JP5342260B2 - ブーム伸縮機構の作動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動式クレーンのブーム伸縮機構に関し、単一の油圧シリンダを用いて複数段ブームを伸縮させる機構に関する。
移動式クレーンのブーム伸縮機構には、複数のブームを入れ子式に組み合わせて構成した伸縮ブーム内に1本の油圧シリンダが設けられ、この油圧シリンダの伸長に伴って、先端側のブームから順に送り出して伸縮ブームを伸長状態にし、油圧シリンダの縮小に伴って、基端側のブームから順に戻して伸縮ブームを縮小状態にするものがある。
このブーム伸縮機構は、隣接するブーム同士をロックするブーム間固定ピンと、油圧シリンダと送り出すブーム同士をロックするシリンダ・ブーム連結ピンを備える。これらのピンは、それぞれが対応する複動油圧シリンダに連結されて、複動油圧シリンダの伸縮によって移動して、ブームに設けられた固定孔に挿抜されてブーム間を固定及び固定解除し、ブームに設けられた連結孔に挿抜されてシリンダ及びブーム間を連結及び連結解除可能である。
複動油圧シリンダは油路を介して対応する方向切換弁に繋がっている。方向切換弁は、複動油圧シリンダのロッド側油室に繋がる油路とボトム側油室に繋がる油路を介して複動油圧シリンダに繋がり、油圧ポンプから供給された作動油を複動油圧シリンダに対して給排制御して複動油圧シリンダの伸縮を制御する。これらの方向切換弁による作動油の給排制御によって、各複動油圧シリンダの伸縮作動が制御されて、一方のピンがブーム間又はブーム・シリンダ間をロックすると、他方のピンがブーム・シリンダ間又はブーム間のロック状態を解除する方向に移動するように構成されている(特許文献1参照)。
特開2004−244196号公報(段落番号0056、0057,0060〜0086、図9)
このように従来のブーム伸縮機構は、2つの複動油圧シリンダと2つの作動制御弁を備え、これらの油圧シリンダと作動制御弁との間に、作動油を給排する2系統の油路が2組、合計4系統の油路が設けられている。このため、従来のブーム伸縮機構は部品点数が多くコストが高くなる。
また従来のブーム伸縮機構に設けられたブーム間固定ピン及びシリンダ・ブーム連結ピンは、対応する複動油圧シリンダの伸縮によって移動し、ブーム間を固定及び固定解除し、シリンダ及びブーム間を連結及び連結解除するが、これらの複動油圧シリンダの伸縮は対応する作動制御弁毎の作動油の給排制御によって行われる。これら2つの作動制御弁は適正に動作するように制御されるが、何らかの不都合でピンが固定側・連結側(安全側)に移動しない又は移動し難くなるとブームが勝手に縮小する事態が生じる虞がある。このため、ブーム間及びシリンダ・ブーム間を確実に固定・連結することが可能なブーム伸縮機構が望まれている。
本発明は、このような背景に鑑みて提案されたものであり、部品点数を抑えてコストの低減が可能であり、ブーム間及びシリンダ・ブーム間を確実に固定し、連結することが可能なブーム伸縮機構の作動制御装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明は、ベースブーム内に複数の中間ブーム及びトップブームが入れ子式に組み合わされた伸縮ブーム内に設けられ、ロッド側端部がベースブームの基端部に軸支されて伸縮ブーム長手方向に配置された伸縮シリンダと、伸縮シリンダのシリンダチューブのロッド側端部に設けられ、トップブーム及び中間ブームに設けられた連結孔に向けてシリンダ・ブーム連結ピンを進退することによりロッド側端部とトップブーム又は中間ブームを選択的に連結及び連結解除可能なシリンダ・ブーム連結機構部と、隣接するブームのうちの内側に配置されたブームの基端部に設けられ、外側に配置されたブームに設けられた固定孔に向けてブーム間固定ピンを進退することにより隣接するブーム同士を固定及び固定解除可能なブーム間固定機構部と、伸縮シリンダのシリンダチューブのロッド側端部に配置され、固定され又は固定解除されるブームに設けられたブーム間固定ピンを進退駆動させる固定ピン駆動手段(例えば、実施形態における単動式第2油圧シリンダ43)とを有するブーム伸縮機構の作動制御装置であって、シリンダ・ブーム連結機構部は、シリンダ・ブーム連結ピンを連結孔から抜脱する方向に移動させる単動式第1油圧シリンダと、シリンダ・ブーム連結ピンを連結孔側へ付勢する第1付勢手段(例えば、実施形態における第1付勢ばね35)を備え、ブーム間固定機構部は、ブーム間固定ピンを固定孔側へ付勢する第2付勢手段(例えば、実施形態における第2付勢ばね47)を備え、固定ピン駆動手段は、ブーム間固定ピンを固定孔から抜脱する方向に移動させる単動式第2油圧シリンダを備え、単動式第2油圧シリンダは、第1油路を介して油圧ポンプから吐出する作動油を給排制御する方向切換弁と連通し、単動式第1油圧シリンダは、第2油路を介して方向切換弁と連通し、方向切換弁によって、作動油が第1油路又は第2油路を介して単動式第1油圧シリンダ及び単動式第2油圧シリンダのいずれか一方に供給されると、作動油が供給された油圧シリンダに対応するブーム間固定ピン又はシリンダ・ブーム連結ピンが抜脱方向に移動されて、隣接するブーム同士の固定が解除され又は伸縮シリンダとこれに隣接するブーム間の連結が解除される一方、作動油が供給されない側の油圧シリンダに対応するブーム間固定ピン又はシリンダ・ブーム連結ピンが対応する付勢手段によって孔側に付勢されて、伸縮シリンダとこれに隣接するブーム同士が連結され又は隣接するブーム同士が固定され、第1油路及び第2油路に、これらの油路を選択的に連通及び遮断可能なオンオフ弁が設けられ、該オンオフ弁によって第1油路及び第2油路が連通状態にされると、油圧ポンプから吐出した作動油は、方向切換弁を通って第1油路及び第2油路のいずれか一方の油路に供給され、オンオフ弁を通っていずれか他方の油路を流れ、方向切換弁を通ってタンクに戻されて、該タンクと前記オンオフ弁との間を循環することを構成要件とする。
単動式第1油圧シリンダは、シリンダ・ブーム連結ピンを連結孔から抜脱する方向に移動させるように構成されていればよく、例えば、油圧シリンダのロッド側端部をシリンダ・ブーム連結ピンに直接的に接続し、また、油圧シリンダのロッド側端部をリンク等の部材を介して間接的にシリンダ・ブーム連結ピンに接続してもよい。
第1付勢手段は、シリンダ・ブーム連結ピンを連結孔側へ付勢するものであり、具体的には、この連結ピンの進退方向後端部に一端側が接する圧縮ばねである。また、単動式第1油圧シリンダが伸長すると、シリンダ・ブーム連結ピンが連結孔から離反するように構成されている場合には、単動式第1油圧シリンダのロッド側油室内に圧縮ばねを設けてもよい。また単動式第1油圧シリンダが伸長すると、シリンダ・ブーム連結ピンが連結孔側に移動するように構成されている場合には、単動式第1油圧シリンダのボトム側油室内に圧縮ばねを設けてもよい。オンオフ弁は、第1油路及び第2油路を選択的に連通及び遮断可能にするものである。オンオフ弁は、例えば、伸縮ブームが伸縮している状態では第1油路及び第2油路を遮断し、伸縮ブームが車体等に格納された格納状態では第1油路及び第2油路を連通状態にする。オンオフ弁は、電磁式及び手動式のいずれでもよい。オンオフ弁によって第1油路及び第2油路が連通状態にされると、油圧ポンプから吐出した作動油は、方向切換弁を通って第1油路及び第2油路のいずれか一方の油路に供給され、オンオフ弁によっていずれか他方の油路を流れ、方向切換弁を通ってタンクに戻されて、該タンクとオンオフ弁との間を循環する。このため、作動油は、循環の過程において方向切換弁やオンオフ弁による絞り抵抗と油路抵抗によって昇温される。
第2付勢手段は、ブーム間固定ピンを固定孔側へ付勢するものであり、具体的には、このブーム間固定ピンの進退方向後端部に一端側が接する圧縮ばねである。また、第1油路が繋がる単動式第2油圧シリンダの油室内に、ブーム間固定ピンを固定孔に挿入する側に付勢する第3付勢部材(例えば、実施形態における第3付勢ばね49)を設けてもよい(請求項2)。この場合、単動式第2油圧シリンダが伸長すると、ブーム間固定ピンが固定孔側に移動するように構成されている場合には、単動式第2油圧シリンダのボトム側油室内に第3付勢手段を設け、単動式第2油圧シリンダが伸長すると、ブーム間固定ピンが固定孔から離反するように構成されている場合には、単動式第2油圧シリンダのロッド側油室内に第3付勢手段を設ける。
方向切換弁は、油圧ポンプから吐出した作動油を第1油路又は第2油路を介して第1油圧シリンダ又は第2油圧シリンダに供給するものであり、弁の切換は、電磁式及び手動式のいずれでもよい。方向切換弁は、弁を切り換えることで、作動油を第1油圧シリンダ又は第2油圧シリンダに供給するが、弁が中立状態になると、両油圧シリンダはフリーな状態となって付勢手段によってブーム間固定ピン及びシリンダ・ブーム連結ピンのいずれもが各ピンに対応する孔側へ付勢されるように、第1油圧シリンダ及び第2油圧シリンダに繋がる第1油路及び第2油路をタンクに連通するように構成される。このため、伸縮ブームの伸縮が停止状態にあるときは、ブーム間固定ピン及びシリンダ・ブーム連結ピンによって、必ずブーム間が固定されるとともにシリンダ・ブーム間が連結されるので、ブームやシリンダが勝手に伸縮する事態を確実に防止することができる。
第1油路及び第2油路に、これらの油路を連通及び遮断可能なオンオフ弁が設けられ、該オンオフ弁によって第1油路及び第2油路が連通状態にされると、油圧ポンプから吐出した作動油は、方向切換弁を通って第1油路及び第2油路のいずれか一方の油路に供給され、オンオフ弁によっていずれか他方の油路を流れ、方向切換弁を通ってタンクに戻されて、該タンクとオンオフ弁との間を循環することを構成要件とする(請求項3)。
なお、作動油を昇温させる方法として、第1油路及び第2油路の途中に方向切換弁を設けてもよい。具体的には、方向切換弁は、油圧ポンプから吐出した作動油を受け入れるPポートと、作動油をタンクに戻すタンク油路に連通するTポートを備え、PポートとTポートは方向切換弁内のスプールの移動にともなって連通自在であり、PポートとTポートが連通状態になると、油圧ポンプから吐出してPポートに流入した作動油は、Tポートから排出され、タンクに戻されて、該タンクと方向切換弁との間を循環する。この作動油の循環によって、作動油は方向切換弁による絞り抵抗と油路抵抗によって昇温される。
本発明に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置によれば、ブーム固定ピン及びシリンダ・ブーム連結ピンのそれぞれに単動式油圧シリンダを連結し、これらのピンが同時にロック解除状態にならないように2つの単動油圧シリンダの作動を1つの作動制御弁によって制御し、シリンダ・ブーム連結ピンは第1付勢手段によって連結孔側へ付勢され、ブーム間固定ピンは第2付勢手段によって固定孔側へ付勢されることで、各ピンが複動油圧シリンダに連結された場合と比較して、作動制御弁と油圧シリンダとを繋ぐ油路を4系統から2系統にすることができ、作動油の給排経路を簡素化してコストの低減が可能になり、またブーム固定ピン及びシリンダ・ブーム連結ピンは、対応する孔側への移動時には、油圧シリンダがフリーな状態になって付勢手段によって付勢されて移動し、又は油圧シリンダに設けられた付勢手段によってさらに付勢されて移動して、ブーム間及びシリンダ・ブーム間を確実に固定・連結することが可能なブーム伸縮機構の作動制御装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置の油圧回路図を示す。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置が設けられた伸縮ブーム基端部の長手方向断面図を示す。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置が設けられた伸縮ブームにおける図2のIIa−IIa矢視に相当する部分の幅方向断面図を示し、同図(a)はシリンダ・ブーム連結ピンが連結孔に挿入された状態の断面図であり、同図(b)はシリンダ・ブーム連結ピンが連結孔から抜脱された状態の断面図である。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置が設けられた伸縮ブームにおける図2のIIb−IIb矢視に相当する部分の幅方向断面図を示し、同図(a)はブーム間固定ピンが固定孔に挿入された状態の断面図であり、同図(b)はブーム間固定ピンが固定孔から抜脱された状態の断面図である。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置が設けられた伸縮ブームにおける図2のIIc−IIc矢視に相当する部分の幅方向断面図を示し、同図(a)はブーム間固定ピンが固定孔に挿入された状態の断面図であり、同図(b)はブーム間固定ピンが固定孔から抜脱された状態の断面図である。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置が設けられた伸縮ブームにおける図2のIId−IId矢視に相当する部分の断面図を示す。 本発明の一実施の形態に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置の他の油圧回路図を示す。
以下、本発明に係わるブーム伸縮機構の作動制御装置の実施形態を図1から図7に基づいて説明する。本実施形態は、移動式クレーンに搭載された多段伸縮ブームのブーム伸縮機構を例にして説明する。
先ず、ブーム伸縮機構の作動制御装置を説明する前に、多段式の伸縮ブームについて説明する。図2は、全縮小状態にある伸縮ブーム10の基端側の長手方向に沿った断面図を示し、同図に示すように、伸縮ブーム10は、6段式であり、ベースブーム11内に、外側から内側にセカンドブーム12、サードブーム13、フォースブーム14、フィフスブーム15、及びトップブーム16が入れ子式に組み合わされて構成されている。
これらのブーム11〜16は内部が中空に形成され、ベースブーム11以外の各ブーム12〜16の基端側は開口している。これらのブーム11〜16内には、ロッド側端部がベースブーム11の基端部に軸支されてボトム側が伸縮ブーム10内にブーム長手方向に沿って配置された伸縮シリンダ20が配設されている。なお、セカンドブーム12、サードブーム13、フォースブーム14、フィフスブーム15を、以下、中間ブーム12〜15と記す。
このように構成された伸縮ブーム10にブーム伸縮機構の作動制御装置30が設けられている。ブーム伸縮機構の作動制御装置30は、図3(a)(断面図)を更に追加して説明すると、伸縮ブーム10のロッド側端部とトップブーム16又は中間ブーム12〜15を選択的に連結及び連結解除するシリンダ・ブーム連結機構部31と、ブーム間固定ピン41、41'を進退させて隣接するブーム同士を固定及び固定解除するブーム間固定機構部40と、ブーム間固定ピン41、41'を進退駆動させる単動式第2油圧シリンダ43(図4(a)参照)とを有してなる。なお、図3(a)は、図2のIIa−IIa矢視に相当する部分の断面図を示す。
シリンダ・ブーム連結機構部31は、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21のロッド側端部に設けられ、トップブーム16及び中間ブーム12〜15に設けられた連結孔17aに向けてシリンダ・ブーム連結ピン32を進退することによりシリンダチューブ21のロッド側端部とトップブーム16又は中間ブーム12〜15のいずれかを選択的に連結及び連結解除する。
連結孔17aは、トップブーム16又は中間ブーム12〜15の各基端部における幅方向両側の側壁の下側に取り付けられた連結ボス17に設けられている。シリンダ・ブーム連結機構部31は、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ下側の幅方向両外側に延設されてシリンダチューブ21のロッド側端部を構成するトラニオン部材22の両端部に形成された連結ピン収納穴22aに摺動可能に挿入された一対のシリンダ・ブーム連結ピン32と、シリンダチューブ上側の幅方向両外側に延設されてトラニオン部材22と一体構成されたサポート23の両端部に伸縮シリンダ20の長手方向に延設された回動軸24に回動自在に取り付けられた一対の連結ピン駆動レバー33と、サポート23の上方に配置され、ロッド側端部が一方の連結ピン駆動レバー33の上端部に回動自在に取り付けられ、ボトム側端部が他方の連結ピン駆動レバー33の上端部に回動自在に取り付けられた単動式第1油圧シリンダ34と、中間ブーム12〜15及びトップブーム16の各基端部に設けられた連結孔17aを有してなる。
伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21とシリンダ・ブーム連結ピン32との間には、シリンダ・ブーム連結ピン32を連結孔17a側へ付勢する第1付勢ばね35が設けられている。この第1付勢ばね35は圧縮ばねであり、第1付勢ばね35が伸長するにともなってシリンダ・ブーム連結ピン32が連結孔側へ移動する。この連結ピンの進退方向後側の側面に連結ピン駆動レバー33の下端部が回動自在に接続されている。
連結ピン駆動レバー33は、伸縮シリンダ20を中央にしてその両側に対称に配置されている。これら一対の連結ピン駆動レバー33は、対称形状であるので、一方の連結ピン駆動レバー33のみを説明し、他方の連結ピン駆動レバー33の説明は省略する。
連結ピン駆動レバー33は、回動軸24を回動支点として伸縮シリンダ幅方向に回動自在であり、その上部はサポート23よりも上方に延びている。一対の連結ピン駆動レバー33の上端部間に単動式第1油圧シリンダ34が接続されている。この単動式第1油圧シリンダ34が縮小すると、一対の連結ピン駆動レバー33は、これらの上端部が互いに接近する方向に回動する。その結果、一対の連結ピン駆動レバー33の下端部は互いに離反する方向に移動して、シリンダ・ブーム連結ピン32が連結孔17a側へ移動する。
また単動式第1油圧シリンダ34が伸長すると、図3(b)に示すように、一対の連結ピン駆動レバー33の上端部が互いに離反する方向に回動する。その結果、一対の連結ピン駆動レバー33の下端部が互いに接近する方向に移動して、シリンダ・ブーム連結ピン32が連結孔17aから抜脱する方向に移動する。このように単動式第1油圧シリンダ34の伸縮によって連結ピン駆動レバー33を介してシリンダ・ブーム連結ピン32を連結孔17aに対して挿抜することができる。なお、単動式第1油圧シリンダ34を駆動させる油圧回路(図1参照)については後述する。
ブーム間固定機構部40は、図2及び図4(a)(図2のIIb矢視断面図)に示すように、トップブーム16の基端部内に設けられている。ブーム間固定機構部40は、トップブーム基端部に設けられた固定ピン収納部材42に摺動自在に挿入されたブーム間固定ピン41、41'と、フィフスブーム15の側面に取り付けられた固定ボス18に設けられた固定孔18aと、ブーム間固定ピン41、41'に接続されてブーム間固定ピン41、41'を固定孔18aに対して挿抜させる固定ピンキャッチ44とを有してなる。
ブーム間固定ピン41、41'は、トップブーム16の基端部の幅方向両側に一対配置されているとともに、フィフスブーム15、フォースブーム14、サードブーム13、セカンドブーム12の各基端部の幅方向両側に一対設けられている。
固定孔18aを有した固定ボス18は、フィフスブーム15の基端部の幅方向両側の側面に一対設けられている。またフィフスブーム15の先端側の両側面には、フィフスブーム15に対するトップブーム16の伸長量に応じた位置に固定孔18aを有した固定ボス18が配設されている。固定ボス18の配置に関しては、ベースブーム11、セカンドブーム12、サードブーム13、フォースブーム14においてもフィフスブーム15と略同様の構成である。
固定ピンキャッチ44は、トップブーム16内の上部にトップブーム幅方向に延びて配設された移動軸45に移動自在に挿通されている。移動軸45は、その両端部がトップブーム16内に取り付けられた一対の支持板46、46'間に取り付けられ、固定ピンキャッチ44の他端側から延出する移動軸45には、固定ピンキャッチ44を移動軸45の一端側へ付勢する第2付勢ばね47が装着されている。この第2付勢ばね47は圧縮ばねであり、固定ピンキャッチ44を介して一方側に配置されたブーム間固定ピン41を固定孔側に常に付勢する。このため、固定ピンキャッチ44は、これを移動軸45に沿って移動させる後述する単動式第2油圧シリンダ43がフリーな状態になると、一方側の支持板46に接触した状態になる。なお、固定ピンキャッチ44が一方側の支持板46に接触した状態にあるときの固定ピンキャッチ44の位置をブーム間固定保持位置Phと記す。
固定ピンキャッチ44は、箱状に形成され、その一端側の端部がブーム間固定ピン41の後端部に回動自在に取り付けられている。固定ピンキャッチ44は、これがブーム間固定保持位置Phに移動すると、ブーム間固定ピン41を固定孔18aに挿入して隣接するトップブーム16とフィフスブーム15間を固定する。固定ピンキャッチ44の下部には単動式第2油圧シリンダ43のロッド側端部に接続された固定ピン駆動レバー48の先端部を係止する係合凹部44aが設けられている。係合凹部44aは、断面視矩形状に形成され、固定ピンキャッチ44の両側面間に亘って延びるとともに、固定ピンキャッチ44の両側面及び下面で開口している。
他方側のブーム間固定ピン41'を移動させる固定ピンキャッチ44、移動軸45、支持板46,46'、第2付勢ばね47は、図5(a)(図2のIIc矢視断面図)及び図6に示すように、一方側のブーム間固定ピン41を移動させる固定ピンキャッチ44、移動軸45、支持板46,46'、第2付勢ばね47と同様に設けられているので、同一態様部分については同一符号を附して説明を省略する。
なお、ブーム間固定ピン41,41'は、伸縮シリンダ20の幅方向に対称に配置されている。このため、ブーム間固定ピン41,41'を移動させる固定ピンキャッチ44を一対のブーム間固定ピン41,41'の中心軸線上に配置すると、固定ピンキャッチ44、44や移動軸45,45が接触する虞がある。そこで、一方側に配置されたブーム間固定ピン41を移動させる固定ピンキャッチ44及び移動軸45は、他方側に配置されたブーム間固定ピン41'を移動させる固定ピンキャッチ44及び移動軸45よりも伸縮ブーム基端部側にずれて配設されている。また一方側及び他方側の固定ピンキャッチ44、移動軸45、支持板46、第2付勢ばね47は、フィフスブーム15、フォースブーム14、サードブーム13、セカンドブーム12の各基端部に、トップブーム16に設けられた固定ピンキャッチ44等と同様に設けられている。
単動式第2油圧シリンダ43は、図4(a)に示すように、伸縮シリンダ20の基端部の一部を構成するサポート23上に伸縮シリンダ幅方向に向いた状態で取り付けられている。単動式第2油圧シリンダ43のロッド側端部には、前述した固定ピン駆動レバー48が取り付けられている。この固定ピン駆動レバー48は、その先端側が固定ピンキャッチ44側に屈曲して延び、先端部には固定ピンキャッチ44の係凹部44a内を移動可能であるとともに係凹部44aに係止可能な係止突出部48aが設けられている。係止突出部48aは係合凹部44aの断面形状よりも小さい大きさの相似形を有して箱状に形成されている。このため、係止突出部48aは、係止する目的の係止凹部以外の係凹部44aに対して通過することができる。
単動式第2油圧シリンダ43のシリンダチューブ43aのボトム側油室43b43b内には単動式第2油圧シリンダ43を伸長する方向に付勢する第3付勢ばね49が設けられている。第3付勢ばね49は圧縮ばねであり、この第3付勢ばね49によりシリンダチューブ43a内に挿入されたピストン43cが伸長する方向に付勢されている。このため、係合凹部44aに固定ピン駆動レバー48の係止突出部48aが挿入された状態で単動式第2油圧シリンダ43がフリーな状態になると、第3付勢ばね49の伸長によってピストン43cが伸長方向に押されて、固定ピンキャッチ44を介してブーム間固定ピン41が固定孔18aに挿入され、隣接するブーム間を固定することができる。
一方、ブーム間固定ピン41,41'が固定孔18aに挿入された状態で単動式第2油圧シリンダ43が縮小すると、図4(b)(断面図)及び図5(b)(断面図)に示すように、固定ピン駆動レバー48が固定ピンキャッチ44を第2付勢ばね47に抗して移動軸45の他端側へ移動させる。その結果、ブーム間固定ピン41,41'が固定孔18aから抜脱されて隣接するブーム間の固定を解除することができる。
シリンダ・ブーム連結ピン32を移動させる単動式第1油圧シリンダ34(図3(a)参照)及びブーム間固定ピン41,41'を移動させる単動式第2油圧シリンダ43は、図1に示すように、ブーム伸縮機構の作動制御装置30の一部を構成する油圧回路60内に設けられている。
油圧回路60は、油圧ポンプPと、油圧ポンプPから吐出する作動油を給排制御する方向切換弁61と、方向切換弁61から供給された作動油によって伸長する単動式第1油圧シリンダ34及び方向切換弁61から供給された作動油によって縮小する単動式第2油圧シリンダ43と、これらの油圧シリンダと方向切換弁61との間の油路に設けられたオンオフ弁62とを有してなる。
方向切換弁61は、4ポート2位置の電磁式方向切換弁であり、中立位置から一方側に切り換えられると、油圧ポンプPから吐出した作動油を単動式第2油圧シリンダ43のロッド側油室43dに繋がる第1油路63に供給し、中立位置から他方側に切り換えられると油圧ポンプPから吐出した作動油を単動式第1油圧シリンダ34のボトム側油室34aに繋がる第2油路64に供給し、中立位置に戻されると、タンクTに連通するタンク油路65に第1油路63及び第2油路64が連通するように構成されている。
第1油路63及び第2油路64の方向切換弁61側には、伸縮ブーム10(図2参照)の伸縮に伴ってこれらの油路を繰り出し及び巻き取り可能なホースリール66が設けられている。ホースリール66よりも油圧シリンダ側の第1油路63及び第2油路64にオンオフ弁62が設けられている。このオンオフ弁62は、油圧回路60内の作動油を昇温させる際に切り換えられ、タンクTとオンオフ弁62との間の油路で作動油を循環させる。オンオフ弁62は、4ポート1位置の電磁式シャットオフ弁であり、オフ状態では、第1油路63及び第2油路64のそれぞれが連通状態となり、オン状態では、オンオフ弁62よりも油圧シリンダ側の第1油路63及び第2油路64が共に遮断状態になり、オンオフ弁62よりもホースリール66側の第1油路63及び第2油路64が連通状態になるように構成されている。オンオフ弁62の詳細については後述する。
油圧ポンプPと方向切換弁61との間を連通するポンプ油路67には、方向切換弁61に供給する作動油を所定の油圧にするリリーフ弁68と、油圧回路60への作動油の供給を遮断可能な電磁式シャットオフ弁69が設けられている。また、方向切換弁61、オンオフ弁62、シャットオフ弁69は、これらの作動及び伸縮シリンダ20の伸縮をコントロールする伸縮シリンダ制御弁Vの作動を制御する制御装置70に電気的に接続されている。制御装置70は、伸縮ブーム10を伸縮させる際に操作される操作レバー71aを備えた操作装置71に電気的に接続されている。
次に、このように構成されたブーム伸縮機構の作動制御装置30によって伸縮ブーム10を伸縮させる場合について説明する。先ず、図2に示すように、全縮状態にある伸縮ブーム10を伸長させる場合について説明する。なお、伸縮ブーム10が全縮状態にある時には、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21はシリンダ・ブーム連結ピン32を介してトップブーム16に連結され、隣接するブーム同士はブーム間固定ピン41,41'を介して固定されている。
先ず、伸縮ブーム10が伸長するように操作装置71の操作レバー71a(図1参照)が操作されると、図1に示すように、制御装置70は、シャットオフ弁69を遮断状態にし、ポンプ油路67と第1油路63が連通するとともにタンク油路65と第2油路64が連通するように方向切換弁61を切り換える。またオンオフ弁62をオフ状態に維持する。
このような状態になると、油圧ポンプPから吐出した作動油は、ポンプ油路67、方向切換弁61、第1油路63、オンオフ弁62を通って単動式第2油圧シリンダ43のロッド側油室43dに供給され、単動式第2油圧シリンダ43が縮小し、図4(b)及び図5(b)に示すトップブーム16の基端部に設けられた固定ピンキャッチ44等を介してブーム間固定ピン41,41'が固定孔18aから挿抜される。
一方、単動式第1油圧シリンダ34のボトム側油室34aはタンクTに連通してフリーな状態になる。このため、シリンダ・ブーム連結ピン32は第1付勢ばね35の付勢によって図3(a)に示すトップブーム16の基端部に設けられた連結孔17aに挿入された状態に維持され、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21はトップブーム16に連結された状態に維持される。
このように、伸縮ブーム10の伸長時には、単動式第1油圧シリンダ34はフリーな状態に維持されるので、シリンダ・ブーム連結ピン32は、第1付勢ばね35によって連結孔17a側(安全側)に付勢された状態に維持される。このため、伸縮シリンダ20とトップブーム16を確実に連結した状態に維持することができる。
このような状態になると、制御装置70は、伸縮シリンダ制御弁Vの作動を制御して伸縮シリンダ20を伸長させる。伸縮シリンダ20が伸長して伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21とともに移動する単動式第2油圧シリンダ43の固定ピン駆動レバー48の先端部(係止突出部48a)がフィフスブーム15の先端部に設けられた固定ピンキャッチ44の係止凹部44a内に移動すると、伸縮シリンダ20の縮小動作を停止させる。
そして、制御装置70は、方向切換弁61が中立状態になるように方向切換弁61を制御する。方向切換弁61が中立状態になると、単動式第1油圧シリンダ34のボトム側油室34aは第2油路64等を介してタンクTに連通し、また単動式第2油圧シリンダ43のロッド側油室43dは第1油路63等を介してタンクTに連通する。このため、単動式第1油圧シリンダ34及び単動式第2油圧シリンダ43はフリーな状態となり、第1付勢ばね35、第2付勢ばね47、第3付勢ばね49によって、シリンダ・ブーム連結ピン32及びブーム間固定ピン41,41'のいずれもが各ピンに対応する孔側へ付勢され、トップブーム16の基端部がフィフスブーム15の先端部に固定され、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21とトップブーム16の基端部が連結された状態に維持される。
そして、制御装置70は、ポンプ油路67と第2油路64が連通し、且つタンク油路65と第1油路63が連通するように方向切換弁61を切り換え、またオンオフ弁62をオフ状態に維持する。
このようにすると、油圧ポンプPから吐出した作動油は、ポンプ油路67、方向切換弁61、第2油路64、オンオフ弁62を通って単動式第1油圧シリンダ34のボトム側油室34aに供給され、単動式第1油圧シリンダ34が伸長し、連結ピン駆動レバー33を介してシリンダ・ブーム連結ピン32が図3(b)に示す連結孔17aから挿抜されて、伸縮シリンダ20とトップブーム16の連結状態が解除される。
一方、単動式第2油圧シリンダ43のロッド側油室43dはタンクTに連通してフリーな状態に維持される。このため、単動式第2油圧シリンダ43は第3付勢ばね49の付勢により伸びた状態のままとなり、トップブーム16に設けられたブーム間固定ピン41,41'は図4(a)及び図5(a)に示す固定孔18aに挿入された状態に維持され、トップブーム16はフィフスブーム15に対して延びた状態でフィフスブーム15に固定状態に維持される。
このように、トップブーム16の伸長が停止状態になると、単動式第2油圧シリンダ43はフリーな状態に維持されるので、ブーム間固定ピン41,41'は、第2付勢ばね47の他に単動式第2油圧シリンダ43内に設けられた第3付勢ばね49によっても固定孔18a側(安全側)に付勢された状態に維持される。このため、隣接するブーム間の固定状態を確実に維持することができ、トップブーム16がフィフスブーム15に対して勝手に縮小する事態を確実に防止することができる。
また、トップブーム16の伸長が停止状態になると、シリンダ・ブーム連結ピン32及びブーム間固定ピン41,41'によって、隣接するブーム間が固定されるとともに、シリンダ・ブーム間の連結状態が維持される。また伸縮シリンダ20を縮小させる際に伸縮シリンダ20とトップブーム16の連結状態が解除されても、トップブーム16とフィフスブーム15の固定状態は維持される。このため、トップブーム16が縮小する事態を確実に防止することができる。
トップブーム16がフィフスブーム15に対して延びた状態でフィフスブーム15に固定され、伸縮シリンダ20がトップブーム16に対して連結解除されると、制御装置70は、伸縮シリンダ制御弁Vを切り換えて伸縮シリンダ20を縮小させる。伸縮シリンダ20が縮小して単動式第2油圧シリンダ43の固定ピン駆動レバー48の先端部がフィフスブーム15の基端部に設けられた固定ピンキャッチ44の係止凹部44a内に移動すると、制御装置70は伸縮シリンダ20の縮小動作を停止させる。伸縮シリンダ20の縮小が停止状態になると、制御装置70は方向切換弁61を中立状態に切り換える。その結果、第1付勢ばね35、第2付勢ばね47、第3付勢ばね49によって、シリンダ・ブーム連結ピン32及びブーム間固定ピン41,41'のいずれもが各ピンに対応する孔側へ付勢され、伸縮シリンダ20のシリンダチューブ21がフィフスブーム15の基端部に連結された状態になり、フィフスブーム15とフォースブーム14の基端部同士の固定状態が維持される。
このように、伸縮シリンダ20が縮小して停止状態になると、単動式第2油圧シリンダ43はフリーな状態に維持されるので、ブーム間固定ピン41,41'は、第2付勢ばね47の他に単動式第2油圧シリンダ43内に設けられた第3付勢ばね49によっても固定孔18a側(安全側)に付勢された状態に維持される。このため、フィフスブーム15とフォースブーム14の基端部同士間の固定状態を確実に維持することができる。
そして、フィフスブーム15とフォースブーム14の基端部同士の固定状態が維持されると、制御装置70は、シリンダ・ブーム連結ピン32が連結孔17aに挿入された状態に維持されるように方向切換弁61を切り換える。方向切換弁61の切り換え内容は、トップブーム16に伸縮シリンダ20を連結する場合と同様であるので、その説明は省略する。そして、以下、フィフスブーム15に対してトップブーム16を伸長させる場合と同様に、フィフスブーム15、フォースブーム14、サードブーム13、セカンドブーム12を伸長させて、伸縮ブーム10を全伸長状態にする。
一方、全伸長状態の伸縮ブーム10を縮小させて全縮小状態にする場合には、先ず、ベースブーム11に対してセカンドブーム12を縮小させる。そして、以下、サードブーム13、フォースブーム14、フィフスブーム15、トップブーム16を縮小させる。なお、伸縮ブーム10を縮小させる場合のブーム伸縮機構の作動制御装置30の作動内容については、伸縮ブーム10を全伸長状態にする場合に準じるのでその説明は省略する。
このように、ブーム伸縮機構の作動制御装置30における油圧回路60は、2つの単動式第1油圧シリンダ34及び単動式第2油圧シリンダ43とこれらの伸縮を制御する方向切換弁61との間に、作動油を給排する油路が1組、即ち、第1油路63及び第2油路64の2系統の油路が設けられている。このため、本願のブーム伸縮機構の作動制御装置30は油路の本数が少なく、部品点数を抑えてコストを安価にすることができる。
さて、前述したように油圧回路60にはオンオフ弁62が設けられている。このオンオフ弁62は、気温が低下して油路内の作動油の粘度が高くなると、単動式第1油圧シリンダ34及び単動式第2油圧シリンダ43の作動速度が遅くなり、シリンダ・ブーム連結ピン32やブーム間固定ピン41,41'の抜脱速度が低下して、隣接するブーム間の固定・固定解除、及び伸縮シリンダ20とブーム間の連結・連結解除に時間がかかり、その結果、伸縮ブーム10の伸縮に時間がかかるという問題を解決するために設けられたものである。
オンオフ弁62は、オン状態に切り換えられると、オンオフ弁62よりも作動制御弁側の第1油路63と第2油路64を連通状態にする。その結果、油圧ポンプPから吐出した作動油は、方向切換弁61→第1油路63又は第2油路64→オンオフ弁62→第2油路64又は第1油路63→方向切換弁61→タンク油路65を流れてタンクTに戻され、タンクTとオンオフ弁62との間を循環する。この作動油の循環の際に、方向切換弁61やオンオフ弁62による絞り抵抗と油路抵抗により、作動油の油温が昇温して作動油の粘度が低下する。これにより、単動式第1油圧シリンダ34及び単動式第2油圧シリンダ43の作動速度の低下を抑制することができ、シリンダ・ブーム連結ピン32やブーム間固定ピン41,41'の抜脱速度の低下が防止され、隣接するブーム間の固定・固定解除、及び伸縮シリンダ20とブーム間の連結・連結解除が迅速に行われ、伸縮ブーム10の伸縮動作を短時間で行うことができる。
なお、油圧回路60内において作動油を循環させる手段として、図7に示すように、ホースリール66よりも単動式油圧シリンダ側の第1油路63及び第2油路64に方向切換弁61'を設けてもよい。方向切換弁61'は、中立状態でPポートとTポートが連通するように構成されたものを使用する。このようにすると、方向切換弁61'を中立状態にすれば、タンクTと方向切換弁61'との間で作動油が循環して作動油を昇温させることができる。
10 伸縮ブーム
11 ベースブーム
12,13,14,15 中間ブーム
16 トップブーム
17a 連結孔
18a 固定孔
20 伸縮シリンダ
21 シリンダチューブ
30 ブーム伸縮機構の作動制御装置
31 シリンダ・ブーム連結機構部
32 シリンダ・ブーム連結ピン
34 単動式第1油圧シリンダ
35 第1付勢ばね(第1付勢手段)
40 ブーム間固定機構部
41、41' ブーム間固定ピン
43 単動式第2油圧シリンダ(固定ピン駆動手段)
43c ピストン
47 第2付勢ばね(第2付勢手段)
49 第3付勢ばね(第3付勢手段)
61 方向切換弁
62 オンオフ弁
P 油圧ポンプ

Claims (2)

  1. ベースブーム内に複数の中間ブーム及びトップブームが入れ子式に組み合わされた伸縮ブーム内に設けられ、ロッド側端部が前記ベースブームの基端部に軸支されて伸縮ブーム長手方向に配置された伸縮シリンダと、
    前記伸縮シリンダのシリンダチューブのロッド側端部に設けられ、前記トップブーム及び前記中間ブームに設けられた連結孔に向けてシリンダ・ブーム連結ピンを進退することにより前記ロッド側端部と前記トップブーム又は前記中間ブームを選択的に連結及び連結解除可能なシリンダ・ブーム連結機構部と、
    隣接するブームのうちの内側に配置されたブームの基端部に設けられ、外側に配置されたブームに設けられた固定孔に向けてブーム間固定ピンを進退することにより隣接するブーム同士を固定及び固定解除可能なブーム間固定機構部と、
    前記伸縮シリンダのシリンダチューブのロッド側端部に配置され、固定され又は固定解除されるブームに設けられた前記ブーム間固定ピンを進退駆動させる固定ピン駆動手段とを有するブーム伸縮機構の作動制御装置であって、
    前記シリンダ・ブーム連結機構部は、前記シリンダ・ブーム連結ピンを前記連結孔から抜脱する方向に移動させる単動式第1油圧シリンダと、前記シリンダ・ブーム連結ピンを前記連結孔側へ付勢する第1付勢手段を備え、
    前記ブーム間固定機構部は、前記ブーム間固定ピンを固定孔側へ付勢する第2付勢手段を備え、
    前記固定ピン駆動手段は、前記ブーム間固定ピンを前記固定孔から抜脱する方向に移動させる単動式第2油圧シリンダを備え、
    前記単動式第2油圧シリンダは、第1油路を介して油圧ポンプから吐出する作動油を給排制御する方向切換弁と連通し、
    前記単動式第1油圧シリンダは、第2油路を介して前記方向切換弁と連通し、
    前記方向切換弁によって、作動油が前記第1油路又は前記第2油路を介して前記単動式第1油圧シリンダ及び前記単動式第2油圧シリンダのいずれか一方に供給されると、作動油が供給された油圧シリンダに対応する前記ブーム間固定ピン又は前記シリンダ・ブーム連結ピンが抜脱方向に移動されて、隣接するブーム同士の固定が解除され又は前記伸縮シリンダとこれに隣接するブーム間の連結が解除される一方、作動油が供給されない側の油圧シリンダに対応する前記ブーム間固定ピン又は前記シリンダ・ブーム連結ピンが対応する付勢手段によって孔側に付勢されて、前記伸縮シリンダとこれに隣接するブーム同士が連結され又は隣接するブーム同士が固定され
    前記第1油路及び前記第2油路に、これらの油路を選択的に連通及び遮断可能なオンオフ弁が設けられ、該オンオフ弁によって前記第1油路及び前記第2油路が連通状態にされると、前記油圧ポンプから吐出した作動油は、前記方向切換弁を通って前記第1油路及び前記第2油路のいずれか一方の油路に供給され、前記オンオフ弁を通っていずれか他方の油路を流れ、前記方向切換弁を通ってタンクに戻されて、該タンクと前記オンオフ弁との間を循環する
    ことを特徴とするブーム伸縮機構の作動制御装置。
  2. 前記第1油路が繋がる前記単動式第2油圧シリンダの油室内に、前記ブーム間固定ピンを前記固定孔に挿入する側に付勢する第3付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブーム伸縮機構の作動制御装置。
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