JP5348359B1 - スポット溶接部の解析方法、スポット溶接部の解析プログラム、記録媒体およびスポット溶接部の解析装置 - Google Patents

スポット溶接部の解析方法、スポット溶接部の解析プログラム、記録媒体およびスポット溶接部の解析装置 Download PDF

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Abstract

スポット溶接部の解析方法は、スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、抽出されたバー要素のうち、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、注目バー要素と、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、抽出されたバー要素のうち注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、を有する。

Description

本発明は、スポット溶接部の解析方法、スポット溶接部の解析プログラム、記録媒体およびスポット溶接部の解析装置に関する。例えば自動車の車体などの多数のスポット溶接部を有する解析対象物を破断解析する場合に用いられて好適である。
例えば自動車業界では、衝突時の乗員への傷害を低減できる車体構造にするために、構造部材により衝撃エネルギーを吸収させることが検討されている。自動車のフルラップ衝突やオフセット衝突での衝撃エネルギーを吸収させる主要な構造部材にフロントサイドメンバーがある。フロントサイドメンバーは、プレス成形などで部材を成形した後、スポット溶接により部材を閉断面化している。通常、このフロントサイドメンバーを座屈させることで、衝撃エネルギーを吸収させている。衝撃エネルギーの吸収を向上させるためには、座屈形態を安定化させ、途中で折れ曲りや破断をさせないことが重要である。
構造部材の座屈形態を安定化させるためには、スポット溶接間隔、ナゲット径、溶接条件を最適化する必要がある。そのため、スポット溶接間隔、ナゲット径、溶接条件からスポット溶接部の破断限界を推定し、座屈形態が安定化する最適条件を見出す方法が検討されている(例えば特許文献1−3参照)。
特開2005−148053号公報 特開2005−315854号公報 特開2007−304005号公報 国際公開第2011/126057号パンフレット
しかしながら、特許文献1−3に開示されている破断解析方法では、スポット溶接部の性質や負荷状態に応じて、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断のいずれの破断モードが発生するかを判別できないため、衝突シミュレーションにおける解析精度が必ずしも高いとは言えなかった。
そこで、本出願人は破断解析方法を改善し、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断の何れの破断モードが発生するかを判別できる破断解析方法を出願している(特許文献4参照)。この破断解析方法では、コンピュータを用い、スポット溶接される鋼板のそれぞれの板厚t、引張強さTS、伸びEl、化学成分、溶接部のナゲット径d、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まるスポット溶接部の有効幅B、断面高さHに基づいて、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断のそれぞれの破断モードの破断限界値を求める。そして、スポット溶接部の状態量が何れかの破断モードの破断限界値に達したときに破断モードで破断すると評価するものである。
特許文献4に開示された破断解析方法は、衝突シミュレーションにおける解析精度が高いという長所がある反面、全てのスポット溶接部に対して鋼板それぞれの板厚t、有効幅Bなどの必要情報を入力しなければならず、準備設定に時間がかかるという問題点がある。自動車の車体にはスポット溶接部が、通常数千個にも及ぶために全てのスポット溶接部に対して必要情報を入力するには長時間を要してしまう。
特に、特許文献4に開示された破断解析方法は、スポット溶接する鋼鈑が2枚であることを前提する解析アルゴリズムが構築されている。したがって、3枚以上の鋼鈑を重ねてスポット溶接したスポット溶接部の破断解析を精度良く行うことができない。すなわち、3枚重ねのモデルをそのまま破断解析できるプログラムは、未だ具現化されていないのが実情である。そのため、人手の作業により、車体のスポット溶接部の中から3枚の鋼板を重ねてスポット溶接したスポット溶接部を探し出し、破断解析前の準備設定の段階で見掛け上、2枚重ねとなるように入力情報を調整していた。例えば鋼板A,鋼鈑B,鋼鈑Cを3枚重ねてスポット溶接したスポット溶接部では、鋼板Aと鋼板Bの接続部分の破断解析には、鋼板Aの板厚の値と、鋼板Bと鋼鈑Cの板厚を加算した値とを入力することによって見掛け上、2枚重ねのスポット溶接部となるように調整していた。このような準備設定の作業には、多大な労力が必要となる。
すなわち、従来、種々の破断解析方法が提案されているが、実際に破断解析を行う場合には、例えば車体の部品やスポット溶接部などを座標として記述したCADデータが用いられる。破断解析を行う場合には、操作者はCADソフトを用いCADデータを図4に示すように空間内で認識できるモデルにした上、モデルを拡大したり切断したりすることで、一つのスポット溶接部に対する周囲の他のスポット溶接部の関係から3枚重ねのスポット溶接部であるか否かを人手により識別していた。しかしながら、スポット溶接部の総数が数千個以上ある場合や部品数が多い場合には、全てのスポット溶接部について3枚重ねのスポット溶接部に印を付けるのには数十日間を要してしまう。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、多数のスポット溶接部の中から部品を少なくとも3枚重ねてスポット溶接したスポット溶接部を精度良く判定することを目的とする。また、本発明は、有効幅Bを適切に設定することを目的とする。
本発明のスポット溶接部の解析方法は、スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のスポット溶接部の解析プログラムは、スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の記録媒体は、スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明のスポット溶接部の解析装置は、スポット溶接部としてのバー要素を取得するバー要素取得部と、前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出するバー要素抽出部と、前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する共有判定部と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定し、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する溶接判定部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、多数のスポット溶接部の中から部品を少なくとも3枚重ねてスポット溶接したスポット溶接部を精度良く判定することができる。したがって、準備設定の作業を短縮させることができると共に、破断解析の精度を向上させることができる。
また、本発明によれば、適切な有効幅を設定することができる。したがって、準備設定の作業を短縮させることができると共に、破断解析の精度を向上させることができる。
スポット溶接部の解析装置の機能構成を示す図である。 2枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 3枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 3枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 3枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 3枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 2枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 2枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 2枚重ねのスポット溶接部を模式的に示す図である。 解析対象物としてモデル化された車体の一部を示す図である。 部品のデータベースの一例を示す図である。 シェル要素情報のデータベースの一例を示す図である。 節点情報および端点情報のデータベースの一例を示す図である。 バー要素情報のデータベースの一例を示す図である。 モデルの一例を示す図である。 3枚重ねのスポット溶接部を判定する処理を示すフローチャートである。 スポット間距離L1を説明するための図である。 エッジ間距離L2を説明するための図である。 稜線間距離L3を説明するための図である。 有効幅Bの設定処理を示すフローチャートである。 スポット溶接部の解析装置の構成を示す図である。 第1の実施例の変形前のモデルを示す図である。 第1の実施例の変形後のモデルを示す図である。 実施例1Aの解析結果を出力した図である。 比較例1Bの解析結果を出力した図である。 第2の実施例の変形前のモデルを示す図である。 第2の実施例の変形後のモデルを示す図である。 実施例2Aの解析結果を出力した図である。 実施例2Bの解析結果を出力した図である。 比較例2Cの解析結果を出力した図である。
以下、本発明の好ましい実施形態のスポット溶接部の解析方法について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明の技術的範囲は何ら限定解釈されることはない。
図1は、スポット溶接部の解析装置10(以下、解析装置10という)の機能構成を示す図である。解析装置10は溶接判定ユニット40、有効幅設定ユニット50、破断解析部30を有している。
溶接判定ユニット40は破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行う前に、モデル中のスポット溶接部が2枚重ねのスポット溶接部であるか3枚重ねのスポット溶接部であるかを判定する。破断解析部30は溶接判定ユニット40で判定された情報を用いて破断解析することで破断解析の精度を向上させることができる。溶接判定ユニット40はバー要素取得部11、バー要素変更部12、バー要素抽出部13、共有判定部14、距離判定部15、選定部16、同一部品判定部17、溶接判定部18を有している。なお、溶接判定ユニット40の各部で行う処理は、図10のフローチャートを参照して後述する。
有効幅設定ユニット50は破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行う前に、モデル中のスポット溶接部の有効幅を設定する。破断解析部30は有効幅設定ユニット50で設定された有効幅を用いて破断解析することで破断解析の精度を向上させることができる。有効幅設定ユニット50はシェル要素取得部21、シェル要素変更部22、シェル要素判定部23、線分登録部24、角度算出部25、スポット間距離算出部26、エッジ間距離算出部27、稜線間距離算出部28、有効幅設定部29を有している。なお、有効幅設定ユニット50の各部で行う処理は、図12のフローチャートを参照して後述する。
また、解析装置10は記憶部60、入力部70、出力部80が接続されている。記憶部60はモデルの情報、モデルを構成する各要素のデータベースを記憶している。入力部70は操作者の操作に応じて解析装置10に指示や情報を入力する。出力部80は解析装置10による解析結果を出力する。なお、記憶部60、入力部70、出力部80は解析装置10に含まれていてもよい。
まず、解析対象物のモデルについて説明する。破断解析部30は有限要素法を用いてコンピュータ上で破断解析を行う。そのため、スポット溶接部はバー要素(ビーム要素と称されることもある)、シェル要素、ソリッド要素などを用いて操作者により予めモデル化される。破断解析部30は各要素にベクトル状態量として負荷される荷重やモーメントの値を適用することで破断解析を行う。
例えば部品として鋼板Aと鋼板Bの2枚の板材を重ねてスポット溶接したスポット溶接部を想定する。この場合、図2Aに模式的に示すように、鋼板Aと鋼板Bの接続部分がバー要素aと端点A,Bとによってモデル化される。一方、鋼板Aと鋼板Bは、シェル要素によってモデル化される。破断解析部30はモデル化されたバー要素aと端点A,Bに働く応力やせん断力などを演算し、破断限界値を超えるか否かを判定することで破断解析を行う。
そのため、特許文献4に開示された破断解析方法では、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚t、引張強さTS、伸びEl、化学成分、溶接部のナゲット径d、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅B、断面高さHを必要な情報としてコンピュータに入力している。
一方、鋼板A、鋼板Bおよび鋼板Cの3枚の板材を重ねてスポット溶接したスポット溶接部を想定する。この場合、鋼板Aと鋼板B、鋼板Bと鋼板Cを2枚重ねのときと同様にバー要素と端点とによってモデル化される。その結果、図2Bに模式的に示すように、鋼板Aと鋼板Bを接続するバー要素aと、鋼板Bと鋼板Cを接続するバー要素bを有し、鋼板B上の端点Bをバー要素aとバー要素bが共有した構成にモデル化される。
しかしながら、特許文献4に開示された破断解析方法では、3枚重ねのモデルのまま破断解析することができない。したがって、見掛け上、2枚重ねのモデルに調整した上で破断解析を行う。具体的には、鋼板Aと鋼板Bを接続するバー要素aに注目する場合、鋼板Bと鋼板Cを1つの要素とみなし、鋼板Aの板厚の値と、鋼板Bと鋼板Cの板厚を加算した値とがそれぞれ入力される。一方、鋼板Cと鋼板Bを接続するバー要素bに注目した場合には、鋼板Aと鋼板Bを1つの要素とみなし、鋼板Cの板厚の値と、鋼板Aと鋼板Bの板厚を加算した値がそれぞれ入力される。このような調整が必要なため、解析対象物に多数存在するスポット溶接部の中から、3枚重ねのスポット溶接部をコンピュータ上で精度良く判定するためのアルゴリズムを構築する必要がある。
但し、操作者が3枚重ねおよび2枚重ねのスポット溶接部をコンピュータでモデル化した場合、図3A〜図3Fの一例で示すようなモデルになる。
図3Aのモデルは、正確に3枚重ねのスポット溶接部にモデル化された例である。
図3Cのモデルは、バー要素aの鋼板B上の端点の座標とバー要素bの鋼板B上の端点の座標とを一致していないことにより、実際には3枚重ねのスポット溶接部であるにも関わらず、異なる2枚重ねのスポット溶接部のようにモデル化された例である。3枚重ねのスポット溶接部はモデリングするソフト上或いは人為上の理由により、図3Cのモデルのような形態にモデル化されることがある。
図3Bのモデルは、3枚重ねのスポット溶接部と2枚重ねのスポット溶接部とが隣接している形態のモデルである。
破断解析の精度を向上させるためには、図3Aのモデル、図3Bのモデル、図3Cのモデルが3枚重ねのスポット溶接部であることを精度良く判定することが必要になる。しかし、図3Bのモデルと図3Cのモデルは、2枚重ねのスポット溶接部であると誤認される場合がある。本実施形態の解析装置10は、後述する図10に示すフローチャートにより図3Aのみならず、図3Bのモデルおよび図3Cのモデルも3枚重ねのスポット溶接部として判定できるようにしている。
一方、図3Dのモデルは、正確に2枚重ねのスポット溶接部にモデル化された例である。
図3Eのモデルは、図3Cのモデルの形態に似ているが、中間の鋼板が2枚であり、バー要素aとバー要素dが別々の鋼板をそれぞれ2枚重ねでスポット溶接しているモデルである。
図3Fのモデルは、2つの隣接するバー要素aとバー要素dが共通する鋼鈑を2枚重ねでスポット溶接しているモデルである。
図3Eのモデルと図3Fのモデルは、2枚重ねのスポット溶接部であるにも関わらず、3枚重ねのスポット溶接部であると誤認される場合がある。本実施形態の解析装置10は、後述する図10に示すフローチャートにより図3Eのモデルおよび図3Fのモデルを2枚重ねのスポット溶接部として判定できるようにしている。
例えば解析対象物が自動車の車体の場合、操作者はCADソフトを用いて例えば図4に模式的に示すようにモデル化する。図4は、解析対象物としてモデル化された車体、変形前のフロントサイドメンバー、変形後のフロントサイドメンバーを示す図である。
モデル化された各シェル要素の情報は記憶部60に記憶される。シェル要素の情報には各シェル要素が属する部品の識別番号(部品番号)および各シェル要素の節点の座標(x,y,z)が含まれる。
また、各スポット溶接部の情報として、モデル化された各バー要素の情報が記憶部60に記憶される。バー要素の情報には各バー要素の識別番号(要素番号)、バー要素の端点の座標(x,y,z)、バー要素の代表点が含まれる。
図5〜図8は、モデル化された各要素の情報のデータベースの一例を示す図である。図5〜図8のデータベースは、記憶部60に記憶されている。図5は、部品のデータベースであり、例えば操作者が作成して構成したものである。図6は、シェル要素情報のデータベースである。図7は、節点情報および端点情報のデータベースである。図8は、バー要素情報のデータベースである。図6〜図8のデータベースは、例えばモデルのCADデータからソフトウェアを用いて構成したものである。また、図9は、解析対象物の一部をモデル化したモデルの一例を示す図である。
図5に示す部品のデータベースは、モデルの部品数と同じ数だけ存在する。部品には例えば鋼鈑などが含まれる。
部品のデータベースには、各部品に割り当てられた識別番号(部品番号)、部品の母材情報が含まれる。母材情報には、母材番号および断面情報番号の情報が含まれる。
また、各断面情報番号に関連付けて断面情報のデータベースが構成されている。断面情報には、部品の板厚tが含まれる。したがって、解析装置10は、部品のデータベースを参照することで、部品の板厚tを取得することができる。なお、本実施形態では使用しないが、断面情報には、板厚t以外の情報として、ELFORM:要素タイプ、SHRF:せん断面積係数、NIP:断面内板厚方向積分点数、PROPT:プリント出力オプション、QR/IRID:要素積分方法、ICOMP:材料軸角度定義フラグ、SETYP:2次元ソリッド要素タイプ、NLOC:3次元シェル要素参照面位置、MAREA:非構造部の単位面積あたりの質量、IDOF:板厚フィールドの連続/不連続フラグ、EDGSET:節点セットの情報も含まれている。
また、母材番号に関連付けられた母材情報のデータベース(不図示)が構成されている。したがって、解析装置10は、母材情報のデータベースを参照することで部品の母材情報(例えば化学成分など)を取得することができる。
図6に示すシェル要素情報のデータベースには、各シェル要素に割り当てられた識別番号(要素番号)、各シェル要素が属する部品番号、各シェル要素の節点の識別番号(節点番号)の情報が含まれる。図6は、部品を四角形のメッシュにしたシェル要素のデータベースの一例である。したがって、一つのシェル要素が4つの節点(n1〜n4)を有している。部品を三角形のメッシュにした場合には、一つのシェル要素が3つの節点(n1〜n3)を有する。節点(n1〜n4)の座標(x,y,z)の情報は、節点番号に関連付けて図7の節点情報のデータベースに格納されている。
図8に示すバー要素情報のデータベースには、各バー要素に割り当てられた識別番号(要素番号)、各バー要素の両端点(n1,n2)の識別番号(端点番号)、代表点の識別番号(代表点番号)の情報が含まれる。両端点(n1,n2)の座標(x,y,z)の情報は、端点番号に関連付けて図7に示す端点情報のデータベースに格納されている。代表点とは、例えばバー要素の長さ方向の中央点である。代表点はバー要素の両端点の座標(x,y,z)から算出される座標とすることができる。代表点の座標(x,y,z)の情報は、図7の端点情報のデータベースと同様な構成の、代表点情報のデータベース(不図示)に格納されている。
(スポット溶接部の判定処理)
続いて、図10のフローチャートを参照しながら、2枚重ねのスポット溶接部および3枚重ねのスポット溶接部を判定する処理について説明する。この処理は、操作者による入力部70を介した指示に応じて解析装置10の溶接判定ユニット40が実行する。なお、ここでは、鋼板を部品として説明する。
まず、ステップS100では、バー要素取得部11は解析対象物に存在するバー要素の情報を取得する。具体的には、バー要素取得部11はバー要素の情報をバー要素情報のデータベース(図8)から取得する。
ステップS101では、バー要素取得部11はバー要素の端点を部品毎に取得する。具体的には、バー要素取得部11はバー要素の端点番号をバー要素情報のデータベース(図8)から取得し、端点番号の座標を端点情報のデータベース(図7)から取得する。バー要素取得部11は取得した座標を含むシェル要素を、シェル要素情報のデータベース(図6)および節点情報のデータベース(図7)から取得する。バー要素取得部11はシェル要素が属する部品の部品番号をシェル要素のデータベース(図6)から取得する。バー要素取得部11はこの処理をバー要素の端点毎に行うことで、部品毎にバー要素の端点を取得することができる。バー要素取得部11は部品毎にバー要素およびバー要素の端点(端点番号および座標を含む)が関連付けられた情報をデータベース(不図示)に格納する。
ステップS102では、バー要素変更部12は取得したバー要素の中から注目する一の注目バー要素を決定する。続いて、バー要素抽出部13は注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する。ここでは、バー要素抽出部13は注目バー要素の端点から所定の距離A以内に端点を有する他のバー要素を抽出する。具体的には、バー要素抽出部13は注目バー要素の端点の座標をバー要素情報のデータベース(図8)および端点情報のデータベース(図7)から取得する。バー要素抽出部13は取得した端点の座標から所定の距離以下の座標を有する端点番号を、端点情報のデータベース(図7)から抽出する。バー要素抽出部13は抽出した端点番号を有する要素番号を、バー要素情報のデータベース(図8)から抽出することにより、注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する。
例えば注目バー要素をバー要素aとすると、図3Aおよび図3Cのモデルの場合、他のバー要素としてバー要素bが抽出される。また、図3Bのモデルの場合、バー要素bとバー要素cが抽出される。また、図3Eおよび図3Fのモデルの場合、バー要素dが抽出される。
一方、図3Dのモデルの場合、他のバー要素は抽出されない。溶接判定部18は他のバー要素が抽出されない注目バー要素を2枚重ねのスポット溶接部と判定することができる。
なお、ステップS102においてバー要素抽出部13は注目バー要素の代表点から所定の距離以内に代表点を有する他のバー要素を抽出してもよい。
次に、ステップS103では、共有判定部14は抽出した他のバー要素の中に、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する。具体的には、共有判定部14はバー要素情報のデータベース(図8)を参照して、注目バー要素の端点番号と他のバー要素の端点番号とを比較することで、同一の端点を共有しているか否かを判定する。異なる要素番号のバー要素が同じ端点番号の端点を有する場合には、これらのバー要素は同一の端点を共有する。
例えば注目バー要素をバー要素aとすると、図3Aおよび図3Bのモデルの場合、バー要素aとバー要素bが部品B上で端点を共有しているので、同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定される。一方、図3C、図3E、図3Fのモデルの場合、同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定される。
同一の端点を共有するバー要素が存在しない場合にはステップS105に進み、同一の端点を共有するバー要素が存在する場合にはステップS104に進む。
ステップS104では、溶接判定部18は注目バー要素と、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが部品を3枚重ねてスポット溶接した3枚重ねのスポット溶接部であると判定する。ここでは、解析対象物の多数のスポット溶接部の中から図3Aおよび図3Bのモデルが3枚重ねのスポット溶接部であると判定される。
ステップS105では、距離判定部15はステップS102で抽出した他のバー要素の中に、注目バー要素との距離(要素間の距離)が所定の距離B以内のバー要素があるか否かを判定する。ここで、所定の距離とは上述した所定の距離Aよりも短い距離であって、例えば板厚、ナゲット径などである。
ここでは、距離判定部15は注目バー要素の端点と他のバー要素の端点との距離をバー要素情報のデータベース(図8)および端点情報のデータベース(図7)を用いて算出し、算出した距離のうち部品の板厚以下のものがあるか否かを判定する。例えば注目バー要素をバー要素aとすると、図3Cのモデルの場合、板厚とはバー要素bに最も近接している、注目バー要素aの端点が含まれる部品(鋼鈑B)の板厚である。図3Eのモデルの場合、板厚とはバー要素dに最も近接している、注目バー要素aの端点が含まれる部品(鋼鈑B)の板厚である。図3Fの場合、板厚とはバー要素dに最も近接している、注目バー要素aの端点が含まれる部品(鋼鈑Aまたは鋼鈑B)の板厚である。距離判定部15はステップS101において部品毎にバー要素およびバー要素の端点が関連付けられた情報に基づいて注目バー要素の端点が含まれる部品を特定し、特定した部品の板厚を部品のデータベース(図5)から取得することができる。
ここで、ステップS105のように所定の距離Bとして板厚またはナゲット径などを用いるのは、板厚以下またはナゲット径以下で別々にスポット溶接することは物理的に困難であり、板厚以下またはナゲット径以下の場合には3枚重ねのスポット溶接部と判定できる場合があるためである。なお、ステップS105の要素間の距離として、注目バー要素の代表点と他のバー要素の代表点との距離を用いてもよい。
ステップS105において、所定の距離B以内に他のバー要素がある場合にはステップS108に進む。ここでは、図3C、図3E、図3Fのモデルのうち要素間の距離が所定距離B以下のモデルがステップS108の処理に進む。一方、所定の距離B以内に他のバー要素がない場合にはステップS106に進む。ステップS106では、溶接判定部18は注目バー要素とステップS102で抽出した他のバー要素とが別々のスポット溶接部であり3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する。ここでは、図3C、図3E、図3Fのモデルのうち要素間の距離が所定距離Bよりも長いモデルが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定される。次に、ステップS107では、バー要素変更部12は注目バー要素を変更することで、再びステップS102以降の処理が行われる。
ステップS108では、選定部16はステップS105において要素間の距離が所定の距離B以下であると判定されたバー要素が複数ある場合に、複数のバー要素のうち要素間の距離が最も短いバー要素を対象バー要素として選定する。なお、選定部16は要素間の距離が所定の距離B以下であると判定されたバー要素が一つの場合は、そのバー要素を対象バー要素として選定する。
ステップS109では、同一部品判定部17は注目バー要素と対象バー要素とが少なくとも一つの同じ部品を溶接しているか否かを判定する。具体的には、同一部品判定部17は注目バー要素の端点が含まれる各部品と対象バー要素の端点が含まれる各部品とのうち少なくとも一つが同じであるか否かを判定する。同一部品判定部17は注目バー要素および対象バー要素の端点が含まれる部品の部品番号を、ステップS101と同様の方法により取得し、取得した部品番号を比較することで、注目バー要素と対象バー要素とが少なくとも同じ部品を溶接しているかを判定することができる。
例えば注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素dとすると、図3Eのモデルの場合、同一の部品を溶接していないと判定される。注目バー要素と対象バー要素とが同一の部品を溶接しておらず、それぞれ異なる部品を溶接している場合にはステップ110に進む。
ステップS110では、溶接判定部18は注目バー要素と対象バー要素とが別々のスポット溶接部であり、注目バー要素が2枚重ねのスポット溶接部であると判定する。したがって、例えば注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素dとすると、図3Eのモデルの場合、注目バー要素と対象バー要素とがそれぞれ異なる部品をスポット溶接したスポット溶接部であり、注目バー要素が2枚重ねのスポット溶接部であると判定される。すなわち、図3Eのモデルが3枚重ねのスポット溶接部であると誤認されることを防止することができる。
一方、ステップ109において、例えば注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素bとすると、図3Cのモデルの場合、少なくとも同一の部品(鋼板B)を溶接していると判定される。また、注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素dとすると、図3Fのモデルの場合、注目バー要素と対象バー要素は少なくとも同一の部品(鋼板A、鋼鈑B)を溶接している判定される。注目バー要素と対象バー要素とが少なくとも一つの同一の部品を溶接している場合にはステップ111に進む。
ステップS111では、同一部品判定部17は対象バー要素と注目バー要素とがそれぞれ同じ部品を溶接しているか否かを判定する。具体的には、同一部品判定部17は対象バー要素の端点がそれぞれ含まれる各部品と注目バー要素の端点がそれぞれ含まれる各部品とが両方とも同じであるか否かを判定する。同一部品判定部17は注目バー要素および対象バー要素の端点が含まれる部品の部品番号を、ステップS101と同様の方法により取得し、取得した部品番号を比較することで、注目バー要素と対象バー要素とがそれぞれ同じ部品を溶接しているかを判定することができる。
例えば注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素bとすると、図3Cのモデルの場合、同一の部品(鋼板B)を溶接しているものの、それぞれ同じ部品を溶接していないと判定される。注目バー要素と対象バー要素とがそれぞれ同一の部品を溶接していない場合にはステップ104に進む。
ステップS104では、溶接判定部18は注目バー要素と対象バー要素とが部品を3枚重ねてスポット溶接した3枚重ねのスポット溶接部であると判定する。したがって、図3Cのモデルが3枚重ねのスポット溶接部であると判定される。すなわち、図3Cのモデルが2枚重ねのスポット溶接部であると誤認されることを防止することができる。
一方、ステップS111において、例えば注目バー要素をバー要素aとし、対象バー要素をバー要素dとすると、図3Fのモデルの場合、注目バー要素と対象バー要素はそれぞれ同一の部品(鋼板Aおよび鋼鈑B)を溶接していると判定される。注目バー要素と対象バー要素とがそれぞれ同一の部品を溶接している場合にはステップ110に進む。
ステップS110では、溶接判定部18は注目バー要素と対象バー要素とがそれぞれ同じ部品をスポット溶接した2枚重ねのスポット溶接部であると判定する。したがって、図3Fのモデルが2枚重ねのスポット溶接部であると判定される。
その後、ステップS112では、バー要素変更部12は全てのバー要素について処理が終了したか否かを判定する。判定が終了していない場合にはステップS107に戻り、注目バー要素を変更する。一方、判定が終了した場合にはステップS113に進み、有効幅設定ユニット50が有効幅の設定処理を行う。ステップS113の処理は、図12のフローチャートを参照して後述する。
ステップS114では、破断解析部30はスポット溶接部の破断解析を行う。ここでは、破断解析部30はステップS100〜S112により判定された3枚重ねのスポット溶接部を見掛け上、2枚重ねのスポット溶接部になるようにモデルを調整した上で破断解析を行う。例えば鋼板A,鋼鈑B,鋼鈑Cを3枚重ねてスポット溶接したスポット溶接部では、鋼板Aと鋼板Bの接続部分の破断解析では、鋼板Aと、鋼板Bと鋼鈑Cを重ねた鋼板との間で2枚重ねのスポット溶接部になるように調整して破断解析を行う。また、鋼板Bと鋼板Cの接続部分の破断解析では、鋼板Aと鋼板Bを重ねた鋼板と、鋼鈑Cとの間で2枚重ねのスポット溶接部になるように調整して破断解析を行う。このように処理することで破断解析の精度を向上させることができる。
なお、破断解析部30は例えば特許文献4の破断解析方法に基づき、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚t、引張強さTS、伸びEl、化学成分、溶接部のナゲット径d、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅B、断面高さHに基づいて、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断のそれぞれの破断モードの破断限界値を求める。破断解析部30はスポット溶接部の状態量が上述した何れかの破断モードの破断限界値に達したときに、該破断モードで破断すると評価する。
その際、ステップS113において有効幅設定ユニット50が有効幅Bを適切に設定することによって破断解析の精度を向上させることができる。以下、有効幅Bについて説明する。
スポット溶接部の有効幅Bとなり得る要素としては、図11A〜図11Cの3つがある。
第1に、同一の部品上に複数のスポット溶接部が存在する場合には、図11Aに模式的に示すように、注目しているスポット溶接部に最も近いスポット溶接部までの距離(スポット間距離)L1が有効幅Bの候補となる。シェル要素にモデル化した場合は、同一シェル要素上に存在する最も近いバー要素までの距離がスポット間距離L1となる。
第2に、図11Bに模式的に示すように、注目しているスポット溶接部によって溶接された部品(鋼板Aと鋼鈑Bの溶接部品)の最も近いエッジまでの距離(エッジ間距離)L2を2倍にした値(=L2×2)が、有効幅Bの候補となる。ここで、エッジ間距離L2を2倍にしたのは、エッジ間距離L2を2倍にした値が部品の板幅(有効幅)として想定することができるためである。このようにエッジ間距離L2を2倍にすることにより、スポット溶接部が部品上の偏った位置にあった場合にも、有効幅Bを適切な値に設定することができる。なお、エッジとは1つのシェル要素だけに属した2つの節点で構成される線分を意味する。
第3に、図11Cに模式的に示すように、注目しているスポット溶接部と、このスポット溶接部が溶接している部品上で最も近い稜線までの距離(稜線間距離)L3を2倍にした値(=L3×2)が、有効幅Bの候補となる。ここで、稜線間距離L3を2倍にしたのは、稜線間距離L3を2倍にした値が部品のフランジ幅(有効幅)として想定することができるためである。このように稜線間距離L3を2倍にすることにより、スポット溶接部が部品上の偏った位置にあった場合にも、有効幅Bを適切な値に設定することができる。なお、稜線とは2つのシェル要素に共通で且つシェル要素の法線ベクトル同士のなす角θが閾値以上ある辺(2つの節点で構成される線分)を意味する。
本実施形態のステップS113の有効幅の設定処理では、有効幅設定ユニット50が上述した3つの有効幅の候補を算出し、算出した候補の一つを有効幅Bに設定する。ステップS113の処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
(有効幅Bの設定処理)
まず、ステップS200では、シェル要素取得部21は解析対象物に存在するシェル要素の情報を取得する。具体的には、シェル要素取得部21はシェル要素の情報をシェル要素情報のデータベース(図6)から取得する。
ステップS201では、シェル要素変更部22は取得したシェル要素の中から注目する一の注目シェル要素を決定する。続いて、シェル要素判定部23は注目シェル要素の線分に隣接するシェル要素が存在するか否かを判定する。具体的には、シェル要素判定部23は注目シェル要素の4つの節点番号のうち2つの節点番号が同じであるシェル要素があるか否かをシェル要素情報のデータベース(図6)を参照して判定する。2つの節点番号が同じシェル要素がある場合には、隣接するシェル要素が存在すると判定されステップS203に進む。一方、2つの節点番号が同じシェル要素がない場合には、隣接するシェル要素が存在しないと判定されステップS202に進む。なお、1つの節点番号だけが同じシェル要素の場合、該シェル要素と注目シェル要素とは対角位置にあり、隣接するシェル要素ではないと判定される。
ステップS202では、線分登録部24は注目シェル要素の線分を部品のエッジとしてデータベース(不図示)に登録する。
ステップS203では、角度算出部25は注目シェル要素と隣接するシェル要素の法線ベクトルが成す角度θを算出する。具体的には、角度算出部25は角度θをシェル要素情報のデータベース(図6)を用いて算出することができる。
ステップS204では、角度算出部25は角度θが閾値以上であるか否かを判定する。ここで、閾値は、10度〜15度の範囲内で任意に設定することができ、10度であることが好ましい。なお、閾値が10度未満の場合には部品の曲面を稜線と誤認する場合があり、抽出の精度が低下する場合がある。一方、15度を超えると稜線の抽出の漏れが生じる場合がある。閾値よりも小さい場合にはステップS206に進み、閾値以上の場合にはステップS205に進む。
ステップS205では、線分登録部24は注目シェル要素と隣接するシェル要素とを繋ぐ線分を部品の稜線(より具体的には部品の稜線の一部)としてデータベース(不図示)に登録する。
ステップS206では、シェル要素変更部22は取得した全てのシェル要素について上述した処理が終了したか否かを判定する。処理が終了していない場合にはステップS201に戻り、処理が終了した場合にはステップS207に進む。
ステップS207では、スポット間距離算出部26はバー要素の中から順番に、注目する一つの注目バー要素を決定する。続いて、スポット間距離算出部26は注目バー要素から最短のバー要素までの距離をスポット間距離L1として算出する。具体的には、スポット間距離算出部26は例えば上述したステップS102と同様な処理により、注目バー要素に隣接する隣接バー要素を抽出する。スポット間距離算出部26は例えばステップS101において部品毎にバー要素およびバー要素の端点が関連付けられた情報に基づいて、隣接バー要素のうち注目バー要素と共通する部品上に存在する隣接バー要素があるか否かを判定する。スポット間距離算出部26は注目バー要素と共通する部品上に存在する隣接バー要素がある場合に、例えばステップS101において部品毎にバー要素およびバー要素の端点が関連付けられた情報に基づいて、注目バー要素から最短距離にある隣接バー要素までの距離を算出する。ここで、注目バー要素から隣接バー要素までの距離は、例えば共通する部品上の端点同士の距離である。この距離は、部品の面上に沿った行程距離とするのが望ましいが、3次元空間での絶対距離であってもよい。
ステップS207では、スポット間距離算出部26は一つの注目バー要素のスポット間距離L1を算出すると、次の注目バー要素のスポット間距離L1を算出する。スポット間距離算出部26は全てのバー要素のスポット間距離L1,L1,・・・,L1を算出する。
ステップS208では、エッジ間距離算出部27はバー要素の中から順番に、注目する一つの注目バー要素を決定する。続いて、エッジ間距離算出部27は注目バー要素から最短のエッジまでの距離をエッジ間距離L2として算出する。具体的には、エッジ間距離算出部27は注目バー要素から、ステップS202で登録されたデータベースの各エッジまでの距離のうち、最短の距離をエッジ間距離L2とすることができる。ここで、注目バー要素からエッジまでの距離は例えば注目バー要素の端点とエッジと判定されたシェル要素の線分までの距離である。この距離は、シェル要素の面上に沿った行程距離とするのが望ましいが、3次元空間での絶対距離であってもよい。
ステップS208では、エッジ間距離算出部27は一つの注目バー要素のエッジ間距離L2を算出すると、次の注目バー要素のエッジ間距離L2を算出する。エッジ間距離算出部27は全てのバー要素のエッジ間距離L2,L2,・・・,L2を算出する。
ステップS209では、稜線間距離算出部28はバー要素の中から順番に、注目する一つの注目バー要素を決定する。続いて、稜線間距離算出部28は注目バー要素から最短の稜線までの距離を稜線間距離L3として算出する。具体的には、稜線間距離算出部28は注目バー要素から、ステップS205で登録されたデータベースの各稜線までの距離のうち、最短の距離を稜線間距離L3とすることができる。ここで、注目バー要素から稜線までの距離は例えば注目バー要素の端点と稜線と判定されたシェル要素の線分までの距離である。この距離は、シェル要素の面上に沿った行程距離とするのが望ましいが、3次元空間での絶対距離であってもよい。
ステップS209では、稜線間距離算出部28は一つの注目バー要素の稜線間距離L3を算出すると、次の注目バー要素の稜線間距離L3を算出する。稜線間距離算出部28は全てのバー要素の稜線間距離L3,L3,・・・,L3の情報を取得する。
なお、スポット間距離L1,エッジ間距離L2,稜線間距離L3,はそれぞれ同一の注目バー要素に対して算出された距離である。
ステップS210では、有効幅設定部29は各バー要素について、ステップS207で算出されたスポット間距離L1の値と、ステップS208で算出されたエッジ間距離L2を2倍した値と、ステップS209で算出された稜線間距離L3を2倍した値とを比較し、最小の値(最短の距離)を選択する。
ステップS211では、有効幅設定部29は選択した距離を、当該バー要素でモデル化されたスポット溶接部の有効幅Bに設定する。なお、有効幅設定部29はスポット間距離L1の値、エッジ間距離L2を2倍した値、稜線間距離L3を2倍した値のうち全部または2つが同じ値であっても最小の値であれば、その値を有効幅Bに設定する。
次に、破断解析部30による破断解析の処理について説明する。
以下の説明は、特許文献4の破断解析方法を一例に挙げているが、必ずしもこの破断解析方法に限定されるものではない。破断解析部30は破断解析を行う前の準備設定として入力情報を読み込む。入力情報には、図10のフローチャートで判定した3枚重ねのスポット溶接部の情報および図12のフローチャートで設定した有効幅Bの情報が含まれる。
ここで、鋼板A,鋼鈑Bをスポット溶接する場合の入力項目を表1に示す。表1に示すように破断モードによって判定に用いられる入力項目が異なる。破断解析部30は表示1に示す入力項目を用いることで全ての破断モードに対する破断解析を行うことができ、操作者は最も早く破断限界値に達した破断モードを知ることができる。
Figure 0005348359
破断解析部30は荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断の各破断モードに応じて表1の○印に示す入力項目を用いて、破断限界値を算出する。なお、各破断モードにおける破断限界値の算定方法は限定されないが、例えば下記の方法を用いることが好ましい。
まず、荷重型破断の場合は、スポット溶接部を有する試験片のせん断引張試験または十字形引張試験を行い、ナゲット径d(mm)と試験片の幅W(mm)との比d/Wと、(1)式による応力集中係数αの関係を予め求め、任意の引張強さを有する材料を対象として(2)式によりせん断引張試験によるスポット溶接部の破断限界荷重Fs(N)を算定する方法が好ましい。ここでは、試験片の幅WにステップS211で設定された有効幅Bが適用される。
α=TS・W・t/F・・・(1)
ここで、
TS:引張強さ(MPa)、t:試験片の厚さ(mm)、F:破断限界張力(N)
Fs=TS・W・t/α・・・(2)
また、モーメント型破断の場合は、スポット溶接部を有するフランジ引張試験を行い、スポット溶接部の端部に加えた曲げモーメントM(N・m)と、試験材の板厚、板幅、強度特性から理論的に求まる全塑性モーメントMp(N・m)から、(3)式によるモーメント効率γを予め求め、このモーメント効率γと、任意の板厚、板幅、強度特性を有する材料に対する全塑性モーメントMp´から(4)式によるフランジ引張試験によるスポット溶接部の破断限界モーメントMlim(N・m)を算定する方法が好ましい。ここでは、試験材の板幅にステップS211で設定された有効幅Bが適用される。
γ=Mp/M・・・(3)
Mlim=Mp´/γ・・・(4)
また、ナゲット内破断の場合は、例えば、下記(5)式により、スポット溶接部の破断限界荷重Fs(N)を算定する方法が好ましい。
Fs=e×π(d/2)×(f×Ceq+g)・・・ (5)
ここで、d:ナゲット径(mm)、Ceq:ナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均、e,f,g:係数
破断解析部30は各時刻毎にスポット溶接部の各要素の荷重・モーメント出力に基づく、破断モード毎の状態変数を計算する。
破断解析部30は破断モード毎に、破断限界値と状態変数とを比較する。何れかのモードの状態変数が破断限界値に達している場合、破断解析部30は、以後、破断発生済みと判定し、その後のスポット溶接部の要素の相対変位(ひずみ)に応じて許容荷重値を低下させる。
破断解析部30は全プロセスの力学計算を終了した後、出力部80を介して破断詳細情報を出力する。
本実施形態によれば、注目バー要素の周囲にある他のバー要素のうち、注目バー要素と、注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とを3枚重ねのスポット溶接部であると判定することで、多数のスポット溶接部の中から、部品を少なくとも3枚重ねてスポット溶接したスポット溶接部を自動的に精度良く判定することができる。また、注目バー要素と同一の端点を共有する他のバー要素が存在しない場合で、さらに注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内の他のバー要素がない場合には、注目バー要素と他のバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定することで、例えば2枚重ねのスポット溶接部を3枚重ねのスポット溶接部であるとの誤認を防止することができる。3枚重ねのスポット溶接部の情報を破断解析に用いることで、破断解析の精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、スポット間距離の値、エッジ間距離を2倍した値、稜線間距離を2倍した値のうち、最小の値を自動的にスポット溶接部の有効幅Bとして設定する。有効幅Bを破断解析に用いることで、破断解析の精度を向上させることができる。
従来、人手による作業では、3枚重ねのスポット溶接部の判定および有効幅Bの設定をスポット溶接部の1個当たり10分間要していた。したがって、スポット溶接部の総数が5000個あるモデルでは、延べ35日間を要することとなる。一方、本実施形態のように、図10および図12のフローチャートを実現するプログラムを用いた場合、スポット溶接部の総数が5000個あるモデルでも、数分間で完了し、準備設定の時間を大幅に短縮することができる。
図13は、解析装置10のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
1200はコンピュータ(PC)であり、CPU1201を備えている。CPU1201はROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された、またはフレキシブルディスクドライブ(FD)1212により供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行することで、システムバスに接続される各デバイスを総括的に制御する。CPU1201はROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された解析プログラム(プログラム)を実行することにより、本実施形態の解析装置10の溶接判定ユニット40および有効幅設定ユニット50の機能構成が実現される。また、CPU1201はROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された破断解析プログラム(プログラム)を実行することにより、本実施形態の解析装置10の破断解析部30の機能構成が実現される。なお、本実施形態では、解析プログラムと破断解析プログラムとが別々であるが、破断解析プログラムを解析プログラムに含めて構成してもよい。
1203はRAMであり、CPU1201の主メモリ、ワークエリアなどとして機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209から入力される信号をコンピュータ1200内に入力する制御をする。1206は表示コントローラ(CRTC)であり、表示装置(CRT)1210上の表示を制御する。1207はディスクコントローラ(DKC)であり、ブートプログラム、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラムなどを記憶するハードディスク(HD)1211およびフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。ここで、ブートプログラムとは、パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始する起動プログラムである。
1208はネットワークインターフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、あるいは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばプログラムを記録したCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体またはプログラムを伝送するインターネットなどの伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。プログラム、記録媒体、伝送媒体およびプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性メモリ、ROMなどを用いることができる。
次に、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例では、図14A、図14Bに示すモデルの破断解析について説明する。図14Aは2枚重ねのスポット溶接部によって構成される変形前のモデルであり、図14Bは変形後のモデルである。
モデルの条件は、鋼種:JSC590Y、板厚1.0mm、部材長さ:500mm、断面:50mm×100mm(フランジを除く)、上面:500kgの剛体壁を初速10m/sで衝突、下面:固定とした。スポット溶接部は、ナゲット径:4mm、スポット溶接部の数:10個(片面5個)、ピッチ:60mmとした。破断解析プログラムは、LS−DYNA(有限要素解析プログラム)を用いた。
実施例1Aでは上述した図12のフローチャートを用いて算出した有効幅Bを設定した上で、破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行った。図15Aは、実施例1Aの解析結果を出力した図である。
比較例1Bでは有効幅Bとして予め定められたデフォルト値(40mm)に設定した上で、破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行った。図15Bは、比較例1Bの解析結果を出力した図である。
なお、図15Aおよび図15Bは、図14Aから図14Bへの変形が20%進行したときの解析結果を示している。
図15Aに示す実施例1Aでは、10個のスポット溶接部のうち8個で破断が発生し、実際に破断する数と同数であった。一方、図15Bに示す比較例1Bでは、10個のスポット溶接部のうち6個で破断が発生し、実際に破断する数と異なっていた。
このように、図12に示すフローチャートにより有効幅Bを設定することで、準備設定の時間を大幅に短縮できるのに加えて衝突シミュレーションの破断解析の精度を向上させることができる。特に、スポット溶接部の数が数百個、数千個に増えるに伴いその効果がより顕在化する。
(第2の実施例)
第2の実施例では、図16A、図16Bに示すモデルの破断解析について説明する。図16Aは3枚重ねのスポット溶接部によって構成される変形前のモデルであり、図16Bは変形後のモデルである。モデルの条件は、第1の実施例の条件と同一である。
実施例2Aでは図10のフローチャートを用いて3枚重ねのスポット溶接部を判定し、さらに図12のフローチャートを用いて算出した有効幅Bを設定した上で、破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行った。図17Aは、実施例2Aの解析結果を出力した図である。
実施例2Bでは図10のフローチャートを用いて3枚重ねのスポット溶接部を判定したが、有効幅Bとして予め定められたデフォルト値(40mm)に設定した上で、破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行った。図17Bは、実施例2Bの解析結果を出力した図である。
比較例2Cでは3枚重ねのスポット溶接部を判定せず、有効幅Bとして予め定められたデフォルト値(40mm)に設定した上で、破断解析部30がスポット溶接部の破断解析を行った。図17Cは、比較例2Cの解析結果を出力した図である。
なお、図17A〜図17Cは、図16Aから図16Bへの変形が20%進行したときの解析結果を示している。
したがって、実施例2Aおよび実施例2Bでは、破断解析部30はスポット溶接部の破断解析を実行する際に見掛け上、2枚重ねのスポット溶接部になるように板厚を調整した。具体的には、破断解析部30は3枚の鋼板A,鋼鈑B,鋼鈑Cのうち、鋼板Aと鋼板Bとの接続部分の破断解析には、鋼板Aの板厚の値と、鋼板Bと鋼鈑Cの板厚を加算した値とで実行する。また、破断解析部30は鋼板Cと鋼板Bの接続部分の破断解析は、鋼板Cの板厚の値と、鋼板Aと鋼鈑Bの板厚を加算した値とで実行する。
また、実施例2Aでは、破断解析部30はスポット間距離L1、エッジ間距離L2×2、稜線間距離L3×2のうち最も短い距離として設定された有効幅Bを適用した。
図17Aに示す実施例2Aでは、10個のスポット溶接部のうち6個で破断が発生し、実際に破断する数と同数であった。また、図17Bに示す実施例2Bでは、10個のスポット溶接部のうち5個で破断が発生し、実際に破断する数とは僅かに異なっていた。一方、図17Cに示す比較例2Cでは、10個のスポット溶接部のうち3個で破断が発生し、実際に破断する数とは大きく異なっていた。
このように、図10に示すフローチャートにより3枚重ねのスポット溶接部を判定し、さらに図12に示すフローチャートにより有効幅Bを設定することで、準備設定の時間を大幅に短縮できるのに加えて衝突シミュレーションの破断解析の精度を向上させることができる。特に、スポット溶接部の数が数百個、数千個に増えるに伴いその効果がより顕在化する。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
本発明は、例えば衝突シミュレーションなどの破断解析に用いることができる。

Claims (9)

  1. スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、
    前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、
    前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、を含むことを特徴とするスポット溶接部の解析方法。
  2. 前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があると判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素と要素間の距離が最も短いバー要素を対象バー要素に選定する工程と、
    前記注目バー要素と前記対象バー要素とが少なくとも一つの同じ部品を溶接しているか否かを判定する工程と、
    前記注目バー要素と前記対象バー要素とが少なくとも一つの同じ部品を溶接していると判定された場合に、前記注目バー要素と前記対象バー要素とがそれぞれ同じ部品を溶接しているか否かを判定する工程と、
    前記注目バー要素と前記対象バー要素とがそれぞれ同じ部品を溶接していないと判定された場合に、前記注目バー要素と前記対象バー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の解析方法。
  3. 前記注目バー要素と前記対象バー要素とが少なくとも一つの同じ部品を溶接していないと判定された場合に、前記注目バー要素と前記対象バー要素とがそれぞれ異なる部品をスポット溶接した2枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程を有することを特徴とする請求項2に記載のスポット溶接部の解析方法。
  4. 前記注目バー要素と前記対象バー要素とがそれぞれ同じ部品を溶接していると判定された場合には、前記注目バー要素と前記対象バー要素とはそれぞれ同じ部品をスポット溶接した2枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程を有することを特徴とする請求項2または3に記載のスポット溶接部の解析方法。
  5. 前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合に、前記注目バー要素を前記抽出されたバー要素に変更する工程を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスポット溶接部の解析方法。
  6. 前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素から最短のバー要素までの距離をスポット間距離として算出する工程と、
    前記注目バー要素から最短のエッジまでの距離をエッジ間距離として算出する工程と、
    前記注目バー要素から最短の稜線までの距離を稜線間距離として算出する工程と、
    前記スポット間距離の値、前記エッジ間距離を2倍した値、前記稜線間距離を2倍した値のうち最小の値を、スポット溶接部の有効幅Bに設定する工程を有することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のスポット溶接部の解析方法。
  7. スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、
    前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、
    前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とするスポット溶接部の解析プログラム。
  8. スポット溶接部としてのバー要素を取得する工程と、
    前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出する工程と、
    前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定する工程と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する工程と、をコンピュータに実行させるためのスポット溶接部の解析プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. スポット溶接部としてのバー要素を取得するバー要素取得部と、
    前記取得したバー要素のうち注目する注目バー要素の周囲にある他のバー要素を抽出するバー要素抽出部と、
    前記抽出されたバー要素のうち、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在するか否かを判定する共有判定部と、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在すると判定された場合に、前記注目バー要素と、前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部であると判定し、
    前記注目バー要素と同一の端点を共有するバー要素が存在しないと判定された場合に、前記抽出されたバー要素のうち前記注目バー要素との要素間の距離が所定の距離以内のバー要素があるか否かを判定し、所定の距離以内のバー要素がないと判定された場合には、前記注目バー要素と前記抽出されたバー要素とが3枚重ねのスポット溶接部ではないと判定する溶接判定部と、を有することを特徴とするスポット溶接部の解析装置。
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