JP5347696B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。より詳しくは、着座者の荷重を弾性的に支持する弾性支持部材が着座面方向に張設された車両用シートに関する。
この種の車両用シートとして、例えば、下記特許文献1に記載されるように、ワイヤを曲げ成形してなるSバネがシートフレームに架け渡されて固定されており、シートフレームに被せ付けられたパッド部材を介してSバネが着座者の荷重を弾性的に支持する車両用シートがあった。このような車両用シートでは、着座者の荷重がSバネで弾性的に支持されるため、ある程度の座り心地の良さを確保することはできる。しかし、バネ部材がシートフレームに固定設置されているため、着座者の好みに応じて支持弾性を調節できない点では改善の余地があった。
そこで、下記特許文献2には、支持弾性を調節可能とすることのできる車両用シートが提案されている。下記特許文献2に記載の車両用シートでは、シートフレームに対して軸回動可能に保持された長尺な板バネにSバネの端部が相対回動可能に掛止されている。そして、この車両用シートでは、Sバネを弛張せず、板バネを軸回動させてSバネの張設方向における板バネの撓みやすさを変化させることによって、着座者に対する支持弾性を調節することが可能となっている。
特開2001−112569号公報 特開2007−21063号公報
本発明者らは、弾性支持部材が着座面方向に張設された車両用シートにおける支持弾性に調節について鋭意検討した結果、未だ提案されていない構成によって支持弾性を調節可能として本発明に至った。すなわち、本発明の課題は、着座面方向に張設された弾性支持部材の支持弾性を調節可能とすることにある。
上記課題を解決するために本発明は次の手段を採用する。
本発明は、着座者の荷重を弾性的に支持する弾性支持部材が着座面方向に張設された車両用シートであって、前記弾性支持部材の張力作用方向の両端部間の間隔を変更することで該弾性支持部材の張力を調節する張力調節機構を備えていることを特徴とする。本発明において、「弾性支持部材が着座面方向に張設された」構成には、弾性支持部材自体は着座面を形成せずに着座面方向(着座面の広がる方向)と略平行になるように張設されている構成と、弾性支持部材自体が着座面を形成している構成とを含む。
かかる構成の車両用シートによれば、弾性支持部材の張力作用方向の両端部間の間隔を変更し、弾性支持部材を弛張させて弾性支持部材の張力を調節することにより、着座者に対する支持弾性を調節することができる。
本発明において、前記弾性支持部材は面状弾性体であると好ましい。その場合、弾性支持部材で直接的に着座者の荷重を支持する場合であっても着座者に異物感を生じさせにくい。したがって、着座面の形態によらず、各種の車両用シートに好ましく適用することができる。また、この場合、前記張力調節機構は、当該車両用シートの幅方向と、該幅方向に直交する方向との二方向において同時に面状弾性体の張力を調節可能であると、二方向においてバランスよく張力が調節されるため一層好ましい。
本発明によれば、着座者の荷重を弾性的に支持する弾性支持部材が着座面方向に張設された車両用シートにおいて、支持弾性を調節することができる。
また、弾性支持部材が面状弾性体であると、着座面の形態によらず、各種の車両用シートに好ましく適用することができる。
また、張力調節機構により、車両用シートの幅方向と、該幅方向に直交する方向との二方向において同時に面状弾性体の張力を調節可能とすると、二方向においてバランスよく張力を調節することが可能となる。
本発明の実施形態1に係る車両用シートの斜視図である。 図1に示される車両用シートのシートバックの分解斜視図である。 図1に示される車両用シートのシートバックのIII−III線断面図である。 本発明の実施形態1に係るバックフレームの正面図である。 図4に示される張力調節機構のリンク機構とロック機構とを拡大して示す図である。 図4に示される張力調節機構のリンク機構とロック機構とを拡大して示す図であり、張力調節機構の作動を説明する図である。 図5に示されるリンク機構のVII−VII線断面図である。 図5に示される張力調節機構のリンク機構とロック機構との斜視図である。 図5に示されるロック機構のIX−IX線断面図であり、(A)は第1のリンクアームを時計回り方向に回動させる過程を示す図であり、(B)はロック状態を示す図である。 図5に示されるロック機構のX−X線断面図であり、(A)は第1のリンクアームを時計回り方向に回動させる過程を示す図であり、(B)はロック解除状態を示す図であり、(C)はロック解除状態からロック状態へ戻す過程を示す図である。 本発明の実施形態2に係る車両用シートの斜視図である。 図11に示される車両用シートのシートバックの分解斜視図である。 図11に示される車両用シートのXIII−XIII線断面図である。 本発明の実施形態3に係る車両用シートの斜視図である。 図14に示される車両用シートのシートバックの分解斜視図である。 図14に示される車両用シートのシートバックのXVI−XVI線断面図である。
<実施形態1>
以下、図1〜図10を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態1について説明する。本実施形態の車両用シート11は自動車等の車両に装備されるシートであり、図1に示されるように、座面となるシートクッション13、背凭れとなるシートバック21、およびヘッドレスト(図示省略)を備えている。本実施形態では、シートバック21に本発明が適用されている。他の部分については、従来の車両用シートから変更を要しないため詳細な説明は省略し、以下、シートバック21について詳細に説明する。なお、各図において矢印で示すFR,RR,UPはシート11の着座者から見た方向を基準として定めたシート11の前方,後方,上方を示している。また、各図において矢印で示すWは車両用シート11の幅方向を示している。
シートバック21は、図2に示されるように、骨格をなすバックフレーム31と、着座者の背中を支持する着座面21aを形作るパッド部材23と、張った状態でバックフレーム31に組み付けられた面状弾性体41とを備えている。
バックフレーム31は、上部に配設されたアッパフレーム33と両側部に配設された一対のサイドフレーム35,35とを備えている。アッパフレーム33は、パイプが逆U字形に曲げ加工されてなる。サイドフレーム35,35はプレートがプレス加工されてなる。両サイドフレーム35,35の上端部にはアッパフレーム33の端部が溶接されており、バックフレーム31は全体として門形となっている。バックフレーム31の上部及び下部にはプレート状のブラケット37,39が幅方向に架設されている。サイドフレーム35,35の下端は、リクライニング機構31rを介してクッションフレームと回動可能に接続されている。
パッド部材23は、例えば、発泡ウレタンからなり、バックフレーム31に被せ付けられる。そして、図3に示されるように、パッド部材23の前面が着座面21aの外形形状を形作っている。このシートバック21では、パッド部材23の着座面21aとは反対側の背面21b側に面状弾性体41が配設されており、該面状弾性体41がパッド部材23を介して着座者の荷重を弾性的に支持するようになっている。
面状弾性体41は、平面的な広がりを有し、その面が着座面21aと略平行に広がるように張った状態で設けられている。面状弾性体41は、その面で弾性的に着座者を支持可能な材料であり、例えば、織物や編物等からなる。本実施形態では、面状弾性体41として、ポリエステルエラストマー製の繊維をメッシュ状に編んで形成した編物を用いているが、これに限定されず、例えば帆布を用いることもできる。図4に示されるように、面状弾性体41は凡そ矩形であり、その周縁四辺を支持する支持フレーム51に張設された状態でバックフレーム31に組み付けられている。そして、着座者の荷重を弾性的に支持してバックフレーム31に伝達する。この面状弾性体41が本発明の弾性支持部材に相当する。
支持フレーム51は、少なくとも面状弾性体41の張力によって撓まされない程度の剛性を備える剛体よりなる。支持フレーム51は、面状弾性体41の幅方向の両端部の夫々に沿って平行に配置された一対の支持バー53,55と、面状弾性体41の上下方向の両端部の夫々に沿って平行配置された一対の支持バー57,59との合計4本の棒状部材を備えている。面状弾性体41の周縁四辺の端部43,45,47,49には、折り返して縫製することにより支持バー53,55,57,59を挿通可能な挿通部43a(図3参照)が形成されている。各支持バー53,55,57,59が、面状弾性体41の挿通部43aに挿通され、面状弾性体41が張った状態で支持フレーム51に保持されている。支持フレーム51は、バックフレーム31の門形状の内側においてバックフレーム31に組み付けられている。
図4に示されるように、支持フレーム51を構成する幅方向に離間して配置された一対の支持バー53,55のうち、一方の支持バー53は、バックフレーム31の上側ブラケット37と下側ブラケット39に架け渡され、バックフレーム31に対して相対移動不能に固定されている。以下、この固定された支持バー53を幅方向固定バーと称する。これに対し、幅方向他方の支持バー55は、幅方向固定バー53との平行状態を維持ながら幅方向に変位可能にバックフレーム31に対し配設されている。以下、この幅方向に変位可能な支持バー55を幅方向可動バーと称する。幅方向可動バー55を幅方向固定バー53から離間する方向へ変位させると、図4に二点鎖線で示されるように、それに伴って面状弾性体41の幅方向の一端部43と他端部45との間隔が広くなり、面状弾性体41の幅方向の張力が大きくなる。逆に、幅方向可動バー55を幅方向固定バー53に近づく方向へ変位させると、それに伴って面状弾性体41の幅方向の一端部43と他端部45との間隔が狭くなり、面状弾性体41の幅方向の張力が小さくなる。
また、支持フレーム51を構成する上下方向に離間して配置された一対の支持バー57,59のうち、下側の支持バー57は、バックフレーム31の下側ブラケット39に沿って相対移動不能にバックフレーム31に固定されている。以下、この固定された下側の支持バー57を下側固定バーと称する。これに対し、上側の支持バー59は、下側固定バー57との平行状態を維持しながら上下方向に変位可能にバックフレーム31に対し配設されている。以下、この上下方向に変位可能な支持バー59を上側可動バーと称する。上側可動バー59を上方へ変位させて下側固定バー57から離間させると、図4に二点鎖線で示されるように、それに伴って面状弾性体41の下端部47と上端部49との間隔が広くなり、面状弾性体41の上下方向の張力が大きくなる。逆に、上側可動バー59を下方へ変位させて下側固定バー57に近づけると、面状弾性体41の下端部47と上端部49との間隔が狭くなり、面状弾性体41の上下方向の張力が小さくなる。
支持フレーム51は、幅方向可動バー55と上側可動バー59とを同時に変位させることで面状弾性体41の張力を調節することのできる張力調節機構61を具備している。すなわち、この張力調節機構61によれば、幅方向可動バー55を幅方向固定バー53から離間する方向へ変位させると同時に上側可動バー59を上方へ変位させて下側固定バー57から離間させることで面状弾性体41の張力を大きくし、その逆に、幅方向可動バー55を幅方向固定バー53に近づく方向へ変位させると同時に上側可動バー59を下方へ変位させて下側固定バー57に近づけることで面状弾性体41の張力を小さくすることができる。
支持フレーム51の張力調節機構61は、幅方向可動バー55と上側可動バー59とを同時に変位させるリンク機構63と、幅方向可動バー55と上側可動バー59とをその変位状態で保持するロック機構71とを備えている。
先ず、図4〜図8を参照しながら、リンク機構63について説明する。なお、図5〜図8においては、面状弾性体41の図示を省略している。リンク機構63は、幅方向可動バー55、上側可動バー59、第1のリンクアーム65、第2のリンクアーム67、及び、第3のリンクアーム69を構成要素として備える。リンク機構63によれば、上側可動バー59が上方へ変位するのに伴って、幅方向可動バー55が幅方向外方へ変位しながら上方へ、つまり図4で見て、向かって右斜め上方へ変位する。また、その逆に、上側可動バー59が下方へ変位するのに伴って、幅方向可動バー55が幅方向内方へ変位しながら下方へ、つまり図4で見て向かって左斜め下方へ変位する。以下、リンク機構63の各構成要素を説明しながらリンク機構63の作動を説明する。
図4に示されるように、幅方向可動バー55は、パイプを曲げ成形してなり、幅方向固定バー53と平行に配置された本体部55aと、該本体部55aの上端から幅方向固定バー53に近づく方向へ屈曲成形された連結部55bとを有する。図5に示されるように、幅方向可動バー55は、連結部55bが取付ブラケット56aに把持されており、該取付ブラケット56aを介して上側ブラケット37の前面側に設けられた取付部位38に取付けられている。取付部位38には、図5で見て向かって右上がり方向に長い長孔がガイド孔38aとして形成されている。そして、取付ブラケット56aの取付部位38に対向する位置には、ガイド孔38aに挿通され、ガイド孔38aに沿って摺動可能な状態で挿通方向に対しては抜け止めされた突起56t(図7参照)が形成されている。この突起56tがガイド孔38a内を摺動することで幅方向可動バー55の斜め上方向への変位が案内される。
また、図4に示されるように、幅方向可動バー55は、本体部55aの下端部が取付ブラケット56bに把持されており、該取付ブラケット56bを介して下側ブラケット39に設けられた取付部位40に取付けられている。取付部位40には、ガイド孔40aとして、図4で見て向かって右上がり方向に長く、上側ブラケット37における取付部位38に形成されたガイド孔38a(図5参照)と平行な長孔が形成されている。図4に示されるように、取付ブラケット56bの取付部位40に対向する位置には、ガイド孔40aに挿通され、ガイド孔40aに沿って摺動可能な状態で挿通方向に対しては抜け止めされた突起(図示省略)が形成されている。この突起がガイド孔40aに沿って摺動することで幅方向可動バー55の斜め上方向への変位が案内される。
このように、幅方向可動バー55は、連結部55bと本体部55aの下端部との二箇所において平行に形成されたガイド孔38a,40aにより変位が案内される案内機構を備えている。それにより、本体部55aが幅方向固定バー53に対して平行状態を保ったまま、図4で見て右上がりの斜め方向へ変位するようになっている。
図5に示されるように、幅方向可動バー55の本体部55aの上端部位置に延設された連結部55bには、該連結部55bの内径よりも外径の小さい上側可動バー59の一端部59aが相対摺動可能に挿入接続されている。図4に示されるように、上側可動バー59は、直管状のパイプよりなり、他端部59bには中空L字形のジョイント部材60が接合されている。そして、この中空L字形のジョイント部材60の先端に幅方向固定バー53の上端が相対摺動可能に挿入接続されている。
図5に示されるように、第1のリンクアーム65は、長手方向の中間位置においてロック機構71と連関し、上側ブラケット37に固定されたロック支軸73に回動可能に支持されている。第1のリンクアーム65は、ロック支軸73で支持された部位を挟んで緩やかに屈曲しており、一端65aには操作レバー65Lが延設されている。一方、他端65bは支持ピン66aを介して回動自在に第2のリンクアーム67に接続されている。また、第1のリンクアーム65の他端65bとはロック支軸73に支持された部位を挟んで反対側の一端65a寄りの中間位置は、支持ピン66bを介して回動自在に第3のリンクアーム69に接続されている。
第2のリンクアーム67は、直線状であり、第1のリンクアーム65と接続された一端67aとは反対側の他端67bが支持ピン68aを介して上側可動バー59の中間部を把持するブラケット68に回動自在に接続されている。
第3のリンクアーム69は、直線状であり、第1のリンクアーム65と接続された一端69aとは反対側の他端69bが支持ピン70を介して幅方向可動バー55を把持する取付ブラケット56aに回動自在に接続されている。
次に、上記構成のリンク機構63の作動について説明する。以下の説明においては、各構成部材の作動方向を図5で見たときの方向で示しながら説明する。なお、図6には、図5に示されるリンク機構63の状態よりも面状弾性体41(図示省略)の張力を大きくしたときのリンク機構63の状態が示されている。
面状弾性体41の張力を大きくするときは、操作レバー65Lを時計回り方向Aに回動させる。すると、第1のリンクアーム65がロック支軸73と中心に時計回り方向Aに回動し、それに伴って、第2のリンクアーム67が上方へ引かれて上側可動バー59が上方へ変位する。その際、上側可動バー59の他端部59b(図4参照)に接合されたジョイント部材60が幅方向固定バー53の上端に対して抜け方向に摺動し、両者の重複部分が少なくなることで幅方向可動バー55の上方への変位が許容される。また、図5,図6に示されるように、第3のリンクアーム69は、第1のリンクアーム65の時計回り方向Aの回動に伴って、先端69aが下方へ押され、他端69bが幅方向可動バー55とともに幅方向外方へ変位しようとする。その結果、幅方向可動バー55は、上記ガイド孔38a及びガイド孔40a(図4参照)による上記案内機構に案内され、ガイド孔38a及びガイド孔40aによって規制される一定範囲内において右上がりの斜め方向へ変位する。その際、図5,図6に示されるように、幅方向可動バー55は、連結部55bが上側可動バー59の一端部59aに対して抜け方向に摺動し、両者の重複部分が少なくなることで右方への変位が許容される。このようなリンク機構63の作動により、張力調節機構61は、幅方向可動バー55を上方へ変位させるとともに上側可動バー59を右斜め上方へ変位させることで面状弾性体41の張力を大きくすることができる。また、上記とは逆の作動により上側可動バー59が下方へ変位するとともに、幅方向可動バー55が左斜め下方へ変位して面状弾性体41の張力を小さくすることができる。
次に、図5,図6,図8〜図10を参照しながらロック機構71の構成について説明する。ロック機構71は、図5等に示されるよう、上側ブラケット37の前面側に配設され上側ブラケット37に接合された板状のロックベース部材75を備えている。図8に示されるように、ロックベース部材75にはロック支軸73が植設されており、ロック支軸73には、ロックベース部材75側から順にコイルばね77、ロックプレート79、解除用ブロックプレート81、第1のリンクアーム65が軸支されている。
まず、ロック機構71が幅方向可動バー55と上側可動バー59とをその変位状態で保持するロック状態に関する構成および作動について説明する。図5に示されるように、第1のリンクアーム65には、ロック支軸73より他端65b側の位置においてロックベース部材75側に突起する係止爪83が設けられている。これに対し、ロックプレート79には、第1のリンクアーム65の他端65b側が回動変位する範囲に対応してロック支軸73の軸回り外方に張り出す係止部位80が設けられている。そして、図8に示されるように、係止部位80の第1のリンクアーム65に臨む面には、ロック支軸73を中心に放射状に形成され、係止爪83が係止可能な複数状の溝部80aと、複数状の溝部80aを区切る陸部80bとがロック支軸73の軸回りに連続的に凹凸形成されている。図9(A)に示されるように、溝部80aは、断面変形V字形であり、図5で見て、ロック支軸73を中心に時計回り方向Aの壁面は陸部80bに向かって傾斜した案内斜面80cとして形成されており、反時計回り方向の壁面は回動方向に対して垂直な回動規制面80dとして形成されている。係止爪83の先端は、この溝部80aの断面変形V字形にちょうど嵌る形状となっている。ロックプレート79は、軸回りに回転はできないが軸方向には変位可能な状態でロック支軸73に軸支されており、コイルばね77(図8参照)によって軸方向のロックベース部材75から離間する方向に付勢されている。図9(A)に二点鎖線で示されるように、第1のリンクアーム65が時計回り方向Aに回動されると、係止爪83は、溝部80aの案内斜面80cに沿って、コイルばね77の付勢力に抗してロックプレート79をロックベース部材75に近づく方向へ変位させて相対的に陸部80bに乗り上げた格好となる。そして、さらに第1のリンクアーム65が時計回り方向Aに回動され、係止爪83が溝部80aの位置まで変位すると、図9(B)に示されるように、コイルばね77の付勢力によってロックプレート79がロックベース部材75から離間する方向へ変位し、係止爪83と溝部80aとが噛み合った状態となる。ここで第1のリンクアーム65を時計回り方向Aに回動させる操作力が解除されると、第1のリンクアーム65には面状弾性体41の張力により反時計回り方向Bに回動させようとする作用力が付与される。この反時計回り方向Bの作用力により係止爪83が溝部80aの回動規制面80dに押し付けられて回動が妨げられる。それにより第1のリンクアーム65の姿勢状態が保持されてロック状態となる。ロックプレート79の係止部位80には複数の溝部80aが設けられているため、多段階の第1のリンクアーム65の回動姿勢状態においてロック状態することができる。つまり、このロック機構71によれば、幅方向可動バー55と上側可動バー59とを多段階の変位状態において保持することができる。
次に、第1のリンクアーム65の反時計回り方向Bの回動を可能とするロック解除状態に関係するロック機構71の構成および作動について説明する。図8に示されるように、ロックプレート79には、ロック支軸73を挟んで係止部位80とは反対側に張り出す解除バー79aが設けられている。ロックプレート79と第1のリンクアーム65との間に配置された解除用ブロックプレート81には、ロック支軸73の軸回り外方に張り出すアームの先端部が厚くブロック状に成形されて解除ブロック部81aが設けられている。第1のリンクアーム65は、ロックプレート79の解除バー79aと重複する軸回り位置がロックベース部材75側に膨出して厚く形成されている。そして、その第1のリンクアーム65の厚く形成された部分が一部切り欠かれてロック支軸73の軸周りに第1のリンクアーム65の厚い部分で区画された領域85が設定されている。以下、説明の便宜上、図10に示されるように、該領域85を区画する時計回り方向Aの基端側の面を押し面85a、時計回り方向先端側の面を戻し面85bと称する。解除用ブロックプレート81の解除ブロック部81aは、この押し面85aと戻し面85bとで区切られた領域85内において回動可能な状態で配設されている。言い換えれば、解除ブロック部81aは、押し面85aと戻し面85bによって回動範囲が規制されている。そして、解除ブロック部81aは、第1のリンクアーム65よりもロックベース部材75の側に張り出し、回動してロックプレート79の解除バー79aに干渉する厚みを有している。
図10(A)に示されるように、第1のリンクアーム65が時計回り方向Aに回動されると、解除ブロック部81aは、第1のリンクアーム65の押し面85aに押され、第1のリンクアーム65とともに回動させれられる。そして、解除ブロック部81aは、一定角度回動されると、図10(B)に示されるように、コイルばね77の付勢力に抗して解除バー79aをロックベース部材75に近づく方向へ退避させることで解除バー79aに相対的に乗り上がったような格好となる。ここで、解除バー79aは、時計回り方向Aの基端側の面が斜面形状となっており、解除ブロック部81aが相対的に乗り上がるのを案内する。解除ブロック部81aの厚みは、少なくとも、第1のリンクアーム65の係止爪83が溝部80aから外れるだけロックプレート79をロックベース部材75に近づく方向へ変位させられる厚みである。したがって、解除ブロック部81aによりロックプレート79がロックベース部材75に近づく方向へ退避させられることで、係止部位80(図5参照)では、係止爪83と溝部80aとの係合が外れてロック解除状態となる。そして、第1のリンクアーム65を回動させる作用力を解除すると、面状弾性体41の張力による第1のリンクアーム65を反時計回り方向Bに回動させようとする作用力により第1のリンクアーム65は反時計回り方向Bに回動する。このとき、解除ブロック部81aは、第1のリンクアーム65の回動には追従せずにロック解除状態を継続し、第1のリンクアーム65が反時計回り方向Bに一定角度回動されると、図10(C)に示されるように戻し面85bが当たり、反時計回り方向に押されて解除バー79aとは干渉しない位置まで押し戻される。これによりロック解除状態が終了される。
以上の構成の張力調節機構61によれば、面状弾性体41の張力およびコイルばね77の付勢力に抗して操作レバー65Lを時計回り方向Aに回動することにより、幅方向可動バー55と上側可動バー59とを同時に変位させて面状弾性体41の張力を大きくすることができる。そして、所望の張力となる状態において操作レバー65Lを時計回り方向Aに回動する操作力を解除すると、ロック機構71によりロック状態となり、面状弾性体41が所望の張り具合で保持される。操作レバー65Lをさらに時計回り方向Aに回動させてロック解除状態とすると、幅方向可動バー55と上側可動バー59とが同時に戻り、面状弾性体41の張力を元に戻すことができる。
以上の構成のシートバック21によれば、以下の作用効果を奏する。
まず、幅方向可動バー55を変位させて面状弾性体41の幅方向の一端部43と他端部45との間隔を変更することで、面状弾性体41の幅方向の張力を調節することができる。また、上側可動バー59を変位させて面状弾性体41の下端部47と上端部49との間隔を変更することで、面状弾性体41の上下方向の張力も調節することができる。このように、面状弾性体41の張力を二方向においてバランスよく調節することができる。
なお、本実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で変更可能である。例えば、弾性支持部材として、面状弾性体41に代えて、ワイヤを曲げ成形してなる所謂Sバネなど、面でなく線形状ないし網目形状等でパッド部材23を支持することのできる各種の弾性部材を用いてもよい。
<実施形態2>
以下、図11〜図13を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態2について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の構成を一部変更した実施形態であり、図11に示されるように、車両用シート11のシートバック221に本発明を適用した例である。上記実施形態1から変更を要しない部分については図中に同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
本実施形態のシートバック221は、図12に示されるように、上記実施形態1と同様の張力調節機構61を具備する支持フレーム51に張設された面状弾性体41を備え、該面状弾性体41によって着座者の荷重を支持するものである。このシートバック221の着座面221aは、面状弾性体41の前面側に張設された上張り材225と、その周囲に配設されたパッド部材223とで構成されている。図13に示されるように、本実施形態では、上張り材225は、周縁に一体的に成形されたポリプロピレン等の樹脂製の枠体227に保持され、該枠体227がバックフレーム31に係止されて組み付けられている。上張り材225は、着座面221aの意匠を担うものであって、例えば、織物、編物等のファブリックや皮革等の布状の材料からなり、それ自体が着座者の荷重を支持するものではなく、図13に二点鎖線で示されるように、着座者の荷重を面状弾性体41に受け持たせることができる程度の伸縮性を有するものである。図12に示されるように、パッド部材223は、門形に形成されており、図13に示されるように、樹脂製の枠体227を被覆するようにして配置されている。パッド部材223は、表皮材(図示省略)で被覆されており、例えば、表皮材を上張り材225と同じ材質で構成すれば、着座面221a全体の統一感を演出することもできる。
なお、本実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で変更可能である。例えば、本実施形態では、上張り材225は、着座していない状態において面状弾性体41と離間して配設された構成として図示したが、上張り材225は、着座していない状態においても面状弾性体41に接するように配設してもよい。
<実施形態3>
以下、図14〜図16を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態3について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の構成を一部変更した実施形態であり、図14に示されるように、車両用シート11のシートバック321に本発明を適用した例である。上記実施形態1から変更を要しない部分については図中に同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
図16に示されるように、本実施形態のシートバック321の着座面321aは、弾性支持部材としての面状弾性体41を主体として形成されている。つまり、本実施形態では、張力調節機構61(図15参照)により張力を調節可能な弾性支持部材としての面状弾性体41が、図14に示されるように、シートバック321の外表面に露出しており、パッド部材を介さずに着座者の荷重を直接支持するとともに、シートバック321の意匠をも担っている。着座面321aは、面状弾性体41と、その周囲に配置されたパッド部材323とで形成されている。図15に示されるように、パッド部材323は、バックフレーム31を被覆することのできる門形に形成されている。パッド部材223は、バックフレーム31と支持フレーム51とに重なるように、バックフレーム31に被せ付けられている。これにより、バックフレーム31又は支持フレーム51によって着座者に異物感を生じさせるのを防ぐことができるようになっている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施形態が考えられるものである。
例えば、上記実施形態では、弾性支持部材である面状弾性体の張力を、車両用シート11の幅方向と幅方向に直交する上下方向との二方向で調節可能とした構成を例示したが張力は、少なくとも一方向において調節可能とすればよく、その方向は特に限定されない。また、二方向以上の張力を調節可能とした場合において、複数方向において同時に張力を調節可能な構成としてもよいし、各方向において独立して張力を調節可能な構成としてもよい。
また、上記実施形態では、幅方向可動バー55及び上側可動バー59の変位操作をレバー操作によって手動で行う構成を例示したが、動力は特に限定されず、例えば、モータ駆動によって行う構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、本発明をシートバックに適用した例を示したが、本発明はシートクッションにも適用できる。
11 (車両用)シート
21 シートバック
21a 着座面
23 パッド部材
31 バックフレーム
38a,40a ガイド孔
41 面状弾性体
43 (幅方向の)一端部
45 (幅方向の)他端部
47 下端部
49 上端部
53 幅方向固定バー
55 幅方向可動バー
56a 取付ブラケット
56t 突起
57 下側固定バー
59 上側可動バー
61 張力調節機構
63 リンク機構
65 第1のリンクアーム
65L 操作レバー
67 第2のリンクアーム
69 第3のリンクアーム
71 ロック機構
73 ロック支軸
75 ロックベース部材
77 コイルバネ
79 ロックプレート
79a 解除バー
80a 溝部
80b 陸部
80c 案内斜面
80d 回動規制面
81 解除用ブロックプレート
81a 解除ブロック部
83 係止爪
221 シートバック
221a 着座面
223 パッド部材
225 上張り材
227 枠体
321 シートバック
321a 着座面
323 パッド部材

Claims (1)

  1. 着座者の荷重を弾性的に支持する弾性支持部材が着座面方向に張設された車両用シートであって、
    前記弾性支持部材の張力作用方向の両端部間の間隔を変更することで該弾性支持部材の張力を調節する張力調節機構を備えており、
    前記弾性支持部材は支持フレームに保持された面状弾性体であり、
    前記支持フレームは、幅方向に変位可能な幅方向可動バーと、上下方向に変位可能な上側可動バーとを備えており、
    前記幅方向可動バー及び上側可動バーの一端は摺動可能に接続されており、
    前記張力調節機構は、前記幅方向可動バーと上側可動バーとを同時に変位させることで、当該車両用シートの幅方向と、該幅方向に直交する方向との二方向において同時に前記面状弾性体の張力を調節することを特徴とする車両用シート。

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