JP5349607B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置に関し、特に、画素領域に複数の光センサを配置した表示装置に関する。
従来から表示装置に関し、表示パネルに複数の光センサを設け、タッチパネル、ペン入力、スキャナなどの入力機能を提供する方法が知られている。この方法を様々な光環境下で使用されるモバイル機器に適用するためには、光環境の影響を排除する必要がある。そこで、光センサで検知した信号から光環境に依存する成分を除去し、本来入力すべき信号を求める方法も知られている。
特許文献1には、個々の表示素子に対応して受光素子を設けた入出力装置において、1フレーム期間にバックライトを1回点滅させて、1フレーム期間にバックライト点灯期間の光量とバックライト消灯期間の光量をすべての受光素子から取得するように、受光素子に対して線順次でリセットと読み出しを行うことが記載されている。
図20は、特許文献1に記載されたバックライトの点灯および消灯タイミング、並びに、受光素子に対するリセットおよび読み出しタイミングを示す図である。図20に示すように、バックライトは、1フレーム期間の前半で点灯し、後半で消灯する。バックライト点灯期間では、受光素子に対するリセットが線順次で行われ(実線矢印)、その後に受光素子からの読み出しが線順次で行われる(破線矢印)。バックライト消灯期間でも、受光素子に対するリセットと読み出しが同様に行われる。
特許文献2には、図21に示す単位受光部を備えた固体撮像装置が記載されている。図21に示す単位受光部は、1個の光電変換部PDと2個の電荷蓄積部C1、C2を含んでいる。発光手段からの光の物体による反射光と外光の両方を受光するときには、第1のサンプルゲートSG1がオンし、光電変換部PDで生成された電荷は第1の電荷蓄積部C1に蓄積される。外光のみを受光するときには、第2のサンプルゲートSG2がオンし、光電変換部PDで生成された電荷は第2の電荷蓄積部C2に蓄積される。2個の電荷蓄積部C1、C2に蓄積された電荷の量の差を求めることにより、発光手段からの光の物体による反射光の量を求めることができる。
日本国特許第4072732号公報 日本国特許第3521187号公報
一般に、表示パネルに複数の光センサを設けた表示装置では、光センサからの読み出しは線順次で行われる。また、モバイル機器用のバックライトは、画面全体として同時に点灯し、同時に消灯する。
特許文献1記載の入出力装置は、1フレーム期間にバックライトを1回点滅させて、バックライト点灯期間でリセットと読み出しを重複しない期間で行い、バックライト消灯期間でもリセットと読み出しを重複しない期間で行う。このため、受光素子からの読み出しを1/4フレーム期間以内で(例えば、フレームレートが60フレーム/秒のときには、1/240秒以内で)行う必要がある。しかしながら、このような高速読み出しを行うことは、実際にはかなり困難である。
また、バックライト点灯期間で受光素子が光を検知する期間(図20に示すB1)と、バックライト消灯期間で受光素子が光を検知する期間(図20に示すB2)との間には、1/2フレーム期間のずれがある。このため、モーション入力に対する追従性が、入力方向に応じて変動する。また、この入出力装置は、リセット完了直後に読み出しを開始し、読み出し完了直後にリセットを開始する。このため、バックライト点灯期間やバックライト消灯期間の長さや間隔を自由に決定できない。
また、この入出力装置は、バックライト点灯期間の光量とバックライト消灯期間の光量を同じ受光素子で検出する。このため、ある受光素子においてバックライト点灯期間の光量を検出したときには、当該受光素子から検出した光量を読み出すまでは、当該受光素子においてバックライト消灯期間の光量の検出を開始できない。
また、この入出力装置は、バックライト点灯期間の光量とバックライト消灯期間の光量を別々に検知する。このため、いずれかの光量が飽和したときには、両者の差を正しく求めることができない。光量の飽和を防止する方法としては、光センサの感度を低くする方法や、シャッタースピード(蓄積時間)を短くする方法が考えられる。しかしながら、光センサの感度を低くすると、光量の検出精度が低下する。また、フレームレートは予め決定されている場合が多いので、シャッタースピードを調整することは困難である。
それ故に、本発明は、上記の課題を解決し、光環境に依存しない入力機能を有する表示装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面は、画素領域に複数の光センサを配置した表示装置であって、
複数の表示画素回路および複数のセンサ画素回路を含む表示パネルと、
前記センサ画素回路に対して、光源点灯時か光源消灯時かを示す制御信号を出力する駆動回路とを備え、
前記センサ画素回路は、
1個の光センサと、
検知した光量に応じた電荷を蓄積する1個の蓄積ノードと、
前記蓄積ノードに接続された制御端子を有する読み出しトランジスタと、
前記制御信号に従いオン/オフし、前記光センサを流れる電流の通過経路を切り替える複数のスイッチング素子とを含み、
前記光センサを流れる電流が、前記制御信号に従い、光源点灯時には前記蓄積ノードに対して所定方向に流れ、光源消灯時には前記蓄積ノードに対して逆方向に流れるように構成されていることを特徴とする。
本発明の第2の局面は、本発明の第1の局面において、
前記センサ画素回路は、
リセット線と前記光センサの一端との間に設けられ、光源点灯時にオンする第1スイッチング素子と、
所定電位が印加される配線と前記光センサの他端との間に設けられ、光源消灯時にオンする第2スイッチング素子と、
前記蓄積ノードと前記光センサの一端との間に設けられ、光源消灯時にオンする第3スイッチング素子と、
前記蓄積ノードと前記光センサの他端との間に設けられ、光源点灯時にオンする第4スイッチング素子とを含む。
本発明の第3の局面は、本発明の第2の局面において、
前記第1および第3スイッチング素子は第1導電型のトランジスタで構成され、
前記第2および第4スイッチング素子は第2導電型のトランジスタで構成され、
前記第1および第2スイッチング素子は第1制御信号に従いオン/オフし、
前記第3スイッチング素子は第2制御信号に従いオン/オフし、
前記第4スイッチング素子は第3制御信号に従いオン/オフし、
前記第2および第3制御信号は、前記第1制御信号の否定信号であり、前記第1制御信号とは異なるタイミングで変化することを特徴とする。
本発明の第4の局面は、本発明の第2の局面において、
前記第1および第4スイッチング素子は第1導電型のトランジスタで構成され、
前記第2および第3スイッチング素子は第2導電型のトランジスタで構成され、
前記第1および第4スイッチング素子は第1制御信号に従いオン/オフし、
前記第2および第3スイッチング素子は、前記第1制御信号と同じ方向に異なるタイミングで変化する第2制御信号に従いオン/オフすることを特徴とする。
本発明の第5の局面は、本発明の第2の局面において、
前記センサ画素回路は、前記蓄積ノードと読み出し線との間に設けられたコンデンサをさらに含む。
本発明の第6の局面は、本発明の第2の局面において、
前記第4スイッチング素子は、制御端子に読み出し用電位が印加されたときに前記蓄積ノード上の電位を増幅することを特徴とする。
本発明の第7の局面は、本発明の第1の局面において、
前記駆動回路は、前記制御信号として、1フレーム期間に複数回ずつ光源点灯時と光源消灯時とを示す信号を出力することを特徴とする。
本発明の第8の局面は、表示装置の画素領域に配置されるセンサ画素回路であって、
1個の光センサと、
検知した光量に応じた電荷を蓄積する1個の蓄積ノードと、
前記蓄積ノードに接続された制御端子を有する読み出しトランジスタと、
光源点灯時か光源消灯時かを示す制御信号に従いオン/オフし、前記光センサを流れる電流の通過経路を切り替える複数のスイッチング素子とを備え、
前記光センサを流れる電流が、前記制御信号に従い、光源点灯時には前記蓄積ノードに対して所定方向に流れ、光源消灯時には前記蓄積ノードに対して逆方向に流れるように構成されていることを特徴とする。
本発明の第1の局面によれば、センサ画素回路は1個の光センサと1個の蓄積ノードを含み、光源点灯時と光源消灯時で蓄積ノードに対して逆方向に電流が流れ、蓄積ノードの電位は逆方向に変化する。したがって、1個のセンサ画素回路を用いて光源点灯時の光量と光源消灯時の光量の差を検知し、光環境に依存しない入力機能を提供することができる。また、1個のセンサ画素回路で光量の差を検知するので、2種類の光量を別々に検知する場合と比べて、光量の飽和を防止し、光量の差を正しく求めることができる。また、1個のセンサ画素回路で2種類の光量を順に検知する場合と比べて、センサ画素回路からの読み出し回数を減らし、読み出し速度を遅くして、装置の消費電力を削減することができる。また、2種類の光量を順に検知する場合に必要となる、先に検知した光量を記憶するためのメモリは不要となる。また、光源の点灯および消灯タイミング、並びに、センサ画素回路に対するリセットおよび読み出しタイミングを決定するときの自由度が大きくなる。また、好適な駆動方法を用いれば、光源点灯時の検知期間と光源消灯時の検知期間の間のずれをなくし、モーション入力に対する追従性が入力方向に応じて変動することを防止することができる。また、1個のセンサ画素回路で光量の差を求めることにより、同時に温度補償を行うこともできる。
本発明の第2の局面によれば、光源点灯時には、第1および第4スイッチング素子がオンし、光センサと第1および第4スイッチング素子を経由する電流経路が形成される。光源消灯時には、第2および第3スイッチング素子がオンし、光センサと第2および第3スイッチング素子を経由する電流経路が形成される。したがって、リセット線の電位と所定電位を好適に決定することにより、光源点灯時と光源消灯時で蓄積ノードに逆方向に電流が流れ、光源点灯時の光量と光源消灯時の光量の差を検知できるセンサ画素回路を構成することができる。
本発明の第3の局面によれば、光源点灯時には、第1および第4スイッチング素子がオンして所定の電流経路が形成され、光源消灯時には、第2および第3スイッチング素子がオンして異なる電流経路が形成される。また、第2および第3制御信号は第1制御信号と異なるタイミングで変化するので、電流経路の存在期間を正確に制御し、検出精度を高くすることができる。
本発明の第4の局面によれば、光源点灯時には、第1および第4スイッチング素子がオンして所定の電流経路が形成され、光源消灯時には、第2および第3スイッチング素子がオンして異なる電流経路が形成される。また、2本の制御信号を用いることにより、制御信号の本数を削減し、開口率を高くして、センサ画素回路の感度を高くすることができる。
本発明の第5の局面によれば、読み出し線に読み出し用電位を印加することにより、蓄積ノードの電位を変化させ、検知した光量に応じた信号をセンサ画素回路から読み出すことができる。
本発明の第6の局面によれば、第4スイッチング素子の制御端子に読み出し用電位を印加したときに、蓄積ノードの電位が増幅される。これにより、センサ画素回路の感度を高くすることができる。
本発明の第7の局面によれば、光源点灯時の光を検知する動作と光源消灯時の光を検知する動作を1フレーム期間に複数回ずつ行うことにより、光量の飽和を防止し、光量の差を正しく求めることができる。また、光源点灯時の検知期間と光源消灯時の検知期間の間のずれをなくし、モーション入力に対する追従性が入力方向に応じて変動することを防止することができる。
本発明の第8の局面によれば、上記第1の局面に係る表示装置に含まれるセンサ画素回路を構成し、光環境に依存しない入力機能を有する表示装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す表示装置に含まれる表示パネルにおけるセンサ画素回路の配置を示す図である。 図1に示す表示装置におけるバックライトの点灯および消灯タイミング、並びに、センサ画素回路に対するリセットおよび読み出しタイミングを示す図である。 図1に示す表示装置に含まれる表示パネルの信号波形図である。 図1に示す表示装置に含まれるセンサ画素回路の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンサ画素回路の回路図である。 図6に示すセンサ画素回路のレイアウト図である。 図6に示すセンサ画素回路の他のレイアウト図である。 図6に示すセンサ画素回路の動作を示す図である。 図6に示すセンサ画素回路の信号波形図である。 本発明の第2の実施形態に係るセンサ画素回路の回路図である。 図10に示すセンサ画素回路の動作を示す図である。 図10に示すセンサ画素回路の信号波形図である。 本発明の第3の実施形態に係るセンサ画素回路の回路図である。 図13に示すセンサ画素回路のレイアウト図である。 図13に示すセンサ画素回路の他のレイアウト図である。 図13に示すセンサ画素回路の動作を示す図である。 図13に示すセンサ画素回路の信号波形図である。 第1の実施形態の第1変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第2変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第3変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第4変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第5変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第6変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第1の実施形態の第7変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第1変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第2変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第3変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第4変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第5変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第6変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第2の実施形態の第7変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第3の実施形態の第1変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第3の実施形態の第2変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第3の実施形態の第3変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第3の実施形態の第4変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 第3の実施形態の第5変形例に係るセンサ画素回路の回路図である。 従来の入出力装置におけるバックライトの点灯および消灯タイミング、並びに、受光素子に対するリセットおよび読み出しタイミングを示す図である。 従来の固体撮像装置に含まれる単位受光部の回路図である。
図1は、本発明の実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図1に示す表示装置は、表示制御回路1、表示パネル2、および、バックライト3を備えている。表示パネル2は、画素領域4、ゲートドライバ回路5、ソースドライバ回路6、および、センサロウドライバ回路7を含んでいる。画素領域4は、複数の表示画素回路8と複数のセンサ画素回路9を含んでいる。この表示装置は、表示パネル2に画像を表示する機能と、表示パネル2に入射した光を検知する機能とを有する。以下、xを2以上の整数、yを3の倍数、mおよびnを偶数とし、表示装置のフレームレートを60フレーム/秒とする。
図1に示す表示装置には外部から、映像信号Vinとタイミング制御信号Cinが供給される。表示制御回路1は、これらの信号に基づき、表示パネル2に対して映像信号VSと制御信号CSg、CSs、CSrを出力し、バックライト3に対して制御信号CSbを出力する。映像信号VSは、映像信号Vinと同じでもよく、映像信号Vinに信号処理を施した信号でもよい。
バックライト3は、表示パネル2に光を照射する光源である。より詳細には、バックライト3は、表示パネル2の背面側に設けられ、表示パネル2の背面に光を照射する。バックライト3は、制御信号CSbがハイレベルのときには点灯し、制御信号CSbがローレベルのときには消灯する。
表示パネル2の画素領域4には、(x×y)個の表示画素回路8と(n×m/2)個のセンサ画素回路9が、それぞれ2次元状に配置される。より詳細には、画素領域4には、x本のゲート線GL1〜GLxとy本のソース線SL1〜SLyが設けられる。ゲート線GL1〜GLxは互いに平行に配置され、ソース線SL1〜SLyはゲート線GL1〜GLxと直交するように互いに平行に配置される。(x×y)個の表示画素回路8は、ゲート線GL1〜GLxとソース線SL1〜SLyの交点近傍に配置される。各表示画素回路8は、1本のゲート線GLと1本のソース線SLに接続される。表示画素回路8は、赤色表示用、緑色表示用および青色表示用に分類される。これら3種類の表示画素回路8は、ゲート線GL1〜GLxの伸延方向に並べて配置され、1個のカラー画素を構成する。
画素領域4には、ゲート線GL1〜GLxと平行に、n本のクロック線CLK1〜CLKn、n本のリセット線RST1〜RSTn、および、n本の読み出し線RWS1〜RWSnが設けられる。また、画素領域4には、ゲート線GL1〜GLxと平行に、他の信号線や電源線(図示せず)が設けられる。センサ画素回路9から読み出しを行うときには、ソース線SL1〜SLyの中から選択されたm本が電源線VDD1〜VDDmとして使用され、別のm本が出力線OUT1〜OUTmとして使用される。
図2は、画素領域4におけるセンサ画素回路9の配置を示す図である。図2に示すように、(n×m/2)個のセンサ画素回路9は、奇数番目のクロック線CLK1〜CLKn−1と奇数番目の出力線OUT1〜OUTm−1の交点近傍と、偶数番目のクロック線CLK2〜CLKnと偶数番目の出力線OUT2〜OUTmの交点近傍に配置される。
ゲートドライバ回路5は、ゲート線GL1〜GLxを駆動する。より詳細には、ゲートドライバ回路5は、制御信号CSgに基づき、ゲート線GL1〜GLxの中から1本のゲート線を順に選択し、選択したゲート線にハイレベル電位を、残りのゲート線にローレベル電位を印加する。これにより、選択されたゲート線に接続されたy個の表示画素回路8が、一括して選択される。
ソースドライバ回路6は、ソース線SL1〜SLyを駆動する。より詳細には、ソースドライバ回路6は、制御信号CSsに基づき、映像信号VSに応じた電位をソース線SL1〜SLyに印加する。このときソースドライバ回路6は、線順次駆動を行ってもよく、点順次駆動を行ってもよい。ソース線SL1〜SLyに印加された電位は、ゲートドライバ回路5によって選択されたy個の表示画素回路8に書き込まれる。このようにゲートドライバ回路5とソースドライバ回路6を用いてすべての表示画素回路8に映像信号VSに応じた電位を書き込むことにより、表示パネル2に所望の画像を表示することができる。
センサロウドライバ回路7は、クロック線CLK1〜CLKn、リセット線RST1〜RSTn、および、読み出し線RWS1〜RWSnなどを駆動する。より詳細には、センサロウドライバ回路7は、制御信号CSrに基づき、クロック線CLK1〜CLKnに対して、バックライト3が点灯しているときにはハイレベル電位を、バックライト3が消灯しているときにはローレベル電位を印加する。また、センサロウドライバ回路7は、制御信号CSrに基づき、リセット線RST1〜RSTnの中からリセット線を1本ずつ順に選択し、選択したリセット線にリセット用のハイレベル電位を、残りのリセット線にローレベル電位を印加する。これにより、選択されたリセット線に接続された(m/2)個のセンサ画素回路9が、一括してリセットされる。
また、センサロウドライバ回路7は、制御信号CSrに基づき、読み出し線RWS1〜RWSnの中から読み出し線を1本ずつ順に選択し、選択した読み出し線に読み出し用のハイレベル電位を、残りの読み出し線にローレベル電位を印加する。これにより、選択された読み出し線に接続された(m/2)個のセンサ画素回路9が、一括して読み出し可能状態になる。このときソースドライバ回路6は、電源線VDD1〜VDDmに対してハイレベル電位を印加する。これにより、読み出し可能状態にある(m/2)個のセンサ画素回路9から出力線OUT1〜OUTmに、各センサ画素回路9で検知した光の量に応じた信号(以下、センサ信号という)が出力される。
ソースドライバ回路6は、出力線OUT1〜OUTmに出力されたセンサ信号を増幅し、増幅後の信号を順にセンサ出力Soutとして表示パネル2の外部に出力する。このようにソースドライバ回路6とセンサロウドライバ回路7を用いてすべてのセンサ画素回路9からセンサ信号を読み出すことにより、表示パネル2に入射した光を検知することができる。図1に示す表示装置は、表示パネル2に入射した光を検知するために、以下に示す連続駆動を行う。
図3は、バックライト3の点灯および消灯タイミング、並びに、センサ画素回路9に対するリセットおよび読み出しタイミングを示す図である。図3に示すように、バックライト3は、1フレーム期間に複数回点灯し、複数回消灯する。以下の説明では、バックライト3は、1フレーム期間に4回点灯し、4回消灯するものとする。点灯期間の長さと消灯期間の長さは同じである。センサ画素回路9に対するリセットは、線順次で1フレーム期間かけて行われる(実線矢印)。センサ画素回路9からの読み出しは、リセットからほぼ1フレーム期間後に(より詳細には、1フレーム期間よりも少し短い時間経過後に)行われる(破線矢印)。
図4は、表示パネル2の信号波形図である。図4に示すように、ゲート線GL1〜GLxの電位は、1フレーム期間に1回ずつ順に所定時間だけハイレベルになる。クロック線CLK1〜CLKnの電位は、同じタイミングで変化し、1フレーム期間に4回ずつハイレベルとローレベルになる。クロック線CLK1〜CLKnの電位のハイレベル期間の長さとローレベル期間の長さは同じである。リセット線RST1〜RSTnの電位は、1フレーム期間に1回ずつ順に所定時間だけハイレベルになる。読み出し線RWS1〜RWSnの電位も、1フレーム期間に1回ずつ順に所定時間だけハイレベルになる。読み出し線RWS1の電位がハイレベルからローレベルに変化したすぐ後に、リセット線RST1の電位はローレベルからハイレベルに変化する。リセット線RST2〜RSTnの電位も、これと同様である。このため、センサ画素回路9が光を検知する期間(リセットから読み出しまでの期間:図3に示すA0)の長さは、ほぼ1フレーム期間に等しくなる。
図5は、センサ画素回路9の概略構成を示す図である。図5に示すように、センサ画素回路9は、1個のフォトダイオードD1と1個の蓄積ノードNDを含んでいる。フォトダイオードD1は、バックライト3が点灯している間に入射した光の量に応じた電荷を蓄積ノードNDから引き抜き、バックライト3が消灯している間に入射した光の量に応じた電荷を蓄積ノードNDに加える。このため、蓄積ノードNDの電位Vintは、バックライト3の点灯期間に入射した光の量(信号+ノイズ)に応じて下降し、バックライト3の消灯期間に入射した光の量(ノイズ)に応じて上昇する。センサ画素回路9からは、2種類の光量の差に応じたセンサ信号が読み出される。
なお、画素領域4に設けるセンサ画素回路9の個数は任意でよい。例えば、画素領域4に(n×m)個のセンサ画素回路9を設けてもよい。あるいは、画素領域4にカラー画素と同数の(すなわち、(x×y/3)個の)センサ画素回路9を設けてもよい。あるいは、画素領域4にカラー画素よりも少ない個数の(例えば、カラー画素の数分の1〜数10分の1の)センサ画素回路9を設けてもよい。
このように本発明の実施形態に係る表示装置は、画素領域4に複数のフォトダイオード(光センサ)を配置した表示装置であって、複数の表示画素回路8および複数のセンサ画素回路9を含む表示パネル2と、センサ画素回路9に対して、バックライト点灯時かバックライト消灯時かを示すクロック信号CLK1〜CLKn(制御信号)を出力するセンサロウドライバ回路7(駆動回路)とを備えている。以下、この表示装置に含まれるセンサ画素回路9の詳細を説明する。以下の説明では、センサ画素回路を画素回路と略称し、信号線上の信号を識別するために信号線と同じ名称を使用する(例えば、クロック線CLK上の信号をクロック信号CLKという)。画素回路は、クロック線CLK、リセット線RST、読み出し線RWS、電源線VDDおよび出力線OUTに接続され、電位VCとクロック信号CLKの否定信号の供給を受ける。電位VCは、リセット用のハイレベル電位よりも高い電位である。
(第1の実施形態)
図6は、本発明の第1の実施形態に係る画素回路の回路図である。図6に示す画素回路10は、トランジスタT1〜T4、M1、フォトダイオードD1、および、コンデンサC1を含んでいる。トランジスタT1、T3、M1はN型TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)、トランジスタT2、T4はP型TFTである。画素回路10は、3本のクロック線CLK、CLKP、CLKQに接続される。
図6に示すように、トランジスタT1、T2のゲートはクロック線CLKに接続され、トランジスタT3のゲートはクロック線CLKQに接続され、トランジスタT4のゲートはクロック線CLKPに接続される。トランジスタT1のソースはリセット線RSTに接続され、ドレインはフォトダイオードD1のアノードとトランジスタT3のドレインに接続される。トランジスタT2のソースには電位VCが印加され、ドレインはフォトダイオードD1のカソードとトランジスタT4のドレインに接続される。トランジスタT3、T4のソースは、トランジスタM1のゲートに接続される。トランジスタM1のドレインは電源線VDDに接続され、ソースは出力線OUTに接続される。コンデンサC1は、トランジスタM1のゲートと読み出し線RWSの間に設けられる。画素回路10では、トランジスタM1のゲートに接続されたノードが、検知した光量に応じた電荷を蓄積する蓄積ノードとなり、トランジスタM1は読み出しトランジスタとして機能する。
図7Aは、画素回路10のレイアウト図である。図7Aに示すように、画素回路10は、ガラス基板上に遮光膜LS、半導体層(斜線部)、ゲート配線層(点模様部)およびソース配線層(白塗り部)を順に形成することにより構成される。半導体層とソース配線層を接続する箇所、および、ゲート配線層とソース配線層を接続する箇所には、コンタクト(白円で示す)が設けられる。トランジスタT1〜T4、M1は、半導体層とゲート配線層を交差して配置することにより形成される。フォトダイオードD1は、P層、I層およびN層の半導体層を並べて配置することにより形成される。コンデンサC1は、半導体層とゲート配線層を重ねて配置することにより形成される。遮光膜LSは、金属で形成され、ガラス基板の裏側から入った光がフォトダイオードD1に入射することを防止する。
図7Bは、画素回路10の他のレイアウト図である。図7Bに示すレイアウトでは、レイアウト面を覆うシールドSH(透明電極:太破線で示す)に電位VCが印加され、シールドSHとソース配線層を接続する箇所にはコンタクト(黒円で示す)が設けられる。なお、画素回路10を上記以外の形態にレイアウトしてもよい。
図8は、画素回路10の動作を示す図である。図8に示すように、画素回路10は、1フレーム期間に(a)リセット、(b)バックライト点灯時の蓄積、(c)バックライト消灯時の蓄積、および、(d)読み出しを行う。バックライト点灯時の蓄積とバックライト消灯時の蓄積は、1フレーム期間に4回ずつ行われる。
図9は、画素回路10の信号波形図である。図9において、BLはバックライト3の輝度を表し、Vintは蓄積ノードの電位(トランジスタM1のゲート電位)を表す。クロック信号CLKP、CLKQは、クロック信号CLKの否定信号である。ただし、クロック信号CLKPのローレベル期間とクロック信号CLKQのハイレベル期間は同じ長さで、クロック信号CLKの半周期よりも短い。図9では、時刻t1〜時刻t2がリセット期間、時刻t2〜時刻t3が蓄積期間、時刻t3〜時刻t4が読み出し期間となる。
リセット期間では、クロック信号CLKはハイレベル、クロック信号CLKP、CLKQと読み出し信号RWSはローレベル、リセット信号RSTはリセット用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。したがって、リセット線RSTからトランジスタT1、フォトダイオードD1およびトランジスタT4を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1の順方向電流)が流れ(図8(a))、電位Vintは所定レベルにリセットされる。
蓄積期間では、リセット信号RSTと読み出し信号RWSはローレベルになり、クロック信号CLK、CLKP、CLKQは4回ずつハイレベルとローレベルになる。クロック信号CLKがハイレベル、クロック信号CLKP、CLKQがローレベルである間、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、蓄積ノードからトランジスタT4、フォトダイオードD1およびトランジスタT1を経由してリセット線RSTに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードから電荷が引き抜かれる(図8(b))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがハイレベルである間(バックライト3の点灯期間)に入射した光の量に応じて下降する。
一方、クロック信号CLKがローレベル、クロック信号CLKP、CLKQがハイレベルである間、トランジスタT1、T4はオフし、トランジスタT2、T3はオンする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、電位VCを有する配線からトランジスタT2、フォトダイオードD1およびトランジスタT3を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードに電荷が加えられる(図8(c))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがローレベルである間(バックライト3の消灯期間)に入射した光の量に応じて上昇する。
読み出し期間では、クロック信号CLKはハイレベル、クロック信号CLKP、CLKQとリセット信号RSTはローレベル、読み出し信号RWSは読み出し用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。このとき電位Vintは、読み出し信号RWSの電位の上昇量の(Cq/Cp)倍(ただし、Cpは画素回路10の全体の容量値、CqはコンデンサC1の容量値)だけ上昇する。トランジスタM1は、ソースドライバ回路6に含まれるトランジスタ(図示せず)を負荷回路としたソースフォロワ増幅回路を構成し、電位Vintに応じて出力線OUTを駆動する(図8(d))。
以上に示すように、本実施形態に係る画素回路10は、1個のフォトダイオードD1(光センサ)と、検知した光量に応じた電荷を蓄積する1個の蓄積ノードと、蓄積ノードに接続された制御端子を有するトランジスタM1(読み出しトランジスタ)と、クロック信号CLKに従いオン/オフし、フォトダイオードD1を流れる電流の通過経路を切り替えるトランジスタT1〜T4(複数のスイッチング素子)とを含んでいる。
トランジスタT1は、リセット線RSTとフォトダイオードD1の一端との間に設けられ、バックライト点灯時にオンする。トランジスタT2は、所定電位VCが印加される配線とフォトダイオードD1の他端との間に設けられ、バックライト消灯時にオンする。トランジスタT3は、蓄積ノードとフォトダイオードD1の一端との間に設けられ、バックライト消灯時にオンする。トランジスタT4は、蓄積ノードとフォトダイオードD1の他端との間に設けられ、バックライト点灯時にオンする。トランジスタT1、T3はN型(第1導電型)トランジスタであり、トランジスタT2、T4はP型(第2導電型)トランジスタである。トランジスタT1、T2はクロック信号CLK(第1制御信号)に従いオン/オフし、トランジスタT3はクロック信号CLKQ(第2制御信号)に従いオン/オフし、トランジスタT4はクロック信号CLKP(第3制御信号)に従いオン/オフする。クロック信号CLKP、CLKQは、クロック信号CLKの否定信号であり、クロック信号CLKとは異なるタイミングで変化する。
バックライト点灯時には、トランジスタT1、T4がオンし、光センサとトランジスタT1、T4を経由する電流経路が形成され、蓄積ノードから電流が流れ出す。バックライト消灯時には、トランジスタT2、T3がオンし、光センサとトランジスタT2、T3を経由する電流経路が形成され、蓄積ノードに電流が流れ込む。このように、バックライト点灯時とバックライト消灯時で蓄積ノードに逆方向に電流が流れるので、蓄積ノードの電位はバックライト点灯時とバックライト消灯時で逆方向に変化する。したがって、画素回路10によれば、1個のセンサ画素回路を用いて、バックライト点灯時の光量とバックライト消灯時の光量の差を検知し、光環境に依存しない入力機能を提供することができる。
また、1個のセンサ画素回路で光量の差を検知するので、2種類の光量を別々に検知する場合と比べて、光量の飽和を防止し、光量の差を正しく求めることができる。また、1個のセンサ画素回路で2種類の光量を順に検知する場合と比べて、センサ画素回路からの読み出し回数を減らし、読み出し速度を遅くして、装置の消費電力を削減することができる。また、2種類の光量を順に検知する場合に必要となる、先に検知した光量を記憶するためのメモリは不要となる。また、バックライトの点灯および消灯タイミング、並びに、センサ画素回路に対するリセットおよび読み出しタイミングを決定するときの自由度が大きくなる。また、バックライト点灯時の光を検知する動作とバックライト消灯時の光を検知する動作を1フレーム期間に複数回ずつ行うことにより、バックライト点灯時の検知期間とバックライト消灯時の検知期間の間のずれをなくし、モーション入力に対する追従性が入力方向に応じて変動することを防止することができる。また、1個のセンサ画素回路で光量の差を求めることにより、同時に温度補償を行うこともできる。
また、クロック信号CLKP、CLKQはクロック信号CLKと異なるタイミングで変化するので、電流経路の存在期間を正確に制御し、検出精度を高くすることができる。また、画素回路10は、蓄積ノードと読み出し線RWSとの間に設けられたコンデンサC1をさらに含んでいる。したがって、読み出し線RWSに読み出し用のハイレベル電位を印加することにより、蓄積ノードの電位を変化させ、検知した光量に応じた信号を画素回路10から読み出すことができる。
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係る画素回路の回路図である。図10に示す画素回路20は、トランジスタT1〜T4、M1、フォトダイオードD1、および、コンデンサC1を含んでいる。トランジスタT1、T4、M1はN型TFT、トランジスタT2、T3はP型TFTである。画素回路20は、2本のクロック線CLK、CLKRに接続される。
図10に示すように、トランジスタT1、T4のゲートはクロック線CLKに接続され、トランジスタT2、T3のゲートはクロック線CLKRに接続される。トランジスタT1のソースはリセット線RSTに接続され、ドレインはフォトダイオードD1のアノードとトランジスタT3のソースに接続される。トランジスタT2のソースには電位VCが印加され、ドレインはフォトダイオードD1のカソードとトランジスタT4のソースに接続される。トランジスタT3、T4のドレインは、トランジスタM1のゲートに接続される。トランジスタM1のドレインは電源線VDDに接続され、ソースは出力線OUTに接続される。コンデンサC1は、トランジスタM1のゲートと読み出し線RWSの間に設けられる。画素回路20では、トランジスタM1のゲートに接続されたノードが蓄積ノードとなり、トランジスタM1は読み出しトランジスタとして機能する。
図11は、画素回路20の動作を示す図である。図11に示すように、画素回路20は、1フレーム期間に(a)リセット、(b)バックライト点灯時の蓄積、(c)バックライト消灯時の蓄積、および、(d)読み出しを行う。バックライト点灯時の蓄積とバックライト消灯時の蓄積は、1フレーム期間に4回ずつ行われる。
図12は、画素回路20の信号波形図である。図12に示すように、クロック信号CLKRは、クロック信号CLKと同様にオン/オフする。ただし、クロック信号CLKRのローレベル期間は、クロック信号CLKの半周期よりも短い。図12では、時刻t1〜時刻t2がリセット期間、時刻t2〜時刻t3が蓄積期間、時刻t3〜時刻t4が読み出し期間となる。
リセット期間では、クロック信号CLK、CLKRはハイレベル、読み出し信号RWSはローレベル、リセット信号RSTはリセット用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。したがって、リセット線RSTからトランジスタT1、フォトダイオードD1およびトランジスタT4を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1の順方向電流)が流れ(図11(a))、電位Vintは所定レベルにリセットされる。
蓄積期間では、リセット信号RSTと読み出し信号RWSはローレベルになり、クロック信号CLK、CLKRは4回ずつハイレベルとローレベルになる。クロック信号CLK、CLKRがハイレベルである間、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、蓄積ノードからトランジスタT4、フォトダイオードD1およびトランジスタT1を経由してリセット線RSTに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードから電荷が引き抜かれる(図11(b))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがハイレベルである間(バックライト3の点灯期間)に入射した光の量に応じて下降する。
一方、クロック信号CLK、CLKRがローレベルである間、トランジスタT1、T4はオフし、トランジスタT2、T3はオンする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、電位VCを有する信号線からトランジスタT2、フォトダイオードD1およびトランジスタT3を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードに電荷が加えられる(図11(c))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがローレベルである間(バックライト3の消灯期間)に入射した光の量に応じて上昇する。
読み出し期間では、クロック信号CLK、CLKRはハイレベル、リセット信号RSTはローレベル、読み出し信号RWSは読み出し用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。このとき電位Vintは、読み出し信号RWSの電位の上昇量の(Cq/Cp)倍(ただし、Cpは画素回路20の全体の容量値、CqはコンデンサC1の容量値)だけ上昇する。トランジスタM1は、ソースフォロワ増幅回路を構成し、電位Vintに応じて出力線OUTを駆動する(図11(d))。
以上に示すように、本実施形態に係る画素回路20は、第1の実施形態に係る画素回路10と同様に、1個のフォトダイオードD1と、1個の蓄積ノードと、トランジスタM1と、トランジスタT1〜T4とを含んでいる。画素回路20では、トランジスタT1、T4はN型(第1導電型)トランジスタであり、トランジスタT2、T3はP型(第2導電型)トランジスタである。トランジスタT1、T4はクロック信号CLK(第1制御信号)に従いオン/オフし、トランジスタT2、T3はクロック信号CLKR(第2制御信号)に従いオン/オフする。クロック信号CLKRは、クロック信号CLKと同じ方向に異なるタイミングで変化する。

画素回路20では、第1の実施形態に係る画素回路10と同様に、バックライト点灯時とバックライト消灯時で蓄積ノードに逆方向に電流が流れ、蓄積ノードの電位はバックライト点灯時とバックライト消灯時で逆方向に変化する。したがって、画素回路20によれば、1個のセンサ画素回路を用いて、バックライト点灯時の光量とバックライト消灯時の光量の差を検知し、光環境に依存しない入力機能を提供することができる。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、制御信号として2本のクロック信号CLK、CLKRを用いることにより、制御信号の本数を削減し、開口率を高くして、センサ画素回路の感度を高くすることができる。
(第3の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態に係る画素回路の回路図である。図13に示す画素回路30は、トランジスタT1〜T4、M1、および、フォトダイオードD1を含んでいる。トランジスタT1、T3、M1はN型TFT、トランジスタT2、T4はP型TFTである。画素回路30は、2本のクロック線CLK、CLKQに接続される。
図13に示すように、トランジスタT1、T2のゲートはクロック線CLKに接続され、トランジスタT3のゲートはクロック線CLKQに接続され、トランジスタT4のゲートは読み出し線RWSに接続される。トランジスタT1のソースはリセット線RSTに接続され、ドレインはフォトダイオードD1のアノードとトランジスタT3のドレインに接続される。トランジスタT2のソースには電位VCが印加され、ドレインはフォトダイオードD1のカソードとトランジスタT4のドレインに接続される。トランジスタT3、T4のソースは、トランジスタM1のゲートに接続される。トランジスタM1のドレインは電源線VDDに接続され、ソースは出力線OUTに接続される。画素回路30では、トランジスタM1のゲートに接続されたノードが蓄積ノードとなり、トランジスタM1は読み出しトランジスタとして機能する。トランジスタT4は、ゲートに読み出し用のハイレベル電位が印加されたときに蓄積ノードの電位を増幅する。
図14Aおよび図14Bは、画素回路30のレイアウト図である。これらの図面の説明は、第1の実施形態と同様である。図14Bに示すレイアウトでは、レイアウト面を覆うシールドSHに電位VCが印加される。
図15は、画素回路30の動作を示す図である。図15に示すように、画素回路30は、1フレーム期間に(a)リセット、(b)バックライト点灯時の蓄積、(c)バックライト消灯時の蓄積、および、(d)読み出しを行う。バックライト点灯時の蓄積とバックライト消灯時の蓄積は、1フレーム期間に4回ずつ行われる。
図16は、画素回路30の信号波形図である。図16に示すように、クロック信号CLKQは、クロック信号CLKの否定信号である。また、蓄積期間では、読み出し信号RWSが、クロック信号CLKの否定信号となる。ただし、クロック信号CLKQのハイレベル期間と蓄積期間における読み出し信号RWSのローレベル期間は同じ長さで、クロック信号CLKの半周期よりも短い。図16では、時刻t1〜時刻t2がリセット期間、時刻t2〜時刻t3が蓄積期間、時刻t3〜時刻t4が読み出し期間となる。
リセット期間では、クロック信号CLKはハイレベル、クロック信号CLKQと読み出し信号RWSはローレベル、リセット信号RSTはリセット用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。したがって、リセット線RSTからトランジスタT1、フォトダイオードD1およびトランジスタT4を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1の順方向電流)が流れ(図15(a))、電位Vintは所定レベルにリセットされる。
蓄積期間では、リセット信号RSTはローレベルになり、クロック信号CLK、CLKQと読み出し信号RWSは4回ずつハイレベルとローレベルになる。クロック信号CLKがハイレベル、クロック信号CLKQと読み出し信号RWSがローレベルである間、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、蓄積ノードからトランジスタT4、フォトダイオードD1およびトランジスタT1を経由してリセット線RSTに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードから電荷が引き抜かれる(図15(b))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがハイレベルである間(バックライト3の点灯期間)に入射した光の量に応じて下降する。
一方、クロック信号CLKがローレベル、クロック信号CLKQと読み出し信号RWSがハイレベルである間、トランジスタT1、T4はオフし、トランジスタT2、T3はオンする。このときにフォトダイオードD1に光が入射すると、電位VCを有する信号線からトランジスタT2、フォトダイオードD1およびトランジスタT3を経由して蓄積ノードに電流(フォトダイオードD1のフォト電流)が流れ、蓄積ノードに電荷が加えられる(図15(c))。したがって、電位Vintは、クロック信号CLKがローレベルである間(バックライト3の消灯期間)に入射した光の量に応じて上昇する。
読み出し期間では、クロック信号CLKはハイレベル、クロック信号CLKQとリセット信号RSTはローレベル、読み出し信号RWSは読み出し用のハイレベルになる。このとき、トランジスタT1、T4はオンし、トランジスタT2、T3はオフする。トランジスタT4は、ゲートに読み出し用のハイレベル電位が印加されたときに、電位Vintを増幅する。したがって、電位Vintは、読み出し信号RWSの電位の上昇量の(Cq/Cp)倍(ただし、Cpは画素回路30の全体の容量値、CqはコンデンサC1の容量値)よりも大きく上昇する。トランジスタM1は、ソースフォロワ増幅回路を構成し、電位Vintに応じて出力線OUTを駆動する(図15(d))。
以上に示すように、本実施形態に係る画素回路30は、第1の実施形態に係る画素回路10と同様に、1個のフォトダイオードD1と、1個の蓄積ノードと、トランジスタM1と、トランジスタT1〜T4とを含んでいる。これらの構成要素の特性および接続形態は、第1の実施形態に係る画素回路10と同じである。したがって、第1の実施形態と同じ効果が得られる。
また、画素回路30では、トランジスタT4のゲートに読み出し用電位を印加したときに、蓄積ノードの電位(トランジスタM1のゲート電位)が増幅される。これにより、センサ画素回路の感度を高くすることができる。
(実施形態の変形例)
本発明の各実施形態については、以下に示す変形例を構成することができる。図17A〜図17Gは、それぞれ、第1の実施形態の第1〜第7変形例に係る画素回路の回路図である。図17A〜図17Gに示す画素回路11〜17は、第1の実施形態に係る画素回路10に対して以下の変形を行うことにより得られる。
図17Aに示す画素回路11は、画素回路10に含まれるコンデンサC1をP型TFTであるトランジスタTCに置換したものである。画素回路11では、トランジスタTCの一方の導通端子はトランジスタT3、T4のソースに接続され、他方の導通端子はトランジスタM1のゲートに接続され、ゲートは読み出し線RWSに接続される。このように接続されたトランジスタTCは、読み出し線RWSに読み出し用のハイレベルが印加されたときに、元の画素回路よりも蓄積ノードの電位を大きく変化させる。したがって、強い光が入射したときの蓄積ノードの電位と弱い光が入射したときの蓄積ノードの電位との差を増幅して、画素回路11の感度を向上させることができる。第2の実施形態について同様の変形を行うと、図18Aに示す画素回路21が得られる。
図17Bに示す画素回路12は、画素回路10に含まれるフォトダイオードD1をフォトトランジスタTDに置換し、トランジスタT2、T4を、それぞれ、N型TFTであるトランジスタT7、T8に置換したものである。画素回路12では、トランジスタT7のドレインには電位VCが印加され、ソースはフォトトランジスタTDのカソードとトランジスタT8のソースに接続される。トランジスタT8のドレインは、トランジスタT3のソースと共に、トランジスタM1のゲートに接続される。トランジスタT7のゲートは、クロック信号CLKの否定信号を伝搬するクロック線CLKBに接続される。トランジスタT8のゲートは、クロック信号CLKPの否定信号を伝搬するクロック線CLKPBに接続される。これにより、画素回路12に含まれるトランジスタはすべてN型となる。したがって、N型トランジスタだけを製造できる片チャンネルプロセスを用いて、画素回路12を製造することができる。第2および第3の実施形態について同様の変形を行うと、図18Bに示す画素回路22、および、図19Aに示す画素回路32が得られる。
図17Cに示す画素回路13は、画素回路10に含まれるフォトダイオードD1を逆に接続したものである。画素回路13には、通常はハイレベルで、リセット時にはリセット用のローレベルとなるリセット信号RSTと、リセット用のローレベル電位よりも低いローレベル電位VCとが供給される。フォトダイオードD1のカソードはトランジスタT1、T3のソースに接続され、フォトダイオードD1のアノードはトランジスタT2、T4のソースに接続される。これにより、画素回路のバリエーションが得られる。第2および第3の実施形態について同様の変形を行うと、図18Cに示す画素回路23、および、図19Bに示す画素回路33が得られる。
図17Dに示す画素回路14は、画素回路10に含まれるフォトダイオードD1を逆に接続し、コンデンサC1を削除したものである。画素回路14には、画素回路13と同様のリセット信号RSTと電位VCが供給される。ただし、リセット信号RSTは、読み出し時には読み出し用のハイレベルになる。リセット信号RSTが読み出し用のハイレベルになると、蓄積ノードの電位(トランジスタM1のゲート電位)が上昇し、トランジスタM1には蓄積ノードの電位に応じた電流が流れる。このように画素回路14は、コンデンサC1を備えていない。したがって、コンデンサC1の分だけ開口率を大きくして、画素回路の感度を向上させることができる。第2の実施形態について同様の変形を行うと、図18Dに示す画素回路24が得られる。
図17Eに示す画素回路15は、画素回路10にトランジスタTSを追加したものである。トランジスタTSは、N型TFTであり、選択用スイッチング素子として機能する。画素回路15では、トランジスタM1のソースは、トランジスタTSのドレインに接続される。トランジスタTSのソースは出力線OUTに接続され、ゲートは選択線SELに接続される。選択信号SELは、画素回路15から読み出しを行うときにハイレベルになる。これにより、画素回路のバリエーションが得られる。第2および第3の実施形態について同様の変形を行うと、図18Eに示す画素回路25、および、図19Cに示す画素回路35が得られる。
図17Fに示す画素回路16は、画素回路10にトランジスタTRを追加したものである。トランジスタTRは、N型TFTであり、リセット用スイッチング素子として機能する。画素回路16では、トランジスタTRのソースにはローレベル電位COMが印加され、ドレインはトランジスタM1のゲートに接続され、ゲートはリセット線RSTに接続される。また、トランジスタT1のソースにはローレベル電位COMが与えられる。これにより、画素回路のバリエーションが得られる。第2および第3の実施形態について同様の変形を行うと、図18Fに示す画素回路26、および、図19Dに示す画素回路36が得られる。
図17Gに示す画素回路17は、画素回路10に上記トランジスタTS、TRを追加したものである。トランジスタTS、TRの接続形態は、画素回路15、16と同じである。これにより、画素回路のバリエーションが得られる。第2および第3の実施形態について同様の変形を行うと、図18Gに示す画素回路27、および、図19Eに示す画素回路37が得られる。
また、第1〜第3の実施形態については、上述した変形をその性質に反しない限り任意に組み合わせて、各種の変形例を構成することができる。
以上に示すように、本発明の実施形態およびその変形例に係る表示装置によれば、1個の光センサと1個の蓄積ノードと読み出し用トランジスタと複数のスイッチング素子とを含むセンサ画素回路を用いて、バックライト点灯時の光量とバックライト消灯時の光量の差を検知できるので、従来の課題を解決し、光環境に依存しない入力機能を提供することができる。
なお、本発明では、表示装置に設けられる光源の種類には特に限定はない。したがって、例えば、表示用に設けた可視光バックライトを1フレーム期間に複数回、点灯および消灯させてもよい。あるいは、表示用の可視光バックライトとは別に、光検知用の赤外光バックライトを表示装置に設けてもよい。このような表示装置では、可視光バックライトを常に点灯させて、赤外光バックライトだけを1フレーム期間に複数回、点灯および消灯させてもよい。
本発明の表示装置は、光環境に依存しない入力機能を有するという特徴を有するので、表示パネルに複数の光センサを設けた各種の表示装置に利用することができる。
1…表示制御回路
2…表示パネル
3…バックライト
4…画素領域
5…ゲートドライバ回路
6…ソースドライバ回路
7…センサロウドライバ回路
8…表示画素回路
9…センサ画素回路
10〜17、20〜27、30、32、33、35〜37…画素回路

Claims (8)

  1. 画素領域に複数の光センサを配置した表示装置であって、
    複数の表示画素回路および複数のセンサ画素回路を含む表示パネルと、
    前記センサ画素回路に対して、光源点灯時か光源消灯時かを示す制御信号を出力する駆動回路とを備え、
    前記センサ画素回路は、
    1個の光センサと、
    検知した光量に応じた電荷を蓄積する1個の蓄積ノードと、
    前記蓄積ノードに接続された制御端子を有する読み出しトランジスタと、
    前記制御信号に従いオン/オフし、前記光センサを流れる電流の通過経路を切り替える複数のスイッチング素子とを含み、
    前記光センサを流れる電流が、前記制御信号に従い、光源点灯時には前記蓄積ノードに対して所定方向に流れ、光源消灯時には前記蓄積ノードに対して逆方向に流れるように構成されていることを特徴とする、表示装置。
  2. 前記センサ画素回路は、
    リセット線と前記光センサの一端との間に設けられ、光源点灯時にオンする第1スイッチング素子と、
    所定電位が印加される配線と前記光センサの他端との間に設けられ、光源消灯時にオンする第2スイッチング素子と、
    前記蓄積ノードと前記光センサの一端との間に設けられ、光源消灯時にオンする第3スイッチング素子と、
    前記蓄積ノードと前記光センサの他端との間に設けられ、光源点灯時にオンする第4スイッチング素子とを含む、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1および第3スイッチング素子は第1導電型のトランジスタで構成され、
    前記第2および第4スイッチング素子は第2導電型のトランジスタで構成され、
    前記第1および第2スイッチング素子は第1制御信号に従いオン/オフし、
    前記第3スイッチング素子は第2制御信号に従いオン/オフし、
    前記第4スイッチング素子は第3制御信号に従いオン/オフし、
    前記第2および第3制御信号は、前記第1制御信号の否定信号であり、前記第1制御信号とは異なるタイミングで変化することを特徴とする、請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記第1および第4スイッチング素子は第1導電型のトランジスタで構成され、
    前記第2および第3スイッチング素子は第2導電型のトランジスタで構成され、
    前記第1および第4スイッチング素子は第1制御信号に従いオン/オフし、
    前記第2および第3スイッチング素子は、前記第1制御信号と同じ方向に異なるタイミングで変化する第2制御信号に従いオン/オフすることを特徴とする、請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記センサ画素回路は、前記蓄積ノードと読み出し線との間に設けられたコンデンサをさらに含む、請求項2に記載の表示装置。
  6. 前記第4スイッチング素子は、制御端子に読み出し用電位が印加されたときに前記蓄積ノード上の電位を増幅することを特徴とする、請求項2に記載の表示装置。
  7. 前記駆動回路は、前記制御信号として、1フレーム期間に複数回ずつ光源点灯時と光源消灯時とを示す信号を出力することを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
  8. 表示装置の画素領域に配置されるセンサ画素回路であって、
    1個の光センサと、
    検知した光量に応じた電荷を蓄積する1個の蓄積ノードと、
    前記蓄積ノードに接続された制御端子を有する読み出しトランジスタと、
    光源点灯時か光源消灯時かを示す制御信号に従いオン/オフし、前記光センサを流れる電流の通過経路を切り替える複数のスイッチング素子とを備え、
    前記光センサを流れる電流が、前記制御信号に従い、光源点灯時には前記蓄積ノードに対して所定方向に流れ、光源消灯時には前記蓄積ノードに対して逆方向に流れるように構成されていることを特徴とする、センサ画素回路。
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