JP5345359B2 - 薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置 - Google Patents

薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置に関する。特に活性層にアモルファス酸化物半導体を用いた薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置に関する。
近年、液晶やエレクトロルミネッセンス(ElectroLuminescence:EL)技術等の進歩により、平面薄型画像表示装置(Flat Panel Display:FPD)が実用化されている。特に、電流を通じることによって励起され発光する薄膜材料を用いた有機電界発光素子(以後、「有機EL素子」と記載する場合がある)は、低電圧で高輝度の発光が得られるために、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で、デバイスの薄型化、軽量化、小型化、および省電力のなど効果が期待されている。
これらFPDは、ガラス基板上に設けた非晶質シリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜を活性層に用いる電界効果型薄膜トランジスタ(以後の説明で、Thin Film Transistor、もしくはTFTと記載する場合がある)のアクティブマトリクス回路により駆動されている。
一方、これらFPDのより一層の薄型化、軽量化、耐破損性の向上を求めて、ガラス基板の替わりに軽量で可撓性のある樹脂基板を用いる試みも行われている。
しかし、上述のシリコン薄膜を用いるトランジスタの製造は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
そこで、低温での成膜が可能なアモルファス酸化物、例えば、In−Ga−Zn−O系アモルファス酸化物を半導体薄膜に用いるTFTの開発が活発に行われている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
アモルファス酸化物半導体を用いたTFTは、室温成膜が可能であり、フイルム上に作製が可能であるので、フイルム(フレキシブル)TFTの活性層の材料として最近注目を浴びている。特に、東工大・細野らにより、a−IGZOを用いたTFTは、PEN基板上でも電界効果移動度が約10cm/Vsとガラス上のa−Si系TFTよりも高移動度が報告されて、特にフイルムTFTとして注目されるようになった(例えば、非特許文献2参照)。
しかし、このa−IGZOを用いたTFTを例えば表示装置の駆動回路として用いる場合、1cm/Vs〜10cm/Vsという移動度では、特性は不十分であり、またOFF電流が高く、ON/OFF比が低いという問題がある。特に有機EL素子を用いた表示装置に用いるためには、さらなる移動度の向上、ON/OFF比の向上が要求される。
特開2006−165529号公報 IDW/AD’05、845頁−846頁(6 December、2005) NATURE、Vol.432、488頁−492頁(25 November、2004)
本発明の目的は、電界効果移動度が高く、高ON/OFF比を示すアモルファス酸化物半導体を用いた薄膜電界効果型トランジスタを提供することにある。特に、可撓性のある樹脂基板上に作製が可能な高性能の薄膜電界効果型トランジスタを提供することにある。
また、その薄膜電界効果型トランジスタを用いた新規な表示装置を提供することにある。
本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1> 基板上に、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有し、前記活性層がIn、Zn及びGaより成る群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を含有し、前記抵抗層が少なくともGaを含有する酸化物を含有し、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が前記活性層の酸化物のGa含有率より高く、前記活性層の酸化物のGa含有率が70%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が33%以上100%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率と前記活性層の酸化物のGa含有率の差(抵抗層の酸化物のGa含有率−活性層の酸化物のGa含有率)が5%以上100%以下であり、前記活性層の電気伝導度が10 −4 Scm −1 以上10 Scm −1 未満であり、前記抵抗層の電気伝導度が10 −2 Scm −1 以下である薄膜電界効果型トランジスタ。
> 前記活性層の酸化物がアモルファス酸化物である<1>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
> 前記活性層の酸化物が、IZO又はIGZOである<>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
> 前記抵抗層の酸化物がアモルファス酸化物である<1>〜<>のいずれかに記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
> 前記抵抗層の酸化物が、IGZO又はGOである<>に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
<6> 前記活性層の膜厚が前記抵抗層の膜厚より厚い<1>〜<>のいずれかに記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
> 前記基板が可撓性樹脂基板である<1>〜<>のいずれかに記載の薄膜電界効果トランジスタ。
> <1>〜<>のいずれかに記載の薄膜電界効果トランジスタを用いた表示装置。
アモルファス酸化物半導体を用いたTFTは、室温成膜が可能であり、可撓性プラスチックフイルムを基板として作製が可能であるので、フイルム(フレキシブル)TFTの活性層の材料として注目された。特に特開2006−165529号公報で開示されているように、In−Ga−Zn−O系酸化物を半導体層(活性層)として用いることにより、電界効果移動度10cm/Vs、ON/OFF比10超の性能を持つPET上に形成されたTFTが報告されている。しかしながら、これを例えば表示装置の駆動回路に用いる場合、移動度、ON/OFF比の観点から駆動回路を動作するには性能がまだ不十分であった。
それは、従来の技術では、OFF電流を低減させる為に、活性層の電子キャリア濃度を1018/cm未満にする必要があった。活性層に用いられるアモルファス酸化物半導体は、電子キャリア濃度が下がると電子移動度が下がる傾向があるので、良好なOFF特性と、高移動度を両立するTFTを形成することが困難であったからである。
本発明者らは、TFTの電界効果移動度を高め、かつON/OFF比を改良する手段の探索を鋭意進めた。その結果、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、アモルファス酸化物半導体を含有する活性層、ソース電極及びドレイン電極を順次有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を配置し、前記活性層がIn,Zn及びGaより成る群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を含有し、前記抵抗層が少なくともGaを含有する酸化物を含有し、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が前記活性層の酸化物のGa含有率より高い構成により、課題を解決し得ることを見出し、本発明に到達した。
本発明によると、電界効果移動度が高く、高ON/OFF比を示す薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置を提供することができる。さらに、本発明により提供されるTFTは、連続駆動した時の閾値電圧のシフトが小さく安定性に優れる。特に、可撓性基板を用いたフイルム(フレキシブル)TFTとして有用な薄膜電界効果型トランジスタおよびそれを用いた表示装置を提供することができる。
1.薄膜電界効果型トランジスタ
本発明の薄膜電界効果型トランジスタは、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を順次有し、ゲート電極に電圧を印加して、活性層に流れる電流を制御し、ソース電極とドレイン電極間の電流をスイッチングする機能を有するアクテイブ素子である。TFT構造として、スタガ構造及び逆スタガ構造いずれをも形成することができる。
本発明における活性層とソース電極及びドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層が電気的に接続している。
本発明における活性層は、In,Zn及びGaより成る群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を含有し、抵抗層が少なくともGaを含有する酸化物を含有し、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が前記活性層の酸化物のGa含有率より高い。
本発明における活性層は、活性層の酸化物のGa含有率が70%以下であり、抵抗層の酸化物のGa含有率が33%以上100%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率と前記活性層の酸化物のGa含有率の差(抵抗層の酸化物のGa含有率−活性層の酸化物のGa含有率)が5%以上100%以下である。本発明において規定されるGa含有率は、酸化物中における全金属原子数の内、Ga原子の数の比率を表す原子%である。例えば、InGaZnOとGaの組成を有する2つのターゲットを用いて、それぞれの蒸着比率を変えた蒸着膜を形成する場合、得られた膜中のIn,Ga,Znの各原子数の相対比が1.0:1.89:0.56である場合、Ga%は54.8%である。また、得られた膜中のIn,Ga,Znの各原子数の相対比が1.0:0.93:0.56である場合、Ga%は37.3%である。
活性層の酸化物のGa含有率が70%を超えると、移動度が低下してしまいON電流が低下するため好ましくない。
抵抗層の酸化物のGa含有率は、33%以上で高くなるほど電気伝導度が低下してON/OFF比を高めることができるので好ましく、33%未満では、OFF電流が増加してON/OFF比が小さくなるため好ましくない。
抵抗層の酸化物のGa含有率と活性層の酸化物のGa含有率の差が、5%未満では、ON/OFF比が小さくなるため好ましくない。
好ましくは、活性層の酸化物がアモルファス酸化物であり、より好ましくは、IZO又はIGZOであり、さらに好ましくはIGZOである。
好ましくは、抵抗層の酸化物がアモルファス酸化物であり、より好ましくは、IGZO又はGOであり、さらに好ましくは活性層のIGZOであるよりもGa含有率の高いIGZOである。
本発明に於ける活性層の膜厚は、抵抗層の膜厚より厚いことが好ましい。より好ましくは、活性層の膜厚/抵抗層の膜厚の比が1を超え100以下、さらに好ましくは1を超え10以下である。
好ましくは、前記基板上に少なくとも前記抵抗層と前記活性層を層状に有し、前記活性層の層が前記ゲート絶縁膜と接し、前記抵抗層の層が前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方と接する。
活性層の電気伝導度10−4Scm−1以上10Scm−1未満である。より好ましくは10−1Scm−1以上10Scm−1未満である。
抵抗層の電気伝導度に対する活性層の電気伝導度の比率(活性層の電気伝導度/抵抗層の電気伝導度)が、10以上1010以下が好ましく、10以上1010以下がより好ましく、10以上10以下がさらに好ましい。
抵抗層の電気伝導度は、1−2Scm−1以下であり、より好ましくは10−9Scm−1以上10−3Scm−1未満である。
前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1を下まわると電界効果移動度としては高移動度が得られず、10Scm−1以上ではOFF電流が増加し、良好なON/OFF比が得られないので、好ましくない。
また、別の態様として、抵抗層と活性層の間の電気伝導度が連続的に変化している態様も好ましい。
好ましくは、基板が可撓性樹脂基板である。
1)構造
次に、図面を用いて、詳細に本発明における薄膜電界効果型トランジスタの構造を説明する。
図1は、本発明の薄膜電界効果型トランジスタであって、逆スタガ構造の一例を示す模式図である。基板1がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板1の一方の面に絶縁層6を配し、その上にゲート電極2、ゲート絶縁膜3、活性層4−1、抵抗層4−2を積層して有し、その表面にソース電極5−1とドレイン電極5−2が設置される。活性層4−1はゲート絶縁膜3に接し、抵抗層4−2はソース電極5−1およびドレイン電極5−2に接する。抵抗層4−2は活性層4−1よりもGa含有率が高い。ここで、活性層には、特開2006−165529号公報に開示されている酸化物半導体、例えばIn−Ga−Zn−O系及びIn−Zn−O系の酸化物半導体を用いてそれぞれの蒸着速度を制御してGa含有比率を調整する。また、ゲート電極に電圧が印加されていない状態での活性層4−1の電気伝導度が抵抗層4−2の電気伝導度より大きくなるように、活性層4−1および抵抗層4−2の組成が決定される。これらの酸化物半導体は、電子キャリア濃度が高いほど、電子移動度が高くなることが知られている。つまり、電気伝導度が大きいほど、電子移動度が高い。
本発明における構造によれば、薄膜電界効果型トランジスタがゲート電極に電圧が印加されたONの状態では、チャネルとなる活性層が大きい電気伝導度を有しているため、トランジスタの電界効果移動度は高くなり、高ON電流が得られる。OFFの状態では抵抗層の電気伝導度が小さい為に、抵抗層の抵抗が高いことから、OFF電流が低く保たれるために、ON/OFF比特性が極めて改良される。
図2は、本発明の薄膜電界効果型トランジスタであって、トップゲート構造の一例を示す模式図である。基板がプラスチックフィルムなどの可撓性基板の場合、基板11の一方の面に絶縁層16を配し、絶縁層上にソース電極5−11とドレイン電極5−12が設置され、抵抗層4−12、活性層4−11を積層した後、ゲート絶縁膜13、ゲート電極12を配する。逆スタガ型構成におけると同様に、活性層4−11(大電気伝導度層)はゲート絶縁膜13に接し、抵抗層4−12(小電気伝導度層)はソース電極5−11およびドレイン電極5−12に接する。抵抗層4−12は活性層4−11よりもGa含有率が高い。ここで、活性層には、特開2006−165529号公報に開示されている酸化物半導体、例えばIn−Ga−Zn−O系及びIn−Zn−O系の酸化物半導体を用いてそれぞれの蒸着速度を制御してGa含有比率を調整する。また、ゲート電極に電圧が印加されていない状態での活性層4−11の電気伝導度が抵抗層4−12の電気伝導度より大きくなるように、活性層4−11および抵抗層4−12の組成が決定される。
図3は、従来の逆スタガ構造の薄膜電界効果型トランジスタの一例を示す模式図である。
活性層4はその厚み方向に特に電気伝導度の分布を有していない。従来の構成では、OFF電流を低減するために、活性層4の抵抗値を下げる必要がある為に、活性層4のキャリア濃度を下げる必要があった。特開2006−165529号公報によれば、良好なON/OFF比を得るには、活性層4のアモルファス酸化物半導体の伝導度を低減する為に、電子キャリア濃度を1018/cm未満、より好ましくは1016/cm未満にすることが開示されている。しかし、特開2006−165529号公報の図2に示されるように、In−Ga−Zn−O系の酸化物半導体では、電子キャリア濃度を下げると膜の電子移動度が減少しまう。
また、膜の電子移動度を上げるために、活性層4の酸化物半導体の電子キャリア濃度を上げると、活性層4の電気伝導度が増し、OFF電流が増加し、ON/OFF比特性は悪くなる。
図4は、比較のトップゲート構造薄膜電界効果型トランジスタの一例を示す模式図である。特許文献1として先に提出した特開2006−165529号公報に開示されているように、活性層として高酸素濃度層7と低酸素濃度層8の2層より形成される。高酸素濃度層7は電子キャリア濃度の低い層、つまり電気伝導度の小さい層であり、低酸素濃度層8は電子キャリア濃度の高い層、つまり電気伝導度の大きい層である。従って、この比較の構造では、チャネルとなるゲート絶縁膜23と接した活性層が電子キャリア濃度が低く、電子移動度も低い膜である為、電界効果移動度においても高移動度は達成できない。
図には示してはいないが、本発明の趣旨は、活性層のゲート絶縁膜近傍にある領域のGa含有率よりも、活性層のソース電極及びドレイン電極近傍におけるGa含有率が高くなるように半導体層(本願における半導体層は、活性層及び抵抗層を包含した層を意味する)を設けることにあり、その状態が得られる限りその達成手段は図1又は図2に示すような複数の半導体層を設けることだけに留まるものではない。連続的に電気伝導度が変化しても良い。半導体層のGa含有率が連続的に変化している場合、明確に層を識別することは困難であり、半導体層のゲート絶縁膜近傍の総厚みの10%の領域の平均濃度を活性層のゲート絶縁膜近傍にある領域のGa含有率と定義し、半導体層のゲート絶縁膜近傍の総厚みの10%の領域の平均濃度を活性層のソース電極及びドレイン電極近傍におけるGa含有率と定義する。
図5は、本発明のGa含有率が連続的に変化している薄膜電界効果型トランジスタの構成であって、トップゲート構造の一例を示す模式図である。半導体層の電気伝導度が層内で連続的にゲート絶縁膜に接する領域で大きく、ソース・ドレイン電極に接する領域で小さくなるよう変化している構成である。ゲート絶縁膜15に近接した活性層領域4−21の電気伝導度が高く、ソース電極16、ドレイン電極17に近接した領域では電気伝導度が小さく抵抗層4−22を形成する。このような構成の半導体層は、半導体層を蒸着する際のターゲット化合物のスパッタリング条件を連続的に変えることによって作製することができる。
2)活性層、抵抗層
本発明に用いられる活性層及び抵抗層には、酸化物半導体が用いられる。好ましくは、アモルファス酸化物半導体が用いられる。酸化物半導体、特にアモルファス酸化物半導体は、低温で成膜可能である為に、プラスティックのような可撓性のある樹脂基板に作製が可能である。
本発明における活性層は、In,Zn及びGaより成る群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を含有し、抵抗層が少なくともGaを含有する酸化物を含有し、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が前記活性層の酸化物のGa含有率より高い。
活性層の酸化物のGa含有率70%以下であり、抵抗層の酸化物のGa含有率が33%以上100%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率と前記活性層の酸化物のGa含有率の差(抵抗層の酸化物のGa含有率−活性層の酸化物のGa含有率)が5%以上100%以下である。
より好ましくは、活性層の酸化物のGa含有率が65%以下、更に好ましくは60%以下である。
より好ましくは、抵抗層の酸化物のGa含有率が40%以上100%以下であり、さらに好ましくは、50%以上100%以下である。
抵抗層の酸化物のGa含有率と活性層の酸化物のGa含有率の差は、より好ましくは10%以上100%以下であり、さらに好ましくは15%以上100%以下である。
低温で作製可能な良好なアモルファス酸化物半導体としては、特開2006−165529号公報に開示されているような、Inを含む酸化物、Gaを含む酸化物、InとZnを含む酸化物、In、Ga及びZnを含有する酸化物であり、組成構造としては、InGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)のものが好ましいことが知られている。これらは、キャリアが電子のn型半導体である。もちろん、ZnO・Rh、CuGaO、SrCuのようなp型酸化物半導体を活性層及び抵抗層に用いても良い。
具体的に、活性層のモルファス酸化物半導体は、In−Ga−Zn−Oを含み構成され、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表されるアモルファス酸化物半導体が好ましい。特に、InGaZnO(IGZOと略記する場合がある)がより好ましい。この組成のアモルファス酸化物半導体の特徴としては、電気伝導度が増加するにつれ、電子移動度が増加する傾向を示す。また、電気伝導度を制御するには、成膜中の酸素分圧により制御が可能であることが特開2006−165529号公報に開示されている。
具体的に、抵抗層のモルファス酸化物半導体は、IGZO、結晶状態における組成がInZnOで表されるInとZnを含む酸化物半導体(IZOと略記する場合がある)、結晶状態における組成がInGaOで表されるInとGaを含む酸化物半導体(IGOと略記する場合がある)、或いはGaで表されるGaを含む酸化物半導体(GOと略記する場合がある)から選ばれる複数のターゲットを用いてそれらの金属の成膜比率を調整することにより形成される。
好ましくは、活性層がIGZO又はIZOであり、抵抗層がIGZO又はGO、あるいはIGZOとGOの2元ターゲットにより形成されるGa比率の高い膜である。
<活性層及び抵抗層の電気伝導度>
本発明に於いては、前記活性層の電気伝導度が10−4Scm−1以上10Scm−1未満であり、より好ましくは10−1Scm−1以上10Scm−1未満である。
好ましくは、抵抗層の電気伝導度に対する活性層の電気伝導度の比率(活性層の電気伝導度/抵抗層の電気伝導度)は、10以上1010以下であり、より好ましくは、10以上1010以下であり、さらに好ましくは、10以上10以下である。
抵抗層の電気伝導度は、1−2Scm−1以下であり、より好ましくは10−9Scm−1以上10−3Scm−1以下である。
本発明における活性層及び抵抗層の電気伝導度について説明する。
電気伝導度とは、物質の電気伝導のしやすさを表す物性値であり、物質のキャリア濃度n、電荷素量をe、キャリア移動度μとすると物質の電気伝導度σは以下の式で表される。
σ=neμ
活性層がn型半導体である時はキャリアは電子であり、キャリア濃度とは電子キャリア濃度を、キャリア移動度とは電子移動度を示す。同様に活性層がp型半導体ではキャリアは正孔であり、キャリア濃度とは、正孔キャリア濃度を、キャリア移動度とは正孔移動度を示す。尚、物質のキャリア濃度とキャリア移動度とは、ホール測定により求めることができる。
<電気伝導度の求め方>
厚みが分かっている膜のシート抵抗を測定することにより、膜の電気伝導度を求めることができる。半導体の電気伝導度は温度により変化するが、本文記載の電気伝導度は、室温(20℃)での電気伝導度を示す。
<活性層と抵抗層の膜厚>
本発明に於いては、活性層の膜厚が抵抗層の膜厚より厚いことが好ましい。より好ましくは、活性層の膜厚/抵抗層の膜厚比が1を越え100以下、さらに好ましくは1を越え10以下である。
抵抗層の膜厚は、1nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは2.5nm以上30nm以下である。活性層の膜厚は、5nm以上500nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上100nm以下である。
上記の構成の活性層及び抵抗層を用いることにより、移動度が高く、高ON/OFF比を示し、かつ、閾値電圧のシフトが小さい優れたトランジスタ特性を実現できる。
<電気伝導度の調整手段>
電気伝導度の調整手段としては、活性層及び抵抗層が酸化物半導体である場合は下記の手段を挙げることが出来る。
(1)酸素欠陥による調整
酸化物半導体において、酸素欠陥ができると、キャリア電子が発生し、電気伝導度が大きくなることが知られている。よって、酸素欠陥量を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度を制御することが可能である。酸素欠陥量を制御する具体的な方法としては、成膜中の酸素分圧、成膜後の後処理時の酸素濃度と処理時間等がある。ここでいう後処理とは、具体的に100℃以上の熱処理、酸素プラズマ、UVオゾン処理がある。これらの方法の中でも、生産性の観点から成膜中の酸素分圧を制御する方法が好ましい。成膜中の酸素分圧を調整することにより、酸化物半導体の電気伝導度の制御ができることは、特開2006−165529号公報に開示されており、本手法を利用することができる。
(2)組成比による調整
酸化物半導体の金属組成比を変えることにより、電気伝導度が変化することが知られている。例えば、InGaZn1−XMgにおいて、Mgの比率が増えていくと、電気伝導度が小さくなることが、特開2006−165529号公報に開示されている。また、(In1−X(ZnO)の酸化物系において、Zn/In比が10%以上では、Zn比率が増加するにつれ、電気伝導度が小さくなることが報告されている(「透明導電膜の新展開II」シーエムシー出版 P.34−35)。これら組成比を変える具体的な方法としては、例えば、スパッタによる成膜方法においては、組成比が異なるターゲットを用いる。または、多元のターゲットにより、共スパッタし、そのスパッタレートを個別に調整することにより、膜の組成比を変えることが可能である。
(3)不純物による調整
酸化物半導体に、Li,Na,Mn,Ni,Pd,Cu,Cd,C,N,又はP等の元素を不純物として添加することにより、電子キャリア濃度を減少させること、つまり電気伝導度を小さくすることが可能であることが、特開2006−165529号公報に開示されている。不純物を添加する方法としては、酸化物半導体と不純物元素とを共蒸着により行う、成膜された酸化物半導体膜に不純物元素のイオンをイオンドープ法により行う等がある。
(4)酸化物半導体材料による調整
上記(1)〜(3)においては、同一酸化物半導体系での電気伝導度の調整方法を述べたが、もちろん酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度を変えることができる。例えば、一般的にSnO系酸化物半導体は、In系酸化物半導体に比べて電気伝導度が小さいことが知られている。このように酸化物半導体材料を変えることにより、電気伝導度の調整が可能である。特に電気伝導度の小さい酸化物材料としては、Al、ZrO、Y、Ta、MgO、又はHfO等の酸化物絶縁体材料が知られており、これらを用いることも可能である。
電気伝導度を調整する手段としては、上記(1)〜(4)の方法を単独に用いても良いし、組み合わせても良い。
<活性層及び抵抗層の形成方法>
活性層及び抵抗層の成膜方法は、酸化物半導体の多結晶焼結体をターゲットとして、気相成膜法を用いるのが良い。気相成膜法の中でも、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)が適している。さらに、量産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。
例えば、RFマグネトロンスパッタリング蒸着法により、真空度及び酸素流量を制御して成膜される。酸素流量が多いほど電気伝導度を小さくすることができる。
成膜した膜は、周知のX線回折法によりアモルファス膜であることが確認できる。
また、膜厚は触針式表面形状測定により求めることができる。
金属元素の組成比は、RBS(ラザフォード後方散乱)分析法により求めることができる。
3)ゲート絶縁膜
ゲート絶縁膜としては、SiO、SiN、SiON、Al、Y、Ta、HfO等の絶縁体、又はそれらの化合物を少なくとも二つ以上含む混晶化合物が用いられる。また、ポリイミドのような高分子絶縁体もゲート絶縁膜として用いることができる。
ゲート絶縁膜の膜厚としては10nm〜10μmが好ましい。ゲート絶縁膜はリーク電流を減らす、電圧耐性を上げる為に、ある程度膜厚を厚くする必要がある。しかし、ゲート絶縁膜の膜厚を厚くすると、TFTの駆動電圧の上昇を招く結果となる。その為、ゲート絶縁膜の膜厚は無機絶縁体だと50nm〜1000nm、高分子絶縁体だと0.5μm〜5μmで用いられることが、より好ましい。特に、HfOのような高誘電率絶縁体をゲート絶縁膜に用いると、膜厚を厚くしても、低電圧でのTFT駆動が可能であるので、特に好ましい。
4)ゲート電極
本発明におけるゲート電極としては、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、またはAg等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。
ゲート電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
ゲート電極の成膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、ITOを選択する場合には、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。またゲート電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
5)ソース電極及びドレイン電極
本発明におけるソース電極及びドレイン電極材料として、例えば、Al、Mo、Cr、Ta、Ti、Au、またはAg等の金属、Al−Nd、APC等の合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。
ソース電極及びドレイン電極の厚みは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましい。
ソース電極及びドレイン電極の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、ITOを選択する場合には、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。またソース電極及びドレイン電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
6)基板
本発明に用いられる基板は特に限定されることはなく、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、又は低吸湿性等に優れていることが好ましい。
本発明においては特に可撓性基板が好ましく用いられる。可撓性基板に用いる材料としては、透過率の高い有機プラスチックフィルムが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等のプラスティックフィルムを用いることができる。また、フィルム状プラスティック基板には、絶縁性が不十分の場合は絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、フィルム状プラスティック基板の平坦性や電極や活性層との密着性を向上するためのアンダーコート層等を備えることも好ましい。
ここで、可撓性基板の厚みは、50μm以上500μm以下とすることが好ましい。これは、可撓性基板の厚みを50μm未満とした場合には、基板自体が十分な平坦性を保持することが難しいためである。また、可撓性基板の厚みを500μmよりも厚くした場合には、基板自体を自由に曲げることが困難になる、すなわち基板自体の可撓性が乏しくなるためである。
7)保護絶縁膜
必要によって、TFT上に保護絶縁膜を設けても良い。保護絶縁膜は、活性層または抵抗層の半導体層を大気による劣化から保護する目的や、TFT上に作製される電子デバイスとを絶縁する目的がある。
その具体例としては、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、又はTiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、又はCaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護絶縁膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、又は転写法を適用できる。
8)後処理
必要によって、TFTの後処理として、熱処理を行っても良い。熱処理としては、温度100℃以上で、大気下または窒素雰囲気下で行う。熱処理を行う工程としては、半導体層を成膜後でも良いし、TFT作製工程の最後に行っても良い。熱処理を行うことにより、TFTの特性の面内バラつきが抑制される、駆動安定性が向上する等の効果がある。
2.表示装置
本発明の電界効果型薄膜トランジスタは、液晶やEL素子を用いた画像表示装置、特に平面薄型表示装置(Flat Panel Display:FPD)に好ましく用いられる。より好ましくは、基板に有機プラスチックフィルムのような可撓性基板を用いたフレキシブル表示装置に用いられる。特に、本発明の電界効果型薄膜トランジスタは、移動度が高いことから有機EL素子を用いた表示装置、フレキシブル有機EL表示装置に最も好ましく用いられる。
本発明に用いられる有機EL素子は、発光層の他に、正孔輸送層、電子輸送層、ブロック層、電子注入層、および正孔注入層などの従来知られている有機化合物層を有しても良い。
以下、詳細に説明する。
1)層構成
<電極>
本発明における有機EL素子の一対の電極は、少なくとも一方は透明電極であり、もう一方は背面電極となる。背面電極は透明であっても、非透明であっても良い。
<有機化合物層の構成>
前記有機化合物層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記背面電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機化合物層は、前記透明電極又は前記背面電極上の前面又は一面に形成される。
有機化合物層の形状、大きさ、および厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
以下に各層について詳細に説明する。
2)正孔輸送層
本発明に用いられる正孔輸送層は正孔輸送材を含む。前記正孔輸送材としては正孔を輸送する機能、もしくは陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているもので有れば特に制限されることはなく用いることが出来る。本発明に用いられる正孔輸送材としては、低分子正孔輸送材、および高分子正孔輸送材のいずれも用いることができる。
本発明に用いられる正孔輸送材の具体例として、例えば以下の材料を挙げることができる。
カルバゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、ポリアリ−ルアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリ−ルアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、及びポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。
これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
正孔輸送層の厚みとしては、10nm〜400nmが好ましく、50nm〜200nmがより好ましい。
3)正孔注入層
本発明おいては、正孔輸送層と陽極の間に正孔注入層を設けることができる。
正孔注入層とは、陽極から正孔輸送層に正孔を注入しやすくする層であり、具体的には前記正孔輸送材の中でイオン化ポテンシャルの小さな材料が好適用いられる。例えばフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物、及びスターバースト型トリアリールアミン化合物等を挙げることができ、好適に用いることができる。
正孔注入層の膜厚は、1nm〜300nmが好ましい。
4)発光層
本発明に用いられる発光層は、少なくとも一種の発光材料を含み、必要に応じて正孔輸送材、電子輸送材、ホスト材を含んでもよい。
本発明に用いられる発光材料としては特に限定されることはなく、蛍光発光材料または燐光発光材料のいずれも用いることができる。発光効率の点から燐光発光材料が好ましい。
蛍光発光材料としては、例えばベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリデン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、及びポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。
燐光発光材料としては特に限定されることはないが、オルトメタル化金属錯体、又はポルフィリン金属錯体が好ましい。
上記オルトメタル化金属錯体とは、例えば山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁〜232頁、裳華房社(1982年発行)やH.Yersin著「Photochemistry and Photophisics of Coodination Compounds」、71頁〜77頁、135頁〜146頁、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。該オルトメタル化金属錯体を発光材料として発光層に用いることは、高輝度で発光効率に優れる点で有利である。
上記オルトメタル化金属錯体を形成する配位子としては、種々のものがあり、上記文献にも記載されているが、その中でも好ましい配位子としては、2−フェニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、及び2−フェニルキノリン誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は必要に応じて置換基を有してもよい。また、上記オルトメタル化金属錯体は、上記配位子のほかに、他の配位子を有していてもよい。
本発明で用いるオルトメタル化金属錯体は、Inorg Chem.,1991年,30号,1685頁、同1988年,27号,3464頁、同1994年,33号,545頁、Inorg.Chim.Acta,1991年,181号,245頁、J.Organomet.Chem.,1987年,335号,293頁、J.Am.Chem.Soc.1985年,107号,1431頁等、種々の公知の手法で合成することができる。
上記オルトメタル化錯体の中でも、三重項励起子から発光する化合物が本発明においては発光効率向上の観点から好適に使用することができる。
また、ポルフィリン金属錯体の中ではポルフィリン白金錯体が好ましい。
また、発光材料は白色発光が得られれば1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の発光材料の発光色の組合せは、特に限定されるものではないが、青色発光材料と黄色発光材料の併用、青色発光材料と緑色発光材料と赤色発光材料の併用などを挙げることができる。
ホスト材とは、その励起状態から、蛍光発光材料または燐光発光材料へエネルギー移動を起こし、その結果、蛍光発光材料または燐光発光材料を発光させる機能を有する材料のことである。
ホスト材としては、励起子エネルギーを発光材料にエネルギー移動させることのできる化合物ならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、具体的にはカルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、及びポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ホスト材の発光層における含有量としては0質量%〜99.9質量%が好ましく、さらに好ましくは0質量%〜99.0質量%である。
5)ブロック層
本発明においては、発光層と電子輸送層との間にブロック層を設けることができる。ブロック層とは発光層で生成した励起子の拡散抑制する層であり、また正孔が陰極側に突き抜けることを抑制する層である。
ブロック層に用いられる材料は、電子輸送層より電子を受け取り、発光層にわたす事のできる材料で有れば特に限定されることはなく、一般的な電子輸送材を用いることができる。例えば以下の材料を挙げることができる。トリアゾ−ル誘導体、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、及びポリフルオレン誘導体等の高分子化合物を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
6)電子輸送層
本発明においては電子輸送材を含む電子輸送層を設けることができる。
電子輸送材としては電子を輸送する機能、もしくは陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているもので有れば制限されることはなく、前記ブロック層の説明時に挙げた電子輸送材を好適に用いることができる。
前記電子輸送層の厚みとしては、10nm〜200nmが好ましく、20nm〜80nmがより好ましい。
前記厚みが、1000nmを越えると駆動電圧が上昇することがあり、10nm未満であると該発光素子の発光効率が非常に低下する可能性があり好ましくない。
7)電子注入層
本発明おいては、電子輸送層と陰極の間に電子注入層を設けることができる。
電子注入層とは、陰極から電子輸送層に電子を注入しやすくする層であり、具体的にはフッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム等のリチウム塩、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩、酸化リチウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、又は酸化マグネシウム等の絶縁性金属酸化物等を好適に用いることができる。
電子注入層の膜厚は0.1nm〜5nmが好ましい。
8)基板
本発明に用いられる基板の材料としては、水分を透過させない材料又は水分透過率の極めて低い材料が好ましく、また、前記有機化合物層から発せられる光を散乱乃至減衰等のさせることのない材料が好ましい。具体的例として、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。
前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、又は低吸湿性等に優れていることが好ましい。これらの材料は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、前記形状としては、板状である。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよいが、前記発光層から発せられる光を散乱あるいは減衰等させることがない点で、無色透明であるのが好ましい。
基板には、その表面又は裏面(前記透明電極側)に透湿防止層(ガスバリア層)を設けるのが好ましい。前記透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。該透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
基板には、さらに必要に応じて、ハ−ドコ−ト層、およびアンダ−コ−ト層などを設けてもよい。
9)電極
本発明における一対の電極は、いずれが陽極であっても陰極であっても構わない。
<陽極>
本発明に用いられる陽極としては、通常、前記有機化合物層に正孔を供給する陽極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。具体例としては、アンチモンやフッ素等をド−プした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の半導性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ルなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられる。
陽極は例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、該陽極の形成は、直流あるいは高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。また陽極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
陽極の前記発光素子における形成位置としては、特に制限はなく、該発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、該陽極は、前記基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、前記陽極のパタ−ニングは、フォトリソグラフィ−などによる化学的エッチングにより行ってもよいし、レ−ザ−などによる物理的エッチングにより行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法により行ってもよい。
陽極の厚みとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜50μmであり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。
陽極は、無色透明であっても、有色透明であってもよく、該陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。この透過率は、分光光度計を用いた公知の方法に従って測定することができる。
陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シ−エムシ−刊(1999)に詳述があり、これらを本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITOまたはIZOを使用し、150℃以下の低温で製膜した陽極が好ましい。
<陰極>
本発明に用いることの出来る陰極としては、通常、前記有機化合物層に電子を注入する陰極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。
陰極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられ、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、又はCs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、及びイッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ度類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、又はアルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属との合金若しくは混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されていて、これらを本発明に適用することができる。
陰極の形成法は、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。
例えば、前記陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極のパタ−ニングは、フォトリソグラフィ−などによる化学的エッチングにより行ってもよいし、レ−ザ−などによる物理的エッチングにより行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法により行ってもよい。
陰極の有機電界発光素子における形成位置としては、特に制限はなく、該発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物層上に形成されるのが好ましい。この場合、該陰極は、前記有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と有機化合物層との間に前記アルカリ金属又は前記アルカリ土類金属のフッ化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。
陰極の厚みとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μmであり、50nm〜1μmが好ましい。
陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、前記陰極の材料を1nm〜10nmの厚みに薄く製膜し、更に前記ITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
10)有機EL素子の保護層
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、又は転写法を適用できる。
11)有機EL素子の封止
さらに、本発明における有機EL素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。
水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、および酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、及びシリコーンオイル類が挙げられる。
12)有機EL素子の製造方法
本発明における素子を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、ディッピング、スピンコ−ト法、ディップコ−ト法、キャスト法、ダイコ−ト法、ロ−ルコ−ト法、バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法等の湿式製膜法いずれによっても好適に製膜することができる。
中でも発光効率、耐久性の点から乾式法が好ましい。湿式製膜法の場合、残存する塗布溶媒が発光層を損傷させるので好ましくない。
特に好ましくは、抵抗加熱式真空蒸着法である。抵抗加熱式真空蒸着法は、真空下で加熱により蒸散させる物質のみを効率的に加熱できるので、素子が高温に曝されないのでダメージが少なく有利である。
真空蒸着とは真空にした容器の中で、蒸着材料を加熱させ気化もしくは昇華して、少し離れた位置に置かれた被蒸着物の表面に付着させ、薄膜を形成するというものである。蒸着材料、被蒸着物の種類により、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどの方法で加熱される。この中で最も低温で成膜を行うのが抵抗加熱式の真空蒸着法であり、昇華点の高い材料は成膜できないが、低い昇華点の材料であれば、被蒸着材料への熱ダメージがほとんど無い状態で成膜を行うことができる。
本発明における封止膜材料は、抵抗加熱式の真空蒸着で成膜し得ることを特徴とする。
従来用いられてきた酸化シリコン等の封止剤は昇華点が高く、抵抗加熱で蒸着することは不可能であった。また、公知例に一般的に記載されているイオンプレーティング式などの真空蒸着法は、蒸着元部が数千℃と超高温となるため、被蒸着材料に熱的な影響を与えて変質させるため、特に熱や紫外線の影響を受けやすい有機EL素子の封止膜の製造方法としては適していない。
3.有機EL表示装置の画素回路構成
図6は、本発明に用いられるTFT素子を用いたアクティブマトリクス型有機EL表示装置の画素回路の模式図である。本発明における表示装置の回路は、特に図6に示すものに限定されるものではなく、従来公知の回路をそのまま応用することができる。
(応用)
本発明のTFTは、液晶やEL素子を用いた画像表示装置、特にFPDのスイッチング素子、駆動素子として用いることができる。特に、フレキシブルFPD装置のスイッチング素子、駆動素子として用いるのが適している。さらに本発明の電界効果型薄膜トランジスタを用いた表示装置は、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い分野で応用される。
また、本発明のTFTは、表示装置以外にも、有機プラスチックフィルムのような可撓性基板上に本発明の電界効果型薄膜トランジスタを形成し、ICカードやIDタグなどに幅広く応用が可能である。
以下に、本発明の薄膜電界効果型トランジスタについて、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
1.TFT素子の作製
(1)比較のTFT素子Aの作製
下記に従って、図3に示す断面構造の比較のTFT素子Aを作製した。
基板としては、無アルカリガラス板(コーニング社、品番NO.1737)を用いた。純水15分→アセトン15分→純水15分の順で超音波洗浄を行った前記基板上に、SnO含有率が10質量%である酸化インジウム錫(ITO)タ−ゲット(インジウム:錫=95:5(モル比))を用いて、RFマグネトロンスパッタ(条件:成膜温度43℃、スパッタガスAr=12sccm、RFパワー40W、成膜圧力0.4Pa)により、ゲート電極としてのITO薄膜(厚み30nm)を形成した。ゲート電極ITOのパターニングには、スパッタ時にシャドウマスクを用いることにより行った。
次にゲート電極上に、下記のゲート絶縁膜の形成を行った。
ゲート絶縁膜:SiOをRFマグネトロンスパッタ真空蒸着法(条件:ターゲットSiO、成膜温度54℃、スパッタガスAr/O=12/2sccm、RFパワー400W、成膜圧力0.4Pa)にて200nm形成し、ゲート絶縁膜を設けた。ゲート絶縁膜SiOのパターニングには、スパッタ時にシャドウマスクを用いることにより行った。
この上に、下記活性層を成膜した。
活性層:InGaZnOの組成を有する多結晶焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ真空蒸着法により、Ar流量97sccm、O流量1.6sccm、RFパワー200W、圧力0.4Paの条件で行った。蒸着膜の金属組成比は、In:Ga:Zn=1.0:0.93:0.56となるような成膜条件とした。厚みは50nmであった。
次いで、上記活性層の上にソース電極及びドレイン電極としてITOを40nmの厚みにRFマグネトロンスパッタ(条件:成膜温度43℃、スパッタガスAr=12sccm、RFパワー40W、成膜圧力0.4Pa)にて、蒸着した。尚、ソース電極およびドレイン電極のパターニングには、スパッタ時にシャドウマスクを用いることにより行った。以上により、チャネル長L=200μm、チャネル幅W=1000μmの逆スタガ構造の本発明のTFT素子1,2および比較のTFT素子1,2を作製した。
(2)本発明のTFT素子1の作製
比較のTFT素子Aにおいて、活性層を下記の2層構成に変更する以外は比較のTFT素子Aと同様にして、本発明のTFT素子1を作製した。
活性層:ゲート絶縁膜に接して下記の構成を有する層
InGaZnOの組成を有するターゲットを用い、RFマグネトロンスパッタ真空蒸着法により、Ar流量97sccm、O流量1.4sccm、RFパワー200W、圧力0.4Paの条件で行った。蒸着膜の金属組成比は、In:Ga:Zn=1.0:0.93:0.56となるような成膜条件とした。
膜厚は40nmであった。
抵抗層:ソース電極及びドレイン電極に接して下記の構成を有する層
それぞれInGaZnOとGaの組成を有する2つのターゲットを用いて、共スパッタした。Ar流量97sccm、O流量5.0sccm、圧力0.4Paであり、2つのターゲットに対するプラズマ強度を調整して、金属組成比がIn:Ga:Zn=1.0:2.56:0.51となるような成膜条件で共蒸着した。膜厚は10nmであった。
2.性能評価
(1)活性層、抵抗層の物性測定
TFT素子作製と同一条件で上記無アルカリガラス基板(コーニング社、品番NO.1737)に直接活性層又は抵抗層を100nm設けた物性測定用サンプルを作製した。これらの物性測定用サンプルを周知のX線回折法により分析した結果、これらの膜はアモルファス膜であることが確認できた。また、これらの物性測定用サンプルの組成比を測定した。得られた結果を表1に示す。また、膜厚は触針式表面形状測定により求めた。
金属元素の組成比は、RBS(ラザフォード後方散乱)分析法により求めた。
(2)TFT性能
得られた各TFT素子について、飽和領域ドレイン−ソース間電圧VDS=10V(ゲート−ソース間電圧−10V≦VGS≦15V)でのTFT伝達特性の測定を行い、TFTの電界効果移動度およびON/OFF比を評価した。TFT伝達特性の測定は、半導体パラメータ・アナライザー4156C(アジレントテクノロジー社製)を用いて行った。
図7に模式的に示すように、ドレイン−ソース間電流(IDS)をゲート−ソース間電圧(VGS)の関数とし取得し、得られた曲線より閾値電圧(Vth)を求める。この場合ドレイン−ソース間電圧(VDS)は固定し、VGSを変化させた。(IDS1/2−(VGS)カーブから、閾値電圧と電界効果移動度を下記式を使って抽出した。
DS=μFE・Cdielectric・(W/2L)・(VGS−Vth
ここで、μFEは電界効果移動度、Vthは閾値電圧、Wはチャネル巾、Lはチャネル長、そしてCdielectricはゲート絶縁膜誘電容量である。
<閾値電圧のシフト>
各TFT素子を連続5回駆動(VDS(ドレイン−ソース間電圧)=10V、VGS(ゲート−ソース間電圧)=−10〜+15V)し、それぞれについてVthを測定し、5回間でのVthの変動量をVthシフトとして求めた。
−電界効果移動度の算出方法−
飽和領域における電界効果移動度μは、TFT伝達特性から次式で求められる。
μ=(2L/W*Cox)*(∂Id1/2/∂Vg)
ここで、Lはチャネル長、Wはチャネル幅、Coxはゲート絶縁膜の静電容量、Idはドレイン電流、Vgはゲート電圧を示す。
−ON/OFF比の算出方法−
ON/OFF比はTFT伝達特性からドレイン電流Idにおける最大値Idmaxと最小値Idminとの比Idmax/Idminから求めた。
得られたTFT特性を表1に示した。表1の結果より、本発明の素子1は電界効果移動度が大きく、ON/OFF比が高く、かつ、閾値電圧のシフトの小さい優れたTFT性能を示した。
一方、比較素子Aは電界効果移動度が小さく、閾値電圧シフトが大きかった。
実施例2
本発明のTFT素子1において、抵抗層の金属組成比がIn:Ga:Zn=1.0:4.11:0.53となるような成膜条件で共蒸着する以外は、本発明のTFT素子1と同様にして、本発明のTFT素子2を作製した。
実施例3
本発明のTFT素子1において、活性層の膜厚を30nm、抵抗層の膜厚を20nmとする以外は、本発明のTFT素子1と同様にして、本発明のTFT素子3を作製した。

実施例4
1.有機EL表示装置の作製
(有機EL素子部の作製)
(1)下部電極の形成
基板にはポリエチレンナフタレートフィルムの両面に下記バリア機能を持つ絶縁層を有するバリア付きフイルムを用いた。前記基板の上に酸化インジウム錫(以後、ITOと略記)を150nmの厚さで蒸着し、陽極とした。
(2)有機層の形成
洗浄後、順次、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層を設けた。
各層の構成は、下記の通りである。各層はいずれも抵抗加熱真空蒸着により設けた。
正孔注入層:4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATAと略記する)および2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQと略記する)を2−TNATAに対して1質量%含有する層、厚み160nm。
正孔輸送層:N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(α−NPDと略記する)、厚み10nm。
発光層:1,3−bis(carbazol−9−yl)benzene(mCPと略記する)および白金錯体Pt−1をmCPに対して13質量%含有する層、厚み60nm。
正孔ブロック層:bis−(2−methyl−8−quinonylphenolate)aluminium(BAlqと略記する)、厚み40nm。
電子輸送層:トリス(8−ヒドロキシキノニナート)アルミニウム(Alq3と略記する)、厚み10nm。
電子注入層:LiF、厚み1nm。
(3)上部電極
素子サイズが2mm×2mmとなるようにシャドウマスクによりパターニングしてAlを厚み100nmに蒸着し、陰極とした。
(保護絶縁膜)
上部電極上に、保護絶縁膜として500nmのSiON膜をイオンプレーティング法により成膜した。成膜後、レーザーによりコンタクトホールを形成した。
以下に実施例に用いた化合物の構造を示す。
(駆動試験)
得られた有機EL素子と実施例1で作製したTFTとを組みあわせて等価回路を構成し、種々の条件下で駆動試験を行った。
その結果、本発明のTFTを用いると安定した発光が得られた。
本発明の逆スタガ構造のTFT素子構造を示す模式図である。 本発明のトップゲート構造のTFT素子構造を示す模式図である。 比較の逆スタガ構造のTFT素子構造を示す模式図である。 比較のトップゲート構造のTFT素子構造を示す模式図である。 本発明の別の態様の逆スタガ構造のTFT素子構造の模式図である。 本発明のTFT素子を用いたアクティブマトリクス駆動型液晶表示装置の等価回路の模式図である。 性能評価におけるTFTの閾値電圧(Vth)の求め方を示すグラフの模式図である。横軸はゲート電圧(VGS)を表し、縦軸はIDS(ソース・ドレイン間電流)の1/2乗(IDS 1/2)を表す。
符号の説明
1,11,21:基板
2,12,22:ゲート電極
3,13,15,23:ゲート絶縁膜
4,4−1,4−11,4−21:活性層
4−2,4−12,4−22:抵抗層
5−1,5−11,5−21:ソース電極
5−2,5−12,5−22:ドレイン電極
6,16,26:絶縁層
7:高酸素濃度層(比較例)
8.低酸素濃度層(比較例)

Claims (8)

  1. 基板上に、少なくとも、ゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜電界効果型トランジスタであって、前記活性層と前記ソース電極及び前記ドレイン電極の少なくとも一方との間に抵抗層を有し、前記活性層がIn、Zn及びGaより成る群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を含有し、前記抵抗層が少なくともGaを含有する酸化物を含有し、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が前記活性層の酸化物のGa含有率より高く、前記活性層の酸化物のGa含有率が70%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率が33%以上100%以下であり、前記抵抗層の酸化物のGa含有率と前記活性層の酸化物のGa含有率の差(抵抗層の酸化物のGa含有率−活性層の酸化物のGa含有率)が5%以上100%以下であり、前記活性層の電気伝導度が10 −4 Scm −1 以上10 Scm −1 未満であり、前記抵抗層の電気伝導度が10 −2 Scm −1 以下である薄膜電界効果型トランジスタ。
  2. 前記活性層の酸化物がアモルファス酸化物である請求項1に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  3. 前記活性層の酸化物が、IZO又はIGZOである請求項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  4. 前記抵抗層の酸化物がアモルファス酸化物である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  5. 前記抵抗層の酸化物が、IGZO又はGOである請求項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  6. 前記活性層の膜厚が前記抵抗層の膜厚より厚い請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の薄膜電界効果型トランジスタ。
  7. 前記基板が可撓性樹脂基板である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の薄膜電界効果トランジスタ。
  8. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の薄膜電界効果トランジスタを用いた表示装置。
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