JP6024031B2 - ブレ補正装置及び光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレ補正装置及び光学機器に関するものである。
撮像光学機器等において、手ブレを補正するブレ補正は、たとえば、角度センサが検知した角速度情報からブレ量を演算し、ブレを相殺するようにブレ補正光学系を移動させている。
ところで、高倍率撮影時には、回転ブレに加えて並進ブレの影響が大きくなる。角速度センサからの角速度情報のみでは、並進ブレを正しく検出することができず、高精度のブレ補正制御を行えない。このため、加速度センサと、角速度センサとを用い、カメラの姿勢を演算すると共に加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を演算,除去することで並進ブレの変位量を求め、高倍率撮影時のブレ補正精度を向上させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開平7−225405号公報
上記従来技術では、角速度情報を用いて加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を除去する。しかしながら、角速度情報は、ハイパスフィルタ(以下HPFと略記する)処理を行った信号であり、通常時定数の高いフィルタを用いるため、収束が遅い。
角速度情報が収束していないと、並進ブレ演算における2階積分によって僅かな誤差が累積し、検出誤差は大きくなる。角速度情報の収束を速めるためにはHPFのfcを高く設定すればよいが、fcを高くすると、手ブレ検出精度が悪化してしまう。
本発明の課題は、良好なブレ補正が可能なブレ補正装置及び光学機器を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、角速度センサ(12B)からの角速度信号を処理する第1のハイパスフィルタ(51)と、並進ブレ量を演算する並進ブレ量演算部(40)に設けられた第2のハイパスフィルタ(41A,42A)と、を備え、前記第1のハイパスフィルタ(51)は、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は所定値より高い周波数から処理開始後第1の時間(T1)経過後に所定値となるように変化し、前記第2のハイパスフィルタ(41A,42A)は、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は所定値より高い周波数から処理開始後前記第1の時間(T1)より長い第2の時間(T2)経過後に所定値となるように変化すること、を特徴とするブレ補正装置(100)である。
請求項2に記載の発明は、角速度センサ(12B)からの角速度信号を処理する第1のハイパスフィルタ(51)と、並進ブレ量を演算する並進ブレ量演算部(40)に設けられた第2のハイパスフィルタ(41A,42A)と、を備え、前記第1のハイパスフィルタ(51)は、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は所定値より高い第1の周波数(F1)から処理開始後所定時間で所定値となるように変化し、前記第2のハイパスフィルタ(41A,42A)は、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は前記第1の周波数(F1)より高い第2の周波数(F2)から所定値となるように変化すること、を特徴とするブレ補正装置(100)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正装置であって、加速度センサ(12A)の出力と、前記第1のハイパスフィルタ(51)の出力と、を用いて重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部(32)を備えること、を特徴とするブレ補正装置(100)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレ補正装置(100)を備えた光学機器(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、良好なブレ補正が可能なブレ補正装置及び光学機器を提供できる。
本発明のブレ補正装置の一実施形態を適用したカメラの概念図である。 ブレ補正装置のブロック構成図である。 カメラ座標系を説明する図である。 ブレ補正装置における主要部のブロック図である。 ブレ補正装置におけるHPFのカットオフ周波数の変化特性の設定の一例を示す図である。 加速度センサの出力と重力加速度補正部の信号処理を説明する図である。 ブレ補正装置におけるHPFのカットオフ周波数の設定と二階積分後の波形とを示す説明図である。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明のブレ補正装置の一実施形態を適用したカメラ1の概念図である。
図1に示すカメラ1は、デジタル一眼レフカメラであって、カメラ筐体1Aと、このカメラ筐体1Aに対して着脱自在に装着されるレンズ鏡筒1Bとを備えている。
CPU2は、ズームレンズ群4、フォーカスレンズ群5、ブレ補正レンズ群6等のレンズ群の移動量演算や、カメラ1の全体の制御を行う中央処理装置である。なお、CPU2は、詳しくは後述する本実施形態におけるブレ補正装置100(図2参照)の制御部として機能する。
撮像素子3は、撮影レンズ(4,5,6)により形成された被写体像を撮像する素子であり、被写体光を露光して電気的な画像信号に変換し、信号処理回路15へ出力する。撮像素子3は、例えばCCD、CMOSなどの素子により構成されている。
ズームレンズ群4は、ズーム駆動機構7により駆動され、光軸方向に沿って移動することにより、像の倍率を連続的に変化させるレンズ群である。フォーカスレンズ群5は、フォーカス駆動機構8により駆動され、光軸方向に移動して、焦点を合わせるレンズ群である。ブレ補正レンズ群6は、VCM等のブレ補正駆動機構9により光学的にブレ補正駆動され、光軸に垂直な面上で可動なレンズ群である。
絞り10は、絞り駆動機構11に駆動され、撮影レンズ(4,5,6)を通過する被写体光の光量を制御する機構である。
ブレ補正センサ12は、加速度センサ12Aおよび角速度センサ12B(図2に示す)から成り、レンズ鏡筒1Bに生じる振れの加速度および角速度を検出する。このブレ補正センサ12は、後述するブレ補正装置100の構成要素である。
記録媒体13は、撮像された画像データを記録するための媒体であり、SDカード、CFカード等が使用される。
EFPROM14は、センサのゲイン値などの調整値情報、レンズ鏡筒1Bの固有情報等を記憶するメモリであって、CPU2に出力する。
信号処理回路15は、撮像素子3からの出力を受けて、ノイズ処理やA/D変換等の処理を行う回路である。
AFセンサ16は、AF(自動焦点調節)を行うためのセンサであって、CCD等を用いることができる。
レリーズスイッチ17は、カメラ1の撮影操作を行う部材であって、シャッタ駆動のタイミング等を操作するスイッチである。
背面液晶18は、カメラ1のカメラ筐体1Aの背面に設けられ、撮像素子3で撮影した被写体像(再生画像、ライブビュー画像)や操作に関連した情報(メニュー)などを表示するカラー液晶ディスプレイである。
シャッタ20は、ミラー19の後方に配置されている。シャッタ20には、ミラー19が上へ回転して撮影可能状態となったときに、被写体光が入射される。シャッタ20は、レリーズスイッチ17などによる撮影指示に応じてシャッタ幕を走行させ、撮像素子3に入射する被写体光を制御する。
つぎに、図2〜図7を参照して、カメラ1が備えるブレ補正装置100について説明する。
図2は、ブレ補正装置100のブロック構成図である。図3は、カメラ座標系を説明する図である。図4は、ブレ補正装置100における主要部のブロック図である。図5は、ブレ補正装置100におけるHPFのカットオフ周波数の変化特性の設定の一例を示す図である。図6は、加速度センサの出力と重力加速度補正部30の信号処理を説明する図である。図7は、ブレ補正装置100におけるHPFのカットオフ周波数の設定と二階積分後の波形とを示す説明図である。
ブレ補正装置100は、ブレ補正センサ12と、目標位置演算部110と、ブレ補正レンズ群6と、ブレ補正駆動機構9と、から成る。目標位置演算部110は、CPU2によって機能的に構成されているものである。
ブレ補正センサ12は、加速度センサ12Aと、角速度センサ12Bと、から成り、それぞれ検出信号を目標位置演算部110に出力する。
加速度センサ12Aは、図3(A)に示すように、カメラ1のX軸、Y軸、Z軸方向に感度を有する加速度を検出するセンサであり、Gセンサなどが用いられている。本実施形態では、撮像素子3の撮像面と撮影レンズ(4,5,6)の光軸との交点を直交座標の原点Oとし、撮影レンズ(4,5,6)の光軸をZ軸、撮像素子3の撮像面をXY平面として表している。
角速度センサ12Bは、X軸回り(Pitch)、Y軸回り(Yaw)、Z軸回り(Roll)の角速度を検出する振動ジャイロ等のセンサである。
加速度センサ12Aの出力値には、並進運動で発生する加速度と重力加速度とが含まれている。また、カメラ1の回転運動によってカメラ1の姿勢が変化するので、カメラ座標系に固定された加速度センサ12Aの検出軸方向と重力加速度方向とのなす角が変化する。その結果、加速度センサ12Aの出力値に含まれる重力加速度の大きさが変化する。
このため、目標位置演算部110は、加速度センサ12Aの出力値から重力加速度成分を除去し、並進運動で発生する加速度成分のみを用いて変位を算出する。
目標位置演算部110は、重力加速度補正部30と、並進ブレ量演算部40と、角度ブレ量演算部50と、レンズ目標位置演算部60と、フォーカス情報取得部70と、レンズ駆動量演算部80と、を備えている。
重力加速度補正部30は、カメラ初期姿勢演算部31、重力加速度成分演算部32、重力加速度成分減算部33を備えており、加速度センサ12Aの出力値から重力加速度成分を除去する。
カメラ初期姿勢演算部31は、カメラ1の初期姿勢を求める部分であり、加速度センサ12Aの出力から求められる重力加速度方向を利用して求める。ここで、カメラ1には回転振動及び並進振動が存在するので、重力加速度方向を適宜の時間の間測定し続け、その測定結果の平均を算出することで平均的な重力加速度方向を求める。このようにして、図3に示すカメラ座標系CCにおける重力加速度方向により、慣性座標系ACに対するカメラの平均的な姿勢を求め、これをカメラ1の初期姿勢に設定する。
重力加速度成分演算部32は、静止座標系である慣性座標系ACから運動座標系であるカメラ座標系CCへ変換するための座標変換マトリックスを演算し、慣性座標系ACにおける重力加速度成分にその座標変換マトリックスを乗じて、カメラ座標系CCにおける重力加速度成分を求めるものである。
上記座標変換マトリックスは、カメラ初期姿勢演算部31の出力であるカメラ1の初期姿勢と、角速度センサ12Bの出力である3軸回りの加速度(後述する角度ブレ量演算部50で信号処理されたもの)とを用いて算出される。この演算方法は、ストラップダウン方式の慣性航法装置等に用いられている方法であり、その詳細は、例えば特開平2−309702号公報に開示されている。また、座標変換マトリックスの演算方法は、特開平7−225405号公報に開示されている。
重力加速度成分減算部33は、図4に示すように、加速度センサ12Aの各軸における加速度出力値からHPF回路33Aで低周波数成分を除去した後、その出力値から重力加速度成分演算部32の出力を減算して重力加速度成分を除去することにより、並進運動で発生する加速度を求める。
上記のように構成された重力加速度補正部30は、ブレ補正センサ12の出力値からその姿勢において作用する重力加速度成分を減算して並進運動で発生する加速度を求め、並進ブレ量演算部40に出力する。HPF回路33Aは、その処理周波数帯域が可変となっており、これについては後に詳述する。
並進ブレ量演算部40は、図4に示すように、HPF回路41Aと積分フィルタ回路41Bの組と、HPF回路42Aと積分フィルタ回路42Bの組と、を直列に備えている。並進ブレ量演算部40は、重力加速度成分減算部33の出力から低周波成分の除去と積分とを2回繰り返して、X軸,Y軸方向の並進運動の変位を算出し、並進ブレ目標位置演算部43によって並進ブレを補正する目標位置を演算してレンズ目標位置演算部60に出力する。HPF回路41A,42Aは、その処理周波数帯域が可変となっており、これについては後に詳述する。
角度ブレ量演算部50は、角速度センサ12BのX軸回り(Pitch)、Y軸回り(Yaw)、Z軸回り(Roll)の出力から、HPF回路51で低周波成分を除去した後、積分フィルタ回路52で積分して回転運動の変位を算出し、角度ブレ目標位置演算部53によって角度ブレを補正する目標位置を演算して、レンズ目標位置演算部60に出力する。HPF回路51は、その処理周波数帯域が可変となっており、これについては後に詳述する。
レンズ目標位置演算部60は、並進ブレ量演算部40及び角度ブレ量演算部50と、フォーカス情報取得部70からの情報に基づいて、ブレ補正レンズ群6の目標位置を演算する。
レンズ駆動量演算部80は、レンズ目標位置演算部60からの目標位置と、レンズ位置検出部21により検出されたブレ補正レンズ群6の現在位置から、ブレ補正駆動機構9の駆動量を演算する。
上記構成のブレ補正装置100は、ブレ補正センサ12(加速度センサ12A,角速度センサ12B)から、加速度データ(X,Y,Z)と、角速度データ(Pitch,Yaw,Roll)と、を読み込み、重力加速度補正部30が、これらのデータに基づいてカメラの姿勢と重力加速度とを演算して並進運動で発生する加速度を演算する。
そして、並進ブレ量演算部40が並進運動で発生する加速度に基づいて並進ブレ量の演算を行うと共に、角度ブレ量演算部50が角速度データに基づいて角度ブレ量の演算を行い、レンズ目標位置演算部60がこれら並進ブレ量および角度ブレ量情報とフォーカス情報取得部70からの情報とに基づいてブレ補正レンズ群6の目標位置を演算し、レンズ駆動量演算部80が、ブレ補正駆動機構9を駆動してブレ補正を行う。
つぎに、重力加速度補正部30のHPF回路33A、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51の処理周波数帯域について説明する。
前述したように、重力加速度補正部30のHPF回路33A、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51は、処理周波数帯域(カットオフ周波数)が可変となっている。そして、そのカットオフ周波数は、演算開始直後や構図変更後等の演算の信頼性が低い条件では、通常時における規定値より所定量高く設定され、時間経過に伴って規定値に至るように制御される。
ここで、重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51と、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aとでは、カットオフ周波数の変化特性(周波数,変化率,所要時間等)が異なり、以下の条件を満たす設定となっている。
(条件1)
信号処理帯域は、
重力加速度補正部30および角度ブレ量演算部50>並進ブレ量演算部40
つまり、換言すると、
F1:重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51のカットオフ周波数
F2:並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aのカットオフ周波数、として、
F1<F2
とする。
(条件2)
カットオフ周波数が規定値に至るまでの変化に要する時間は、
T1:重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51が規定値に至る時間
T2:並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aが規定値に至る時間、として、
T1<T2
つまり、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aが、重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51より時間的に遅れて規定値に至る。
このようなカットオフ周波数の変化特性の設定の一例を、図5に示す。
図5に示す例では、重力加速度補正部30のHPF回路33Aと、角度ブレ量演算部50のHPF回路51とは、図中実線Aで示すように、カットオフ周波数F1は1.0Hzから通常規定値の0.1HzにT1=3秒で変化するように設定されている。
これに対して、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aは、図中破線Bで示すように、カットオフ周波数F2が2.0Hzから通常規定値の0.1HzにT2=5秒で変化するように設定されている。
これにより、演算開始直後における、累積誤差が多い並進ブレ補正による悪影響を低減させ、並進ブレ演算の収束を極力速めることが可能となる。
すなわち、図6(a)に示すようにカメラ1が光軸(Z軸)を中心として、図6(b)に示すような回転角で回転した場合、X軸方向の加速度センサ12Aの出力値は並進ブレがゼロの場合において図6(c)で示すようになる。つまり、X軸方向の加速度センサ12Aの出力値は、カメラ1に加わる重力加速度成分が変化しているため、並進ブレがゼロの場合であっても変化する。
重力加速度補正部30は、この重力加速度成分を演算して、加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分を補正する。ここで、重力加速度補正部30における図4中[1]〜[3]に示す各出力部位の信号は、図6(d)に示すようになる。つまり、図中、演算開始時(t0)からt1までの間は、[3]の出力は収束せず、この間の並進ブレ演算精度は悪い。
これに対して、本構成では、図7に一例を示すように、[3]の出力の収束時間を短縮することができる。
図7は、(a)に示す条件で、図4における[3]の波形を二階積分した波形を(b)に示す。
すなわち、図7(b)において破線(イ)で示す波形は、重力加速度補正部30のHPF回路33A、角度ブレ量演算部50のHPF回路51および、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aの全てを、図5中Aで示すカットオフ周波数の変化特性としたものである。
また、図7(b)において実線(ロ)で示す波形は、重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51は、図5中Aで示すカットオフ周波数の変化特性とし、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aは図5中Bで示すカットオフ周波数の変化特性としたものである。
図7(b)から、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aが、重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51に対して、カットオフ周波数は常に高く、且つ、規定値に遅れて達する設定とすることにより、演算開始時における並進ブレ演算誤差が軽減され、且つ、収束も早まることがわかる。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)本実施形態におけるブレ補正装置100では、重力加速度補正部30のHPF回路33A,角度ブレ量演算部50のHPF回路51および並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aは、それぞれ処理周波数帯域(カットオフ周波数)が可変となっている。そしてこれらのカットオフ周波数は、演算開始直後や構図変更後等の演算の信頼性が低い条件では、通常時における規定値より所定量高く設定され、時間経過に伴って規定値に至るように制御される。
この際、並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aが、重力加速度補正部30のHPF回路33Aおよび角度ブレ量演算部50のHPF回路51に対して、カットオフ周波数は常に高く、且つ、規定値に遅れて達するように設定されている。
これにより、演算開始直後等における、累積誤差が多い並進ブレ補正による悪影響を低減させ、並進ブレ演算の収束を極力速めることが可能となる。その結果、迅速で精度の高い良好なブレ補正が可能なブレ補正装置を構成することができる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、重力加速度補正部30のHPF回路33A,角度ブレ量演算部50のHPF回路51および並進ブレ量演算部40のHPF回路41A,42Aのカットオフ周波数は、直線的に変化するものを例示した。
しかし、本発明の条件を満たせば、たとえば、図5(b)に示す二次曲線状や、図5(c)に示すように階段状に変化する設定としても良く、適宜設定可能なものである。
(2)本実施形態では、並進ブレ量演算部40は2つのHPF回路41A,42Aを備えているが、これに限らず1つまたは3つ以上備える構成であっても良い。
(3)本実施形態では、デジタル一眼レフカメラについて説明したが、本発明はこれに限定されず、コンパクトカメラ、銀塩カメラ、ビデオカメラ、携帯電話などにも適用可能である。
(4)本実施形態のブレ補正装置は、レンズ鏡筒内に設けられていても、カメラボディ内に設けられていてもよい。また、レンズ鏡筒とカメラボディに分散して設けられていてもよい。
(5)本実施形態のブレ補正装置は、ブレ補正群を駆動する例で説明したが、撮像素子を駆動して、ブレ補正をしてもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、12:ブレ補正センサ、12A:加速度センサ、12B:角速度センサ、100:ブレ補正装置、30:重力加速度補正部、31:カメラ初期姿勢演算部、40:並進ブレ量演算部、41A:HPF回路、42A:HPF回路、50:角度ブレ量演算部、51:HPF回路51

Claims (3)

  1. 角速度センサからの角速度信号を処理する第1のハイパスフィルタと、
    並進ブレ量を演算する並進ブレ量演算部に設けられた第2のハイパスフィルタと、
    を備え、
    前記第1のハイパスフィルタは、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は所定値より高い第1の周波数から処理開始後、第1の時間経過後に所定値となるように変化し、
    前記第2のハイパスフィルタは、カットオフ周波数が可変であって、前記カットオフ周波数は、前記第1の周波数より高い第2の周波数から処理開始後前記第1の時間より長い第2の時間経過後に所定値となるように変化すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  2. 請求項に記載のブレ補正装置であって、
    加速度センサの出力と、前記第1のハイパスフィルタの出力と、を用いて重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部を備えること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  3. 請求項1または2に記載のブレ補正装置を備えた光学機器。
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