JP5366601B2 - 充電制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、充電可能な蓄電器の充電制御装置に関する。
EV(Electric Vehicle:電気自動車)やHEV(Hybrid Electrical Vehicle:ハイブリッド電気自動車)等の車両には、モータ等に電力を供給する蓄電器が搭載される。車両に搭載される蓄電器には、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの蓄電池が搭載される。
蓄電器として例えばリチウムイオン電池を使用する場合、蓄電器を車両に搭載したまま長期間放置したり、蓄電器を長期間にわたり使用したりすると、蓄電器に劣化が生じてくる。蓄電器の劣化は、図16に示すように、蓄電器の充電状態(SOC:State Of Charge、満充電時と完全放電時をそれぞれ100(%)と0(%)とし、蓄電器の残容量を規格化した値である)が高いときに発生しやすい。図16は、蓄電器の耐久日数(使用日数)と容量低下率との関係の一例を示す図である。つまり、高SOCの状態で蓄電器を使用したり放置したりすると、容量の低下率が高くなり、蓄電器の劣化が進行しやすくなる。
同様に、蓄電器が高SOCの状態では、蓄電器の容量劣化によって、使用可能容量が低下する。使用可能容量とは、使用可能な上限のSOC(以下、限界上限SOCという)と使用可能な下限のSOC(以下、使用可能下限SOCという)との差である。図17、従来の蓄電池の使用年数と使用可能容量との関係の一例を示す図である。
このような蓄電池の劣化が発生した場合に、蓄電池の劣化状態に応じて、蓄電池の限界上限SOCを低下させたり、アイドリングを禁止したり、補機稼動を制限したりする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、蓄電池の劣化状態に応じて、車両出力が最大となるようにSOCを制御する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−323999号公報 特開2000−125415号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、推定した劣化状態によって蓄電池の使用可能容量を可変させるものであるが、蓄電値の劣化を抑制するために使用可能容量の範囲を縮小してしまうと、電動走行距離が縮小されたり電動デバイスの使用可能な範囲が縮小されたりするなど、車両挙動に影響することがある。
また、特許文献2の技術では、蓄電池の使用可能容量及び車両出力を最大に発揮するよう制御するため、蓄電池の劣化が促進されることになり、車両走行性能に影響することがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能な充電制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明の充電制御装置は、充電可能な蓄電器(例えば、実施形態での蓄電器101)の充電制御装置であって、前記蓄電器の蓄電容量(例えば、実施形態でのSOC)を推定する蓄電容量推定部(例えば、実施形態でのバッテリECU123)と、前記蓄電器の内部抵抗を推定する内部抵抗推定部(例えば、実施形態でのバッテリECU123)と、前記蓄電器の充電を制御する充電制御部(例えば、実施形態でのマネジメントECU117)と、を備え、前記充電制御部は、前記蓄電器の使用可能容量の下限値である使用可能下限蓄電容量と、前記蓄電器の使用可能容量の上限値である限界上限蓄電容量と、を予め設定し、前記内部抵抗推定部により推定された内部抵抗に基づいて、前記蓄電器の前記使用可能下限蓄電容量(例えば、実施形態での使用可能下限SOC)より大きく前記限界上限蓄電容量(例えば、実施形態での限界上限SOC)以下の値であり、前記蓄電器が搭載された車両(例えば、実施形態での車両)において電力放電又は電力回生を実現可能な車両要求出力を満たす下限出力に対応する値を、実使用下限蓄電容量(例えば、実施形態での実使用下限SOC)として設定し、前記実使用下限蓄電容量以上の蓄電容量を維持して前記蓄電器の充電を行い、前記充電制御部は、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力と異なるとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項2に記載の発明の充電制御装置は、前記充電制御部が、設定した前記実使用下限蓄電容量に基づいて、前記蓄電器の前記実使用下限蓄電容量より大きく前記限界上限蓄電容量以下の値を実使用上限蓄電容量(例えば、実施形態での実使用上限SOC)として設定して、前記実使用下限蓄電容量と前記実使用上限蓄電容量との間で前記蓄電器の充電を行うことを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記充電制御部が、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力を満たさないとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記充電制御部が、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力よりも大きいとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記蓄電器の蓄電容量と前記蓄電器の開路電圧とが関連付けられた第1情報(例えば、実施形態でのSOC−OCVテーブル)を記憶する記憶部を備え、前記充電制御部が、前記記憶部により記憶された第1情報に基づいて、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの前記蓄電器の開路電圧を推定し、前記蓄電器が前記車両要求出力分の出力を行ったときの降下電圧を示す実到達電圧と、前記推定した開路電圧と前記蓄電器を保護するための所定の保護下限電圧との差を示す予測到達電圧と、に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記蓄電器の温度を検出する温度検出部(例えば、実施形態での温度センサ131)を備え、前記充電制御部が、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記充電制御部が、前記実使用下限蓄電容量の更新量に基づいて、前記実使用上限蓄電容量を更新することを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明の充電制御装置は、前記実使用下限蓄電容量と前記実使用上限蓄電容量とが対応づけられた第2情報(例えば、実施形態での実使用上限SOC−実使用下限SOCテーブル)を記憶する記憶部を備え、前記充電制御部が、前記記憶部に記憶された第2情報を参照し、前記実使用上限蓄電容量の更新量に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新することを特徴とする。
請求項1に記載の発明の充電制御装置によれば、車両要求出力を満たしながら蓄電器の充電を行うことが可能である。また、省電力化を図りつつ、電動走行に支障がない状態を維持することができる。また、蓄電器の蓄電容量を車両出力要求を満たす下限の容量に維持することができるため、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。
請求項2に記載の発明の充電制御装置によれば、実使用下限蓄電容量と実使用上限蓄電容量との間で充電を行うため、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、蓄電器の蓄電容量を車両出力要求を満たす下限の容量を維持するために実使用下限蓄電容量を上昇方向に更新ことができるため、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、蓄電器の蓄電容量を車両出力要求を満たす下限の容量を維持するために実使用下限蓄電容量を下降方向に更新ことができるため、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、蓄電器の蓄電容量と開路電圧とを関連付けたSOC−OCVテーブルを備えることで、車両要求出力を行うときの実際の降下電圧と所望の降下電圧との比較結果に基づいて実使用下限蓄電容量を更新するため、確実に車両要求出力を満たす値に実使用下限蓄電容量を更新可能である。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、蓄電器の温度が変化することで出力が変化する場合であっても、車両要求出力を満たす充電を行うことができる。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、実使用下限蓄電容量の更新量(持ち上げ量もしくは持ち下げ量)分を実使用上限蓄電容量についても更新することで、使用可能な容量を常に一定に保つことができるため、蓄電器の劣化を抑制すると同時に、電池容量が少なくなっても、電動走行の割合が新品時と変わらないためにユーザに違和感を与えることがない。
請求項に記載の発明の充電制御装置によれば、実使用上限蓄電容量の更新量(持ち上げ量もしくは持ち下げ量)分を実使用下限蓄電容量についても更新することで、使用可能な容量を常に一定に保つことができるため、蓄電器の劣化を抑制すると同時に、電池容量が少なくなっても、電動走行の割合が新品時と変わらないためにユーザに違和感を与えることがない。また、この場合であっても、車両出力要求を満たすことができる。
本発明の実施形態における車両の内部構成の一例を示すブロック図 電圧とSOCとの関係の一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器のSOCを更新するための動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態におけるSOC−OCVテーブルの一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器のSOCと車両出力との関係(新品時)の一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器のSOCと車両出力との関係(劣化時)の一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器101の使用期間、各SOC、容量等との関係の一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器101の使用期間、各SOC、車両出力等との関係の一例を示す図 本発明の実施形態における蓄電器の使用期間と実使用下限SOCにおける容量との関係の一例を示す図 本発明の実施形態における実使用下限SOCの更新を行うための動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態における実使用下限SOCに対応する開路電圧OCV、保護下限電圧、車両要求出力の関係の一例を示す図 本発明の実施形態における実使用上限SOCの第1の更新を行うための動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態における実使用上限SOCの第2の更新を行うための動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施形態における実使用下限SOCとSOCmapとの関係を示す一例を示す図 本発明の実施形態における実使用上限SOC−実使用下限SOCテーブルの一例を示す図 蓄電器の耐久日数と容量低下率との関係の一例を示す図 従来の蓄電池の使用年数と使用可能容量との関係の一例を示す図
本発明の実施形態における充電制御装置について、図面を参照しながら以下に説明する。
HEV(Hybrid Electrical Vehicle:ハイブリッド電気自動車)は、電動機及び内燃機関を備え、車両の走行状態に応じて電動機及び/又は内燃機関の駆動力によって走行する。HEVには、大きく分けてシリーズ方式とパラレル方式の2種類がある。シリーズ方式のHEVは、蓄電器を電源とした電動機の駆動力によって走行する。内燃機関は発電のためだけに用いられ、内燃機関の駆動力によって発電された電力は蓄電器に充電されるか、電動機に供給される。一方、パラレル方式のHEVは、電動機及び内燃機関のいずれか一方又は双方の駆動力によって走行する。また、両方式を複合したシリーズ・パラレル方式のHEVも知られている。
以下、代表してシリーズ方式のHEVを用いて説明するが、本発明は、他の方式のHEVについても適用可能である。
図1は、シリーズ方式のHEVの内部構成を示すブロック図である。図1に示すシリーズ方式のHEV(以下、単に「車両」という。)では、蓄電器101を電源とした電動機105からの駆動力がギアボックス115を介して駆動輪129に伝達される。
また、この車両の走行形態は、「EV走行」または「シリーズ走行」となる。EV走行時には、蓄電器(BATT)101からの電源供給によって駆動する電動機(MOT)105の駆動力によって走行する。また、シリーズ走行時には、蓄電器101からの電源供給及び内燃機関107の駆動により発電機(GEN)109で発生した電力の供給によって駆動する電動機105の駆動力によって走行する。
図1に示す車両は、蓄電器(BATT)101と、第1インバータ(第1INV)103と、電動機(MOT)105と、多気筒内燃機関(ENG)107と、発電機(GEN)109と、第2インバータ(第2INV)111と、ギアボックス(以下、単に「ギア」という。)115と、マネジメントECU(MG ECU)117と、モータECU(MOT ECU)119と、エンジンECU(ENG ECU)121と、バッテリECU(BATT ECU)123と、を備える。
蓄電器101は、直列に接続された複数の蓄電セルを有し、例えば100〜200Vの高電圧を供給するものであり、例えばリチウムイオン電池などの蓄電池が搭載されている。また、蓄電器101は、長期間の使用等による劣化の程度により、同一のSOCであっても満充電容量が異なる。
第1インバータ103は、蓄電器101からの直流電圧を交流電圧に変換して、3相電流を電動機105に供給する。電動機105は、車両が走行するための動力(トルク)を発生する。電動機105で発生したトルクは、ギア115を介して駆動輪129の駆動軸127に伝達される。
多気筒内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)107は、動力(トルク)を発生し、この動力は発電機109で消費される。発電機109は内燃機関107に直結されている。
発電機109は、内燃機関107によって駆動されることで電力を発生する。発電機109によって発電された電力は、蓄電器101に充電されるか、電動機105に供給される。第2インバータ111は、発電機109で発生した交流電圧を直流電圧に変換する。第2インバータ111によって変換された電力は蓄電器101に充電されるか、第1インバータ103を介して電動機105に供給される。
ギア115は、電動機105からの駆動力を、所望の変速比での回転数及びトルクに変換して、駆動軸127に伝達する変速機である。なお、ギア115と電動機105の回転子は直結されている。
マネジメントECU117は、EV走行またはシリーズ走行の切り替えや、電動機105や内燃機関107の制御等を行う。また、マネジメントECU117には、車両の速度を検出する車速センサ(図示せず)からの情報や、アクセル開度等のドライバによって要求された車両の駆動力を検出する要求駆動力センサ(図示せず)からの情報が入力される。また、マネジメントECU117は、蓄電器101への充電量及び蓄電器101からの放電量(これらをあわせて充放電量という)の算出や蓄電器101の充電状態(SOC:State of Charge)に関する制御を行うが、これらの詳細については後述する。なお、充放電量はエネルギー量である。
モータECU119は、マネジメントECU117からの指示に応じて、電動機105を制御する。なお、モータECU119は、マネジメントECU117から車速制限が指示されているとき、蓄電器101から電動機105に供給する電流を制限する。エンジンECU121は、マネジメントECU117からの指示に応じて、内燃機関107の始動及び停止や、各気筒におけるスロットルバルブの開閉制御及び燃料噴射制御、内燃機関107のクランク軸の回転数を制御する。
温度センサ131は、蓄電器101の温度を検出する。また、電圧センサ133は、蓄電器1の端子間電圧を検出する。また、電流センサ135は、蓄電器1への充電電流及び蓄電器1からの放電電流(あわせて充放電電流という)を検出する。これらの検出は、例えば定期的に行うことができ、検出タイミングは柔軟に設定されることが可能である。
充電器137は、車両外の外部電力供給源139から電力供給を受け、交流電圧を直流電圧に変換する。
外部電力供給源139は、充電スタンドや家庭内に配置され、交流電圧を有する電力を車両へ供給すべく充電器137へ電力供給する。
バッテリECU123は、蓄電器101の充電状態(SOC)を推定して、当該状態を示す情報をマネジメントECU117に送る。このとき、バッテリECU123は、電圧センサ133により検出された電圧に基づいて、蓄電器1のSOCをリアルタイム演算することにより推定する。この推定は、SOCと蓄電器101の電圧には相関性があるために実現可能である。図2は、電圧とSOCとの関係の一例を示す図である。また、電流センサ135により検出された電流や温度センサ131により検出された温度に基づいてSOCを推定してもよい。例えば、検出電圧に対して、検出電流や検出温度による補正を行い、SOCを推定してもよい。さらに、蓄電器101の内部抵抗値を用いて、後述する図3のフローで示す手順でSOCを推定してもよい。
また、マネジメントECU117は、電流センサ135により検出された充放電電流を所定期間毎に積算することによって、蓄電器101への充電量及び蓄電器1からの放電量(あわせて充放電量という)を算出する。この算出方法は電流積算法と呼ばれるものである。例えば、充電開始から積算された充放電量を算出する。
次に、内部抵抗値を用いて蓄電器101のSOCを推定するための動作について説明する。図3は、車両が内部抵抗値を用いて蓄電器101のSOCを推定するための動作の一例を示すフローチャートである。
まず、マネジメントECU118が、イグニション・オンされたか否かを判定する(ステップS101)。イグニション・オンされていない場合には図3の処理を終了する。
イグニション・オンされた場合には、バッテリECU123は、蓄電器101の電池状態を検出する(ステップS102)。具体的には、温度センサ131により蓄電器101の温度を検出し、電圧センサ133により蓄電器101の電圧を検出し、電流センサ135により蓄電器101の充放電電流を検出するよう制御する。
続いて、バッテリECU123は、内部抵抗値を事前に取得するか、もしくはリアルタイムで取得する(ステップS103)。事前に取得する場合には、バッテリECU123は、図8の処理を開始する前に、あらかじめ計測され、不図示の記憶部に記憶された内部抵抗値を取得する。
また、リアルタイムで取得する場合には、電圧センサ133により検出された電圧Vと電流センサ135により検出された電流Iとに基づいて、蓄電器101の端子間電圧Vの所定時間あたりの変化量である実電圧変化量dVと、蓄電器101の充放電電流Iの所定時間あたりの変化量である実電流変化量dIとを逐次算出する。さらに、算出した実電圧変化量dVと実電流変化量dIとから、逐次最小二乗法により、実電圧変化量dVと実電流変化量dIとの間の関係を表す一次式における傾きの値を内部抵抗Rの仮値rとして算出する。そして、下記の(式1)を用いて仮値rを補正する。なお、kは時刻を表す。
R(k)=r(k)+Ga1・[dV(k−1)−R(k−1)・dI(k−1)]・・・(式1)
ここで、[dV(k−1)−R(k−1)・dI(k−1)]は、既に求めた内部抵抗Rの推定値R(k−1)(当該推定値の時系列のうち最新の値)とその時刻k−1での実電流変化量dI(k−1)とを乗じることにより算出される電圧変化量のモデル値と、その時刻k−1での実電圧変化量dV(k−1)との偏差である。また、Ga1は伝達関数である。この場合、伝達関数Ga1に当該偏差を乗じる演算は、当該偏差を0に収束させるように、フィードバック操作量を求める演算である。
従って、(式1)によって、内部抵抗Rの仮値rを、当該偏差を0に収束させるように補正し、これによって、内部抵抗R(k)の推定値を逐次算出する。バッテリECU123は、現在時刻kにおける内部抵抗R(k)をリアルタイムで取得することになる。
続いて、バッテリECU123は、内部抵抗値を取得すると、内部抵抗値R(k)を用いて、下記の(式2)から蓄電器101の開路電圧OCVを推定する(ステップS103)。なお、kは時刻を表す。
OCV(k)=Ga2・[V(k)―{OCV(k−1)+R(k)・I(k)}]・・・(式2)
ここで、(式2)の右辺の[ ]内の値は、現在時刻kでの内部抵抗の推定値R(k)と現在時刻kでの充放電電流I(k)とを乗じた値に、既に求めた開路電圧OCVの推定値OCV(k−1)を加算することにより算出される蓄電器101の端子間電圧のモデル値と、現在時刻kでの端子間電圧V(k)との偏差である。そして、(式2)の迂遠のGa2は伝達関数である。この場合、伝達関数Ga2に当該偏差を乗じる演算は、当該偏差を0に収束させるように、フィードバック操作量を求める演算である。
従って、(式2)によって、当該偏差を0に収束させるように、現在時刻kにおける開路電圧OCV(k)を逐次算出する。
続いて、バッテリECU123は、開路電圧OCVを推定すると、推定した蓄電器101の開路電圧OCVに基づいて、蓄電器101のSOCを推定する(ステップS104)。ここで、開路電圧OCVとSOCとの関係は、図4に示すように、開路電圧OCVが大きくなるに従ってSOCが大きくなるような関係(大略比例関係)となり、開路電圧OCVとSOCとが1対1に対応する。そこで、開路電圧OCVから図4を用いてSOCを推定する。なお、図4に示す関係をSOC−OCVテーブルとして、あらかじめ不図示の記憶部に保持しておく。
このように内部抵抗値Rを用いてSOCを推定することにより、走行中には変化してしまうことがある電圧センサ133の測定結果を用いずに、より正確に充電状態を推定することができる。
以下、電圧に基づいて推定したSOC及び内部抵抗に基づいて推定したSOCを、単に推定SOCという。
次に、本実施形態の車両が行う充電の概要について説明する。
本実施形態では、限界上限SOCと使用可能下限SOCがあらかじめ設定されており、使用可能下限SOCは初期値として車両要求出力を満たす最低電圧に対応するSOCとして設定される。この車両要求出力とは、車両において電力放電や電力回生を実現可能であり、一般的な車両の走行が可能なエネルギーの最低値である。マネジメントECU117は、限界上限SOCと使用可能下限SOCとの間に実使用上限SOC及び実使用下限SOCを設定し、上記推定SOCと上記充放電量に基づいて、蓄電器101の充電を実使用下限SOCと実使用上限SOCとの間で行う。つまり、実使用下限SOC以上のSOCが維持されて充電が行われるため、車両要求出力を満たしつつ、必要十分な量を蓄電器に充電することが可能となる。なお、実使用上限SOC及び実使用下限SOCは可変値であり、限界上限SOCと使用可能下限SOCは固定値である。
マネジメントECU117は、蓄電器101の内部抵抗値に応じて、車両要求出力を満たす実使用下限SOCを設定する。初期値としては実使用下限SOCは例えば使用可能下限SOCと同様の値となるが、使用期間が長くなり、蓄電器101が劣化するにつれ、使用可能下限SOCは車両要求出力を満たせなくなる。一方、実使用下限SOCはマネジメントECU117により更新されるため、常に車両要求出力を満たすように制御される(実使用下限SOCの更新)。
また、マネジメントECU117は、使用可能下限SOCから所定の容量を充電したSOCを初回の実使用上限SOCとして設定する(実使用上限SOCの初期設定)。そして、実使用上限SOCにおける容量が蓄電器101の劣化により少なくなっても、常に上記所定の容量を確保できるように、使用可能下限SOCから上記所定の容量分、実使用上限SOCを上昇方向に更新する(実使用上限SOCの第1の更新)。以下、この一定に保つべき所定の容量を目標容量ともいう。また、マネジメントECU117は、実使用下限SOCの値に応じて実使用上限SOCを更新することもあり(実使用上限SOCの第2の更新)、この場合、実使用上限SOCは、実使用下限SOCから目標容量となるように制御される。
図5及び図6は、蓄電器101のSOCと出力との関係を示す図である。図5に示すように、蓄電池101が新品のときには、車両要求出力を満たす下限出力に対応するSOCが実使用下限SOCとして設定される。また、このとき、実使用下限SOCから所定の使用容量を確保したものが最終的に実使用上限SOCとして設定される。また、図6に示すように、蓄電器101が一定期間の利用により劣化し、車両要求出力を満たせなくなった場合には、車両要求出力を満たすことのできる下限出力に対応するSOCが実使用下限SOCとして設定され、また、このとき、実使用下限SOCから所定の使用容量を確保したものが最終的に実使用上限SOCとして設定される。
また、図7は、蓄電器101の使用期間、各SOC、容量等との関係を示す図であり、図8は、蓄電器101の使用期間、各SOC、車両出力等との関係を示す図である。図7に示すように、実使用上限SOC及び実使用下限SOCを制御することで、蓄電器101の使用初期から寿命保障年数が経過するまでの間に、蓄電器101の容量の劣化がほとんど発生しないことがわかる。また、図8に示すように、実使用上限SOC及び実使用下限SOCを制御することで、蓄電器101の使用初期から寿命保障年数が経過するまでの間に、蓄電器101を用いた車両出力がほとんど低下しないことがわかる。このとき、車両出力(特に最大出力)は車両要求出力よりも高いものとなる。
また、図9は、蓄電器使用期間と蓄電器101の実使用下限SOCにおける蓄電器101の容量との関係の一例を示す図である。初回に設定された実使用下限SOCで何度か充電を繰り返して蓄電器101を使用すると、実使用下限SOCの容量として所定の切り替え閾値以上の容量(出力が車両要求出力を満たさなくなる下限容量)を時刻t1に確保できなくなる。このとき(時刻t1)、マネジメントECU117は、実使用下限SOCを上昇方向に更新する。そして、更新された実使用下限SOCで何度か充電を繰り返して充電器101を使用すると、更新された実使用下限SOCの容量として所定の切り替え閾値以上の容量を時刻t2に再度確保できなくなる。このとき(時刻t2)、マネジメントECU117は、実使用下限SOCを上昇方向に再度更新する。このように、マネジメントECU117は、実使用下限SOCにおける容量が切り替え閾値を確保できなくなったら、実使用下限SOCを更新するということを繰り返す。なお、この更新を短周期で行うと、実使用下限SOCの容量変動が少なくなり、車両挙動例えばENGを運転せずにEV走行となる走行距離が急激に変化することを防止することが可能である。
このように、マネジメントECU117が実使用上限SOC及び実使用下限SOCを制御し、上記のように蓄電器101の充電を実使用下限SOCと実使用上限SOCとの間で行うことで、蓄電器101の使用年数によらずに同じ容量を使用するため、蓄電器101の使用開始から蓄電器の使用可能容量が少なくなっても、車両要求出力を満たしながら、電動走行の割合が新品時と変わらないために、ユーザに違和感を与えることがなくなる。また、蓄電器のSOC使用範囲を実使用下限SOCから目標容量(≦使用可能容量)のみ充電した実使用上限SOCまでの間に制限しているため、高SOCの状態を維持することによる蓄電器101の劣化を抑制することが可能である。
次に、実使用下限SOCの更新を行うための動作について説明する。
図10は実使用下限SOCの更新を行うための動作の一例を示すフローチャートである。
まず、マネジメントECU117は、SOC−OCVテーブルを参照して、現在の実使用下限SOCに対応するOCV電圧を求める(ステップS201)。
続いて、マネジメントECU117は、(降下電圧)ΔV=(内部抵抗値)R×I(蓄電器101の充放電電流)を算出する(ステップS202)。この降下電圧ΔVは、充放電電流によりどの程度蓄電器101に変動(降下)が発生しているかを示すものである。
続いて、マネジメントECU117は、最大出力Pwmaxを算出する(ステップS203)。具体的には、Pwmax(最大出力)=ΔV(降下電圧)/R(内部抵抗)×Vmin(保護下限電圧)である。ここで、保護下限電圧とは、蓄電器101を保護するためのあらかじめ定められた蓄電器101の最低電圧である。また、最大出力とは、ΔVだけ電圧が降下することで出力可能な車両出力であり、現在の実使用下限SOCにより出力可能な最大の出力を示している。
続いて、マネジメントECU117は、最大出力と車両要求出力とを比較する(ステップS204)。最大出力が車両要求出力よりも小さい場合には、実使用下限SOCを上昇方向に更新する(ステップS205)。最大出力と車両要求出力が等しい場合には、実使用下限SOCを更新しない(ステップS206)。また、最大出力が車両要求出力より大きい場合には、実使用下限SOCを下降方向に更新する(ステップS207)。
ここで、図11は、SOCが実使用下限SOCのときの開路電圧OCV、保護下限電圧(Vmin)、車両要求出力の関係の一例を示す図である。最大出力が車両要求出力以下である場合には、実使用下限SOCのときの開路電圧OCVから降下電圧ΔVだけ降下するまでに車両要求出力を満たす出力がされていることになり、この場合には出力に余裕があることになる。また、最大出力が車両要求出力より大きい場合には、実使用下限SOCのときの開路電圧OCVから降下電圧ΔVだけ降下しても車両要求出力を満たす出力がされていないことになり、この場合には出力が不足していることになる。また、最大出力が車両要求出力と等しい場合には、実使用下限SOCのときの開路電圧OCVが降下電圧ΔVだけ降下したときに車両要求出力をちょうど満たす出力がされることになる。
上記のうち、出力に余裕がある場合もしくは出力が不足している場合には、車両要求出力が最大出力となるSOCで実使用下限SOCを更新する。また、蓄電器101が車両要求出力分の出力を行ったときの降下電圧を示す実到達電圧ΔVxと、蓄電器101が許容可能な開路電圧OCVと保護下限電圧Vminとの差(予測到達電圧)ΔV、に基づいて、実使用下限SOCを更新してもよい。例えば、蓄電器101の劣化状態が同一であれば、蓄電器101の出力と電圧降下の関係は図11のそれぞれの一次関数(出力余裕あり、出力不足)の傾きが等しくなると考えられる。この場合、それぞれの一次関数が保護下限電圧のラインと車両要求出力のラインとの交点Kを通るように補正し、グラフの左端(Y軸)と補正した一次関数との交点が実使用下限SOCのときのOCV電圧となるように、実使用下限SOCを更新してもよい。
ただし、後述する図13で示すように、更新後の実使用下限SOCが使用可能下限SOCを下回る場合には、最終的には実使用下限SOCが使用可能下限SOCとなるように更新される。なお、実使用下限SOCを上記OCV電圧となるように更新するのではなく、図15を参照して後述するように、実使用上限SOCに基づいて実使用下限SOCの更新後の値を決定してもよい。
このような図10の処理を行うことで、実使用下限SOCに対応する最大出力では出力不足である場合には、実使用下限SOCを上昇方向へ更新することで、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。また、実使用下限SOCに対応する最大出力に余裕がある場合には、実使用下限SOCを下降方向へ更新することで、蓄電器101への余剰な充電を回避することができ、より環境に優しい車両を提供することができる。
次に、実使用上限SOCの第1の更新を行うための動作について説明する。
図12は、実使用上限SOCの第1の更新を行うための動作の一例を示すフローチャートである。図12では、車両の走行中に充電を行うことを想定している。
車両が走行等して電力消費することで、蓄電器101の容量が消費される(ステップS301)。マネジメントECU117は、容量消費により、推定SOCが蓄電器101の実使用下限SOCに到達したか否かを判断する(ステップS302)。実使用下限SOCに到達したと判断した場合には、マネジメントECU117は、充放電量EをリセットしてE=0とする(ステップS303)。充放電量Eをリセットした後、充放電量の算出を開始する。
充放電量のリセット後に、マネジメントECU117の指令に基づいて、内燃機関107および発電機109による発電を開始し、蓄電器101の充電を開始する(ステップS304)。充電開始後に、マネジメントECU117は、推定SOCが蓄電器101の実使用上限SOCに到達したか否かを判断する(ステップS305)。
実使用上限SOCに到達したと判断すると、マネジメントECU117は、算出した充放電量が規定値以下であるか否かを判断する(ステップS306)。充放電量が規定値より大きいと判断した場合には、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を停止するよう制御する(ステップS311)。充電を停止する際には、マネジメントECU117の指令に基づいて、内燃機関107および発電機109による発電を停止し、蓄電器101の充電を停止する。なお、充放電量と比較される規定値は、あらかじめ設定されている。
充放電量が規定値以下である場合には、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を継続するよう制御し(ステップS307)、算出した充放電量が規定値に到達したか否かを判断する(ステップS308)。規定値に到達していないと判断した場合には、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を継続するよう制御する。
充放電量が規定値に到達したと判断した場合、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を停止するよう制御する(ステップS309)。そして、マネジメントECU117は、蓄電器101の実使用上限SOCを当該充電停止時の蓄電器101の推定SOCに更新する(ステップS310)。ここでは、実使用上限SOCを上昇方向へ更新することになる。
一方、ステップS305において、推定SOCが実使用上限SOCに到達していないと判断した場合、マネジメントECU117は、算出した充放電量が規定値に到達したか否かを判断する(ステップS312)。充放電量が規定値到達していないと判断した場合、ステップS304に戻り、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を継続するよう制御する。
充放電量が規定値に到達したと判断した場合、マネジメントECU117は、蓄電器101の充電を停止するよう制御する(ステップS313)。そして、マネジメントECU117は、蓄電器101の実使用上限SOCを当該充電停止時の蓄電器101の推定SOCに更新する(ステップS314)。ここでは、実使用上限SOCを下降方向へ更新することになる。
このような図12の処理を行うことで、ユーザに走行中の違和感を与えることなく、また不要な蓄電器の充放電を行うことなく、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することができ、蓄電器101の寿命を延ばすことができる。
なお、図12の処理において積算充放電量が規定値となったときの実使用上限SOCを複数サンプルとして蓄積し、その複数サンプルの中から最適なもので実使用上限SOCを更新してもよい。また、ここでは、車両走行中に内燃機関107および発電機109により充電することを示したが、プラグ充電を行う場合を想定してもよい。
次に、実使用上限SOCの第2の更新を行うための動作について説明する。
図13は実使用上限SOCの第2の更新を行うための動作の一例を示すフローチャートである。図13の処理は、図10の処理及び図12の処理後に行われる。
まず、マネジメントECU117は、実使用下限SOCを読込む(ステップS401)。ここで、実使用下限SOCを読込むとは、図10で求められた実使用下限SOCを取得するか(リアルタイム取得)、SOCmapから実使用下限SOCを取得するかのいずれかを行う。ここで、SOCmapとは、蓄電器101のSOCを所定値とするための制御情報が含まれており、あらかじめ図示しない記憶部に保持されている。SOCmapを用いる場合には、マネジメントECU117が、実使用下限SOCの更新値を決定したときに、その更新値に対応するSOCmapに差し替える。図14は実使用下限SOCとSOCmapとの関係を示す一例を示す図である。図14では、SOCmapとしてa〜fの6個を示しており、cよりもb、bよりもaの方が実使用下限SOCが高いものが示されている。例えば、図14に示すように、使用年数が長くなるにつれて蓄電器101の劣化が進行した場合には、高SOCとなるようにSOCmapが差し替えられる。リアルタイム取得の場合とSOCmapによる取得とを比較すると、リアルタイム取得を行う方が、常に最新情報が反映された実使用下限SOCを取得することができる。
続いて、マネジメントECU117は、読込んだ実使用下限SOCが使用可能下限SOC以上であるか否かを判定する(ステップS402)。実使用下限SOCが使用可能下限SOC値以上である場合には、マネジメントECU117は、実使用上限SOCの持ち上げ量を実使用下限SOCと使用可能下限SOCとの差分とする(ステップS403)。一方、実使用下限SOCが使用可能下限SOC値未満である場合には、マネジメントECU117は、実使用下限SOCを使用可能下限SOCの値で更新し(ステップS404)、実使用上限SOCの持ち上げ量を0とする(つまり持ち上げを行わない)(ステップS405)。
続いて、マネジメントECU117は、実使用上限SOCを読込む(ステップS406)。ここで、実使用上限SOCを読込むとは、図12で求められた実使用上限SOCを取得するか(リアルタイム取得)、SOCmapから実使用上限SOCを取得するかのいずれかを行う。このSOCmapとは、実使用下限SOC用のSOCmapと同様の情報をもち、実使用上限SOCに適用したものである。
続いて、マネジメントECU117は、読込んだ実使用上限SOCにステップS403またはS405の持ち上げ量(つまり実使用下限SOCの更新量)を加算したものが、限界上限SOC以下であるか否かを判定する(ステップS407)。限界上限SOC以下である場合には、マネジメントECU117は、実使用上限SOCと持ち上げ量との和で実使用上限SOCを更新する(ステップS408)。一方、限界上限SOCより大きい場合には、マネジメントECU117は、実使用上限SOCを限界上限SOCの値で更新する(ステップS409)。
このような図13の処理を行うことで、確実に実使用上限SOCと実使用下限SOCとが限界上限SOCと使用可能下限SOCとの間で制御されることになり、安全に蓄電器101の充電を行うことができ、電池寿命に影響を与える領域を回避することができる。また、実使用下限SOCの更新量に対応して実使用上限SOCの第2の更新の更新量を決定しているため、常に同じ容量と最大出力を確保することが可能であり、ユーザが違和感を感じることがなくなる。また、電池寿命が長くなることで、蓄電器101に搭載すべき蓄電池の本数を削減することができる。
次に、実使用上限SOCに基づく実使用下限SOCの更新について説明する。
図10の処理では、最大出力と車両要求出力との関係に基づいて実使用下限SOCの更新後の値を決定したが、実使用上限SOCに基づいて実使用下限SOCの更新後の値を決定してもよい。
図15は実使用上限SOC−実使用下限SOCテーブルを示すものであり、不図示の記憶部に保持されている。実使用上限SOCは、図12の処理により第1の更新が行われるが、当該第1の更新により、実使用上限SOCと実使用下限SOCとの間の容量が目標容量よりも大きくなったり小さくなったりする可能性がある。そこで、この実使用上限−実使用下限SOCテーブルは、実使用上限SOCと実使用下限SOCとの間の容量が目標容量となるように、実使用上限SOCと実使用下限SOCとが1対1に対応している。
マネジメントECU117は、実使用上限SOCの更新のタイミングとあわせて、図15の実使用上限SOC−実使用下限SOCテーブルを参照して、実使用上限SOCの更新量に基づいて実使用下限SOCの更新後の値を決定する。例えば、実使用上限SOCの持ち上げ量を同量だけ実使用上限SOCを更新する。これにより、特別な処理を行うことなく、目標容量を一定に保つことができるため、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能である。このとき、実使用下限SOCの更新後の値が、使用可能下限SOCを下回らないように制御する。例えば、更新により使用可能下限SOCを下回ることが予想される場合には、使用可能下限SOCの値を実使用下限SOCとして更新設定する。
また、本実施形態では、マネジメントECU117は、温度センサ131により検出された温度に基づいて、実使用下限SOCを更新してもよい。
また、本実施形態では、マネジメントECU117が処理している内容(充電やSOC制御など)は、バッテリECU123により処理するようにしてもよい。
また、本実施形態では、HEVを用いて説明したが、他の電動車両、例えば、EV(Electric Vehicle:電気自動車)、PHEV(Plugin Hybrid Electrical Vehicle:プラグインハイブリッド電気自動車)、FCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)、PFCV(Plugin Fuel Cell Vehicle:プラグイン燃料電池自動車)等の電動車両であっても、本発明を適用可能である。
本発明は、車両要求出力を満たしながら、蓄電器の劣化の進行を抑制して充電することが可能な充電制御装置等に有用である。
101 蓄電器(BATT)
103 第1インバータ(第1INV)
105 電動機(MOT)
107 内燃機関(ENG)
109 発電機(GEN)
111 第2インバータ(第2INV)
115 ギア
117 マネジメントECU(MG ECU)
119 モータECU(MOT ECU)
121 エンジンECU(ENG ECU)
123 バッテリECU(BATT ECU)
127 駆動軸
129 駆動輪
131 温度センサ
133 電圧センサ
135 電流センサ
137 充電器
139 外部電力供給源

Claims (8)

  1. 充電可能な蓄電器の充電制御装置であって、
    前記蓄電器の蓄電容量を推定する蓄電容量推定部と、
    前記蓄電器の内部抵抗を推定する内部抵抗推定部と、
    前記蓄電器の充電を制御する充電制御部と、
    を備え、
    前記充電制御部は、
    前記蓄電器の使用可能容量の下限値である使用可能下限蓄電容量と、前記蓄電器の使用可能容量の上限値である限界上限蓄電容量と、を予め設定し、
    前記内部抵抗推定部により推定された内部抵抗に基づいて、前記蓄電器の前記使用可能下限蓄電容量より大きく前記限界上限蓄電容量以下の値であり、前記蓄電器が搭載された車両において電力放電又は電力回生を実現可能な車両要求出力を満たす下限出力に対応する値を、実使用下限蓄電容量として設定し、
    前記実使用下限蓄電容量以上の蓄電容量を維持して前記蓄電器の充電を行い、
    前記充電制御部は、
    前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力と異なるとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  2. 請求項1に記載の充電制御装置であって、
    前記充電制御部は、
    設定した前記実使用下限蓄電容量に基づいて、前記蓄電器の前記実使用下限蓄電容量より大きく前記限界上限蓄電容量以下の値を実使用上限蓄電容量として設定して、前記実使用下限蓄電容量と前記実使用上限蓄電容量との間で前記蓄電器の充電を行う充電制御装置。
  3. 請求項に記載の充電制御装置であって、
    前記充電制御部は、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力を満たさないとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  4. 請求項に記載の充電制御装置であって、
    前記充電制御部は、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの最大出力が、前記車両要求出力よりも大きいとき、前記車両要求出力が最大出力となる蓄電容量で前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の充電制御装置であって、更に、
    前記蓄電器の蓄電容量と前記蓄電器の開路電圧とが関連付けられた第1情報を記憶する記憶部を備え、
    前記充電制御部は、
    前記記憶部により記憶された第1情報に基づいて、前記蓄電器の蓄電容量が前記実使用下限蓄電容量であるときの前記蓄電器の開路電圧を推定し、
    前記蓄電器が前記車両要求出力分の出力を行ったときの降下電圧を示す実到達電圧と、前記推定した開路電圧と前記蓄電器を保護するための所定の保護下限電圧との差を示す予測到達電圧と、に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の充電制御装置であって、更に、
    前記蓄電器の温度を検出する温度検出部を備え、
    前記充電制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  7. 請求項2ないしのいずれか1項に記載の充電制御装置であって、
    前記充電制御部は、前記実使用下限蓄電容量の更新量に基づいて、前記実使用上限蓄電容量を更新する充電制御装置。
  8. 請求項2ないしのいずれか1項に記載の充電制御装置であって、更に、
    前記実使用下限蓄電容量と前記実使用上限蓄電容量とが対応づけられた第2情報を記憶する記憶部を備え、
    前記充電制御部は、前記記憶部に記憶された第2情報を参照し、前記実使用上限蓄電容量の更新量に基づいて、前記実使用下限蓄電容量を更新する充電制御装置。
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