JP5350438B2 - 磁気式歯車機構 - Google Patents
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Description
本発明は、磁気式歯車機構に関する。
近年、回転機を適用した製品は用途ごとに、大トルクが必要な場合や高速回転が必要な場合など、仕様は様々である。例えば、風力発電機は風車が数百r/minと非常に遅い速度で回転しているため、発電機と接続しても電力を得ることはできない。電力を得るためにはより速い速度に変換する必要がある。そのため、風車と発電機をギヤで接続し、回転速度を増速することで電力を得る。また自動車のトランスミッションは、エンジンで発生した動力を車の走行状態に応じて任意もしくは自動で適切なトルク&回転数に変換させる装置であり、この変換にもギヤが用いられている。このように回転機を適用したアプリケーションには広くギヤが適用されている。そして現在使用されているほとんどのギヤが機械式の歯車である。この機械式の歯車は潤滑油の不足や歯の欠けによるメンテナンスが必要であることや、騒音が大きい等、実用上における問題点が多い。こうした背景から、非接触で磁気的な吸引力と反発力を利用した磁気式歯車の検討がされているが、従来の磁気式歯車では、磁石と磁石の対向面積が小さくトルク密度が低いため、実用化までには至らなかった。しかし、最近では磁束変調型構造の磁気ギヤの提案によって磁気式歯車の高トルク密度化が実現されている(非特許文献1)。また、磁気歯車における渦電流損失などの検討もされてきている(非特許文献2,3)。この中で磁束変調部における磁極片群の位置決めや固定方法および強度向上に関する技術が特許文献1に示されている。
K. Atallah and D. Howe: A Novel High-Performance Magnetic Gear: IEEE Transactions on Magnetics, Vol. 37, No. 4, pp. 2844-2846
Journal of the Magnetics Society of Japan Vol.33, No.2, 2009「永久磁石式磁気ギヤの効率向上に関する一考察」
Journal of the Magnetics Society of Japan Vol.34, No.3, 2010「永久磁石式磁気ギヤの回転子構造に関する検討」
上記非特許文献1は、磁気式歯車の原理と磁気特性を紹介したものであり、その機構や強度に関しては検討されていない。また、上記非特許文献2および3には、磁気歯車における渦電流損失などの検討はなされているが、その機構や強度については検討されていない。
一方、上記特許文献1の中に、周方向に一定の間隔を空けて配置された磁極片群の全体をモールドする方法が開示されている。しかし、樹脂などでモールドするには強度が不十分であることや、モールド後に生じるクラックに対する配慮も必要である。また、モールドする作業工程が増加し、作業時間自体も長くなる。このような理由から、上記のような方法では、実用化を考えた場合、課題が多く残る。同様に上記特許文献1の中には、一定間隔で周方向に配置された磁極片群を端部でエンドリングを構成し、固定する方法が開示されている。これには二通りの方法が書かれている。一つ目は、エンドリングと磁極片群を一体構成する技術である。磁極片群は文字通り、材質が電磁鋼板や圧紛磁心,アモルファス金属,パーメンジュールなどの軟磁性材料から構成される。そのため、このような一体構成とした場合にはエンドリングも磁性体から構成されることとなり、磁束がエンドリング側に流れてしまう可能性が高い。よって、トルク性能に大きな障害を立てることとなり、上記手法は望ましくない。二つ目の手法としてはエンドリングを非磁性部材として磁極片群と端部で溶接する方法が開示されている。この場合は、溶接部だけで強度を保たなければならないことや、製造時の位置合わせが困難であること、それに加え作業工程が複雑化し、製造コストが増加することが考えられる。
本発明の目的は、上記課題に対する解決策であり、トルク性能を高くすることができ、組み立てが容易な磁気式歯車機構を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば、複数の磁極を有する回転子または固定子を複数固有し、それらの回転子または固定子間に磁束変調のための磁極片群が設けられた磁気式歯車機構において、凹部を設けた出力軸一体軸受け保持部と突起を設け分割した非磁性かつ非導電性部材で磁極片をはさんで周方向に並べて配置することで構成した磁束変調部と凹部を設けた反出力側軸受け保持部で嵌め込み構造とすることで、強度を高く、組み立てやすさにも優れた磁束変調部を構成できる。
本発明において、開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、各々の部品を別々に作ることができ、組み立てが容易であり、かつ高強度に仕上げることが可能である。また、磁極片保持部を非磁性かつ非導電性にし、軸受け保持部との間に突起を設ける構造とすることで、磁極片と軸受け保持部との絶縁も確保することができる。
以下、本発明による磁気式歯車機構の実施形態について図面を用いて説明する。尚、以下の実施形態では、ラジアルギャップ型を用いて説明するが、他の形式(例えば、アキシャルギャップ型やリニア型など)に関しても、同様に実現可能である。
まず、図1および、図2,図3を用いて本発明に係る第1の実施例について説明する。図1は本発明の磁気式歯車機構の軸方向断面図を示している。また、図2は図1で示す磁気式歯車機構の磁気回路部となるA−A′断面図を示している。図3は図2に示す磁気回路機構における磁束変調部1a,1bの構造部品と組み立て方法を示している。
まず図1を用いて全体の構成を説明する。本磁気式歯車はリアブラケット31,径方向ハウジング32,フロントブラケット33で筺体を構成している。
図面右端に突出する軸11は高速回転用の回転子軸である。この軸11はリアブラケット31に配置される軸受14と、図面左端に突出する出力軸一体型軸受け保持部2に配置される軸受23bによって支持されている。出力軸一体型軸受け保持部2については後に説明する。高速回転用の回転体は軸11と、電磁鋼板,圧紛磁心,アモルファス金属,パーメンジュールなどの軟磁性材料で構成される鉄心12が軸11の外側(外周)に軸方向に積層された状態で保持される。さらにその外側(外周)には複数個の永久磁石13が周方向に配置され、各々の極の向きが隣合わせる永久磁石13で径方向内向きと外向きが交互になるように配置されている。この永久磁石13は鉄心12の表面に貼り付いているか、または鉄心12の表面付近に永久磁石13を挿入する孔を設け、その孔に挿入する構造でもよい。永久磁石13が鉄心12の表面に貼り付いている場合には、トルクを伝達する距離が短くなるので、トルク性能が増加する。孔に挿入する場合には、回転数に依存する遠心力で永久磁石13が径方向に飛散するのを防止する効果があると同時に、径方向外側から交番する磁束によって生じる渦電流損を低減する効果がある。この場合、永久磁石13を挿入する孔の周方向部と径方向外側部は回転子の強度を保つのに十分な厚みで極力薄く構成するものとする。
径方向最外部のハウジング32の内側(内周)には電磁鋼板,圧紛磁心,アモルファス金属,パーメンジュールなどの軟磁性材料で構成され、軸方向に積層された鉄心21が保持される。鉄心21の内側(内周)には上記と同様に周方向に複数個の永久磁石22が配置され、各々の極の向きが隣合わせる永久磁石22で径方向内向きと外向きが交互になるように配置されている。この永久磁石22も上記と同様に、表面に貼り付いているか、鉄心21の表面近くに孔を設け、その孔に挿入する構造でもよい。それぞれの効果は上記に示した通りである。以上より、外側に固定子を構成している。
内側の高速回転体に配置された永久磁石13と外側固定子に配置された永久磁石22の間にギャップを介して配置されるのは、磁束変調部1である。この磁束変調部1は電磁鋼板,圧紛磁心,アモルファス金属,パーメンジュールなどの軟磁性材料でできた、磁性体のピースを所定の間隔で周方向に配置し、反出力側軸受け保持部3と出力軸一体型軸受け保持部2によって保持される。また出力軸一体型軸受け保持部2はフロントブラケット33に配置される軸受23aと高速回転側の軸11に配置される軸受23bによって支持されており、高速回転の軸11に対して相対的に低速回転で回転する。
次に、図2を用いて上記の磁気歯車機構における極数とギヤ比の関係について説明する。図2は図1におけるA−A′断面を示している。まず径方向最内周側に配置されるのは高速回転用の回転子であり、軟磁性材料からなる鉄心12と、その外側に複数個の永久磁石13が周方向に配置され、隣り合う永久磁石13a,13bの極の向きが径方向内側と外側となるように構成されている。本実施例では内側回転子の極対数を6極対(12極)とする。
最外周側に位置する固定子は、ハウジング32に保持されており、電磁鋼板,圧紛磁心,アモルファス金属,パーメンジュールなどの軟磁性材料からなる鉄心21と、その内側に複数個の永久磁石22が周方向に配置され、隣り合う永久磁石22a,22bの極の向きが径方向内側と外側となるように構成されている。本実施例では外側固定子の極対数を17極対(34極)とする。
内側回転子と外側固定子の間にはそれぞれにギャップを介して磁束変調部1が配置される。磁束変調部1は軟磁性材料からなる磁性体1aと非磁性体1bまたは空気領域が交互に配置される。
上記の場合、内側回転子の極対数が6で、外側固定子の極対数が17であり、磁束変調部1における周方向の磁性体1aの数は6に17を加えた23個となる。ギヤ比はこれより、回転する部分の極数から決定する。この場合は最外周側が固定されているので、内側の回転子とその外側に配置される磁束変調部1が回転することになる。磁束変調部1の磁性体1aの数が23、内側回転子の極対数が6であるため、23を6で除した3.83がギヤ比となり、極の少ない方が高速回転であり、極の多い方が高速回転体に対し、相対的に低速で回転する。
本実施例では、外側を固定しているが、磁束変調部1や内側回転子を固定子とした場合であっても、上記の極数の関係が成り立っていればギヤ比の関係は変わらない。つまり固定する箇所を変えることによってギヤ比を変えることも可能である。このことから、それぞれの回転子や固定子から見た相対的な速度は変わらない。よって、本実施例で示す固定部を回転させると、ギヤ比を変えることが可能である。
次に図3を用いて、本実施例における磁束変調部1の組み立て方法、およびその効果について説明する。図3には、図2に示す磁束変調部1a,1bの構造(a)と、図1に示す出力軸一体型軸受け保持部2の構造(b)と、反出力側軸受け保持部3の構造(c)と、磁束変調部1と出力軸一体型軸受け保持部2と反出力側軸受け保持部3とを回転軸の中心線cに沿って並べた斜視図(d)について示す。図3(a)に示すように磁束変調部1は軟磁性材料からなる磁性体1aと非磁性体1bから構成される。この時、磁性体1aは周方向に円弧を有する扇型形状を軸方向に伸ばした立体構造であり、非磁性体1bは周方向に突起1b−1を設けて磁性体1aを軸方向両側から挟み込むような構造とする。さらに非磁性体1bには、軸方向両側に突起1b−1よりも軸方向に突出するように突起1b−2を設けておき、磁性体1aと非磁性体1bを接着剤などで接着させることで一つのピースを形成し、それを周方向に連ねることで図1および図2に示す磁束変調部1を構成する。また、図3(b)に示すように、出力側軸方向に配置される出力軸一体型軸受け保持部2の反出力軸側に凹部2aを設け、図3(c)に示すように反出力側軸受け保持部3の出力軸側にも凹部3aを設けることにより、非磁性体1bの軸方向に設けた突起1b−2を利用して図3(d)に示すように、両側から嵌め込む構造にすることができる。全体をこのような構成とすることで、図3(a)に示すピースを単体で制作しても、簡単に組み立てができ、強度の高い構造とすることができる。また、非磁性体1bを非導電性の材料を用いて構成することにより、図3(a)の1bに示すように、周方向にある非磁性の突起1b−1によって、磁性体1aと軸受け保持部2,3との間を電気的に絶縁することができる。また、図1,図2および図3に示す磁束変調部1が本実施例のように回転する場合、磁束変調部1にかかる遠心力によって磁性体1aが径方向に飛散するのを防止するため、磁束変調部1の外周側をテープなどでバインドすると径方向に対する強度を向上することができる。
次に、図4を用いて第2の実施例について説明する。
図3(a)に示す磁性体1aと非磁性体1bから構成される磁束変調部1をみると、非磁性体1bの周方向に突起1b−1が設けられており、磁性体1aを嵌め込む構造となっている。第1の実施例に示すように、この場合は磁性体1aと非磁性体1bで構成された磁束変調部1は出力軸と一体になっているため、回転することによって径方向外側方向に遠心力が加わる。ここで、非磁性体1bの周方向にある突起1b−1に着目すると、その長さは磁性体1aの周方向の長さ分設けられている。この周方向の突起の長さと、径方向の遠心力に対する強度は反比例するため、上記突起1b−1の径方向に対する強度を高めるためには、突起の周方向長さを短くする必要がある。そこで、図4に上記課題を解決するための実施例を示す。
図4(a)に組み立て構造を示しており、非磁性体1cの周方向両側に突起1c−1を設ける。この構造により、磁性体1aを二つの非磁性体1cで両側から挟み込み、接着剤等で接着することによって一つのピースを構成する。尚、非磁性部1bの突起1b−2と同様の突起1c−2を設けている。
組み立ての例としては、磁性体1aを非磁性体1cの周方向突起部1c−1間に嵌め込み、図3(c)に示す反出力側軸受け保持部3に設けた凹部3aまたは図3(b)に示す出力軸一体型軸受け保持部2に設けた凹部2aのいずれか一方に嵌め込みながら、非磁性体1cと磁性体1aを周方向に配置していく。その後、軸方向反対側からもう一方の軸受け保持部(2または3)を嵌め込むことによって、両側から固定する。このような構成にすることで、非磁性体1cの周方向突起1c−1の長さは図3(a)の非磁性体1bの突起1b−1の長さの半分となり、突起部1c−1は径方向遠心力に対して高い強度を持つことができる。この時、図4(b)に示すように非磁性体1cを周方向中央付近で分割すると、軸受け保持部の凹部へ挿入・組み立てが容易となる。
図4(c)は(a)を軸方向に切ったときの断面図を表している。図4(c)に示すように、軸方向からみた断面図は図2の1a,1bに示される構造と変わらない。
次に、図5を用いて第3の実施例について説明する。
第2の実施例では、磁束変調部1の周方向突起1c−1が径方向の遠心力に対しても強度が上がるように周方向の長さ半分にし、磁性体1aを両側から挟み込む構造とした。
本実施例では非磁性体の周方向突起における径方向遠心力に対するさらなる強度向上、および磁性体1aを挟み込む二つの非磁性体同士の接着力の向上を目的として、図5の1d−1に示すように周方向の突起に段差を設けることによって周方向の突起の長さを等価的に短くすると同時に、非磁性体1d同士が接着する面を広くとる構造とする。このような構造とすることで、周方向の突起1d−1にかかる径方向の遠心力に対して、強度をより高めることができる。尚、非磁性部1bの突起1b−2と同様の突起1d−2を設けている。
組み立ての例として、第2の実施例と同様に、磁性体1aを非磁性体1dの周方向突起部1d−1間に嵌め込み、図3(c)に示す反出力側軸受け保持部3に設けた凹部3aまたは図3(b)に示す出力軸一体型軸受け保持部2に設けた凹部2aのいずれか一方に嵌め込みながら、非磁性体1cと磁性体1aを周方向に配置していく。その後、軸方向反対側からもう一方の軸受け保持部である、出力軸一体型軸受け保持部2若しくは反出力側軸受け保持部3を嵌め込むことによって、両側から固定する。非磁性体1dに磁性体1aを嵌め込む際には、接着剤等で固定するようにする。このとき、図5(b)に示すように、非磁性体1dを周方向中央付近で分割することにより、軸受け保持部2,3の凹部2a,3aへの挿入・組み立てが容易となる。
また、図5(c)は(a)を軸方向に切ったときの断面図を表している。図5(c)に示すように、軸方向からみた断面図は図2の1a,1bに示される構造と変わらない。
次に、図6を用いて第4の実施例について説明する。
図3(a)に示す磁束変調部1における非磁性体1bは軸方向に突起が設けられており、図3(b),(c)に示す軸受け保持部2,3に設けられた凹部2a,3aに軸方向両側から嵌め込まれる構造となっており、固定されている。ところが、図3〜図5に示す磁性体1aは非磁性体1b,1c,1dの周方向に設けられた突起によって挟み込まれているだけで、径方向の遠心力に対しては磁束変調部1の外周側をテープでバインドするなどして補強することが望ましい。
本実施例では非磁性体の構造を工夫することによって、径方向にかかる遠心力に対して、磁性体1aが径方向へ飛散するのを防止する方法を示す。ここまでの実施例で示した非磁性体1b,1c,1dに着目すると、図3,図4,図5に示すように、周方向に一定の幅を有している。この非磁性体1b,1c,1dを図6(a)の1eに示すように、径方向内周側と外周側のみ周方向の幅を広げ、周方向に窪みができるような構造にする。この窪みに磁性体1aを嵌め込むようにし、それを周方向に連ねることで磁束変調部1を構成する。非磁性体1eでは、周方向突起として図4の1c−1と同様な突起を用いているが、図3の周方向突起1b−1或いは図5の周方向突起1d−1と同様な突起にしてもよい。尚、本実施例でも、非磁性部1bの突起1b−2と同様の突起1e−2を設けている。
組み立ての例として、第2〜第3の実施例と同様に、磁性体1aを非磁性体1eの周方向突起部1e−1間に嵌め込み、図3(c)に示す反出力側軸受け保持部3に設けた凹部3aまたは図3(b)に示す出力軸一体型軸受け保持部2に設けた凹部2aのいずれか一方に嵌め込みながら、非磁性体1eと磁性体1aを周方向に配置していく。その後、軸方向反対側からもう一方の軸受け保持部である、出力軸一体型軸受け保持部2若しくは反出力側軸受け保持部3を嵌め込むことによって、両側から固定する。また、非磁性体1eに磁性体1aを嵌め込む際には接着剤等で固定するようにする。さらに、本実施例の場合、径方向の遠心力に対しては外側から保持されればよいので、図6では外周側と内周側の両方で周方向の幅を広げているが、外周側のみ周方向の幅を広げる構造でもよい。このとき、図6(b)に示すように、非磁性体1eを周方向中央付近で分割すると、軸受け保持部2,3の凹部2a,3aへの挿入・組み立てが容易となる。
また、図6(c)はその軸方向断面図を表しており、磁性体1aが非磁性体1eに挟み込まれ、径方向内周側と外周側にできた突起で保持できていることがわかる。
この突起により、磁性体1aを径方向に対して保持することができる。
次に、図7を用いて第5の実施例について説明する。
本実施例では、磁束変調部1の磁性体と非磁性体の形状を工夫することにより、径方向の遠心力に対して、径方向へ磁性体が飛散するのを防止する方法を示す。
図7の1fには磁性体の形状を示し、図7の1gには非磁性体の形状を示す。本実施形態において磁性体1fの形状は、図2〜図6で示した磁性体1aと比較すると、径方向内側の幅が広く、径方向外側の幅は小さくなっている。それに対応する形で、非磁性体1gは径方向内側の幅が狭く、径方向外側の幅が広い。このようにして、磁性体1fを非磁性体1gに挟み込む構造とすることで、磁束変調部1が回転した場合に生じる径方向外側を向く遠心力に対して、磁性体1fが径方向外側へ飛散するのを防止する効果が得られる。
非磁性体1gでは、周方向突起として図4の1c−1と同様な突起を用いているが、図3の周方向突起1b−1或いは図5の周方向突起1d−1と同様な突起にしてもよい。尚、本実施例でも、非磁性部1bの突起1b−2と同様の突起1e−2を設けている。
組み立ての例として、第2〜第4の実施例と同様に、磁性体1fを非磁性体1gの周方向突起部1g−1間に嵌め込み、図3(c)に示す反出力側軸受け保持部3に設けた凹部3aまたは図3(b)に示す出力軸一体型軸受け保持部2に設けた凹部2aのいずれか一方に嵌め込みながら、非磁性体1eと磁性体1aを周方向に配置していく。その後、軸方向反対側からもう一方の軸受け保持部である、出力軸一体型軸受け保持部2若しくは反出力側軸受け保持部3を嵌め込むことによって、両側から固定する。また、非磁性体1gに磁性体1fを嵌め込む際には接着剤等で固定するようにする。このとき、非磁性体1gを周方向中央付近で分割することにより、軸受け保持部の凹部への挿入・組み立てが容易となる。
本実施例においても、第4の実施例と同様に非磁性体1gの周方向の突起に段差をつける形状とすることで強度向上と、非磁性体同士や磁性体との接着面積を広げ、接着力を向上することができる。
1 磁束変調部
2 出力軸一体型軸受け保持部
3 反出力側軸受け保持部
4,14,23a,23b 軸受
11 内側ロータ軸
12 内側ロータ鉄心
13 内側ロータ磁石
21 外側固定子鉄心
22 外側固定子磁石
31 リアブラケット
32 ハウジング
33 フロントブラケット
2 出力軸一体型軸受け保持部
3 反出力側軸受け保持部
4,14,23a,23b 軸受
11 内側ロータ軸
12 内側ロータ鉄心
13 内側ロータ磁石
21 外側固定子鉄心
22 外側固定子磁石
31 リアブラケット
32 ハウジング
33 フロントブラケット
Claims (7)
- 複数の磁極を有する回転子または固定子を複数個有し、前記回転子または固定子間に磁束変調のための磁極片群が設けられた磁気歯車機構において、
凹部を設けた出力軸一体軸受け保持部と、突起を設け分割した非磁性かつ非導電性部材から構成される磁極片保持部で磁極片を挟んで周方向に並べて配置することで構成した磁束変調部と、凹部を設けた反出力側軸受け保持部で嵌め込み構成とすることを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項1に記載の磁気歯車機構において、
前記磁極片保持部の軸方向両端と周方向片側のみに突起を設けることを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項1に記載の磁気歯車機構において、
前記磁極片保持部の軸方向両端と周方向両側に突起を設けることを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項2又は3に記載の磁気歯車機構において、
前記磁極片保持部の周方向に設けた突起を階段状にし、前記磁極片を挟んで隣り合うもう一つの磁極片保持部の突起も階段状にし、前記二つの磁極片保持部の階段状の突起を嵌め合う構造としたことを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁極片保持部において、
前記磁極片保持部の径方向外周側と径方向内周側またはそのどちらか一方に突起を設けたことを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気歯車機構において、
前記磁極片の径方向内周の長さが径方向外周の長さよりも長く、前記磁極片保持部は前記磁極片に対応させ、径方向内周側の長さを径方向外周側の長さよりも短くしたことを特徴とする磁気歯車機構。 - 請求項1,3乃至6のいずれか1項に記載の磁気歯車機構において、
前記磁極片保持部を周方向中央付近で二つに分割したことを特徴とする磁気歯車機構。
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