JP5364248B2 - 防振間柱 - Google Patents
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Description
伝播する振動の抑制にあたり、抑制手段を受振側テナントの所有範囲に設けることは、責任の所在と所有の問題から難しく、加振側テナントの所有範囲で対策せざるを得ないという問題がある。
このとき、受板材は加振階の床材のスラブ側部材と対向配置されており、受板材の上面とスラブ側部材の下面との間には、所定の隙間が開けられている。
これにより、間柱に接合された受板材と加振階の床材を支持するスラブ側部材とが弾性部材を介して連結部材で連結され、防振間柱がない場合と比較して各階の床材の応答振幅が変化する。
これにより、エンドプレートを間柱に連結する後工程が不要となる。
これにより、弾性体の変形状態が安定し、鉛直方向の弾性変形の再現性の精度を向上できる。更に、締結手段が弾性体に接触して弾性体が傷むのを防止できる。
以上
これにより、連結剛性を容易に微調整できる。即ち、締め付け面が拘束された弾性部材は、締め付け力が大きくなるにつれて、鉛直変形の増加の割合が小さくなるという非線形性を備えている。この弾性部材の特性を利用して、締め付け力を変えることで、連結剛性を微調整することができる。
請求項7に記載の発明では、防振間柱を加振階に配置している。加振階に防振間柱を配置しても、加振階の床材と加振階の上階のスラブ側部材とを防振間柱により所定の連結剛性で連結することができる。
また、水平部14Hの上面14Uは、間柱12の上端面12Uと同一若しくはより高い位置にある。即ち、隙間Sは間柱12の上端面12Uと梁材30の下面30Dとの隙間Tと同一若しくはより小さい値となっている。このため、加振階の床材の振動により、間柱12の上端面12Uと梁材30とが衝突することはない。
なお、間柱12は、H形鋼を例に説明したが、H形鋼に限られることはなく、他の鉄骨型鋼または組立鋼材でもよい。
ゴム座金23は、図2(A)(B)に示すように、円盤状に形成された弾性体(ゴム部材)24の両側面に、同じく円盤状に形成された座金22を接着して積層構造としている。ゴム部材24の中央の穴25と、座金22の中央の穴27はいずれもボルト18用の貫通孔である。
このとき、現場の建物の条件が設計段階で求めた推定値と大きく異なった場合には、当初選定したゴム座金23を適正な製品に交換すればよく、容易に適正な特性をもつゴム座金23を得ることができる。
図4に示すように、モデル実験に使用した多層建物50は、最上階に加振源となるエアロビクススタジオ51(加振階)を有し、エアロビクススタジオ51の床材54が加振床となる。
算定は、図5に示すバネ−質量系の解析モデルを用いた。
防振間柱10が配置されていない場合、3つの振動モードは以下のような特徴を持つ。
振動モードU4は、質量64が相対的に大きく振動し、質量66と質量68の振動が小さい。
振動モート゛U5は、質量64、質量66、質量68がほぼ同じ大きさの振動を呈する。
振動モードU6は、質量64の振動に比べ質量66と質量68の振動が相対的に大きい。
質量64に加振力Pが加えられるために、3つの振動モードが励起される度合いは、振動モードU4が大きく、次いで振動モードU5が大きく、振動モードU6は小さい。
減衰定数h1、h2、h3は、それぞれの振動モードにおけるそれぞれの質量64、66、68の相対的な振動の大きさの割合で分配され、3つの振動モードに対応する減衰定数h4、h5、h6となる。振動モードU4、U5、U6は減衰定数h4、h5、h6で減衰される。
このときの質量68の振動は、振動モードU5による振動u568が大きく、ついで振動モードU4による振動u468が大きく、振動モードU6よる振動u668は相対的に小さい。
この3つの振動u468、u568、u668を合計することで、受振階の床材58の質量68に伝達された応答加速度の最大値Q1を求めることができる。
図5において、質量64単独の固有振動数はf1である。質量66単独の固有振動数はf2である。質量68単独の固有振動数はf3である。f2とf3はほぼ同程度の値である。これらの質量が柱材55の質量60および防振間柱10のバネ定数K10と減衰定数h10を介して連結しているために、前記3つの質量と3つの固有振動数の相対的関係により、新たな3つの固有振動数が生じる。すなわち、固有振動数f1に近接した値となる固有振動数f'4と、固有振動数f1と固有振動数f2およびf3の中間的な値となる固有振動数f'5と、固有振動数f2およびf3に近接した値となる固有振動数f'6である。固有振動数f'4、f'5、f'6の値はバネ定数K10および減衰定数h10の大きさにより変化する。
防振間柱10が配置された場合、3つの振動モードは以下のような特徴を持つ。
振動モードU'4は、質量64が相対的に大きく振動し、質量66と質量68の振動が小さい。
振動モードU'5および振動モードU'6は、質量64の振動に比べ質量66と質量68の振動が相対的に大きい。
3つの振動モードにおける質量64、質量66、質量68の相対的な振動の大きさは、バネ定数K10および減衰定数h10の大きさにより変化する。
質量64に加振力Pが加えられるために、3つの振動モードが励起される度合いは、振動モードU4が大きく、振動モードU5、振動モードU6はそれに比べ小さい。その度合いはバネ定数K10および減衰定数h10の大きさにより変化する。
加振力Pが繰り返し加えられた場合には、この3つの振動モードが、それぞれの固有振動数、それぞれの大きさで継続する。
このときの質量68の振動は、振動モードU'4による振動u'468、振動モート゛U'5による振動u'568、振動モードU'6よる振動u'668から成り立っている。この3つの振動u'468、u'568、u'668はバネ定数K10および減衰定数h10の大きさにより変化する。
3つの振動u'468、u'568、u'668を合計することで、受振階の床材58の質量68に伝達された応答加速度の最大値Q2を求めることができる。
横軸はゴム座金23の剛性を、縦軸は受振階の床材58の最大加速度を示している。なお、縦軸は、防振間柱10が配置されていない場合の最大加速度との比で示している。
第2の実施の形態に係る防振間柱90は、図8に示すように、H形鋼で構成された間柱12を有し、間柱12の上端面12Uに受板材(エンドプレート)92が配置されている。
エンドプレート92の上面92Uは、フランジ30Fの下面30Dと隙間Sを開けて対向配置されている。
12 間柱
14 受板材(アングル材)
18 連結部材(ボルト)
20 締結手段(ナット)
22 座金
23 弾性部材(ゴム座金)
24 弾性体(ゴム部材)
90 防振間柱
92 受板材(エンドプレート)
Claims (7)
- 床材を上下方向に振動させる加振源を有する加振階の階下に配置され、前記加振階の階下の床材に下端部が固定された間柱と、
前記間柱の上部に接合され、前記加振階の床材のスラブ側部材と対向する受板材と、
前記スラブ側部材と前記受板材とを、上下方向に移動可能に貫通する連結部材と、
前記連結部材の上下両端部に設けられ、前記スラブ側部材と前記受板材との間に所定の隙間を開けて前記連結部材に引張力を付与し、前記スラブ側部材と前記受板材の間の連結剛性を調整する締結手段と、
前記締結手段と前記受板材との間にのみ、又は前記締結手段と前記スラブ側部材との間にのみ設けられた弾性部材と、
を有することを特徴とする防振間柱。 - 前記間柱は鉄骨型鋼または組立鋼材で構成され、
前記受板材は、鉛直部が前記間柱の側面に接合され、前記連結部材が貫通する貫通孔が形成された水平部が、前記スラブ側部材と所定の隙間を開けて対向するアングル材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振間柱。 - 前記間柱は鉄骨型鋼または組立鋼材で構成され、
前記受板材は、前記間柱の上端面に接合され、前記スラブ側部材と所定の隙間を開けて対向し、前記連結部材が貫通する貫通孔が形成されたエンドプレートで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振間柱。 - 前記弾性部材は、所定の剛性を備え、前記連結部材が貫通する円盤状の弾性体と、
前記弾性体の両面に接着された円盤状の座金と、
を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振間柱。 - 前記スラブ側部材と前記受板材との連結部の剛性である連結剛性を、前記弾性部材の材質、硬度、寸法、形状若しくは数量を変更することにより調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振間柱。
- 前記締結手段の締付け量を調整して前記弾性部材の変形量を決定し、前記弾性部材の変形量で前記連結剛性を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防振間柱。
- 前記間柱を前記加振階に配置したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の防振間柱。
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