JP5356774B2 - 動力付き外科用器具 - Google Patents

Description

（関連出願への相互参照）
本出願は、２００７年１０月３１日に出願された米国仮出願番号第６１／００１，２４１号の利益および優先権を主張しており、その全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。

（技術分野）
本開示は、身体組織を固定するための外科用器具に、そしてより特定すれば、この器具の回転、関節運動および作動を行うために移動可能である形態の駆動ギアを有する動力付き外科用器具に関する。

組織が最初に対向する顎構造間に把持またはクランプ留めされ、次いで外科用ファスナーによって接続される外科用デバイスは、当該技術分野で周知である。いくつかの器具では、ナイフがファスナーによって接続された組織を切断するために提供される。これらファスナーは、代表的には、外科用ステープルおよび２つの部分のポリマーファスナーを含む。

この目的のための器具は、組織を捕捉またはクランプ留めするためにそれぞれ用いられる２つの細長い部材を含み得る。代表的には、これら部材の１つは、列で配列された複数
のステープルを収容するステープルカートリッジを保持し、その一方、他方の部材は、ステープルがステープルカートリッジから駆動されるとき、ステープル脚を形成するための面を規定するアンビルを有する。いくつかの器具は、クランプ、ハンドルおよび／またはノブを含み、端部エフェクターの回転および関節運動とともに作動を行う。このような毛外科用器具は、ユーザーが、ハンドル、ノブなどを操作する上でかなりの力を及ぼすことを要求し得、そしてこの器具を操作するために片手より多くを必要とする。

より小さい力で操作するアクチュエーターを備える外科用器具が所望される。さらに、片手操作で複数の機能を実施する外科用器具もまた所望される。

本開示は、ハンドルアセンブリ、第１の内視鏡部分、モーター、よび第１の端部エフェクターを含む外科用ステープル留め器具に関する。この第１の内視鏡部分は、上記ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸を規定し、その近位部分に隣接するハウジングを含み、そして作動部材を含む。上記モーターは、上記第１の内視鏡部分のハウジングとの機械的に協働し配置される。上記モーターは、上記作動部材を実質的に該長手方向軸に沿って移動するために上記作動部材に作動可能に連結される。上記第１の端部エフェクターは、上記第１の内視鏡部分の遠位部分に選択的に連結可能であり、そして第１のステープル留め機能を実施するような形態である。

本開示はまた、ハンドルアセンブリ、内視鏡部分および端部エフェクターアセンブリを含む外科用ステープル留め器具に関する。上記ハンドルアセンブリは、それと作動可能に配置された導電性部分を含む。上記内視鏡部分は、上記ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸を規定する。上記端部エフェクターは、上記内視鏡部分の遠位端に選択的に連結可能な端部エフェクターであり、そしてステープル留め機能を実施するような形態である。上記ハンドルアセンブリは、手動で制御可能な内視鏡部分および付随するモーターを含む内視鏡部分に選択的かつ作動可能に連結される形態である。

本発明は、さらに以下の手段を提供する。
（項目１）外科用ステープル留め器具であって：
ハンドルアセンブリ；
該ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸を規定する第１の内視鏡部分であって、その近位部分に隣接するハウジング、および作動部材を含む第１の内視鏡部分；
該第１の内視鏡部分のハウジングと機械的に協働し配置されるモーターであって、該作動部材を実質的に該長手方向軸に沿って移動するために該作動部材に作動可能に連結されるモーター；および
該第１の内視鏡部分の遠位部分に選択的に連結可能な第１の端部エフェクターであって、第１のステープル留め機能を実施するような形態の第１の端部エフェクター、を備える、外科用ステープル留め器具。
（項目２）上記第１の端部エフェクターが、上記長手方向軸から離れて旋回可能であるように旋回可能に取り付けられる、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目３）上記第１の端部エフェクターが上記作動部材と係合するように構成された関節運動リンクを含み、該関節運動リンクが実質的に上記長手方向軸に沿って移動可能であり、該第１の端部エフェクターを該長手方向軸から離れて旋回させる、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目４）上記第１の内視鏡部分のハウジングが、上記ハンドルアセンブリに回転可能に連結されているノブを含む、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目５）上記第１の内視鏡部分のハウジングが、上記作動部材に作動可能に連結されるアクチュエーターを含む、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目６）上記ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能な第２の内視鏡部分をさらに備える、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目７）上記第１の内視鏡部分および上記第２の内視鏡部分の少なくとも１つの遠位部分に選択的に連結可能な第２の端部エフェクターをさらに備え、該第２の端部エフェクターが第２のステープル留め機能を実施する、項目６に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目８）上記第１の端部エフェクターがアンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリを含み、該アンビルアセンブリおよび該ステープルカートリッジアセンブリの少なくとも１つが他方に対して旋回して移動可能であり、そしてここで、上記第２の端部エフェクターが円形ステープル留めアセンブリを含む、項目７に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目９）上記第１の内視鏡部分が、上記ハンドルアセンブリに対して実質的に上記長手方向軸の周りで回転可能である、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目１０）上記第１の内視鏡部分が、上記ハンドルアセンブリの導電性部分と電力を伝達するための接触点を含む、項目１に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目１１）上記第１の内視鏡部分のハウジングが、上記ハンドルアセンブリに対して該第１の内視鏡部分の回転を可能にするノブを含み、該ハンドルアセンブリの導電性部分が、該ハンドルアセンブリに対する該第１の内視鏡部分の回転の間に、該導電性部分と上記接触点との間の実質的に連続した接触を可能にする円形である、項目１０に記載の外科用ステープル留め器具。
（項目１２）外科用ステープル留め器具であって：
作動可能に配置された導電性部分を含むハンドルアセンブリ；
該ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸を規定する内視鏡部分；
該内視鏡部分の遠位端に選択的に連結可能な端部エフェクターであって、ステープル留め機能を実施するような形態である端部エフェクターを備え、そして
ここで、該ハンドルアセンブリが手動で制御可能な内視鏡部分および付随するモーターを含む内視鏡部分に選択的かつ作動可能に連結される形態である、外科用ステープル留め器具。

（摘要）
ハンドルアセンブリ、第１の内視鏡部分、モーター、および第１の端部エフェクターを含む外科用ステープル留め器具が開示される。この第１の内視鏡部分は、上記ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸を規定する。上記第１の内視鏡部分は、その近位部分に隣接するハウジング、および作動部材を含む。上記モーターは、上記第１の内視鏡部分のハウジングと機械的に協働し配置され、そして上記作動部材を実質的に該長手方向軸に沿って移動するために上記作動部材に作動可能に連結される。上記第１の端部エフェクターは、上記第１の内視鏡部分の遠位部分に選択的に連結可能であり、そして第１のステープル留め機能を実施するような形態である。

本明細書に開示される動力付き外科用器具の実施形態を、ここで、図面を参照して詳細に説明し、図面では、同様の参照番号は、いくつかの図の各々で同一または対応する要素を指定する。本明細書で用いられるとき、用語「遠位」は、ユーザーからより遠い、動力付き外科用器具のその部分、またはその構成要素をいい、その一方、用語「近位」は、ユーザーにより近い動力付き外科用器具のその部分、またはその構成要素をいう。

本開示に従う動力付き外科用器具、例えば、外科用ステープラーは、図面中では、参照番号１００として言及される。最初に図１を参照して、動力付き外科用器具１００は、ハウジング１１０、それを通って延びる長手方向軸Ａ−Ａを規定する内視鏡部分１４０、および長手方向軸Ｂ−Ｂ（図１では軸Ａ−Ａと実質的に整列されて示される）を規定する端部エフェクター１６０を含む。内視鏡部分１４０は、ハウジング１１０から遠位方向に延び、そして端部エフェクター１６０は、内視鏡部分１４０の遠位端１４２に隣接して配置される。

図２および３を参照して、ハウジング１１０の拡大図が、本開示の実施形態に従って示される。示される実施形態では、ハウジング１１０は、その上に少なくとも１つのボタン１１４（２つのボタン１１４ａおよび１１４ｂが示される）を有するハンドル部分１１２を含む。ハンドル軸Ｈ−Ｈを規定するハンドル部分１１２は、ユーザーの指に対応する窪み１１６を有して示される。各ボタン１１４ａおよび１１４ｂは、窪み１１６上に配置されているとして示され、ユーザーの指によるその押し下げを容易にする。

図２および３を続けて参照し、ハウジング１１０の近位領域１１８は、ユーザーインターフェース１２０を含む。示される実施形態では、ユーザーインターフェース１２０は、スクリーン１２２および少なくとも１つのスイッチ１２４（７つのスイッチ１２４ａ〜１２４ｇが示される）を含む。スクリーン１２２は、実施形態における動力付き外科用器具の状況情報を含む読み取り可能な情報をその上に表示する。スイッチ１２４ａ〜１２４ｇは、以下に詳細に論議されるような、動力付き外科用器具１００の種々の作用を制御する。

図４〜７、９〜１１および１４は、動力付き外科用器具１１０の種々の内部構成要素を示し、駆動ギア２００または駆動部材、駆動モーター２１０およびシフトモーター２２０を含む。例えば、３−位置ソレノイドが、シフトモーター２２０に対する代替物として用いられ得る。駆動ギア２００は、それを通って延びる駆動ギア軸Ｃ−Ｃの周りで回転可能であり、そして駆動ギア軸Ｃ−Ｃに沿って選択的に移動可能である（図４）。駆動モーター２１０は、駆動ギア２００と機械的に協働し配置され、そして駆動ギア軸Ｃ−Ｃの周りで駆動ギア２００を回転するような形態である。シフトモーター２２０は、駆動ギア２００と機械的に協働し配置され（駆動モーター２１０は、開示される実施形態によれば、駆動ギア２００とシフトモーター２２０との間に示される）、そして駆動ギア２００を駆動ギア軸Ｃ−Ｃに沿って軸方向に並進するような形態である。開示される実施形態では、駆動モーター２１０および／またはシフトモーター２２０は、そのハウジング内に取り込まれた歯車装置を含み得るモーターまたはギアモーターであり得る。

シフトモーター２２０は、複数の位置間で駆動ギア２００を選択的に移動させるような形態であり；示される実施形態では３つの位置が示される。図５および６に示される第１の位置は、端部エフェクター１６０の回転を可能にし；図７に示される第２の位置は、端部エフェクター１６０の関節運動を可能にし；そして図９〜１１および１４に示される第３の位置は、動力付き外科用器具１１０の作動を可能にする。

駆動モーター２１０を取り囲む駆動モーターケーシング２１２の切り取り図が、図４〜７、９〜１０および１４に示される。駆動モーターケーシング２１２は、その中に複数のスロット２１４（３つのスロット２１４ａ、２１４ｂおよび２１４ｃが示される）を含む。各スロット２１４は、位置ロック２１６と嵌合可能であり、駆動ギア２１０を所望の位置に維持する。例えば、図５では、位置ロック２１６は、その第１の位置にある駆動ギア２００と対応するスロット２１４ａと嵌合して示される。図７では、位置ロック２１６は、その第２の位置にある駆動ギア２００と対応するスロット２１４ｂと嵌合して示される。図９、１０、および１４は、その第３の位置にある駆動ギア２００と対応するスロット２１４ｃと嵌合した位置ロック２１６を示す。示される実施形態では、位置ロック２１６は、駆動モーターケーシング２１２に向かってスプリング付勢され、これは、駆動モーター２１０を所望の位置に配置および維持することを支援する。

示される実施形態では、シフトモーター２２０は駆動モーター２１０の近位方向に位置され、そして駆動モーター２１０を、その第１、第２および第３の位置の間で駆動ギア軸Ｃ−Ｃに沿って並進させるような形態である。図１０を参照して、シフトモーター２２０は、開示される実施形態によれば、内部にねじのあるねじハウジング２２３（図１０を参照のこと）と組み合わせてシフトねじ２２２を駆動するとして示される。さらに、シフトセンサー２２４（図４を参照のこと）（例えば、位置ロック２１６により起動されるマイクロスイッチまたは光学的／強磁性の近接センサー）が位置ロック２１６に隣接して配置され、このシフトセンサー２２４は、少なくとも１つのスイッチ１２４と電気的に通じており、シフトモーター２２０をスタートまたは停止し、そして／または駆動モーター２１０の位置に関するフィードバックを提供する（例えば、動力付き外科用器具１００のための操作モードが、望ましくは、スクリーン１２２上に表示される）ということが開示されている。例えば、駆動モーター２１０の位置が、ユーザーインターフェース１２０のスクリーン１２２上に示され得る。

図５および６を参照して、駆動ギア２００の第１の位置が示される。ここで、リングギア２３０または回転部材がハウジング１１０内に配置され、そしてリングギア２３０の回転が、動力付き外科用器具１００の内視鏡部分１４０、端部エフェクター１６０および遠位ハウジング部分１１０ａの回転を引き起こす。リング２３０の内面は、駆動ギア２００を係合するためにねじおよび／または歯を含み、そして遠位ハウジング部分１１０ａに取り付けられ、遠位ハウジング部分１１０ａは、近位ハウジング部分１１０ｂの遠位方向に配置されることが想定される。さらに、遠位ハウジング部分１１０ａは、近位ハウジング部分１１０ｂに対して、遠位ハウジング部分１１０ａ内に配置された周縁に配置されるチャンネル２３２、および近位ハウジング部分１１０ｂ内に配置される対応して周縁に配置されたフランジ２３４を経由して回転可能である。

実施形態では、リングギア２３０は、遠位ハウジング部分１１０ａ内に堅く固定され、そして駆動ギア２００と嵌合して係合可能である。それ故、駆動ギア２００の回転は、リングギア２３０を、そしてそれ故遠位ハウジング部分１１０ａを回転させる。図２では、リップ２３５が示され、これは、ユーザーの手を回転可能な遠位ハウジング部分１１０ａから隔離する。（恐らくは商標名Ｔｅｆｌｏｎ（登録商標）の下で販売される合成樹脂フッ素含有ポリマーから作製される）複数のワッシャまたはボールベアリングが、遠位ハウジング部分１１０ａと近位ハウジング部分１１０ｂとの間に配置され、それらの間の回転摩擦を低減することが想定される。

図６に示される実施形態を続けて参照し、複数の移動止め２３１が、遠位ハウジング部分１１０ａの表面２３３の周りに配置される。タブ２３７が近位ハウジング部分１１０ｂ上に配置されて示され、このタブ２３７は、つめまたはスプリング付勢部材を備え得る。開示される実施形態では、タブ２３７は遠位方向に付勢され、そして複数の移動止め２３１の少なくとも１つと機械的に協働する。移動止め２３１とタブ２３７の組み合わせは、近位ハウジング部分１１０ｂに対する回転位置にある遠位ハウジング部分１１０ａを支援して固定する。さらに、移動止め２３１およびタブ２３７は、内視鏡部分１４０が回転されるとき、ユーザーに、可聴および／または触覚フィードバックを与えるために提供され得る。開示される実施形態では、３つの位置のソレノイドが、一旦、所望の回転位置が選択されると、端部エフェクター１６０の回転位置をロックするために用いられ得る。

図７では、位置ロック２１６がスロット２１４ｂと整列されるその第２の位置にある駆動ギア２００が示される。ここで、駆動ギア２００は、ハウジング１１０内に少なくとも部分的に配置されている関節運動ギア２４０と嵌合して係合される。関節運動ギア２４０の回転は、端部エフェクター１６０を、長手方向軸Ｂ−Ｂが長手方向軸Ａ−Ａと実質的に整列されるその第１の位置から、長手方向軸Ｂ−Ｂが長手方向軸Ａ−Ａに対して角度をなして配置される位置に向かって移動させる。好ましくは、複数の関節運動された位置が達成される。

示される実施形態では、そして特に図７および８を参照して、端部エフェクター１６０の関節運動は、関節運動ギア２４０、関節運動ねじ２４２、関節運動リンケージ２４４、および少なくとも１つの関節運動ロッド２６０により行われる。より詳細には、関節運動ギア２４０は、関節運動ギア２４０がその第２の位置にある間に駆動ギア２００の回転によって回転されるとき、関節運動ギア２４２がまた回転するように、関節運動ねじ２４２に堅く取り付けられる。複数のベアリング２６２が、関節運動ねじ２４２上の種々の位置で示され、関節運動ねじ駆動２４２の保持および整列、ならびに、例えば、関節運動ねじ２４２とハウジング１１０との間の摩擦の低減を容易にする。

図７を続いて参照し、関節運動ねじ２４２は、関節運動リンケージ２４４の内部にねじのある部分２４８を通って延びるねじのある部分２４６を含む。関節運動ねじ２４２と関節運動リンケージ２４４との間のこの関係は、関節運動リンケージ２４４を、関節運度ねじ２４２の回転に際し、関節運度ねじ２４２のねじのある部分２４６に沿って遠位方向および／または近位方向（矢印ＤおよびＥの方向に）移動させる。例えば、関節運動ねじ２４２が第１の方向（例えば、時計方向）に回転するとき、関節運動リンケージ２４４は近位方向に移動し、そして関節運動ねじ２４２が第２の方向（例えば、反時計方向）に回転するとき、関節運動リンケージ２４４は遠位方向に移動する。

少なくとも１つの関節運動アーム２５０が、関節運動リンケージ２４４から延びて示される。実施形態では、関節運動アーム２５０は、関節運動ロッド２６０に堅く連結され、そして１つ以上の関節運動アーム２５０が、１つ以上の関節運動ロッド２６０に連結可能であることが想定される。関節運動リンケージ２４４が、関節運動ギア２４０の回転に応答して遠位方向および／または近位方向に並進されるとき、関節運動ロッド（単数または複数）２６０はまた、それに応答して遠位方向および／または近位方向に（長手方向軸Ａ−Ａに沿って矢印ＦおよびＧの方向に）並進される。リミットスイッチ、近接度センサー（例えば、光学的および／または強磁性）、線形可変変位トランスデューサーおよびシャフトエンコーダー（例えば、ハウジング１１０内に配置される）の任意の組み合わせが、（図９および１１を参照して以下で論議されるように）関節運動リンケージ２４４および／または端部エフェクター１６０の関節運動角度および／または発射ロッド３０６の位置を制御および／または記録するために利用され得る。

図８Ａおよび８Ｂを参照して、内視鏡部分１４０の少なくとも一部を通って延び、そしてリンケージロッド２６４と機械的に協働する関節運動ロッド２６０が示される。従って、リンケージロッド２６４は、同様に、関節運動ギア２４０の回転に際し、長手方向軸Ａ−Ａに沿って移動する。リンケージロッド２６４の遠位部分２６６は、リンケージロッド２６４の近位方向および遠位方向の移動が、端部エフェクター１６０を旋回点Ｐの周りでその第１の位置からその第２の位置まで移動させるように、端部エフェクター１６０と機械的に協働する。例えば、リンケージロッド２６４は、旋回点Ｐの側方にずれた位置で端部エフェクター１６０に連結される。より詳細には、そして例示の目的で、リンケージロッド２６４が遠位方向に移動するとき、端部エフェクター１６０は矢印Ｈの方向に関節運動され、そしてリンケージロッド２６４が近位方向に並進されるとき、端部エフェクター１６０は矢印Ｉの方向に関節運動される。関節運動ロッド２６０の一部分は、端部エフェクター１６０と機械的に協働しその関節運動を行うことがまた想定される。端部エフェクター１６０に関節運動を提供するさらなる詳細は、本出願人が所有する、Ｍｉｌｌｉｍａｎらによる米国特許第６，９５３，１３９号に詳細に記載され、その内容は、それらの全体が参考として本明細書によって援用される。

本開示の実施形態によれば、端部エフェクター１６０は、カートリッジアセンブリ（例えば、顎部材１６４）、および外科用ファスナーを身体組織中に展開し、そして外科用ファスナーを形成するためのアンビル部分を含むアンビルアセンブリ（例えば、顎部材１６２）を含む。端部エフェクター１６０は、内視鏡部分１４０の長手方向軸に実質的に垂直である軸の周りで旋回可能に取り付けられる。カートリッジアセンブリ１６４は、複数のステープルを収容する。アンビルアセンブリ１６２は、カートリッジアセンブリ１６４に対し、カートリッジアセンブリ１６４から間隔をおいた開放位置と、カートリッジアセンブリ１６４と並列された配列にある接近位置またはクランプ留め位置との間で移動可能である。好ましくは、ステープルは、カートリッジアセンブリ１６４内に収容され、身体組織にステープルの直線状の列を付与する。端部エフェクター１６０は、本体部分に旋回可能に付着される実装部分に取り付けられる。この本体部分は、動力付き外科用器具１００の内視鏡部分１４０と一体であり得るか、またはそれに離脱可能に取り付けられ、置換可能または使い捨て可能な装填ユニットを提供する。この装填ユニットは、差し込み連結により内視鏡部分１４０に連結可能であり得る。この装填ユニットは、この装填ユニットの実装部分に連結される関節運動リンクを有し、そしてこの関節運動リンクは、リンケージロッドが長手方向軸に沿って遠位−近位方向に並進されるとき端部エフェクター１６０が関節運動するように、上記リンケージロッドに連結されることが想定される。関節運動を可能にするための端部エフェクター１６０を内視鏡部分１４０に連結するその他の手段が用いられ得る。例えば、可撓性チューブまたは複数の旋回可能な部材が用いられ得る。

装填ユニットは、血管封止デバイス、直線状ステープル留めデバイス、円形ステープル留めデバイス、カッターなどのような種々の端部エフェクターを取り込み（または取り込む形態であり）得る。このような端部エフェクターは、動力付き外科用器具１００の内視鏡部分１４０に連結され得る。中間可撓性シャフト５００が、ハンドル部分１１２と装填ユニットとの間に含まれ得る。例えば、図１５Ａ〜１５Ｂに示されるように、内視鏡部分１４０および遠位部分１４２は、可撓性シャフト５００として示される。可撓性シャフト５００は、複数の相互連結され、角度をなす外側チューブ５０１および５０２を含む。図１５Ａは、非関節運動構成にある可撓性シャフトを示し、そして図１５Ｂは、関節運動した構成にある可撓性シャフト５００を示す。可撓性シャフト５００が真っ直ぐであるとき、図１５Ａに示されるように、チューブの狭いセクション５０１は、チューブの広いセクション５０２と交互する。可撓性シャフト５００が完全に関節運動されるとき、チューブの短い側部５０１および広い側部５０２は、図１５Ｂに示されるように配列される。このような可撓性シャフト５００は、身体の特定領域中への接近を容易にし得る。

さらに、種々の装填ユニットが用いられ得る場合、デジタルコントロールモジュール（ＤＣＭ）１３０（図４）が、ロッド３０６が、使用においてその時に装填ユニット上にある特定の端部エフェクターを駆動し得るように、ロッド３０６に付与される力を制御し得る。明りょうさのために、ＤＣＭ１３０を動力付き外科用器具１００の種々の構成要素に連結するワイヤは、図には示されていないが、このようなワイヤは、本開示によって企図される。装填ユニットはまた、どの端部エフェクターが装填ユニット上にあるかをＤＣＭ１３０に示す機械的または電子的なセンサーを含み得る。実施形態では、ＤＣＭ１３０はまた、ロッド３０６に付与される力に関する情報を記憶し得る。さらに、駆動モーター２１０からの電圧および電流が、動力付き外科用器具１００の状態に関する情報および／またはフィードバックを提供するために測定され得る。例えば、ユーザーが厚すぎる組織に対しクランプ留めを試みている場合、この電圧および／または電流は増加する。この情報は、ユーザーに提供され得、そして／またはこの電力は中断または中止され得る。このような特徴は、この器具にある機構への損傷を防ぐことを支援することが想定される。

図９〜１１および１４を参照して、駆動ギア２００は、位置ロック２１６がスロット２１４ｃと整列されて第３の位置に示される。ここで、駆動ギア２００は、少なくとも一部がハウジング１１０内に配置されている作動ギア３００と嵌合して係合される。より詳細には、駆動ギア２００の面２０４（図４）上に配置された１セットの歯２０２が、作動ギア３００上の歯と嵌合して係合し、組織を把持すること、組織をクランプ留めすること、および端部エフェクター１６０を発射しそして構成要素をそれらの当初の位置に退却すること（例えば、ステープル留めおよび切断）の少なくとも１つを提供する。

図９および１１を続けて参照し、駆動チューブ３０２、栓３０４および発射ロッド３０６がまた含まれる。駆動チューブ３０２は、その長さの少なくとも一部に沿って内部ねじ（明りょうには示されていない）を含み、そして作動ギア３００に堅く取り付けられる。栓３０４は、駆動チューブ３０２の内部ねじとねじにより係合し、そして駆動チューブ３０２内で作動ギア３００に対して並進可能である。図９は、その最も近位位置の近傍にある栓３０４を示し、そして図１１は、その最も遠位位置の近傍にある栓３０４を示す。発射ロッド３０６は栓３０４に堅く連結され、そしてそれから遠位方向に延びる。本開示の実施形態では、発射ロッド３０６は、少なくとも、内視鏡部分１４０の遠位部分１４２まで延びる。

駆動ギア２００の回転に応答して、作動ギア３００および駆動チューブ３０２もまた回転する。駆動チューブ３０２が回転するとき、栓３０４および発射ロッド３０６は、駆動チューブ３０２の領域内で近位方向および／または遠位方向に並進される。発射ロッド３０６の遠位並進（例えば、駆動ギア２００の時計方向回転と対応する）は、端部エフェクター１６０の顎部材１６２、１６４（図１を参照のこと）がそれらの間に保持された組織を把持またはクランプ留めするようにする。発射ロッド３０６のさらなる遠位並進は、外科用ファスナーが端部エフェクター１６０から射出されるようにし得（例えば、カムバーおよび／または作動スレッドを経由して（この実施形態ではいずれも明りょうには示されていない））、組織を固定し、そしてまた、ナイフ（この実施形態では明りょうには示されていない）が組織を切断するようにし得る。発射ロッド３０６の近位並進（例えば、駆動ギア２００の半時計回り回転に対応する）は、顎部材１６２、１６４および／またはナイフがそれらの発射前位置に戻るようにし得る。発射およびそうでなければ端部エフェクター１６０を作動するさらなる詳細は、本出願人が所有する、Ｍｉｌｌｉｍａｎらによる米国特許番号第６，９５３，１３９号に詳細に記載され、その全体の内容は、本明細書によって、参考として本明細書中に援用される。

本開示の実施形態では、端部エフェクター１６０のアンビル部分は、端部エフェクター１６０の駆動アセンブリによって係合されるためのカム面を含む。この駆動アセンブリは、望ましくは組織を切断するためのナイフを有する駆動ビームを含む。この駆動ビームは、上記カム面を係合するために位置決めされるカムローラー、およびこの駆動ビームが遠位方向に進行されるとき、アンビルアセンブリ１６２とカートリッジアセンブリ１６４との互いに対する接近を行うようにカートリッジアセンブリと係合するよう位置決めされるフランジを有する。さらに、遠位方向にされに進行されるとき、この駆動ビームは、上記Ｍｉｌｌｉｍａｎの’１３９特許に開示されるように、カートリッジアセンブリから外科用ファスナーを展開するために作動部材を係合する。

任意の組み合わせのセンサーが、動力付き外科用器具１００内に位置決めされ得、種々の構成要素の位置、および／またはその作動ステージ、例えば、関節運動、回転、クランプ留め、端部エフェクター１６０の発射を決定する。例えば、リミットスイッチ、近接度センサー（例えば、線形および／または強磁性）、ポテンショメーター、線形可変変位トランスデューサー（ＬＶＤＴ）、シャフトエンコーダーなどが、上記で論議されたように、関節運動リンケージ２４４、発射ロッド３０６および／またはリングギア２３０の位置を制御および／または記録することを支援するために用いられ得る。

ここで、図９、１１および１２を参照して、内視鏡部分１４０は、端部エフェクター１６０に向かってハウジング１１０に隣接する領域から延びるチューブハウジング１４４を含む。駆動チューブ３０２が回転するとき、端部エフェクター１６０はその直接結果としては回転しない。図１３を参照して、チューブハウジング１４４はその上に、発射ロッド３０６の平坦部分３１０と対応する平坦部分１４８を含む。平坦部分１４８および３１０の対は、発射ロッド３０６を軸方向移動に対し制限するよう支援することにより、発射ロッド３０６の回転を防ぐことを支援する。

図９を参照して、駆動モーターシャフト２１８が、駆動モーター２１０から延び、そして駆動ギア２００に連結されて示される。ファスナー（この実施形態では明りょうには示されてはいない）が、駆動モーターシャフト２１８上に駆動ギア２００を保持するために用いられ得る。駆動モーターシャフト２１８は駆動モーター２１０によって回転され、それ故、駆動ギア２００の回転を生じる。駆動モーターシャフト２１８は、平坦部分２１９を有して示され（１つ以上の平坦部分２１９が含まれ得る）、これは、駆動ギア２００と駆動モーターシャフト２１８との間の「遊び」または「回転浮遊」を可能にし、歯の整列を容易にし、そして駆動ギア２００が位置間をシフトすることを支援して可能にする。図９はまた、ハウジング１１０内に配置され、そして駆動チューブ３０２を少なくとも部分的に取り囲むベアリング３０８を示す。ベアリング３０８は、駆動チューブ３０２の回転を容易にし、そして内視鏡部分１４０を通る駆動チューブ３０２を支援して整列させ、そして駆動ギア２００と作動ギア３００との間のすべてのスラスト負荷を支える。

図１０では、トランスデューサー４２０が、駆動モーター２１０およびシフトモーター２２０に隣接して示される。トランスデューサー４２０（例えば、力または圧力トランスデューサー）は、作動ギア３００に対する所望の圧力のために必要な力を測定および／または制御し得る。トランスデューサー４２０は、ユーザーにフィードバックを提供し得るユーザーインターフェース１２０の部分と連絡し得る。さらに、スプリングカップリング４３０が、駆動モーター２１０とシフトモーター２２０との間に示される。詳細には、開示される実施形態では、スプリングカップリング４３０は、入れ子式ケージ４３４中に取り付けられたスプリング４３２を含む。シフトねじ２２２が、スプリング４３２を通って延びて示され、そしてスプリング４３２に対して圧縮負荷を付与するような形態であり得る。ケージ４３４が圧縮されるとき、折り畳み可能であることが想定される。駆動モーター２１０に付与される力は、スプリング４３２および／またはケージ４３４を用いて調節され得る。

本開示の実施形態では、駆動ギア２００および作動ギア３００はクラッチ面を形成する。ギアの歯は、シフトモーター２２０によって駆動モーター２１０に、そしてそれらの間のスプリングカップリング４３０によって（図１０と組み合わせて以下に論議されるように）閾値力が付与されなければスリップするように構成される。さらに、シフトモーター２００およびスプリングカップリング４３０が、駆動ギア２００および作動ギア３００がスリップすることなく係合するために必要な閾値力を付与するとき、ロッド３０６は遠位方向に駆動される。入れ子式ケージ４３４は、ケージ４３４が、スプリングカップリング４３０の圧縮を減らすのではなくロッド３０６を退却させるように、ケージと一緒になったストップを含み得る。

図３を参照して、ユーザーインターフェース１２０は、スクリーン１２２および７つのスイッチ１２４ａ〜１２４ｇを含んで示される。示される実施形態では、ユーザーインターフェースは、「モード」（例えば、回転、関節運動または作動）を表示し、これは、ステープルが発射されたか否かのような「状況」（例えば、関節運動の角度、回転の速度、または作動のタイプ）および「フィードバック」をシフトセンサー２２４（図４）を経由してユーザーインターフェース１２０に通信し得る。スイッチ１２４ａは、モードを表す「Ｍ」を有して示され、これは、回転、関節運動、把持、クランプ留めおよび発射の間の選択のためにシフトモーター２２０を経由して駆動ギア２００を位置決めするめために用いられ得る。スイッチ１２４ａはまた、ユーザーが、異なる組織タイプ、およびステープルカートリッジの種々のサイズおよび長さを入力するようにするために用いられ得ることが想定される。

ユーザーインターフェース１２０上のスイッチ１２４ｂ〜１２４ｅは、その上の矢印とともに示され、そして駆動ギア２００が駆動モーター２１０により回転される方向、速度および／またはトルクを選択するために用いられ得る。少なくとも１つのスイッチ１２４が、例えば、種々の設定を無視する緊急モードを選択するために用いられ得ることもまた想定される。さらに、スイッチ１２４ｆおよび１２４ｇは、その上に「Ｎ」および「Ｙ」を有して示される。スイッチ１２４ｆおよび１２４ｇは、ユーザーが、動力付き外科用器具１００の種々のセッティングを操縦および選択することを支援するために用いられ得ることが想定される。スイッチ１２４ａ〜１２４ｇ上の印およびそれらの個々の機能は、添付の図に示されているものによって制限されない。なぜなら、それからの派生が企図され、本開示の範囲内であるからである。さらに、そして図１および２を参照して、ボタン１１４ａおよび１１４ｂが、駆動モーター２１０および／またはシフトモーター２２０の動きをスタートおよび／またはストップするために用いられ得る。ボタン１１４ａおよび１１４ｂのその他の機能、およびより多くもしくはより少ないボタン１１４がまた、予期される。特定の実施形態では、スイッチ１２４ａ〜１２４ｇは、例えば、１つ以上のマイクロエレクトロニクスメンブレンスイッチを含み得る。このようなマイクロエレクトロニクスメンブレンスイッチは、比較的低い作動力、小パッケージサイズ、人間工学的サイズおよび形状、低プロフィール、スイッチ上に成形された文字を含める能力、シンボル、描写および／または印、ならびに低材料コストを含む。さらに、スイッチ１２４ａ〜１２４ｇ（マイクロエレクトロニクスメンブレンスイッチのような）は、シールされて動力付き外科用器具１００の滅菌を支援して容易にし、そして粒子および／または流体汚染を防ぐことを支援する。

スイッチ１２４またはボタン１１４の代替として、またはそれに加え、その他の入力デバイスは、音声入力技術を含み得、これは、デジタル制御モジュール（ＤＣＭ）１３０（図４）中に取り込まれるハードウェアおよび／またはソフトウェア、またはＤＣＭ１３０に連結される別個のデジタルモジュールを含み得る。この音声入力技術は、音声認識、音声起動、音声調整および／または内臓スピーチを含み得る。ユーザーは、音声指令により、器具の作動の全部または一部を制御し得、それ故、ユーザーの手の一方または両方を、その他の器具を操作するために自由にする。音声またはその他の可聴出力もまた、ユーザーにフィードバックを提供するために用いられ得る。

実施形態では、スプリングカップリング４３０が、動力付き外科用器具１００のフィードバックおよび制御で用いられる。上記に記載されるように、ＤＣＭ１３０は、１つ以上のボタン１１４またはスイッチ１２４、および１つ以上のディスプレイスクリーン１２２に連結され得、動力付き外科用器具１００の操作を制御することを支援するためにユーザーにフィードバックを提供する。ＤＣＭ１３０は、動力付き外科用器具１００のハウジング１１０中に取り込まれるデジタルボードであり得る。スプリングカップリング４３０は、ロッド３０６に付与される力を制御するために、ＤＣＭ１３０と相互作用し得る圧力トランスデューサーを含み得る。

ユーザーインターフェース１２０は、表示された項目間のさらなる鑑別のためのスクリーン１２２上および／またはスイッチ１２４ａ〜１２４ｇ上の異なる色および／または文字の強度を含む。ユーザーフィードバックはまた、例えば、光のパルス化されたパターン、音響フィードバック（例えば、選択された時間間隔で鳴るブザー、ベルまたは音）、言葉のフィードバック、および／または触覚振動フィードバック（非同期モーターまたはソレノイド）の形態で含まれ得る。視覚、聴覚または触覚フィードバックは、強度が増大または低減され得る。例えば、このフィードバックの強度は、器具に対する力が過度になっていることを示すために用いられ得る。さらに、スイッチ１２４ａ〜１２４ｇは、互いから異なる高さで配置され得るか、そして／または隆起した印またはその他の感触特徴（例えば、凹面または凸面）を含み得、ユーザーがユーザーインターフェース１２０を見る必要性なくして適切なスイッチ１２４を押すことを可能にする。さらに、近位ハウジング部分１１０ｂは、ジョイスティックタイプ制御システムとして用いられ得る。

さらに、ユーザーインターフェース１２０は、別個のディスプレイスクリーン１２２（単数または複数）および（スイッチ１２４またはボタン１１４のような）入力デバイスを含み得るか、または入力デバイスは、スクリーン１２２中に全部または一部が取り込まれ得る。例えば、タッチスクリーン液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）が、ユーザーが作動フィードバックを見ながら入力を提供することを可能にするために用いられ得る。このタッチスクリーンＬＣＤは、抵抗、容量または表面音響波制御を含み得る。このアプローチは、シーリングスクリーン１２２構成要素の簡便化を可能にし得、動力付き外科用器具１００の滅菌を支援し、そして粒子および／または流体汚染を防ぐ。特定の実施形態では、スクリーン１２２は、使用または調製の間にスクリーン１２２を見る際の柔軟性のために、動力付き外科用器具１００に旋回可能または回転可能に取り付けられる。スクリーン１２２は、動力付き外科用器具１００に、例えば、ヒンジ取り付けされ得るか、またはボール−および−ソケット取り付けされ得る。

開示される実施形態では、動力付き外科用器具１００中の種々のセンサーによってモニターされる情報の少なくともいくつかが、操作ルーム中のビデオスクリーンまたはモニタリングシステムに提供され得る。例えば、これらデータは、Ｂｌｕｅ Ｔｏｏｔｈ、ＡＮＴ３、ＫＮＸ、Ｚ Ｗａｖｅ、Ｘ１０、ワイアレスＵＳＢ、ＷｉＦｉ、ＩｒＤａ、Ｎａｎｏｎｅｔ、ＴｉｎｙＯＳ、ＺｉｇＢｅｅ、ｒａｄｉｏ、ＵＨＦおよびＶＨＦを含む技術を経由して、動力付き外科用器具１００に取り込まれるか、またはそれに付随する通信送信機から操作ルームモニタリングシステムのための受信機に送信され得る。このような特徴は、動力付き外科用器具１００のユーザーまたはその他の操作ルームまたは病院の人員または遠隔に位置する人によるモニタリングを容易にし得る。

図４を参照して、バッテリーパック４００、燃料電池および／または高エネルギーキャパシターの任意の組み合わせが、動力付き外科用器具１００に電力を提供するために用いられ得る。例えば、キャパシターが電池パック４００と組み合わせて用いられ得る。ここで、キャパシターは、エネルギーがそれ自体に電池で提供され得るより迅速に所望／要求されるとき（例えば、厚い組織をクランプ留めし、迅速発射し、クランプ留めするときなど）、電力を一挙に放出するために用いられ得る。なぜなら、電池は、代表的には、それから電流が迅速に取り出されないゆっくり流出するデバイスであるからである。電池は、キャパシターを充電するためにキャパシターに連結され得ることが想定される。

電池パック４００が少なくとも１つの使い捨て可能な電池を含むことがまた想定される。この使い捨て可能な電池は、約９Ｖと約３０Ｖとの間であり得、そして使い捨て可能な外科用器具で有用であり得る。その他の電力供給手段がまた、電源を含んで企図される。代替の実施形態では、コードが提供されて器具１００が発電機に連結される。

開示される実施形態では、上記ＤＣＭは、シフトモーター２２０および駆動モーター２１０に連結され、そして電池４００のインピーダンス、電圧、温度および／または電流ドロー（ｄｒａｗ）をモニターするような形態および構成であり、そして動力付き外科用器具１００の作動を制御する。動力付き外科用器具１００の電池４００、トランスミッション、モーター２２０、２１０および駆動構成要素に対する負荷（単数または複数）は、これら負荷（単数または複数）が損傷する限度に到達または近づく場合、モーター速度を制御するように決定される。例えば、電池４００に残るエネルギー、残りの発射の数、電池４００が置換または充電されなければならないか否か、および／または動力付き外科用器具１００の可能な負荷限界に接近していることが決定され得る。

上記ＤＣＭは、モニターされた情報に応答するために、シフトモーター２２０および／または駆動モーター２１０の作動を支援して制御するような形態および構成であり得る。電子クラッチを含み得るパルス調節が、出力を制御することで用いられ得る。例えば、上記ＤＣＭは、電圧を調節し得るか、または電圧をパルス変調し、電力および／またはトルク出力を調節し、システム損傷を防ぐか、またはエネルギー使用量を最適化する。電気ブレーキ回路が、駆動モーター２１０および／またはシフトモーター２２０を制御するために用いられ得、これは、回転する駆動モーター２１０の逆起電力（ＥＭＦ）を用い、駆動ギア２００の運動量を妨げ、そして実質的に低減する。この電気ブレーキ回路は、動力付き外科用器具１００の停止正確性および／またはシフト位置に対する駆動モーター２１０および／またはシフトモーター２２０の制御を改善し得る。動力付き外科用器具１００の構成要素をモニターするため、そして動力付き外科用器具１００の過剰負荷を防ぐことを支援するためのセンサーは、熱センサー、サーミスタ、熱電対列、熱電対および／または熱赤外イメージングのような熱タイプセンサーを含み得、そして上記ＤＣＭにフィードバックを提供する。このＤＣＭは、限界に到達または近づくとき、動力付き外科用器具１００の構成要素を制御し得、そしてそのような制御は、電池パック４００から電力を切断すること、この電力を一時的に中断することまたは停止モードに入ること、用いられるエネルギーを制限するためのパルス変調を含み得、そしてこのＤＣＭは、作動が再開され得るときを決定するために、構成要素の温度をモニターし得る。ＤＣＭの上記の使用は、電流、電圧、温度および／またはインピーダンス測定を個々に用いて、またはこれらを組み込んで用いられ得る。

図５に示される実施形態では、シフトモーター２２０は、２つの部分のハウジング２２６を含んで示される。２つの部分のハウジング２２６の各パーツ２２６ａおよび２２６ｂは、互いとスライド可能に係合される。パーツ２２６ａは駆動モーターケーシング２１２に堅く固定され、その一方、パーツ２２６ｂはシフトモーター２２０に固定され、そしてハウジング部分１１０内で並進可能であることが想定される。さらに、配線スロット２２８が含められ得、配線（この実施形態では明りょうに示されていない）が、例えば（図１０をまた参照のこと）、ユーザーインターフェース１２０に向かってトランスデューサー４２０から通過することを可能にする。

図１４を参照して、動力付き外科用器具１００は、ピストルグリップハンドル部分１１２を有して示される。ここで、ハンドル部分１１２は、長手方向軸Ａ−Ａから角度をなして（例えば、実質的に９０゜）配置される。この実施形態では、少なくとも１つのボタン１１４がその上に配置されることが想定される。さらに、ユーザーインターフェース１２０が、ほぼ図１４に示される位置に位置決めされる。さらに、移動可能なハンドル（この実施形態では明りょうに示されていない）が、動力付き外科用器具１００の種々の機能を制御するために採用され得る。

端部エフェクター１６０は再使用可能であり、ステープルカートリッジを受容し得、そして／または使い捨て装填ユニットの一部であることが想定される。使い捨て装填ユニットのさらなる詳細は、本出願人が所有する、Ｂｏｌａｎｏｓらによる米国特許番号第５，７５２，６４４号に詳細に記載され、その全体の内容は、本明細書によって参考として本明細書中に援用される。使い捨て可能および／または置換可能な装填ユニットは、先に参考として援用されたＭｉｌｌｉｍａｎらによる米国特許第６，９５３，１３９号に記載されるように、関節運動しない端部エフェクターを含み得る。スイッチが、ハンドル部分１１２に隣接して提供され得、シフトモーター２２０の第２の位置を電気的に作動停止させる。機械的手段のようなその他の手段もまた、用いられ得る。

本開示の特定の実施形態では、外科用端部エフェクター１６０を取り込む使い捨て可能または置換可能な装填ユニットは、この装填ユニット内に位置決めされたセンサーを含み、種々の構成要素の位置、および／または端部エフェクター１６０の関節運動、回転、クランプ留めおよび発射のような、端部エフェクター１６０の作動を決定する。例えば、電気的接点、近接センサー、光学的センサー、光ダイオード、および／または機械的もしくは金属センサーが、端部エフェクター１６０に関する情報を制御および／または記録するために用いられ得る。アンビルアセンブリ１６２およびカーリッジアセンブリ１６４の互いに対する位置、端部エフェクター１６０の関節運動または非関節運動位置、端部エフェクター１６０の回転、および／または装填ユニット、ステープルカートリッジおよび／またはステープルカートリッジの構成要素の正確な装填もまた、決定され得る。

識別システムがまた含められ得、特定の端部エフェクター１６０を作動するための速度、電力、トルク、クランプ留め、移動長さおよび強度限度を含む種々の情報を決定し、そしてＤＣＭに通信するために含められ得る。このＤＣＭはまた、作動モードを決定し得、そして上記構成要素の移動のために、電圧、クラッチスプリング負荷および停止点を調節する。より詳細には、この識別システムは、ＤＣＭ、またはその中のレシーバーと通信する（例えば、ワイアレスにより、赤外線信号を経由してなど）端部エフェクター１６０中の構成要素（例えば、マイクロチップ、エミッタまたはトランジスタ）を含み得る。信号が、発射ロッド３０６を経由して送信され、発射ロッド３０６がＤＣＭと端部エフェクター１６０との間の通信のための導管として機能する。

本開示による特定の実施形態では、装填ユニットは、発射ロッド３０６と協働する軸方向駆動アセンブリを含み、端部エフェクター１６０のアンビルアセンブリ１６２とカーリッジアセンブリ１６４を接近させ、そしてステープルカートリッジからステープルを発射する。軸方向駆動アセンブリは、その開示が本明細書によって本明細書中に参考として援用されるＭｉｌｌｉｍａｎらによる米国特許第６，９５３，１３９号の特定の実施形態に開示されるように、ステープルカートリッジを通って遠位方向に進み、そしてステープルが発射した後に退却され得るビームを含み得る。例の目的で、上記で論議されるセンサーは、ステープルがステープルカートリッジから発射されたか否か、それらが完全に発射されたか否か、ビームがステープルカートリッジを通って近位方向に退却されたか否か、そしてその退却の程度、および装填ユニットの作動に関するその他の情報を決定するために用いられ得る。本開示の特定の実施形態では、装填ユニットは、装填ユニットのタイプ、および／または器具１００上に装填されるステープルカートリッジを識別する構成要素を取り込み得、赤外線、セルラー方式、または高周波の識別チップ（例えば、センサーマチックまたは類似の技術）を含む。装填ユニットおよび／またはステープルカートリッジのタイプは、ＤＣＭ内の付随する受信機、またはフィードバック、制御および／または在庫分析を提供するための操作ルーム中の外部デバイスによって受容され得る。電力または電池パック４００は、動力付き外科用器具１００とともに装填される電力パック４００のタイプを識別するため、または電池パック４００の状況に関するフィードバックを送るための構成要素を取り込み得る。

本開示の特定の実施形態では、動力付き外科用器具１００は、外科用端部エフェクター１６０を取り込む使い捨て可能または置換可能な装填ユニット、およびハウジング１１０およびこの装填ユニットに離脱可能に取り付けられる内視鏡部分１４０を含む再使用可能な部分を含む。この再使用可能な部分は、引き続く外科的手順における滅菌および再使用のための形態であり得る。実施形態では、ハウジング１１０の構成要素は、粒子および／または流体汚染の侵入に対してシールされ、そして滅菌プロセスによる構成要素の損傷を防ぐことを支援する。本開示による特定の実施形態では、電力パック４００は、再充電可能な電池を備える。この再充電可能な電池は、例えば、この器具１００のハウジング１１０で接近可能な接点に連結され得るか、または再充電可能な電池は、ハウジング１１０内でシールされた誘導充電インターフェースを通じて再充電可能であり得る。この誘導充電インターフェースは、接点の短絡をなくし得、そして密封、または防水シールされ得る内部電池を提供する。

本開示はまた、外科用ファスナーを組織に付与する方法に関する。この方法は、上に記載のような、動力付き外科用器具１００の使用を含む。

ここで、図１６〜１９を参照して、本開示のその他の実施形態による動力付き外科用器具、例えば、外科用ステープラーは、参照番号１０００として言及される。動力付き外科用器具１０００は、ハウジング１１００、それを通って延びる第１の長手方向軸Ｄ−Ｄを規定する内視鏡部分１４００、それを通って延びる第２の長手方向軸Ｅ−Ｅを規定するシャフト部分１５００および端部エフェクター１６００を含む。動力付き外科用器具１０００のさらなる詳細は、その全体の内容が本明細書によって本明細書中に援用される米国特許出願番号第１１／７８６，９３３号（Ｈ−ＵＳ−００９７７；２０３−５５６２）に含まれる。図１６〜１９に示される実施形態の特徴は、外科用器具１０００の特定のタイプと組み合わせて示されるが、図１６〜１９に関して記載される特徴は、図１〜１５の動力付き外科用器具１００のような、その他の外科用器具とともに作動可能であることが想定される。

図１６を続いて参照し、内視鏡部分１４００はハウジング１１００から遠位方向に延び、シャフト部分１５００は内視鏡部分１４００の遠位端１４０２に選択的に連結可能であり、そして端部エフェクター１６００はシャフト部分１５００の遠位端１５０２に選択的に連結可能である。図１６〜１８に示されるように、複数の異なるシャフト部分１５００が外科用器具１０００とともに用いられ得、そして複数の異なる端部エフェクター１６００がまた、外科用器具１０００とともに用いられ得る。

より詳細には、複数の異なるシャフト部分１５００は、例えば、特定の目的のために内視鏡部分１４００に離脱可能に連結可能であり得る。シャフト部分１５００の少なくとも一部が関節運動可能であるか（図１７Ａ）、曲がるか（図１７Ｂ）または適切な伸展性材料から作製され得る（例えば、図１７Ｃに示されるような）ことが想定される。

図１６〜１８に示されるように、複数の異なるクラスの端部エフェクター１６００が外科用器具１０００のシャフト部分１５００に離脱可能に連結可能であり得る。シャフト部分１５００の遠位端１５０２に選択的に連結可能である端部エフェクター１６００のクラスは、旋回可能なカートリッジアセンブリ（図１６および１９）、実質的に円形のカートリッジアセンブリ（図１７Ａ、１７Ｂおよび１７Ｃ）、および平行な顎部材（図１８）を有するものを含むことが想定される。端部エフェクター１６００の各クラスの異なるサブクラスがシャフト部分１５００に連結可能であることがさらに想定され得る。

例えば、端部エフェクター１６００のクラス内には、実質的に円形のカートリッジアセンブリ、胃腸吻合タイプのデバイス、横断吻合タイプのデバイス（例えば、米国特許番号第４，３８３，６３４号、同第５，７８２，３９６号、同第５，８６５，３６１号および同第５，３１８，２２１号を参照のこと）および円形吻合タイプデバイス（例えば、米国特許番号第４，３０４，２３６号を参照のこと）が含まれる。胃腸吻合タイプのデバイスは、順次的に一列に整列されたステープルを迅速に順に駆動および曲げるような形態であり、その一方、横断吻合タイプのデバイスは、すべてのステープルを同時に駆動および曲げる。円形吻合タイプのデバイスは、組織にステープルの環状の列を同時に付与するような形態である。

さらに、旋回可能なカートリッジアセンブリを有する端部エフェクター１６００のクラス内で、サブクラスは、ステープルを順次的に駆動するような形態の端部エフェクター１６００、およびステープルを同時に駆動するような形態の端部エフェクター１６００を含み得る。

従って、特定のシャフト部分１５００は、実質的に円形のカートリッジアセンブリを含む端部エフェクター１６００のような端部エフェクター１６００の特定のクラスとの使用のための形態であり得ることが想定される。このような実施形態では、別のシャフト部分１５００が、旋回可能なカートリッジアセンブリを含む端部エフェクター１６００、または実質的に平行なままで互いと接近する顎部材を有する端部エフェクター１６００のような、端部エフェクター１６００の別の特定のクラスとの使用のための形態であり得る。

特定のシャフト部分１５００が、例えば、ステープルの順次的発射のための形態の端部エフェクター１６００（実質的に円形のカートリッジアセンブリを含む端部エフェクター１６００、旋回可能なカートリッジアセンブリを含む端部エフェクター１６００、または平行に接近する顎部材を有する端部エフェクター１６００を含む）またはステープルの順次的発射のための形態の端部エフェクター１６００のような、特定タイプの端部エフェクター１６００との使用のための形態であり得ることが想定される。

さらに、特定のシャフト部分１５００は、ステープルの順次的発射のための形態および／またはステープルの同時発射のための形態の、実質的に円形のカートリッジアセンブリ、旋回可能なカートリッジアセンブリ、平行に接近する顎部材を含むいくつかのタイプの端部エフェクター１６００との使用のための形態であり得ることが想定される。ここで、医師は、例えば、関節運動可能であり、曲がり、または伸展性であるシャフト部分１５００のようなその他の特徴を基に、特定のシャフト部分１５００を選択し得る。

少なくとも１つの電子構成要素１７００がまた、外科用器具１０００の一部分上に含められ得る。第１のセンサー１７００ａが内視鏡部分１４００上に含められ、第２のセンサー１７００ｂがシャフト部分１５００上に含められ、そして第３のセンサー１７００ｃが端部エフェクター１６００上に含められることが想定される。これらセンサー１７００が種々の目的のために、ハウジング１１００内、器具１０００のいずれか、または器具１０００とは別個のデバイス中の受信機／コントローラーと協働することが想定される。例えば、第１のセンサー１７００ａは、内視鏡部分１４００と係合されるシャフト部分１５００のタイプを検出するような形態であり得る。さらに、第２のセンサー１７００ｂは、シャフト部分１５００と係合される端部エフェクター１６００のタイプを検出するような形態であり得る。

ハウジング１１００上にユーザーインターフェース１８００が含められることがさらに想定される。開示される実施形態では、ユーザーインターフェース１８００は、外科用器具１０００中のセンサー１７００により検出される少なくともいくつかの情報（例えば、内視鏡部分１４００に連結されるシャフト部分１５００のタイプ、シャフト部分１５００に連結される端部エフェクター１６００のタイプなど）を表示するスクリーンを含む。ユーザーインターフェース１８００はまた、関節運動または回転の角度、ステープルがそれから発射されたか否か、組織が顎部材間にあるか否かなどのような、端部エフェクター１６００の状態を表示し得る。この情報はまた、操作ルーム中のビデオスクリーンまたはモニタリングシステムに提供され得る。例えば、このデータは、Ｂｌｕｅ Ｔｏｏｔｈ、ＡＮＴ３、ＫＮＸ、Ｚ Ｗａｖｅ、Ｘ１０、ワイアレスＵＳＢ、ＷｉＦｉ、ＩｒＤａ、Ｎａｎｏｎｅｔ、ＴｉｎｙＯＳ、ＺｉｇＢｅｅ、ｒａｄｉｏ、ＵＨＦおよびＶＨＦを含む技術を経由して、動力付き外科用器具１００に組み込まれるか、またはそれに付随する通信送信機から操作ルームモニタリングシステムのための受信機に送信され得る。

本開示はまた、組織に外科用ファスナーを付与する方法に関する。この方法は、上記に記載のような動力付き外科用器具１００、１０００を提供する工程を含む。この方法はまた、シャフト部分１５００を内視鏡部分１４００の遠位端１４０２に連結すること、および端部エフェクター１６００をシャフト部分１５００に連結することを包含する。

図２０および２１を参照して、本開示に従う外科用ステープル留め器具２０００が示される。図２０は、ハンドルアセンブリ２０１０、第１の内視鏡部分２０２０ａおよび第１の端部エフェクター２０３０ａを含む外科用ステープル留め器具２０００を示す。図２１は、ハンドルアセンブリ２０１０、第２の内視鏡部分２０２０ｂおよび第２の端部エフェクター２０３０ｂを含む外科用ステープル留め器具２０１０を示す。第１の内視鏡部分０２０ａおよび第２の内視鏡部分２０２０ｂの各々は、端部エフェクター２０３０の一部を係合するような形態の作動部材（例えば、上記で論議された、発射ロッド３０６の少なくとも一部）を含み、そしてハンドルアセンブリ２０１０の遠位部分２０１２に選択的に連結可能であり、そして長手方向軸Ｆ−Ｆを規定する。第１の端部エフェクター２０３０ａおよび第２の端部エフェクター２０３０ｂの各々は、ステープル留め機能を実施するような形態であり、そして第１の内視鏡部分２０２０ａおよび第２の内視鏡部分２０２０ｂの遠位部分２０２２にそれぞれ選択的に連結可能である。

特に図２０を参照して、ハンドルアセンブリ２０１０、第１の内視鏡部分２０２０ａおよび第１の端部エフェクター２０３０ａが示される。ここで、ハンドルアセンブリ２０１０は、その遠位部分２０１２に隣接して配置された電気的接点（例えば、導電性リング２０１４）を含む。導電性リング２０１４は、ハンドルアセンブリ２０１０内で、電源（ハドルアセンブリ２０１０内、またはその外部のいずれか）および／またはマイクロコントローラーまで内部で配線される。導電性リング２０１４は、ハンドルアセンブリ２０１０から取り外し可能であることが想定される。

図２０および２１を参照して、第１の内視鏡部分２０２０ａおよび第２の内視鏡部分２０２０ｂの各々は、ハンドルアセンブリ２０１０の遠位部分２０１２に対して軸Ｆ−Ｆの周りで回転可能である。ノブ２０３５は、内視鏡部分２０２０ａ、２０２０ｂと機械的に協働し、そのような回転を容易にするように示される。差し込みタイプのカップリング２０３７（図２１）のような適切な回転構造を含めることは、回転を容易そして／または制御することを支援し得る。

第１の内視鏡部分２０２０ａは、それと機械的に協働し配置される関節運動機構またはアクチュエーター２０４０を有して示される。上記で論議されたように、関節運動機構２０４０は、長手方向軸（この実施形態では「Ｆ−Ｆ」として示される）に対して端部エフェクター２０３０を旋回するような形態である。ここで、第１の内視鏡部分２０２０ａ上に作動可能に配置される関節運動ノブ２０４２、および／または第１の内視鏡部分２０２０ａのハウジング２０４６内に配置されたモーター２０４４は、第１の内視鏡部分２０２０ａと係合する端部エフェクター２０３０を関節運動させるために用いられ得る。

関節運動を提供するためにモーター２０４４が用いられる実施形態では、少なくとも１つの電気的接点２０５０（一対の電気的接点２０５０ａおよび２０５０ｂが示される）が、第１の内視鏡部分２０２０ａと作動可能に配置される。電気的接点２０５０は、第１の内視鏡部分２０２０ａのモーター２０４４と電気的に連絡し、そしてハンドルアセンブリ２０１０の導電性リング２０１４とモーター２０４４との間で電力を伝えるような形態である。ここで、モーター２０４４は、作動部材に作動可能に連結され、この作動部材を、実質的に長手方向軸Ｆ−Ｆに沿って移動させ、端部エフェクター２０３０ａを関節運動させる。モーター２０４４が、端部エフェクター２０３０の関節運動、内視鏡部分２０２０の回転、発射ロッド３０６の並進などのために役に立つ動力を提供、または提供することを支援することが想定される。

図２０に示されるように、導電性リング２０１４は、形状が実施的に円形であり、そしてハンドルアセンブリ２０１０の遠位部分２０１２の周りに配置される。認識され得るように、ハンドルアセンブリ２０１０の遠位部分２０１２の周りの導電性リング２０１４の形状および／または形態は、第１の内視鏡部分２０２０ａがハンドルアセンブリ２０１０に対して長手方向軸Ｆ−Ｆの周りで回転されているとき、導電性リング２０１４と電気的接点２０５０との間で実質的に連続した接触を支援して可能にする。従って、完全な３６０゜の回転が可能である。さらに、モーター２０４４と電気的接点２０５０との間の電力の連絡は、ハンドルアセンブリ２０１０に対する第１の内視鏡部分２０２０ａの回転方向にもかかわらず可能である。さらに、機械的および／または電気的ストップが、内視鏡部分２０２０ａおよび／またはハンドルアセンブリ２０１０の遠位部分２０１２上に配置され得、第１の内視鏡部分２０２０ａの回転変位を制限する。

図２０および２１には、２つのタイプの端部エフェクター２０３０のみが示されているが、いくつのタイプの端部エフェクター２０３０（例えば、実質的に円形のカートリッジアセンブリ（図２１）、旋回可能なカートリッジアセンブリ（図２０）、平行に接近する顎部材、ステープルの順次的発射のための形態および／またはステープルの同時発射のための形態を含む端部エフェクター）がステープル留めデバイス２０００と組み合わせて用いられ得、そして異なるタイプの内視鏡部分２０２０（例えば、モーター２０４４を有する第１の内視鏡部分２０２０ａと第２の内視鏡部分２０２０ｂ）と使用可能であり得る。

種々の改変が、本明細書中に開示される実施形態になされ得ることが理解される。例えば、駆動モーター２１０および／または駆動ギア２００のための長手方向軸に沿った位置は、示されるのとは異なり得る。駆動、回転、関節運動および／または作動のための異なるタイプのギアが用いられ得る。従って、上記の記載は、制限するものと解釈されるべきではなく、種々の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付された請求項の範囲および思想内でその他の改変を想定する。

本明細書に開示される動力付き外科用器具の実施形態は、本明細書中に図面を参照して開示される。
図１は、本開示の実施形態による動力付き外科用器具の斜視図である。 図２は、図１の動力付き外科用器具の拡大部分斜視図である。 図３は、図１および２の動力付き外科用器具の拡大部分斜視図である。 図４は、本開示の実施形態に従う、図１〜３の動力付き外科用器具の内部構成要素の部分斜視断面図である。 図５は、第１の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素を示す部分斜視断面図である。 図６は、第１の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素を示す部分斜視断面図である。 図７は、第２の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素の内部構成要素の断面図である。 図８Ａは、本開示の実施形態に従う、図１〜７の動力付き外科用器具の内視鏡部分を含む部分斜視図である。 図８Ｂは、図８Ａに示される動力付き外科用器具の一部分の拡大斜視図である。 図９は、第３の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素の部分斜視断面図である。 図１０は、第３の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素の部分斜視断面図である。 図１１は、第３の位置に配置された図１〜４の動力付き外科用器具の内部構成要素の部分斜視断面図である。 図１２は、本開示の実施形態に従う、図１〜１１の動力付き外科用器具の一部分の拡大斜視図である。 図１３は、本開示の実施形態に従う、図１〜１１の動力付き外科用器具の一部分の拡大斜視図である。 図１４は、本開示の実施形態に従う、ハンドル部分を含む動力付き外科用器具の一部分の断面図である。 図１５における１５Ａおよび１５Ｂは、本開示の実施形態に従う、図１の動力付き外科用器具の遠位部分の関節運動シャフトの斜視図である。 図１６は、本開示の実施形態に従う、選択的に連結可能なシャフト部分を有する動力付き外科用器具の斜視図である。 図１７における１７Ａ〜１７Ｃは、シャフト部分と係合した円形のステープルカートリッジを有する端部エフェクターの各斜視図であり、各々のシャフト部分は、図１６の動力付き外科用器具と連結可能である。 図１８は、シャフト部分と係合した平行顎部材を有する端部エフェクターの斜視図であり、このシャフト部分は、図１６の動力付き外科用器具と連結可能である。 図１９は、図１６の動力付き外科用器具の後ろからの斜視図である。 図２０は、本開示の実施形態に従う動力付き外科用器具の部分アセンブリの図であり、ハンドルアセンブリと内視鏡部分とを示す。 図２１は、本開示の実施形態に従う動力付き外科用器具の部分アセンブリの図であり、ハンドルアセンブリと内視鏡部分とを示す。

符号の説明

１００ 外科用ステープラー
１１０ ハウジング
１１４ａ、１１４ｂ ボタン
１４０ 内視鏡部分
１４２ 内視鏡部分の遠位端
１６０ 端部エフェクター
１６２、１６４ 顎部材

Claims (9)

1. 外科用ステープル留め器具であって、
   ハンドルアセンブリと、
   該ハンドルアセンブリの遠位部分に選択的に接続可能であり、かつ、長手方向軸を規定する第１の内視鏡部分であって、該第１の内視鏡部分は、その近位部分に隣接するハウジングと、作動部材とを含む、第１の内視鏡部分と、
   該第１の内視鏡部分の該ハウジングと機械的に協働するように配置されているモーターであって、該モーターは、該作動部材を該長手方向軸に実質的に沿って移動させるために該作動部材に作動可能に接続されている、モーターと、
   該ハンドルアセンブリの該遠位部分に選択的に接続可能である第２の内視鏡部分であって、該第２の内視鏡部分は、該第１の内視鏡部分とは異なるタイプの内視鏡部分である、第２の内視鏡部分と、
   該第１の内視鏡部分の遠位部分に選択的に接続可能な第１の端部エフェクターであって、
   該第１の端部エフェクターは、第１のステープル留め機能を実施するように構成されており、該第１の端部エフェクターは、該長手方向軸から離れて旋回可能であるように旋回可能に取り付けられている、第１の端部エフェクターと
   を備えている、外科用ステープル留め器具。
2. 前記第１の端部エフェクターが、前記作動部材と係合するように構成された関節運動リンクを含み、該関節運動リンクが、前記長手方向軸に実質的に沿って移動可能であり、該第１の端部エフェクターを該長手方向軸から離れて旋回させる、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
3. 前記第１の内視鏡部分の前記ハウジングが、前記ハンドルアセンブリに回転可能に接続されているノブを含む、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
4. 前記第１の内視鏡部分の前記ハウジングが、前記作動部材に作動可能に接続されているアクチュエーターを含む、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
5. 前記第１の内視鏡部分および前記第２の内視鏡部分のうちの少なくとも一方の遠位部分に選択的に接続可能である第２の端部エフェクターをさらに備え、該第２の端部エフェクターが、第２のステープル留め機能を実施するように構成されている、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
6. 前記第１の端部エフェクターが、アンビルアセンブリおよびステープルカートリッジアセンブリを含み、該アンビルアセンブリおよび該ステープルカートリッジアセンブリのうちの少なくとも一方が他方に対して旋回して移動可能であり、前記第２の端部エフェクターが、円形ステープル留めアセンブリを含む、請求項５に記載の外科用ステープル留め器具。
7. 前記第１の内視鏡部分が、前記ハンドルアセンブリに対して前記長手方向軸の実質的に周りで回転可能である、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
8. 前記第１の内視鏡部分が、前記ハンドルアセンブリの導電性部分と電力を伝達するための接触点を含む、請求項１に記載の外科用ステープル留め器具。
9. 前記第１の内視鏡部分の前記ハウジングが、前記ハンドルアセンブリに対して該第１の内視鏡部分の回転を可能にするノブを含み、該ハンドルアセンブリの導電性部分が、該ハンドルアセンブリに対する該第１の内視鏡部分の回転の間に、該導電性部分と前記接触点との間の実質的に連続した接触を可能にする円形である、請求項８に記載の外科用ステープル留め器具。

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