JP5361551B2 - 像振れ補正装置およびそれを備える光学機器、撮像装置、並びに像振れ補正装置の制御方法 - Google Patents

像振れ補正装置およびそれを備える光学機器、撮像装置、並びに像振れ補正装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、手振れなどによる像振れを補正することで撮影画像の劣化を防止する像振れ補正装置および該像振れ補正装置を具備する光学機器、撮像装置、並びに像振れ補正装置の制御方法に関するものである。
図18は、従来のカメラに具備される像振れ補正装置の概要を示す図である。カメラに生ずる振れは、ピッチング、ヨーイング及びローリング運動からなる3自由度の回転運動、X軸、Y軸及びZ軸方向の運動からなる3自由度の並進運動の合計6自由度を有する。現在製品化されている像振れ補正装置は、通常、ピッチング及びヨーイング運動からなる2自由度の回転運動による振れを補正する。
カメラの振れは、角速度センサ130によりモニターされる。角速度センサは、通常、回転により生じるコリオリ力を検出する圧電振動式角速度センサを用いる。角速度センサ130には、図18中、Z軸周りの回転であるピッチング振れの検出と、図18中、Y軸周りの回転であるヨーイング振れの検出と、図18中、X軸(光軸)周りの回転であるローリング振れの検出を行う3つの検出部が内蔵されている。
手振れ等による像振れ補正を行う際には、この角速度センサ130の出力をレンズCPU106に送り、像振れ補正用の補正レンズ101の目標駆動位置を算出する。目標駆動位置に補正レンズ101を駆動するために電圧ドライバ161x,161yに指示信号を送り、電圧ドライバ161x,161yは、この指示信号に従い、レンズ駆動部120x,120yの駆動を行う。補正レンズ101の位置は、レンズ位置検出部110x,110yでモニターされ、レンズCPU106にフィードバックされる。レンズCPU106では、目標駆動位置と補正レンズ101の位置から補正レンズ101の位置制御を行う。このように振れに応じて補正レンズを駆動することにより、手振れ等に起因する像振れを補正することが可能となる。
しかし、上述した像振れ補正装置では、手振れ等の振れの検出を角速度センサ130のみで行っているため、角度振れ(回転振れ)をモニターすることはできるが、上下左右に光軸が平行に動く振れ(以下、平行振れ)はモニターすることはできない。したがって、ピッチング及びヨーイング運動からなる2自由度の運動による振れのみしか像振れ補正することができなかった。
ここで、平行振れに起因する像振れについて、焦点距離100mmのマイクロレンズを用いて撮影を行う場合を例として説明する。このレンズを用いて無限遠の風景を撮影する場合、角速度センサ出力が0.8deg/s相当であったとすると、その焦点距離より像面移動速度は約1.40mm/s(=100×sin0.8)となる。よって、露光時間1/15sで撮影を行った際の角度振れに起因する像面の振れ幅は、93μm(=1.40mm/15)になってしまう。また、上述の角度振れ以外にカメラ全体が1.0mm/sで鉛直方向の平行移動をしていたとすると、無限遠の撮影の場合、その撮影倍率βは、ほぼ0であるため平行移動速度成分の影響を受けず、平行振れに起因する像振れは生じない。
しかし、花などの撮影のため、接写を行う場合、その撮影倍率は非常に大きく、平行振れの影響を無視できなくなる。例えば、撮影倍率等倍(β=1)で、鉛直方向の移動速度が1mm/sである場合、像面でも1mm/sの像移動速度を有していることになる。露光時間1/15sで撮影を行った際の像面における振れ幅は、67μmとなり、平行振れに起因する像振れを無視することができなくなる。
次に、物理・工学的に、空間での物体の運動を言い表す一般的方法(モデルや数式)を説明しておく。ここでは、説明が容易な為、平面上の物体の運動を表すモデルについて、一般的な物を説明する。この場合、物体の3つの自由度を定義すれば、物体の運動や位置を一義的に定義できる。
1つ目は、並進運動と回転運動で表現するモデルである(図19(a)(b)参照)。横軸をX軸、直交する軸をY軸とする平面の固定座標系O−XYにおいて、図19(a)の様に、物体の位置は、X軸方向の位置X(t)と、Y軸方向の位置Y(t)と、物体自身の回転角度θ(t)の3自由度を規定すれば、位置が定まる。図19(b)の様に、物体の運動(速度ベクトル)は、物体上に設定した基準点(主点O)のX軸方向並進速度Vx(t)と、Y軸方向並進速度Vy(t)と、物体上の基準点中心の回転角速度θ’(t)の3成分で表現できる。このモデルは、もっとも一般的である。
2つ目は、瞬間回転中心と回転半径で表現するものである(図20参照)。XY平面の固定座標系O−XYにおいて、ある瞬間、その物体が、ある点f(t)=(X(t)、Y(t))を瞬間回転中心とし、回転半径R(t)で、回転速度θ’(t)で回転しているとする。この様に、その瞬間回転中心の軌跡f(t)とその瞬間の回転速度θ’(t)で、平面内の運動を表現できる。このモデルは、機構学のリンク機構の解析で良く用いられる。
近年は、平行振れを補正するカメラが特許文献1や特許文献2に提案されており、特許文献1では、3つの加速度計と、3つの角速度センサの測定値を基に、3次元空間でのカメラ振れ運動を、並進運動と回転運動で表現していると言える。
また、特許文献2では、角度振れと平行振れを含むカメラ振れにおいて、この特許文献中の図2にあるように、回転中心の焦点面からの距離nを演算している。この特許文献2中の数式1では、前半部で焦点面を回転中心とした際に生じる角度振れ量を計算し、後半部では平行移動により生じる平行振れ量を計算する。後半部の平行振れ量は、焦点面から距離n離れた位置での回転に置き換えて考えた補正項である。この特許文献2中の図3での回転中心の位置nの求め方は、空間内の運動を表現するモデルとして、瞬間中心という機構学で良く用いられる考えを利用している。これは、空間内の運動は、その瞬間ではある点を中心としたある半径の回転運動であり、次の瞬間には次のある点を中心としたある半径の回転運動であるという、回転運動の連続で表現できるという考えである。よって、この特許文献2では、カメラ振れ運動を、瞬間中心をもつ回転運動の連続としてモデル化しているとも言える。
特開平7−225405号公報 特開2004−295027号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている手法では、像面における振れ量を求める演算量が膨大になり、演算のアルゴリズムも非常に複雑なものとなるという問題があった。また、光軸方向振れ(ピント振れ)の補正演算については触れられていない。また、特許文献2では、上記のように、カメラ振れ運動を、瞬間中心をもつ回転運動の連続としてモデル化しているとも言えるが、このモデルと数式の問題は、この特許文献2の段落番号「0047」で自ら述べているように、F1≒F2(2つの加速度センサに加わる力)の場合、回転中心位置nは、∞となってしまい、演算を行うことができない。また、回転中心位置nが∞ということは、ピッチング方向又はヨーイング方向の角度に起因する振れが無いことになり、この振れを角速度センサにより検出することは不可能となる。2つの加速度センサの出力を用いて補正量を算出することは可能であるが、その精度は低く、計算量も膨大なものとなってしまうものである。また、ここでの数式では、光軸方向振れの補正演算が不可能である。
さらには、撮影光学系主点位置の変化に伴い、後述するような補正誤差成分が加速度センサ(加速度計)から出力されるようになるが、特許文献1及び特許文献2ではそれに対応する技術開示は無い。
(発明の目的)
本発明の目的は、角度振れと平行振れがどのような状態で混在していても、制御が破綻することのない正確な像振れ補正を可能にし、演算量を低減し、撮影光学系の主点位置の変化に対応した像振れ補正演算を可能にする像振れ補正装置およびそれを備える光学機器、撮像装置、並びに像振れ補正装置の制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、被写体を撮影する撮影光学系による像のブレを補正する像振れ補正装置であって、振れの角速度成分を検出する第1の検出手段と、前記撮影光学系の主点位置情報を取得する取得手段と、前記第1の検出手段の検出信号に基づいて、前記撮影光学系の主点中心の振れ成分に対応する第1の補正量を演算する第1の演算手段と、前記振れの加速度成分を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段の出力、前記第1の演算手段の演算結果、および前記主点位置に基づいて、前記被写体中心の振れ成分に対応する第2の補正量を演算する第2の演算手段と、前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて前記像振れを補正する振れ補正手段とを有する像振れ補正装置とするものである。
本発明によれば、角度振れと平行振れがどのような状態で混在していても、制御が破綻することのない正確な像振れ補正を可能にし、演算量を低減し、撮影光学系の主点位置の変化に対応した像振れ補正演算を可能にする。
本発明に係る実施例1である撮像装置の主要部分を示す構成図である。 実施例1のXY平面に投影されたカメラ状態の簡略図である。 実施例1の動作を示すフローチャートである。 カメラの3面図とカメラ上に固定される座標系を示す図である。 カメラの光学系のみを三次元空間に表す図である。 主点Aの極座標系および直交座標系を表示する図である。 平面とZ平面に投影した際の座標表現図である。 平面に投影されたカメラ状態を示す図である。 平面に投影されたカメラ状態を示す図である。 時刻t=0の初期時刻におけるカメラ初期状態図である。 O−XYZ座標系でのカメラ初期状態図である。 極座標系の基本的説明図である。 二次元XY座標系に投影したカメラ状態を示す図である。 二次元ZX座標系に投影したカメラ状態を示す図である。 像倍率の変化に応じた撮影光学系の主点位置の変化を示す図である。 加速度計出力補正の効果を示す図である。 本発明に係る実施例2の動作を示すフローチャートである。 従来例のカメラの像振れ補正装置を示す図である。 一般的な二次座標系での物体位置および物体速度の定義を示す図である。 一般的な瞬間回転中心軌跡の定義を示す図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例1および2に示す通りである。
以下の実施例では、人の手で保持されているカメラの振れ運動と、そのカメラの振れ運動の結果、像面上に発生する像振れ運動を、自転運動と公転運動で表現した運動モデルと幾何光学式の融合した「自転公転振れ式」で表現する。
本実施例は、加速度計と角速度センサの測定値と、この自転公転振れ式より、カメラ振れ運動を算出し、さらに像振れ運動を算出する像振れ補正装置である。そして、撮影レンズの一部や撮像素子の一部又は全部を、この像振れ運動の算出値を基に駆動制御することにより、像の振れを補正する。もしくは、自転公転振れ式から求められる像振れ運動の算出値を基に、撮影される画像を画像処理する事で、像の振れを補正する像振れ補正装置である。
図1は、本発明の実施例1に係わる像振れ補正装置を具備する撮像装置(カメラシステム)の主要部分を示す構成図である。なお、前述した従来例と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施例1に係わる像振れ補正装置は、カメラボディ201に対して着脱可能な鏡筒102内に設けられており、振れ補正をピッチング(Z軸周りの回転)と、ヨーイング(Y軸周りの回転)と、Y軸方向、Z軸方向、X軸(光軸)方向の5自由度方向について行う。ただし、図1及び以下の説明においては、ピッチング回転とY軸方向の像振れ補正システムと、X軸(光軸)方向の光軸方向振れ補正システムに関して示し、ヨーイング回転と、Z軸方向の像振れ補正システムに関しては、ピッチング回転とY軸方向の像振れ補正システムと同様であるものとする。
角速度センサ130は、鏡筒102に対してフローティング支持され、カメラボディ201(鏡筒102)に生ずる振れの角速度を検出する角速度検出部である。本実施例1に係わる角速度センサ130は、回転により生ずるコリオリ力を検出する圧電振動式角速度センサである。この角速度センサ130は、内部にピッチング、ヨーイング、ローリングの3軸回転に対し感度軸を持つ角速度センサである。角速度センサ130をフローティング支持するのは、カメラの機構動作に伴うメカ振動の影響を極力排除するためである。角速度センサ130は、検出した角速度に応じた角速度信号をフィルタ160cに出力する。
加速度計121は、カメラボディ201(鏡筒102)に生ずる振れの加速度を検出する加速度検出部である。本実施例1に係わる加速度計121は、X軸、Y軸、Z軸の3方向に対し感度軸を3つ有する3軸加速度計であり、鏡筒102にフローティング支持されている。加速度計121をフローティング支持するのは、角速度センサ130の場合と同様な理由からである。また、加速度計121は、本実施例においては3軸加速度センサ(重錘体を用いた加速度センサ)であり、2軸の周波数特性は等しく高いが、残る1軸は特性が劣る。よって、光軸に直交するY軸方向とZ軸方向の加速度を検出するために感度の高い2軸を用い、X軸(光軸方向)は特性の劣る1軸を合わせる。これは、像振れ補正に大きく影響するY軸方向とZ軸方向の加速度を精度良く検出する為である。
加速度計121の出力は、ローパスフィルタ(LPF)等のフィルタ160aを通過した後、A/D変換され、レンズCPU106内のIS(防振)レンズ補正量演算部107へ入力される。なお、加速度計121は、ズーミング等で光軸方向に移動する移動鏡枠に取り付けてもよいが、そのときは、ズーミング後の主点位置に対する加速度計121の位置が検出できるようにする必要がある。
また、角速度センサ130は、上述のように振動ジャイロ型であり、26KHzぐらいで振動している。したがって、同一基板にこれらを実装すると、加速度計121がその振動ノイズを拾ってしまうおそれがあるので、加速度計121と角速度センサ130とは、別々の基板に実装する。
ISレンズ駆動部120は、光軸Iに対して垂直な平面内(Y平面内)で像振れ用の補正レンズ101を駆動するための駆動力を発生する駆動部(アクチュエータ)である。ISレンズ駆動部120は、電圧ドライバ161が出力する駆動電流によって、不図示のコイルが通電状態になると、Y軸方向の駆動力を発生して、補正レンズ101を駆動する。
レンズ位置検出部110は、光軸Iに対して垂直な平面内における補正レンズ101の位置を検出する光学的な位置検出部である。レンズ位置検出部110は、補正レンズ101の現在位置をモニタし、A/D変換器を介して、補正レンズ101の現在位置に関する情報をIS制御部108にフィードバックする。
レンズCPU106は、鏡筒102側の種々の制御を行う中央処理部である。レンズCPU106は、焦点距離検出部163が出力するパルス信号に基づいて焦点距離を演算したり、被写体距離検出部164が出力するパルス信号に基づいて被写体距離を演算したりする。また、レンズCPU106内には、ISレンズ補正量演算部107と、IS制御部108と、AFレンズ制御部401が設けられている。レンズCPU106は、鏡筒102とカメラボディ201との間に設けられたレンズ接点190を介して、ボディCPU109との間で通信が可能である。レリーズスイッチ191の半押しONに同期してボディCPU109から像振れ補正開始コマンドが、また、半押しOFFに同期して像振れ補正停止コマンドがレンズCPU106へ送られる。
また、レンズCPU106は、鏡筒102に設けられている振れ補正スイッチ(SW)103の状態をモニタする。振れ補正スイッチ103がONであれば、像振れ補正制御を行い、振れ補正スイッチ103がOFFであれば、ボディCPU109からの像振れ補正開始コマンドは無視して振れ補正を行わない。
ISレンズ補正量演算部107は、フィルタ160a,160cの出力信号を、鏡筒102を目標位置に駆動するための目標速度情報に変換する部分である。ISレンズ補正量演算部107には、IS制御部108と、フィルタ160a,160cと、EEPROM162と、焦点距離検出部163と、被写体距離検出部164とが接続されている。AFレンズ制御部401は、ISレンズ補正量演算部107からの加速度計出力値を用いて、光軸方向振れ補正を行う為の演算を行う光軸方向振れ速度演算部402があり、その演算結果をAFレンズ電圧ドライバ172へ出力する。
AFレンズ140は、超音波モータやステッピングモータを駆動源とするAFレンズ駆動部141により、光軸方向に駆動可能である。AFレンズ電圧ドライバ172は、AFレンズ駆動部141を駆動制御する電圧を発生する。
ISレンズ補正量演算部107は、角速度センサ130及び加速度計121からフィルタ160a,160cを介して出力された出力信号(アナログ信号)をA/D変換により量子化して取り込む。そして、焦点距離検出部163から得た焦点距離情報、被写体距離検出部164から得た被写体距離情報及びEEPROM162に書き込まれたレンズ固有の情報を基に、補正レンズ101の目標駆動速度に変換する。ISレンズ補正量演算部107が行う目標駆動位置への変換方法(演算方法)については、後に詳細に説明する。ISレンズ補正量演算部107により演算された目標駆動速度の情報である目標速度信号は、IS制御部108に出力される。
IS制御部108は、電圧ドライバ161を介してISレンズ駆動部120を制御し、補正レンズ101が目標駆動速度の情報通りに駆動されるように追従制御を行う部分である。IS制御部108は、レンズ位置検出部110が出力する位置検出信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して取り込む。IS制御部108への入力部は、ISレンズ補正量演算部107の出力である補正レンズ101の目標駆動速度に変換した目標速度信号であり、また、もう一つの入力部は、レンズ位置検出部110によって得られた補正レンズ101の位置情報である。
IS制御部108における制御は、補正レンズ101の目標駆動速度と実際の速度情報の偏差を用いて速度制御を行う。IS制御部108は、これら目標駆動速度、補正レンズ101の速度情報などに基づいて駆動信号を演算し、このデジタル駆動信号を電圧ドライバ161に出力する。
または、IS制御部108における制御は、公知であるPID制御を用ても良い。補正レンズ101の目標位置情報とレンズ位置情報の偏差を用いてPID制御を行う。そして、IS制御部108は、これら目標位置情報、補正レンズ101の位置情報などに基づいて駆動信号を演算し、このデジタル駆動信号を電圧ドライバ161に出力する。
フィルタ160a,160cは、角速度センサ130、加速度計121の出力信号から所定の周波数成分を除去するフィルタであり、高域周波数帯域に含まれるノイズ成分及びDC成分をカットする。そして、フィルタ160a,160cは、所定の周波数成分を除去した後の角速度信号をA/D変換した後にISレンズ補正量演算部107に出力する。
電圧ドライバ161は、入力された駆動信号(駆動電圧)に応じて、ISレンズ駆動部120に電力を供給するドライバ部である。電圧ドライバ161は、駆動信号に対し、スイッチングを行い、ISレンズ駆動部120に電圧を印加し、ISレンズ駆動部120の駆動を行う。
EEPROM162は、鏡筒102に関する種々の固有情報であるレンズデータや、被写体距離検出部164が出力するパルス信号を物理量に変換するための係数などを格納する不揮発性の記憶部である。
焦点距離検出部163は、焦点距離を検出するズームエンコーダである。焦点距離検出部163は、焦点距離値に応じたパルス信号をISレンズ補正量演算部107に出力する。被写体距離検出部164は、被写体までの距離を検出するためのフォーカシングエンコーダである。被写体距離検出部164は、撮影光学系105(AFレンズ140)の位置を検出し、その位置に応じたパルス信号をISレンズ補正量演算部107に出力する。
なお、焦点距離検出部163及び被写体距離検出部164の検出結果から、後述するように撮影光学系105の主点Aの位置を演算する。もしくは、EEPROM162に記憶されている撮影光学系105の主点Aの位置情報を読み出して、後述の制御を行う。
ボディCPU109は、カメラシステム全体の種々の制御を行う中央処理部である。ボディCPU109は、レリーズスイッチ191のON動作に基づいて、振れ補正開始コマンドをレンズCPU106に送信する。または、レリーズスイッチ191のOFF動作に基づいて、振れ補正停止コマンドをレンズCPU106に送信する。または、その他各種の処理を行う。ボディCPU109には、レリーズスイッチ191の情報が入力され、レリーズスイッチ191が図示しないレリーズボタンの半押し、又は、全押し動作とを検知することができる。なお、レリーズスイッチ191は、図示しないレリーズボタンの半押し動作を検出して、一連の撮影準備動作を開始させ、レリーズボタンの全押し動作を検出して、撮影動作を開始させるスイッチである。
次に、ISレンズ補正量演算部107の内部を詳細に説明する。
自転角速度演算部301は、角速度センサ出力値をもとに、自転角速度θ’caxyを演算する。角速度センサ出力値と自転角速度は一般に線形の関係にあるので、係数倍すれば求められる。
加速度計出力値補正部302は、加速度計出力値Accy2(O−X2Y2)と、自転角速度θ’caxyをもとに、後述する数式27の第4項から第7項までを消去計算する事で、実質、第3項(=jraxyθ¨axy:公転角加速度)のみの値を求める。なお、’は1回微分、¨は2回微分をそれぞれ示す。
なお、詳細は後述するが、数式27中の不要項の内、第5項及び第6項が本発明で述べている撮影光学系105の主点Aの位置と加速度計121との位置を考慮したもので、この位置を考慮した不要項を消去計算する事で正確なブレ補正が出来るようになっている。
ハイパスフィルタ部303は、手振れ補正に必要な周波数成分を透過するフィルタである。公転角速度演算部304は、ハイパスフィルタ部303からの入力値jraxyθ¨axyを被写体側焦点距離raxyで除算する事で、公転角加速度θ¨axyが得られる。さらに、この公転角加速度を時間積分する事で、制御に必要な公転角速度θ’axyが求められる。
自転公転差分振れ量演算部305は、後述する<数式15>:Vdcxy(O2−X2Y2)≒ −(1+β)f(θ’caxy−θ’axy)ej(π/2)に、読み込んだ像倍率:β、実焦点距離値:fと、リアルタイムに演算した自転角速度θ’caxyと公転角速度θ’axyを代入することで、撮像素子203の撮像面のY方向の像振れ速度を演算する。この求められた像振れ速度が、目標駆動速度となる。撮像面のZ方向の像振れ速度も後述する<数式16>から同様に求められるが、ここでは説明を省略する。
理論式選択部306は、自転角速度に対する公転角速度の比率に応じて、補正演算に用いる式を、自転角速度と公転角速度の差分を用いる自転公転差分振れ補正の式にするか、自転角速度のみを使用した自転振れ補正の式にするか選択する。
《自転公転振れ式<数式15>の意味と使用方法》
本実施例1では、XY平面のカメラ振れの(ピッチング角度振れとY方向の平行振れ)成分を、自転公転振れ式で表現し、その近似式<数式15>で、撮像面内のY方向像振れ(撮像面縦方向像振れ)速度を求めている。なお、本発明では、「ベクトルR」の表記を「↑R」としている。一般的ベクトル表記は、Rの上に→を表記するのだが、文章作成上の都合で、「↑R」としている。
<数式15>
↑Vdcxy(O2−X2Y2)
≒ −(1+β)f(θ’caxy −θ’axy)ej(π/2)
但し、
↑Vdcxy(O2−X2Y2):撮像面内での像振れ速度ベクトル
β:このカメラの撮影レンズの、像振れ補正時の像倍率〔(単位無し)〕
f:このカメラの撮影レンズの、像振れ補正時の実焦点距離〔mm〕
(1+β)f:像側焦点距離〔mm〕
θ’caxy:主点A中心の自転角度θcaxyの時間微分値で、自転角速度〔rad/秒〕
θ’axy:原点O中心の公転角度θaxyの時間微分値で、公転角速度〔rad/秒〕
j(π/2):極座標系表示で、ここでは(π/2)乗である為、像振れ速度ベクトルは、X軸(光軸)から90度回転した方向である事を示している。
数式15であるXY平面内の移動座標系O−Xにおける像振れ速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)の近似理論式の詳細な導出手順は後述し、ここではこの式の意味を図2を利用して説明する。
図2はXY平面に投影されたカメラの状態の簡略図を表している。ここではカメラの外形とレンズも表示している。カメラにはこの光学系の主点Axyと、加速度計Bxy、撮像素子203の中心Cxyを表示している。光学系の主点Axyに、座標系O−Xの原点Oを固定する。主点Axyが移動した際も、X軸はX軸と平行状態を保ち、Y軸はY軸と平行状態を保つ様にする。座標系O−Xの原点Oは主点Axyに固定され、カメラと一体的に移動する。この際、X軸はこのカメラの光軸と常に一致させる。
原点Oを中心として、X軸からX軸への角度を、自転角度θcaxyとする。原点Oを中心としてX軸からスカラーraxyへの角度を、公転角度θaxyとする。スカラーraxy≒(1+β)f/βは被写体側焦点距離である。βは像倍率である。主点Axyでの重力加速度ベクトル↑Gxyは、主点Axyを中心としてX軸から正回転(反時計周り)で、ベクトル↑Gxyまでの角度をθgxyとする。このθgxyは一定値である。
この近似式は、撮像面内のY方向の像振れ速度が、−像側焦点距離×(自転角速度から公転角速度を引いた値)である事を意味している。また、近似しない厳密式は数式12である。より精度の高い像振れ補正を行う時は、この厳密式<数式12>を使用すれば良い。ここで、raxy≒(1+β)f/βは、被写体側焦点距離である。
<数式12>
↑Vdcxy(O2−X2Y2)
=[fr’axy(raxy−f)−1
−fraxyr’axy(raxy−f)−2]ej(θaxy−θcaxy)
+fr’axy(raxy−f)−1θ’axyj(θaxy+π/2−θcaxy
−(1+β)fθ’caxyj(π/2)
XY平面時と同様に、ZX平面のカメラ振れのヨーイング角度振れとZ方向の平行振れ成分を、自転公転振れ式で表現し、その近似式<数式16>で、撮像素子面内のZ方向像振れ(撮像面横方向像振れ)速度を求めている。これは、上述した数式15と同様の意味の為、ここでは説明を割愛する。
次に、加速度計121の出力に含まれる成分について説明する。式の導出手順は後ほど説明するとして、ここでは、像振れ補正に必要な項目について説明する。公転角速度θ’axyを求める為に使用する、Y軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)は、数式27で示される。
<数式27>
ccy2(O−X2Y2)
≒jraxyθ¨axy(第3項:公転の加速度)
+j2r’axyθ’axy(第4項:コリオリ力)
+jrbaxy(θ’caxysin(θbaxy+π)(第5項:自転の求心力)
+jrbaxyθ¨caxysin(θbaxy+π/2)(第6項:自転の加速度)
+jG・sin(θgxy−π)(第7項:重力加速度成分)
この数式27中の第3項のjraxyθ¨axyは、本実施例1で求めたい公転角速度θ’axyを求める為に必要な成分であり、第3項を、既知のraxyで割り、積分すれば、公転角速度θ’axyが求められる。第4項、第5項、第6項、第7項が、演算に不要な項であり、消去しなければ、公転角速度θ’axyを求める際の誤差成分となってしまう。第4項j2r’axyθ’axyはコリオリ力であり、カメラ光軸方向の振れが少なければ、r’axy≒零となり、無視できる項である。数式27については後でも述べる。
第5項(第1の補正成分)と第6項(第2の補正成分)は、加速度計121が、理想的な主点位置Aに配置できず、位置Bに配置した為、この加速度計出力Accy2(O−X2Y2)に含まれる誤差成分である。第5項jrbaxy(θ’caxysin(θbaxy+π)は、主点A中心に加速度計121が回転する為に発生する求心力である。rbaxyとθbaxyは加速度計121を取り付けた位置Bの座標であり、既知である。θ’caxyは自転角速度であり、このカメラに取り付けた角速度センサ130で計測可能な値である。よってこの第5項の値は算出可能である。
第6項jrbaxyθ¨caxysin(θbaxy+π/2)は、主点A中心に加速度計121が回転する際の加速度成分であり、rbaxyとθbaxyは加速度計121を取り付けた位置Bの座標であり、既知である。θ¨caxyは、このカメラに取り付けた角速度センサ130の値を微分すれば算出可能である。よってこの第6項の値は算出可能である。
第7項のjG・sin(θgxy−π)は、重力加速度の影響であり、この近似式では定数として扱える為、回路のフィルタリング処理で、除去する事が可能である。
光軸方向振れ補正に使用する為の、光軸であるX軸方向の加速度計出力Accx2(O−X2Y2)は、数式26で示される。
<数式26>
ccx2(O−X2Y2)
≒r¨axy(第1項:光軸方向振れ)
−raxy(θ’axy(第2項:公転の求心力)
+rbaxy(θ’caxycos(θbaxy+π)(第5項:自転の求心力)
+rbaxyθ¨caxycos(θbaxy+π/2)(第6項:自転の加速度)
+G・cos(θgxy−π)(第7項:重力加速度成分)
この数式26において、光軸方向振れ補正に必要なのは、第1項r¨axy(光軸方向の加速度)のみである。第2項、第5項、第6項、第7項は、光軸方向振れ補正に不要な成分であり、消去しなければ、光軸であるX軸方向の加速度r¨axyを求める際の誤差成分となってしまう。第2項、第5項、第6項、第7項は、数式27の際と同様な手法で、消去する事が可能である。数式26については後でも述べる。
《フローチャートの説明》
図3は、本実施例1における像振れ補正装置のISレンズ補正に関する動作の流れを示すフローチャートである。以下、図3に沿って補正レンズ101の補正量演算に関する動作の説明を行う。
ステップ(以下、Sとする)1010では、振れ補正SW103がON状態で、レリーズスイッチ191の半押しONによりカメラボディ201から補正開始コマンドが出力される。この補正開始コマンドを受け振れ補正動作を開始する。
S1020では、カメラボディ201から振れ補正停止コマンドが出力されているか否かを判断し、出力されている場合には、S1400へ進み、振れ補正動作を停止し、出力されていない場合には、S1030へ進み、振れ補正動作を継続する。したがって、カメラボディ201から振れ補正停止コマンドが出されるまで、振れ補正動作を継続することとなる。
S1030では、焦点距離検出部163から得られる数値の読込を行う。焦点距離検出部163の数値は、像倍率βの演算に用いる。S1040では、被写体距離検出部164から得られる数値(絶対距離)の読込を行う。S1050では、焦点距離検出部163の数値と被写体距離検出部164の数値とを基に像倍率βの演算を行う。像倍率βの演算は、光学系構成により固有の式となり、この像倍率演算式に基づいて演算を行う。なお、像倍率βの演算は、特に式として演算する必要はなく、焦点距離と絶対距離のエンコーダポジションに対するテーブルとして記憶しておいてもよい。
S1060では、角速度センサ130と加速度計121の出力の読込を行う。S1070では、S1310からの角速度センサ出力値をもとに、自転角速度θ’caxyを演算する。角速度センサ出力値と自転角速度は一般に線形の関係にあるので、係数倍すれば求められる。
S1410ではレリーズスイッチ191が全押しONとなったかどうか、すなわち不図示のレリーズボタンが全部押し込まれたかの判断を行う。YESつまりカメラの露光時ならばS1420へ進み、NOつまりカメラの露光前ならばS1090に進む。S1090では、S1080からの加速度計出力値Accy2(O−X2Y2)と、S1070からの自転角速度θ’caxyを基に、数式27の第4項から第7項までを消去計算する事で、実質、第3項:jraxyθ¨axyのみの値を求める。
具体的には、例えばY軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)においては、S1050の主点位置情報から撮影光学系105の主点Aの位置と加速度計121との相対位置情報であるrbaxyとθbaxyの計算を行って第5項と第6項の値を算出して出力Accy2(O−X2Y2)から除去している。なお、第4項及び第7項に関しては前述の通りである。
S1100では、S1090の出力値:jraxyθ¨axyを被写体側焦点距離raxyで除算する事で、公転角加速度θ¨axyが得られる。さらに、この公転角加速度を時間積分する事で、制御に必要な公転角速度θ’axyが求められる。次のS1104ではS1070で求められた自転角速度に対する公転角速度の比率を演算する。次のS1106ではS1104で演算した自転公転角速度比の値を記憶する。以前の値が残っている場合は上書きして記憶し、S1110へ進む。
S1420では、過去にS1106で記憶していた自転公転角速度比の値を読み出し、S1110へ進む。S1110では、S1070からの自転角速度θ’caxyとS1100からの公転角速度θ’axyとの比が0.1より大(所定の値より大きい)か否かを判別する。0.1より大の際はS1120へ進む。0.1以下(所定の値以下)の際はS1130へ進む。
S1120の自転公転差分振れ補正演算では、数式15の↓Vdcxy(O2−X2Y2)≒−(1+β)f(θ’caxy−θ’axy)ej(π/2)に、読み込んだ像倍率β、実焦点距離値fと、リアルタイムに演算した自転角速度値θ’caxyと、S1106で記憶した自転公転角速度比にリアルタイムに演算した自転角速度値θ’caxyを乗算して求めた推定公転角速度θ’axyとを代入することで、撮像面のY方向の像振れ速度を演算する。この求められた像振れ速度が、補正目標速度となる。撮像面のZ方向の像振れ速度も数式16から同様に求められるが、ここでは説明を省略する。
S1130の自転振れ補正演算では、数式15に代入する公転角速度θ’axyはセンサ出力から演算を行わず、定数の零とする。その為、数式15は簡単になり、↓Vdcxy(O2−X2Y2)≒−(1+β)fθ’caxyj(π/2)となる。この数式15に、リアルタイムのS1070からの自転角速度θ’caxyを代入すれば、リアルタイムのY方向の像振れ速度が求められる。
S1140では、自転公転差分振れ補正演算(S1120)、又は、自転振れ補正演算(S1130)により得られた像振れ速度から、補正レンズ101の敏感度を考慮し、補正レンズ101を駆動するための追従制御演算を行う。このとき、補正レンズ101の現在の位置出力のモニタも同時に行う。
S1150では、S1140における追従制御演算結果を基に補正レンズ101を駆動する電圧ドライバ161に演算結果の出力を行う。電圧ドライバ161へ演算結果の出力を行った後、S1020に戻る。
S1300では、像倍率βが0.15倍以上であるか否かの判断を行う。像倍率βが0.15倍以上である場合には、S1320へ進む。S1300で像倍率βが0.15倍未満である場合には、S1410へ進む。
S1320では、S1310からのX軸(光軸)方向の角速度センサ出力値Accx2(O−X2Y2)と、S1070からの自転角速度θ’caxyをもとに、数式26の不要である項(第2・5・6・7項)を計算消去し、必要な光軸方向加速度である第1項r¨axyを算出する。この第1項を時間積分すれば、光軸方向振れ速度r’axyが求められる。
S1330ではS1320からの光軸方向振れ速度r’axyをもとに、AFレンズ140を駆動するための追従制御演算を行う。S1340では、S1330における追従制御演算結果を基にAFレンズ140を駆動するAFレンズ電圧ドライバ172へ演算結果の出力を行った後、S1020に戻る。
なお、上記説明中、S1090では、S1050からの主点位置情報とS1080からの加速度計出力値Accy2(O−X2Y2)と、S1070からの自転角速度θ'caxyをもとに、例えばY軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)においては、S1050の主点位置情報から撮影光学系105の主点A位置と加速度計121との相対位置情報であるrbaxyとθbaxyの計算を行って第5項と第6項の値を算出して出力Accy2(O−X2Y2)から除去しているが、以下のような制御でも良い。例えば、S1050の像倍率βの演算値に応じたrbaxyとθbaxyの値がEEPROM162に書き込まれて、それをS1090で読み込んで第5項と第6項の値を算出しても良いし、あるいはEEPROM162に像倍率βの演算値に応じた第5項と第6項の演算式が書き込まれていて、それをS1090で読み込んでS1070からの自転角速度θ'caxyをもとに、第5項と第6項の値を算出しても同様な効果が得られる事は言うまでも無い。
《自転公転モデル図と自転公転振れ式の詳細説明》
これから、自転公転モデル図の説明と、自転公転振れ式の説明を行う。先ず、この像振れ補正装置の座標系の説明を行う。
先ずは、カメラ上に固定される移動座標系O‐Xの説明をする。カメラ振れの際には、この座標系O‐Xはカメラと一体的に振れ運動をするので、移動座標系と名づける。
図4(a)の三次元の座標系図で三次元座標系の説明を行う。この座標系は直交座標系であり、図4(a)の様に、X軸とY軸とZ軸が直交している。原点Oを中心としてZ軸周りで、+X軸から+Y軸への回転をピッチング(符号は+)とする。原点Oを中心としてY軸周りで、+Z軸から+X軸への回転をヨーイング(符号は+)とする。原点Oを中心としてX軸周りで、+Y軸から+Z軸への回転をローリング(符号は+)とする。
図4(d)は、図1のカメラ断面図を簡略化したカメラ側面図であり、レンズが透視状態で記載されている。図4(d)のカメラ側面図で、このカメラに固定される座標系O‐Xの説明をする。
撮影光学系105の主点Aに、座標系の原点Oを固定し、光軸上撮像素子方向をプラスX軸とする。カメラ上方向(この図の上方向)をプラスY軸、残る方向をプラスZ軸とする。X平面にカメラが投影された状態において、加速度計121の位置Bは、原点Oと加速度計121の位置Bの線分長rbaxyと、X軸と線分rbaxyが成す角θbaxyで表現する。O軸中心で+X軸から+Y軸方向の回転方向を正とする。
図4(b)のカメラ上面図では、Z平面に投影された状態の加速度計121の位置Bが記載されている。Z平面にカメラが投影された状態において、加速度計121の位置Bは、原点Oと加速度計121の位置Bの線分長rbazxと、Z軸と線分rbazxが成す角プサイψbazxで表現する。+Z軸から+X軸方向の回転方向を正とする。また、X軸と線分rbazxが成す角ゼータζbazxでも表現する。+X軸から+Z軸方向の回転方向を正とする。
図4(c)のカメラ正面図では、Y平面に投影された状態の加速度計121の位置が記載されている。Y平面に投影された状態において、加速度計121の位置Bは、原点Oと加速度計121の位置Bの線分長rbayzと、Y軸と線分rbayzが成す角ローρbayzで表現する。O軸中心で+Y軸から+Z軸方向の回転方向を正とする。
次に、被写体Sが存在する固定座標系O‐Xの説明をする。この座標系O‐Xは被写体と一体的の為、固定座標系と名づける。
図5は、カメラの光学系のみを三次元空間に表した図である。点A=Oは既に説明したこの撮影光学系105の主点Aであり、座標系O‐Xの原点Oでもある。
固定座標系O‐Xの初期状態(時刻t=0)の配置を説明する。座標原点Oは撮影しようとしている被写体に一致させる。座標軸+Yは、地球の重力加速度方向の逆方向とする。残る座標軸+Xと+Zは任意の配置とする。点Dは、被写体Sの結像点であり、幾何光学的に、線分OAの延長上に存在する。
図6(a)で、固定座標系O‐Xにおける、主点Aの三次元的表現方法を説明する。カメラの位置を空間上に示す為、その基準となる主点Aのみ図6(a)に表示し、結像点D等の他の部分は非表示とした。主点Aを原点O基準のベクトルで表示し、ベクトル↑Rとする。このベクトル↑Rの長さをスカラーrとする。O中心でZ軸からベクトル↑Rへの角度をプサイψとする。ベクトル↑RとZ軸を含む平面が、XY平面を切ってできる直線OJへのX軸からの角度をシイタθとする。
以上、ベクトル↑Rは、スカラーrと角度ψと角度θの3つの値によって、極座標系として表現される。この3つの値がセンサ等の測定から演算可能ならば、カメラの主点Aの位置が求められる。
《参考:直交座標系変換式》
この時、主点Aの位置を極座標系から直交座標系に変換する式は以下の式である。図6(b)は直交座標系で表示したものである。
=rsinψ×cosθ
=rsinψ×sinθ
=rcosψ
(投影座標系の説明)
次にベクトル↑Rを、X平面に投影した際の座標表現と、Z平面に投影した際の座標表現を図7で説明する。図7で、移動座標系O‐Xの説明をする。主点Aには、移動座標系O‐Xも配置されている。主点Aに原点Oを固定する。即ち、主点Aの移動に伴って原点Oも移動する。座標軸+Xは座標軸+Xと常に平行に配置し、座標軸+Yは座標軸+Yと常に平行に配置する。この平行性は、主点Aが移動した際も保たれる様にする。主点Aでの重力加速度ベクトル↑Gの方向は、座標軸Yのマイナス方向である。
平面に投影した際の二次元座標表現を説明する。図7において、主点AをX平面に投影した点を主点Axyとする。原点Oから主点Axyまでの線分をスカラーraxy、原点Oを中心としてX軸からスカラーraxyまでの角度をθaxyとする。角度θaxyは以前説明したθと同一の角度である。X平面に投影した事を明確にする為に、記号xyを付与している。
図8はX平面に投影されたカメラ状態を表している。ここではカメラの外形とレンズも表示している。先ほど述べた主点Axyに、座標系O−Xの原点Oを固定する。主点Axyが移動した際も、X軸はX軸と平行状態を保ち、Y軸はY軸と平行状態を保つ様にする。
前述した様に、座標系O−Xの原点Oは主点Axyに固定され、カメラと一体的に移動する。この際、X軸はこのカメラの光軸と常に一致させる。原点Oを中心として、X軸からX軸へ回転させた時の角度をθcaxy(=θca:完全同値)とする。主点Axyでの重力加速度ベクトル↑Gxyは、主点Axy中心としてX軸から正回転(反時計周り)で、ベクトル↑Gxyまでの角度をθgxyとする。このθgxyは一定値である。
ここで、本発明で使用する用語の説明をする。本発明では、太陽と地球の運動になぞらえて、被写体の存在する原点Oを太陽、カメラの主点Aを地球中心に例え、角度θaxyをXY平面内の「公転角度」と呼び、角度θcaxyをXY平面内の「自転角度」と呼ぶ。即ち、地球(カメラ)が太陽(被写体)の周りを周る事を公転と言い、地球(カメラ)自らが回転する事を自転と言う事と相似している。
次に、Z平面にカメラを投影した際の二次元座標表現を説明する。図9はZ平面に投影されたカメラ状態を表している。ここではカメラの外形とレンズも表示している。主点Azxに、座標系O−Zの原点Oを固定する。主点Azxが移動した際も、Z軸はZ軸と平行状態を保ち、X軸はX軸と平行状態を保つ様にする。
座標系O−Zの原点Oは主点Azxに固定され、カメラと一体的に移動する。この際、X軸はこのカメラの光軸と常に一致させる。原点Oを中心として、Z軸からX軸へ回転させた時の角度をプサイψcazxとする。また原点Oを中心として、X軸からX軸へ回転させた時の角度をゼータζcazxとする。
図10の三次元座標系において、時刻t=0時の初期時刻におけるカメラ初期状態を説明する。固定座標系O−Xにおいて、ここでは便宜的に、撮影者がファインダーや液晶表示(LCD)の中心に撮影したい被写体S(t=0)を一致させ、被写体S(t=0)が光軸上にあるとして説明する。被写体S(t=0)に原点Oを一致させる。幾何光学的に、この撮影光学系105の主点Aと、被写体S(t=0)を結像する結像点Dは一直線の光軸上に存在する。主点Aの位置での重力加速度ベクトル↑Gは、座標軸Yのマイナス方向である。
もし、撮影者がファインダーや液晶表示(LCD)の中心以外のオートフォーカス(AF)フレームに撮影したい被写体Sを一致させた場合は、その被写体Sと主点Aを結ぶ線分をベクトル↑Raとして、モデル化しても良い。
次に新たな固定座標系O−XYZを設定する。この固定座標系O−XYZの原点Oを原点Oに一致させ、座標軸Xをカメラの光軸と一致させる。XY平面内に座標軸Yが存在する様に座標軸Yの方向を設定する。座標軸Xと座標軸Yが定まれば、座標軸Zは一義的に定まる。
図11の様に、今後、説明の便宜上、固定座標系O−Xを非表示にして、固定座標系は、固定座標系O−XYZのみ表示する。前述の座標系の定義によって、時刻t=0の初期状態においては、重力加速度ベクトル↑Gは、XY平面内に存在する。
次に、カメラ振れと像振れの関係を示す振れ式の導出を行う。数式の表現を容易にする為、極座標系表示を用いる。また、ベクトルや角度の一階微分、二階微分を行う。そこで、極座標系の基本的説明図である図12を用いて、一般的であり、且つここで用いる数式中の記号の意味を説明する。座標系O−XY上に存在する点Aの位置表現を、位置ベクトル↑Rで示す。位置ベクトル↑Rは時間の関数であり、↑R(t)とも書き表す。
<数式01>
位置ベクトル:
↑R(t)=r(t)ejθ(t)
=↑R
=rejθ
=rcosθ+jrsinθ
この実数項rcosθがX方向成分であり、この虚数項jrsinθがY方向成分である。直交座標系で表示すれば、X方向成分が、A=rcosθで、Y方向成分が、A=rsinθである。
次に速度ベクトル↑V=↑R’は、位置ベクトル↑Rを時間tで一階微分すると求められる。
<数式02>
速度ベクトル:
↑V(t)=↑R’
=r’ejθ+rθ’ej(θ+π/2)
直交座標系で表示すれば、
X方向成分が、V=A’=r’cosθ +rθ’cos(θ+π/2)
Y方向成分が、V=A’=r’sinθ +rθ’sin(θ+π/2)
である。
次に加速度ベクトル↑R¨は、速度ベクトル↑R’を時間tで一階微分すると求められる。
<数式03>
加速度ベクトル:
↑R¨=r¨ejθ+rθ’j(θ+π)
+rθ¨ej(θ+π/2)+2r’θ’ej(θ+π/2
但し、
第1項:r¨ejθは長さrの変化の加速度成分
第2項:rθ’j(θ+π)は求心力成分
第3項:rθ¨ej(θ+π/2)は角加速度成分
第4項:2r’θ’ej(θ+π/2)はコリオリ力成分である。
直交座標系で表示すれば、下記の数式04で求められる。
<数式04>
X方向成分A¨:
A¨=r¨cosθ+rθ’cos(θ+π)+rθ¨cos(θ+π/2)
+2r’θ’cos(θ+π/2)
Y方向成分: A¨
A¨=r¨sinθ +rθ’sin(θ+π)+rθ¨sin(θ+π/2)
+2r’θ’sin(θ+π/2)
図13で、カメラをXY平面に投影した際の、二次元XY座標系において、本発明の理論式の説明を行う。図13で、二次元XY座標系の座標系や記号の設定も説明する。一部既に説明した内容も含めて説明する。
固定座標系O−XY上に、被写体Sが配置されている。時刻(t=0)の初期状態図において記号を説明する。初期状態(t=0)では、カメラの光軸は、固定座標系O−XYの座標軸Xと一致している。初期状態(t=0)では、被写体Sは、固定座標系O−XYの原点Oに一致している。固定座標系O−XYにおいて、主点Aは、ベクトル↑Raxyで表現する。原点Oからカメラの主点Aまでの線分長をスカラーraxyとし、原点Oが、レンズによって結像した点を結像点Dとする。点Cは撮像素子203の中心点であり、初期状態(t=0)では、結像点Dは点Cに一致している。
ある時刻(t=t2)の移動状態図において記号を説明する。主点Aに座標系O−Xの原点Oが固定され、座標軸Xは常に座標軸Xと平行に保ち、座標軸Yは常に座標軸Yと平行に保つ。主点Aに座標系O−Xの原点Oが固定され、座標軸Xは常にカメラの光軸方向に保つ。
加速度計121はカメラ内部の点Bに固定され、座標系O−Xにおいてベクトル↑Rbaxyで表現する。線分ABの長さをスカラーrbaxyとし、原点O中心に座標軸X軸から線分ABへに回転させた角度をθbaxyとする。
原点Oの像は、レンズによって、撮像素子中心の点Cとは異なる点Dの位置に結像している。主点A基準の結像点Dを、ベクトル↑Rdaxyで表現する。点C基準の点Dをベクトル↑Rdcxyで表現する。点Cから点Dまでの長さであるスカラーrdcxyは、時刻t=0からt2までに、結像点Dが移動した長さである。ある時刻t2において、移動座標系O−Xにおける、点Cに対する結像点Dの相対移動速度ベクトルをベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)とする。
固定座標系O−XYにおいて、原点O中心に座標軸Xからベクトル↑Raxyへのなす角度を自転角度θaxyとする。移動座標系O−Xにおいて、原点O中心に座標軸Xから座標軸Xへのなす角度を、公転角度θcaxyとする。
ベクトル↑Raxyの時間tによる一階微分をベクトル↑R’axy、二階微分をベクトル↑R¨axyと表記する。ベクトル↑Rcaxyも同様に、↑R’caxy、↑R¨caxy、ベクトル↑Rdaxyも同様に、↑R’daxy、↑R¨daxy、公転角度θaxyも同様に、θ’axy、θ¨axy、自転角度θcaxyも同様に、θ’caxy、θ¨caxy、と表記する。
ある時刻t2において、移動座標系O−Xにおける点C基準の結像点Dの相対移動速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)を求める。固定座標系O−XYにおける結像点Dの移動速度ベクトル↑Vdaxy(O−XY)は、下記の数式05にて求められる。
<数式05>
↑Vdaxy(O−XY)
=↑R’daxy(O−XY)
=r’daxyjθaxy+rdaxyθ’daxyj(θaxy+π/2)
=r’daxyjθaxy+rdaxyθ’axyj(θaxy+π/2)
∵θ’daxy=θ’axy
固定座標系O−XYにおける撮像素子中心Cの移動速度ベクトル↑Vcaxy(O−XY)は、下記の数式06にて求められる。
<数式06>
↑Vcaxy(O−XY)
=↑R’caxy(O−XY)
=r’caxyjθcaxy+rcaxyθ’caxyj(θcaxy+π/2)
=rcaxyθ’caxyj(θcaxy+π/2)
∵r’caxy=0
幾何光学の結像式より、数式07が導かれる。
<数式07>
1/f=1/raxy+1/rdaxy
但し
f:この光学系の焦点距離
数式07を変形する。
daxy=fraxy/(raxy−f)
=fraxy(raxy−f)−1
r’daxy=fr’axy(raxy−f)−1
−fraxyr’axy(raxy−f)−2
以上の式より、固定座標系O−XYにおける、点Cに対する結像点Dの相対移動速度ベクトル↑Vdcxy(O−XY)は、下記の数式08により求められる。
<数式08>
↑Vdcxy
=↑R’dcxy
=↑Vdxy−↑Vcxy
=(↑Vdaxy+↑Vaxy)−(↑Vcaxy+↑Vaxy
=↑Vdaxy−↑Vcaxy
=r’daxyjθaxy+rdaxyθ’axyj(θaxy+π/2)
−rcaxyθ’caxyj(θcaxy+π/2)
=[fr’axy(raxy−f)−1−fraxyr’axy(raxy−f)−2]ejθaxy
+fraxy(raxy−f)−1θ’axyj(θaxy+π/2)
−rcaxyθ’caxyj(θcaxy+π/2)
スカラーrcaxyと、スカラーraxy(t=0)の関係は、下記の数式09により求められる。
<数式09>
caxy
=rdaxy(t=0)
=f・raxy(t=0)・(raxy(t=0)−f)−1
=(1+β)f
上記式の代入により、固定座標系O−XYにおける相対移動速度ベクトル↑Vdcxy(O−XY)は、下記の数式10により求められる。
<数式10>
↑Vdcxy(O−XY)
=[fr’axy(raxy−f)−1−fraxyr’axy(raxy−f)−2
jθaxy
+fraxy(raxy−f)−1θ’axyj(θaxy+π/2)
−(1+β)f・θ’caxyj(θcaxy+π/2)
次に、固定座標系O−XYからカメラ上に固定されている移動座標系O−Xに座標変換する。それは、ベクトル↑Vdcxy(O−XY)を自転角度(−θcaxy)分だけ回転させればよい。よって、カメラ上に固定された移動座標系O−Xにおける、像振れ速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)は、下記の数式11により求められる。
<数式11>
↑Vdcxy(O2−X2Y2)
=Vdcxy(O−XY)j(−θcaxy)
=[fr’axy(raxy−f)−1
−fraxyr’axy(raxy−f)−2]ej(θaxy−θcaxy)
+fraxy(raxy−f)−1θ’axyj(θaxy+π/2−θcaxy)
−(1+β)f・θ’caxyj(θcaxy+π/2−θcaxy)
さらに整理すると、前述した数式12となる。この移動座標系O−Xにおける像振れ速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)は、カメラの撮像面に対する相対像振れ速度であるから、実際に画像として記録される像振れ運動を厳密に表している厳密式である。この厳密式で、虚数部分すなわち座標軸Y方向成分が撮像面内でカメラの上下方向の像振れ成分である。また、数式12の実数部分すなわち座標軸X方向成分がカメラの光軸方向の像振れ成分であり、一般に言うところのピンボケが発生する成分である。
撮影者の手で支持されたカメラの振れは、空間のある一点を中心とした微小な振幅の振動運動と考えられる為、厳密に求めた移動座標系O−Xにおける像振れ速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)を、以下の条件で、近似式に変換する。
ある時刻t2の状態を、時刻t=0の初期状態近傍の振動と仮定し、下記の数式13を求める。
<数式13>
axy≒(1+β)f/β
変形すると、raxy−f≒f/β
∵f・raxy/(raxy−f)
=f・(1+β)(f/β)/(f/β)
=f・(1+β)
となる。これと、r’axy≒0と、θaxy+π/2−θcaxy≒π/2とをVdcxy(O2−X2Y2)に代入すると、下記の数式14が導かれる。
<数式14>
↑Vdcxy(O2−X2Y2)
=Vdcxy(O−XY)j(−θcaxy)
≒[f・零(raxy−f)−1
−fraxy・零(raxy−f)−2]ej(θaxy−θcaxy)
+(1+β)fθ’axyj(π/2)
−(1+β)fθ’caxyj(π/2)
≒−(1+β)f(θ’caxy−θ’axy)ej(π/2)
よって、XY平面内の移動座標系O−Xにおける像振れ速度ベクトル↑Vdcxy(O2−X2Y2)の近似理論式は、前述した数式15となる。数式15の右辺の像振れベクトルの方向を示す成分がej(π/2)であるから、像振れの方向は、X軸から90度方向のY軸方向である。θ’caxyは主点A中心の自転角速度、θ’axyは固定座標系原点Oを中心とした主点Aの公転角速度である。βはこの光学系の撮影像倍率、fは実焦点距離である。(1+β)fとは、像側焦点距離のことである。よって、この近似式は、撮像面内のY方向の像振れ速度が、−像側焦点距離×(自転角速度から公転角速度を引いた値)であることを意味している。
図14で、ZX平面に投影した際の、二次元ZX座標系における、本発明の像振れ理論式の説明を行う。近似条件を、手振れが初期状態位置を中心とした微小振動運動の場合、ゼータζazx≒零、ζcazx≒零、razx≒一定値、r’azx≒零、r¨azx≒零とする。その近似条件より、ZY平面内の移動座標系O−Zにおける像振れ速度ベクトル↑Vdczx(O2−Z2X2)の近似理論式は、XY平面での近似式Vdcxy(O2−X2Y2)と同様な手順で、下記の数式16のようになる。
<数式16>
↑Vdczx(O2−X2Y2)
≒−(1+β)f(ζ’cazx−ζ’azx)ej(π/2)
数式16の右辺の像振れベクトルの方向を示す成分がej(π/2)であるから、像振れの方向は、X軸から90度方向のZ軸方向である。ζ’cazxは主点A中心の自転角速度、ζ’azxは固定座標系原点Oを中心とした主点Aの公転角速度である。βはこの光学系の撮影像倍率、fは実焦点距離である。(1+β)fとは、像側焦点距離のことである。よって、この近似式は、撮像素子面内のX方向の像振れ速度が、−像側焦点距離×(自転角速度から公転角速度を引いた値)であることを意味している。
加速度計121の出力信号についても、説明する。XY座標平面内において、主点Aでの公転角速度:θ’axy=∫(点Aでの線分raxyに直交する加速度成分)dt/raxyである。その為には、加速度ベクトル↑R¨を測定演算すれば良い。この実施例では、加速度計121は点Bに固定されているため、点Bでの加速度計出力から、点Aでの加速度値を補正演算する必要がある。ここでは、主点Aと実際に配置されている点Bでの加速度の差分値と、点Bでの理論加速度値を求める。そして、像振れ制御上不要な成分(項)を明らかにする。
先ず、固定座標系O−XYにおいて、主点Aで発生している加速度ベクトル↑R¨a(O−XY)は、下記の数式17により求められる。
<数式17>
↑R¨a(O−XY)
=r¨axyjθ axy(第1項:長さrの変化の加速度成分)
+raxy(θ’axyj(θaxy+π)(第2項:求心力成分)
+raxyθ¨axyj(θaxy+π/2)(第3項:角加速度成分)
+2r’axyθ’axyj(θaxy+π/2)(第4項:コリオリ力成分)
+G・ej(θgxy−π)(重力Gの加速度成分)
(ここで、重力Gは、加速度計121に対して反力として働くため、重力方向を示す角度θgxyから180度差し引いている。)
固定座標系O−XYでの、主点Aに対する点Bの相対加速度ベクトル↑R¨baxy(O−XY)を求めて行く。先ずは、相対位置ベクトル↑Rbaxy(O−XY)を下記の数式18により求める。
<数式18>
↑Rbaxy(O−XY)=rbaj(θba+θca)
数式18を時間tで一階微分すると、速度ベクトルが求められる。点AとBは同一の剛体上に固定されている為、
baxy=一定値で、r’baxy=零、θbaxy=一定値で、θ’baxy=零、θ’caxy=自転成分(変数)より、相対速度ベクトル↑R’baxy(O−XY)が下記の数式19により求められる。
<数式19>
↑Rbaxy(O−XY)
=r’baxyj(θbaxy+θcaxy)
+rbaxy(θ’baxy+θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
=(零)ejθbaxy
+rbaxy(零+θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
=rbaxy(θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
次に、加速度ベクトルを求める。固定座標系O−XYにおいて、点Aに対する、点B(加速度計位置)の相対加速度ベクトル↑R¨baxy(O−XY)を下記の数式20により求める。
<数式20>
↑R¨baxy(O−XY)
=r¨baxyj(θbaxy+θcaxy)
+rbaxy(θ’baxy+θ’caxyj(θbaxy+θcaxy+π)
+rbaxy(θ¨baxy+θ¨caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
+2r’baxy(θ’baxy+θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
=(零)ej(θbaxy +θcaxy )
+rbaxy(零+θ’caxyj(θbaxy+θcaxy+π)
+rbaxy (零+θ¨caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
+2(零)(零+θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
=rbaxy(θ’caxyj(θbaxy+θcaxy+π)
+rbaxy(θ¨caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
(=求心力+角加速度分)
この式値が、加速度計121が理想位置である主点Aに対して実際取付けた位置Bで在るが為の、運動ベクトル誤差分である。
固定座標系O−XYでの点Bの加速度↑R¨bxy(O−XY)を、既に求めた原点Oから主点Aまでと、主点Aから点Bまでのベクトルの合算で表現する。先ずは固定座標系O−XYでの点Bの位置ベクトル↑Rbxyを、下記の数式21により主点A経由で表現する。
<数式21>
位置ベクトル:
↑Rbxy(0−XY)
=rbxyjθbxy
=↑Raxy+↑Rbaxy
=raxyjθaxy+rbaxyj(θbaxy+θcaxy)
<数式22>
速度ベクトル:
↑R’bxy(0−XY)
=r’bxyjθbxy+rbxyθ’bxyj(θbxy+π/2)
=↑R’axy+↑R’baxy
=r’axyj(θaxy)+raxyθ’axyj(θaxy+π/2)
+rbaxy(θ’caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
<数式23>
加速度ベクトル:
↑R¨bxy(O−XY)
=↑R¨axy+↑R¨baxy
=r¨axyjθaxy
+raxy(θ’axyj(θaxy+π)
+raxyθ¨axyj(θaxy+π/2)
+2r’axyθ’axyj(θaxy+π/2)
+rbaxy(θ’caxyj(θbaxy+θcaxy+π)
+rbaxy(θ¨caxy)ej(θbaxy+θcaxy+π/2)
+G・ej(θgxy−π)
次は、移動座標系O−Xでの、点Bの加速度↑R¨bxy(O2−X2Y2)を計算する。これは、算出したい加速度の大きさ(スカラー)は、被写体の存在する固定座標系O−XYZである。また、移動座標系O−Xに対して加速度は固定されていて、加速度計121の3軸がX軸方向、Y軸方向、Z軸方向を向いていて、加速度成分は移動座標系O−Xの座標軸方向で表現する必要がある為である。
加速度計121の配置状態を詳しくのべる。点Bに3軸出力の加速度計121が配置される。移動座標系O−Xにおいて、感度方向がX軸と平行方向の加速度計出力Accx2と、感度方向がY軸と平行方向の加速度計出力Accy2と、感度方向がZ軸と平行方向の加速度計出力Accz2とに加速度計の軸を設定する。ここではXY平面内の運動について述べている為、加速度計出力Accx2と加速度計出力Accy2とについて述べる。
上記で求めた固定座標系O−XYでの点Bの加速度↑R¨bxy(O−XY)を、原点Oのまま、X軸とY軸方向成分に変換して、↑R¨bxy(O−X2Y2)を求めるには、カメラの自転角度θcaxyの逆方向に座標変換をすれば良い。よって、以下の数式24となる。
<数式24>
加速度計出力:
↑Acc(O−X2Y2)
=↑R¨bxy(O−XY)j(‐θcaxy)
=r¨axyj(θaxy−θcaxy)(第1項:光軸方向振れ)
+raxy(θ’axyj(θaxy−θcaxy+π)(第2項:公転の求心力)
+raxyθ¨axyj(θaxy−θcaxy+π/2)(第3項:公転の加速度)
+2r’axyθ’axyj(θaxy−θcaxy+π/2)(第4項:コリオリ力)
+rbaxy(θ’caxyj(θbaxy+θcaxy−θcaxy+π)(第5項:自転の求心力)
+rbaxy(θ¨caxy)ej(θbaxy+θcaxy−θcaxy+π/2)(第6項:自転の加速度)
+G・er¨j(θgxy−π−θcaxy)(第7項:重力加速度成分)
近似条件を代入して、近似式を求める。公転角速度θ’axyと自転角速度θ’caxyが、零中心の微小振動(±)で、θaxy≒零、θcaxy≒零、と限定条件をつける。また、スカラーraxyは微小に変化するとして、r’axy=有限値、r¨axy=有限値、θbaxy=π/2±π/4以内程度と仮定する。
<数式25>
加速度計出力:
↑Acc(O−X2Y2)
=↑R¨bxy(O−XY)j(‐θcaxy)
≒r¨axyj(零−零)(第1項:光軸方向振れ)
+raxy(θ’axyj(零−零+π)(第2項:公転の求心力)
+raxyθ¨axyj(零−零+π/2)(第3項:公転の加速度)
+2r’axy θ’axyj(零−零+π/2)(第4項:コリオリ力)
+rbaxy(θ’caxyj(θbaxy+零+π)(第5項:自転の求心力)
+rbaxy(θ¨caxy)ej(θbaxy+零+π/2)(第6項:自転の加速度)
+G・ej(θgxy−π−零)(第7項:重力加速度成分)
この実数部がX軸方向の加速度計出力Accx2で、虚数部がY軸方向の加速度計出力Accy2である。上記の極座標系表示を、直行座標系表示のX成分とY成分に分解する。
<数式26>
軸方向の加速度計出力:
ccx2(O−X2Y2)
≒+r¨axy(第1項:光軸方向振れ)
−raxy(θ’axy(第2項:公転の求心力)
+rbaxy(θ’caxycos(θbaxy+π)(第5項:自転の求心力)
+rbaxyθ¨caxycos(θbaxy+π/2)(第6項:自転の加速度)
+G・cos(θgxy−π)(第7項:重力加速度成分)
この数式26において、光軸方向振れ補正に必要なのは、第1項r¨axyのみである。第2項、第5項、第6項、第7項は、光軸方向振れ補正に不要な成分であり、消去しなければ、光軸であるX軸方向の加速度r¨axyを求める際の誤差成分となってしまう。第2項、第5項、第6項、第7項は、次の数式27の際と同様な手法で、消去する事が可能である。
<数式27>
軸方向の加速度計出力:
ccy2(O−X2Y2)
≒jraxyθ¨axy(第3項:公転の加速度)
+j2r’axyθ’axy(第4項:コリオリ力)
+jrbaxy(θ’caxysin(θbaxy+π)(第5項:自転の求心力)
+jrbaxyθ¨caxysin(θbaxy+π/2)(第6項:自転の加速度)
+jG・sin(θgxy−π)(第7項:重力加速度成分)
軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)の各項の説明をする。第3項のjraxyθ¨axyは、本実施例で求めたい公転角速度θ’axyを求める為に必要な成分であり、第3項を既知のraxyで割り、積分すれば、公転角速度θ’axyが求められる。第4項j2r’axyθ’axyはコリオリ力であり、カメラ光軸方向の振れが少なければ、r’axy≒零となり、無視できる項である。第5項と第6項は、加速度計121を理想的な主点位置Aに配置できず、点Bに配置した為、この加速度計出力Accy2(O−X2Y2)に含まれる誤差成分である。
第5項jrbaxy(θ’caxysin(θbaxy+π)は、主点A中心に加速度計121が回転する為に発生する求心力である。rbaxyとθbaxyは加速度計121を取り付けた点Bの座標であり、既知である。θ’caxyは自転角速度であり、このカメラに取り付けた角速度センサ130で計測可能な値である。よってこの第5項の値は算出可能である。
第6項jrbaxyθ¨caxysin(θbaxy+π/2)は、主点A中心に加速度計121が回転する際の加速度成分であり、rbaxyとθbaxyは加速度計121を取り付けた点Bの座標であり、既知である。θ¨caxyは、このカメラに取り付けた角速度センサ130の値を微分すれば算出可能である。よってこの第6項の値は算出可能である。
第7項のjG・sin(θgxy−π)は、重力加速度の影響であり、この近似式では定数として扱える為、回路のフィルタリング処理で、消去する事が可能である。
以上の様に、Y軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)には、本発明で求めたい公転角速度θ’axyに不要な成分も含まれるが、カメラに配置された角速度センサ130の出力と、主点Aにたいする加速度計121の取り付け位置情報により、計算で不要な成分を減算し、必要な公転角速度θ’axyを求められることが明らかとなった。
同様に、X方向の加速度計出力Accx2(O−X2Y2)より、ほぼカメラの光軸方向振れ速度r’axyを算出したい。第1項r¨axyがこの光軸方向振れ加速度に相当する。第2項、第5項、第6項、第7項は、Y軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)で説明したのと同様の理由で、消去することが可能である。よって、X方向の加速度計出力Accx2(O−X2Y2)より、ほぼカメラの光軸方向振れ速度r’axyを求めることが可能である。
上記内容を、図15を用いて具体的に説明する。図15は像倍率の変化に応じた撮影光学系の主点位置の変化を示す鏡筒の図である。鏡筒102に組み込まれた撮影光学系105の像倍率βの変化に伴い、撮影光学系105の主点Aは像倍率が等倍の時(至近撮影時として)のA1から無限時(β=0.0)のA2まで移動する。ここで、像倍率が等倍時の主点位置A1と光軸方向の位置が一致するように加速度計121を鏡筒102内に配置する。この状態で像倍率β=0.5で撮影を行う。すると、撮影時の撮影光学系105の主点位置A3と加速度計121の光軸方向の距離は等倍時の主点位置A1に比べてΔX大きくなるので、撮影光学系105の主点と加速度計121との距離はΔYからrA1A3(=数式27中のrbaxy)へと変化する(ΔY<rA1A3)。すると、この変化に応じて数式27中の第5項と第6項である誤差成分が変化する。もしこの変化分をそのままにすると、本発明で求めたい公転角速度θ’axyに第5項と第6項の誤差成分が残ったままの状態で公転角速度θ’axyが算出される事になるので、正確な振れ補正が出来なくなってしまう。よって、本発明で述べているように、加速度計121の出力から不要項を除去する必要がある。
なお、例えば図15において、ユーザーが像倍率β=0.9で撮影を行うとした場合に主点位置がA1からほとんど動かないとすると、θbaxy≒π/2であるので、数式27の第6項のsin(θbaxy+π/2)≒sin(π)となるので、第6項は0と見なせる。つまり、第6項は誤差成分と考えなくても良い事となる。このような場合には、図3に示したフローチャートのS1050で演算された像倍率βの結果に応じて、S1090において行われる数式27の誤差成分除去時に、第5項のみを算出してY軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)から減算する事により、必要な公転角速度θ’axyを求める事が出来る。これにより、振れ補正の演算時間が短くする事が可能になるので、より正確な振れ補正が可能になる。
これとは別に、角度振れが小さい場合には、第5項jrbaxy(θ’caxysin(θbaxy+π)の(θ’caxyがほぼ0となるので、第5項は0と見なせる。つまり、第5項は誤差成分と考えなくても良い事となる。よって、角速度センサ130の出力結果に応じて、第5項を誤差成分として減算する必要があるのかの判定が出来る。このような場合には、図3に示したフローチャートのS1060で読み込まれた角速度センサ130の出力値に応じて、S1090において行われる数式27の誤差成分除去時に、第6項のみを算出してY軸方向の加速度計出力Accy2(O−X2Y2)から減算する事により、必要な公転角速度θ’axyを求める事が出来る。これにより、振れ補正の演算時間が短くする事が可能になるので、より正確な振れ補正が可能になる。
ここで、本発明の効果を検証するために、以下のような実験を行った。まず、被写体の撮影時にレーザ変位計等で実際の振れ量を測定する。その時の加速度計121及び角速度センサ131の出力を用いて振れ補正量を計算して、実際の振れ量との差(振れ補正残りと呼ぶ)を求める。
その時に、加速度計121の出力から前述の不要項の除去の有無で振れ補正残りの量にどの程度違いが出るのかを確認した。そのシュミレーションの結果を図16に示す。図16中、破線でプロットを結んだものが実際の振れ量、実線でプロットを結んだものが加速度計121の出力から不要項の除去を行って(以下、「出力を補正する」と呼ぶ)振れ補正を行った場合の振れ補正残り量、そして2点破線でプロットを結んだものが加速度計121の出力から不要項を除去せずに(以下、「出力を補正せずに」と呼ぶ)振れ補正を行った場合の振れ補正残り量を示している。そして縦軸は変位、横軸は撮影時のシャッタ秒時である。
図16を見て明らかなように、加速度計121の出力を補正しない場合、例えばシャッタ秒時が1/20秒の時は実際の振れ量の25%程度しか補正出来ないのに対し、加速度計121の出力を補正した場合は、シャッタ秒時が1/20秒の時は実際の振れ量の55%程度を補正する事が出来る。つまり、加速度計121の出力を撮影光学系105の主点位置の変化に応じて補正する事により、振れ補正効果が向上する事が確認出来た。
この実施例1では、自転角速度に対する公転角速度の比率が0.1以下の時は、自転角速度に対して公転角速度が十分に小さい為、自転振れ補正のみを行う事で、像振れ補正演算を簡略化して、高速化、低消費電力化につながっている。
また、不図示のレリーズボタンを全部押し込んで撮影の露光を開始する場合は、過去の自転角速度に対する公転角速度の比率にリアルタイムの自転角速度を乗算する事で、リアルタイムの公転角速度を推定している。この事によって、撮影時のシャッターショックやカメラの動作振動によって、加速度計121の出力が乱れても、大きく誤った公転加速度値を使用する事が防止でき、安定した像振れ補正が可能となる。
また、角度振れと平行振れを、自転振れと公転振れという新しい厳密なモデル化と数式化により、二つの振れ成分の状態がどのような状態であっても、制御が破綻することのない正確な像振れ補正を行うことが可能となる。また、撮影光学系の主点位置と加速度計の相対位置情報を演算して振れ補正の誤差成分を除去するため、撮影光学系の主点位置の変化に対応した正確な像振れ補正を行う事が可能となる。また、撮影光学系の主点位置と加速度計の相対位置情報の記憶値から振れ補正の誤差成分を除去するため、演算処理量を低減しながら撮影光学系の主点位置の変化に対応した正確な像振れ補正を行う事が可能となる。また、自転角速度と公転角速度の差分で像振れ補正を行うため、差分計算後の演算処理量が低減できる。また、自転振れと公転振れの単位が同一(例:rad/秒)のため、演算が容易となる。また、撮像素子の撮像面内の像振れも、光軸方向振れも同一の数式で示すことが可能なため、像振れ補正演算と共に光軸方向振れ補正演算が同時に可能となる。
図17を用いて、実施例2を説明する。実施例1に係る図3と同一のフローがある為、同一のフローは、同一の記号を使用して、説明も省略する。
図17のS1100の公転角速度演算の次に、S2610に進む。S2610では、撮影の像倍率が0.2以上(所定の値以上)かを判断する。0.2以上の場合はS2620に進み、0.2未満(所定の値未満)の場合はS1130へ進む。S1130では実施例1と同様に自転振れ補正演算を行う。
S2620では、自転角速度に対する公転角速度が−0.9から+0.9までの間(所定値)にあるか否かを判断する。±0.9以内ならばS1120に進む。−0.9未満か+0.9を超過する場合はS2630に進む。
S2630では、角速度比を0.9の定数(規定の定数)に固定(記憶)し、次のS2640ではリアルタイムに求められている自転角速度に固定した角速度比0.9を乗算して、現在の公転角速度を推定演算し、次のS1120に進む。S1120では、実施例1と同様に自転公転差分振れ補正演算を行う。
この実施例2では、像倍率が0.2未満の時は、自転角速度に対して公転角速度が十分に小さい為、自転振れ補正のみを行う事で、像振れ補正演算を簡略化して、高速化、低消費電力化につながっている。また、自転角速度に対する公転角速度の比率が1を超える事はまれなことであり、この比率が±0.9を超えた場合は、定数0.9に固定することで、誤った過剰補正を防止している。
(本発明と実施例の対応)
撮影光学系105が本発明の撮影光学系に、角速度センサ130が角速度検出手段に、加速度計121が加速度検出手段に、それぞれ相当する。レンズCPU106が撮影光学系の主点位置Aを算出する主点位置算出手段に相当する。自転角速度演算部301が、角速度検出手段の出力に基づいて、撮影光学系の主点中心の自転角速度成分を演算する自転角速度演算手段に相当する。公転角速度演算部304が、加速度検出手段の出力と自転角速度演算手段の演算結果に基づいて、被写体中心の公転角速度成分を演算し、主点位置算出手段により算出された主点位置に応じて、演算した公転角速度成分を補正する公転角速度演算手段に相当する。IS制御部108が制御手段に相当する。自転公転差分振れ量演算部305が、自転角速度成分と公転角速度成分の差分に基づいて自転公転差分値を演算する自転公転差分演算手段に相当する。
EEPROM162が、公転角度速度を補正する補正値、あるいは補正式、あるいは主点位置と加速度検出手段の相対位置情報を記憶する記憶手段に相当する。また、数式27の第5項が、相対位置情報から算出される相対位置と自転角速度成分とにより計算される第1の補正成分に相当する。また、数式27の第6項が、相対位置情報から算出される相対位置と自転角速度成分の微分値とにより計算される第2の補正成分に相当する。
また、図3のS1104,S1106,図15のS2630を実行するレンズCPU106が自転公転角速度比演算手段に相当する。図3のS1320を実行するレンズCPU106が光軸方向加速度検出手段に、S1330を実行するレンズCPU106が光軸方向振れ補正制御手段に、それぞれ相当する。光軸方向加速度検出手段は、像振れ補正装置に加わる加速度のうちの光軸方向成分を検出する。光軸方向振れ補正手段は、像振れ補正装置に加わる振れのうちの光軸方向成分を補正する。
301 自転角速度演算部
304 公転角速度演算部
305 自転公転差分振れ量演算部
402 光軸方向振れ速度演算部
θ’caxy 主点A中心の自転角度θcaxyの時間微分値で、自転角速度〔
rad/秒〕
θ’axy 原点O中心の公転角度θaxyの時間微分値で、公転角速度〔r
ad/秒〕

Claims (24)

  1. 被写体を撮影する撮影光学系による像のブレを補正する像振れ補正装置であって、
    振れの角速度成分を検出する第1の検出手段と、
    前記撮影光学系の主点位置情報を取得する取得手段と、
    前記第1の検出手段の検出信号に基づいて、前記撮影光学系の主点中心の振れ成分に対応する第1の補正量を演算する第1の演算手段と、
    前記振れの加速度成分を検出する第2の検出手段と、
    前記第2の検出手段の出力、前記第1の演算手段の演算結果、および前記主点位置に基づいて、前記被写体中心の振れ成分に対応する第2の補正量を演算する第2の演算手段と、
    前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて前記像振れを補正する振れ補正手段とを有する像振れ補正装置。
  2. 前記主点位置に応じて前記第1の補正量を演算するための補正値または補正式が記憶されている記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  3. 前記記憶手段は、前記撮影光学系の主点位置と前記加速度検出手段の相対位置情報を記憶していることを特徴とする請求項2に記載の像振れ補正装置。
  4. 前記第2の演算手段は、前記相対位置と前記第1の補正量に基づいて演算される第1の補正成分と、前記相対位置と前記第1の補正量の微分値とに基づいて演算される第2の補正成分の少なくともいずれかに基づいて、前記第2の補正量を演算することを特徴とする請求項3に記載の像振れ補正装置。
  5. 前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分を演算する差分演算手段を更に有し、
    前記振れ補正手段は、前記差分演算手段によって演算された前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて前記像振れを補正することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の像振れ補正装置。
  6. 前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を演算する補正量比演算手段を有し、
    前記第2の演算手段は、リアルタイムで演算されている第1の補正量と、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比との積によって、前記第2の補正量を推定演算することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
  7. 前記補正量比演算手段は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値を超える場合は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を規定の定数とすることを特徴とする請求項6に記載の像振れ補正装置。
  8. 前記振れ補正手段は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値より大きいときは、前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて像振れ補正を行い、
    前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定の値以下のときは、前記第1の補正量に基づいて像振れ補正を行うことを特徴とする請求項6または7に記載の像振れ補正装置。
  9. 前記振れ補正手段は、前記撮影光学系の像倍率が所定の値以上のときは、前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて像振れ補正を行い、
    前記撮影光学系の像倍率が所定の値未満のときは、前記第1の補正量に基づいて像振れ補正を行うことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の像振れ補正装置。
  10. 記振れのうちの光軸方向成分を補正する光軸方向振れ補正手段を更に有し、
    前記第2の検出手段は、前記撮像光学系の光軸方向の加速度成分を検出し、
    前記光軸方向振れ補正手段は、前記光軸方向の加速度成分に基づいて前記振れのうちの光軸方向成分を補正することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の像振れ
  11. 被写体を撮影する撮影光学系による像のブレを補正する像振れ補正装置であって、
    振れの角速度成分を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段の検出信号に基づいて第1の補正量を演算する第1の演算手段と、
    前記振れの加速度成分を検出する第2の検出手段と、
    前記撮像光学系の主点位置と前記第2の検出手段との相対位置に基づいて、前記第2の検出手段の検出信号に含まれる誤差成分を演算する誤差成分演算手段と、
    前記第2の検出手段の検出信号と前記誤差成分とに基づいて第2の補正量を演算する第2の演算手段と、
    前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を演算する補正量比演算手段と、
    前記第1の補正量と前記第2の補正量に基づいて前記像振れを補正する像振れ補正手段とを有し、
    前記第2の演算手段は、リアルタイムで演算されている第1の補正量と、前記補正量比演算手段によって演算された前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比との積によって、前記第2の補正量を推定演算することを特徴とする像振れ補正装置。
  12. 前記補正量比演算手段は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値を超える場合は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を規定の定数とすることを特徴とする請求項11に記載の像振れ補正装置。
  13. 前記像振れ補正手段は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値より大きいときは、前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて像振れ補正を行い、
    前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定の値以下のときは、前記第1の補正量に基づいて像振れ補正を行うことを特徴とする請求項5または6に記載の像振れ補正装置。
  14. 前記主点位置に応じて前記第1の補正量を補正する補正値または補正式が記憶されている記憶手段を有することを特徴とする請求項11ないし13の何れか1項に記載の像振れ補正装置。
  15. 請求項1ないし14の何れか1項に記載の像振れ補正装置を有する光学機器。
  16. 請求項1ないし14の何れか1項に記載の像振れ補正装置を有する撮像装置。
  17. 被写体を撮影する撮影光学系による像のブレを補正する像振れ補正装置の制御方法であって、
    第1の振れ検出手段によって、角速度を検出して出力する第1の振れ検出ステップと、
    前記撮影光学系の主点位置情報を取得する取得ステップと、
    前記第1の振れ検出ステップからの出力に基づいて、前記撮影光学系の主点中心の振れ成分に対応する第1の補正量を演算する第1の演算ステップと、
    第2の振れ検出手段によって、加速度を検出して出力する第2の振れ検出ステップと、
    前記第2の振れ検出ステップからの出力、前記第1の演算ステップの演算結果、および前記主点位置に基づいて、前記被写体中心の振れ成分に対応する第2の補正量を演算する第2の演算ステップと、
    前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて前記像振れを補正する像振れ補正ステップとを有することを特徴とする像振れ補正装置の制御方法。
  18. 前記主点位置に応じて前記第1の補正量を演算するための補正値または補正式が記憶されている記憶手段を有し、前記第1の演算ステップにおいては、当該記憶された補正値または補正式に基づいて第1の補正量を演算することを特徴とする請求項17に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  19. 前記記憶手段は、前記撮影光学系の主点位置と前記加速度検出手段の相対位置情報を記憶していることを特徴とする請求項18に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  20. 前記第2の演算ステップにおいては、前記相対位置と前記第1の補正量に基づいて演算される第1の補正成分と、前記相対位置と前記第1の補正量の微分値とに基づいて演算される第2の補正成分の少なくともいずれかに基づいて、前記第2の補正量を演算することを特徴とする請求項19に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  21. 前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分を演算する差分演算ステップを更に有し、
    前記像振れ補正ステップにおいては、前記差分演算ステップにて演算された前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて前記像振れを補正することを特徴とする請求項17ないし20の何れか1項に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  22. 前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を演算する補正量比演算ステップを有し、
    前記第2の演算ステップは、リアルタイムで演算されている第1の補正量と、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比との積によって、前記第2の補正量を推定演算することを特徴とする請求項17ないし21のいずれか1項に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  23. 前記補正量比演算ステップは、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値を超える場合は、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比を規定の定数とすることを特徴とする請求項22に記載の像振れ補正装置の制御方法。
  24. 前記像振れ補正ステップにおいては、前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定値より大きいときは、前記第1の補正量と前記第2の補正量の差分に基づいて像振れ補正を行い、
    前記第1の補正量に対する前記第2の補正量の比が所定の値以下のときは、前記第1の補正量に基づいて像振れ補正を行うことを特徴とする請求項22または23に記載の像振れ補正装置の制御方法。
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