JP5366008B2 - 弾性層用ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いてなる画像形成用ロール - Google Patents

弾性層用ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いてなる画像形成用ロール Download PDF

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本発明は、弾性層用ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いてなる画像形成用ロールに関する。更に詳しくは、耐水性、耐溶剤性、圧縮永久歪み等の優れた特性を有しており、外形変動の低減、皺発生の防止、ロール変形の防止を達成でき、高品位の画像形成用ロールが供給可能となる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いてなる画像形成用ロールに関する。
従来からOA用プリンターの市場は、オンデマンド印刷に対応するための高速印刷化、高解像度化、省エネルギー化などの要求への対応に迫られてきた。これら要求に対応すべく、トナーの微細化、トナー用樹脂のガラス転移点の低下による適性化、液体トナー化などの改良が進められている。これにあわせて、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等の現像ロール、帯電ロール、転写ロール、導電ロール等の画像形成用ロールに要求される性能も益々厳しくなっており、特に外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止が強く求められてきた。
現在、一般に使用されているポリウレタン樹脂製の画像形成用ロールは、オレフィンゴム製やシリコーンゴム製のものに較べて、耐磨耗性が良好なことから、種々の用途に使用されてきた。
しかしながら、これまでのポリウレタン樹脂製の画像形成用ロールには、(1)湿度の影響で吸水し外形変動が大きいこと、(2)圧縮永久歪みが低くロールの表面が変形してしまうこと、(3)表面層に導電層を成形する際に、導電性塗料に含有される溶剤により膨潤し皺が発生したり、液体トナーにより膨潤し外形変動したりして、画像不良を起こすこと、など不具合が発生しやすく、十分な性能が発揮できないという問題があった。
かかる問題を改良するために、これまでに種々の提案がなされてきた。
例えば、芯金表面に、導電性弾性体層が形成されている帯電ロールにおいて、該導電性弾性体層は、ポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオールのなかから選ばれた少なくとも一つのポリオールを含む混合物から調製されたポリウレタン弾性体層であり、しかも該導電性弾性体層表面は、ポリイソシアネートを含む溶液にて表面処理されている帯電ロール、が知られている。かかる帯電ロールは、感光体等の表面の汚れを回避し、しかも該感光体等の表面を帯電させることができ、特に画像形成装置の置かれる環境が低温低湿度から高温高湿度まで変化しても、前記感光体等の表面の汚れを回避でき、しかも感光体等の表面を帯電させることができるうえに、感光体等の表面電位を長時間保持できるという(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1記載の帯電ロールでは、導電性弾性体層に、3−メチルペンタンジオール系アジペート(3MPD−AA系)やジエチレングリコール系アジペート(DEG−AA系)などのポリエステルポリオールを用いているが、これらを導電性弾性体層に用いた場合には、該ポリエステルポリオールが液状で低粘度であるので作業性は良好であるものの、耐溶剤性に劣ることから膨潤によるロール表面での皺の発生(平滑性の低下)が起きたり、吸水による外観変動が起こるため、実用上問題があった。
また、ポリウレタンを形成するポリオール成分がカーボネート結合を含有する部分と、炭素数5〜12の直線部分とを有するポリカーボネートポリオールであるポリウレタンに、導電性フィラーを分散含有させてなり、薄肉円筒状に形成した電子写真装置用ベルト、が知られている。かかる電子写真装置用ベルトは、ポリウレタンを形成するポリオール成分の構成、ソフトセグメントとハードセグメントの構成、化学結合の構成を特殊にすることにより、ベルトとして必要な弾性率を保持しつつ、巻き癖も改良し、また、トナー像の担持性、凸凹への追従性にも優れ、例えば、中間転写ベルトや転写搬送ベルトなどとして好適に使用することができるという(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2記載の電子写真装置用ベルトは、ポリウレタンの原料であるポリカーボネートが液状でも高粘度であるために、泡の混入が起こりやすく、作業性に劣り、ロールの成形に使用した場合に、不良率が増大するという問題があった。
また、特許文献2では、ジエチレングリコール(DEG)/トリメチロールプロパン(TMP)/アジピン酸(AA)のポリエステルポリオールを用いているが、前記ポリエステルポリオールを用いて得られるポリウレタンは、吸水性が高く、ロールの外径変動が大きくなり、また、耐加水分解性に劣るために、長期の使用での耐久性に劣るという問題があった。
以上のように、低吸水性(耐水性)であり、耐溶剤性及び圧縮永久歪みに優れ、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成し、高品位の画像形成用ロールが供給可能となる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを用いてなる画像形成用ロールの開発が切望されていた。
特開平5−281830号公報 特開2006−22227号公開
本発明の目的は、低吸水性(耐水性)であり、耐溶剤性及び圧縮永久歪みに優れる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を提供することである。
また、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いることで、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成可能な画像形成用ロールを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、芯金の外周面に、弾性層を有し、更にその上に、導電性塗料を塗布してなる表面層を有する画像形成用ロールに使用するポリエステルポリオールとポリイソシアネート、必要に応じて鎖伸長剤を反応させてなる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物おいて、前記ポリエステルポリオールが、側鎖を含有する特定のグリコールと、特定の直鎖グリコールと、水酸基を3個以上有する多官能グリコールを、特定のモル比で用いてなるポリエステルポリオールであることにより、低吸水性(耐水性)で、且つ、耐溶剤性と圧縮永久歪みに優れる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物が得られ、また、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いることで、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成可能な画像形成用ロールを得ることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、芯金の外周面に、弾性層を有し、更にその上に、導電性塗料からなる表面層を有する画像形成用ロールに使用するポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)を反応させてなる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物おいて、前記ポリエステルポリオール(I)が、炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)と炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)を(A)/(B)=90/10〜30/70モル比で用い、且つ、前記(A)と前記(B)と水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)を〔(A)+(B)〕/(C)=99/1〜85/15モル比で用いてなるポリエステルポリオールであることを特徴とする弾性層用ポリウレタン樹脂組成物に関するものである。
また、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いてなることを特徴とする画像形成用ロールに関するものである。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、低吸水性(耐水性)であり、且つ耐溶剤性と圧縮永久歪みに優れる。
また、本発明の画像形成用ロールは、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いてなることで、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成することができ、例えば、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等の粉体トナー用導電ロール、液体トナー用導電ロール、トナー供給ロール、現像ロール、帯電ロール、転写ロールなど、種々のOA部材用ロールへの使用に有用である。
先ず、本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物について説明する。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、芯金の外周面に、弾性層を有し、更にその上に、導電性塗料を塗布してなる表面層を有する画像形成用ロールに用いるものであって、前記弾性層が、ポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)を反応させてなるポリウレタン樹脂組成物からなる。
前記ポリエステルポリオール(I)は、炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)と、炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)と、水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)を必須の構成成分としてなる。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)と炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)と水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)を特定のモル比の範囲で用いてなるポリエステルポリオール(I)と、ポリイソシアネート(II)を必須に用いることにより、以下の如き〔1〕吸水性の制御、〔2〕耐溶剤性の制御、〔3〕圧縮永久歪みの低減、の3つの効果を共に得ることができる。
〔1〕吸水性の制御
側鎖を含有するグリコールの中でも、長鎖アルキル基を有するグリコールである、炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)〔以下、側鎖含有グリコール(A)という。〕を用いることで、ポリエステルポリオール(I)の疎水性が高められるので、ポリウレタン樹脂組成物の吸水性と耐加水分解性を制御することができる。
〔2〕耐溶剤性の制御
前記側鎖含有グリコール(A)のみでは、耐溶剤性が低下してしまうため、炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)〔以下、直鎖グリコール(B)という。〕を特定の範囲内のモル比で前記(A)と併用することでエステル基濃度を制御して、耐溶剤性の低下を防止することができる。
〔3〕圧縮永久歪みの低減
更に、多官能成分として、水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)〔以下、多官能グリコール(C)という。〕を特定の範囲内のモル比で併用することにより、分子内に架橋点を導入し、ハードセグメントとソフトセグメントのずれ(歪み)の発生を防止することができる。
前記側鎖含有グリコール(A)とは、炭素数4〜9の側鎖含有グリコールである。前記側鎖含有グリコール(A)の炭素数が4未満の場合は、ポリエステルの粘度が急激に上昇するおそれがあること、ポリエステルの吸水性が高くなり過ぎるためにポリウレタン樹脂の膨潤による寸法変動が大きくなることなどの理由から、好ましくない。
前記側鎖含有グリコール(A)としては、例えば、2−メチルプロパンジオール、3−メチルペンタンジオール(略称3MPD)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、これらの中でも、耐溶剤性やハンドリング性がより優れる点で、2−メチルプロパンジオール、3−メチルペンタンジオールがより好ましい。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
また、前記側鎖含有グリコール(A)としては、ラクトン開環重合系ポリエステルポリオールも用いることができ、例えば、ペンタノ−4−ラクトン系化合物、γ−バレロラクトン系化合物等、4,4−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン化合物等の側鎖を含有した環状エステル化合物(即ち、ラクトン類)の開環重合により得られるラクトン開環重合系ポリエステルポリオールを挙げることができる。
前記直鎖グリコール(B)としては、例えば、エチレングリコール(略称EG)、1,3−プロピレングリコール(1,3PD)等が挙げられ、これら直鎖グリコール(B)を用いることにより、得られるポリウレタン樹脂の耐溶剤性、圧縮永久歪が向上する。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。前記直鎖グリコール(B)の炭素数が3を超える場合は、得られるポリウレタン樹脂の耐溶剤性、圧縮永久歪が低下するため、好ましくない。
更に、前記ポリエステルポリオール(I)には、本発明の目的を阻害しない範囲で多官能グリコール(C)を反応させる。前記多官能グリコール(C)とは、分子内に水酸基を3個以上有する三官能以上のポリオールである。
前記多官能グリコール(C)としては、例えばトリメチロールプロパン(略称TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール等の三官能化合物、あるいは、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等の二量体、ソルビトール等の糖類等の三官能を越える化合物が挙げられ、これらの中でも、ハンドリング性の点で、トリメチロールプロパン、グリセリンが好ましく、トリメチロールプロパンがより好ましい。これらは単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記多官能グリコール(C)を併用することにより、ハードセグメントとソフトセグメントのずれ(歪み)の発生を防止でき、耐溶剤性及び圧縮永久歪を向上させることができる。具体的には、多官能グリコール(C)の併用により、架橋基がソフトセグメントに導入され、溶剤によるポリウレタン層の膨潤を防ぐと共に、ポリウレタンを圧縮したときのずれ(歪み)の発生を防止することができ、圧縮永久歪みを低減することができる。
前記ポリエステルポリオール(I)の必須の構成成分である、側鎖を含有する炭素数4〜9のグリコール(A)、炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)、水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)の構成比率は以下の通りである。
前記ポリエステルポリオール(I)において、側鎖含有グリコール(A)と直鎖グリコール(B)の使用比は、前記(A)/(B)=90/10〜30/70モル比であり、好ましくは80/20〜50/50モル比である。前記(A)/(B)がかかる範囲であれば、耐溶剤性と吸水性のバランスに優れ、使用時の環境条件に対する寸法変動が少ないポリウレタン樹脂を得ることができる。前記(A)/(B)が、90/10モル比を超える場合は、耐溶剤性に劣るため、例えば、画像形成用ロールの導電層を形成するための導電性塗料により膨潤が発生するため、好ましくない。
また、前記ポリエステルポリオール(I)において、前記(A)と前記(B)と前記多官能グリコール(C)の使用比は、前記〔(A)+(B)〕/(C)=99/1〜85/15モル比であり、好ましくは97/3〜90/10モル比である。前記〔(A)+(B)〕/(C)がかかる範囲であれば、耐溶剤性、圧縮永久歪みに優れ、ポリウレタン樹脂の寸法安定性の向上、歪みの抑制に効果的である。前記〔(A)+(B)〕/(C)が、99/1モル比を超える場合は、架橋密度が低すぎるために、耐溶剤性、圧縮永久歪みの改良効果に劣り、好ましくない。また、85/15モル比未満の場合には、架橋密度が高くなりすぎるために、ポリウレタン樹脂の低硬度化が困難となること、樹脂に脆さが生じ機械強度が低下することから、好ましくない。
また、本発明で用いるポリエステルポリオール(I)は、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、スルホネート基、ホスホン酸基、ホスホネート基などを代表とする親水性基を有していてもよい。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、ポリエステルポリオール(I)を必須にしてなるが、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのポリエステルポリオール以外のポリオールを、本発明の目的を阻害しない範囲で用いることができる。
前記ポリエステルポリオール(I)の数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)は、500〜10000の範囲が好ましく、1000〜4000の範囲がより好ましい。前記ポリエステルポリオール(I)のMnが、500未満である場合には、ポリウレタン樹脂の硬度が高くなりすぎ、ゴム弾性、機械強度が低下する傾向があり、好ましくない。また、前記(I)のMnが、10000を超える場合には、ハンドリング性が低下する傾向があり、好ましくない。
次に、本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物において、前記ポリエステルポリオール(I)と反応させるポリイソシアネート(II)について、以下に説明する。
前記ポリイソシアネート(II)としては、特に限定されず、従来公知のものが使用でき、例えばジフェニルメタンジイソシアネ−ト(略称MDI:その4,4’体、2,4’体又は2,2’体、若しくはそれらの混合物)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネ−ト(TDI:その2,4体、又は2,6体、若しくはそれらの混合物)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネ−ト、あるいはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)等の脂環族系ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。これらの中でも、適度な反応性と、優れた機械的強度、耐溶剤性などを得ることが可能なことから、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ−ト、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、カルボジイミド化ジフェニルメタンポリイソシアネートが好ましい。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物において、ポリイソシアネート(II)の有するイソシアネート基のモル数を[NCO]、ポリエステルポリオール(I)の有する水酸基のモル数を[OH]で表した場合に、前記ポリイソシアネート(II)とポリエステルポリオール(I)との当量比([NCO]/[OH])は、好ましくは0.70〜1.20の範囲であり、より好ましくは0.80〜1.05の範囲である。前記(II)と(I)との当量比がかかる範囲であれば、弾性層に適したポリウレタン樹脂の硬度、弾性、機械物性を得ることができる。
前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物の調整の際に、必要に応じて鎖伸長剤(III)を任意の工程で用いて反応させることができる。
前記鎖伸長剤(III)としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3,3’−ジメチロールへプタン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3,3−ビス(ヒドロキシメチル)へプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール等のニ官能成分が挙げられ、これらの中でも、耐溶剤性やハンドリング性の点で、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコールが好ましく、エチレングリコールがより好ましい。また、前記鎖伸長剤(III)としては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール等の三官能化合物、あるいは、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等の二量体、ソルビトール等の糖類等の三官能を越える化合物が挙げられ、これらの中でも、ハンドリング性が良好の点で、トリメチロールプロパン、グリセリンが好ましく、トリメチロールプロパンがより好ましい。これら鎖伸長剤は、単独使用でも2種以上を併用してもよい。
前記鎖伸長剤(III)の使用量は、前記ポリエステルポリオール(I)100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部の範囲であり、より好ましくは3〜5質量部の範囲である。前記鎖伸長剤(III)の使用量がかかる範囲であれば、耐溶剤性、機械物性、圧縮永久歪み、反発弾性の向上に優れ、例えば、溶剤によるウレタンエラストマーの膨潤抑制、引裂物性の向上、圧縮時の変形防止などの効果を得ることができる。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、通常のポリウレタン原料に使用されている各種公知の添加剤を任意成分として含有させることができる。
かかる任意成分としては、特に限定しないが、例えば、触媒、可塑剤、酸化防止剤、脱泡剤、消泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤、補強剤、充填剤、着色剤(染料又は顔料)、離型剤、安定剤、光安定剤、導電性付与剤、防かび剤、有機酸の金属塩、ワックス(アミド系他)、金属酸化物、金属水酸化物等の増量剤、などの添加剤を挙げることができる。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物の調整法は、特に限定しないが、一例を挙げるならば、ポリエステルポリオール(I)を必須成分とするポリオールと、ポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)とを攪拌混合し、反応させる一段反応である、所謂「ワンショット法」より調製することができる。また、ポリエステルポリオール(I)を必須成分とするポリオールと、ポリイソシアネート(II)とを反応させてプレポリマーとした後、前記プレポリマーと鎖伸長剤とを反応させるニ段反応である、所謂「プレポリマー法」より調製することができる。
前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物の調整時には、必要に応じて各種添加剤などを攪拌混合し、必要に応じて真空脱泡処理等することにより調製することができる。
本発明の画像形成用ロールは、芯金の外周面に、弾性層を有し、更にその上に、導電性塗料を塗布してなる表面層を有するロールであり、前記弾性層が、ポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)を反応させてなる前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物からなる。
本発明でいう「画像形成用ロール」とは、例えば、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等に用いられる粉体トナー用導電ロール、液体トナー用導電ロール、トナー供給ロール、現像ロール、帯電ロール、転写ロールなど、種々のOA部材用ロールであって、感光ドラムに圧接されトナーを均一な層として供給することを目的としたものである。
本発明の画像形成用ロールを構成する弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、特に限定しないが、ワンショット法やプレポリマー法等の従来公知の方法で成形できる。一例を挙げるならばワンショット法として、例えば、以下に示すような一連の工程(1)〜(3)により成形できる。
工程(1):ポリエステルポリオール(I)、ポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)及びその他任意成分である添加剤などを手動又は混合機など適当な方法にて攪拌混合し、次いで真空脱泡処理することにより本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を得る。
工程(2):前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を、予め芯金をセットし予熱した型内に注入し、特定の温度条件にて硬化処理を行い、ポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネート(II)とを反応させる。
工程(3):硬化処理後の成形物を成形型から取り出し、表面を切削または研磨加工し更に導電性塗料を塗布硬化することで、目的の画像形成用ロールを得ることができる。
混合方法としては、手動混合、機械混合等が例示でき、特に限定するものではなく、従来公知の方法を採用することができる。
使用する成形型は、予熱されていることが好ましく、予熱温度としては、特に限定しないが、通常、60〜150℃が好ましい。
硬化処理の養生条件(温度、時間など)は、特に限定しないが、通常、60〜150℃で1〜24時間が好ましく、80〜120℃で2〜16時間がより好ましい。
本発明の画像形成用ロールにおいて、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物が芯金を被覆する弾性層である場合、当該芯金を成形型に組み込むこと以外は前述の成形方法と同様の操作で、本発明の画像形成用ロールが得られる。成形済みの弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を芯金に装着して画像形成用ロールを構成しても本発明の効果を損なうことはない。
本発明の画像形成用ロールの弾性層を構成するポリウレタン樹脂組成物は、低吸水性で、耐溶剤性に優れ、バランスのとれた性能を有しているので、表面層を形成する導電性塗料の溶剤による膨潤皺や、使用時の環境条件(湿度、温度など)によるロールの外形変動に対する変化が極めて小さく、安定性に優れている。
従って、本発明の画像形成用ロールを使用すれば、例えば、粉体トナー、液体トナーの何れを用いても美麗な画像を長期にわたり連続して安定的に印刷することができる。
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、低吸水性(耐水性)であり、且つ耐溶剤性と圧縮永久歪みに優れる。また、本発明の画像形成用ロールは、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いてなることで、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成することができ、例えば、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等の粉体トナー用導電ロール、液体トナー用導電ロール、トナー供給ロール、現像ロール、帯電ロール、転写ロールなど、種々のOA部材用ロールへの使用に有用である。
以下、本発明を実施例により、一層具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに限定されるものではない。
また、本発明では、特に断りのない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
尚、本発明で用いた測定方法及び評価方法は、以下の通りである。
〔ポリエステルポリオール(I)の溶融粘度の測定方法〕
各ポリエステルポリオール(I)の温度25℃又は75℃での溶融粘度(mPa・s)を下記条件にて測定した。
測定機器:BM型粘度計(東京計器株式会社製)
ローター:No.3
回転数 :6RPM
〔ポリエステルポリオール(I)の融点の測定方法〕
各ポリエステルポリオール(I)約10mgを測定容器中に秤量し、示差走査熱量測定装置(型式:DSC 220C、セイコー電子工業株式会社製)(以下「DSC」と省略する。)を用いて、窒素ガス流量50ml/分、加熱速度10℃/分で20℃から210℃まで昇温し、次いで210℃で3分間保持させた後、冷却速度50℃/分で−100℃まで降温し、再度、2次昇温を200℃まで行い、チャート上に描かれたDSC曲線から融点(℃)を求めた。
〔成形方法〕
ポリイソシアネート(II)であるコロネートT−80(商標、三井化学株式会社製、トリレンジイソシアネート)と合成例1〜9で得られた各ポリエステルポリオール(I)を成形品の硬度がJIS−A35±1になるように[NCO]/[OH]当量比を調整し、この配合比率で樹脂を配合し攪拌混合し、2mm厚のシート状金型、及び直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入し、120℃乾燥機中で2時間放置し一次硬化させ、更に110℃乾燥機中で16時間放置し二次硬化させ、目的の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物(ウレタンエラストマー組成物)の成形品を成形する。
〔JIS−A硬度の測定方法〕
上記の如く作成した円柱を試験体として、日本工業規格 JIS−K−6253に規定するデューロメータ硬さ試験に準じて、JIS−A硬度を測定する。
〔耐水性の試験方法〕
(1)耐水性試験方法
上記の如く作成した2mm厚のシートを5.0cm×2.5cmに打ち抜き、その試験体をイオン交換水中40℃で3日間浸漬後の質量変化率を下式にて測定する。
(2)質量変化率の計算方法
質量変化率(%)=W/W×100
式中、WとWは下記を意味する。
:浸漬前のシートの質量
:イオン交換水中40℃で3日間浸漬後のシートの質量
(3)耐水性試験結果の評価
耐水性試験結果の評価は、以下の基準に従い行った。
耐水性試験の評価基準
◎:102.5%未満、耐水性に優れる。
○:102.5%以上103.0%未満、耐水性が良好である。
△:103.0%以上103.5%未満、やや耐水性に劣る。
×:103.5%以上、耐水性に極めて劣る。
〔耐湿熱性の試験方法〕
(1)耐湿熱性試験方法
上記の如く作成した2mm厚のシートを5.0cm×2.5cmに打ち抜き、75℃で相対湿度95%の雰囲気下に設定した恒温恒湿槽中に放置し、3日後の質量を測定して質量変化率(%)を下式にて算出し、耐湿熱性を評価する。
(2)質量変化率の計算方法
3日後の質量変化率(%)=X/X×100
式中、XとXは下記を意味する。
:試験前の円柱の質量
:75℃×95%雰囲気下で3日間養生した後の円柱の質量
(3)耐湿熱性試験結果の評価
耐湿熱性試験結果の評価は、以下の基準に従い行った。
耐湿熱性試験の評価基準
◎:106.0%未満、耐湿熱性に優れる。
○:106.0%以上106.5%未満、耐湿熱性が良好である。
△:106.5%以上107.0%未満、やや耐湿熱性に劣る。
×:107.0%以上、耐湿熱性に極めて劣る。
〔耐溶剤性の試験方法〕
(1)耐溶剤性試験方法
上記の硬度測定に使用した試験体を夫々、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)の中に25℃で6時間浸漬した後の質量変化率(%)を下式に従い算出し、耐溶剤性を評価する。
(2)質量変化率の計算方法
3日後の質量変化率(%)=Y/Y×100
式中、YとYは下記を意味する。
:試験前の円柱の質量
:各溶剤に25℃で6時間浸漬した後の円柱の質量
(3)耐溶剤性試験結果の評価
耐溶剤性試験結果の評価は、以下の基準に従い行った。
耐溶剤性試験の評価基準
試験溶剤:トルエン
◎:30%未満、耐溶剤性に優れる。
○:30%以上40%未満、耐溶剤性が良好である。
△:40%以上60%未満、やや耐溶剤性に劣る。
×:60%以上、耐溶剤性に極めて劣る。
試験溶剤:MEK
◎:45%未満、耐溶剤性に優れる。
○:45%以上55%未満、耐溶剤性が良好である。
△:55%以上75%未満、やや耐溶剤性に劣る。
×:75%以上、耐溶剤性に極めて劣る。
下記に記載の合成例1〜9の操作に従い、ポリエステルポリオール(I−1)〜(I−9)を合成した。
〔合成例1〕
5リットル4つ口フラスコに、側鎖を含有する炭素数4〜9のグリコール成分(A)として3−メチルペンタンジオール(以下「3MPD」と略す。)2201部、炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)としてエチレングリコール(以下「EG」と略す。)128部、水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)としてトリメチロールプロパン(以下「TMP」と略す。)325部、アジピン酸(以下「AA」と略す。)2968部、テトラブチルチタネート0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−1)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.15(単位mgKOH/g、以下略す。)、水酸基価が83.2(単位mgKOH/g、以下略す。)であった。


〔合成例2〕
5リットル4つ口フラスコに、3MPD 1802部、EG 406部、TMP 325部、AA 3126部、テトラブチルチタネート 0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−2)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.15、水酸基価が84.9であった。
〔合成例3〕
5リットル4つ口フラスコに、3MPD 1361部、EG 715部、TMP 325部、AA 3300部、テトラブチルチタネート 0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−3)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.60、水酸基価が84.3であった。
〔合成例4〕
5リットル4つ口フラスコに、3MPD 1518部、EG 797部、TMP 33部、AA 3371部、テトラブチルチタネート 0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−4)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.37、水酸基価が70.7であった。
〔合成例5〕
5リットル4つ口フラスコに、3MPD 1316部、1,3PD 845部、TMP 325部、AA 3189部、テトラブチルチタネート 0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−5)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.29、水酸基価が84.2であった。
〔合成例6〕
5リットル4つ口フラスコに、2MPD 1116部、EG 769 部、TMP 325部、AA 3550部、テトラブチルチタネート 0.06部仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−6)は、常温で淡黄色液体であり、酸価0.41が、水酸基価83.5であった。
〔合成例7〕
5リットル4つ口フラスコに、EG 1592 部、AA 3408部、テトラブチルチタネート 0.06部仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−7)は、白色固体であり、酸価0.23が、水酸基価56.4であった。
〔合成例8〕
5リットル4つ口フラスコに、側鎖含有グリコール(A)として3MPD 2390部と、AA 2610部、テトラブチルチタネート 0.06部を仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
尚、合成例8では、直鎖グリコール(B)と多官能グリコール(C)は用いずに反応を行った。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−8)は、常温で淡黄色液体であり、酸価が0.30、水酸基価が55.6であった。
〔合成例9〕
5リットル4つ口フラスコに、ジエチレングリコール(以下、「DEG」と略す。) 2510部、TMP 161部、AA 3239部、テトラブチルチタネート 0.06部仕込み、窒素導入管より窒素気流下、220℃で24時間反応させた。
反応終了後、得られたポリエステルポリオール(I−9)は、淡黄色液体であり、酸価が0.23、水酸基価が60.1であった。
〔実施例1〜6〕及び〔比較例1〜3〕
<弾性層用ポリウレタン樹脂組成物の調整、及び、ワンショット法による成形>
ポリイソシアネート(II)としてコスモネートT−80(品番:TDI−80、三井化学ポリウレタン株式会社製)及び合成例1〜9で得たポリエステルポリオール(I−1)〜(I−9)を、[NCO]/[OH]=0.80〜1.05当量比の配合比率で混合攪拌し、弾性層用ポリウレタン樹脂組成物(画像形成用ロール用ウレタンエラストマー組成物)を混合液として調整した。
前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物をワンショット法で、2mm厚のシート状金型、及び直径4.0cm×厚み1.2cmの円柱金型に注入し、成形した。
それら金型を熱風乾燥機中にて120℃で2時間加熱し一次硬化させ、更に110℃で16時間加熱し二次硬化させて、弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いた成形品を作成した。この成形品を上記の試験に供する。
実施例1〜6及び比較例1〜3の結果を第1表及び第2表に示した。
Figure 0005366008
Figure 0005366008
Figure 0005366008
第1表及び第2表に記載の略号は、下記を意味する。
EG ;エチレングリコール
1,3PD;1,3−プロパンジオール
DEG ;ジエチレングリコール
2MPD ;2−メチルプロパンジオール
3MPD ;3−メチルペンタンジオール
TMP ;トリメチロールプロパン
AA ;アジピン酸
MEK ;メチルエチルケトン
本発明の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物は、低吸水性(耐水性)であり、且つ耐溶剤性と圧縮永久歪みに優れる。また、本発明の画像形成用ロールは、前記弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いてなることで、外形変動の低減、ロール表面での皺の発生の防止(平滑性の向上)、ロール変形の防止を達成することができ、例えば、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンター等の粉体トナー用導電ロール、液体トナー用導電ロール、トナー供給ロール、現像ロール、帯電ロール、転写ロールなど、種々のOA部材用ロールへの使用に有用である。

Claims (5)

  1. 芯金の外周面に、弾性層を有し、更にその上に、導電性塗料からなる表面層を有する画像形成用ロールに使用するポリエステルポリオール(I)とポリイソシアネート(II)、必要に応じて鎖伸長剤(III)を反応させてなる弾性層用ポリウレタン樹脂組成物おいて、前記ポリエステルポリオール(I)が、炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)と炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)を(A)/(B)=90/10〜30/70モル比で用い、且つ、前記(A)と前記(B)と水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)を〔(A)+(B)〕/(C)=99/1〜85/15モル比で用いてなるポリエステルポリオールであることを特徴とする弾性層用ポリウレタン樹脂組成物。
  2. 前記炭素数4〜9の側鎖を含有するグリコール(A)が、2−メチルプロパンジオール及び/又は3−メチルペンタンジオールである請求項1記載の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物。
  3. 前記炭素数2〜3の直鎖グリコール(B)が、エチレングリコール及び/又は1,3−プロピレングリコールである請求項1記載の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物。
  4. 前記水酸基を3個以上有する多官能グリコール(C)が、トリメチロールプロパンである請求項1記載の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の弾性層用ポリウレタン樹脂組成物を用いてなることを特徴とする画像形成用ロール。
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