JP5348385B2 - フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置及びその方法 - Google Patents

フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶解炉あるいは保持炉に異物除去フィルタを設け、金属溶湯を出湯する際に該溶湯中に混入された異物を該フィルタによって捕捉する装置において、ガスの供給によるフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置及びその方法に関するものである。
金属溶湯への介在物の混入は、例えば、鋳造工程等においては鋳造製品の品質に大きな影響を与えることとなる。そこで従来から、フィルタを用いて金属溶湯に存在する酸化物、不純物等の介在物を除去するための装置あるいは除去方法が開発されている。また、ガスバブリングにより介在物の浮上を促進させ、溶湯の清浄化を図る装置あるいはその方法も開発されている。ところが、フィルタを長い間使用していると、フィルタの表面に介在物が付着・堆積して目詰まりを起こし、フィルタの金属溶湯通過速度が低下してしまうという不具合が発生する。このため、フィルタの交換が定期的に必要となり、その度に、炉の冷却、湯抜き作業、炉の再昇温作業等が発生して、エネルギーのロスが大きいという不具合があった。また、ガスバブリングによる場合には、ガスバブリング自体の清浄化能力はそれほど高くなく、ガスバブリングだけでは浄化が不十分であるという不具合があった。
そこで、下記に示す特許文献1には、介在物除去フィルタとガスバブリングとを併用する技術が公開されている。具体的には、溶融保持炉において、ガス噴出手段を通して供給されたガスが、ガス噴出用フィルタを通って炉内の溶湯中に噴出された後、同じ炉内の上部に配置される溶湯濾過用フィルタを通って大気中に抜ける構成になっている。また、下記に示す特許文献2には、フィルタに堆積・付着した介在物を除去し、低下したフィルタの濾過機能を回復させる技術が公開されている。具体的には、溶解保持炉等において、溶湯を濾過するために設けられているフィルタの下部あるいは周囲に気泡供給ブロックを設け、該気泡供給ブロックから供給した気泡をフィルタの表面に堆積又は付着した介在物に衝突させて浮上させ、フィルタの表面から除去している。
特開平5−8024号公報 特開2006−122935号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、フィルタによる介在物除去機能とガスバブリングによる清浄化機能の両機能は有しているものの、フィルタに付着した介在物を除去する機能は有していないためフィルタの機能低下を防ぐことはできず、また、両者は別々に構成されているため介在物除去用のフィルタとガスバブリング用のフィルタの各々が必要になり設備コストが上昇するという不具合があった。また、上記特許文献2の技術では、気泡供給ブロックから供給する気泡を、フィルタに対して介在物が付着している側のフィルタ面から衝突させるため、つまり気泡によってフィルタを逆洗するものではないため、フィルタの表面に付着した介在物はある程度の確率で除去可能であったが、フィルタの目内に潜り込んだ介在物の除去は困難であった。
そこで、本願発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、金属溶湯を収容する溶解炉あるいは保持炉に設けられた異物除去フィルタにガスを供給することによって、該フィルタに付着した異物を取り除くと共に、バブリングにより金属溶湯を清浄化することができるフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置及びその方法の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る異物除去フィルタの目詰まり防止装置及びその防止方法は、下記各態様の構成のものとすることに特徴を有する。
(発明の態様)
各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本明細書に記載した技術の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、技術的特徴は、各項に付随する記載、実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)ないし(2)の各々が、請求項1ないし請求項2の各々に対応する。
(1)溶解炉あるいは保持炉を含む貯留容器の金属溶湯を出湯するための配管と、
前記貯留容器内に延びている前記配管の部分に取り付けられた異物除去フィルタと、
前記出湯の流れ方向に対して前記異物除去フィルタが設けられている位置よりも下流側の前記配管の部分に設けられた配管開閉手段と、
前記異物除去フィルタが取り付けられた位置と前記配管開閉手段が設けられた位置との間の前記配管の部分に設けられたガス供給手段とを具備し、
前記配管開閉手段を開状態とし、前記ガス供給手段を閉状態として、前記貯留容器内の前記金属溶湯を前記配管から前記異物除去フィルタを通して出湯し、
前記配管開閉手段を閉状態とし、前記ガス供給手段から前記配管にガスを供給して、前記異物除去フィルタを逆洗すると共に、ガスのバブリングにより前記貯留容器内の前記金属溶湯を清浄化し、
前記ガス供給手段は、酸素ガスを送出する酸素ガス送出装置を備え、前記バブリングは、酸素ガスによるバブリングを含むことを特徴とするフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置。
容器内に貯留された金属溶湯の出湯及び容器内への吸湯は、溶湯制御手段(装置)によって行われる。例えば、貯留容器を溶解炉あるいは保持炉とする場合、溶解炉等側に溶湯制御手段として気圧調整手段を設けることができる。この場合、溶解炉等は気密性を有する状態となるものであることが必要である。溶解炉等の気密性が確保された状態で気圧調整手段によって容器内の気圧を加圧あるいは減圧することにより、例えば、出湯用配管、吸湯用配管等からなる溶湯流路を介して、溶解炉等内に貯留した金属溶湯を容易に溶解炉等内から外部へ出湯、あるいは外部から溶解炉等内に金属溶湯を吸湯することができる。
ここで、溶解炉内の金属溶湯を出湯する場合、以下のような構成とすることもできる。金属溶湯を溶解炉内から出湯するために設けられている出湯用配管は、溶解炉内まで延びて配設されている。そして、出湯時に、金属溶湯内に混入された異物・介在物を除去するためのフィルタ(異物除去フィルタ)が、この溶解炉内に延びた配管部分に取り付けられている。例えば、フィルタは、配管の口部のみに設けられる形態、配管の口部及び配管の端部がフィルタ状になっている形態、あるいは配管内に流路を塞ぐように設けられる形態であってもよい。該フィルタの材質としては、SiO、Al系のものからなる耐火物、あるいは耐火コーティングを施した金網等を挙げることができる。
配管開閉手段(装置)は、出湯用の配管(出湯流路)を開状態または閉状態に切り替えるためのものである。配管開閉手段は、出湯の流れる方向に対して、異物除去フィルタよりも下流側に設けられており、閉状態に切り替えることで出湯の流路を塞ぐ。これにより出湯用配管の該開閉手段よりも下流側との流路を遮断することができ、溶解炉の金属溶湯は出湯方向へは流れなくなる。配管開閉手段としては、出湯用配管の容器側とは反対側の出湯口に嵌め込まれる口栓、あるいは開閉弁等を用いてもよい。
ガス(気泡)供給手段は、出湯用配管内に加圧したガスを供給するためのものである。ガス供給手段は、出湯の流れる方向に対して、異物除去フィルタの位置と配管開閉手段の位置の間の位置に設けられている。ガスの供給により、該ガスを異物除去フィルタに通過させ、該フィルタに付着している(フィルタの表面だけでなく内部に潜り込んだ)異物・介在物を逆洗浄する。ガスとしては、N、Ar等の不活性ガス、あるいは空気等を用いてもよい。
(2)(1)記載のフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置を用いて前記異物除去フィルタに捕捉された異物を逆洗すると共に前記金属溶湯を清浄化するフィルタ目詰まり防止方法兼金属溶湯の浄化方法であって、
前記配管開閉手段を閉状態にして該配管開閉手段よりも下流側への出湯を停止させた後、
前記ガス供給手段を動作させガス供給状態にして、
前記ガス供給手段から供給されたガスを前記配管を介して前記異物除去フィルタの方向へ送り、前記異物除去フィルタの下流側から上流側へと通過させて前記貯留容器内に放出させ、該フィルタの容器側の面に捕捉された異物を逆洗すると共に前記放出したガスのバブリングにより前記貯留容器内の金属溶湯を清浄化することを特徴とするフィルタ目詰まり防止方法兼金属溶湯の浄化方法。
配管開閉手段を開状態、すなわち配管開閉手段によって出湯用配管が塞がれていない状態において、溶解炉あるいは保持炉等の貯留容器の気密性を確保して、気圧調整手段(配管開閉手段)によって容器内の気圧を加圧する。これにより、貯留容器内の金属溶湯は、出湯用配管を介して出湯される。このとき、貯留容器内に設けられた異物除去フィルタを通過して出湯されるため、該フィルタによって溶湯に混入されている異物は捕捉される。捕捉された異物は、該フィルタの貯留容器側の面に付着する他、フィルタの目に潜り込む。
金属溶湯が溶解炉あるいは保持炉等の貯留容器に貯留されている状態において、配管開閉手段を閉じる。これにより、配管(出湯流路)は途中で遮断されるため、配管開閉手段よりも貯留容器側の気圧を上昇させたとしても、例えば、貯留容器側の出湯溶配管内の気圧、あるいは貯留容器内の気圧を上昇させたとしても、貯留容器内の金属溶湯が出湯方向へ流れることはない。
配管開閉手段を閉じた後、ガス供給手段を動作させて該手段からガスを出湯用配管内に加圧供給する。このとき、供給されたガスは、配管開閉手段が閉状態となっているため、配管内を下流方向(出湯の流れ方向に対する向き)へは進まず、異物除去フィルタが配設されている上流方向へ進む。該ガスは、出湯用配管側から異物除去フィルタを通過して貯留容器側へ達する。異物除去フィルタには、上述のように出湯の際、異物が貯留容器側の面に付着する他、フィルタの目に潜り込む。加圧されたガスは微細な気泡状態となって、該フィルタに付着あるいは潜り込んだ異物に衝突し、該異物はフィルタから剥離されあるいは破壊される。すなわち、出湯の際にフィルタによって捕捉された異物は、加圧されて供給されたガスによって逆洗される。これにより、フィルタの異物による目詰まりを防止することができ、出湯の際には該逆洗浄されたフィルタによって溶湯中の異物を除去して、出湯流量を低下させることなく供給することができる。
異物除去フィルタを通過した気泡状のガスは、貯留容器内の金属溶湯中を上昇する(これをガスのバブリングという)。このガスバブリングに伴って上記フィルタから剥離、破壊された異物等を貯留容器内で浮上させることができ、金属溶湯を清浄化することができる。なお、ガスを供給する際には、貯留容器が気密性を有し得る構成のものであれば、ガス(気泡)の衝突エネルギーを高めるために該容器内は大気圧に等しい状態としておくことが望ましい。
本発明によれば、金属溶湯を収容する溶解炉あるいは保持炉に設けられている異物除去フィルタに、加圧したガスを出湯の方向とは逆の方向から供給・通過させることにより、該フィルタに付着あるいは潜り込んだ異物を逆洗して、フィルタに付着する異物による目詰まりを防止することができる。また、上記フィルタを通過したガスを溶解炉等内に放出させ、該ガスのバブリングにより上記逆洗された異物を浮上させて、金属溶湯を清浄化することができる。また、これにより、フィルタの濾過機能および溶湯通過流量を低下させることなく、きれいな金属溶湯を安定して出湯することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明は、下記の形態に限定されるものではなく、下記実施の形態の他、前記(発明の態様)の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
図1は、本フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置の一形態を示す一部断面図である。
本フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置1は、金属溶湯2の貯留されている貯留容器3内まで延びて配設されている溶湯流路5と、貯留容器3内に配設されている溶湯流路部に取り付けられている異物除去フィルタ6と、金属溶湯の出湯の方向に対して、異物除去フィルタ6よりも下流側に設けられている流路開閉手段(装置)7と、異物除去フィルタ6と流路開閉手段7の間の溶湯流路部に設けられているガス(気泡)供給手段8とから概略構成されている。貯留容器3としては、例えば、溶解炉、保持炉等が挙げられる。
溶湯流路5は、貯留容器3内の金属溶湯2を出湯するための出湯用配管である。出湯される溶湯は、該配管内を図に示す矢印L方向へと流れる。異物除去フィルタ6は、貯留容器3内に設けられていればよく、例えば、出湯用配管5の端部、あるいは出湯用配管5の内部等に設けられる形態であってもよい。図1に示すフィルタ6は、出湯用配管5を延長するように配管の口部および端部側壁部を構成する形状に設けられている。異物除去フィルタ6は、その材質としてSiO、Al系のものからなる耐火物、あるいは耐火コーティングを施した金網等を挙げることができる。
流路開閉手段(装置)7は、出湯用配管5を開状態または閉状態に切り替える配管開閉手段である。該配管開閉手段7は、異物除去フィルタ6よりも下流側(出湯の流れる矢印Lの方向に対し)に配置されていればよく、その位置は、例えば、貯留容器3の外部で溶湯流路5の口部(フィルタが取り付けられている側とは反対側の口部。図1のフィルタがこれに該当する。)に設けるものであっても、または貯留容器3内の溶湯流路5部に設けるものであってもよい。具体的な配管開閉手段としては、例えば、図1に示すような、出湯口部に嵌め込まれる口栓を挙げることができる。該口栓は、制御手段によってその開閉がコントロールされ得る形態であることが望ましい。また、この他、例えば、制御手段に電気的に接続され開閉操作される開閉弁で構成するものであってもよい。配管開閉手段7を閉状態に切り替えることで出湯の流路は遮断され、金属溶湯は出湯用配管5内を該開閉手段7よりも下流側へは流れなくなる。
ガス(気泡)供給手段8は、異物除去フィルタ6を洗浄するために、出湯用配管5内へ加圧したガス(気泡)を供給するためのものである。ガス供給手段8は、ガス貯留部9と開閉バルブ10から構成され、開閉バルブ10は図には省略されているバルブ制御手段によって開閉制御される。ガス供給手段8は、異物除去フィルタ6と配管開閉手段7の間の出湯用配管部に設けられている。また、その位置は、配管開閉手段7と同様に、貯留容器3の外部であっても、貯留容器3内であってもよい。供給するガスには、例えば、N、Ar等の不活性ガスを用いることができる。開閉バルブ10が開制御されると、ガス貯留部9内のガスが微細な気泡となって出湯用配管5に供給され、矢印Mで示す方向へ進む。
ここで、異物除去フィルタ6による金属溶湯中の異物・介在物の除去、及び、該フィルタ6に付着・堆積した異物(介在物)の供給ガスによる逆洗とガスバブリングについて図2、図3に基づき説明する。図2、図3に示す異物除去フィルタ6は出湯用配管5の内部に設けられている形態である。
図2は、金属溶湯が出湯される様子を示しており、溶湯は矢印Lの方向へ流れる。図示は省略するが、このとき配管開閉手段7は開状態になっている。異物除去フィルタ6よりも貯留容器側(図において左側)の金属溶湯には異物11が混入しており、該異物11は該フィルタ6を通過する際に捕捉される。これにより、溶湯内の異物は除去されきれいな溶湯を出湯することができる。捕捉された異物11は該フィルタ6の貯留容器3側の面6aに付着・堆積する他、フィルタの目からフィルタ内部に潜り込む。
図3は、ガスによって異物除去フィルタ6が逆洗される様子を示している。図示は省略するが、このとき配管開閉手段7は閉状態となって遮断されているため、ガス供給手段8から供給されたガスは、出湯用配管5内を配管開閉手段7方向(貯留容器3とは反対方向)へは進まず、異物除去フィルタ6方向(矢印Mの方向)へと進む。該ガスは加圧して配管内に供給され、微細な気泡になって異物除去フィルタ6を貯留容器3方向(図において右から左)へ通過する。この際、気泡は異物除去フィルタ6の貯留容器3側の面6aに付着・堆積した異物あるいはフィルタ内に潜り込んだ異物に衝突し、該異物を粉砕、剥離する。これにより、異物除去フィルタ6を逆洗浄して、異物による目詰まりを無くすことができ、出湯の際のフィルタ通過流量を低下させることなく十分な溶湯を供給することができる。また、上記異物除去フィルタ6を通過したガスは、溶湯中を上昇する(バブリングする)ため、該ガスのバブリングに伴って、粉砕、剥離された異物を浮上させることができる他、金属溶湯中に含まれる水素ガスの脱ガス処理を行うことができ、金属溶湯を清浄化することができる。
図1に戻ると、図の態様は、金属溶湯2が貯留容器3内に保持された状態において、配管開閉手段7が閉状態に制御され、ガス供給手段8からガスが加圧供給されている状態を示している。ガスは微細な気泡となり矢印M方向へ進み、異物除去フィルタ6を通過する。その際に、気泡状のガスは、容器3内の溶湯2と接する側のフィルタ面6aに付着している異物11あるいはフィルタに潜り込んでいる異物に衝突して剥離、粉砕し、該フィルタを逆洗する。また、異物除去フィルタ6を通過したガスは、貯留容器3の金属溶湯中でバブリングするため、剥離、粉砕された異物を浮上させる他、金属溶湯中に含まれる水素ガスの脱ガス処理を行い金属溶湯を清浄化する。このとき、貯留容器3内の気圧は、ガスによる逆洗浄の効果を高めるために、例えば、大気圧と等しくしておくことが望ましい。
図4は、本フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置の別の形態を示す一部断面図である。なお、図1に示す形態のものと同一の部材には同一の番号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
出湯用配管5は、貯留容器3を上下方向に貫通して延びており、その先端部は、容器3の底面近くまで達している。貯留容器3内の金属溶湯2は矢印Lに示す方向へ出湯され、該容器3内に配設されている配管5の先端部には異物除去フィルタ6が取り付けられ、該配管5の反対側の端部には配管開閉手段7が設けられている。異物除去フィルタ6と配管開閉手段7の間の配管部にはガス供給手段8が接続されており、開閉バルブ10の開閉操作によりガス貯留部9内のガスが出湯用配管5内に供給される。
貯留容器3は、気密性を有し得る構造となっており、気密性を有した状態において、貯留容器3内を加圧すると、貯留容器3内の金属溶湯2は出湯用配管5を介して出湯される。貯留容器3の加圧は、バルブ22を開操作することによって行われる。該操作は電気的に接続された制御手段(図示省略)によって制御され、バルブ22が開操作されるとガス貯留部9のガスが供給される。バルブ10を介して出湯用配管5内に供給されるガスと、バルブ22を介して貯留容器3内に供給されるガスに同一のガス貯留部9から供給されるガスを使用することができるように、ガス貯留部9とバルブ10とバルブ22とは三方弁21によって接続されている。
図4に示す形態では、異物除去フィルタ6の目詰まり防止処理と金属溶湯の清浄化処理時、及び、溶湯出湯時において以下のような動作を行う。
異物除去フィルタの目詰まり防止処理時と金属溶湯の清浄化処理時においては、先ず、貯留容器に金属溶湯を保持した状態で、制御手段によって配管開閉手段7を閉状態に制御し、出湯用配管5の出湯口を閉鎖する。次に、制御手段によって三方弁21の開方向をバルブ10側に切り替えると共に、バルブ10を開いて、ガス貯留部9のガスを出湯用配管5内に供給する。出湯口が配管開閉手段7によって閉鎖されているため、供給されたガスは、異物除去フィルタ6の方向(矢印Mで示す方向)へ進む。
ガスは微細な泡状になり、異物除去フィルタ6を通過し、貯留容器3内に放出される。泡状のガスは通過の際に異物除去フィルタ6(貯留容器3内の金属溶湯に接する側のフィルタ面6a)に付着した異物あるいはフィルタに潜り込んだ異物に衝突し、該異物を剥離、粉砕して、該フィルタ6を逆洗浄する。これにより、異物除去フィルタ6の異物目詰まりを無くし、該フィルタの優れた異物除去機能を維持すると共に、該フィルタを通過する出湯流量の低下を防止することができる。また、異物除去フィルタ6を通過した泡状のガスは、貯留容器3内でバブリングするため、該バブリングに伴って、粉砕、剥離された異物を浮上させることができる他、金属溶湯中に含まれる水素ガスの脱ガス処理を行うことができ、貯留容器3内の金属溶湯は清浄される。なお、このとき、バルブ22は、ガスの衝突スピードを高めるために大気開放状態にしておく。
溶湯出湯時においては、先ず、制御手段によって配管開閉手段7を開状態に制御し、出湯用配管5の出湯口を開放する。このとき、バルブ10は閉状態もしくは大気開放状態にしておく。次に、制御手段によって三方弁21の開方向をバルブ22側に切り替えると共に、バルブ22を開いて、ガス貯留部9のガスを気密性を有する貯留容器3内に供給する。ガスの供給により、貯留容器3内は加圧され、該容器内の金属溶湯2は、出湯用配管5を介して(矢印L方向へ流れて)出湯される。このとき金属溶湯2は、異物除去フィルタ6を通過するため、溶湯中の異物は該フィルタ6によって捕捉される。これにより金属溶湯中の異物は除去され、きれいな溶湯が出湯される。金属溶湯は図4において該フィルタ6の下側から上方へ向かって通過するため、捕捉された異物は、貯留容器3内の金属溶湯に接する側のフィルタ面6aに付着する他、該フィルタの目に潜り込む。
上記異物除去フィルタ6の目詰まりを防止するため及びバブリングにより金属溶湯を清浄化するために出湯用配管5内に供給するガスは、ガス貯留部8に貯留している不活性ガス(N、Ar等)を用いるものであったが、この形態に限定されることなく、例えば、以下のような形態であってもよい。
出湯用配管5に供給するガスとして大気中の空気を使用する。このためにガス供給手段8に替えて、大気中の空気を取り込んで窒素ガスと酸素ガスに分離する空気分離装置(例えば、特開2006-150395号公報記載のもの)を設ける。空気分離装置には、取り込んだ空気を窒素ガスと酸素ガスに分離する分離装置と、分離装置によって分離された窒素ガスを送出するための窒素ガス送出装置と、分離した酸素ガスを送出するための酸素ガス送出装置が設けられている。窒素ガス送出装置から窒素を出湯用配管5内に送出することにより、上記形態と同様の効果を得ることができる。また、酸素ガス送出装置から酸素を送出することにより、製品の品質悪化要因となるチップ油滑を燃焼させることができ、製品品質向上を図ることができる。
本発明に係るフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置の一形態を示す図である。 本発明に係る装置によって、金属溶湯出湯時にフィルタにより異物を除去する様子を示す図である。 本発明に係る装置によって、供給されたガスにより異物除去フィルタを逆洗する様子を示す図である。 本発明に係るフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置の別の形態を示す図である。
符号の説明
1 フィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置
2 金属溶湯
3 貯留容器
5 出湯用配管(溶湯流路)
6 異物除去フィルタ
7 配管開閉手段(流路開閉手段)
8 ガス供給手段
9 ガス貯留部
10、22 バルブ
11 異物
21 三方弁

Claims (2)

  1. 溶解炉あるいは保持炉を含む貯留容器の金属溶湯を出湯するための配管と、
    前記貯留容器内に延びている前記配管の部分に取り付けられた異物除去フィルタと、
    前記出湯の流れ方向に対して前記異物除去フィルタが設けられている位置よりも下流側の前記配管の部分に設けられた配管開閉手段と、
    前記異物除去フィルタが取り付けられた位置と前記配管開閉手段が設けられた位置との間の前記配管の部分に設けられたガス供給手段とを具備し、
    前記配管開閉手段を開状態とし、前記ガス供給手段を閉状態として、前記貯留容器内の前記金属溶湯を前記配管から前記異物除去フィルタを通して出湯し、
    前記配管開閉手段を閉状態とし、前記ガス供給手段から前記配管にガスを供給して、前記異物除去フィルタを逆洗すると共に、ガスのバブリングにより前記貯留容器内の前記金属溶湯を清浄化し、
    前記ガス供給手段は、酸素ガスを送出する酸素ガス送出装置を備え、前記バブリングは、酸素ガスによるバブリングを含むことを特徴とするフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置。
  2. 請求項1記載のフィルタ目詰まり防止装置兼金属溶湯の浄化装置を用いて前記異物除去フィルタに捕捉された異物を逆洗すると共に前記金属溶湯を清浄化するフィルタ目詰まり防止方法兼金属溶湯の浄化方法であって、
    前記配管開閉手段を閉状態にして該配管開閉手段よりも下流側への出湯を停止させた後、
    前記ガス供給手段を動作させガス供給状態にして、
    前記ガス供給手段から供給されたガスを前記配管を介して前記異物除去フィルタの方向へ送り、前記異物除去フィルタの下流側から上流側へと通過させて前記貯留容器内に放出させ、該フィルタの容器側の面に捕捉された異物を逆洗すると共に前記放出したガスのバブリングにより前記貯留容器内の金属溶湯を清浄化することを特徴とするフィルタ目詰まり防止方法兼金属溶湯の浄化方法。
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