JP2007253741A - 作業車の前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラジエータ34の前部に配備されたフレーム50は、前車軸ケース11に支持されていてバッテリ35を載置する台板51と、該台板51に立設されて他のエンジン補機を支持する支持体52とを備え、該台板51と支持体52との間にバッテリ35を固定するバッテリ固定手段63を設けると共に、該支持体52の上部に閉じ状態とした上カバー43の前部を係止するロック手段75を設ける。
【選択図】図5
Description
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、エンジン6から前方へ突出した前車軸フレーム11上に、エンジン6の前方のラジエータ34と、該ラジエータ34の前方のフレーム50とが配備され、該フレーム50にバッテリ35及び他のエンジン補機36、37が支持され、ラジエータ34及びフレーム50を覆うボンネット40がフロントグリル41と、左右一対のサイドカバー42と、後部が枢支された上カバー43とを有して形成されている作業車の前部構造において、
前記フレーム50は、前車軸ケース11に支持されていてバッテリ35を載置する台板51と、該台板51に立設された支持体52とを備え、該台板51と支持体52との間にバッテリ35を固定するバッテリ固定手段63が設けられると共に、該支持体52の上部に閉じ状態とした上カバー43の前部を係止するロック手段75が設けられていることを特徴としている。
これによれば、バッテリ35とラジエータ34の間隔を狭小なものとすることができ、前記ボンネット40によって覆われる空間の省スペース化又は該空間の小型化が図られることとなる。
これによれば、フロントグリル41及び左右一対のサイドカバー42の着脱を容易に行うことができる。また、フレーム50を前車軸ケース11上に配備した状態を保ちながらこれらフロントグリル及び左右一対のサイドカバーを取り外すことができ、これによって、前記バッテリ35及び他のエンジン補機を前車軸ケース11上に位置させた状態で露出させることができ、これらの機器の整備点検作業を行うのに至便となる。
図12に示すように、1はTLBと呼称される作業機であり、該作業機1はトラクタ2の前部にフロントローダ3を、後部にバックホー4を装着して構成されている。
トラクタ2の車体(走行車体)5は、前車軸フレーム11と、該前車軸フレーム11を前方突出状に支持するエンジン6と、該エンジン6の後部に配備されたハウジング7と、該ハウジング7の後部側で連結されたミッションケース8とを備えて構成されている。また、車体5は、左右一対の前輪9及び後輪10によって走行可能に支持されている。
車体5の下部には、トラクタ2にフロントローダ3とバックホー4を装着する作業機装着フレーム16が配備されている。該作業機装着フレーム16の前側にフロントローダ3が支持され、作業機装着フレーム16の後側にバックホー4が支持されている。
前車軸フレーム11の上方はボンネット40によって覆われており、これにより、トラクタ2の前部にボンネット40及び前車軸フレーム11によって覆われたエンジンルームRが形成されている。
ラジエータ34は、背部にラジエータファンを備え、前側から空気を取り込んで後方のエンジン6へ冷却風を送る吸込み型が採用されている。
図1、図5〜図7に示す如く、ラジエータ34の前部には、バッテリ35と、オイルクーラ36と、リザーブタンク37とからなるエンジン補機がフレーム50に支持された状態で配備されている。
台板51は、前端部が凸円弧状に形成された底板部54と、該底板部54の後端部から略直角に立ち上がる立上り部55と、該立上り部55の上端部から略直角に屈曲して底板部54とは反対側となる方向に延設された上板部56とを備えている。図1及び図5に示す如く、前車軸フレーム11の上端部には、前端部を後端部より低位とした段差が形成されており、該段差の低位とれた位置に底板部54が突片54aを介して左右一対の前車軸フレーム11に支持されるている。また、上板部56はシール部材を介してラジエータ34の下端部に連結されており、これによって上板部56はシャッタプレートとして機能する。
図2に示す如く、支持体52は、台板51の底板部54に立設された左右一対の支柱59と、該左右一対の支柱59の上下方向中途部を連結する中間連結部材60と、左右一対の支柱59の上端部を連結する梁材61とを備えている。
図2に示す如く、中間連結部材60は、板状に形成され、左右一対の支柱59に架け渡されて配備されている。
図1、図6及び図7に示す如く、バッテリ35は、支持体52の左右一対の支柱59の間となる位置にて台板51上に載置されており、該バッテリ35の左右側面は、支柱59と僅かな隙間を介して対向している。また、バッテリ35の背面の下端部は、台板51の立上り部55と僅かな隙間を介して対向している。これにより、バッテリ35とラジエータ34は互いに近接して配備されることとなる。
連結具65は、棒材を屈曲させて形成されており、左右一対の脚部68と該脚部68を連結する連結部69とを備えている。左右一対の脚部68の先端部は、支柱59の支持部67に着脱自在に枢支されている。また、連結部69は、バッテリ35の上面に当接する座部69aを備えると共に、180度屈曲する屈曲部69bを有しており、脚部68の先端を支持部67に支持させると屈曲部69bがバッテリ35の前方に向けて突出する。
バッテリ支持手段63によってバッテリ35を支持するには、固定具64の下端部を支持片66の孔66aに引掛けると共に固定具64の上端部を連結具65の屈曲部69bに挿通させた状態で該連結具65の上方に突出させる。そして、該固定具64の上端部に蝶ナット64aを螺合させるのである。これにより、連結具65の座部69aと台板51の底板部54とによってバッテリ35は狭持され、支持されることとなる。
図6に示す如く、オイルクーラ36は、フィン式のコアを備えており、該コアは、管継ぎ手によって接続されている。これによってオイルクーラ36は、背圧が高くなった場合にも継ぎ手部から油漏れする虞はない。
図5に示す如く、ボンネット40は、エンジンルームRの前壁を形成するフロントグリル41と、エンジンルームRの左右両壁を形成する左右一対のサイドカバー42と、エンジンルームRの天板を形成する上カバー43とを備えている。
図5に示す如く、サイドカバー42は、フレーム50の後方からエンジン6の側方に亘って配備されており、ラジエータ34とエンジン6の間となる位置に設けられたグリル部42aと、該グリル部42aを包囲するカバー部42bとを備えている。また、カバー部42bの上縁部はフロントグリル41の後端部と滑らかに連接されており、前端部を後端部よりも低位として凸円弧状に湾曲形成されている。また、左右一対のサイドカバー42の後端部は、センターピラー44と対向している。
また、図1に示す如く、上カバー43の前端部には、閉じ状態でフレーム50と対向する位置に、該上カバー43の開閉をサポートするサポート装置46が配備されている。
係止ピン47は、上カバー43の左右方向中央部に配備されており、ブラケットを介して上カバー43に取り付けられている。
上カバー43を閉じると、サポート装置46の各付勢具48の当接部材48bがフレーム50の支持体52の上端である梁材61の上面に当接する。このとき、上カバー43の下縁部はフロントグリル41の上縁部との間には僅かな隙間を有して対向している。
ロック手段75は、フレーム50の支持体52に配備された受けブラケット76と、ロック部材77、ロック解除レバー78とを備えている。
受けブラケット76は、支持体52の梁材61の左右方向略中央位置に上方突出状に設けられている。また、受けブラケット76には、上カバー43に配備された係止ピン47を受ける受け溝76aが設けられている。
また、ロック部材77は、上端から中途部に向けて傾斜する傾斜案内部(カム面)77aを有し、該傾斜案内部77aの下端側は切欠き状に形成された係止部77bに連接されている。係止部77bは、受けブラケット76の受け溝76aに受けられた係止ピン47に上側から係合して、前記付勢具48の弾性復帰力に伴う係止ピン47の上方移動を規制する。傾斜案内部77aは、上カバー43と共に係止ピン47が受けブラケット76に向けて下降してきたとき、係止ピン47が傾斜案内部77aに接当して下方に押圧がされることにより、ロック部材77をばね部材79に抗して前後軸34廻りに矢印B方向に揺動させて、係止ピン47を受けブラケット76の受け溝76aに案内する。
係止ピン47の係止状態を解除するには、つまみ部80を手で摘んで(又は指を引っ掛けて)ロック解除レバー78を下方に引張る。これにより、ロック部材77がばね部材79の付勢力に抗して揺動し、これによって係止部77bが揺動することとなって係止ピン47の係止状態が解除される。
グリル取付部82は、支持体52の梁材61の左右両端部にて前方に延設された左右一対のステー84と、フレーム50の台板51の底板部54に形成された左右一対の係合孔85とを備えている。一方、フロントグリル41には、枠部41bの上端部に左右一対の切欠き部41cが形成されると共に、下端部に左右一対の凸部41dが形成されている。
なお、各サイドカバー42は、後端部がボルト等の締結具を介してセンターピラー44にも支持されている。
ところで、図10に示す如く、フライホイール90、プロペラシャフト91を介してミッションケース8に伝達されたエンジン6からの動力は、前輪駆動機構92及び前車軸ケース93を介して前輪9にも伝達される。
中間連結機構95は、ベアリングを介してハウジング7の下端部に支持されたユニバーサルジョイント99と、該ユニバーサルジョイント99を覆うジョイントカバー100とを備えている。
該リアドライブ軸94は、後端部がユニバーサルジョイント102を介してミッションケース8に配備された前輪出力軸に接続されると共に、前端部が中間連結機構95のユニバーサルジョイント99を介してフロントドライブ軸96の後端部に接続されている。
また、カップリング103には、フロントドライブ軸96の前端部に当接するスプリングピン104と、ベベルピニオン軸97の後端部に当接するスプリングピン104とが配備されている。
また、第1シャフトカバー106と第2シャフトカバー107とが重なり合っている位置には、ホースクランプ108が配備されており、これによって両シャフトカバー106、107が互いに軸方向に移動不能に支持される。
次に、図11(a)に示す如く、第2シャフトカバー107を中間連結機構95に向けて軸方向に移動させ、第1シャフトカバー106と重ね合わせると共に、カップリング103を露出させる。
この状態でフロントドライブ軸96の後端部と中間連結機構95のユニバーサルジョイント99との連結を解除することにより、フロントドライブ軸96は軸方向の移動自在となる。そして、図11(c)に示す如く、該フロントドライブ軸96をベベルピニオン軸97に近接させる方向に移動させることにより、該フロントドライブ軸96の後端部が中間連結機構95から離脱し、これによってフロントドライブ軸96が取り外されることとなる。
上記の実施の形態では、TLBとする作業機の前部構造について説明したが、本発明はTLBとした作業機に限らず、トラクタであっても、トラクタ以外の走行車両であってもよい。
2 トラクタ
3 フロントローダ
4 バックホー
6 エンジン
11 前車軸ケース
34 ラジエータ
35 バッテリ
36 オイルクーラ
40 ボンネット
41 フロントグリル
42 サイドカバー
43 上カバー
47 係止ピン
50 フレーム
51 台板
52 支持体
63 バッテリ支持手段
75 ロック手段
82 グリル取付部
83 サイドカバー取付部
Claims (3)
- エンジン(6)から前方へ突出した前車軸フレーム(11)上に、エンジン(6)の前方のラジエータ(34)と、該ラジエータ(34)の前方のフレーム(50)とが配備され、該フレーム(50)にバッテリ(35)及び他のエンジン補機(36、37)が支持され、ラジエータ(34)及びフレーム(50)を覆うボンネット(40)がフロントグリル(41)と、左右一対のサイドカバー(42)と、後部が枢支された上カバー(43)とを有して形成されている作業車の前部構造において、
前記フレーム(50)は、前車軸ケース(11)に支持されていてバッテリ(35)を載置する台板(51)と、該台板(51)に立設された支持体(52)とを備え、該台板(51)と支持体(52)との間にバッテリ(35)を固定するバッテリ固定手段(63)が設けられると共に、該支持体(52)の上部に閉じ状態とした上カバー(43)の前部を係止するロック手段(75)が設けられていることを特徴とする作業車の前部構造。 - 前記支持体(52)は、台板(51)上のバッテリ(35)に跨って配備され、その後上部にオイルクーラ(36)が支持されていることを特徴とする請求項1に記載の作業車の前部構造。
- 前記支持体(52)には、フロントグリル(41)の上部を取り付けるグリル取付部(82)と、左右一対のサイドカバー(42)の前部を取り付けるサイドカバー取付部(83)とが形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の作業車の前部構造。
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JP2012140096A (ja) * | 2010-12-29 | 2012-07-26 | Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd | 作業車両 |
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