JP6733832B1 - 有機太陽電池モジュール、その製造方法、電子デバイス、光センサーおよび撮像デバイス - Google Patents

有機太陽電池モジュール、その製造方法、電子デバイス、光センサーおよび撮像デバイス Download PDF

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Abstract

耐久性の高い有機太陽電池モジュールを提供することを課題とし、少なくとも第一電極(2)、有機層(3)、第二電極(4)をこの順に有する光起電力素子が1つ以上配置されてなる有機太陽電池モジュールであって、有機層(3)は、第一電極(2)の外縁よりも内側かつ第二電極(4)の外縁よりも外側に位置する有機層延出部(31)を有し、第二電極(4)側からの平面視において、有機層延出部(31)のうち、有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下である有機太陽電池モジュールであることを本旨とする。

Description

本発明は、有機太陽電池モジュールに関する。
現在、太陽電池の光電変換素子の半導体素材としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機物が使用されている。しかし、無機半導体を用いて製造される太陽電池はコストが高いために、一般家庭に広く普及するには至っていない。コスト高の要因は主として、真空かつ高温下で半導体薄膜を製造するプロセスにある。そこで、製造プロセスの簡略化が期待される半導体素材として、共役系化合物や有機結晶などの有機半導体や有機色素を用いた有機太陽電池が検討されている。
しかしながら、有機太陽電池は、従来の無機半導体を用いた太陽電池と比べて周囲の水分や酸素の影響を受けやすく、耐久性に課題がある。これは、有機太陽電池を構成する有機化合物が水分や酸素を内包することで、光生成したキャリア(電子、正孔)が内包した水分や酸素分子でトラップされたり、膜自体の酸化によって変質したりするためと考えられる。
そのため、有機太陽電池の耐久性を向上させるには、外部からの水分や酸素の侵入を防ぐことが重要である。その方法としては、例えばガスバリア性能の高い基材(ガラスやハイガスバリアフィルムなど)を太陽電池稼動部上に貼り合わせる方法や、ハイガスバイリア性能を有する膜(窒化シリコン膜や酸化シリコン膜など)を太陽電池稼動部上に形成する方法が検討されている。(例えば、特許文献1、2)
特開2013−168572号公報 特開2015−167226号公報
本発明者らが検討した結果、太陽電池稼動部上に高いガスバリア性能を有する膜を貼り合わせることにより、一定の耐久性向上効果が見られた。しかしながら、その効果は実用化に向けて十分なものではなかった。本発明は、有機太陽電池の耐久性をさらに向上させることを課題とする。
本発明者らは、ガスバリア性の膜を貼り合わせることによる耐久性の向上効果が限定的であることの原因の一つが、太陽電池稼動部を構成する有機化合物を含む層の水平方向からの水分や酸素の侵入にあるのではないかと考えた。本発明は次のような構成を採用するものである。すなわち、本発明は、少なくとも第一電極、有機層、第二電極をこの順に有する光起電力素子が1つ以上配置されてなる有機太陽電池モジュールであって、有機層は、第一電極の外縁よりも内側かつ第二電極の外縁よりも外側に位置する有機層延出部を有し、第二電極側からの平面視において、有機層延出部のうち、有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下である有機太陽電池モジュールである。
本発明によれば、耐久性に優れた有機太陽電池モジュールを提供することができる。またその有機太陽電池モジュールを用いた電子デバイス、光センサーおよび撮像デバイスを提供することができる。
光起電力素子が1つ配置されてなる本発明の有機太陽電池モジュールの一実施形態を示した模式図。 光起電力素子が4つ配置されてなる本発明の有機太陽電池モジュールの一実施形態を示した模式図。 光起電力素子が4つ配置されてなる本発明の有機太陽電池モジュールの一実施形態を示した模式図。 図3に示す実施形態に係る有機太陽電池モジュールの作製過程を示す模式図。 実施例1における有機太陽電池モジュールの作製過程を示す模式図。 実施例1で作製した有機太陽電池モジュールの、有機層外縁と第二電極外縁のレーザー顕微鏡観察画像、および観察画像中の100μm視野内の断面プロファイル。
本発明の有機太陽電池モジュールは、少なくとも第一電極、有機層、第二電極をこの順に有する光起電力素子が1つ以上配置されてなり、有機層は、第一電極の外縁よりも内側かつ第二電極の外縁よりも外側に位置する部分(係る部分を「有機層延出部」という)を有し、第二電極側からの平面視において、有機層延出部のうち、有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分、すなわち有機太陽電池モジュールの外縁に面している有機層延出部の幅が20μm以下であることを特徴とする。ここで、有機太陽電池モジュールの光起電力素子において、有機化合物を含む層は電子供与性有機半導体や電子受容性有機半導体を含む光電変換層が、光電変換層に接して、両側の電極との間に、電子取出し層、正孔取出し層が設けられる場合があり、これらの層にも有機化合物が含まれる場合がある。本明細書においては光電変換層、電子取出し層、正孔取出し層のうち、構成元素の原子数の50%以上が炭素および水素である層を総称して「有機層」と表記する。より具体的には、光起電力素子が電子取出し層、正孔取出し層のいずれも有しない場合には「有機層」は光電変換層(有機太陽電池モジュールの場合、通常構成元素の50%以上が炭素および水素である)のみを指し、電子取出し層、正孔取出し層の少なくとも一方を含む場合には、それらの層のうち構成元素の原子数の50%以上が炭素および水素である層と光電変換層を合わせた積層構造を指すものとする。なお、これらの層における構成元素は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)とエネルギー分散型X線分析 (EDX、EDS)を組み合わせた分析や、蛍光X線分析、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)、X線光電子分光(XPS)、二次イオン質量分析法(SIMS)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)などの分析法を用いて調べることができる。
一般に、有機層を有する光起電力素子を平面視で観察したとき、一方の電極は有機層の外縁より外側に位置する部分を有し、かつ有機層の外縁は他方の電極の外縁より外側に位置する部分を有する。言い換えれば、一方の電極の外縁は有機層の外縁からはみ出した部分を有し、かつ有機層の外縁は他方の電極の外縁からはみ出した部分を有している。これは、両電極の接触、すなわち短絡を防止するためである。(以下、本明細書においては、当該一方の電極、すなわち有機層よりも外側にその外縁を有する電極を「第一電極」、当該他方の電極、すなわち有機層よりも内側にその外縁を有する電極を「第二電極」と呼称する。)ここで、通常、有機層上に第二電極を形成するプロセス公差の問題から、有機層延出部の幅は約1mm程度となる。(有機太陽電池モジュールを模式図として示す場合には、このような有機層延出部を無視し、有機層延出部が存在しないかのように描写されることも一般的であるが、本明細書で後述するような第二電極形成後の有機層延出部の除去処理を行わない限り、有機層延出部は通常500μm以上の幅で存在している。)
しかしながら、有機化合物は水分や酸素を取り込みやすいこと、また、有機層のはみ出し部分がその上に積層される樹脂層等との接着を阻害する可能性があることなどから、本発明者らは、有機層のうち第二電極の外縁よりも外側にはみ出した部分が水分や酸素の侵入経路となっているのではないかと考えた。
本発明は、以上の考察を経てなされたものであり、本発明の構成をとることにより、課題である光電変換モジュールの耐久性を向上させることができる。
<有機太陽電池モジュール>
図1(a)は、本発明の有機太陽電池モジュール(以下、単に「モジュール」という場合がある)の一実施形態を示す断面模式図である。図1(b)は、図1(a)の有機太陽電池モジュールにおいて、樹脂層5とガスバリア層6を省略し、第二電極4側からの平面視で観察した様子を示す平面模式図である。
図1(a)の有機太陽電池モジュールは、基板1の上に、第一電極2、光電変換機能を持つ有機層3、第二電極4、樹脂層5およびガスバリア層6をこの順に有している。(なお、一般に「有機太陽電池モジュール」といった場合には複数の光起電力素子が直列または並列に配置されたものを指す場合が多いが、本明細書においては、図1のように光起電力素子が1つだけ配置されたものであっても「有機太陽電池モジュール」と呼称する。)図1(a)の有機層3において丸点線で示した部分、すなわち有機太陽電池モジュールの平面視を示す図1(b)において、有機層3として視認される部分31が、第二電極の外縁よりも外側に位置する有機層であり、以下本明細書においてはこの部分を「有機層延出部」と呼称する。また、図1(b)中、第一電極および第二電極と有機層が重なっている部分が、光電変換に実質的に寄与する部分であり、以下本明細書においては「稼動部」と呼称する。
前述のように、有機層延出部は光電変換に寄与しないが、電極間の短絡を防ぎつつ、歩留まり高くモジュールを作製するためにはある程度存在することが好ましい。一方、有機層延出部は、水分や酸素の稼動部への侵入口となり得るため、特にモジュールの外縁に面する有機層延出部の幅が広いと光起電力素子の劣化を促進する。ここで「モジュールの外縁」とは、平面視におけるモジュールのもっとも外側の輪郭を指す。例えば、図1(b)を用いて説明すると、基板1の外周端が「モジュールの外縁」である。有機層延出部は、例えば図1(b)で示すようにすべてがモジュールの外縁に面する場合もあれば、例えば図2(b)で示すようにモジュールの外縁に面する有機層延出部と、モジュールの外縁に面しない(すなわち光起電力素子稼動部の間に存在する)有機層延出部とが併存する場合もある。モジュールの耐久性向上には、モジュールの外縁に面する有機層延出部の幅が狭いことが重要である。また、「有機層延出部の幅」とは、後述する測定方法にて求められる、第二電極の外縁から有機層延出部の外縁までの距離(図6を参照)を指す。
本発明の有機太陽電池モジュールは、有機層延出部のうち、少なくともモジュールの外縁に面する部分を一定以下に小さくすることで、モジュールに配置された光起電力素子の劣化を抑制するものである。
具体的には、本発明のモジュールは、モジュールの外縁に面する有機層延出部の幅を20μm以下とする。有機層延出部の幅は、例えば、図6に示したような、レーザー顕微鏡観察などによる断面プロファイルから求めることができる。その他、断面プロファイルを取得する方法として、モジュール断面を加工によって露出させて、電子顕微鏡観察で観察する方法などが挙げられる。具体的には、100μm視野での平均断面プロファイルを取得し、この平均断面プロファイルより第二電極外縁から有機層外縁までの平均幅を測定できる。図6下段の画像は、レーザー顕微鏡観察で得られた画像(上段の画像)の100μm視野中において、第二電極外縁と略垂直の180本のラインを均等に割り振り、それぞれのラインにおいて取得した断面プロファイルから求めた平均断面プロファイルである。100μm視野中で設定するライン数は、数が多い方が正確性が増すため、少なくとも10ライン以上を設定するのがよい。好ましくは100ライン以上を設定するとよい。また、光学顕微鏡観察や電子顕微鏡観察で、第二電極外縁と有機層外縁を視認できるのであれば、断面プロファイルを取得する必要は必ずしもなく、100μm視野中の有機層延出部の幅を直接計測して平均すればよい。このときも設定するライン数が多い方が精度高く求まるため、少なくとも10ライン以上を設定する。精度が十分でない場合は100ライン以上を設定して有機層延出部の幅を求める。
有機層延出部の幅が20μm以下である箇所は、モジュールの外縁に面する有機層延出部のなるべく全範囲に渡っていることが好ましい。具体的には、モジュールの外縁に面する有機層延出部の内、80%以上が好ましく、より好ましくは90%以上である。より具体的には、モジュールの外縁に面する有機層延出部の内、任意の100μm視野10箇所以上において、有機層延出部の幅が20μm以下である箇所が80%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上である。 また、モジュールの外縁に面する有機層延出部の内、任意の100μm視野10箇所以上において測定された有機層延出部の幅の平均が20μm以下であることが好ましい。 モジュールの外縁に面する有機層延出部の幅は、小さいほど水分や酸素の光起電力素子稼動部への取り込みを少なくできるため、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。一方、有機層延出部が存在する限りその幅の下限は特に限定されないが、小さすぎると電極間の短絡のリスクが上がるため、0.1μm以上であることが好ましい。
図2(a)は、本発明のモジュールの他の実施形態を示す断面模式図である。図2(b)は、図1(a)のモジュールにおいて樹脂層5とガスバリア層6を省略した形態を第二電極4側からの平面視で観察した平面模式図である。
図2に示す実施形態においては、4つの光起電力素子が直列に配置されており、それぞれの光起電力素子が有機層延出部31を有している。そして、モジュールの外縁に面する有機層延出部、すなわち図2(b)において上、右、下側に位置する有機層延出部31の幅が全て20μm以下となるよう形成されている。このようなモジュールにおいては、樹脂層断面方向からの水分や酸素の侵入は、モジュールの外縁に面する有機層延出部から主に起こると考えられるため、モジュールの外縁に面する有機層延出部のみを小さくしておくことで、耐久性の向上効果を十分に得ることができる。
また、図3は、図2に示すモジュールにおいて、さらにモジュールの外縁に面していない有機層延出部もその幅が20μm以下となるよう形成し、全ての光起電力素子の全ての有機層延出部の幅を20μm以下とした例である。このように形成することで、一層モジュールの耐久性を高めることが可能となる。
なお、これらの態様においても、有機層延出部についての好ましい態様は、図1に係る実施形態における記述に準じる。
〔基板〕
本発明の有機太陽電池モジュールは、通常基板1上に形成される。基板は、電極材料や有機層が積層できる基板であれば特に限定されないが、例えば、無アルカリガラス、石英ガラス、アルミニウム、鉄、銅、およびステンレスなどの合金、等の無機材料、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレンポリメチルメタクリレート、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂等の有機材料から任意の方法によって作製されたフィルムや板が使用可能である。また基板側から光を入射して用いる場合は、上記に示した各基板に80%程度の光透過性を持たせておくことが好ましい。また、ガスバリア性の観点から、有機材料にガスバリア層を形成した基板も好ましく用いることができる。ガスバリア層は無機化合物でもよいし、無機化合物と有機化合物の積層構造であってもよい。ガスバリア層を形成する無機化合物としては例えば、酸化シリコンや酸化アルミ、酸化亜鉛などの無機酸化物や、窒化シリコン膜や窒酸化シリコン膜などの無機窒化物などが挙げられる。
なお、本発明のモジュールは、基板1を有したままのものであってもよく、基板1から剥離したものであってもよい。
〔電極〕
電極(第一電極2、第二電極4)の素材としては、金、白金、銀、銅、鉄、亜鉛、錫、アルミニウム、インジウム、クロム、ニッケル、コバルト、スカンジウム、バナジウム、イットリウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム、モリブデン、タングステン、チタンなどの金属のほか、金属酸化物、複合金属酸化物(インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)など)、アルカリ金属やアルカリ土類金属(リチウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム)なども好ましく用いられる。さらに、上記の金属からなる合金や上記の金属の積層体からなる電極も好ましく用いられる。また、上記の電極材料は2種以上の材料から成る混合層、及び、積層構造であってもよい。
光起電力素子の第一電極2または第二電極4は光透過性を有する。少なくともいずれか一方が光透過性を有すればよいが、両方が光透過性を有してもよい。ここで光透過性を有するとは、光電変換層としての有機層3に入射光が到達して起電力が発生する程度に光を透過することを意味する。すなわち、光透過率として0%を超える値を有する場合、光透過性を有するという。この光透過性を有する電極は、400nm以上900nm以下の全ての波長領域において60−100%の光透過率を有することが好ましい。また、光透過性を有する電極の厚さは十分な導電性が得られればよく、材料によって異なるが、20nm〜300nmが好ましい。なお、光透過性を有しない電極は、導電性があれば十分であり、厚さも特に限定されない。
〔有機層〕
光起電力素子は、第一電極2および第二電極4の間に、有機層3を有する。前述のように、有機層3は構成元素の原子数の50%以上が炭素および水素である層であり、光電変換層は通常これに該当する。また、電荷取出し層(電子取出し層、正孔取出し層)が構成元素の原子数の50%以上が炭素および水素である層である場合には、これらの層と光電変換層の組み合わせからなる積層構造を意味する。(なお、積層構造である場合には、有機層を構成する層のうちもっとも外側に位置する層の外縁を有機層の外縁とする。)
電子取出し層および正孔取出し層を設けることによってキャリアを取り出すのに適した界面状態を形成できる。電子取出し層または正孔取出し層を形成する材料が塩(無機塩や、有機塩(例えば、イオン性界面活性剤や、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)にポリスチレンスルホネート(PSS)を添加したPEDOT:PSSなど)である場合、すなわち、有機層が塩を含む場合、吸湿性が高く水分の影響を受けやすいため、本発明の効果を特に享受することができる。
光電変換層は、後述する電子供与性有機半導体または電子受容性有機半導体を含む。光電変換層の例としては、電子供与性有機半導体と電子受容性有機半導体の混合物からなる層、電子供与性有機半導体からなる層と電子受容性有機半導体からなる層を積層した構造、電子供与性有機半導体からなる層と電子受容性有機半導体からなる層の間に、これらの混合物からなる層を積層した構造などが挙げられる。光電変換層は、電子供与性有機半導体または電子受容性有機半導体を2種以上含有していてもよい。また、電子供与性有機半導体と電子受容性有機半導体は、混合層を形成していることが好ましい。
光電変換層における電子供与性有機半導体と電子受容性有機半導体の含有比率は特に限定されないが、電子供与性有機半導体:電子受容性有機半導体の重量分率が1〜99:99〜1の範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜90:90〜10の範囲であり、さらに好ましくは20〜60:80〜40の範囲である。
光電変換層の厚さは、電子供与性有機半導体および電子受容性有機半導体が光吸収によって光起電力を生じるのに十分であればよい。好ましい厚さは材料によって異なるが、一般的には10nm〜1000nmが好ましく、より好ましくは50nm〜500nmである。
電子供与性有機半導体は、p型半導体特性を示す有機物であれば特に限定されない。例えば、ポリチオフェン系重合体、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−チオフェン系共重合体、キノキサリン−チオフェン系共重合体、チエノチオフェンーベンゾジチオフェン系共重合体、チエノピロールジオン系共重合体、イソインジゴ系共重合体、ジケトピロロピロール系共重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体、ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリチエニレンビニレン系重合体などの共役系重合体、Hフタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)等のフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(TPD)、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン(NPD)等のトリアリールアミン誘導体、4,4’−ジ(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)等のカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体(ターチオフェン、クウォーターチオフェン、セキシチオフェン、オクチチオフェンなど)等の低分子有機化合物などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
ポリチオフェン系重合体とは、チオフェン骨格を主鎖に有する共役系重合体を指し、側鎖を有するものも含む。具体的には、ポリ−3−メチルチオフェン、ポリ−3−ブチルチオフェン、ポリ−3−ヘキシルチオフェン、ポリ−3−オクチルチオフェン、ポリ−3−デシルチオフェンなどのポリ−3−アルキルチオフェン、ポリ−3−メトキシチオフェン、ポリ−3−エトキシチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシチオフェンなどのポリ−3−アルコキシチオフェン、ポリ−3−メトキシ−4−メチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシ−4−メチルチオフェンなどのポリ−3−アルコキシ−4−アルキルチオフェンなどが挙げられる。
2,1,3−ベンゾチアジアゾール−チオフェン系共重合体とは、チオフェン骨格と2,1,3−ベンゾチアジアゾール骨格を主鎖に有する共役系共重合体を指す。2,1,3−ベンゾチアジアゾール−チオフェン系共重合体として、具体的には下記のような構造が挙げられる。下記式において、nは1〜1000の整数を示す。
キノキサリン−チオフェン系共重合体とは、チオフェン骨格とキノキサリン骨格を主鎖に有する共役系共重合体を指す。キノキサリン−チオフェン系共重合体として、具体的には下記のような構造が挙げられる。下記式において、nは1〜1000の整数を示す。
チエノチオフェン−ベンゾジチオフェン系重合体とは、チオフェン骨格とベンゾジチオフェン骨格を主鎖に有する共役系共重合体を指す。チオフェン−ベンゾジチオフェン系共重合体として、具体的には下記のような構造が挙げられる。下記式において、nは1〜1000の整数を示す。
チエノピロールジオン系共重合体とは、チエノピロールジオン骨格を主鎖に有する共役系共重合体を指す。チエノピロールジオン系共重合体として、具体的には下記のような構造が挙げられる。下記式において、nは1〜1000の整数を示す。
ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体とは、p−フェニレンビニレン骨格を主鎖に有する共役系重合体を指し、側鎖を有するものも含む。具体的には、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]、ポリ[2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]などが挙げられる。
電子受容性有機半導体とは、n型半導体特性を示すか、または電子輸送性を有する有機化合物であり、これらの特性を有する化合物であれば特に限定されない。n型半導体特性を示すか、または電子輸送性を有する有機物としては、例えば、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド、ペリレン誘導体(3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド、ペリレンジイミド誘導体、ペリレンジイミド2量体、ペリレンジイミド重合体など)、オキサゾール誘導体(2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール等)、トリアゾール誘導体(3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等)、フェナントロリン誘導体、フラーレン誘導体、カーボンナノチューブ、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。中でも、安定でキャリア移動度の高いn型半導体であることから、フラーレン誘導体が好ましく用いられる。
フラーレン誘導体の具体例として、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のものと、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]−C61−PCBM、または[60]PCBM)、[5,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドヘキシルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドドデシルエステル、フェニル C71 ブチリックアシッドメチルエステル([70]PCBM)を始めとする置換誘導体などが挙げられる。中でも広い光吸収波長領域を有することから[70]PCBMがより好ましい。
電子取出し層は光起電力素子に必須ではないが、電子取出し層を設けることによってキャリアを取り出すのに適した界面状態を形成できるとともに、電極間の短絡を防止する効果があり、電子取出し層が設けられることが好ましい。
電子取り出し層を形成する材料としては、上述の電子受容性有機材料(NTCDA、PTCDA、PTCDI−C8H、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、ホスフィンスルフィド誘導体、キノリン誘導体、フラーレン化合物、CNT、CN−PPVなど)のようにn型半導体特性を示す有機材料が好ましく用いられる。また、イオン性の置換フルオレン系ポリマー(「アドバンスド マテリアルズ(Advanced Materials)」、2011年、23巻、4636−4643頁、「オーガニック エレクトロニクス(Organic Electronics)」、2009年、10巻、496−500頁)や、イオン性の置換フルオレン系ポリマーと置換チオフェン系ポリマーの組み合わせ(「ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティー(Journal of American Chemical Society)」、2011年、133巻、8416−8419頁)などのイオン性化合物、ポリエチレンオキサイド(「アドバンスド マテリアルズ(Advanced Materials)」、2007年、19巻、1835−1838頁)なども電子取出し層として用いることができる。
また、イオン性基を有する化合物、例えば、アンモニウム塩、アミン塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ホスホニウム塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、硫酸塩、硝酸塩、アセトナート塩、オキソ酸塩、ならびに金属錯体なども電子取出し層として用いることができる。具体的には塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルピリジニウムブロミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロミド、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、酪酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ヘプタデカフルオロノナン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、1−ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、リン酸モノドデシルナトリウム、亜鉛アセチルアセトナート、クロム酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、六フッ化ジルコニウム酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、テトラクロロ亜鉛酸アンモニウム、オルトチタン酸テトライソプロピル、ニッケル酸リチウム、過マンガン酸カリウム、銀フェナントロリン錯体、AgTCNQや特開2013−58714号公報に記載の電子取出し層に用いられる化合物などが挙げられる。
また、電子取り出し層を形成し得る無機化合物としては、TiOなどの酸化チタン(TiO)、ZnOなどの酸化亜鉛(ZnO)、SiOなどの酸化ケイ素(SiO)、SnOなどの酸化錫(SnO)、WOなどの酸化タングステン(WO)、Taなどの酸化タンタル(TaO)、BaTiOなどのチタン酸バリウム(BaTi)、BaZrOなどのジルコン酸バリウム(BaZr)、ZrOなどの酸化ジルコニウム(ZrO)、HfOなどの酸化ハフニウム(HfO)、Al などの酸化アルミニウム(AlO)、Yなどの酸化イットリウム(YO)、ZrSiOなどのケイ酸ジルコニウム(ZrSi)のような金属酸化物、Siなどの窒化ケイ素(SiN)のような窒化物、CdSなどの硫化カドミウム(CdS)、ZnSeなどのセレン化亜鉛(ZnSe)、ZnSなどの硫化亜鉛(ZnS)、CdTeなどのテルル化カドミウム(CdTe)などが挙げられる。
正孔取出し層は光起電力素子に必須ではないが、正孔取出し層を設けることによってキャリアを取り出すのに適した界面状態を形成できるとともに、電極間の短絡を防止する効果があり、正孔取出し層が設けられることが好ましい。
正孔取出し層を形成する材料としては、ポリチオフェン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体、ポリピロール重合体、ポリアニリン重合体、ポリフラン重合体、ポリピリジン重合体、ポリカルバゾール重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(HPc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体、アセン系化合物(テトラセン、ペンタセンなど)などのp型半導体特性を示す低分子有機化合物、カーボンナノチューブやグラフェン、酸化グラフェンなどの炭素化合物などが好ましく用いられる。特に、ポリチオフェン系重合体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたもの、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステンは好ましく用いられる。
正孔取出し層を形成し得る無機化合物としては、MoOなどの酸化モリブデン(MoO)、WOなどの酸化タングステン(WO)、NiOなどの酸化ニッケル(NiO )、Vなどの酸化バナジウム(VO)、ZrOなどの酸化ジルコニウム(ZrO)、CuOなどの酸化銅(CuO)、ヨウ化銅、RuOなどの酸化ルテニウム(RuO)、Reなどの酸化ルテニウム(ReO)などが挙げられる。
正孔取出し層の厚さは5nmから600nmが好ましく、より好ましくは10nmから200nmである。
なお、このように電子取出し層や正孔取出し層は無機化合物を含む場合があるが、本明細書においては前述のように構成元素の原子数の50%以上が炭素および水素でなければ、そうした層は「有機層」には含まないこととする。そのような層は、モジュール外縁に面する延出部の幅が大きい場合であっても耐久性への影響は小さいためである。
〔樹脂層〕
図1〜3に示す実施形態においては、有機層3および第二電極4を包埋する樹脂層5が形成されている。このような樹脂層は有機太陽電池モジュールに必須ではないが、後述するガスバリア層6を設ける場合、平坦性を高めることにより接着性を向上させるために樹脂層を設けることが好ましい。樹脂層を形成する樹脂は、上記の効果を実現できる樹脂を適宜選定可能である。このような樹脂としては例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、炭化水素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。また、上記のような硬化反応を起こさない粘着材も挙げられる。具体的には、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。樹脂層を形成する樹脂としては、ガスバリア性や接着性の観点からエポキシ樹脂が好ましい。また、樹脂に無機化合物のフィラーを混合させておくこともガスバリア性向上の観点から好ましい。
樹脂層の厚さは、樹脂層断面方向からの水分や酸素の侵入を防ぐためには薄いほうが好ましいが、薄すぎると基材と光起電力素子が接触して素子にダメージが入る可能性が高まるため、好ましくは0.1μm〜500μmであり、より好ましくは1μm〜100μmである。
〔ガスバリア層〕
本発明のモジュールにおいては、外部からの水分や酸素の侵入を効率的に防ぐためにガスバリア層6を設けることが好ましい。
ガスバリア層を設ける方法としては、樹脂やガラス等のガスバリア性フィルムを接合する方法と、直接ガスバリア層を製膜する方法が挙げられる。また、直接ガスバリア層を製膜した後、さらにその上にガスバリア性フィルムを接合することも、耐久性をより高めるために好ましい態様である。
ガスバリア性フィルムの材料として無機材料を用いる場合、その材料としては、ガラス(無アルカリガラス、石英ガラス、ソーダガラスなど)、アルミニウム、鉄、銅、およびステンレスなどの合金等、酸化シリコンや酸化アルミ、酸化亜鉛などの無機酸化物、窒化シリコン膜や窒酸化シリコン膜などの無機窒化物が挙げられるが、絶縁性の観点から、好ましくはガラスである。このときのガスバリア層の厚みは特に限定されないが、通常0.1μm〜5000μm、より好ましくは1μm〜1000μmである。
ガスバリア性フィルムの材料として樹脂を用いる場合、その材料としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレンポリメチルメタクリレート、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂等が挙げられる。樹脂製のガスバリア性フィルムの厚みは特に限定されないが、通常1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜10μmである。
また、ガスバリア性フィルムとして、無機化合物と樹脂との積層構造を有するフィルムを用いてもよい。
直接ガスバリア層を製膜する場合、ガスバリア層の材料は無機化合物でもよいし、無機化合物と有機化合物の積層構造であってもよい。ガスバリア層を形成する無機化合物としては例えば、酸化シリコンや酸化アルミ、酸化亜鉛などの無機酸化物や、窒化シリコン膜や窒酸化シリコン膜などの無機窒化物などが挙げられる。製膜されたガスバリア材料の厚は特に限定されないが、通常0.01μm〜100μm、より好ましくは0.1μm〜10μmである。
<有機太陽電池モジュールの製造法>
本発明の有機太陽電池モジュールは、一例として、少なくとも第一電極、有機層、第二電極をこの順に形成した後に、第二電極側からの平面視において有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下になるよう前記有機層延出部を除去する製造方法により製造することができる。
本発明の有機太陽電池モジュールの製造方法の一例を、図4を参照しつつ説明する。
まず、図4(a)に示すように、基板1上にスパッタリング法などにより形成した第一電極2に対し、所望の形状にパターン加工を行う。パターン加工はフォトリソグラフィーによるウェットエッチング加工などで行ってもよいし、レーザーによる除去加工、メカニカルスクライブ加工などによって行ってもよい。
次いで、図4(b)に示すように、当該電極上に電子取出し層、光電変換層、正孔取出し層等を形成し、有機層3を形成する。
電子取出し層を形成する場合、酸化亜鉛や酸化チタンなどを溶液塗布法などにより形成する。前駆体溶液を使用するのであれば、必要に応じて、焼成するなどで前駆体を酸化亜鉛や酸化チタンなどに変換すればよい。低分子有機物を電子取出し層として用いる場合は真空蒸着法などによっても形成できる。塗布する際には、スピンコート塗布、ブレードコート塗布、スリットダイコート塗布、スクリーン印刷塗布、バーコーター塗布、鋳型塗布、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、スプレー法など何れの方法を用いてもよく、膜厚制御や配向制御など、得ようとする膜質に応じて形成方法を選択すればよい。
光電変換層は、電子供与性有機半導体材料および電子受容性有機材料を含む光電変換素子用材料を溶媒に溶解させて溶液を作り、第一電極上または電子取出し層上に塗布して形成することができる。
電子供与性有機材料および電子受容性有機材料を混合して光電変換層を形成する場合は、電子供与性有機材料と電子受容性有機材料を所望の比率で溶媒に添加し、加熱、攪拌、超音波照射などの方法を用いて溶解させ溶液を作り、第一電極上または電子取出し層上に塗布する。また、電子供与性有機材料および電子受容性有機材料を積層して光電変換層を形成する場合は、例えば電子供与性有機材料の溶液を塗布して電子供与性有機材料を有する層を形成した後に、電子受容性有機材料の溶液を塗布して層を形成する。電子供与性有機材料および電子受容性有機材料が、分子量が1000以下程度の低分子量体である場合には、蒸着法を用いて層を形成することも可能である。
光電変換層の形成には前述の電子取出し層の形成の場合と同様の塗布法を用いることができ、膜厚制御や配向制御など、得ようとする光電変換層特性に応じて形成方法を選択すればよい。形成した光電変換層に対して、溶媒を除去するために、減圧下または不活性雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)などでアニーリング処理を行ってもよい。
第二電極と光電変換層の間に正孔取出し層を設ける場合には、所望の材料(PEDOT:PSSなど)を光電変換層上に塗布した後、真空恒温槽やホットプレートなどを用いて溶媒を除去し、正孔取出し層を形成する。塗布法には、前述の電子取出し層の形成の場合と同様の塗布法を用いることができる。また、酸化モリブデンなどの無機材料を使用する場合には、真空蒸着法やスパッタ法を適用することも可能である。
次に、図4(c)に示すように、第二電極と直列接続をとるために有機層をパターン加工し、第一電極を露出させる。パターン加工はフォトリソグラフィーによるウェットエッチング加工などで行ってもよいし、レーザーによる除去加工、メカニカルスクライブ加工などによって行ってもよい。
第二電極4は、図4(d)に示すように、光電変換層または正孔取出し層の上にAgなどの金属電極を真空蒸着法やスパッタ法により形成する。このとき、所望のパターンに開口したマスクを用いることで、所望のパターンの電極を形成することができる。また、正孔取出し層を真空蒸着した場合は、引き続き、真空を保持したまま金属電極を続けて形成することが好ましい。
本発明のモジュールを製造するためには、図4(e)に示すように、第二電極の形成後、第二電極側からの平面視において有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下になるよう有機層延出部の除去を行う。有機層除去加工は、溶媒による洗浄、レーザーによる除去加工、メカニカルスクライブ除去加工などで行うことができる。このとき、有機層のみを加工して、有機層延出部を20μm以下としてもよいが、実際には、加工精度の観点から加工が難しい。そのため、第二電極外縁付近と有機層を同時に加工することが好ましい。さらにこのとき、有機層が除去されてかつ、第二電極が除去されない程度の加工強度に設定して加工する。このような強度で加工すると、第二電極外縁端部の第二電極が薄い部分において、加工が完全に進行しきらずに有機層の一部が残存する。これにより、有機層延出部を20μm以下とすることができる。
次に、さらに耐久性を高めるために、エポキシ樹脂などを用いて、ガラス等を接着することで樹脂層およびガスバリア層を形成する。樹脂層およびガスバリア層形成後、用いる樹脂の硬化性に応じて、UV照射や熱処理を行うことで樹脂を硬化させる。
なお、以上は最初に基板上に形成した第一電極が陰極となり、陰極側から順に層を形成してモジュールを作製する方法について説明したが、基板上に電極(陽極)をスパッタリング法などにより形成し、当該電極の上に、正孔取出し層、光電変換層、電子取出し層、および電極(陰極)をこの順に形成してもよい。
本発明の有機太陽電池モジュールは、光電変換機能を利用した種々の光電変換デバイス、光起電力素子への応用が可能である。例えば、光電池(太陽電池など)およびそれを電源として用いる電子デバイス(各種センサー類、スマートフォンなど電子機器類)、光センサー(照度センサー、イメージセンサー、光スイッチなど)、撮像デバイスなどに有用である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
共役系化合物(A−1)を式1に示す方法で合成した、なお、合成例1記載の化合物(1−i)はジャーナルオブザアメリカンケミカルソサエティ(Journal of the American Chemical Society)、2009年、131巻、7792−7799頁に記載されている方法を参考に、化合物(1−p)はアンゲバンテケミ インターナショナルエディション(Angewandte Chem Internatioal Edition)、2011年、50巻、9697−9702頁に記載されている方法を参考に、国際公開第2014/042090号に記載の方法で合成した。
[有機層延出部の幅の測定方法]
レーザー顕微鏡(キーエンス社製VK−9700)を用いて第二電極の外縁近傍を観察し、第二電極と第一電極が視野に含まれるよう100μm視野(図6においては点線で囲まれた部分)の平均断面プロファイルから求めた。具体的には、任意の10箇所について100μm視野での平均断面プロファイルを取得し、第二電極外縁から有機層外縁までの平均幅を測定した。手順を下記1)〜4)に示す。
1)レーザー顕微鏡でモジュール外縁に面する第二電極外縁近傍を観察し、100μm視野以上のレーザー顕微鏡画像を取得する。
2)取得した画像中、有機層延出部を含む任意の100μm視野を決定する。このとき、100μm視野の2辺が第二電極外縁と略平行となるようにする。
3)決定した100μm視野において、第二電極外縁と略垂直となるようにラインを均等に割り振って引き、各ラインにおいて断面プロファイルが求められ、さらに平均断面プロファイルが取得される。
4)平均断面プロファイルより第二電極外縁から有機層外縁までの距離を測定し、有機層延出部の幅とした。
なお平均断面プロファイルの取得はキーエンス社製VK−9700に付属のソフトを用いた演算で行った。
なお、本実施例では、平均断面プロファイルは、レーザー顕微鏡観察で得られた画像の100μm視野中180ラインを均等に割り振って取得した断面プロファイルの平均とした。
[実施例1]
上記化合物(A−1)2.7mgと[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル(PCBM)(フロンティアカーボン社製)、3,4,5−トリメトキシトルエン(東京化成工業(株)製)10mg、クロロホルム0.19mLをサンプル瓶に入れ、溶液が入った容器を超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製US−2(商品名)、出力120W)中で30分間超音波照射することにより光電変換層形成用の溶液Aを得た。
エタノール溶媒(和光純薬工業(株)製)0.5mLを、酢酸亜鉛2水和物(和光純薬工業(株)製)10mgの入ったサンプル瓶の中に加え、熱溶解し、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(和光純薬工業(株) 製)を1体積%の割合で加えて電子取出し層形成用の前駆体溶液Bを得た。
PEDOT:PSS溶液(CLEVIOS(登録商標) P VP AI4083)4.0mL、水3.5mL、イソプロピルアルコール2.5mL、界面活性剤(花王ケミカル製エマルゲン(登録商標)103)0.1mgをサンプル瓶に入れて攪拌することで正孔取出し層形成用の溶液Cを得た。
以下、有機太陽電池モジュールの製造過程を図5を参照しつつ説明する。まず、スパッタリング法により第一電極2となるITO透明導電層を125nm堆積させたガラス基板1を38mm×46mmに切断した後、ITO透明導電層をフォトリソグラフィー法により38mm×13mmの長方形状にパターニングした(図5(a))。得られた基板をアルカリ洗浄液(フルウチ化学(株)製、“セミコクリーン”(登録商標)EL56(商品名))で10分間超音波洗浄した後、純水で洗浄した。
この基板を30分間UV/オゾン処理した後に、上記の溶液BをITO層上に滴下し、スピンコート法により3000rpmで塗布し、ホットプレート上で100℃30分間熱処理することで、膜厚約30nmの電子取出し層を形成した。
次いで、基板を窒素雰囲気下グローブボックスに移し、上記の溶液Aを電子取出し層上に滴下し、スピンコート法により1000rpmで塗布し、ホットプレート上で80℃5分間熱処理することで、膜厚300nmの光電変換層を形成した。
さらに、溶液Cを光電変換層上に滴下し、スピンコート法により2000rpmで塗布し、ホットプレート上で80℃1分間熱処理することで、40nmの厚さの正孔取出し層を形成した(図5(b))。
その後、レーザー(波長355nm,周波数60kHz,加工速度600mm/sec)を用いて、有機層3(この場合、光電変換層、正孔取出し層および電子取出し層を含む層)を6mm×6mmの大きさとなるように、有機層を除去した(図5(c))。
その後、光電変換層が形成された基板と陰極用マスクを真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が1×10−3Pa以下になるまで再び排気し、抵抗加熱法によって、第二電極4となる銀層を200nmの厚さに蒸着した(図5(d))。このとき、有機層を介してITO層と銀層が重なる5mm×5mmが光起電力素子の稼動部である。
次いで、レーザー(波長355nm,周波数80kHz,加工速度1000mm/sec)を銀層および有機層(この場合、光電変換層および正孔取出し層)に照射することで、平面視において銀層の外縁の外側に位置する有機層延出部の除去加工を行った(図5(e))。このとき、レーザースキャンによる加工方向は、銀層の外縁と平行方向に行い、一方向のみからスキャンして加工した。前記した有機層延出部の幅の測定方法によりモジュール外縁に面する有機層延出部の幅を測定した。有機層延出部の幅は11.4μmであった。
その後、基板を窒素雰囲気下グローブボックスに移し、光硬化性樹脂(ナガセケムテックス社製XNR5570)を20mm×20mmの大きさのガラス(ガスバリア層6の基材)に塗布し、基板の中心に貼り付けた(図5(f))。次いで、紫外光(波長365nm,強度100mWcm−2)を1分間照射した後、ホットプレート上で100℃30分間熱処理することで樹脂を硬化させ樹脂層5を作製した。
このようにして作製された光電変換素子の第一電極と第二電極をケースレー社製2400シリーズソースメータに接続して、大気中でITO層側から昼白色LED(パナソニック社製LDA4N−G/Z40E/S/W)を照射し、印加電圧を−1Vから+2Vまで変化させたときの電流値を測定して初期の最大発電量を求めた。(ここで、最大発電量は、印加電圧が0Vから開放電圧値の間で電流密度と印加電圧の積が最大となる点における電流密度と印加電圧の積の値である。)
その後、温度85℃、相対湿度85%としたオーブンへモジュールを投入した。一定時間ごと取り出して、前述の最大発電量測定を行い、経時劣化を調べた。その結果、発電量9割保持時間は350時間であった。
[実施例2]
銀層の形成までは実施例1と同様に行い、レーザー(波長355nm,周波数80kHz,加工速度1000mm/sec)を銀層および有機層(この場合、光電変換層および正孔取出し層)に照射することで、銀層の外縁の外側に位置する有機層延出部の除去加工を行った。このとき、レーザースキャンによる加工方向は、銀層の外縁と平行方向に行い、双方向(往復方向)からスキャンした。これにより、レーザー加工スキャン速度が上がることで一方向加工よりも加工強度が強くなる。得られた有機層延出部の幅は3.5μmであった。
[比較例1]
銀層の形成後のレーザーによる有機層除去加工を行わなかった他は実施例1と同様にしてモジュールを作製した。
[比較例2]
有機層形成後のレーザーによる有機層除去加工を、8mm×8mmの大きさとなるように有機層を除去した他は実施例1と同様に銀層形成までを行った。
その後、銀層の形成後のレーザーによる有機層除去加工を行わなかった以外は実施例1と同様にしてモジュールを作製した。
[比較例3]
有機層形成後のレーザーによる有機層除去加工を、5mm×5mmの大きさとなるように有機層を除去した他は実施例1と同様に銀層形成までを行った。ここで、設計上、有機層延出部の幅は0μmである。
その後、銀層の形成後のレーザーによる有機層除去加工を行わなかった以外は実施例1と同様にしてモジュールを作製した。
[比較例4]
有機層形成後のレーザーによる有機層除去加工を、5.1mm×5.1mmの大きさとなるように有機層を除去した他は実施例1と同様に銀層形成までを行った。なお、この場合、プロセス公差の問題が発生するため、基板と陰極マスクを精密に合わせた後、固定して銀層の蒸着を行っている。
その後、銀層の形成後のレーザーによる有機層除去加工を行わなかった以外は実施例1と同様にしてモジュールを作製した。
各実施例、比較例で作製した有機太陽電池モジュールにおける、有機層延出部の幅と耐久性の評価結果を表1に示す。
1:基板
2:第一電極
3:有機層
31:有機層延出部
4:第二電極
5:樹脂層
6:ガスバリア層

Claims (8)

  1. 少なくとも第一電極、有機層、第二電極をこの順に有する光起電力素子が1つ以上配置されてなる有機太陽電池モジュールであって、
    前記有機層は、前記第一電極の外縁よりも内側かつ前記第二電極の外縁よりも外側に位置する有機層延出部を有し、
    前記第二電極側からの平面視において、前記有機層延出部のうち、有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下である有機太陽電池モジュール。
  2. 前記第二電極側からの平面視において、全ての有機層延出部の幅が20μm以下である、請求項1に記載の有機太陽電池モジュール。
  3. 前記有機層を構成する材料に塩を含む、請求項1または2に記載の有機太陽電池モジュール。
  4. 前記第一電極、前記有機層、前記第二電極に加え、さらに樹脂層およびガスバリア層をこの順に有する、請求項1〜3のいずれかに記載の有機太陽電池モジュール。
  5. 少なくとも第一電極、有機層、第二電極をこの順に形成する工程、
    その後に、前記第一電極の外縁よりも内側かつ前記第二電極の外縁よりも外側に位置する有機層延出部のうち、前記第二電極側からの平面視において有機太陽電池モジュールの外縁に面する部分の幅が20μm以下になるよう前記有機層延出部を除去する工程、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の有機太陽電池モジュールを、電源として用いる電子デバイス。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の有機太陽電池モジュールを用いる光センサー。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の有機太陽電池モジュールを用いる撮像デバイス。
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