JP5356103B2 - 走行車両のボンネット支持構造 - Google Patents
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Description
本発明は前記問題点に鑑みて、支持機構の先端側を取り付ける先端取付部をボンネットに組み付ける構造を簡単化することができて支持機構の先端側の取付構造を軽量でかつ製造コストも安上がりになるようにしたものである。
前記ボンネットの天板部に支持機構の先端側を取り付ける先端取付部が天板部の下面から下方突出状に一体成形されており、
前記支持機構は、走行車体に設けた支持枠と、支持枠の上部に支持された支持軸と、支持軸からボンネットの先端側に突設されかつ先端が前記先端取付部に連結されている支持部材と、支持枠から前方突出状に設けられた補助ステーと、この補助ステーと先端取付部との間に連結されてボンネットを開方向に付勢する開放支持具とを有しており、
前記先端取付部、支持部材、補助ステー及び開放支持具を、ボンネット内の左右方向略中央に配置しており、
前記先端取付部は天板部の下面に左右一対設けられ、支持部材の先端部と開放支持具の先端部とは左右先端取付部間に位置しかつ同一の支軸に連結されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記支持機構は、天板部の基部に支持ステーを取り付け、この支持ステーに支持軸を支持し、この支持軸を支持枠の上部に固定されている支持板に支持しており、
前記支持部材は開放支持具を挟んで左右一対設けられていて、天板部の左右方向略中央の下面に沿って前後方向に長く配置されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記ボンネットは天板部と左右一対の側板部とが一
体成形され、天板部の内面と左右の側板部の内面とに亘って補強枠体が添設されており、この補強枠体は上部が天板部と固定され、左右下部が側板部と固定されている点にある。
図1はトラクタの前部を示し、同図において、トラクタ車体(走行車体)1はエンジン2、クラッチハウジング3、ミッションケース、前車軸フレーム5等を直結して構成されている。エンジン2から前方へ延出して設けられた前車軸フレーム5の上方には、エンジン2をはじめ、その周辺に付設される各種機器類やエンジン補機等の搭載機器を覆うボンネット7が設けられている。
ボンネット7内には、エンジン2の前部からその前方へ向けて冷却ファン9、ラジエータ10及びバッテリ等が設けられ、冷却ファン9をエンジン2の動力によって回転駆動するように構成されている。
図1〜図5に示すように、ボンネット7は樹脂製であって天板部15と左右一対の側板部16とを有する断面コ字状に形成されている。ボンネット7は射出成形等により天板部15と左右一対の側板部16とが一体成形されている。
ボンネット7の内側にボンネット7をトラクタ車体1側に対して開閉自在に支持する支持機構18が設けられている。ボンネット7の天板部15に支持機構18の基部側を取り付ける基部取付部19と支持機構18の先端側を取り付ける先端取付部20とが設けられ、これら基部取付部19と先端取付部20とは天板部15乃至ボンネット7と一体に成形されている。
図4、図6、図7に示すように、先端取付部20は天板部15の前後方向中途部に左右一対設けられている。左右一対の先端取付部20はそれぞれ前後方向の板状に形成されて天板部15の下面から下方突出され、互いに平行に配置されている。左右一対の先端取付部20に左右方向外方に突出した複数(図例では4つ)のリブ25が一体に形成されている。複数のリブ25は前後方向に間隔おいて互いに略平行に配置されている。各先端取付部20の前側の2つのリブ25間に取付片27が一体に形成されており、角板状の頭部29aを有する左右方向の支軸(支持ピン)29が先端取付部20及びその取付片27間に挿入され、支軸29の突出端部に抜止ピン30が挿入されて、支軸29は先端取付部20から抜け止めされている。
前記支持枠33は、トラクタ車体1側のエンジン2又はクラッチハウジング3等にボルト等で固体された取付板41と、取付板41に突設した左右一対の支柱42と、左右一対の支柱42の上端部間に連結した上連結板43と、上連結板43に固定された支持板44と、左右一対の支柱42の上部間に連結した下連結板46と、下連結板46から前方側に突設された補助ステー47とを備える。補助ステー47の基端部(後端部)がボルト等の締結具45により下連結板46に固定され、補助ステー47の突出端部(前端部)側が下方にL字状に屈曲されてボンネット7内の搭載機器側にボルト等の締結具48で固定されている。
図4、図5に示すように、支持ステー36は左右一対設けられ、支持軸34の左右両端部にそれぞれ固設されている。各支持ステー36は固定板部36aと支持板部36bとをL字状に有し、固定板部36aが支持軸34の端部にそれぞれ溶接により固着されている。
なお、外側基部取付部19bにはナット等の装着具21が埋め込まれ、内側基部取付部19aには取付孔22が形成されているが、これに代え、内側基部取付部19aと外側基部取付部19bとの両方にナット等の装着具21を埋め込むようにしてもよいし、また、内側基部取付部19aと外側基部取付部19bとの両方に上下方向に貫通した取付孔22を形成するようにしてもよい。
左右一対の支持部材35の先端側は連結板56により互いに連結され、左右一対の支持部材35の先端部(前端部)に取付孔を有する取付ボス58が設けられている。左右一対の支持部材35の先端部は、左右一対の先端取付部20間に配置されて、支軸29が取付ボス58に挿入されることにより一対の先端取付部20に連結されている。
なお、図例では、左右一対の支持部材35の先端部と開放支持具37の先端部とを同一の支軸29により先端取付部20に連結するようにしているが、これに代え、左右一対の支持部材35の先端部と開放支持具37の先端部とを、別々の支軸又は連結ピンその他の連結具により別個に先端取付部20に連結するようにしてもよい
ボンネット7の後部の内側に補強枠体59が設けられている。この補強枠体59は天板部15の内面に沿う上枠部60と左右一対の側板部16の内面に沿う左右一対の側枠部61とを有し、補強枠体59は天板部15の内面と左右一対の側板部16の内面とに亘って添設されている。ボンネット7の天板部15に補強枠体59に対応して左右一対の中間取付部63が一体成形されており、この中間取付部63は前記基部取付部19の内側基部取付部19a又は外側基部取付部19bと同様に形成され、ボルトナット等の締結具64により補強枠体59の上枠部60に固定されている。
図8において、前記風胴11は、ラジエータ10から後方突出した筒状の風胴本体67と、風胴本体67の前後方向中途部から左右方向外方及び上方に突出した閉塞壁体68とを有し、閉塞壁体68はボンネット7の天板部15及び側板部16に沿うように門型に形成されている。ボンネット7の風胴11に対応する内面に、突起部70が天板部15から左右一対の側板部16に亘って門型に突出されている。この突起部70はボンネット7に前記基部取付部19及び先端取付部20と同様に一体成形されたものである。風胴11の閉塞壁体68の外周縁部68aがシール材71を介して門型の突起部70にその上端部の左右全長及び左右外端部の上下方向の略全長に亘って接当されている。これにより、風胴11の風胴本体67内のみを冷却ファン9による冷却風が流れて、風胴11とボンネット7との間を冷却風が逆流しないように構成されている。
上記実施の形態によれば、ボンネット7を開く場合は、ボンネット7のロック機構を外してボンネット7の遊端側を上方に押圧することにより、開放支持具37が伸長動作しながらボンネット7を開方向に付勢し、ボンネット7が左右一対の支持部材35と共に支持軸34廻りに上方側に揺動して、ボンネット7が軽い力でスムーズに開放する。また、ボンネット7を閉じる場合は、ボンネット7の遊端側を下方に引っ張ることにより、開放支持具37が縮小動作しながらボンネット7を開方向に付勢し、ボンネット7が左右一対の支持部材35と共に支持軸34廻りに下方側に揺動して、ボンネット7がスムーズに閉じる。
なお、前記実施の形態では、トラクタのボンネット支持構造に本願発明を適用実施しているが、本願発明のボンネット支持構造はトラクタ以外のバックホーその他の作業機にも適用実施することができる。
2 エンジン
7 ボンネット
15 天板部
16 側板部
18 支持機構
19 基部取付部
20 先端取付部
33 支持枠
34 支持軸
35 支持部材
36 支持ステー
37 開放支持具
59 補助枠体
Claims (4)
- 走行車体(1)に搭載機器を覆う樹脂製のボンネット(7)が設けられ、ボンネット(7)の内側にボンネット(7)を走行車体(1)側に対して開閉自在に支持する支持機構(18)が設けられ、この支持機構(18)が走行車体(1)に支持された走行車両のボンネット支持構造において、
前記ボンネット(7)の天板部(15)に支持機構(18)の先端側を取り付ける先端取付部(20)が天板部(15)の下面から下方突出状に一体成形されており、
前記支持機構(18)は、走行車体(1)に設けた支持枠(33)と、支持枠(33)の上部に支持された支持軸(34)と、支持軸(34)からボンネット(7)の先端側に突設されかつ先端が前記先端取付部(20)に連結されている支持部材(35)と、支持枠(33)から前方突出状に設けられた補助ステー(47)と、この補助ステー(47)と先端取付部(20)との間に連結されてボンネット(7)を開方向に付勢する開放支持具(37)とを有しており、
前記先端取付部(20)、支持部材(35)、補助ステー(47)及び開放支持具(37)を、ボンネット(7)内の左右方向略中央に配置しており、
前記先端取付部(20)は天板部(15)の下面に左右一対設けられ、支持部材(35)の先端部と開放支持具(37)の先端部とは左右先端取付部(20)間に位置しかつ同一の支軸(29)に連結されていることを特徴とする走行車両のボンネット支持構造。 - 前記支持機構(18)は、天板部(15)の基部に支持ステー(36)を取り付け、この支持ステー(36)に支持軸(34)を支持し、この支持軸(34)を支持枠(33)の上部に固定されている支持板(44)に支持しており、
前記支持部材(35)は開放支持具(37)を挟んで左右一対設けられていて、天板部(15)の左右方向略中央の下面に沿って前後方向に長く配置されていることを特徴とする請求項1に記載の走行車両のボンネット支持構造。 - 前記ボンネット(7)の天板部(15)の基部に基部取付部(19)が一体成形され、この基部取付枠(19)に、支持軸(34)に支持された支持ステー(36)が取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の走行車両のボンネット支持構造。
- 前記ボンネット(7)は天板部(15)と左右一対の側板部(16)とが一体成形され、天板部(15)の内面と左右の側板部(16)の内面とに亘って補強枠体(59)が添設されており、この補強枠体(59)は上部が天板部(15)と固定され、左右下部が側板部(16)と固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の走行車両のボンネット支持構造。
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