JP5352273B2 - 引き戸ユニット - Google Patents
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Description
ここに記載の引き戸の建て付け構造は、鴨居と敷居と、両者の間に移動可能に建て付けられた引き戸とよりなり、鴨居には、引き戸の移動方向に沿って設けられたガイドレールを固定し、一方引き戸には鴨居と対面する上部に、ガイドレールを挿入する溝部を設けると共に該溝部の両端にはガイドレールを遊嵌する凹部を有する案内板を設けた構成とされている。
これによれば、引き戸を鴨居と敷居との間に建て付ける際には、引き戸の溝部と凹部をガイドレールに差込み、引き戸の溝部及び凹部の中にガイドレールが挿入されると引き戸の上部はガイドレールによって支承され、引き戸の下部を敷居の溝又はレールに配置すれば引き戸の建て付けができると記載されている。
上記特許文献1に記載のものは、ガイドレールに沿って容易に引き戸の建て込みができたとしても、戸袋を備えた引き戸ユニットにおいて建て付けがし易いというものではなかった。
前記戸袋の前記開口部側縁部にはその長手方向に沿って切欠段部が形成されるともに、該切欠段部を隠すカバー部材が取付けられ、
前記引き戸の端部と前記戸袋の開口部側端縁部とは、前記開口部を閉状態としたときに、重なり合うように配置され、
前記切欠段部は、前記開口部を閉状態としたときに、前記引き戸の端部と前記戸袋の開口部側端縁部との該重なり合う部分に対応するように形成され、
前記カバー部材は、該切欠段部の断面形状に合致する断面形状のブロック板体として前記切欠段部に嵌め入れられるよう形成されるとともに、前記引き戸に構成される引き手の位置に合わせて該引き手に対応する奥行寸法部分を欠如させた切欠凹所が形成されていることを特徴とする。
さらに本発明において前記カバー部材は、前記切欠段部にダボ結合により嵌め入れられるようにしてもよい。
また前記開口部側縁部には切欠段部を隠すようにカバー部材が設けられるので、引き戸を建て付け後には戸袋の開口部側端面から切欠段部が露出することがなく、見栄えのよいものとすることができる。
まず図1〜図5を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る引き戸ユニット1について説明する。なお図1、図2は説明のため、下レール42の図示は省略し、A−A線或いはB−B線の矢視断面図を部分的に拡大して要部を示している。
第1実施形態に係る引き戸ユニット1は、リビングルーム、ダイニングルーム、廊下など建物内の各スペースを仕切る壁に設けられた開口部4をスライド自在に開閉する引き戸2と、開口部4の開口部分44(図3(a)参照)を開状態とする際に前記引き戸2が収容される戸袋3とを備えている。
略方形に開口された開口部4の左右端部には縦枠40、その上端部には上枠41(鴨居)、下端部には床面に下レール42が構成されており、上枠41の凹所に設けられた上レール43と下レール42との間に引き戸2を建て付け、開口部4の開口部分44をスライド自在に開閉できるようにしている。
戸袋3の開口部側縁部30にはその長手方向に沿って切欠段部32が形成されており、戸袋3の開口部側端面31にはカバー部材5が取付けられている。
よって戸袋3の開口部側縁部30のそれぞれに切欠段部32が形成されているので、図5(a)〜(c)に示すように開口部側縁部30に下レール42のスペースだけでなく、切欠段部32によるスペースが形成される。
これによれば、切欠段部32によって形成されるスペースに埃などが溜まることがなく、見栄えのよいものとすることができる。
図1及び図4(b)に示すように切欠段部32に嵌め入れられるカバー部材5は戸袋3とダボ51で結合されているため、カバー部材5及び戸袋3の切欠段部32との継目には、ダボ穴52、33がそれぞれに形成されている。また図2(a)及び(b)、図4(a)及び(b)に示すようにカバー部材5には引き手20の位置に合わせて切欠凹所50が形成されている。
これによれば、戸袋3に引き戸2が収容された状態であっても、使用者が引き手20に手をかけやすく、引き戸2を引き出しやすいものとすることができる。
まず引き戸2片側端部に設けられたガイドランナー22を上レール43に押し当てて係合させ、その後、下レール42の上に戸車21が載るように戸車21と下レール42とを係合させる(図5(a)参照)。このとき、戸袋3には切欠段部32が形成されており、戸袋3の開口部側縁部30に引き戸2を受け入れるスペースがあるので、このスペースを使って引き戸2を上レール43、下レール42に係合し、スムーズに開口部4に建て付けることができる。よって引き戸2を建て付ける際に引き戸2を戸袋3の開口部側縁部30にぶつけて引き戸2或いは戸袋3に傷を付けてしまうようなことがない。
そして、戸袋3の開口部側縁部30に形成された切欠段部32にカバー部材5を嵌め入れる。このとき、先に戸袋3のダボ穴33にダボ51を嵌合させ、嵌合されたダボ51にカバー部材5のダボ穴52が嵌合するよう両者(カバー部材5と戸袋3)を結合させてもよいし、カバー部材5のダボ穴52にダボ51を嵌合させておき、この状態で戸袋3のダボ穴33にダボ51を挿入して嵌合し両者を結合させてもよい。
このようにダボ結合されたものとすれば、カバー部材5を工具などを用いて強く引けば取外すことができるので、一旦建て付けた引き戸2を再び取外す際には、カバー部材5を取外し引き戸2の建て付け及び取外し作業を行えばよい。
こうしてカバー部材5を切欠段部32に嵌め入れれば、引き戸2の建て付け施工が完了である(図5(d)参照)。
次に図6〜図8を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る引き戸ユニット1について説明する。共通する部分には共通の符号を付し、共通する部分の説明は省略する。
第2実施形態に係る引き戸ユニット1は、リビングルーム、ダイニングルーム、廊下など建物内の各スペースを仕切る壁に設けられた開口部4をスライド自在に開閉する引き戸2と、開口部4の開口部分44(図7(a)参照)を開状態とする際に前記引き戸2が収容される戸袋3とを備えている点は上述の実施形態と同様であり、カバー部材5の構成が上述の実施形態と異なるものである。
ここに示すように戸袋3の開口部側縁部30に形成された切欠段部32は開口部側端面31に取付けられたカバー部材5によって隠されている。
これにより、戸袋3の開口部側端面31から切欠段部32が露出することがなく、見栄えのよいものとすることができる(図8(a)参照)。
カバー部材5は開口部側端面31に接着剤、両面テープなどにより貼着されるものとしてもよいし、細釘などで固着されるものとしてもよい。
2 引き戸
20 引き手
3 戸袋
30 開口部側縁部
32 切欠段部
4 開口部
5 カバー部材
50 切欠凹所
Claims (3)
- 開口部をスライド自在に開閉する引き戸と、前記開口部を開状態とする際に前記引き戸が収容される戸袋とを備えた引き戸ユニットであって、
前記戸袋の前記開口部側縁部にはその長手方向に沿って切欠段部が形成されるともに、該切欠段部を隠すカバー部材が取付けられ、
前記引き戸の端部と前記戸袋の開口部側端縁部とは、前記開口部を閉状態としたときに、重なり合うように配置され、
前記切欠段部は、前記開口部を閉状態としたときに、前記引き戸の端部と前記戸袋の開口部側端縁部との該重なり合う部分に対応するように形成され、
前記カバー部材は、該切欠段部の断面形状に合致する断面形状のブロック板体として前記切欠段部に嵌め入れられるよう形成されるとともに、前記引き戸に構成される引き手の位置に合わせて該引き手に対応する奥行寸法部分を欠如させた切欠凹所が形成されていることを特徴とする引き戸ユニット。 - 請求項1において、
前記カバー部材は、前記引き戸をスライド自在に建て付けた後に前記切欠段部に嵌め入れられることを特徴とする引き戸ユニット。 - 請求項1又は請求項2において、
前記カバー部材は、前記切欠段部にダボ結合により嵌め入れられることを特徴とする引き戸ユニット。
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