JP2018182302A - 複合磁性材料、モータ、および複合磁性材料の製造方法 - Google Patents

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直樹 西村
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達夫 岸川
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Abstract

【課題】鉄や鉄合金を含む経時安定性の高い複合磁性材料を提供する。【解決手段】軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとを含有する複合磁性材料101であって、軟質磁性材料Sが鉄または鉄合金を含み、軟質磁性材料Sの表面の少なくとも一部が結晶性の酸化鉄で被覆されている。【選択図】図1

Description

本発明は、複合磁性材料、モータ、および複合磁性材料の製造方法に関する。
高性能な磁石として、ネオジム磁石(組成:NdFe14B等)が知られている。ネオジム磁石は残留磁束密度および保磁力がともに大きいため、広く利用されている。
ネオジム磁石は希土類元素であるネオジムを必須成分としている。希土類元素は高価であるとともに供給が不安定になる恐れがあるため、希土類元素の使用量を抑制したいという要請がある。そこで、希土類元素の使用量を抑制しつつ、高性能な磁石を作製する試みが行われている。
特許文献1には、イプシロン酸化鉄(ε−Fe)を含む硬質磁性相のコアと、アルファ鉄(α−Fe)を含み、かつコアの少なくとも一部を被覆する軟質磁性相のシェルと、を有する、コアシェル型の磁性材料が記載されている。特許文献1では、保磁力の高い硬質磁性相としてε−Fe、飽和磁束密度の高い軟質磁性相としてα−Fe、をそれぞれ用い、両者を交換結合作用によって磁気的に結合させたナノコンポジット磁石を作製している。
特開2011−35006号公報
鉄や鉄合金を用いた磁性材料においては、鉄や鉄合金が磁性材料の表面に露出する場合がある。これは、鉄や鉄合金を特許文献1に記載のようにコアシェル型の磁性材料のシェルとして用いた場合に特に顕著になる。
鉄や鉄合金は空気や水分によって酸化されやすい。そのため、磁性材料を構成する鉄や鉄合金が表面に露出していると空気や水分によって酸化され、磁性材料の磁気特性が低下してしまう。すなわち、鉄や鉄合金を含む複合磁性材料は、経時安定性が低いという課題があった。
そこで本発明では、上述の課題に鑑み、鉄や鉄合金を含む複合磁性材料であって、経時安定性の高い磁性材料を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての複合磁性材料は、軟質磁性材料と硬質磁性材料とを含有する複合磁性材料であって、前記軟質磁性材料が鉄または鉄合金を含み、前記軟質磁性材料の表面の少なくとも一部が結晶性の酸化鉄で被覆されていることを特徴とする。
本発明によれば、鉄や鉄合金を含む複合磁性材料であって、経時安定性の高い複合磁性材料を提供することができる。
第1の実施形態に係る複合磁性材料の構造を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る複合磁性材料の製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る複合磁性材料の構造を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対して適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に含まれる。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る複合磁性材料は、軟質磁性材料と硬質磁性材料とを含有し、軟質磁性材料が鉄または鉄合金を含み、軟質磁性材料の表面の少なくとも一部が結晶性の酸化鉄で被覆されている。
ここで、本明細書において「軟質磁性材料」とは、保磁力が小さく、飽和磁束密度が大きな材料を指す。また、本明細書において「硬質磁性材料」とは、保磁力が大きい材料を指す。
本実施形態に係る複合磁性材料は、軟質磁性材料の相(軟質磁性相)と硬質磁性材料の相(硬質磁性相)の2つの相がnm(ナノメートル)オーダーで隣接して存在する微細な混合構造を有する。このような微細な混合構造を有することで、軟質磁性相と硬質磁性相との間に交換結合作用を働かせることができる。軟質磁性相と硬質磁性相との間に交換結合作用が働いていると、反転磁場を与えたときに、交換結合している硬質磁性相の磁化によって軟質磁性相の磁化反転が抑制される。このとき磁化曲線は、交換結合作用により軟質磁性相と硬質磁性相とがあたかも単相磁石であるかのように振る舞う。そのため、軟質磁性相の大きな飽和磁束密度と、硬質磁性相の大きな保磁力を併せ持つ磁化曲線が実現されるようになる。その結果、高いエネルギー積(BH)maxを実現することができる。なお、このように軟質磁性相と硬質磁性相との間に交換結合作用を働かせた磁石は、ナノコンポジット磁石や交換スプリング磁石として知られている。
図1は、第1の実施形態に係る複合磁性材料の構造例を模式的に示す図である。本実施形態に係る複合磁性材料101は、図1(a)や図1(b)に示すように、軟質磁性材料Sを含む海部中に、硬質磁性材料Hを含む島部と、を有する海島構造を有する。さらに、複合磁性材料101は、軟質磁性材料Sの表面の少なくとも一部を被覆する結晶性の酸化鉄Oを有する。
(軟質磁性材料S)
軟質磁性材料Sは、鉄または鉄合金を含む。軟質磁性材料Sは、α−Fe(アルファ鉄)またはFeM合金を含むことが好ましい。ここで、MはCo、Ni、Al、Ga、Siからなる群から選択される少なくとも1つの元素を表し、FeM合金中の各元素の組成比は任意に選択することができる。中でも、軟質磁性材料Sは、α−Feを含むことがより好ましく、α−Feからなることが特に好ましい。なお、軟質磁性材料Sが含む鉄または鉄合金は、必ずしも結晶性を有していなくてもよい。
軟質磁性材料Sは、硬質磁性材料Hよりも飽和磁束密度が大きな材料である。軟質磁性材料Sの飽和磁束密度は特に限定されるものではないが、50emu/g以上であることが好ましく、100emu/g以上であることがより好ましい。
(硬質磁性材料H)
硬質磁性材料Hは、軟質磁性材料Sよりも保磁力が大きな材料である。硬質磁性材料Hの保磁力は特に限定されるものではないが、500Oe以上であることが好ましく、1000Oe以上であることがより好ましい。
硬質磁性材料Hは、ε−Fe(イプシロン酸化鉄)を含むことが好ましい。ε−Feは、鉄系酸化物材料の中では特に保磁力の大きな材料であるため、硬質磁性材料Hがε−Feを含むことで、複合磁性材料101のエネルギー積(BH)maxをより高めることができる。
硬質磁性材料Hがε−Feを含む場合、ε−Fe中のFe原子の一部は他の金属元素で置換されていてもよい。ε−Fe中のFe原子の一部はCo、Ni、Al、Gaからなる群から選択される少なくとも1つの元素で置換されていてもよい。また、硬質磁性材料Hがε−Feを含む場合、硬質磁性材料H中のε−Feの含有量は50体積%以上100体積%以下であることが好ましく、70体積%以上100体積%以下であることがより好ましい。
(結晶性の酸化鉄O)
本実施形態に係る結晶性の酸化鉄Oは、軟質磁性材料Sの表面の少なくとも一部を被覆している。結晶性の酸化鉄Oは、軟質磁性材料Sの表面の50%以上100%以下を被覆していることが好ましく、70%以上100%以下を被覆していることがより好ましく、90%以上100%以下を被覆していることが特に好ましい。なお、ここでいう軟質磁性材料Sの表面とは、結晶性の酸化鉄Oを除去した状態で、外側に露出している軟質磁性材料Sの表面部分を指す。本実施形態では軟質磁性材料Sは海島構造における海部を形成しているため、上述の「軟質磁性材料Sの表面」は、「海部の表面」と言い換えることもできる。
軟質磁性材料Sは上述のように鉄または鉄合金を含んでいるため、大気に接触させた状態で置いておくと大気中の酸素や水分などによって酸化または腐食されやすく、飽和磁束密度などの磁気特性が低下してしまう。特に、複合磁性材料101において軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとが磁気的に結合している場合には、軟質磁性材料Sの飽和磁束密度が低下すると、複合磁性材料101全体としての飽和磁束密度が低下するとともに、交換結合力が低下するため保磁力も低下してしまう。しかしながら、本実施形態では、軟質磁性材料Sの表面の少なくとも一部が結晶性の酸化鉄Oによって被覆されている。結晶性の酸化鉄Oは保護層として働き、軟質磁性材料Sの酸化または腐食を抑制することができる。これにより、軟質磁性材料Sの磁気特性の低下を抑制し、複合磁性材料101の経時安定性を向上させることができる。
結晶性の酸化鉄Oは、軟質磁性材料Sの表面を被覆する緻密な膜を形成していることが好ましい。これにより、大気中の酸素や水分の侵入をブロックすることができ、軟質磁性材料Sの磁気特性の低下をより効果的に抑制することができる。
結晶性の酸化鉄Oの厚さは、5nm以上500nm以下であることが好ましく、5nm以上200nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。結晶性の酸化鉄Oの厚さを5nm以上とすることで、軟質磁性材料Sの急激な酸化や腐食を抑制することができ、軟質磁性材料Sの磁気特性の低下を抑制することができる。また、結晶性の酸化鉄Oの厚さが厚すぎると複合磁性材料101の飽和磁束密度が低下してしまうため、厚すぎないことが好ましい。具体的には、結晶性の酸化鉄Oの厚さを500nm以下とすることで、飽和磁束密度を大きく低下させることなく、軟質磁性材料Sの磁気特性の継時的な低下を抑制することができる。
結晶性の酸化鉄Oは、結晶性を有していていれば特に限定はされないが、Fe(マグネタイト)であることが好ましい。Feは結晶性の酸化鉄の中でも大気中の酸素や水分の侵入をブロックする効果が特に高く、軟質磁性材料Sの磁気特性の低下をより効果的に抑制することができる。
上述のように、軟質磁性材料Sとしてはα−Fe(アルファ鉄)またはFeM合金を用いることが好ましいが、これを表面から酸化処理して得られる結晶性の酸化鉄OであるFe(マグネタイト)は、軟質磁性材料としても機能する。そのため、結晶性の酸化鉄Oは、軟質磁性材料Sを保護して酸化または腐食を抑制する機能を有するとともに、硬質磁性材料Hと磁気的に結合して、複合磁性材料全体として磁気特性を発現する機能も有する。従来のように、シリカや樹脂によって酸化抑制のための保護層を表面に形成した場合には、シリカや樹脂は磁性材料としての機能を有していないため複合磁性材料全体としての磁気特性が大きく低下してしまう。しかしながら、本実施形態によれば、保護層に磁性材料としての機能も持たせることができ、複合磁性材料全体としての磁気特性を大きく低下させることなく、継時安定性の高い複合磁性材料を実現することができる。
なお、本実施形態では、複合磁性材料101は鉄または鉄合金を含んでおり酸化または腐食されやすい軟質磁性材料Sのみならず、典型的には酸化物であって酸化または腐食されにくい硬質磁性材料Hも含む。そのため、酸化または腐食されやすい軟質磁性材料Sだけで構成されている磁性材料の場合に比べて、酸化や腐食の進行が遅い。その結果、上述のように5nm以上500nm以下と比較的薄い厚さの結晶性の酸化鉄Oであっても、継時安定性の高い複合磁性材料を実現することができる。また、酸化や腐食の進行が比較的遅いことから、軟質磁性材料Sを酸化させて結晶性の酸化鉄Oを形成する際の加熱温度を高くしたり加熱時間を長くしたりしても、軟質磁性材料Sの最表面の近傍のみを効率的に酸化させることができる。そのため、形成される結晶性の酸化鉄Oの結晶性や膜の緻密さをより高くすることができ、継時安定性の高い複合磁性材料を実現することができる。
(複合磁性材料の構成元素)
本実施形態に係る複合磁性材料101は、複合磁性材料101の全量を100質量%としたときに、Nd元素の含有量が0質量%以上3質量%以下であることが好ましく、0質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。複合磁性材料101は、Nd元素を実質的に含まないことが特に好ましい。このように、複合磁性材料101中のNd元素の含有量を小さくすることで、複合磁性材料101のコストを低減させることができる。
(構造)
本実施形態に係る複合磁性材料101は、軟質磁性材料Sを含む海部と、硬質磁性材料Hを含む島部と、を有する海島構造を有する。
なお、本実施形態では海部が軟質磁性材料Sを含み、島部が硬質磁性材料Hを含むものとしたが、海部が硬質磁性材料Hを含み、島部が軟質磁性材料Sを含んでいてもよい。この場合は、図1(b)のように島部の一部が海部から露出した構造を有するときに、露出した島部の表面の少なくとも一部を、結晶性の酸化物Oが被覆していればよい。
軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとは、交換結合作用によって磁気的に結合していることが好ましい。そのため、島部と海部との間の界面から交換結合作用が働く距離(以下、「交換結合距離」と称する)をaとすると、複合磁性材料101において、隣接する2つの島部の間の平均距離dは、d≦2aを満たすことが好ましい。すなわち、隣接する2つの島部の間の平均距離は、交換結合距離の2倍以下であることが好ましい。
軟質磁性材料Sがα−Feを含む場合は、隣接する2つの島部の間の平均距離dは、2nm以上20nm以下であることが好ましい。
硬質磁性材料Hを含む粒子状の島部の平均粒径は、硬質磁性材料Hの保磁力が低下しない程度に大きいことが好ましい。また、硬質磁性材料Hがε−Feを含む場合、硬質磁性材料Hを含む粒子状の島部の平均粒径は、ε−Feがイプシロン構造を保つことができる程度に小さいことが好ましい。具体的には、硬質磁性材料Hを含む粒子状の島部の平均粒径は、5nm以上60nm以下であることが好ましく、10nm以上40nm以下であることがより好ましい。
(複合磁性材料の製造方法)
図2は、本実施形態に係る複合磁性材料の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態に係る複合磁性材料の製造方法は、軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとを有する前駆材料を形成する第1の工程(S201)と、前駆材料を酸化処理する第2の工程(S202)と、を有する。以下、これらの工程について説明する。
[1]軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとを有する前駆材料を形成する第1の工程
本工程は、鉄または鉄合金を含む軟質磁性材料Sと、硬質磁性材料Hと、を有する前駆材料を形成する工程である。
本工程は、軟質磁性材料Sの粒子と、硬質磁性材料Hの粒子と、をそれぞれ準備して、これらを適当な混合比で混合する工程であってもよい。これらを混合して圧縮成型した後に、熱処理(あるいは焼成)することで前駆材料を形成してもよい。熱処理は、不活性ガス雰囲気下、還元雰囲気下、真空下のいずれかで行うことが好ましい。
軟質磁性材料Sとしてα−Feを用いる場合は、溶液中での化学的プロセスを用いて酸化鉄や水酸化鉄のナノ粒子を生成し、生成したナノ粒子を還元雰囲気下で熱処理することでα−Feナノ粒子を比較的容易に合成することができる。また、鉄イオンを含む溶液にNaBHなどの還元剤を添加して鉄イオンを還元することで、酸化鉄や水酸化鉄を経由せずに直接α−Feナノ粒子を合成することもできる。
硬質磁性材料Hとしてε−Feを用いる場合は、溶液中での化学的プロセスを用いて酸化鉄や水酸化鉄のナノ粒子を生成し、生成したナノ粒子を酸化雰囲気で加熱することで比較的容易にε−Fe粒子を合成することができる。溶液中での化学的プロセスとしては、例えば、硝酸鉄水和物を出発原料とした逆ミセル法やゾルゲル法等を用いることができる。なお、ε−Fe粒子を合成する工程においては、ε−Fe粒子の表面をシリカ(SiO)で被覆する工程を加えてもよい。
その他にも、軟質磁性材料Sおよび硬質磁性材料Hのうちの一方の材料の原料が溶解した溶液中にもう一方の材料の粒子を分散させた分散液を用意し、この分散液中で前記原料から磁性材料粒子またはその前駆体粒子を析出させる方法を用いてもよい。その後、得られた複合粒子の粉末を熱処理してもよい。
例えば、軟質磁性材料Sに含まれる少なくとも1種の遷移金属元素がイオン化して溶解した溶液中に硬質磁性材料Hの粒子(硬質磁性粒子)を分散させて分散液を得る。その後、分散液を撹拌しながら、分散液にpH調整剤(典型的には塩基性溶液)や還元剤等の添加剤を添加して、前記遷移金属を含有する粒子を析出させる。このとき、析出させる粒子は目的の軟質磁性材料Sの粒子であってもよいし、その後の熱処理等によって軟質磁性材料Sに変換可能な前駆体粒子であってもよい。分散液中には硬質磁性粒子が分散されているため、分散液中において、硬質磁性粒子の周りには、硬質磁性粒子を取り囲むように、上記イオンが存在している。この状態でイオンが反応し、イオン中の遷移金属元素を含む粒子または析出物が析出するため、硬質磁性粒子の周囲を囲む形で粒子または析出物が析出する。なお、軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hを入れ替えても、同様の方法で複合磁性材料を形成できる。
例えば、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、または硝酸鉄(III)等の3価の鉄を含む原料を水に溶解させて得られるFe3+イオンを含む水溶液にpH調整剤であるアンモニア水を添加してpHを変化させると、水酸化鉄(Fe(OH))を析出させることができる。この方法によれば、析出する水酸化鉄粒子の平均粒径は析出条件に依存するが、おおむね5nmから15nm程度になる。この水酸化鉄粒子を還元雰囲気下で熱処理することで、軟質磁性材料Sであるα−Fe粒子を得ることができる。
また、塩化鉄(II)等の2価の鉄を含む原料を水に溶解させて得られるFe2+イオンを含む水溶液にpH調整剤であるアンモニア水を添加してpHを変化させると、Fe粒子を析出させることができる。この方法によれば、析出するFe粒子の平均粒径は析出条件に依存するが、おおむね13nmから100nm程度になる。このFe粒子を還元雰囲気下で熱処理することで、軟質磁性材料Sであるα−Fe粒子を得ることができる。
また、塩化鉄(II)等の2価の鉄を含む原料を水に溶解させて得られるFe2+イオンを含む水溶液に還元剤であるNaBHを添加してFe2+イオンを還元させると、α−Feナノ粒子を直接析出させることができる。
[2]前駆材料を酸化処理する第2の工程
本工程は、第1の工程で得られた前駆材料を酸化処理する工程である。これにより、前駆材料において表面に露出している軟質磁性材料Sを酸化して、結晶性の酸化鉄を生成する。
前駆材料を酸化処理する方法としては、酸化雰囲気下で熱処理する方法が挙げられる。酸化雰囲気としては、大気、水蒸気、酸素、酸素と不活性ガス(アルゴンや窒素、ヘリウム)の混合ガス、のいずれかを用いることができる。
軟質磁性材料Sは鉄または鉄合金を含むため酸化されやすい。そのため、大気中に取り出すとその時点で酸化が進行し始めてしまう可能性がある。したがって、本工程は第1の工程から連続して行うことが好ましい。
硬質磁性材料Hとしてε−Feを用いる場合は、ε−Feは、酸化雰囲気において800℃より高い温度で熱処理すると、その結晶構造がイプシロン相からアルファ相へ変態してしまう。したがってこの場合、第2の工程の熱処理における温度範囲は、200℃以上800℃以下であることが好ましく、250℃以上700℃以下であることがより好ましい。
(磁石)
本実施形態に係る複合磁性材料は、所望の形状に成形してナノコンポジット磁石とすることができる。本実施形態に係るナノコンポジット磁石は、軟質磁性材料と硬質磁性材料とを含有し、軟質磁性材料が鉄または鉄合金を含み、軟質磁性材料の表面が結晶性の酸化鉄で被覆されている。本実施形態に係るナノコンポジット磁石は、焼結磁石であってもよいし、ボンド磁石であってもよい。
[1]焼結磁石
本実施形態に係る複合磁性材料を所望の形状に成形し、得られた成形体を不活性雰囲気下または真空下で熱処理することで、焼結磁石が得られる。また、プラズマ活性化焼結(PAS:Plasma Activated Sintering)、または放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)で成形体を焼結することによっても、焼結磁石を得ることができる。また、磁場中で成形することで、異方性焼結磁石が得られる。
[2]ボンド磁石
本実施形態に係る複合磁性材料と結合剤(バインダ)とを配合し、成形することによってボンド磁石が得られる。結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂材料、またはAl、Pb、Sn、Zn、Mg等の低融点金属、もしくはこれらの低融点金属からなる合金等を用いることができる。複合磁性材料と結合剤との混合物を圧縮成形したり射出成形したりすることによって、複合磁性材料を所望の形状に成形できる。また、複合磁性材料を磁場中で成形することで、異方性ボンド磁石が得られる。
(モータ)
本実施形態に係る複合磁性材料は、モータ中の回転子(ロータ)を形成する材料として好適に用いることができる。すなわち、本実施形態に係るモータは、磁石を有し、当該磁石が本実施形態に係る複合磁性材料を含有している。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る複合磁性材料の構造例を模式的に示す図である。本実施形態に係る複合磁性材料301は、図3(a)や図3(b)に示すように、硬質磁性材料Hを含むコア部と、コア部の少なくとも一部を被覆する軟質磁性材料Sを含むシェル部と、を有するコアシェル構造を有する。さらに、複合磁性材料301は、軟質磁性材料Sの表面の少なくとも一部を被覆する結晶性の酸化鉄Oを有する。複合磁性材料301が有する硬質磁性材料H、軟質磁性材料S、および結晶性の酸化鉄O等、第1の実施形態と同様である説明については、適宜省略する。
(構造)
本実施形態に係る複合磁性材料301は、硬質磁性材料Hを含むコア部と、コア部の少なくとも一部を被覆する軟質磁性材料Sを含むシェル部と、を有するコアシェル構造を有する。複合磁性材料301は、図3に示すように、複数のコアシェル粒子の集合体であってもよい。なおこのとき、複合磁性材料301の内部に、外部と連通していない閉じた空隙が形成される場合がある。この場合、図3(b)に示すように、複合磁性材料301はこの空隙の表面にも結晶性の酸化物Oを有していてもよい。
軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとは、交換結合作用によって磁気的に結合していることが好ましい。そのため、コア部とシェル部との間の界面から交換結合作用が働く距離(以下、「交換結合距離」と称する)をaとすると、シェル部の厚さtは、t≦aを満たすことが好ましい。すなわち、シェル部の厚さは交換結合距離以下であることが好ましい。
軟質磁性材料Sがα−Feを含む場合は、シェル部の厚さtは、1nm以上20nm以下であることが好ましく、1nm以上10nm以下であることがより好ましい。
硬質磁性材料Hを含むコア部の平均粒径は、硬質磁性材料Hの保磁力が低下しない程度に大きいことが好ましい。また、硬質磁性材料Hがε−Feを含む場合、硬質磁性材料Hを含むコア部の平均粒径は、ε−Feがイプシロン構造を保つことができる程度に小さいことが好ましい。具体的には、硬質磁性材料Hを含むコア部の平均粒径は、5nm以上60nm以下であることが好ましく、10nm以上40nm以下であることがより好ましい。
(複合磁性材料の製造方法)
本実施形態に係る複合磁性材料301も、第1の実施形態と同様の方法で製造することができる。なおこのとき、第1の工程(軟質磁性材料Sと硬質磁性材料Hとを有する前駆材料を形成する第1の工程)は、硬質磁性材料Hの粒子を準備して、その粒子を処理して硬質磁性材料Hの表面に軟質磁性材料Sのシェルを形成する工程であってもよい。例えば、硬質磁性材料Hとしてε−Feを用いる場合は、ε−Fe粒子を合成した後に、合成したε−Fe粒子を還元雰囲気下で熱処理してもよい。これにより、ε−Feの一部が表面から還元され、軟質磁性材料Sであるα−Feが形成される。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下に使用される「%」は、特に示さない限りすべて質量基準である。
[比較例1]
比較例1では、α−Feナノ粒子とε−Fe粒子とをそれぞれ作製し、これらを混合して熱処理することで、α−Feとε−Feとを含む複合磁性材料1を作製した。
(α−Feナノ粒子の作製)
軟質磁性材料であるαFeナノ粒子を、以下の手順で作製した。
まず、硝酸鉄水和物(Fe(NO・9HO)を6g秤量し、純水75mLに溶解させて、硝酸鉄水溶液を得た。28%アンモニア水75mLを撹拌しながら、アンモニア水に対して硝酸鉄水溶液を添加して、水酸化鉄(Fe(OH))を析出させた。析出させた水酸化鉄をフィルターろ過により回収し、純水で十分に洗浄した後に真空乾燥して、水酸化鉄ナノ粒子を得た。得られた水酸化鉄ナノ粒子の粒径を動的光散乱法(DLS)で測定した結果、体積基準の平均粒径は8nmであった。
次に、得られた水酸化鉄ナノ粒子をアルミナルツボに入れ、水酸化鉄ナノ粒子を還元雰囲気下で加熱処理することで、α−Feナノ粒子を得た。加熱処理の際の雰囲気ガスとして2%水素−98%窒素の混合ガスを用い、該混合ガスの流量は300sccmとした。加熱処理の際の温度は500℃とし、500℃で5時間保持した後、室温まで冷却した。得られたα−Feナノ粒子の粒径を動的光散乱法(DLS)で測定した結果、体積基準の平均粒径は25nmであった。また、得られたα−Feナノ粒子の結晶構造をXRDによって分析した結果、α−Fe(アルファ鉄)の回折ピークが確認され、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
(ε−Fe粒子の作製)
硬質磁性材料であるε−Fe粒子を、以下の手順で作製した。
(1)まず、2種類のミセル溶液(ミセル溶液(A)およびミセル溶液(B))を、以下のように調製した。
(1−1)反応容器に、純水30mL、n−オクタン92mL、および1−ブタノール19mLを入れて混合した。そこに、硝酸鉄水和物(Fe(NO・9HO)を6g添加し、撹拌しながら十分に溶解させた。次に、界面活性剤としての臭化セチルトリメチルアンモニウムを、(純水のモル数)/(界面活性剤のモル数)で表されるモル比が30となるような量で添加し、撹拌により溶解させた。これにより、ミセル溶液(A)を得た。
(1−2)別の反応容器に、28%アンモニア水10mLを純水20mLに混ぜて撹拌し、その後、さらにn−オクタン92mLと1−ブタノール19mLを加え、よく撹拌した。その溶液に、界面活性剤として臭化セチルトリメチルアンモニウムを、((純水+アンモニア水中の水分)のモル数)/(界面活性剤のモル数)で表されるモル比が30となるような量で添加し、撹拌により溶解させた。これにより、ミセル溶液(B)を得た。
(2)ミセル溶液(A)をよく撹拌しながら、ミセル溶液(A)に対してミセル溶液(B)を滴下した。滴下が完了した後は、継続して30分間撹拌した。
(3)得られた混合液を撹拌しながら、当該混合液にテトラエトキシシラン(TEOS)7.5mLを加え、そのまま1日の間撹拌を継続した。この工程で、混合液中の鉄含有粒子の表面にシリカ層を形成した。
(4)得られた溶液を遠心分離機にセットして、4500rpmの回転数で30分間遠心分離処理し、沈殿物を回収した。回収された沈殿物をエタノールで複数回洗浄した。
(5)得られた沈殿物を乾燥させた後、大気雰囲気の焼成炉内に入れ、1150℃で4時間加熱処理を行った。
(6)加熱処理後の粉末を濃度2mol/LのNaOH水溶液中に分散させ、24時間撹拌して、粒子表面のシリカ層を除去した。その後、ろ過・水洗・乾燥して、ε−Fe粒子を得た。また、得られたε−Fe粒子の結晶構造をXRDによって分析した結果、ε−Feの回折ピークが確認され、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
(複合磁性材料の作製)
上述の方法によってそれぞれ作製したαFeナノ粒子とε−Fe粒子を、それぞれ0.48g、0.2g秤量し、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で混合した。次に、この混合粉末を加圧成型機で加工し、成形体を得た。
得られた成型体を電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で5時間加熱処理した。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で3時間加熱処理して、複合磁性粒材料1を得た。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料1の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料1の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したα−Feの表層には、約3nmの厚さで非晶質の酸化鉄が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
得られた複合磁性材料1について、磁気特性の経時安定性を評価した。複合磁性材料の作製直後に振動試料型磁力計を用いて残留磁束密度と保磁力を測定し、大気雰囲気下、室温で30日間保存した後、同様にしてもう一度残留磁束密度と保磁力を測定した。磁気特性の経時安定性は、30日経過後の残留磁束密度と保磁力の、作製直後の残留磁束密度と保磁力に対する比率(保持率)で評価した。結果を表1に示す。
[実施例1]
実施例1では、比較例1の複合磁性材料1を前駆材料として、その前駆材料を酸化処理することで、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料2を作製した。
(結晶性の酸化鉄層の形成)
比較例1と同様にして得られた複合磁性材料1を電気炉にセットし、空気を流しながら350℃で2時間熱処理して、粒子状の複合磁性材料1の粒子表面に露出したα−Feの表層に、結晶性の酸化鉄層を形成した。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料2の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料2の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したαFeの表層には、約200nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料2の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2では、比較例1と同様の方法でε−Fe粒子を作製し、作製したε−Fe粒子を還元処理することで、α−Feとε−Feとを含む複合磁性材料3を作製した。
(複合磁性材料の作製)
比較例1と同様にして得られたε−Fe粒子を電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H2−98%N2)雰囲気下、350℃で30分間加熱処理した。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H2−98%N2)雰囲気下、350℃で30分間加熱処理して、複合磁性材料3を得た。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料3の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとαFeの回折ピークがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料3の断面をTEMで観察した結果、ε−Feのコアと、α−Feのシェルからなるコアシェル構造が確認できた。また、α−Feのシェルの表層には、約3nmの厚さで非晶質の酸化鉄が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料3の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例2では、比較例2の複合磁性材料3を前駆材料として、その前駆材料を酸化処理することで、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料4を作製した。
(結晶性の酸化鉄層の形成)
比較例2と同様にして得られた複合磁性材料3を電気炉にセットし、空気を流しながら300℃で10分間熱処理して、粒子状の複合磁性材料1の粒子表面に露出したα−Feの表層に、結晶性の酸化鉄層を形成した。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料4の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料4の断面をTEMで観察した結果、ε−Feのコアと、α−Feのシェルからなるコアシェル構造が確認できた。また、α−Feのシェルの表層には、約10nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料4の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例3では、比較例1の複合磁性材料1を前駆材料として、その前駆材料をシリカコーティング処理することで、α−Feとε−Feとを含み、表面にシリカを有する複合磁性材料5を作製した。
(シリカコーティング処理)
比較例1と同様にして得られた複合磁性材料3を5g秤量し、エタノール32gに分散させた。次に、この分散液に純水9mL、濃度28%アンモニア水2mLを添加した。次に、複合磁性材料分散液を撹拌しながら、テトラエトキシシラン(TEOS)1gをエタノール1.5gで希釈したものを当該分散液に対して滴下した。滴下完了後、24時間撹拌した。固形分をろ過回収し、エタノールと純水をそれぞれ用いて洗浄し、乾燥させた。
(複合磁性材料の構造分析)
粒子状の複合磁性材料5の断面をTEMで観察した結果、ε−Feのコアと、α−Feのシェルからなるコアシェル構造が確認できた。また、α−Feのシェルの表層には、約20nmの厚さでシリカの保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料5の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例3〜5]
実施例3〜5では、酸化処理の条件を表1のように変えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の複合磁性材料1を前駆材料として、その前駆材料を酸化処理した。これにより、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料6〜8を作製した。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料6〜8の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例6ではε−Fe粒子を分散した分散液中でFe(OH)粒子を析出させて、これを還元雰囲気下で熱処理することで、α−Feとε−Feとを含む前駆材料を作製した。その後、これを酸化処理して、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料を作製した。
(分散液の作製)
硝酸鉄水和物(Fe(NO・9HO)を6g秤量し、純水75mLに溶解させて、硝酸鉄水溶液を得た。次に、比較例1と同様にして得られたε−Fe粒子を0.36g秤量して硝酸鉄水溶液に添加し、超音波分散機で十分に分散させ、分散液を作製した。
(前駆体粒子の析出)
作製した分散液を撹拌しながら28%アンモニア水75mLを添加して、α−Feの前駆体粒子となるFe(OH)粒子を析出させ、Fe(OH)粒子とε−Fe粒子とを含む複合粒子を形成した。得られた複合粒子中のFe(OH)粒子の粒径をSEMで観察したところ、10nm〜20nmであった。
(前駆材料(被覆前)の作製)
Fe(OH)粒子を還元してα−Feに変換し、前駆材料を作製した。Fe(OH)粒子とε−Fe粒子の複合粒子の粉末1gを加圧成型機で加工し、成形体を作製した。
得られた成形体を電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、500℃で5時間加熱処理した(一次焼成)。なお、混合ガスの流量は300sccmとした。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で3時間加熱処理して(二次焼成)、前駆材料を得た。
(結晶性の酸化鉄層の形成)
得られた前駆材料を電気炉にセットし、空気を流しながら350℃で2時間熱処理して、粒子状の前駆材料の粒子表面に露出したα−Feの表層に、結晶性の酸化鉄層を形成して、複合磁性材料9を作製した。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料9の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料9の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したα−Feの表層には、約200nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料9の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例7では、ε−Fe粒子を分散した分散溶液でFe粒子を析出させて、これを還元雰囲気下で熱処理することで、α−Feとε−Feとを含む前駆材料を作製した。その後、これを酸化処理して、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料を作製した。
(分散液の作製)
塩化鉄水和物(FeCl・4HO)を3g秤量し、純水75mLに溶解させて、塩化鉄水溶液を得た。次に、比較例1と同様にして得られたε−Fe粒子0.36g秤量して塩化鉄水溶液に添加し、超音波分散機で十分に分散させ、分散液を作製した。
(前駆体粒子の析出)
作製した分散液を撹拌しながら28%アンモニア水75mLを添加して、α−Feの前駆体粒子となるFe粒子を析出させ、Fe粒子とε−Fe粒子との複合粒子を形成した。得られた複合粒子中のFe粒子の粒径をSEMで観察したところ、50nm〜80nmであった。
(前駆材料(被覆前)の作製)
Fe粒子を還元してα−Feに変換し、前駆材料を作製した。Fe粒子とε−Fe粒子の複合粒子1gを加圧成型機で加工し、成形体を作製した。
得られた成形体を電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、470℃で5時間加熱処理した(一次焼成)。なお、混合ガスの流量は300sccmとした。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で3時間加熱処理して(二次焼成)、前駆材料を得た。
(結晶性の酸化鉄層の形成)
得られた前駆材料を電気炉にセットし、空気を流しながら350℃で2時間熱処理して、粒子状の前駆材料の粒子表面に露出したα−Feの表層に、結晶性の酸化鉄層を形成して、複合磁性材料10を作製した。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料10の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料10の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したα−Feの表層には、約200nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料10の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例8では、実施例7と同様に、ε−Fe粒子を分散した分散液中でFe粒子を析出させて、これを還元雰囲気下で熱処理することで、α−Feとε−Feとを含む前駆材料を作製した。その後、これを酸化処理して、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料を作製した。本実施例では、析出するFe粒子の粒径が実施例7の場合よりも小さくなるようにして、Fe粒子を析出させた。
(分散液の作製)
塩化鉄水和物(FeCl・4HO)を1.5g秤量し、純水150mLに溶解させて、塩化鉄水溶液を得た。すなわち、本実施例では、実施例7に比べて塩化鉄の濃度が1/4である塩化鉄水溶液を調製した。次に、比較例1と同様にして得られたε−Fe粒子0.18gを秤量し塩化鉄水溶液に添加し、超音波分散機で十分に分散させ、分散液を作製した。
(前駆体粒子の析出)
作製した分散液を撹拌しながら28%アンモニア水75mLを添加して、α−Feの前駆体粒子となるFe粒子を析出させ、Fe粒子とε−Fe粒子との複合粒子を形成した。得られた複合粒子中のFe粒子の粒径をSEMで観察したところ、10nm〜30nmであった。
(前駆材料(被覆前)の作製)
Fe粒子を還元してα−Feに変換し、前駆材料を作製した。Fe粒子とε−Fe粒子の複合粒子0.5gを加圧成型機で加工し、成形体を作製した。
得られた成形体を電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、450℃で5時間加熱処理した(一次焼成)。なお、混合ガスの流量は300sccmとした。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で3時間加熱処理して(二次焼成)、前駆材料を得た。
(結晶性の酸化鉄層の形成)
得られた前駆材料を電気炉にセットし、空気を流しながら350℃で2時間熱処理して、粒子状の前駆材料の粒子表面に露出したα−Feの表層に、結晶性の酸化鉄層を形成して、複合磁性材料11を作製した。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料11の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料11の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したα−Feの表層には、約200nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料11の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例9]
実施例9では、ε−Fe粒子を分散した分散溶液中でα−Fe粒子を析出させることで、α−Feとε−Feとを含む前駆材料を形成した。その後、これを酸化処理して、α−Feとε−Feとを含み、表面にFeを有する複合磁性材料を作製した。
(分散液の作製)
塩化鉄水和物(FeCl・4HO)を3g秤量し、純水75mLに溶解させて、塩化鉄水溶液を得た。次に、比較例1と同様にして得られたε−Fe粒子を0.36g秤量し塩化鉄水溶液に添加し、超音波分散機で十分に分散させ、分散液を作製した。
(α−Fe粒子の析出)
還元剤であるNaBHを2g秤量し、純水20mLに溶解させ、還元剤溶液を準備した。次に、上記分散液を撹拌しながら還元剤溶液を滴下してα−Fe粒子を析出させ、α−Fe粒子とε−Fe粒子との複合粒子を形成した。得られた複合粒子中のα−Fe粒子の粒径をSEMで観察したところ、約100nmであった。
(前駆材料の作製)
α−Fe粒子とε−Fe粒子の複合粒子1gを加圧成型機で加工し、成形体を作製した。
得られた成形体を電気炉にセットし、窒素ガス雰囲気下、400℃で5時間加熱処理した(一次焼成)。なお、窒素ガスの流量は300sccmとした。室温まで冷却した後、遊星ボールミルを用いて窒素ガス雰囲気下で粗粉砕した。粗粉砕によって得られた粉末を再度電気炉にセットし、水素と窒素の混合ガス(2%H−98%N)雰囲気下、260℃で3時間加熱処理して(二次焼成)、前駆材料を得た。
(複合磁性材料の構造分析)
得られた複合磁性材料12の結晶構造をXRDで分析した結果、ε−Feの回折ピークとα−Feの回折ピークとFeの回折ピークとがそれぞれ確認でき、それ以外の結晶構造に由来する回折ピークは確認されなかった。
また、粒子状の複合磁性材料12の断面をTEMで観察した結果、α−Feからなる海(連続相)中に、ε−Feからなる島が複数存在する海島構造が確認できた。また、粒子表面に露出したα−Feの表層には、約200nmの厚さで結晶性の酸化鉄の保護層が形成されていた。
(複合磁性材料の磁気特性評価)
比較例1と同様にして、複合磁性材料12の磁気特性の経時安定性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018182302
表1に示すように、比較例1〜2においては残留磁束密度保持率、保磁力保持率がともに80%程度であったのに対し、実施例1〜9においては残留磁束密度保持率、保磁力保持率がともに99%以上であり、非常に高い経時安定性を示した。また、比較例3では保護層としてシリカを形成したものの残留磁束密度保持率、保磁力保持率はともに85%以下と、経時安定性は不十分であった。以上の結果から、結晶性の酸化鉄によって表面を被覆することによって、磁気特性の経時安定性を向上させることができることがわかった。
S 軟質磁性材料
H 硬質磁性材料
O 結晶性の酸化鉄

Claims (18)

  1. 軟質磁性材料と硬質磁性材料とを含有する複合磁性材料であって、
    前記軟質磁性材料が鉄または鉄合金を含み、
    前記軟質磁性材料の表面の少なくとも一部が結晶性の酸化鉄で被覆されていることを特徴とする複合磁性材料。
  2. 前記軟質磁性材料を含む海部と、前記硬質磁性材料を含む島部と、を有する海島構造を有することを特徴とする請求項1に記載の複合磁性材料。
  3. 前記海部の表面の50%以上が、前記結晶性の酸化鉄で被覆されていることを特徴とする請求項2に記載の複合磁性材料。
  4. 前記硬質磁性材料を含むコア部と、前記コア部の少なくとも一部を被覆する前記軟質磁性材料を有するシェル部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の複合磁性材料。
  5. 前記シェル部の表面の50%以上が、前記結晶性の酸化鉄で被覆されていることを特徴とする請求項4に記載の複合磁性材料。
  6. 前記結晶性の酸化鉄がFeであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  7. 前記軟質磁性材料がα−Feを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  8. 前記硬質磁性材料がε−Feを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  9. 前記軟質磁性材料と前記硬質磁性材料とが磁気的に結合していることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  10. Nd元素の含有量が3質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  11. 前記結晶性の酸化鉄の厚さは、5nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の複合磁性材料。
  12. 磁石を有するモータであって、
    前記磁石が請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の複合磁性材料を含有することを特徴とするモータ。
  13. 鉄または鉄合金を含む軟質磁性材料と、硬質磁性材料と、を有する前駆材料を形成する第1の工程と、
    前記前駆材料を酸化処理することで、前記前駆材料の表面に露出した前記軟質磁性材料の表面の少なくとも一部に結晶性の酸化鉄を形成する第2の工程と、を有する複合磁性材料の製造方法。
  14. 前記1の工程が、前記硬質磁性材料を含む第1の粒子と、前記軟質磁性材料を含む第2の粒子と、を混合する工程と、混合して得られる混合物を熱処理する工程と、を有することを特徴とする請求項13に記載の複合磁性材料の製造方法。
  15. 前記第1の工程が、前記軟質磁性材料および前記硬質磁性材料のうちの一方の材料の原料が溶解した溶液中にもう一方の材料の粒子を分散させた分散液中で、前記原料から前記軟質磁性材料または前記硬質磁性材料、あるいはそれらの前駆体を析出させる工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の複合磁性材料の製造方法。
  16. 前記硬質磁性材料がε−Feを含み、
    前記第1の工程が、前記硬質磁性材料を含む第1の粒子の表面を還元して、前記第1の粒子の表面にα−Feを含む前記軟質磁性材料を形成する工程を有することを特徴とする請求項13に記載の複合磁性材料の製造方法。
  17. 前記結晶性の酸化鉄が、Feであることを特徴とする請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の複合磁性材料の製造方法。
  18. 前記酸化処理が、酸素または水蒸気を含む雰囲気下で、250℃以上700℃以下の温度で加熱する処理であることを特徴とする請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の複合磁性材料の製造方法。
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