JP4980503B2 - スポット溶接部の破断解析方法、装置、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

スポット溶接部の破断解析方法、装置、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の衝突シミュレーション等でスポット溶接部の破断を解析するための方法、装置、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
近年、自動車業界では、衝突時の乗員への傷害を低減しうる車体構造の開発が急務の課題となっている。そのような衝突安全性に優れた車体構造は、衝突時の衝撃エネルギーを客室部以外の構造部材で吸収させ、客室部の変形を最小限とし生存空間を確保することにより実現できる。すなわち、構造部材により衝撃エネルギーを吸収させることが重要である。
自動車のフルラップ衝突やオフセット衝突での衝撃エネルギーを吸収させる主要な構造部材はフロントサイドメンバーである。フロントサイドメンバーは、プレス成形等で部材成形後、スポット溶接により部材を閉断面化している。通常、このフロントサイドメンバーを座屈させることで、衝撃エネルギーを吸収させるようにしている。衝撃エネルギーの吸収を向上させるためには、座屈形態を安定化させ、途中で折れ曲りや破断をさせないことが重要である。
部材のスポット溶接に関して、座屈を安定化させるためには、スポット溶接間隔やナゲット径や溶接条件を最適化しないと、座屈時に溶接点からの破断が起きてしまい、安定した座屈形態にならず衝撃エネルギーの吸収が低下するという問題がある。
従来からこの種の問題を解決するため、スポット溶接間隔を変更して部材を試作し、座屈試験を実施して、溶接点で破断せず安定に座屈する条件を調べていた。
しかしながら、この方法では自動車ごと、また部材ごとに試作し、試験を実施するという試行錯誤が必要となる。そのため、製作コストがかかるとともに、設計にも時間を要するという問題を抱えていた。
スポット溶接部の破断限界の推定方法については、従来から種々の提案がなされており、例えば、特開2005−148053号公報(下記特許文献1)には、スポット溶接部を有する試験片のせん断引張試験又は十字形引張試験により、ナゲット径dと前記試験片幅との比と、応力集中係数αの関係を予め求め、任意引張強さを有する材料を対象としせん断引張試験および十字形引張試験の破断限界荷重を推定することにより、新たな試験条件あるいは実部材でのスポット溶接部の破断限界荷重の推定方法が記載されている。
また、特開2005−315854号公報(下記特許文献2)には、スポット溶接部を有するフランジ引張試験を行い、スポット溶接部の端部に加えた曲げモーメントMと、試験材の板厚、板幅、強度特性から理論的に求まる全塑性モーメントMpから、モーメント効率γを予め求め、このモーメント効率γと、任意の板厚、板幅、強度特性を有する材料に対する全塑性モーメントMp´からフランジ引張試験によるスポット溶接部の破断限界モーメントを推定する方法が記載されている。
また、特開2005−326401号公報(下記特許文献3)には、スポット溶接継ぎ手において、十字型引張試験及び/又はせん断型引張試験を基に、材料強度、板厚、スポット溶接のナゲット径、継ぎ手の板幅、及び引張試験の継ぎ手の回転角のすべて或いはいずれかから、十字型引張及び/又はせん断型引張でのスポット溶接部の破断強度パラメータを算出し、前記鋼種毎の破断強度パラメータを記憶し、その記憶した破断強度パラメータを、有限要素法によりスポット溶接周りの変形をモデル化した破断予測式に導入して、スポット溶接部破断を判定する方法が記載されている。
また、特開2007−304005号公報(下記特許文献4)には、スポット溶接継ぎ手において、十字型引張試験及び/又はせん断型引張試験に基づいて、板厚、スポット溶接のナゲット径、母材部分の材料強度、及び破断伸びの一部又は全てと、継ぎ手の溶接間隔、及び前記溶接間隔と直交する継ぎ手長さのうちいずれか又は両方をコンピュータに入力し、コンピュータは、それら入力されたデータから、十字型引張及び/又はせん断型引張でのスポット溶接部の破壊ひずみパラメータを算出し、鋼種毎の破壊ひずみパラメータをパラメータ記憶手段に記憶し、パラメータ記憶手段に記憶した破壊ひずみパラメータを、有限要素法によりスポット溶接周りの変形をモデル化した破壊予測式に導入して、スポット溶接部破壊を判定することにより、コンピュータ上の有限要素法解析において、例えば自動車部材のスポット溶接部の破断予測を行う方法が記載されている。
特開2005−148053号公報 特開2005−315854号公報 特開2005−326401号公報 特開2007−304005号公報
しかし、いずれの特許文献でも、溶接部の最大許容荷重値に到達後に完全な破断が生じるまでの許容荷重値を求めることはしていない。また、スポット溶接部に働く張力によって破断する荷重型破断(以下、荷重型母材・プラグ破断ともいう。)や、スポット溶接部の端部に加えた曲げモーメントによって破断するモーメント型破断(以下、モーメント型母材・プラグ破断ともいう。)や、スポット溶接部に働くせん断力によって破断するナゲット内破断には対応することができなかった。
本発明は前述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、溶接部の最大許容荷重値に到達後に完全な破断が生じるまでの許容荷重値を求められるようにすることを目的とする。
本発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは下記のとおりである。
(1) スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める手順と、
前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める手順とを有することを特徴とするスポット溶接部の破断解析方法。
(2) 前記所定のモードとして、荷重型破断、モーメント型破断及びナゲット内破断を用いることを特徴とする(1)に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
(3) 前記所定の破断モードはモーメント型破断であり、その最大許容荷重値は断面高さHで補正されることを特徴とする(1)に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
(4) 前記所定の破断モードはナゲット内破断であり、その最大許容荷重値を求める際に、溶接する試験片の種類i(i=1〜n)として下式で表わされるナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均Ceq
eq=Σi=1 {t・Ceq }/Σi=1 {t
を用いることを特徴とする(1)に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
(5) 前記最大許容荷重値を求める手順では、前記溶接される鋼板が3枚以上のときには、該3枚以上の鋼板を接合する2箇所以上の溶接部について別々に判定し、その際、裏面側で重なっている鋼板の板厚は該重なっている鋼板の板厚の総和とすることを特徴とする(1)に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
(6) 破断詳細情報の出力を行うことを特徴とする(1)に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
(7) スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める手段と、
前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める手段とを備えたことを特徴とするスポット溶接部の破断解析装置。
(8) スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める処理と、
前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める処理とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(9) スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める処理と、
前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
本発明によれば、所定の破断モードに応じて、溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求めるようにしたので、完全な破断が生じるまでの許容荷重値を求めることができる。また、スポット溶接部の性質や負荷状態に応じて、どの破断モードが発生するかが、事前にわからない場合でも、適切な破断挙動を推定することができる。さらに、3枚以上のときの取り扱い、詳細情報出力で破断防止対策技術の検討を容易にすることができる。
図1は、本実施形態に係るスポット溶接部の破断解析装置の構成を示す図である。 図2は、せん断型引張試験の概要を示す模式図である。 図3は、スポット溶接打点が複数存在する部材の例を示す斜視図である。 図4は、鋼板A,B,Cの3枚重ねで、鋼板A−B間の破断を評価する場合の断面図である。 図5Aは、荷重型破断における許容荷重値の漸減方法を示す図である。 図5Bは、モーメント型破断における許容荷重値の漸減方法を示す図である。 図5Cは、ナゲット内破断における許容荷重値の漸減方法を示す図である。 図6は、本実施形態における計算のステップ示すフローチャートである。 図7は、スポット溶接部の破断解析装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。 図8は、実施例に用いた解析モデルを例示する図である。 図9Aは、実施例における部材の動的圧潰試験時のスポット溶接部の破断の様子を説明するための図であり、解析結果を示す図である。 図9Bは、実施例における部材の動的圧潰試験時のスポット溶接部の破断の様子を説明するための図であり、試験結果の写真を図で模式的に表わした図である。 図10は、実施例に用いた解析モデルを例示する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るスポット溶接部の破断解析装置100の構成を示す図である。101は入力部であり、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚t、引張強さTS、伸びEl、ナゲット部の化学成分、溶接部のナゲット径d、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅B、断面高さHを入力する。
102a、102b、102cは荷重型破断の最大許容荷重値算出部、モーメント型破断の最大許容荷重値算出部、ナゲット内破断の最大許容荷重値算出部であり、それぞれモード荷重型破断モード、モーメント型破断モード、ナゲット内破断モードにおける溶接部の最大許容荷重値を解析、算出する。
103は許容荷重値算出部であり、最大許容荷重値算出部102a〜102cにおいて算出された溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める。
104は出力部であり、最大許容荷重値算出部102a〜102c及び許容荷重値算出部103で得られる破断詳細情報の出力を行う。
図2は、せん断型引張試験の概要を示す図である。試験片は、図2に示すように試験片幅4の母材2である2枚の鋼板を重ねて、スポット溶接し、ナゲット1を形成する。この試験片について、矢印3で示す引張方向に試験片が破断するまで引張試験を行う。このとき、引張方向3における試験片の変位と荷重を測定する。ナゲット1の周りで破断が発生し、このときにひずみが最大となる。
従来は、スポット溶接部に働く張力によって破断する荷重型破断(以下、荷重型母材・プラグ破断ともいう。)や、スポット溶接部の端部に加えた曲げモーメントによって破断するモーメント型破断(以下、モーメント型母材・プラグ破断ともいう。)の破断モードのみに対応しており、複数の破断モードを考慮した解析を行うことができなかったため、解析結果が実験結果と大きく食い違う場合があった。
そこで、本実施形態は、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚t、引張強さTS、伸びEl、ナゲット部の化学成分、溶接部のナゲット径d、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅B、断面高さHに基づいて、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断のそれぞれの破断モードの溶接部の最大許容荷重値を求め、スポット溶接部の状態量が前記いずれかの破断モードの最大許容荷重値に達したときに該破断モードで破断すると評価する。これにより、スポット溶接部の性質や負荷状態に応じて、どの破断モードが発生するかが事前にわからない場合でも、適切な破断挙動を推定することができる。スポット溶接部の状態量としては、荷重型破断及びナゲット内破断に対しては荷重を用い、モーメント型破断に対してはモーメントを用いることができるが、本願ではモーメント型破断についても最大許容荷重値と称する。有限要素法を用いる場合、溶接部はビーム要素やソリッド要素を用いてモデル化される。これらの要素に負荷される荷重やモーメントは向きと大きさを持った量としてその値が得られるため、本破断解析方法で利用可能である。
なお、有効幅Bは隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる。具体的にはスポット溶接打点が1点になる試験片では、図2に示すように打点を挟むエッジ間の距離に相当する試験片幅4となる。スポット溶接打点が複数存在するときは、例えば図3に示す部材において、溶接部に作用する力が、部材長手方向と直交する方向に大きい場合は隣接するスポット溶接との距離6となり、部材長手方向に大きい場合は溶接部を挟むエッジと稜線の距離5となる。
モーメント型破断の最大許容荷重値は断面高さHで補正するのが好ましい。また、ナゲット内破断の最大許容荷重値を求める際にはナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均を用いることが好ましい。断面高さHとは、構造体の断面高さをいい、例えば、図3の符号7に示す高さをいう。
モーメント型破断の最大許容荷重値を断面高さHで補正する方法は、例えば、隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bを例えば下記(1)式のような断面高さHの一次関数で算定したB´とし、断面高さHが大きくなれば有効幅Bを小さくする補正を行うことが好ましい。
B´=B+a−b/(cH+d)・・・(1)
a,b,c,d:係数
また、ナゲット内破断の最大許容荷重値はナゲット部の化学成分の関数とし、化学成分が異なる鋼板の溶接に対しては板厚に応じて重み付けした平均値を用いることにより、実験結果により近い解析結果を得ることができる。
また、溶接される鋼板が3枚以上のときには、該3枚以上の鋼板を接合する2箇所以上のスポット溶接部について別々に判定し、その際、裏面側で重なっている鋼板の板厚は該重なっている鋼板の板厚の総和とすることが好ましい。図4は、鋼板A,B,Cの3枚重ねの例を示す。スポット溶接では重ねた板を電極で挟んで加圧し通電加熱し、その際その中央部分から板が溶融する。そこが再度凝固することにより板の接合が完了し、図4の楕円部分は溶融→凝固を経てできたナゲットを模式的に示している。鋼板A−B間の破断を評価したい場合、鋼板B側の板厚の代わりに鋼板BとCの板厚の合計値を用いることによって、溶接される鋼板が3枚以上のときにも正確に破断解析を行うことができる。
本実施形態によれば、ナゲット内破断を含め、破断モードと破断荷重がわかるうえ、断面剛性が高いとき、グレードが異なる鋼板の接合でナゲット内破断が発生するとき、3枚以上重ね溶接部破断のとき、多打点構造の破断のときの精度が高まり、破断モードに応じた対策が容易である。
また、それぞれの破断モードの最大許容荷重値に到達後、それぞれの破断モードに応じて、時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める。荷重型破断、モーメント型破断の場合には、ナゲット周囲の母材に微小な割れが生じた後、その割れがナゲット周囲及び母材の板厚を貫通することでスポット溶接部の破断が生じる。通常車体に使用される材料は十分な延性特性を持つため、この割れの進行による許容荷重値の低下はゆるやかに起こる。一方、ナゲット内破断の場合には、非常に硬いナゲット(溶接金属)にクラックが生じ、それが比較的速やかにナゲット内に伝播するため、この場合の許容荷重値は速やかな低下を生じる。図5Aは荷重型破断における許容荷重値の漸減方法を示す図、図5Bはモーメント型破断における許容荷重値の漸減方法を示す図、図5Cはナゲット内破断における許容荷重値の漸減方法を示す図である。横軸は変位で示してあるが、これはスポット溶接により結合された二つの母材間の相対変位を示している。最大許容荷重値に到達後、許容荷重値が0となる、つまり完全な破断が生じるまでの変位は板厚やナゲット径等を参照して用いることができる。なお、数値解析においては時刻を制御変数として決められた速度条件で計算を行うことが多いが、その場合には変位の代わりに時刻を用いて許容荷重値の漸減を行ってもよい。
スポット溶接部に作用する荷重としては、溶接部(ナゲット)に垂直にかかる力(軸力)、ナゲットをせん断するようにかかる力(せん断力)、ナゲットの曲げ(モーメント)がある。数値解析においてもこの3種の力の成分を時々刻々計算し、最大許容荷重値と比較し、最大許容荷重値に到達した場合、破断が生じると判定している。図5A〜図5Cは、溶接部にかかる力が最大許容荷重値に到達後にどのように変化するかを例示している。例えば図5A、図5Cでは、せん断力(図中の下の曲線)に比べて軸力(図中の上の曲線)が勝るような変形が生じている場合で、縦線で示してある最大許容荷重値に到達した後に両方の力を低減させていくということを示している。なお、せん断力と軸力のいずれが大きいかは場合により異なり、図5Aや図5Cは例示である。
また、前記破断解析方法をコンピュータ上で実行できるプログラムを作成することによって、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める処理と、前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする、スポット溶接部の破断解析コンピュータプログラムを実現することができ、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することによって、多数のユーザーが利用できる汎用性を実現することができる。
図6は、本実施形態における計算のステップを示す図である。
まず、入力情報を読み込ませる(ステップS1)。鋼板A,Bをスポット溶接する場合の入力項目を表1に示す。破断モードによって判定に用いられる入力項目は異なるが、ここに挙げたすべての入力項目を用いることで、すべての破断モードに対する評価を行うことができ、最も早く最大許容荷重値に達した破断モードを知ることが可能となる。
Figure 0004980503
次に、荷重型破断、モーメント型破断、ナゲット内破断のそれぞれの破断モードに応じて表1の○印に示す入力項目を使用して溶接部の最大許容荷重値を算出する(ステップS2)。
本発明においては、それぞれの破断モードにおける最大許容荷重値の算定方法は問わないが、例えば下記の方法を用いることが好ましい。
まず、荷重型破断の場合は、スポット溶接部を有する試験片のせん断引張試験又は十字形引張試験を行い、ナゲット径d(mm)と試験片の幅W(mm)との比d/Wと、(2)式による応力集中係数αの関係を予め求め、任意の引張強さを有する材料を対象として(3)式によりせん断引張試験によるスポット溶接部の最大許容荷重値Fs(N)を算定する方法が好ましい。
α=TS・W・t/F ・・・(2)
ここで、
TS:引張強さ(MPa)、t:試験片の厚さ(mm)、F:破断限界張力(N)
Fs=TS・W・t/α ・・・(3)
また、モーメント型破断の場合は、スポット溶接部を有するフランジ引張試験を行い、スポット溶接部の端部に加えた曲げモーメントM(N・m)と、試験材の板厚、板幅、強度特性から理論的に求まる全塑性モーメントMp(N・m)から、(4)式によるモーメント効率γを予め求め、このモーメント効率γと、任意の板厚、板幅、強度特性を有する材料に対する全塑性モーメントMp´から(5)式によるフランジ引張試験によるスポット溶接部の最大許容荷重値(最大許容モーメント)Mlim(N・m)を算定する方法が好ましい。
γ=Mp/M・・・(4)
Mlim=Mp´/γ ・・・(5)
また、ナゲット内破断の場合は、例えば、下式(7)で表わされるナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均Ceqを用いて、下記(6)式により、スポット溶接部の最大許容荷重値Fs(N)を算定する方法が好ましい。
Fs=e×Π(d/2)2×(f×Ceq+g)・・・(6)
eq=Σi=1 {t・Ceq }/Σi=1 {t}・・・(7)
ここで、d:ナゲット径(mm)、Ceq:ナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均、t:試験片の厚さ(mm)、i:溶接する試験片の種類(i=1〜n)、e,f,g:係数
そして、各時刻ごとにスポット溶接要素の荷重・モーメント出力に基づくモードごとの状態変数を計算する(ステップS3)。なお、スポット溶接要素とは、有限要素法における一つの有限要素だけからなるものではなく、場合によっては複数個の有限要素からなることもある。
次に、破断モードごとにステップS2の最大許容荷重値とステップS3の状態変数を比較する(ステップS4)。
いずれかのモードの状態変数が最大許容荷重値に達している場合、以後、破断発生済みと判定し、その後のスポット溶接要素の相対変位(ひずみ)に応じて許容荷重値を低下させ、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める(ステップS5)。
全プロセスの力学計算終了後、破断詳細情報を出力する(ステップS6)。
前記破断したと評価する破断詳細情報の出力には、破断したとの結果だけでなく、破断モードや、最大許容荷重値及び許容荷重値を出力することにより、破断原因と改善の検討情報として用いることができる。
スポット溶接で結合した任意の形状の部材を、コンピュータ上で有限要素法を用いてモデル化するが、その際、スポット溶接をモデル化した、部材同士をつなぐ要素の、相当塑性ひずみεpを有限要素法で再現した衝突解析の変形中に逐次、コンピュータに算出させる。この相当塑性ひずみεpの算出手段は、汎用の解析コードに依存するが、例えばESI社製PAM-CRASH
v2002 user's manualを参照する。
このようにすることにより、スポット溶接の破断判定を、実際に部材を作成して衝突試験により検証することなく、コンピュータ上で正確に予測することができる。この方法を用いることで、コンピュータ上で、部材形状や、材料、板厚、ナゲット径、溶接位置を変えることでスポット溶接が破断しない条件を調べることができ、最適な部材を設計することができる。
図7は、スポット溶接部の破断解析装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。同図において、1200はコンピュータ(PC)である。1201はCPU1201であり、ROM1202又はハードディスク(HD)1211に記憶された、或いはフレキシブルディスクドライブ(FD)1212により供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行し、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。PC1200のCPU1201、ROM1202又はハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、各機能手段が構成される。
1203はRAMであり、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209から入力される信号をシステム本体内に入力する制御を行う。1206は表示コントローラ(CRTC)であり、表示装置(CRT)1210上の表示制御を行う。1207はディスクコントローラ(DKC)であり、ブートプログラム(起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラム)、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211、及びフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。
1208はネットワークインターフェースカード(NIC)であり、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、或いは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
上述した機能は、コンピュータがプログラムを実行することによっても実現される。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、前記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。前記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性メモリ、ROM等を用いることができる。
このような装置構成を用いることにより、前述のスポット溶接部の破断解析方法に用いる破断解析装置であって、スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める手段と、前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める手段とを有することを特徴とする、スポット溶接部の破断解析装置を実現することができる。
また、コンピュータ上の有限要素法解析において、例えば自動車部材のスポット溶接をモデル化した部分での破断予測を正確に行うことができるので、実際の自動車の部材での衝突試験時のスポット溶接部破断の検証を省略することが可能となる、又は、検証試験の回数を大幅に削減することが可能となる。また、自動車の部材のスポット溶接条件を変えた試作や衝突試験の大規模な実験によるスポット溶接破断を防ぐ部材設計を、コンピュータ上の衝突解析によるスポット溶接部破断を防ぐ設計に置き換えることができるので、大幅なコスト削減、設計開発期間の短縮化に寄与することが可能となる。
本発明の実施例に用いた解析モデルを表2に示す。例えば発明例14は、荷重型破断モード、モーメント型破断モード、ナゲット内破断モードすべてについて最大許容荷重値を求め、最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求める例である。しかも、モーメント型破断の最大許容荷重値は断面高さHで補正し、ナゲット内破断の最大許容荷重値を求める際にはナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均を用いている。また、溶接される鋼板が3枚以上のときには、該3枚以上の鋼板を接合する2箇所以上のスポット溶接部について別々に判定し、その際、裏面側で重なっている鋼板の板厚は該重なっている鋼板の板厚の総和としている。
一方、比較例1は、荷重型破断モード、モーメント型破断モード、ナゲット内破断モードを考慮せずに、本発明とは異なる手法により最大許容荷重値を求め、最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求めない例である。また、比較例2、3、4はそれぞれ荷重型破断モード、モーメント型破断モード、ナゲット内破断モードとして最大許容荷重値を求めるが、最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求めない例である。
Figure 0004980503
発明例5、7、10、13、14では、鋼板A−B−Cの3枚重ねのときは、A−B間の溶接部に対してはBの板厚にBとCの板厚の和を入力し、B−C間に対してはBの板厚にBとAの板厚の和を入力した。なお、下記の実施例における鋼種は引張強度Ts(MPa)、板厚はt(mm)を示す。
<実施例1>
実施例1の実験条件と実験結果を表3に示す。
Figure 0004980503
実施例1の解析条件と解析結果を図8及び表4に示す。発明例1〜7においては、破断モードが荷重型破断であり、破断荷重の誤差は−2.6%と小さかった。表3において実験的には荷重型破断が生じているため、発明例1〜7のように荷重型破断モードを用いて解析を行うことが好ましいが、解析上は変形の進行と共に溶接部に加わる力やモーメントが増加していくので荷重型破断モードでないモードでの破断予測が可能である.発明例8〜10はモーメント型破断モードによる破断判定結果であり、発明例11〜13はナゲット内破断モードによる破断判定結果である。表4に示すように、実験と解析が荷重型破断モードで判定しているものよりも精度は若干悪化するが、実用上十分な精度での予測が可能であった。一方、比較例1では破断荷重の誤差は13%と大きかった。
Figure 0004980503
<実施例2>
実施例2の実験条件と実験結果を表5に示す。発明例1、比較例2においては、破断モードが荷重型破断である。
Figure 0004980503
発明例1の場合、図9A、図9Bに示すように、スポット溶接部の破断部位及び試験体の変形形状は実験とよく一致した。一方、比較例2の場合、溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求めず、最大許容荷重値に到達後すぐに許容荷重値を0としている。この場合、連鎖的なスポット溶接部の破断が生じハット型試験体のすべてのスポット溶接部で破断が生じるという結果となり、実験結果とは一致しなかった。
<実施例3>
実施例3の実験条件を表6に示す。
Figure 0004980503
実施例3に用いた試験体の主要寸法を下記に示す。
ハット:ハット底部直線45mm、フランジ幅20mm、断面高さ43mm、全長370mm
平板:幅100mm、長さ360mm
スポット溶接間隔:40mm
実施例3の試験条件を下記に示す。
落重軸圧潰試験:落錘重量140kg、初速36km/h
有効幅としては、いずれの例でもハット側部材にはフランジ幅20mmを、平板材には幅の半分の50mmを入力し、試験結果は、2打点にプラグ破断が発生した。
実施例3の解析条件と解析結果を図10及び表7に示す。実施例1に示したように、断面形状が平板で剛性が低い試験では発明例2でも実験結果を良好に再現する。発明例3においては、破断モードがモーメント型破断であった。一方、発明例2では解析上は破断が発生しなかった。平板では特に留意は不要であるが、高い断面剛性を持つ立体形状に適用する場合には、断面高さによる補正を行うことが望ましい。比較例3では、溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求めず、最大許容荷重値に到達後すぐに許容荷重値を0としている。この場合、連鎖的なスポット溶接部の破断が生じ10点のスポット溶接部で破断が生じるという結果となり、実験結果とは一致しなかった。
Figure 0004980503
<実施例4>
実施例4の実験条件と実験結果を表8に示す。
Figure 0004980503
実施例4の解析条件と解析結果を表9に示す。実施例1に示すように、同じ材料同士を溶接している場合、これらの間に差は生じない。ここは、表8に示すように異なる材料を接合する場合の例である。異なる材料の平均炭素当量の値を用いる発明例4においては、破断モードがナゲット内破断であり、破断荷重の誤差は7.2%と小さく良好な精度が得られることが分かった。発明例2では平均炭素当量の値を用いずに、いずれか一方の材料の炭素当量の値を用いて解析を行った。ナゲット内破断限界が低い材料の炭素当量の値を用いて解析した発明例2(a)では破断荷重の誤差は−17%と大きかった。ナゲット内破断限界が高い材料の炭素当量の値を用いて解析した発明例2(b)では破断モードが荷重型破断となり実験結果と相違するとともに破断荷重の誤差も31%と大きかった。同じ材料を接合する場合は特に留意の必要はないが、異なる材料の場合は、ナゲット内破断で用いる炭素当量を板厚で重み付け平均したものを用いる方が好ましい。なお、同じ材料の接合の場合、重み付け平均の結果は変わらないので、常に重み付け平均することにしてもよい。
Figure 0004980503
<実施例5>
実施例5の実験条件を表10に示し、鋼板A−B−Cの順の3枚重ねとし、鋼板Aと鋼板Cを掴んで引っ張る引張せん断試験を行ったところ、鋼板Aがプラグ破断し、破断荷重15.9kNであった。
Figure 0004980503
実施例5の解析条件と解析結果を表11に示す。発明例2は2枚重ねの場合には発明例5と全く同一であるため、上記の実施例1〜4でも良好な結果を示すことは明らかである。解析対象が3枚重ねのときに限り、留意が必要となる。発明例5においては、破断モードが荷重型破断であり破断荷重の誤差は小さかった。一方、発明例2は破断モードが荷重型破断だったが破断荷重の誤差は大きかった。通常の2枚重ねでは特に配慮は不要であるが、3枚重ねの場合には、着目する2枚接合部に対し、板厚はその他の接合板組の板厚総和とすることが望ましい。
Figure 0004980503
<実施例6>
実施例6の実験条件を表12に示す。
Figure 0004980503
実施例6に用いた試験体の主要寸法を下記に示す。
ハット:ハット底部直線45mm、フランジ幅20mm、断面高さ48mm、全長370mm
平板:幅100mm、長さ360mm
スポット溶接間隔:46mm
ナゲット径条件:(1)6.0mm、(2)5.0mm
実施例6の試験条件を下記に示す。
落重軸圧潰試験:落錘重量140kg、初速36km/h
実施例6の実験結果は、条件(1)では順次破断し、条件(2)では瞬時にすべて破断した。
実施例6の解析条件を下記に示す。発明例14は、荷重型破断及びモーメント型破断に対しては、スポット溶接要素の伸びがナゲット径と同等になるまで、徐々に許容荷重値を低下させる。一方、ナゲット内破断に対しては、スポット溶接要素の伸びが板厚と同等になるまで、徐々に許容荷重値を低下させた。比較例2は、荷重型破断モードでの破断予測を行うが、最大許容荷重値に到達したら、瞬時に許容荷重値を0にした。破断発生までは発明例11と同一の構成である。比較例4は、ナゲット内破断モードでの破断予測を行うが、最大許容荷重値に到達したら、瞬時に許容荷重値を0にした。破断発生までは発明例11と同一の構成である。
実施例6の解析結果は、発明例14では条件(1)と(2)は再現された(条件(1)は図9A、図9Bに示す)。比較例2は条件(2)は再現できたが、条件(1)でも瞬時にすべての溶接が破断した。比較例4においても比較例2と同様に条件(2)は再現できたが、条件(1)でも瞬時にすべての溶接が破断した。多打点からなる構造体で破断する打点の進展を評価したい場合、溶接部の最大許容荷重値に到達した後に瞬時に許容荷重値を0にするのではなく、時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求めることが、いずれの破断モードでも重要であることが分かった。以上の実施例により、本発明の効果が確認された。
本発明においては、所定の破断モードに応じて、溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求めるようにしたので、完全な破断が生じるまでの許容荷重値を求めることができる。また、スポット溶接部の性質や負荷状態に応じて、どの破断モードが発生するかが、事前にわからない場合でも、適切な破断挙動を推定することができる。さらに、3枚以上のときの取り扱い、詳細情報出力で破断防止対策技術の検討を容易にすることができる。

Claims (9)

  1. スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める手順と、
    前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める手順とを有することを特徴とするスポット溶接部の破断解析方法。
  2. 前記所定のモードとして、荷重型破断、モーメント型破断及びナゲット内破断を用いることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
  3. 前記所定の破断モードはモーメント型破断であり、その最大許容荷重値は断面高さHで補正されることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
  4. 前記所定の破断モードはナゲット内破断であり、その最大許容荷重値を求める際に、溶接する試験片の種類i(i=1〜n)として下式で表わされるナゲット部炭素当量の厚み方向の重み付き平均Ceq
    eq=Σi=1 {t・Ceq }/Σi=1 {t
    を用いることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
  5. 前記最大許容荷重値を求める手順では、前記溶接される鋼板が3枚以上のときには、該3枚以上の鋼板を接合する2箇所以上の溶接部について別々に判定し、その際、裏面側で重なっている鋼板の板厚は該重なっている鋼板の板厚の総和とすることを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
  6. 破断詳細情報の出力を行うことを特徴とする請求項1に記載のスポット溶接部の破断解析方法。
  7. スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める手段と、
    前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める手段とを備えたことを特徴とするスポット溶接部の破断解析装置。
  8. スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める処理と、
    前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める処理とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. スポット溶接される鋼板それぞれの板厚tと、引張強さTSと、伸びElと、ナゲット部の化学成分と、溶接部のナゲット径dと、溶接部の隣接する溶接部、エッジ又は稜線との距離で決まる有効幅Bと、断面高さHとの少なくとも一つに基づいて、所定の破断モードでの溶接部の最大許容荷重値を求める処理と、
    前記所定の破断モードに応じて、前記溶接部の最大許容荷重値に到達後の時々刻々の許容荷重値を求め、当該許容荷重値が0となる変位又は時刻を求める処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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