JP5367054B2 - 樹脂発泡体 - Google Patents
樹脂発泡体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5367054B2 JP5367054B2 JP2011267365A JP2011267365A JP5367054B2 JP 5367054 B2 JP5367054 B2 JP 5367054B2 JP 2011267365 A JP2011267365 A JP 2011267365A JP 2011267365 A JP2011267365 A JP 2011267365A JP 5367054 B2 JP5367054 B2 JP 5367054B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin foam
- metal hydroxide
- component
- aluminum
- compounds
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Description
本発明の他の目的は、優れた難燃性を発揮することができるとともに、発泡時の樹脂の流動性が優れ、さらに、高発泡で柔軟性に優れており、しかも安全で環境への負荷が少ない樹脂発泡体を提供することにある。
(イ’)オレフィン系エラストマーとポリオレフィン系ポリマーとの混合物である熱可塑性ポリマー
(ロ)表面処理された金属水酸化物
なお、本明細書では、上記発明のほか、
下記の(イ)及び(ロ)成分を含有することを特徴とする樹脂発泡体、についても説明する。
(イ)熱可塑性ポリマー
(ロ)表面処理された金属水酸化物
本発明の樹脂発泡体を構成する(イ)熱可塑性ポリマーとしては、発泡体を形成可能なポリマーであれば特に限定されない。このような熱可塑性ポリマーとしては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体などのポリオレフィン系ポリマー;ポリスチレン、ABS樹脂等のポリスチレン系ポリマー;ポリメチルメタクリレート;ポリ塩化ビニル;ポリフッ化ビニル;アルケニル芳香族樹脂;6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート;ポリアセタール;ポリフェニレンスルフィド;エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール等との共重合体(エチレン系共重合体);エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレン、塩素化ポリエチレンなどのオレフィン系エラストマー;スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体、それらの水素添加物ポリマーなどのスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーなどの各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらの熱可塑性ポリマーは単独で又は2種以上を混合して使用できる。
(金属水酸化物)
(ロ)表面処理された金属水酸化物における金属元素としては、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ホウ素(B)等があげられる。中でも、アルミニウム、マグネシウムなどが好ましい。
本発明では、金属水酸化物は表面処理されている。該表面処理方法としては、慣用的に、金属水酸化物に対して用いられている表面処理剤による表面処理方法を採用することができる。このような表面処理剤としては、例えば、アルミニウム系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、高級脂肪酸又はその塩、およびリン酸エステル類が好適に用いられる。表面処理剤は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本発明の樹脂発泡体を製造する方法としては、物理的方法、化学的方法等、発泡成形に通常用いられる方法が採用できる。一般的な物理的方法は、クロロフルオロカーボン類または炭化水素類などの低沸点液体(発泡剤)をポリマーに分散させ、次に加熱し発泡剤を揮発させることにより気泡を形成させるものである。また化学的方法は、ポリマーベースに添加された化合物(発泡剤)の熱分解により生じたガスによりセルを形成し、発泡体を得る方法である。最近の環境問題などに鑑みると、物理的手法が好ましい。特に、セル径が小さくセル密度の高い発泡体が得られることから、窒素や二酸化炭素等の気体を高圧にてポリマー中に溶解させた後、圧力を解放し、例えばポリマーのガラス転移温度や軟化点付近まで加熱することにより気泡を形成させる方法が好ましい。この場合、超臨界状態の二酸化炭素等のガスを用いるのが好適である。
相対密度(−)=(発泡体の密度)÷[発泡させる前のシート(樹脂成形体)の密度]
水酸化アルミニウム(平均粒子径:1.0μm)を、表面処理剤としてアルミニウム系カップリング剤(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート)を用いて湿式処理方法により、表面処理を行った。具体的には、水酸化アルミニウム:100重量部に対して、アルミニウム系カップリング剤:2重量部と、イソプロプルアルコール(IPA):200重量部とを加えて攪拌して混合し、さらに10分間超音波攪拌を行った後、1時間静置させた。その後、遠心分離と、IPAによる洗浄とを、それぞれ2回行った後、80℃で4時間乾燥して、表面処理された金属水酸化物を得た。
前記調整例により得られた表面処理された金属水酸化物(水酸化アルミニウム):100重量部に対して、密度が0.9g/cm3、230℃のメルトフローレートが4であるポリプロピレン:50重量部と、JIS−A硬度が69のエチレンプロピレン系エラストマー:50重量部とを、ローラ型の翼を設けたラボプラストミル(東洋精機製作所製)により170℃の温度で混練した後、180℃に加熱した熱板プレスを用いて、厚さ0.5mm、φ80mmのシート状に成型した。このシートを耐圧容器に入れ、150℃の雰囲気中、15MPaの加圧下で、10分間保持することにより、二酸化炭素を含浸させた。次いで、急激に減圧することにより、発泡体を得た。発泡体の相対密度は0.091であった。また、シートの酸素指数は22.8となった。
表面処理をしていない水酸化アルミニウム(平均粒子径:1.0μm):100重量部と、密度が0.9g/cm3、230℃のメルトフローレートが4であるポリプロピレン:50重量部と、JIS−A硬度が69のエチレンプロピレン系エラストマー:50重量部とを、ローラ型の翼を設けたラボプラストミル(東洋精機製作所製)により170℃の温度で混練した後、180℃に加熱した熱板プレスを用いて、厚さ0.5mm、φ80mmのシート状に成型した。このシートを耐圧容器に入れ、150℃の雰囲気中、15MPaの加圧下で、10分間保持することにより、二酸化炭素を含浸させた。次いで、急激に減圧することにより、発泡体を得た。発泡体の相対密度は0.423であった。また、シートの酸素指数は22.4となった。
Claims (7)
- 気体を高圧にてポリマー中に溶解させた後、圧力を解放することにより気泡を形成させて製造された樹脂発泡体であって、下記の(イ’)及び(ロ)成分を含有することを特徴とする樹脂発泡体。
(イ’)オレフィン系エラストマーとポリオレフィン系ポリマーとの混合物である熱可塑性ポリマー
(ロ)表面処理された金属水酸化物 - 上記(ロ)成分の金属水酸化物における金属元素が、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ニッケル、コバルト、スズ、亜鉛、銅、鉄、チタン及びホウ素からなる群から選択された少なくとも一つの金属元素である請求項1記載の樹脂発泡体。
- 上記(ロ)成分の金属水酸化物が、複合化金属水酸化物である請求項1又は2に記載の樹脂発泡体。
- 上記(ロ)成分の表面処理が、アルミニウム系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、高級脂肪酸又はその塩、およびリン酸エステル類からなる群から選択された少なくとも一つの表面処理剤による表面処理である請求項1〜3のいずれかの項に記載の樹脂発泡体。
- 上記(ロ)成分の金属水酸化物の平均粒径が0.5〜10μmである請求項1〜4のいずれかの項に記載の樹脂発泡体。
- 上記(ロ)成分の金属水酸化物の前記樹脂発泡体全体中に占める割合が10〜90重量%の範囲である請求項1〜5のいずれかの項に記載の樹脂発泡体。
- 相対密度が0.01〜0.20である請求項1〜6のいずれかの項に記載の樹脂発泡体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011267365A JP5367054B2 (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 樹脂発泡体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011267365A JP5367054B2 (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 樹脂発泡体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007033064A Division JP4905893B2 (ja) | 2007-02-14 | 2007-02-14 | 樹脂発泡体 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013154064A Division JP5727553B2 (ja) | 2013-07-25 | 2013-07-25 | 樹脂発泡体 |
JP2013154063A Division JP2013216912A (ja) | 2013-07-25 | 2013-07-25 | 樹脂発泡体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012046768A JP2012046768A (ja) | 2012-03-08 |
JP5367054B2 true JP5367054B2 (ja) | 2013-12-11 |
Family
ID=45901959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011267365A Expired - Lifetime JP5367054B2 (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 樹脂発泡体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5367054B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH085990B2 (ja) * | 1991-02-06 | 1996-01-24 | 株式会社海水化学研究所 | 難燃剤、および難燃性樹脂および/またはゴム組成物 |
JPH06228356A (ja) * | 1993-02-02 | 1994-08-16 | Fujikura Ltd | 難燃性ポリオレフィン系発泡体 |
JPH10147661A (ja) * | 1996-11-19 | 1998-06-02 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 難燃性ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子およびそれを用いた型内発泡成形体の製法 |
JPH10175242A (ja) * | 1996-12-18 | 1998-06-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 樹脂組成物及び発泡体の製造方法 |
-
2011
- 2011-12-06 JP JP2011267365A patent/JP5367054B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012046768A (ja) | 2012-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9522985B2 (en) | Polyester elastomer foam | |
JP7274302B2 (ja) | エアロゲル複合材及びその製造方法 | |
US6017987A (en) | Fire-retardant polymer composition | |
US20150099112A1 (en) | Resin foam and foam sealing material | |
JP2014504670A (ja) | ポリプロピレンカーボネート発泡体製造用組成物およびこれからなる成形品 | |
JPWO2012032991A1 (ja) | 発泡性樹脂組成物及び発泡成形体 | |
US20150218422A1 (en) | Resin foam and foam material | |
WO2020208946A1 (ja) | 難燃発泡体および発泡部材 | |
JP2015503651A (ja) | ポリプロピレンカーボネート発泡体組成物の製造方法及びそれにより製造された成形品 | |
JP2020136100A (ja) | 耐火シート及びバッテリー | |
JP4905893B2 (ja) | 樹脂発泡体 | |
JP3320575B2 (ja) | 高難燃性樹脂発泡体 | |
JP5367054B2 (ja) | 樹脂発泡体 | |
JP5727553B2 (ja) | 樹脂発泡体 | |
US20150140315A1 (en) | Resin foam and foam material | |
JP3966685B2 (ja) | 樹脂発泡体 | |
JP2013216912A (ja) | 樹脂発泡体 | |
JP2012214624A (ja) | 発泡体、該発泡体を用いたシール材、及び該発泡体の製造方法 | |
JP4459494B2 (ja) | 難燃性樹脂発泡体 | |
JP3551449B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂発泡体 | |
JP2015189826A (ja) | エポキシ樹脂硬化物発泡体、及び、その製造方法 | |
JP5080004B2 (ja) | ポリウレタン発泡体 | |
JP4726834B2 (ja) | 樹脂発泡体 | |
KR20140083361A (ko) | 전자선가교 폴리비닐클로라이드계 난연 발포단열재 및 그의 제조방법 | |
JP4318847B2 (ja) | 樹脂発泡体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130528 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130820 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130910 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130910 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5367054 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |