JP2012139367A - 手洗いカウンターの製造方法、手洗いカウンター、手洗いシンクの脚体及び手洗いシンク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人工大理石板材をプレス加工して略々U字形の横断面が長手方向に連続した長尺凹状体21を形成し、長尺凹状体21の両端部間の長さを必要に応じて調整した上で前記両端部に蓋体22、22を接着固定して洗い槽を形成し、この洗い槽を人工大理石製のカウンター天板24に設けられた開口部24aの周縁に接着固定し、カウンター天板24の前側端部と左右側端部とに人工大理石製のカウンター前面板25及び左右側面板26、26の上端を接着固定してカウンター2を形成する。
【選択図】図2
Description
また、本発明の手洗いカウンターは、人工大理石製のカウンター天板に設けられた開口部の周縁に、略々U字形の横断面が長手方向に連続した長尺凹状体の両端部を蓋体で閉鎖してなる人工大理石製の洗い槽の上端周縁が接合して接着固定され、前記カウンター天板の前側端部と左右側端部とに人工大理石製のカウンター前面板及び左右側面板の上端が接着固定されてなる構成を有することを特徴とする。
また、手洗いカウンターは、人工大理石板材の2面のみを曲げ加工して製造することができるので、前記4面曲げ成形よりも小さな曲げ半径で洗い槽を成形することができ、例えば洗い槽の底部を細幅にして深く形成するなど、自由度が増した成形条件で様々な寸法及び形状のものを形成することが可能である。
さらに、洗い槽を構成する長尺凹状体は、その端部を適宜な長さ切断することで両端部間の長さを調整可能であり、多人数用の長尺凹状体を成形する一台のプレス金型で、このプレス金型で成形されるものよりも小さなサイズの小人数用の洗い槽を形成することができ、様々なサイズにフレキシブルに対応した手洗いカウンターを製造することが可能である。
洗い槽の底部中央の排水口に向けて水勾配がつけられていれば、洗い槽の両端部の蓋体の接着部分に水が浸り難くなって接着剤の劣化が抑制され、また、洗い槽の底部にバケツが載る程度の幅の平坦部が設けられていれば、洗い槽の中にバケツや洗面器などを置くなどして物を水洗いするなど利便性を高めることができ、また、幼稚園などの施設に設置し、手洗いカウンター内での水作業を通じて幼児教育するのにも好適である。
これによれば、脚体の前側支持杆と後側支持杆の上面間に複数の梁杆を架設してなる上部フレームがカウンターの下部全体に当接してカウンターを安定的に支持することができ、また、脚体にカウンターを支持させた状態でカウンターの前側下方が空間部となるため、手洗いをする利用者の足先に脚体が当たって邪魔となるようなことはない。また、この脚体を用いて手洗いシンクを車いす利用者にも利用可能な高さに設ける場合、カウンターの下部に確保される前記空間部に車いすを進入させることで、車いすに乗ったまま手洗いをすることが可能となる。
前記鋼材や補強材、各支持杆、梁杆としては、ステンレス鋼や耐蝕加工が施された鉄などからなる、角管や丸管、平板材、アングル材など適宜な強度を備えた適宜な厚みの金属材を用いることができる。
これによれば、カウンター天板と洗い槽との下面に複数の補強梁材を接合させて補強することでカウンターの鉛直向きの耐荷重が高まり、さらにカウンターの前面板の内側に補強梁材の端部を接合させて支持させることでカウンターの強度が高まり、洗い槽の中に物を置いたり利用者がカウンターに寄りかかったりしても、カウンターを変形させることなく脚体上の当初の支持位置に安定的に固定しておくことができる。
長尺な洗い槽をカウンターに設けた手洗いシンクは、幼稚園や保育園、小学校などの教育施設に多数設置されているが、特に幼児や園児の利用を考慮して手洗いシンクを構成する場合、幼児等が手洗いシンクの前面に立って水栓を操作できるようにするため、図5に示されるように、洗い槽の幅Wは300mm程度、深さDは150mm程度に設定することが好ましい。また、カウンターの設置高さは、厚生労働省による平成19年国民健康・栄養調査報告によれば、5歳児の平均身長が約109.6cmであり、カウンター上端までの高さHを540mm程度に設定してあれば、児童等が最も手洗いをし易い高さとなって好ましい。また、年長組と年少組で手洗い場を別々に設ける場合は、年長組の手洗いシンクはカウンターを前記高さに設定し、年少組の手洗いシンクは、前記報告による3歳児の平均身長が約95cmであることから、カウンター上端までの高さHを470mm程度に設定することが好ましい。また、小学校低学年の児童用の手洗いシンクを構成する場合は、カウンター上端までの高さHを600mm程度に設定することが好ましい。
洗い槽の底部に設ける平坦部はバケツや洗面器などを置くことが可能な、幅120mm〜150mm程度に設定することが好ましい。洗い槽の幅Wと深さDを前記寸法として洗い槽を成形する場合、洗い槽の底部と前後壁部との曲げ半径Rを50mm程度に設定すれば、洗い槽の断面は平坦な底部の両端に前後壁面が緩やか湾曲しつつ立ち上がったお椀型形状となり、洗い槽の底部に幅120mm程度の平坦部を確保することができる。
図1は本発明の一実施形態の手洗いシンクを示しており、この手洗いシンク1は、5人の利用者が並んで手洗いができる大きさに形成された人工大理石製のカウンター2を、角管など鋼材により組み立てられた金属製の脚体3で支持し一体に固定して構成されたものである。
詳しくは、洗い槽23を構成する長尺凹状体21は、平面視矩形状の人工大理石板材をプレス加工して短手断面が略々U字状のお椀型を呈するように形成されており、その底部には長手方向に沿ってバケツが載る程度の幅の平坦部21aが設けられ、また、図4に示されるように、底部の左右両端部から底部中央に空けられた排水口21bに向けて水勾配がつけられている。蓋体22、22は、人工大理石板材を長尺凹状体21の端部開口を閉鎖する形状に切断してなり、長尺凹状体21の端面に接合して接着固定されている。
カウンター2は、人工大理石板材をプレス加工して成形された長尺凹状体21の両端部開口に蓋体22、22を接着固定して洗い槽23を形成し、この洗い槽23の上端周縁をカウンター天板24の開口部24aの周縁下部に接着固定して一体化させ、さらに洗い槽23の周囲を覆うようにして、カウンター天板24の前側端部と左右側端部とにカウンター前面板25と左右側面板の26、26の上端を接合し接着固定する加工手順により形成することができる。カウンター天板24にカウンター前面板25と左右側面板の26、26を接着固定しておき、その後、カウンター天板24に洗い槽23を接着固定してもよい。
そして、このように構成された手洗いシンク1は、カウンター2に水栓5を取り付けるとともに、洗い槽23の排水口21aに排水枡6を取り付けることで手洗い場としての利用に供することができる。
Claims (5)
- 平面視矩形状の人工大理石板材をプレス加工して短手断面が略々U字形を呈する長尺凹状体を成形する工程と、
前記長尺凹状体の両端部を蓋体で閉鎖し接着固定して洗い槽を形成する工程と、
人工大理石製のカウンター天板に設けられた開口部の周縁に前記洗い槽の上端周縁を接合して接着固定する工程と、
前記カウンター天板の前側端部と左右側端部とに人工大理石製のカウンター前面板及び左右側面板の上端を接着固定する工程とを有することを特徴とする手洗いカウンターの製造方法。 - 人工大理石製の平面視矩形のカウンター天板に設けられた開口部の周縁に、略々U字形の横断面が長手方向に連続した長尺凹状体の両端部が蓋体で閉鎖されてなる人工大理石製のボウルの上端周縁が接着固定され、前記カウンター天板の前側端部と左右側端部とに人工大理石製のカウンター前面板及び左右側面板の上端が接着固定されてなる構成を有する手洗いカウンター。
- 洗い槽の底部にバケツが載る程度の幅の平坦部が設けられているとともに、当該底部の左右両端部から底部中央に空けられた排水口に向けて水勾配がつけられてなる請求項2に記載の手洗いカウンター。
- 長尺凹状体からなる洗い槽を天板の開口部に接着固定してなるカウンターを支持して手洗いシンクを構成する脚体であって、
適宜な長さの鋼材の上面に複数の補強材を立設させてなる後部フレームの両端に、鋼材を上向きコ字状に組付けてなる側部フレームが接続され、両側部フレームと前記補強材との上端に、前側支持杆と後側支持杆の上面間に複数の梁杆を接続して形成されていて前記カウンターの下部を支持する上部フレームが一体に接続された構成を有することを特徴とする手洗いシンクの脚体。 - 請求項2又は3に記載のカウンターを請求項4に記載の脚体で支持して構成される手洗いシンクであって、
脚体の上部フレームの各梁杆に、上面がカウンター天板と洗い槽との下面に接合する形状に設けられた補強梁材が取り付けられ、脚体の上部フレーム上でカウンターがその下部を前記各補強梁材に載せて支持されるように構成されていることを特徴とする手洗いシンク。
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