JP2016073092A - 回転子および回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータ内外径の同軸度を精度良くし、かつ、エアギャップを最小限に設定することができる回転子および回転機を提供することである。【解決手段】回転子106は、分割コア1は回転子コア9の外径側磁石収容部3cおよび内径側磁石収容部3d(磁石収容部)に収容される永久磁石3の極数であるk極に基づいて分割され、回転子コア9は回転子コア9の極数以上で設けられて積層方向にリベット2(固定用部材)を通すn個(n≧k)の貫通穴を有し、周方向に隣り合う分割コア1の間にはクリアランスCLよりも大きく設定される隙間が設けられ、分割コア1(環状体)は回転子コア9の1極の整数倍で周方向にずらして隙間やクリアランスCLによって基準となる軸に対し同軸度が保たれた治具に倣い積層方向に積層され、リベット2でディスク4(被固定部材)に固定される。回転子コア9の同軸度の精度も高められる。【選択図】図11

Description

本発明は、複数の分割コアを周方向に並べるとともに積層方向に積層して所定形状に形成される回転子コアを含む回転子と、当該回転子を有する回転機とに関する。
従来では、回転子に用いるコアは遠心力を考慮し一体で打ち抜かれたコアを用いているのが一般的であったが分割コアを用いて遠心力に耐えることを目的とする回転機の回転子コア構造に関する技術の一例も開示されている(例えば特許文献1を参照)。この回転機の回転子コア構造は、所定枚数積み重ねて円筒状としたブロック毎の回転子コアの積層構造を、凹凸嵌合部を周方向にずらしてレンガ積み状の重ね合わせ構造とした。
特開2002−262496号公報
しかし、分割コアの周方向端面に設けた凹凸嵌合部を嵌合させて環状の回転子コアを形成するため、凹凸嵌合部の位置精度(嵌合精度)により回転子の真円度(例えば内径や外径)が決ってしまう。真円度を高精度にするにはコストが高くなり、型のメンテナンス費用もかさむ。また、分割コアを高精度に形成(製作や製造の意味も含む)すると、凹凸嵌合部を締まりに近いきつめの嵌合とならざるを得ない。そのため、回転子コアの組み付け作業も容易ではなく、時間と手間を要するという問題がある。
一方、精度を無視して分割コアを形成すると、真円度がずれた分割コアを積層することになり、回転子コアの同軸度が悪化する。そのため、回転子と固定子との間に設けるエアギャップを拡大せざるを得なくなり、回転機の性能が低下するという問題も出てくる。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、真円度を高めて同軸度を精度良く保ち、かつ、エアギャップを最小限に設定することができる回転子および回転機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、電磁鋼板で形成される複数の分割コア(1)を有し、前記分割コアを周方向に並べて環状体(7)とし、前記環状体を積層方向に複数層で積層して形成される回転子コア(9)を含む回転子(106)において、前記分割コアは、前記回転子コアの磁石収容部に収容される永久磁石(3)の極数であるk極(kは自然数)に基づいて分割され、前記回転子コアは、前記回転子コアの極数以上で設けられ、積層方向に固定用部材(2)を通すn個(nは自然数でn≧k)の貫通穴(1c)を有し、周方向に隣り合う前記分割コアの間には、前記貫通穴と前記固定用部材とのクリアランス(CL)よりも大きく設定される隙間(1d)が設けられ、一層以上の前記環状体は、他層の前記環状体より前記回転子コアの1極の整数倍で周方向にずらして前記積層方向に積層され、前記貫通穴にそれぞれ前記固定用部材を通して被固定部材(4)に固定されることを特徴とする。
この構成によれば、周方向に隣り合う分割コアの相互間は隙間が設けられ、この隙間は貫通穴と固定用部材とのクリアランスよりも大きく設定される。隙間やクリアランスは、形成された分割コアの公差や、組み付け(分割コアの周方向配置や環状体積層)、固定用部材を用いて被固定部材への回転子コアの固定などで生じるずれを吸収する。よって、同軸度が保たれた治具に沿って分割コアを組み付けてゆけばよいので、回転子コアの組み付け作業が容易に行え、時間と手間を低減することができる。また、隙間やクリアランスによって治具形状に倣って回転子コアを組み付けて形成するだけで、回転子コアの真円度が高められ、同軸度の精度も高められる。こうして回転子(具体的には回転子コア)の同軸度が高められるので、固定子とのエアギャップを最小限に設定することができる。
第2の発明は、前記隙間は、前記回転子コアの極間に位置することを特徴とする。
この構成によれば、隙間を極間に位置させることで、分割面(分割コアの周方向端面)から回転子コア(分割コア)の極である磁石収容部までの距離を長く確保することができる。よって、遠心力強度を高めることができる。
第3の発明は、前記回転子コアは、前記積層方向に隣り合う前記環状体の相互間に、非磁性体で形成される環状の第1プレート(5)を有することを特徴とする。
この構成によれば、第1プレートは環状の非磁性材であるので、補強板として働き、遠心力強度を高めることができる。なお、第1プレートは環状であれば、形成方法は任意である。例えば、切断の有無を問わず一枚のプレートで形成してもよく、複数枚の分割プレートを形成したうえで環状となるように一体化する固定を行って形成してもよい。
第4の発明は、前記回転子コアの前記貫通穴と同軸上に設けられて前記固定用部材を通す貫通穴(6c)を備え、前記回転子コアに対して前記被固定部材とは反対側に配置され、前記被固定部材とともに前記回転子コアを挟んで固定する環状の第2プレート(6)を有することを特徴とする。
この構成によれば、被固定部材から最も離れた位置に第2プレートを配置することで、遠心力強度を高めることが出来る。また、周方向に配置される複数の分割コアにかかる浮き上がりを防止できるので、軸方向寸法が安定し、分割コアで構成される固定子コアが損傷するのを防止し、ビビリや風切り音などの騒音を抑制できる。
第5の発明は、回転機(100)において、請求項1から9のいずれか一項に記載の回転子(106)と、固定子(104,108)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、真円度を高めて同軸度を精度良くし、かつ、エアギャップを最小限に設定することができる回転機を提供することができる。
回転子コアの第1構成例を模式的に示す平面図である。 図1に示すII−II線の断面図である。 分割コアの構成例を示す模式図である。 図3に示す矢印IVから見た側面図である。 隙間とクリアランスを説明する模式図である。 第N層の環状体を示す模式図である。 第N±1層の環状体を示す模式図である。 第N±2層の環状体を示す模式図である。 第N±3層の環状体を示す模式図である。 回転子コアを被固定部材に固定する過程を模式的に示す断面図である。 回転子の第1構成例を模式的に示す斜視図である。 回転機の第1構成例を模式的に示す断面図である。 固定用部材に加わる遠心力を説明する模式図である。 図13に示すXIV−XIV線の断面図である。 第1プレートの第1構成例を模式的に示す平面図である。 第1プレートの第2構成例を模式的に示す平面図である。 回転子コアの第2構成例を模式的に示す断面図である。 回転子の第2構成例を模式的に示す斜視図である。 回転機の第2構成例を模式的に示す断面図である。 回転子コアの第3構成例を模式的に示す断面図である。 第2プレートの第1構成例を模式的に示す平面図である。 第2プレートの第2構成例を模式的に示す平面図である。 図20に示すXXIII−XXIII線の断面図である。 回転子の第3構成例を模式的に示す斜視図である。 回転子コアの第4構成例を部分的に示す模式図である。 回転子コアの第5構成例を部分的に示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。断面図では、見やすさを優先するため、説明に必要な要素についてハッチングする。例えば、永久磁石については磁石収容部や窓穴と区別するため、断面図であるか否かにかかわらずハッチングする。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。
用語の意義は次のように定める。「外径側」は径方向における外側や外周側を意味し、「内径側」は径方向における内側や内周側を意味する。「分割数」は、環状体を形成するために周方向に並べて配置される分割コアの数である。許容誤差範囲には、製造許容誤差、設計許容誤差、実用上支障がない誤差などのような所定の許容範囲を含む。「巻装」は巻いて装うことを意味し、巻き回すことを意味する「巻回」と同義に用いる。「回転機」は、回転する部位(例えば軸やシャフト等)を有する機器であれば任意である。例えば、発電機,電動機,電動発電機等が該当する。符号の英文字は大文字と小文字とで別の要素を意味する。例えば、図15,図16に示す環状プレート5Aとプレート本体5aは別の要素である。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図13を参照しながら説明する。図1,図2に示す回転子106Aは、回転子106の一例である。回転子106Aは、複数の分割コア1,複数のリベット2,複数の外径側永久磁石3a,複数の内径側永久磁石3b,ディスク4などを有する。リベット2は「固定用部材」に相当し、ディスク4は「被固定部材」に相当する。
回転子106Aの各層は、図1に示すように複数の分割コア1が周方向に並べて配置される環状体7からなる(図6〜図9をも参照)。周方向に隣り合う分割コア1の相互間を分割部位1aとする。分割部位1aについては後述する(図5を参照)。回転子コア9Aは、図2に示すように分割コア1(環状体7)を積層方向に複数層で積層されて形成される積層体である。回転子コア9Aの形成にあたり、分割コア1を積層してもよく、環状体7を積層してもよい。当該回転子コア9Aは、回転子コア9の一例であり、各貫通穴1cに通される固定用部材2によってディスク4に固定される。積層方向は、後述する軸方向でもある(図12を参照)。ディスク4は、図1に示すリベット2の数に相当する貫通穴4aを有する(図2を参照)。
本形態では、以下に示す数値を用いる構成例について説明する。回転子コア9Aに備える永久磁石3の極数は「20極(k=20)」とする。分割数は、k/2以下の整数、かつ、kの約数に相当する数を満たす「5」とする。固定用部材2を通す貫通穴1cの数は「20個(n=20)」とする。よって、一つの分割コア1は「4極」の永久磁石3と、「4個」の貫通穴1cを有する。積層方向に積層する積層数は「8層」とする。
分割コア1は、加工機(例えばプレス機など)によって電磁鋼板が所定形状(例えば扇形状)に加工されたものであり、その方法や厚み等を問わない。ただし本形態では、端側の層(例えば図2に示す最上層;以下では単に「端層」とも呼ぶ)に配置される分割コア1について、他層(端側以外の層)に配置される分割コア1よりも厚みを薄くする。各分割コア1は、図3,図4に示すように4個の貫通穴1cと、4つの外径側磁石収容部3cと、4つの内径側磁石収容部3dを有する。分割コア1の周方向における端面である周方向端面1eは、本形態では平面に形成する。
図2に示すように、貫通穴1cは、リベット2を通すために全層で同軸上にあけられる穴である。外径側磁石収容部3cは、分割コア1の外周縁部に設けられ、外径側永久磁石3aを積層方向に沿って収容するためにあけられる穴である。内径側磁石収容部3dは、分割コア1の内周縁部に設けられ、内径側永久磁石3bを積層方向に沿って収容するためにあけられる穴である。
図5に示す隙間1dは、図1等に示す分割部位1aに相当し、同一層で隣り合う分割コア1(具体的には周方向端面1e)どうしの間隔である。貫通穴1cの内径を「R1c」とし、リベット2の外径を「R2」とする。貫通穴1cとリベット2のクリアランスCLは、「CL=(R1c−R2)/2」になる。隙間1dとクリアランスCLの関係は、「1d>CL」を満たすように設定するとよい。こうすれば、隣り合う分割コア1がともに隙間1d側にずれても、周方向端面1eどうしは接触しない。よって、分割コア1どうしの接触で変形することがないので、分割コア1の組み付けを精度良く行える。
図6〜図9にそれぞれ示す環状体7は、分割コア1を分割数だけ周方向に並べて配置(組み付け)したものである。一つの分割コア1は「4個」の貫通穴1cを有するので、各層は図6〜図9のいずれかに示す環状体7で積層することになる。積層するにあたっては、環状体7として積層してもよく、一以上の分割コア1を積層してもよい。積層後にみたとき、各層の配置は図6〜図9のいずれかに示す環状体7の配置となっていればよい。
本例は、図6に示す環状体7の姿勢(時計の12時を示す破線)を基準とする。図6の環状体7は、それぞれが分割コア1に相当する分割コア11,12,13,14,15を周方向に並べて配置する。分割コア11,12,13,14,15は、分割コア1のずらし量を分かり易くするために用いる。
図7に示す環状体7は、図6に示す環状体7と比べて角度θ1(本例では18度)だけ半時計回りにずれる。図8に示す環状体7は、図6に示す環状体7と比べて角度θ2(=θ1×2)だけ半時計回りにずれる。図9に示す環状体7は、図6に示す環状体7と比べて角度θ3(=θ1×3)だけ半時計回りにずれる。図6〜図9で示すようにずらすと、4層分の環状体7は分割部位1aの位置が積層方向で異なる(図11をも参照)。
分割コア1を周方向に並べて配置して環状体7としたり、分割コア1を積層方向に積層したりするにあたっては、図10に一例として示す治具8を用いて行う。この治具8は、径方向の外周面が円形状に形成されてガイドする内側治具部品8aや、径方向の内周面が円形状に形成されてガイドする外側治具部品8bなどを有する。内側治具部品8aは、基準となる軸(例えば後述する図12に示す回転軸110)との嵌合をなすディスク4の嵌合部4Cに嵌まる。図示するように、内側治具部品8aの外周面(壁面)に分割コア1を接触させて積層していく。なお、周方向リベット穴位置は積層時にガイドピンを立てておいてもよいし、リベット2を差した状態でリベット2をガイドにしても良い。全て積層し終えた後は、外側治具部品8bを矢印D1(内径方向)に向けて移動させて、押えることでディスク4の嵌合部4Cに対して同軸度が確保された回転子コア9Aが出来上がる。このように組付けすることで回転子コア9Aが形成される。その後、20本のリベット2をかしめることで完成する。リベット2は分割部位1a以外の部位で固定されるので、回転子コア9Aは分割コアの集合体(積層体)であるが一体コアのような剛体構造となる。
図10に示すリベット2は、頭部2aとシャフト部2bからなる。ディスク4を通したシャフト部2bの端部(頭部2aとは反対側の端部)に対して工具(図示せず)でかしめると、図2に示すカシメ部2cが形成される。回転子コア9Aとディスク4は、カシメ部2cの成形によって固定される。また、かしめによりリベット2は塑性変形するため、貫通穴1cとリベット2の間にあった隙間を埋め充填された状態となり、リベット2で分割コア1を強固に固定する構造となる。回転子コア9Aとディスク4が固定された回転子106Aを図11に示す。
上述のようにして製造された回転子106Aを有する回転機100Aの一例を図12に示す。回転機100に相当する回転機100Aは、ダブルステータ型の回転機である。当該回転機100Aは、外径側固定子104(ステータ),内径側固定子108(ステータ),回転子106A(ロータ),回転軸110(シャフト),ディスク111などをハウジング101内に有する。
ハウジング101は、ハウジング部材102とハウジング部材103を有する。ハウジング部材102は、外径側固定子104,内径側固定子108,回転子106A,回転軸110などを開口部から収容可能な形状(例えばコップ形状)に形成される。ハウジング部材103は、ハウジング部材102の開口部を覆う形状(例えば円板状)に形成される。ハウジング部材102,103と回転軸110の間には軸受109(ベアリング)が介在され、回転軸110は回転自在に支持される。ディスク111は、上述したディスク4に相当し、回転軸110に固定される。
外径側固定子104,回転子106A,内径側固定子108は、この順番で径方向に配置される。言い換えると、外径側固定子104と内径側固定子108の間に回転子106Aを介在させる。外径側固定子104はハウジング部材102に固定され、内径側固定子108はハウジング部材103に固定される。これ以外の形態で固定してもよい。いずれにせよ、外径側固定子104と内径側固定子108はハウジング101に固定されていればよい。各固定子の固定方法は問わない。
外径側固定子104には相巻線105が巻装され、内径側固定子108には相巻線107が巻装される。より具体的には対応する固定子コア(固定子鉄心)に相巻線105,107がそれぞれ巻装される。相巻線105,107の相数は問わない。
外径側固定子104は、回転子106Aの外周面と対面し、相巻線105への通電によって回転子106Aを回転させたり、回転子106Aの回転によって相巻線105に逆起電力を発生させたりする。内径側固定子108は、回転子106Aの内周面と対面し、相巻線107への通電によって回転子106Aを回転させたり、回転子106Aの回転によって相巻線105に逆起電力を発生させたりする。
回転子106Aの回転に伴って、分割コア1や固定用部材2に対して遠心力が作用する。当該遠心力の作用について、図13,図14を参照しながら説明する。図13,図14には、2層分の環状体7a,7bを示す。環状体7a,7bはそれぞれ環状体7に相当する。図14に示す上層側に配置される環状体7aに含まれる分割コア1Aは、両端部を除く本体部位を示す。図14に示す下層側に配置される環状体7bに含まれる分割コア1B,1Cは、隙間1dを挟んで隣り合う分割コア1B,1Cの一部を示す。これらの分割コア1A,1B,1Cは説明のために用いるに過ぎず、図1や図6〜図9に示す分割コア1(11,12,13,14,15)のいずれかである。
図13において、回転子106Aが回転すると、回転子コア9Aに遠心力が発生して、分割部位1aで外径方向に広がろうとする力が生じる(分割コア1B,1Cによるベクトル10a)。また、リベット2を介し分割コア1が周方向に伸びようとする力が生じる(分割コア1B,1Cによるベクトル10b)。しかしながら、分割部位1aを隔てて隣り合って配置される分割コア1をリベット2で固定しているため、リベット2を介して分割されていない分割コア1にその力が分散されることになる。ここで、分割部位1aが介在する分割コア1B,1Cのリベット2には剪断力(ベクトル20a)が働き、周方向端面1eが位置しない分割コア1Aには径方向(ベクトル20a)と周方向(ベクトル20b)とが合成された合成方向に引張り力が働く(ベクトル20c)。そして、この力は周方向に分割コア1をずらしてレンガ積みすることで、螺旋状に周方向に分散され、リベット2に作用する剪断力も積層方向に分散させることができる。よって、回転子106A(具体的には回転子コア9A)の同軸度を維持できる。そのため、固定子104と回転子106Aとの間のエアギャップや、回転子106Aと内径側固定子108との間のエアギャップを最小限に設定することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図15〜図19を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図18に示す回転子106Bは、回転子106の一例である。回転子106Bは、複数の分割コア1,複数のリベット2,複数の外径側永久磁石3a,複数の内径側永久磁石3b,ディスク4,第1プレート5などを有する。回転子106Bは、実施の形態1に示す回転子106Aと比べて、さらに第1プレート5を備える点が相違する。第1プレート5は、分割コア1よりも厚みを薄くして形成するとよい。
図15に示す環状プレート5Aは、第1プレート5の一例である。環状プレート5Aは、プレート本体5aに対して複数の貫通穴5cが設けられる。貫通穴5cは、リベット2を通すための穴であって、図17に示すように貫通穴1cと同軸上に設けられる。貫通穴5cの数は、図1に示す貫通穴1cの数と同一に設定するとよい。
図16に示す環状プレート5Bは、第1プレート5の一例である。環状プレート5Bは、上述したプレート本体5aや貫通穴5cのほかに、切断部5bを有する。切断部5bは、材料取り改善のため丸め加工などで製作した時に生ずる部位である。切断部5bは、遅くとも図19に示す回転機100Bを構成する前に固定して環状プレート5Aと同様の環状にするとよい。
上述した環状プレート5Aまたは環状プレート5Bは、図17に示すように第1プレート5として分割コア1(環状体7)の層間に介在させる。図17の構成例では、上側に4層の分割コア1と、下側に4層の分割コア1との間に第1プレート5を介在させている。実施の形態1と同様に治具8(図10を参照)を用いて、分割コア1を周方向に並べて配置して環状体7としたり、分割コア1を積層方向に積層したりして組み付けると、回転子コア9Bになる。回転子コア9Bは回転子コア9の一例である。回転子コア9Bとディスク4は、カシメ部2cの形成によって固定される。すなわち、リベット2を貫通穴1cや貫通穴5c等に通して片側端部(図17では下側端部)を工具でかしめる。こうして製造される回転子106Bは、断面図でみると図17のようになり、斜視図でみると図18のようになる。
上述のようにして製造された回転子106Bを有する回転機100Bの一例を図19に示す。回転機100に相当する回転機100Bは、回転機100Aと同様にダブルステータ型の回転機である。当該回転機100Bは、外径側固定子104,内径側固定子108,回転子106B(ロータ),回転軸110などをハウジング101内に有する。
図19に示す回転機100Bは、図12に示す回転機100Aと比べると、次の2点で相違する。第1に、上述したようにロータとして図17,図18に示す回転子106Bを用いる。第2に、相巻線105,107に代えて、「U」字状の相巻線112を用いて固定子104,108に巻装する。
回転子106Bの回転に伴って、分割コア1や固定用部材2に対して作用する遠心力は実施の形態1と同様である(図13を参照)。すなわち、分割コア1(環状体7)は周方向にずらして積層されるので、リベット2には様々の方向の力が分散して作用し、一定方向に大きな力が集中することはない。さらに第1プレート5を層間に介在させるので、回転子106Bの剛性を高められる。回転子106Bが高速回転してもリベット2に加わる力が分散されるので、回転子106B(具体的には回転子コア9B)の同軸度を維持できる。したがって、固定子104と回転子106Bとの間のエアギャップや、回転子106Bと内径側固定子108との間のエアギャップを最小限に設定することができる。
なお図示しないが、図12に示す回転機100Aが有する回転子106Aに代えて回転子106Bを適用してもよく、図19に示す回転機100Bが有する回転子106Bに代えて回転子106Aを適用してもよい。回転子106A,106Bの構成が異なるに過ぎないので、同様の作用効果を得ることができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図20〜図24を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図20に示す回転子106Cは、回転子106の一例である。回転子106Cは、複数の分割コア1,複数のリベット2,複数の外径側永久磁石3a,複数の内径側永久磁石3b,ディスク4,第1プレート5,第2プレート6などを有する。回転子106Cは、実施の形態2に示す回転子106B(図17,図18等を参照)と比べて、さらに第2プレート6を備える点が相違する。
第2プレート6は、磁性材を用いて所定の形状に形成され、分割コア1よりも厚みを薄くして形成するとよい。例えば、図21に示す第2プレート6Aのような形状で形成してもよく、図22に示す第2プレート6Bのような形状で形成してもよく、図21に示す第2プレート6Aは、複数の窓穴6a,6bや、複数の貫通穴6cなどを有する。これに対して図22に示す第2プレート6Bは、複数の貫通穴6cなどを有する。図示しないが、第2プレート6(6A,6B)は図16に示す切断部5bを有していてもよい。
図21に示す第2プレート6Aの窓穴6aは外径側永久磁石3aよりも小さく形成され、窓穴6bは内径側永久磁石3bよりも小さく形成される。言い換えると、第2プレート6はリベット2で固定されると、外径側永久磁石3aや内径側永久磁石3bの一部を押さえ付ける。窓穴6aの数は、図1に示す外径側永久磁石3aの数と同一に設定するとよい。窓穴6aの数は、図1に示す内径側永久磁石3bの数と同一に設定するとよい。貫通穴6cの数は、図1に示す貫通穴1cの数と同一に設定するとよい。
上述した第2プレート6は、例えば図23に示すように最上層(積層体の端層)に配置する。言い換えると、第2プレート6(6A,6B)とディスク4で回転子コア9Cを挟んで固定する。実施の形態1と同様に治具8(図10を参照)を用いて、分割コア1を周方向に並べて配置して環状体7としたり、分割コア1を積層方向に積層したりして組み付けると、回転子コア9Cになる。回転子コア9Cは回転子コア9の一例である。回転子コア9Cとディスク4は、カシメ部2cの形成によって固定される。すなわち、リベット2を貫通穴1c,4a,5c,6c等に通して片側端部(図23では下側端部)を工具でかしめる。こうして製造される回転子106Cは、断面図でみると図23のようになり、斜視図でみると図24のようになる。
上述のようにして製造された回転子106Cを用いて、実施の形態1,2と同様に回転機100を製造することができる。具体的には、図12に示す回転機100Aが有する回転子106Aに代えて回転子106Cを用いたり、図19に示す回転機100Bが有する回転子106Bに代えて回転子106Cを用いたりして製造すればよい。
回転子106Cの回転に伴って、分割コア1や固定用部材2に対して作用する遠心力は実施の形態1と同様である(図13を参照)。すなわち、分割コア1(環状体7)は周方向にずらして積層されるので、リベット2には様々の方向の力が分散して作用し、一定方向に大きな力が集中することはない。さらに第1プレート5や第2プレート6を有するので、回転子106Cの剛性を高められる。回転子106Cが高速回転してもリベット2に加わる力が分散されるので、回転子106C(具体的には回転子コア9C)の同軸度を維持できる。したがって、固定子104と回転子106Cとの間のエアギャップや、回転子106Cと内径側固定子108との間のエアギャップを最小限に設定することができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜3に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態1〜3では、分割部位1aで隣り合う分割コア1の周方向端面1eを平面に構成した(図3,図4,図12を参照)。この形態に代えて、図25,図26に示すように、隣り合う分割コア1どうしを嵌合容易な形状で形成してもよい。
図25に示す回転子106Dは、隣り合う一方の分割コア1に台形状の凸状部1fを形成し、他方の分割コア1に台形状の凹状部1gを形成する。凸状部1fと凹状部1gは、隙間1dを有するように形成され、積層方向(図25の前後方向)に嵌合する。
図26に示す回転子106Eは、隣り合う一方の分割コア1に円形状の凸状部1hを形成し、他方の分割コア1に円形状の凹状部1iを形成する。凸状部1hと凹状部1iは、隙間1dを有するように形成され、積層方向(図26の前後方向)に嵌合する。
図示しないが、隣り合う分割コア1について、隙間1dを有するとともに、図25,図26に示す嵌合形状以外の形状で形成して、積層方向に嵌合する構成としてもよい。いずれの構成にせよ、周方向(図25,図26の左右方向)に分割コア1を連ねることができ、治具8による組み付けと相まって回転子106(具体的には回転子コア9)の同軸度を維持できる。
上述した実施の形態1〜3に示す回転子106は、外周側に外径側永久磁石3aを備え、内周側に内径側永久磁石3bを備える構成とした(図1,図2,図11,図17,図18,図20等を参照)。この形態に代えて、ロータコア形状を突極形状としリラクタンストルクがはたらく形状とし、外径側永久磁石3aを無くしたり、内径側永久磁石3bを無くしたりしてもよい。
外径側永久磁石3aを無くして構成する回転子106は、内周側に配置される内径側固定子108との間で磁束が流れる。よって、図12に示す回転機100Aや図19に示す回転機100Bは、外径側固定子104や相巻線105が不要になる。言い換えると、アウターロータ型の回転機100を構成することができる。
内径側永久磁石3bを無くして構成する回転子106は、外周側に配置される外径側固定子104との間で磁束が流れる。よって、図12に示す回転機100Aや図19に示す回転機100Bは、内径側固定子108や相巻線107が不要になる。言い換えると、インナーロータ型の回転機100を構成することができる。
上述した実施の形態1〜3では、回転子コア9に備える永久磁石3の極数を「20極(k=20)」とし、分割数を「5」とし、貫通穴1cの数は「20個(n=20)」とした。この形態に代えて、回転子コア9に備える永久磁石3の極数は、20極以外の極数を設定してもよい。分割数は、k/2以下の整数で、kの約数に相当する数であれば、5以外の数を設定してもよい。貫通穴1cの数は、20個以外でn≧kを満たす数を設定してもよい。すなわち回転機100の仕様に応じて設定すればよい。極数や分割数、貫通穴1cの数が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3と同様の作用効果が得られる。なお、分割数は少なく設定するほうが耐遠心力強度低下も少なくて済むが、同軸度精度は分割数が多いほど良くなるため、使用用途により分割数を選定するとよい。また、回転子106の外径や最大回転速度を考慮し、環状体7を構成する分割コア1の径方向巾、リベット2の径などを適切に設定し、遠心力強度を確保するのは言うまでもない。
上述した実施の形態1〜3では、全層の分割コア1(環状体7)について、積層方向に隣り合う層の分割コア1(環状体7)どうしが周方向にずれる構成とした(図11,図18,図24を参照)。この形態に代えて、2以上の層数にかかる分割コア1(環状体7)については周方向にずれない構成としてもよい。言い換えると、一層以上の分割コア1(環状体7)が他層の分割コア1(環状体7)より周方向にずれていればよい。全層がずれない構成に比べて、リベット2に加わる力の方向を分散させることができ、回転子コア9(回転子106)の同軸度の精度も維持できる。
上述した実施の形態1〜3では、固定用部材としてリベット2を適用し、一方または双方の端部をかしめる構成とした(図1,図2,図11,図17,図18,図20等を参照)。この形態に代えて、リベット2以外で回転子コア9をディスク4に固定することができる他の固定用部材を適用してもよい。他の固定用部材には、例えばボルトなどが該当する。他の固定用部材についても端部をかしめて固定してよい。かしめる以外では、溶接等によって一方の端部をディスク4に接合してもよい。いずれにせよ、回転子コア9をディスク4に固定できればよく、同軸度精度の高い回転子106が出来上がる。
上述した実施の形態1〜3では、回転子コア9(積層体)を構成する複数層のうちで端層に配置される分割コア1は、他層(端層以外の層)に配置される分割コア1よりも厚みを薄くする構成とした(図2,図17,図18,図23を参照)。この形態に代えて、全層の分割コア1を同じ厚さ(許容誤差範囲を含む)で構成してもよく、ディスク4から離れるにつれて厚さが次第に薄くなるように構成してもよい。いずれの構成であっても、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3では、内側治具部品8aの外周面(壁面)に分割コア1を接触させて積層した後、外側治具部品8bを移動させて押える構成とした(図10を参照)。この形態に代えて、外側治具部品8bの内周面(壁面)に分割コア1を接触させて積層した後、内側治具部品8aを移動させて押える構成としてもよい。この構成でも、ディスク4の嵌合部4Cに対して同軸度が確保された回転子コア9Aが出来上がり、20本のリベット2をかしめることで回転子106Aが完成する。よって、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
〔作用効果〕
上述した実施の形態および他の実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)回転子106(106A〜106F)において、分割コア1は回転子コア9の外径側磁石収容部3cおよび内径側磁石収容部3d(磁石収容部)に収容される永久磁石3の極数であるk極に基づいて分割され、回転子コア9は回転子コア9の極数以上で設けられて積層方向にリベット2(固定用部材)を通すn個(n≧k)の貫通穴1cを有し、周方向に隣り合う分割コア1の間には貫通穴1cとリベット2とのクリアランスCLよりも大きく設定される隙間1dが設けられ、分割コア1(環状体7)は回転子コア9の1極の整数倍で周方向にずらして積層方向に積層され、貫通穴1cにそれぞれリベット2を通してディスク4(被固定部材)に固定される構成とした(図1〜図26を参照)。この構成によれば、同軸度が保たれた治具8に沿って分割コア1を組み付けてゆけばよいので、回転子コア9の組み付け作業が容易に行え、時間と手間を低減することができる。また、隙間1dやクリアランスCLによって治具8の形状に倣って回転子コア9を組み付けることが出来る。回転子コア9の同軸度の精度も高められる。こうして回転子106(回転子コア9)の同軸度が高められるので、固定子104,108とのエアギャップを最小限に設定することができる。また、一体抜きに比べて材料の歩留まりを向上させることができ、分割コア1を形成するための型が小さくなってコスト低減を図ることができる。
(2)複数層のうちで一方の端層(図2,図17,図18,図23では最上層)に配置される分割コア1は、他層(端層以外の層)に配置される分割コア1よりも厚みを薄くする構成とした(図2,図17,図18,図23を参照)。図示しないが、双方の端側の層に配置される分割コア1について、他層に配置される分割コア1よりも厚みを薄くする構成としてもよい。これらの構成によれば、端層の分割コア1が薄く形成すると、当該分割コア1からリベット2に加わる剪断力が小さくなる。よって、リベット2全体に加わる剪断力を小さくすることができるので、遠心力強度を高めることができる。
(3)分割コア1は、k/2以下の整数、かつ、kの約数に相当する数で分割される構成とした(図1,図6〜図9,図11,図18,図24を参照)。この構成によれば、耐遠心力強度を考慮しながら分割数を選ぶことが出来るので材取りも適正に出来る。
(4)回転子コア9は、全層の分割コア1(環状体7)について、積層方向に隣り合う層の分割コア1(環状体7)どうしが周方向にずれている構成とした(図11,図18,図24を参照)。この構成によれば、リベット2にかかる剪断力を分散させることが出来、遠心力強度を高めることができる。
(5)隙間1dは、回転子コア9の極間に位置する構成とした(図5,図25,図26を参照)。この構成によれば、隙間1dを極間に位置させることで、分割面(分割コア1の周方向端面1e)から回転子コア9(分割コア1)の極である永久磁石3(磁石収容部3c,3d)までの距離を長く確保することができる。よって、分割コア1の剛性が高められ、遠心力強度を高めることができる。
(6)周方向に隣り合う分割コア1どうしは、隙間1dを介して周方向端面1eが凹凸形状(凸状部1f,1h,1jおよび凹状部1g,1i,1k)で嵌合する構成とした(図25,図26を参照)。この構成によれば、分割コア1どうしを凹凸形状でガイドに出来き、環状体7や回転子コア9を組み付ける作業性が向上する。
(7)リベット2は、一方の端部がかしめられて、回転子コア9をディスク4に固定する構成とした(図2,図17,図23を参照)。図示しないが、リベット2の両端部をかしめて、回転子コア9をディスク4に固定する構成としてもよい。この構成では、図2,図17,図23に示す頭部2aもかしめて形成される。これらの構成によれば、ストレートピンでリベット2が構成され安価となる。
(8)回転子コア9は、積層方向に隣り合う分割コア1(環状体7)の相互間に、非磁性体で形成される環状の第1プレート5を有する構成とした(図17,図18を参照)。図示しないが、複数の第1プレート5を別個の層間にそれぞれ介在させてもよい。これらの構成によれば、第1プレート5は環状の非磁性材であるので、磁束漏れを起さず補強板として働き、遠心力強度を高めることができる。また、第1プレート5を取り付ければ外径の広がりやディスク4へのストレスを抑えることが可能となる。
(9)回転子コア9の貫通穴1cと同軸上に設けられてリベット2を通す貫通穴1cを備え、回転子コア9に対してディスク4とは反対側に配置され、ディスク4とともに回転子コア9を挟んで固定する環状の第2プレート6を有する構成とした(図23,図24を参照)。この構成によれば、ディスク4から最も離れた位置に第2プレート6を配置することで、遠心力強度を高めることが出来る。また、周方向に配置される複数の分割コア1にかかる浮き上がりを防止できるので、軸方向寸法が安定し、分割コア1で構成される回転子コア9が損傷するのを防止し、ビビリや風切り音などの騒音を抑制できる。
(10)第2プレート6は、永久磁石3が部分的に露出するように窓穴6a,6bを有する構成とした(図20,図23,図24を参照)。この構成によれば、窓穴6a,6bは磁石収容部3c,3dよりも小さいので、回転子コア9の剛性が高められ、遠心力強度を高めることができる。
(11)回転機100(100A〜100C)は、回転子106(106A〜106F)と、固定子104,108とを有する構成とした(図11,図18,図24を参照)。この構成によれば、真円度を高めて同軸度を精度良くし、かつ、エアギャップを最小限に設定することができる回転機100を提供することができる。
1(11,12,13,14,15) 分割コア
1c 貫通穴
1d 隙間
2 固定用部材(リベット)
3 永久磁石
3c 外径側磁石収容部(磁石収容部)
3d 内径側磁石収容部(磁石収容部)
4 ディスク(被固定部材)
7 環状体
9(9A〜9C) 固定子コア
104,108 固定子(ステータ)
106(106A〜106F) 回転子(ロータ)
100(100A〜100C) 回転機
CL クリアランス

Claims (11)

  1. 電磁鋼板で形成される複数の分割コア(1)を有し、前記分割コアを周方向に並べて環状体(7)とし、前記環状体を積層方向に複数層で積層して形成される回転子コア(9)を含む回転子(106)において、
    前記分割コアは、前記回転子コアの磁石収容部に収容される永久磁石(3)の極数であるk極(kは自然数)に基づいて分割され、
    前記回転子コアは、
    前記回転子コアの極数以上で設けられ、積層方向に固定用部材(2)を通すn個(nは自然数でn≧k)の貫通穴(1c)を有し、
    周方向に隣り合う前記分割コアの間には、前記貫通穴と前記固定用部材とのクリアランス(CL)よりも大きく設定される隙間(1d)が設けられ、
    一層以上の前記環状体は、他層の前記環状体より前記回転子コアの1極の整数倍で周方向にずらして前記積層方向に積層され、
    前記貫通穴にそれぞれ前記固定用部材を通して被固定部材(4)に固定されることを特徴とする回転子。
  2. 前記複数層のうちで一方または双方の端側の層に配置される前記分割コアは、前記端側以外の層に配置される前記分割コアよりも厚みを薄くすることを特徴とする請求項1に記載の回転子。
  3. 前記分割コアは、k/2以下の整数、かつ、kの約数に相当する数で分割されることを特徴とする請求項1または2に記載の回転子。
  4. 前記回転子コアは、全層の前記環状体について、前記積層方向に隣り合う層の前記環状体どうしが周方向にずれていることを特徴とする請求項1または3に記載の回転子。
  5. 前記隙間は、前記回転子コアの極間に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回転子。
  6. 周方向に隣り合う前記分割コアどうしは、前記隙間を介して周方向端面(1e)が凹凸形状(1f,1g,1h,1i)で嵌合することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転子。
  7. 前記固定用部材は、一方または双方の端部(2a,2c)がかしめられて、前記回転子コアを前記被固定部材に固定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の回転子。
  8. 前記回転子コアは、前記積層方向に隣り合う前記環状体の相互間に、非磁性体で形成される環状の第1プレート(5)を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の回転子。
  9. 前記回転子コアの前記貫通穴と同軸上に設けられて前記固定用部材を通す貫通穴(6c)を備え、前記回転子コアに対して前記被固定部材とは反対側に配置され、前記被固定部材とともに前記回転子コアを挟んで固定する環状の第2プレート(6)を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の回転子。
  10. 前記第2プレートは、前記永久磁石が部分的に露出するように窓穴(6a,6b)を有することを特徴とする請求項9に記載の回転子。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の回転子(106)と、固定子(104,108)とを有することを特徴とする回転機(100)。
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