JP2017173801A - 撮影装置及び画像投影装置の振れ補正装置、並びに振れ補正方法 - Google Patents

撮影装置及び画像投影装置の振れ補正装置、並びに振れ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影装置の振れ方向、撮像素子の姿勢にかかわらず振れ補正が可能な撮影装置の振れ補正装置を得ること。【解決手段】撮影光学系により撮像面に投影された被写体像を撮像する撮影装置の振れ補正装置であって、上記被写体像と撮像面の少なくとも一方を、撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;上記撮影装置の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記撮像面上の被写体像が相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する可動部材移動制御手段と;を備えた撮影装置の振れ補正装置。【選択図】図1

Description

本発明は、カメラなどの撮影装置やプロジェクターなどの画像投影装置に適した振れ補正装置及び振れ補正方法に関する。
従来、一眼レフカメラの手振れ補正を行うための手振れ補正装置において、薄い俵型の駆動用コイルを有するボイスコイルモータを使用したものが知られている(特許文献1)。また、撮像素子を撮影光学系の光軸と直交する面内において互いに直交する2本の軸回りに傾動させ、撮影光学系の途中に配置した光路屈曲用の反射部材を光軸と平行な軸回り及び光軸と直交する軸回りに傾動させ、さらに撮影光学系途中のレンズ群を光軸方向に移動することで、6自由度の手振れ補正を可能にした手振れ補正装置が知られている(特許文献2)。
特開2012-226205号公報 特開2008-035308号公報
しかし、特許文献1の手振れ補正装置は、撮影光学系の光軸直交面内での手振れ補正駆動しかできず、手振れ補正できる自由度が制限されてしまう。従来の手振れ補正装置は、例えば、撮像素子をチルト、及びパーン制御する振れ補正ができなかった。また、カメラ全体が光軸方向に手振れするとピント(フォーカシング)ズレが発生し、このピントズレを補正することができなかった。
特許文献2の手振れ補正装置は、駆動制御する部材が撮像素子、レンズ群及びプリズムの3つあるので、構造及び制御が複雑であり、高精度の手振れ補正が困難であった。
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、振れても画像の振れ、ピントズレ、構図の変化などが発生し難い撮影装置や画像投影装置の振れ補正装置及び振れ補正方法を得ることを目的とする。
本発明のの撮影装置の振れ補正装置は、撮影光学系により撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子を有する撮影装置の振れ補正装置であって、上記被写体像と撮像面の少なくとも一方を、撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;上記撮影装置の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記撮像面上の被写体像が相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;を備えたことを特徴とする。
本発明の撮影装置の振れ補正装置にあっては、上記撮像面上に投影された被写体像が上記撮像面に対して相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する傾動補正量とシフト補正量を、上記検出された上記傾動方向の振れ量と、上記検出された上記並進方向のシフト振れ量に応じて演算する演算手段をさらに備えることが実際的である。
上記可動部材は、上記撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子であって、上記可動部材移動手段は、上記可動部材を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動及び該光軸直交平面と平行な方向及び光軸方向に並進させる移動機構を備えることができる。
上記可動部材は、上記撮影光学系の光学要素であって、上記可動部材移動手段は、上記可動部材を、上記被写体像が上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動及び該光軸直交平面と平行な方向及び光軸方向に並進するように制御することができる。
本発明の撮影装置の振れ補正装置は、上記振れ検出手段が上記傾動振れを検出したとき、上記演算手段は、上記傾動振れによる上記像面と撮像面の光軸方向のフォーカシングズレ量と、該フォーカシングズレ量に応じたフォーカシング補正量を演算し、上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記フォーカシング補正量に基づきフォーカシング方向に並進させることができる。
上記振れ検出手段が光軸直交方向のシフト振れを検出したとき、上記演算手段は、上記シフト振れによる上記光軸直交方向のシフト量と、該シフト量に応じた上記可動部材の光軸方向移動量と傾動量を演算し、上記移動制御手段は、上記可動部材を、上記可動部材移動手段により、上記光軸方向移動量及び傾動量に基づいて光軸方向に並進し、光軸直交方向の回りに傾動せてもよい。
上記振れ検出手段が上記光軸方向であるフォーカシング方向の振れを検出したとき、上記演算手段は、上記撮影装置のフォーカシング方向のズレ量と、該ズレ量に応じたフォーカシング補正量を演算し、上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記フォーカシング補正量に基づいて上記フォーカシング方向に並進させてもよい。
上記振れ検出手段が上記撮影光学系の光軸が傾く傾動振れを検出したとき、上記演算手段は、上記検出した光軸の傾き角をΔθ、上記撮影光学系の倍率をmとして、上記傾き角Δθと上記倍率mの積と、上記撮像光学系の主平面から像面までの像面距離とtanΔθの積を演算し、上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記傾き角Δθと倍率mの積の値に基づいて傾動させ、上記像面距離とtanΔθの積の値に基づいて光軸直交方向に並進させてもよい。
上記演算手段は、上記撮影光学系の主平面から物体面までの距離と像面までの距離に基づいて倍率mを演算することができる。
本発明の撮影装置の振れ補正方法は、撮影光学系により撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子と、上記被写体像と撮像面の少なくとも一方を、撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;上記撮影光学系と撮像素子の少なくとも一方の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;を備えた撮影装置の振れ補正方法であって、上記振れ検出手段が傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出するステップと;上記振れ検出手段が傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れのいずれか一つ以上を検出したとき、上記移動制御手段が上記可動部材移動手段を、上記検出した振れに基づいて、上記撮像面上の被写体像が相対移動しないように駆動するステップと;を有することを特徴とする。
本発明の画像投影装置の振れ補正装置は、画像を形成する画像形成素子と、該画像形成手段により形成された画像を投影する投影光学系と;上記画像形成素子と上記投影光学系の少なくとも一方を、投影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;上記画像投影装置の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記投影された画像が投影面に対して相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;を備えたことを特徴とする。
本発明の振れ補正装置は、被写体像の振れを補正する振れ補正装置であって、撮影光学系と撮像素子の少なくとも一方を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる移動手段と;上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記振れと相殺する方向へ上記移動手段を駆動制御する駆動制御手段と;を備えたことを特徴とする。
本発明の振れ補正装置を備えた撮影装置は、上記移動手段が、上記撮像素子を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させることを特徴とする。
本発明の振れ補正装置を備えた光学機器は、上記移動手段が、上記撮影光学系の少なくとも1つの光学要素を、上記光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させることを特徴とする。
本発明の撮影装置及び画像投影装置の振れ補正装置並びに振れ補正方法は、撮影装置や画像投影装置の傾動振れやシフト振れがいかなる方向に発生しても、可動部材の姿勢にかかわらず、ピントズレや撮影画像や投影画像に与える影響を可及的に軽減することができる。
本発明の振れ補正装置を適用したステージ装置を搭載したデジタルカメラの主要構成部材を示すブロック図である。 図2Aは本発明を適用した6自由度を有するステージ装置の実施形態を示す背面図であって、右半分は後ヨーク及び可動ステージを除いて示す図、図2Bは図2AのIIB−IIB切断線に沿う断面図である。 図2Bの一方のX駆動部を拡大して示す断面図である。 図2AのIV−IV切断線に沿う拡大断面図である。 同可動ステージ単体を示す背面図である。 本発明の撮影装置の振れ補正装置の振れ補正動作の第1の実施形態をフローチャートで示す図である。 図7Aは同撮影装置の物体面と撮影レンズの主平面と撮像素子が初期状態にある状態を示す図、図7Bは図7Aの初期状態から傾動振れした状態を示す図である。 図8Aは図7Bの状態から撮像素子をチルト補正した補正後の状態を示す図、図8Bは図8Aの状態から撮像素子を主平面と平行に移動して光軸補正した状態を示す図である。 図8Bの状態から撮像素子を光軸方向に移動してフォーカシング補正した状態を示す図である。 図10Aは図7Aの初期状態から光軸直交方向にシフト振れした状態を示す図、図10Bは図10Aのシフト振れ状態から撮像素子を主平面と平行に移動して光軸補正した状態を示す図である。 図11Aは図7Aの初期状態から光軸方向にシフト振れ(フォーカシング方向シフト振れ)した状態を示す図、図11Bは図11Aの状態から撮像素子を光軸方向(フォーカシング方向)に移動したフォーカシング補正状態を示す図である。 本発明の撮影装置に搭載した振れ補正装置の第2の実施形態をフローチャートで示す図である。 同撮影装置の物体面と撮影レンズの主平面と撮像素子をあおり撮影状態で示す図である。 図14Aは図13のあおり撮影初期状態において傾動振れした状態を示す図、図14Bは図14Aの状態から撮像素子をチルト(傾動)したチルト補正(傾動補正)状態を示す図である。 図14Bの状態から撮像素子を光軸直交方向に移動した光軸補正状態を示す図である。 図16Aは図13Aのあおり撮影初期状態から光軸直交方向にシフト振れした状態を示す図、図16Bは図16Aの状態から撮像素子を主平面と平行に移動した光軸補正した状態を示す図である。 図17Aは図13Aのあおり撮影初期状態から光軸方向にシフト振れ(フォーカシング方向シフト振れ)した状態を示す図、図17Bは図17Aの状態から撮像素子を光軸方向(フォーカシング方向)に並進させてフォーカシング補正した状態を示す図である。 本発明を画像投影装置に適用した実施形態を示す、図2Bに対応する断面図である。 本発明を撮影レンズの手振れ補正装置に適用した実施形態を示す、図2Bに対応する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図1ないし図19を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したデジタルカメラの主要構成部材及び主要回路要素をブロックで示す概念図である。なお、図において、本実施形態は、撮影光学系の光軸Oと平行な一つの方向を第1の方向(Z方向、Z軸方向)、第1の方向と直交する一つの方向を第2の方向(X方向、X軸方向)、第1の方向及び第2の方向の双方と直交する一つの方向を第3の方向(Y方向、Y軸方向)とする。例えば、X軸、Y軸及びZ軸を3次元の直交座標系の座標軸と仮定すると、光軸OをZ軸としたとき、Z軸と直交し、かつ互いに直交する二方向の軸がX軸及びY軸になる。カメラが正位置(横位置)にあるとき、第1の方向(Z方向、Z軸、光軸O)及び第2の方向(X方向、X軸)は水平になり、第3の方向(Y方向、Y軸)は鉛直になるものとし、被写体方向を前、前方とする。また、本明細書において、第1の方向回りの傾動または回動は、第1の方向と平行な仮想軸を中心とした傾動または回動を意味する。同様に、第2の方向回りの傾動または回動は、第2の方向と平行な仮想軸を中心とした傾動または回動を意味し、第3の方向回りの傾動または回動は、第3の方向と平行な仮想軸を中心とした傾動または回動を意味する。
このデジタルカメラ10は、カメラボディ11と、撮影光学系としての撮影レンズ100を備えている。カメラボディ11内には、カメラ全体の機能を制御し、演算し、駆動制御するボディCPU20と、撮影レンズ100により投影された被写体像を撮像する撮像素子31を有する撮像ブロック30を備えている。ボディCPU20は、撮像素子31の撮像動作を制御し、撮像した画像信号を画像処理部32で処理して撮像した被写体像を画像表示部(モニタ)33に表示し、撮像した被写体像の画像データをメモリカード34に書き込む。
このデジタルカメラ10は、画像処理部32が処理した画像信号から被写体のコントラストを検出するコントラスト検出部35、撮影者がカメラの機能全般を操作するスイッチ等を有するカメラ操作部21、撮影レンズ100の焦点調節光学系(図示せず)を光軸方向に駆動して焦点調節するAF部(焦点調節手段)22、絞り、シャッタ等を開閉駆動して撮像素子31への入射光量を調整するとともに、撮像素子31を駆動して撮像制御する露出制御部23、及び撮影レンズ100とレンズ通信して、撮影レンズ100の焦点距離f等のレンズ情報を入力するレンズ通信部24を備えている。
デジタルカメラ10は、カメラボディ11の振れ(手振れ、振動)を検出する検出手段として、ロール(Z方向回り傾動(回転))検出部GSα、ピッチ(X方向回り傾動(回転))検出部GSβ、ヨー(Y方向回り傾動(回転))検出部GSγ、X方向加速度検出部GSX、Y方向加速度検出部GSY、及びZ方向加速度検出部GSZを備え、これらは振れ検出回路44に接続されている。
ロール検出部GSαは、デジタルカメラ10の第1の方向(光軸方向)回りの傾動(回転)振れを検出する振れ検出手段、ピッチ検出部GSβはデジタルカメラ10の第2の方向回りの傾動(回転)振れを検出する振れ検出手段、ヨー検出部GSγはデジタルカメラ10の第3の方向回りの傾動(回転)振れを検出する振れ検出手段を構成している。X方向加速度検出部GSXは、デジタルカメラ10の第2の方向のシフト振れを検出する振れ検出手段、Y方向加速度検出部GSYはデジタルカメラ10の第3の方向のシフト振れを検出する振れ検出手段、及びZ方向加速度検出部GSZはデジタルカメラ10(撮影装置全体)の第1の方向(光軸方向、フォーカシング方向)のシフト振れを検出する振れ検出手段を構成している。デジタルカメラ10は、6自由度(6軸)の全方向の振れを検出することができる。
撮像ブロック30は、撮像素子31と、撮像素子31を支持したステージ装置(移動機構)60を備えている。ステージ装置60は、撮像素子31が搭載された可動ステージ61と、可動ステージ61の前後に位置する前固定ヨーク62と後固定ヨーク63とを備え、通電時には、可動ステージ61を前後の固定ヨーク62、63に対して、浮上(重力に抗して浮上させ、静止状態(浮上静止状態)に)保持することができる。撮像素子31は、前面が平面状の薄型の被駆動部材(可動部材の一部)を構成している。ステージ装置60は、浮上状態の可動ステージ61を、Z方向(第1の方向)並進、Z方向と直交するX方向(第2の方向)並進、Z方向及びX方向の双方と直交するY方向(第3の方向)並進、X方向(第2の方向)回りの傾動(回転)、Y方向(第3の方向)回りの傾動(回転)、及びZ方向(第1の方向)回りの傾動(回転)(6自由度の移動、6軸移動)が可能である。さらにステージ装置60の可動ステージ61は、これら6自由度の並進、傾動を複数組み合わせた移動や、傾動中の並進、傾動後の並進、並進後の傾動が可能である(図2ないし図5参照)。「並進」は、カメラボディに対して像面(撮像素子31の撮像面)の向き及び傾きを変えずに直進移動することであり、「傾動」は、カメラボディに対して像面の向きまたは傾きを変える移動のことであり、像面をZ方向(光軸Oまたは光軸Oと平行な仮想軸)回りに回転させることも含む。「浮上」は、可動ステージ61を前固定ヨーク62と後固定ヨーク63の間に非接触保持することであり、可動ステージ61を撮像素子31の撮像面中心が光軸Oと交わる中央位置(撮像初期位置)に前固定ヨーク62と後固定ヨーク63に対して非接触保持する場合を含む概念である。
ボディCPU20は、例えばレンズ通信部24を介して、撮影レンズ100から焦点距離f情報を入力し、ピッチ(X方向回り傾動(回転))検出部GSβ、ヨー(Y方向回り傾動(回転))検出部GSγ、ロール(Z方向回り傾動(回転))検出部GSα、X方向加速度検出部GSX、Y方向加速度検出部GSY、及びZ方向加速度検出部GSZの検出信号に基づいてデジタルカメラ10の振れ方向、振れ速度等を演算し、撮像素子31に投影された被写体像が撮像素子31に対して相対移動しないように撮像素子31を駆動する方向、駆動速度、駆動量などを演算し、演算結果に基づいてステージ装置60(可動ステージ61)を6軸方向(並進(シフト)、傾動、傾動中の並進(シフト)、及び傾動後に並進(シフト))駆動する。これらの動作の順序は問わない。
ステージ装置60は、撮像素子31が固定された可動ステージ61を前固定ヨーク62と後固定ヨーク63に対して、並進(シフト)、傾動、傾動中の並進(シフト)、及び傾動後に並進(シフト)自在に保持する支持部材として機能する。可動ステージ61は、正面視で(Z方向から見て)、撮像素子31より大きい長方形の板(枠)状部材である。前固定ヨーク62と後固定ヨーク63は、平面視、外形が可動ステージ61よりやや大きい同一形状の長方形の板(枠)状部材からなり、中央部にそれぞれ、正面視で(Z方向から見て)、撮像素子31の外形より大きい長方形の開口62aと63aが形成されている。前固定ヨーク62と後固定ヨーク63は、可動ステージ61が所定の範囲で移動(並進、傾動、回転)しても干渉しない位置において図示しない複数本の連結支柱で結合され、平行かつ所定間隔に保持されている。
前固定ヨーク62の後面(被写体側と反対側の面)には、Y軸を中心線としZ軸を挟んで開口62aの少なくとも左右(X方向)の一方、図示実施形態では左右両側部に位置する態様で、同一仕様の左右一対の永久磁石からなるX方向用磁石(第2の方向用磁石)MX1が固定されている。後固定ヨーク63の前面(被写体側の面)には、一対のX方向用磁石MX1と同一仕様の一対のX方向用磁石MX2が、一対のX方向用磁石MX1に対向させて固定されている。これら左右のX方向用磁石MX1、MX2はそれぞれ、Y方向に長く、Z方向に薄い板状であって、Y軸と平行に、X方向に離間して一対配置されている。左右の一対のX方向用磁石MX1は共に図2Bの一方(左側)の磁石は前面(前固定ヨーク62側の面)がS極、後面がN極であり、他方(右側)の磁石は前面がN極、後面がS極である。左右の一対のX方向用磁石MX2は、対向するX方向用磁石MX1とは異なる磁極がX方向用磁石MX1に対向している。そして、前固定ヨーク62及び後固定ヨーク63がX方向用磁石MX1、MX2の磁束を通すことにより、X方向用磁石MX1、MX2と後固定ヨーク63の対向部の間にX方向(第2の方向)の推力を発生する磁気回路の一部を構成している(図3参照)。
前固定ヨーク62の後面には、開口62aの下方にY軸を中心線としてZ軸から離間して位置する態様で、同一仕様の一対の永久磁石からなるY方向用磁石MYA1と同一仕様の一対のY方向用磁石MYB1が固定されている。後固定ヨーク63の前面には、一対のY方向用磁石MYA1、MYB1と同一仕様の一対のY方向用磁石MYA2、MYB2が、一対のY方向用磁石MYA1、MYB1に対向させて固定されている。これらのY方向用磁石MYA1とMYB1、MYA2とMYB2はそれぞれ、X方向に長く、Z方向に薄い板状の一対の磁石からなり、各対の磁石がX軸と平行に、Y方向に離間して配置されている。一対のY方向用磁石MYA1と一対のY方向用磁石MYB1は共に、図2Aの上側の磁石は前後の一方の面(前面)がS極、他方の面(後面)がN極であり、下側の磁石は前後の一方の面がN極、他方の面(後面)がS極である。一対のY方向用磁石MYA2、MYB2は、一対のY方向用磁石MYA1、MYB1とは異なる磁極が一対のY方向用磁石MYA1、MYB1に対向している。そして、前固定ヨーク62及び後固定ヨーク63がY方向用磁石MYA1とMYA2、Y方向用磁石MYB1とMYB2の磁束を通すことにより、Y方向用磁石MYA1とMYA2の間、及びY方向用磁石MYB1とMYB2の間にそれぞれ、Y方向(第3の方向)の推力を発生する磁気回路の一部を構成している。
さらに、前固定ヨーク62の後面には、X方向用磁石MX1、Y方向用磁石MYA1とMYB1とは異なる3カ所に、永久磁石からなるZ方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1が固定されている(図2A、図4及び図5参照)。後固定ヨーク63の前面には、Z方向用磁石MZA2、MZB2、MZC2が固定されている。
Z方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1、MZA2、MZB2、MZC2は正面視矩形の板状であって、Z方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1は前面(固定ヨーク62接触面)がS極、後面がN極となるように固定され、Z方向用磁石MZA2、MZB2、MZC2はZ方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1と同一磁極が対向するように固定されている。6個のZ方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1とZ方向用磁石MZA2、MZB2、MZC2は同一態様(仕様)であって、Z軸を中心として、所定長離間したZ軸直交平面内に、略等間隔に配置されている。前固定ヨーク62及び後固定ヨーク63がZ方向用磁石MZA1とMZA2、MZB1とMZB2、MZC1とMZC2の磁束を通すことにより、Z方向用磁石MZA1、MZB1、MZC1とZ方向用磁石MZA2、MZB2、MZC2との間に、Z方向(第1の方向)の推力を発生する複数の磁気回路(推力発生手段、推力制御手段)の一部を構成している。
前固定ヨーク62と後固定ヨーク63の間に位置する可動ステージ61は、非磁性材料からプレス成形により一体成形された非磁性部材である。可動ステージ61の中央部には正面視長方形の撮像素子取付孔61aが穿設され、撮像素子取付孔61aに撮像素子31が嵌合固定されている。撮像素子31は、撮像素子取付孔61aから可動ステージ61の光軸O方向前方に突出している。
撮像素子31は、可動ステージ61が初期位置(磁気浮上した初期位置)に位置するときに、長辺がX方向と平行をなし、短辺がY方向と平行をなすように配置されているものとする。可動ステージ61が初期位置にあるとき、撮像素子31の撮像面31aの中心は撮影レンズ100の光軸O上に位置し、光軸OとZ軸が一致する。Z方向(第1の方向)、X方向(第2の方向)及びY方向(第3の方向)は、Z方向が光軸Oと一致するまたは平行な、カメラボディ11及び撮影レンズ100に対して一定の方向として以下説明するが、撮像素子31に対して一定の方向としてもよい。
可動ステージ61には、撮像素子31の左右の両辺(短辺)の外方部に位置させて、一対のX駆動用コイル(X駆動部)CXが固定され、撮像素子31の下方の一辺(長辺)の下方部に位置させて、左右に離して一対のY駆動用コイル(YA駆動部)CYAとY駆動用コイル(YB駆動部)CYBが固定されている。一対のX駆動用コイルCXは、Y方向に長い縦長であって、長手方向がY方向と平行になるようにY軸を挟んで対称位置(等距離)に、かつX軸と重複させて配置され、一対のY駆動用コイルCYAとCYBはX方向に長い横長であって、長手方向がX方向と平行になるように、Y軸を挟んで対称位置(Y軸から等距離)に配置されている。この配置は、製造、調整及び制御が容易になる。
可動ステージ61にはさらに、一対のY駆動用コイルCYAとCYBの間(中間位置)に位置させて円形のZ駆動用コイル(ZA駆動部)CZAが固定され、一対のX駆動用コイルCXより上方に位置させて円形の一対のZ駆動用コイル(ZB駆動部)CZBとZ駆動用コイル(ZC駆動部)CZCが固定されている。Z駆動用コイルCZAはY軸上に配置され、Z駆動用コイルCZBとCZCはY軸に対して対称位置(Y軸から等距離)に配置されている。Z駆動用コイルCZAとCZBとCZCの重心(全体の重心)は、可動ステージ61の重心と略一致している。Z駆動用コイルCZAとCZBとCZCは、いずれか2個、図示実施形態ではZ駆動用コイルCZBとCZCを結ぶ線と、他の1個から上記線に下ろした垂線が、Y軸と平行になる(またはY軸と一致する)ように配置されている。なお、Z駆動用コイルCZAとCZBとCZCの配置は任意であるが、いずれか2個を結ぶ線がX軸またはY軸と平行になり、他の1個からこの2個を結ぶ線に下ろした垂線がY軸またはX軸と平行になるように配置するのが好ましい。この配置は、製造、調整及び制御が容易になる。
一対のX駆動用コイルCX及び一対のY駆動用コイルCYA、CYBならびに3個のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCは、コイル線がXY平面において複数回渦巻き状に巻かれ、可動ステージ61の板厚方向(Z方向)に複数回積層された、光軸直交平面(XY平面)と平行な平面状(薄型)コイルである。
一対のX駆動用コイルCXは、長手部分がY軸と平行かつ対応するX方向用磁石MX1とMX2の間に前後面が対向する態様で配置され、一対のY駆動用コイルCYA、CYBは長手部分がX軸と平行かつ対応するそれぞれが一対のY方向用磁石MYA1とMYA2、MYB1とMYB2に前後面が対向する態様で配置されている。
以上のX駆動用コイル(X駆動部)CX、Y駆動用コイル(YA駆動部)CYAとY駆動用コイル(YB駆動部)CYB、Z駆動用コイル(ZA駆動部)CZA、Z駆動用コイル(ZB駆動部)CZBとZ駆動用コイル(ZC駆動部)CZCは、アクチュエータ駆動回路42に接続され、アクチュエータ駆動回路42を介して通電制御される。
X駆動用コイルCXと一対のX方向用磁石MX1と一対のX方向用磁石MX2は、X方向(第2の方向)の推力を発生する第2の推力発生手段(推力制御手段)を構成している。X駆動用コイルCXに流す電流制御により発生するX方向の推力により、可動ステージ61をX方向に並進させることができる。各X駆動用コイルCXと対のX方向用磁石MX1、MX2は、カメラボディ11の姿勢に関わらず、例えばカメラボディ11のグリップを上または下に構える縦位置撮影において、可動ステージ61を中央位置(初期位置)に保持する浮上手段として作用(機能)する。
一方のY駆動用コイルCYAと各対のY方向用磁石MYA1とMYA2、及び他方のY駆動用コイルCYBと各対のY方向用磁石MYB1とMYB2は、Y方向(第3の方向)の推力を発生する一対の第3の推力発生手段(推力制御手段)を構成している。Y駆動用コイルCYAとCYBに流す電流制御により発生するX方向に離れた一対のY方向の推力の相互作用により、可動ステージ61をY方向に並進させ、Z方向回りに傾動(回動)させることができる。Y駆動用コイルCYAと各対のY方向用磁石MYA1とMYA2、Y駆動用コイルCYBと各対のY方向用磁石MYB1とMYB2は、カメラボディ11の姿勢に関わらず、例えば横位置(正位置)撮影において、可動ステージ61を中央位置(初期位置)に保持する浮上手段として作用(機能)する。
3個のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCは、各対のZ方向用磁石MZA1とMZA2、MZB1とMZB2、MZC1とMZC2の間に前後面が対向する態様で配置され、Z方向(第1の方向)の推力を発生する3個の第1の推力発生手段を構成している。Z方向に見てZ軸の周りに互いに離間した3組のZ方向用磁石MZA1、MZA2とZ駆動用コイルCZA、Z方向用磁石MZB1、MZB2とZ駆動用コイルCZB、及びZ方向用磁石MZC1、MZC2とZ駆動用コイルCZCは、3個のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCに流す電流制御により発生する3個のZ方向の推力の相互作用により、可動ステージ61を前後の固定ヨーク62、63(3対のZ方向用磁石MZA1とMZA2、MZB1とMZB2、MZC1とMZC2)に対して浮上させ、浮上状態で、Z方向に並進させ、X方向回りに傾動させ、Y方向回りに傾動させることができる。Z駆動用コイルCZA、CZB、CZCと各対のZ方向用磁石MZA1とMZA2、MZB1とMZB2、MZC1とMZC2は、可動ステージ61を光軸方向の初期位置、初期姿勢(撮像素子31の撮像面が光軸と直交する初期状態)に保持する浮上手段として作用(機能)する。
可動ステージ61には、X駆動用コイルCXの空芯領域に位置する一対のX方向用ホール素子HX1とHX2(X位置検出部HX)と、Y駆動用コイルCYAとCYBの空芯領域にそれぞれ位置する一対のY方向用ホール素子HYA1とHYA2(YA位置検出部HXA)、HYB1とHYB2(YB位置検出部HYB)と、Z駆動用コイルCZA、CZB、CZCの空芯領域に位置する一対のZ方向用ホール素子HZA1とHZA2(ZA位置検出部HZA)、HZB1とHZB2(ZB位置検出部HZB)、HZC1とHZC2(ZC位置検出部HZC)が固定されている。一対のX方向用ホール素子HX1とHX2は、X駆動用コイルCXのY方向(短手方向)の略中央位置において、X方向(長手方向)に所定間隔で配置されている。一対のY方向用ホール素子HYA1とHYA2、HYB1とHYB2は、Y駆動用コイルCYAとCYBのX方向(長手方向)の略中央位置において、Y方向(短手方向)に所定間隔で配置されている。一対のZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2は、Z駆動用コイルCZA、CZB、CZCの中心線上にZ方向に所定間隔で配置されている。
X方向用ホール素子HX1とHX2(X位置検出部HX)、Y方向用ホール素子HYA1とHYA2(YA位置検出部HXA)、HYB1とHYB2(YB位置検出部HYB)、Z方向用ホール素子HZA1とHZA2(ZA位置検出部HZA)、HZB1とHZB2(ZB位置検出部HZB)、HZC1とHZC2(ZC位置検出部HZC)は、位置検出回路43に接続されている。
X方向用ホール素子HX1とHX2は対応するX方向用磁石MX1とMX2の磁力(X方向磁気回路の磁束)を検出し、検出信号により可動ステージ61のX方向位置(X方向の並進方向位置)を検出するX方向位置検出手段(並進方向位置検出手段)を構成している。
Y方向用ホール素子HYA1とHYA2は対応するY方向用磁石MYA1とMYA2の磁力(Y方向磁気回路の磁束)を検出し、Y方向用ホール素子HYB1とHYB2は対応するY方向用磁石MYB1とMYB2の磁力(Y方向磁気回路の磁束)を検出する。そして、Y方向用ホール素子HYA1とHYA2及HYB1とHYB2の両方の検出信号により、Y方向位置とZ方向回り傾動位置が検出される。すなわち、各一対のY方向用ホール素子HYA1とHYA2、HYB1とHYB2は、可動ステージ61のY方向位置(Y方向の並進方向位置)を検出するY方向位置検出手段(並進方向位置検出手段)と、可動ステージ61のZ方向回りの傾動位置を検出するZ方向回りの傾動位置検出手段を構成している。
3対のZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2は対応する3対のZ方向用磁石MZA1とMZA2、MZB1とMZB2、MZC1とMZC2の磁力(Z方向磁気回路の磁束)を検出する。そして、各対をなすZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2の検出信号により、可動ステージ61のZ方向位置と、X方向回りの傾動位置と、Y方向回りの傾動位置が検出される。すなわち、各対をなすZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2は、可動ステージ61のZ方向位置(Z方向の並進方向位置)を検出するZ方向位置検出手段(並進方向位置検出手段)と、可動ステージ61のX方向回りの傾動位置を検出するX方向回りの傾動位置検出手段(傾動位置検出手段)と、可動ステージ61のY方向回りの傾動位置を検出するY方向回りの傾動位置検出手段(傾動位置検出手段)を構成している。
以上のX駆動用コイルCX、Y駆動用コイルCYA、CYB、及びZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCと、X方向用ホール素子HX(HX1、HX2)、Y方向用ホール素子HYA(HYA1とHYA2)、HYB(HYB1とHYB2)、及びZ方向用ホール素子HZA(HZA1とHZA2)、HZB(HZB1とHZB2)、HZC(HZC1とHZC2)は、フレキシブルプリント基板FPC(図示せず)上に実装され、可動ステージ61から延びるフレキシブルプリント基板FPCを介してカメラボディ11に内蔵されたアクチュエータ駆動回路42、位置検出回路43等の各回路に電気的に接続されている(図1参照)。
一対のX駆動用コイルCX及び一対のY駆動用コイルCYA、CYBならびに3個のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCは、アクチュエータ駆動回路42によって通電制御される。アクチュエータ駆動回路42は、ボディCPU20により、防振制御回路41を介して制御される。
位置検出回路43は、X方向用ホール素子HX1とHX2、Y方向用ホール素子HYA1とHYA2、HYB1とHYB2、及びZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2が出力した検出信号により可動ステージ61のX方向位置、Y方向位置、Z方向位置、X方向回りの傾動位置(X方向回りの傾動(回転)角、ピッチ角)、Y方向回りの傾動位置(Y方向回りの傾動(回転)角、ヨー角)、及びZ方向回りの傾動位置(Z方向回りの傾動(回転)角、ロール角)を検出する。
このデジタルカメラ10は、可動ステージ61、すなわち撮像素子31のX方向位置、Y方向位置、Z方向位置、X方向回り傾動位置、Y方向回り傾動位置及びZ方向回り傾動位置を、以下の態様で検出する。
位置検出回路43は、可動ステージ61のX方向位置(移動量)を、一対のX方向用ホール素子HX1とHX2が検出した検出信号の和信号により演算して検出する。
位置検出回路43は、一方の対をなすY方向用ホール素子HYA1とHYA2が検出した検出信号の和信号によりY方向位置を演算し、他方の対をなすY方向用ホール素子HYB1とHYB2が検出した検出信号を使用して、例えば和信号によりY方向位置を演算し、これらX方向に離間した2箇所のY方向位置に基づいて、可動ステージ61のY方向位置(移動量)とZ方向回りの傾動位置(回転量)を演算により検出する。
さらに位置検出回路43は、可動ステージ61のZ方向の位置とX方向回りの傾動位置及びY方向回りの傾動位置を、3対のZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2のそれぞれが検出した信号を使用して、例えば一対の検出信号の和信号と該一対の検出信号の差信号の商により、Z方向位置を演算により検出する。そして位置検出回路43は、検出した可動ステージ61の異なる3箇所のZ方向位置に基づいて、可動ステージ61のZ方向位置(移動量)、X方向回り傾動位置(回転量)、Y方向回り傾動位置(回転量)を演算により検出する。
以上の実施形態では、可動ステージ61のX方向位置を検出する一対のX方向用ホール素子HX1とHX2をX方向に所定間隔で設け、Y方向位置を検出する一対のY方向用ホール素子HYA1とHYA2をY方向に所定間隔で設け、一対のY方向用ホール素子HYB1とHYB2をY方向に所定間隔で設けたので、可動ステージ61がZ方向に移動しても、X方向及びY方向の位置検出精度が変化しない。
可動ステージ61のZ方向位置を検出する3対のZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2をZ方向に所定間隔で設けたので、可動ステージ61がX方向、Y方向に移動、傾動しても、Z方向位置検出精度が悪化しない。
以上のデジタルカメラ10は、撮影動作するとき、以下の動作をすることができる。まずボディCPU20の制御下で、一対のX駆動用コイルCX、一対のY駆動用コイルCYA、CYB及び3個のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZCを通電制御することにより、撮像素子31が搭載された可動ステージ61を前固定ヨーク62と後固定ヨーク63など他の部材に対して非接触の初期位置に保持する(浮上させる)。
デジタルカメラ10は、可動ステージ61を浮上させた状態で、ボディCPU20(位置検出回路43)が演算した各位置に基づいて、以下の駆動制御をすることができる。
Z駆動用コイルCZA、CZB、CZCを同等に通電制御することにより発生する3つの同等のZ方向の推力の相互作用により可動ステージ61をZ方向並進させ、Z駆動用コイルCZA、CZB、CZCを個別に通電制御することにより発生する3つのZ方向の異なる推力の相互作用により可動ステージ61をX方向回り傾動及びY方向回り傾動させることができる。
各X駆動用コイルCXを通電制御することで発生するX方向の推力により、可動ステージ61をX方向に並進させることができる。
Y駆動用コイルCYA、CYBを同等に通電制御することで発生する2つの同等のY方向の推力の相互作用により可動ステージ61をY方向に並進させ、Y駆動用コイルCYA、CYBを個別に通電制御することで発生する2つのY方向の異なる推力の相互作用により可動ステージ61をZ方向回り傾動させることができる。
以上のZ駆動用コイルCZA、CZB、CZC、X駆動用コイルCX、Y駆動用コイルCYA、CYBへの通電制御により発生する複数のZ方向の推力、X方向の推力、複数のY方向の推力の相互作用により、可動ステージ61を6自由度(6軸)の全ての方向に並進、傾動、並進中に傾動、並進後に傾動、及び傾動後に並進させることができる。
デジタルカメラ10はさらに、撮像素子31をステージ装置60(可動ステージ61)を介してチルト(あおり)、パーン、ローリングさせる傾動調整回路46及び傾動操作スイッチ群45を備えている。傾動調整回路46は、傾動操作スイッチ群45の入力を受けて、アクチュエータ駆動回路42を介して可動ステージ61を傾動させる。その傾動状態は、X方向用ホール素子HX1とHX2、Y方向用ホール素子HYA1とHYA2、HYB1とHYB2、及びZ方向用ホール素子HZA1とHZA2、HZB1とHZB2、HZC1とHZC2の検出信号に基づいて検出し、X駆動用コイルCX、Y駆動用コイルCYAとCYB、Z駆動用コイルCZAとCZBとCZCの通電制御により維持できる。傾動操作スイッチ群45は、撮影者(使用者)により手動操作されるスイッチであって、例えば、十字スイッチ、電子ダイヤル等で構成される。撮影者は、撮像素子31により撮像された画像データが画像表示部33に表示された状態で、画像表示部33を見ながら傾動操作スイッチ群45を操作することにより、撮像素子31をチルト、パーン、ローリング、または光軸方向、光軸直交方向に並進させる。
デジタルカメラ10は、以上の可動ステージ61の駆動制御を、振れ検出回路44が検出したカメラボディ11と撮影レンズ100の振れ(手振れ、振動)と同期させて行うことで、振れ(手振れ)補正(振れ軽減)ができる。
デジタルカメラ10は、電源がオンされると、ボディCPU20が、防振制御回路41、アクチュエータ駆動回路42を介してステージ装置60を駆動し、可動ステージ61上の撮像素子31を、その撮像面31aが光軸Oと直交し、撮像面31aの中心を光軸Oが通り、かつ撮像面31aの光軸O方向の位置が設計上の光軸方向位置と一致する初期位置に保持する。デジタルカメラ10は、撮像素子31を初期位置に保持した初期状態において、撮影前の焦点調節動作、測光動作などの撮影準備動作を実行し、振れ補正動作を実行し、撮像素子31が撮像したモニタ画像を画像表示部33に表示する。そして、図示しないスイッチ手段により撮影指示信号が入力されると、撮像素子31に静止画撮像させて、静止画の被写体画像データをメモリカード34に書き込む。
デジタルカメラ10による振れ補正動作の第1の実施形態について、図6ないし図11を参照して説明する。図7Aは、撮像素子31を初期位置に保持した初期状態における、被写体(物体面201)と、撮影レンズ100の主平面LSと、撮像素子31及び撮像面31aとの関係を簡略化して示す図である。なお、主平面は厳密には前側主平面と後側主平面があるが、ここでは簡略化して1個の主平面LSとして示してある。この初期状態において、光軸Oと物体(被写体)面201が交わる位置が撮影範囲中心201oであり、撮像面31aの中心である撮像面中心31oと一致する。撮影レンズ100の焦点距離をf、主平面LSと物体面201の間隔(被写体距離)をb、主平面LSと撮像面31aの間隔(像面距離)をaとすると、図7Aにおいて下記の結像式が成立する。
1/f=1/a+1/b
m=a/b
ただし、mは倍率(光学倍率)である。
なお、被写体距離b及び像面距離aは、主平面LSからの距離とする。
像面距離aは、例えば撮影レンズ100の図示しない焦点調節レンズ群の光軸方向位置から検出され、被写体距離bは、像面距離aと撮影レンズ100の焦点距離fから検出される。
デジタルカメラ10は、角度振れ(X回りの傾動振れ)、シフト振れ(X方向及びY方向の振れ、フォーカシング方向、Z方向の並進振れ)が発生しても、初期状態における撮像面31a上の物体面201の像が変動しないように振れ補正動作を実行する。デジタルカメラ10による振れ補正動作について、図6に示したフローチャートを参照して説明する。ボディCPU20は振れ補正に関する動作を、図示しないメモリに格納された所定のプログラムに基づいて統括的に制御し、実行する。撮像素子31は、図7Aの初期状態に保持されているものとする。
ボディCPU20は、被写体距離bと像面距離aから倍率量(倍率)mを演算して内蔵RAM20aに格納する(S11)。
ボディCPU20は、振れ検出回路44から、振れ量を入力する(S13、S15、S17)。具体的には、ロール検出部GSα、ピッチ検出部GSβ及びヨー検出部GSγの検出信号から検出したZ方向回り振れ量(Z方向回り回転角)、X方向回り傾動振れ量(X方向回り回転角)及びY方向回り傾動振れ量(Y方向回り回転角)を入力(演算)し(S13)、X方向加速度検出部GSXの検出信号から検出したX方向振れ量(X方向シフト量)、Y方向加速度検出部GSYの検出信号から検出したY方向振れ量(Y方向シフト量)を入力(演算)し(S15)、Z方向加速度検出部GSZの検出信号から検出したZ方向振れ量(フォーカシング方向シフト量)を入力(演算)する(S17)。
ボディCPU20は、入力したZ方向回り傾動振れ量、X方向回り傾動振れ量及びY方向回り傾動振れ量に基づいて像面チルト補正量(Z方向回り傾動角、X方向回り傾動角及びY方向回り傾動角)を演算し、像面チルト補正量に基づいて撮像素子31をチルト補正(傾動)し(S19)、入力したX方向シフト量及びY方向シフト量に基づいて光軸補正量を演算し、この光軸補正量に基づいて撮像素子31を光軸補正(X方向並進及びY方向並進)し(S21)、入力したフォーカシング方向シフト量に基づいてフォーカシング補正量を演算し、そのフォーカシング補正量に基づいて撮像素子31をフォーカシング補正(フォーカシング方向(光軸O方向)に並進)する(S23)。その後ステップS13に戻り、ステップS13ないしS23の振れ量検出、補正動作を繰り返す。
以上の振れ量検出、補正動作を繰り返すことにより振れ補正動作が継続され、適切な振れ補正効果が維持される。デジタルカメラ10は、この振れ補正動作中に、例えば撮影指示信号が入力されると撮影動作を行い、電源がオフされると振れ補正動作を終了する。
ステップS13、S15、S17の振れ量の入力の順序、ステップS19、S21、S23の補正動作の順序は図示実施形態に限定されず、任意である。また、振れ量が検出されなかった場合は、その振れについて補正動作は行わない。
ステップS19、S21及びS23の補正動作について、図7ないし図11を参照してより詳細に説明する。図7Bは、図7Aの初期状態から、デジタルカメラ10の全体が傾動(回転)振れした状態を示している。符号は以下の通り定義する。
角度(回転、傾動)振れ量:Δθ
シフト振れ(X、Y方向シフト)量:Δh
シフト振れ(フォーカシング方向シフト)量:Δb
像面チルト補正量=Δθ×m
光軸補正量=a×tanΔθ+Δh×m
フォーカシング補正量=b(1−cosΔθ)/cosΔθ×m+Δb×m
角度振れには、Z方向(第1の方向)回りの傾動(ローリング)、X(第2の)方向回りの傾動(チルト、あおり)、Y(第3の)方向回りの傾動(パーン)が含まれるが、図7B、図8A及び図8Bの実施形態では、X(第2の)方向回りの傾動(チルト、あおり)のみ発生したものとして説明する。
「傾動(回転)振れに対する振れ補正」
図7Bは、デジタルカメラ10が図7Aの初期状態からX軸回りに回転(傾動)した傾動振れ状態を示している。この傾動振れ状態では、主平面LS、撮像素子31(撮像面31a)及び光軸O(Z軸)が、Z方向とY方向を含むZ−Y平面内(描画面と平行な面内)において角度Δθ傾動している。傾動後の物体面201’は、傾動後のデジタルカメラ10によって合焦状態で撮影可能な仮想の物体面である。物体面201’と光軸O’の延長線が交わる点が撮影範囲中心201o’である。
「物体面の回転(傾動)補正」
回転振れ後の物体面201’の撮影範囲中心201o’は、初期の物体面201の撮影範囲中心201oからΔθ傾動している。図8Aは、物体面201’の傾きが傾動前の物体面201の傾きと同一となるように、撮像面31a(撮像素子31)を像面チルト補正(チルト、傾動)させた状態を示している。撮像面31aの像面チルト補正量は、次式、
像面チルト補正量=Δθ×m
により演算する。
撮像面31aを像面チルト補正量傾動させた補正後の物体面201’の位置は、微小なフォーカシング誤差を含む。フォーカシング誤差は、倍率mが非常に小さいときに無視できる場合がある。無視できないフォーカシング誤差は、下記フォーカシング補正により補正される。
「光軸補正」
撮像面31aを像面チルト補正量(Δθ×m)傾動させても、補正前の光軸Oと補正後の光軸O’が一致せず、補正前の撮影範囲中心201oと傾動後の撮影範囲中心201o’がズレている場合がある。そこでこの実施形態では、撮像素子31を主平面LSと平行に並進させて、光軸補正(撮影範囲中心201o’を補正)する。
図8Bは、撮像素子31を主平面LSと平行に並進させて光軸補正した状態を示している。撮像素子31の光軸補正量(シフト量)は、次式、
光軸補正量=a×tanΔθ
により演算する。
撮像素子31を主平面LSと平行に光軸補正量シフトさせても、フォーカシング誤差を生じている場合がある。フォーカシング誤差を補正するためのフォーカシングズレ量は、次式、
フォーカシングズレ量=b(1−cosΔθ)/cosΔθ
により演算する。
この実施形態において、フォーカシング方向は撮像素子31の撮像面31aに入射する光軸O方向であり、フォーカシング(焦点調節)は光軸O方向に行う。フォーカシングズレ量は光軸O方向のズレ量である。
「フォーカシング補正」
撮像素子31の光軸方向の補正量であるフォーカシング補正量は、フォーカシングズレ量に基づいて、次式、
フォーカシング補正量=フォーカシングズレ量×m
=(b(1−cosΔθ)/cosΔθ)×m
により演算する。
撮像素子31を、演算したフォーカシング補正量に基づいてフォーカシング方向に並進させてフォーカシング補正する(図9参照)。このフォーカシング補正により、撮像面中心31o上の物体面像に対して合焦状態となる。図9において、撮像素子31は、実線がフォーカシング補正後、破線がフォーカシング補正前の位置を表している。
以上の通りデジタルカメラ10は、像面チルト補正量、光軸補正量、フォーカシング補正量に基づいて、ステージ装置60を介して撮像素子31(撮像面31a)をチルト補正し、Y方向に並進させ、フォーカシング方向に並進させて、振れ補正後の物体面201’及び撮影範囲中心201o’を手振れ前の物体面201及び撮影範囲中心201oと一致させるので、適切な振れ補正効果を得ることができる。
「X、Y方向シフト振れに対する振れ補正」
図10Aと図10Bは、X、Y方向シフト振れに対する振れ補正の様子を示している。振れはX方向及びY方向の両方向に生じ得るが、図示実施形態ではY方向に生じたものとして説明する。図10Aは、図7Aの初期状態からY方向に振れを生じ、シフト量Δhシフトした後の状態を示している。振れた後の撮影範囲中心201o’は、振れる前の撮影範囲中心201oからY方向にシフト量Δhシフトしている。
本実施形態では、撮像素子31(撮像面31a)を主平面LSと平行に並進させる光軸補正により、撮像面中心31oの位置を補正する。光軸補正量は、次式、
光軸補正量=シフト振れ量×m
=Δh×a/b
=Δh×m
により演算される。
撮像素子31を、演算した光軸補正量(Δh×m)に基づいて、Y方向に並進させて光軸補正する(図10B参照)。図10Bにおいて、撮像素子31は、実線が光軸補正後、破線が光軸補正前の位置を表している。
この振れ補正(光軸補正)により、振れ補正後の撮影範囲中心201o’が振れる前の撮影範囲中心201oと一致するので、撮像面31aに対して像面が移動することなく、適切な振れ補正効果が得られる。
「フォーカシング方向シフト振れに対する振れ補正」
図11Aと図11Bは、フォーカシング方向シフト振れによる振れを補正する様子を示している。ここでは、初期状態のデジタルカメラ10が光軸O方向にシフト振れしたものとする。図11Aは、デジタルカメラ10が図7Aの初期状態からフォーカシング方向(光軸O方向、Z方向)にシフト振れした状態を示している。振れ後の物体面201’は、振れ前の物体面201から、フォーカシング方向にシフト量Δbシフトしている。倍率mは(b/a)であるから、撮像素子31(撮像面31a)のフォーカシング補正量Δaは、次式、
Δa=Δb×m
により演算される。
撮像面31aを、演算したフォーカシング補正量Δa(=Δb×m)に基づいて、フォーカシング方向に並進させる(図11B参照)。このフォーカシング補正により、振れ補正後の物体面201’が振れ前の物体面201と一致し、適切な振れ補正効果が得られる。
以上は、撮像素子31が初期状態にある状態でデジタルカメラ10が振れたときの振れ補正動作(手振れしたとき手振れ補正動作)に関する実施形態であった。本発明は、撮像素子31がチルト、パーン、ローリング等の傾動した状態においても振れ補正ができる。撮像素子31がチルトした状態における振れ補正動作の一例について、図12ないし図17を参照して説明する。
図12は、撮像素子31をX方回りに傾動させたあおり状態で、回転振れ、X、Y方向のシフト振れ、フォーカシング方向のシフト振れに対する振れ補正動作を示すフローチャートである。この第2の実施形態と図6の第1の実施形態との相違は、第1の実施形態では撮像素子31が光軸Oと直交する初期位置を初期状態としているのに対して、第2の実施形態では、撮像素子31を傾動させた傾動状態(X(第2の)方向またはY(第3の)方向の回りに傾動させた状態)を初期状態としている点にある。そのためにこの実施形態では、ステップS12において、位置検出回路43から、撮像素子31(可動ステージ61)の傾動量(姿勢及び位置データ)を入力して内蔵RAM20aに格納する。他の処理は、第1の実施形態と同じであり、同一の処理には同一のステップ番号を付してある。
図12のステップS19、S21及びS23の動作について、図13ないし図17を参照してより詳細に説明する。この実施形態は、有限距離の物体面201が主平面LSに対して平行ではない状態の(光軸Oに対して直交方向から傾いた)物体面201を撮像するあおり撮影における振れ補正動作である。
図13は、光軸Oに対して傾斜した物体面201の延長線と主平面LSの延長線と撮像面31aの延長線が1点で交わるように撮像素子31をチルト(傾動)させた状態を示している。このように撮像素子31をチルトさせると、シャインプルーフの法則により、撮像面31aに投影された物体面201の画像全ての部分が合焦状態となる。撮像素子31をチルトさせた状態を初期状態とした振れ補正動作について、以下説明する。図において、主平面LSの延長線と物体面201の延長線が成すチルト角を物体面チルト量β、主平面LSの延長線と撮像面31aの延長線が成すチルト角を像面チルト量αとする。
「回転(傾動)振れに対する振れ補正」
図14Aは、デジタルカメラ10が図13のあおり状態からX方向回りに回転(傾動)振れた状態を示している。この振れ後の状態では、光軸O(Z軸)が、Z方向とY方向を含むZ−Y平面内においてX方向回りに角度Δθ回転(傾動)している。
「物体面のチルト補正」
像面である撮像面31aを、振れ後の物体面201’が振れ前の物体面201と平行になるようにチルトさせる(図14B)。物体面201’(201)のチルト量Δβと撮像面31aのチルト量Δαには、次式の関係がある。
Δβ/Δα=m
この式より、撮像面チルト補正量は、物体面201’のチルト量Δθに、光学倍率mを乗算した値になる。
撮像面チルト補正量=Δθ×m
そうして撮像面31aを、撮像面チルト補正量(=Δθ×m)に基づいて傾動(チルト)させる(図14B)。
「光軸補正」
次に、撮影範囲中心201o’を振れ前の物体面201の撮影範囲中心201oと一致させるために、撮像素子31を光軸Oと直交する面内において並進させる光軸補正を行う。光軸補正量は、次式
光軸補正量=a×tanΔθ
により演算される。
撮像素子31を、光軸補正量(a×tanΔθ)に基づいて主平面LSと平行(Y方向)に並進させる(図15)。図15において、撮像素子31、撮像面31a及び撮像面中心31oは、実線が並進後、破線が並進前の位置を表している。
以上の撮像素子31のチルト補正及び光軸補正により、振れ前の物体面201と振れ補正後の物体面201’が一致し、正確な振れ補正効果が得られる。
「あおり状態でX、Y方向シフト振れしたときの振れ補正」
図16Aと図16Bは、図13のあおり状態におけるX、Y方向シフト振れに対する振れ補正の様子を示している。振れはX方向及びY方向の両方向に生じ得るが、図示実施形態ではY方向に生じたものとして説明する。図16Aは、図13のあおり状態において、デジタルカメラ10がY方向にシフト振れした状態を示している。振れ後の撮影範囲中心201o’は、振れ前の撮影範囲中心201oからY方向にシフト量Δhシフトしているものとする。
「光軸補正」
撮像面31aの撮像面中心31oを振れ前の物体面201の撮影範囲中心201oを一致させる光軸補正を行う。そのために、先ず、撮像素子31を光軸Oと直交する面内において並進(シフト)させる光軸補正量(シフト振れ補正量)を求める。光軸補正量は、次式、
光軸補正量=シフト振れ量×倍率
=Δd×m
により演算される。
撮像素子31を、演算した光軸補正量(Δd×m)に基づいて、Y方向に並進(シフト)させる。図16Bは、撮像素子31を並進させた後の状態を示している。この光軸補正により、あおり状態でX、Y方向シフト振れ補正しても、振れ前の物体面201と振れ補正後の物体面201’が重なり、かつ振れ前の撮影範囲中心201oが振れ補正後の撮像面中心31oと一致する正確な振れ補正がされている。図16Bにおいて、撮像素子31は、実線が光軸補正前、破線が光軸補正後の位置を表している。
「あおり状態でフォーカシング方向シフト振れしたときの振れ補正」
図17Aと図17Bは、フォーカシング方向シフト振れによる振れを補正する様子を示している。ここではあおり状態のデジタルカメラ10がフォーカシング方向(光軸O方向、Z方向)にシフト振れしたものとする。図17Aは、図13の初期状態から光軸O方向にフォーカシング方向シフト量Δbシフトした(振れた)後の状態を示している。振れ後の物体面201’は、振れ前の物体面201から、フォーカシング方向にシフト量Δbシフトしている。光学倍率mは(a/b)であるから、撮像素子31(撮像面31a)のフォーカシング補正量Δaは、次式、
Δa=Δb×m
により演算される。
撮像素子31を、演算したフォーカシング補正量Δa(=Δb×m)に基づいて、光軸O方向に並進させる(図17B)。図17Bにおいて、撮像素子31は、実線が並進後、破線が並進前の位置を表している。以上の振れ補正動作により、振れ補正後の物体面201’及び撮影範囲中心201o’が振れ前の物体面201、撮影範囲中心201oと一致し、正確に振れ補正がなされている。
本実施形態によれば、撮像素子31をチルトさせてあおり撮影が可能になり、かつ撮像素子31をチルトさせた状態などで振れを生じても、撮像素子31の撮像面31a上に投影された被写体像が相対移動することがないので、振れ前の構図が保たれ、画像が振れることもなく、ピントズレもしない(合焦状態が維持される)。本発明は、撮像素子31を、チルトに限らず、パーンやローリング、さらにチルト、パーン、ローリングの組合せによって傾動させたり、光軸方向、光軸と直交する方向に並進させたりした状態を初期状態としても、つまり撮像素子31の初期状態の姿勢にかかわらず、適切な振れ補正ができる。
本発明の振れ補正装置は、いわゆるミラーレスデジタルカメラ、一眼デジタルカメラ、コンパクトデジタルカメラや、デジタルビデオカメラ、ドライブレコーダー、アクションカメラ、携帯端末等に搭載されたデジタルカメラなどの他、交換式レンズ鏡筒、カメラ一体型レンズなど、様々な撮影装置や光学機器全般に適用可能である。例えば、光学系により所定の像を像形成面上に形成する光学機器にあっては、光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と、この光学機器の傾動方向の傾動振れと並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段が傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、像形成面上の像がこの像形成面に対して相対移動しないように可動部材移動手段を制御する移動制御手段と、を備ることができる。
また本発明は、映像、画像、データなどを投影するプロジェクターやレーザスキャナなどに適用することもできる。プロジェクターに適用する場合は、ステージ装置の可動ステージ61の略中央に、可動ステージ61の厚さ方向(第1の方向、Z方向)の一方の側(後方)から投影光を入射し、他方の側(前方)の投影光学系に向けて射出する画像形成素子(液晶パネル)、あるいは、可動ステージ61の略中央に、第1の方向(Z方向)とは異なる方向から入射した投影光束を、第1の方向(投影光学系方向)に反射するDMD(デジタルミラーデバイス、デジタルマイクロミラーデバイス)パネルを搭載できる。可動ステージ61には、画像形成素子に代えて、投影光学系を搭載してもよい。
図18は、可動ステージ61を有するステージ装置60を備えた画像投影装置(プロジェクター)の実施形態の概要を示している。この実施形態は、光源81と、光源81から発せられた光を均一化する照明光学系82と、照明光学系82から射出した照明光を受けて画像を形成する画像形成素子83と、この画像形成素子83が開口61c内に固定された可動ステージ61と、画像形成素子83で形成された画像を投影する投影光学系84とを備えている。画像形成素子83は、具体的には液晶パネルまたはDMDパネルである。画像形成素子83は、可動ステージ61を介してプロジェクターの筐体もしくは投影光学系84に設けられ、可動ステージ61が駆動していない状態(初期位置に保持された状態)で、画像形成素子83の画像が形成される平面が、投影光学系84の光軸Oに対して、もしくは、投影光学系84内のいずれかのレンズの光軸に対して、垂直になるようにプロジェクター内に配置される。可動ステージ61を、光軸O方向(第1の方向)、第2または第3の方向に並進させ、あるいは第1、第2または第3の方向回りに傾動等させることで、画像形成素子83(液晶パネル)を透過して投影光学系84に向かう投影光束の方向、またはDMDパネルで反射して投影光学系84に向かう投影光の方向を変えて投影方向や投影位置を調整したり、投影画像の傾きを調整したり、液晶パネルまたはDMDパネルと投影光学系の間隔を調整して焦点調節したりすることができる。
なお、プロジェクターにはさらに、焦点のズレ量を検出する焦点検出手段や、投影画像の歪みを検出する、例えば台形検出手段を備えてもよい。これらの検出手段は、焦点合わせや台形歪み補正時に利用される。特に台形歪み補正については、台形検出手段を備えることで台形歪み量を検出し、焦点のズレ量に基づいて像面傾動手段により像面を傾動させることで自動的に補正することが可能になる。
さらに、プロジェクターをデジタルサイネージに応用することもできる。具体的には、電車内や自動車内などの動くものに搭載した場合の振れ補正、または移動可能なロボットに搭載した場合の振れ補正などにも応用できる。さらに、手持ち可能な小型プロジェクターに搭載することで、手振れを効率的に補正することができる。なお、撮影装置全般にプロジェクターを搭載することも可能である。撮影装置本体部やその表示部に小型プロジェクターを搭載する場合、撮影時は撮像素子や撮影光学系の光学要素の一つを保持する可動ステージの並進、傾動等により撮影振れ補正を行い、撮影画像の投影時には画像形成素子を保持する可動ステージの並進、傾動等により投影した画像が振れないよう(投影面に対して相対移動しないよう)に手振れ補正を行うようにしてもよい。プロジェクターに搭載する場合はさらに、画像形成素子を半画素分や1画素分ずらすことで表示する画素数を増やす画素ずらしにより高解像化が可能になるが、画素ずらしの代わりに、または画素ずらしに加えて傾動させることで高解像化することが可能になる。
本発明は、振れ補正装置を、撮像素子を含まない撮影光学系の光学要素の1つを補正光学要素として駆動する補正光学系を備えたレンズ鏡筒(特開2015-4769号公報等)に適用することもできる。例えば、撮影レンズ100において、撮影光学系を構成する光学要素ALの1個または複数個を補正光学要素(被駆動部材)とすることができる。この実施形形態の一つでは、第1レンズ群91と第2レンズ群93の間のレンズを被駆動部材(補正光学要素)92としてある(図19)。この実施形態の場合、可動ステージ61の略中央に形成した開口61cに補正光学要素92を搭載してある。この実施形態によれば、可動ステージ(補正光学要素92)61を光軸O方向(第1の方向)、第2または第3の方向に並進させ、あるいは第1、第2または第3の方向回りに傾動させることで、振れ補正動作やあおり撮影などの特殊撮影が可能である。さらにこの実施形態は、可動ステージ(補正光学要素92)61を光軸O方向(第1の方向)に微並進動作させることでフォーカシング微調整が可能である。
また、本発明は、撮影レンズに搭載された振れ補正装置とカメラボディに搭載された振れ補正装置を共働させて振れ補正動作や傾動による焦点調節動作やその他の特殊撮影動作をさせることもできる。
10 デジタルカメラ(撮影装置)
11 カメラボディ
20 ボディCPU(演算手段)
21 カメラ操作部
22 AF部
23 露出制御部
24 レンズ通信部
30 撮影ブロック
31 撮像素子(可動部材)
32 画像処理部
33 画像表示部(モニタ)
34 メモリカード
35 コントラスト検出部
41 防振制御回路
42 アクチュエータ駆動回路
43 位置検出回路(位置検出手段演算手段)
44 振れ検出回路(振れ検出手段)
45 傾動操作スイッチ群
46 傾動調整回路
60 ステージ装置(可動部材(像面)移動手段、移動機構、移動手段)
61 可動ステージ(可動部材)
61a 撮像素子取付孔
62 前固定ヨーク
62a 開口
63 後固定ヨーク
63a 開口
100 撮影レンズ
201、201’ 平面物体
201o、201o’ 撮影範囲中心
AL 補正光学要素(可動部材、光学要素)
CX X駆動用コイル
CYA、CYB Y駆動用コイル
CZA、CZB、CZC Z駆動用コイル
HX1、HX2 X方向用ホール素子
HYA1、HYA2、HYB1、HYB2 Y方向用ホール素子
HZA1、HZA2、HZB1、HZB2、HZC1、HZC2 Z方向用ホール素子
MX1、MX2 X方向用磁石
MYA1、MYB1、MYA2、MYB2 Y方向用磁石
MZA1、MZA2、MZB1、MZB2、MZC1、MZC2 Z方向用磁石
GSX X方向加速度検出部(振れ検出手段)
GSY Y方向加速度検出部(振れ検出手段)
GSZ Z方向加速度検出部(振れ検出手段)
GSα ピッチ検出部(振れ検出手段)
GSβ ロール検出部(振れ検出手段)
GSγ ヨー検出部(振れ検出手段)

Claims (14)

  1. 撮影光学系により撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子を有する撮影装置の振れ補正装置であって、
    上記被写体像と撮像面の少なくとも一方を、撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;
    上記撮影装置の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;
    上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記撮像面上の被写体像が相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;
    を備えたことを特徴とする撮影装置の振れ補正装置。
  2. 請求項1記載の撮影装置の振れ補正装置において、上記撮像面上に投影された被写体像が上記撮像面に対して相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する傾動補正量とシフト補正量を、上記検出された上記傾動方向の振れ量と、上記検出された上記並進方向のシフト振れ量に応じて演算する演算手段をさらに備えた撮影装置の振れ補正装置。
  3. 請求項2記載の撮影装置の振れ補正装置において、上記可動部材は、上記撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子であって、上記可動部材移動手段は、上記可動部材を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動及び該光軸直交平面と平行な方向及び光軸方向に並進させる移動機構を備えている撮影装置の振れ補正装置。
  4. 請求項2記載の撮影装置の振れ補正装置において、上記可動部材は、上記撮影光学系の光学要素であって、上記可動部材移動手段は、上記可動部材を、上記被写体像が上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動及び該光軸直交平面と平行な方向及び光軸方向に並進するように制御する撮影装置の振れ補正装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項記載の撮影装置の振れ補正装置において、
    上記振れ検出手段が上記傾動振れを検出したとき、
    上記演算手段は、上記傾動振れによる上記像面と撮像面の光軸方向のフォーカシングズレ量と、該フォーカシングズレ量に応じたフォーカシング補正量を演算し、
    上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記フォーカシング補正量に基づきフォーカシング方向に並進させる撮影装置の振れ補正装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか1項記載の撮影装置の振れ補正装置において、
    上記振れ検出手段が光軸直交方向のシフト振れを検出したとき、
    上記演算手段は、上記シフト振れによる上記光軸直交方向のシフト量と、該シフト量に応じた上記可動部材の光軸方向移動量と傾動量を演算し、
    上記移動制御手段は、上記可動部材を、上記可動部材移動手段により、上記光軸方向移動量及び傾動量に基づいて光軸方向に並進し、光軸直交方向の回りに傾動する撮影装置の振れ補正装置。
  7. 請求項2ないし6のいずれか1項記載の撮影装置の振れ補正装置において、
    上記振れ検出手段が上記光軸方向であるフォーカシング方向の振れを検出したとき、
    上記演算手段は、上記撮影装置のフォーカシング方向のズレ量と、該ズレ量に応じたフォーカシング補正量を演算し、
    上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記フォーカシング補正量に基づいて上記フォーカシング方向に並進させる撮影装置の振れ補正装置。
  8. 請求項2ないし7のいずれか1項記載の撮影装置の振れ補正装置において、
    上記振れ検出手段が上記撮影光学系の光軸が傾く傾動振れを検出したとき、
    上記演算手段は、上記検出した光軸の傾き角をΔθ、上記撮影光学系の倍率をmとして、上記傾き角Δθと上記倍率mの積と、上記撮像光学系の主平面から像面までの像面距離とtanΔθの積を演算し、
    上記移動制御手段は、上記可動部材を上記可動部材移動手段により、上記傾き角Δθと倍率mの積の値に基づいて傾動させ、上記像面距離とtanΔθの積の値に基づいて光軸直交方向に並進させる撮影装置の振れ補正装置。
  9. 請求項8記載の撮影装置の振れ補正装置において、
    上記演算手段は、上記撮影光学系の主平面から物体面までの距離と像面までの距離に基づいて倍率mを演算する撮影装置の振れ補正装置。
  10. 撮影光学系により撮像面に投影された被写体像を撮像する撮像素子と、上記被写体像と撮像面の少なくとも一方を、撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;上記撮影光学系と撮像素子の少なくとも一方の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;を備えた撮影装置の振れ補正方法であって、
    上記振れ検出手段が傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出するステップと;
    上記振れ検出手段が傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れのいずれか一つ以上を検出したとき、上記移動制御手段が上記可動部材移動手段を、上記検出した振れに基づいて、上記撮像面上の被写体像が相対移動しないように駆動するステップと;
    を有することを特徴とする撮影装置の振れ補正方法。
  11. 画像を形成する画像形成素子と、該画像形成手段により形成された画像を投影する投影光学系と;
    上記画像形成素子と上記投影光学系の少なくとも一方を、投影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる可動部材を有する可動部材移動手段と;
    上記画像投影装置の上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;
    上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記投影された画像が投影面に対して相対移動しないように上記可動部材移動手段を制御する移動制御手段と;を備えたことを特徴とする画像投影装置の振れ補正装置。
  12. 被写体像の振れを補正する振れ補正装置であって、
    撮影光学系と撮像素子の少なくとも一方を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させる移動手段と;
    上記傾動方向の傾動振れと上記並進方向のシフト振れを検出する振れ検出手段と;
    上記振れ検出手段が上記傾動振れとシフト振れのいずれか一つ以上の振れを検出したとき、上記振れと相殺する方向へ上記移動手段を駆動制御する駆動制御手段と;
    を備えたことを特徴とする振れ補正装置。
  13. 請求項12記載の振れ補正装置を備えた撮影装置であって、上記移動手段は、上記撮像素子を、上記撮影光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させることを特徴とする撮影装置。
  14. 請求項12記載の振れ補正装置を備えた光学機器であって、上記移動手段は、上記撮影光学系の少なくとも1つの光学要素を、上記光学系の光軸と直交する光軸直交平面に対して傾動、該光軸直交平面と平行な方向及び光軸と平行な方向に並進させることを特徴とする光学機器。
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