JP5356898B2 - 制振性繊維強化樹脂成形体 - Google Patents

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本発明は、制振性繊維強化樹脂成形体に関し、詳細には優れた機械的特性と制振性とを兼備した制振性繊維強化樹脂成形体に関する。
ガラス繊維や炭素繊維などの強化繊維で強化した繊維強化樹脂成形体は、軽量で剛性が高く、また強度も優れているので、スポーツ用品、自動車産業、航空機産業、建材などにおいて幅広く使用されている。例えば、テニスラケットにおいては重量当たりの面積を大きくできることから、またゴルフクラブシャフトにおいては軽量でありかつシャフトの剛性設計自由度が大きく、ゴルファーのレベルに合わせたしなり具合の設計ができるため、このような繊維強化樹脂成形体が好んで用いられている。また、以前から軽量・高剛性のメリットが大きい航空機構造材料や人工衛星やロケットの構造部材としても使用されている。
最近では用途展開が拡がるにつれ、剛性・強度といった特性だけでなく、制振性を高めた材料が求められている。例えば、テニスラケットやゴルフクラブにおいては、打球時の感触、フィーリングを良好なものとするために制振性が求められ、ロケットの構造部材においてはより高強度で、また打ち上げ時の電子機器の共振破壊を抑えるために制振性が求められている。壁、屋根等の建材においても、主に防音の観点から振動制御は重要な課題であり、また耐震構造を得るためにも制振性は欠かせない観点である。さらに、近年、風力エネルギーの利用のため、繊維強化樹脂成形体の風車ブレードへの適用が増えているが、振動による騒音がしばしば問題となっており、そうした用途においても制振性が求められている。
繊維強化樹脂成形体の制振性を改良する技術としては、エポキシ樹脂にポリエチレングリコールや液状ゴム等の可とう性付与剤を充填した制振フィルム層を繊維強化樹脂成形体層の層間に挿入する手法(例えば、特許文献1)や、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和エステル共重合体またはそのアイオノマーを繊維強化樹脂成形体層の層間に挿入するいわゆるインターリーフ材として用い、繊維強化樹脂成形体積層板の振動制御を行う手法(例えば、特許文献2)が知られており、これら手法によれば制振性の一定の改善が認められるものの、強度や剛性を引き出すにはその性能は十分ではなかった。
特開平05−58395号公報 特開平11−34230号公報
本発明は上述した背景技術における問題点に鑑みなされたもので、その目的は、優れた機械的特性と制振性とを兼ね備えた制振性繊維強化樹脂成形体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、強化繊維とマトリクス樹脂とからなる繊維強化樹脂成形体において、強化繊維が少なくとも強化繊維Aと強化繊維Bの2種を含み、該強化繊維Aが、引張弾性率が5〜50GPa、25℃における損失正接(tanδ)が0.040以上のパラ型芳香族ポリアミド繊維、強化繊維Bが、引張弾性率が54GPa以上の繊維であり、強化繊維A:強化繊維Bとの体積比率が5:95〜28:72であり、(1)または(2)の要件を満たすことを特徴とする制振性繊維強化樹脂成形体により上記課題を解決できることを見出した。
(1)強化繊維Aにマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグAと、強化繊維Bにマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグBとが積層され一体化されている。
(2)強化繊維Bが、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、チタン酸カリ繊維、ステンレス繊維、全芳香族エステル繊維、PBO繊維からなる群の少なくとも1種からなる。
本発明の制振性繊維強化樹脂成形体は、これを構成する強化繊維として、引張弾性率が 5〜50GPa、25℃における損失正接(tanδ)が0.040以上のパラ型芳香族ポリアミド繊維を特定量含んでいることによって振動減衰特性が著しく向上し制振性に優れているだけでなく、十分な機械的特性も兼備している。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の制振性繊維強化樹脂成形体は、強化繊維とマトリクス樹脂とからなる繊維強化樹脂成形体において、強化繊維が少なくとも強化繊維Aと強化繊維Bの2種を含み、該強化繊維Aが、引張弾性率が5〜50GPa、25℃における損失正接(tanδ)が0.040以上のパラ型芳香族ポリアミド繊維、強化繊維Bが、引張弾性率が54GPa以上の繊維であり、強化繊維A:強化繊維Bとの体積比率が5:95〜28:72であることを特徴とする。
本発明において強化繊維Aを構成するパラ型芳香族ポリアミドは、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸などを、カルボキシル基とアミノ基とが略等モルとなる割合で重縮合して得られるもので、かつ延鎖結合が共軸又は平行であり且つ反対方向に向いているポリアミドである。具体的なパラ型全芳香族ポリアミド繊維としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維等を例示することができ、特に共重合型である後者は、繊維強化樹脂成形体した時の機械的強度、特に衝撃強度が高く好ましい。
本発明においては、強化繊維Aの引張弾性率が5〜50GPa、好ましくは5〜25GPaであり、25℃における損失正接(tanδ)が0.040以上、好ましくは0.045以上であることが肝要であり、かかる強化繊維を後述する特定量含有させることによって繊維強化樹脂成形体の振動減衰特性が著しく向上し制振性が改善され、同時に十分な機械的特性も維持することができることがわかった。よって、引張弾性率が5GPa未満では、取り扱いや施工がしにくく、50GPaを超えると制振性が低下する。また、損失正接(tanδ)が0.040未満では十分な制振性が得られない。
強化繊維A:強化繊維Bとの体積比率は、5:95〜28:72である必要がある。強化繊維Aの配合が5%未満では十分な制振性を発揮せず、また、28%を超えて配合した場合、機械的強度が低下する。
強化繊維Aとして用いるパラ型芳香族ポリアミド繊維は、例えば、前記のコポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維の製造工程において、延伸しないもの(未延伸繊維)を用いるか、又は、結晶化が促進されないように延伸倍率を低く押さえたり(例えば、延伸倍率が3倍以下、若しくは、最大可能延伸倍率の30〜40%以下の低倍率延伸繊維)、熱履歴を少なくすることにより得られる。このようなパラ型芳香族ポリアミド繊維は、通常、市販されている該コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維とは大きく異なる特性、即ち、破断時の伸度が5.3%以上(高伸度)、強度が17.5g/デニール以下(低強度)、比重が1.380以下(低比重)を有するものである。このような特性を有するパラ型芳香族ポリアミド繊維は、市販繊維と同一組成であるにもかかわらず、加熱加圧条件下で軟化、変形、溶融(半溶融状態も含む)、メタ型芳香族ポリアミド繊維よりも低吸水性であり、この特性を生かした繊維強化樹脂成形体の製造を可能にするものである。
一方、強化繊維Bは、引張弾性率が54GPa以上、好ましくは65GPa以上の繊維であり、全芳香族ポリエステル繊維、ポリアリレート繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリイミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維などが例示される。また、特に機械的強度が重要とされる場合であれば、炭素繊維、ガラス繊維なども使用できる。これら繊維素材は単独、もしくは2種以上の繊維を混合して使用することも可能である。
本発明で用いられる強化繊維A及びBは、その強度を活用するために長繊維フィラメントとして用いることが好ましく、さらには無撚のマルチフィラメントとして用いることが好ましいが、補強形態によっては短繊維として用いることも好ましい。
また、本発明の繊維強化樹脂成形体の強化繊維A及びBの補強形態は特に制限されるものではないが、織物状、不織布状、紙状、編物状、一方向に引き揃えられた長繊維状であることが好ましい。強化繊維A及びBは、混繊、混織、混紡、交織、交編などしても良いし、それぞれ別々に、織物状、不織布状、紙状、編物状、一方向に引き揃えられた長繊維状として、それらを積層してもよい。
本発明に用いられるマトリックス樹脂は、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもよい。熱硬化性樹脂には特に制限はなく、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらは共重合体、変性体、あるいは2種以上の樹脂を混合した樹脂であってもよい。一方、熱可塑性樹脂においても特に制限はなく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系樹脂、上記のエラストマー樹脂等が挙げられる。これらは同様に共重合体、変性体、あるいは2種以上の樹脂を混合した樹脂であってもよい。また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を複合してもよい。あるいは樹脂中に、難燃剤、耐光剤、紫外線吸収剤、平滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、着色剤、抗菌剤、顔料、導電剤、シランカップリング剤、無機系コーティング剤など機能剤を包含していても良い。
この本発明の繊維強化樹脂成形体の製造方法には公知の方法を用いて成形を行うことができる。かかる方法としては、ハンドレイアップ法、レジンインジェクション法、BMC法、SMC法、圧縮成形法などが挙げられ、目的とする形状や、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂の種類に応じて最適な成形方法を適用すれば良いが、中でも特に圧縮成形法が好ましく採用することができる。
具体的には、例えば繊維強化樹脂成形体が一方向引き揃えシート(以下、UDシート)からなる場合は、次の方法によって製造することができる。すなわち、熱硬化樹脂と硬化剤とを混合して塗付した離型紙をあらかじめ巻きつけたドラムワインダーに、強化繊維Aを所望の目付となるように巻きつけ、さらにその上から硬化樹脂を塗布した離型紙を貼り合せてUDシートを作製し、このUDシートを真空下で加熱加圧加工を行してプリプレグシートAを製造する。さらに、同様の方法で強化繊維BからなるプリプレグシートBを作製する。次に、プリプレグシートA及びBの表裏面の離型紙を剥離した後、任意の枚数を積層し、これを真空下で加熱加圧加工することによって、繊維強化樹脂成形体を製造することができる。この際、強化繊維A及びBは別々のプリプレグとせず、これらの強化繊維を同時に引き揃えたUDシートを作成してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例で用いた評価方法は下記の通りである。
(1)繊維の引張弾性率
ASTM D 885に準拠して測定した。
(2)繊維の動的粘弾性
損失正接(tanδ)は、粘弾性試験機(RHEOVIBRON DDV−25FP型(株)オリエンテック製)により周波数10Hz,温度20℃,昇温スピード5℃/minで測定を行った。
(3)繊維強化樹脂成形体の曲げ強度、曲げ弾性率
JIS K 7171に準拠し、厚さ3mm、長さ60mm、幅15mmの試験片を用いて、支点間距離48mmでの3点曲げにて測定した。
(4)繊維強化樹脂成形体の体積繊維含有率(Vf)
測定により求めた繊維強化樹脂成形体の体積V1と、成形体中に導入した夫々の繊維の重量と密度を測定しそれらから算出した各繊維の体積の合計V2とから、下記式を用いて計算した。
体積繊維含有率Vf=V2/V1×100(%)
(5)繊維強化樹脂成形体の振動減衰特性(損失係数)
JIS G 0602に準拠し、片端固定定常加振法により評価した。内部摩擦等同時測定装置EG−HT(日本テクノプラス株式会社製)を用いて、23℃、共振周波数18Hz〜36Hz、振幅歪を100×10−6として損失係数を測定した。
[実施例1]
水分率が100ppm以下のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)112.9部、パラフェニレンジアミン1.506部、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル2.789部を常温下で反応容器に入れ、窒素中で溶解した後、攪拌しながらテレフタル酸クロリド5.658部を添加した。最終的に85℃で60分間反応せしめ、透明の粘稠なポリマー溶液を得た。次いで22.5重量%の水酸化カルシウムを含有するNMPスラリー9.174部を添加し、中和反応を行った。得られたポリマーの極限粘度は3.33であった。得られたポリマー溶液を用い、孔数1000の紡糸口金からNMP水溶液(濃度30重量%)の凝固浴に押し出し湿式紡糸した。この際、紡糸口金面と凝固浴との距離は10mmとした。凝固浴から引出された繊維を水洗した後、延伸倍率を1.3倍として、引張弾性率が12GPa、25℃における損失正接(tanδ)が0.045、単繊維繊度が16dtexのコポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維(強化繊維A)を得た。得られた繊維を用い、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とポリアミン系硬化剤を混合して塗付した離型紙(樹脂目付40g/m)をあらかじめ巻きつけておいたドラムワインダーに、繊維目付が95g/mとなるように巻きつけた。さらに繊維の上から前記エポキシ樹脂を塗布した離型紙を貼り合せてUDシートを作製し、このUDシートを真空下、温度90℃、圧力5kg/cmで5分間加熱加圧加工を行い、プリプレグシートAとした。
一方、単繊維繊度0.67dtex、単繊維本数12000本、引張弾性率240GPPaである炭素繊維(東邦テナックス(株)製、「HTS40−12K」)を用い、前記と同様の手法にて繊維目付125g/mのプリプレグシートBを作製した。
さらに前記プリプレグシート表裏面の離型紙を剥離した後、所定の大きさにカットし、プリプレグシートBを17枚、プリプレグシートAを1枚の計18枚積層し、体積比率をプリプレグシートA/プリプレグシートB=6/94とし、真空下、温度130℃、圧力5kg/cmで2時間加熱加圧加工を行い、厚さ2mm、Vf60%の繊維強化樹脂成形体を得た。結果を表1に示す。
[実施例2]
プリプレグシートBを15枚、プリプレグシートAを3枚の計18枚積層し、体積比率をプリプレグシートA/プリプレグシートB=17/83とした以外は実施例1と同様に実施し、繊維強化樹脂成形体を得た。結果を表1に示す。
[実施例3]
プリプレグシートBを13枚、プリプレグシートAを5枚の計18枚積層し、体積比率をプリプレグシートA/プリプレグシートB=28/72とした以外は実施例1と同様に実施し、繊維強化樹脂成形体を得た。結果を表1に示す。
[実施例4、5]
強化繊維Aの製糸において延伸倍率を表1のように変更した以外は実施例1と同様に実施し、繊維強化樹脂成形体を得た。なお、上記製糸において、延伸後に得られる強化繊維Aの単繊維繊度は実施例1と同様になるよう紡糸口金から紡出するポリマー溶液の量は調整して紡糸は行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、プリプレグシートBを10枚、プリプレグシートAを8枚の計18枚積層し、体積比率をプリプレグシートA/プリプレグシートB=44/56とした以外は実施例1と同様に実施し、繊維強化樹脂成形体を得た。結果を表1に示す。
[比較例2]
強化繊維Aの製糸において延伸倍率10倍に変更した以外は実施例2と同様に実施し、繊維強化樹脂成形体を得た。なお、上記製糸において、延伸後に得られる強化繊維Aの単繊維繊度は実施例1と同様になるよう紡糸口金から紡出するポリマー溶液の量は調整して紡糸は行った。結果を表1に示す。
Figure 0005356898
本発明の制振性繊維強化樹脂成形体は、高い強度と優れた制振性とを兼備し、例えば自動車、電車、船舶、航空機などの輸送機械における天井、床、側壁、ボンネットなどの制振、吸音材として、また、建築用、土木用、農業用などの各種産業機械、あるいは工場のダクトや加工機といった騒音発生源の騒音対策材として、また、住宅やビル、工場などの天井、床、側壁などの制振、吸音材として、その他洗濯機や掃除機などの家電製品、ステレオやビデオ再生機などの音響機器、ビデオカメラなどの精密機器、コンピュータ、プリンターなどの電子機器、その他スポーツ用品や日用品など広範な用途に用いることができる。

Claims (3)

  1. 強化繊維とマトリクス樹脂とからなる繊維強化樹脂成形体において、強化繊維が少なくとも強化繊維Aと強化繊維Bの2種を含み、該強化繊維Aが、引張弾性率が5〜50GPa、25℃における損失正接(tanδ)が0.040以上のパラ型芳香族ポリアミド繊維、強化繊維Bが、引張弾性率が54GPa以上の繊維であり、強化繊維A:強化繊維Bとの体積比率が5:95〜28:72であり、(1)または(2)の要件を満たすことを特徴とする制振性繊維強化樹脂成形体。
    (1)強化繊維Aにマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグAと、強化繊維Bにマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグBとが積層され一体化されている。
    (2)強化繊維Bが、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、チタン酸カリ繊維、ステンレス繊維、全芳香族エステル繊維、PBO繊維からなる群の少なくとも1種からなる。
  2. 強化繊維Aがパラ型芳香族コポリアミド繊維である請求項1に記載の制振性繊維強化樹脂成形体。
  3. 請求項1において(1)の要件を満たす制振性繊維強化樹脂成形体であり、強化繊維A及びBが長繊維であり、プリプレグA及びBが強化繊維A及びBをそれぞれ一方向に引き揃えてなるプリプレグである請求項1または2に記載の制振性繊維強化樹脂成形体。
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