JP5359685B2 - トナー製造工程で用いられる水処理装置および水処理方法 - Google Patents

トナー製造工程で用いられる水処理装置および水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、水処理装置および水処理方法に関する。
静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称する場合がある)の製造工場における水系分散体の製造工程では、着色成分等を含有する水が発生する。これらの水には、着色成分である顔料、染料や、界面活性剤等が含まれていることがあるため、固形分濃度とともに化学的酸素要求量(COD)が大きく、このままの状態で河川や下水道等に排出することはできない。このため、これらの水は、工場内の水処理施設にて処理された後に再利用されたり、外部に排出される。
特に、近年、トナーの製造方法として、従来の混練粉砕法に代わり、乳化重合法によるトナーを始め、懸濁重合法、溶解懸濁法などの各種化学的トナー製法が開発され、実施されている。例えば乳化重合法では、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させて形成された樹脂分散液と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を界面活性剤の存在下、水系溶媒中で撹拌、混合しながら、凝集、加熱融合させ、所定の粒径、粒度分布、形状、構造を有する着色樹脂粒子であるトナー粒子を作製する。
このようなトナーの製造の凝集工程等において、金属イオンと配位結合を形成するエチレンジアミンジコハク酸などの有機化合物(以下、「キレート化剤」と呼ぶ場合がある。)が用いられることがある。このため、トナーの製造工程で、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物を含むキレート化剤含有溶液が発生することがある。
通常、一般の水処理としては、凝集沈殿処理が利用される場合が多い。凝集沈殿処理とは、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)141〜153ページに記載されているように、水処理の分野において最も一般的に用いられている固液分離操作であり、広く用いられている。凝集沈殿処理は、原水に凝集剤を添加することによりフロック(凝集により生じた粗大粒子)を生じさせ、水とフロックとの比重差により、フロックを沈殿させて固液分離を行う処理方法である。こうして固体として分離されたフロックは、産業廃棄物の汚泥として処理され、固体を分離した水は、化学的酸素要求量を低減し、再利用されたり、河川や下水道等へ排出されている。これらの固液分離した後の汚泥は、そのまま加圧濾過脱水装置にて脱水処理される場合が多い。加圧濾過脱水装置とは、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)182ページにも記載されているように、水処理の分野において最も一般的に用いられている脱水装置である。
また、活性炭吸着処理による水処理方法が知られている。例えば、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)168ページ(非特許文献1)には、排水のpHを2〜3まで下げて活性炭処理すると、有機物の除去率がよくなることが記載されている。
通商産業省環境立地局監修、「五訂公害防止の技術と法規水質編」、平成13年発行、168ページ
本発明は、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物を含む水を処理対象とし、活性炭吸着処理において活性炭使用量を低減する水処理装置および水処理方法である。
請求項1に係る発明は、金属イオンと配位結合を形成するエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを含むトナー製造工程で用いられる水を処理対象とし、前記水のフェントン処理を行うフェントン処理手段と、前記フェントン処理を行ったフェントン処理水に凝集剤を添加して凝集処理を行う凝集処理手段と、前記凝集処理を行った凝集処理水の生物処理を行う生物処理手段と、前記生物処理を行った生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整するpH調整手段と、前記pH調整したpH調整生物処理水の活性炭吸着処理を行う活性炭吸着処理手段と、を有するトナー製造工程で用いられる水処理装置である。
請求項に係る発明は、金属イオンと配位結合を形成するエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを含むトナー製造工程で用いられる水を処理対象とし、前記水のフェントン処理を行うフェントン処理工程と、前記フェントン処理を行ったフェントン処理水に凝集剤を添加して凝集処理を行う凝集処理工程と、前記凝集処理を行った凝集処理水の生物処理を行う生物処理工程と、前記生物処理を行った生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整して活性炭吸着処理を行う活性炭吸着処理工程と、を含むトナー製造工程で用いられる水処理方法である。
本発明の請求項1によると、生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整するpH調整手段を有さない場合に比較して、活性炭使用量を低減するトナー製造工程で用いられる水処理装置を提供する。
本発明の請求項によると、生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整しないで活性炭吸着処理を行った場合に比較して、活性炭使用量を低減するトナー製造工程で用いられる水処理方法を提供する。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施例で用いた生物処理装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例で用いた活性炭吸着処理装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例で用いた活性炭吸着処理装置の活性炭カラムを示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
金属イオンと配位結合を形成する有機化合物(キレート化剤)を含む、高CODMn値(例えば、CODMn値:数百mg/L程度)の水を低濃度(例えば、CODMn値:10mg/L以下程度)まで処理する場合、凝集沈澱処理(水酸化物法等)などの凝集処理ではキレート化剤を低濃度まで除去することは困難である。また、生物処理ではキレート化剤が分解されないか、もしくは分解に長時間を有するため、処理が難しい。活性炭吸着処理では、例えば、CODMn値:数十mg/L程度までは比較的容易に処理されるが、低濃度(例えば、CODMn値:数mg/L程度)まで処理する場合、活性炭の使用量が著しく増加することがある。また、有機物を酸化分解する方法としてフェントン処理があるが、フェントン処理でも低濃度まで処理することは困難である。フェントン処理法、凝集沈殿処理および活性炭吸着処理を組み合わせた場合、フェントン処理により有機物が分解されるため、その後の活性炭処理性が悪くなることがある。フェントン処理後に凝集沈澱処理、生物処理および活性炭吸着処理を行った場合、フェントン処理によって分解された有機物が生物処理によってある程度除去されるため、活性炭吸着処理性は改善するが、残留有機物の影響により、低濃度まで吸着処理を行うためには大量の活性炭が必要となることがある。
本発明者らは、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物を含む水を処理対象とし、この水をフェントン処理した後、凝集剤を添加して凝集処理を行い、続けて生物処理を行った後、pHを4.0以上6.0以下に調整して活性炭吸着処理を行うことにより、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物を含む水の活性炭吸着処理工程の処理性が向上し、活性炭使用量が低減されることを見出した。
図1には本実施形態に係る水処理を行うための水処理装置の一例の概略構成を示す。本実施形態に係る水処理装置1は、フェントン処理手段としてのフェントン処理装置10と、凝集処理手段として、無機系凝集剤添加手段としての無機系凝集剤添加槽12、高分子凝集剤添加手段としての高分子凝集剤添加槽14、および固液分離手段としての沈殿槽16を備える凝集処理装置22と、生物処理手段としての生物処理装置18と、活性炭吸着処理手段としての活性炭吸着処理装置20と、pH調整手段としてのpH調整槽24とを備える。
水処理装置1において、フェントン処理装置10、無機系凝集剤添加槽12、高分子凝集剤添加槽14、沈殿槽16、生物処理装置18、pH調整槽24、活性炭吸着処理装置20の入口と出口とがそれぞれ直列に配管等を介して接続されている。また、無機系凝集剤添加手段として無機系凝集剤添加配管、高分子凝集剤添加手段として高分子凝集剤添加配管、pH調整剤添加手段としてpH調整剤添加配管がポンプ等を介して、無機系凝集剤添加槽12、高分子凝集剤添加槽14、pH調整槽24にそれぞれ接続されていてもよい。無機系凝集剤添加槽12、高分子凝集剤添加槽14、pH調整槽24には撹拌羽根等の撹拌手段が設置されてもよい。
本実施形態に係る水処理装置の動作および水処理方法を、図1を参照して説明する。
キレート化剤を含む原水に対しては、まずフェントン処理が行われる(フェントン処理工程)。
キレート化剤としては、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物であればよく、特に制限はないが、例えば、金属イオンと配位結合を形成する酸基を2つ以上6つ以下有する有機化合物が挙げられる。酸基としては、カルボキシル基(−COOH基)、スルホ基(−SOH)、ホスホ基(−P(=O)(OH))等が挙げられる。このようなキレート化剤としては、例えば、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸(TTHA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、ジカルボキシメチルグルタル酸テトラナトリウム塩(GLDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ヒドロキシエチルエチレンジアミンテトラ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、L−グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸(HIDS)、L−アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸(ASDA)、メチルグリシジンジ酢酸(MGDA)、ヘプトグルコン酸(GH−NA)、タウリン−N,N−ジ酢酸等のアミノ多価カルボン酸化合物、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)等の多価ホスホン酸化合物等、あるいはそれらのナトリウム等のアルカリ金属塩、水和物等が挙げられる。キレート化剤は水溶性であることが好ましい。これらのうち、フェントン処理水および凝集処理後の処理水に含有される有機酸量が多い等の点から、キレート化剤がエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)である場合に、本実施形態に係る水処理装置および水処理方法が好適に適用される。
フェントン処理は、過酸化水素と2価の鉄イオンとの反応により生成したヒドロキシラジカルにより、有機物を酸化分解する方法である。フェントン処理装置10において、原水に過酸化水素と2価の鉄塩が添加され、キレート化剤等の有機物が酸化により分解される。このとき、有機酸等が生成する。
フェントン反応液は酸等によりpH2以上3以下の酸性に調整されることが好ましい。また、酸化分解処理後、フェントン反応液中の残留過酸化水素を分解するために例えばpH8以上10以下の条件で重亜硫酸ナトリウム等の還元剤を用いて還元処理されてもよい。
2価の鉄塩としては、例えば、硫酸第一鉄、塩酸第一鉄などが挙げられる。
過酸化水素の添加量は、例えば、処理対象水に対して2,500mg/L以上10,000mg/L以下の範囲である。2価の鉄塩の添加量は、例えば、処理対象水に対して250mg/L以上1,000mg/L以下の範囲である。
本実施形態において、処理対象である原水中のキレート化剤の量が、CODMn値で70mg/L以上700mg/L以下の範囲である場合に、本実施形態に係る水処理装置および水処理方法が好適に適用される。原水中のキレート化剤の量が70mg/L未満の場合は、過度のフェントン反応により凝集沈殿性が悪くなる場合があり、700mg/Lを超えると、フェントン反応による分解が不足する場合がある。
本実施形態において、フェントン処理後のフェントン処理水中の有機酸の量が200mg/L以上2,000mg/L以下の範囲である場合に、本実施形態に係る水処理装置および水処理方法が好適に適用される。フェントン処理水中の有機酸の量が200mg/L未満の場合は、pH調整による活性炭消費量の改善効果がみられない場合があり、2,000mg/Lを超えると、活性炭吸着能力が不足し、CODMn値が低濃度(例えば、CODMn値:10mg/L以下程度)まで処理できない場合がある。
ここで、有機酸とは、カルボキシル基(−COOH基)またはスルホ基(−SOH)等の酸基を有する有機化合物のことをいい、主にカルボキシル基を有する有機化合物のことをいう。
フェントン処理が行われたフェントン処理水は、凝集処理装置22へ送液され、凝集剤が添加されてフロックを成長させ、凝集処理が行われる(凝集処理工程)。凝集処理装置22は、凝集処理を行うことができるものであればよく、特に制限はない。図1の例では、凝集処理装置22は、無機系凝集剤添加槽12、高分子凝集剤添加槽14、沈殿槽16を備える。凝集処理は、例えば、無機系凝集剤添加槽12における、フェントン処理水への無機系凝集剤の添加および凝集反応を行い、凝集物を得る無機系凝集剤添加工程(凝集反応工程)と、高分子凝集剤添加槽14における、凝集反応した凝集反応液への高分子凝集剤の添加および凝集物からフロックを形成するフロック形成工程と、沈殿槽16における、凝集沈殿によりフロックを含む汚泥スラリと分離液とに分離する固液分離工程と、を含む。なお、凝集沈殿処理の代わりに加圧浮上処理等による固液分離処理を行ってもよい。
フェントン処理水に対しては、無機系凝集剤添加槽12において撹拌羽根等の撹拌手段により急速撹拌されながらポンプ等により無機系凝集剤が添加され、凝集反応が行われる(無機系凝集剤添加工程)。その後、凝集反応が行われた凝集反応液は、高分子凝集剤添加槽14に送液される。
無機系凝集剤添加工程において撹拌羽根等の撹拌手段によって急速撹拌することにより凝集反応が行われるが、撹拌速度は、100rpm以上500rpm以下の範囲であることが好ましい。撹拌速度が100rpmより小さいと、凝集反応が十分に行われず、細かい粒子が減らない場合があり、500rpmより大きいと、一度形成された凝集物が再び細かくなってしまう場合がある。
次に、高分子凝集剤添加槽14において、必要に応じて高分子凝集剤が添加され、無機系凝集剤添加槽12から移送された凝集反応液に対して撹拌羽根等の撹拌手段により緩速撹拌が行われ、水中の懸濁物質が凝集したフロックが形成される(フロック形成工程)。このフロック中には、主に、トナー製造において使用された着色剤、離型剤、トナー粒子等が含まれている。フロックは、緩速撹拌されることにより成長する。このとき得られるフロックの懸濁液(処理液)の固形分濃度は0.5%以上1.5%以下程度である。なお、無機系凝集剤添加槽12と高分子凝集剤添加槽14とを一体化した槽を使用して、1つの槽内で無機系凝集剤添加工程と、フロック形成工程とが行われてもよい。
フロック形成工程において撹拌羽根等の撹拌手段によって撹拌することによりフロックを成長させるが、撹拌速度は、60rpm以上500rpm以下の範囲であることが好ましく、100rpm以上300rpm以下の範囲であることがより好ましい。撹拌速度が60rpmより小さいと、フロックの形成が十分ではなく、細かい粒子が減らない場合があり、500rpmより大きいと、一度形成されたフロックが再び細かくなってしまう場合がある。
この凝集処理工程において使用される凝集剤としては、一般の無機系凝集剤、有機系凝集剤を用いればよい。無機系凝集剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、ポリシリカ鉄凝集剤等が用いられ、安価であること、凝集性が良好であること等から、塩化第二鉄が用いられることが好ましい。
また、有機系凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸ソーダ系等のアニオン性高分子凝集剤;ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン系、ポリジシアンジアミド系等のカチオン性高分子凝集剤;ポリアクリルアミド系、ポリエチレンオキサイド系等のノニオン性高分子凝集剤;アクリル酸ジメチルアミノエチル系等の両性高分子凝集剤を使用すればよい。凝集性が良好であること等から、ポリアクリルアミド系アニオン性高分子凝集剤を使用することがより好ましい。また、凝集剤として、上記無機系凝集剤および有機系凝集剤から選択される2つ以上の凝集剤を組み合わせて使用してもよく、無機系凝集剤として塩化第二鉄を使用し、さらにフロックを成長させるために有機系凝集剤としてポリアクリルアミド系アニオン性高分子凝集剤を併用することが好ましい。有機系凝集剤は無機系凝集剤添加工程において添加してもよい。
無機系凝集剤を使用する場合の添加量は、処理する原水に対して500mg/L以上5,000mg/L以下の範囲の濃度であることが好ましく、1,000mg/L以上3,000mg/L以下の範囲の濃度であることがより好ましい。
また、有機系凝集剤を使用する場合の添加量としては、処理する原水に対して0.5mg/L以上5mg/L以下の範囲の濃度であることが好ましく、1mg/L以上3mg/L以下の範囲の濃度であることがより好ましい。
凝集反応時の反応液の凝集pHは、凝集効果等の点から、pH6以上9以下に調整して処理を行うことが好ましい。凝集pHが6未満では、処理水が濃い橙色に着色する場合があり、9を超えると、処理水に濁りが発生する場合がある。
高分子凝集剤添加槽14においてフロック形成された処理液は、次に沈殿槽16に送液される。フロック形成工程において、凝集反応液は通常、高分子凝集剤添加槽14に連続的に流入され、フロック形成された処理液は連続的に沈殿槽16へ送液される。このとき、高分子凝集剤添加槽14における滞留時間としては、5分以上20分以下の範囲であることが好ましく、10分以上15分以下の範囲であることがより好ましい。滞留時間が5分より小さいと、フロックの形成が十分ではなく、細かい粒子が減らない場合があり、20分より大きいと、処理効率が低下する場合がある。また、高分子凝集剤添加槽14においてバッチ式で水の凝集処理が行われてもよい。この場合、処理時間は5分以上15分以下の範囲であることが好ましく、5分以上10分以下の範囲であることがより好ましい。
凝集処理工程における処理する水の温度としては、通常、10℃以上30℃以下の範囲で行われ、好ましくは、15℃以上25℃以下の範囲で行われる。
沈殿槽16に送液された処理液は、沈殿槽16において自然沈降分離によって、フロックが濃縮された沈殿物(汚泥スラリ)と分離液とに分離される(固液分離工程)。なお、固液分離工程において、凝集沈殿処理の代わりに加圧浮上処理等を行ってもよいが、汚泥の発生量の点から凝集沈殿処理および加圧浮上処理のうち少なくとも1つを行うことが好ましい。なお、加圧浮上処理とは、加圧水が減圧されることにより加圧状態で溶け込んだ空気が微細気泡となって放出される特性を利用した水処理方法であり、加圧浮上槽内に加圧水を流入させ、発生した微細気泡に水内の浮遊物質を付着させ、浮遊物質を浮上分離させる処理方法である。
沈殿槽16において汚泥スラリと分離された分離液(凝集処理水)は、生物処理装置18へ送液される。生物処理装置18において分離液に対して生物処理が行われ、溶存有機物が除去される(生物処理工程)。生物処理では、例えば、生物処理槽で活性汚泥に生息するバクテリア等で溶存有機物が分解処理され、次の汚泥沈殿槽で自然沈降等により、活性汚泥と上澄み水に分離される。
生物処理装置18において分離された上澄み水(生物処理水)は、pH調整槽24に送液される。pH調整槽24において、撹拌羽根等の撹拌手段により撹拌されながらポンプ等によりpH調整剤が添加され、生物処理水のpHが4.0以上6.0以下の範囲に調整される(pH調整工程)。pHの調整方法は、特に制限はなく、図1のように活性炭吸着処理装置20の前段側にpH調整槽24を設けて行ってもよいし、生物処理装置18と活性炭吸着処理装置20とを接続する配管等へのpH調整剤のライン注入によって行ってもよい。pH調整槽24は、pHメータ等のpH測定装置を備えていてもよい。pH調整剤としては、酸またはアルカリ等を用いればよい。
pH調整槽24においてpHが4.0以上6.0以下の範囲に調整されたpH調整生物処理水は、活性炭吸着処理装置20へ送液される。活性炭吸着処理装置20においてpH調整生物処理水に対してpH4.0以上6.0以下の範囲で活性炭吸着処理が行われ、活性炭によりpH調整生物処理水に含まれるCOD成分が主に吸着除去される(活性炭吸着処理工程)。pH4.0未満であると、活性炭が崩壊して処理水が着色し、pH6.0を超えると、活性炭消費量が多くなる。pHの範囲は4以上6以下の範囲が好ましい。
上記の通り、フェントン処理後のフェントン処理水中の有機酸の量が200mg/L以上2,000mg/L以下の範囲である場合に、本実施形態に係る水処理装置および水処理方法が好適に適用されるが、これは、フェントン処理後の、有機物の酸化由来等の有機酸の量が多い水の場合、pH6.0を超えると、有機酸が活性炭に吸着しにくいためであると考えられる。
活性炭吸着処理装置20としては、活性炭による吸着処理を行うものであればよく、特に制限はないが、例えば、多段流動床式活性炭吸着装置、固定床式活性炭吸着装置等を用いればよいが、運転管理および吸着効率等の点から多段流動床式活性炭吸着装置が好ましい。
用いる活性炭としては特に制限はないが、石炭系、ヤシガラ系等の粉末活性炭、粒状活性炭等を用いればよい。
活性炭吸着処理工程において活性炭吸着処理された処理水は、再利用あるいは河川等に放流される。必要に応じて、活性炭吸着処理の後に砂ろ過処理等が行われてもよい。
一方、沈殿槽16において分離液と分離された汚泥スラリは、ポンプ等にて例えば汚泥濃縮装置等に送液される。汚泥濃縮装置において汚泥スラリは水分である汚泥分離液と固形分とに分離される(分離工程)。汚泥濃縮装置においては、例えば6時間以上12時間以下程度をかけて、自然沈降にて濃縮される。濃縮前の固形分の固形分濃度は0.5質量%以上1.5質量%以下程度である。また、濃縮後の固形分の固形分濃度は2.0質量%以上4.0質量%以下程度である。濃縮後の固形分は、例えば脱水装置で脱水処理された(脱水処理工程)後、産業廃棄物の汚泥として処理される。なお、脱水後の汚泥ケーキの固形分濃度は30質量%以上60質量%以下程度である。なお、汚泥濃縮装置および脱水装置で発生した濾過液である汚泥分離液は、新たな原水と混合された後、上述の水処理方法で処理されてもよい。
脱水装置としては、加圧葉状濾過機、加圧ヌッチェ等の加圧濾過機、フィルタプレス、加圧浮上機、真空濾過機等が挙げられるが、通常は、フィルタプレスが用いられる。また、発生する汚泥の量が減少すること、処理時間が短縮すること、凝集剤の量が減少すること、装置のメンテナンス性等の点から脱水処理工程の前に遠心分離装置を使用した遠心濃縮により脱水してもよい。
本実施形態に係る水処理装置および水処理方法により、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物を含む水の活性炭吸着処理工程の処理性が向上し、活性炭使用量が低減される。
本発明の実施の形態に係る水処理装置および水処理方法は、キレート化剤を含む水を処理対象とするが、キレート化剤を使用する静電荷像現像用トナーの製造工程から排出される水、その製造工程の設備メンテナンス等から排出される水等の処理に適用される。このうち特に、キレート化剤を使用する静電荷像現像用トナーの製造工程から排出される水の処理に好ましく適用され、乳化重合法、懸濁重合法、溶解懸濁法などの各種化学的トナー製造方法による製造工程から排出される水の処理により好ましく適用される。乳化重合法では、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させて形成された樹脂分散液と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を水系溶媒中で撹拌、混合しながら、凝集、加熱融合させ、所定の粒径、粒度分布、形状、構造を有する着色樹脂粒子であるトナー粒子を作製する。乳化重合法は、トナーの原材料となる樹脂粒子の製造工程と、着色剤分散液、離型剤分散液等の分散液の製造工程と、現像用トナーの製造工程とに大きく分けられる。以下に、それぞれについて例を挙げて説明する。
<静電荷像現像用トナー製造工程>
(樹脂粒子の製造工程)
樹脂粒子を生成するには、通常、重合性単量体と界面活性剤とを水に加え、撹拌してエマルションとする。重合性単量体エマルションが生成したら、該エマルションの好ましくは25質量%以下(すなわち、少量のエマルション)と、遊離基開始剤とを、水相に加えて混合し、所望の反応温度で種重合を開始する。種粒子の生成後、この種粒子含有組成物にさらに残りのエマルションを追加し、所定の温度で、所定の時間、重合を続けて重合を完了し、樹脂粒子(エマルション分散液)を生成させる。この樹脂粒子の製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤、樹脂粒子等の固形分を含有するエマルション分散液、界面活性剤水溶液等が排出される。樹脂粒子が生成したら、着色剤分散液、離型剤分散液等とともに凝集させて凝集体粒子とし、次にこれを融合させてトナー粒子とする。
前記重合性単量体の種類としては、遊離基開始剤と反応しうるものであれば特に制限はない。重合性単量体の具体例としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類等が挙げられ、これらの重合性単量体は重合されて、単独重合体あるいは共重合体とされる。
また、ポリエステル類、ポリウレタン類のような樹脂を界面活性剤とともに水系媒体中でせん断し、分散させてもよい。また、樹脂粒子として、アンモニア成分を含むものも用いられる。
樹脂粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤または非イオン系界面活性剤を使用すればよく、一般的にはアニオン系界面活性剤が、分散力が強く、樹脂粒子の分散に優れているため、好ましく用いられる。非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルアリールスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
遊離基開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド等が挙げられる。
本実施形態において、樹脂粒子の大きさは、レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装社製マイクロトラック)で測定した体積平均粒径で、0.05μm以上1μm以下程度である。
(着色剤分散液、離型剤分散液の製造工程)
着色剤分散液は、着色剤、界面活性剤等を、水相中で混合し、分散処理をすることによって得られる。同様にして、離型剤分散液は、離型剤、界面活性剤等を、水相中で混合し、分散処理をすることによって得られる。この着色剤分散液、離型剤分散液の製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤、着色剤等の固形分を含有する着色剤分散液や、界面活性剤、離型剤等の固形分を含有する離型剤分散液、界面活性剤水溶液等が排出される。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカライトグリーンオキサレート、などの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料などが挙げられる。これらの着色剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、着色剤分散液中の着色剤の大きさは、例えば、上記レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装社製マイクロトラック)で測定した体積平均粒径で、0.05μm以上0.5μm以下程度である。
また離型剤として働くワックスの種類としては特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス類;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;などが挙げられる。
また、離型剤分散液中の離型剤の大きさは、例えば、上記レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装社製マイクロトラック)で測定した体積平均粒径で、0.05μm以上0.5μm以下程度である。
界面活性剤としては、上記樹脂粒子の製造に使用される界面活性剤と同様のものが挙げられる。
(トナーの製造工程)
上記調製法により得られた樹脂粒子は、次のような方法でトナーの調製に用いられる。上記調製法により得られた樹脂粒子と、着色剤分散液と、離型剤分散液と、必要に応じて凝集剤と、必要に応じて帯電制御剤と、および必要に応じて他の添加剤とを混合し、得られた混合物を樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)近辺の温度、好ましくは、樹脂粒子のTg±10℃で、凝集体を生成するのに効果的な時間、例えば1時間以上8時間以下加熱して、トナー大の凝集体を生成する。次に、この凝集体懸濁液を、樹脂粒子のTgまたはそれより高い温度、好ましくは樹脂粒子のTg+40℃、例えば約60℃以上約120℃以下に加熱して合体または融合させてトナー粒子を造粒し、このトナー粒子をろ過などの手段で母液から分離して、イオン交換水などで洗浄(洗浄工程)した後、乾燥する。
樹脂粒子は、通常トナーの結着樹脂として用いられ、トナーの固形分に対して75質量%以上98質量%以下程度トナー内に存在する。
着色剤は、通常トナー中に、着色に効果的な量、例えばトナーの固形分に対して1質量%以上15質量%以下程度、好ましくは3質量%以上10質量%以下程度存在する。
離型剤として働くワックス類の好ましい量としては、トナーの固形分に対して、5質量%以上20質量%以下程度である。
必要に応じて使用される凝集剤は、融合に効果的な量、例えばトナーの固形分に対して0.01質量%以上10質量%以下程度を用いればよい。使用する凝集剤としては、一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のアニオン系界面活性剤類;塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類;塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウム等の塩類;等が挙げられるが、これらに限るものではない。好ましい凝集剤としては、硝酸等の窒素成分を有するものが挙げられる。
また、凝集体を生成する凝集工程等において、金属イオンと配位結合を形成する有機化合物(キレート化剤)が用いられることがある。
帯電制御剤は、帯電させるのに効果的な量、例えばトナーの固形分に対して0.1質量%以上5質量%以下で使用してもよい。適当な帯電制御剤としては、アルキルピリジニウムハロゲン化物類、重硫酸塩類、シリカ等の帯電制御剤類、アルミニウム錯体のような陰帯電制御剤等が挙げられるが、これらに限るものではない。
その他必要に応じて添加剤として、無機粒子等を湿式添加してもよい。湿式添加する無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使用される全てのものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基等で水に分散して、シリカ等の無機粒子分散液として湿式添加してもよい。
本実施形態において使用される無機粒子の分散液中の大きさは、上記レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装社製マイクロトラック)で測定した体積平均粒径で、4nm以上150nm以下程度である。
以上のような樹脂粒子の製造工程、着色剤分散液の製造工程、離型剤分散液の製造工程、トナー製造工程等の製造工程(トナーの洗浄工程を含む)から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤、着色剤、離型剤、無機粒子、トナー等の固形分を含有する界面活性剤水溶液、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液、無機粒子分散液、トナー分散液、装置洗浄水等の界面活性剤含有液が排出される。また、凝集体を生成する凝集工程等において、キレート化剤を用いた場合に、この製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、キレート化剤含有溶液が発生することがある。これらの原水は原水槽に集められ、上記水処理方法による処理が施される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(樹脂粒子分散液の調製)
スチレン 320質量部
n−ブチルアクリレート 80質量部
アクリル酸 10質量部
ドデカンチオール 10質量部
この溶液420質量部と、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)6質量部、およびアニオン系界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンSC)10質量部とをイオン交換水550質量部に溶解した溶液をフラスコ中に入れて分散、乳化し、10分間ゆっくりと撹拌、混合しながら、過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入した。その後、フラスコ内を窒素で充分に置換してから撹拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、樹脂粒子分散液を得た。
樹脂粒子分散液で得られた樹脂粒子は、レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装社製マイクロトラック)で樹脂粒子の体積平均粒径(D50)を測定したところ155nmであり、示差走査熱量計(島津制作所社製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで樹脂のガラス転移点を測定したところ54℃であり、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8020)を用い、THFを溶媒として重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ33,000であった。
(着色剤分散液の調製)
顔料 150質量部
アニオン系界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製) 20質量部
イオン交換水 400質量部
以上を混合して、アルティマイザーにて分散処理し、着色剤分散液を調製した。なお、顔料は、イエロー用としてはC.I.ピグメントイエロー74(大日精化社製)、シアン用としてはC.I.ピグメントブルー15:3(BASF社製)、マゼンタ用としてはC.I.ピグメントレッド122(大日精化社製)、ブラック用としてはカーボンブラック(キャボット社製)をそれぞれ使用した。
(離型剤分散液の調製)
パラフィンワックス(日本精蝋(株)製、HNP0190、融点85℃)50質量部
カチオン系界面活性剤(花王(株)製、サニゾールB50) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、圧力吐出型ホモジナイザで分散処理し、体積平均粒径が550nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液を調製した。
(静電荷像現像用トナーの調製)
[凝集粒子の調製]
樹脂粒子分散液 200質量部
着色剤分散液 30質量部
離型剤分散液 70質量部
カチオン系界面活性剤(花王(株)製、サニゾールB50) 1.5質量部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら48℃まで加熱した。48℃で30分間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると平均粒径が約5μmである凝集粒子(体積:95cm)が形成されていることが確認された。凝集時に、キレート剤として、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)(キレスト株式会社製)を用いた。
[付着粒子の調製]
調製した上記凝集粒子の分散液に、上記樹脂粒子分散液を緩やかに60質量部追加した。なお、前記樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の体積は25cmであった。そして、加熱用オイルバスの温度を50℃に上げて1時間保持した。光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.7μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
その後、調製した上記付着粒子の分散液に、アニオン系界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製)3質量部を追加した後、前記ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら、105℃まで加熱し、3時間保持した。そして、冷却後、反応生成物を濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用トナーを得た。
(処理対象水Aの組成)
処理対象水Aとは、上記静電荷像現像用トナーのようなトナー製造工場から排出される水であり、その中には、着色剤分散液、離型剤(ワックス)分散液、樹脂粒子分散液、界面活性剤水溶液、キレート化剤含有溶液等が含まれる水である。処理対象水Aの主な組成についてトナーの作製に用いた材料より、以下に示すものと推定される。また、この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
アニオン系界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製) 0.8質量%
樹脂粒子 0.4質量%
着色剤 0.4質量%
ワックス(ポリワックス725、東洋ペトロライト(株)製) 0.2質量%
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(キレスト株式会社製) 0.02質量%
水 98.18質量%
化学的酸素要求量(COD−Mn)は、JIS K 0102 17にて定められている方法で測定した。具体的には、試料に酸化剤を加え、一定の条件の下で反応させ、そのとき消費した酸化剤の量を酸素の量に換算して表す試験方法である。
(処理対象水Bの組成)
処理対象水Bは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにエチレンジアミンコハク酸三ナトリウム(EDDS・3Na、キレストEDDS−35、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Cの組成)
処理対象水Cは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにL−グルタミン酸二酢酸四ナトリウム(GLDA・4Na、キレストCMG−40、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Dの組成)
処理対象水Dは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにヒドロキシエチルイミノ二酢酸四ナトリウム(HIDA・4Na、キレストE−20、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Eの組成)
処理対象水Eは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりに3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸四ナトリウム(HIDS・4Na、HIDS、日本触媒株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Fの組成)
処理対象水Fは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにL−アスパラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム塩(ASDA・4Na、クレワットBi−HDS、ナガセケムテック株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Gの組成)
処理対象水Gは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにメチルグリシジンジ酢酸・3Na(MGDA・3Na、トリロンM、BASF製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Hの組成)
処理対象水Hは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにヘプトグルコン酸Na・2水和物(GH−NA、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Iの組成)
処理対象水Iは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにタウリン−N,N−二酢酸(キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Jの組成)
処理対象水Jは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム(HEDTA・3Na、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Kの組成)
処理対象水Kは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにトリエチレンテトラアミン六酢酸六ナトリウム(TTHA・6Na、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
(処理対象水Lの組成)
処理対象水Lは、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(EDTA・4Na)の代わりにヒドロキシエチリデンジホスホン酸四ナトリウム(HEDP・4Na、キレスト株式会社製)を含む以外は処理対象水Aと同じ組成である。この水の化学的酸素要求量(COD−Mn)の測定結果は700mg/Lであった。
<実施例1>
図1に示す水処理装置を用いて、処理対象水Aの処理を行った。処理対象水A100質量部に、フェントン処理として、硫酸第一鉄の水溶液を500mg/L(2価の鉄イオンとして)投入した後、塩酸にてpH2.5に調整した。ついで過酸化水素の水溶液を5,000mg/L(過酸化水素として)投入し、2時間撹拌し、フェントン反応を行った。pH9.5として、還元処理を行った。なお、イオンクロマトグラフィの方法により測定したところ、フェントン処理水中の有機酸の量は1,500mg/Lであった。
その後、凝集沈殿処理として、フェントン処理水100質量部に対し、その他の工場廃水を70質量部追加した後、塩化第二鉄の38質量%水溶液を2,500mg/L(鉄イオンとして)投入し、その後、凝集pHをpH5に調整し、撹拌速度300rpm、滞留時間5分にて凝集反応を行った。次いでカチオン系凝集助剤(ゼータエースP702、栗田工業株式会社製)を50mg/L、アニオン性高分子凝集剤(クリフロック PA−331、栗田工業株式会社製)を20mg/L添加し、撹拌速度150rpm、滞留時間5分にてフロック形成を行い、フロックを沈澱槽にて沈降分離し、分離液を得た。
その後、分離液のpHを7に調整し、図2に示す生物処理装置18にて生物処理を行った。曝気槽26の容積は1.8Lであり、前もって汚泥を吸収させた充填材を600mL、上澄みを取り除いた汚泥を300mL投入し、分離液を2mL/minで通水した。曝気槽26は液温23℃、pH7.5に自動制御(10%塩酸を添加)し、栄養塩としてリン酸カリウムを2.5mL/L添加した。曝気槽26を通った水は、汚泥沈殿槽28で生物汚泥と分離され、上澄み水(生物処理水)として汚泥沈殿槽28の出口から2mL/minで回収した。分離した汚泥の一部は2mL/minで曝気槽26へ返送した。
その後、pH調整槽において10%塩酸を添加して生物処理水のpHを6.0に調整し、活性炭吸着処理を行った。活性炭吸着処理は、図4に示す活性炭カラム32を3段備える図3に示す活性炭吸着処理装置20を用いた。定量ポンプ30により、流量5mL/minでpH調整したpH調整生物処理水を、ナイロンメッシュ34(目開き600μm)を介して活性炭36(5.0g)を充填した活性炭カラム32(Φ15mm×80mm)に通水し、活性炭カラム32の上方の三方コック38から1時間ごとにサンプリングを行い、処理水のCODMn値を測定(測定方法:JIS K 0102 17)し、吸着性の比較を行った。吸着性の比較方法として、処理水のCODMn値をプロットし、CODMn値が10mg/Lに到達した時点を活性炭寿命とし、それまでの通水時間から1時間あたりの活性炭使用量を算出した。生物処理水のpHを6.0に調整して活性炭吸着処理を行った場合、活性炭消費量は1.7g/hrであった。結果を表1に示す。
<実施例2>
処理対象水Aについて、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.25g/hrであった。結果を表1に示す。
<比較例1>
処理対象水Aについて、生物処理水のpHを3.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭の一部が崩壊し、処理水が黒色に着色した。結果を表1に示す。
<比較例2>
処理対象水Aについて、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は7.5g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Bを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.27g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,413mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例3>
処理対象水Bを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は8.0g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Cを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.27g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,386mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例4>
処理対象水Cを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は8.1g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Dを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.43g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は873mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例5>
処理対象水Dを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は12.9g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Eを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.27g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,394mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例6>
処理対象水Eを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は8.1g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Fを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.28g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,331mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例7>
処理対象水Fを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は8.5g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Gを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.35g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,070mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例8>
処理対象水Gを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は10.5g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Hを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.33g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,122mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例9>
処理対象水Hを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は10.0g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Iを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.31g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,212mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例10>
処理対象水Iを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は9.3g/hrであった。結果を表1に示す。
参考
処理対象水Jを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.28g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,358mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例11>
処理対象水Jを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は12.4g/hrであった。結果を表1に示す。
参考10
処理対象水Kを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.41g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は914mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例12>
処理対象水Kを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は12.4g/hrであった。結果を表1に示す。
参考11
処理対象水Lを用い、生物処理水のpHを4.0に調整した以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は0.32g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は1,161mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例13>
処理対象水Lを用い、生物処理水のpHを調整しなかった(約pH7.0)以外は実施例1と同様にして処理を行ったところ、活性炭消費量は9.7g/hrであった。結果を表1に示す。
<比較例14>
処理対象水Aを用い、フェントン反応により酸化分解処理しないで、実施例1と同様にして凝集沈澱処理および生物処理を行った後、生物処理水のpHを4.0に調整して活性炭吸着処理を行ったところ、活性炭消費量は3.3g/hrであった。フェントン処理水中の有機酸の量は30mg/Lであった。結果を表1に示す。
<比較例15>
処理対象水Aを用い、フェントン反応により酸化分解処理しないで、実施例1と同様にして凝集沈澱処理および生物処理を行った後、生物処理水のpHを調整しないで(約pH7.0)活性炭吸着処理を行ったところ、活性炭消費量は3.5g/hrであった。結果を表1に示す。
Figure 0005359685
実施例1〜では、フェントン処理、凝集沈殿処理、生物処理の後に、生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整して活性炭吸着処理を行うことにより、活性炭使用量が低減した。一方、比較例1〜では、対応する実施例に比べて、活性炭を多量に使用する必要性があった。
1 水処理装置、10 フェントン処理装置、12 無機系凝集剤添加槽、14 高分子凝集剤添加槽、16 沈殿槽、18 生物処理装置、20 活性炭吸着処理装置、22 凝集処理装置、24 pH調整槽、26 曝気槽、28 汚泥沈殿槽、30 定量ポンプ、32 活性炭カラム、34 ナイロンメッシュ、36 活性炭、38 三方コック。

Claims (2)

  1. 金属イオンと配位結合を形成するエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを含むトナー製造工程で用いられる水を処理対象とし、
    前記水のフェントン処理を行うフェントン処理手段と、
    前記フェントン処理を行ったフェントン処理水に凝集剤を添加して凝集処理を行う凝集処理手段と、
    前記凝集処理を行った凝集処理水の生物処理を行う生物処理手段と、
    前記生物処理を行った生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整するpH調整手段と、
    前記pH調整したpH調整生物処理水の活性炭吸着処理を行う活性炭吸着処理手段と、
    を有することを特徴とするトナー製造工程で用いられる水処理装置。
  2. 金属イオンと配位結合を形成するエチレンジアミン四酢酸四ナトリウムを含むトナー製造工程で用いられる水を処理対象とし、
    前記水のフェントン処理を行うフェントン処理工程と、
    前記フェントン処理を行ったフェントン処理水に凝集剤を添加して凝集処理を行う凝集処理工程と、
    前記凝集処理を行った凝集処理水の生物処理を行う生物処理工程と、
    前記生物処理を行った生物処理水のpHを4.0以上6.0以下に調整して活性炭吸着処理を行う活性炭吸着処理工程と、
    を含むことを特徴とするトナー製造工程で用いられる水処理方法。
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