JP5358964B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

有機el素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5358964B2
JP5358964B2 JP2008028567A JP2008028567A JP5358964B2 JP 5358964 B2 JP5358964 B2 JP 5358964B2 JP 2008028567 A JP2008028567 A JP 2008028567A JP 2008028567 A JP2008028567 A JP 2008028567A JP 5358964 B2 JP5358964 B2 JP 5358964B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
light emitting
pixels
pixel
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008028567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009187860A (ja
Inventor
和重 小島
晴視 鈴木
鋼次郎 舘
孝史 花木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008028567A priority Critical patent/JP5358964B2/ja
Publication of JP2009187860A publication Critical patent/JP2009187860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5358964B2 publication Critical patent/JP5358964B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、発光画素に順バイアスまたは逆バイアスを印加して発光させることで、有機EL素子の色度を安定化させるエージングを行う有機EL素子の製造方法に関する。
従来より、発光層の安定化を図る有機EL画素のエージング方法が、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、発光時間の経過によって色度が変化する発光層を有する有機EL素子において、発光層の色度が所定範囲内の変化に収まるように発光層に電流を流すエージングを行い、このエージング後に出荷することが提案されている。ここで有機EL画素は有機EL素子を構成する発光領域を意味し、通常の有機EL素子は複数の有機EL画素から構成される。ただし、有機EL素子のテストピースでは1つの有機EL画素から構成される場合もある。
エージングを行う場合、有機EL画素を構成する一対の電極間に順方向の直流電流(駆動電流)を印加する。このように、電極間に順方向の直流電流を印加すると、基板全体の有機EL画素すなわち画面全体が発光する。このようして、画面全体で色度変化を強制的に起こし、発光層の色度が所定範囲内の変化に収まるようにしている。
特許第3279310号公報
しかしながら、使用時にも順方向の直流電流を印加して発光させ、逆バイアスを印加しない駆動方法のセグメントパネルにおいては、上記従来の技術、すなわち順方向の直流電流を印加し画面全体を発光させてエージングを行う方法は使用時の色度変化の抑制に効果的であったが、発光させない画素には逆バイアスを印加するドットパネルにおいてはこのエージング方法は色度変化の抑制に効果的ではなかった。
本発明は、上記点に鑑み、有機EL素子の製造方法において、全ての画素に順バイアスと逆バイアスの両方を印加し、有機EL素子の色度を安定値まで変化させることができるエージング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、有機EL画素(20)の有機膜層(26〜30)をガラス転移温度以下に加熱し、複数の有機EL画素(20)の一部に順バイアスをそれぞれ印加することにより複数の有機EL画素(20)の一部を発光させる発光領域(17)と、一部を除いた有機EL画素(20)に逆バイアスをそれぞれ印加することにより一部を除いた有機EL画素(20)を発光させない非発光領域(18)とを設け、発光画面(15)内で発光領域(17)と非発光領域(18)とを切り替えて複数の有機EL画素(20)のエージングを行うことを特徴とする。
これにより、発光画面(15)のうち一部を発光させるエージングを行うことができる。この場合、発光画面(15)内で発光領域(17)と非発光領域(18)とを切り替えることで、複数の有機EL画素(20)すべてを発光させることができ、発光画面(15)全体の色度を安定させることができる。
請求項2に記載の発明では、有機EL画素(20)の有機膜層(26〜30)を85℃以上ガラス転移温度以下に加熱することを特徴とする。
有機EL画素を有機膜層(26〜30)のガラス転移温度以上に加熱した場合は各有機膜層(26〜30)が混合し積層構造を維持できなくなり、輝度が低下するので好ましくない。しかし、有機EL画素(20)を85℃以上でエージングすることにより、有機EL画素(20)が85℃を超える高温の環境で用いられる場合であっても、安定した色度で画像表示できるようにすることができる。
また、請求項に記載の発明では、陰極(32)を走査線とし、陽極(25)を信号線としたとき、有機EL画素(20)は、マトリクス状に配置された複数本数ずつの走査線および信号線の各交点に設けられており、走査線上および信号線上のいずれか一方の複数のラインにおいて、3ライン毎にその中の1ラインの有機EL画素(20)が発光し、かつ発光する2つのラインの有機EL画素(20)の間に発光しない2ラインの隣り合った有機EL画素(20)が配置される状態とし、発光する1ラインの有機EL画素(20)が一定時間毎に一方向に順に移動していくように発光領域(17)と非発光領域(18)とを切り替えて、複数の有機EL画素(20)すべてを同じ時間だけ発光させることを特徴とする。
これにより、発光画面(15)の全体で有機EL素子すべての色度を安定させることができる。また、隣り合った走査線上の有機EL画素(20)または隣り合った信号線上の有機EL画素(20)が同時に発光しないので、発光領域(17)の温度が部分的に異常に上がらないようにすることができ、有機EL素子を所望のエージング温度に設定することができる。
請求項に記載の発明では、有機膜層(26〜30)は、発光色がそれぞれ異なる複数の発光層(28、29)が積層されて構成されており、複数の発光層(28、29)それぞれから発せられた光の混色を発光画面(15)に表示することを特徴とする。
このように、複数の発光層(28、29)の混色を発光画面(15)にて表示する場合では、上記のエージングを行うことにより、各発光層(28、29)の輝度をそれぞれ安定させることができるので、混色がいずれかの発光層(28、29)の発光色に偏らないようにすることができる。
請求項に記載の発明では、有機EL画素(20)は同一平面上に複数配置され、複数の有機EL画素(20)から2色以上の異なる光が発せられるようになっており、発光画面(15)には複数の有機EL画素(20)から発せられた2色以上の異なる色の混色が表示されることを特徴とする。
これにより、複数の色の混色が発光画面(15)から発せられる場合において、上記のエージングを行うことにより、混色が各色に偏らないようにすることができる。
また、請求項に記載の発明では、有機膜層(26〜30)は、ホール輸送性の材料(27)、発光層(28、29)、および電子輸送性の材料(30)が順に積層されて構成されたものに適用している。
これにより、本発明のエージング後の使用時における、有機EL素子の色度変化をより少なくすることができる。
請求項に記載の発明のように、ホール輸送性の材料(26)は芳香族3級アミン系化合物によりなる、ホール輸送性の材料(26)の有機膜層を形成した後、ガラス転移温度以上に加熱したものを用いることができる。
これにより、本発明のエージング後の使用時における、有機EL素子の色度変化をより少なくすることができる。
請求項に記載の発明のように、有機膜層(26〜30)として、ガラス転移温度が120℃以上のものを用いることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示されるエージング方法は、製造した有機EL素子もしくは有機EL素子を含んだ装置の出荷前に有機EL画素を発光させることによって色度を安定化させる方法である。
図1は、本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置のブロック図である。この図に示されるように、有機EL表示装置は、電源回路10と、マトリクス型表示装置11と、制御回路12とを備えて構成されている。
図2(a)は有機ELパネルの概略断面図である。基板21の上には、陽極25、発光層を含む有機多層部及び陰極32からなる有機EL画素を発光パネル部分として含むものである。ここで、陽極25は、たとえばストライプ形状にパターニングされ、陰極32は、たとえば陽極25に対し、垂直方向にストライプ形状にパターニングされたものである。陰極32のパターニングは、本実施例では陽極25に対し、垂直方向にストライプ形状に配置した隔壁33で行った。また、陽極25と陰極32との間に、パターン加工された絶縁膜(図示せず)を存在させた非発光パネル部分が存在する。この絶縁膜は、陽極25の間を埋めるとともに陽極25では開口するように、パターニング形成されている。そして、該絶縁膜の開口部には発光層を含む有機多層部と互いに対向する陽極25および陰極32とが設けられている。
図2(b)は有機EL画素の断面図である。基板21は、可視光に対して透明性を有する基板であり、例えばガラス等から構成される。基板21の一面上には、透明性を有する導電膜からなる陽極25が形成されている。陽極25は、例えばインジウム−錫の酸化物(ITO)やインジウム−亜鉛の酸化物から構成することができる。また、陽極20の膜厚は100nm〜1μm程度であり、好ましくは150nm程度とすることができる。
陽極25の上には、ホール輸送性の有機材料から構成されたホール注入層26が積層形成されている。本実施形態では、ホール注入層26は、Tgが141℃のトリフェニルアミンの4量体(TPTE:N,N’−ビス(4−ジフェニルアミノ−4'−ビフェニル)−N,N'−ジフェニル{1,1'−ビフェニル}−4,4'−ジアミン))よりなり、その膜厚は20nm程度としている。
ホール注入層26の上には、ホール輸送層27が積層形成されている。本実施形態では、ホール輸送層27はホール注入層26と同じ材料のTPTEを使用した。その膜厚は40nm程度としている。
第1発光層28はホール輸送性のTPTEと電子輸送性のTg150℃のジフェニルアントラセンの2量体(DFA:9,10−ジフェニル−9',10'−ジフェニル−2,2'−ジアントラセン)の1:1の混合物材料を母材として、蛍光色素として青色発光を示すペリレンを1wt%添加したものであり、その膜厚は20nm程度としている。
第1発光層28の上には、第2発光層29が積層形成されている。第2発光層29はホール輸送性のTPTEと電子輸送性のTg150℃のジフェニルアントラセンの2量体(DFA:9,10−ジフェニル−9',10'−ジフェニル−2,2'−ジアントラセン)の1:1の混合物材料を母材として、蛍光色素として赤色発光を示すDCM1(4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)を0.5wt%添加したものであり、その膜厚は40nm程度としている。
ここで、第1発光層28が青色発光層、第2発光層29が赤色発光層として構成され、これら異色発光層28、29からの発光の混色が有機ELパネルの発光になる。
第2発光層29の上には、電子輸送性の有機材料から構成された電子輸送層30が積層形成されている。本実施形態では、電子輸送層30は、Tg175℃のAlqよりなり、その膜厚は20nm程度としている。
電子注入層31としては陰極32から電子輸送層30への電子の注入効率を高めるハロゲン化金属化合物が用いられる。本実施形態では、電子注入層31は、フッ化リチウムよりなり、その膜厚は0.5nm程度としている。
電子注入層31の上には、陰極32が積層形成されている。陰極32の膜厚は、100nm〜1μm程度であり、陰極32の構成材料としては、Al、もしくはMgとAg、AlとLiなどの金属原子の混合層を用いることが可能である。本例では、陰極32はAlを100nm成膜したものとして構成されている。
このように、本実施形態でホール注入層26、ホール輸送層27、第1発光層28、第2発光層29、電子輸送層30に使用した有機材料のTgは120℃以上である。
かかる構成を有する有機ELパネルは、基板21上に、公知の蒸着法やスパッタリング法等を用いて、陽極25、ホール注入層26、ホール輸送層27、第1発光層28、第2発光層29、電子輸送層30、電子注入層31、陰極32の順に、成膜することで形成される。なお、2種類の母材に蛍光色素がドープされた第1発光層28及び第2発光層29は、各材料の共蒸着により成膜できる。本実施例では、ホール注入層26の成膜前に陽極25の前処理を行った。例えば前処理として、UVオゾン処理を200℃で5分間、プラズマ処理をAr/O2混合ガス中にて250mW/cm2のパワー密度で3分間行えば良い。
そして、このように形成された有機ELパネルは、図2(a)及び図2(b)に示す様に、基板21上にて各層25〜32が積層された積層部を、ガラスまたはステンレス等よりなる中空構造の封止部材23にて封止した状態で使用され、定電流駆動される。ここで、封止部材23は接着剤22にて基板21の周辺部に接着され、封止部材23の内部には乾燥窒素等が充填されている。さらに、必要に応じて吸湿材24を配置することができる。
また、本実施形態では基板21の発光面側に偏向板34を設置し、パネルの表面反射率を抑制している。
この有機ELパネルにおいては、一対の電極25、32間に直流電流(駆動電流)を印加することにより、陽極25からホール注入層26、そしてホール輸送層27を介して、第1発光層28及び第2発光層29へホールを注入するとともに、陰極32から電子注入層31、そして電子輸送層30を介して、第1発光層28及び第2発光層29へ電子を注入する。
ここにおいて、キャリア(ホール、電子)は第1発光層28及び第2発光層29の界面を越えて両発光層に移動して再結合し、励起子を生成する。
そして、第1発光層28及び第2発光層29における各蛍光色素は、励起子のエネルギーを授受し、各々の固体状態の蛍光ピーク波長に応じた発光色にて同時発光し、その混色が基板21側からの発光として視認される。本実施形態では、第1発光層28にて青色発光が行われ、第2発光層29にて赤色発光が行われ、混色としてCIE色度座標(0.33、0.35)の色純度の良い白色発光が得られる。
このように、本実施形態の第1発光層28及び第2発光層29は、電界印加時に、ホール輸送層27からホールを注入することが可能であり、かつ電子輸送層30から電子が注入できる注入機能、注入したキャリア(ホール、電子)を電界の力で移動させる輸送機能、電子とホールの再結合の場を提供しこれを発光につなげる発光機能等を有している。
ところで、本実施形態では、図2(a)に示す様な構成にて有機ELパネルを使用するため、この構成にて発光色の色度が所定範囲内の変化に収まるように第1発光層28及び第2発光層29に電流を流すエージングを行う。エージング方法については後ほど説明する。
電源回路10は、マトリクス型表示装置11および制御回路12をそれぞれ駆動するための一定電圧を生成するものである。すなわち、電源回路10は、例えば車両に搭載された車両用バッテリから入力した電圧から、マトリクス型表示装置11や制御回路12で必要となる一定電圧を生成し、マトリクス型表示装置11および制御回路12にそれぞれ出力する。
マトリクス型表示装置11は、画像を表示するものであり、駆動回路13と、有機ELパネル14とを備えている。
駆動回路13は、制御回路12から入力される指令に基づいて有機ELパネル14に画像表示を行うものであり、有機ELパネル14に電流信号を与えるカラムドライバ13aおよび走査線信号を与えるロウドライバ13bを備えて構成されている。
有機ELパネル14は、画像表示のための画面となるものであり、上記駆動回路13のカラムドライバ13aおよびロウドライバ13bの駆動によって画像表示を行うものである。このような有機ELパネル14には、マトリクス状に配置された複数本数ずつ(例えばM×N本:M、Nは2以上の整数)の陽極線および陰極線の各交点に発光画素が形成されており、例えば陽極線が信号線とされ、陰極線が走査線とされている。
上記のような有機ELパネル14の駆動時には、M本の走査線を駆動回路13内のロウドライバ13bにより周期的に走査しながら、N本の信号線のうち所望の信号線に駆動回路13内のカラムドライバ13aから電流信号を与え、それら走査線および信号線の交点位置に形成された発光画素を発光させることにより画像表示を行う。
上記の有機ELパネル14、駆動回路13、および電源回路10は例えばモジュール化されている。
制御回路12は、外部から入力される画像データを処理して上記駆動回路13に出力するものである。具体的には、制御回路12は、外部装置(例えば画像処理回路、カメラ等)から画像データを入力し、走査すべき走査線の数や位置、画像データ(M行×N列分またはm行×N列分、オン/オフ階調)に基づき、駆動回路13を駆動して有機ELパネル14に画像表示させる駆動データ(駆動デューティ比、瞬間発光輝度)を生成して当該駆動データをマトリクス型表示装置11に入力する。このような制御回路12は、例えばマイクロコンピュータ等で構成される。
以上が、本実施形態に係る有機EL表示装置の全体構成である。このような有機EL表示装置は、例えば車両のメータに適用され、車両情報等を表示するものとして用いられる。
次に、図1に示される有機ELパネル14の構造および有機EL画素の構造について、図2を参照して説明する。図2(a)は有機ELパネル14の概略断面図を示したものであり、図2(b)は図2(a)に示される有機EL画素20の断面図を示したものである。以下、図2を参照して有機ELパネル14および有機EL画素20について説明する。
図2(a)に示されるように、ガラス基板21の一面に有機EL画素20が複数形成されている。また、ガラス基板21の一面には接着剤22を介してカバーガラス23が接着されており、各有機EL画素20はガラス基板21とカバーガラス23とによって封止されている。カバーガラス23のうちガラス基板21と対向する面には吸湿剤24が設けられている。
図2(b)に示されるように、有機EL画素20の具体的な構造は、ガラス基板21上に陽極25、ホール注入層26、ホール輸送層27、第1発光層28、第2発光層29、電子輸送層30、電子注入層31、陰極32が順に積層されて構成されている。このうち、ホール注入層26、ホール輸送層27、第1、第2発光層28、29、および電子輸送層30が有機膜層であり、この有機膜層の総膜厚は例えば0.2μmになっている。また、有機膜層のガラス転移温度は120℃以上である。
陽極25はITO(酸化インジウム)からなる透明導電材料で構成され、例えばスパッタの方法によりガラス基板21の上に形成される。上述のように、陽極25は信号線とされ、例えば256本の信号線がガラス基板21上に形成されており、各陽極25はカラムドライバ13aに接続されている。
ホール注入層26およびホール輸送層27は、芳香族3級アミン系化合物により形成されている。この芳香族3級アミン系化合物は透明物質であり、透過率が良い物質である。
第1発光層28は例えば青色を発光する発光層であり、第2発光層29は例えば赤色を発する発光層である。これら第1、第2発光層28、29が発光することにより、赤色と青色の混色である白色に見える。各発光層28、29は、例えば蒸着やスパッタの方法により形成される。
電子輸送層30は第2発光層29側に電子を注入するものである。また、電子注入層31は、陰極32から電子輸送層30への電子注入効率を高めるためのものである。
陰極32は、陽極25に対して垂直方向に形成されたものである。上述のように、陰極32は走査線とされ、例えば64ラインの走査線が電子注入層31の上に形成され、各陰極32はロウドライバ13bに接続されている。陰極32は例えばアルミニウムが電子注入層31の上に真空蒸着されることで形成される。
このような構造の有機EL画素20は、陽極25と陰極32とが交差する場所に配置され、陽極25に対して垂直方向に形成された隔壁33によって陰極32は複数本に電気的に分離されている。そして、各有機EL画素20が並べられた領域が有機ELパネル14における発光画面15となる。
上記有機EL画素20においては、図2(b)に示されるように陽極25と陰極32との間に順バイアス方向に一定電圧が印加されると、ホール注入層26およびホール輸送層27から各発光層28、29側にホールが移動すると共に、電子注入層31および電子輸送層30から各発光層28、29側に電子が移動し、各発光層28、29で電子とホールとが再結合することにより、第1発光層28から青色が発せられ、第2発光層29から赤色が発せられる。これにより、青色と赤色との混色である白色が、ガラス基板21および円偏向板34を介して発光画面15から発せられるようになっている。
次に、上記有機EL画素20の製造方法について説明する。有機EL画素20の製造に当たり、有機EL画素20のエージングを行う際には図3に示されるエージング装置40を用いる。
まず、図2に示される有機ELパネル14を用意する。この後、図1に示されるように、有機ELパネル14に駆動回路13を組み付け、さらに駆動回路13に電源回路10を組み付けて、有機ELパネル14、駆動回路13、および電源回路10を一体化する。電源回路10には例えばフレキシブルプリント基板16が設けられている。
有機ELパネル14が図1に示されるように有機EL表示装置に組み付けられると、このフレキシブルプリント基板16を介して制御回路12から駆動回路13にデータが入力される。また、フレキシブルプリント基板16を介して車載バッテリ等の電源から電源が入力される。
続いて、エージング装置40を用いて、有機EL画素20のエージングを行う。エージング装置40は、エージング回路41とPC42とを備えて構成されている。エージング回路41とPC42とは配線43により接続されている。
エージング回路41は、順バイアスまたは逆バイアスを生成して各有機EL画素20に印加する回路が形成されたものである。エージング回路41には、エージング回路41を作動させるための電源が供給されるようになっている。
PC42は、どの有機EL画素20を発光させるか、すなわち順バイアスを印加するか、またはどの有機EL画素20を発光させないか、すなわち逆バイアスを印加するかをエージング回路41に指令するソフトウェアを備えたハードウェアである。
エージング回路41には、フレキシブルプリント基板16が差し込まれるコネクタ44が備えられている。そして、図3に示されるように、エージング回路41のコネクタ44に有機ELパネル14や電源回路10に一体化されたフレキシブルプリント基板16が差し込まれる。エージング回路41に供給される電源は、フレキシブルプリント基板16を介して電源回路10に入力され、これにより駆動回路13および有機ELパネル14が作動する。
そして、PC42において、有機ELパネル14の発光画面15をどのように光らせるかの設定、および光らせる時間の設定をソフトウェアで設定する。具体的には、発光画面15のうち、複数の有機EL画素20の一部を発光させる発光領域17と、当該一部を除いた有機EL画素20を発光させない非発光領域18とを設ける。この場合、発光領域17の面積は、発光画面15の面積のうちの5%以上95%以下である。
発光領域17の下限値を発光画面15の5%としているのは、20ラインの信号線のうち5%に相当する1ラインを発光領域17として発光させ、残りの19ラインを非発光領域18とした場合の実験結果からである。また、発光領域17の上限値を発光画面15の95%としているのは、20ラインの信号線のうち95%に相当する19ラインを発光させ、残りの1ラインを発光させないようにした場合の実験結果からである。そのため、この値は限定されるものではない。
本実施形態では、発光領域17の面積を発光画面15の面積の33%とする。33%という面積比は、信号線において、3ラインに1ラインが光ることを示している。
より詳しくは、256本の信号線のうち、1ラインの有機EL画素20が光り、光る有機EL画素20の両隣のラインに該当する有機EL画素20は光らないようにし、この3ラインのセットで256ライン並べられた状態となるようにする。これにより、光る2ラインの有機EL画素20の間に光らない2ラインの有機EL画素20が配置されることとなる。つまり、発光領域17と非発光領域18とが発光画面15に分散されている。
このように、3ラインに1ラインが光るようにしているのは、光る有機EL画素20の熱が発光画面15全体に分散されるようにしているためである。上記のように3ラインに1ラインが光るセットを並べる場合の他、例えば発光画面15に光る1つの領域(例えば84ライン)と光らない1つの領域(例えば172ライン)を設けても良いが、有機ELパネル14で部分的に過剰に温度が上がらないようにするためには、光るラインと光らないラインとを分散させたほうが好ましい。
そして、発光画面15内で発光領域17と非発光領域18とを切り替えて有機EL画素20のエージングを行うように設定する。光る1ラインを切り替える時間は、1秒以上10秒以下とする。本実施形態では、1ラインを1秒間隔で切り替えていく。これにより、1ラインは、1秒光り、2秒光らず、再び1秒光り、2秒光らない。これが繰り返されることとなる。以上のように、PC42にて発光領域17の設定および切り替え時間の設定を行う。この設定は、エージング情報としてPC42からエージング回路41に入力される。
次に、上記の設定に従って、有機EL画素20のエージングを行う。まず、有機EL画素20を85℃以上ガラス転移温度以下に加熱する。本実施形態では、有機ELパネル14を85℃に加熱する。有機ELパネル14は、上述のように車両に搭載されるものであり、85℃以上となることが予想される過酷な環境で使用されることを想定して85℃以上としている。これにより、有機EL画素20が85℃を超える高温の環境で用いられる場合であっても、安定した色度で画像表示できるようにする。また、ガラス転移温度を超えないように加熱する。有機EL画素20をガラス転移温度以上に加熱すると、有機膜層の変質により、有機膜層の積層構造が変化するので好ましくない。
そして、エージング装置40によって、有機ELパネル14を光らせる。具体的には、PC42からエージング回路41にエージング情報が入力される。エージング回路41は、エージング情報に従って、順バイアスを生成して有機EL画素20のうち発光領域17に該当するものに印加することにより有機EL画素20を発光させると共に、逆バイアスを生成して非発光領域18に該当するものに印加することにより、有機EL画素20を発光させない。この様子を図4に示す。なお、図4では、光るラインを概略的に示してあり、実際には光るラインは85ラインある。
図4(a)に示されるように、256本の信号線のうち3ラインに1ラインが光る。すなわち、マトリクス状に配置された複数本数ずつの走査線および信号線の各交点に形成されており、光らせるラインの有機EL画素20に順バイアスを印加し、光らせない有機EL画素20に逆バイアスを印加する。
そして、図4(b)に示されるように、1秒後に、光るラインが例えば右に移動する。これは、有機EL画素20に印加するバイアスを逆バイアスから順バイアスに、または順バイアスから逆バイアスに切り替えることで、光っていないラインを光らせ、または光っていたラインを光らないようにすると、光るラインが移動したように見える。
さらに1秒後に、図4(c)に示されるように、光るラインがさらに右に移動する。このように、3秒間で3ラインのすべてが光る。もちろん、この3ラインのセットすべてが光るので、3秒間ですべての有機EL画素20が光る。そして、図4(a)〜図4(c)に示される光るラインの移動を1秒ごとに繰り返して有機EL画素20のエージングを行う。
エージングは、例えば5時間行う。これにより、すべての有機EL画素20に発光画面15内で発光領域17と非発光領域18とを1秒ごとに交互に切り替え、有機EL画素20すべてを同じ時間だけ発光させる。
推定メカニズムは、順バイアスと逆バイアスの両方を交互に印加することで、全ての有機膜層および電極界面に均一に電圧が印加されて安定化されるため、耐久時の色度変化が抑制されるものと推定される。すなわち、順バイアスでは第2発光層29と電子輸送層30との界面を中心に主に電圧が印加されているが、逆バイアスでは第1発光層28とホール輸送層27の界面を中心に主に電圧が印加される。それゆえ、順バイアスと逆バイアスの両方を交互に印加することで、全ての有機膜層および電極界面に均一に電圧が印加されるものと思われる。
このようにして、発光画面15の全体で有機EL画素20すべての色度を安定させる。つまり、あらかじめ強制的に有機EL画素20の色度を変化させておく。これにより、有機ELパネル14が実際に図1に示される製品に用いられるときには、時間経過による色度の変化を小さくすることができる。
図5は、有機ELパネル14を85℃に加熱し、5時間エージングを行ったときの発光画面15の面積に対する発光領域17の面積の割合(発光面積)と色度変化との関係を示した図である。この図に示されるように、発光領域17が5%〜95%では、色度はおよそ0.01変化した。本実施形態で設定した発光領域17が33%の場合についても、同様に色度は0.01ほど変化し、エージングの効果があることがわかる。
一方、発光領域17が0%、すなわちまったく光らせないときや、発光領域17が100%、すなわち発光画面15の全体を光らせるときには、色度はほとんど変化せず、エージングの効果がないことがわかる。
以上のようにして有機EL画素20のエージングを行い、色度を強制的に変化させた状態になると有機EL画素20が完成する。この後、有機ELパネル14、駆動回路13、および電源回路10が一体化されたものと図1に示される制御回路12とを組み付けることで図1に示される有機EL表示装置が完成する。
発明者らは、上記のようにエージングを行った有機ELパネル14を75℃に加熱し、200cd/m2の輝度で1000時間作動耐久試験を行った。図6は、作動耐久試験を行ったときの発光面積と色度変化との関係を示した図である。この図に示されるように、発光面積が5%〜95%のものでは、色度xは0.01ほど変化した。これは、上記のようにエージングを行った後では、0.01しか色度xが変化しないことを示す。つまり、エージングにより色度xを0.01変化させて色度xを安定化させることができれば、その後の有機ELパネル14の使用によって色度xは0.01しか変化しないようにすることができる。
一方、発光面積が0%や100%のときには、当該試験で色度xが0.02も変化した。これは、人間の目で色の変化を認識できるレベルである。したがって、エージングを行う場合、発光面積は5%〜95%が好ましく、本実施形態のように33%で行うことが好ましい。
また、発明者らは、発光面積を33%とし、有機ELパネル14の温度を25℃、50℃、85℃に変化させて5時間エージングを行ったときの色度変化を調べた。その結果を図7に示す。この図に示されるように、有機ELパネル14の温度が高いほど、色度変化(Δx)が大きいことがわかる。
そして、有機ELパネル14の加熱温度を変化させてエージングを行ったものを用いて、00cd/mの輝度で75℃、1000時間の作動耐久試験を行った。その結果を図8に示す。この図に示されるように、75℃、1000時間の作動耐久試験後の色度の変化(Δx)は、エージング温度が25℃および50℃では色度が0.01を超えて変化するが、85℃では色度がおよそ0.01しか変化しなかった。
以上、図7および図8に示される結果から、有機ELパネル14を85℃以上に加熱してエージングを行い、色度xをおよそ0.01変化させておけば、その後の有機ELパネル14の色度の変化(Δx)は0.01で済むと言える。
さらに、発明者らは、発光領域17と非発光領域18とを切り替える切り替え時間について調べた。このとき、発光面積を33%とし、5時間エージングした。その結果を図9に示す。この図に示されるように、切り替え時間が1秒〜10秒では色度変化に大きな違いは見られず、この範囲の切り替え時間であれば色度の変化(Δx)はおよそ0.01と大きな値を示した。したがって、本実施形態のように1秒ごとに光るラインを切り替えるようにすることができる。
このように、複数の第1、第2発光層28、29の混色を発光画面15に表示する場合では、上記のエージングを行って色度を大きく変化させておくことにより、各発光層28、29の輝度をそれぞれ安定させることができるので、時間の経過と共に混色がいずれかの発光層28、29の発光色に偏ることを防止できる。
以上説明したように、本実施形態では、有機ELパネル14に発光領域17と非発光領域18とを設け、これらの領域を切り替えることにより、有機EL画素20のエージングを行うことが特徴となっている。
これにより、発光画面15の全体だけではなく、一部を発光させるエージングを行うことができる。この場合、発光画面15内で発光領域17と非発光領域18とを切り替えることで、有機EL画素20すべてを発光させ、ひいては発光画面15全体の色度を安定させることが可能となる。このように有機EL画素20のエージングを行っておくことで、時間経過による色度の変化がわかりにくくなるようにすることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、有機EL画素20に第1発光層28と第2発光層29とが積層されたものが示されているが、発光層は一層であり、当該一層から白色が発せられるようになっていても構わない。また、有機EL画素20は、電子注入層31が設けられていないものでも構わない。
上記実施形態で示されたエージング装置40は一例を示すものであって、他のエージング装置40を用いても構わない。例えば、エージング装置40において1つのエージング回路41に複数の有機ELパネル14を接続し、同時に複数の有機ELパネル14をエージングしても良い。
上記実施形態では、有機EL画素20の有機膜層を85℃以上ガラス転移温度以下で加熱しているが、加熱温度の下限値は85℃以上でなくても構わない。エージングにおいて、大きな色度変化量を望む場合には、図7および図8に示されるように、85℃以上に加熱することが好ましい。
上記実施形態では、信号線に順バイアスまたは逆バイアスを印加することにより、発光領域17と非発光領域18とを切り替えているが、有機EL画素20に順バイアスまたは逆バイアスを印加しても構わない。
上記実施形態では、有機EL画素20は発する色がそれぞれ異なる複数の発光層28、29が積層されたものを含んでいるが、これに対し、各有機EL画素20が同一平面上に配置され、各有機EL画素20ではそれぞれ異なる単色光が発せられるようになっており、発光画面15には各有機EL画素20から発せられた異なる色の混色が表示されるようになっていても良い。例えば、赤を発する画素と青を発する画素とが同一平面上に交互に設けられ、各画素の混色が白色として発せられるようになっていても良い。このような構成の有機ELパネルにおいても、上記エージング方法を適用することができる。
上記実施形態では、発光領域17の面積が発光画面15の面積に対して33%の場合の有機EL画素20の光らせ方について説明したが、発光面積を5%や95%としてエージングすることもできる。この様子を図10に示す。
図10(a)に示されるように、発光面積を5%とした場合、信号線のうち1ラインの有機EL画素20を光らせ、19ラインを光らせないようにし、この20ラインを1セットとして256ライン分並べている。これにより、光っている1ラインが光っていない19ラインを移動していくことにより、有機EL画素20のエージングが行われる。
また、図10(b)に示されるように、図10(a)に示される場合と逆であり、信号線のうち19ラインの有機EL画素20を光らせ、1ラインを光らせないようにし、この20ラインをセットしている。これにより、光っている19ラインが移動していくため、有機EL画素20のエージングが行われる。
上記に示した図4および図10に示されるエージング方法は一例を示すものであって、ライン数が変化することにより、発光面積の割合に応じたライン数を光らせることになる。また、図4に示される発光領域17と非発光領域18とのレイアウトは一例を示すものであり、他のレイアウトであっても構わない。
本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置のブロック図である。 (a)は有機ELパネルの概略断面図であり、(b)は(a)に示される有機EL画素の断面図である。 エージング装置およびエージング装置に有機ELパネルを接続した様子を示した図である。 発光領域を33%としたときのエージングの様子を示した図である。 発光面積と色度変化量(Δx)との関係を示した図である。 エージングが完了した有機ELパネルの75℃、1000時間の作動耐久試験を行ったときの発光面積と色度変化量(Δx)との関係を示した図である。 有機ELパネルの温度を変化させてエージングを行ったときのエージング温度と色度変化量(Δx)との関係を示した図である。 有機ELパネルの温度を変化させてエージングを行ったものを用いて75℃、1000時間の耐久試験を行ったときのエージング温度と色度変化量(Δx)との関係を示した図である。 エージング時の切り替え時間と色度変化量(Δx)との関係を示した図である。 他の実施形態において、(a)は発光面積が5%の場合、(b)は発光面積が95%の場合のエージング方法を示した図である。
符号の説明
15 発光画面
17 発光領域
18 非発光領域
20 有機EL画素
21 基板
23 封止部材
24 吸湿材
25 陽極
26 ホール注入層
27 ホール輸送層
28 第1発光層
29 第2発光層
30 電子輸送層
31 電子注入層
32 陰極
33 隔壁
34 偏向板

Claims (6)

  1. 対向配置された陽極(25)と陰極(32)との間に、発光層(28、29)が含まれる有機膜層(26〜30)が配置された有機EL画素(20)が複数備えられ、前記複数の有機EL画素(20)によって発光画面(15)が構成されており、
    前記陰極(32)を走査線とし、前記陽極(25)を信号線としたとき、前記有機EL画素(20)は、マトリクス状に配置された複数本数ずつの前記走査線および前記信号線の各交点に設けられており、
    前記有機膜層(26〜30)は、ホール輸送性の材料(27)、前記発光層(28、29)、および電子輸送性の材料(30)が順に積層されて構成されたものであり、
    前記有機EL画素(20)の前記有機膜層(26〜30)をガラス転移温度以下に加熱し、前記複数の有機EL画素(20)の一部に順バイアスをそれぞれ印加することにより前記複数の有機EL画素(20)の一部を発光させる発光領域(17)と、前記一部を除いた有機EL画素(20)に逆バイアスをそれぞれ印加することにより前記一部を除いた有機EL画素(20)を発光させない非発光領域(18)とを設け、前記発光画面(15)内で前記発光領域(17)と前記非発光領域(18)とを切り替えて前記有機EL画素(20)のエージングを行う有機EL素子の製造方法であって、
    前記走査線上および前記信号線上のいずれか一方の複数のラインにおいて、3ライン毎にその中の1ラインの有機EL画素(20)が発光し、かつ発光する2つのラインの有機EL画素(20)の間に発光しない2ラインの隣り合った有機EL画素(20)が配置される状態とし、発光する1ラインの有機EL画素(20)が一定時間毎に一方向に順に移動していくように前記発光領域(17)と前記非発光領域(18)とを切り替えて、前記複数の有機EL画素(20)すべてを同じ時間だけ発光させることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 前記有機EL画素(20)の前記有機膜層(26〜30)を85℃以上ガラス転移温度以下に加熱することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記有機膜層(26〜30)は、発光色がそれぞれ異なる複数の発光層(28、29)が積層されて構成されており、前記複数の発光層(28、29)それぞれから発せられた光の混色を前記発光画面(15)に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 前記有機EL画素(20)は同一平面上に複数配置され、前記複数の有機EL画素(20)から2色以上の異なる光が発せられるようになっており、前記発光画面(15)には前記複数の有機EL画素(20)から発せられた2色以上の異なる色の混色が表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 前記ホール輸送性の材料(26)は芳香族3級アミン系化合物によりなり、前記ホール輸送性の材料(26)の有機膜層を形成した後、ガラス転移温度以上に加熱することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 前記有機膜層(26〜30)として、ガラス転移温度が120℃以上のものを用いることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の有機EL素子の製造方法。
JP2008028567A 2008-02-08 2008-02-08 有機el素子の製造方法 Active JP5358964B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008028567A JP5358964B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 有機el素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008028567A JP5358964B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 有機el素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009187860A JP2009187860A (ja) 2009-08-20
JP5358964B2 true JP5358964B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=41070891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008028567A Active JP5358964B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 有機el素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5358964B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5909835B2 (ja) * 2011-10-24 2016-04-27 株式会社Joled 電流駆動型アクティブマトリクス表示装置のエージング方法、電流駆動型アクティブマトリクス表示装置、表示領域におけるウインドウを決定する方法、表示領域におけるウインドウを決定するプログラム、電流駆動型アクティブマトリクス表示装置の製造方法、およびエージング装置
JP2013149594A (ja) * 2011-12-21 2013-08-01 Nitto Denko Corp トップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
US9812058B2 (en) 2012-04-20 2017-11-07 Joled Inc. Method for manufacturing luminescent panel, aging device, and display device provided with luminescent panel
WO2019050939A1 (en) * 2017-09-08 2019-03-14 Lumileds Llc OPTOELECTRONIC DEVICE AND ADAPTIVE LIGHTING SYSTEM USING THE SAME
US9974135B1 (en) 2017-09-08 2018-05-15 Lumileds Llc Optoelectronic device and adaptive illumination system using the same

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05135874A (ja) * 1991-11-08 1993-06-01 Hitachi Chem Co Ltd マトリツクス薄膜elパネルのエージング方法
JP2001068272A (ja) * 1999-08-24 2001-03-16 Tdk Corp 有機el素子
JP4152165B2 (ja) * 2002-10-24 2008-09-17 オプトレックス株式会社 有機el表示装置の製造方法
JP2004247088A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Denso Corp 有機elパネルの製造方法
JP4737369B2 (ja) * 2004-10-22 2011-07-27 日本精機株式会社 有機el素子の製造方法
JP3804835B1 (ja) * 2005-09-20 2006-08-02 日本精機株式会社 有機elパネルの製造方法
JP2007200776A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Optrex Corp 有機led素子の製造方法
JP4882444B2 (ja) * 2006-03-27 2012-02-22 株式会社デンソー 有機el素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009187860A (ja) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7633218B2 (en) OLED device having improved lifetime and resolution
KR101895616B1 (ko) 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법
JP4507611B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、及び電子機器
CN107425043B (zh) 有机发光显示器件及控制方法、显示装置
JP4688732B2 (ja) 有機電界発光素子及びその製造方法
JP4706287B2 (ja) 有機el装置および電子機器
JP5184652B2 (ja) 輝度の均一性を改善したエレクトロルミネセンスデバイス
JPH11327506A (ja) El表示装置の駆動回路
JP5358964B2 (ja) 有機el素子の製造方法
US20090026943A1 (en) Optical device and manufacturing method of the optical device
JP3143362B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP3279310B2 (ja) 有機el素子のエージング方法
JPH11161228A (ja) 表示装置の駆動方法および表示装置
KR100570746B1 (ko) 유기 전계 발광 표시 장치
US20180090706A1 (en) Organic electroluminescence display device
JP4495952B2 (ja) 有機el表示装置及びその駆動方法
JP4198916B2 (ja) 画像表示装置
CN108037615B (zh) 显示装置
KR100637065B1 (ko) 유기전계발광표시소자용 모기판 및 이를 이용한유기전계발광표시소자의 제조방법
WO2010110034A1 (ja) 有機el素子
JP2002313570A (ja) 有機el素子
KR100717758B1 (ko) 유기 발광 표시 장치
JP4501414B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、及びその駆動方法、並びに電子機器
JP4752457B2 (ja) 有機el素子
JP2002170688A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120719

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130520

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130819

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5358964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250