JP5358507B2 - 樹脂粒子、その製造方法及びその樹脂粒子を用いた光拡散板 - Google Patents
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Description
また、懸濁重合により製造されるアクリル樹脂粒子は、例えば化粧品のすべり性付与剤、電子写真用トナー、担体、塗料、インキ、樹脂改質剤等幅広い分野で使用される。これらに用いられるアクリル樹脂粒子は真球状の単一組成からなるものである。
これらの技術は、ポリオレフィン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂あるいはスチレン系エラストマー等の線状高分子が、重合性ビニル単量体から生成する架橋共重合体に対して相溶性が低いため、重合性ビニル単量体の重合の進行に伴って析出することを利用している。
一粒子中に異なる樹脂種の部分が偏在した粒子は、ポリエステル系樹脂又はポリスチレン系樹脂を架橋性ビニル単量体を含む(メタ)アクリル系単量体に溶解して、リン酸エステル類の存在下で懸濁重合することにより得られている。(特許文献4)
第1の(メタ)アクリル系樹脂、架橋性ビニル単量体及びスチレン系単量体の組み合わせは、
(i)スチレン系単量体由来の重合体相と、第1の(メタ)アクリル系樹脂の相とが、相分離構造を示すこと、
(ii)第1の(メタ)アクリル系樹脂が、スチレン系単量体には溶解するが、スチレン系単量体由来の重合体には溶解せず、常温で固体である性質を示すこと、
(iii)架橋性ビニル単量体が、1分子中に2つ以上のビニル基を有する多官能ビニル単量体である
を満たす組み合わせから選択され、
架橋性ビニル単量体以外のスチレン系単量体が、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、及びそれらの誘導体から選択される
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、上記の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層を備えることを特徴とする光拡散板が提供される。
更に、本発明によれば、上記の光拡散板が、透明樹脂中に光拡散粒子を含む基体用樹脂組成物からなる基体と、基体の少なくとも一方の面に積層された、上記の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層とを備えることを特徴とする光拡散板が提供される。
更に、本発明によれば、上記光拡散板を用いて製造された照明用カバーが提供される。
本発明の樹脂粒子は、一粒子中に第1の(メタ)アクリル系樹脂(以下、可溶性樹脂と称する)からなる部分が、スチレン系単量体由来の樹脂からなる部分に偏在していさえすればその形状は特に限定されない。例えば、球状、断面楕円形状のような略球状、棒状、鱗片状、板状等の種々の形状を取りえる。また、粒子の最大長と最小長の比が1:1〜1:3であることが好ましい。特に、球状、断面楕円形状のような略球状が好ましい。樹脂粒子の大きさは、それを使用する用途により異なるが、体積平均粒径1〜500μm程度であることが好ましい。ここで、体積平均粒径は、コールターカウンター法により測定した値であり、球相当直径を示した値である。
なお、本明細書で用いられる(メタ)アクリルの用語は、メタクリルまたはアクリルを意味する。
なお、本発明で言うところのレンズ状とは1つの曲面及び1つの平面から構成されるもの及び2つの曲面から構成される凸レンズ様の形態を有することを指す。また、板状とは2つの平面から構成されるものを指す。この板状には、両端が中心部に比べて厚い又は薄い形状、平面状に凹凸を有する形状等が含まれる。
本発明の樹脂粒子は、スチレン系単量体由来の樹脂からなる部分が、樹脂粒子表層で、前記のようにレンズ状で存在するのが好ましい。
本発明において、第1の(メタ)アクリル系樹脂には、スチレン系単量体由来の重合体相(A)と、(メタ)アクリル系樹脂からなる相(B)が相分離構造をとる樹脂を使用することが必要である。重合体相(A)と相(B)との相分離しやすさ(相分離性)は、ポリマーブレンド−相溶性と界面−(株式会社シーエムシー 発行 1981年12月8日 第1刷発行)、また各相を構成する重合体の溶解度パラメータ(SP値)等から推察することもできる。このSP値は高分子データハンドブック−基礎編−(株式会社培風館 発行 昭和61年1月30日初版発行)等に記載されている。
従って、第1の(メタ)アクリル系樹脂は、スチレン系単量体に溶解するが、その重合体相(A)とは相溶性が低い樹脂を用いるのがよい。
上記第1の(メタ)アクリル系樹脂は、20℃以上のガラス転移温度を有し、常温で固体であることが好ましい。ガラス転移温度が20℃未満の場合、最終的に得られる樹脂粒子の形状安定性、流動性等が低下する恐れがあるため好ましくない。
例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン等のスチレン及びその誘導体等が挙げられる。
これらの重合性単官能単量体は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、必要に応じてスチレン系単量体と共重合する他の単量体を用いてもよい。
また、スチレンを主成分とした単量体を用い、第1の(メタ)アクリル系樹脂としてポリメタクリル酸メチル樹脂を用いた場合には、重合体相(A)と(B)相との屈折率差の大きさから、大きな光の散乱、反射特性を付与することができ好ましい。
架橋性ビニル単量体の使用割合が、5重量%を超える場合には、相分離が過度に進行し、全体として球状の粒子が得られず、粒子表面に凹凸又は窪みが生じるようになり、また場合によっては多孔質状の粒子が得られるので好ましくない。
また、樹脂と溶融混合する場合には本発明の樹脂粒子は架橋していることが好ましい。
このようなリン酸エステル類の例として、特には限定されないが、ラウリルリン酸、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレン(2)アルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレン(4)アルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレン(6)アルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレン(8)アルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエーテル(4)ノニルフェニルエーテルリン酸等が挙げられる。この内、効果が特に顕著なものとしてラウリルリン酸が挙げられる。
これらの重合開始剤の使用割合は、重合体相(A)を構成する単量体(スチレン系単量体、架橋性ビニル単量体及びその他の単量体)の合計量に対して、0.01〜10重量%、特に、0.1〜5.0重量%が更に好ましい。
また、水相中での単量体の重合を抑制し、液滴内部での相分離を促進し、本発明の樹脂粒子を得るために水系分散媒体中に0.01〜1重量%程度の水溶性重合禁止剤を用いてもよい。水溶性重合禁止剤としては特に限定されないが、例えば亜硝酸塩類、ハイドロキノン等を挙げることができる。
本発明の光拡散板は、本発明の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層を有する。
さらに、本発明の光拡散板は、透明樹脂中に光拡散粒子を含む基体用樹脂組成物からなる基体と、基体の少なくとも一方の面に積層された、上記の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層とを有する。
基体を構成する透明樹脂は、表面層を構成する樹脂と融着性を有する樹脂であり、例えば(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂(カーボネート樹脂ともいう)、ポリスチレン樹脂(スチレン樹脂ともいう)、(メタ)アクリル−スチレン樹脂等が挙げられる。それらの中でも(メタ)アクリル樹脂又はメタクリル−スチレン樹脂が好ましい。
光拡散粒子は、例えばシリカ粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、水酸化アルミニウム粒子、タルク等の無機粒子、(メタ)アクリル系重合体粒子、スチレン系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等の有機粒子が挙げられ、それらの中でもスチレン系重合体粒子のポリスチレン粒子が好ましい。
基体用樹脂組成物に紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、蛍光増白剤等の添加剤を加えてもよい。
基体の厚み及び形状等は、本発明の対象である光拡散板の使用される用途によって適宜選択することができる。
表面層は、樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物(溶融混合物)から形成され、表面層が基体との積層で用いられる場合は、その表面層を構成する樹脂は基体を構成する樹脂と融着性を有するのが好ましい。前記樹脂粒子は、一粒子中に前記第1の(メタ)アクリル系樹脂からなる部分が、前記スチレン系単量体由来の樹脂からなる部分に偏在した樹脂粒子であることを特徴とする。
ここで、第2の(メタ)アクリル系樹脂としては、前記の第1の(メタ)アクリル系樹脂が挙げられ、第1の(メタ)アクリル系樹脂と同一又は異なっていてもよい。
表面層用樹脂組成物又は基体の少なくとも一方の面に樹脂組成物の溶融混合物を積層するために用いられる表面層用樹脂組成物は、第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部と前記方法によって得られる樹脂粒子2〜30重量部とを含み、前記樹脂粒子2〜20重量部含むのが好ましく、3〜20重量部含むのがより好ましい。表面層用樹脂組成物中に含まれる樹脂粒子が2重量部未満では所望の効果が得られにくくなる恐れがある。一方、30重量部を超えると成形が困難になる恐れがある。
ここで、溶融混合されたとき、樹脂粒子は、溶融混合される前の形状を保たないのが好ましいが、溶融混合される前の形状が一部残っていてもよい。
表面層用樹脂組成物に紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、蛍光増白剤等の添加剤を加えてもよい。
本発明の光拡散板の形は、その用途により変化し得るが、通常、平板状であり、その厚さは0.5〜5mmの範囲に設定される。
本発明の光拡散板の製造法は特に限定されないが、例えば押出成形法、共押出成形法、射出成形法、貼り合せ法、熱接着法、キャスト重合法等の方法により製造することができる。
本発明の照明用カバーは、蛍光灯、LED等の各種光源で使用できる。照明用カバーの形状はその用途に変化し得るが、例えば、平板状、筒状等の形状があり、その厚さは0.5mm〜5mmの範囲に設定される。
本発明の照明用カバーの製造法は特に限定されないが、例えば押出成形法、共押出成形法、射出成形法、キャスト重合法等の方法により製造することができる。
COULTER MULTISIZER(1987)に従って入力し、manualで測定する。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、集合体を10万個測定した点で測定を終了する。
粒子の形状及び構造は光学顕微鏡及び透過型電子顕微鏡により観察した。
(1)傷つき性の評価
実施例及び比較例で得られた拡散板を摩擦堅牢度試験機にセットし、接触面積が4cm2のくさび型摩擦子の接触部分に同じ大きさ(4cm2)の光拡散シート(シャープ社製液晶テレビLC−37GS10のバックライト部で拡散板と接している光拡散シート)を、光拡散層を上にして貼り付け、300gの分銅を乗せて、ストローク幅10cmで30回擦過し、シート表面の傷の度合を観察した。肉眼で傷が確認されなかったものを○、傷が少し確認されたものを△、傷が多数確認されたものを×と判定した。
光拡散性の評価は以下の拡散率によって評価した。
拡散率Dは自動変角光度計 GONIOPHOTOMETER GP−200型(村上色彩技術研究所社製)を用いて、法線方向から光を入射させたときの透過光のうち、法線方向に対して5°の角度への透過光の強度(I5)、20°の角度への透過光(L20)の強度(I20)および70°の角度への透過光(L70)の強度(I70)をそれぞれ測定し、式(1)および(2)により求めた。
Bθ=Iθ/cosθ ・・・式(1)
(θは法線方向に対する角度、Iθ・・・角度θへの透過光の強度、Bθ・・・角度θ方向の輝度)
D=(B20+B70)×100/(2×B5) ・・・式(2)
拡散率Dが大きいほど拡散性がよいと判断できる。
全光線透過率は、JISK7361によって測定した。具体的には、日本電色工業社製:「NDH−2000」を使用した。
水200gに対し、分散安定剤として複分解法により得られたピロリン酸マグネシウム5gを含ませた分散媒を500mlのセパラブルフラスコに加え、界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.01g、亜硝酸ナトリウム0.02gを分散媒中の水に溶解させた。
これとは別に、スチレン58g、ジビニルベンゼン2g、可溶性樹脂としてアクリル樹脂(三菱レイヨン社製 商品名 ダイヤナールBR-77)15g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを均一に混合溶解した。得られた組成物を上記分散媒に加え混合した。混合物をホモミキサー(IKA社製 ULTRA TURRAX T−25)にて8000rpmで微分散した。次いで、フラスコに撹拌翼、温度計及び還流冷却器を取り付け、窒素パージ後、70℃の水浴中に設置した、撹拌速度200rpmで10時間加熱を継続し、重合反応を行った。
得られた粒子は、平均粒子径が8μmであり、光学顕微鏡の観察により、粒子内部に架橋ポリスチレン重合体がレンズ状に存在した略球状微粒子であった。樹脂粒子の顕微鏡写真を図2に示す。
スチレンを60g、可溶性樹脂としてアクリル樹脂(商品名 ダイヤナールBR−77 三菱レイヨン社製)を5g使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。光学顕微鏡にて樹脂粒子の内部構造を観察した。
得られた粒子は、平均粒子径が12μmであり、光学顕微鏡の観察により、粒子の中心付近に界面が観察され、レンズ状のドメイン構造を有する球状粒子であった。樹脂粒子の顕微鏡写真を図3に示す。
スチレンを60g、ジビニルベンゼン0.3g、アクリル樹脂(商品名 スミペックスEXA 住友化学社製)6g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5g、ラウリルリン酸0.1gを使用すること、ホモミキサーの回転数を4000rpmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。光学顕微鏡にて樹脂粒子を観察した。
得られた粒子は、平均粒子径が20μmであり、光学顕微鏡の観察により、粒子の中心付近に界面が観察され、半球状のドメイン構造を有する球状粒子であった。樹脂粒子の顕微鏡写真を図4に示す。
メタクリル−スチレン樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部とポリスチレン粒子(積水化成品工業社製:テクポリマーSBX−4)2.5重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットAを得た。
一方、メタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例1によって得られた樹脂粒子10重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットBを得た。
マスターペレットAとマスターペレットBを用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例3によって得られた樹脂粒子15重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットCを得た。
マスターペレットAとマスターペレットCを用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例3によって得られた樹脂粒子25重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットC2を得た。
マスターペレットAとマスターペレットC2を用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
メタクリル樹脂(住友化学社製:スミペックスEXN)100重量部とポリスチレン粒子(積水化成品工業社製:テクポリマーSBX−4)2重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットDを得た。
一方、上記実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例1によって得られた樹脂粒子5重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットB2を得た。
マスターペレットDとマスターペレットB2を用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例5で得られたマスターペレットCを用いて押出成形を行い、全体厚みが1mmで半筒状(筒を縦に割った形)の成形品を作製した。
この成形品を蛍光管型LED照明(CREE社製、40W相当タイプ)の照明カバー部と付け替えて輝度の測定を行った。
輝度の測定は、照明カバーより50cm離れた所に輝度計(CA−1000、コニカミノルタ社製)を設置し、測定を行った。その結果は11,800cd/cm2であった。
また、LED光源の一つ一つは照明カバー越しには確認できず、十分に拡散していることを確認した。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と市販のポリスチレン樹脂粒子(積水化成品工業社社製SBX−8、平均粒子径8μm)10重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットFを得た。
マスターペレットAとマスターペレットFを用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と市販のポリスチレン樹脂粒子(積水化成品工業社製SBX−17、平均粒子径17μm)15重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットGを得た。
マスターペレットAとマスターペレットGを用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
マスターペレットAと実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)を用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmのメタクリル−スチレン系樹脂のみからなる表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、メタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例1によって得られた樹脂粒子1重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットB3を得た。
マスターペレットAとマスターペレットB3を用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製した。
得られた光拡散板の評価結果を表1に示す。
実施例4と同様にして、マスターペレットAを得た。
一方、実施例4で用いたメタクリル−スチレン系樹脂(新日鐵化学社製:MS600)100重量部と実施例3によって得られた樹脂粒子40重量部を押出機を用いて溶融混合し、マスターペレットC3を得た。
マスターペレットAとマスターペレットC3を用いて共押出成形を行い、全体厚みが2mmで、基体の両面に約100μmの表面層が積層された3層構成の光拡散板を作製しようとしたが、成形不能であった。
得られた結果を表1に示す。
Claims (11)
- 第1の(メタ)アクリル系樹脂5〜50重量%を、架橋性ビニル単量体を0.1〜5重量%含むスチレン系単量体に溶解し、得られた溶液を、水性媒体の存在下で懸濁重合させることで、一粒子中で第1の(メタ)アクリル系樹脂からなる部分が、スチレン系単量体由来の樹脂からなる部分に偏在した樹脂粒子を得ることからなり、
第1の(メタ)アクリル系樹脂、架橋性ビニル単量体及びスチレン系単量体の組み合わせは、
(i)スチレン系単量体由来の重合体相と、第1の(メタ)アクリル系樹脂の相とが、相分離構造を示すこと、
(ii)第1の(メタ)アクリル系樹脂が、スチレン系単量体には溶解するが、スチレン系単量体由来の重合体には溶解せず、常温で固体である性質を示すこと、
(iii)架橋性ビニル単量体が、1分子中に2つ以上のビニル基を有する多官能ビニル単量体である
を満たす組み合わせから選択され、
架橋性ビニル単量体以外のスチレン系単量体が、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、及びそれらの誘導体から選択される
ことを特徴とする樹脂粒子の製造方法。 - スチレン系単量体が、スチレンである請求項1に記載の樹脂粒子の製造方法。
- スチレン系単量体が、さらにリン酸エステル類を0.01〜3重量%含む請求項1又は2に記載の樹脂粒子の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法により得られ、一粒子中で第1の(メタ)アクリル系樹脂からなる部分がスチレン系単量体由来の樹脂からなる部分に偏在した樹脂粒子。
- スチレン系単量体由来の樹脂からなる部分が、樹脂粒子表層でレンズ状に存在する請求項4に記載の樹脂粒子。
- 請求項4又は5に記載の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層を備えることを特徴とする光拡散板。
- 光拡散板が、透明樹脂中に光拡散粒子を含む基体用樹脂組成物からなる基体と、基体の少なくとも一方の面に積層された、請求項4又は5に記載の樹脂粒子2〜30重量部と第2の(メタ)アクリル系樹脂100重量部とを含む表面層用樹脂組成物から形成された表面層とを備える請求項6に記載の光拡散板。
- 前記樹脂粒子が、前記表面層用樹脂組成物に2〜20重量部含まれる請求項6又は7に記載の光拡散板。
- 前記基体用樹脂組成物が、前記光拡散粒子を、前記透明樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部含む請求項7又は8に記載の光拡散板。
- 前記透明樹脂が、(メタ)アクリル系樹脂である請求項7〜9のいずれか一つに記載の光拡散板。
- 請求項6〜10のいずれか一つに記載の光拡散板を用いて製造された照明用カバー。
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