JP2006075751A - 排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真用トナー等の製造工場における水系分散体の製造工程から発生する界面活性剤含有排水の凝集沈殿処理において、汚泥の発生量を削減する。
【解決手段】界面活性剤及び着色剤を含む水系分散体を製造する工程から排出される、界面活性剤含有排水を処理対象とする排水処理方法であって、排水に凝集剤を添加して排水中の懸濁物質を凝集させる凝集処理工程と、凝集処理された処理液を濃縮処理して、凝集物と処理水とに分離する濃縮処理工程と、を含む排水処理方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、界面活性剤及び着色剤を含む水系分散体を製造する工程から排出される、界面活性剤含有排水を処理対象とする排水処理方法に関する。
水性塗料、インクジェットプリンタ用インク、電子写真用トナー等の製造工場における水系分散体の製造工程では、着色剤分散液等を含有する排水が発生する。これらの排水には、着色剤成分である顔料等の他に、顔料等の分散性を上げるために界面活性剤が含まれているため、このままの状態で河川や下水道等に排出することはできない。このため、これらの排水は、工場内の排水処理施設にて処理された後に外部に排出される。
特に、近年、電子写真用トナーの製造方法として、従来の混練粉砕法に代わり、乳化重合法によるトナーを始め、懸濁重合法、溶解懸濁法などの各種化学的トナー製法が開発され、実施されている。例えば乳化重合法では、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させて形成された樹脂分散液と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を界面活性剤の存在下、水系溶媒中で攪拌・混合しながら、凝集、加熱融合させ、所定の粒径、粒度、形状、構造を有する着色樹脂粒子であるトナー粒子を作製するが、この過程で多量の界面活性剤含有排水が発生する。
通常、一般の排水処理としては、凝集沈殿処理や凝集浮上処理が利用される場合が多い。凝集沈殿処理や凝集浮上処理とは、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)141〜153ページに記載されているように、排水処理の分野において最も一般的に用いられている固液分離操作であり、広く用いられている。これらの固液分離した後の汚泥は、そのまま加圧ろ過脱水装置にて脱水処理される場合が多い。加圧ろ過脱水装置とは、五訂公害防止の技術と法規水質編(通商産業省環境立地局監修、平成13年発行)182ページにも記載されているように、排水処理の分野において最も一般的に用いられている脱水装置である。
また、汚染物質含有排水を固液分離する排水処理方法として、特許文献1には、発生した汚泥を沈降分離後に分離脱水機に導き濃縮処理することにより、汚泥の最終処理が容易な排水処理方法が開示されている。
特開平5−305299号公報
しかし、特許文献1に記載の沈降分離方法を、上記水系分散体の製造工場等の製造工程から発生する、界面活性剤や着色剤等を含有する排水の処理に用いる場合、排水中に界面活性剤が多量に存在するために、汚泥の沈降が悪化し、分離脱水機で処理した後の汚泥の含水率が増加し、産業廃棄物として処理する汚泥の量が増加するという問題を生じてしまう。
また、例えば、電子写真用トナーの乳化重合法、懸濁重合法、溶解懸濁法等の化学的トナー製法による製造工程から発生する、界面活性剤、着色剤、離型剤、その他多成分を含有する排水の凝集沈殿処理では、フロックの沈殿槽等における沈降性が悪く、固液分離に際し非常に長時間の沈降処理が必要である。また、沈降性を向上させるために凝集剤を多量に使用すると、汚泥が多量に発生するという問題がある。
本発明は、水性塗料、インクジェットプリンタ用インク、電子写真用トナー等の製造工場における水系分散体の製造工程から発生する界面活性剤含有排水の凝集処理において、汚泥の発生量を削減することができる排水処理方法である。
本発明は、界面活性剤及び着色剤を含む水系分散体を製造する工程から排出される、界面活性剤含有排水を処理対象とする排水処理方法であって、前記排水に凝集剤を添加して前記排水中の懸濁物質を凝集させる凝集処理工程と、前記凝集処理された処理液を濃縮処理して、凝集物と処理水とに分離する濃縮処理工程と、を含む。
本発明によれば、水性塗料、インクジェットプリンタ用インク、電子写真用トナー等の製造工場における水系分散体の製造工程から発生する界面活性剤含有排水の凝集処理において、排水に凝集剤を添加して排水中の懸濁物質を凝集させ、凝集処理された処理液を濃縮処理して凝集物と処理水とに分離することにより、汚泥の発生量を削減することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。ここでは、電子写真用トナー製造工程を例にして、本発明の実施の形態に係る排水処理方法を説明する。
本発明の実施の形態に係る排水処理方法は、乳化重合法、懸濁重合法、溶解懸濁法などの各種化学的トナー製造方法による製造工程、特に、界面活性剤を多量に使用する乳化重合法によるトナーの製造工程から排出される排水の処理に好ましく適用可能である。乳化重合法では、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させて形成された樹脂分散液と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を水系溶媒中で攪拌・混合しながら、凝集、加熱融合させ、所定の粒径、粒度、形状、構造を有する着色樹脂粒子であるトナー粒子を作製する。乳化重合法は、トナーの原材料となるラテックスポリマの製造工程と、着色剤、離型剤等の分散液の製造工程と、現像用トナーの製造工程と、に大きく分けられる。以下に、それぞれについて例を挙げ説明する。
[ラテックスポリマの製造工程]
ラテックスポリマを生成するには、通常モノマと界面活性剤とを水に加え、攪拌してエマルションとする。モノマエマルションが生成したら、該モノマエマルションの好ましくは25重量%以下(すなわち、少量のモノマエマルション)と、遊離基開始剤とを、水相に加えて混合し、所望の反応温度で種重合を開始する。種粒子の生成後、この種粒子含有組成物に更に残りのモノマエマルションを追加し、所定の温度で、所定の時間、重合を続けて重合を完了し、ラテックスポリマ(エマルション分散液)を生成させる。このラテックスポリマの製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤を含有するエマルション分散液等が排出される。ラテックスポリマが生成したら、着色剤分散液、離型剤分散液等とともに凝集させて凝集体粒子とし、次にこれを融合させてトナー粒子とする。
前記モノマの種類としては、遊離基開始剤と反応しうるものであれば特に制限はない。モノマの具体例としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体または共重合体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体または共重合体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体または共重合体等を挙げることができる。
また、自己乳化性を持つポリエステル、ポリウレタンのような樹脂を界面活性剤とともに水系媒体中でせん断し、分散させても良い。また、ラテックスポリマとして、アンモニア成分を含むものも用いられる。
ラテックスポリマの製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤または非イオン系界面活性剤を使用できるが、一般的にはアニオン系界面活性剤が、分散力が強く、樹脂粒子の分散に優れているため、好ましい。非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
遊離基開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類;2,2'-アゾビスプロパン、2,2'−ジクロロ−2,2'−アゾビスプロパン、1,1'−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2'−アゾビスイソブタン、2,2'−アゾビスイソブチルアミド、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2'−ジクロロ−2,2'−アゾビスブタン、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2'−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1'−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4'−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2'−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4'−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1'−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2'−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1'−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1'−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1'−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1'−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1'−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1'−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4'−アゾビス-4-シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2'−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類;1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
本実施形態において、ラテックスポリマの大きさは、レーザ回折式粒度分布測定機等で測定することができ、例えば、マイクロトラック(日機装社製)で測定した体積平均粒径で、0.05μm〜1μm程度である。
[着色剤分散液、離型剤分散液の製造工程]
着色剤分散液は、着色剤、界面活性剤等を、水相中で混合し、分散処理をすることによって得られる。同様にして、離型剤分散液は、離型剤、界面活性剤等を、水相中で混合し、分散処理をすることによって得られる。この着色剤分散液、離型剤分散液の製造工程から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤を含有する着色剤分散液、離型剤分散液等が排出される。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカライトグリーンオキサレート、などの種々の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などを挙げることができる。これらの着色剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、着色剤分散液中の着色剤の大きさは、例えば、上記マイクロトラックで測定した体積平均粒径で、0.05μm〜0.5μm程度である。
また離型剤として働くワックスの種類としては特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス類;モンタンワックス、 オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス類;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;などが挙げられる。
また、離型剤分散液中の離型剤の大きさは、例えば、上記マイクロトラックで測定した体積平均粒径で、0.05μm〜0.5μm程度である。
界面活性剤としては、上記ラテックスポリマの製造に使用される界面活性剤と同様のものが挙げられる。
[現像用トナーの製造工程]
上記調製法により得られたラテックスポリマは、次のような方法でトナーの調製に用いられる。上記調製法により得られたラテックスポリマと、着色剤分散液と、離型剤分散液と、必要に応じて凝集剤と、必要に応じて帯電制御剤と、及び必要に応じて他の添加剤とを混合し、得られた混合物をラテックスポリマのガラス転移温度(Tg)近辺の温度、好ましくは、ラテックスポリマのTg±10℃で、凝集体を生成するのに効果的な時間、例えば1〜8時間加熱して、トナー大の凝集体を生成する。次に、この凝集体懸濁液を、ラテックスポリマのTg又はそれより高い温度、好ましくはラテックスポリマのTg+40℃、例えば約60〜約120℃に加熱して合体又は融合させてトナー粒子を造粒し、このトナー粒子をろ過などの手段で母液から分離して、イオン交換水などで洗浄(洗浄工程)した後、乾燥する。
ラテックスポリマは、通常トナーの結着樹脂として用いられ、トナーの固形分に対して75〜98重量%程度トナー内に存在する。
着色剤は、通常トナー中に、着色に効果的な量、例えばトナーの固形分に対して1〜15重量%程度、好ましくは3〜10重量%程度存在する。
離型剤として働くワックス類の好ましい量としては、トナーの固形分に対して、5〜20重量%程度である。
必要に応じて使用される凝集剤は、融合に効果的な量、例えばトナーの固形分に対して0.01〜10重量%程度を用いることができる。使用する凝集剤としては、一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のアニオン性界面活性剤類;塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類;塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウム等の塩類;等が挙げられるが、これらに限るものではない。好ましい凝集剤としては、硝酸等の窒素成分を有するものが挙げられる。
必要に応じて使用される帯電制御剤は、帯電させるのに効果的な量、例えばトナーの固形分に対して0.1〜5重量%を使用しても良い。適当な帯電制御剤としては、アルキルピリジニウムハロゲン化物類、重硫酸塩類、シリカ等の帯電制御剤類、アルミニウム錯体のような陰帯電制御剤等が挙げられるが、これらに限るものではない。
その他必要に応じて添加剤として、無機微粒子等を湿式添加してもよい。湿式添加する無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外添剤として使用される全てのものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基等で水に分散して、シリカ等の無機微粒子分散液として湿式添加することができる。
このようなトナー製造工程(トナーの洗浄工程を含む)から、製造工程で不要となったり、その製造工程の設備メンテナンス等にて発生した、界面活性剤を含有するエマルション分散液、顔料分散液、離型剤分散液、無機微粒子分散液、トナー分散液等が、排出される。
本発明者らが検討した結果によれば、上記ラテックスポリマの製造工程、着色剤分散液の製造工程、離型剤分散液の製造工程、トナー製造工程等から排出される排液において、全排水量に対して80重量%程度を占める界面活性剤を含有する排水と、界面活性剤を含有しないその他の排水とを混合すると、界面活性剤の作用により、凝集沈殿処理における沈降時間が長くなり、沈降分離時の汚泥の含水率が多くなる。これは、無機凝集剤として使用している塩化第二鉄等の無機塩の一定量が、排水中に含まれる界面活性剤と電荷中和反応し、凝集剤としての作用を阻害しているためであると考えられる。また、排出される界面活性剤含有排水と、その他の排水との混合割合が変化することにより、凝集沈降性が変動するためであると考えられる。
そこで、本発明者らは鋭意検討の結果、トナー製造工程等から発生する界面活性剤含有排水の排水処理において、排水に凝集剤を添加して排水中の懸濁物質を凝集させ、凝集処理された処理液を濃縮処理して凝集物と処理水とに分離することにより、汚泥の含水率を低減させ、汚泥の発生量を削減することができることを見出した。
[排水処理方法]
本実施の形態に係る排水処理方法を、図面を用いて説明する。
図1には本実施形態に係る排水処理方法を行うための排水処理装置の概略図を示し、図2には、従来の排水処理方法を行うための排水処理装置の概略図を示す。
本実施形態に係る排水処理装置1は、凝集槽12、濃縮装置14等を含んで構成される。凝集槽12と、濃縮装置14とは、直列に配置され、必要に応じてさらに、凝集槽12の前に原水槽10、濃縮装置14の後に脱水装置16等を設置してもよい。
図1において、本実施形態に係る排水処理方法では、トナー製造工程等から発生する界面活性剤含有排水は、必要に応じて原水槽10に一時的に貯留された後、凝集槽12において凝集処理が行われる。凝集槽12において、流入してくる界面活性剤含有排水に対して、凝集剤が添加されて撹拌装置18等により撹拌されることにより、排水中の懸濁物質が凝集したフロックが形成される。このフロック中には、主に、顔料や離型剤等が含まれている。フロックは、さらに撹拌されることにより成長する。
この凝集工程で使用される凝集剤としては、無機系凝集剤、有機系凝集剤を用いることができる。無機系凝集剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等が用いられ、安価であること、凝集性が良好であること等から、塩化第二鉄が用いられることが好ましい。但し、無機系凝集剤は、必ずしもこれらに限定されるわけではない。
また、有機系凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸ソーダ系等のアニオン性高分子凝集剤;ポリアクリルアミド系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリアミン系、ポリジシアンジアミド系等のカチオン性高分子凝集剤;ポリアクリルアミド系、ポリエチレンオキサイド系等のノニオン性高分子凝集剤;アクリル酸ジメチルアミノエチル系等の両性高分子凝集剤を使用することができる。凝集性が良好であること等から、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤を使用することが好ましく、ポリアクリルアミド系のカチオン性高分子凝集剤、アクリル酸ジメチルアミノエチル系の両性高分子凝集剤を使用することがより好ましい。
また、凝集剤としては、上記各無機系凝集剤、各有機系凝集剤をそれぞれ組み合わせて使用してもよい。本実施形態において、トナー製造工程等から発生する多量の界面活性剤を含有する排水に対して、凝集性が良好で発生汚泥量を低減できる点から、凝集剤としてはアクリル酸ジメチルアミノエチル系等の両性高分子凝集剤を含んで使用することが特に好ましい。両性高分子凝集剤を使用することにより、プラスの電荷を帯びた懸濁物質及びマイナスの電荷を帯びた懸濁物質のいずれも凝集させることができると考えられる。両性高分子凝集剤の使用は、電子写真用トナーの乳化重合法、懸濁重合法、溶解懸濁法等の化学的トナー製法による製造工程から発生する、界面活性剤、着色剤、離型剤、その他多成分を含有する排水の処理に対して有効である。
無機系凝集剤の添加量は、処理する排水に対して500mg/L〜5000mg/Lの範囲の濃度であることが好ましく、1000mg/L〜3000mg/Lの範囲の濃度であることがより好ましい。添加量が500mg/Lより少ないと、凝集効果が少なく発生する汚泥の含水率が高くなる場合があり、5000mg/Lより多いと、発生する汚泥量が増加して次工程での分離が困難となる場合がある。
また、有機系凝集剤の添加量としては、処理する排水に対して50mg/L〜500mg/Lの範囲の濃度であることが好ましく、50mg/L〜300mg/Lの範囲の濃度であることがより好ましい。添加量が50mg/Lより少ないと、凝集効果が少なく発生する汚泥の含水率が高くなる場合があり、500mg/Lより多いと、発生する汚泥量が増加して次工程での分離が困難となる場合がある。
凝集工程において撹拌装置18等によって撹拌することによりフロックを成長させるが、撹拌速度は、60rpm〜500rpmの範囲であることが好ましく、100rpm〜300rpmの範囲であることがより好ましい。撹拌速度が60rpmより小さいと、フロックの形成が十分ではなく、細かい粒子が減らない場合があり、500rpmより大きいと、一度形成されたフロックが再び細かくなってしまう場合がある。
凝集工程において、通常排水は凝集槽12に連続的に流入され、凝集処理された処理液は連続的に濃縮装置14へ排出される。このとき、凝集槽12における滞留時間としては、5分〜20分の範囲であることが好ましく、10分〜15分の範囲であることがより好ましい。滞留時間が5分より小さいと、フロックの形成が十分ではなく、細かい粒子が減らない場合があり、20分より大きいと、処理効率が低下するため好ましくない。また、排水は凝集槽12においてバッチ式で凝集処理が行われてもよい。この場合、処理時間は5分〜15分の範囲であることが好ましく、5分〜10分の範囲であることがより好ましい。
凝集工程における処理する排水の温度としては、通常、10℃〜30℃の範囲で行われ、好ましくは、15℃〜25℃の範囲で行われる。
凝集槽12において、凝集処理された処理液は、濃縮装置14に流入する。流入した処理液は、濃縮装置14により、フロックが濃縮された汚泥と、清澄な処理水とに分離される。処理水は、そのまま、または必要に応じて砂ろ過、活性炭処理等を施された後、河川等に放流される。汚泥は、必要に応じてフィルタプレス等の加圧ろ過装置等の脱水装置16等による脱水処理工程を経て、産業廃棄物の汚泥として処理される。
なお、凝集槽12と濃縮装置14との間に沈殿槽を設けて、凝集処理された処理液を沈降分離等により汚泥と処理水とをある程度分離した後に、汚泥を濃縮装置14に導入してさらに汚泥と清澄な処理水とに分離してもよい。処理時間の関係から、通常は、凝集処理された処理液は全て濃縮装置14に導入されることが好ましい。
濃縮装置14としては、凝集沈殿による自然沈降、フィルタプレス、加圧ろ過、遠心濃縮、加圧浮上、真空ろ過等が挙げられるが、発生する汚泥の量を減らすことができること、処理時間を短縮することができること、凝集工程にて使用する凝集剤の量を減らすことができること、装置のメンテナンス性等の点から遠心濃縮であることが好ましい。従来の凝集沈殿法においては、凝集処理されたフロックを自然沈降させるために凝集剤を多く添加する必要があるが、本実施形態においては遠心濃縮を行うことにより、従来の凝集沈殿法に比べて凝集剤の添加量を減らすことができる。
本実施形態において使用される遠心分離装置としては、ディスク型、バスケット型、スクリュ型等のものを使用することができるが、ディスク型の遠心分離装置が、省スペース、固液分離性等の点で好ましい。また、遠心分離装置は、連続式でも、バッチ式でもよい。
遠心濃縮装置における遠心力は、5000G〜15000Gの範囲であることが好ましく、5000G〜10000Gの範囲であることがより好ましい。遠心力が5000Gより小さいと、十分に汚泥と処理水とに分離することができない場合があり、15000Gより大きいと、駆動動力が過大となる傾向にある。
濃縮処理された汚泥は、フィルタプレス法等の加圧ろ過法等により脱水処理されるが、脱水汚泥の含水率は、50〜70重量%の範囲であることが好ましく、50〜65重量%の範囲であることがより好ましく、50〜60重量%の範囲であることがさらに好ましい。脱水汚泥の含水率が50重量%より少ないと、装置内で付着固化の懸念があり、80重量%より多いと、汚泥の量が多くなる場合がある。
図2に示す従来の排水処理方法では、凝集槽32における凝集沈殿処理または凝集浮上処理後の沈殿物(フロック)は、沈殿槽34における沈降分離、脱水装置36における加圧ろ過脱水等が実施された後、産業廃棄物の汚泥として処理される。このため、従来の排水処理方法では脱水汚泥の含水率は多く、例えば、70重量%を超え90重量%以下である。
本実施形態に係る排水処理方法は、乳化重合法等の化学的トナー製造方法による電子写真用トナーの製造工程から排出される界面活性剤含有排水の処理に適用されることが好ましいが、その各工程のうち、顔料分散液製造工程、離型剤分散液製造工程、無機微粒子分散液製造工程、トナー融合工程、トナー洗浄工程等から排出される、界面活性剤の濃度が比較的高い、例えば、界面活性剤含有量が2.0重量%以上、の界面活性剤含有排液の処理に適用されることがより好ましい。界面活性剤の含有量が比較的低い、例えば、界面活性剤含有量が0.2重量%以下、の界面活性剤含有排液の処理には、従来型の凝集沈殿処理や凝集浮上処理等を行うことが好ましい。このように、排水処理の処理効率を考慮して、各工程から排出される排水中に含有される界面活性剤の量に応じて、異なる排水処理方法を適用することが好ましい。また、ラテックスポリマ(エマルション分散液)製造工程から排出される排液に対しては、遠心濃縮等の濃縮処理が困難な場合があるため、濃硫酸を用いた加熱酸分解法等の他の排水処理方法を適用してもよい。
以上の本発明の実施形態の説明において、電子写真用トナーの製造工程を例としたが、本実施形態に係る排水処理方法は、水性塗料、インクジェットプリンタ用インク等の水系分散体の製造工場等の製造工程において排出される界面活性剤含有排水に対しても、適用することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、水性塗料、インクジェットプリンタ用インク、電子写真用トナー等の製造工場における水系分散体の製造工程から発生する界面活性剤含有排水の凝集沈殿処理において、排水に凝集剤を添加して排水中の懸濁物質を凝集させ、凝集処理された処理液を濃縮処理して凝集物と処理水とに分離することにより、従来の凝集沈殿法に比べて、汚泥の含水率を低減し汚泥の発生量を削減することができる。また、従来の凝集沈殿法に比べて、使用する凝集剤の量を低減することができ、排水処理に要する時間を短縮することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(排水Aの組成)
排水Aとは、トナー製造工場から排出される排水であり、その中には、顔料分散液、離型剤(ワックス)分散液、エマルション分散液、界面活性剤水溶液が含まれる排水である。排水Aの主な組成についてトナーの作製に用いた材料より、以下に示すものと推定される。
アニオン界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製): 0.0008 重量部
ラテックスポリマ: 0.0010 重量部
着色剤: 0.0060 重量部
ワックス(ポリワックス725:東洋ペトロライト(株)製): 0.0012 重量部
水: 999.91重量部
(排水Bの組成)
排水Bは、排水Aとは、組成は同じであるがその濃度が異なる。排水Bの主な組成についてトナーの作製に用いた材料より、以下に示すものと推定される。
アニオン界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製): 4 重量部
ラテックスポリマ: 2 重量部
着色剤: 50 重量部
ワックス(ポリワックス725:東洋ペトロライト(株)製): 4 重量部
水: 940 重量部
(実施例1)
[排水Aの処理性]
被処理物質固形分濃度0.08wt%の排水Aを、図1に示す排水処理装置1を用いて処理した。排水処理装置1において、凝集槽12の内容積は18mであった。凝集処理においては、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)50mg/Lを添加し、撹拌速度120rpm、滞留時間10分にて凝集処理を行った。凝集処理により得られた汚泥を抜き出し、遠心分離装置(三菱化工機株式会社製、SJ120型:内容積1.0m)を使用して7000Gの遠心力で遠心分離処理した。遠心分離処理後、フィルタプレス(東京エンジニアリング工業株式会社製、TFAP−10−36 MKII型)により脱水処理を行った。この結果、汚泥発生量は、20g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、65重量%であり、脱水処理性は非常に良好であった。結果を表1に示す。
(実施例2)
[排水Bの処理性]
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)50mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、133g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、62重量%であり、脱水処理性は非常に良好であった。結果を表1に示す。
(実施例3)
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)500mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、144g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、58重量%であり、脱水処理性は非常に良好であった。結果を表1に示す。
(実施例4)
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)250mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、138g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、60重量%であり、脱水処理性は非常に良好であった。結果を表1に示す。
(実施例5)
[排水Bの処理性]
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)25mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、200g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、70重量%であり、脱水処理性は良好であった。結果を表1に示す。
(実施例6)
[排水Bの処理性]
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)550mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、187g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、68重量%であり、脱水処理性は良好であった。結果を表1に示す。
(実施例7)
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、無機凝集剤(塩化第二鉄)2500mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、195g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、69重量%であり、脱水処理性は良好であった。結果を表1に示す。
(実施例8)両性高分子凝集剤を使用しない実施例
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図1に示す排水処理装置1を用いて、凝集処理において、高分子凝集剤(ポリアミン系高分子凝集剤:ハイモロックQ−101)300mg/Lを添加した以外は、実施例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は、206g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、70重量%であり、脱水処理性は良好であった。結果を表1に示す。
(比較例1)
[排水Aの処理性]
被処理物質固形分濃度0.08wt%の排水Aを、図2に示す従来型の排水処理装置3を用いて処理した。排水処理装置3において、凝集沈殿槽の内容積は18mであった。凝集処理においては、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)50mg/Lを添加し、通常運転(14m/hr)にて処理した。この結果、汚泥発生量は24g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、75重量%であり、脱水処理性に問題があった。結果を表1に示す。
(比較例2)
[排水Bの処理性]
被処理物質固形分濃度6wt%の排水Bを、図2に示す従来型の排水処理装置を用いて、凝集処理において、両性高分子凝集剤(アクリル酸ジメチルアミノエチル系両性高分子凝集剤:ダイヤフロックKA405D:ダイヤニトリックス社製)500mg/Lを添加した以外は、比較例1と同様に処理した。この結果、汚泥発生量は241g/Lで、加圧ろ過脱水後の含水率は、75重量%であり、脱水処理性に問題があった。結果を表1に示す。
このように、実施例1〜8による排水処理では、比較例1,2による排水処理に比べて発生する汚泥の含水率が低かった。また、実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1の発生汚泥量がやや少なく、処理時間は比較例1では実施例1の6倍必要であった。実施例3と比較例2とを比較すると、発生汚泥量が多い上に、処理時間は比較例2では実施例3の6倍必要であった。実施例において排水処理効率が向上していることがわかる。
Figure 2006075751
本発明の実施形態に係る排水処理装置を説明する概略図である。 従来の排水処理装置を説明する概略図である。
符号の説明
1 排水処理装置、3 従来型の排水処理装置、10,30 原水槽、12,32 凝集槽、14 濃縮装置、16,36 脱水装置、18,38 撹拌装置、34 沈殿槽。

Claims (1)

  1. 界面活性剤及び着色剤を含む水系分散体を製造する工程から排出される、界面活性剤含有排水を処理対象とする排水処理方法であって、
    前記排水に凝集剤を添加して前記排水中の懸濁物質を凝集させる凝集処理工程と、
    前記凝集処理された処理液を濃縮処理して、凝集物と処理水とに分離する濃縮処理工程と、
    を含むことを特徴とする排水処理方法。
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