JP5366456B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP5366456B2
JP5366456B2 JP2008175001A JP2008175001A JP5366456B2 JP 5366456 B2 JP5366456 B2 JP 5366456B2 JP 2008175001 A JP2008175001 A JP 2008175001A JP 2008175001 A JP2008175001 A JP 2008175001A JP 5366456 B2 JP5366456 B2 JP 5366456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
obstacle
game
game ball
transparent plate
game board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008175001A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009119242A (ja
Inventor
高橋俊敬
小栗徹也
保 河村
Original Assignee
高砂電器産業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 高砂電器産業株式会社 filed Critical 高砂電器産業株式会社
Priority to JP2008175001A priority Critical patent/JP5366456B2/ja
Publication of JP2009119242A publication Critical patent/JP2009119242A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5366456B2 publication Critical patent/JP5366456B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、磁石を使用して遊技盤に発射した遊技球を特定の入賞口に誘導する不正行為を防止する機能を備えたパチンコ遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機の中には、特定の入賞口に遊技球を入球させることにより極めて高い当選確率で大当りを引き当てることが可能な機種や、特定の入賞口に遊技球を入球させることで大当たりを引き当てることが出来る機種(いわゆる一発台と称される機種)のように、特定の入賞口へ入賞する1球に、極めて重みがあるパチンコ遊技機が存在する。このようなパチンコ遊技機の場合は、特定の入賞口に対し不正な方法で遊技球を入賞させ、大当り遊技の権利を得る不正行為に狙われ易い。その代表的な手口としては、強力な磁石を前扉の窓に嵌めたガラス板(以下、このガラス板を透明板と称する。)に軽く押し当て、遊技盤に発射した遊技球を磁石に吸着けて前記特定の入賞口に誘導する磁石ゴトと称される不正行為がある。これを防止するために、従来のパチンコ遊技機では、遊技盤の背後に磁気センサ等を装備して磁石の磁気を検知し、磁気センサに磁石が近づけられた場合に不正行為と見做し警報を発するが採用されている。しかしながら、上記の磁気センサによる不正検知ではセンサの制御回路の増設が必要で装置コストの高騰を招くと共に、磁石による不正行為が行われてからホール従業員が現場に到着するまでに不正行為者が磁石を仲間に渡し証拠隠滅を図れば犯行を特定することができない不具合がある。この様に上記の磁気センサによる検知では上記不正行為そのものを排除することはできず、実質的な店舗側の損害を回避するまでには至らない。
このため、下記特許文献1では、磁性材料により形成したストッパを入賞口の入口近傍に出没可能に配置し、磁石が接近していないときにはこのストッパが自重によりバランスして遊技盤の後方の不作用位置にて待機すると共に、磁石が接近したときは前記ストッパが磁石に吸引されて入賞口の入口上部に突出し、入賞口への遊技球の入球を阻止するようにしている。
実開平5−70582号公報
しかしながら、上記特許文献1では、磁石の磁力が作用していない通常時には、ストッパが遊技盤から突出しないように自重で待機位置に保持しているが、小さい磁力でストッパを動作させる為にはストッパの質量を極めて小さくする必要がある。ところがストッパの質量を小さくすると自重による待機位置でのバランスが遊技中の機械の振動などで壊れやすく、何らかの衝撃で遊技中に突然前記ストッパが入賞口の入口に突出してしまう恐れがある。また、ストッパが誤動作すると、それ以降は遊技を継続できないため、ホールの従業員がその都度パチンコ遊技機の前扉(ガラス枠)を開いてストッパを手で待機位置に戻す必要があり、従業員の作業負担が増大する問題がある。
本発明は、かかる従来の磁石による不正行為を防止するための装置が有していた問題に着目してなされたもので、遊技盤面に配置された入賞口の入口近傍に透明板の内面に沿って設けた障害物を配置し、磁石を用いて遊技球を入賞口に誘導する不正行為を未然に防止すると共に、遊技盤面を正常に流下する遊技球については前記入賞口への入球を許容する構成としたパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを有してなり、前記遊技盤の略中央には大型の役物装置が配置され、前記役物装置はその枠部の前面が前記透明板と近接するように前記遊技盤の盤面から前記遊技空間内に突出していると共に、前記役物装置の下方に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を配置してなるパチンコ遊技機において、前記役物装置の枠部下辺から前記透明板の内面に沿って前記入賞口の入口の高さ近傍位置まで鉛直下方に延設された垂直壁状の障害部を有する障害物を形成し、前記障害物の垂直壁状障害部の幅を前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅とし、かつ、少なくとも前記障害物の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差を前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記障害物の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさすると共に、前記障害物の背面を前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させ、さらに、前記障害物における垂直壁状の障害部の下端と前記入賞口の入口の距離、もしくは前記入賞口の入口近傍の前記遊技盤の盤面に対し所定間隔で植設された複数本の障害釘からなる実質上の入口との距離を遊技球の直径より小で、かつ、前記透明板の背面に接しつつ移動する遊技球の通過を阻止可能な大きさとし、前記障害物は、前記役物装置の枠部とは別体に形成され、その上端を前記枠部の下辺に対し枢着することで、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能としていることを特徴とする。
すなわち、本発明は、遊技球が入球すれば大当たりが確定するいわゆる特別入賞口や、入球すれば高確率にて大当り抽選が実行される特図始動口等の入賞口の入口を、非磁性材料の一つである合成樹脂(プラスチック)等の材料で形成された役物装置の枠部の下方に配置したパチンコ遊技機において、前記役物装置の枠部の一部を前記入賞口の入口に向かって下方に延長することで、前記入賞口の入口に障害物を設置したものである。(図25〜図37参照)
すなわち、本発明にかかる前記障害物は、透明板の前面に軽く押し当てた強力な磁石により遊技球を吸着け、透明板の背面(遊技盤に対向する面)に沿わせて前記入賞口の入口に遊技球を誘導するのを阻止するためのものである。従って、前記障害物としての条件の一つは、磁石で遊技球を吸い寄せ前記透明板の背面に沿わせて入賞口の入口に不正に誘導するのを阻止する形態であること、もう一つの条件は前記遊技空間を正常に流下する遊技球が入賞口の入口に向かって通過するのを妨げない形態である事であり、少なくともこれらの条件を満足する必要がある。すなわち前記障害物はその背面と前記透明板の背面との段差が前記透明板の厚さ方向において遊技球が乗り越え困難な所定の大きさであることが必要であり、かつ、障害物と入口との距離についても少なくとも前記透明板の背面に沿って移動する遊技球の通過を阻止可能であると共に、障害物の背面と遊技盤面との間隔は遊技球の直径より大きい距離となっていることが必要である。
また、前記障害物の垂直壁状障害部の幅を前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅としたのは、磁石による不正行為にて障害物の側面の当接した遊技球が入賞口の入口に入るのを阻止するためである。なお、ここで云う「入賞口の入口」とは、遊技球の入球により、賞球の払出しを生じたり、遊技者に有利な状態(例えば、大当たりの権利を取得した状態)としたりする入賞口のみを指す用語ではなく、例えば、遊技者に有利な状態になる入賞口へ誘導する遊技球の誘導通路の入口等も含む広い概念である。また、前記入賞口の入口幅とは、入賞口の上部に障害釘を複数植設している場合は、図24および図28に示すように、一方の障害釘341Lの軸部58Lから他方の障害釘341Rの軸部58Rまでの隙間寸法L6を指すものである。勿論、障害釘の頭部が入賞口の入口への入球確率に大きく影響を与える情況下にあっては頭部の離反距離を入賞口の入口幅と解釈しても良い。
また、前記障害物の背面と前記透明板の背面との段差が前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記障害物の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさとは、例えば、透明板の前面に押し当てた磁石の吸着力を無限大と仮定した場合には、段差の大きさは遊技球の半径に等しいか、またはそれ以上の大きさとすれば遊技球が段差を乗り越えることを完全に阻止できる。しかし、現実には不正行為者が携行可能な磁石の吸着力には限りがあるので、段差の大きさを遊技球の半径以下とした場合でも、磁石の吸着力を予め予測可能な大きさの値に想定すれば、遊技球の乗り越えが不能な段差の大きさは予め求めることが可能である。なお、遊技球が段差を乗り越える条件の一つの要因として、障害物に遊技球が接する点と透明板の背面との距離が実質上の段差となるので、障害物の側面の形状もできる限り遊技球と接する点が透明板の背面から可能な限り遠い位置になるよう設計することが肝要である。
なお、障害物と入賞口の入口の距離、もしくは前記入賞口の入口近傍の遊技盤面に対し所定間隔で植設された複数本の障害釘からなる実質上の入口との距離を障害物と入口との距離が少なくとも遊技球の直径より小さく、かつ、前記透明板の背面に接して転動する遊技球の通過を阻止可能な距離とした理由は、磁石で透明板の背面に引き寄せた遊技球を障害物の下端と入賞口の入口との隙間から侵入させない条件を定義したものである。すなわち、前記障害物の背面と透明板との段差の大きさについて説明したのと同じく、この隙間の大きさについても使用する磁石の吸着力によって条件が異なるが、磁石の吸着力を予め所定の範囲に想定し、遊技球の通過を阻止するために必要最小限の障害物の下端と入賞口の入口との実質的な隙間を設定すればよい。なお、図24および図28に示すように、前記障害物の下端と入賞口の入口を実質的に規定する障害釘との距離L1は、一般には前記障害釘の軸部から前記障害物の下端面までの距離であるが、障害釘の頭部が最も障害物に接近している場合は障害釘の頭部と前記障害物の下端面までの距離を意味する。
なお、障害物の回動方向は、遊技盤から遠ざかる方向でも、遊技盤に接近する方向のいずれでも障害物の下端を入賞口の入口から退避させればよいので、例えば、障害物の上端を遊技盤の盤面と直交する軸により回転可能に軸支して構成することも本発明の概念に含まれる。
請求項の発明は前記請求項に記載したパチンコ遊技機において、前記障害物は、前記前扉の開放時において、その下端が枢着点を中心に前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するときは該前扉に取付けた前記透明板との係合により元の位置に自動復帰可能であることを特徴とする。
請求項の発明は前記請求項1またはに記載のパチンコ遊技機において、前記障害物は、遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰することを特徴とする。
請求項にかかる発明は、遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを具備すると共に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を前記遊技盤の盤面に配置してなるパチンコ遊技機において、前記入賞口の入口近傍に、この入賞口の入口から前記透明板の内面に沿って鉛直上方に延びる垂直壁状の第1の障害部と、この第1の障害部の上端から前記遊技盤の盤面方向に向かって前記入賞口の上方を覆うように略水平に延びる庇状の第2の障害部とを備えた障害物を配置し、前記第1の障害部は、その幅が前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅で、かつ、少なくとも前記第1の障害部の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差が前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記第1の障害部の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさなっていると共に、前記第1の障害部の背面を、前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させており、前記障害物は、前記入賞口を形成する入賞口構成物と別体に形成され、前記第1の障害部の下端を前記入賞口構成物に枢着することにより、前記第2の障害部の先端が前記入賞口の入口の上方から退避動作可能となっていることを特徴とする。
請求項にかかる発明は前記請求項に記載のパチンコ遊技機における前記障害物が、前記前扉の開放時において、前記第1の障害部の下端を中心に前記第2の障害部の先端が前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するとき、該前扉に取付けた前記透明板と前記第1の障害部の前面との係合により元の位置に自動復帰可能であることを特徴とする。
請求項にかかる発明は請求項4または5に記載のパチンコ遊技機において、前記障害物は、遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の上端が前記遊技盤の盤面から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰することを特徴とする。
請求項にかかる発明は、遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ該前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを具備すると共に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を前記遊技盤の盤面に配置してなるパチンコ遊技機において、前記入賞口の入口近傍に、この入賞口の入口の上方を覆うように遊技盤側の端末から前記透明板に向かって略水平に延びる庇状の第2の障害部と、この第2の障害部に連接され前記透明板の内面に沿って鉛直下方に延びる垂直壁状の第1の障害部とを備えた障害物を配置し、前記第1の障害部は、その幅が前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅で、かつ、少なくとも前記第1の障害部の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差が、前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記第1の障害部の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさになっていると共に、前記第1の障害部の背面を、前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させており、前記障害物は、前記入賞口を構成する入賞口構成物と別体に形成され、前記第2の障害部の端末を前記入賞口の入口直上の前記遊技盤の盤面に枢着することにより、前記第1の障害部の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との対向間隙から退避動作可能となっていることを特徴とする。
請求項にかかる発明は請求項に記載のパチンコ遊技機における前記障害物が、前記前扉の開放時において、前記第2の障害部の端末を基点として前記第1の障害部の下端が前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するとき、該前扉に取付けた前記透明板と前記第1の障害部の前面との係合により元の位置に自動復帰可能であることを特徴とする。
請求項にかかる発明は請求項7または8に記載のパチンコ遊技機における前記障害物が遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、磁石を使用して遊技球を不正に誘導する場合、遊技球は透明板の背面に沿って転動するが、入賞口の入口近傍には、遊技盤面を覆う透明板の背面に沿って障害物が設けられ、透明板の背面を這う遊技球が障害物によって入賞口の入口まで誘導するのを阻止するため、磁石を用いた不正入賞行為が未然に防止される。また、この発明によれば、遊技球が役物装置の中を経由し、前記入賞口の入口の上方で、遊技空間に放出される構成のパチンコ遊技機において、より実用性、機能性、装飾性に富んだ前記障害物の形成が可能であるという効果がある。
また、障害物が役物装置の枠部と別体に形成され、その上端が前記枠部の下辺に枢着されているので、入賞口の入口が障害釘によって構成されている場合に特に、障害物を手動で操作し、下端を前記入賞口の入口と透明板との間隙から遠ざけて障害釘の周囲にメンテナンススペースを確保し、障害釘の間隔を微調整したり、入賞口のメンテナンスを行ったりするのを容易にできる効果を奏する。
請求項に記載の発明によれば、前扉を開放して入賞口のメンテナンス等を実施する際において、障害物の下端を持ち上げると、障害物が枢着点を中心に遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲まで回動し、入賞口の入口付近に大きなスペースが発生するので、メンテナンスが容易になると共に、メンテナンスを終了して前記前扉を閉鎖すると、前扉の透明板が障害物の前面と係合し、これにより障害物が元の位置に自動復帰するので、作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば前記障害物の下端が入賞口等の構成物に枢着されて回動可能となっており、かつ、復帰バネにより元の位置に復帰するよう付勢されているので、入賞口のメンテナンスを必要とする場合は、前記復帰バネに抗して手で障害物の操作し、障害物の下端が前記入賞口の入口と透明板との間隙から遠ざかる方向に退避動作させると入賞口の入口付近に大きなメンテナンススペースを発生させることができると共に、メンテナンスを終了して前記障害物から手を離すと、障害物は復帰バネの付勢力により元の位置に自動復帰するので、作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、上部に大型の役物装置を配置しない入賞口を遊技盤に設けたパチンコ遊技機において、前記入賞口への入賞経路を確保しつつ、磁石を使用した遊技球の誘導による不正入賞を防止し得るという効果がある。(図32〜図37参照)
また、障害物が遊技盤に設けた役物装置の枠部と別体に形成され、その下端が入賞口等の構成物に枢着されているので、障害物を手動で操作すれば障害物の上端を前記入賞口の入口の上方から遠ざけて障害釘の周囲にメンテナンススペースを形成し、入賞口の入口が障害釘によって構成されている場合には障害釘の間隔を微調整したり、入賞口のメンテナンス行ったりするのを容易にできるなどの効果を奏する。
請求項に記載の発明によれば前記障害物の下端が入賞口等の構成物に枢着され回動可能となっているので、入賞口のメンテナンス等を必要とする場合は、前扉を開放し障害物の上端を前方に引くと、障害物の上端が前記枢着点を中心に遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲まで回動し、入賞口の入口付近に大きなスペースが発生するので、メンテナンスが容易になると共に、メンテナンスを終了して前記前扉を閉鎖すると、前扉の透明板が障害物の前面と係合し、これにより障害物が元の位置に自動復帰するので作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、前記障害物の下端が入賞口等の構成物に枢着され回動可能となっているので、入賞口のメンテナンス等を必要とする場合は、前扉を開放し障害物の上端を前方に引くと、障害物の上端が前記枢着点を中心に遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲まで回動し、入賞口の入口付近に大きなスペースが発生するので、メンテナンスが容易になると共に、メンテナンスを終了して前記前扉を閉鎖すると、前扉の透明板が障害物の前面と係合し、これにより障害物が元の位置に自動復帰するので作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、前記障害物の上端が、入賞口の入口直上の遊技盤面に枢着され、障害部の下端が前記入賞口の入口と透明板との対向間隙から退避動作可能となっているため、入賞口のメンテナンス等を必要とする場合は、前扉を開放し障害物の下端を手前に引くか、または遊技盤に接近する方向に操作すると、障害物の端が前記枢着点を中心に回動し、入賞口の入口付近に大きなスペースが発生するので、メンテナンスが容易になる。
請求項に記載の発明によれば、前記障害物の上端が、入賞口の入口直上の遊技盤面に枢着され、障害部の下端が前記入賞口の入口と透明板との対向間隙から退避動作可能となっているため、入賞口のメンテナンス等を必要とする場合は、前扉を開放し障害物の下端を手前に引くと、障害物の下端が前記枢着点を中心に回動し、入賞口の入口付近に大きなスペースが発生するので、メンテナンスが容易になると共に、メンテナンスを終了して前記前扉を閉鎖すると、前扉の透明板が障害物の前面と係合し、これにより障害物が元の位置に自動復帰するので作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、前記障害物の上端が入賞口の入口直上の遊技盤面に枢着されて回動可能となっており、かつ、復帰バネにより元の位置に復帰するよう付勢されているので、入賞口のメンテナンスを必要とする場合は、前記復帰バネに抗して手で障害物の操作し、障害物の下端を前記入賞口の入口と透明板との間隙から遠ざかる方向に退避動作させると入賞口の入口付近に大きなメンテナンススペースを確保することができると共に、メンテナンスを終了して前記障害物から手を離せば障害物は復帰バネの付勢力により元の位置に自動復帰するので、作業者が障害物を元の位置に戻すのを忘れたりする恐れがなく、またメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
本発明にかかるパチンコ遊技機の具体的な実施形態について説明する。図1はパチンコ遊技機1の外観構成を示す正面図である。まず、パチンコ遊技機1は、ベース枠(外枠)2に本体枠56の一側をヒンジにより開閉自在に取付け、かつ、本体枠56の前面に前扉3をヒンジを介して開閉自在に取付けた構成となっている。前記前扉3には、略円形の窓孔4が形成されており、窓孔4の背面側には、例えば、強化ガラス板等の透明板55が嵌め込まれており、この透明板55を介して、その奥側に設けられた遊技盤5(図2、図23参照)の遊技領域全体が透視することが可能となっている。なお、透明板55は通常、前記遊技盤5に対するセキュリティー性を高める目的で、2枚のガラス板を所定間隔を存して平行に配置して構成されるが、本実施形態では説明を簡略化するため、遊技盤5の前面に1枚の透明板55が配置されているものとして説明を進める。前記遊技盤5の周囲には演出効果を高めるランプ類Qが設置されている。また、遊技盤5の左右下部方向には音で演出効果を盛り上げるスピーカ11,12が設置されている。
前記前扉3の下部には、遊技球を貯留するための球受容器(球受け皿)6が配置されている。球受容器6に貯留された遊技球は、パチンコ遊技機1の内部に設けた発射装置(図示せず)に1球ずつ供給される。球受容器6の右側にはハンドル7が設けられており、遊技者がこのハンドル7を操作して、軸線回りに回転させることにより、発射装置から遊技盤5と透明板55との間の遊技空間Sに向かって遊技球が1つずつ所定間隔に自動発射される。
遊技盤5の下部には操作手段として作動する押しボタン8,9,10が配置されている。これらの押しボタンは遊技者が遊技に参加する時に使用される。
図2は、前記図1に示した本体枠56に取付けられた遊技盤5の盤面構成を示す正面図である。遊技盤5の周縁には、前記発射装置から発射された遊技球を遊技盤5の左側上部に導くための略円弧状の外ガイドレール13aと遊技領域の下半部を包囲する内ガイドレール13bが配置されている。遊技盤5には、多数の障害釘(図示省略)が植設されており、外ガイドレール3aに沿って遊技盤5の左側上部から上方に放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面と前記透明板55との間に形成される遊技空間S内を前記障害釘に衝突しながら下方へと落下していく。
遊技盤5の中央上部には、後述する第1遊技球振分ステージを内部に形成した第1役物装置14が設置されている。この第1役物装置14に入球した遊技球は、前記第1振分ステージにより所定の通路を通過した遊技球のみが、再び遊技盤5から遊技空間Sに放出される。
第1役物装置14の左右斜め上方には、遊技球の流下方向に変化を与える風車15,16が回転自在に設置されている。また、前記第1役物装置14の左には遊技球が入賞すると所定の賞球が払出される普通入賞口17が設置されている。
一方、前記第1役物装置14の下方には、前記役物装置14内から遊技盤5の前面の遊技空間Sに放出された遊技球の流下方向を変更する風車18が設置されていると共に風車18の周囲には、図示なき障害釘がこれを取り囲むように配設されている。(詳細については図10にて説明する。)
また、前記風車18の下方には、内部にクルーンと称される円形の第2遊技球振分ステージを内蔵した第2役物装置19が配置されている。なお、前記第1役物装置14、並びに前記風車18と障害釘で囲まれた通路を経た遊技球のみが前記第2役物装置19に入球可能性大とした構成になっている。
また、第2役物装置19内の第2遊技球振分ステージにおいて特別入賞口(特定の孔)に入球し、特定の経路を通過した遊技球のみが、前記第2役物装置の下方に設置されている第1始動入賞口20に入球し得るよう構成した。
すなわち、前記第1始動入賞口20に遊技球が入ると、予め定めた個数の賞球が図示なき賞球装置から前記球受容器6に払出されるとともに、制御基板に設けた大当り抽選手段にて大当たり抽選が実行され、遊技者が大当たり遊技を実行できるか否かが決定される。なお、大当たり抽選の抽選結果は、特別図柄表示部21の図柄を所定時間変動表示させた後、図柄を停止表示することで遊技者に報知される。
前記大当たり抽選に当選したときは、特別電動役物23に係る大入賞口22が開口する大当たり遊技が開始され、前記第2役物装置に向かって右上方に設置されている特別入賞口(大入賞口)22が開口する。特別入賞口(大入賞口)22は横長の長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な大きさになっており、この特別入賞口22に関連して、特別入賞口22に遊技球を案内する開状態と、特別入賞口(大入賞口)22に遊技球が入るのを阻止する閉状態との間で開閉動作する開閉板23(特別電動役物)が設けられている。なお、開閉板23は、遊技盤5の盤面に沿った面一状態にて特別入賞口22を閉塞して、特別入賞口22に遊技球が進入するのを阻止することができ、また、この状態から、特別入賞口22の下端縁に沿って配置された図示なき回動軸を中心に手前側に倒伏することにより、前記特別入賞口22を開放して、特別入賞口22上に落下してくる遊技球を内面で受止し、特別入賞口22内に導き入れることができるようになっている。
前記大当たり遊技が終了すると、いわゆる確変遊技状態に移行する。この確変遊技状態時に実行される時短遊技では前記大入賞口22の下方に設置された第2始動入賞口24が開口する。なお、前記第2始動入賞口を開口するか否かを決定する抽選は、遊技球がスルーゲート26を通過する毎に実行され、その抽選結果は、普通図柄表示部27にて発光ダイオードを所定時間点滅させ、変動表示を行った後、発光ダイオードを継続点灯することで確定表示される。
第2役物装置19の左方には特別図柄表示部21と、普通図柄表示部27と、特別図柄用保留表示部28と、普通図柄保留表示部29とが設けられている。特別図柄表示部21は7セグメント表示器が用いられており、始動入賞ごとの特別図柄抽選結果を示すセグメント表示を行う。普通図柄表示部27は、例えば赤色と緑色の発光ダイオードが用いられており、普通図柄始動ゲート26を遊技球が通過時に抽選が行われ、当該抽選に当選したときは、所定時間変動した後に、赤色発光ダイオードが点灯し、普通電動役物(開閉板)25が所定の時間および回数開く。一方、外れのときは緑色発光ダイオードが点灯する。特別図柄保留表示部28、普通図柄保留表示部29は、発光ダイオードが用いられ、特別図柄と普通図柄の抽選に関しての結果表示を保留している遊技球数を表示する。
次に、図3乃至図5について第1役物装置14の構造を説明する。図3は第1役物装置14を上方から見た斜視図、図4は同第1役物装置14の正面図、図5は図4の状態の前記第1役物装置14から枠部900及び前記第1役物装置14を遊技盤5に取付けるための基板82を取り外した状態を示す正面図である。
図3において、前記第1役物装置14は、全体が前面に開口を有する箱型形状をなし、かつ、内部の底面に前記第1遊技球振分ステージ200を具備する本体ケース80と、本体ケース80の前面に取付けられる枠部900と、前記本体ケース80および枠部900を遊技盤5の前面に固定するための取付基板82と、取付基板82の前面に取付けたクラゲ型の役物83と、前記本体ケース80の左右側面部84L,84Rに取付けた取付側方部85L,85Rとから構成される。なお、前記クラゲ役物83には図示なきランプL2が内蔵されており、演出のために用いられる。
また、前記本体ケース80は、本体ケース上面部81と、本体ケース側面部(左右2側面)84L,84Rと、本体ケース背面部86と、本体ケース底面部の第1遊技球振分ステージ200とから構成されている。前記本体ケース80、取付側方部(84L,84R)、取付基板82、及び枠部900はポリカーボネ-トやアクリル樹脂等の透明性に優れたプラスチック材料により形成されている。なお、クラゲ役物83は、セラミックで形成されている。
次に、遊技球の第1遊技球振分ステージへの進入経路を図3、図19について説明する。まず、遊技盤5の前面の遊技空間Sを流下する遊技球が、前記枠部900の側方導入開口部87L,87Rに入球すると、本体ケース取付側方部85L,85Rのいわゆるワープ通路88L,88Rへと繋がる前記枠部900内の空間に導入される。その後、当該遊技球は、約90°移動方向を変え、本体ケース側方部導入開口部99L,99Rから取付側方部85L,85R内に形成されたワープ通路88L,88Rを通過して、再び約90°向きを変えて、最終的に第1遊技球振分ステージ200に至る。なお、図19における点線Aは、前記遊技球が枠部900の側方導入開口部87Lから前記ワープ通路88Lを通過して前記第1遊技球振分ステージ200に至る軌跡を示している。なお、前記第1役物装置14内に導入された遊技球のみが、前記第1始動入賞口20に入球する可能性を有しており、それ以外の遊技球が前記第1始動入賞口20に入球することがないゲージ構成となっている。
前記第1役物装置14の振分ステージ200は、図6乃至図9に開示するように、前記のようにワープ通路88L,88Rを通じて導入された遊技球を受止する後部ステージ201と、この後部ステージ201の前側に配置された前部ステージ202とから構成されている。前記後部ステージ201の上面には遊技球を前部ステージ202側に誘導する左右一対の傾斜路203L,203Rが設けられている。また、前部ステージ202の上面には、進入した遊技球が円周回転運動をしながら徐々に中心に向かって移動するすり鉢状の底面形状を有する左右一対の円形状の周回運動凹部204L,204Rと、この一対の周回運動凹部204L,204Rの間において前後方向に直線状に形成された有利側案内路205と、前記一対の周回運動凹部204L,204Rに対応して、後部ステージ201の各傾斜路203L,263L,273L、203R,263R,273Rから遊技球をそれぞれ各周回転運動凹部204L,204Rに案内する左右一対の凹部案内路206L,206Rとが設けられている。
前記各周回運動凹部204L、204Rの中心部にはそれぞれ単一の外れ球落下孔207L、207Rが設けられ、この外れ球落下孔207L、207Rに落下した遊技球は、前部ステージ202から取付側方部85L,85Rにまで延設された遊技球通路209L、209Rを経由して、それぞれ取付側方部85L,85Rの遊技球放出口89L、89R(図5参照)から遊技盤5前面の遊技空間Sに戻されるようになっている。なお、前記外れ球落下孔207Lから遊技球放出口に至る遊技球の軌跡を図19の点線Bで表示している。また、前記有利側案内路205は、その底部が前側から後側に向かって緩やかに傾斜する傾斜面に形成されており、この有利側案内路205に進入した遊技球は、有利案内路205の後端開口部210から、前部ステージ202に設けた誘導路212を通して、遊技球放出口211から風車18が設置された方向に向かって遊技盤5の前面の遊技空間S内に放出される。
また、前記誘導路212を通過して放出口211から前記遊技空間Sに放出された遊技球の移動状況は、前記枠部900の第1孔部351より明確に視認できる。また、前記第1孔部351を有する枠部900下部の突出部361は、磁石を使用して遊技球を誘導し、入賞口に入賞させる不正を阻止する効果とともに、放出口211から運動量が大きい状態で放出された遊技球が前方の透明板にダイレクトに衝突するのを防止する役目をしている。また、前記前扉3を開放した状態で、前記第1役物装置14内の遊技球の動きを確認するときに、遊技球が前記誘導路212を通過して放出口211から機外に飛び出すのを防止する役割もある。なお、遊技球放出口89L,89Rから遊技盤5に放出された遊技球は、ゲージ構成(役物や障害釘等の配列)の関係で、前記第2役物装置内19に導入される事は無く、また第1始動入賞口20に入球することも無い。
さらに、前記各凹部案内路206L,206Rは、左右いずれか一方の周回運動凹部204L,204Rの後方から外側周縁部に近づき、その外側周縁部から前側周縁部を経て他方の円周回転運動凹部204R,204Lの前側周縁部にまで延設されており、遊技球を両方の周回運動凹部204L,204Rに案内するようになっている。また、各凹部案内路206L,206Rは、一方の周回運動凹部204L,204Rの後方から外側周縁部に近づく箇所でその周回運動凹部204L,204Rの外周に対しその略接線方向で交差するとともに、他方の円周回転運動凹部204R,204Lの前側周縁部にまで延びる箇所でその円周回転運動凹部204R,204Lの外周に対しその略接線方向に交差するように設けられている。そして、この各凹部案内路206L,206Rにより案内された遊技球が一方の周回運動凹部204L,204Rに進入する際に他の遊技球がその周回運動凹部204L,204Rで円周回転運動していると両遊技球が衝突して進入する方の遊技球が跳ね飛ばされ得るようになっており、また、周回運動凹部204L,204Rは、勢いよく遊技球が入っても有利側案内路205側に飛び出し難い深さを有しており、遊技球同士の衝突によって跳ね飛ばされた遊技球のみが前記有利側案内路205に進入し得るように構成されている。この遊技球同士の衝突によって跳ね飛ばされた遊技球は前記有利側案内路205に進入し、前記後端開口部210に落下する遊技球の軌跡を図20(a)に示す。また、後部ステージ201で2個の遊技球が衝突し、その結果、弾き飛ばされた1球が各凹部案内路206Lから前部ステージ202に移動し、他方の弾き飛ばされた遊技球が、各凹部案内路206Rから前部ステージ202に移動することにより2個の遊技球が、前部ステージで再び衝突し、一方が前記有利側案内路205に進入することもある。このときの遊技球の軌跡を図20(b)に示す。
なお、前記後部ステージ201の中央部には、遊技球が後部ステージを左右に転動する勢いを削ぐために、畝状の突部213が設けてある。また、前記畝状突部213の稜線の前端には、前記有利側案内路205の後端開口部210に向けて浅い傾斜溝214が設けてあり、極めて稀に遊技球が浅い傾斜溝214により直接有利側案内路205の後端開口部210を通じて誘導路212に落下することもある。
次に、前記第1役物装置の第1遊技球振分ステージ200において、有利側案内路205の後端開口部210から誘導路212に落下し、放出口211から遊技盤5に放出された遊技球の挙動について図10を参照しつつ説明する。
前記放出口211から遊技盤5に戻った遊技球は
、風車18と領域250内に配設された複数の障害釘とにより流下方向が変化させられる。具体的には前記放出口211から遊技盤5に放出された遊技球は、遊技盤上を略垂直方向に落下する。最初に、左右の障害釘aL、aR間(正確にはaLの軸とaRの軸間)を通過する。このaL、aR間は例えば13mmであり、直径11mmの遊技球は、前記放出口211から余程イレギュラーな放出でない限りは、aL、aR間を通過し、風車18に到達する。
前記風車18に到達した遊技球は、風車に対する進入方向や、風車に設けた遊技球保持部50,50,50の停止位置等の影響を受け、風車18の回転により、左右下方向に誘導される。そして、当該遊技球は、主に障害釘bL,bRやcL,cRによって、転動方向が決定される。例えば風車18により、右回転方向に転動方向を変化させられた遊技球は、障害釘bRとの衝突により、内側(釘cRの方向)に、転動方向を変え、障害釘cL−cR間及びdL−dR間を通過して、後に記載する第2役物装置19の枠部92の導入部301に進入する。
一方、風車18により、左回転方向に転動方向を変化させられた遊技球は、障害釘bLとの衝突により、内側(釘cLの方向)に、転動方向を変え、障害釘cL−cR間及びdL−dR間を通過して、後に記載する第2役物装置19の枠部92の導入部301に進入する。
前記放出口211から、遊技盤5に放出された遊技球が前記第2役物装置19の枠部92の導入部301に進入する割合(以下、これを導入率と記載する。)を調整するのは、主として4本の釘を調整すればよい。つまり、導入率を上げるためには、bR−cR間並びにbL−cL間を広くするとともに、cL−cR間を広くすれば良い。逆に前記導入率を下げるためには、bR−cR間並びにbL−cL間を狭くするとともに、cL−cR間を狭くすれば良い。以上のように、釘調整により、前記放出口210から遊技盤5に放出された遊技球が前記第2役物装置19における枠部92の導入部301に進入する割合を調整することができる。従って上記のように、パチンコ遊技機の本体枠56を開閉するときに生じた遊技盤5の衝撃等による振分装置の傾斜角度変化による第1始動入賞口20の入賞率の変化が生じた場合等には、前記障害釘の調整により、前記導入口301への入球率を調整することにより、最終的に前記第1始動入賞口20への入賞率を適正値にすることが可能である。前記放出口211から、遊技盤5に放出された遊技球が前記第2役物装置19の枠部92の導入部301に進入するときの軌跡については図21に示す。
また、ここでは、前記放出口211から、遊技盤5に放出された遊技球の転動方向をまず、風車18により変化させている。なお、前記放出口211から遊技盤に放出された遊技球が前記第2役物装置19における枠部92の導入部301へ入球するときの導入率を調整することが目的であるなら、敢えて風車を配置せず、障害釘配設領域250の釘配設のみで、遊技球が前記第2役物装置19における枠部92の導入部301への導入率を調整することは可能である。しかし、障害釘だけで振分けを行うと、前記進入割合の高低を遊技者が容易に推測できてしまうので、遊技性の観点から単調になりやすい上に、前記導入率が低いと予想される遊技機については稼働率が減少するという問題がある。
その点、自由回転する風車を設けた場合は、例えば、図10に示すように遊技球保持部50がたまたま「Yの字」の角度位置関係になっているときに、遊技球が風車に絡むと、風車の回転力が最大限に働き、風車に絡んだ遊技球が回りの障害釘(特に図10のbL,bR)に接触することなく、直接導入部301に到達するということがある。つまり風車の待機角度によって、風車に絡んで流下する遊技球の移動軌跡が変化するという多様な遊技性を実現することができる。
次に、図11および図12を参照して第2役物装置19について説明する。第2役物装置は、本体ケース90と、基板91と、枠部92とから構成されている。本体ケース90は、上面部95と、側面部93L,93R(図示せず)と、背面部94と、底面部を構成する第2振分ステージ400とから構成されている。第2役物装置19は、基板91により、遊技盤5に取付けられている。前記本体ケース90、基板91及び枠部92は、ポリカーボネート樹脂などの耐衝撃性および耐摩耗性にすぐれた合成樹脂で成型されている。
次に、遊技球が第2役物装置19内に導入される機構について説明する。前記第1役物装置14の前記放出口211から放出され、前記風車18並びに障害釘配設領域250を通過し、前記枠部92の導入部301に至った遊技球は、前記導入部301から、前記枠部92内のワープ通路302及び本体ケース側面部93L内のワープ通路303を通過して、前記第2振分ステージ400に到達する。なお、図22に前記前方飾り枠92内のワープ通路302及び本体ケース側面部93内のワープ通路303を通過する遊技球の通過軌跡を点線で示す。
次に図13を参照しつつ前記第2振分ステージ400の構成について記載する。前記振分ステージ400は、前記ワープ通路303を通過して遊技球が到達する導入部401と、前記導入部401から進入した遊技球が周回運動をしながら徐々に中心に向かって移動する底部がすり鉢状の斜面に形成され、かつ、中心部に3個の遊技球落下孔403,404,405が形成されているクルーン部402とから構成されている。前記クルーン部402は、半径200mmの球状凹面の一部を切取った凹面を構成要素として使用している。半径が200mm程度にまで大きくなれば、前記クルーン部402で円周回転運動をしている遊技球が、中心部の落下孔403、404、405に落下する直前まで、ある程度の速度を保持しつつ周回運動が続くので、いわゆるパチンコ遊技機に振動を与えて、不正に遊技者に有利な落下孔(ここでは落下孔403が該当)に落下させることが困難になるという効果が生じる。
次に図14及び図15について遊技球がクルーン部の落下孔403、404、405に落下した後の挙動を説明する。まず、前記有利落下孔403に落下した遊技球は、遊技球誘導路408を通過して、遊技盤面方向に移動し、放出口406より、遊技空間Sに放出される。放出された遊技球は、ほぼ100%の高い確率で第1始動入賞口20に入球する。前記遊技球誘導路408を通過して、遊技盤面方向に移動し、放出口406より遊技盤上に放出される遊技球の挙動は、前記枠部92の第2孔部352から視認可能である。また、前記第2孔部352を有する枠部92下部の突出部362は、後に詳述する不正行為者が磁石を使用して、遊技球を誘導し、不正に入賞口に入賞させることを不可能にする効果とともに、放出口406から運動量が大きい状態で放出された遊技球が前方の透明板に衝突するのを防止する効果も有している。また、ホール従業員が前記前扉3を開放し前記第2役物装置19内の遊技球の動きを確認するときに、前記放出口406から放出される遊技球が機外に飛び出すのを防止する効果もある。
次に、落下孔404もしくは405に落下した遊技球は、遊技球誘導路409を通過して、遊技盤面方向に移動し、放出口407より、遊技盤上に放出される。当該放出された遊技球は前記始動入賞口20に入球することは無く、アウト球口51より機外に排出される。
前述のように、遊技の目標は、大当たりに直結する第1始動入賞口への入賞である。このため、磁石を用いて遊技球を吸着け第1入賞口の上部まで誘導することで、第1始動口に入賞させる不正行為が大きな問題となる。この防止手段が本発明の要旨であるが、次にその詳細について図23乃至図26を参照して説明する。
図23は第2役物装置19の正面図(a)とB−B断面図(b)を示す。図中、55は前記前扉3の背面に取付けたガラス板などの透明板である。通常は不正防止効果を高めるため、2重構造(2枚のガラス板を所定間隔をおいて平行配置した構造)になっているが、ここでは、説明を簡略化するため、遊技盤に近い側の透明板のみを図示している。図24は図23(a)におけるE領域の拡大図である。また、図25は、図23(b)におけるF領域の拡大図である。
まず、図25を参照して、第2役物装置19の前記第2孔部352を有する枠部92下部の突出部362と、透明板55と遊技盤5の関係について説明する。透明板の裏面と前記突出部362表面までの距離(図25,L3)については、前記突出部362が透明板に近接位置するような関係を要する。具体的には少なくとも、L3は遊技球の直径Dよりも小である必要がある。また、当然のことながら前記遊技球誘導路408を通過して、放出口406から遊技盤上に放出された遊技球は第1始動入賞口への空間を落下する必要があるので、図25のL4は遊技球の直径Dよりも大である必要がある。
さらに、前記突出部362の背面と透明板55の背面との段差Kの大きさは、磁石を用いて遊技球を誘導しても遊技球が段差Kを越えられない大きさとすることが必要である。なお、好ましくは段差Kの大きさを遊技球の半径より大きくすれば磁石の吸着力が極めて大きい場合でも、理論上、遊技球が段差を越えることが出来ない。ただし、不正行為者が携行可能な永久磁石の吸着力には限りがあるので、段差Kの大きさは遊技球の半径以下でもよく、その値は磁石の吸着力を想定すれば、実験的にも容易に求めることが可能である。なお、遊技球が段差Kを越えられないか否かを決定付けるもう一つの条件として、遊技球と突出部362との接点と透明板55の背面との距離が問題となる。例えば、突出部362の端面が傾斜し、遊技球との接点が透明板55に接近すれば、それだけ段差Kの有効高さが減少することになるので、可能な限り遊技球との接点が透明板55の背面から遠ざかるように突出部362の端面形状を設計すべきである。
次に、図24について説明する。前記突出部362と第1始動入賞口20への入口幅を実質的に規定する2本の障害釘341L,341Rの軸部58L,58Rまでの距離L1は、遊技球の直径Dよりも小である。なお、前記突出部362と実質的に第1始動入賞口20への入口を規定する2本の障害釘がない場合は、前記L1は、前記突出部362と第1入賞口20の開口上辺343との距離になる。また、前記突出部362の幅L2と実質的に前記第1始動入賞口への入口を規定する障害釘341L,341R間の距離L6との関係は、L2がL6よりも大である必要がある。なお、ここでも実質的に前記第1始動入賞口への入口を規定する障害釘がない場合は、前記L6はL7に変わる。ここでの前記突出部362の幅とは、例えば、おおまか先端部の左右方向に水平となっている部分である。なお、当然のことながら、前記障害釘341L,341Rの頭部の先端から前記透明板55までの距離は、遊技球の直径Dよりも小である。
ただし、上記の説明では遊技球の立体的な位置関係を考慮に入れずに説明したもので、これを考慮に入れれば遊技球が障害釘の頭部を乗り越えて突出部362の背後に乗り上げないよう、前記突出部362と障害釘341L,341Rとの距離L1はさらに小さく設定されるべきである。その距離は、前記突出部362の段差Kの大きさを決定したと同様の手法により容易に決定することが可能である。
透明板55と突出部362との関係や、突出部362と障害釘341L,341Rとの関係が上記に示すような関係にある場合は、前記磁石で透明板55越しに遊技球を吸着け、磁石に位置を変更して遊技球を第1始動入賞口の上方に遊技球を移動させることは不可能となる。つまり、図26に示すように、遊技球を磁石で透明板の背面に沿わせる形で、第1始動入賞口の上方へ遊技球を誘導しようとしても、前記突出部362及び障害釘341L,341Rが引っかかって邪魔になるとともに、遊技球が前記突出
部362の側面に当接した状態では、磁石の吸着力を大きくしても前記突出部362の段差Kを遊技球が越えることが不可能のため、第1入賞口上方に遊技球を誘導するのを阻止することができる。つまり、無理に遊技球を磁石で入賞口20の上方に誘導しようとすると、遊技球と磁石との間隔が広がり、遊技球に作用する磁力が急激に低下して、図26に示すように、遊技球は、入賞口20に入ることなく落下する。
また、次に第2実施例として、前記第1役物装置の下方に大当たり確率の高い始動入賞口や入賞すると大当たりとなる特別入賞口が設置されている場合について説明する。図27は、第1役物装置14と同じ役物装置の下に特別入賞口220(ここに入賞すると大当たり当選するので、特にV入賞口と称される。)が設置されている場合を示す。遊技球が特別入賞するためには、上記に詳述したように、役物装置14の中を遊技球が通過し、最終的に前記放出口211(図5,6参照)から、遊技盤5に放出される以外には、可能性がないゲージ構成となっている。
図28は、図27におけるG領域の拡大図であり、図29は図28における第1役物装置14及び特別入賞口のA−A断面図である。図30は、図29におけるH領域の拡大図である。第2実施例も磁石を用いた入賞口220への遊技球の不正な入賞防止対策については基本的に第1実施例と同じであり、図中、前記図1乃至図27と同一符号を付した箇所は同一部材、同一部分を示している。
まず、図27、図29及び図30を参照しつつ第1役物装置14の第1孔部351を有する枠部900下部の突出部361と、透明板55と遊技盤5の関係について説明する。透明板55の裏面と前記突出部361表面までの距離(図30,L3)については、前記突出部361が透明板55側に偏した位置関係を要する。具体的には少なくとも、L3は遊技球の直径Dよりも小である必要がある。また当然のことながら、前記、遊技球誘導路212を通過して、放出口211から遊技盤上に放出された遊技球は第1始動入賞口に続く遊技空間Sを通過する必要があるので、図30のL4は遊技球の直径Dよりも大である必要がある。
次に、図28を参照して、前記突出部361と実質的に特別入賞口220への入口を規定する2本の障害釘342L,342Rの軸部59L,59Rまでの距離L1は、遊技球の直径Dよりも小である。また、前記突出部361の幅L2と実質的に前記第1始動入賞口への入口を規定する障害釘342L,342R間の軸間距離L6との関係は、L2がL6よりも大である必要がある。ここでの前記突出部361の幅とは、例えば、おおまか先端部の左右方向に水平となっている部分である。なお、当然のことながら、前記障害釘342L,342Rの頭部の先端から前記透明板55までの距離は、遊技球の直径Dよりも小である。
さらに、前記突出部361の背面と透明板55の背面との段差Kの大きさは、磁石を用いて遊技球を誘導しても遊技球が段差Kを越えられない大きさとすることが必要である。なお、好ましくは段差Kの大きさを遊技球の半径より大きくすれば磁石の吸着力が極めて大きい場合でも、理論上、遊技球が段差を越えることが出来ない。ただし、不正行為者が携行可能な永久磁石の吸着力には限りがあるので、段差Kの大きさは遊技球の半径以下でもよく、その値は磁石の吸着力を想定すれば、実験的にも容易に求めることが可能である。なお、遊技球が段差Kを越えられないか否かを決定付けるもう一つの条件として、遊技球と突出部361との接点と透明板55の背面との距離が問題となる。例えば、突出部361の端面が傾斜し、遊技球との接点が透明板55に接近すれば、それだけ段差Kの有効高さが減少することになるので、可能な限り遊技球との接点が透明板55の背面から遠ざかるように突出部361の端面形状を設計すべきである。
透明板55や突出部361や障害釘342L,342Rが上記に示すような関係を保つ場合には、磁石で透明板越しに遊技球を吸着け、磁石を移動させることで遊技球を特別入賞口220の上方に遊技球を移動させることは不可能となる。つまり、図31に示すように、遊技球を磁石で透明板の背面に沿って移動させる場合、前記特別入賞口220の上方へ遊技球を誘導しようとしても、前記突出部361及び障害釘342L,342Rが引っかかって邪魔になるとともに、遊技球が前記突出部361の側面に接した状態では、前記突出部361と透明板55との段差Kを遊技球が乗り越えることができないため、前記特別入賞口220上方に遊技球を誘導することは不可能である。つまり、無理に遊技球を磁石で特別入賞口220の上方に誘導しようとすると、遊技球と磁石との距離が離れ、遊技球に作用する磁力が急速に減少するため、図31に示すように、遊技球は、入賞口220に入ることなく落下する。
なお、この第2実施例で、起こりうる可能性のある磁石を用いた不正行為として、第1役物装置14内の遊技球振分けステージ200(図6〜図9参照)を転動する遊技球に対して磁石を用いて、遊技球の動きを変化させて、有利になるよう(前記放出口210に遊技球を入球させる)実行するものがある。上述したように前記放出口210に遊技球が入球すれば、ほぼ100%前記特別入賞口220に入球するので、不正行為者にとって狙うポイントとなりうる。この遊技球振分けステージの遊技球に磁石を使用する不正行為に対しては、磁石センサ38(図5、図9参照)を設置することで、不正行為を検出することが可能である。
一方で、前記振分けステージ200は、上述のように、各凹部案内路206L,206Rにより案内された遊技球が一方の周回運動凹部204L,204Rに進入する際に他の遊技球がその周回運動凹部204L,204Rで周回運動していると両遊技球が衝突して進入する方の遊技球が跳ね飛ばされ得るようになっており、また、周回運動凹部204L,204Rは、勢いよく遊技球が入っても有利側案内路205側に飛び出し難い深さを有しており遊技球同士の衝突によって跳ね飛ばされた遊技球のみが前記有利側案内路205に進入し得るように構成されている(図20参照)。つまり、複数の遊技球が偶発的に衝突するにより、そのうちの1球が前記放出口210に入球する。従って、この振分けステージ200で、磁石を用いて不正を行おうとしても、複数の遊技球を制御しなければならないため、遊技球を不正に前記放出口210に誘導するのが困難となっている。故に、この振分けステージ200自体の構造は、磁石を使用した不正行為に強い構造となっていると言える。
次に、本発明の第3実施例を図32乃至図34に示す。この実施例の入賞装置700は、前記実施例1及び実施例2とは異なり、入賞口を含む入賞装置700の1部に前記磁石による不正防止機能を保有させたものである。図32(a)は、入賞装置700の正面図であり、図32(b)は入賞装置700を上から見下した平面図である。図32(c)は前記図32(a)に示す入賞装置700のA−A断面図である。ただし、図32(c)においては釘708L,708Rの図示を省略している。図33(d)は前記入賞装置装置700を斜め前方から見た斜視図、図33(e)は斜め後方からの斜視図である。
本実施例の磁石による不正行為の防止機能を備えた入賞装置700は、図32乃至図34に示すように、入賞口701を有する入賞口構成筒部704と、前記入賞筒部の周囲に設置された周囲障害部702と前記周囲障害部702と連接し、かつ前記入賞口701の上方を覆う屋根形状の上障害部703とから構成される磁石を使用した不正行為防止機能を有する障害物706と、前記入賞筒704を遊技盤に取付けるための基板705とから構成される。
通常、入賞口701に、入球する時は、図33(d)の釘配列710Lもしくは710R上を入賞口方向に向けて流下し、実質的に入賞口の幅を規定している障害釘708L,708Rの間を通過して入賞口701に入球する。このとき、遊技球が入賞口701の上方からも入球可能なように、上障害部703と遊技盤5との間隔距離L8は、少なくとも遊技球の直径Dよりも大となっている。
このとき前記周囲障害部702の背面と透明板55の背面との段差K1の大きさは、磁石を用いて遊技球を誘導しても遊技球が段差K1を越えられない大きさとすることが必要である。なお、好ましくは段差K1の大きさを遊技球の半径より大きくすれば磁石の吸着力が極めて大きい場合でも、理論上、遊技球が段差を越えることが出来ない。ただし、不正行為者が携行可能な永久磁石の吸着力には限りがあるので、段差K1の大きさは遊技球の半径以下でもよく、その値は磁石の吸着力を想定すれば、実験的にも容易に求めることが可能である。なお、遊技球が段差K1を越えられないか否かを決定付けるもう一つの条件として、周囲障害部702の側面に対する遊技球の接点と透明板55の背面との距離が実質上の段差となる。例えば、周囲障害部702の端面が傾斜し、遊技球との接点が透明板55に接近すれば、それだけ段差K1の有効高さが減少することになるので、可能な限り遊技球との接点が透明板55の背面から遠ざかるように周囲障害部702の端面形状を設計すべきである。
また、前記上障害部703の背面と透明板55の背面との段差K2の大きさは、磁石を用いて遊技球を吸着け前記上障害部703の上方に誘導し、透明板55から磁石を遠ざけて遊技球を入賞口に701内に落下させようとしても、遊技球が前記上障害部703の背面側に落下しない大きさとすることが必要である。好ましくは段差K2を遊技球の半径以上の大きさとし、かつ、前記上障害部703の上面における遊技盤5側に遊技球が背面側へ落下するのを阻止するリブ713を設けたり、透明板55側に向かって下り傾斜する傾斜面を形成したりするのがより有効である。
上記構成によれば透明板55の前面に押し当てた磁石により遊技球を吸着し、透明板55の背面に沿わせて前記入賞口701へ誘導する不正行為が行われても、入賞口の上方向からの不正入球は上障害部703が防止する。その一例を図34(a)に示す。つまり、前記障害物706の背面と透明板55の背面との段差K1、K2は、いずれも遊技球の半径よりも大のため、入賞口701の上方向から磁石により遊技球を誘導した場合、前記上障害部703に接触した遊技球は、前記段差K2を越えて上障害部703の裏側には回り込めず、屋根状の上障害部703に沿って側方に移動し、前記釘配列710Rの中で入賞口701に最も近い釘と、前記入賞口筒部704との間から下方に落下する。なお、上障害部703を移動した遊技球が入賞口701に入球しないように、前記上障害部の幅L11は、入賞口701の幅を実質的に規定している釘708L,708Rの軸間距離L10よりも大となっている。
また、磁石より遊技球を吸着し透明板55の裏面に沿って入賞口701へ誘導する不正行為が行われた場合、入賞口701の側面方向から誘導された遊技球は周囲障害部702が入賞口701への入球を阻止する。その一例を図34(b)に示す。つまり、入賞口701の直上および入賞口701の側方から誘導され前記周囲障害部702に接触した遊技球は、前記周囲障害部702の背面と透明板55の背面との段差K1、K2の存在によって、周囲障害部702の裏側には回り込むことが出来ないため、前記釘配列710Rの中で入賞口701に最も近い釘と、前記入賞口筒部704との間から下方に落下する。
なお、上記第3実施例では、前記上障害部703の上方の離れた位置に遊技球を誘導し、磁石を遠ざけて遊技球を落下させた場合、落下した遊技球は、重力によりほぼ垂直に落下し、上障害部703の上面と衝突するので、図34(a)に示すような態様で入賞口701には入球しない。ただし、遊技球が上障害部703の上面でバウンドし、入賞口へ不測に入球してしまう可能性もゼロとは言えない。
なお、上記の磁石による不正行為は、ホール従業員が犯行現場に到着するまでの短時間に行う必要があり、何度も試みることは事実上、不可能である。よって、第3実施例にかかる障害物の構成は不正対策として充分効果的であると言える。
次に本発明の第4実施例を図35〜図37について説明する。この実施例は入賞口に側部からのみ入賞可能な入賞装置について本発明を適用したものである。図35(a)は、入賞装置750の正面図、図35(b)は入賞装置750を上方から見た平図面、図35(c)は前記図35(a)に示す入賞装置750のA−A断面図、図36(d)は前記入賞装置装置750を斜め前方から見た斜視図、図36(e)は前記入賞装置装置750を斜め後方から見た斜視図である。
図35及び図36において入賞装置750は、入賞口751を有する入賞口構成筒部754の前面において、磁石を使用した不正行為防止機能を有する障害部756を備えている。前記障害部756は前記入賞口構成筒部754を包囲する形状の周囲障害部752と、前記入賞口751の上方を覆う屋根形状の上障害部753と、前記入賞筒754を遊技盤に取付けるための基板755とから構成されており、周囲障害部752と上障害部753とは一体に形成されている。
かかる構成の入賞装置750にあっては通常、遊技球が入賞口751に入球する時は、図33(d)の釘配列760Lもしくは710R上を入賞口方向に向けて流下し、入賞装置750の側方部の空間部より、入賞口751に入球する。前記上障害部753は、基板755と連接しているので入賞口751の上方から遊技球の入球は不可能である。
磁石により遊技球を吸着し、透明板55の背面に沿って前記入賞口751まで誘導する不正行為が行われた場合、入賞口の上方に誘導された遊技球は上障害部753によって入賞口751への入球が阻止される。この作用の一例を図37(a)について説明する。すなわち、遊技球を入賞口751の上障害部753から上方の離れた位置まで磁石で誘導した後、磁石を透明板55から離して、遊技球を落下させた場合、遊技球は入賞口751の上方を全面的に覆っている前記上障害部753に衝突し、屋根状の上障害部753に沿って側方に移動したのち、前記釘配列710Rの中で入賞口751に最も近い釘と、前記入賞口筒部754との間から下方に落下する。
また、磁石により遊技球を吸着して透明板55の裏面に沿わせて入賞口751に対し横方向から誘導された遊技球は、周囲障害部752によって入球が阻止される。このときの作用を図37(b)について説明する。すなわち、入賞口751の直上、または、入賞口701の側方から磁石を使用して遊技球を誘導した場合、前記周囲障害物752に接触した遊技球は、前記周囲障害物752の背面と透明板5との段差Kの存在によって、周囲障害物752の裏側に回り込むことが出来ないため、不正行為者があきらめて磁石を透明板から遠ざけると、遊技球は前記釘配列760Rの中で入賞口751に最も近い釘と、前記入賞口筒部754との間から下方に落下する。
次に、図2、図16、図17を参照して、第1実施例の遊技進行の制御について記載する。まず、遊技者は、前記第1始動入賞口に遊技球を入賞させることから始まる(ST1)。しかし、本発明にかかるパチンコ遊技機は、まず前記第1役物装置14、次に第2役物装置19内に遊技球を通過させ、最終的に放出口406より遊技球を放出しなければ、第1始動入賞口に入賞することは無い。よって、本実施例では頻繁には第1始動口に入球することは無い。振分装置を無事通過して前記第1始動入賞口20に入賞すれば判定がYESとなり、大当たり乱数抽選が実行される(ST2)。本実施例では、大当たり確率は65532/65536(図17参照)と極めて高確率のため、第1始動入賞口20に入球すれば、ほぼ100%の確率で大当たりに当選する。大当たり遊技に当選すれば、大当たり遊技が行われる(ST3)。本実施例の大当たり遊技は、2ラウンドであり、1ラウンドは大入賞口22に1球入賞すれば終了し、賞球数は6球である。
大当たり遊技の終了後は、必ず確変遊技モードに移行する。当該確変遊技モードでの大当たり確率は65533/65536である。(図17参照。以下も同じ)またこのときに、大当たり遊技間の確変遊技回数の上限値N(例えばN=30)が設定される(ST4)。よって確変回数が上限値に達するまでは大当たり遊技が連荘することになる。なお、前記確変遊技中は時短遊技機能も作動する。時短遊技機能とは、具体的には普通電動役物25の開放延長機能である。スルーゲート26を遊技球が通過すると普通図柄乱数抽選が実行されるが、その当選確率は通常遊技時では6/65520であり、時短遊技時は65520/65522である。また前記当選時の普通電動役物の最大開放時間は、前記通常遊技時では0.2秒間であり、前記時短遊技時は5.5秒間である。
すなわち、時短遊技機能が作動していなければ、スルーゲートに遊技球を通過させても当選確率は6/65520であり、第2始動入賞口24の開口機会は極めて少ない。また例え当選したとしても、普通電動役物25の開放時間は0.2秒間であり、第2始動入賞口24への遊技球の入球は困難である。よって、いわゆる通常遊技中は、第2入賞口に遊技球を入球させて、大当たりに当選することは、ほぼ不可能である。よって遊技者は、いわゆる初当たりの大当たり遊技は、第1始動入賞口20に遊技球を入球させるしかないのに等しい。
大当たり遊技終了後、確変上限回数が主制御部のRAMに設定記憶され(ST4)、確変遊技が実行される(ST5)。当該確変遊技で大当たり遊技に当選すれば(ST6でYS)、継続確変回数の値が1減らされ(ST7)、大当たり遊技が実行される(ST8)。Nの値が0になるまで、ST5〜ST8が繰り返される(ST9でNO)。
すなわち、N=0となれば(ST9でYES)最後の大当たり遊技の当選図柄が、大当たり遊技終了後、時短遊技に移行する図柄であったかどうかの判断が実行される(ST10)。当該図柄が選択される確率は1/10である。当該大当たり図柄が、時短遊技に移行する図柄であった場合(ST10でYES)には、時短遊技に移行する(ST11)。当該時短遊技では、普通図柄の当選確率は65520/65522であり、当該当選時の普通電動役物25の作動時間は5.5秒であるため、遊技球は容易に第2始動口24に入球する。
第2始動口に遊技球が入球すれば実行される大当たり乱数抽選の当選確率は、65532/65536なので、ほぼ1回目の入賞で大当たりに当選する。当該時短遊技中に大当たりすれば(ST12でYES)再びST3にもどって、N回大当たり遊技が継続する。一方、前記時短遊技は、特別図柄が所定回数(例えば10回)変動するまで、実行される。可能性としては極めて0に近いが、特別図柄が所定回数回転するまで、大当たり遊技に当選しなければ(ST13でYES)、通常遊技に移行する。また、ST10で大当たり図柄が時短付図柄でなかった場合は(ST10でNO)、通常遊技に移行する。
図18は、本発明のパチンコ遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。図18を参照して、制御部100は、I/Oポート101A,101B,101Cと、ドライバ回路102,103,104と、主制御部110と、副制御部120,130と、中継基板140とを含む。I/Oポート101A,101Bは、主制御部110と入力部30とのインタフェースであり、I/Oポート101Cは、副制御部120と入力部とのインタフェースである。ドライバ回路102,103,104は、各制御部110,120,130の指令に基づいて出力部60を駆動する。
入力部30は、第1始動入賞口センサ31と、第2始動入賞口センサ32と、大入賞口センサ33と、スルーゲートセンサ34と、普通入賞口センサ35と、第1振動センサ36と、第2振動センサ37と、第1磁気センサ38と、第2磁気センサ39と、電波センサ40と、ガラス扉開閉センサ41と、ワープ通路303通過センサ42,43と、後端開口部210通過センサと、導入部310通過センサと、ハズレ孔404,405通過センサ46とを含む。
第1始動入賞口センサ31は第1始動入賞口20への遊技球の入球を、第2始動入賞口センサ32は第2始動入賞口24への遊技球の入球を、大入賞口センサ33は大入賞口22への遊技球の入球と、普通入賞口センサ35は普通入賞口17への遊技球の入球とを、それぞれ検出する。スルーゲートセンサ34は、普通図柄始動ゲート26を遊技球が通過したことを検出する。
第1振動センサ36及び第2振動センサ37は、遊技盤5の所定の位置(例えば裏面側)に設置され、遊技者による不正なパチンコ遊技機の振動を検出する。第1磁気センサ38は、第1役物装置14における遊技球振分ステージ200の所定位置(図5,9参照)に設置され、遊技者の不正な磁石ゴトを検出する。第2磁気センサ39は、第2役物装置19における枠部の所定位置(図12参照)に設置され、遊技者の不正な磁石ゴトを検出する。電波センサ40は第2役物装置19における振分ステージ400の裏面側の所定位置(図12,14参照)に設置され、遊技者による不正な入賞検知誤作動を検出する。ガラス扉開閉センサ41は、遊技盤の周辺の所定位置75(図2参照)に設置され、不正なガラス扉の開放を検出する。
また、ワープ通路88L,88Rのそれぞれの遊技球通過センサ42L,42R(図5参照)は、遊技球が前記ワープ通路88L,88Rを通過したことを検出する。換言すると、第1役物装置の第1遊技球振分ステージ200に遊技球が到達したことを検出することになる。また、後端開口部210通過センサ44(図7参照)は、前記第1遊技球振分ステージ200で、開放口211へと通じる後端開口部210を遊技球が通過したことを検出する。
一方、導入部通過センサ45(図11参照)は、第2役物装置の前方飾り役物92を遊技球が通過したことを検出する。換言すると、遊技球が第2役物装置19のクルーン部402に遊技球が到達したことを検出したことになる。また、ハズレ孔通過センサ46は、前記クルーン部402上で円周回転運動をしていた遊技球が、第2始動入賞口に入球することが不可能なハズレ孔404もしくは405を通過したことを検出する。
出力部60は、特別図柄表示部21と、普通図柄表示部27と、特別図柄保留表示部28と、普通図柄保留表示部29と、普通電動役物(第2始動入賞口開閉板)駆動部61と、特別電動役物(大入賞口開閉板)駆動部62と、スピーカ11,12と、各種演出ランプL1,L2とを含む。普通電動役物駆動部61は、図2に示した開閉板25を開閉する。特別電動役物駆動部62は、大入賞口22の開閉板23を開閉する。
主制御部110は、パチンコ遊技機1における遊技の基本となる動作を制御するためのものであり、抽選手段、特別遊技移行手段及び特別遊技実行制御手段として作動するCPU111と、大当たり乱数やプログラムソフト等が記憶されたROM112と、一時記憶エリアとしてのRAM113とを含むマイクロコンピュータで構成されている。RAM113は、確変残回数記憶部を含む。
主制御部110は、入力部30からI/Oポート101Aもしくは101Bを介して入力された信号に基づいて、乱数抽選の結果に応じたコマンドや不正情報やデータ等を中継基板140を介して副制御部120に一方向に出力すると共に、ドライバ回路102を介して出力部60に含まれる特別図柄表示部21と、普通図柄表示部27と、特別図柄保留表示部28と、普通図柄保留表示部29と、普通電動役物(第2始動入賞口開閉板)駆動部61と、特別電動役物(大入賞口開閉板)駆動部62とに制御信号を与える。また、不正信号を
受信したときは、副制御部120や130に音やランプで警告を実行させるコマンドを送信する。
抽選手段として作動するCPU111は、遊技球が最1始動入賞口20もしくは第2始動入賞口24に入球したことを条件として各種乱数値を取得し、取得乱数値と大当たり乱数とが一致するか否かを判定する。特別遊技状態移行手段として作動するCPU111は、乱数抽選において取得乱数値と大当たり乱数とが一致したことを条件として遊技者にとって有利となる大当たり遊技に移行させる。
副制御部120、130は、入力部30からI/Oポート101Cを介して入力された信号に基づいて、遊技盛り上げ演出を実行する。例えば、ワープ通路88Lもしくは88Rを遊技球が通過したことをセンサ42Lもしくは42Rが検出したときには、第1振分ステージに遊技球が到達したことであり、大当たりに一歩近づいたことを意味する。副制御部120並びに130のそれぞれのCPU121、131は、大当たりに一歩近づいたことを遊技者に知らせる音と光の演出をドライバ回路103並びに104を通じて、スピーカ11,12とランプ類L1,L2に所定時間または所定の条件が成立するまで実行させる。
また、副制御部120、130は、後端開口部210通過センサ44が遊技球の通過を検出すれば、大当たり遊技当選に、直結する第1始動入賞口へ到達するために必要な、第2役物装置へ入球する可能性が広がったということで、前記ワープ通路88L,88Rを遊技球が通過したときよりも、さらに期待感を高める派手な音と光の演出をスピーカ11,12とランプ類L1,L2に所定時間または所定の条件が成立するまで実行させる。
また、副制御部120、130は、導入部301通過センサ45が遊技球の通過を検出すれば、大当たり遊技当選に、直結する第1始動入賞口へ到達するために必要な、第2役物装置へ遊技球が入球し、前記第2遊技球振分装置400のクルーン部402に到達したことを受けて、前記後端開口部210通過センサ44が遊技球の通過を検出したときよりも、さらに期待感を高める派手な音と光の演出をスピーカ11,12とランプ類L1,L2に所定時間または所定の条件が成立するまで実行させる。
一方、前記第2遊技球振分装置400のクルーン部402に到達した遊技球が徐々に中心に近づきつつ円周回転運動した結果、ハズレ孔に入球した場合は、ハズレ孔404,405通過センサ46からの信号を受けて、副制御部120、130は音と光による残念演出をスピーカ11,12とランプ類L1,L2に所定時間または所定の条件が成立するまで実行させる。一方、当たり孔403に入球した遊技球は、前記第1始動入賞口に入球し、その際はほぼ100%大当たりするので、大当たり当選情報を主制御部110から受信した副制御部120、130は、音と光による大当たり演出を、スピーカ11,12とランプ類L1,L2に所定時間または所定の条件が成立するまで実行させる。
図38および図39は本発明にかかるパチンコ遊技機の変形実施例であって、入賞口の球詰まり解消や障害釘の間隔調整などのメンテナンス作業を行い易くする目的で、メンテナンス時には障害物を入賞口の入口の上部から簡単な操作で退避可能とした構成を示している。図38は前記図22乃至図26に図示した第2役物装置19の下部の形態を示した正面図、図39は図38におけるC−C矢視側断面図である。これらの図において前記図22乃至図26と同一符号を付した箇所はそれぞれ同一部材、同一部分を示している。
図38に示す前記第2役物装置19の枠部92の下端にはコ字状の切欠き363が設けられていると共に、この切欠き363内において、枠部92と別体に形成された舌片状の突出部362´を回動可能に収容している。突出部362´は前記切欠き363に収容される矩形の基端部と前記枠部92の輪郭線から下方に突出した略逆台形状の先端部とを一体に形成した板状をなすもので、その中央には前記前記図22乃至図26にて説明したのと同様に第2孔部352が形成されている。また、前記突出部362´は上端の左右両側部において、水平に突出した軸364L、364Rを具備しており、これらの軸軸364L、364Rを前記切欠き363の隅部に形成した図示なきボス部の軸受孔365L、365R内に嵌挿することで、下端が軸364L、364Rを中心に所定の角度範囲にて回動可能となっている。
図中、366は突出部362´の前面において、前記透明板55と対向させて形成した半球状の突起である。この突起366は透明板55の背面と当接して突出部362´の角度位置を決定するためのもので、通常は突出部362´と透明な合成樹脂材料にて一体形成されるが、突起366のみを弾力性を有する透明な塩化ビニール、シリコンゴム等で別体に形成し、突出部362´に透明接着剤で接着するようにしてもよい。なお、突出部362´は図39に示すように、下端が遊技盤5の前面と当接する位置と、遊技盤5と平行な状態から前方へ約75°以下の角度範囲で回動可能となっていると共に、図示なき捩りバネにより図39における矢印X方向に付勢されている。
なお、突出部362´の幅や、突出部362´が図39にて実線位置にある状態での突出部362´の背面と透明板55の背面との段差Kの大きさ、突出部362´の下端と障害釘341L、341Rとの距離の関係等は前記図22乃至図26で説明した内容と同一のため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のパチンコ遊技機は概ね上記の構成を有するものであるが、遊技中においては閉鎖した前扉3の透明板55の内面に前記突出部362´の突起366が係合し、突出部362´の角度位置を背面が透明板55の背面と平行になるように、すなわち、図39に実線で示す角度位置に保持しているので、クルーン部の落下孔403に入球し、遊技球誘導路408を通過して放出口406より、遊技盤5の前方の遊技空間Sに放出された遊技球は突出部362´の背面と衝突して下方に向きを変更し、ほぼ100%の確率で第1始動入賞口20に入球する。
なお、遊技中において前記第1始動入賞口20や、障害釘341L、341Rの間にて球詰まりが発生した場合に、ホール従業員が鍵を使用して前扉3を開放すると、突出部362´は、付勢バネの作用により図39に二点鎖線で示すように下端が前方へ回動し、前記障害釘341L、341Rで形成される前記第1始動入賞口20の入口から退避するため、前記障害釘341L、341Rや前記第1始動入賞口20に対する球詰まり解消作業を即座に実行することができる。
また、パチンコ遊技機メーカーからホールへの工場出荷直前時などにおいて前記障害釘341L、341Rに対する釘調整作業を行う場合は、突出部362´を付勢バネの付勢力に抗して遊技盤5側へ押し付け、図39に一点鎖線で示す角度位置まで回動させると、突出部362´の下端が障害釘341L、341Rの頭部から後方へ大きく退避するため、前記障害釘341L、341Rに対する釘調整を容易に行うことが可能になる。
なお、前記第1始動入賞口20や、障害釘341L、341Rに対するメンテナンスを終了し、前扉3を元通りに閉鎖すると、前扉3の透明板55の内面が突出部362´の揺動端と係合し、突出部362´をバネの付勢力に抗して図39の実線位置まで後退させるので、突出部362´を容易に元通りの位置に復帰させることが可能であり、磁石による不正入球を阻止する機能を発揮させることができる。なお、突出部362´と透明板55とが衝合したときに突出部362´が自動的に元通りの位置まで回動する条件は、突出部362´の待機角度が透明板55の進入角度、すなわち、水平方向に対してバネの付勢方向Xと逆向きの回転モーメントを生じるようにすることが必要である。そのため、この実施形態においては突出部362´の前方への回動角度を、遊技盤5と平行な状態から前方へ約75°以下の角度範囲に規定している。また、上記の実施形態では第2役物装置19の下部に対して適用した場合について説明したが、第1役物装置14に対しても同様に適用が可能である。
なお、上記の実施例においては、舌片形状の突出部362´を枠部92と別体に形成し、これを枠部92に対して軸364L、364Rを中心にして回動自在に取付けた構成を開示したが、突出部362´の構成は別段これに限定されるものではない。例えば、図11及び図12の形態のように突出部362を可撓性ならびに弾発性を有する透明な合成樹脂により枠部92と一体形成し、かつ、突出部362のつけ根部の両脇に縦方向にスリットを形成して突出部362が根元から撓み易い構成とし、突出部362を手で押し引きすることで、突出部362の下端を前方に突出させるか、または後方に退避させて第1始動入賞口20に対するメンテナンスをし易くすることも可能である。
図40は前記図32乃至図34に図示した入賞口の形態を示したもので、図40(a)は正面図、図40(b)は図40(a)におけるD−D矢視側断面図である。これらの図において前記図32乃至図34と同一符号を付した箇所はそれぞれ同一部材、同一部分を示している。
周囲障害部702および上障害部703とで構成される障害物706は、入賞筒部704と別体に構成されており、前記入賞筒部704の両側面から水平方向外方に突設した軸709L、709Rに対して前記障害物706の背後に突設した軸受部710の孔711を遊嵌することで、障害物706が所定の回動角度範囲にて回動可能に支持されていると共に、図示なき捩りバネの作用により障害物706の上端が前方へ突出するように付勢されている。図中、712は障害物706の揺動端、すなわち、障害物706の上端部の前面に形成された突起であって、この突起712は透明板55の背面と当接して障害物706の角度位置を決定するためのものである。
上記構成からなる入賞口は、遊技中において閉鎖した前扉3の透明板55の内面に前記突起711が係合し、障害物706の角度位置を背面が透明板55の背面と平行になるように、すなわち、図40(b)に実線で示す角度位置に保持している。このとき、前記障害物706の周囲障害部702の背面と透明板55の背面との段差K1は磁石で透明板55に吸い寄せられた遊技球が乗り越えられない大きさを有していると共に、前記上障害部703の背面と透明板55の背面との段差K2は磁石で透明板55に吸い寄せられた遊技球が障害物706の背後に回り込めない大きさを有している。したがって、磁石を使用して、遊技球を吸着け透明板55の裏面に沿って前記入賞口701まで誘導する不正行為は周囲障害部702が阻止すると共に、入賞口701に対する上方向から投下される遊技球は上障害部703が入球を阻止する。
また、遊技中において前記入賞口704や、障害釘708L、708Rの間に球詰まりが発生した場合は、ホール従業員が鍵を使用して前扉3を開放すると、障害物706は、図示なき付勢バネの作用により図40(b)に二点鎖線で示すように上端が前方へ回動し、上端の上障害部703が前記障害釘障害釘708L、708Rで形成される前記入賞口704の入口上部から前方へ退避するため、前記障害釘708L、708Rや前記入賞口704に対する球詰まり解消作業を即座に実行することができる。
また、ホールへのパチンコ遊技機の工場出荷前などにおいて前記障害釘708L、708Rに対する釘調整作業を行う場合も、前扉3を開放するだけで前記障害物706がバネの付勢力により、図40に二点鎖線で示す角度位置まで大きく退避するため、前記障害釘708L、708Rに対する釘調整を容易に行うことが可能になる。
なお、前記入賞口704や、障害釘708L、708Rに対するメンテナンスを終了し、前扉3を元通りに閉鎖すると、前扉3の透明板55の内面が障害物706の上端と係合し、障害
物706をバネの付勢力に抗して図40(b)の実線位置まで後退させるので、障害物706を容易に元通りの位置に復帰させることが可能であり、磁石による不正入球を阻止する機能を発揮させることができる。
図41は前記図38および図39に示したように、大型の役物の下方に近接配置された入賞口の場合とは異なり、遊技空間Sの上方に大型の役物の枠部が透明板の背面に近接して存在しない場合や、上方に役物が存在してもその上下方向の距離が離れている場合に好適な実施形態を示したものである。なお、図41において図38および図39と同一符号を付した部分はそれぞれ同一部材、同一部分を示している。
図41において入賞口20の上部には、入賞口20に実質上の入口を構成する複数本の障害釘314L、341Rが遊技盤5の前面に植設されている。この入賞口20の上方の遊技盤面5には、前記入口20を覆うように水平に伸びる庇状の上障害部367aとこの上障害部367aの先端から透明板55に沿って下方に向かって伸びる前方障害部367bとからなる障害物367が配置されていると共に、障害物367の上端から遊技盤5に沿って水平に突出した軸368L、368Rが前記入賞口20の上方の遊技盤5に突設したボス部369の軸孔370内に遊嵌されており、所定の角度範囲にて回動可能に枢着され、更に、図示なき捩りバネの働きによって矢印X方向に向かって回動付勢されている。障害物367は通常、背後を通過する遊技球や、背後に位置する放出口406を視認し易いよう突起371を含めて透明の合成樹脂材料により成形されている。
なお、前記前方障害部367bの前面には透明板55の背面と当接可能な突起371が突設されていると共に、障害物367全体の幅が、前記入賞口20の実質的な幅より広幅に構成されている。また、障害物367が図41にて実線位置にある状態での障害物367の背面と透明板55の背面との段差Kの大きさ、障害物367の下端と障害釘341L、341Rとの距離の関係等は前記図22乃至図26で説明した内容と同一のため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のパチンコ遊技機は概ね上記の構成を有するものであるが、遊技中においては閉鎖した前扉3の透明板55の内面に前記障害物367の突起371が係合し、障害物367の角度位置を背面が透明板55の背面と平行になるように、すなわち、図41に実線で示す角度位置に保持しているので、放出口406より、遊技盤5の前方の遊技空間Sに放出された遊技球は障害物367の背面と衝突して下方に向きを変更し、ほぼ100%の確率で入賞口20に入球する。
なお、遊技中において前記入賞口20や、障害釘341L、341Rの間にて突発的に球詰まりが発生した場合に、ホール従業員が鍵を使用して前扉3を開放すると、障害物367は、付勢バネの作用により図40に二点鎖線で示すように下端が前方へ回動し、前記障害釘341L、341Rで形成される前記動入賞口20の入口から退避するため、前記障害釘341L、341Rや前記入賞口20に対する球詰まり解消作業を即座に実行することができる。
また、パチンコ遊技機メーカーからホールへの工場出荷直前時などにおいて前記障害釘341L、341Rに対する釘調整作業を行う場合は、障害物367を付勢バネの付勢力に抗して遊技盤5側へ押し付け、図41にて一点鎖線で示す角度位置まで回動させると、突出部362´の下端が障害釘341L、341Rの頭部から後方へ大きく退避するため、前記障害釘341L、341Rに対する釘調整を容易に行うことが可能になる。
なお、前記入賞口20や、障害釘341L、341Rに対するメンテナンスを終了し、前扉3を元通りに閉鎖すると、前扉3の透明板55の内面が障害物367の揺動端と係合し、障害物367をバネの付勢力に抗して図41の実線位置まで後退させるので、障害物367を容易に元通りの位置に復帰させることが可能であり、磁石による不正入球を阻止する機能を発揮させることができる。なお、障害物367と透明板55とが衝合したときに障害物367が自動的に元通りの位置まで回動する条件は、障害物367の待機角度が透明板55の進入角度、すなわち、水平方向に対してバネの付勢方向Xと逆向きの回転モーメントを生じるようにすることが必要である。そのため、この実施形態においては障害物367の前方への回動角度を、遊技盤5と平行な状態から前方へ約75°以下の角度範囲に規定している。
図42はさらに他の実施形態を開示したもので、障害物を前扉3に保持された透明板55の背面に固定し、前扉3の開閉動作に連動して、障害物が入賞口20の入口から自動的に退避する構成を示したものである。この実施形態は前記図38および図39に示した役物装置の下方に配置された入賞口に対しても適用可能であるが、図40および図41に示した役物とは関係なく配置された入賞口に対する磁石不正対策にも実施が可能である。図中、前記図38および図39に示した実施例と同一符号を付した箇所はそれぞれ同一部材、同一部分を示している。
入賞口20の直上の遊技盤面5に形成した放出口406と対向する透明板55の内面には、この入賞口20の入口20を覆うように水平に伸びる庇状の上障害物381aとこの上障害物381aの先端から透明板55に沿って下方に向かって伸びる前方障害物381bとからなる障害物381が設けられ、この障害物381は全体がポリカーボネート等の耐衝撃、耐磨耗性に優れた透明樹脂材料で一体に形成されていると共に、その前面が透明板55の内面に対し透明な接着剤により固定されている。
なお、前記障害物381は全体の幅が、前記入賞口20の実質的な幅より広幅に構成されている。また、障害物381が図42にて実線位置にある状態での障害物381の背面と透明板55の背面との段差K1,K2の大きさ、障害物381の下端と障害釘341L、341Rとの距離の関係等は前記図22乃至図26で説明した内容と同一のため、ここでは説明を省略する。
上記構成からなる入賞口は、遊技中において閉鎖した前扉3の透明板55の内面に固定された障害物381の上障害物381aが入賞口20の上部に覆い被さっているため、磁石を使用して、遊技球を透明板55裏面に吸い寄せ前記入賞口20へ誘導する不正行為は上障害物381aが阻止すると共に、入賞口20に対する横方向からの不正入球は周囲障害物381bが阻止する。
また、遊技中において前記入賞口20や、障害釘341L、341Rの間に球詰まりが突発的に発生した場合は、ホール従業員が鍵を使用して前扉3を開放すると、障害物381は、全体が前扉3に保持された透明板55と共に前方へ退避し、上障害物381aが前記障害釘障害釘341L、341Rで形成される前記入賞口20の入口上部から前方へ退避するため、前記障害釘341L、341Rや前記入賞口20に対する球詰まり解消作業を即座に実行することができる。
また、ホールへのパチンコ遊技機の工場出荷前などにおいて前記障害釘341L、341Rに対する釘調整作業を行う場合も、前扉3を開放するだけで前記障害物381が前扉3に保持された透明板55と共に前方へ大きく退避するため、前記障害釘341L、341Rに対する釘調整を容易に行うことが可能になる。
なお、前記入賞口20や、障害釘341L、341Rに対するメンテナンスを終了し、前扉3を閉鎖すると、前扉3の透明板55の背面に固定した障害物381を容易に元通りの位置に復帰させることが可能であり、磁石による不正入球を阻止する機能を発揮させることができる。
図43乃至図45は本発明を遊技盤の中央に配置される役物装置に適用した場合について例示したもので、図43は役物装置の斜視図、図44は側断面図、図45は図44におけるV−V線矢視平断面図である。これらの図において遊技盤5の略中央に配置した可変入賞型役物装置800は、遊技盤面に取付けられる取付基板801の中央に開口802が開設されると共に、前記取付基板801の前面において前記開口802を囲うようにして突設した半透明なプラスチック板からなる枠体803が設けられている。さらに、前記取付基板801の後側には前記開口802と連通する遊技室805が形成されている。
遊技室805は、その内部に人形や動物などの形をしたギミック807が設けられていると共に、底部が前方の透明板に向かって緩やかに下り傾斜する振分ステージ808となっている。また、前記振分ステージ808の前端には入球によって、遊技者に有利な大当り遊技の権利を付与する特別入賞口811が遊技盤面と平行となるように設けられていると共に、前記特別入賞口811の両側には、通常入賞口810,810が横並びに設けられている。特別入賞口811内には入賞した遊技球の通過を電気的に検出する入球検出スイッチ812が設けられている。
前記枠体803の上辺部両脇には、役物装置800内に流入する遊技球の通過を検出する球通過センサ813を備えた可変入賞口814L,814Rが設けられ、該各可変入賞口814L、814Rの外側には可動翼816が配置されており、これが前記役物装置800の背後に配置したソレノイド815のプランジャの伸縮によりクランク819、作動部材820、軸受部817、817´に軸支された回動軸818を介し、起立または外側に傾動することで前記各可変入賞口814L、814Rに繋がる球通路を開閉するようになっている。
前記遊技室805の内部には、前記可変入賞口814の下方の中間高さ位置において、後方へ向けて緩やかに下降傾斜した傾斜ステージ823が設けられ、前記可変入賞口814に入った遊技球の大部分は傾斜ステージ823上に一旦落下し、この傾斜ステージ823の後端に設けた間隙824から、前記ギミック807の前面側を通過して前記振分ステージ808上に落下するようになっている。
825は前記ギミック807の腹部に配置された進退動型電動役物であって、この進退動型電動役物825は、後方に配置したソレノイド826のプランジャの伸縮動作により前後方向に進退駆動される。前記ギミック807の背後には遊技球が通過可能な通路827が形成されており、この通路827は前記ギミック807の股下部に開設した球放出口828に連通している。830はソレノイド829の作用により支点831を中心に傾動可能に支持された球停留レバーであって、球停留レバー830は、その先端830aが前記放出口828を閉鎖するように振分ステージ808より上下に出没し、前記球放出口828から放出される直前の遊技球を通路827内に一時停留するように構成されている。
更に、前記特別入賞口811の上部には、本発明の要部であるアーチ状の障害物839が設けられている。この障害物839は、全体が透明な合成樹脂材からなり、特別入賞口811の両側方とその間の上方を覆い、かつ、背面と前面が開放され、全体が正面から見て円弧状をなすアーチ状に形成することにより、上方および側方からの入球を阻止する。なお、障害物839の両側部は、背面側から切欠き部841L、841Rを形成することで、前端側に偏した帯状の柱部840L、840Rとなっている。なお、前記障害物839の柱部840L、840Rの背面と、透明板55の背面との段差の大きさKは、遊技球の半径よりも大きく設定されている。すなわち、図45に示すように透明板55の前面に磁石Mを押し当てて吸着した遊技球を磁石Mの位置をずらすことで前記特別入賞口811に誘導しようとしても、障害物839の柱部840L、840Rの背面と、透明板55の背面との段差の大きさKは遊技球の半径より大きく設定されているので、いくら磁力の大きな磁石を使用しても遊技球が前記段差Kを乗り越えて特別入賞口11に導かれることが出来ないようになっている。
なお、障害物839の両脇に切欠き部841L、8
41Rを設けた理由は、図45において平面で示すように、振分ステージ808上を流下する遊技球の特別入賞口11への進入可能領域を拡大するためである。すなわち、この切欠き部841L、841Rが存在しない場合を想定すると、振分ステージ808上を流下する遊技球のうち、障害物839の後部開口に入球した場合のみ特別入賞口811に入賞可能とになり、障害物839を設けない従来のパチンコ遊技機より振分ステージ808上での入賞可能な遊技球のコースが大幅に狭められることになり、興趣が低下する不都合が生じる。これに対し、本発明のように障害物839の両脇に切欠き部841L、841Rを設ければ、振分ステージ808上を特別入賞口811に向かって斜めに流下する遊技球についても障害物839の側面と干渉することなく特別入賞口811への入球の可能性を持たせることが出来、振分ステージ808上での遊技球の挙動に遊技者の注目を集めることができ、興趣が高まる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明したが、この発明は、図示した実施形態に限定されものではなく、発明の技術思想の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。また、振分ステージ上の遊技球を誘導するのに磁石を使用する恐れがある場合には公知の磁石センサと組み合せることで、不正防止効果はさらに向上する。
本発明のパチンコ遊技機の筐体斜視図。 遊技盤の正面図。 第1役物装置の斜視図。 第1役物装置の正面図。 第1役物装置の本体ケースの正面図。 第1役物装置内の遊技球振分ステージの斜視図。 第1役物装置内の遊技球振分ステージの平面図。 第1役物装置内の遊技球振分ステージを下部通路と共に示した斜視図。 第1役物装置内の遊技球振分ステージを下部通路と共に示した平面図。 第1役物装置と第2役物装置との間の風車と釘配列との関係を示す概要図。 第2役物装置の斜視図。 第2役物装置の正面図。 第2役物装置内の遊技球振分ステージの平面図。 第2役物装置内の遊技球振分ステージを下部通路と共に示した平面図。 第2役物装置内の遊技球振分ステージの正面図。 本発明にかかるパチンコ遊技機の遊技処理を示す制御フロー図。 本発明パチンコ遊技機の遊技スペックを示す表。 本発明パチンコ遊技機の電気制御ブロック図。 第1役物装置内における遊技球の流れの軌跡を示した模式図。 第1役物装置内の遊技球振分ステージにおける球流れを示す模式図。 風車と釘配列との間を遊技球が転動する様子を示す模式図。 第2役物装置内のステージに至る遊技球の流れの軌跡を示す模式図。 第1実施例の磁石を使用した不正入賞障害物を有する役物装置と、始動入賞口との正面図及び断面図。 図23におけるE領域の拡大図。 図23におけるF領域の拡大図。 第1実施例において磁石による不正入賞操作時における遊技球の移動態様の一例を示す模式図。 第2実施例の磁石を使用した不正入賞障害物を有する役物装置と特別入賞口との関係を示す正面図。 図27におけるG領域の拡大図。 図27におけるA−A矢視断面図。 図29におけるH領域の拡大図。 第2実施例において磁石による不正入賞操作時における遊技球の移動態様の一例を示す模式図である。 (a)は第3実施例にかかる不正防止障害物を備えた入賞口の正面図、(b)は同入賞口を上方から見た平面図、(c)は前記(a)におけるA−A矢視断面。 (d)は第3実施例にかかる入賞口及び不正防止障害物を前斜め上方から見た斜視図、(e)は同上方入賞口及び不正防止障害物について遊技盤面側から見た斜視図。 (a)は第3実施例にかかる入賞口に対し上方から磁石を使用して不正誘導した遊技球の挙動を示す模式図、(b)は側方から磁石を使用して不正誘導した遊技球の挙動を示す模式図。 (a)は第4実施例にかかる入賞口及び不正防止障害物の正面図、(b)は同入賞口及び不正防止障害物を上から見た平面図、(c)は(a)におけるA−A矢視断面図。 (d)は第4実施例にかかる入賞口及び不正防止障害物を前斜め上方から見た斜視図、(e)は同入賞口及び不正防止障害物を遊技盤面側から見た斜視図。 (a)は第4実施例にかかる入賞口に対し上方から磁石を使用して不正誘導した遊技球の挙動を示す模式図、(b)は側方から磁石を使用して不正誘導した遊技球の挙動を示す模式図。 本発明パチンコ遊技機に適用可能な障害物の第5の実施例を示す正面図。 図38におけるC-C矢視側断面図。 本発明パチンコ遊技機に適用可能な障害物の第6実施例であって、(a)は正面図、(b)は前記(a)のD−D矢視側断面図。 本発明パチンコ遊技機に適用可能な障害物の第7実施例を示す側断面図。 本発明パチンコ遊技機に適用可能な障害物の第8実施例を示す側断面図。 本発明パチンコ遊技機に適用可能な役物装置の変形実施形態を示す斜視図。 図43に示す役物装置の側断面図。 図44におけるV−V矢視平断面図。
符号の説明
1 パチンコ遊技機 3 前扉 5 遊技盤面 14 第1役物装置 19 第2役物装置 20 第1入賞口 55 透明板(ガラス板) 56 本体枠 92 枠部 211 遊技球放出口 22、220 特別入賞口 351 枠部の第1孔部 352 枠部92の第2孔部 361 枠部下部の突出部 362 枠部下部の突出部 406 放出口 700 入賞装置 701 入賞口 702,367b,381b,840 周囲障害部(第1の障害部) 703,367a,381a,839 上障害部(第2の障害部) 704 入賞口構成筒 900 枠部 S 遊技空間

Claims (9)

  1. 遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを有してなり、前記遊技盤の略中央には大型の役物装置が配置され、前記役物装置はその枠部の前面が前記透明板と近接するように前記遊技盤の盤面から前記遊技空間内に突出していると共に、前記役物装置の下方に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を配置してなるパチンコ遊技機において、
    前記役物装置の枠部下辺から前記透明板の内面に沿って前記入賞口の入口の高さ近傍位置まで鉛直下方に延設された垂直壁状の障害部を有する障害物を形成し、
    前記障害物の垂直壁状障害部の幅を前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅とし、
    かつ、少なくとも前記障害物の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差を前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記障害物の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさすると共に、
    前記障害物の背面を前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させ、
    さらに、前記障害物における垂直壁状の障害部の下端と前記入賞口の入口の距離、もしくは前記入賞口の入口近傍の前記遊技盤の盤面に対し所定間隔で植設された複数本の障害釘からなる実質上の入口との距離を遊技球の直径より小で、かつ、前記透明板の背面に接しつつ移動する遊技球の通過を阻止可能な大きさとし
    前記障害物は、前記役物装置の枠部とは別体に形成され、その上端を前記枠部の下辺に対し枢着することで、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能としていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記障害物は、前記前扉の開放時において、その下端が枢着点を中心に前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するときは該前扉に取付けた前記透明板との係合により元の位置に自動復帰可能である請求項1に記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記障害物は、遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰する請求項1または2に記載のパチンコ遊技機。
  4. 遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ該前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを具備すると共に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を前記遊技盤の盤面に配置してなるパチンコ遊技機において、
    前記入賞口の入口近傍に、この入賞口の入口から前記透明板の内面に沿って鉛直上方に延びる垂直壁状の第1の障害部と、この第1の障害部の上端から前記遊技盤の盤面方向に向かって前記入賞口の上方を覆うように略水平に延びる庇状の第2の障害部とを備えた障害物を配置し、
    前記第1の障害部は、その幅が前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅で、
    かつ、少なくとも前記第1の障害部の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差が、前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記第1の障害部の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさになっていると共に、
    前記第1の障害部の背面を、前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させており、
    前記障害物は、前記入賞口を形成する入賞口構成物と別体に形成され、前記第1の障害部の下端を前記入賞口構成物に枢着することにより、前記第2の障害部の先端が前記入賞口の入口の上方から退避動作可能となっていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  5. 前記障害物は、前記前扉の開放時において、前記第1の障害部の下端を中心に前記第2の障害部の先端が前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するとき、該前扉に取付けた前記透明板と前記第1の障害部の前面との係合により元の位置に自動復帰可能である請求項4に記載のパチンコ遊技機。
  6. 前記障害物は、遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の上端が前記遊技盤の盤面から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰する請求項4または5に記載のパチンコ遊技機。
  7. 遊技盤を保持する本体枠と、前記本体枠の前面に対し前記遊技盤の盤面を覆うように開閉可能に取付けた前扉と、前記前扉の背面に取付けられ該前扉を閉鎖した状態にて前記遊技盤の盤面との間に所定の奥行き幅を有する遊技空間を介在させて対向する平板状の透明板とを具備すると共に、前記遊技空間を流下する遊技球を受止する入口を備えた入賞口を前記遊技盤の盤面に配置してなるパチンコ遊技機において、
    前記入賞口の入口近傍に、この入賞口の入口の上方を覆うように遊技盤側の端末から前記透明板に向かって略水平に延びる庇状の第2の障害部と、この第2の障害部に連接され前記透明板の内面に沿って鉛直下方に延びる垂直壁状の第1の障害部とを備えた障害物を配置し、
    前記第1の障害部は、その幅が前記入賞口の入口幅と同じか、又は、それより広幅で、
    かつ、少なくとも前記第1の障害部の輪郭部の背面と前記透明板の背面との段差が、前記透明板の厚さ方向において、前記透明板の背面に沿わせて磁石で誘導しようとする遊技球が前記第1の障害部の輪郭部の背面に移動しようとする遊技球の乗り越えを阻止可能な大きさになっていると共に、
    前記第1の障害部の背面を、前記遊技盤の盤面との間に前記遊技空間を流下する遊技球が前記入賞口の入口に向けて通過可能な間隙を介在させて前記遊技盤の盤面と対向させており、
    前記障害物は、前記入賞口を構成する入賞口構成物と別体に形成され、前記第2の障害部の端末を前記入賞口の入口直上の前記遊技盤の盤面に枢着することにより、前記第1の障害部の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との対向間隙から退避動作可能となっていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  8. 前記障害物は、前記前扉の開放時において、前記第2の障害部の端末を基点として前記第1の障害部の下端が前記遊技盤から遠ざかる方向に所定の角度範囲で回動可能であると共に、前記前扉を閉鎖するとき、該前扉に取付けた前記透明板と前記第1の障害部の前面との係合により元の位置に自動復帰可能である請求項7に記載のパチンコ遊技機。
  9. 前記障害物は、遊技盤側の固定部との間に介装した復帰バネの付勢力に抗して手で操作することにより、前記障害物の下端が前記入賞口の入口と前記透明板との間隙から遠ざかる方向に退避移動可能であると共に、前記復帰バネの付勢力で元の位置に自動復帰する請求項7または8に記載のパチンコ遊技機。
JP2008175001A 2007-10-24 2008-07-03 パチンコ遊技機 Expired - Fee Related JP5366456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175001A JP5366456B2 (ja) 2007-10-24 2008-07-03 パチンコ遊技機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007276190 2007-10-24
JP2007276190 2007-10-24
JP2008175001A JP5366456B2 (ja) 2007-10-24 2008-07-03 パチンコ遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009119242A JP2009119242A (ja) 2009-06-04
JP5366456B2 true JP5366456B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=40812048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008175001A Expired - Fee Related JP5366456B2 (ja) 2007-10-24 2008-07-03 パチンコ遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5366456B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011125589A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Sammy Corp 弾球遊技機
JP5797503B2 (ja) * 2011-09-14 2015-10-21 株式会社平和 遊技機
JP6199039B2 (ja) * 2013-02-12 2017-09-20 株式会社藤商事 弾球遊技機

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003245416A (ja) * 2002-02-27 2003-09-02 Heiwa Corp 遊技機
JP2004008552A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009119242A (ja) 2009-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008259762A (ja) 遊技機
JP2011103978A (ja) 遊技機枠ユニット
JP2008237566A (ja) 遊技機
JP5366456B2 (ja) パチンコ遊技機
JP2006075377A (ja) 不正防止パチンコ遊技機。
JP2024019561A (ja) 遊技機
JP5268337B2 (ja) パチンコ遊技機
JP2011055879A (ja) 入球ユニット及び遊技機
JP2006271453A (ja) 遊技機
JP5313055B2 (ja) 役物装置及び遊技機
JP4247322B2 (ja) 弾球遊技機
JP5148907B2 (ja) 遊技機
JP4947277B2 (ja) 遊技機
JP2007252441A (ja) 遊技機
JP4908058B2 (ja) パチンコ遊技機の役物装置
JP2008237405A (ja) パチンコ機
JP5183158B2 (ja) パチンコ遊技機
JP6139485B2 (ja) 遊技機
JP6139486B2 (ja) 遊技機
JP4756199B2 (ja) 弾球遊技機
JP5581425B2 (ja) 役物装置及び遊技機
JP2002210113A (ja) 弾球遊技機
JP5051912B2 (ja) 弾球遊技機
JP2023133463A (ja) 遊技機
JP4224538B2 (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130415

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5366456

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees