JP4152165B2 - 有機el表示装置の製造方法 - Google Patents

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    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/831Aging

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL表示装置の製造方法に関し、特に、効率的なエージング処理を行うことができる方法関する。
【0002】
【従来の技術】
有機エレクトロルミネッセンス発光素子を使用した有機EL表示装置は、液晶表示装置と比較して視野角が広く、また、応答速度も速く、有機物が有する発光性の多様性から、次世代の表示装置として期待されている。有機EL表示装置を構成する有機EL表示素子は、基板上に陽極が形成され、陽極の上に発光層を含む薄膜状の有機化合物(有機EL層)が積層され、さらに、有機EL層の上に、基板上に形成された陽極に対向するように陰極が形成された構造である。有機EL表示素子は、対向して設けられた陽極と陰極との間に配置された有機EL層に電流が供給されると自発光する電流駆動型の表示素子である。有機EL表示素子は半導体発光ダイオードに似た特性を有しているので有機LEDと呼ばれることもある。
【0003】
有機EL表示素子の陽極側を高電圧側にし、所定の電圧を両電極間に印加し有機EL層に電流を供給すると発光する。逆に、陰極側を高電位にした場合には電流はほとんど流れず発光しない。有機EL表示素子の有機EL層に定電圧を印加した場合には発光輝度は温度変化や経時変化によって大きく変動するが、電流値に対する有機EL表示素子の発光輝度の変動は小さい。従って、有機EL表示素子を駆動する場合には、一般に定電流駆動法が用いられる。すなわち、所定の発光輝度を得るために、定電流回路を備えた駆動回路を用い有機EL表示素子に定電流を供給する。
【0004】
ガラス基板上に陽極に接続されるかまたは陽極そのものを形成する複数の陽極配線が平行して配置され、陽極配線と直交する方向に、陰極に接続されるかまたは陰極そのものを形成する複数の陰極配線が平行して配置され、両電極間に有機EL層が挟持された構造の有機EL表示素子が実現されている。陽極配線と陰極配線とがマトリクス状に配置された有機EL表示素子において、陽極配線と陰極配線との交点が画素となる。すなわち、画素がマトリクス状に配置されている。一般に、陰極配線は金属で形成され、陽極配線はITO(インジウム・錫・酸化物)などの透明導電膜で形成される。
【0005】
陽極配線と陰極配線とがマトリクス状に配置された有機EL表示素子を単純マトリクス駆動法によって駆動する場合、陽極配線と陰極配線とのうちのいずれか一方を走査電極とし、他方をデータ電極とする。そして、定電圧回路を備えた走査電極駆動回路を走査電極に接続し、走査電極を定電圧駆動する。そして、走査電極のうちの1本を所定の期間毎に順次に走査して選択状態とし、他の走査電極を非選択状態にする。一般に、平行して配置されている複数の走査電極のうちの一方の端に位置する走査電極から他方の端に位置する走査電極に向かって走査を行い、一定の期間の間にすべての走査電極を順次選択状態にする。
【0006】
データ電極には、出力段に定電流回路が備えられたデータ電極駆動回路を接続する。そして、選択状態にある走査電極に対応する行の表示データに応じた電流を、走査に同期して各データ電極に供給する。定電流回路からデータ電極に供給された電流は、選択状態にある走査電極とデータ電極との交点に位置する有機EL層を通して、選択状態にある走査電極に流れる。有機EL表示素子における画素は、その画素を形成する走査電極が選択状態にあり、かつ、データ電極から電流が供給されている期間において発光する。また、データ電極からの電流の供給が停止すると発光も停止する。なお、駆動を行う際に、有機EL表示素子の陽極配線を走査電極にしてもよいしデータ電極にしてもよい。
【0007】
有機EL表示素子を定電流で駆動していると、時間が経つにしたがって輝度が低下していく。初期輝度が高いほど輝度低下の割合は大きく、例えば、初期輝度が倍になれば、輝度が半減するまでの時間はおおよそ半分程度になる。有機EL表示素子の輝度の低下は、有機EL表示素子に駆動回路等を組み込むことによって形成される有機EL表示装置において輝度の低下につながる。さらに、発光していた時間が長い画素ほど暗くなるので、画素によって輝度が異なるという現象を引き起こす。この現象を「焼き付き」と呼ぶ。隣接している画素であれば3〜5%程度の輝度差があれば、輝度差があることが視認されてしまう。
【0008】
技術開発によって、有機EL表示素子の輝度半減寿命は、初期輝度100cd/m程度で数万時間まで達している、しかし、焼き付きは3〜5%程度の輝度低下で起こるため、数十〜数百時間で発生してしまう。このことは、液晶表示装置などの他のフラットパネル型の表示装置に対する短所になっている。
【0009】
通電によって、有機EL表示素子の輝度は、初期に大きく低下し、その後は緩やかに低下することが多い。輝度がそのように低下する場合には、有機EL表示素子をしばらく駆動して輝度低下したものを新たに初期状態とすると、その後の低下の仕方が緩やかになる。有機EL表示素子を用いた有機EL表示装置が実際の使用に供される前に、有機EL表示素子をしばらく駆動して輝度低下させる処理をエージング処理と呼ぶ。
【0010】
エージング処理において、有機EL表示素子の陽極電極同士をリード線で短絡して電圧印加装置に接続し、かつ、陰極電極同士をリード線で短絡して電圧印加装置に接続する方法がある(特許文献1参照)。そして、電圧印加装置から、陽極電極同士を接続するリード線と陰極電極同士を接続するリード電と間に電圧パルスを印加する。
【0011】
特許文献2には、稼働時の5〜1000倍の電流密度で有機EL表示装置を数時間定電流駆動するエージング処理が開示されている。特許文献3や特許文献4には、初期輝度から低下させる目標となる輝度を求め、有機EL表示装置の発光輝度が目標となる輝度になるまで有機EL表示装置を駆動するエージング処理が開示されている。また、有機EL表示装置の通電による輝度低下は温度が高くなるほど急激になるため、温度を高くしてエージング処理を行うことでエージングの時間を短縮することができる。例えば、特許文献3には、50℃以上の環境でエージング処理を実行することによってエージング処理が迅速に実行されることが記載されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−20772号公報(段落0003,0006、図8)
【0013】
【特許文献2】
特開平8−185979号公報(請求項1、図4、図5)
【0014】
【特許文献3】
特開2002−198172号公報(請求項1、段落0028、図3、図4)
【0015】
【特許文献4】
特開2002−203672号公報(請求項1、図3)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
有機EL表示素子を用いた有機EL表示装置を作製する場合、一般に、1枚の大きなガラス基板上に複数の有機EL表示素子を形成する。一般的な製造工程は、図12の工程図に示すように、1枚のガラス基板上に配線群および有機EL層を形成する有機EL素子形成工程と、有機EL層を水分などから守るために有機EL表示素子ごとにガラスなどの対向基板によって外気から隔離する封止工程と、ガラス基板を切断して複数の有機EL表示素子に分離する切断工程と、反射防止のために円偏光板などの光学フィルムを貼り付ける光学フィルム貼付工程と、有機EL表示素子に駆動回路などの周辺回路を実装して有機EL表示装置を得る実装工程とを順に実施することによって成り立っている。
【0017】
また、エージング処理を実行する場合には、図13の工程図に示すように、実装工程の後にエージング工程が実施される。しかし、実装工程の後にエージング工程を実施する場合には、ガラス基板を複数の有機EL表示素子に切断した後にエージング処理を行うので、エージング処理のために駆動しなければならない有機EL表示素子の数が多くなる。特に、2インチ角などの小型の有機EL表示素子の場合には、1枚のガラス基板から数10枚の有機EL表示素子が分離される。その結果、特許文献1に記載されているような方法を用いると、多数の有機EL表示素子をエージング処理しなければならず、また、多数のリード線を設置しなければならず、大きな労力がかかるという課題がある。
【0018】
また、図13に示す工程では、エージング処理は光学フィルム貼付工程の後に実施される。円偏光板などの光学フィルムは一般に熱に弱く、高い温度まで上げると偏光度が下がってしまうことがある。そのため、光学フィルム貼付工程の後にエージング工程を実施する場合には、エージング処理の際の温度を高く設定することができず、エージング処理に時間がかかるという課題がある。さらに、図13に示す工程では、エージング処理を実行するための駆動回路として、有機EL表示装置を構成するために実装された駆動回路が使われるので、有機EL表示装置として使用される程度の輝度まででしか発光させることができない。従って、初期輝度を高くして短時間でエージングすることができないという課題がある。
【0019】
本発明は、上記のような課題を解決するための発明であって、多数の有機EL表示素子に対して短時間で効率的にエージングを施し、エージング処理に要する労力を低減することができる有機EL表示装置の製造方法提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、1枚の基板上に多数の有機EL表示素子が形成されている状態で、すなわち、有機EL表示素子に駆動回路が組み込まれて有機EL表示装置が形成される前の状態で、各有機EL表示素子に対して効率的にエージングを行うことができる方法が提供される。
【0021】
本発明の態様1は、基板上に、陽極用共通配線と面抵抗が陽極用共通配線の面抵抗よりも大きい陽極用接続部材とを設けるとともに、陽極配線と有機EL層と陰極配線とを備える有機EL表示素子を複数形成し、少なくとも2以上の有機EL表示素子のすべての陽極配線を基板上で互いに電気的に接続するとともに、すべての陰極配線を基板上で互いに電気的に接続し、陽極配線と陽極用共通配線とを陽極用接続部材を用いて電気的に接続し、基板の周囲温度を室温以上に設定して、陽極配線と陰極配線との間に通電して有機EL表示素子の有機EL層を発光状態にし、その後、有機EL表示素子を分離することを特徴とする製造方法を提供する。態様1の製造方法によれば、エージングのための電圧印加装置と有機EL表示素子との間に設置される電圧印加用の配線の本数を減らすことができる。また、一つの有機EL表示素子において陽極と陰極の間で短絡が生じたとしても、その有機EL表示素子に電流が集中して過熱焼損したり、他の有機EL表示素子に印加される電圧が低下したりする可能性を低減できる。
【0024】
態様は、態様において、陽極用共通配線に金属を用い、陽極用接続部材に透明導電膜を用いる製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、陽極用接続部材の面抵抗の値を、陽極用共通配線の面抵抗の値よりも大きくすることができる。
【0025】
態様は、態様1または2において、基板上に、陰極用共通配線と陰極用接続部材とを設け、陰極配線と陰極用共通配線とを陰極用接続部材を用いて電気的に接続する製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、エージングのための電圧印加装置と有機EL表示素子との間に設置される電圧印加用の配線の本数を減らすことができる。
【0026】
態様は、態様において、陰極用接続部材の面抵抗が、陰極用共通配線の面抵抗よりも大きい製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、一つの有機EL表示素子において陽極と陰極の間で短絡が生じたとしても、その有機EL表示素子に電流が集中して過熱焼損したり、他の有機EL表示素子に印加される電圧が低下したりする可能性を低減できる。
【0027】
態様は、態様またはにおいて、陰極用共通配線に金属を用い、陰極用接続部材に透明導電膜を用いる製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、陰極用接続部材の面抵抗の値を、陰極用共通配線の面抵抗の値よりも大きくすることができる。
【0028】
態様は、態様またはにおいて、陽極用接続部材または陰極用接続部材に透明導電膜を用い、透明導電膜の配線長/配線幅であるアスペクト比が20以上である製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、陽極用接続部材または陰極用接続部材の抵抗値を、陽極用共通配線または陰極用共通配線の抵抗値よりも確実に大きくすることができる。
【0029】
態様は、態様1〜のいずれかにおいて、周囲温度を80℃以上とし、通電を行った後に、光学フィルムを有機EL表示素子に貼り付ける製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、80℃以上の高温で通電処理を行うことによって、短い時間で所望の輝度低下をさせることができる。また、エージング処理が光学フィルム貼付工程より前に実行されるので、光学フィルムに熱による悪影響を与えることはない。
【0030】
態様は、態様1〜のいずれかにおいて、定格の表示動作をする場合よりも、高輝度で有機EL表示素子を発光させる製造方法を提供する。好ましくは、定格の表示動作をする場合よりも、2倍以上の高輝度で有機EL表示素子を発光させる。態様の製造方法によれば、エージング処理に要する時間を短縮することができる。
【0031】
態様は、態様1〜のいずれかにおいて、有機EL表示素子を複数のグループに分け、それぞれのグループごとにタイミングを変えて通電を行う製造方法を提供する。態様の製造方法によれば、エージングに要する消費電流を増加させないようにすることができる。
【0032】
態様10は、態様において、通電を行わないグループの有機EL表示素子の陽極配線と陰極配線に逆バイアスの電圧を印加する製造方法を提供する。態様10の製造方法によれば、周期的に逆方向の電圧をかけることが好ましいという特性の有機EL層を有する有機EL表示素子を好ましい条件でエージングすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための平面図である。図2は、有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための斜視図である。
【0036】
図1および図2に示すように、1枚のガラス基板8に、それぞれが表示領域7を含む多数の有機EL表示素子が形成される。各有機EL表示素子における各陽極配線1は、陽極用接続部材としての陽極接続配線5で、陽極用共通配線としての第1の共通配線3に接続される。従って、すべての有機EL表示素子における各陽極配線1に、第1の共通配線3から同じ信号を供給することができる。また、各有機EL表示素子における各陰極配線2は、陰極用接続部材としての陰極接続配線6で、陰極用共通配線としての第2の共通配線4に接続される。従って、すべての有機EL表示素子における各陰極配線2に、第2の共通配線4から同じ信号を供給することができる。なお、図2において、第1の共通配線3を破線で示し、第2の共通配線4を実線で示す。
【0037】
図3は、陽極配線1と第1の共通配線3との接続部を示す説明図である。図3に示すように、陽極配線1と第1の共通配線3とは、それらよりも線幅が狭い陽極接続配線5によって接続される。なお、陰極配線2と第2の共通配線4とは、それらよりも線幅が狭い陰極接続配線6によって接続される。
【0038】
図4は、有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための工程図である。図4に示す工程では、各有機EL表示素子は、1枚のガラス基板8上に配線群および有機EL層を形成する有機EL素子形成工程と、有機EL層を水分などから守るためにガラスなどの対向基板で有機EL表示素子ごとに外気から隔離する封止工程と、有機EL表示素子にエージングを施すエージング処理を実行するエージング工程と、ガラス基板8を切断して複数の有機EL表示素子に分離する切断工程と、反射防止のために円偏光板などの光学フィルムを貼り付ける光学フィルム貼付工程を経て作製され、さらに、駆動回路などの周辺回路を実装する実装工程とを経て有機EL表示装置が作製される。
【0039】
有機EL素子形成工程では、ガラス基板8上にITOを成膜し、ITOをエッチングして陽極配線1と、陽極接続配線3および陰極接続配線6とを形成する。次に、金属膜を成膜し、金属膜をエッチングして各有機EL表示素子内の引き回し配線と、第1の共通配線3および第2の共通配線4とを形成する。その上に、絶縁膜を塗布し露光現像等を行って各画素の発光部となる開口部を形成する。さらに、その上に、有機EL層としての有機薄膜を積層する。有機薄膜として、順に、第1正孔輸送層、第2正孔輸送層、発光層、陰極界面層を形成する。最後に、陰極配線2として、アルミニウム等の金属で走査電極を形成し、陰極引き回し配線に接続する。
【0040】
なお、図1および図2に示すように、第1の共通配線3と第2の共通配線4とが交差する交差部が存在する。図5は、第1の共通配線3と第2の共通配線4との交差部の構造例を示す断面図である。図5に示すように、交差部では、第2の共通配線4を、第1の共通配線3の手前まで配線する。そして、陰極配線2を形成するときに、分断している第2の共通配線4を接続するように、陰極配線2の材料と同材料で橋渡し部41を形成する。なお、橋渡し部41と第1の共通配線3との間には絶縁膜9が形成されているが、その絶縁膜9は、開口部を形成する際に、開口部形成のための絶縁膜と同材料で形成される。
【0041】
有機EL素子形成工程が終了すると、ガラス基板8上に形成された複数の単純マトリクス型の有機EL表示素子におけるそれぞれの陽極配線1がガラス基板8上で陽極用接続配線5を介して第1の共通配線3に電気的に接続され、複数の有機EL表示素子におけるそれぞれの陰極配線2がガラス基板8上で陰極用接続配線6を介して第2の共通配線4に電気的に接続された構造を有する有機EL表示装置用基板が形成される。
【0042】
封止工程では、有機EL素子形成工程でガラス基板8上に形成された有機EL層を水分から守るために、第2の基板としての他のガラス基板1枚を、ガラス基板8に対して対向配置し、間隙材としての周辺シール材によって双方のガラス基板を接合する。そして、2枚のガラス基板と周辺シール材とによって形成された封止空間の内部に乾燥窒素ガスを封入する。
【0043】
次いで、切断工程の前にエージング工程を実施する。エージング工程において実行されるエージング処理では、陽極配線1および陰極配線2にエージングのための通電処理を行うために、第1の共通配線3および第2の共通配線4にエージング用の電圧印加装置を接続する。そして、エージング工程では、複数の有機EL表示素子が形成されているガラス基板8の周囲温度を室温以上、好ましくは80℃以上の高温に設定して通電処理を行う。高温で通電処理を行うことによって、短い時間で所望の輝度低下をさせることができる。通電処理を行う際の温度は、有機EL表示素子が変質しない範囲で、できるだけ高い温度にすることが好ましい。高温にしても、円偏光板などの光学フィルムを貼り付ける光学フィルム貼付工程より前の工程での処理であるから、光学フィルムに熱による悪影響を与えることはない。
【0044】
また、より短い時間で所望の輝度低下をさせるために、エージング工程での各画素の輝度が、有機EL表示装置として定格の表示動作をしているときの輝度よりも高くなるように通電の条件を設定する。例えば、有機EL表示装置としての輝度仕様が200cd/mであれば、400cd/mで発光するように通電する。有機EL表示装置としての輝度仕様に対して2倍の高輝度で発光させることによって、有機EL表示装置としての輝度仕様でエージングを行う場合に比べて、約半分の時間でエージング工程が完了する。
【0045】
さらに、エージング工程では、陽極配線1および陰極配線2に対して常時通電するスタティック駆動(1/1デューティ)を行う。この際に、電流密度を、有機EL表示装置として稼働しているときの電流密度よりも高くする必要はない。例えば、1/50デューティでマルチプレクス駆動する有機EL表示装置の電流密度が300mA/cmであっても、エージングではスタティック駆動で12mA/cmあれば、時間平均の輝度は2倍になるからである。
【0046】
図6は、切断工程における切断位置を示す説明図である。エージング工程が終了すると、切断工程で、図6に記載されているように、陽極接続配線5および陰極接続配線6上に設定された切断線10において、ガラス基板8を切断して複数の有機EL表示素子に分離する。すなわち、それぞれの陽極配線1とそれぞれの陰極配線2とを、第1の共通配線3および第2の共通配線4から分離する。切断線10は、陽極配線1および陰極配線2にかかっていてもよい。次いで、光学フィルム貼付工程で、反射防止のために円偏光板などの光学フィルムを有機EL表示素子に貼り付ける。そして、実装工程で、駆動回路などの周辺回路を各有機EL表示素子に実装して有機EL表示装置を得る。
【0047】
なお、一般に、1枚のガラス基板8上に多数の有機EL表示素子を形成する場合に、切断工程において、ガラス基板8の端部が切り落とされて廃棄される。従って、複数の有機EL表示素子の外に形成される第1の共通配線3および第2の共通配線4の部分を、切り落とされる部分に設ければ、第1の共通配線3および第2の共通配線4を形成してもガラス基板8において無駄が生ずることはない。また、有機EL表示素子の内部に形成される第1の共通配線3および第2の共通配線4の部分を、封止工程において周辺シール材が設置される領域に設ければ、やはり、第1の共通配線3および第2の共通配線4を形成してもガラス基板8において無駄が生ずることはない。
【0048】
以上に説明したように、本実施の形態では、エージング工程において、複数の有機EL表示素子に一括して通電することができる。その結果、エージング処理を実行する際の作業の労力が削減される。また、エージング工程が光学フィルム貼付工程の前に実施されるので、エージング処理を高温の環境下で実施することができる。
【0049】
なお、第1の共通配線3および第2の共通配線4として、低抵抗である金属配線を使用する。また、陽極接続配線5および陰極接続配線6として、金属配線よりも高抵抗な透明導電膜配線を使用する。そのような材料を用いた場合には、第1の共通配線3および第2の共通配線4によってすべての有機EL表示素子に均一に電圧が印加される。さらに、一つの有機EL表示素子において陽極と陰極の間で短絡が生じたとしても、個々の陽極接続配線5および陰極接続配線6に接続される高抵抗の接続配線によって、その有機EL表示素子に電流が集中して過熱焼損したりすることはない。また、第1の共通配線3および第2の共通配線4で電圧降下が大きくなって、他の有機EL表示素子に印加される電圧が低下することを防止することができる。
【0050】
第1の共通配線3および第2の共通配線4として使用する金属は、面抵抗が0.2Ω/□以下で、配線幅が200μm以上であると、低抵抗が得られ好ましい。また、ガラス基板8上の占有面積(切り落とされる部分における占有面積および周辺シール材が設置される部分における占有面積)を考慮すると3mm以下であることが好ましい。配線材料として、アルミニウム、アルミニウムと他の金属の積層構造、または銀系の合金などを使用すること好ましい。陽極接続配線5および陰極接続配線6としてITOなどの透明導電膜配線が使用されるが、その面抵抗は5Ω/□以上で、アスペクト比(配線長/配線幅)が20以上であると、高抵抗が得られ好ましい。ガラス基板8上の占有面積を考慮すると、配線長は1mm以下であることが好ましいので、配線幅は50μm以下であることが好ましい。
【0051】
また、陽極接続配線5および陰極接続配線6の抵抗値は、100Ω以上で10kΩ以下であることが好ましく、500Ω以上であればより好ましい。100Ω以上であれば、例えばエージング処理において10Vの電圧を印加する場合に100mA程度の消費電流で済む。しかし、陽極接続配線5および陰極接続配線6における発熱を考慮すると、抵抗値は500Ω以上であることが好ましい。また、抵抗値が大きすぎると、陽極接続配線5および陰極接続配線6における電圧降下が大きくなるので、好ましいことではない。
【0052】
また、第1の共通配線3および第2の共通配線4の抵抗値は10Ω以下であることが好ましい。エージング処理において各有機EL表示素子には電圧が均一に印加されることが好ましいのであるが、例えば、第1の共通配線3または第2の共通配線4に10個の有機EL表示素子が接続され、エージング処理において10Vの電圧を印加する場合に、10Ω以下であれば、各有機EL表示素子に入力される電流を100mA以下にすることができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、有機EL素子形成工程において、ガラス基板8上に透明導電膜のITOが成膜され、ITOをエッチングして陽極配線1と、陽極用接続部材としての陽極接続配線3および陰極用接続部材としての陰極接続配線6とが形成される。次いで、金属膜を成膜し、金属膜をエッチングして陽極用共通配線としての第1の共通配線3および陰極用共通配線としての第2の共通配線4とが形成される。さらに、有機EL層が積層され、最後に、金属の陰極配線2が形成される。陽極用共通配線および陰極用共通配線として金属が用いられ、陽極用接続部材および陰極用接続部材として透明導電膜が用いられているのであるが、陽極用接続部材および陰極用接続部材を、陽極配線1が形成されるときに同時に形成することができる。また、有機EL層が積層される前に、陽極用共通配線および陰極用共通配線を同時に形成することができる。
【0054】
(実施の形態2)
実施の形態1では、ガラス基板8上のすべての有機EL表示素子の陽極配線1および陰極配線2がそれぞれ接続されていたが、エージング工程において、必ずしも、ガラス基板8上のすべての有機EL表示素子の陽極配線1および陰極配線2がそれぞれ接続されている必要はない。エージング工程における通電処理の際に、周期的に逆方向の電圧をかけることが好ましいという特性の有機EL層もある。そのような有機EL層が形成された有機EL表示素子に対して、例えば1/2デューティで駆動し、通電処理における半分の期間では順方向に電圧をかけて発光させ、残り半分の期間では逆方向の電圧をかける。しかし、すべての有機EL表示素子を一括して駆動すると必要な電流は2倍になってしまう。
【0055】
そこで、図7に示す有機EL表示装置の製造方法の他の例に示すように、すべての有機EL表示素子のそれぞれの陰極配線2を2グループに分け、一方のグループを構成する陰極配線2を陰極用共通配線としての第2の共通配線42に接続し、他方のグループを構成する陰極配線2を他の陰極用共通配線としての第3の共通配線43に接続する。
【0056】
そして、図8のエージング用の印加電圧の波形図に示すように、エージング用の電圧印加装置から、陰極電位を交互に接地電位に落とすような電圧を第2の共通配線42および第3の共通配線43に印加する。すなわち、複数のグループを順次選択することによって、ガラス基板8上の有機EL表示素子を時分割駆動して発光させる。なお、非選択状態の有機EL表示素子における有機EL層には、−10V(10−20V)の逆バイアスがかかっている。よって、有機EL表示素子に周期的に逆方向の電圧をかけることができる。このような通電の仕方によって、電流値を変えずに各有機EL表示素子を1/2デューティで駆動することができる。つまり、それぞれのグループごとにタイミングを変えて通電を行うことによって、エージングに要する消費電流を増加させないようにすることができる。なお、本実施の形態では、陰極配線2を2グループに分けたが、グループ数は2より大きくてもよい。
【0057】
また、図7に示す有機EL表示装置の製造方法では、ガラス基板8上のすべての有機EL表示素子を複数のグループに分け、それぞれのグループ内で陰極配線2を互いに電気的に接続し、エージング処理で、複数のグループを順次選択することによってガラス基板8上の有機EL表示素子を時分割駆動して発光させるのであるが、ガラス基板8上のすべての有機EL表示素子を複数のグループに分け、それぞれのグループ内で陽極配線1を互いに電気的に接続し、エージング処理で、複数のグループを順次選択することによってガラス基板8上の有機EL表示素子を時分割駆動して発光させるようにしてもよい。
【0058】
その場合、ガラス基板8上のすべての陰極配線2を陰極用共通配線に接続する。また、第1のグループを構成する各陽極配線1を第1の陽極用共通配線に接続し、第2のグループを構成する各陽極配線1を第2の陽極用共通配線に接続する。そして、エージング用の電圧印加装置から、図9のエージング用の印加電圧の波形図に示すように、すべての陰極配線2に一定の電圧(例えば0V)を印加し、選択時の順バイアスと非選択時の逆バイアスとが各有機EL表示素子の有機EL層に交互にかかるような電圧(例えば±10V)を第1の陽極用共通配線および第2の陽極用共通配線に印加する。
【0059】
なお、上記の各実施の形態では、陽極配線と陰極配線とがマトリクス状に配置されたマトリクス型の有機EL表示素子を例にして説明したが、セグメント型の有機EL表示素子であっても、上記の各実施の形態の場合と同様にして、1枚の基板上に多数の有機EL表示装置が形成されている状態でエージング工程を実施することができる。
【0060】
(実施例1)
300mm×400mmのガラス基板8上に、対角2インチサイズの表示領域7を有する有機EL表示素子を、図2に示すように6×10=60枚形成した。まず、有機EL素子形成工程を実施した。有機EL素子形成工程において、ガラス基板8上に膜厚200nmのITOを成膜し、これをエッチングして陽極配線1を形成した。次に、膜厚300nmのクロム(Cr)とアルミニウム(Al)の積層膜を成膜し、これをエッチングして有機EL表示素子内の引き回し配線と、第1の共通配線3および第2の共通配線3を形成した。その上に、絶縁膜として感光性のポリイミドを塗布し、露光現像して各画素の発光部となる開口部を形成した。
【0061】
さらに、その上に、有機EL層を真空蒸着法により積層した。まず、第1正孔輸送層としての膜厚20nmの銅フタロシアニンと、第2正孔輸送層としての膜厚40nmのα−NPDとを形成し、次いで、有機発光材料による発光層のホスト化合物としてのAlqおよびゲスト化合物の蛍光性色素としてのクマリン6を、膜厚60nmとなるように同時に蒸着して形成した。さらに、陰極界面層としてのLiFを0.5nm蒸着した。最後に、陰極配線2として、膜厚100nmのAlで走査電極を形成し、陰極引き回し配線に接続した。
【0062】
次に、封止工程を実施した。封止工程において、ガラス基板8上に形成された有機EL層を水分から守るために、他のガラス基板1枚を対向配置し、周辺シール材によって両基板を接合し、内部に乾燥窒素ガスを封入した。
【0063】
さらに、エージング工程を実施した。エージング工程において有機EL表示素子を通電処理した。すなわち、第1の共通配線3と第2の共通配線4のそれぞれに、外部から電圧印加用の配線を接続し、その状態で、60枚の有機EL表示素子が形成されているガラス基板8を90℃に保たれた恒温槽に入れ、400cd/mで発光するように電圧を1/1デューティで継続的に印加した。そして、2時間後、通電を停止し、恒温槽から取り出した。
【0064】
続いて、切断工程を実施した。切断工程において、ガラス基板を切断して60枚の有機EL表示素子に分離した。このとき、図6に示すように、各有機EL表示素子における各陽極配線1と陰極配線2とが、それぞれ第1の共通配線3および第2の共通配線4から分離するように切断した。このようにして得られたそれぞれの有機EL表示素子に、光学フィルム貼付工程において円偏光板を貼り付けた。最後に、実装工程において有機EL層を駆動するドライバLSIなどの周辺回路を実装し、有機EL表示装置を得た。
【0065】
そして、得られた有機EL表示装置を、85cd/m(円偏光板がない場合に換算して約200cd/m)で点灯させ、室温で輝度低下を観測した。図10は、有機EL表示装置の輝度低下の観測結果を示す説明図である。図10に示すように、輝度が5%低下するまでの時間が96時間であり、輝度半減までの時間が14000時間であった。
【0066】
(実施例2)
300mm×400mmのガラス基板8上に、対角2インチサイズの表示領域7を有する有機EL表示素子を、6×10=60枚形成し、図7に示すように、すべての有機EL表示素子を6×5=30枚の一方のグループと6×5=30枚の他方のグループとに分け、一方のグループのすべての陰極配線3を第2の共通配線42に接続し、他方のグループのすべての陰極配線3を第3の共通配線43に接続した。そして、有機EL素子形成工程および封止工程を、実施例1の場合と同様に実施した。エージング工程において、第2の共通配線42と第3の共通配線43に、それぞれ図8に示すような波形で周波数50Hzの電圧を印加し、1/2デューティで、時間平均で400cd/mとなるように点灯させた。
【0067】
実施例1と同様の切断工程、光学フィルム貼付工程および実装工程を経て得られたディスプレイを、85cd/m(円偏光板がない場合に換算して約200cd/m)で点灯させ、室温で輝度低下を観測した。図10に示すように、輝度が5%低下するまでの時間が96時間であり、輝度半減までの時間が14000時間であった。
【0068】
(比較例1)
図11は、本発明の比較例を示す模式図である。300mm×400mmのガラス基板8上に、対角2インチサイズの表示領域7を有する有機EL表示素子を、6×10=60枚形成したが、図11に示すように、それぞれの陽極配線1を互いに接続せず、それぞれの陰極配線2を互いに接続しなかった。そして、有機EL素子形成工程および封止工程を、実施例1の場合と同様に実施した。続いて、切断工程を実施し、切断工程において60枚の有機EL表示素子に分離し、光学フィルム貼り付け工程、実装工程を経て、有機EL表示装置を得た。
【0069】
こうして得られた有機EL表示装置を、85cd/m(円偏光板がない場合に換算して約200cd/m)で点灯させ、室温にて輝度低下を観測した。図10に示すように、輝度が5%低下するまでの時間が8時間であり、輝度半減までの時間が10500時間であった。
【0070】
(比較例2)
比較例1の場合と同様にして得られた有機EL表示装置に対して、以下のようにエージングを施した。すなわち、70℃に保った恒温槽に60個の有機EL表示装置を、電源装置とコントローラにつないだ状態で投入し、輝度100cd/m(円偏光板がない場合に換算して約235cd/m)で点灯させた。4時間点灯させた後、通電を停止し恒温槽から取り出した。
【0071】
エージングが施された有機EL表示装置を、85cd/m(円偏光板がない場合に換算して約200cd/m)で点灯させ、室温で輝度低下を観測した。図10に示すように、輝度が5%低下するまでの時間が16時間であり、輝度半減までの時間が12000時間であった。
【0072】
本発明によれば、エージング工程を実装工程の前に実行できるので、実稼働時にはマルチプレクス駆動される有機EL表示装置であっても、エージング用の電圧印加装置によってスタティック駆動によってエージングを行うことができる。その結果、実施例1,2および比較例1,2から明らかなように、短時間のエージング処理で、効果的に焼き付き発生までの時間や輝度半減の時間を延ばすことができ、信頼性の高い有機EL表示装置を得ることができる。また、プロセス異常などによって高温での通電信頼性が劣る有機EL表示素子になってしまっていた場合でも、光学フィルムの貼り付けやドライバLSIの実装前にエージングを行って異常を発見することができる。よって、これらの部材や実装コストを無駄にすることを防ぐことができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、1枚の基板上に多数の有機EL表示素子が形成されている状態でエージング工程を実施することができるので、多数の有機EL表示素子に対して短時間で効率的にエージングを施すことができる。また、エージング処理に際して多数の電圧印加用の配線を設置する必要もなく、エージング処理に要する労力を低減することができる。さらに、エージング工程を光学フィルム貼付工程の前に実施できることから、エージング処理を高温の環境下で実施することができ、エージング処理に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための平面図。
【図2】 本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための斜視図。
【図3】 陽極配線と第1の共通配線との接続部を示す説明図。
【図4】 本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を説明するための工程図。
【図5】 第1の共通配線と第2の共通配線との交差部を示す断面図。
【図6】 切断工程における切断位置を示す説明図。
【図7】 本発明の有機EL表示装置の製造方法の他の例を説明するための斜視図。
【図8】 エージング用の印加電圧の波形図。
【図9】 エージング用の印加電圧の波形図。
【図10】 有機EL表示装置の輝度低下の観測結果を示す説明図。
【図11】 本発明の比較例を示す模式図。
【図12】 従来の有機EL表示装置の製造方法を示す工程図。
【図13】 従来のエージング工程を含む有機EL表示装置の製造方法を示す工程図。
【符号の説明】
1 陽極配線
2 陰極配線
3 第1の共通配線
4 第2の共通配線
5 陽極接続配線
6 陰極接続配線
7 表示領域
8 ガラス基板
10 切断線

Claims (10)

  1. 基板上に、陽極用共通配線と面抵抗が陽極用共通配線の面抵抗よりも大きい陽極用接続部材とを設けるとともに、陽極配線と有機EL層と陰極配線とを備える有機EL表示素子を複数形成し、
    少なくとも2以上の有機EL表示素子の、すべての陽極配線を前記基板上で互いに電気的に接続し、かつ、すべての陰極配線を前記基板上で互いに電気的に接続し、
    前記陽極配線と前記陽極用共通配線とを前記陽極用接続部材を用いて電気的に接続し、
    前記陽極配線と前記陰極配線との間に通電し、前記有機EL表示素子の有機EL層を発光状態にし、
    かつ、前記基板の周囲温度を室温以上に設定し、
    その後、前記有機EL表示素子を分離する有機EL表示装置の製造方法。
  2. 陽極用共通配線に金属を用い、陽極用接続部材に透明導電膜を用いる請求項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  3. 前記基板上に、陰極用共通配線と陰極用接続部材とを設け、前記陰極配線と前記陰極用共通配線とを前記陰極用接続部材を用いて電気的に接続する請求項1または2に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  4. 前記陰極用接続部材の面抵抗が、陰極用共通配線の面抵抗よりも大きい請求項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  5. 陰極用共通配線に金属を用い、陰極用接続部材に透明導電膜を用いる請求項またはに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  6. 陽極用接続部材または陰極用接続部材に透明導電膜を用い、前記透明導電膜の配線長/配線幅であるアスペクト比が20以上である請求項またはに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  7. 周囲温度を80℃以上とし、通電を行った後に、光学フィルムを前記有機EL表示素子に貼り付ける請求項1〜のいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  8. 定格の表示動作をする場合よりも、高輝度で有機EL表示素子を発光させる請求項1〜のいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記有機EL表示素子を複数のグループに分け、それぞれのグループごとにタイミングを変えて通電を行う請求項1〜のいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 通電を行わないグループの有機EL表示素子の前記陽極配線と前記陰極配線に逆バイアスの電圧を印加する請求項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
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