JP5345770B2 - チタニヤ系フラックス入りワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、TiO(チタニヤ)系フラックス入りワイヤ(以下,FCW:Flux Cored Wire)で溶接された溶接金属及びこのチタニヤ系フラックス入りワイヤに関し、特に、溶接金属の耐高温割れ性を、ソリッドワイヤと同等又はそれ以上に改善する技術に関する。
造船、橋梁などの大型溶接構造物を製作する分野では、溶接の能率化を図るために、中板厚板鋼板で構成される突合せ継手の溶接にあたり、継手の狭開先化を図る一方、1パス当たりの溶着量を多くして1〜3パス程度のできるだけ少ないパス数で溶接を完了させるようにするため、ガスシールドアーク溶接による少パス大入熱で施工する高能率溶接法が採用されている。このような高能率溶接法では、溶接用ワイヤに、ソリッドワイヤに比べて溶着速度が大きいFCWが多用されている。
このチタニヤ系の全姿勢用FCWは、1つのワイヤで全姿勢溶接できるだけでなく、良好な溶接作業性、高能率性、及び良好な溶接金属性能などの特徴をも有している(特許文献1)。
しかし、チタニヤ系FCWの欠点の一つとして、チタニヤ系FCWは、ソリッドワイヤに比較して、耐高温割れ性能、特に、開先初層部及び狭隘部の溶接時の耐高温割れ性能が劣るという点が挙げられる。このような現状において、溶接金属の高温割れ性能の向上に関する研究がなされている(例えば、非特許文献1)。この非特許文献1の刊行物においては、P、S、及びB等の元素が耐高温割れ性を著しく劣化させること、また、この高温割れの防止としてMnの添加が有効であること等が記載されている。これらのP、S及びB等の元素は、溶接金属が凝固するときに最終凝固部に凝集して低融点の共晶となる。この共晶の部分は溶融状態で残留し、周囲からの凝固収縮を受け、凝固完了後に割れを発生させるものと推察される。
一方、特許文献2においては、溶接金属に対するNb添加による組成的過冷と、AlとTi添加による核生成触媒効果の複合効果による溶接金属中央部での柱状晶の等軸晶化とにより、高温割れを抑制している。
特開2002−137090号公報 特開2004−358552号公報 溶接学会誌第49巻(1980年)第1号第19乃至23頁及び第44巻(1975年)第7号第20乃至25頁等 金属材料、vol.17,NO.7,18乃至24頁
しかしながら、前述の如く,非特許文献1に開示されたチタニヤ系FCWは、近時のチタニヤ系フラックス入りワイヤの耐高温割れ性能に対する要求を満足させるものではない。近時、耐高温割れ性能として、具体的には、ソリッドワイヤと同等の耐高温割れ性能が要求されている。
また、特許文献2においては、Alを過剰に添加しており、このような過剰のAl添加は、溶接金属の延性の低下の原因となるため、望ましくない。
このように、良好な作業性を有し、ソリッドワイヤレベルの耐高温割れ性能を有するチタニヤ系FCWは従来存在していない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ソリッドワイヤと同等又はそれ以上の耐高温割れ性能を有する溶接金属及びこの溶接金属を高溶接作業性(全姿勢溶接)で得ることができるチタニヤ系フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るチタニヤ系フラックス入りワイヤは、鋼製外皮にフラックスを充填してなるチタニヤ系フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量あたり、N:0.001乃至0.022質量%、TiO:5乃至7質量%、Mn:2.30乃至3.75質量%、及びC:0.030乃至0.055質量%を含有し、更に、B:0.0155質量%以下(0は含まない)、Si:0.85質量%以下(0は含まない)、又はTi:0.60質量%以下(0は含まない)を含有すると共に、Feを80質量%以上含有し、P:0.025質量%以下、S:0.021質量%以下に規制し、残部が不可避的不純物とスラグ生成剤であり、更にワイヤ全質量に対する含有量(質量%)で、B、C、Mn、N、P、S、Si、Ti、TiOの含有量を夫々[B]、[C]、[Mn]、[N]、[P]、[S]、[Si]、[Ti]、[TiO]としたとき、下記数式で定義される固相線温度Tsが1355℃以上となるように、前記各成分を含有することを特徴とする。
Figure 0005345770
本発明においては、溶接金属成分の含有量をもとに数式1にて算出される固相線温度を1355℃以上とすることにより、溶接金属の耐高温割れ性能を改善することができる。
本発明によれば、耐高温割れ性能が優れた溶接金属を得ることができると共に、この溶接金属を得るためのチタニヤ系フラックス入りワイヤとして、全姿勢溶接における溶接作業性が向上したフラックス入りワイヤを得ることができる。
以下、本発明について、添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の溶接金属の成分添加理由及び組成限定理由について説明する。
「B:0.005質量%以下(0は含まない)」
Bは、溶接金属部の靭性を向上させる元素として添加されているが、Bの含有量が0.005質量%を超えると、耐高温割れ性が劣るため、0.005質量%以下とすることが望ましい。
「N:0.0045乃至0.02質量%」
Nは溶接金属部の強度を確保する元素である。また、NはBをBNとして固定化することにより、耐高温割れ感受性を改善する効果がある。しかし、これらの効果は、Nが0.0045質量%未満ではその効果十分ではない。一方、N含有量が0.02質量%を超えると、溶接金属部の靱性を著しく低下させる。このため、Nは0.0045乃至0.02質量%とすることが望ましい。
「Ti:0.025乃至0.1質量%」
Tiは脱酸剤として、及び作業性向上のために添加されるが、Tiが0.025質量%未満ではその効果は十分ではなく、逆にTiを0.1質量%を超えて含有すると、溶接金属の靱性が低下する。このため、Tiは0.025乃至0.1質量%とすることが望ましい。
「Mn:1.0乃至1.7質量%」
Mnは脱酸剤及び溶接金属の機械的性質を調整するために添加するが、Mnが1.0質量%未満では溶接金属の靱性(衝撃値)が低い。また、Mnが1.7質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎる。従って、Mn量は1.0乃至1.7質量%とすることが好ましい。
「Si:0.2乃至0.7質量%」
Siは脱酸剤及び溶接金属の流動性を調整して溶接ビードのなじみを良くするために添加する。しかし、Siが0.2質量%未満では、ビードが凸ビードになり易く、また、脱酸不足によるブローホール(気孔)が多発する。一方、Siが0.7質量%を超えると、溶接金属の強度が高くなりすぎて、溶接金属の靭性が著しく低下すると共に、耐高温割れ性が悪化する。従って、Si量は、好ましくは、0.2乃至0.7質量%とする。
「C:0.029質量%以上、好ましくは、C:0.05乃至0.09質量%」
Cは溶接金属の強度を増加させる元素であり、このため、0.029質量%以上添加することが必要である。また、Cが0.05質量%未満では、所望の強度を得ることができない。一方、Cが0.09質量%を超えると、溶接金属の靭性が低下するため、望ましくない。このため、好ましくは、C量は0.05乃至0.09質量%とする。
「O:0.05乃至0.09質量%」
一般に、鋼材中の酸素は、靭性及び展性特性を低下させる傾向があり、Oを0.09質量%以下とすることが望ましい。その一方で、これとは反対に、溶接金属内に0.05質量%以上の酸素を含有することで、微細に分散された介在物が形成され、良好な靱性が得られる。以上から、酸素含有量は、0.05乃至0.09質量%とすることが好ましい。
「Ts1355℃」
溶接金属の高温割れ性能に関する研究(例えば、非特許文献2)においては、溶接金属の高温割れの発生機構について以下のように開示されている。溶接金属が凝固を開始すると,凝固中に極めて延性が低い凝固脆性温度領域(BTR)が存在し、固相と液相が混在するこの温度域(BTR)で,低融点元素が液相中に偏析し、この凝固完了直前に存在する低融点元素の液相領域が収縮ひずみに対抗しきれなくなることで割れが発生する。そこで、高温割れ抑制方法として、凝固脆性温度領域(BTR)を縮小させることが効果的であると考えられている。
しかし、本発明者等による実験研究の結果、溶接金属部の組成から液相の融点を見積もる手法では、実際に高温割れが発生する凝固完了部の液相の融点を偏析などの影響から正確に評価することはできないことが判明した。その結果、正確な高温割れ抑制指標を得ることができておらず、耐高温割れ性を改善した溶接ワイヤを開発できていない現状にあった。そこで本発明者は、突合せ継手のように少パス大入熱でのガスシールドアーク溶接において、初層ビードの耐高温割れ性を改善するために種々の実験を行い、また、溶接金属部の冷却速度及び溶接金属成分の拡散、固相と液相との間の成分の分配、溶接金属の柱状晶の凝固形態を考慮し、溶接金属成分の偏析度合いを算出した結果、数式1で定義されるパラメータTs(固相線温度)が初層ビードの耐高温割れ性に影響を与えるパラメータであることを知見した。そして、このパラメータTsをもとに種々の実験を行った結果、Tsを1355℃以上の範囲に制御することが、初層ビードの耐高温割れ性を改善することに極めて有効であることを見出した。
「Cu,Ni,Cr,Mo,Al,Nb,V:0.5質量%以下(0を含まない)」
また、本発明においては、溶接金属の強度及び靱性を調整するために、Cu,Ni,Cr,Mo,Al,Nb,Vの少なくとも1種類以上を、0.5質量%以下の範囲内であれば、固相線温度Tsに影響を及ぼさないため、含有してもよい。
「P:0.015質量%以下」
Pは不純物元素であるが、P含有量が0.015質量%を超えると、著しく耐高温割れ性が劣るため、Pは0.015質量%以下とすることが望ましい。
「S:0.015質量%以下」
Sは不純物元素であるが、S含有量が0.015質量%を超えると、著しく耐高温割れ性が劣るため、Sは0.015質量%以下とすることが望ましい。
次に,本発明に係るチタニヤ系フラックス入りワイヤについて説明する。このチタニヤ系フラックス入りワイヤは、B:0.0155質量%以下(0は含まない)、P:0.025質量%以下、S:0.021質量%以下、N:0.00乃至0.022質量%、Ti:0乃至0.60質量%、TiO:5乃至7質量%、Mn:2.30乃至3.75質量%、Si:0.85質量%以下(0は含まない)、C:0.030乃至0.055質量%の組成を有する。これらのワイヤ組成は、溶接金属への歩留を考慮して、溶接金属の組成を所定のものにするために決定される。
なお、フラックス入りワイヤにおいて、B源としては、Fe−B,Fe−Si−B、B等がある。P,Sは、鋼製外皮及びフラックス原料の不純物から、ワイヤ中に含まれる。N源は、鋼製外皮及びチッ化クロム、チッ化チタン、フラックス原料の不純物等から、ワイヤ中に含まれる。Ti源としては、金属Ti,Fe−Ti等がある。TiO源はルチール、チタン酸カルシウム、チタン酸カリガラス、及びルコキシン等がある。なお、TiOはその下限値(5質量%)よりも低くなると、立向の作業性が劣化し、上限値(7質量%)を超えると、溶接金属の酸素量が高くなる傾向にある。Mn源としては、鋼製外皮中のMn、フラックス中の金属Mn,Fe−Mn,Fe−Si−Mn等がある。Si源としては、鋼製外皮中のSi、フラックス中のFe−Si,Fe−Si−Mb,Fe−Si−B,Fe−Si−Mg,REM−Ca−Si等がある。C源としては、鋼製外皮中のC,フラックス中のC単体、鉄粉及び金属粉のC等がある。
本発明のワイヤ中のFeは80質量%以上含有されており、そのFe源は、鋼製外皮、鉄粉、Fe合金中のFe等がある。その他残部は、前述のB,P,S,N,Ti,TiO,Mn,Si,C源として使用する原料の該当成分以外の成分と、金属Cu,Ni,Cr,Mo,Al,Nb,Mg,V,Ca,Zn等の不可避的不純物と、スラグ生成剤とを含む。なお、スラグ生成剤としては、SiO,CaO,NaO,ZrO,KO,Al,LiO,Bi,KSiF,CaF,BaF,NaF,V,FeO,Nb,Cr,Fe,SnO,SrF,AlF,MgF,LiF,CaCO,MgCO,BaCO,LiCO,NaCO,SrCO等がある。また、フラックス入りワイヤのフラックス充填率は、ワイヤ全質量の10〜20質量%である。
なお、溶接対象母材は、例えば、溶接構造用圧延鋼板(SM400B、SM490A)又は造船用鋼板(AH32,DH36)等の普通鋼である。これらの鋼種の組成の一例を下記表1に示す。
Figure 0005345770
次に、本発明の実施例の特性を本発明の範囲から外れる比較例と比較して、本発明の効果について説明する。
溶接条件は以下のとおりである。
・溶接姿勢:下向
・シールドガス:100体積%CO
・溶接電流:240A
・溶接電圧:30V
・溶接速度:375mm/分
・ワイヤ径:1.2mm
・供試鋼板:SM400B
・開先形状:35°V開先
・開先ギャップ=4mm
なお、溶接速度375mm/分は目標値であり、実際の溶接試験では、多少の速度差が生じた。各実施例・比較例における溶接速度は表2−2中に示した。但し、この表2−2に示す程度の溶接速度のばらつきでは、試験結果に及ぼす影響は小さい。なお、試験対象の鋼種は、SM400B鋼(組成は表1参照)である。
この溶接試験で得られた溶接金属の組成(質量%)を下記表2−1,2−2に示す。また、使用したチタニヤ系フラックス入りワイヤの組成を下記表3−1,3−2に示す。
Figure 0005345770
Figure 0005345770
Figure 0005345770
Figure 0005345770
図1は耐高温割れ性能試験に使用する溶接母材の開先形状を示す断面図である。図1に示すように、溶接母材1はV形状の開先を有し、このV形状の開先部の裏面には、裏当材としての耐火物2が配置され、この耐火物2はアルミニウムテープ3で母材1の裏面に貼着されている。このV形状の開先角度を35°として、裏あて材が配置されている部分のルート間隔を4mmとした。そして、溶接電流240A,運棒方法はストレート、繰り返し数を2回として、片面溶接し、その初層溶接について、X線透過試験(JISZ3104)にて内部割れを確認し、その全長を測定した。割れ率は、割れ率W=(割れトータル長さ)/(溶接長)×100により算出される。
この溶接試験における耐高温割れ性能の結果を、前述の表2−1,2−2に合わせて示す。表2−1,2−2の耐高温割れ性の欄では、割れ率Wが5.0%未満で、従来の品質が最も高い汎用ワイヤより割れ率が小さいものには○、割れ率Wが5.0質量%以上で、従来の汎用ワイヤと同程度のものには×を付して、評価結果を表した。
表2−1、2−2に示すように,固相線温度Tsが1355℃未満である比較例1乃至5は、いずれも、割れ率が5%を超えるものであり、耐高温割れ性が劣るものであった。なお、比較例4,5が従来の汎用ワイヤであり、その割れ率は夫々8.0%、9.0%である。比較例としては掲げていないが、従来の汎用ワイヤのうち、品質が最も高いワイヤを使用しても、その割れ率は5.0%とするのが限界であった。
また、図2は横軸に固相線温度Tsをとり、縦軸に割れ率をとって、表2−1,2−2及び表3−1,3−2に示す関係(実施例6乃至23と比較例1乃至5の全てのデータ)をグラフ化したものである。この図2に示されているように、固相線温度Tsが1355℃以上である場合に、それ以外のものに比較して割れ率が極めて小さくなっている。
耐高温割れ性試験に使用する溶接母材の開先形状を示す断面図である。 比較例1〜5、実施例6〜23の固相線温度と、割れ率との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1;母材
2;耐火材
3;アルミニウムテープ

Claims (1)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなるチタニヤ系フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量あたり、N:0.001乃至0.022質量%、TiO:5乃至7質量%、Mn:2.30乃至3.75質量%、及びC:0.030乃至0.055質量%を含有し、更に、B:0.0155質量%以下(0は含まない)、Si:0.85質量%以下(0は含まない)、又はTi:0.60質量%以下(0は含まない)を含有すると共に、Feを80質量%以上含有し、P:0.025質量%以下、S:0.021質量%以下に規制し、残部が不可避的不純物とスラグ生成剤であり、更にワイヤ全質量に対する含有量(質量%)で、B、C、Mn、N、P、S、Si、Ti、TiOの含有量を夫々[B]、[C]、[Mn]、[N]、[P]、[S]、[Si]、[Ti]、[TiO]としたとき、下記数式で定義される固相線温度Tsが1355℃以上となるように、前記各成分を含有することを特徴とするチタニヤ系フラックス入りワイヤ。
    Ts=1538−2938×[B]−1640×[C]−3.05×[Mn]−327×[N]−261×[P]−2594×[S]−26.3×[Si]−17.5×[Ti]−1.95×[TiO]−25.5
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