JP5360795B2 - 非水電解液電池 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状の正極とシート状の負極とをシート状のセパレータを介して捲回してなる電極捲回体を電池要素とする非水電解液電池に関する。
この種の電極捲回体を電池要素とする非水電解液電池の公知例としては、本出願人による特許文献1および特許文献2を挙げることができる。特許文献1に記載の非水電解液電池では、厚み寸法が大きく且つ短いシート状の正極を、負極およびセパレータとともに捲回してなる電極捲回体を電池要素とするものであり、円筒状の外装缶内への電極捲回体の挿入動作をスムーズに行うことができるように、電極捲回体の表面を金属箔で被覆している。特許文献2に記載の非水電解液電池では、高容量且つパルス放電特性に優れた非水電解液電池を得るため、シート状正極の厚み寸法を規定するとともに、シート状負極の少なくとも一部に、リチウム−アルミニウム合金を含んでいる。
特許文献2の負極に係るリチウム−アルミニウム合金は、金属リチウム箔の表面にアルミニウム箔を積層し、電池内で電気化学的に合金化することで形成できる。このようなリチウム−アルミニウム合金は微粉化するため、シート状負極の表面積を増加させることができる。また、リチウム−アルミニウム合金は、リチウムよりも電解液との反応性が低いため、有機物皮膜の形成が抑えられ、これによる電池特性の低下を抑制できる。しかし、このような微粉化されたリチウム−アルミニウム合金は、振動や衝突等によって脱落しやすく(以下、これを「粉落ち」と記す)、これが正極の電位となる部位に接触すると、電池電圧の低下等の不具合を引き起こす不利があった。特に、電池内の底部では粉落ちしたリチウム−アルミニウム合金が溜まってしまうが、外装缶と電極捲回体との距離が近いために、前記底部に溜まったリチウム−アルミニウム合金が正極に接触する可能性が高いことになる。
従来公知の粉落ち対策としては、特許文献3のように、セパレータを袋状にして、該袋状のセパレータ内に負極または正極を収容することが考えられる。かかる対策を特許文献2のような非水電解液電池に適用すれば、リチウム−アルミニウム合金の微粉が袋状のセパレータの上下面から袋外に漏れ出すことを確実に防ぐことができると考える。
特開2004−342452号公報(図1−2) 特開2007−250414号公報(図1−2) 特開昭63−308866号公報(第1図)
前記各特許文献の非水電解液電池の問題は、正負極の捲回終端部における粉落ち対策が不十分であり、捲回終端部から脱落した活物質が、他方の正負極に接触するおそれを排除できないことにある。すなわち、特許文献1、2等の非水電解液電池を例にすると、正負極の捲回終端部の間からは、僅か数mm程度のセパレータが延出されているにすぎず(特に特許文献1の図4参照)、捲回終端部から脱落した負極活物質がセパレータの延出部分を回り込んで正極に至るおそれや、捲回終端部から脱落した正極活物質がセパレータの延出部分を回り込んで負極に至るおそれが残り、その点に改良の余地があった。
また、特許文献3に記載のように、袋状のセパレータに一方の電極を収容したものを捲回して捲回電極体を作製することは、製造上の困難が伴うものであった。
本発明は、以上のような従来の非水電解液電池の抱える問題を解決するためになされたものであり、その目的は、捲回電極体の下面だけでなく、捲回終端部に対しても粉落ち対策を施すことにより、脱落した正負極の活物質が他方の正負極に接触することに起因する電池特性の低下を確実に防ぐことができるうえ、電極捲回体の製造の手間および時間を低減できることにある。
本発明は、図1および図2に示すごとく、上方開口を有する有底筒状の外装缶2内に、シート状の正極3とシート状の負極4とをシート状のセパレータ5を介して捲回してなる電極捲回体6と、非水電解液とが収容されている筒形の非水電解液電池を対象とする。外装缶2の上方開口が、外装缶2の上方開口の内周縁に固定された蓋板8と、蓋板8の中央部に設けられた開口に絶縁パッキン9を介して装着された端子10と、蓋板8の下部に配置された絶縁板11とからなる封口構造で封止されている。電極捲回体6の正極3と端子体10の下面とは正極リード体15で接続されている。電極捲回体6の負極4の少なくとも一部に、リチウム−アルミニウム合金が含まれている。セパレータ5は、不織布28と微孔性フィルム29とを重ねることで構成されている。電極捲回体6の正負極3・4の上下両端が、当該電極捲回体6の正負極3・4の上下両端から突出するセパレータ5の微孔性フィルム29の上下両端部を水平方向に折り曲げて形成されたカバー部30により覆われている。外装缶2は、負極4の電位を有するように、電極捲回体6の最外周において負極4と接している。正極3の捲回終端Eから延びるセパレータ5の末端部5c・5dの延出寸法が、10mm以上に設定されていることを特徴とする。
なお、ここでは、セパレータ5が電極捲回体6の負極4の最外周を全く覆っていない場合や、セパレータ5が負極4の最外周の一部を覆っている場合が含まれる。
セパレータ5の末端部5c・5dの正極3の捲回終端Eからの伸び量は、25mm以下であることが望ましい。また、正極3の上下幅寸法は、負極4の上下幅寸法以上であるものとすることができる。
本発明のように、セパレータ5のカバー部30によって正極3・4下端が覆われていると、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の粒がセパレータ5の下端を回り込んで正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質等がセパレータ5の下端を回り込んで負極4に至ることが低減される。これにて前記脱落したリチウムーアルミニウム合金の粒が正極3の正極活物質と反応することや、前記脱落した正極活物質等が負極4の負極活物質と反応することが低減され、該反応によって電池電圧の低下等の不良が発生することを抑えることができる。
外装缶2は負極4の最外周に接していて、外装缶2が負極4の電位を有しているので、例えば、カバー部30の存在しない負極4の最外周から脱落したリチウム−アルミニウム合金の粒が外装缶2と接触しても、前記電池電圧の低下等の問題は生じない。
これに加えて本発明では、セパレータ5の末端部5c・5dの延出寸法が、10mm以上に設定されているので、特許文献1、2のセパレータの末端部よりも延出寸法を十分に確保できる。したがって、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の粒がセパレータ5の末端部5c・5dを回り込んで正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質等がセパレータ5の末端部5c・5dを回り込んで負極4に至ることが防止される。これによっても前記脱落したリチウムーアルミニウム合金が正極3の正極活物質と反応することや、前記脱落した正極活物質等が負極4の負極活物質と反応することが抑えられ、該反応によって電池電圧の低下等の不良が発生することを確実に防止できる。
また、本発明は、捲回状態のセパレータ5の下端部を変形させてカバー部30を形成するので、例えば捲回前の状態でセパレータを袋状に形成し、該袋状のセパレータに正極3や負極4を収容して捲回する場合に発生するセパレータ5のしわを防止でき、これにてセパレータ5の適正な捲回状態を得ることができる。また前記袋状のセパレータに正極3や負極4を収容する場合よりも製造工程の変更を低減できるとともに、該袋状のセパレータに正極3や負極4を収容するような困難な作業がなく、電極捲回体6の製造の手間および時間を低減できる。
また、正極3の捲回末端側がセパレータ5で閉じられていないので、電解液をセパレータ5の末端からも正極3や負極4に容易に導入することができる。
セパレータ5のカバー部30・30によって正極3の上下両端が覆われていると、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の粒がセパレータ5の上端を回り込んで正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質等がセパレータ5の上端を回り込んで負極4に至ることも防止できる。つまり、前記電池電圧の低下等の問題をより確実に防止できる。
セパレータ5の末端部5c・5dの正極3の捲回終端Eからの伸び量が25mm以下であると、セパレータ5が過度に長くなることが抑えられて、その分だけセパレータ5の配置による電池容量の低下を抑えることができる。また、セパレータ5が過度に長くなることが抑えられることで、セパレータ5が電極捲回体6の最外周を過剰に覆ってしまうことが防止され、負極4の最外周と外装缶2との接触による集電の確保を確実に行なうことができる。
正極3の上下幅寸法が負極4の上下幅寸法以上であると、正極3が電極捲回体6の上下端部を構成するために、それを覆うカバー部30が、例えば負極4の上下を覆っていなくても、電極捲回体6の上下に負極4が露出して正極3の電位の端子体10等に接触して短絡することを確実に防止できる。つまり、負極4と前記端子体10等との接触を防止するために、負極4と前記端子体10等との間に、例えば絶縁部材を介在させなくても済むことになる。
図1乃至図8に、本発明の実施形態に係る非水電解液電池を示す。図1および図4において、非水電解液電池1は、上方開口を有する有底円筒状の外装缶2と、シート状の正極3とシート状の負極4とをシート状のセパレータ5を介して捲回してなる電極捲回体6と、非水電解液(以下、単に電解液と記す)と、外装缶2の上方開口を封止する封口構造とからなる。電極捲回体6は、電解液と共に外装缶2内に収容され、全体として略円柱形状に形成される。外装缶2は、鉄や鉄合金等を素材とする。非水電解液電池1は、例えば、外径寸法が17mm、高さ寸法が45mmである。
封口構造は、外装缶2の上方開口の内周縁に固定された蓋板8と、該蓋板8の中央部に設けた開口にゴム製の絶縁パッキン9を介して装着された端子体10と、蓋板8の下部に配置された絶縁板11とからなる。該絶縁板11は、円盤状のベース部12の周縁に環状の側壁13を立設した上向きに開口する丸皿形状に形成され、ベース部12の中央にはガス通口14が開設される。蓋板8は、絶縁板11の側壁13の上端に受け止められた状態で、外装缶2の上方開口の内周縁に、レーザ溶接またはパッキングを介したクリンプシールで固定される。蓋体8または外装缶2の缶底2aには、薄肉状のベント(図示せず)を設けてあり、電池内圧が上昇したときにベントが開裂して電池内圧を解放する。電極捲回体6の正極3と端子体10の下面とは、正極リード体15で接続される。これにて端子体10が正極3の電位を有する。
電極捲回体6の正極3は、同一の厚み寸法を有する帯状の2枚の正極シート(正極活物質層)20・21と、これら正極シート20・21の間に介在する帯状の正極集電体22とを含む。各正極シート20・21は、例えば、正極活物質に電導助剤やバインダを配合し、必要に応じて水等を添加してなる正極合剤をロール等で圧延し、これを乾燥および粉砕して再度圧延して厚み寸法0.67mm程度のシート状に成形することで作製される。正極活物質としては、二酸化マンガン、フッ化カーボン、リチウムコバルト複合酸化物またはスピネル型リチウム複合酸化物等を挙げることができる。電導助剤としては、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックまたはケッチェンブラック等から選択される一種または二種以上の複合物を挙げることができる。バインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはゴム系バインダ等を用いることができる。
正極集電体22としては、SUS316、SUS430、SUS444またはSUS434等のステンレス鋼からなる平織り金網、エキスパンドメタル、ラス網、パンチングメタルまたは金属箔(板)等を用いることができる。正極集電体22の表面には、ペースト状の導電材が塗布される。該導電材としては、銅ペーストやカーボンペースト等を挙げることができる。導電材のバインダとしては、正極シート20・21が200℃を越える高温で乾燥処理されるため、水ガラスやイミド系のバインダ等の耐熱性の材料を用いることが好ましい。
正極シート20・21の上下幅寸法は、図2に示すように正極集電体22の上下幅寸法よりも大きくなっている。これにて正極シート20・21の上下幅寸法が正極3の上下幅寸法となり、該正極3の上下幅寸法は38mmである。正極集電体22の厚み寸法は0.1〜0.4mm程度である。正極シート20・21と正極集電体22とは、電極捲回体6の軸心側となる捲回始端部Sのみを固定した状態で捲回される。
電極捲回体6の負極4は、同一の厚み寸法を有する薄い箔(板)状の2枚の負極シート(負極活物質層)24・25と、両負極シート24・25が固定される帯状の負極集電体26とを含む。各負極シート24・25は、金属リチウムを厚み寸法0.22mmのシート状に形成してなる。負極集電体26としては、銅、ニッケル、鉄またはステンレス等からなる金属箔を用いることができる。
負極集電体26の上下幅寸法は、各負極シート24・25の上下幅寸法よりも大きくなっており、これにて負極集電体26の上下幅寸法が負極4の上下幅寸法となる。つまり、負極集電体26の上下幅寸法は38mm、各負極シート24・25の上下幅寸法は37mmである。負極集電体26の厚み寸法は10〜15μmである。前記正極3の上下幅寸法は、負極4の上下幅寸法と等しくなっているが、負極4の上下幅寸法を超えてもよい。つまり、正極3の上下幅寸法は、負極4の上下幅寸法以上であることになる。
負極集電体26は、図1に示すように、各負極シート24・25が内周側および外周側に位置するように電極捲回体6の軸心部で折り返されて二層に重なっており、該重なった状態で捲回される。この二層の負極集電体26の内周側および外周側の各負極シート24・25が各正極シート20・21にそれぞれ臨んでいる。捲回状態において、内周側の正極シート20に臨む一方の負極シート24は、該負極シート24の捲回末端24aが正極シート20の捲回末端Eよりも捲回方向の外側に延出する。外周側の正極シート21に臨む他方の負極シート25は、該負極シート25の捲回末端25aが正極シート21の捲回末端Eよりも捲回方向の外側に延出する。
図3に示すように、前記二層に重ねられた負極集電体26のうち、一方の負極シート24が固定された一方側の負極集電体部分26aは、一方の負極シート24の捲回末端24aよりも捲回方向の外側に延出する。他方の負極シート25が固定された他方側の負極集電体部分26bの捲回末端側は、図1に示すように、他方の負極シート25の捲回末端25aよりも捲回方向の外側に向けて長く延出していて、電極捲回体6の最外周を覆うように捲回される。つまり、負極4の他方側の負極集電体部分26bの捲回末端側の最外周面が、外装缶2の内面の周方向の全域に亘って接触し、これにて負極4が外装缶2に導通して、外装缶2が負極4の電位を有することになる。
負極シート24・25の表面(負極集電体26側とは反対の面)には、微粉(粒)状のリチウム−アルミニウム合金層が負極活物質層の一部として形成される。かかるリチウム−アルミニウム合金層を形成するために、図5および図7に示すように、捲回前の負極シート24・25の表面には、アルミニウム箔27がそれぞれ配置される。アルミニウム箔27の厚み寸法としては、3〜15μmであることが好ましい。アルミニウム箔27の上下幅寸法は、負極シート24・25の上下幅寸法よりも小さいことが好ましい。そして、電極捲回体6を外装缶2内に収容したうえで外装缶2内に電解液を収容したときに、各負極シート24・25の金属リチウムとアルミニウム箔27とが電気化学的に反応して、微粉状のリチウム−アルミニウム合金層が各負極シート24・25の表面に形成される。リチウム−アルミニウム合金層の微粉の粒径は、10〜100μmである。
セパレータ5は、図7に示すように、不織布28と微孔性フィルム29とを重ねることで構成され、電極捲回体6の軸心部で負極シート24・25の表面に沿って折り返した状態で捲回される(図1参照)。なお、セパレータ5は、不織布28が正極3側に、微孔性フィルム29が負極4側になるように配置される。
図1および図3に示すように、前記折り返されたセパレータ5のうち、内周側の正極シート20と一方の負極シート24との間に介在する一方側のセパレータ部分5aは、一方の正極シート20の捲回終端Eから延びるセパレータ末端部5cの延出寸法が、10〜25mmに設定されている。外周側の正極シート21と他方の負極シート25との間に介在する他方側のセパレータ部分5bは、他方の正極シート21の捲回終端Eから延びるセパレータ末端部5dの延出寸法が、10〜25mm以上に設定されている。前記セパレータ末端部5cは、セパレータ末端部5dの先端に臨む位置まで伸びている。
セパレータ5の不織布28としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、またはポリフェニレンスルフィド(PPS)等の熱可塑性の樹脂からなり、公知の製造方法で形成される。該不織布28は、厚み寸法が40μm、上下幅寸法が39.6mmである。セパレータ5の微孔性フィルム29としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、またはポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性の樹脂からなる。
セパレータ5の微孔性フィルム29は、例えば、前記樹脂に微細な微粒子(無機微粒子)を配合し、成形してフィルム状体とし、これを一軸方向または二軸方向に延伸して微粒子近傍にクラックを発生させることで微孔を形成する。該微孔性フィルム29の微孔の孔径は、0.05μm程度である。つまり、微孔性フィルム29の微孔の孔径は、負極シート24・25に形成されたリチウム−アルミニウム合金の微粉の径よりも小さくなっている。
微孔性フィルム29は、厚み寸法が30μm、上下幅寸法が不織布28よりも大きく44mmである。そして、図7に示すように、微孔性フィルム29の上下の各端部が、それぞれ不織布28の上下の各端部よりも上下方向の外側に位置するようにセパレータ5が構成される。なお、図7の左右方向がセパレータ5の上下方向になる。不織布28の融点は140℃程度であり、微孔性フィルム29の融点は不織布28の融点よりも低く130℃程度である。
正極3と負極4とをセパレータ5を介して捲回した捲回状態で、セパレータ5の微孔性フィルム29の上端部29aおよび下端部29bが、それぞれ上下一対のホットプレート31・32(図8参照)で加熱されるとともに上下方向から押し付けられる。これにて、電極捲回体6は、セパレータ5の微孔性フィルム29の上下両端部29a・29bが変形して、図2に示すように、正負極3・4の上下両端から突出して水平方向に曲げられたセパレータ5のカバー部30・30が形成される。カバー部30・30により、正負極3・4の上下端がそれぞれ覆われる。これによって本発明の電極捲回体6が完成する。なお、セパレータ5のカバー部30・30は、正負極3・4の上下を完全に塞ぐ必要はなく、電解液が通ることができる程度の隙間があってもよい。
ホットプレート31・32は、例えば125℃でセパレータ5の微孔性フィルム29を加熱する。微孔性フィルム29の上下端部29a・29bの変形には、前記加熱によって少なくとも一部が溶融することも含まれる。つまり、該溶融によって微孔性フィルム29の捲回の内周側および外周側の上端部29aどうしが溶着し、また捲回の内周側および外周側の下端部29bどうしが溶着することで、カバー部30を形成することも含まれる。
電解液としては、LiPF6 、LiClO4 、LiCF3 (CF3 SO22 NLiまたはLiCF3 SO3 等の溶質を0.3〜1.5M/l溶解した溶媒に、PCやEC等の環状カルボネートにDME等の鎖状エーテルまたはジメチルカルボネート等の鎖状カルボネートを混合した電解液が用いられる。
電極捲回体6は、例えば図5および図6に示すような手順で作製することができる。まず、図5に示すように、負極集電体26の長さ方向の上面に、熱溶融性のテープ34を介してセパレータ5を載置し、該テープ34を加熱してセパレータ5を前記負極集電体26の上面に固着する。また、負極集電体26において、セパレータ5の固着部分を挟んで該負極集電体26の長さ方向の両方に、それぞれアルミニウム箔27が積層状態で圧着固定された負極シート24および負極シート25を載置する。
次いで、図6(a)に示すように前記セパレータ5の固着部分を2つ割の巻芯36で挟み、図6(b)に示すように巻芯36を半周程度回転させて、負極集電体26とセパレータ5とを巻芯36に巻き付ける。次に、図7に示すように正極3をセパレータ5を介して負極4上に載置して巻芯36で捲回する。この状態で、正極3が、負極4およびセパレータ5と共に捲回される。捲回終了後は、正負の電極3・4およびセパレータ5が巻芯36から抜き取られる。なお、正極3の正極集電体22の最外周寄りの箇所には、正極リード体15が接続される。
前記捲回状態のセパレータ5の微孔性フィルム29の上下端に対して、図8(a)および(b)に示すように、前述の上下一対のホットプレート31・32が押し付けられて加熱され、これにてカバー部30・30が形成されて正負極3・4の上下端が覆われる。以上により、図2に示す電極捲回体6を得ることができる。なお、上側のホットプレート31には、正極リード体15を通すための孔37が形成されている。そして、不図示のセンサで正極リード体15の位置を検出して、孔37に正極リード体15を位置させるように上側のホットプレート31を駆動したのち、微孔性フィルム29の上下端にホットプレート31・32が押し付けられる。これにて、上側のホットプレート31によって正極リード体15がセパレータ5に押し付けられて潰れることが防がれる。ここで、セパレータ5の微孔性フィルム29の上端部29aおよび下端部29bを加熱することなく単に折り曲げ変形して、カバー部30・30をそれぞれ形成してもよい。
次に、電極捲回体6を外装缶2内に収容する。ここでは、電極捲回体6は、外装缶2内に圧入される。つまり、電極捲回体6は、外装缶2の内径寸法と同寸法、または僅かに小さな外径寸法を有するように作製されており、電極捲回体6の拡径変形力に由来する押圧作用によって、電極捲回体6の負極集電体26の他方側の負極集電体部分26bの最外周面が、外装缶2の内面に押圧状態で密着する。最後に電解液を投入したうえで、蓋体8を外装缶2の上方開口の内周縁に固定することで、図1および図4に示す非水電解質電池1を得ることができる。
このように、セパレータ5のカバー部30・30によって正極3の上下端が覆われるので、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の微粉がセパレータ5の上下端を回り込んで正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質等がセパレータ5の上下端を回り込んで負極4に至ることが防止される。これにて前記脱落したリチウムーアルミニウム合金の微粉が正極3の正極活物質と反応することや、前記脱落した正極活物質等が負極4の負極活物質と反応することが低減され、該反応によって電池電圧の低下等の不良が発生することを抑えることができる。
外装缶2は負極4の最外周に接していて、外装缶2が負極4の電位を有しているので、例えば、カバー部30の存在しない負極4の最外周から脱落したリチウム−アルミニウム合金の微粉が外装缶2と接触しても、前記電池電圧の低下等の問題は生じない。
これに加えてセパレータ末端部5c・5dの延出寸法が、10mm以上に設定されているので、延出寸法を十分に確保できて、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の微粉がセパレータ末端部5c・5dを回り込んで正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質等がセパレータ末端部5c・5dを回り込んで負極4に至ることが防止される。これによっても前記脱落したリチウム−アルミニウム合金が正極3の正極活物質と反応することや、前記脱落した正極活物質等が負極4の負極活物質と反応することが抑えられ、該反応によって電池電圧の低下等の不良が発生することを確実に防止できる。
また、捲回状態のセパレータ5の上下端部を変形させてカバー部30・30を形成するので、例えば捲回前の状態でセパレータ5を袋状に形成し、該袋状のセパレータ5に正極3や負極4を収容して捲回する場合に発生するセパレータ5のしわを防止でき、これにてセパレータ5の適正な捲回状態を得ることができる。また、正極3の捲回末端側がセパレータ5で閉じられていないので、電解液をセパレータ5の末端からも正極3や負極4に容易に導入することができる。
セパレータ末端部5c・5dの伸び量は長い方が好ましいが、セパレータ末端部5dの伸び量を25mm以下としたことで、セパレータ5が過度に長くなって、該過度に長いセパレータ5部分の体積の分だけ電池容量が無駄に低下することを防止できる。また、セパレータ5が過度に長くなることで、セパレータ5が負極4の最外周を過剰に覆ってしまって、負極4の最外周と外装缶2との接触による集電が困難になることも防止できる。
セパレータ5が電極捲回体6の軸心部で折り返した状態で捲回されているので、電極捲回体6の軸心部において、セパレータ5で正極3と負極4とを確実に隔離でき、電極捲回体6の軸心部においても、負極4から脱落したリチウム−アルミニウム合金の微粉等が正極3に至ることや、正極3から脱落した正極活物質が負極4に至ることが確実に低減される。
なお、正極3の上下両端のみがセパレータ5のカバー部30によって覆われていて、負極4の上下端がセパレータ5のカバー部30によって覆われていなくてもよい。セパレータ5が負極4の最外周の一部のみを覆っていてもよい。
捲回前にセパレータ5の微孔性フィルム29の上下両端部29a・29bを予め変形させておき、捲回したときに変形した微孔性フィルム29の上下両端部29a・29bにより、カバー部30が形成されるようにしてもよい。
本発明に係る非水電解液電池の横断平面図である。 本発明に係る非水電解液電池の縦断側面図である。 図1のA部分の拡大図である。 非水電解液電池の全体を示す縦断側面図である。 本発明に係る電極捲回体の作製方法を説明するための図である。 (a)・(b)は電極捲回体の作製方法を説明するための図である。 図6のB−B線断面図である。 (a)・(b)は電極捲回体の作製方法を説明するための図である。
符号の説明
1 非水電解液電池
2 外装缶
3 正極
4 負極
5 セパレータ
5c・5d セパレータ末端部
6 電極捲回体
24a・25a 負極シートの捲回末端
30 カバー部
E 正極シートの捲回末端

Claims (3)

  1. 上方開口を有する有底筒状の外装缶内に、シート状の正極とシート状の負極とをシート状のセパレータを介して捲回してなる電極捲回体と、非水電解液とが収容されている筒形の非水電解液電池であって、
    外装缶の上方開口が、外装缶の上方開口の内周縁に固定された蓋板と、蓋板の中央部に設けられた開口に絶縁パッキンを介して装着された端子と、蓋板の下部に配置された絶縁板とからなる封口構造で封止されており、
    前記電極捲回体の正極と前記端子体の下面とは正極リード体で接続されており、
    前記電極捲回体の負極の少なくとも一部に、リチウム−アルミニウム合金が含まれており、
    前記セパレータは、不織布と微孔性フィルムとを重ねることで構成されており、
    前記電極捲回体の正負極の上下両端が、当該電極捲回体の正負極の上下両端から突出するセパレータの微孔性フィルムの上下両端部を水平方向に折り曲げて形成されたカバー部により覆われており、
    前記外装缶は、前記負極の電位を有するように、前記電極捲回体の最外周において前記負極と接しており、
    前記正極の捲回終端から延びる前記セパレータの末端部の延出寸法が、10mm以上に設定されていることを特徴とする非水電解液電池。
  2. 前記セパレータの末端部の延出寸法が、25mm以下である請求項1記載の非水電解液電池。
  3. 前記正極の上下幅寸法が、前記負極の上下幅寸法以上である請求項1又は2に記載の非水電解液電池。
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