JP5363291B2 - 有機光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機光電変換素子に関する。
有機薄膜太陽電池は、シリコンなどの無機半導体を利用した太陽電池に比べ低コストで製造でき、また、フレキシブルに製造できるという利点を有している。
しかし、有機薄膜太陽電池は、光電変換効率が低いという欠点を有し、より高い光電変換効率を有する有機薄膜太陽電池の研究開発が進められている。
有機薄膜太陽電池の低い光電変換効率の原因の1つとして、光電変換層が受光することにより発生した電子とホールが再結合しやすいことが挙げられる。
そこでこの再結合を少なくするために、有機薄膜太陽電池では、光電変換層と電極との間にホールブロック層と電子ブロック層が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−273939号公報
しかし、従来の有機薄膜太陽電池では、電子ブロック層として、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)などの有機化合物が用いられている。しかし、PEDOT:PSSは、高い電気抵抗率を有するという欠点および、強酸性であるという欠点を有している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低減された製造コストで製造でき、高い光電変換効率を有する有機光電変換素子を提供する。
本発明は、基板の上に、第1電極、電子ブロック層、光電変換層および第2電極をこの順で重なるように備え、前記電子ブロック層は、p型シリコン微粒子からなる微粒子層を含み、前記p型シリコン微粒子は、第1電極の表面に第1の有機化合物により固定され、第1の有機化合物は、第1電極の表面に含まれる金属原子と化学結合した第1の表面修飾基と、前記p型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基との化学反応により形成されたことを特徴とする有機光電変換素子を提供する。
p型シリコンは比較的高いエネルキー準位の伝導帯の下端および価電子帯の上端を有するため、光電変換層で生じたホールは、p型シリコン微粒子の価電子帯への移動を容易にすることができるが、光電変換層で生じた電子は、p型シリコン微粒子の伝導帯への移動を容易にすることができない。このため、光電変換層で生じたホールによる電流をp型シリコンを介して選択的に第1電極に流すことができる。従って、本発明によれば、p型シリコン微粒子を備える電子ブロック層を有するため、光電変換層で生じた電子とホールの再結合をより少なくすることができ、有機光電変換素子の光電変換効率を高くすることができる。
また、本発明によれば、電子ブロック層を比較的高い電気伝導率を有するp型シリコン微粒子により形成することができ、さらにp型シリコン微粒子の粒径と同程度の厚さで形成することができるため、電子ブロック層の電気抵抗値を小さくすることができる。このことにより、有機光電変換素子の光電変換効率を高くすることができる。
さらに、本発明によれば、電子ブロック層を腐食性のないp型シリコン微粒子を用いて湿式法により形成することができるため、耐腐食性を考慮する必要がなく容易に有機光電変換素子を低コストで製造することができる。
本発明の一実施形態の有機光電変換素子の構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態の有機光電変換素子に含まれる電子ブロック層の断面を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態の有機光電変換素子に含まれる電子ブロック層の断面を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態の有機光電変換素子に含まれる有機基または表面修飾基の化学式を例示する図である。
本発明の有機光電変換素子は、基板の上に、第1電極、電子ブロック層、光電変換層および第2電極をこの順で重なるように備え、前記電子ブロック層は、p型シリコン微粒子からなる微粒子層を含み、前記p型シリコン微粒子は、第1電極の表面に第1の有機化合物により固定され、第1の有機化合物は、第1電極の表面に含まれる金属原子と化学結合した第1の表面修飾基と、前記p型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基との化学反応により形成されたことを特徴とする。
有機光電変換素子とは、有機材料を含む光電変換層を有する光電変換素子であり、有機薄膜太陽電池を含む。
光電変換層とは、受光し電子およびホールを発生させ、その電子およびホールを分離できる層である。
電子ブロック層とは、光電変換層で発生した電子およびホールのうち、ホールを多数キャリアとして電流が流れる層である。
p型シリコン微粒子とは、周期律表の第III族元素であるB、Alなどを含むシリコンの微粒子である。
n型シリコン微粒子とは、周期律表の第V族元素であるP、As、Sbなどを含むシリコンの微粒子である。
表面修飾基とは、シリコン微粒子、電極などの表面に修飾された原子団である。
本発明の有機光電変換素子において、前記電子ブロック層は、前記p型シリコン微粒子からなる微粒子層の上にn型シリコン微粒子からなる微粒子層をさらに備え、前記n型シリコン微粒子は、前記p型シリコン微粒子の表面に第2の有機化合物により固定され、第2の有機化合物は、前記p型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基と、前記n型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第3の表面修飾基との化学反応により形成されたことが好ましい。
このような構成によれば、電子ブロック層にp型シリコン微粒子とn型シリコン微粒子からなるpn接合を形成することができ、電子ブロック層で光電変換をすることができる。このため、有機光電変換素子の光電変換効率を大きくすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
有機光電変換素子の構成
図1は本発明の一実施形態の有機光電変換素子の構成を示す概略断面図である。また、図2、3は、本発明の一実施形態の有機光電変換素子に含まれる電子ブロック層の断面を模式的に示す説明図である。
本実施形態の有機光電変換素子11は、基板1の上に、第1電極3、電子ブロック層7、光電変換層10および第2電極4をこの順で重なるように備え、電子ブロック層7は、p型シリコン微粒子12からなる微粒子層を含み、p型シリコン微粒子12は、第1電極3の表面に第1の有機化合物15により固定され、第1の有機化合物15は、第1電極3の表面に含まれる金属原子と化学結合した第1の表面修飾基18と、p型シリコン微粒子12の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基19との化学反応により形成されたことを特徴とする。
また、本実施形態の有機光電変換素子11は、光電変換層10と第2電極4との間にホールブロック層8をさらに備えてもよい。
以下、本実施形態の有機光電変換素子11について説明する。
1.有機光電変換素子
本実施形態の有機光電変換素子11は、有機材料を含む光電変換層を有する光電変換素子である。
2.基板
基板1は、その上に第1電極3、電子ブロック層7、光電変換層10および第2電極4を積層して形成することができるものであれば特に限定されないが、例えば、基板1側が受光面となる場合、透光性を有するガラス基板、ポリイミド等の樹脂基板等であり、基板1と反対側が受光面となる場合、基板となるものであれば特に限定されない。
3.第1電極
第1電極3は、有機光電変換素子11の電極の一方となる。第1電極3は、例えば、ITO、SnO2、ZnOなどの酸化物やAl、Ag、Auなどの金属からなる。第1電極3の形態は、基板1の上に形成した薄膜、厚膜などの膜状であってもよく。金属板などの板状であってもよい。
第1電極3の形成方法は、特に限定されないが、膜状の第1電極3は、例えばスパッタリング法、蒸着などにより基板1上に形成することができる。
また、第1電極3は、ヒドロキシル基またはアミノ基を表面に有してもよく、これらを有するように表面処理されていてもよい。
また、第1電極3は、第1の有機化合物15が化学結合した表面を有する。さらに第1電極3は、第1の表面修飾基18が化学結合した表面を有してもよい。なお、第1の有機化合物15や第1の表面修飾基18は、第1電極3に含まれる金属原子と結合することができる。例えば、第1電極3がITOからなる場合、第1電極3に含まれるIn原子やSn原子と結合することができる。
4.第1の表面修飾基
第1の表面修飾基18は、第1電極3の表面に含まれる金属原子に化学結合する。第1の表面修飾基18は、第1電極3の表面に含まれる金属原子に化学結合し、第2の表面修飾基19と化学反応し、第1の有機化合物15を形成することができるものであれば特に限定されない。
図4は、本発明の一実施形態の有機光電変換素子に含まれる有機基または表面修飾基の化学式を例示する図である。
例えば、第1の表面修飾基18は、図4(a)に例示したようなエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物に含まれるアルコキシシリル基と第1電極3の上面のヒドロキシル基とを縮合反応させることにより、第1電極3の表面に含まれる金属原子に修飾された表面修飾基である。
第1電極3であるITO電極の表面にこの第1の表面修飾基18を形成する方法について以下に説明する。
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物、縮合触媒および非水系の有機溶媒とを混合した反応液をITO電極の表面に塗布法により塗布し、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物とITO電極表面のヒドロキシル基とを反応させ、第1の表面修飾基18を形成することができる。
塗布法は、例えば、ドクターブレード法、ディップコート法、スピンコート法、スプレー法、スクリーン印刷法およびインクジェット印刷法などの方法を用いることができる。
この反応後、ITO電極の表面を溶媒で洗浄し、未反応物や縮合触媒を除去することにより、第1の表面修飾基18をITO電極の表面に形成することができる。
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物としては、例えば、次のような化合物が挙げられる。
(1) (CH2OCH)CH2O(CH23Si(OCH33
(2) (CH2OCH)CH2O(CH27Si(OCH33
(3) (CH2CHOCH(CH22)CH(CH22Si(OCH33
(4) (CH2CHOCH(CH22)CH(CH24Si(OCH33
(1)、(2)のような化合物を用いた場合、図4(a)のような第1の表面修飾基18を形成することができる。また、(3)、(4)のような化合物を用いた場合、図4(b)のような第1の表面修飾基18を形成することができる。
縮合触媒としては、例えば、酢酸第一スズ、ジブチルスズジラウレートなどのカルボン酸金属塩、ジオクチルスズビスオクチリチオグリコール酸エステル塩などのカルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステルおよびチタン酸エステルキレートなどの金属塩が挙げられる。
非水系の有機溶媒としては、例えば、非水系の石油ナフサ、ソルベントナフサ、石油エーテルなどが挙げられる。
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物とITO電極上面のヒドロキシル基とを反応では、ITO電極表面のヒドロキシル基とエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物のSiに結合したアルコキシル基に含まれるアルキル基とが反応し、炭化水素が形成され、アルコキシル基に含まれる酸素は、図4(a)のようにITO電極の上面と結合し第1の表面修飾基18が形成される。
また、第1の表面修飾基18に含まれるシリコン原子に結合した酸素原子は、図4(d)のように隣接する第1の表面修飾基18に含まれるシリコン原子と結合していてもよい。
また、例えば、第1の表面修飾基18は、図4(e)(f)に例示したようなエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物に含まれるアルコキシシリル基と第1電極3の上面のヒドロキシル基とを縮合反応させ、その後、該エポキシ基と2−メチルイミダゾールなどの反応性官能基を2個以上有している化合物とを反応させることにより、第1電極3の上面に修飾された表面修飾基である。
この第1の表面修飾基18は、第1電極3に上述の方法で図4(a)(b)(d)に例示したような表面修飾基を形成した後、2−メチルイミダゾールなどの反応性官能基を2個以上有している化合物と溶媒とを混合した反応液を第1電極3の上面に塗布法により塗布し、加熱して反応させ、未反応の化合物を溶媒で除去することにより形成することができる。
塗布法は、例えば、ドクターブレード法、ディップコート法などを用いることができる。
反応性官能基を2個以上有している化合物に2−メチルイミダゾールを用いた場合、図4(e)(f)に例示したような第1の表面修飾基18を第1電極3の上面に形成することができる。
反応性官能基を2個以上有している化合物としては、例えば、第1電極3が上面にエポキシ基を有する表面修飾基を有する場合、少なくとも1個の反応性官能基が、アミノ基やイミノ基などの窒素原子を含む官能基である化合物である。具体的には、2−メチルイミダゾール、任意のイミダゾール誘導体などである。また、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる無水フタル酸、無水フタル酸、無水マレイン等の酸無水物、ジシアンジアミド、ノボラック等のフェノール誘導体等の化合物などをもちいることができる。
溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール、エタノールなどを用いることができ、反応温度は、例えば、100℃〜200℃とすることができる。
ここまで、第1の表面修飾基18の具体的な例を用いて説明したが、第1の表面修飾基18はこの例に限定されるものではなく、例えば、第1電極3の上面にアミノ基が形成されている場合、このアミノ基であってもよい。また、アミノ基やイミノ基などの窒素原子を含む反応性官能基を少なくとも1つ有する表面修飾基であってもよい。また、直鎖状アルキレン基の一方の末端にアミノ基を、他方の末端にアルコキシル化合物をそれぞれ有するアルコキシシラン化合物を例えば図4(c)のように修飾させた表面修飾基であってもよい。
また、このアミノ基やイミノ基などの窒素原子を含む反応性官能基にエポキシ基を2つ以上含む化合物を反応させたものであってもよい。
5.電子ブロック層
電子ブロック層7は、光電変換層10で発生した電子およびホールのうち、ホールを多数キャリアとして電流が流れる層である。この電子ブロック層7を設けることにより、光電変換層10で発生した電子およびホールの再結合を少なくすることができ、光電変換効率を大きくすることができる。
電子ブロック層7は、p型シリコン微粒子12ならなる微粒子層を備える。
p型シリコンは比較的高いエネルキー準位の伝導帯の下端および価電子帯の上端を有するため、光電変換層10で生じたホールは、p型シリコン微粒子12の価電子帯への移動を容易にすることができるが、光電変換層10で生じた電子は、p型シリコン微粒子12の伝導帯への移動を容易にすることができない。このため、本発明によれば、光電変換層10で生じたホールによる電流を選択的に第1電極3に流すことができるため、電子とホールの再結合をより少なくすることができ、有機光電変換素子11の光電変換効率を高くすることができる。
また、電子ブロック層7は、n型シリコン微粒子13からなる微粒子層をさらに備えてもよい。
電子ブロック層7が、p型シリコン微粒子12からなる微粒子層に加え、n型シリコン微粒子13からなる微粒子層を備えることにより、電子ブロック層7の中にpn接合を形成することができる。このため、光電変換層10が受光することにより光電変換するのに加え、電子ブロック層7が受光することにより光電変換することができる。このことにより、有機光電変換素子の起電力を大きくすることができ、光電変換効率を大きくすることができる。
6.p型シリコン微粒子
p型シリコン微粒子12は、電子ブロック層7に含まれ、微粒子層を形成する。p型シリコン微粒子12は、例えば、図2のように第1の有機化合物15により第1電極3の上面に固定され、微粒子層を形成することができる。この微粒子層は単粒子層であってもよい。
なお、微粒子層の形成方法は、「8.第1の有機化合物」で説明する。
p型シリコン微粒子12は、第1の有機化合物15が化学結合した表面を有する。このことにより、p型シリコン微粒子12からなる微粒子層を形成することができる。
また、p型シリコン微粒子12は、第2の表面修飾基19が化学結合した表面を有してもよい。
また、p型シリコン微粒子12は、第2の有機化合物16が化学結合した表面を有してもよい。
p型シリコン微粒子12の粒径は特に限定されないが、例えば1〜100nmの範囲内であり、また好ましくは10〜80nmの範囲内である。さらに好ましくは20〜50nmの範囲内である。
7.第2の表面修飾基
第2の表面修飾基19は、p型シリコン微粒子12の表面に含まれるシリコン原子に化学結合する。
第2の表面修飾基19は、第1の表面修飾基18と化学反応し、第1の有機化合物15を形成することができる。
第2の表面修飾基19は、「4.第1の表面修飾基」で説明した表面修飾基と同じものとすることができる。従って、「4.第1の表面修飾基」に記載した第1の表面修飾基18の説明および形成方法などは、矛盾しない限り第2の表面修飾基19に適用することができる。
なお、第2の表面修飾基19は、塗布法などではなく、p型シリコン微粒子12を分散させた溶媒中で化学反応を行い形成される。
また、第2の表面修飾基19と第1の表面修飾基18は、化学反応により第1の有機化合物15を形成できるように組み合わせる必要があるが、その説明は、「8.第1の有機化合物」で説明する。
また、第2の表面修飾基19は、第3の表面修飾基20と化学反応し、第2の有機化合物16を形成することができる。
8.第1の有機化合物
第1の有機化合物15は、第1電極3の表面に含まれる金属原子およびp型シリコン微粒子12の表面に含まれるシリコン原子に化学結合する。
また、第1の有機化合物15は、第1の表面修飾基18と第2の表面修飾基19との化学反応により形成することができる。
第1電極3の表面に含まれる金属原子と化学結合した第1の表面修飾基18とp型シリコン微粒子12の表面に含まれるシリコン原子に化学結合した第2の表面修飾基19が化学反応し、第1の有機化合物15を形成することができるように、第1の表面修飾基18と第2の表面修飾基19とを組み合わせることができる。
例えば、第1の表面修飾基18が、図4(e)のように窒素原子を有する反応性官能基を有する場合、第2の表面修飾基19は、図4(a)のようにエポキシ基を有する表面修飾基とすることができる。この場合、第2の表面修飾基19を有するp型シリコン微粒子12の分散液を、第1の表面修飾基18を有する第1電極3の上面に塗布法により塗布し、加熱反応させることにより、図4(g)のような第1の有機化合物15を形成することができる。このことにより、p型シリコン微粒子12を第1の有機化合物15により第1電極3の上面に固定することができる。
この反応後、表面を溶媒で洗浄し、未反応物を除去することにより、第1電極3の上面に図2のようなp型シリコン微粒子12からなる微粒子層を形成することができる。
塗布法は、例えば、ドクターブレード法、ディップコート法などを用いることができ、反応温度は、例えば、100℃〜200℃とすることができる。
第1の表面修飾基18と第2の表面修飾基19とを組み合わせは、化学反応により第1の有機化合物15を形成することができれば、特に限定されないが、たとえば、第1の表面修飾基18が図4(a)、(b)、(d)のようにエポキシ基を有する場合、第2の表面修飾基19は、図4(c)、(e)、(f)のような窒素原子を含有する反応性官能基を有する表面修飾基とすることができる。この組み合わせにより、第1の表面修飾基18と第2の表面修飾基19とを反応させることにより第1の有機化合物15を形成することができる。
なお、ここでは、エポキシ基と窒素原子を含有する反応性官能基との反応により第1の有機化合物15を形成する方法を説明したが、第1の有機化合物15を形成する方法は、この方法に限定されるものではなく、他の反応を利用して第1の表面修飾基18と第2の表面修飾基19とを反応させて第1の有機化合物15を形成してもよい。
9.n型シリコン微粒子
n型シリコン微粒子13は、電子ブロック層7に含まれ、微粒子層を形成する。この微粒子層は単粒子層であってもよい。
n型シリコン微粒子13は、第2の有機化合物16が化学結合した表面を有する。n型シリコン微粒子13は、例えば、図3のように第2の有機化合物16によりp型シリコン微粒子12の表面に固定され、微粒子層を形成することができる。なお、n型シリコン微粒子13からなる微粒子層の形成方法は、「11.第2の有機化合物」で説明する。
n型シリコン微粒子13の粒径は特に限定されないが、例えば、1〜100nmの範囲内であり、また好ましくは10〜80nmの範囲内である。さらに好ましくは、20〜50nmの範囲内である。
また、n型シリコン微粒子13は、第3の表面修飾基20が化学結合した表面を有してもよい。
10.第3の表面修飾基
第3の表面修飾基20は、n型シリコン微粒子13の表面に含まれるシリコン原子と化学結合する。
第3の表面修飾基20は、第2の表面修飾基19と化学反応し、第2の有機化合物16を形成することができる。
第3の表面修飾基20は、「4.第1の表面修飾基」で説明した表面修飾基と同じものとすることができる。従って、「4.第1の表面修飾基」に記載した第1の表面修飾基18の説明および形成方法などは、矛盾しない限り第3の表面修飾基20に適用することができる。
なお、第3の表面修飾基20は、塗布法などではなく、n型シリコン微粒子13を分散させた溶媒中で化学反応を行い形成される。
また、第3の表面修飾基20と第2の表面修飾基19は、化学反応により第2の有機化合物16を形成できるように組み合わせる必要があるが、その説明は、「11.第2の有機化合物」で説明する。
11.第2の有機化合物
第2の有機化合物16は、p型シリコン微粒子12の表面に含まれるシリコン原子およびn型シリコン微粒子13の表面に含まれるシリコン原子に化学結合する。
また、第2の有機化合物16は、第2の表面修飾基19と第3の表面修飾基20との化学反応により形成することができる。
p型シリコン微粒子12と化学結合した第2の表面修飾基19とn型シリコン微粒子13に化学結合した第3の表面修飾基20が化学反応し、第2の有機化合物16を形成することができるように、第2の表面修飾基19と第3の表面修飾基20とを組み合わせることができる。
例えば、第2の表面修飾基19が、図4(e)のように窒素原子を有する反応性官能基を有する場合、第3の表面修飾基20は、図4(a)のようにエポキシ基を有する修飾基とすることができる。この場合、第3の表面修飾基20を有するn型シリコン微粒子13の分散液を、第2の表面修飾基19を有するp型シリコン微粒子12からなる微粒子層が形成された第1電極3の上面に塗布法により塗布し、加熱反応させることにより、図4(g)のような第2の有機化合物16を形成することができる。このことにより、n型シリコン微粒子13を第2の有機化合物16によりp型シリコン微粒子12に固定することができる。
この反応後、溶媒で洗浄し、未反応物を除去することにより、p型シリコン微粒子12からなる微粒子層の上に図3のようなn型シリコン微粒子13からなる微粒子層を形成することができる。
塗布法は、例えば、ドクターブレード法、ディップコート法などを用いることができ、反応温度は、例えば、100℃〜200℃とすることができる。
第2の表面修飾基19と第3の表面修飾基20とを組み合わせは、その反応により第2の有機化合物16を形成することができれば、特に限定されないが、たとえば、第2の表面修飾基19が図4(a)、(b)、(d)のようにエポキシ基を有する場合、第3の表面修飾基20は、図4(c)、(e)、(f)のような窒素原子を含有する反応性官能基を有する表面修飾基とすることができる。この組み合わせにより、第2の表面修飾基19と第3の表面修飾基20とを反応させることにより第2の有機化合物16を形成することができる。
なお、ここでは、エポキシ基と窒素原子を含有する反応性官能基との反応により第2の有機化合物16を形成する方法を説明したが、第2の有機化合物16を形成する方法は、この方法に限定されるものではなく、他の反応を利用して第2の表面修飾基19と第3の表面修飾基20とを反応させて第2の有機化合物16を形成してもよい。
12.光電変換層
光電変換層10は、有機材料を含み、受光して電子とホールを発生させ、それらを分離させることができる層であれば特に限定されない。例えば、光電変換層10は、バルクへテロジャンクションと呼ばれる構造を有する層であり、この構造では、光電変換層は、導電性高分子とフラーレン誘導体の混合物からなる。また、例えば、光電変換層10は、平面へテロ接合セルである。
光電変換層10は、スピンコート法、スクリーン印刷法(湿式法)、インクジェット印刷法などの塗布により形成することができる。
13.ホールブロック層
ホールブロック層8は、光電変換層10で発生した電子およびホールのうち、電子を多数キャリアとして電流が流れる層である。このホールブロック層8を設けることにより、光電変換層10で発生した電子およびホールの再結合を少なくすることができ、光電変換効率を大きくすることができる。
ホールブロック層8は、特に限定されないが、例えば、TiO2、Nb25、ZrO2、SnO2、WO3、ZnO、In23のいずれか又はその混合物の層を用いることができる。
ホールブロック層8が例えばTiO2からなる場合、Tiアルコキシド溶液をスピンコート法、ロール・ツー・ロール法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などの塗布法により塗布し、常温乾燥させることにより形成することができる。
14.第2電極
第2電極4は、光電変換層10の上またはホールブロック層8の上に設けられ、有機光電変換素子11の電極の一方となる。第2電極4は、例えば、ITO、SnO2、ZnOなどの酸化物やAl、Ag、Auなどの金属からなる。
また、第2電極4は、透光性を有することができる。この場合、第2電極4側から光電変換層10に光が入射することができるからである。
第2電極4の形成方法は、特に限定されないが、例えばスパッタリング法、蒸着などにより形成することができる。
1: 基板 3:第1電極 4:第2電極 7:電子ブロック層 8:ホールブロック層 10:光電変換層 11:有機光電変換素子 12:p型シリコン微粒子 13:n型シリコン微粒子 15:第1の有機化合物 16:第2の有機化合物 18:第1の表面修飾基 19:第2の表面修飾基 20:第3の表面修飾基

Claims (2)

  1. 基板の上に、第1電極、電子ブロック層、光電変換層および第2電極をこの順で重なるように備え、
    前記電子ブロック層は、p型シリコン微粒子からなる微粒子層を含み、
    前記p型シリコン微粒子は、第1電極の表面に第1の有機化合物により固定され、
    第1の有機化合物は、第1電極の表面に含まれる金属原子と化学結合した第1の表面修飾基と、前記p型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基との化学反応により形成されたことを特徴とする有機光電変換素子。
  2. 前記電子ブロック層は、前記p型シリコン微粒子からなる微粒子層の上にn型シリコン微粒子からなる微粒子層をさらに備え、
    前記n型シリコン微粒子は、前記p型シリコン微粒子の表面に第2の有機化合物により固定され、
    第2の有機化合物は、前記p型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第2の表面修飾基と、前記n型シリコン微粒子の表面に含まれるシリコン原子と化学結合した第3の表面修飾基との化学反応により形成された請求項1に記載の素子。
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