JP5347146B2 - 磁性材料及び磁石、並びに磁性材料の製造方法 - Google Patents

磁性材料及び磁石、並びに磁性材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、いわゆるナノコンポジット磁石に関する。
磁石は、広範な分野で用いられている。現在、高性能磁石としてはネオジム磁石(NdFe14B化合物)が広く用いられているが、近年においてはさらなる高性能化が要求されている。そのような高性能化の1つの手段として、磁化の高い軟磁性相と保磁力の高い硬磁性相とが同一組織内に均一に分布するとともに、交換相互作用によって両者が磁気的に結合したナノコンポジット磁石が注目されている。
例えば、特許文献1には、NdFe14B化合物の硬磁性相をコアとし、Feの軟磁性相をシェルとするコア−シェル構造を有するナノコンポジット磁石が開示されている。また、特許文献1には、NdFe14B化合物の粒子を、界面活性剤を含む溶媒中に加え分散させた後、Fe先駆物質を添加し、NdFe14B化合物の粒子の表面上にFe粒子を析出させ、乾燥、焼結することにより、NdFe14B化合物の硬磁性相をコアとし、Feの軟磁性相をシェルとするコア−シェル構造を有するナノコンポジット磁石を製造する方法が開示されている。
特開2008−117855号公報
ところで、特許文献1に開示されている技術は、硬磁性相に希土類元素であるNdを用いる。しかしながら、希土類元素は高価であるとともに供給が不安定になるおそれがあるので、できる限り希土類元素の使用量を抑制したいという要請がある。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、希土類元素を用いないでナノコンポジット磁石を作製することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁性材料は、ε−Feを含む硬磁性相のコア部と、Feを含み、かつ前記コア部の少なくとも一部を被覆する軟磁性相のシェル部と、を有する磁性粒子を含むことを特徴とする。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料において、前記コア部を構成するε−FeのFeの一部が、CoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料において、前記シェル部を構成するFeの一部が、CoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料において、前記コア部は、ε−Fe以外の金属酸化物を含むことが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料において、前記シェル部の表面の少なくとも一部には、SiO層が設けられることが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁石は、前記磁性材料を含んで構成されることを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁性材料の製造方法は、ε−Feの粉末を製造する粉末製造工程と、前記ε−Feの粉末の表面を還元する還元工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料の製造方法において、前記粉末製造工程において製造された前記ε−Feの粉末は、表面の少なくとも一部がSiOで覆われていることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記磁性材料の製造方法において、前記還元工程の後、又は前記還元工程の前に、前記ε−Feの粉末の表面から前記SiOを除去する工程を含むことが好ましい。
本発明は、希土類元素を用いないでナノコンポジット磁石を作製できる。
図1は、本実施形態に係る磁性材料を用いて構成される磁石の組織を示す模式図である。 図2は、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性体粒子を示す模式図である。 図3−1は、本実施形態に係る磁性粒子で構成される磁石において、隣接する磁性粒子同士を示す模式図である。 図3−2は、Feをコア部とし、ε−Feをシェル部とした磁性粒子で構成される磁石において、隣接する磁性粒子同士を示す模式図である。 図4は、本実施形態に係る磁性材料の製造方法の工程を示すフローチャートである。 図5−1は、本実施形態に係る磁性材料の製造方法の工程を示す図である。 図5−2は、本実施形態に係る磁性材料の製造方法の工程を示す図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
本実施形態に係る磁性材料は、ε−Feを含む硬磁性相のコア部と、Feを含み、かつ前記コア部の少なくとも一部を被覆する軟磁性相のシェル部と、を有する粒子を含む点に特徴がある。また、本実施形態に係る磁石は、本実施形態に係る磁性材料を含んで構成される点に特徴があり、例えば、本実施形態に係る磁性材料を焼結したり、本実施形態に係る磁性材料を結合剤で固めたりすることによって得られる。
図1は、本実施形態に係る磁性材料を用いて構成される磁石の組織を示す模式図である。図1に示す磁石1は、本実施形態に係る磁性材料で構成されており、ε−Feを含むコア部11と、Feを含み、かつコア部11の少なくとも一部を被覆するシェル部12からなる磁性粒子を緻密化して構成されるナノコンポジット磁石である。ナノコンポジット磁石とは、nm(ナノメートル)オーダーの微細な保磁力の大きい硬磁性相と磁化の高い軟磁性相との2相の複合組織で構成され、これらの両相の間に磁気的な交換結合作用が働いて、あたかも均一で一様な磁石のように振る舞う磁石である。硬磁性相と軟磁性相とが磁性のスプリングで結合されているような磁化挙動を示すことから、交換スプリング磁石とも呼ばれる。
ナノコンポジット磁石は、硬磁性相と軟磁性相との複合組織をnmオーダーにまで微細化すると、軟磁性相と硬磁性相との間に交換結合作用が働いて、反転磁場を与えても軟磁性相の磁化反転が硬磁性相の磁化に交換結合作用で阻止される。このとき磁化曲線は、交換結合作用により軟磁性相と硬磁性相とがあたかも単相磁石であるかのように振る舞う。その結果、軟磁性相からは高い磁化を、硬磁性相からは保磁力を得た磁化曲線が実現されるようになり、結果としてエネルギ積(BH)maxの高い磁性材料が得られるようになる。上述したように、磁石1は、本実施形態に係る磁性材料によって構成されるが、次に、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性粒子について説明する。
図2は、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性体粒子を示す模式図である。磁性粒子10は、ε−Feを含む硬磁性相のコア部11と、Feを含み、かつコア部11の少なくとも一部を被覆する軟磁性相のシェル部12とを有する。ε−Feは硬磁性材料であり、酸化物磁石で最大の保磁力を有する。このような硬磁性材料と、磁化の大きいFe(軟磁性材料)とを組み合わせて磁性粒子10が構成される。より具体的には、磁性粒子10は、ε−Feを含む硬磁性相をコア部11とし、Feを含むシェル部12でコア部11の少なくとも一部、好ましくは全部を被覆した、コア−シェル構造となる。
本実施形態に係る磁性材料は、この磁性粒子10を含んで構成される。なお、本実施形態に係る磁性材料は、コア−シェル構造を有する複数の磁性粒子10のみの集合体であってもよい。磁性粒子10は、Feの酸化物及びFeで構成され、希土類元素を含まない。このような磁性粒子10を含む、本実施形態に係る磁性材料を用いて磁石を作製すれば、希土類元素を用いないで、ナノコンポジット磁石を作製できる。
ここで、磁性粒子10のコア部11は、ε−Feを含むとともに、これを主成分としているが、これは、コア部11の全体積に占めるε−Feの割合が50vol%よりも大きいことを意味する。また、磁性粒子10は、コア部11を構成するε−FeのFeの一部がCoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていてもよい。さらに、磁性粒子10のコア部11は、ε−Feの残部にε−Fe以外の金属酸化物を含んでいてもよい。このように、コア部11のうち、ε−Feの残部に異相としてε−Fe以外の金属酸化物を含ませることにより、磁性粒子10を含んで作製される磁石1の磁気特性を向上させることもできる。
また、磁性粒子10のシェル部12は、Feを含むとともに、これを主成分としているが、これは、シェル部12の全体積に占めるFeの割合が50vol%よりも大きいことを意味する。なお、磁性粒子10のシェル部12は、Feの残部にFe以外の異相、例えば、金属酸化物や金属間化合物等を含んでいてもよい。このように、シェル部12のうち、Feの残部に異相としてFeとは異なる相を含ませることにより、磁性粒子10を含んで作製される磁石1の磁気特性を向上させることもできる。
ここで、磁性粒子10は、シェル部12を構成するFeの一部がCoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていてもよい。このようにすれば、シェル部12の残留磁束密度Brを向上させることができるので、磁性粒子10を含んで作製される磁石1の磁気特性を向上させることができる。なお、シェル部12を構成するFeの結晶構造は限定されるものではなく、アモルファスであってもよいが、α−Feは、アモルファスと比較すると磁化が大きいので、より好ましい。
図3−1は、本実施形態に係る磁性粒子で構成される磁石において、隣接する磁性粒子同士を示す模式図である。図3−1に示す磁性粒子10のコア部11及びシェル部12の形状を球形とした場合において、ε−Feを含んで構成されるコア部11の直径(コア径)をDとする。ε−Feを含む硬磁性相は、寸法が小さくなりすぎると十分な保磁力を確保できない。コア径Dは、10nm以上とすることが好ましい。このようにすれば、コア部11を構成するε−Feの保磁力を確保できるので、コア部11を硬磁性相として確実に働かせることができる。
磁性粒子10において、軟磁性相であるシェル部12が存在する領域は、硬磁性相と軟磁性相との界面、すなわち、コア部11とシェル部12との界面13から交換結合作用が働く距離(以下、交換結合距離という)a以下の領域であることが好ましい。磁性粒子10は、シェル部12が軟磁性相であるので、シェル部12の厚さ(シェル厚)tが交換結合距離a以下(t≦a)であることが好ましい。このようにすれば、軟磁性相と硬磁性相との間に交換結合作用が確実に働くので、磁性粒子10で構成される磁石は磁気特性が向上し、磁石としての性能が向上する。
本実施形態に係る磁性材料を用いて磁石を製造する場合、当該磁石の全体積に対して軟磁性相の体積分率Vc1が大きい方が前記磁石の性能は向上する。したがって、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性粒子10は、上述したコア径Dの下限値を下回らず、かつシェル厚tが交換結合距離a以下という条件を満たしつつ、製造される磁石の全体積に対して軟磁性相の体積分率Vc1がより大きくなるように、コア径D及びシェル厚tが決定される。
図3−2は、Feをコア部とし、ε−Feをシェル部とした磁性粒子で構成される磁石において、隣接する磁性粒子同士を示す模式図である。図3−2に示す磁性粒子10aは、図3−1に示す磁性粒子10とは異なり、コア部11aがFeを主成分とした軟磁性相、シェル部12aがε−Feを主成分とした硬磁性相である。この磁性粒子10aは、シェル部12aが硬磁性相なので、シェル厚tは10nm以上とすることが好ましい。また、磁性粒子10aは、コア部11aが軟磁性相なので、コア部11aは、硬磁性相と軟磁性相との界面、すなわち、コア部11aとシェル部12aとの界面13aから交換結合距離a以下の領域に存在することが好ましい。すなわち、界面13aからコア部11aの中心までの距離が交換結合距離a以下であることが好ましく、コア部11aが球形である場合には、コア径D≦2×aとなる。
図3−1に示す磁性粒子10の体積V1と図3−2に示す磁性粒子10aの体積V2とを同じ大きさとして、上述した体積分率Vc1と体積分率Vc2とを比較する。図3−2に示す磁性粒子10aは、硬磁性相のシェル部12aのシェル厚t=bとし、軟磁性相のコア部11aのコア径Dを2×aとする。ここで、コア部11aのコア径Dが2×aを超えると、交換結合作用が不十分となるので、コア部11aのコア径Dは2×aを超えない。ここで、シェル厚tを規定する寸法bは、ε−Feが硬磁性相としての機能を発揮できる程度の保磁力が確保できる寸法である。
上述したように、磁石の性能向上という観点からは、軟磁性相の体積分率をできる限り大きくしたいという要請がある。このため、図3−2に示す磁性粒子10aは、交換結合距離a及び硬磁性相の寸法の制限(シェル厚tを上述した寸法bとすること)を考慮すると、軟磁性相のコア部11aのコア径Dの最大値は2×aとなる。この場合、磁性粒子10aの直径は、2×(a+b)となる。
図3−1に示す磁性粒子10は、軟磁性相のシェル部12のシェル厚t=aとし、硬磁性相のコア部11のコア径Dをb以上にする。すると、磁性粒子10の直径は、2×a+bとなり、図3−2に示す磁性粒子10aの直径よりも小さくなる。図3−1に示す磁性粒子10の直径を図3−2に示す磁性粒子10aの直径と同じ大きさにするためには、軟磁性相のシェル部12aのシェル厚tを交換結合距離aよりも大きくすることはできないので、硬磁性相のコア部11のコア径Dを2×bとする。これによって、図3−1に示す磁性粒子10の直径は2×(a+b)となり、図3−2に示す磁性粒子10aの直径と同じ大きさとなる。
図3−1に示す磁性粒子10の体積V1と図3−2に示す磁性粒子10aの体積V2とは同じ大きさになるので、V1=V2=Vとする。図3−1に示す磁性粒子10における軟磁性相の体積分率Vc1は式(1)で、図3−2に示す磁性粒子10aにおける軟磁性相の体積分率V2は式(2)で求めることができる。式(3)は、Vc1とVc2との差分ΔVcを示す。式(3)から、ΔVc>0なので、Vc1>Vc2となる。
Figure 0005347146
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次に、図3−1に示す磁性粒子10における軟磁性相の体積分率Vc1と、図3−2に示す磁性粒子10aにおける軟磁性相の体積分率Vc2とを比較する。この比較においては、図3−1に示す磁性粒子10の体積と、図3−2に示す磁性粒子10aの体積とを同じ大きさにするという条件を外し、より一般化した条件で体積分率Vc1と体積分率Vc2とを比較する。
ここで、図3−1に示す磁性粒子10においては、硬磁性相のコア部11のコア径Dをb、軟磁性相のシェル部12のシェル厚tを交換結合距離aとする。また、図3−2に示す磁性粒子10においては、軟磁性相のコア部11のコア径Dを交換結合距離aの2倍(2×a)、硬磁性相のシェル部12のシェル厚tをbとする。
図3−1に示す磁性粒子10における軟磁性相の体積分率Vc1は式(4)で、図3−2に示す磁性粒子10aにおける軟磁性相の体積分率Vc2は上述した式(2)で求めることができる。式(5)は、Vc1とVc2との差分ΔVcを示す。式(5)から、ΔVc>0なので、Vc1>Vc2となる。
Figure 0005347146
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このように、いずれの場合でも、図3−1に示す磁性粒子10における軟磁性相の体積分率Vc1の方が、図3−2に示す磁性粒子10aにおける軟磁性相の体積分率V2よりも大きい。したがって、軟磁性相と硬磁性相とを組み合わせたコア−シェル構造の磁性粒子において、粒子中における軟磁性相の体積分率を大きくするためには、硬磁性相の外側に軟磁性相を配置する磁性粒子10の構成が好適である。また、磁性粒子10のように、硬磁性相であるε−Feをコア部11とすることで、磁性粒子10内における磁化容易軸が一方向となり、異方性磁石を構成しやすくなる。なお、式(4)の分母、分子にb/aを乗じてb/aで整理すると、a、bがともに正の場合、軟磁性相の体積分率Vc1は、b/aが小さくなるほど(すなわち、bが小さくなるほど)大きくなる。ここで、コア部11の直径は、bに相当する。このため、硬磁性相をコア部11とし、軟磁性相をシェル部12とする磁性粒子10は、コア部11の直径を小さくするほど、軟磁性相の体積分率Vc1を大きくすることができる。
なお、上記説明では、磁性粒子10及びコア部11及びシェル部12の形状を球形としたが、磁性粒子10及びコア部11及びシェル部12の形状はこれに限定されるものではない。次に、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性粒子10の製造方法、すなわち、本実施形態に係る磁性材料の製造方法を説明する。
図4は、本実施形態に係る磁性材料の製造方法の工程を示すフローチャートである。図5−1、図5−2は、本実施形態に係る磁性材料の製造方法の工程を示す図である。本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性粒子を製造するにあたり、まず、ε−Feの粉末を作製する(ステップS101:粉末製造工程)。ε−Feの粉末は、例えば、硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO・9HO)から、例えば、逆ミセル法やゾルゲル法等を用いて作製される。
本実施形態において、ε−Feの粉末の作製方法は特に限定されるものではないが、ε−Feの粉末の作製に逆ミセル法やゾルゲル法のような化学的プロセスを用いることにより、物理的、機械的プロセスを用いる場合と比較して、数十nm前後のε−Feの粉末を比較的容易に作製できる。なお、ε−Feの粉末を作製するにあたり、ε−Feの粉末の表面をSiOで被覆する工程を加えてもよい。これによって、ε−Feの粉末を作製する工程において、ε−Feの粉末の粒成長を抑制できるので好ましい。
ε−Feの粉末が作製されたら、ε−Feの粉末の表面を還元することにより(ステップS102:還元工程)、ε−Feの粉末の外側にFeの層を形成する。これによって、ε−Feを主成分とした硬磁性相のコア部11を形成するとともに、Feを主成分とする軟磁性相のシェル部12でコア部11の表面の少なくとも一部を被覆した磁性粒子10が完成する(ステップS103、図5−1)。この磁性粒子10を所望の形状に成形して焼結したり、樹脂等のバインダで結合したりして、図1に示す磁石1を得る。磁石1は、例えば、次のように作製する。
(焼結磁石)
磁性粒子10を所望の形状に成形し、得られた成形体を不活性雰囲気又は真空中で熱処理することで、焼結磁石が得られる。また、プラズマ活性化焼結(PAS:Plasma Activated Sintering)、又は放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)で成形体を焼結することによっても、焼結磁石を得ることができる。また、磁場中で成形することで、異方性焼結磁石が得られる。
(ボンド磁石)
磁性粒子10と結合剤(バインダ)とを配合し、成形することによってボンド磁石が得られる。結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂材料、又はAl、Pb、Sn、Zn、Mg等の低融点金属、若しくはこれらの低融点金属からなる合金等を用いることができる。磁性粒子10と結合剤との混合物を圧縮成形したり射出成形したりすることによって、磁性粒子10を所望の形状に成形できる。また、磁性粒子10を磁場中で成形することで、異方性ボンド磁石が得られる。
なお、上述した磁性材料の製造方法では、ε−Feの粉末の表面を覆うSiOを除去していないが、ε−Feの粉末の表面を還元した後、又はε−Feの粉末の表面を還元する前(図5−2)のいずれか、すなわち、還元工程の前又は後のいずれかで、SiOを除去してもよい。これによって、磁性粒子10に占める、磁気特性の向上に対する寄与度が高くないSiOの割合を低下させることができるので、磁性粒子10を含んで作製される磁石の磁気特性をより向上させることができる。
ここで、磁気特性の観点からは磁性粒子10からSiOを除去した方が好ましいが、敢えて磁性粒子10の表面、すなわち、シェル部12の表面にSiOを残してもよい。磁性粒子10を焼結することにより磁石を作製する場合、加熱により磁性粒子10同士が結合して組織が粗大化する傾向があるが、磁性粒子10のシェル部12の表面にSiOを残すことにより、組織の粗大化を抑制できる。また、磁性粒子10は、シェル部12がFeで構成されているため、シェル部12の表面にSiO層を設けることにより、シェル部12の酸化が抑制されるので好ましい。なお、磁性粒子10のシェル部12の表面にSiOを残す場合、シェル部12の表面の少なくとも一部にSiOが残され、SiO層が設けられていればよい。
本実施形態に係る磁性材料の製造方法によって作製された磁性粒子10は、ε−Feを主成分とする硬磁性相のコア部11と、Feを主成分とし、かつコア部11の少なくとも一部を被覆する軟磁性相のシェル部12とを有するコア−シェル構造となる。そして、この磁性粒子10は、ε−Feの粉末の表面を還元することにより作製されるので、硬磁性相であるコア部11と軟磁性相であるシェル部12とが界面を介して結合するとともに、両者の間に交換結合作用が働く。これによって、磁化も大きいし保磁力も大きいという磁気特性が得られる。
また、磁性粒子10は、Feの酸化物から作製され、希土類元素を用いる必要はないので、この磁性粒子10を含む磁性材料を用いて磁石を作製すれば、希土類元素を用いないナノコンポジット磁石を作製できる。また、上述した製造方法によって作成された磁性粒子10含む磁性材料を用いて作製された磁石は、後述するように、希土類元素を用いた磁石と同等の磁気特性を有するものであると判断できる。
以上、本実施形態に係る磁性材料及びこの磁性材料から作製される磁石は、高価な希土類元素を用いないため、これらの製造コストを低減できる。また、希土類元素は供給が不安定になるおそれがあるが、本実施形態に係る磁性材料は、安定して供給されるFe系の材料(FeやFeの酸化物)を用いるので、安定した供給が実現できる。さらに、希土類元素は還元するときの工程が特殊であるとともに、還元に要するエネルギが大きくなる。このため、希土類元素を用いた磁石はリサイクルに手間を要する。しかし、本実施形態に係る磁性材料及びこの磁性材料から作製される磁石は希土類元素を用いず、Fe系の材料から作製できるので、リサイクルが容易になるという利点もある。
また、上述した特許文献1に開示されたナノコンポジット磁石は、硬磁性相のコアの寸法はミクロンオーダーであり、このようなコアの表面に軟磁性相のナノ粒子を生成させてシェルを構成する。その結果、コア寸法がシェル厚に比較して大きいために、軟磁性相の体積分率(Vc1)を大きくすることができない。一方、本実施形態に係る磁性材料を構成する磁性粒子は、後述するように、粒径が数十nmなので、軟磁性相の体積分率Vc1が大きくなる。また、上述した特許文献1では、物理的粉砕によりコアを作製しているが、本実施形態では、上述したように化学的プロセスを用いてコアを作製するとともに、粒成長を抑制するためにSiO層を被覆している。これによって、本実施形態では、硬磁性相のコア部の系を引用文献1と比較して小さくできる。その結果、本実施形態に係る磁性材料から作製される磁石は、希土類元素を用いた磁石と同等の磁気特性を有する。
(作製例)
次に、本実施形態に係る磁性材料を作製した例を説明する。この磁性材料は、ε−Feを主成分とする硬磁性相のコア部と、Feを主成分とする軟磁性相のシェル部とを有するコア−シェル構造の磁性粒子である。この磁性粒子は、次の手順で作製した。
(1)ε−Feの粒子を、水素気流中に200℃〜600℃の雰囲気温度で1時間〜100時間放置することにより、ε−Feの粒子の表面を還元した。
(2)その後、雰囲気温度を20℃〜100℃に低下させるとともに、酸素濃度を0.5%以下の雰囲気に変更し、20℃〜100℃の間の一定温度、かつ一定の雰囲気中で、還元後のε−Feの粒子を所定の時間放置することで、表面に保護層を形成した。還元後のε−Feの粒子を放置する時間は24時間以内とした。これによって、ε−Feを主成分とする硬磁性相のコア部と、Feを主成分とする軟磁性相のシェル部とを有するコア−シェル構造の磁性粒子が作製された。
ε−Feの粉末は、逆ミセル法を用い、次の手順で作製した。
(1)まず、2種類のミセル溶液(ミセル溶液A及びミセル溶液B)を調整した。
(1−1)ミセル溶液Aは、次のように調整された。イオン交換水54ml、n−オクタン164.7ml及び1−ブタノール33.3mlを混合する。そこに、硝酸鉄(III)九水和物を0.0135mol添加し、室温でよく撹拌しながら溶解させる。さらに、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、イオン交換水/界面活性剤のモル比が30となるような量で添加し、撹拌により溶解させる。これによって、ミセル溶液Aを得た。
(1−2)ミセル溶液Bは、次のように調整された。28%のアンモニア水16.2mlをイオン交換水36mlに混合させて撹拌し、その後に、さらにn−オクタン164.7mlと1−ブタノール33.3mlを加えてよく撹拌する。その溶液に、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、(イオン交換水+アンモニア中の水分)/界面活性剤のモル比が30となるような量で添加し、溶解させる。これによって、ミセル溶液Bを得た。
(2)ミセル溶液A及びミセル溶液Bが調整されたら、ミセル溶液Aをよく撹拌しながらミセル溶液Aに対してミセル溶液Bを滴下する。滴下が終了した後、ミセル溶液Aとミセル溶液Bとの混合液を60分間撹拌し続ける。
(3)得られた混合液を撹拌しながら、当該混合液にテトラエトキシシラン(TEOS)15mlを加える。そのまま、約1日撹拌を継続する。この工程により、鉄化合物の粉末の表面にSiOの層が形成される。
(4)得られた溶液を遠心分離機によって遠心分離処理をする。この処理で得られた沈殿物を回収する。回収された沈殿物は、エタノールによって複数回洗浄される。
(5)得られた沈殿物を乾燥させた後、大気雰囲気中の炉内において熱処理する。熱処理の条件は、1050℃で4時間である。熱処理後の粉末を10mol/lのNaOH水溶液中で24時間撹拌し、粉末表面に存在するSiOを除去する。
(6)SiOを除去した粉末を濾過した後水洗いし、乾燥させてε−Feの粉末が得られた。
上記手順で得られたε−Feの粉末は、粒径(TEM像から求めた)が10nm〜40nmであった。還元後における磁性粒子は、ε−Feのコア部のコア径が5nm〜35nm、Fe(α−Fe)のシェル部のシェル厚が3nm〜10nmであった。この磁性粒子の磁気特性をVSM(試料振動式磁力計)で測定した。結果は、残留磁束密度Brが85(emu/g)、保磁力HcJが10700(Oe)であった。この結果から、本作製例で作製した磁性粒子を用いて作製された磁石は、希土類元素を用いた磁石と同等の磁気特性を有すると判断してよい。
以上のように、本発明に係る磁性材料及び磁石、並びに磁性材料の製造方法は、希土類元素を用いないで磁石を作製することに有用であり、特に、ナノコンポジット磁石に適している。
1 磁石
10、10a 磁性粒子
11、11a コア部
12、12a シェル部
13、13a 界面

Claims (5)

  1. ε−Feを含む硬磁性相のコア部と、
    Feを含み、かつ前記コア部の少なくとも一部を被覆する軟磁性相のシェル部と、
    前記シェル部の表面の少なくとも一部に設けられるSiO層と、
    を有する磁性粒子を含むことを特徴とする磁性材料。
  2. 前記コア部を構成するε−FeのFeの一部が、CoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていることを特徴とする請求項1に記載の磁性材料。
  3. 前記シェル部を構成するFeの一部が、CoとNiとのうち少なくとも一方と置換されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性材料。
  4. 前記コア部は、ε−Fe以外の金属酸化物を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁性材料。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の磁性材料を含んで構成されることを特徴とする磁石。
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