JP5343938B2 - 地図表示装置 - Google Patents
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Description
ところで、従来の地図表示装置では、移動先地点(例えば、車両の経路案内の目的地またはその周辺地点)が表示部の画面の枠外に存在している場合には、表示部に表示されている地図をスクロールすることで、当該移動先地点を表示部の画面の枠内に表示するようにしている。ところが、表示部に表示された地図をスクロールすると、移動元地点である車両の現在位置が表示部の画面の枠外に外れてしまい、移動元地点(車両の現在位置)と移動先地点との位置関係が把握できなくなる場合がある。
これにより、移動先地点が表示部の画面の枠外に存在している場合には、その移動先地点が表示部の画面の枠内に表示されるように当該移動先地点を含む移動先領域の表示位置を移動させることで、移動元地点を含む移動元領域の地図を保持したまま、移動先地点を含む移動先領域の地図を同一画面上に表示することができる。従って、移動元地点と移動先地点との位置関係を把握できる態様で地図を表示することができる。
また、地図の縮尺を段階的に変更して表示する表示態様において、主要道路の道路幅は、段階的に異なることなく統一して表示される。これにより、道路の構成(道路の形状や道路幅など)を認識し易くできる。また、主要道路として抽出される道路は、その道路幅が最も大きい縮尺における道路幅に変更されて表示され、主要道路として抽出されない道路は、その道路幅が変更されることなく表示されることから、道路の種類を区別し易くできる。
これにより、所定の地点を特別移動先地点として記憶しておけば、その特別移動先地点が表示部の画面の枠外に存在する場合に、当該特別移動先地点が自動的に表示部の画面の枠内に表示されるようになり、しかも、移動元地点を含む移動元領域の地図を保持したまま、特別移動先地点を含む特別移動先領域の地図を同一画面上に表示することができる。従って、移動元地点と特別移動先地点との位置関係を把握できる態様で地図を表示することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について図1から図13を参照しながら説明する。
図1は、例えば自動車に搭載されるカーナビゲーションシステムに備えられた地図表示装置10の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
地図表示装置10は、制御装置11、位置検出部12、地図データ入力部13、操作スイッチ部14、外部メモリ15、表示部16、音声コントローラ17、リモコンセンサ18、通信部19などを備えている。制御装置11は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。地図表示装置10は、制御装置11のCPUにおいて制御プログラムを実行することにより、移動元領域抽出部20、移動先領域抽出部21、移動先領域位置変更部22、縮尺変更部23をソフトウェアによって仮想的に実現する。
地図データ入力部13は、地図データ記憶部35から地図データを取得する。地図データ記憶部35に記憶されている地図データは、複数のノードおよびノード同士をつなぐリンクにより形成された道路データ、背景データ、目印データ、マップマッチング用データ、目的地データ、交通情報を道路データに変換するためのテーブルデータなどの各種のデータを含んでいる。また、この地図データに含まれる道路データは、道路の種類(例えば、国道、高速道路、一般道路、細街路など)ごとに区別して記憶されている。この地図データには、地名、施設名、各地点や施設の所在地などの情報が含まれている。地図データ記憶部35に記憶されている地図データは、図示しないドライブ装置によって地図データ入力部13に読み取られる。地図データ記憶部35としては、例えばDVDやCDなどの大容量記憶媒体、メモリカードあるいはハードディスクドライブなどの記憶媒体が用いられる。
リモコンセンサ18は、リモコン36との間でコマンドなどの送受信を行う。リモコン36には、揺動操作および押し込み操作が可能な例えばレバー式の操作子(図示せず)や、複数の操作スイッチ(図示せず)が設けられている。リモコン36は、ユーザによる操作子や操作スイッチの操作に応じて、リモコンセンサ18を介して各種の指令信号を制御装置11に送信する。操作スイッチ部14およびリモコン36は、何れの操作によっても制御装置11へ同一の機能を実行させることができる。
表示部16は、例えば液晶や有機ELなどのカラーディスプレイを有している。制御装置11は、地図データ入力部13から入力された地図データに基づいて、表示部16の画面に地図を表示する。制御装置11は、目的地までの経路案内を実行する場合には、表示部16の画面に経路案内用の画面(例えば図3参照)を表示する。この場合、制御装置11は、車両が案内経路に沿って走行可能とするために、車両の現在位置および進行方向を示す現在位置マーク(例えば図3に符号Nで示す)を道路に重ねて表示する。車両の現在位置の表示は、当該車両の走行に伴って表示部16の画面に表示された地図上を移動する。表示部16に表示された地図は、車両の現在位置に応じてスクロールされる。このとき、制御装置11は、車両の現在位置を道路上にあわせるマップマッチングを実施する。
なお、制御装置11が抽出する移動元領域Asおよび移動先領域Agの大きさや形状は、適宜変更可能であり、制御プログラムに予め設定しておいてもよいし、ユーザが操作スイッチ部14やリモコン36などを介して設定するようにしてもよい。
制御装置11は、タッチパネルスイッチから移動信号が入力されたことを検知すると(ステップA5:YES)、移動元領域Asを表示部16の画面に表示した状態を維持しつつ、入力された移動信号に基づいて、表示部16の画面上における移動先領域Agの表示位置を変更する(ステップA6)。
図5に示す表示態様では、制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間における地図を複数の区画に区分し、各区画の縮尺を、移動先領域Agから移動元領域Asに向けて段階的に小さく設定する。また、図6に示す表示態様では、制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間における地図の縮尺を、移動先領域Agから移動元領域Asに向けて連続的(リニア)に小さく設定する。これらの表示態様によれば、特に目的地Gおよび当該目的地Gの周辺を示す移動先領域Ag内の地図を詳細に表示することができる。
図9に示す表示態様では、制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間における地図を複数の区画に区分し、各区画の縮尺を、移動先領域Agから画面の所定部分(この場合、中央部)にかけては段階的に小さく設定し、画面の所定部分(中央部)から移動元領域Asにかけては段階的に大きく設定する。また、図10に示す表示態様では、制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間における地図の縮尺を、移動先領域Agから画面の所定部分(この場合、中央部)にかけては連続的(リニア)に小さく設定し、画面の所定部分(中央部)から移動元領域Asにかけては連続的(リニア)に大きく設定する。これらの表示態様によれば、移動先領域Ag内の地図および移動元領域As内の地図の双方を詳細に表示することができる。
図13に示す表示態様では、制御装置11は、表示部16の画面に表示した移動元領域Asと移動先領域Agとの間の縮尺を変更した地図上に、複数のグリッド線gを重ねて表示する。制御装置11は、これらグリッド線gの間隔を、変更した地図の縮尺率に応じて設定する。このような表示態様によれば、表示部16の画面に表示された地図の各部分の縮尺率(各部分の歪み量)を容易に把握することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図14から図19を参照しながら説明する。本実施形態は、地図表示装置10の構成と制御装置11による制御内容が上述の第1の実施形態と異なる。以下、上述の第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
図14に示すように、本実施形態では、地図表示装置10は、さらにデータベース41(特別移動先地点記憶手段に相当)を備えている。このデータベース41には、この場合、各種店舗(ファーストフード店、カフェ、レストラン、コンビニエンスストアなど)が特別移動先地点として記憶されている。なお、制御装置11は、例えば、車両の経路案内の目的地Gとして設定された店舗、車両が所定時間(少なくとも信号待ち時間よりも長い時間)停車した地点に存在する店舗、ユーザが操作スイッチ部14やリモコン36などを介して好みの店舗として入力した店舗などをデータベース41に記憶する。
また、地図表示装置10は、制御装置11のCPUにおいて制御プログラムを実行することにより、上述の第1の実施形態に示した移動先領域抽出部21に代わる特別移動先領域抽出部42をソフトウェアによって仮想的に実現する。
本実施形態では、制御装置11は、図16に示すように、例えば目的地Gまでの経路案内時に表示部16の画面に経路案内用の地図を表示するとともに、当該画面の一部(この場合、右端部)に店舗群一覧表示バー43を表示する(ステップB1)。なお、制御装置11は、データベース41に記憶されている各種店舗を所定の項目(例えば、店舗の商号、店名、取扱い商品の種類など)ごとにグループ化した店舗群(この場合、店舗群A〜E)を作成する。そして、制御装置11は、これらグループ化した各店舗群を店舗群一覧表示バー43に、例えば接触操作(タッチ操作)や押圧操作によって選択可能なボタンとして表示する。
次に、制御装置11は、店舗群一覧表示バー43に表示した各店舗群のうち何れか1つが選択されたか否かを判断する(ステップB3)。なお、制御装置11は、タッチパネルスイッチから入力される選択信号(ユーザが店舗群に対応するボタンを選択したことを示す信号)に基づいて、店舗群一覧表示バー43において選択された店舗群を特定する。
ここで、図16に示すように、特別移動先地点である店舗aが表示部16の画面の枠外に存在している場合には、ユーザが店舗aあるいは当該店舗aの周辺地点を確認できるように、制御装置11は、店舗aを含む特別移動先領域Aggを表示部16の画面の中央側に引き込むように移動させ、図17に示すように、店舗aおよび当該店舗aの周辺地点を表示部16の画面の枠内に表示する。
なお、制御装置11は、車両の現在位置Nから最も近い位置に存在する店舗が画面の枠外に存在しないと判断した場合、即ち、車両の現在位置Nから最も近い位置に存在する店舗が画面の枠内に存在すると判断した場合(ステップB4:NO)には、この制御を終了する。即ち、制御装置11は、表示部16の画面における店舗の表示位置や地図の縮尺率を変更することなく、地図データに基づいて当該店舗をそのまま表示部16の画面に表示する。
また、制御装置11は、ユーザが選択した店舗群に含まれる店舗のうち車両の現在位置Nから最も近い位置に存在する店舗を含む領域を特別移動先領域Aggとして抽出するのではなく、例えばユーザが選択した店舗群に含まれる店舗のうち案内経路の進行方向上に存在する店舗を含む領域を特別移動先領域Aggとして抽出するように構成してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について図20から図23を参照しながら説明する。本実施形態は、地図表示装置10の構成と制御装置11による制御内容が上述の実施形態と異なる。以下、上述の実施形態と異なる点のみを説明する。
本実施形態は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間における地図を複数の区画に区分し各区画の縮尺を段階的に変更する表示態様(例えば、図5などに示す表示態様)について、さらに改良を加えた実施形態である。即ち、各区画の縮尺を段階的に変更する表示態様では、図23に示すように、縮尺の異なる複数の区画に跨っている道路(例えば、区画D1〜D5に跨る高速道路R1や案内経路R2など)の道路幅が、縮尺が小さく設定された区画(例えば、区画D4,D5)では狭く表示され、縮尺が大きく設定された区画(例えば、区画D1,D2)では広く表示される。つまり、同一の道路であっても、その道路幅が区画ごとに異なって表示されてしまい、道路の構成(道路の形状や道路幅など)が認識し難くなる場合がある。また、縮尺が大きく設定された区画に存在する道路(例えば、区画D1に存在する本来は道路幅の狭い細街路r1など)の道路幅が、縮尺が小さく設定された区画に存在する道路(例えば、区画D5に存在する本来は道路幅の広い高速道路R1、案内経路R2、国道R3,R4など)の道路幅よりも広く表示されたり、一方、縮尺が小さく設定された区画に存在する道路(例えば、区画D2〜D5に跨る本来は道路幅の広い高速道路R1、案内経路R2、国道R3,R4など)の道路幅が、縮尺が大きく設定された区画に存在する道路(例えば、区画D1に存在する本来は道路幅の狭い細街路r1など)の道路幅よりも狭く表示されてしまう場合がある。このような場合、表示される道路幅に基づいてその道路の種類を区別することが困難となる。
主要道路抽出部51は、地図データから主要道路の道路データを抽出する。道路幅変更部52は、主要道路抽出部51が抽出した主要道路(道路データ)の道路幅を、縮尺変更部23が段階的に変更した縮尺のうち最も大きい縮尺における当該主要道路の道路幅に合わせて変更する。地図表示装置10の制御装置11は、上述の移動元領域抽出部20、移動先領域抽出部21、移動先領域位置変更部22、縮尺変更部23、および、これら主要道路抽出部51、道路幅変更部52によって、後述する制御を実行可能に構成されている。
即ち、制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Ag(表示部16の画面上における位置が変更された移動先領域Ag)との間における地図を複数の区画に区分し、各区分の縮尺を段階的に変更すると(図2に示すステップA7参照)、地図データ記憶部35に記憶されている地図データから主要道路の道路データを抽出する(ステップC1)。なお、制御装置11は、この場合、地図データに含まれる国道の道路データ、高速道路の道路データを主要道路の道路データとして抽出する。また、制御装置11は、経路案内の実行中においては、その案内経路の道路データも主要道路の道路データとして抽出する。また、制御装置11は、地図データ記憶部35に記憶されている全ての主要道路の道路データを抽出するようにしてもよいし、表示部16の画面に表示されている領域および当該領域の周辺に存在する主要道路の道路データを抽出するようにしてもよい。
本実施形態は、上述の第2の実施形態に適用することも可能である。即ち、図15に示すステップB8の処理に続いて、本実施形態の処理を実行すればよい。
本発明は、上述した各実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば次のように変形または拡張することができる。
制御装置11は、移動元領域Asと移動先領域Agとの間の縮尺を変更した地図を表示部16の画面に表示した状態を所定の条件に応じて保持するのではなく、例えばタッチパネルスイッチからの操作信号の入力が検知されなくなったことを条件として、元の表示態様に戻すセルフセンタリング機能を有するように構成してもよい。
タッチパネルスイッチは、例えば抵抗膜を備えた感圧式のタッチパネルスイッチで構成してもよい。この場合、ユーザによるタッチパネルスイッチの操作圧力(押圧力)に応じて地図の縮尺を変更することが可能である。
リモコン36の操作子の操作量や押し込み量に応じて地図の縮尺を変更するようにしてもよい。この場合、例えば、操作子の操作量や押し込み量が大きいほど地図の縮尺を小さく設定したり、操作子の操作量や押し込み量が小さいほど地図の縮尺を大きく設定することが可能である。
また、通常では従来の表示態様で地図を表示し、タッチパネルスイッチが所定の操作内容で操作された場合や、リモコン36の操作子が所定の操作内容で操作された場合に、自動的に上述の各実施形態に係る表示態様に切り替える構成としてもよい。なお、表示態様を切り替える条件となる所定の操作内容としては、例えば、ユーザが静電容量式のタッチパネルスイッチに所定時間以上接触した場合、ユーザが感圧式のタッチパネルスイッチに所定の押圧力で接触した場合、ユーザがリモコン36の操作子を所定の押圧力で押し込み操作した場合などを設定することができる。
本発明は、上述したカーナビゲーションシステムに備えられる地図表示装置10のみならず、例えば携帯電話、携帯端末、デスクトップ端末など、地図データに基づいて画面に地図を表示する地図表示装置全般に適用可能である。
Claims (2)
- 地図データに基づいて画面に地図を表示する表示部と、
前記表示部の前記画面に表示された前記地図において、移動元地点を含む領域を移動元領域として抽出する移動元領域抽出手段と、
前記表示部の前記画面に表示された前記地図において、移動先地点を含む領域を移動先領域として抽出する移動先領域抽出手段と、
前記移動元領域抽出手段によって抽出された前記移動元領域を前記表示部の前記画面に表示した状態を維持しつつ、前記移動先領域抽出手段によって抽出された前記移動先領域の前記表示部の前記画面上における位置を変更する移動先領域位置変更手段と、
前記移動元領域抽出手段によって抽出された前記移動元領域と、前記移動先領域位置変更手段によって前記表示部の前記画面における位置が変更された前記移動先領域との間における前記地図を複数の区画に区分し、各区画の縮尺率を段階的に縦横同じ割合で変更して前記表示部の前記画面に表示する縮尺変更手段と、
前記地図データから主要道路を抽出する主要道路抽出手段と、
を備え、
前記主要道路抽出手段が抽出した前記主要道路の道路幅を、前記複数の区画のうち縮尺率が最も大きい区画における道路幅に統一して表示することを特徴とする地図表示装置。 - 前記地図データに基づいて表示される前記地図における所定の地点を特別移動先地点として記憶する特別移動先地点記憶手段と、
前記特別移動先地点記憶手段に記憶されている前記特別移動先地点が前記表示部の前記画面の枠外に存在する場合に、当該特別移動先地点を含む領域を特別移動先領域として抽出する特別移動先領域抽出手段と、
をさらに備え、
前記移動先領域位置変更手段は、前記移動元領域抽出手段によって抽出された前記移動元領域を前記表示部の前記画面に表示した状態を維持しつつ、前記特別移動先領域抽出手段によって抽出された前記特別移動先領域に含まれる前記特別移動先地点が前記表示部の前記画面の枠内に表示されるように前記表示部の前記画面上における当該特別移動先領域の位置を自動的に変更し、
前記縮尺変更手段は、前記移動元領域抽出手段によって抽出された前記移動元領域と、前記移動先領域位置変更手段によって前記表示部の前記画面における位置が自動的に変更された前記特別移動先領域との間における前記地図の縮尺率を変更して前記表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
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