JP5362413B2 - コーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセス - Google Patents

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Description

本開示は、一般的にはナノスケールキナクリドン顔料粒子を目的としているが、さらに詳しくは、キナクリドン顔料および表面添加剤を含むナノスケールキナクリドン顔料粒子ならびにそのようなナノスケールキナクリドン顔料粒子を製造するための方法を目的としている。そのような粒子は、たとえば、インキなどのような組成物、たとえばインクジェットインキ組成物、相変化インキ組成物、および非水性液体インキ組成物のためのナノスコピック(nanoscopic)着色剤として有用である。
本発明の譲受け人に譲渡された米国特許出願第11/759,906号明細書(マリア・ビラウ(Maria Birau)ら、出願日2007年6月7日)に開示されているのは、少なくとも1種の官能性残基を含むキナクリドン顔料および少なくとも1種の官能基を含む立体的にバルキーな安定剤化合物を含むナノスケール顔料粒子組成物であるが、ここで、その官能性残基は、その官能基と非共役結合的に会合しており、そして、その会合した安定剤が存在することによって、粒子の成長とアグリゲーションの程度が限定され、ナノスケールサイズの粒子が得られる。さらに、ナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセスもまた開示されていて、それに含まれる工程は、(a)少なくとも1種の官能性残基を含む粗製キナクリドン顔料および(b)液状媒体を含む第一の溶液を調製する工程;(a)その官能性残基と非共役結合的に会合する1種または複数の官能基を有する立体的にバルキーな安定剤化合物および(b)液状媒体を含むを含む第二の溶液を調製する工程;その第一の溶液をその第二の溶液と組み合わせて第三の溶液を形成させて、顔料の官能性残基を安定剤の官能基と非共役結合的に会合させて、ナノスケールの粒径を有するキナクリドン顔料組成物を形成させる再構成プロセスをもたらす工程、である。さらには、ナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセスもまた開示されているが、それに含まれる工程は、酸の中に少なくとも1種の官能性残基を含むキナクリドン顔料を含む第一の溶液を調製する工程;有機媒体およびその顔料の官能性残基と非共役結合的に会合する1種または複数の官能基を有する立体的にバルキーな安定剤化合物を含む第二の溶液を調製する工程;その第二の溶液を第一の溶液を用いて処理する工程;ならびに、第一の溶液からキナクリドン顔料粒子を沈殿させて、その官能性残基を官能基と非共役結合的に会合させて、キナクリドン顔料粒子がナノスケールの粒径を有するようにする工程、である。
本発明の譲受け人に譲渡された米国特許出願第11/759,913号明細書(ライナ・カルリーニ(Rina Carlini)ら、出願日2007年6月7日)に開示されているのは、少なくとも1種の官能性残基を含む有機モノアゾレーキ顔料および少なくとも1種の官能基を含む立体的にバルキーな安定剤化合物を含むナノスケール顔料粒子組成物であるが、ここで、その官能性残基は、その官能基と非共役結合的に会合しており、そして、その会合した安定剤が存在することによって、粒子の成長とアグリゲーションの程度が限定され、ナノスケールサイズの顔料粒子が得られる。さらに、ナノスケールサイズのモノアゾレーキ顔料粒子を調製するためのプロセスも開示されているが、それに含まれる工程は、(a)レーキ顔料への第一の前駆体としての少なくとも1種の官能性残基を含むジアゾニウム塩および(b)亜硝酸誘導体からインサイチュで生成されるジアゾ化剤を含む液状媒体、を含む第一の反応混合物を調製する工程、ならびに、(a)レーキ顔料への第二の前駆体としての少なくとも1種の官能性残基を含むカップリング剤および(b)そのカップリング剤と非共役結合的に会合する1種または複数の官能基を有する立体的にバルキーな安定剤化合物、および(c)その第一の反応混合物を第二の反応混合物と組み合わせて第三の溶液を形成させる液状媒体、を含む第二の反応混合物を調製し、その官能性残基を官能基と非共役結合的に会合させて、ナノスケールの粒径を有するような、モノアゾレーキ顔料組成物を形成させる直接的なカップリング反応を起こさせる工程、である。さらには、ナノスケールモノアゾレーキ顔料粒子を調製するためのプロセスもまた開示されているが、それに含まれる工程は、少なくとも1種の官能性残基を含む、モノアゾレーキ顔料へのモノアゾ前駆体染料を調製する工程、そのモノアゾ前駆体染料を、1種または複数の官能基を有する立体的にバルキーな安定剤化合物の存在下に、カチオン塩を有するイオン交換反応にかける工程、ならびに、そのモノアゾレーキ顔料をナノスケール粒子として沈殿させて、顔料の官能性残基を安定剤の官能基と非共役結合的に会合させて、ナノスケールの粒径を有するようにする工程、である。
印刷インキは一般的には、それが意図する市場用途および所望の性能によって必要とされる、厳密な要求性能に従って配合される。オフィス用印刷のための配合であるか商業用印刷のための配合であるかにはかかわらず、実際のインキは堅牢であって、応力条件下でも耐えられるような画像が得られることが期待されている。ピエゾ電気式インクジェット印刷デバイスの典型的な設計においては、インクジェットヘッドに対して基材(受像部材または中間転写部材)が4〜6回転(インクリメンタル移動)する間に、適切に着色されたインキをジェットすることによって画像が適用される、すなわち、それぞれの回転の間には基材に対しての印刷ヘッドの並進が小さい。このアプローチ方法によって印刷ヘッドの設計が単純化され、移動が小さいことによって、液滴の良好な位置合わせが確保される。ジェットの操作温度では、液状インキの液滴が印刷デバイスから噴射され、そのインキの液滴が記録基材の表面に接触したときに、直接的にか、あるいは中間の加熱転写ベルトもしくはドラムを介してか、のいずれかによって、それらが速やかに固化して、固化されたインキ液滴の所定のパターンを形成する。
顔料は、各種の用途たとえば、ペイント、プラスチックおよびインキ(インクジェット印刷インキを含む)において有用な一つのタイプの着色剤である。典型的には、インクジェット印刷インキのための着色剤として染料が選択されてきたが、その理由は、それらが易溶性の着色剤であり、さらに重要なことには、インキを信頼性高くジェットすることを妨げることがないからである。染料はさらに、従来からの顔料に比較して、インキに対して広い色域を有する、優れて輝度の高いカラー品質を与えてきた。しかしながら、染料はインキビヒクルの中に分子的に溶解するために、インキ性能の低下につながる望ましくない相互作用を受けやすく、そのような例としては、たとえば光線による光酸化(これは耐光堅牢度の低下につながる)、インキから紙またはその他の基材の中への染料の拡散(これは画像品質の低下および裏写りにつながる)、および画像と接触した他の溶媒の中へ染料が浸透する可能性(これは水/溶媒堅牢性の低下につながる)などが挙げられる。ある種の状況においては、顔料がインクジェット用印刷インキのための着色剤として、より良好な代替え物となるが、それは、顔料が不溶性であり、インキマトリックスの中に分子的に溶解することが不可能であって、そのために着色剤の拡散が起きないからである。さらに顔料は、染料よりはるかに安価であり、そのためあらゆる印刷インキにおいて使用するのに魅力的な着色剤である。
インクジェット用インキのために顔料を使用する際に重要な問題点となるのは、それらの粒径が大きく、粒径分布が広いことであって、それらのことが組み合わさると、インキを信頼性高くジェットするには深刻な問題が生じる可能性がある(すなわち、インクジェットノズルが簡単に閉塞してしまう)。顔料が単一の結晶粒子の形態で得られることは希であって、むしろ結晶の大きなアグリゲートとして得られ、アグリゲートのサイズの分布が広い。顔料アグリゲートの着色特性は、そのアグリゲートのサイズと結晶のモルホロジとに依存して、大きく変化する可能性がある。したがって、たとえばインキおよびトナーにおいて広く採用することが可能な理想的な着色剤は、染料と顔料の両方の最適な性質を有しているものであり、そのような性質としては以下のようなものが挙げられる。1)優れた着色性(大きな色域、輝度、色相、色の鮮明さ)、2)色の安定性および耐久性(熱的、光的、化学的、および空気に安定な着色剤)、3)着色剤のマイグレーションが最小限または皆無、4)処理容易な着色剤(マトリックスの中で容易に分散し安定化する)、5)材料コストが安価である等である。したがって、本発明の実施態様が取り組んでいるような、従来からのより大きな顔料粒子に伴う問題点を最小化または回避する、より小さなナノサイズの顔料粒子が必要とされる。着色剤材料として、そのように改良されたナノサイズの顔料粒子を製造および使用するためのプロセスもまた、依然として必要とされている。本発明のナノサイズ顔料粒子は、たとえばペイント、コーティング、およびインキ(たとえば、インクジェット用印刷インキ)およびその他の組成物において有用であって、それらにおいて、顔料は、たとえばプラスチック、オプトエレクトロニクス画像形成要素、写真要素、特に化粧品などで使用することができる。
下記の文献等により、背景情報が得られる。
特許文献1には、50〜99重量%のナノサイズ顔料と1〜50重量%の低分子量ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドポリマとを含む有機ナノサイズ顔料の混合物、ならびに直接顔料性有機顔料を調製するための粒子成長および結晶相ディレクタまたは顔料仕上げにおける使用が開示されている。
特許文献2には、50〜99重量%のナノサイズ顔料と1〜50重量%の低分子量ポリスルホン化炭化水素、特にナフタレンモノ−またはジスルホン酸ホルムアルデヒドポリマとを含む有機ナノサイズ顔料の混合物、ならびに直接顔料性有機顔料を調製するための粒子成長および結晶相ディレクタまたは顔料仕上げにおける使用が開示されている。
特許文献3には、以下の工程を含むナノ水性ペイントを調製するためのプロセスが開示されており、その工程は、(A)ヒドロキシル化によってナノ粒子の表面上に高密度でヒドロキシル基を形成させることにより、そのナノ粒子表面上の化学的性質を変化させる工程、(B)ナノ粒子のクラスタを崩壊させるため、およびナノ粒子の表面の上に自己集合単分子層を均質に形成させるために、ナノ粒子上のヒドロキシル基を自己集合単分子層に置き換えることによって、ナノ粒子の上に低表面エネルギ化合物の自己集合単分子層を形成させる工程、および(C)その上に形成された自己集合単分子層を有するナノ粒子を有機ペイントとブレンドまたは混合して、ナノ水性ペイントを形成させる工程である。
特許文献4には、有機顔料の微細粒子を製造するための方法が記載されており、その方法には次の工程が含まれる。層流を与える流路の中にアルカリ性または酸性の水性媒体の中に溶解された有機顔料の溶液を流す工程、およびその層流の過程において、その溶液のpHを変化させる工程である。
特許文献5には、キナクリドン−7,14−ジオン系のピグメント染料を製造するためのプロセスが開示されているが、それは、1モルの2,5−ジハロゲノテレフタル酸およびそのエステルの1種または複数を、同時または順次に、2モルの1種の芳香族アミンもしくは異なった芳香族アミン(ここでアミノ基に対してオルトの少なくとも一つの位置がフリーである)の混合物と反応させる工程、および生成した2,5−ジアリールアミノテレフタル酸またはそのエステルを、酸縮合媒体中、所望により不活性溶媒の存在下に高温で加熱することによって、キナクリドン−7,14−ジオンに転化させる工程を含む。
非特許文献1「マス−プロダクション・オブ・ピグメント・ナノクリスタルズ・バイ・ザ・リプレシピテーション・メソッド・アンド・ゼア・エンキャプシュレーション(Mass−Production of Pigment Nanocrystals by the Reprecipitation Method and their Encapsulation)」には、制御されたサイズとモルホロジを有するキナクリドンのナノ結晶を、その大量生産のための再沈殿法の注入装置としてポンプを使用し、濃縮N−メチル−2−ピロリジノン溶液を注入することによって、容易に生成させることができたとの記載がある。この文献には、ポリマを使用してキナクリドンのナノ結晶のカプセル化が達成され、そのカプセル化ナノ結晶では極めて改良された分散性が得られたことが記載されている。
非特許文献2「ニュー・シンセティック・メソッド・オブ・オーガニック・ピグメント・ナノ・パーティクル・バイ・マイクロ・リアクタ・システム(New Synthetic Method of Organic Pigment Nano Particle by Micro Reactor System)」(その要約はインターネットで利用可能)には、マイクロリアクタで実現された有機顔料ナノ粒子の新規な合成法の記載がある。アルカリ性の水性有機溶媒中に溶解させた有機顔料の流動性溶液を、マイクロチャンネルの中で沈殿媒体と混合させた。この製造手順では、二つのタイプのマイクロリアクタを効率よく適用して、チャンネルの閉塞をなくすことができる。その特徴は、その透明な分散体は極めて安定であり、かつ粒径分布が狭いことであって、これは従来からの微粉砕法(破砕法)では実現することが困難であった。それらの結果から、マイクロリアクタ系でのこの方法の有効性が証明された。
特許文献6には、2種以上の溶液(その内の少なくとも一つは、その中に有機顔料が溶解されている有機顔料溶液である)をマイクロチャンネルの中に通過させ、その有機顔料溶液が非層流状態でそのマイクロチャンネルの中を流れるようにすることによって、有機顔料微細粒子を製造するための方法が記載されている。したがって、単位時間あたりのその溶液の接触面積を上げることが可能であって、拡散混合の長さを短くすることが可能であり、そのため、溶液を瞬時に混合することが可能となる。その結果、ナノメートルスケールの単分散有機顔料微細粒子を安定して製造することができる。
非特許文献3「エフェクト・オブ・サイド−チェイン・サブスティチューエンツ・オン・セルフ−アセンブリ・オブ・ペリレン・ジイミド・モレキュールズ:モルホロジ・コントロール(Effect of Side−Chain Substituents on Self−Assembly of Perylene Diimide Molecules:Morphology Control)」には、共有結合的に結合された脂肪族側鎖置換基の使用が記載されているが、それによって、ペリレンジイミド分子の上で官能化されて、その分子の自己集合を調節し、各種のナノ粒子モルホロジ(ナノ帯(nano−belt)ないしはナノ球(nano−sphere))を形成し、その結果、その材料の電子的な性質が強い影響を受ける。検討された側鎖置換基は、直鎖状のドデシル鎖および長鎖分岐状のノニルデシル鎖であったが、後者の置換基は、よりコンパクトで球状のナノ粒子を与えた。
上述のそれぞれの適切な成分およびプロセス態様を、本発明の開示のためにその実施態様に選択してもよいが、上述の引用文献のすべての開示を、参考として引用し、本明細書に全面的に組み入れるものとする。
米国特許第6,902,613号明細書 国際公開第2004/048482号パンフレット 米国特許出願公開第2006/0063873号明細書 米国特許出願公開第2005/0109240号明細書 米国特許第3,201,402号明細書 国際公開第2006/132443A1号パンフレット
ケント・ウジイエ−イシイ(Kento Ujiiye−Ishii)ら、モレキュラー・クリスタルズ・アンド・リキッド・クリスタルズ(Molecular Crystals and Liquid Crystals)、第445巻、第177ページ(2006) ヒデキ・マエタ(Hideki Maeta)ら、インターネット(http://aiche/confex.com/aiche/s06/preliminaryprogram/abstract_40072.htm) K.バラクリシュナン(K.Balakrishnan)ら、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第128巻、第7390〜98ページ(2006)
本発明の開示は、ナノスケールキナクリドン顔料粒子およびそのようなナノスケールキナクリドン顔料粒子を製造するための方法を提供することにより、それらおよびその他の必要性に応えるものである。
キナクリドン顔料粒子を製造するための各種のプロセスが公知ではあるが、ほとんどの市販の顔料は、粒径が大きく、広い粒径分布を有しており、そのために、インキを信頼性高く吐出させようとすると、問題を生じる可能性がある。これを克服するための安価な手順では、一般的に、顔料を塩微粉砕(salt milling)にかけて、より小さく、より均質なサイズとする。しかしながら、安価かつスケールアップ可能な方法でナノスケールキナクリドン顔料粒子を製造して、そのナノスケールキナクリドン顔料粒子がインキビヒクルの中に容易に分散できるようなプロセスが依然として求められている。
本発明の開示は、キナクリドン顔料、たとえばピグメント・レッド122のナノ粒子を製造するための方法を提供し、そのナノ顔料の表面に、あるタイプの添加剤を組み入れて、インキビヒクルの中への分散性を与え、インキ分散体の安定性を維持できるようにする。それらのキナクリドンナノ粒子は、添加剤と顔料とを同時に高温の酸、たとえば硫酸の中に溶解させ、次いで冷水性媒体の中に高撹拌下で再沈殿させることによって調製することができる。このプロセスでは、高価な溶媒を使用せずにすむ。このプロセスは容易にスケールアップ可能で、経済的にも優れており、また商業的な製造設備の中に容易に組み込むことができる。
ひとつの実施態様においては、本発明の開示が、コーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセスを提供するが、それには、
酸の中に表面添加剤化合物を含む第一の溶液を調製する工程と、
その第一の溶液の中にキナクリドン顔料前駆体または粗製キナクリドン顔料を添加して、前記表面添加剤化合物が、形成されるナノスケールキナクリドン顔料粒子をコーティングするようにする工程と、
第一の溶液およびコーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を、脱イオン水を含む第二の溶液の中に添加して、第三の溶液を形成させ、そのコーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を沈殿させる工程と、が含まれるが、
ここで、その表面添加剤化合物はロジン化合物を含んでいる。
本発明の開示の実施態様は、ナノスケールキナクリドン顔料粒子、およびそのようなナノスケールキナクリドン顔料粒子を製造するための方法を提供する。それらのナノスケールキナクリドン顔料粒子には、表面添加剤としてのロジン化合物を含むが、それは、ナノスケールサイズの粒子を与えるのに役立つだけではなく、インキビヒクルの中でのナノスケールキナクリドン顔料粒子の分散性と安定性も改良する。いくつかの実施態様においては、表面添加剤を顔料溶解に使用される濃酸に添加し、それに続けて顔料を添加する方法によって、ナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製することも可能である。その顔料と添加剤との組み合わせたものを加熱して、相互に溶解させて、顔料表面上に表面添加剤の均質なコーティングが得られるようにする。その顔料/添加剤組合せ物を、冷媒体、たとえば脱イオン水の中で激しく撹拌しながら共に冷却して、分散ナノ粒子顔料スラリを得る。アンモニア溶液を用いて、その分散ナノ顔料スラリを中和することにより、次いでその単離された顔料を精製するために必要な脱イオン水洗浄の所要量を減少させることも可能である。次いでそのウェット顔料ケーキを、たとえばアセトニトリルを用いて洗浄して、水を除去し、乾燥しやすくすることもできる。顔料をウェットケーキのままで残しておいて、インキ配合物の中に直接分散させることも可能である。
「有機顔料への前駆体」の中で使用される「前駆体(precursor)」または「顔料前駆体(pigment precursor)」という用語は、化合物(たとえば有機顔料)の全合成における先行中間体であるような各種の化学物質であることができる。いくつかの実施態様においては、有機顔料および顔料前駆体は、同一の官能性残基を有していても、有していなくてもよい。いくつかの実施態様においては、顔料前駆体が、着色化合物であっても、なくてもよい。さらに他の実施態様においては、顔料前駆体と有機顔料とが異なった官能性残基を有していてもよい。
代表的な顔料前駆体としては、下記の式1に示すような、2,5−ジアニリノテレフタル酸、および各種の炭化水素鎖Rを有する、それらの対応するエステル誘導体が挙げられる。炭化水素鎖Rは、水素、1〜約20個の炭素を有する直鎖状または分岐状のアルキル基、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチルなど、または環状アルキル基、たとえばシクロヘキシル、または各種置換または非置換のアリール基、たとえば、フェニル、ナフチル、パラ−メトキシベンジルなどを表すことができるが、これらに限定される訳ではない。官能性残基のRおよびRは、アニリン芳香族環のいずれの位置、たとえばオルト、メタまたはパラの位置に存在していてよく、それらは互いに異なっていても同一であってもよく、以下のような官能基を含んでいてもよい。たとえば、H、1〜約20個の炭素を有するアルキル基、たとえばメチル、エチル、1〜約20個の炭素を有するアルコキシル基、たとえば、メトキシル、エトキシル、アリールオキシル、たとえばフェノキシル、およびアリールアルコキシル、たとえばベンジルオキシル、ならびに各種のハライド、たとえばCl、Brである。
Figure 0005362413

式1 キナクリドン顔料前駆体
具体的な実施態様においては、式1の化合物には以下のものが含まれる。
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=R=H;
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=H、R=ハライド、たとえばClまたはBr;
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=R=CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=H、R=CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=CH、CHCH、CHCHCH、CH(CH、R=ハライド、たとえばClまたはBr;
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=R=ハライド、たとえばClまたはBr;
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=Cl、R=Br;
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=R=O−CH、O−CHCH、O−CHCHCH、O−CH(CH、O−(CH)C
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=H、R=O−CH、O−CHCH、O−CHCHCH、O−CH(CH、O−(CH)C;および
・R=Hまたは各種炭化水素鎖、R=OCH、O−CHCH、O−CHCHCH、O−CH(CH、O−(CH)C、R=ハライド、たとえばClまたはBr
代表的な表面添加剤化合物としては、各種のロジン化合物、たとえばロジン、ロジンエステル類、ロジン酸類、ロジン塩類などが挙げられるが、それらは、顔料粒子をコーティングする機能を有していて、顔料粒子または分子の自己集合の大きさを制限して、主としてナノスケールサイズの顔料粒子を形成させる。それらのロジン化合物は水素化されていても、されていなくてもよいので、水素化ロジン、水素化ロジンエステル類、水素化ロジン酸類、水素化ロジン塩類などが含まれていてもよい。そのようなロジン化合物の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。たとえば、水素化ロジンエステル類(たとえば、荒川化学工業(株)(Arakawa Kagaku Co.,Ltd.)製のパインクリスタル(Pinecrystal)KE−100またはKE−311)、水素化ロジングリセリンエステル、レボピマル酸、ネオアビエチン酸、パルストリン酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、セコ−デヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ピマル酸、およびイソピマル酸、ロジン酸カルシウム類、ロジン酸亜鉛類、ロジン酸マグネシウム類、ロジン酸バリウム類、ロジン酸鉛類、ロジン酸コバルト類、混合ロジン酸塩類(たとえば、ロジン酸カルシウム類とロジン酸亜鉛類)、ロジンのナトリウム塩類(たとえば、ハーキュレス・ペーパ・テクノロジ・グループ(Hercules Paper Technology Group)製のドレジネートX(DRESINATE X)(商標))、ロジンもしくは水素化ロジンのアルキルエステル類(たとえば、ハーキュレス・インコーポレーテッド(Hercules Inc.)製の水素化ロジンのメチルエステルであるハーコリンD(HERCOLYN D)(商標)、ならびにハーキュレス・インコーポレーテッド(Hercules Inc.)製のロジンのメチルエステルであるアバリン(ABALYN)(商標)、それらの混合物などである。たとえば、好適な表面添加剤化合物の具体的な市販品の一例は、荒川化学工業(Arakawa Chemical Industries)から入手可能な水素化ロジンエステルであるKE−100である。
表面添加剤が顔料粒子をコーティングして、顔料粒子の表面の官能性残基をすべて不活性化させ、顔料粒子の成長を制限する。いくつかの実施態様においては、その表面コーティングを完全なものとして、その顔料粒子の上に連続または実質的に連続なコーティングが得られるようにすることできる。しかしながら、別な実施態様においては、コーティングが顔料粒子のほんの一部にだけ存在するようにして、不連続なコーティングを与えることもできる。いずれの場合においても、それらのコーティングによって顔料粒子の成長の調節をすることが可能となるばかりでなく、形成された粒子のビヒクル、たとえばインキビヒクルの中への分散を、改良された分散性と安定性で可能とする表面性質を付与する。
典型的にはD50として表される「平均」粒径は、粒径分布の第50パーセントにある中央粒径値として定義され、ここでその分布中の粒子の50%は、D50粒径値よりは大きく、その分布中の粒子の残りの50%は、D50値よりも小さい。平均粒径は、粒径を推測するための光散乱技術、たとえば動的光散乱法を使用する方法によって測定することができる。本明細書で使用するとき「粒子直径」という用語は、透過型電子顕微鏡法によって得られる粒子の画像から誘導される、そのコーティングされた顔料粒子の長さを指している。たとえば「ナノサイズ顔料粒子」というように使用されている、「ナノサイズ」(または「ナノスケール」または「ナノスケールサイズ」)という用語は、たとえば平均粒径、D50が、約150nm未満、たとえば約1nm〜約100nm、または約10nm〜約80nmであることを指している。幾何学的標準偏差(geometric standard deviation)は無次元数で、典型的には、母集団の中央値の前後における所定の属性(たとえば、粒径)の母集団の分散を推定するものであって、対数変換値の標準偏差の累乗値から誘導される。一群の数{A、A、・・・、A}の幾何学的平均値(または中央値)をμで表すとすると、その幾何学的標準偏差は次式で計算される。
Figure 0005362413
市販の顔料は典型的には少なくとも約100nm〜約1ミクロンの中央粒径を有し、粒子径分布と粒子アスペクト比との両面で各種のものがある。粒子のアスペクト比は、その長さの寸法の、その幅の寸法に対する比率に関連する。一般的には、粒子のアスペクト比は、その長さ寸法とともに増加していき、多くの場合、針状および/または不規則なモルホロジをとるが、そのようなものとしてはたとえば、楕円体、棒状体、平板体、針状体などが挙げられる。典型的には、たとえばキナクリドン顔料のような有機顔料は、粒子径分布が大きいとともに、粒子アスペクト比の分布も大きく、場合によっては、粒子のモルホロジ分布も大きい。このシナリオは望ましいものではないが、その理由は、粒径分布および/またはアスペクト比が大きいそのような顔料から製造されたインキや分散体が、分散されずに相分離したものとなる可能性があるからである。
キナクリドンナノ顔料は、本明細書における実施態様において説明されたような、例示的な条件および表面添加剤を用いて適切に合成した場合には、より規則正しい粒径および粒子アスペクト比(長さ対幅)を有するようになり、たとえば粒径解析器とともに動的光散乱法を使用して測定すると、後者がほぼ4:1未満でかつ中央粒径が約100nm未満となる。
本開示におけるプロセスと組成物の利点は、キナクリドン顔料の目的とする最終用途のための、粒径と組成の調節を、それらが可能とするところにある。このことによって、コーティング法、スプレー法、ジェット法、押出し法などによって、顔料粒子を各種の媒体の上に分散させた場合、それらの顔料粒子の総体的な色純度がより高くなる。
キナクリドン顔料を全合成するためのいくつかの公知の方法が存在していて、加熱による閉環または酸触媒による閉環のいずれかによって五環の環構造を形成させる化学的変換を含むが、これについては、たとえば、W.ヘルプスト(W.Herbst)およびK.ハンガー(K.Hunger)『インダストリアル・オーガニック・ピグメンツ(Industrial Organic Pigments)第3版』(ワイリー−VCH(Wiley−VCH)、2004)、「キナクリドン顔料」の章、p.452〜472に記載がある。キナクリドン類の五環の環構造は、先に式(1)に示したような2,5−ジアニリノテレフタル酸またはエステル顔料前駆体に対して、後者の酸触媒による閉環反応をさせ、以下の反応スキームに従って得ることができるが、それらの反応スキームはそれぞれ、公知の出発物質であるa)コハク酸エステル類、およびb)2,5−ジハロテレフタル酸の一つから調製されている。
Figure 0005362413
いくつかの実施態様においては、表面添加剤でコーティングされたキナクリドン顔料のナノサイズ粒子は、次の二つの方法、1)粗製キナクリドン顔料を酸性液状物(通常「アシッドペースティング(acid pasting)」と呼ばれている)の中に溶解させ、ある種の条件下でその顔料をナノ粒子として再沈殿させる方法;および2)先行する顔料前駆体を酸触媒閉環させることによってキナクリドン顔料のナノサイズ粒子を合成する方法の内の一つで調製することができる。
いくつかの実施態様においては、顔料または顔料前駆体原料よりも前に、表面添加剤を酸媒体の中に添加する。したがって、その表面添加剤は、たとえば撹拌などによって、その酸媒体の中に溶解または分散される。その酸媒体は加熱してもよいし、あるいは所望の温度、たとえば約0℃〜約100℃、たとえば約20℃〜約80℃または約40℃〜約60℃に維持してもよい。しかしながら、いくつかの実施態様においては、室温よりも高い温度にまでに酸媒体を加熱するが、その理由は、温度が高いほど、表面添加剤の溶解、さらにはそれに続く顔料物質の溶解に役立つからである。
これらの方法において、第一の溶液は、強酸中に溶解または分散された表面添加剤が含まれるように調製または準備される。それらの強酸は、たとえば鉱酸、有機酸、またはそれらの混合物であってよい。強い鉱酸の例としては、硫酸、硝酸、過塩素酸、各種のハロゲン化水素酸(たとえば塩酸、臭化水素酸、およびフッ化水素酸)、フルオロスルホン酸、クロロスルホン酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸、それらの混合物などが挙げられる。強い有機酸の例としては、アレーンスルホン酸などの有機スルホン酸、たとえばメタンスルホン酸およびトルエンスルホン酸、酢酸、ハロ酢酸、ジハロ酢酸およびトリハロ酢酸、たとえばトリフルオロ酢酸およびクロロ酢酸、シアノ酢酸、それらの混合物などが挙げられる。
この第一の溶液には、たとえば表面添加剤が所望の溶解または分散でき、次いで顔料粒子が溶解または分散できるように、強酸を各種所望の量または濃度で含んでいてよい。酸溶液の量を選択して、顔料を添加した後では、その酸溶液が重量で0.5%〜20%、たとえば1%〜15%または2%〜10%の濃度で顔料を含むようにすることができるが、その数値がこれらの範囲から外れていてもよい。
方法1)においては、表面添加剤の強酸溶液に粗製キナクリドン顔料を添加する。その添加は一般的には、撹拌しながら徐々に、たとえば滴下により実施するが、その他各種の方法で添加を実施することも可能である。所望により、少量の表面活性剤またはその他一般的な添加剤と用いて、その添加を実施してもよい。添加の際には、その温度を先に示した温度範囲のいずれかに維持するが、一つの実施態様においては、キナクリドン顔料を再沈殿させてナノ粒子を形成させることを、この温度範囲の内側または外側の一定温度で保持することもできるし、また別な実施態様においては、キナクリドン顔料を再沈殿させてナノ粒子を形成させる際の温度を、この温度範囲の内側または外側で、サイクル的にアップおよびダウンさせることもまた可能である。
顔料原料を第一の溶液に添加したら、その第一の溶液をある時間、保持、撹拌することによって、その表面添加剤により顔料粒子に好適かつ所望のコーティングを与えることができる。このプロセスは、たとえば、約10分間〜約10時間、たとえば所望により約1〜約5時間または約2〜約4時間の時間をかけて実施させることができる。
各種好適な液状媒体を使用して、キナクリドン顔料を再沈殿させて、表面添加剤でコーティングされたナノサイズ粒子を得ることができる。望ましくは、脱イオン水の中で再沈殿を実施することができるが、それによって、コストの高い有機溶媒の使用、顔料粒子を回収するのに必要なさらなる洗浄および分離工程を回避することができる。したがって、その中で再沈殿を実施する第二の溶液には、脱イオン水をその主成分として含んでいるのが望ましい。
所望により、第二の溶液または第三の溶液の中に沈殿剤をさらに組み入れることも可能である。そのコーティングされた顔料を溶解させない各種の液体を、任意の沈殿剤として使用することができる。好適な沈殿剤としては、アルコール類、たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール;水、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、炭化水素溶媒、たとえばヘキサン類、トルエン、キシレン類、アイソパール(Isopar)溶媒、およびそれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。その任意の沈殿剤が、アンモニア溶液(濃溶液またはその他のパーセント)であってもよい。沈殿剤は、混合物の全容積の、約10%〜約100容積%の範囲、たとえば約20%〜約80%の間、または約30%〜約70%の間で添加することができる。
ナノサイズ粒子を形成させるための顔料の再沈殿は、溶解させた顔料および表面添加剤の第一の溶液を第二の(再沈殿)溶液に添加することにより実施することができる。いくつかの実施態様においては、激しい撹拌下、たとえば高速機械的撹拌手段またはホモジナイズ手段またはその他の手段を用いて、第一の溶液を第二の溶液に徐々に添加することによって、この添加を実施する。
この方法1)においては、その再沈殿プロセスを、第一および第二の溶液の溶解性を維持しながら各種所望の温度で実施して、コーティングされたキナクリドンナノ粒子を形成させることができる。たとえば、再沈殿は、約0℃〜約90℃、たとえば約0℃〜約40℃または約0℃〜約20℃の温度で実施することができるが、所望により、これらの範囲の外側の温度を使用することもできる。一つの実施態様においては、実質的に温度を一定に維持しながら、再沈殿を実質的に一定温度で実施することができるし、その一方でまた別な実施態様においては、再沈殿の際の温度を所望の範囲の中で変動させてもよく、この場合、その変動がサイクル的などであってもよい。
第三の溶液において、コーティングされたキナクリドン顔料のナノサイズ粒子は、約0.5重量%〜約20重量%の量で存在することができる。
再沈殿が完了したら、その冷却された混合物を、溶液に適切な塩基を添加することによって、中和する(酸を中和する)ことができる。たとえば、アンモニア水溶液を滴下により添加することによって、その溶液を中和することができる。その他の好適な中和剤としては、アルカリ金属の水酸化物および炭酸塩、たとえばNaOH、KOH、NaCO、KCOなどが挙げられる。
中和が完了したら、顔料のナノ粒子を、各種慣用される手段、たとえば真空ろ過法または遠心分離法によって、溶液から分離することができる。それらのナノ粒子を、公知の方法によって、さらなる用途のために加工することも可能である。
このプロセスで形成されるナノ粒子がサイズが小さいという性質を有しているために、その顔料が溶液の中で発泡する可能性があるが、そのような溶液はろ過が極めて困難である。発泡の問題を克服し、ろ過/顔料分離の工程が容易となるように、中和された溶液に脱泡剤を添加することができる。各種好適な脱泡剤を使用することが可能であり、その一例としては2−エチルヘキシルアルコールが挙げられるが、それは、顔料担持量の約2〜約20重量パーセントの量で使用することができる。その他の脱泡剤も使用することができる。
表面添加剤でコーティングされたキナクリドン顔料のナノサイズ粒子を製造する第二の方法には、キナクリドン顔料前駆体を酸触媒によって閉環することが含まれる。この第二の方法2)においては、ナノ粒子の形成と並行して顔料を合成する。すなわち、公知の化学合成プロセスに従って前駆体化合物から顔料分子を調製するが、ただし、キナクリドン五環の環構造を形成させるための、酸触媒による閉環を含むキーとなる工程において、上述の表面添加剤化合物を導入して、形成されたナノ顔料粒子をコーティングする。
キナクリドン顔料を合成するための各種のプロセスが当業者には周知である。たとえば、米国特許第2,821,529号明細書および米国特許第2,821,541号明細書にはそれぞれ、第一に中央の芳香族環を構築することによってキナクリドン顔料を製造するための6段のプロセスが記載されている。フォン・F・ケーラー(Von F.Kehrer)、キミア(Chimia)、第26巻、第173ページ(1974)に記載されている新規なアプローチ方法は、芳香族出発物質から始まる3段プロセスである。たとえば、上述の式(1)の各種顔料前駆体を、芳香族出発物質から製造し、次いでそれらの顔料前駆体に、酸触媒による閉環反応を行わせることができる。先に記載された表面添加剤の存在下にこの反応を実施すると、所望のコーティングされたキナクリドン顔料ナノ粒子が生成する。
たとえば、第二の方法の一つの実施態様では、先にスキーム(1)で説明されたような、ハロゲン化芳香族原料物質から出発したキナクリドン顔料ナノ粒子の合成法が開示されている。キーとなる中間体は、式(1)に示されたような顔料前駆体である、2,5−ジアニリノテレフタル酸またはそのジエステル誘導体である。酸触媒による環化は、表面添加剤化合物の存在下に、この顔料前駆体に対して実施される。この具体的な方法においては、酸触媒による環化は、各種適切な酸性液状媒体中、たとえばキナクリドン顔料ナノ粒子を製造するための第一の方法で既に説明したようないずれかの強酸の存在下で実施することができる。代表的な例としては、硫酸、硝酸、モノ−、ジ−、およびトリ−ハロ酢酸、たとえばトリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸など、ハロゲン酸、たとえば塩酸、リン酸およびポリリン酸、ホウ酸、ならびに各種それらの混合物などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。上述の第一の方法と同様に、その中で酸触媒による環化が起きる第一の溶液には、その中に溶解または分散された表面添加剤が既に含まれている。
酸触媒による環化反応の間に、添加された表面添加剤が存在しているために、ナノ粒子が生成すると同時にコーティングされて、それにより、粒子の成長が調節され、制限される。このようにして、顔料の粒径とモルホロジが調製され、さらには、表面添加剤組成物および顔料粒子の成長を所望のレベルに制限するようなプロセス条件を与えることによって、所望通りとすることができる。
第二の方法における再沈殿および中和は、第一の方法の場合と同様にして実施することができる。再沈殿および中和が完了したら、そのコーティングされた顔料のナノ粒子を、各種慣用される手段、たとえば真空ろ過法または遠心分離法によって、溶液から分離することができる。それらのナノ粒子を、公知の方法によって、さらなる用途のために加工することも可能である。
それらの方法それぞれによって、顔料粒径およびモルホロジ、ならびに粒径分布およびモルホロジ分布を狭く調節することが可能となる。たとえば、それらの方法によって、ナノスケールサイズで、平均粒径が約150nm未満、たとえば約10nm〜約100nm、または約10nm〜約80nmの範囲で、狭い粒子径分布(GSD)たとえば、約1.1〜約1.8、たとえば約1.2〜約1.7、または約1.3〜約1.5になるように、顔料粒径を調節することが可能となる。同様にして、形成されたナノ顔料を、狭いアスペクト比範囲、たとえば約4:1(長さ:幅)未満とすることができる。
形成されるナノスケールキナクリドン顔料粒子は、たとえば各種の組成物中の着色剤として使用することが可能であるが、そのようなものとしてはたとえば、通常のペン、マーカーなどに使用されるインキも含めた液状(水性または非水性)インキビヒクルや、液状インクジェット用インキ組成物、固体または相変化インキ組成物などが挙げられる。たとえば、着色されたナノ粒子を配合して、約60〜約140℃の溶融温度を有する固体インキ、溶媒ベースの液状インキ、またはアルキルオキシル化モノマを含む放射線およびUV硬化性液状インキ、さらには水性インキなど、各種のインキビヒクルとすることができる。
<実施例1>
機械的撹拌機(ヘイドルフ(Heidolph)ミキサ)、コンデンサ、および温度プローブを取り付けた2Lのジャケット付き反応容器の中に、750gの濃(96〜98%)硫酸を添加する。撹拌機を起動して、300rpmに設定する。1.5g(3重量%)のKE−100パイン・クリスタル(Pine Crystal)(荒川化学工業(Arakawa Chemical Industries)製)を、その酸に添加する。その撹拌されている酸混合物に、50gのPR122(大日精化(Dainichiseika)製)を、30分かけて添加する。その反応器の中に窒素雰囲気を導入し、反応器のジャケットに取り付けた循環浴を用いて、その混合物を加熱して30分間で50℃とし、50℃で3時間保持して、顔料を完全に溶解させる。
P4撹拌翼を有する機械的撹拌機(アイカ(IKA)ミキサ)、窒素フィッティング付きコンデンサおよび温度プローブを取り付けた6Lのジャケット付き反応容器に、1200gの脱イオン水を仕込む。その反応器の撹拌機を起動して、420rpmに調節する。循環浴を用いて、その6L反応器を冷却させて、その脱イオン水の温度を5℃にする。2Lの反応器における3時間の顔料溶解時間が経過したら、その顔料溶液を、冷却され撹拌されている脱イオン水に90分かけて滴下により添加して、酸を冷却して顔料を沈殿させる。循環浴を介して反応器のジャケットに加えた冷却を用いた冷却工程の間、その反応混合物を5〜10℃に維持する。1000gの26〜30%アンモニア水溶液を滴下により90分かけて添加することによって、その冷却された混合物を中和する。循環浴を介して反応器のジャケットに加えた冷却を用いた中和工程の間、その反応混合物を5〜15℃に維持する。その顔料を、0.5ミクロンのセラミックフィルタエレメントを備えたクロスフロー(Crossflow)ろ過ユニットを使用してろ過、濃縮する。その濃縮顔料スラリに、クロスフロー(Crossflow)ユニットを使用して、フレッシュな脱イオン水による洗浄/濃縮を繰り返して、濾液のpHが8となるまで続ける。次いでその濃縮された顔料スラリを、(0.5μのゴルテックス(Gortex)ろ過媒体を取り付けた)ヌッチェ(Nutche)型フィルタの中で真空ろ過して、ウェット顔料ケーキを単離する。次いでそのウェット顔料ケーキを、フレッシュな脱イオン水を用いて、(ビーカ中、マグネチックスターラを使用して)再スラリ化洗浄し、ヌッチェ(Nutche)フィルタ中でろ過する。この繰り返し洗浄/ろ過を、洗浄濾液がpH7、導電率100μS/cm未満となるまで繰り返す。その顔料を最終的には、アセトニトリル再スラリ化洗浄およびろ過にかけて水を除去する。こうして単離させたケーキを、真空トレー中で真空下50℃で乾燥させる。その乾燥させた顔料をコーヒー引き器の中で再粉砕すると、約35gの顔料が得られる。
先の実施例1で製造した顔料の分散体を、下記のようにして分散させる。30mLのビンの中に、70.0gの直径1/8インチ440Cグレード25スチールボール(フーバー・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレーテッド(Hoover Precision Products,Inc.)から入手可能)を加え、次いで6.28gのアイソパール(Isopar)V(アルファ・ケミカルズ・リミテッド(Alfa Chemicals Ltd.)から入手可能)中、0.297gのオロア(OLOA)11000(シェブロン・オロナイト・カンパニ・LLC(Chevron Oronite Company LLC)から入手可能)の溶液を添加した。これに、0.132gの上述の実施例1からの顔料を加えてから、ビンが約7cm/sで回転するように速度調節したボールミル上に、そのビンを4日間のせておいた。分散体をボールミルに4日間かけた後、得られた分散体1gを、1ドラムのバイアルに移し、120℃のオーブンの中に入れて、その分散体の粘度と熱安定性を定性的に評価した。低〜中程度の粘度の分散体が、120℃では優れた安定性を示して、9日経過してもビヒクルからの顔料粒子の沈降は観察されなかった(ただし、120℃で3週間保持すると、わずかな沈降が観察された)が、このことは、分散に関して優れた熱安定特性を有していることを示している。
<比較例1>
機械的撹拌機(ヘイドルフ(Heidolph)ミキサ)、コンデンサ、および温度プローブを取り付けた2Lのジャケット付き反応容器の中に、750gの濃(96〜98%)硫酸を添加する。撹拌機を起動して、300rpmに設定する。その撹拌されている酸混合物に、50gのPR122(大日精化(Dainichiseika)製)を30分かけて添加する。その反応器の中に窒素雰囲気を導入し、反応器のジャケットに取り付けた循環浴を用いて、その混合物を加熱して30分間で50℃とし、50℃で3時間保持して、顔料を完全に溶解させる。
P4撹拌翼を有する機械的撹拌機(アイカ(IKA)ミキサ)、窒素フィッティング付きコンデンサおよび温度プローブを取り付けた6Lのジャケット付き反応容器に、2000gの脱イオン水を仕込む。その反応器の撹拌機を起動して、420rpmに調節する。循環浴を用いて、その6L反応器を冷却させて、その脱イオン水の温度を5℃にする。2Lの反応器における3時間の顔料溶解時間が経過したら、その顔料溶液を、冷却され撹拌されている脱イオン水に90分かけて滴下により添加して、酸を冷却して顔料を沈殿させる。循環浴を介して反応器のジャケットに加えた冷却を用いた冷却工程の間、その反応混合物を5〜10℃に維持する。その顔料を、0.5ミクロンのセラミックフィルタエレメントを備えたクロスフロー(Crossflow)ろ過ユニットを使用してろ過、濃縮する。その濃縮顔料スラリに、クロスフロー(Crossflow)ユニットを使用して、フレッシュな脱イオン水による洗浄/濃縮を繰り返して、濾液のpHが1.5〜2.0となるまで続ける。次いでその濃縮された顔料スラリを、(0.5μのゴルテックス(Gortex)ろ過媒体を取り付けた)ヌッチェ(Nutche)型フィルタの中で真空ろ過して、ウェット顔料ケーキを単離する。次いでそのウェット顔料ケーキを、フレッシュな脱イオン水を用いて、(ビーカ中、マグネチックスターラを使用して)再スラリ化洗浄し、ヌッチェ(Nutche)フィルタ中でろ過する。この繰り返し洗浄/ろ過を、洗浄濾液がpH6、導電率100μS/cm未満となるまで繰り返す。こうして単離させたケーキを、真空トレー中で真空下50℃で乾燥させる。その乾燥させた顔料をコーヒー引き器の中で再粉砕すると、39gの顔料が得られる。
先の比較例1で作った顔料の分散体を、下記のようにして分散させた。30mLのビンの中に、70.0gの直径1/8インチ440Cグレード25スチールボール(フーバー・プレシジョン・プロダクツ・インコーポレーテッド(Hoover Precision Products,Inc.)から入手可能)を加え、次いで6.28gのアイソパール(Isopar)V(アルファ・ケミカルズ・リミテッド(Alfa Chemicals Ltd.)から入手可能)中、0.297gのオロア(OLOA)11000(シェブロン・オロナイト・カンパニ・LLC(Chevron Oronite Company LLC)から入手可能)の溶液を添加した。これに、0.132gの上述のようにして製造した顔料を加えてから、ビンが約7cm/sで回転するように速度調節したボールミル上に、そのビンを4日間のせておいた。分散体をボールミルに4日間かけた後、得られた分散体1gを、1ドラムのバイアルに移し、120℃のオーブンの中に入れて、その分散体の粘度と熱安定性を定性的に評価した。その低粘度の分散体は、120℃では、わずか1日後には粒子の極端な沈降を示したが、このことは、この分散体が極端に貧弱な熱安定特性を有していることを示している。

Claims (1)

  1. コーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセスであって、
    酸の中に表面添加剤化合物を含む第一の溶液を調製する工程と、
    前記第一の溶液の中にキナクリドン顔料前駆体または粗製キナクリドン顔料を添加して、前記表面添加剤化合物が、形成されるナノスケールキナクリドン顔料粒子をコーティングするようにする工程と、
    前記第一の溶液およびコーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を、脱イオン水を含む第二の溶液の中に添加して、第三の溶液を形成させ、前記コーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を沈殿させる工程と、
    を含み、
    前記表面添加剤化合物がロジン化合物を含むことを特徴とする、コーティングされたナノスケールキナクリドン顔料粒子を調製するためのプロセス。
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