の時間長とする周期における、1周期内の第1送信タイミング、第2送信タイミング、第4送信タイミングで送信する。
第3実施形態では、データサイズと伝送レート等から、ホールコン・不正監視情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信するのに必要な時間が3msであるとし、遊技機設置情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信するのに必要な時間が6msであるとし、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信するのに必要な時間が8msであるとする。また、データサイズと伝送レート等から、電文「計数通知」を送信するのに必要な時間が1msであるとし、電文「貸出受領結果応答」を送信するのに必要な時間を1msであるとする。なお、図41では、1周期を300msとし、電文「計数通知」の送信タイミングを電文「遊技機情報通知」の送信開始からの時間が100msである時間とし、電文「貸出受領結果応答」の送信タイミングを電文「計数通知」の送信開始からの時間が180msである時間とし、電文「遊技機情報通知」の送信タイミングを電文「貸出受領結果応答」の送信開始からの時間が20msである時間として説明する。
メダル数制御CPU301は、1周期の開始(第1送信タイミング)から3msが経過するまでの送信期間に、遊技メダル数情報より優先して、カードユニットCUに対して、ホールコン・不正監視情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(T101)。または、1周期の開始(第1送信タイミング)から6msが経過するまでの送信期間に、遊技メダル数情報より優先して、遊技機設置情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(T111)。または、1周期の開始(第1送信タイミング)から8msが経過するまでの送信期間に、遊技メダル数情報より優先して、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」を送信する(T121)。
メダル数制御CPU301は、ホールコン・不正監視情報または遊技機設置情報または遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」の送信開始からの時間が100msである時間から1msが経過するまでの期間に、遊技メダル数情報より優先して、カードユニットCUに対して、電文「計数通知」を送信する(T102、T112、T122)。
メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始からの時間が180msである時間から1msが経過するまでの期間に、遊技メダル数情報より優先して、カードユニットCUに対して、電文「貸出受領結果応答」を送信する(T103、T113、T123)。
上記のメダル数制御CPU301からカードユニットCUへの電文の送信では、ホールコン・不正監視情報を格納した電文「遊技機情報通知」の送信期間と、電文「計数通知」の送信期間との間には、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない97msの無送信期間がある(T201)。また、遊技機設置情報を格納した電文「遊技機情報通知」の送信期間と、電文「計数通知」の送信期間との間には、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない94msの無送信期間がある(T211)。また、遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」の送信期間と、電文「計数通知」の送信期間との間には、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない92msの無送信期間がある(T221)。
また、電文「計数通知」の送信期間と、電文「貸出受領結果応答」の送信期間との間には、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない179msの無送信期間がある(T202、T212、T222)。
また、電文「貸出受領結果応答」の送信期間と、ホールコン・不正監視情報または遊技機設置情報または遊技機性能情報を格納した電文「遊技機情報通知」の送信期間との間には、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない19msの無送信期間がある(T203、T213、T223)。
上記した複数の無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)のうち、電文「計数通知」の送信期間と電文「貸出受領結果応答」の送信期間との間の無送信期間(電文「計数通知」の送信終了後の無送信期間)(T202,T212,T222)が最も長くなっている。
メダル数制御CPU301は、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない無送信期間を用いて、遊技メダル数表示器26に対して、遊技メダル数情報を送信する。なお、遊技メダル数情報の送信に、各無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)内の全期間を用いるようにしてもよいし、各無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)内の一部の期間を用いるようにしてもよい。ここで、「無送信期間内の全期間を用いる」や「無送信期間内の一部の期間を用いる」は、例えば、無送信期間内の全期間(例えば、期間の長さが97msである無送信期間(T201)では、97ms)において、又は、無送信期間内の一部の期間(例えば、期間の長さが97msである無送信期間(T201)では、97ms未満の例えば90ms)において、メダル数制御CPU301が他の処理を行っていない期間の全部又は一部で、メダル数制御CPU301は遊技メダル数情報を送信することである。
セレクタ1201は、メダル数制御CPU301による出力先の切り替え制御により、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出受領結果応答」を送信する各送信期間(T101、T102、T103、T111、T112、T113、T121、T122、T123)では、図41に示すように、メダル数制御CPU301のシリアル送信端子S_Txから送信されて入力端に入力されるシリアルデータの出力先を、CU通信コネクタCN1に接続されている第1出力端(つまり、カードユニットCU)にする。これによりセレクタ1201の第1出力端から出力されるシリアルデータは、CU通信コネクタCN1を介してカードユニットCUに送信される。
また、セレクタ1201は、メダル数制御CPU301による出力先の切り替え制御により、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない無送信期間(T201、T202、T203、T211、T212、T213、T221、T222、T223)では、図41に示すように、メダル数制御CPU301のシリアル送信端子S_Txから送信されて入力端に入力されるシリアルデータの出力先を、遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700)にする。なお、上述したように、メダル数制御CPU301は、無送信期間(T201、T202、T203、T211、T212、T213、T221、T222、T223)を用いて、遊技メダル数表示器26に対して、遊技メダル数情報を送信する。これによりセレクタ1201の第2出力端から出力されるシリアルデータは、遊技メダル数表示器コネクタCN3を介して遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に送信される。この表示基板700に送信された遊技メダル数情報に関わるシリアルデータは、表示基板700に設けられたシリアル-パラレル変換回路により、遊技メダル数表示器26の5桁分の7セグ毎に、7セグを構成する8個のセグメントそれぞれの点灯・消灯に関わるセグメントデータからなるパラレルデータに変換されて、遊技メダル数表示器26に供給される。遊技メダル数表示器26の各7セグは、パラレルデータを構成する7セグを構成する8個のセグメントそれぞれの点灯・消灯に関わるセグメントデータに基づいてセグメントの点灯・消灯を行う。これにより、遊技メダル数表示器26に、メダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数が表示される。
続いて、メダル数制御CPU301によるセレクタ1201の出力先の切り替え制御の一例について説明する。
メダル数制御CPU301によるセレクタ1201の出力先のCU通信コネクタCN1に接続されている第1出力端(つまり、カードユニットCU)から、遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700)への切り替え制御は、次のようにして行われる。
電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)、電文「計数通知」、電文「貸出受領結果応答」のそれぞれの送信中は、セレクタ1201の出力先はカードユニットCUになっている。送信中の電文の送信が終了すると、メダル数制御CPU301は、電文の送信終了後のメダル数制御CPU301のステータスに基づいてセレクタ1201の出力先をカードユニットCUから遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に切り替えることを決定し、この決定により、セレクタ1201の出力先をカードユニットCUから遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に切り替える。例えば、送信中の電文の送信が終了すると、メダル数制御CPU301のステータスは電文の送信終了後のステータスになる。メダル数制御CPU301は、ステータスが電文の送信終了後のステータスになっていることにより、セレクタ1201の出力先をカードユニットCUから遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に切り替えることを決定し、この決定により、セレクタ1201の出力先をカードユニットCUから遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に切り替える。
メダル数制御CPU301によるセレクタ1201の出力先の遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700)から、CU通信コネクタCN1に接続されている第1出力端(つまり、カードユニットCU)への切り替え制御は、次のようにして行われる。
電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)、電文「計数通知」、電文「貸出受領結果応答」のそれぞれの送信が終了すると、上記したセレクタ1201の出力先の切り替え制御により、セレクタ1201の出力先は遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になる。電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)の送信が終了してセレクタ1201の出力先が遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になっている場合、メダル数制御CPU301は、次に送信されることになる電文「計数通知」に対して予め定められた時間(1周期の開始(第1送信タイミング)からの時間が100ms以内の時間であり、第3実施形態では、1周期の開始(第1送信タイミング)からの時間が100msである時間)に、セレクタ1201の出力先を遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUに切り替える(電文「計数通知」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替え)。また、電文「計数通知」の送信が終了してセレクタ1201の出力先が遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になっている場合、メダル数制御CPU301は、次に送信されることになる電文「貸出受領結果応答」に対して予め定められた時間(電文「計数通知」の送信開始からの時間が180ms以内の時間であり、第3実施形態では、電文「計数通知」の送信開始からの時間が180msである時間)に、セレクタ1201の出力先を遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUに切り替える(電文「貸出受領結果応答」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替え)。また、電文「貸出受領結果応答」の送信が終了してセレクタ1201の出力先が遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になっている場合、メダル数制御CPU301は、次に送信されることになる電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)に対して予め定められた時間(電文「貸出受領結果応答」の送信開始からの時間が20ms以内の時間であり、第3実施形態では、電文「貸出受領結果応答」の送信開始からの時間が20msである時間)に、セレクタ1201の出力先を遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUに切り替える(電文「遊技機情報通知」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替え)。
仮に、遊技用価値量制御チップが行うシリアル通信を遊技機対応ユニットへの通信で独占すると、長期間の通信により遊技用価値量表示装置の表示のちらつきが起こったり、遊技機対応ユニットへの通信中に遊技用価値量制御チップが管理する遊技用価値の遊技量が増減した場合に増減後の遊技用価値の遊技量の表示をスムーズにできなくなったりする恐れがある。一方で、遊技用価値量制御チップと遊技機対応ユニットとの間での遊技用価値の授受に関わる通信が滞ると重大なエラーとなる。
上記した第3実施形態によれば、メダル数制御CPU301では、シリアル送信端子S_TxがカードユニットCUへのシリアル送信用に割り当てられており、シリアル送信端子S_TxからカードユニットCUに対して複数種類の送信情報(電文「遊技機情報通知」、「計数通知」、「貸出受領結果応答」)を送信し、この複数種類の送信情報は、所定周期における1周期内の複数種類の送信情報それぞれに予め定められた送信タイミングで送信され、或る種類の送信情報を送信する送信期間と当該或る種類とは別の種類の送信情報を送信する送信期間との間には、カードユニットCUに対して如何なる送信情報も送信されない無送信期間がある。このカードユニットCUに割り当てた無送信期間があるシリアル送信端子S_Txを遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700へのシリアル送信用にも割り当て、カードユニットCUへの複数種類の送信情報の送信を優先して当該シリアル送信端子S_Txから上記の無送信期間を用いて遊技量情報を送信する。そして、メダル数制御CPU301がシリアル送信端子S_Txから送信したシリアルデータは、複数種類の送信情報が送信されている期間ではカードユニットCUに出力され、無送信期間では遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700に出力されるように、セレクタ1201の出力先の切り替えが行われる。このように、メダル数制御CPU301において、カードユニットCUへの複数種類の送信情報の送信では無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)が存在することになるカードユニットCUに割り当てたシリアル送信端子S_Txを遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700にも割り当て、カードユニットCUへの複数種類の送信情報の送信を優先し、無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)を用いて遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700への遊技量情報の送信を行うことにより、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700への遊技量情報の送信がカードユニットCUへの複数種類の送信情報の送信を妨げることがないため、上記の重大なエラーの発生を防止しつつ、遊技メダル数表示器26の表示のちらつきを防止したり、メダル数制御CPU301が管理する疑似メダルの遊技メダル数が増減した場合に増減後の疑似メダルの遊技メダル数の表示をスムーズにできたりするなど、両者の通信で一つのシリアル送信端子S_Txの共用を適切に行うことができる。
また、貸出スイッチ503aの1回の押下操作では、カードユニットCUからメダル数制御CPU301へ送信される貸出メダル数が0枚を超える最大50枚の電文「貸出通知」の送信回数は1回だけであり、貸出スイッチ503aの1回の押下操作が長押しであっても貸出枚数が0枚を超える最大50枚の電文「貸出通知」の送信回数は1回だけであって2回以上となることはない。また、スロットマシンSM側で遊技メダル数が1枚ずつカウントアップしていく様子を遊技メダル数表示器26に表示して遊技者に見せる必要がなく、一気に貸出メダル数分増やした表示にしても良いと思われる。一方で、計数スイッチ31の1回の押下操作が長押しの場合には、メダル数制御CPU301からカードユニットCUへ送信される計数メダル数が0枚を超える最大50枚の電文「計数通知」の送信回数は例えば数十回など複数回となることがある。また、遊技者が疑似メダルの獲得量の多さで悦に浸ることができるように、スロットマシンSM側で遊技メダル数表示器26に遊技メダル数を1枚ずつカウントダウンしていく様子を表示すると思われる。このことから、メダル数制御CPU301からカードユニットCUへ送信される電文「計数通知」で通知された計数メダル数に基づく、メダル数制御CPU301が管理する疑似メダルの遊技メダル数の変化が大きくなって、遊技メダル数表示器26の表示内容の更新に時間を要することが想定される。上記した第3実施形態では、複数の無送信期間(T201,T202,T203,T211,T212,T213,T221,T222,T223)のうち、電文「計数通知」の送信期間と電文「貸出受領結果応答」の送信期間との間の無送信期間(電文「計数通知」の送信終了後の無送信期間)(T202,T212,T222)が最も長くなるようにしているので、更新時間を要する電文「計数通知」に関わる遊技メダル数表示器26の表示内容の更新処理に多くの時間を割くことができる。
なお、第3実施形態において、セレクタ1201の出力先を第1出力端(カードユニットCU)とする期間を、電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)、電文「計数通知」、電文「貸出受領結果応答」それぞれの送信期間と、それぞれの送信期間に続く無送信期間内の一部の期間とし、セレクタ1201の出力先を第2出力端(遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700)とする期間を、当該それぞれの送信期間に続く当該無送信期間内の当該一部の期間を除く残りの期間としてもよい。この場合、メダル数制御CPU301は、当該無送信期間内の当該残りの期間を用いて、遊技メダル数表示器26に対して、遊技メダル数情報を送信することになる。
<第3実施形態の変形例1>
本発明の第3実施形態の変形例1について、図42を参照して説明する。なお、第3実施形態の変形例1は、第3実施形態とは、電文「貸出受領結果応答」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替えでの、セレクタ1201の出力先のCU通信コネクタCN1に接続されている第1出力端(つまり、カードユニットCU)から、遊技メダル数表示器コネクタCN3に接続されている第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700)に切り替えるタイミングが異なるものであり、この点を除くと、第3実施形態と同様である。
第3実施形態の変形例1では、メダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)、電文「計数通知」、電文「貸出受領結果応答」を送信する送信タイミングや送信期間の時間長や、電文の送信期間と当該電文の次に送信される電文の送信期間との間のメダル数制御CPU301がカードユニットCUに対して如何なる情報も送信しない無送信期間の時間長は、第3実施形態と同じである。また、カードユニットCUがメダル数制御CPU301に対して電文「貸出通知」を送信する送信タイミングは第3実施形態と同じであり、データサイズと伝送レート等から、電文「貸出通知」を受信するのに必要な時間が1msであるとする。
セレクタ1201の出力先のカードユニットCUから遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700への切り替えは、第3実施形態と同じである。また、セレクタ1201の出力先の遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUへの切り替えは、電文「計数通知」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替え、および、電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)の送信に関わるセレクタ1201の出力先の切り替えに関しては、第3実施形態と同じである。
メダル数制御CPU301による、電文「貸出受領結果応答」の送信に関わるセレクタ1201の出力先の遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUへの切り替え制御は、次のようにして行われる。
なお、図17において説明したように、メダル数制御CPU301は、電文「計数通知」の送信開始から規定の範囲内の時間に、電文「貸出通知」をユニットCPU501から受信して、貸出通知の受信から特定の範囲内の時間に電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUへ送信することが定められている。本実施形態では、規定の範囲は電文「計数通知」の送信開始からの時間が170ms以内として設定され、特定の範囲内の時間は電文「貸出通知」の受信開始からの時間が10ms以内として設定されている。なお、この規定の範囲の上限の時間(規定時間)を、以下では、「切り替え規定時間」と記載する。メダル数制御CPU301は、切り替え規定時間までに受信した電文「貸出通知」に対しては応答としてカードユニットCUへ電文「貸出受領結果応答」を送信するが、切り替え規定時間を超えて受信した電文「貸出通知」に対してはカードユニットCUへ応答としての電文「貸出受領結果応答」を送信しない。
電文「計数通知」の送信が終了すると、セレクタ1201の出力先の切り替え制御により、セレクタ1201の出力先は遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になる。電文「計数通知」の送信が終了してセレクタ1201の出力先が遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になっている場合に、図42の区間T300において示すように、メダル数制御CPU301は、切り替え規定時間までの、電文「計数通知」の送信開始からの時間が170msである時間に、カードユニットCUから電文「貸出通知」を受信する。メダル数制御CPU301は、この電文「貸出通知」に対する応答として電文「貸出受領結果応答」を送信するので、この電文「貸出通知」の受信を契機として、セレクタ1201の出力先を遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUに切り替える。この場合、メダル数制御CPU301は、無送信期間内の電文「計数通知」の送信終了から電文「貸出通知」の受信終了までの期間を用いて、遊技メダル数表示器26へ遊技メダル数情報を送信する。なお、セレクタ1201の出力先の遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700からカードユニットCUへの切り替えを、電文「貸出通知」の受信終了や電文「貸出通知」の受信開始にするなど、電文「貸出通知」の受信に基づくものであればよい。
また、電文「計数通知」の送信が終了してセレクタ1201の出力先が遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700になっている場合に、図42の区間T301において示すように、において、メダル数制御CPU301は、切り替え規定時間を超えた、電文「計数通知」の送信開始からの時間が170msより後である時間に、カードユニットCUから電文「貸出通知」を受信する。メダル数制御CPU301は、この電文「貸出通知」に対する応答としての電文「貸出受領結果応答」を送信しないので、この電文「貸出通知」の受信に基づいては、セレクタ1201の出力先の切り替えを行わず、セレクタ1201の出力先は遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700のままである。よって、この場合、図42の区間T301において示すように、電文「計数通知」の送信開始からの時間が200ms(=180ms+20ms)である時間まで、セレクタ1201の出力先を、遊技メダル数表示器26が設けられている表示基板700とすることができる。
上記した第3実施形態の変形例1によれば、セレクタ1201の出力先の遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700からカードユニットCUへの切り替えに関して、カードユニットCUからの情報に対する応答ではない電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報)や電文「計数通知」の送信に関わる切り替えでは直前の電文の送信開始からの経過時間を用い、カードユニットCUからの電文「貸出通知」に対する応答である電文「貸出受領結果応答」の送信に関わる切り替えでは、カードユニットCUからの電文「貸出通知」の受信を用いているため、セレクタ1201の出力の切り替えを適切なタイミングで容易に行うことができる。
また、応答としての電文「貸出受領結果応答」をカードユニットCUへ送信しない、切り替え規定時間を超えてカードユニットCUから受信した電文「貸出通知」に基づいては、セレクタ1201の出力の切り替えが行われないので、メダル数制御CPU301から遊技メダル数表示器26への遊技メダル数情報の送信に用いることが可能な時間が長くなって遊技メダル数表示器26の表示内容の更新処理に多くの時間を割くことが可能になるとともに、セレクタ1201の出力先の切り替えに関わる負荷を減らすことができる。
なお、第3実施形態や第3実施形態の変形例1において、セレクタ1201の出力先が第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700)から第1出力端(つまり、カードユニットCU)に切り替わる直前の第2出力端から出力されている遊技メダル数表示器26の5桁分の7セグのシリアルデータを、次にセレクタ1201の出力先が第1出力端から第2出力端に切り替わるまでラッチする。そして、表示基板700側で、このラッチしたシリアルデータを、遊技メダル数表示器26の5桁分の7セグ毎に、7セグを構成する8個のセグメントそれぞれの点灯・消灯に関わるセグメントデータからなるパラレルデータに変換して遊技メダル数表示器26に供給して、遊技メダル数表示器26の表示内容をメダル数制御CPU301により管理されている遊技メダル数に維持可能になるように構成されてもよい。また、セレクタ1201の出力先が第2出力端(つまり、遊技メダル数表示器26が設けられた表示基板700)から第1出力端(つまり、カードユニットCU)に切り替わる直前の第2出力端から出力されている遊技メダル数表示器26の5桁分の7セグのシリアルデータを、表示基板700側で、遊技メダル数表示器26の5桁分の7セグ毎に、7セグを構成する8個のセグメントそれぞれの点灯・消灯に関わるセグメントデータからなるパラレルデータに変換して、パラレルデータを次にセレクタ1201の出力先が第1出力端から第2出力端に切り替わるまでラッチし、ラッチしているパラレルデータを遊技メダル数表示器26に供給して、遊技メダル数表示器26の表示内容をメダル数制御CPU301により管理されている遊技メダル数に維持可能になるように構成されてもよい。
これによれば、例えばメダル数制御CPU301とカードユニットCUとの間で通信断が発生してカードユニットCU側でメダル数制御CPU301が管理している遊技者が遊技に使用可能な遊技メダル数が分からなくなる事態が発生しても、遊技メダル数表示器26によるメダル数制御CPU301が管理している当該遊技メダル数の表示により、当該メダル数を遊技者に保障できる。
また、スロットマシンSMに発生するエラーとして、
前面パネル2が開放しているドア開放エラー、通信エラー(主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信エラー等)、メダル数増減の数値エラーなど、メモリ102に記憶した遊技に関する遊技情報を記憶したままエラーの要因を取り除くことが可能なことにより当該エラーの要因を取り除いた後に遊技に復帰可能なエラー(以下、「通常エラー」と記載する。)と、
メモリ102やメモリ302などに異常が発生するRWMエラー(例えば、設定値として「1」~「6」以外が検出される、チェックサムエラーなど)など、エラーの要因を取り除く際にメモリ102や場合によってはメモリ302に記憶した遊技に関する遊技情報を初期化する必要のあるエラー(以下、「特殊エラー」と記載する。)と
がある。特殊エラーは、エラー解除に、電源をOFFにし、電源がOFFの状態で設定キースイッチ56をOFFからONにし、設定キースイッチ56がONの状態で電源がONにする操作を行って、設定変更を可能にすることを必要とする。一方で、通常エラーは、エラー解除に、設定変更を可能にする当該操作を必要とせず、リセットスイッチ52の押下などによりエラー解除される。
図43(a)に示す遊技メダル数表示器26に「0、3、1、0、0、」(「、」はドット非点灯を意味する。)が表示されている状態で通常エラーが発生した場合、通常エラーが発生した後も、メダル数制御CPU301は、上記の無送信期間を用いて、メダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数「3100」に対応する遊技メダル数情報を遊技メダル数表示器26に送信し、遊技メダル数表示器26は、図43(a)に示すように、「0、3、1、0、0、」の表示を維持する。
また、特殊エラーが発生した場合、メダル数制御CPU301は、上記の無送信期間を用いて、メダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数(当該遊技メダル数は、「0」~「16383」の可能性がある。)に基づかない特殊情報(ここでは、5桁分の7セグ全ての全セグメント点灯を示す情報)を遊技メダル数表示器26に送信し、遊技メダル数表示器26は、図43(b)に示すように、「8.8.8.8.8.」の表示(本発明の「特殊表示」に相当し、以下では、「特殊表示」と記載する。)を行う。特殊表示に「8.8.8.8.8.」(全点灯)を用いることにより、遊技メダル数表示器26の各7セグの点灯テストも行うことができる。なお、特殊表示は、メダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数に基づいて遊技メダル数の表示では表示されることのない内容を表示するものであればよい。
これによれば、通常エラーの場合にはメダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数が正確であるので、当該遊技メダル数を表示することにより、遊技者は遊技者自身の遊技メダル数を把握することができる。一方で、特殊エラーの場合にはメダル数制御CPU301によりメモリ302に記憶されている遊技メダル数データを用いて管理されている遊技メダル数が異常である可能性が高いため、異常の可能性が高い遊技メダル数を表示せずに特殊表示を行うことにより、遊技メダル数に関して遊技者の誤認を招くことを回避できる。
なお、第3実施形態、第3実施形態の変形例1、それらの変形例は、主制御CPU101が主制御基板100に実装され、メダル数制御CPU301がメダル数制御基板300に実装されている場合にも適用できる。
なお、第3実施形態、第3実施形態の変形例1、それらの変形例は、主制御CPU101とメダル数制御CPU301の間の配線構造を、図40のIC1100等を含む配線構造から、図39のようなIC1100a,1100b等を含む配線構造に置き換えた場合にも適用できる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態について、図44~図45を参照して説明する。なお、第4実施形態は、第1実施形態のスロットマシンSMにおいて、主制御CPU101からサブ制御CPU201、メダル数制御CPU301への押し順当選役グループの当選時の送信情報等を詳細に説明するものである。
主制御CPU101(本発明の「主制御チップ」に相当)は、図5の遊技制御手段101a(一部の機能が本発明の「遊技区間制御手段」に相当)、図5の抽選手段101e(本発明の「役抽選」に相当)、図5の遊技履歴情報管理手段101qなどの図5の各手段を備え、遊技の進行に関する制御を行うものである。また、サブ制御CPU201(本発明の「副制御チップ」に相当)は、図5の各手段を備え、主制御CPU101から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせて演出に関する制御を行うものである。また、メダル数制御CPU301(本発明の「遊技用価値量制御チップ」に相当)は、図5の各手段を備え、外部のカードユニットCUとの間で疑似メダルのメダル数の授受を行うとともに、遊技者が遊技に使用可能な疑似メダルのメダル数の管理に関する制御を行うものである。このメダル数制御CPU301と外部のカードユニットCUとの間での疑似メダルのメダル数の計数や貸出のための疑似メダルのメダル数の授受は、第1実施形態で説明したように、計数に関してはメダル数制御CPU301から外部のカードユニットCUへの電文「計数通知」の送信に基づいて行われ、貸出に関しては外部のカードユニットCUからへメダル数制御CPU301の電文「貸出通知」の送信とメダル数制御CPU301から外部のカードユニットCUへの電文「貸出受領結果応答」の送信に基づいて行われる。
本実施形態では、抽選手段101eによる役抽選の対象となる複数の当選役グループが用意されており、複数の当選役グループの中には、複数の小役を含み、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する複数の押し順のうちの遊技者の押し順に応じて遊技者が獲得する疑似メダルのメダル数(本発明の「配当」に相当)が異なる当選役グループ(押し順当選役グループ;本発明の「特定役グループ」に相当)と、1又は複数の再遊技役を含み、必ず再遊技役の図柄組み合わせが揃うことになる当選役グループ(以下、「再遊技当選役グループ」と記載する。)を含む。また、複数の当選役グループの一部は、非有利区間における当選時に非有利区間から有利区間への移行の抽選が行われる当選役グループ(有利区間移行抽選当選役グループ)として設定されている。また、複数の当選役グループの一部は、有利区間における当選時に上記した遊技数セット上乗せ抽選が行われる当選役グループ(上乗せ抽選当選役グループ)として設定されている。
押し順当選役グループには、入賞により1枚より多い所定のメダル数(以下、「第1所定メダル数」と記載する。)の疑似メダルが払い出される小役(以下、「正解小役」と記載する。)と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される小役(以下、「1枚小役」と記載する。)とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「左→右→中」の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右2」と記載する。
また、押し順当選役グループには、入賞により第1所定メダル数の疑似メダルが払い出される正解小役と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される1枚小役とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「中→左→右」の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右3」と記載する。
また、押し順当選役グループには、入賞により第1所定メダル数の疑似メダルが払い出される正解小役と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される1枚小役とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「中→右→左」の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右4」と記載する。
また、押し順当選役グループには、入賞により第1所定メダル数の疑似メダルが払い出される正解小役と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される1枚小役とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「右→左→中」の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右5」と記載する。
また、押し順当選役グループには、入賞により第1所定メダル数の疑似メダルが払い出される正解小役と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される1枚小役とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「右→中→左」の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右6」と記載する。
また、押し順当選役グループには、入賞により第1所定メダル数の疑似メダルが払い出される正解小役と、入賞により1枚の疑似メダルが払い出される1枚小役とを含み、ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が「左→中→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、押し順が「左→右→中」(第1停止が正解で、第2停止が不正解となる押し順)の場合に1枚小役に入賞し、それ以外の押し順は1枚小役に入賞又はハズレとなるものがある。この押し順当選役グループを押し順当選役グループ「左中右1」と記載し、上記した押し順当選役グループ「左中右2」とは、上記のそれ以外の押し順において1枚小役が入賞する操作タイミングが異なっている。
また、押し順当選役グループには、他に、押し順当選役グループ「左右中1」~「左右中6」、「中左右1」~「中左右6」、「中右左1」~「中右左6」、「右左中1」~「右左中6」、「右中左1」~「右中左6」がある。なお、「左右中*」は押し順が「左→右→中」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、「中左右*」は押し順が「中→左→右」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、「中右左*」は押し順が「中→右→左」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、「右左中*」は押し順が「右→左→中」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞し、「右中左*」は押し順が「右→中→左」(正解の押し順)の場合に正解小役に入賞する。「***1」は押し順が「左→中→右」の場合に1枚小役に入賞し、「***2」は押し順が「左→右→中」の場合に1枚小役に入賞し、「***3」は押し順が「中→左→右」の場合に1枚小役に入賞し、「***4」は押し順が「中→右→左」の場合に1枚小役に入賞し、「***5」は押し順が「右→左→中」の場合に1枚小役に入賞し、「***6」は押し順が「右→中→左」の場合に1枚小役に入賞する。
ただし、1枚小役に入賞する押し順と正解の押し順とが同じ押し順となる場合は、1枚小役に入賞する押し順は第1停止が正解で、第2停止が不正解の押し順となる。正解小役にも1枚小役にも入賞しない押し順では、1枚小役に入賞又はハズレとなる。なお、正解小役及び1枚小役の押し順が同様の役の場合は、1枚役に入賞又はハズレとなる他の押し順において1枚役が入賞する操作タイミングが異なるようになっている(例:「左中右1」と「左中右2」や、「中左右3」と「中右左4」等)。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、遊技区間として、押し順当選役グループの当選時に左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rに対する複数の押し順(本発明の「操作態様」に相当)のうちの最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる小役に入賞する正解の押し順(本発明の「特定操作態様」に相当)を報知する報知演出を許容しない上記した非有利区間(本発明の「非有利区間」に相当)と、当該報知演出を許容する上記した有利区間(本発明の「有利区間」に相当)とがある。また、有利区間には、報知演出が許容されているものの実際には報知演出が行われない上記した非出玉区間と、報知演出が許容されていて実際に報知演出が行われる上記した出玉区間とがある。なお、スロットマシンSMに用意された有利区間内の区間はこれに限定されない。スロットマシンSMの遊技区間は遊技制御手段101aにより第1実施形態において説明したようにして制御される。
(比較例の送信情報)
まず、第4実施形態との比較例における主制御CPU101、サブ制御CPU201、メダル数制御CPU301間の送受信情報について、図45を用いて説明する。
主制御CPU101は、非有利区間において、抽選手段101eによる役抽選により押し順当選役グループが当選した場合、第1グループ化情報の何れかのデータをサブ制御CPU201に送信する。第1グループ化情報は、当選した押し順当選役グループで最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる(つまり、正解小役に入賞する)ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する押し順(正解の押し順)が特定されないように、複数の押し順をグループ化した複数のデータを含む。図45(b)の一例では、第1グループ化情報にはデータXとデータYとがある。データXは、正解小役に入賞する押し順(正解の押し順)が「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」と、1枚小役に入賞する押し順が複数パターンであるものを含む。このため、データXを受け取ったサブ制御CPU201は正解小役に入賞する正解の押し順を一意に特定できず、1枚小役に入賞する押し順を一意に特定することができない。また、データYは、正解小役に入賞する押し順(正解の押し順)が「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」と、1枚小役に入賞する押し順が複数パターンであるものを含む。このため、データYを受け取ったサブ制御CPU201は正解小役に入賞する正解の押し順を一意に特定できず、1枚小役に入賞する押し順を一意に特定することができない。
また、主制御CPU101は、有利区間において、抽選手段101eによる役抽選により押し順当選役グループが当選した場合、当選した押し順当選役グループで最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる(つまり、正解小役に入賞する)ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する押し順(正解の押し順)を特定可能な情報(以下、「正解押し順情報」と記載する。)をサブ制御CPU201に送信することがある。この比較例では、有利区間内の非出玉区間では正解押し順情報が送信されず、有利区間内の出玉区間では正解押し順情報が送信される。サブ制御CPU201は、この正解押し順情報に基づき、ストップスイッチ10L,10M,10Rの正解の押し順を液晶表示器14(図1参照)に表示する演出を行う。
主制御CPU101は、遊技毎に、抽選手段101eにより当選した押し順当選役グループなどの当選役グループの特定を可能にする情報(以下、「当選役グループ情報」と記載する。)をメダル数制御CPU301に送信する。
メダル数制御CPU301は、遊技毎に、主制御CPU101から受信した当選役グループ情報に基づき、抽選手段101eによる役抽選結果が押し順当選役グループの当選の場合、第2グループ化情報の何れかのデータをサブ制御CPU201に送信する。第2グループ化情報は、当選した押し順当選役グループで当選した押し順当選役グループで最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる(つまり、正解小役に入賞する)ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する押し順(正解の押し順)が特定されないように、複数の押し順をグループ化した複数のデータを含む。図45(c)の一例では、第2グループ化情報にはデータαとデータβとがある。データαは、正解小役に入賞する押し順(正解の押し順)が「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」と、1枚小役に入賞する押し順が複数パターンであるものを含む。このため、データαを受け取ったサブ制御CPU201は正解小役に入賞する正解の押し順を一意に特定できず、1枚小役に入賞する押し順を一意に特定することができない。また、データβは、正解小役に入賞する押し順(正解の押し順)が「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」と、1枚小役に入賞する押し順が複数パターンであるものを含む。このため、データβを受け取ったサブ制御CPU201は正解小役に入賞する正解の押し順を一意に特定できず、1枚小役に入賞する押し順を一意に特定することができない。
ところが、第2グループ化情報のデータα、βは、第1グループ化情報のデータX,Yと併せて用いることにより、押し順当選役グループの正解小役に入賞する正解の押し順を特定できないものの、一枚小役に入賞する押し順を特定することができる場合があり、これは次のような問題がある。
押し順当選役グループ中左右2に入賞した場合、主制御CPU101は、第1グループ化情報のうちの中左右2を含むデータXをサブ制御CPU201に送信し、押し順当選役グループ中左右2に関わる当選役グループ情報をメダル数制御CPU301に送信する。メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受信した押し順当選役グループ中左右2に関わる当選役グループ情報を基に第2グループ化情報のうちの中左右2を含むデータβをサブ制御CPU201に送信する。データXとデータβとの双方に含まれる内容は左中右2、左右中2、中左右2、中右左2、右左中2、右左中2であるので、サブ制御CPU201は、「***2」であると特定でき、これにより、正解小役に入賞する正解の押し順が「中左右」であると特定できなくても、1枚小役に入賞する押し順が「左右中」であると特定できる。これにより、第1リール停止で正解の押し順「中左右」に失敗した場合の1枚小役の入賞のフォロー(1枚小役に入賞する押し順の報知)を、サブ制御CPU201の液晶表示器14を用いた演出によりに遊技者に伝えることが可能になる。これは、非有利区間に押し順当選役グループの当選時に正解小役に入賞する最善の押し順(正解の押し順)ではないものの、1枚小役に入賞する次善の有利な押し順を遊技者に特定可能に報知する演出を行うことが可能になるという問題がある。また、スロットマシンSMでは押し順当選役グループのいずれかに当選した演出しか行わない場合であっても、不正行為によりサブ制御CPU201への送信コマンドを取得した場合に、遊技者が1枚小役に入賞する次善の有利な押し順を特定可能となってしまう。
(本実施形態の送信情報)
続いて、本実施形態における主制御CPU101、サブ制御CPU201、メダル数制御CPU301、ユニットCPU501間の送受信情報について、図44を用いて説明する。
本実施の形態において、主制御CPU101は、図45の比較例と同様に、非有利区間において、抽選手段101eによる役抽選により押し順当選役グループが当選した場合、第1グループ化情報(本発明の「グループ化情報」に相当)の何れかのデータをサブ制御CPU201に送信する。第1グループ化情報は、当選した押し順当選役グループで最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる(つまり、正解小役に入賞する)ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する押し順(正解の押し順、本発明の「特定操作態様」に相当)が特定されないように、複数の押し順をグループ化した複数のデータを含む。本実施形態では、図44(b)の一例では、第1グループ化情報には、図45(b)の比較例と同様に、データXとデータYとがある。データX,Yの内容は、図45(b)の比較例のデータX,Yの内容と同じである。このため、データX,Yを受け取ったサブ制御CPU201は正解小役に入賞する正解の押し順を一意に特定できず、1枚小役に入賞する押し順を一意に特定することができない。
また、主制御CPU101は、図45の比較例と同様に、抽選手段101eによる役抽選により押し順当選役グループが当選した場合、当選した押し順当選役グループで最大の疑似メダルの払出メダル数が得られる(つまり、正解小役に入賞する)ストップスイッチ10L,10M,10Rに対する押し順(正解の押し順)を特定可能な情報(正解押し順情報:本発明の「特定操作態様情報」に相当)をサブ制御CPU201に送信することがある。この実施形態では、有利区間内の非出玉区間では正解押し順情報が送信されず、有利区間内の出玉区間では正解押し順情報が送信される。サブ制御CPU201は、この正解押し順情報に基づき、ストップスイッチ10L,10M,10Rの正解の押し順を液晶表示器14(図1参照)に表示する演出を行う。
主制御CPU101は、主制御CPU101による遊技の進行により更新される情報(以下、「更新情報」と記載する)と、主制御CPU101の主制御チップID番号(本発明の「主制御チップの識別情報」に相当)、主制御チップメーカコード、主制御チップ製品コードを特定可能な情報とを含む情報(本発明の「特別情報」に相当)を、メダル数制御CPU301に送信する。更新情報は、主制御CPU101の遊技履歴情報管理手段101q(図5参照)が遊技の進行に応じて集計している遊技履歴情報(総投入数、総払出数、MY、役物払出枚数、連続役物払出枚数、役物比率、連続役物比率、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率など:本発明の「遊技履歴情報」に相当)と、1遊技に投入した疑似メダルのメダル数(投入数(IN))を特定可能な情報(以下、「1遊技の投入数(IN)情報」と記載する。)や1遊技でのリール6L,6M,6Rの停止結果に基づいて払い出された疑似メダルのメダル数(払出数(OUT))を特定可能な情報(以下、「1遊技の払出数(OUT)情報」と記載する。)とを含む。なお、遊技履歴情報は、例えば図26~図29のステップS1356のレスポンス(遊技機性能情報関連)により送信され、主制御CPU101の主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップメーカコードを特定可能な情報は、例えば図26~図29のステップS1350のレスポンス(遊技機設置情報関連)により送信され、1遊技の投入数(IN)情報や1遊技の払出数(OUT)情報は、例えば図26~図29のステップS1302,1312,S1332,S1341のレスポンス(ホールコン・不正監視情報関連)により送信される。
ただし、本実施形態における主制御CPU101は、メダル数制御CPU301に対して、第2グループ化情報や押し順そのものを示す情報などのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する複数の押し順に関わる情報、及び、正解の押し順を特定可能な正解押し順情報(例えば、当選した押し順当選役グループを示す情報など)の生成に必要な、図45の比較例では送信している抽選手段101eにより当選した押し順当選役グループなどの当選役グループの特定を可能にする当選役グループ情報(本発明の「特定役グループ情報」に相当)を送信しない。
メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った遊技履歴情報(総投入数、総払出数、MY、役物払出枚数、連続役物払出枚数、役物比率、連続役物比率、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率など)や1遊技の投入数(IN)情報、1遊技の払出数(OUT)情報を含む更新情報と、主制御CPU101の主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップメーカコードを特定可能な情報とを含む情報をカードユニットCUへ送信する。なお、遊技履歴情報(総投入数、総払出数、MY、役物払出枚数、連続役物払出枚数、役物比率、連続役物比率、有利区間比率、指示込役物比率、役物等状態比率など)は電文「遊技機情報通知」(遊技機性能情報)に格納して送信され、主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップメーカコードを特定可能な情報は電文「遊技機情報通知」(遊技機設置情報)に格納して送信され、1遊技の投入数(IN)情報や1遊技の払出数(OUT)情報は電文「遊技機情報通知」(ホールコン・不正監視情報)に格納して送信される。
メダル数制御CPU301は、メモリ302に記憶している遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数(スロットマシンSM側で管理している遊技者が遊技に使用可能な疑似メダルのメダル数:本発明の「遊技者が遊技に使用可能な前記遊技用価値の遊技量」に相当)の報知を可能にする遊技メダル数に関わる情報(以下、「遊技メダル数報知情報」と記載する。:本発明の「遊技量情報」に相当)をサブ制御CPU201へ送信する。サブ制御CPU201は、この遊技メダル数報知情報に基づいて液晶表示器14に遊技メダル数を表示したりするなど遊技メダル数の報知を行う。また、メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った1遊技の払出数(OUT)情報に基づいて、1遊技で払い出される疑似メダルのメダル数の報知を可能にする1遊技の払出に関わる情報(以下、「払出メダル数報知情報」と記載する。:本発明の「前記停止結果に応じて付与される前記遊技用価値の付与量に関する遊技情報」に相当)をサブ制御CPU201へ送信する。サブ制御CPU201は、この払出メダル数報知情報に基づいて液晶表示器14に疑似メダルの払出メダル数を表示したりするなど疑似メダルの払出メダル数の報知を行う。
ただし、本実施形態におけるメダル数制御CPU301は、サブ制御CPU201に対して、図45の比較例では送信している第2グループ化情報などのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する複数の押し順に関わる情報を送信せず、また、正解の押し順を特定可能な正解押し順情報を送信しない。このため、サブ制御CPU201は、主制御CPU101から正解押し順情報が送られて来ない場合に、図45の比較例とは異なり、遊技者に有利な押し順(最善の有利な押し順や次善の有利な押し順など)の特定ができない。なお、本実施形態では、メダル数制御CPU301は、第2グループ化情報や正解押し順情報の生成に必要な、抽選手段101eにより当選した押し順当選役グループなどの当選役グループの特定を可能にする当選役グループ情報を主制御CPU101などからそもそも受け取ることがないように、スロットマシンSMは構成されている。
上記した第4実施形態によれば、メダル数制御CPU301は、カードユニットCUとの間での疑似メダルのメダル数の計数や貸出のための疑似メダルのメダル数の授受に関わる通信や主制御CPU101から受け取った遊技履歴情報や1遊技の投入数(IN)情報、1遊技の払出数(OUT)情報を含む更新情報と、主制御CPU101の主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップメーカコードを特定可能な情報とを含む情報のカードユニットCUへの送信など、カードユニットCUとの通信を行うことが可能である。このため、主制御CPU101はカードユニットCUとの通信の役割をメダル数制御CPU301に委ねることができ、この結果、主制御CPU101の負担の軽減を図ることができる。また、メダル数制御CPU301は、図45の比較例とは異なり、第2グループ化情報及び正解押し順情報の生成に必要な当選役グループ情報を主制御CPU101から受信しないように構成されており、このため、メダル数制御CPU301は、図45の比較例とは異なり、第2グループ化情報及び正解押し順情報を送信することができない。この結果、サブ制御CPU201が主制御CPU101から正解押し順情報を受け取ることのない区間の遊技で当選した押し順当選役グループに関わる押し順の絞り込みが可能な演出を行うことや、不正行為によるコマンド抜き取りによる押し順の絞り込むことを防止できる。
また、メダル数制御CPU301は、メモリ302に記憶している遊技メダル数データを用いて管理している遊技メダル数(スロットマシンSM側で管理している遊技者が遊技に使用可能な疑似メダルのメダル数)の報知を可能にする遊技メダル数報知情報をサブ制御CPU201へ送信する。このため、サブ制御CPU201は、主制御CPU101に新たな負荷をかけることなく、サブ制御CPU201はメダル数制御CPU301が管理している遊技メダル数を適切に報知できる。
また、メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取ったカードユニットCUへの送信に関わる1遊技の払出数(OUT)情報に基づいて、1遊技で払い出される疑似メダルのメダル数の報知を可能にする払出メダル数報知情報をサブ制御CPU201へ送信する。このため、主制御CPU101に1遊技で払い出される疑似メダルのメダル数の報知を可能にする払出メダル数報知情報をサブ制御CPU201へ送信するという新たな負荷をかけることなく、サブ制御CPU201は1遊技で払い出される疑似メダルのメダル数を適切に報知できる。
また、主制御CPU101で完結している主制御CPU101の主制御チップID番号などや当該主制御CPU101が遊技の進行に応じて集計している遊技履歴情報についても、メダル数制御CPU301からカードユニットCUに送信可能になっているため、カードユニットCUはこれらの情報に関する遊技機の管理を適切に行うことができる。
なお、第4実施形態では、左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rに対する押し順により有利量の異なる役として、疑似メダルの払出メダル数の異なる役を例に挙げているが、これに限定されるものではなく、例えば、押し順により次遊技からの遊技状態の移行先が異なる役や、有利区間の上乗せ量(例えば、遊技数セットの付与数)が異なる役等であってもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記した実施形態では、図26~図29におけるシーケンスでは、ステップS1307において投入数CT11の値がスロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技に用いるメダル数として設定が許容されている設定許容投入数でない場合に所定の報知を行うとし、払出数CT12の値がスロットマシンSM及び他のスロットマシンにおいて一般的に想定され得る(規則等で定められている)1遊技で払い出すメダル数として設定が許容されている設定許容払出数でない場合に所定の報知を行うとしたが、この代わりに、投入数CT11の値がスロットマシンSMにおいて1遊技に用いるメダル数として設定されているメダル数(以下、「固有設定投入数」と記載)でない場合に所定の報知を行い、払出数CT12の値がスロットマシンSMにおいて1遊技において払い出されるメダル数として設定されているメダル数(以下、「固有設定払出数」と記載)でない場合に所定の報知を行うようにしてもよく、この一例について図46を用いて説明する。なお、図46では、メダル数制御CPU301とユニットCPU501との間の通信は、メダル数制御CPU301のユニット間送受信手段301eの機能と、ユニットCPU501の送受信手段501eの機能により実現され、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の通信は、主制御CPU101のメダル管理送受信手段101nの機能と、メダル数制御CPU301の主基板間送受信手段301aの機能により実現される。
スロットマシンSMの電源が「ON」になると、スロットマシンSMの主制御CPU101からスロットマシンSMのメダル数制御CPU301に固有設定投入数、固有設定払出数が送信され(ステップS1401)、メダル数制御CPU301は主制御CPU101から受け取った固有設定投入数、固有設定払出数をメモリ302に保持する(ステップS1402)。
ステップS1301~S1306において、図26において説明したステップS1301~S1306と同内容が実施される。
メダル数制御CPU301は、ステップS1403において、下記の(処理1)~(処理4)を行う。
(処理1)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った投入数CT11の値が「0」でない場合、投入数CT11の値が、固有設定投入数(この変形例では、「2」~「3」)であるか否かを確認し、固有設定投入数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行う。
(処理2)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った払出数CT12の値が「0」でない場合、払出数CT12の値が、固有設定払出数(この変形例では、「1」、「8」、「15」)であるか否かを確認し、固有設定払出数でなければ所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行う。
(処理3)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較投入メダル数CT15の値と投入メダル数CT31の値とを比較し、比較投入メダル数CT15の値から投入メダル数CT31の値を減算した減算結果が「-1」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での投入数の異常の報知)を行う。
(処理4)メダル数制御CPU301は、主制御CPU101から受け取った比較払出メダル数CT16の値と払出メダル数CT32の値とを比較し、比較払出メダル数CT16の値から払出メダル数CT32の値を減算した減算結果が「0」~「1」の範囲内であるか否かを確認し、範囲内でなければ所定の報知(例えば、前回の「ホールコン・不正監視情報」の送信から今回の「ホールコン・不正監視情報」の送信までの間での払出数の異常の報知)を行う。
ステップS1308~S1309において、図26において説明したステップS1308~S1309と同内容が実施される。
例えばスロットマシンSMにおいて設定されている固有設定投入数や固有設定払出数が設定許容投入数や設定許容払出数の一部である場合には、投入数CT11や払出数CT12が設定許容投入数のうちの固有設定投入数以外の投入数や設定許容払出数のうちの固有設定払出以外の払出であっても不正等の異常が発生した状態である。
この構成によれば、1遊技で用いる(消費する)メダル数(投入数CT11の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が固有設定投入数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での投入数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。また、メダル数制御CPU301は、1遊技で払い出されるメダル数(払出数CT12の値)を主制御CPU101から受け取った際、受け取ったメダル数が固有設定払出数でない場合は不正等の異常が発生した状態であることを検知し、このような場合に所定の報知(例えば、1遊技での払出数の異常の報知)を行うため、この不正等の異常の発生を容易に発見できる。
また、電源投入時に固有設定投入数や固有設定払出数が主制御CPU101からメダル数制御CPU301に送信されてメダル数制御CPU301のメモリ302に保持されるため、事前に固有設定投入数や固有設定払出数をメダル数制御CPU301のメモリ302に設定するという作業負荷の発生を回避できる。
なお、上記では、電源投入時に主制御CPU101からメダル数制御CPU301に固有設定投入数と固有設定払出数を送信して、メダル数制御CPU301は受信した固有設定投入数と固有設定払出数を保持するとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、スロットマシンSMに主制御CPU101を実装した主制御基板100とメダル数制御CPU301を実装するメダル数制御基板300とを取り付ける際に、メダル数制御CPU301のメモリ302に固有設定投入数と固有設定払出数を設定するようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間での1回当たりのメダルの授受量は1枚であるとしたが、これに限定されるものではなく、2枚以上であってもよい。
また、上記した実施形態における各信号の「ON」の内容を「OFF」の内容とし、「OFF」の内容を「ON」の内容になるようにして、それに合わせて各信号の反転、再反転処理を行うようにしてもよい。
また、計数スイッチ31が遊技者により押下されて、メダル数制御CPU301が計数スイッチ31の押下を検知し、電文「計数通知」を用いた計数処理を行う場合、メダル数制御CPU301はサブ制御CPU201に対して計数中であることを通知するための情報(以下、「計数中通知情報」と記載する。)を送信する。サブ制御CPU201は、計数中通知情報をメダル数制御CPU301から受信すると、液晶表示器14に「計数中」と表示したり、スピーカ15,16から「計数中です」の音声を出力したりするなど、計数の実施を報知するようにしてもよい。この構成によれば、遊技者に計数を実施していることを知らしめることができる。また、万が一、主制御CPU101が故障等で動作できない状況になっても、計数の実施の報知を行うことができる。
また、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8、精算スイッチ33の押下に基づき実施される疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動や、疑似メダルの払出がある役の入賞に基づき実施される疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動の際に、主制御CPU101とメダル数制御CPU301とはそれぞれ移動した疑似メダルのメダル数をカウントしている。主制御CPU101は当該主制御CPU101がカウントしている移動した疑似メダルのメダル数をサブ制御CPU201へ送信し、メダル数制御CPU301は当該メダル数制御CPU301がカウントしている移動した疑似メダルのメダル数をサブ制御CPU201へ送信する。サブ制御CPU201は、主制御CPU101から受け取った疑似メダルのメダル数と、メダル数制御CPU301から受け取った疑似メダルのメダル数とを比較するようにしてもよい。例えば、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の信号により疑似メダルの主制御CPU101とメダル数制御CPU301との移動が行われる場合、主制御CPU101とメダル数制御CPU301との間の信号の偽造により、疑似メダルのメダル数を不正に獲得することが考えられる。しかしながら、この構成によれば、サブ制御CPU201が、両者から受け取った疑似メダルのメダル数を比較することにより、疑似メダルのメダル数の不正な獲得に対する監視を行うことができる。
また、上記した各実施形態では、スロットマシンを対象として説明したが、これに限定されるものではなく、パチンコ機などの他の遊技機にも適用することができる。
また、上記実施形態や上記変形例等の内容を適宜組み合わせることができる。
そして、パチンコホールなどの遊技場に設置される遊技機に本発明を広く適用することができる。
SM…スロットマシン、CU…カードユニット、6L,6M,6R…リール、9…スタートスイッチ、10L,10M,10R…ストップスイッチ、101…主制御CPU、101a…遊技制御手段、101e…抽選手段、101q…遊技履歴情報管理手段、201…サブ制御CPU、301…メダル数制御CPU

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列を有する図柄表示手段と、前記複数の可変表示列それぞれの可変表示を開始させるための遊技開始操作手段と、前記複数の可変表示列に1対1に対応して可変表示を停止させる複数の停止操作手段とを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの停止結果に応じて遊技用価値を付与する遊技機において、
    遊技の進行に関する制御を行う主制御チップと、
    外部の遊技機対応ユニットとの間で前記遊技用価値の授受を行うとともに、遊技者が遊技に使用可能な前記遊技用価値の遊技量の管理に関する制御を行う遊技用価値量制御チップと、
    前記遊技用価値量制御チップから送信された前記遊技用価値に関わる情報に基づき前記遊技用価値に関わる報知制御を行うことができる演出に関する制御を行う副制御チップと
    を備え、
    前記主制御チップは、
    前記複数の停止操作手段に対する複数の操作態様のうちの遊技者による操作態様に応じて遊技者が獲得する有利量が異なる特定役グループを含む複数の当選役グループのうちのいずれの当選役グループに当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選であるときに前記複数の操作態様のうちの遊技者が獲得できる前記有利量が最大になる特定操作態様を報知することを許容しない非有利区間と当該報知を許容する有利区間との間での移行を制御する遊技区間制御手段と
    を備え、
    前記遊技用価値量制御チップは、遊技の進行により更新される更新情報と遊技の進行に関わらない特別情報とを前記主制御チップから受信可能であるとともに前記遊技機対応ユニットに情報を送信可能であり、更に、前記副制御チップに情報を送信可能であり、
    前記更新情報として、遊技履歴情報と1遊技毎に変化する遊技情報を含み、
    前記主制御チップは、
    前記非有利区間において、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選である場合に、当該特定役グループに対する前記特定操作態様が特定されないグループ化情報を生成し、
    前記有利区間において、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定役グループの当選である場合に、当該特定役グループに対応する前記特定操作態様を特定可能な特定操作態様情報を生成し、
    前記グループ化情報及び前記特定操作態様情報は、前記役抽選の結果により1遊技毎に変化する情報であるが前記遊技情報には含まれず、前記主制御チップから前記遊技用価値量制御チップを介さず前記副制御チップに送信される
    ことを特徴とする遊技機。
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