JP5346117B1 - 児童用手洗いカウンター - Google Patents

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Abstract

【課題】児童が利用しやすい奥行き及び深さのシンクを備え、複数人の児童が並んで手洗いをすることができる手洗いカウンターを構成する。
【解決手段】複数人の子供が横に並んで手洗いをすることができる大きさの横長のシンク2を、好ましくは人工大理石成形樹脂を用いてキャスト製法により、その底部21と周側部22,23,24,25とを一体成形し、且つ奥行きを400mm以上の寸法に設けて形成する。シンク2の上端外周には鍔部27を設ける。このシンク2の上端部に、鍔部27が接合する凹段部31cを開口部31aの周縁下面に設けたカウンター天板31を接着固定し、さらにカウンター天板31の端部にカウンター前面板32と左右側面板34,35を取り付けて手洗いカウンター1を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、小学校などで児童が手洗いや水洗いをするのに適した児童用の手洗いカウンターに関する。
幼稚園や小学校、児童会館などの教育施設の手洗い場には、園児や児童が並んで手洗いしたり複数人が協力して水洗いしたりすることができるように、横長に形成されたシンクに水栓を複数並置して構成された手洗いカウンターが設置されている。
かかる手洗いカウンターとして、人工大理石板材を加熱プレスして略々U字形断面を呈する長尺凹状形に加工するとともに、その両端部に蓋体を接着固定して横長のシンクを形成し、このシンクに、同じく人工大理石製のカウンター天板、カウンター前面板及び左右側面板を取り付けることにより、人工大理石製の手洗いカウンターを製造する方法が本出願人から提示されている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−139367号公報
前記手洗いカウンターの製造方法は、3人用や5人用などサイズの異なるシンクの成形にも専用サイズの成形型を用いることなく対応可能であるものの、原材料である人工大理石板材の大きさが規定されているため、成形可能なシンクのサイズの上限が限定されるというシート加工上の制限がある。現状、成形可能なシンクのサイズは、平均身長が約95cm〜110cm程度の幼児や園児が5人並んで使用するのに適したサイズ、具体的にはシンクの奥行きが300mm、深さが150mm、長さが2000mm程度の大きさのものが限界である。
人工大理石製の手洗いカウンターは、表面が綺麗で耐衝撃性に優れ、無垢材のため汚れが染み難く、手入れが簡単で衛生的であるという利点を備えていることから小学校の手洗い場などに設置する要請は多いものの、前記製造方法によっては、幼児や園児よりも体格のよい児童が使用しやすいように、奥行きと深さを大きくしたサイズのシンクは成形することができない。
また、小学校の手洗い場に手洗いカウンターを設置する場合、児童がふざけてシンクやカウンターの上に乗ったり、カウンターの前面にぶつかったりしても破損することなく、安全に利用できるように、手洗いカウンターを堅牢な構造に設ける必要がある。
さらに、小学校では、例えば図画や習字の授業の後に児童がめいめいで絵の具や墨汁が付着した筆を手洗いシンクで洗うなど、幼稚園の手洗いシンクの使用形態と比較して、手洗いシンクを利用する頻度や使用水量が多く、シンクに汚れが付着する機会も多い。この場合、水栓からシンク内に流出させた水がスムーズに排水口から排水されないと、シンクに付着した汚れでシンク表面が汚染され、滞留した水が雑菌の繁殖源となって不衛生となりやすい。よって、手洗いカウンターを清潔に保つ上でも、シンク内に流出させた水が、汚れとともに排水口に向けてスムーズに流下し、排水口から確実に排水されるように設けることが肝要である。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、児童が利用しやすい奥行き及び深さのシンクを備え、複数人の児童が並んで手洗いをすることができる人工大理石などの合成樹脂製の手洗いカウンターを構成すること、手洗いカウンターを堅牢な構造にすること、及びシンク内に流れ落ちた水をスムーズ且つ確実に排水口から排水できるように手洗いカウンターの排水機能を高めることを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、複数人の児童が、横に並んで手洗いしたりシンク内にバケツを置いて水洗い作業をしたりすることができる大きさの横長のシンクを備えた児童用手洗いカウンターにおいて、
前記シンクは、流動状態にある合成樹脂を成形型内に流して固化させるキャスト製法により、その底部と当該底部の周縁から立ち上がった周側部とを一体成形して奥行きが400mm以上の寸法に設けられ、底部にバケツが載る平坦部を設けるとともに、底部上面にその周辺部から底部中央に形成された排水口に向けた水勾配であって当該底部上面の周辺部の勾配よりも前記排水口近傍の勾配が大きくなるように複数の勾配が付けられ且つ隣接する勾配の縁部間を曲面で繋いでなる水勾配を設けて成形された人工大理石製のシンクであり、
前記シンクの周側部上端により区画される開口部の上端外周に設けられた外方へ突出した鍔部の上面及び側面に、人工大理石製のカウンター天板の開口部周縁下面に設けられた凹段部を接合させ、且つ接合部を接着固定してシンクの上端部にカウンター天板が取り付けられ、
前記シンクの前部と左右側部が、前記カウンター天板の前端部と左右側端部に各々上端を接着固定した人工大理石製のカウンター前面板と左右側面板で囲われ、且つシンクとカウンター前面板の間に複数の補強板がその両側部をシンクの前部外面とカウンター前面板内面に密着させて接着固定された構成を有するとともに、
脚体上で前記シンクの底部下面とカウンター天板の下面が支持されて、脚体に一体に固定して設置される構成を有することを特徴とする。
本発明の手洗いカウンターは、キャスト製法(注型)により一体成形された合成樹脂製の横長のシンクに、好ましくは同じ樹脂材料からなるカウンター天板、前面板及左右側面板を取り付けて構成される。
シンクは、木型の成形型、或いは金型や鋳型などの成形型に、溶融樹脂を流し込んで固化させるキャスト製法により一体成形されるので、前記人工大理石板材をプレス加工してシンクを成形する場合に生じていた如き成形サイズの制限はなく、所望の大きさに作製された成形型を用いることで、奥行き及び深さが大きく、複数人の子供や大人が並んで手洗いをすることが可能な大きさに成形することができる。
また、前記人工大理石板材をプレス加工してシンクを成形する場合、シンクの底部上面の勾配が一定になるようにするため、長尺凹形に加工された人工大理石板材の表面を作業者が研磨する工程を必要とし、作業者により加工精度にバラツキが生じることがあったが、キャスト製法により成形型でシンクを一体成形することにより、シンクの底部上面の勾配や排水栓が装着される段差、後述するシンク内部の入隅の曲面など、シンク表面の微細な傾きや凹凸、曲面などを高精度で精密に成形することができるので、前記の如く作業者による加工工程が不要となり、一定の加工精度のシンクを量産することが可能となる。
また、シンクを成形する樹脂材料は適宜なものを用いることができるが、成形樹脂として、人工大理石の成形樹脂を主成分とする樹脂、とりわけ無機充填剤を含有したメタクリル樹脂を主成分とする樹脂を用いて人工大理石製のシンクを成形すれば、強度が高く、耐衝撃性や耐久性の良好なシンクを得ることができる。
底部と周側部が一体成形された人工大理石製のシンクは、シンク内に接着剤で接着固定した部位がないため、浸水により接着剤が劣化して強度が低下したり汚れが固着してシンク表面が汚染されたりするようなことはなく、人工大理石製のカウンター板との組み合わせにより、表面が綺麗で割れ難く、手入れが簡単で施工当初の強度を維持した衛生的な手洗いカウンターを構成することができる。
前記構成の児童用手洗いカウンターにおいて、シンクの周側部上端により区画される開口部の上端外周に外方へ突出した鍔部が設けられ、カウンター天板に設けられた前記シンクの開口部と略同形の開口部の周縁下面に、前記鍔部の上面及び側面が接合する凹段部が設けられ、前記シンクの上端部に前記カウンター天板の凹段部を接合させ、且つ接合部を接着固定してカウンター天板がシンクに取り付けられた構成を有することが好ましい。
このように、シンクの開口部外周に鍔部を設け、この鍔部がカウンター天板の開口部に設けた凹段部に接合して接着固定されるように設けることで、単にシンクの上端部上面をカウンター天板の開口部下面に接着する場合よりも接着面積が大きいため接着部の強度が増加して、シンク及びカウンター天板の鉛直向きの耐荷重が高まり、シンクの中やカウンター天板上に重量物を置いたり上方から大きな衝撃が加わったりしても破損し難い構造とすることができる。
また、前記構成の児童用手洗いカウンターにおいて、シンクの前部とカウンター前面板との間に、シンクの長手方向に沿って互いに間隔を開けて複数の補強板を設置した構成を有することが好ましい。
このように、補強板をシンクの前部とカウンター前面板との間に設けることで、カウンター前面板にかかる前方からの荷重に対する強度が高まり、利用者がカウンターに寄りかかったりぶつかったりしても、カウンター前面板を変形させたり破損させたりすることなく、手洗いカウンターの当初の形状を保つことができる。補強板は、人工大理石板材を切削加工し、その一側の端部をシンクの前部の外面に接合する形状、他側をカウンター前面板の内面に接合する形状に形成することができる。
さらに、前記構成の児童用手洗いカウンターにおいて、シンクの底部上面には、その周辺部から当該底部中央に形成された排水口に向けて水勾配が付けられるが、排水性能を良好にして排水栓が装着される排水口の廻りに水が溜まらないようにするため、この水勾配は、底部上面の周辺部の勾配よりも排水口近傍の勾配が大きくなるように設けてあることが好ましい。
さらには、シンクの底部上面の水勾配は、底部上面の周辺部から排水口周辺に至る勾配Aと、排水口の周辺から排水口近傍に至る勾配Bと、当該排水口近傍における勾配Cとの複数の勾配を連ね、且つ底部上面の周辺部よりも排水口に近づく程これら勾配の傾斜を大きくして(A<B<C)設けてあることが好ましい。
これによれば、シンクの底部上面の周辺部の勾配よりも、排水口の近傍の勾配が大きくなるように水勾配が付けてあれば、前記周辺部の勾配上を排水口に向けて流下する水は、排水口近傍の勾配を通る際に勢いが付けられ、流水速度を増して排水口に流下し、水栓からシンク内に流出させた水を排水口の周辺に滞留させることなく確実に排水させることができる。さらに徐々に傾斜角を大きくして勾配を三段以上に設けてあれば、前段の勾配を通過して勢いが付けられた水を、次段の勾配でさらに勢いを付け、流水速度を増して、排水口に装着された排水栓まで残らず流下させることができる。
このように、シンクの底部上面に複数段の水勾配を設けることによりシンクの排水機能が高まり、水栓からシンク内に流出させた水を排水口に向けてスムーズに流下させて排水口から確実に排水することができるので、シンク表面に水汚れが付着し難く、また、雑菌の繁殖源となりやすい水の滞留がなく、手洗いカウンターを清潔且つ衛生的に保つことが可能である。
なお、シンクの底部上面に水勾配を形成する各勾配の境界に折れ筋が表出していると、この境界部分で水の流れが渋滞してシンク上に水が滞留する原因となることから、隣接する勾配の縁部間を曲面で繋いで形成してあることが好ましい。また、シンクの周辺部から排水口までスムーズに水が流れるように、シンク表面は、#320程度のサンドペーパーで研磨して得られる程度の粗度であることが好ましい。
前記構成の手洗いカウンターは、小学校など児童用の教育施設に設置する場合、児童が手洗いシンクの前面に立って水栓を容易に操作できるようにするため、シンクの奥行きWを400mm以上に設定し、また、シンク内にバケツなどを置いて水洗い作業をしやすいように、その深さDを230mm程度に設定して成形し、これを適宜な構成の脚体上で支持して、カウンター天板の高さHが600mm〜750mm程度となるように設置することが好ましい(図6参照)。
また、複数人の児童が並んで利用できるように、シンクは、3人用は1500mm程度、5人用は2500mm程度の長さLに成形することができる(図5参照)。さらに、シンクはその内部の入隅には適宜な曲げ半径の曲面を設け、底部にはバケツなどを載せることが可能な適宜な幅の平坦部を設けて成形することが好ましい。
本発明の一実施形態の手洗いカウンターを脚体で支持させた状態の外観斜視図である。 図1の手洗いカウンターの構成部材を展開した斜視図である。 シンクとカウンター天板の取付け部の拡大断面図である。 図1の脚体の構成部材を展開した斜視図である。 (A)は手洗いカウンターの平面図、(B)は図1の手洗いカウンターの要部を破断した正面図である。 図5(B)のVI−VI線に沿った断面図である。 図5(B)のVII−VII線に沿った概略断面図である。 本発明の他の実施形態の手洗いカウンターであって(A)は脚体で支持させた状態の外観斜視図、(B)は手洗いカウンターの平面図である。 シンクに付けた水勾配を説明するために排水口とその周辺部を拡大して示した断面図である。
本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の手洗いカウンター1は、複数人の児童が横に並んで手洗いができる大きさに成形された横長なシンク2を備えて構成され、図1に示されるように、これを角管など鋼材により組み立てられた金属製の脚体7上に一体に固定して、小学校の手洗い場などに設置されるものである。同図中、符番5は水栓、6は排水栓である。
図1に示された手洗いカウンター1は5人の児童が横に並んで同時に手洗いができる大きさに形成されており、これは、図2に示されるように、底部21の周縁から周側部22,23,24,25を上方へ一体に立ち上げて成形されたシンク2と、このシンク2の上端に取り付けられるカウンター天板31、シンク2の前部22と左右側部24,25を囲うようにして取り付けられるカウンター前面板32及び左右側面板33,34からなるカウンター板3と、シンク2の前部22とカウンター前面板32との間に設置される複数の補強板4とを構成部材とし、前記シンク2にカウンター板3と補強板4を一体に組み付けて構成してある。
より詳しくは、シンク2は、人工大理石の成形樹脂であるメタクリル樹脂を主成分とする樹脂を用い、流動状態の樹脂を成形型に流して固化させるキャスト製法により、横長な底部21の周辺から、前部22、後部23、及び左右側部24,25からなる周側部を一続きに上方へ立ち上げ、前記周側部の上端で区画される開口部26が平面視略矩形状をなし、且つ縦断面が略々U字形を呈する横長な椀状に成形してある。
シンク2の前記周側部の上端外周、つまり開口部26の上端外周には、外方へ水平に突出した鍔部27が全周に亘って設けてあり、シンク2の内部における、左右側部24,25と前部22及び後部23との屈曲部の入隅は、それぞれ半径20mm程度の湾曲面(R1、R2)としてある(図5参照)。また、底部21と後部23との入隅は、半径20mm程度の湾曲面(R3)、底部21と前部22との入隅が半径50mm程度の湾曲面(R4)としてある(図6参照)。
また、シンク2は、その底部21の中央に排水口28を設けるとともに、底部21の上面に、当該底部21の周辺部である前記周側部の付け根部の入隅から排水口28に亘って、図9に示されるように、前記周辺部から排水口28の周辺に至る勾配Aと、排水口28の周辺から排水口28の近傍に至る勾配Bと、当該排水口28の近傍における勾配Cとを隣接勾配の縁部間を曲面で繋いで連ね、且つ前記周辺部よりも排水口28に近づく程これら勾配の傾斜を大きくした(A<B<C)水勾配を付けて成形してある。後述するように、水勾配を構成する各勾配(水平面に対する傾斜角)は、勾配Aは3°、勾配Bは15°、勾配Cは74°に設定してあることが好ましい。
シンク2は、児童が水栓5の操作を容易にできるように、その奥行きWを410mmに設定するとともに、5人の児童が並んで手洗いをしたりシンク2内にバケツを置いて水洗い作業をしたりしやすいように、その中央の深さDを230mm、長さLを2440mmに設定した大きさに成形してある。
カウンター板3を構成するカウンター天板31、カウンター前面板32及び左右のカウンター側面板33,34は、それぞれ人工大理石板材を切削加工して形成してある。
より詳しくは、図2に示されるように、カウンター天板31は、縦横の幅がシンク2の奥行きD及び幅Wよりも若干大きな寸法、具体的には縦幅が550mm、横幅が2500mm程度に設定された平面視略矩形状を呈し、その面内の前寄りにシンク2の開口部26と略同形の開口部31a、後寄りに水栓6が取り付けられる5個の通孔31bをそれぞれ設けるとともに、開口部31aの周縁下面に、前記シンク2の鍔部27の上面と側面が接合する凹段部31cを設けて形成してある。
カウンター前面板32は、その長手幅をカウンター天板31の横幅と略同寸法に、短手幅をシンク2の深さDよりも大きな320mm程度の寸法にそれぞれ設定して矩形状に形成し、また、左右のカウンター側面板33,34は、その長手幅をカウンター天板31の縦幅と略同寸法に、短手幅をカウンター前面板32と略同寸法にそれぞれ設定して矩形状に形成してある。
補強板4は、カウンター板3と同様に人工大理石板材を切削加工し、その一側の端部をシンク2の前部22の外面に接合する形状、他側をカウンター前面板32の内面に接合する形状に形成してある。
これらの部材により構成される手洗いカウンター1は、図3に示されるように、シンク2の開口部26の上端外周に設けた鍔部27をカウンター天板31の開口部31aの周縁下面に設けた凹段部31cに接合させ、且つ接合部を接着固定してシンク2の上端にカウンター天板31を一体化させ、次いで、シンク2の周囲を覆うようにして、カウンター天板31の前端部と左右側端部にカウンター前面板32と左右のカウンター側面板の33,34の上端を接合し接着固定し、さらに、シンク2とカウンター前面板32の間に補強板4を嵌め込んでその両側部をシンク2の前部22の外面とカウンター前面板32内面に密着させるとともに、密着した補強板4の両側部を前記両面に接着固定する加工手順により形成することができる。
予めカウンター天板31にカウンター前面板32と左右のカウンター側面板33,34を接着固定しておき、このカウンター天板31にシンク2を接着固定し、その後、補強板4をシンク2とカウンター前面板32の間に接着固定するようにしてもよい。
脚体7は、角管などのステンレス鋼材や耐蝕加工が施された鉄材を、溶接やボルトによって組付けて構成されており、図4に示されるように、適宜な長さの角管71aの上面に複数の補強管71bを立設させて後部フレーム71を形成し、この後部フレーム71の両端に、角管72aを上向きコ字状に組付けて形成された側部フレーム72、72を接続し、両側部フレーム72、72と前記補強管71bとの上端に、前側支持杆73aと後側支持杆73bの上面間に複数の梁杆73cを接続して形成されていてシンク2の下部を支持する上部フレーム73を一体に接続して構成してある。
なお、脚体7は、児童が利用しやすいように、その上部で手洗いカウンター1を支持させた状態で、カウンター天板31が650mm〜750mm程度の高さとなる大きさに設けることが好ましい。
脚体7への手洗いカウンター1の組み付けは、図6及び図7に示されるように、予め手洗いカウンター1の下面にシンク2を支持する受け木8とカウンター天板31を支持する合板9を一体に取り付けておき、この手洗いカウンター1を脚体7の上部フレーム73上に載せて支持させる。そして、カウンター前面板32の内側に一体に埋め込んで設けた複数のメネジ(図示せず)に、脚体7の前側支持杆73aの外側からボルトを螺合するなどして、手洗いカウンター1を脚体7にビス留めし或いはボルト留めして脚体7上に固定する手順により行うことができる。
手洗いカウンター1を脚体7上に組み付けたならば、カウンター天板31に給水栓に接続した水栓5を取り付け、シンク2の排水口28に排水栓6と排水枡10を取り付けるとともに、排水枡10を排水路に接続することで、手洗い場として利用に供することができる。
給水路が壁面、排水路が床面に敷設してある場所では、手洗いカウンター1を脚体7にボルト留めせず、手洗いカウンター1と脚体7をそれぞれ直に壁面に固定して設置するようにしてもよい。
図8は本発明の他の実施形態の手洗いカウンター1を示しており、これは、キャスト製法により人工大理石製のシンク2を児童3人が並んで手洗いができる大きさに成形し、このシンク2に、前記形態と同様にして、カウンター板3と補強板4を取り付けて構成したものである。
次に、シンク2の底部21に設ける水勾配の排水性能の検証結果について説明する。
前述の通り、複数人の児童が並んで手洗いができるようにシンク2を横長に成形する場合、シンク2の周辺部から排水口28迄の距離が長く、同時に手洗いをするとシンク2内を流れる水量も多くなる。水栓5からシンク2内に流出させた多量の水が速やかに排水口28から排出されないと、シンク2の表面に汚れが付着し易く、滞留した水から雑菌が繁殖して不衛生となる。
そこで、シンク2内に流出させた水がスムーズ且つ確実に排水口28から排出されるようにするため、水勾配が異なるシンク2の供試体を複数作製し、各供試体について排水性能の試験を行って適切な水勾配の構成を確認した。
各供試体は、その底部21の上面に以下の条件で水勾配を付けて作製した。
(供試体1)
図9に示される、シンク2の底部21上面に、その周辺部から排水口28の周辺に至る勾配Aと、排水口28の周辺から排水口28の近傍に至る勾配Bと、排水口28の近傍における勾配Cとを連ねた水勾配を付けた。
各勾配は、勾配Aは3°、勾配Bは15°、勾配Cは74°に設定し、隣接する勾配の境界部は曲面で繋いだ形状とした。
(供試体2)
図9に示される勾配Bは設けずに、勾配Aと勾配Cを連ねた水勾配を付けた。
勾配Aは3°、勾配Cは60°に設定し、両勾配の境界部は曲面で繋いだ形状とした。
(供試体3)
シンク2の底部21の周辺部から排水口28に亘り、傾斜角2.29°の水勾配を付けた。
(供試体4)
図9に示される勾配Cは設けずに、勾配Aと勾配Bを連ねた水勾配を付けた。
勾配Aは3°、勾配Bは6°に設定した。
排水口28に排水栓6を装着した各供試体について、水勾配が付けられた上面の端に、絵の具で着色した一定の量の水を流し落とし、排水される状態を目視で観察した。その結果は以下の通りである。
供試体1では、流し落とした水が排水栓6まで完全に流れ落ち、排水栓6の排水口28との継ぎ目部分に沿って水は付着しているものの、その外側の排水口28の周辺部分にも水は残らなかった。
供試体2では、排水スピードがあり、水はほぼ排水栓6の目皿に流れ落ちたものの、排水栓6の排水口28との継ぎ目部分の周辺に亘って水が残っていることが確認された。
供試体3では、水は完全には排水されず、排水栓6の外側の排水口28の周辺部分にリング状に残ってしまった。
供試体4でも、水が排水栓6の外側の排水口28の周辺部分にリング状に残ってしまった。また、勾配Aと勾配Bの境界部に沿って、水がリング状に滞留してしまった。
以上の検証結果から、手洗いカウンター1のシンク2に付ける水勾配は、排水性を良好にするために供試体1、供試体2の構成のものを適用することができ、供試体1の構成のものが最適であることが確認できた。
なお、図示した手洗いカウンター、シンク及び脚体は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、本発明はこれに限定されず、手洗いカウンターの設置場所や利用形態などに応じて他の適宜な形態で構成することが可能である。
前記形態では、人工大理石を成形する樹脂を用いてシンクを成形したが、他の適宜な樹脂を用いて成形してもよい。本発明の手洗いカウンターを図示した脚体以外の脚体を用いて設置してもよい。本発明の手洗いカウンターは、小学校などの子供が利用する教育施設の他に、成人が利用する各種施設、公園など屋内外の公共施設に設置することが可能である。
1 手洗いカウンター、2 シンク、21 底部、22 前部、23 後部、24,25 側部、26 開口部、27 鍔部、28 排水口、3 カウンター板、31 カウンター天板、31a 開口部、31c 凹段部、32 カウンター前面板、33,34 カウンター側面板、4 補強板、5 水栓、6 排水栓、7 脚体、8 受け木、9 合板、10 排水枡

Claims (4)

  1. 複数人の児童が、横に並んで手洗いしたりシンク内にバケツを置いて水洗い作業をしたりすることができる大きさの横長のシンクを備えた児童用手洗いカウンターにおいて、
    前記シンクは、流動状態にある合成樹脂を成形型内に流して固化させるキャスト製法により、その底部と当該底部の周縁から立ち上がった周側部とを一体成形して奥行きが400mm以上の寸法に設けられ、底部にバケツが載る平坦部を設けるとともに、底部上面にその周辺部から底部中央に形成された排水口に向けた水勾配であって当該底部上面の周辺部の勾配よりも前記排水口近傍の勾配が大きくなるように複数の勾配が付けられ且つ隣接する勾配の縁部間を曲面で繋いでなる水勾配を設けて成形された人工大理石製のシンクであり、
    前記シンクの周側部上端により区画される開口部の上端外周に設けられた外方へ突出した鍔部の上面及び側面に、人工大理石製のカウンター天板の開口部周縁下面に設けられた凹段部を接合させ、且つ接合部を接着固定してシンクの上端部にカウンター天板が取り付けられ、
    前記シンクの前部と左右側部が、前記カウンター天板の前端部と左右側端部に各々上端を接着固定した人工大理石製のカウンター前面板と左右側面板で囲われ、且つシンクとカウンター前面板の間に複数の補強板がその両側部をシンクの前部外面とカウンター前面板内面に密着させて接着固定された構成を有するとともに、
    脚体上で前記シンクの底部下面とカウンター天板の下面が支持されて脚体に一体に固定して設置される構成を有することを特徴とする児童用手洗いカウンター。
  2. シンクの底部上面に、その周辺部から排水口に亘り、シンクの底部上面の周辺部から排水口の周辺に至る勾配Aと、排水口の周辺から排水口の近傍に至る勾配Bと、排水口の近傍における勾配Cとを連ねた水勾配を付けた構成を有することを特徴とする請求項1に記載の児童用手洗いカウンター。
  3. シンクの底部上面に付けられた勾配は、勾配A<勾配B<勾配Cの関係である構成を有することを特徴とする請求項2に記載の児童用手洗いカウンター。
  4. 勾配Aは3°、勾配Bは15°、勾配Cは74°に設定された構成を有する請求項3に記載の児童用手洗いカウンター。
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