JP7412568B2 - 磁束変調型磁気歯車 - Google Patents

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Description

本願は、磁束変調型磁気歯車に関するものである。
一般的な磁気歯車は、機械式歯車の歯を単純に永久磁石に置き換えた構成となっている。そのため、磁気歯車は非接触で増減速が可能であり、振動および騒音が小さく、保守性の向上が期待される。しかしながら、永久磁石によるトルクの伝達では、トルク伝達に寄与するのは互いに対向した磁石同士のみとなるため、機械式歯車と比較してトルクが小さい。これに対して、トルクを大きくするために、永久磁石が外周面に周方向に極性を交互に逆向きにして貼り付けられた内側ロータと、永久磁石が内周面に周方向に極性を交互に逆向きにして貼り付けられた外側ロータと、内外2つのロータの間にポールピースと呼ばれる周方向に等間隔に配置された複数の磁極片によって構成された磁束変調型磁気歯車が採用されている。
さらに、磁石内部に発生する渦電流を低減し、効率よくトルクを伝達するために、特許文献1では、内側ロータおよび外側ロータを構成する永久磁石を磁性材料の内部に埋め込む構造が提案されている。
特許第5526281号公報
しかしながら、ポールピースは樹脂などの非導電材を用いて周方向に等間隔に配置されており、ポールピース間に磁気的な空隙部を有するため、ポールピースの径方向に対向する内側ロータおよび外側ロータの永久磁石を通過する磁束の通過経路における磁気抵抗が空隙部によって増加し、永久磁石の動作点が低下し減磁し易いという課題があった。
特に、磁束変調型磁気歯車を、車両の駆動システム内の磁束変調型磁気歯車として使用する場合には、10000r/min以上の高速回転となることおよびエンジンからの熱伝導による高温環境になることによる熱減磁が考えられるため、減磁耐力の向上は必須である。特許文献1に示された磁束変調型磁気歯車においては、永久磁石をロータの磁性材料に埋め込んでいることから、永久磁石がポールピースから遠ざかるため、磁気的な結合力が低下し伝達可能なトルクが低下するという問題があった。
本願は、上述の問題を解決するためになされたものである。減磁耐力の向上、および伝達トルク低下の抑制を同時に成立させ、高速回転、および高温環境下での動作性能を向上させることを目的としている。
本願に開示される磁束変調型磁気歯車は、ポールピースが円環状に設けられた円環部材、前記円環部材と同心円状に、前記円環部材の内側に配置され、複数の磁極のそれぞれに第1の永久磁石が設けられ、前記円環部材の中心を回転軸として前記ポールピースに対して相対的に回転可能な第1の回転子、および前記円環部材と同心円状に、前記円環部材の外側に配置され、複数の磁極のそれぞれに第2の永久磁石が設けられ、前記円環部材の中心を回転軸として前記ポールピースに対して相対的に回転可能な第2の回転子を備えたものにおいて、前記第1の永久磁石を、前記回転軸からみた磁極中心を示す線分に対して予め定めた角度に傾斜して前記第1の回転子の内部に収納する第1の空孔部を備えたことを特徴とするものである。
磁束変調型磁気歯車を構成する永久磁石の減磁耐力の向上を図りながら伝達トルクの低下を抑制することができる。
実施の形態1の磁束変調型磁気歯車の回転軸に沿った断面図である。 実施の形態1の磁束変調型磁気歯車の断面図である。 実施の形態1の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。 実施の形態1の第1の回転子の部分断面図である。 実施の形態2の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。 実施の形態3の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。 実施の形態4の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。 実施の形態5の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。 実施の形態6の磁束変調型磁気歯車の部分断面図である。
実施の形態1
図1は、実施の形態1の磁束変調型磁気歯車の回転軸に沿った断面図である。なお、この後の図中の同一符号は、各々同一または相当部分を示している。
図1は、本願の対象とする磁束変調型磁気歯車の概略的な構成を示している。ここに示す磁束変調型磁気歯車は、ラジアル型の磁束変調型磁気歯車である。
ラジアル型の磁束変調型磁気歯車は、第1の回転子1の第1の回転軸2の回転中心に対して同心円状に、内径の異なる第1の回転子1、第2の回転子3、ポールピースと呼ばれる磁性体(以下、ポールピース4という)、および複数のポールピース4を円環状に設けられた円環部材としての固定子5が配置され、固定子5の内側すなわち内周側に、第1の回転子1が配置され、固定子5の外側すなわち外周側に、第2の回転子3が配置されている。第1の回転軸2に第1の回転子1が取り付けられ、第2の回転軸6に第2の回転子3が取り付けられている。第1の回転子1と固定子5との間は第1のベアリング7が設けられ、固定子5と第2の回転子3との間には第2のベアリング8が設けられ、第1の回転子1と第2の回転子3は、それぞれが独立して回転できるように構成されている。
図2は、図1に示した磁気的結合部9の構成を示すもので、図1におけるA-A断面図である。
固定子5は、円環に等間隔に配置された磁性材料からなる24個のポールピース4と、ポールピース4を固定するためにポールピース4間の隙間を埋める非導電材料からなる固定部10を有する。
固定子5の内径側に配置された第1の回転子1は、ポールピース4の円周状の内径面に対して第1の磁気的空隙部11を介して配置されている。第1の回転子1は、第1の磁性材101の中に平板形状の第1の永久磁石102を32個埋め込むことで作成された少極ロータとなっている。
すなわち、永久磁石2個で1つの磁極を構成している。固定子5の外径側に配置された第2の回転子3は、ポールピース4の円周状の外径面に対して第2の磁気的空隙部12を介して配置されている。第2の回転子3は、第2の磁性材301の中に平板形状の第2の永久磁石302を32個埋め込むことで作成された多極ロータとなっている。すなわち、永久磁石1個で1つの磁極を構成している。
図3は、図2に示した磁束変調型磁気歯車の少極ロータすなわち第1の回転子1の2磁極分と、多極ロータすなわち第2の回転子3の4磁極分と、固定子5との拡大図である。
第1の回転子1の第1の永久磁石102は、互いに隣接する2つの永久磁石で1つの磁極を構成し、第1の磁気的空隙部11に磁束が向かう方向に着磁されており、かつ磁性は隣接する磁極毎に逆転するように配置されている。
第1の永久磁石102は平板形状であり、1つの磁極において第1の回転軸2の中心からみた磁極中心を示す線分(図3の破線C)に対して対称な配置であり、かつ第1の永久磁石102の向きと、第1の回転軸2の中心からみた磁極中心を示す線分(図3破線C)とがなす角度をθとおくと、θ<90°の関係を満たす角度が予め定められている。
第2の回転子3の第2の永久磁石302は、1つの永久磁石で1つの磁極を構成し、第2の磁気的空隙部12に磁束が向かう方向に磁化されており、かつ磁化方向は隣接する磁極毎に逆転するように配置されている。
第1の永久磁石102は、第1の回転子1の1つの磁極を構成する第1の永久磁石102の、第1の磁気的空隙部11に最も近い点Bを通り、第1の回転子1の回転中心(第1の回転軸2の中心が該当)を原点とする円弧Xよりも、永久磁石は磁気的空隙部から遠ざかる方向に配置されている。すなわち、第1の永久磁石102は、第1の回転子1の外周面から点Bの位置よりも第1の回転軸2の方向に埋め込まれている。
また、第1の回転子1の第1の永久磁石102の長手方向の端部には、磁束短絡を防止する第1の空洞部103が設けられ、第2の回転子3の第2の永久磁石302の端部には、磁束短絡を防止する第2の空洞部303が設けられている。
言い換えれば、第1の回転子1には、第1の永久磁石102を収納する第1の空孔部104が設けられ、この第1の空孔部104の中に収納された第1の永久磁石102は端部に第1の空洞部103の空間が残っているということである。同様に、第2の回転子3も、第2の空孔部304を有し、第2の空孔部304の中に第2の永久磁石302を収納し、第2の永久磁石302の端部に第2の空洞部303の空間が残っているということである。
図3の第1の回転子1の一つの磁極の構成について、図4に拡大して示す。第1の空孔部104によって第1の回転子1の内部に空洞を含むことになる。すなわち、第1の回転子1の外周面から第1の空孔部104の内壁面までの厚さを有するブリッジ部105が構成されている。図4に示すように、第1の空孔部104は、寸法Lmによる円弧Xの内側に設けられている。ここで、寸法Lmは、第1の永久磁石102加わる遠心力に対応して、応力集中を緩和するための最小値である。したがって、径方向のブリッジ部105の寸法としては、最小の寸法Lmよりも大きければ問題が無い。この図4では、寸法Lmと寸法L1とが等しい場合を示している。
径方向のブリッジ部105を構成するということは、第1の回転子1の第1の永久磁石102が第1の磁気的空隙部11から遠ざかる方向に埋め込まれていることを表している。第2の回転子3における第2の永久磁石302と第2の磁気的空隙部12との関係においても径方向のブリッジ部が存在する。しかし、第2の永久磁石302に加わる遠心力は、第2の磁気的空隙部12から外側に作用するため、第2の回転子3における径方向のブリッジ部の厚さは小さく設定することができる。
また、図3及び図4に示すように、周方向に隣接する前記磁束短絡を防止する空間部(第1の空洞部103と第2の空洞部303)に挟まれた磁性材料により、周方向のブリッジ部が構成されている。そして、第1の回転子1の周方向のブリッジ部の寸法W1は、第2の回転子3の周方向のブリッジ部の寸法W2よりも大きく設定されている。これによって、遠心力による永久磁石の飛散の防止を強化できる。
この実施の形態1によれば、第1の永久磁石102の埋め込み位置を深くすることによって減磁耐力を向上させることができ、第1の永久磁石102を、第1の回転軸2からみた磁極中心を示す線分に対して予め定めた角度に傾斜して第1の回転子の内部に収納することによってトルクの低下を少なくしている。すなわち、第1の回転子1の一つの磁極を構成する永久磁石の使用量を増加させることによって、トルクの低下を抑制することに寄与している。
さらに、平板形状の永久磁石を使用し、平板磁石の向きと、回転軸中心からみた磁極中心を示す線分となす角度θとの関係がθ<90°の関係を満たすようにすることで、磁石の使用量を増やしながらも、製造コストの低い平板形状の磁石を使用することができ、製造コストを抑制が期待できる。
実施の形態2
図5は、実施の形態2における磁束変調型磁気歯車の構成を示す部分断面図である。この実施の形態2においては、実施の形態1の第2の回転子3の第2の永久磁石302の配置を変更したものである。
この図5に示すように、第2の永久磁石302は、周方向の磁化となるよう埋め込まれている。その他の構成は実施の形態1と同様である。磁化の方向が第2の回転子3の周方向となるように複数の第2の永久磁石302を配置することによって、第2の磁気的空隙部12に磁束を集中させる磁路を構成する。これによって、磁束利用率を向上させ、かつ隣接する永久磁石との距離が離れることによって、容積の大きな永久磁石を使用できることから、磁石使用量の増加を自由に設定でき、設計の自由度を向上させることができる。
実施の形態3
図6は、実施の形態3における磁束変調型磁気歯車の構成を示す部分断面図である。この実施の形態3においては、実施の形態1の第2の回転子3の第2の永久磁石302を変更したものである。第2の回転子3の第2の永久磁石302は、1磁極あたり2個の永久磁石を使用する構成として、1磁極を構成する2個の第2の永久磁石302はともに第2の磁気的空隙部12の方向に磁化されており、隣接する磁極は磁化方向が反転している。
その他の構成は実施の形態1と同様である。第2の回転子3の第2の永久磁石302の磁石使用量を、第1の回転子1と同様に増加させることができる。また、第2の回転子3の第2の永久磁石302の減磁耐力についても向上が図られる。
実施の形態4
図7は、実施の形態4における磁束変調型磁気歯車の構成を示す部分断面図である。第1の回転子1の第1の永久磁石102は、1磁極あたり1個の磁石で構成されており、磁極の中心付近で第1の磁気的空隙部11から遠ざかる方向に曲がり部106を有する構造である。この曲がり部106の構成により、永久磁石の使用個数を抑えながらも実施の形態1と同様の効果が得られる。第1の回転子1の永久磁石材料として、形状の設計自由度が高いボンド磁石を用いることができる。その他の構成は実施の形態1と同様である。また、この第1の回転子1の構成を、実施の形態2または実施の形態3の第2の回転子3の構成と組み合わせて実施することによって相乗効果を期待できる。
実施の形態5
図8は、実施の形態5における磁束変調型磁気歯車の構成を示す部分断面図である。
図に示すように、第1の回転子1の第1の永久磁石102は、1極あたり3個の平板形状磁石で構成されており、内2個は磁極中心に対し90°未満の角度で対称に埋め込まれ、残りの1個は磁極中心に対し垂直かつ対称に埋め込まれている。
第1の回転子1の第1の永久磁石102はそれぞれ平板形状磁石の短辺方向に着磁されており、隣接する磁化方向が反転している。各平板磁石の向きと、回転軸中心からみた磁極中心を示す線分(図中の破線C)とがなす角度をθとおくと、2個はθ<90°を満たし、残り1個はθ=90°であり、かつ磁極中心を示す線分に対し対称となるように埋め込まれている。この構成によって、第1の回転子1の第1の永久磁石102と第1の磁気的空隙部11との間の磁性材料領域をさらに拡大し、減磁耐力の更なる向上と渦電流による損失の低減を図ることができる。その他の構成は実施の形態1と同様である。また、この第1の回転子1の構成を、実施の形態2または実施の形態3の第2の回転子3の構成と組み合わせて実施することによって相乗効果を期待できる。
実施の形態6
図9は、実施の形態6における磁束変調型磁気歯車の構成を示す部分断面図である。
この実施の形態6においては、ポールピース4は何らかの外力で回転させる構成をとられており、かつ第2の回転子3は固定されている。第2の回転子3は回転しないため、ここでは外側磁極構造31と言い換えることとする。
このように外側磁極構造31が固定であることにより、冷却機構を付加することが容易にでき、磁石の熱減磁のリスクを低減することができる。
また、第1の回転子の永久磁石が6極であるのに対し、外側磁極構造31は、22極であり、ポールピース4は14個の構成である。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように外側磁極構造31を固定する場合、磁束変調型磁気歯車の原理から、(減速比)=(ポールピース4の個数)/(第1の回転子1の極数)となる。すなわち、本実施の形態における減速比は、14/3=4.67であり、外側磁極構造31を回転とし、ポールピース4を固定とする場合の減速比22/6=3.67よりも大きい値を得ることができる。
さらに、第1の回転子1の極数と外側磁極構造31の極数の比は整数とはならず、既約分数で表される。このとき磁気歯車の原理より、第1の回転子1と外側磁極構造31との起磁力の相互作用に起因するコギングトルクの次数は、第1の回転子1の極数と外側磁極構造31の極数の最小公倍数で表される。
このことから、前記極数の比が既約分数で表される場合、第1の回転子1の極数と外側磁極構造31の極数は2より大きい公約数を持たないため、前記極数の比の近傍でかつ整数で表されるような、極数の組合せの場合(例えば、外側磁極構造31の極数を24、第1の回転子1の極数を6とし、24/6=4となる場合)と比べ、コギングトルクの次数が大きくなる(例えば、本実施の形態においては極数の最大公約数GCD(6、22)=2であり、コギングトルクの次数は最小公倍数LCM(6,22)=66であるのに対し、前記の例では極数の最大公約数GCD(6、24)=6であり。コギングトルクの次数はLCM(6,24)=24である)。コギングトルクは一般的に次数が大きいほど振幅が小さいため、本実施の形態のように、第1の回転子1の極数と外側磁極構造31の極数の比が整数とならない既約分数で表される数を選択することで、コギングトルクによる振動および騒音を低減できる。
すなわち、前記第1の回転子の極数と、前記第2の回転子の極数の最大公約数が2である場合に、コギングトルクを小さくすることができる。
また、コギングトルクの次数が大きいことは、磁気エネルギーの変動の次数が大きく、すなわち表皮効果により鉄芯材料に浸透する高調波磁束の表皮深さが小さくなることを意味する。これにより、鉄芯を介して磁石を通過する高調波磁束量を減らすことができ、永久磁石を鉄心に埋め込むこととの相乗効果により、減磁耐力を向上できる。
なお、以上の実施の形態1~5では、第1の回転子1の磁極数が16極、第2の回転子3の磁極数が32極、ポールピース4が24個の場合を示したが、極数とポールピース4の数の組み合わせがこれと異なる場合についても同様の効果が得られる。
同様に実施の形態6では、第1の回転子1の磁極数が6極、第2の回転子3の磁極数が22極、ポールピース4が14個の場合を示したが、第1の回転子1の極数と外側磁極構造31の極数の比は整数とはならず、既約分数で表され、かつ極数とポールピース4の数の組み合わせがこれと異なる場合についても同様の効果が得られる。
また、以上の実施の形態では1磁極あたりの磁石の個数が1個、2個および3個の場合を示したが、4個以上の場合においても同様の効果が得られる。
また、以上の実施の形態1~5では、ポールピース4による円環部材を固定子として、この固定子に対して、第1の回転子1としての少極ロータを内径側に配置し、第2の回転子3としての多極ロータを外径側に配置した場合を示したが、少極ロータを外径側に配置し、多極ロータを内径側に配置する場合も同様の効果を得ることができる。
また、以上の実施の形態1~5では永久磁石を有する少極ロータと多極ロータが回転自由であって、ポールピース4が固定されている場合を示したが、実施の形態6と同様にポールピース4を何らかの外力で回転させる構成を採ることによって、内外二つの回転子とポールピースの円環部材との回転速度関係を設定することによって、機械式の遊星歯車の関係を実現することができる。さらに、少極ロータまたは多極ロータが固定されていてもよい。
第2の回転子3の1つの磁極を径方向に並べた2つの永久磁石によって構成する実施例を実施の形態3において説明したが、2以上の永久磁石を使用することおよび軸方向に並べることを組み合わせて構成することができる。2以上の永久磁石を使用する場合、例えば、規格品である一定寸法の平板形状の永久磁石を、径方向および軸方向に組み合わせて1つの磁極を構成できるよう、磁石を埋め込むための第1の空孔部を設計することによって、前述の効果に加え、製造にかかるコストを抑制するという効果を得ることができる。本効果は、特に多極または高減速比の磁気歯車を構成する場合、例えば自動車用主電動機の減速機構に磁気歯車を用いる場合などに顕著となる。
また、以上の実施の形態では1極あたりの磁気構造が磁極の中心に対して対称な場合のみを示したが、磁極の中心に対して非対称な磁気構造としてもよく、回転方向で異なる特性となるものについても同様の効果を得ることができる。
また、以上の実施の形態では磁気的空隙部が回転軸に対し平行なラジアル型の場合の磁束変調型磁気歯車の場合を示したが、磁気的空隙部が回転軸に対し垂直なアキシャル型としても、同様の効果が得られる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 第1の回転子、2 第1の回転軸、3 第2の回転子、4 ポールピース、5 固定子、6 第2の回転軸、7 第1のベアリング、8 第2のベアリング、9 磁気的結合部、10 固定部、11 第1の磁気的空隙部、12 第2の磁気的空隙部、31 外側磁極構造、101 第1の磁性材、102 第1の永久磁石、103 第1の空洞部、104 第1の空孔部、105 ブリッジ部、106 曲がり部、301 第2の磁性材、302 第2の永久磁石、303 第2の空洞部、304 第2の空孔部

Claims (9)

  1. ポールピースが円環状に設けられた円環部材、前記円環部材と同心円状に、前記円環部材の内側に配置され、複数の磁極のそれぞれに第1の永久磁石が設けられ、前記円環部材の中心を回転軸として前記ポールピースに対して相対的に回転可能な第1の回転子、および前記円環部材と同心円状に、前記円環部材の外側に配置され、複数の磁極のそれぞれに第2の永久磁石が設けられ、前記円環部材の中心を回転軸として前記ポールピースに対して相対的に回転可能な第2の回転子を備えたものにおいて、前記第1の回転子の内部に、前記回転軸からみた磁極中心を示す線分に対して予め定めた角度に傾斜して前記第1の永久磁石を収納する第1の空孔部を備えたことを特徴とする磁束変調型磁気歯車。
  2. 前記第1の空孔部は前記第1の永久磁石の端部に空洞部を有することを特徴とする請求項1に記載の磁束変調型磁気歯車。
  3. 複数の前記第1の永久磁石によって、中央部分が前記第1の回転子の回転中心の方向にV字状に配置された磁極が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁束変調型磁気歯車。
  4. 前記第2の回転子の一つの磁極が複数の前記第2の永久磁石によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁束変調型磁気歯車。
  5. 前記第1の回転子の一つの磁極に対応して、予め定められた間隔で設けられた複数の前記第1の空孔部のそれぞれに前記第1の永久磁石が収納されていることを特徴とする請求項2に記載の磁束変調型磁気歯車。
  6. 前記第1の回転子の前記第1の空孔部と隣接する空孔部との間の周方向のブリッジの厚さ寸法が、前記第2の回転子の前記第2の永久磁石を収納する第2の空孔部と隣接する空孔部との間の周方向のブリッジの厚さ寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁束変調型磁気歯車。
  7. 前記第1の空孔部に収納された前記第1の永久磁石が平板形状であって、前記第1の永久磁石を、前記回転軸からみた磁極中心を示す線分に対して90°未満の角度で対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁束変調型磁気歯車。
  8. 前記第2の回転子が固定されており、前記ポールピースは回転自由であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の磁束変調型磁気歯車。
  9. 前記第1の回転子の極数と、前記第2の回転子の極数との最大公約数が2であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の磁束変調型磁気歯車。
JP2022541106A 2020-08-03 2020-12-01 磁束変調型磁気歯車 Active JP7412568B2 (ja)

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