JP2024004520A - ブレード用弾性体、およびこの弾性体を用いたクリーニングブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れたクリーニングブレードを提供する。【解決手段】当接部が、ポリオール、ポリイソシアネート、熱硬化性ポリウレタンウレアからなり、下記式)で表されるジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを含むブレード用弾性体。JPEG2024004520000007.jpg33170(式中、R1は、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~12の直鎖又は分岐アルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数3~10の直鎖又は分岐不飽和炭化水素基、炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基またはハロゲン原子で置換されてもよいフェニル基を示し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基を示す。)【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真装置のブレードに用いる当接部が熱硬化性ポリウレタンウレアからなるブレード用弾性体に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等の電子写真装置では、クリーニングブレード、現像ブレード、導電ブレード、研磨ブレード、塗布ブレード等のブレードが用いられている。ブレードは、弾性体と支持部材とからなり、通常、弾性体は、適度な硬度、弾性を有する熱硬化性ポリウレタンが用いられる。
近年、電子写真装置において感光体ユニットの交換頻度を減らすために、ブレード等の各部材の長寿命化が求められている。また、ブレード用弾性体には、感光体ドラムへのトナー・外添剤などのフィルミング(固着)防止、感光体ドラムの摩耗低減等、システム全体の長寿命化に寄与することも求められている。
ブレードの長寿命化のために、感光体等に当接する当接部を高硬度化する方法が提案されており、例えば、特許文献1には、エッジ層(当接部)とベース層(背面部)とを、材質が異なるポリウレタンから形成し、エッジ層のみを高硬度とした弾性体が提案されている。また、特許文献2には、単一なポリウレタンからなる弾性体の像担持体当接部のみにイソシアネート化合物を含浸させ、像担持体と当接部のみを高硬度化した弾性体が提案されている。
また、本出願人は、特定のジアミノ安息香酸エステル系硬化剤を用いたポリウレタンウレアを用いた、他のポリウレタンやポリウレタンウレアと比較して、高硬度で耐久性に優れたクリーニングブレードを提案している。
特許第4818945号公報 特開2005-156696号公報 特開2019-197175号公報
本発明は、耐久性に優れたクリーニングブレードを提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.当接部が、少なくともポリオール、ポリイソシアネート、硬化剤の反応物である熱硬化性ポリウレタンウレアからなり、
前記硬化剤が、下記一般式(1)で表されるジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを含むことを特徴とするブレード用弾性体。
(式中、Rは、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~12の直鎖又は分岐アルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数3~10の直鎖又は分岐不飽和炭化水素基、炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基またはハロゲン原子で置換されてもよいフェニル基を示し、
は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基を示す。)
2.前記トリオールの分子量が、200以上400以下であることを特徴とする1.に記載のブレード用弾性体。
3.背面部が、前記当接部とは異なる組成の熱硬化性ポリウレタンウレア、熱硬化性ポリウレタン、熱硬化性ポリウレアのいずれかからなることを特徴とする1.または2.に記載のブレード用弾性体。
4.1.または2.に記載のブレード用弾性体が、支持部材に取り付けられていることを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレード。
本発明のブレード用弾性体は、当接部が、硬化剤として特定のジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを使用した熱硬化性ポリウレタンウレアからなり、耐久性に優れている。
当接部と背面部とが異なる組成であるブレード用弾性体の概略図。
・ブレード用弾性体
本発明のブレード用弾性体(以下、単に「弾性体」ともいう)は、当接部が、硬化剤としてジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを含む特定の熱硬化性ポリウレタンウレアからなることを特徴とする。
ブレード用弾性体は、幅が5mm以上20mm以下、厚さが1mm以上3mm以下程度である。また、弾性体の長さは、接触する感光体ドラムの幅、すなわち、印刷する用紙の幅に応じて適宜選択されるが、A4サイズの紙を使用する場合、220mm程度である。
本発明の弾性体は、当接部が特定の熱硬化性ポリウレタンウレアから構成されていればよく、全体をこの特定の熱硬化性ポリウレタンウレアから構成してもよく、背面部を、当接部を構成する熱硬化性ポリウレタンウレアとは異なる組成の熱硬化性ポリウレタンウレア、熱硬化性ポリウレタン、熱硬化性ポリウレア等から構成してもよい。当接部11と背面部12とが異なる組成である弾性体としては、当接部11を弾性体1の一方の面全体に設けた構造(例えば、図1A)、当接部11を弾性体1の一つの長辺のみに沿って設けた構造(例えば、図1B)が挙げられる。当接部と背面部とを異なる組成とする場合は、当接部と背面部とが、異なる色を有することが、弾性体と支持部材とを接合する際の作業性の向上と作業ミスの低減のために好ましい。
・ポリオール
本発明で使用するポリオールは特に制限されず、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等を用いることができる。また、これらを2種以上組み合わせて用いることもできる。これらのポリオールは、数平均分子量が1,000以上4,000以下であることが好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸とグリコールとを常法に従って反応させることにより得ることができるものを挙げることができる。
ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、それらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p-キシレンジオール等の芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
その他のポリエステルポリオールとしては、例えば、ジオールを開始剤として、ラクトンを開環重合して得ることができるものを挙げることができる。
ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、4-オキサ-2,6-ヘプタンジオール、4-オキサヘプタン-1,7-ジオール、1,10-デカンジオール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ラクトンとしては、例えば、β-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、β-メチル-δ-バレロラクトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ジアルキルカーボネートとジオールとの反応物が挙げられる。
ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、エチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ジオールとしては、例えば、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-ドデカンジオール、2-エチル-1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジメチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2,2’-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
・ポリイソシアネート
本発明で使用するポリイソシアネートは、従来からポリウレタンの合成に使用されているものを特に制限することなく使用することができ、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、2,4-トリレンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート(2,6-TDI)、3,3’-ビトリレン-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4-TDIの二量体)、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、オルトトリジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等のジイソシアネート、トリフェニルメタン-4,4’,4”-トリイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
・硬化剤
本発明のブレード用弾性体は、下記一般式(1)で表されるジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオール(以下、トリオールともいう)を含む硬化剤を用いることを特徴とする。硬化剤としてこれらを併用した熱硬化性ポリウレタンウレアは、耐久性に優れている。
式中、Rは、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~12の直鎖又は分岐アルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数3~10の直鎖又は分岐不飽和炭化水素基、炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基またはハロゲン原子で置換されてもよいフェニル基を示す。
は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基を示す。
上記一般式(1)において、Rは、塩素原子、またはメチル基であることが好ましい。Rが、塩素原子またはメチル基であるジアミノ安息香酸エステルは、塩素原子またはメチル基の電子供与性及びアミンとの立体障害のバランスによるものと推測されるが、ポリウレタンウレアの硬化反応の進行速度が適度であり、取扱性に優れている。
本発明は、分子量150以上600以下のトリオールを使用する。分子量が150未満では、架橋点間分子量が小さく、イソシアネートと鎖延長剤からなるハードセグメントの凝集を阻害し、ソフトセグメントの海の中にハードセグメントが点在してしまうため、ソフトセグメントが動きにくく、樹脂的な性質が強くなる。そのため、得られるポリウレタンウレアは、少しの変形で壊れるが、変形しにくく、摩擦係数が低く、感光体ドラムからの摩擦を受けにくくなる。一方、分子量が600を超えると、架橋点間分子量が大きく、ハードセグメントが凝集しやすく、ソフトセグメントの海がきれいになるため、ゴム的な性質が強くなる。そのため、大きな変形まで壊れないが、変形しやすく、摩擦係数が高いので感光体ドラムからの摩擦を受けやすくなる。分子量が150以上600以下のトリオールを用いることにより、得られるポリウレタンウレアの樹脂的な性質とゴム的な性質のバランスが良くなり、クリーニング性と耐久性とに優れたブレードを得ることができる。トリオールは、分子量200以上400以下であることが好ましく、250以上350以下であることがより好ましい。
本発明で使用するトリオールとしては、分子量が150以上600以下であれば特に限定されず、トリイソプロパノールアミン、1,2,10-デカントリオール、2-ヒドロキシエストラジオール、4-ヒドロキシエストラジオール、エストリオール、ジゴキシゲニン、スワインソニン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ペイミン、ソヤサポゲノールB、18-ヒドロキシコルチコステロン、3α,5β-テトラヒドロアルドステロン等の化合物や、3官能ポリエーテルポリオール、3官能ポリエステルポリオール、3官能ポリカーボネートポリオール、3官能ポリカプロラクトンポリオール等を用いることができる。なお、トリオールが、3官能ポリオールの場合、分子量は数平均分子量を意味する。
硬化剤において、ジアミノ安息香酸エステルとトリオールとの配合比は特に制限されないが、それぞれの活性水素基のモル比(-NH:-OH)が、95~5:5~95の範囲内となるように配合することが好ましく、80~10:20~90の範囲内であることがより好ましい。硬化剤のジアミノ安息香酸エステルとトリオールとを、このモル比で配合することにより、従来の製造工程をほとんど変化させることなく、得られる熱硬化性ポリウレタンウレアの耐久性を高めることができる。
本発明は、その他の多価アミン系化合物、多価アルコール系化合物を含むことができる。ただし、全硬化剤に対するジアミノ安息香酸エステルとトリオールとの合計の比率が80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましく、95重量%以上であることがさらに好ましく、100重量%であることが最も好ましい。
・触媒
さらに、硬化反応を促進するために触媒を用いることができる。触媒としては水酸基とイソシアネート基とのウレタン化、アミノ基とイソシアネート基とのウレア化を促進するものであれば特に限定されず、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン;N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミン;ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコール;エトキシル化アミン;エトキシル化ジアミン;ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミン;トリエチレンジアミン;N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体;N-メチルモルホリン、N-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導体;N,N’-ジエチル-2-メチルピペラジン、N,N’-ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-2-メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等のアミン系化合物;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2-エチルヘキソエート)等のジアルキル錫化合物;2-エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等の有機スズ化合物;2-エチルヘキサン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス等の有機ビスマス化合物;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸と、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムのアルカリ金属との塩である飽和脂肪酸アルカリ金属塩;ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、及びこれらのフェノール樹脂塩、オクチル酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ギ酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等の感温性触媒等を使用することができる。
・その他成分
熱硬化性ポリウレタンウレアを形成するウレタン樹脂組成物には、必要に応じて、充填剤、安定剤、反応性促進触媒、軟化剤、加工助剤、離型剤、消泡剤、難燃剤等の添加剤を配合することができる。
本発明の当接部を構成する熱硬化性ポリウレタンウレアにおいて、ポリイソシアネートまたはプレポリマーのイソシアネート基に対する、ポリオール及び硬化剤の有する活性水素基のモル比は、0.8以上1.0以下であることが好ましく、0.85以上0.98以下であることがより好ましく、0.90以上0.95以下であることがさらに好ましい。
本発明のブレード用弾性体の製造方法は特に制限されず、遠心成形法、本出願人による特許第4018033号公報、特許第4820161号公報、特許第4974490号公報に開示した方法等により、製造することができる。
また、その成形方法は、ワンショット法、プレポリマー法、擬プレポリマー法のいずれでもよい。
ワンショット法では、ポリオール、ポリイソシアネート、硬化剤、触媒等を一括して投入し、硬化させることにより熱硬化性ポリウレタンウレアの成形体を作製する。
プレポリマー法では、ポリオールと化学量論的に当量または 過剰量のポリイソシアネートとを反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを予め調製しておき、ここに所定量の硬化剤および触媒等を混合して、プレポリマーを硬化させることにより熱硬化性ポリウレタンウレアの成形体を作製する。
擬プレポリマー法では、ポリオールの一部を予め硬化剤に混合しておき、残りのポリオールとポリイソシアネートによりプレポリマーの調製を行い、ここに予め混合しておいたポリオールと硬化剤および触媒等との混合物を混合して硬化させることにより熱硬化性ポリウレタンウレアの成形体を作製する。
本発明のブレード用弾性体は、当接部の国際ゴム硬さが、70以上100以下であることが好ましい。
本発明のブレード用弾性体を、金属等からなる支持部材に接合することにより、ブレードを製造することができる。本発明のブレードの用途は特に制限されず、クリーニングブレード、現像ブレード、導電ブレード、研磨ブレード、塗布ブレード等として用いることができる。これらの中で、本発明のブレード用弾性体は、耐久性に優れているため、クリーニングブレードとして好適に使用することができる。
「プレポリマー製造例1」
ポリオールとしてポリカプロラクトン((株)ダイセル製、プラクセル220、数平均分子量2000)を用いた。これを110℃で2時間減圧脱水した。このポリオール100重量部に対し、ポリイソシアネートとして4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(東ソー(株)製、ミリオネートMT)を150.3重量部加え、80℃で3時間、窒素雰囲気下で反応させ、NCO%=18.5のプレポリマー1を得た。
「プレポリマー製造例2」
ポリオールとしてポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学工業(株)製、PTG2000SN、数平均分子量2000)を用いた。これを80℃で2時間減圧脱水した。このポリオール100重量部に対し、ポリイソシアネートとして4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(東ソー(株)製、ミリオネートMT)を103.2重量部加え、80℃で3時間、窒素雰囲気下で反応させ、NCO%=15.0のプレポリマー2を得た。
使用したトリオールを表1に示す。
「実施例1」
当接部用注型機のプレポリマー用のタンクAにプレポリマー1を仕込んだ(液温70℃)。
当接部用注型機の活性水素含有物質用のタンクBにポリオール(プラクセル220、水酸基価56.1、数平均分子量2000)、硬化剤として4-クロロ-3,5-ジアミノ安息香酸イソブチル、トリオール1、触媒(日東化成(株)製、ネオスタンU-600)を、それぞれ100:11.56:24.25:0.18の配合比(重量部)で仕込んだ(液温70℃)。
タンクAの組成物とタンクBの組成物を100:97.87の重量比となるように混合攪拌し、特許第4974490号公報に記載の連続成形用金型の幅方向中央部に、幅方向10mm、厚み方向0.3mmの概円弧状に注型した。
次いで、背面部用注型機のプレポリマー用タンクにプレポリマー2、ポリオール用タンクにポリオールとして(PTG2000SN、数平均分子量2000)、硬化剤として1,4-ブタンジオール及び1,1,1-トリメチロールプロパン、触媒として1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7を所定量仕込み(液温60℃)、プレポリマー2:ポリオール=100重量部:80重量部、1,4-ブタンジオールの水酸基数:1,1,1-トリメチロールプロパンの水酸基数=50:50、プレポリマーのイソシアネート基数に対する水酸基の合計数の比が0.95、触媒量がウレタン全体に対して1000ppmとなるように混合攪拌し、連続成形用金型に注入した。注入量は金型キャビティーを丁度満たす量とした。金型キャビティー断面寸法は幅25mm、深さ2mm、金型温度は140℃、架橋時間は45秒とした。
得られた連続した帯状のシートを長さ方向に342mmにカットし、次いで幅方向の中心でカットし、幅12.5mmの短冊状のブレード用弾性体を得た。
「実施例2~5、比較例1~3」
当接部に用いるトリオールの種類と混合比を表2に示す通りにした以外は、実施例1と同様にして、ブレード用弾性体を得た。
<クリーニンブレードの作製>
厚さ2.0mmの鋼板の金属製支持体にダイマー酸ベースのホットメルト接着剤を使用して、実施例及び比較例のブレード用弾性体を接合してクリーニングブレードを作製した。
<耐久評価>
このクリーニングブレードをRICOH MP C2503機に装着し、下記方法により耐久評価を行った。
28℃×85%RHで通紙試験をして、ブレードエッジの欠損、へたりに起因するトナーのすり抜け画像不具合発生までの通紙枚数で耐久性を評価した。
結果を表2に示す。
本発明である硬化剤としてジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを含む熱硬化性ポリウレタンウレアは、耐久性に優れていた。特に、分子量200以上400以下のトリオールを用いた実施例2、3は、不具合発生までの通紙枚数が80万であり、最も耐久性に優れていた。

Claims (4)

  1. 当接部が、少なくともポリオール、ポリイソシアネート、硬化剤の反応物である熱硬化性ポリウレタンウレアからなり、
    前記硬化剤が、下記一般式(1)で表されるジアミノ安息香酸エステルと、分子量150以上600以下のトリオールを含むことを特徴とするブレード用弾性体。
    (式中、Rは、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~12の直鎖又は分岐アルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数3~10の直鎖又は分岐不飽和炭化水素基、炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基またはハロゲン原子で置換されてもよいフェニル基を示し、
    は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~4の直鎖又は分岐アルキル基を示す。)
  2. 前記トリオールの分子量が、200以上400以下であることを特徴とする請求項1に記載のブレード用弾性体。
  3. 背面部が、前記当接部とは異なる組成の熱硬化性ポリウレタンウレア、熱硬化性ポリウレタン、熱硬化性ポリウレアのいずれかからなることを特徴とする請求項1または2に記載のブレード用弾性体。
  4. 請求項1または2に記載のブレード用弾性体が、支持部材に取り付けられていることを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレード。

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