JP5364376B2 - 改変型トランスケトラーゼおよびその使用 - Google Patents
改変型トランスケトラーゼおよびその使用 Download PDFInfo
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Description
(i)上記のような少なくとも1つの変異を有する改変型トランスケトラーゼをコードし、特定の改変型トランスケトラーゼ酵素のDNA配列のいずれかと標準条件下でハイブリッド形成する、例えば配列番号1によるDNA配列とハイブリッド形成するDNA配列、または
(ii)上記のような少なくとも1つの変異を有する改変型トランスケトラーゼをコードするが、遺伝暗号の縮重のためにハイブリッド形成せず、しかし本発明の特定の改変型トランスケトラーゼ酵素のDNA配列のいずれかと標準条件下でハイブリッド形成するDNA配列と正確に同じアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNA配列、または
(iii)このような改変DNA配列の断片であり、ポリペプチド(これの断片である)の活性特性を保持するDNA配列
を提供する。
(i)それぞれの野生型酵素と比較して調節された活性を示す変異型トランスケトラーゼを生成するステップ、すなわち、
a)適合される必要がある触媒特性を有する第1のまたは非改変型トランスケトラーゼをコードするポリヌクレオチドを提供するステップ、
b)変異ポリヌクレオチド配列が、前記第1のトランスケトラーゼと比較したときに少なくとも1つのアミノ酸変異を含有する新しいまたは改変型トランスケトラーゼをコードするように、1つまたは複数の変異をポリヌクレオチド配列内に導入するステップであって、前記少なくとも1つのアミノ酸変異が配列番号2に示されるようなアミノ酸配列の位置357に相当するアミノ酸であり得るステップ、および
c)任意で、ベクターまたはプラスミドに変異ポリヌクレオチドを挿入するステップと、
(ii)ペントースリン酸経路によってのみ代謝されるわけではない炭素源では正常またはわずかに低下した増殖を可能にするが、生物体がペントースリン酸経路によってのみ代謝される炭素源で増殖する場合には増殖速度に対する影響を示す同じ生物体または別の生物体からのトランスケトラーゼ変異型によって、宿主細胞の野生型トランスケトラーゼを置換するステップ、すなわち、
a)遺伝子の制御配列を変化させることなく適切な野生型宿主細胞の野生型トランスケトラーゼを置換するステップ、
b)最少培地中、グルコナートにおける増殖速度を決定し、これを野生型宿主株と比較するステップ、および
c)野生型菌株の100%未満であるグルコナートでの増殖速度を可能にするトランスケトラーゼ変異体を選択するステップと
を含む。
a)ペントースリン酸経路によってのみ代謝されるわけではない炭素源ではわずかに低下するかまたは全く低下しない増殖を可能にするが、生物体がペントースリン酸経路によってのみ代謝される炭素源で増殖する場合には低下した増殖速度を示す酵素をコードする改変型トランスケトラーゼ遺伝子によって野生型トランスケトラーゼ遺伝子が置換されている遺伝子操作された/組換えで産生された宿主細胞を、改変型トランスケトラーゼの発現を可能にする条件下、適切な培地中で培養することと、
b)発酵産物を培地から分離することと
を含む。
キアゲン(Qiagen)(QIAGEN GmbH、QIAGEN Str.1、40724 Hilden、独国)からのDNeasy Tissue Kitを用い、供給業者の説明に従ってgDNAを調製した。37℃(250rpm)でインキュベートしたVY液体培地(Becton Dickinson、Sparks、MD 21152、米国)中の枯草菌(Bacillus subtilis)の一晩の培養物3mlのうちの1mlを細菌細胞の原料として用いた。最後に、200μlのAE緩衝液(Kitで供給された)中にgDNAを溶出した。
枯草菌(Bacillus subtilis)PY79からのgDNA(P.ヤングマン(Youngman)、J.パーキンス(Perkins)およびR.ロジック(Losick)(1984年)、「枯草菌(Bacillus subtilis)における転位またはランスポゾン由来のerm遺伝子における発現に影響を与えることなく外来性DNAが挿入され得るTn917の一方の端部付近のクローニング部位の構築(Construction of a cloning site near one end of Tn917 into which foreign DNA may be inserted without affecting transposition in Bacillus subtilis or expression on the transposon−borne erm gene)」、Plasmid 12:1〜9頁、実施例1を参照)をtkt遺伝子の増幅のために使用した。ゲノムDNA配列に従って、tkt遺伝子は、そのコード配列(配列番号1)の内側に1つのEcoRI部位を含有する。EcoRI制限部位は、通常、pQE80(QIAGEN GmbH、QIAGEN Str.1、40724 Hilden、独国)などの大腸菌(E. coli)発現ベクターへのクローニングのために使用されるので、フェニルアラニンコドンをTTCからTTTへ変化させるサイレント変異であるTによるC315の置換によってその部位を検出した。このために、2つの別個のPCR AおよびBを実施した。PCR Aのために以下のPCR条件を用いた:DNAポリメラーゼと共に供給される適切な緩衝液中の2μMのプライマーtkt1S(配列番号3による、図2も参照)およびtkt2AS(配列番号4による、図2)、0.2mMの各ヌクレオチド(ATP、GTP、TTP、CTP)、2.5UのプルーフリーディングDNAポリメラーゼ(Stratagene、Gebouw California、1101 CB Amsterdam Zuidoost、オランダ)、100ngのゲノムDNA(実施例1)。
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酵母トランスケトラーゼの3D構造は、酵母トランスケトラーゼの基質結合への影響を示す変異の選択と共に得られた(ニルソン(Nilsson)U.、L.メシャルキナ(Meshalkina)、Y.リンドクウィスト(Lindqvist)、およびG.シュナイダー(Schneider)、1997年。位置R359(枯草菌(Bacillus subtilis)トランスケトラーゼにおける357番)において、最初のアルギニンをほとんど全ての他のアミノ酸で置換した。変異体の構築は、基本的に、実施例1に記載されるように実行した。酵母、枯草菌(Bacillus subtilis)および他の生物体からのトランスケトラーゼを含むアミノ酸配列アライメントは、図1に示される。
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枯草菌(Bacillus subtilis)ゲノムの最初のtkt座位に変異トランスケトラーゼ遺伝子を、マーカーを含まずに導入するために、トランスケトラーゼ欠乏性菌株を構築した。枯草菌(Bacillus subtilis)トランスケトラーゼ遺伝子(配列番号2)の塩基対452〜1042および塩基対1562〜2001を含むPCRによって得られた2つのDNA断片を、ネオマイシン耐性遺伝子カセットと結合させた(M.イタヤ(Itaya)、K.コンドウ(Kondo)、およびT.タナカ(Tanaka)、1989年、「枯草菌(Bacillus subtilis)染色体の単一コピー状態において選択可能なネオマイシン耐性遺伝子カセット(A neomycin resistance gene cassette selectable in a single copy state in the Bacillus subtilis chromosome)」、Nucleic Acids Res 17:4410頁)。PCR Aのために以下のPCR条件を用いた:DNAポリメラーゼと共に供給される適切な緩衝液中の2μMのプライマーtktRec1S(配列番号27による、図2)およびtktRec1AS(配列番号28による、図2)、0.2mMの各ヌクレオチド(ATP、GTP、TTP、CTP)、2.5UのプルーフリーディングDNAポリメラーゼ(Stratagene、Gebouw California、1101 CB Amsterdam Zuidoost、オランダ)、100ngの増幅した実施例2のtkt遺伝子。
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増幅したトランスケトラーゼ遺伝子およびその変異型(実施例2および3)のDNA0.5および1μgを用いて、実施例4に記載されるようにBS3402を形質転換した。最少培地(SMS培地(2g/lの(NH4)2SO4、14g/lのK2HPO4、6g/lのKH2PO4、1g/lのクエン酸三ナトリウム、0.2g/lのMgSO4 *7H2O、1.5%の寒天(Becton Dickinson AG、Postfach、CH−4002 Basel、スイス)および微量元素(500倍濃縮物:5.0g/lのMnSO4×1H2O、2.0g/lのCoCl2 *6H2O、0.75g/lの(NH4)6Mo7O24 *4H2O、0.5g/lのAlC13*6H2O、0.375g/lのCuCl*2H2O)中の2g/lのグルコースおよびソルビトール)における増殖によって陽性コロニーを同定した。コロニーは、24〜48時間後に目に見えた。全ての形質転換体はネオマイシンに感受性があり、導入された野生型および変異tkt遺伝子によるネオマイシン遺伝子の置換が示された。ゲノムDNAを形質転換体から単離し、実施例1に記載されるようにPCRによりtkt遺伝子を増幅した。導入された変異を配列決定によって確認した。さらなるヌクレオチドの交換は観察されなかった。生成された枯草菌(Bacillus subtilis)株は、R357A−BS3403、R357H−BS3482、R357K−BS3484、R357G−BS3512、R357V−BS3487、R357I−BS3509、R357L−BS3507、R357T−BS3492、R357S−BS3490、R357M−BS3505、R357N−BS3486、R357Q−BS3488と呼ばれた。
ファージPBS−1による形質導入作業は、ヘンキン(Henkin)ら、1984年(ヘンキン(Henkin)T.M.、およびG.H.チャンブリス(Chambliss)、1984年、「枯草菌(Bacillus subtilis)リボソームタンパク質S4に変化を引き起こす変異の遺伝子マッピング(Genetic mapping of a mutation causing an alteration in Bacillus subtilis ribosomal protein S4)」、Mol Gen Genet 193:364〜9頁)に記載されるように実行した。PBS−1ライセートの調製のために、TBABプレート(5μg/mlのネオマイシン)上で、菌株BS3402を37℃で一晩増殖させた。細胞を用いて、25mlのLB培地(Becton Dickinson AG、Postfach、CH−4002 Basel、スイス)をクレット20〜30のODまで接種した。(グリーンフィルタを用いて)。細胞の50%が運動性であるときに、0.2mlのPBS−1ファージライセート(ヘンキン(Henkin)T.M.、およびG.H.チャンブリス(Chambliss)1984年、「枯草菌(Bacillus subtilis)リボソームタンパク質S4に変化を引き起こす変異の遺伝子マッピング(Genetic mapping of a mutation causing an alteration in Bacillus subtilis ribosomal protein S4)」、Mol Gen Genet 193:364〜9頁)を0.8mlの培養ブロスに添加した。37℃、振とう下における30分間のインキュベーションの後、9mlのLB培地を添加した。この後、37℃でさらに30分のインキュベーション工程を行った。次に、4μg/mlのクロラムフェニコールを添加し、さらに2時間インキュベーションを続けた。最後に、管を37℃の乾燥恒温器に移し、一晩放置した。次の朝、培養物を0.45μmフィルタでろ過し、4℃で貯蔵するか、または形質導入のために直接使用した。
菌株BS3403、BS3482、BS3484、BS3486、BS3490、およびBS3512のPBS−1ライセートの調製のために、TBABプレート(5μg/mlのネオマイシン)上でそれぞれの菌株を37℃で一晩増殖させた。これらのプレートからの細胞を用いて、25mlのLB培地を、クレット20〜30のODまで接種した(グリーンフィルタを用いて)。細胞の50%が運動性であるときに(クレット150付近)、0.2mlのPBS−1ファージライセート(ヘンキン(Henkin)T.M.、およびG.H.チャンブリス(Chambliss)1984年、「枯草菌(Bacillus subtilis)リボソームタンパク質S4に変化を引き起こす変異の遺伝子マッピング(Genetic mapping of a mutation causing an alteration in Bacillus subtilis ribosomal protein S4)」、Mol Gen Genet 193:364〜9頁)を0.8mlの培養ブロスに添加した。37℃、わずかに振とうまたは回転(ローラードラム)下における30分間のインキュベーションの後、9mlのLB培地を細胞に添加した。これらを同じ条件下でさらに30分間インキュベートした。クロラムフェニコールを4μg/mlの濃度まで添加し、インキュベーションをさらに2時間続けた。管を振とうさせずに37℃で一晩インキュベートした。次の朝、培養物を0.45μmフィルタでろ過し、4℃で貯蔵するか、または形質導入のために直接使用した。このために、TBABプレート上でトランスケトラーゼ欠乏性菌株BS3523(実施例6を参照)を37℃で一晩増殖させた。プレートからの細胞を用いて、25mlのLB培地(クレット20〜30)を接種した。培養物を振とう下37℃でインキュベートした。培養物がクレット175に到達したら、0.8mlの細胞を、上記のような菌株BS3403、BS3482、BS3484、BS3486、BS3490、およびBS3512のそれぞれの0.2mlのPBS−1ファージライセートと混合した。37℃、振とう下における30分間のインキュベーションの後、細胞を沈降させ、1mlのVY培地中に懸濁した。同一条件下における1時間のインキュベーションの後、細胞を再度沈降させ、0.2mlの1×SMS培地中に懸濁し、選択プレート(1g/lグルコース、1g/lのソルビトール、および15%のアガロースを有する上記のような1×SMS)上にプレーティングした。ネオマイシン耐性の損失について増殖したコロニーを試験した。gDNAの単離(実施例1)の後、プライマーtkt1SおよびRec2ASを用いる標準PCRを行い、ゲノムDNAからのtkt遺伝子を増幅した。インタクトなものによる不活性化tkt遺伝子の置換を示すコロニーのtkt遺伝子を配列決定し、変異の存在を確認した。生成した菌株は、BS3525(BS3484ライセート)、BS3528(BS3482ライセート)、BS3530(BS3486)、BS3534(BS3403ライセート)、BS3535(BS3490ライセート)、BS3541(BS3512ライセート)と呼ばれた。
枯草菌(Bacillus subtilis)の生存率および増殖におけるトランスケトラーゼ変異の効果を評価するために、2g/lのグルコースまたはグルコナートにおいて、生成した菌株の最大増殖速度を決定した。以下の培地を使用した:1×SMS(2g/lの(NH4)2SO4、14g/lのK2HPO4、6g/lのKH2PO4、1g/lのクエン酸三ナトリウム、0.2g/lのMgSO4 *7H2O)、2g/lのグルコースまたはグルコナート、500μg/lの酵母抽出物、および実施例5に示されるような微量元素溶液。300mlのバッフル付きフラスコ中の25mlの記載した培地を一晩の培養物(5mlのVY、1mlの新たなVY中に再懸濁)からクレット20〜30のODまで接種した。これらを振とう下(220rpm)37℃でインキュベートした。誘導期の間、培養物のODを1時間間隔で追跡した。対数期の間は、間隔を30分に短縮した。最大増殖速度の決定のために、対数期中の少なくとも4つのデータポイントを用いた。
クロラムフェニコール(10μg/ml)を含有する5mlのVYを、リボフラビン産生菌株RB50::[pRF69]、BS32525、BS3528、BS34530、BS3434、BS34335、およびBS3441により接種した(実施例7を参照)。一晩のインキュベーションの後、細胞を沈降させ(15分、4000rpm)、1mlのスクリーニング培地(2×SMS、10g/lのグルコース、1g/lの酵母抽出物、および実施例5に記載されるような微量元素)中に懸濁した。25mlのスクリーニング培地を含有する200mlのバッフル付きフラスコを0.25mlの再懸濁細胞により接種した。水が飽和した雰囲気中で、培養物を37℃で48時間インキュベートした。48時間のインキュベーション時間(この間に、供給したグルコースは培養物の全てにおいて使い果たされた)の後、0.5mlのサンプルを培養物から取り出し、35μlの4NのNaOHを添加し、混合物を1分間ボルテックスした。465μlの1Mのリン酸カリウム緩衝液、pH6.8を後で直接添加した。14000rpmにおける5分の遠心分離(エッペンドルフ(Eppendorf)遠心分離機5415D)によって混合物を清澄にした。上澄みを新しい管に移した。リボフラビンの測定のために2つの異なる方法を用いた。熱量測定のために、200μlの上澄みを800μlの水で希釈した。444nmにおける吸収に0.03305の係数を乗じて、培地1リットル当たりのリボフラビンのグラム数を得た。最終結果のために、得られた値を体積差について補正した。リボフラビン濃度は、実施例10に従ってHPLCによっても測定した。結果は表2に示される。
EP405370号明細書に記載されるように発酵運転を実施した。
リボフラビンの測定のために、以下の分析方法を用いることができる(ブレッツェル(Bretzel)ら、J.Ind.Microbiol.Biotechnol.22、19〜26頁、1999年)。
Claims (5)
- リボフラビン、リボフラビン前駆体、FADまたはFMNの産生方法であって、
改変型トランスケトラーゼの発現を可能にする条件下で、適切な培地中で微生物を培養することと、
発酵産物を前記培地から分離することとを含み、
前記微生物は、配列番号2に記載のアミノ酸配列の位置357に相当するアルギニンがアラニン、リジン、セリン、ヒスチジン、グルタミンまたはアスパラギンによって置換されたアミノ酸配列を有する改変型トランスケトラーゼをコードするポリヌクレオチドによって内在性の野生型トランスケトラーゼ遺伝子が置換された、リボフラビン産生バシラス属細菌であり、
ペントースリン酸経路によってのみ代謝される炭素源における前記微生物の増殖速度は、非改変型トランスケトラーゼを含む宿主細胞と比較して10%〜90%低下され、
前記微生物は、芳香族アミノ酸原栄養性である、
方法。 - 前記トランスケトラーゼは、枯草菌(Bacillus subtilis)に由来する、請求項1に記載の方法。
- 前記非改変型トランスケトラーゼをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1に記載のものである、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記発酵産物は、リボフラビンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- バシラス属細菌におけるリボフラビン産生のための改変型トランスケトラーゼの使用であって、
配列番号2に記載のアミノ酸配列の位置357に相当するアルギニンがアラニン、リジン、セリン、ヒスチジン、グルタミンまたはアスパラギンによって置換されたアミノ酸配列を有する改変型トランスケトラーゼをコードするポリヌクレオチドによって内在性の野生型トランスケトラーゼ遺伝子が置換されており、
ペントースリン酸経路によってのみ代謝される炭素源における前記微生物の増殖速度は、非改変型トランスケトラーゼを含む宿主細胞と比較して10%〜90%低下される、
使用。
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